JPH11232811A - 磁気ヘッド - Google Patents

磁気ヘッド

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JPH11232811A
JPH11232811A JP10034510A JP3451098A JPH11232811A JP H11232811 A JPH11232811 A JP H11232811A JP 10034510 A JP10034510 A JP 10034510A JP 3451098 A JP3451098 A JP 3451098A JP H11232811 A JPH11232811 A JP H11232811A
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JP
Japan
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slider
adhesive
resin
flexure
deformation
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Withdrawn
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JP10034510A
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English (en)
Inventor
Hideji Sato
秀治 佐藤
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Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
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Publication date
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Priority to US09/246,743 priority patent/US6307714B2/en
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    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/48Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed
    • G11B5/4806Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed specially adapted for disk drive assemblies, e.g. assembly prior to operation, hard or flexible disk drives
    • G11B5/4826Mounting, aligning or attachment of the transducer head relative to the arm assembly, e.g. slider holding members, gimbals, adhesive

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  • Supporting Of Heads In Record-Carrier Devices (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スライダのトレーリング側端面は、ボールボ
ンディングによって、フレキシャに剛体接合されている
ため、スライダとフレキシャとの接合面接着に使用され
る接着剤が剛直であると、スライダとフレキシャとの熱
膨張係数が異なることにより生じる熱応力によって、接
着前後で前記スライダのABS面平坦度が変化する接着
変形が発生しやすくなる。 【解決手段】 スライダ1とフレキシャ6の舌片6bと
の接合面接着には、硬化後においても柔軟性を有する熱
可塑性樹脂などの樹脂系接着剤8が使用される。前記接
着剤8の好ましい特性は、25℃におけるヤング率が7
00〜5200(kg/cm2)で、且つ接着強度が5
0(gf)以上である。このような特性を有していれ
ば、スライダの接着変形量を3nm以下に抑えることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハードディスク装
置などに装備される浮上式の磁気ヘッド装置に係り、特
