JPH11230292A - トロイダル型無段変速機 - Google Patents
トロイダル型無段変速機Info
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- JPH11230292A JPH11230292A JP5129798A JP5129798A JPH11230292A JP H11230292 A JPH11230292 A JP H11230292A JP 5129798 A JP5129798 A JP 5129798A JP 5129798 A JP5129798 A JP 5129798A JP H11230292 A JPH11230292 A JP H11230292A
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- disk
- input disk
- toroidal
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 この発明は,入力ディスクを回転軸に支持す
るボールスプラインのボール同士の擦れ合いを回避して
ボールスプラインの摺動抵抗を低減したトロイダル型無
段変速機を提供する。 【解決手段】 ボールスプライン16は,ボール17の
間に直径の小さいスペーシングボール18を設ける。入
力ディスク4が回転軸3に対して軸方向に移動する時,
ボール17はスプライン溝19,20の中で入力ディス
ク4からの荷重を受けて回転する。一方,スペーシング
ボール18はボール17よりも径が小さいので,入力デ
ィスク4からの荷重を受けずにボール17の回転に伴っ
て回転する。従って,ボール17とスペーシングボール
18との擦れ合いを回避でき,ボールスプライン16の
摺動抵抗を低減できる。
るボールスプラインのボール同士の擦れ合いを回避して
ボールスプラインの摺動抵抗を低減したトロイダル型無
段変速機を提供する。 【解決手段】 ボールスプライン16は,ボール17の
間に直径の小さいスペーシングボール18を設ける。入
力ディスク4が回転軸3に対して軸方向に移動する時,
ボール17はスプライン溝19,20の中で入力ディス
ク4からの荷重を受けて回転する。一方,スペーシング
ボール18はボール17よりも径が小さいので,入力デ
ィスク4からの荷重を受けずにボール17の回転に伴っ
て回転する。従って,ボール17とスペーシングボール
18との擦れ合いを回避でき,ボールスプライン16の
摺動抵抗を低減できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は,自動車等の車両
に適用されるトロイダル型無段変速機に関する。
に適用されるトロイダル型無段変速機に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車両に適用される変速機の一
つにトロイダル型無段変速機がある。一般に,トロイダ
ル型無段変速機は,入力軸により駆動される入力ディス
ク,前記入力ディスクに対向して配置され且つ出力軸に
駆動連結された出力ディスク,及び両ディスクに摩擦接
触するパワーローラから成るトロイダル変速部を有し,
パワーローラの傾転角度を変えることによって入力ディ
スクの回転を無段階に変速して出力ディスクに伝達する
ことができる。2組のトロイダル変速部を同一軸上にタ
ンデム配置したものを,ダブルキャビティ式トロイダル
型無段変速機と称し,現在では該タイプのものが最も一
般的となっている。
つにトロイダル型無段変速機がある。一般に,トロイダ
ル型無段変速機は,入力軸により駆動される入力ディス
ク,前記入力ディスクに対向して配置され且つ出力軸に
駆動連結された出力ディスク,及び両ディスクに摩擦接
触するパワーローラから成るトロイダル変速部を有し,
パワーローラの傾転角度を変えることによって入力ディ
スクの回転を無段階に変速して出力ディスクに伝達する
ことができる。2組のトロイダル変速部を同一軸上にタ
ンデム配置したものを,ダブルキャビティ式トロイダル
型無段変速機と称し,現在では該タイプのものが最も一
般的となっている。
【0003】トロイダル型無段変速機においては,入力
ディスクは回転軸に対して相対回転しないように支持さ
れ,これにより,入力ディスクに伝達されたトルクは回
転軸に伝達される。入力ディスクは回転軸に対して軸方
向に移動可能に支持され,入力ディスクに伝達されたト
ルクはパワーローラを介して出力ディスクに伝達され
る。トロイダル型無段変速機では,回転軸に対して入力
ディスクを相対回転不能で且つ軸方向移動可能に支持す
る必要があり,そのため回転軸と入力ディスクとの結合
手段として,スプライン結合が従来から一般に採用され
てきた。しかし,スプライン結合によって入力ディスク
と回転軸を結合した場合,スプラインの摺動抵抗によ
り,両ディスク間の押圧力にヒステリシスが発生するこ
とになり,該押圧力が不足すると,両ディスクとパワー
ローラとの間に滑りが発生し,所定のトルクの伝達が行
えない状態となる。
ディスクは回転軸に対して相対回転しないように支持さ
れ,これにより,入力ディスクに伝達されたトルクは回
転軸に伝達される。入力ディスクは回転軸に対して軸方
向に移動可能に支持され,入力ディスクに伝達されたト
ルクはパワーローラを介して出力ディスクに伝達され
る。トロイダル型無段変速機では,回転軸に対して入力
ディスクを相対回転不能で且つ軸方向移動可能に支持す
る必要があり,そのため回転軸と入力ディスクとの結合
手段として,スプライン結合が従来から一般に採用され
てきた。しかし,スプライン結合によって入力ディスク
と回転軸を結合した場合,スプラインの摺動抵抗によ
り,両ディスク間の押圧力にヒステリシスが発生するこ
とになり,該押圧力が不足すると,両ディスクとパワー
ローラとの間に滑りが発生し,所定のトルクの伝達が行
えない状態となる。
【0004】そこで,回転軸と入力ディスクとの間の摺
動抵抗を減らすために,回転軸と入力ディスクとの間
に,ボールスプラインを設けたものが開発された(例え
ば,実公平6−37222号公報,特開平2−1635
49号公報参照)。この種のトロイダル型無段変速機と