にスライダと前記スライダを支持するフレキシャとが接
着剤により接着接合されている磁気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】図3はハードディスク装置に使用される
磁気ヘッド装置の従来の構造を示す部分側面図である。
この磁気ヘッド装置は、スライダ1とこれを支持する支
持部材2とから構成されている。
【0003】前記スライダ1は、セラミック材料などに
より形成されている。また前記スライダ1のトレーリン
グ側B端面には、薄膜素子4が設けられており、前記薄
膜素子4は、磁気抵抗効果を利用してハードディスクな
どの記録媒体からの洩れ磁界を検出し磁気信号を読み取
るMRヘッド(読み出しヘッド)と、コイルなどがパタ
ーン形成されたインダクティブヘッド(書き込みヘッ
ド)とを有している。
【0004】支持部材2は、ロードビーム5とフレキシ
ャ6とから構成されている。ロードビーム5はステンレ
スなどの板ばね材料により形成され、先端側には両側部
に折り曲げ部5aが形成され、この部分が剛性を有する
構造となっており、前記折り曲げ部5aが形成されてい
ないロードビーム5の基端部にて所定の弾性押圧力を発
揮できるものとなっている。
【0005】また前記ロードビーム5の先端部付近に
は、図示下方向に突き出した球面状のピボット7が形成
されており、このピボット7に後述するフレキシャ6を
介して前記スライダ1が当接される。フレキシャ6はス
テンレスなどの薄い板ばねにより形成されたものであ
る。前記フレキシャ6は、固定部6aと舌片6bとで構
成されており、前記固定部6aと舌片6bとが段差部6
cによって連結されている。
【0006】図3に示すように、前記舌片6bの下面に
は、スライダ1が樹脂系接着剤20により接着固定され
ている。この樹脂系接着剤20は、例えば熱硬化型エポ
キシ系樹脂である。また、舌片6bの裏側には、導電パ
ターン(図示しない)が設けられ、さらにスライダ1の
トレーリング側B端面には、薄膜素子4から引き出され
た薄膜による電極端子部(図示しない)が設けられてお
り、この導電パターンと電極端子部との接合部分に金
(Au)のボールボンディングなどのよる接合体9が形
成される。さらに前記接合体9は、補強樹脂膜10によ
って覆われ保護されている。
【0007】また、スライダ1のリーディング側A端面
から、舌片6bにかけて、フィレット状の導電樹脂膜2
1が形成されている。この導電樹脂膜21は、スライダ
1とフレキシャ6間の導通を確保し、スライダ1の静電
気を支持部材2側に逃がす目的で設けられたものであ
る。前記舌片6bの上面はロードビーム5に形成された
ピボット7に突き当てられ、前記舌片6bの下面に接着
固定されたスライダ1が前記舌片6bの弾性により、前
記ピボット7の頂点を支点として姿勢を自由に変えるこ
とができるようになっている。
【0008】磁気ヘッド装置のスライダ1は、ロードビ
ーム5の基端部の弾性力によりディスクDに付勢されて
いる。この磁気ヘッド装置は、いわゆるCSS(コンタ
クト・スタート・ストップ)方式のハードディスク装置
などに使用され、ディスクDが停止しているときは、前
記弾性力によりスライダ1のABS面(浮上面)1aが
ディスクDの記録面に接触する。ディスクDが始動する
と、ディスクの移動方向に沿ってスライダ1とディスク
D表面の間に空気流が導かれ、スライダ1のABS面1
aが空気流による浮上力を受けて、スライダ1がディス
クD表面から短い距離δ2(スペーシング)だけ浮上す
る。
【0009】浮上姿勢では、図3に示すように、スライ
ダ1のリーディング側Aがトレーリング側Bよりもディ
スクD上に高く持ち上がる傾斜した浮上姿勢となる。こ
の浮上姿勢にて、薄膜素子4のMRヘッドによりディス
クからの磁気信号が検出され、あるいはインダクティブ
ヘッドにより前記磁気信号が書き込まれる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の磁気ヘ
ッド装置では、スライダ1のABS面(浮上面)1aの
平坦度が変化しやすく、またはクラウン量が変化しやす
く、スペーシングδ2を一定量に設定することが非常に
困難であった。スライダ1のABS面1aの平坦度また
はクラウン量が変化しやすくなっているのは、スライダ
1の上面とフレキシャ6の舌片6bの下面との接合に用
いられる樹脂系接着剤20として、従来では熱硬化性エ
ポキシ樹脂などの剛直な接着剤を使用していたからであ
る。
【0011】図3に示すように、スライダ1のトレーリ
ング側B端面は、ボールボンディングによる接合体9に
よってフレキシャ6の舌片6bに剛体接合されている。
しかも、スライダ1とフレキシャ6とでは熱膨張係数は
異なっているために、スライダ1の上面と舌片6bの下
面とを接合する樹脂系接着剤20が剛直であると、前記
舌片6bとスライダ1との熱膨張係数の相違による熱応
力が、前記樹脂系接着剤20を介してスライダ1に作用
し、前記スライダ1は接着変形を引き起こすことにな
る。
【0012】通常、熱膨張係数は、スライダ1よりもフ
レキシャ6の方が大きいため、例えば低温領域では、ス
ライダ1のABS面1aが、ディスクD方向に突形状に
変形し、スペーシングロスが大きくなることにより、出
力低下の原因となる。また高温領域では、スライダ1の
ABS面1aがディスクD方向に凹形状に変形すること
により、スライダ1のトレーリング側B端面がディスク
D表面に衝突する可能性が高くなり、最低浮上量(スペ
ーシング量)を保証できないといった問題も発生する。
【0013】また図3に示すように、スライダ1のリー
ディング側A端面からフレキシャ6の舌片6bにかけて
導電樹脂膜21が設けられている場合、この導電樹脂膜
21も、前記樹脂系接着剤20と同様に剛直であると、
スライダ1のトレーリング側B端面とリーディング側A
端面の両方が剛体接合されることになり、熱応力による
前記スライダ1の接着変形はより大きいものとなる。
【0014】本発明は上記従来の課題を解決するための
ものであり、特に、硬化後において柔軟性を有する樹脂
系接着剤を、スライダとフレキシャとの接着接合に使用
することにより、前記スライダの接着変形量を低減させ
ることが可能な磁気ヘッドを提供することを目的として
いる。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、記録及び/ま
たは再生用の薄膜素子を有するスライダと、弾性変形可
能な舌片を有するフレキシャとが、樹脂系接着剤を介し
て接合されて成る磁気ヘッドにおいて、前記樹脂系接着
剤の25℃におけるヤング率Eが、700〜5200
(kg/cm2)の範囲内であり、且つ接着強度が、5
0(gf)以上であることを特徴とするものである。
【0016】また本発明では、前記樹脂系接着剤のガラ
ス転移温度Tgは、4〜70(℃)の範囲内であること
が好ましい。
【0017】さらに本発明では、動作温度Tが25℃の
場合、前記樹脂系接着剤は、25℃におけるヤング率E
と、(樹脂系接着剤のガラス転移温度Tg−25℃)と
をかけた値{E・(Tg−25℃)}が、7000〜2
34000(kg・℃/cm2)の範囲内であることが
好ましい。
【0018】また、静電対策用として、前記スライダの
側端面からフレキシャにかけて導電樹脂膜が形成されて
いるものでは、前記導電樹脂膜として、前記樹脂系接着
剤と同じ特性を有しているものを使用する。
【0019】従来では、スライダから直接ワイヤが繋が
れ、このワイヤによって前記スライダに設けられた薄膜
素子からの信号を出力、あるいは薄膜素子へ信号を入力
していたが、スライダの小型化に伴い、前記スライダを
接着接合するためのフレキシャに導電パターンを形成
し、この導電パターンと、スライダに設けられた導電端
子部とをボールボンディング技術によって接合して成る
磁気ヘッドが用いられつつある。
【0020】しかし、このボールボンディングによる金
バンプによって、スライダの片側(トレーリング側)
は、フレキシャに剛体接合されるため、スライダとフレ
キシャとの接合面を接着するために使用される樹脂系接
着剤が剛直であると、前記スライダとフレキシャとの熱
膨張係数の差によって生じる熱応力によって、接着前後
でスライダのABS面(浮上面)の平坦度またはクラウ
ン量が変化する接着変形が発生しやすくなる。
【0021】このため、スライダとフレキシャとの接合
面の接着に使用される樹脂系接着剤(硬化後)には、ス
ライダとフレキシャ間の熱膨張係数差により生じる歪み
を吸収でき、且つ、硬化収縮に伴う内部応力を小さくで
きる、柔軟性に富んだ樹脂系接着剤を使用する必要があ
る。
【0022】例えば、アクリル系、ポリウレタン系、ポ
リエステル系、またはナイロン系等の熱可塑性樹脂を主
成分とするもの、あるいは動作温度領域内でも柔軟性を
有すれば熱硬化性樹脂であってもよい。
【0023】ところで、樹脂系接着剤(硬化後)の柔軟
性の度合を決める要素は、前記樹脂系接着剤のヤング率
(E)とガラス転移温度(Tg)にあるものと考えられ
る。
【0024】前記樹脂系接着剤のガラス転移温度(T
g)が、動作温度(T)よりも高く、しかも前記樹脂系
接着剤を、弾性体(ヤング率をEとする)として見た場
合、樹脂系接着剤がスライダ(及びフレキシャ)に及ぼ
す熱応力(δ)は、下記に示す数1で表わされる。
【0025】
【数1】
【0026】ここで、εは、スライダ―フレキシャ間の