して,具体的には,例えば,図5に示すようなものがあ
る。図5は従来のダブルキャビティ式トロイダル型無段
変速機における一方のトロイダル変速部1のみを図示し
たものであり,他方のトロイダル変速部2(図1参照)
を省略したものである。
動抵抗を減らすために,回転軸と入力ディスクとの間
に,ボールスプラインを設けたものが開発された(例え
ば,実公平6−37222号公報,特開平2−1635
49号公報参照)。この種のトロイダル型無段変速機と
して,具体的には,例えば,図5に示すようなものがあ
る。図5は従来のダブルキャビティ式トロイダル型無段
変速機における一方のトロイダル変速部1のみを図示し
たものであり,他方のトロイダル変速部2(図1参照)
を省略したものである。
【0005】図5に示すように,入力ディスク4及び出
力ディスク5は一本の中空に形成された回転軸3に支持
され,回転軸3は変速機のケーシング25に対して軸方
向に若干の移動が可能となるように取り付けられてい
る。入力ディスク4はボールスプライン40を介して回
転軸3に相対回転しないように且つ軸方向に移動できる
ように取り付けられている。出力ディスク5は,回転軸
3に相対回転可能に嵌合されたスプロケットの軸部の連
結軸22にスプライン嵌合され,出力ディスク5に伝達
されたトルクはスプロケットを介して取り出される。
力ディスク5は一本の中空に形成された回転軸3に支持
され,回転軸3は変速機のケーシング25に対して軸方
向に若干の移動が可能となるように取り付けられてい
る。入力ディスク4はボールスプライン40を介して回
転軸3に相対回転しないように且つ軸方向に移動できる
ように取り付けられている。出力ディスク5は,回転軸
3に相対回転可能に嵌合されたスプロケットの軸部の連
結軸22にスプライン嵌合され,出力ディスク5に伝達
されたトルクはスプロケットを介して取り出される。
【0006】入力ディスク4の外側(図5中左方)に
は,カム機構41が設けられている。カム機構41は,
フランジ状のローディングカム14と,ローディングカ
ム14のカム面と,カム面と入力ディスク4の外側面と
の間に介在するカムローラ15とによって構成されてい
る。ローディングカム14は回転軸3に相対回転可能に
嵌合されるとともに,スラストベアリング42を介して
回転軸3の左端に形成された鍔部43に係止され,ロー
ディングカム14に作用する図中左方への押圧力は,ス
ラストベアリング42及び鍔部43を介して回転軸3に
伝達されるようになっている。また,入力ディスク4と
ローディングカム14との間には,皿ばね44がニード
ルベアリング45を介して介在され,皿ばね44の付勢
力はローディングカム14で発生される押圧力と並列関
係となる。
は,カム機構41が設けられている。カム機構41は,
フランジ状のローディングカム14と,ローディングカ
ム14のカム面と,カム面と入力ディスク4の外側面と
の間に介在するカムローラ15とによって構成されてい
る。ローディングカム14は回転軸3に相対回転可能に
嵌合されるとともに,スラストベアリング42を介して
回転軸3の左端に形成された鍔部43に係止され,ロー
ディングカム14に作用する図中左方への押圧力は,ス
ラストベアリング42及び鍔部43を介して回転軸3に
伝達されるようになっている。また,入力ディスク4と
ローディングカム14との間には,皿ばね44がニード
ルベアリング45を介して介在され,皿ばね44の付勢
力はローディングカム14で発生される押圧力と並列関
係となる。
【0007】回転軸3の左端には凹部46が形成されて
おり,凹部46に入力軸がニードルベアリングを介して
回転自在に嵌合・支持され,入力軸のフランジ部が継手
39を介してローディングカム14に連結される。
おり,凹部46に入力軸がニードルベアリングを介して
回転自在に嵌合・支持され,入力軸のフランジ部が継手
39を介してローディングカム14に連結される。
【0008】上記のトロイダル型無段変速機は,エンジ
ンからのトルクは,入力軸から継手39を介してローデ
ィングカム14に伝達され,ローディングカム14と入
力ディスク4との間で相対回転が生ずることにより,こ
れら両者間にカムローラ15が圧接され,圧接力で入力
ディスク4にトルクが伝達されると共に,その圧接力は
入力トルクに比例して増大され,入力ディスク4の図中
右方への押圧力としても作用する。入力ディスク4に伝
達されたトルクによって,トロイダル変速部1が駆動さ
れる。トロイダル変速部1は,入力ディスク4の回転が
パワーローラ6に伝達され,更にパワーローラ6の回転
が出力ディスク5に伝達されるので,パワーローラ6の
傾転角度を変えることによって,入力ディスク4の回転
を無段階に変速して出力ディスク5に伝達することがで
きる。入力ディスク4に伝達されたトルクは,ボールス
プライン40を介して回転軸3に伝達され,回転軸3か
ら他方のトロイダル変速部2の入力ディスク7にも伝達
され,他方のトロイダル変速部2も駆動される。
ンからのトルクは,入力軸から継手39を介してローデ
ィングカム14に伝達され,ローディングカム14と入
力ディスク4との間で相対回転が生ずることにより,こ
れら両者間にカムローラ15が圧接され,圧接力で入力
ディスク4にトルクが伝達されると共に,その圧接力は
入力トルクに比例して増大され,入力ディスク4の図中
右方への押圧力としても作用する。入力ディスク4に伝
達されたトルクによって,トロイダル変速部1が駆動さ
れる。トロイダル変速部1は,入力ディスク4の回転が
パワーローラ6に伝達され,更にパワーローラ6の回転
が出力ディスク5に伝達されるので,パワーローラ6の
傾転角度を変えることによって,入力ディスク4の回転
を無段階に変速して出力ディスク5に伝達することがで
きる。入力ディスク4に伝達されたトルクは,ボールス
プライン40を介して回転軸3に伝達され,回転軸3か
ら他方のトロイダル変速部2の入力ディスク7にも伝達
され,他方のトロイダル変速部2も駆動される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで,入力ディス
ク4がボールスプライン40を介して回転軸3に相対回