歪み、Δαは、スライダ―フレキシャ間の熱膨張係数
差、である。
【0027】実際には、樹脂系接着剤(硬化後)は粘弾
性体であるため、スライダ―フレキシャ間の歪み(ε)
の一部は接着剤の粘性変形によって吸収(緩衝)され、
接着変形には寄与しなくなる。
【0028】ところで、スライダの接着変形量は、熱応
力(δ)と線形の正の相関にあると考えられる。このた
め、樹脂系接着剤の動作温度(T)におけるヤング率
(E)が高いほど、またガラス転移温度(Tg)が高い
ほど、熱応力(δ)は大きくなり、接着変形量は大きく
なる。
【0029】また、樹脂系接着剤のガラス転移温度(T
g)が動作温度(T)よりも低い場合、接着剤のヤング
率(E)は低下し、前記樹脂系接着剤はゴム弾性を有す
るため、スライダ―フレキシャ間に歪み(ε)が生じて
も、この歪み(ε)は接着剤の変形に吸収されることか
ら、接着変形を引き起こすような熱応力(δ)が、スラ
イダ―フレキシャ間に作用する度合はわずかである。
【0030】本発明者らは、特性の異なる複数の樹脂系
接着剤をスライダとフレキシャとの接合面接着に用い、
前記スライダの接着変形量を測定した。
【0031】実験では、スライダとフレキシャとの接合
面に下記に示す表1の試料No.1〜No.10の樹脂
系接着剤を塗布し、前記樹脂系接着剤を120℃で硬化
させて、スライダとフレキシャとを接着固定した。
【0032】またスライダのトレーリング側端面とフレ
キシャとの接合部分に、金によるバンプを形成し、さら
にこのバンプを保護するために、前記バンプを樹脂膜で
覆った。
【0033】なお、樹脂系接着剤のヤング率(E)は、
25℃のときに、引っ張り試験法(応力/変位曲線)に
より測定した。樹脂系接着剤のガラス転移温度(Tg)
は、TMA(熱機械測定法)により、スライダの接着変
形量はWYCO平坦度測定機により測定した。また接着
強度は、スライダとフレキシャとを樹脂系接着剤で接着
固定しただけのものを用い、スライダとフレキシャの接
合面に対してフレキシャを垂直方向に引っ張る剥離強度
試験により測定した。
【0034】
【表1】
【0035】なお、表1に示す接着変形量は、スライダ
のABS面(浮上面)がディスク対向側に突変形した場
合を正の値としており、突変形したその頂点からスライ
ダが変形する前の前記ABS面までの距離を接着変形量
として測定している。
【0036】表1に示すように、試料No.2,9,1
0では、他の試料に比べて、接着変形量が5℃,25
℃,50℃いずれの場合においても非常に大きくなって
いることがわかる。
【0037】試料No.2,9,10では、樹脂系接着
剤の25℃におけるヤング率(E)、及びガラス転移温
度(Tg)が、他の試料に比べて非常に大きくなってい
る。
【0038】このため、スライダに作用する熱応力
(δ)は大きくなり(数1参照)、接着変形量は非常に
大きくなってしまう。
【0039】ところで、浮上量(スペーシング)の信頼
性を高めるには、前記浮上量の温度変化による変動量を
±3nm以下に抑える必要があるので、スライダの5
℃,25℃,50℃の各温度時における接着変形量も、
同様に±3nm以下に抑え、且つ、5℃の動作温度で生
じたスライダの接着変形量から50℃の動作温度で生じ
たスライダの接着変形量を引いた値も同様に±3nm以
下に抑える必要がある。
【0040】表1に示す試料No1,3,4,5,6,
7,8は上述した条件に当てはまることがわかる。
【0041】従ってスライダの接着変形量の点から見る
と、好ましい樹脂系接着剤の25℃におけるヤング率
(E)は、700〜5200(kg/cm2)、ガラス
転移温度(Tg)は、4〜70℃であることがわかる。
【0042】しかし、試料No.3では、接着変形量は
3nm以下に抑えられて良好であるものの、接着強度
(剥離強度)は、他の試料に比べて低く、50(gf)
よりも小さくなっていることがわかる。
【0043】また試料No.5を見ると、ガラス転移温
度は4℃と非常に低いにも関らず、接着強度(剥離強
度)は50(gf)以上である。
【0044】すなわち、接着強度を決める重要な要素
は、ガラス転移温度(Tg)よりもヤング率(E)の方
にあるものと推測される。
【0045】さらに詳述すれば、動作温度が25℃と仮
定すると、試料No.5の場合では、ガラス転移温度が
4℃であるから、その樹脂系接着剤の粘度は非常に小さ
く、接着強度は低下するものと考えられるが、25℃に
おけるヤング率(E)が1000(kg/cm2)と非
常に高いために、実際の試料No.5における樹脂系接
着剤は粘弾性体として機能し、接着強度はそれほど小さ
くならないものとなっている。
【0046】これに対し、試料No.3では、ガラス転