転不能で且つ軸方向移動可能に取り付けられていること
は,上記のとおりであるが,ローディングカム14と入
力ディスク4との間で相対回転が生ずることにより,入
力ディスク4は図5の右方向へ移動し,回転軸3は逆に
左方向へ移動する。図6に示すように,入力ディスク4
と回転軸3との間には,3個のボール17がスプライン
溝19,20に嵌め込まれ,ボールスプライン40を形
成している。入力ディスク4と回転軸3とが反対方向に
移動すると,ボール17は図6に矢印Aで示すように,
同一方向に回転する。図7に矢印A,Bで示すように,
隣り合うボール17同士はお互いの摩擦力で反対方向に
回転しようとする傾向があるにも拘わらず,同一方向A
に回転することになるので,隣り合うボール17同士で
擦れ合い,摺動抵抗が発生する。該摺動抵抗のため,ト
ロイダル変速部1に加わるべき押圧力が不足し,トロイ
ダル変速部1でスリップが発生する。即ち,両ディスク
4,5とパワーローラ6との間に滑りが発生し,所定ど
おりのトルクの伝達が行えない状態となる。
ク4がボールスプライン40を介して回転軸3に相対回
転不能で且つ軸方向移動可能に取り付けられていること
は,上記のとおりであるが,ローディングカム14と入
力ディスク4との間で相対回転が生ずることにより,入
力ディスク4は図5の右方向へ移動し,回転軸3は逆に
左方向へ移動する。図6に示すように,入力ディスク4
と回転軸3との間には,3個のボール17がスプライン
溝19,20に嵌め込まれ,ボールスプライン40を形
成している。入力ディスク4と回転軸3とが反対方向に
移動すると,ボール17は図6に矢印Aで示すように,
同一方向に回転する。図7に矢印A,Bで示すように,
隣り合うボール17同士はお互いの摩擦力で反対方向に
回転しようとする傾向があるにも拘わらず,同一方向A
に回転することになるので,隣り合うボール17同士で
擦れ合い,摺動抵抗が発生する。該摺動抵抗のため,ト
ロイダル変速部1に加わるべき押圧力が不足し,トロイ
ダル変速部1でスリップが発生する。即ち,両ディスク
4,5とパワーローラ6との間に滑りが発生し,所定ど
おりのトルクの伝達が行えない状態となる。
【0010】従って,ボールスプラインを介して入力デ
ィスクを回転軸に支持した従来のトロイダル型無段変速
機において,ボールスプラインに用いられる隣り合うボ
ール同士の擦れ合いを回避することによってボールスプ
ラインの摺動抵抗を低減することが課題となっている。
ィスクを回転軸に支持した従来のトロイダル型無段変速
機において,ボールスプラインに用いられる隣り合うボ
ール同士の擦れ合いを回避することによってボールスプ
ラインの摺動抵抗を低減することが課題となっている。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明の目的は,上記
課題を解決することであり,ボールスプラインの摺動抵
抗を低減し,トロイダル変速部に加わるべき押圧力が十
分に得られるようにすることにより,トロイダル変速部
でスリップが発生するのを防止し,入力ディスクとパワ
ーローラと出力ディスクとの間に滑りが発生するのを防
止し,所定どおりのトルクの伝達が行えるように構成し
たトロイダル型無段変速機を提供することである。
課題を解決することであり,ボールスプラインの摺動抵
抗を低減し,トロイダル変速部に加わるべき押圧力が十
分に得られるようにすることにより,トロイダル変速部
でスリップが発生するのを防止し,入力ディスクとパワ
ーローラと出力ディスクとの間に滑りが発生するのを防
止し,所定どおりのトルクの伝達が行えるように構成し
たトロイダル型無段変速機を提供することである。
【0012】この発明は,ケーシングに回転可能に支持
された回転軸,前記回転軸にボールスプラインを介して
軸方向に移動可能で且つ前記回転軸と一体回転可能に支
持された入力ディスク,前記入力ディスクに対向して配
置され且つ前記回転軸に相対回転可能に支持された出力
ディスク,前記入力ディスクと前記出力ディスクとの間
に配置され且つ前記両ディスクに対する傾転角度に応じ
て前記入力ディスクの回転を無段階に変速して前記出力
ディスクに伝達するパワーローラ,入力トルクの大きさ
に応じたスラスト力を発生して前記入力ディスクを前記
出力ディスクに向けて軸方向に移動させるカム機構を具
備し,前記ボールスプラインの隣り合うボール同士の間
に該ボールよりも直径の若干小さいスペーシングボール
を介在させたことから成るトロイダル型無段変速機に関
する。
された回転軸,前記回転軸にボールスプラインを介して
軸方向に移動可能で且つ前記回転軸と一体回転可能に支
持された入力ディスク,前記入力ディスクに対向して配
置され且つ前記回転軸に相対回転可能に支持された出力
ディスク,前記入力ディスクと前記出力ディスクとの間
に配置され且つ前記両ディスクに対する傾転角度に応じ
て前記入力ディスクの回転を無段階に変速して前記出力
ディスクに伝達するパワーローラ,入力トルクの大きさ
に応じたスラスト力を発生して前記入力ディスクを前記
出力ディスクに向けて軸方向に移動させるカム機構を具
備し,前記ボールスプラインの隣り合うボール同士の間
に該ボールよりも直径の若干小さいスペーシングボール
を介在させたことから成るトロイダル型無段変速機に関
する。
【0013】このトロイダル型無段変速機は,上記のよ
うに,スペーシングボールの直径をボールスプラインの
ボールの直径よりも若干小さくしたので,入力ディスク
及び回転軸から受ける荷重は全てボールスプラインのボ
ールが受け,スペーシングボールは受けない。しかも,
スペーシングボールをボールスプラインの隣り合うボー
ル同士の間に介在させたので,ボールの回転方向とスペ
ーシングボールの回転方向は逆になり,ボールスプライ
ンのボールとスペーシングボールとが互いに擦れ合うこ
とはない。従って,ボールスプラインの隣り合うボール
同士の擦れ合いを回避でき,ボールスプラインの摺動抵
抗を低減できる。
うに,スペーシングボールの直径をボールスプラインの
ボールの直径よりも若干小さくしたので,入力ディスク
及び回転軸から受ける荷重は全てボールスプラインのボ
ールが受け,スペーシングボールは受けない。しかも,
スペーシングボールをボールスプラインの隣り合うボー
ル同士の間に介在させたので,ボールの回転方向とスペ
ーシングボールの回転方向は逆になり,ボールスプライ
ンのボールとスペーシングボールとが互いに擦れ合うこ
とはない。従って,ボールスプラインの隣り合うボール
同士の擦れ合いを回避でき,ボールスプラインの摺動抵
抗を低減できる。
【0014】また,上記トロイダル型無段変速機におい
て,前記スペーシングボールの材質又は表面処理は前記
ボールスプラインのボールの材質又は表面処理と異なる
ものである。このように,ボールスプラインのボールと
スペーシングボールとで,材質又は表面処理を異ならせ
たことによって,両者の違いを簡単に識別することがで
きる。
て,前記スペーシングボールの材質又は表面処理は前記
ボールスプラインのボールの材質又は表面処理と異なる
ものである。このように,ボールスプラインのボールと
スペーシングボールとで,材質又は表面処理を異ならせ
たことによって,両者の違いを簡単に識別することがで
きる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下,図面を参照して,この発明
によるトロイダル型無段変速機の実施例について説明す
る。図1はこの発明によるトロイダル型無段変速機の一
実施例を示す概略図である。このトロイダル型無段変速
機を構成する一方のトロイダル変速部1の詳細な構造
は,ボールスプラインの構造を除いて,図5で説明した
従来のものと基本的には同一構造であるから,同一の部
品には同一符号を付し,それらの説明を省略する。
によるトロイダル型無段変速機の実施例について説明す
る。図1はこの発明によるトロイダル型無段変速機の一
実施例を示す概略図である。このトロイダル型無段変速
機を構成する一方のトロイダル変速部1の詳細な構造
は,ボールスプラインの構造を除いて,図5で説明した
従来のものと基本的には同一構造であるから,同一の部
品には同一符号を付し,それらの説明を省略する。
【0016】このトロイダル型無段変速機は,2組のト
ロイダル変速部1,2を同一軸上にタンデム配置した,
いわゆる,ダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機
と称されるものである。一方のトロイダル変速部1は,
図5に示したものと基本的に同じ構造であって,入力デ
ィスク4と,入力ディスク4に対向して配置された出力
ディスク5と,入力ディスク4と出力ディスク5との間
に配置され且つ両ディスク4,5のトロイド曲面に摩擦
係合するパワーローラ6から構成されている。他方のト
ロイダル変速部2もトロイダル変速部1と同様に,入力
ディスク7と,入力ディスク7に対向して配置された出
力ディスク8と,入力ディスク7と出力ディスク8との
間に配置され且つ両ディスク7,8のトロイド曲面に摩
擦係合するパワーローラ9とから構成されている。各ト
ロイダル変速部1,2には,パワーローラ6,9がそれ
ぞれ2つずつ設けられている。パワーローラ6,9は,
それぞれ自己の回転軸線10の周りに回転自在であり,
且つ回転軸線10に直交する傾転軸11(紙面に垂直)
の周りに傾転運動をする。
ロイダル変速部1,2を同一軸上にタンデム配置した,
いわゆる,ダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機
と称されるものである。一方のトロイダル変速部1は,
図5に示したものと基本的に同じ構造であって,入力デ
ィスク4と,入力ディスク4に対向して配置された出力
ディスク5と,入力ディスク4と出力ディスク5との間
に配置され且つ両ディスク4,5のトロイド曲面に摩擦
係合するパワーローラ6から構成されている。他方のト
ロイダル変速部2もトロイダル変速部1と同様に,入力
ディスク7と,入力ディスク7に対向して配置された出
力ディスク8と,入力ディスク7と出力ディスク8との
間に配置され且つ両ディスク7,8のトロイド曲面に摩
擦係合するパワーローラ9とから構成されている。各ト
ロイダル変速部1,2には,パワーローラ6,9がそれ
ぞれ2つずつ設けられている。パワーローラ6,9は,
それぞれ自己の回転軸線10の周りに回転自在であり,
且つ回転軸線10に直交する傾転軸11(紙面に垂直)
の周りに傾転運動をする。
【0017】トロイダル変速部1,2における入力ディ
スク4,7は,回転軸3にボールスプライン16を介し
てそれぞれ取り付けられ(図5参照),回転軸3の軸方
向に変位可能で且つ回転軸3と一体回転可能である。ボ
ールスプライン16は,図2及び図3に示すように,隣
り合うボール17同士の間にボール17よりも直径の若
干小さいスペーシングボール18,18が設けられたも
のである。ここで,「若干小さい」とは,入力ディスク
4,7にかかる荷重をボール17で受け,スペーシング
ボール18では受けないような大きさという意味であ
る。具体的には,スペーシングボール18の直径は,ボ
ール17及びスプライン溝19,20の弾性変形分だけ
ボール17の直径よりも小さく形成すれば,スペーシン
グボール18が荷重を分担することはないので,その程
度の大きさで十分である。
スク4,7は,回転軸3にボールスプライン16を介し
てそれぞれ取り付けられ(図5参照),回転軸3の軸方
向に変位可能で且つ回転軸3と一体回転可能である。ボ
ールスプライン16は,図2及び図3に示すように,隣
り合うボール17同士の間にボール17よりも直径の若
干小さいスペーシングボール18,18が設けられたも
のである。ここで,「若干小さい」とは,入力ディスク
4,7にかかる荷重をボール17で受け,スペーシング
ボール18では受けないような大きさという意味であ
る。具体的には,スペーシングボール18の直径は,ボ
ール17及びスプライン溝19,20の弾性変形分だけ
ボール17の直径よりも小さく形成すれば,スペーシン
グボール18が荷重を分担することはないので,その程
度の大きさで十分である。
【0018】エンジンからの動力は,トルクコンバータ
12を介して回転軸3と同一軸線上に配置されている入
力軸13に入力される。入力軸13の先端は継手(図示
せず)を介してローディングカム14に係合しており,
ローディングカム14やカムローラ15等からなるカム
機構41のカム作用によって,入力トルクの大きさに応
じて,入力ディスク4,7をパワーローラ6,9に押し
付けるスラスト力が発生し,入力ディスク4と,更に回
転軸3を介して入力ディスク7とが回転する。従って,
回転軸3は,入力ディスク4,7に対して入力軸となっ
ている。上記スラスト力は,入力ディスク4,7と出力
ディスク5,8との間でパワーローラ6,9を挟み付
け,伝達トルクの大きさに応じた摩擦係合力を与える。
12を介して回転軸3と同一軸線上に配置されている入
力軸13に入力される。入力軸13の先端は継手(図示
せず)を介してローディングカム14に係合しており,
ローディングカム14やカムローラ15等からなるカム
機構41のカム作用によって,入力トルクの大きさに応
じて,入力ディスク4,7をパワーローラ6,9に押し
付けるスラスト力が発生し,入力ディスク4と,更に回
転軸3を介して入力ディスク7とが回転する。従って,
回転軸3は,入力ディスク4,7に対して入力軸となっ
ている。上記スラスト力は,入力ディスク4,7と出力
ディスク5,8との間でパワーローラ6,9を挟み付
け,伝達トルクの大きさに応じた摩擦係合力を与える。
【0019】各トロイダル変速部1,2において,パワ
ーローラ6,9は傾転軸11の周りに傾転可能であり,
入力ディスク4,7の回転はそれぞれパワーローラ6,
9を介して出力ディスク5,8に無段階に変速されて伝
達される。パワーローラ6,9は,トラニオン(図示せ
ず)に対して回転自在に且つ揺動自在に支持されてい
る。
ーローラ6,9は傾転軸11の周りに傾転可能であり,
入力ディスク4,7の回転はそれぞれパワーローラ6,
9を介して出力ディスク5,8に無段階に変速されて伝
達される。パワーローラ6,9は,トラニオン(図示せ
ず)に対して回転自在に且つ揺動自在に支持されてい
る。
【0020】パワーローラ6,9の回転軸線10が回転
軸3の軸線と一致している,即ち,両軸線が同一平面上
にある中立位置では,パワーローラ6,9の傾転角はそ
の時の状態を維持しており,変速比はその時の値を保持
している。トルク伝達中に,トラニオンを傾転軸11の
軸方向に移動させると,それに伴ってパワーローラ6,
9も傾転軸方向に変位し,パワーローラ6,9と入力デ
ィスク4,7及び出力ディスク5,8との接触位置が,
上記中立位置における接触位置から変位する。その結
果,パワーローラ6,9は,両ディスクから傾転力を受
け,傾転軸11における移動方向と移動量に応じた方向
と速さで傾転軸11を中心とした傾転が生じる。このよ
うな傾転が生じると,入力ディスク4,7におけるパワ
ーローラ6,9との摩擦接触点が描く半径と,出力ディ
スク5,8におけるパワーローラ6,9との摩擦接触点
が描く半径との比が変化し,これによって無段変速が行
われる。パワーローラ6,9の傾転制御は,例えば,コ
ントローラによって,目標変速比が達成されるように,
アクチュエータの作動を介してトラニオンの傾転軸方向
変位が制御される。
軸3の軸線と一致している,即ち,両軸線が同一平面上
にある中立位置では,パワーローラ6,9の傾転角はそ
の時の状態を維持しており,変速比はその時の値を保持
している。トルク伝達中に,トラニオンを傾転軸11の
軸方向に移動させると,それに伴ってパワーローラ6,
9も傾転軸方向に変位し,パワーローラ6,9と入力デ
ィスク4,7及び出力ディスク5,8との接触位置が,
上記中立位置における接触位置から変位する。その結
果,パワーローラ6,9は,両ディスクから傾転力を受
け,傾転軸11における移動方向と移動量に応じた方向
と速さで傾転軸11を中心とした傾転が生じる。このよ
うな傾転が生じると,入力ディスク4,7におけるパワ
ーローラ6,9との摩擦接触点が描く半径と,出力ディ
スク5,8におけるパワーローラ6,9との摩擦接触点
が描く半径との比が変化し,これによって無段変速が行
われる。パワーローラ6,9の傾転制御は,例えば,コ
ントローラによって,目標変速比が達成されるように,
アクチュエータの作動を介してトラニオンの傾転軸方向
変位が制御される。
【0021】出力ディスク5,8は,一体回転できるよ
うに背面同士を連結軸22上にスプライン嵌合によって
連結されている。連結軸22は回転軸3に相対回転可能
に嵌合された中空軸であって,連結軸22の中間部にス
プロケット24が一体的に形成されている。出力ディス
ク5,8は,連結軸22を介してスラスト方向及びラジ
アル方向の荷重を支持する軸受(図示せず)によってケ
ーシング25に支持されている。出力ディスク5,8に
伝達された動力は第1伝動手段であるチェーン伝動装置
23,即ち,スプロケット24からチェーン26及び中
間スプロケット27を経て,一端側に中間スプロケット
27が取付けられたカウンタ軸28に取り出される。
うに背面同士を連結軸22上にスプライン嵌合によって
連結されている。連結軸22は回転軸3に相対回転可能
に嵌合された中空軸であって,連結軸22の中間部にス
プロケット24が一体的に形成されている。出力ディス
ク5,8は,連結軸22を介してスラスト方向及びラジ
アル方向の荷重を支持する軸受(図示せず)によってケ
ーシング25に支持されている。出力ディスク5,8に
伝達された動力は第1伝動手段であるチェーン伝動装置
23,即ち,スプロケット24からチェーン26及び中
間スプロケット27を経て,一端側に中間スプロケット
27が取付けられたカウンタ軸28に取り出される。
【0022】カウンタ軸28の他端には,前進用クラッ
チ29が配設されている。前進用クラッチ29の出力側
は歯車30に連結され,歯車30は変速機全体の出力軸
32に取付けられた歯車31と噛み合い,減速機構を構
成している。従って,前進用クラッチ29はカウンタ軸
28と歯車30とを空転状態又はトルク伝達状態に切り
換え可能である。歯車30,31は,第2伝動手段を構
成しており,第2伝動手段は,カウンタ軸28の回転を
出力軸32に逆転して伝達する逆転伝動手段となってい
る。第1伝動手段であるチェーン伝動装置23から,カ
ウンタ軸28,第2伝動手段である歯車30,31まで
の機構は,出力ディスク5,8の回転を逆転して出力軸
32に伝達する逆転機構を構成している。
チ29が配設されている。前進用クラッチ29の出力側
は歯車30に連結され,歯車30は変速機全体の出力軸
32に取付けられた歯車31と噛み合い,減速機構を構
成している。従って,前進用クラッチ29はカウンタ軸
28と歯車30とを空転状態又はトルク伝達状態に切り
換え可能である。歯車30,31は,第2伝動手段を構
成しており,第2伝動手段は,カウンタ軸28の回転を
出力軸32に逆転して伝達する逆転伝動手段となってい
る。第1伝動手段であるチェーン伝動装置23から,カ
ウンタ軸28,第2伝動手段である歯車30,31まで
の機構は,出力ディスク5,8の回転を逆転して出力軸
32に伝達する逆転機構を構成している。
【0023】回転軸3と出力軸32との間には,遊星歯
車機構33が配設されている。遊星歯車機構33は,回
転軸3に連結されたサンギヤ34,サンギヤ34と噛み
合と共にキャリヤ35を備えたピニオン36,及びピニ
オン36と噛み合い且つ出力軸32に連結されたリング
ギヤ37から成る。キャリヤ35と変速機のケーシング
25との間には,キャリヤ35をケーシング25に対し
て空転状態又は固定状態に切り換える後進用クラッチ3
8が組み込まれている。
車機構33が配設されている。遊星歯車機構33は,回
転軸3に連結されたサンギヤ34,サンギヤ34と噛み
合と共にキャリヤ35を備えたピニオン36,及びピニ
オン36と噛み合い且つ出力軸32に連結されたリング
ギヤ37から成る。キャリヤ35と変速機のケーシング
25との間には,キャリヤ35をケーシング25に対し
て空転状態又は固定状態に切り換える後進用クラッチ3
8が組み込まれている。
【0024】次に,このトロイダル型無段変速機の作動
について説明する。エンジンの駆動に伴って,エンジン
からの動力がトルクコンバータ12を介して入力軸13
に入力され,入力軸13に入力されたトルクは,ローデ
ィングカム14及びカムローラ15を介してトロイダル
変速部1の入力ディスク4に伝達される。入力ディスク
4はローディングカム14等のカム作用で出力ディスク
5に向かって移動してパワーローラ6に押し付けられ
る。入力ディスク4の回転に伴ってパワーローラ6が回
転し,その回転が出力ディスク5に伝達する。これと同
時に,ローディングカム14等のカム作用によって回転
軸3は入力ディスク4の移動方向と反対方向に移動し,
入力軸13からのトルクは回転軸3を介してトロイダル
変速部2の入力ディスク7に入力される。入力ディスク
7の回転はパワーローラ9を介して出力ディスク8に伝
達される。
について説明する。エンジンの駆動に伴って,エンジン
からの動力がトルクコンバータ12を介して入力軸13
に入力され,入力軸13に入力されたトルクは,ローデ
ィングカム14及びカムローラ15を介してトロイダル
変速部1の入力ディスク4に伝達される。入力ディスク
4はローディングカム14等のカム作用で出力ディスク
5に向かって移動してパワーローラ6に押し付けられ
る。入力ディスク4の回転に伴ってパワーローラ6が回
転し,その回転が出力ディスク5に伝達する。これと同
時に,ローディングカム14等のカム作用によって回転
軸3は入力ディスク4の移動方向と反対方向に移動し,
入力軸13からのトルクは回転軸3を介してトロイダル
変速部2の入力ディスク7に入力される。入力ディスク
7の回転はパワーローラ9を介して出力ディスク8に伝
達される。
【0025】ボールスプライン16によって支持された
入力ディスク4,7が回転軸3に対して軸方向に相対的
に移動するとき,図3に示すように,ボール17はスプ
ライン溝19,20の中で入力ディスク4,7からの荷
重を受けながら矢印A方向に回転する。一方,スペーシ
ングボール18はボール17よりも径が小さいので,入
力ディスク4,7からの荷重を受けないため,ボール1
7の回転に伴ってボール17と反対方向Bに回転する。
従って,ボール17とスペーシングボール18とがお互
いに擦れ合うことを回避することができるので,ボール
スプライン16の摺動抵抗は大幅に低減される。
入力ディスク4,7が回転軸3に対して軸方向に相対的
に移動するとき,図3に示すように,ボール17はスプ
ライン溝19,20の中で入力ディスク4,7からの荷
重を受けながら矢印A方向に回転する。一方,スペーシ
ングボール18はボール17よりも径が小さいので,入
力ディスク4,7からの荷重を受けないため,ボール1
7の回転に伴ってボール17と反対方向Bに回転する。
従って,ボール17とスペーシングボール18とがお互
いに擦れ合うことを回避することができるので,ボール
スプライン16の摺動抵抗は大幅に低減される。
【0026】ボール17とスペーシングボール18との
大きさが異なると,回転軸3の回転に伴って,スペーシ
ングボール18は遠心力で外側即ちスプライン溝19の
底面に押し付けられ,ボール17の中心点とスペーシン
グボール18の中心点とがずれるが,中心点が多少ずれ
ても,スペーシングボール18は荷重を受けていないの
で,入力ディスク4,7の軸方向移動によって回転力を
受けることはない。
大きさが異なると,回転軸3の回転に伴って,スペーシ
ングボール18は遠心力で外側即ちスプライン溝19の
底面に押し付けられ,ボール17の中心点とスペーシン
グボール18の中心点とがずれるが,中心点が多少ずれ
ても,スペーシングボール18は荷重を受けていないの
で,入力ディスク4,7の軸方向移動によって回転力を
受けることはない。
【0027】前進走行時には,前進用クラッチ29を接
続し,後進用クラッチ38の接続を解除する。この状態
では,カウンタ軸28は歯車30に対してトルク伝達状
態となっており,遊星歯車機構33のキャリヤ35はケ
ーシング25に対して空転状態となっている。従って,
出力ディスク5,8の回転は,連結軸22からチェーン
伝動装置23を介し,更に,カウンタ軸28,前進用ク
ラッチ29,歯車30,歯車31を経て,出力軸32に
出力される。入力軸13の回転方向を正転とすると,カ
ウンタ軸28は逆回転し,歯車30と歯車31とで更に
反転されて,出力軸32には正転回転が得られる。一
方,後進用クラッチ38は接続されていないので,キャ
リヤ35はケーシング25に対して空転状態にあり,回
転軸3に連結されたサンギヤ34が回転しても,出力軸
32と共に回転するリングギヤ37との間の回転差は,
ピニオン36が遊星運動をして吸収する。
続し,後進用クラッチ38の接続を解除する。この状態
では,カウンタ軸28は歯車30に対してトルク伝達状
態となっており,遊星歯車機構33のキャリヤ35はケ
ーシング25に対して空転状態となっている。従って,
出力ディスク5,8の回転は,連結軸22からチェーン
伝動装置23を介し,更に,カウンタ軸28,前進用ク
ラッチ29,歯車30,歯車31を経て,出力軸32に
出力される。入力軸13の回転方向を正転とすると,カ
ウンタ軸28は逆回転し,歯車30と歯車31とで更に
反転されて,出力軸32には正転回転が得られる。一
方,後進用クラッチ38は接続されていないので,キャ
リヤ35はケーシング25に対して空転状態にあり,回
転軸3に連結されたサンギヤ34が回転しても,出力軸
32と共に回転するリングギヤ37との間の回転差は,
ピニオン36が遊星運動をして吸収する。
【0028】後進走行時には,前進用クラッチ29の接
続を解除し,後進用クラッチ38を接続する。遊星歯車
機構33のキャリヤ35はケーシング25に固定状態と
なるので,ピニオン36は公転不能となる。回転軸3の
回転は,トロイダル変速部1,2を介さず,遊星歯車機
構33に直接に伝達される。遊星歯車機構33では,サ
ンギヤ34,自転のみが可能なピニオン36及びリング
ギヤ37を介して出力軸32に出力される。出力軸32
と共に歯車31及び歯車30が回転しても,前進用クラ
ッチ29はカウンタ軸28と歯車30とを空転状態とし
ているので,出力ディスク5,8,チェーン伝動装置2
3,及びカウンタ軸28の回転と干渉することはない。
入力軸13,即ち,回転軸3の回転方向を正転とする
と,サンギヤ34の回転は正転であるが,キャリヤ35
が非回転であるためにリングギヤ37は逆回転し,従っ
て出力軸32は逆回転となる。
続を解除し,後進用クラッチ38を接続する。遊星歯車
機構33のキャリヤ35はケーシング25に固定状態と
なるので,ピニオン36は公転不能となる。回転軸3の
回転は,トロイダル変速部1,2を介さず,遊星歯車機
構33に直接に伝達される。遊星歯車機構33では,サ
ンギヤ34,自転のみが可能なピニオン36及びリング
ギヤ37を介して出力軸32に出力される。出力軸32
と共に歯車31及び歯車30が回転しても,前進用クラ
ッチ29はカウンタ軸28と歯車30とを空転状態とし
ているので,出力ディスク5,8,チェーン伝動装置2
3,及びカウンタ軸28の回転と干渉することはない。
入力軸13,即ち,回転軸3の回転方向を正転とする
と,サンギヤ34の回転は正転であるが,キャリヤ35
が非回転であるためにリングギヤ37は逆回転し,従っ
て出力軸32は逆回転となる。
【0029】次に,図4に示したこの発明によるトロイ
ダル型無段変速機の他の実施例について説明する。この
実施例では,スペーシングボール21は,その材質又は
表面処理をボールスプラインのボール17の材質又は表
面処理と異ならせたものである。自動車用変速機は,ス
テアリングユニット(ボールスプラインを備えている)
等の他の装置と異なり,修理工場で分解・組立を行うこ
とが多い。従って,スペーシングボール21の材質又は
表面処理をボール17のそれと異ならせることによっ
て,例えば,スペーシングボール21に着色することに
よって,両者を簡単に識別することができるので,変速
機を組み立てる際に,誤組立を防止することができる。
また,材質又は表面処理を異ならせる別の例として,ス
ペーシングボール21の表面の摩擦係数を小さくするよ
うにしてもよい。その場合には,スペーシングボール2
1がより転がり易くなるという効果がある。
ダル型無段変速機の他の実施例について説明する。この
実施例では,スペーシングボール21は,その材質又は
表面処理をボールスプラインのボール17の材質又は表
面処理と異ならせたものである。自動車用変速機は,ス
テアリングユニット(ボールスプラインを備えている)
等の他の装置と異なり,修理工場で分解・組立を行うこ
とが多い。従って,スペーシングボール21の材質又は
表面処理をボール17のそれと異ならせることによっ
て,例えば,スペーシングボール21に着色することに
よって,両者を簡単に識別することができるので,変速
機を組み立てる際に,誤組立を防止することができる。
また,材質又は表面処理を異ならせる別の例として,ス
ペーシングボール21の表面の摩擦係数を小さくするよ
うにしてもよい。その場合には,スペーシングボール2
1がより転がり易くなるという効果がある。
【0030】上記実施例では,2組のトロイダル変速部
を同一軸上にタンデム配置したダブルキャビティ式トロ
イダル型無段変速機とした例を示したが,これに限ら
ず,本発明は単一のトロイダル変速部を有するシングル
キャビティ式のトロイダル型無段変速機にも適用可能で
あることは明らかである。また,逆転機構に用いられる
第1及び第2伝動手段として,チェーン伝動装置と歯車
伝動装置を用いた例を示したが,ベルト伝動装置等の他
の伝動装置を用いても良く,また,カウンタ軸の両端で
の組み合わせにおいても,出力ディスクの回転を逆転し
て出力軸に伝達するものであれば,任意である。
を同一軸上にタンデム配置したダブルキャビティ式トロ
イダル型無段変速機とした例を示したが,これに限ら
ず,本発明は単一のトロイダル変速部を有するシングル
キャビティ式のトロイダル型無段変速機にも適用可能で
あることは明らかである。また,逆転機構に用いられる
第1及び第2伝動手段として,チェーン伝動装置と歯車
伝動装置を用いた例を示したが,ベルト伝動装置等の他
の伝動装置を用いても良く,また,カウンタ軸の両端で
の組み合わせにおいても,出力ディスクの回転を逆転し
て出力軸に伝達するものであれば,任意である。
【0031】
【発明の効果】この発明によるトロイダル型無段変速機
は,上記のとおり,ボールスプラインの隣り合うボール
同士の間にスペーシングボールを介在させ,しかも,ス
ペーシングボールの直径をボールスプラインのボールの
直径よりも若干小さくしたので,ボールスプラインの隣
り合うボール同士の擦れ合いを回避することができる。
従って,ボールスプラインの摺動抵抗は従来のものに比
べて大幅に低減し,トロイダル変速部に加わるべき押圧
力が十分に得られるようになり,トロイダル変速部でス
リップが発生するのを防止でき,即ち入力ディスクとパ
ワーローラと出力ディスクとの間に滑りが発生するのを
防止でき,所定どおりのトルクの伝達が行えるようにな
り,トロイダル型無段変速機のトルク伝達効率が向上す
る。また,ボールスプラインのボールとスペーシングボ
ールとで,材質又は表面処理を異ならせることによっ
て,両者の違いを見た目で区別することができるように
なるので,修理工場などで分解・組立を行う際に,両者
を識別することができ,誤組立を防止することができる
という利点がある。
は,上記のとおり,ボールスプラインの隣り合うボール
同士の間にスペーシングボールを介在させ,しかも,ス
ペーシングボールの直径をボールスプラインのボールの
直径よりも若干小さくしたので,ボールスプラインの隣
り合うボール同士の擦れ合いを回避することができる。
従って,ボールスプラインの摺動抵抗は従来のものに比
べて大幅に低減し,トロイダル変速部に加わるべき押圧
力が十分に得られるようになり,トロイダル変速部でス
リップが発生するのを防止でき,即ち入力ディスクとパ
ワーローラと出力ディスクとの間に滑りが発生するのを
防止でき,所定どおりのトルクの伝達が行えるようにな
り,トロイダル型無段変速機のトルク伝達効率が向上す
る。また,ボールスプラインのボールとスペーシングボ
ールとで,材質又は表面処理を異ならせることによっ
て,両者の違いを見た目で区別することができるように
なるので,修理工場などで分解・組立を行う際に,両者
を識別することができ,誤組立を防止することができる
という利点がある。
【図1】この発明によるトロイダル型無段変速機の一実
施例を示す概略図である。
施例を示す概略図である。
【図2】図1のトロイダル型無段変速機のボールスプラ
インを示す概略図である。
インを示す概略図である。
【図3】図2のボールスプラインの隣り合うボール同士
の動きを示した説明図である。
の動きを示した説明図である。
【図4】図1に示したトロイダル型無段変速機のボール
スプラインの他の実施例を示す概略図である。
スプラインの他の実施例を示す概略図である。
【図5】従来のトロイダル型無段変速機の一部を示す部
分断面図である。
分断面図である。
【図6】図5のトロイダル型無段変速機のボールスプラ
インを示す概略図である。
インを示す概略図である。
【図7】図6のボールスプラインの隣り合うボール同士
の動きを示した説明図である。
の動きを示した説明図である。
1,2 トロイダル変速部 3 回転軸 4,7 入力ディスク 5,8 出力ディスク 6,9 パワーローラ 16 ボールスプライン 17 ボール 18,21 スペーシングボール 25 ケーシング 41 カム機構
Claims (2)
- 【請求項1】 ケーシングに回転可能に支持された回転
軸,前記回転軸にボールスプラインを介して軸方向に移
動可能で且つ前記回転軸と一体回転可能に支持された入
力ディスク,前記入力ディスクに対向して配置され且つ
前記回転軸に相対回転可能に支持された出力ディスク,
前記入力ディスクと前記出力ディスクとの間に配置され
且つ前記両ディスクに対する傾転角度に応じて前記入力
ディスクの回転を無段階に変速して前記出力ディスクに
伝達するパワーローラ,入力トルクの大きさに応じたス
ラスト力を発生して前記入力ディスクを前記出力ディス
クに向けて軸方向に移動させるカム機構を具備し,前記
ボールスプラインの隣り合うボール同士の間に該ボール
よりも直径の若干小さいスペーシングボールを介在させ
たことから成るトロイダル型無段変速機。 - 【請求項2】 前記スペーシングボールの材質又は表面
処理は前記ボールスプラインのボールの材質又は表面処
理と異なることを特徴とする請求項1に記載のトロイダ
ル型無段変速機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5129798A JPH11230292A (ja) | 1998-02-18 | 1998-02-18 | トロイダル型無段変速機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5129798A JPH11230292A (ja) | 1998-02-18 | 1998-02-18 | トロイダル型無段変速機 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11230292A true JPH11230292A (ja) | 1999-08-27 |
Family
ID=12882998
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5129798A Pending JPH11230292A (ja) | 1998-02-18 | 1998-02-18 | トロイダル型無段変速機 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11230292A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2016223574A (ja) * | 2015-06-02 | 2016-12-28 | 日本精工株式会社 | トロイダル型無段変速機 |
-
1998
- 1998-02-18 JP JP5129798A patent/JPH11230292A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2016223574A (ja) * | 2015-06-02 | 2016-12-28 | 日本精工株式会社 | トロイダル型無段変速機 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20041115 |