移温度が28℃であるから、動作温度が25℃である
と、その樹脂系接着剤は粘弾性体として機能し、接着強
度も比較的高いと推測されるが、25℃におけるヤング
率(E)が、400(kg/cm2)と非常に小さくな
っているため、実際の試料No.3における樹脂系接着
剤の接着強度が小さくなってしまうものと推測される。
【0047】以上により、表1において好ましい試料
は、No.1,4,5,6,7,8である。
【0048】これらの試料では、25℃におけるヤング
率(E)が、700〜5200(kg/cm2)の範囲
内であり、且つ50(gf)以上の接着強度を有してい
る。これが本発明における好ましい樹脂系接着剤の条件
である。
【0049】また本発明では、樹脂系接着剤のガラス転
移温度(Tg)は、4〜70℃の範囲内であることが好
ましい。
【0050】次に本発明では、動作温度(T)を25℃
とし、数1に示すE(T)×(Tg―T)の値を、表1
に示す試料No.1,2,3,4,6,8,9,10に
対して求めた。
【0051】その結果は表2に示されているが、表2で
は、E(25℃)×(Tg−25℃)の値が大きくなる
順に、試料を並び換えて記載している。また25℃にお
けるスライダの接着変形量も同時に付してある。
【0052】
【表2】
【0053】表2に示すように、E(25℃)×(Tg
−25℃)の値が大きくなるほど、25℃のときのスラ
イダの接着変形量は大きくなっていることがわかる。
【0054】数1に示すように、Δα(スライダ―フレ
キシャ間の熱膨張係数差)は、定数であるから、熱応力
(δ)を小さくするには、E(T)×(Tg−T)の値
を小さくすればよいことがわかる。
【0055】ここで、動作温度(T)が25℃のとき、
スライダの接着変形量を3nm以下に抑えることができ
るのは、表2に示すように、試料No.3,4,1,
6,8であるが、試料No.3の場合、表1に示すよう
に25℃のときの接着強度が30(gf)と小さくなっ
ている。
【0056】従って、表2において好ましい試料は、N
o.4,1,6,8であり、これら試料のE(25℃)
×(Tg−25℃)の値は、7000〜234000
(kg・℃/cm2)である。
【0057】すなわち、動作温度が25℃のとき、E
(25℃)×(Tg−25℃)の値が、7000〜23
4000(kg・℃/cm2)の範囲内となる樹脂系接
着剤を選定することにより、スライダの接着変形量を3
nm以下に抑えることができ、しかも50(gf)以上
の接着強度を得ることが可能になる。
【0058】また、スライダのリーディング側端面から
フレキシャにかけて導電樹脂膜を形成する場合、前記導
電樹脂膜も、樹脂系接着剤と同様に柔軟性に富んだ接着
剤でなければならないため、前記導電樹脂膜の特性は、
上述した樹脂系接着剤と同様の特性を有している必要が
ある。
【0059】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の形態として
ハードディスク装置などに装備される浮上式の磁気ヘッ
ド装置を示す部分側面図、図2は、図1に示す磁気ヘッ
ド装置の先端領域を裏側から見た場合の部分斜視図であ
る。この磁気ヘッド装置は、スライダ1とこれを支持す
る支持部材2とから構成されている。
【0060】前記スライダ1は、セラミック材料により
形成されており、前記スライダ1のトレーリング側B端
面には、薄膜素子4が設けられている。また前記スライ
ダ1のディスクDとの対向部側には、ABS面(浮上
面)1aが形成されている。また、前記薄膜素子4は、
磁性材料のパーマロイ(Ni−Fe系合金)や絶縁材料
のアルミナなどが積層されたものであり、ディスクDに
記録された磁気記録信号を再生する磁気検出部、または
ディスクDに磁気信号を記録する磁気記録部、あるいは
磁気検出部と磁気記録部の双方を含むものである。磁気
検出部は例えば磁気抵抗効果素子(MR素子)により構
成されたMRヘッドである。また磁気記録部は、コイル
とコアがパターン形成されたインダクティブヘッドによ
り構成される。
【0061】前記支持部材2は、ロードビーム5とフレ
キシャ6とから構成されている。ロードビーム5はステ
ンレスなどの板ばね材料により形成されている。ロード
ビーム5には図1の右上側から先部付近にかけて両側に
折り曲げ部5aが形成され、この部分が剛性を有する構
造となっている。この折り曲げ部5aはロードビーム5
のほぼ中間位置まで設けられており、前記折り曲げ部5
aの後方の終端から基端部にかけて、前記折り曲げ部5
aを有しない板ばね機能部(図示しない)が形成されて
いる。
【0062】ロードビーム5の前記折り曲げ部5aに挟
まれた平坦部には、図示下方向に突き出した球面状のピ
ボット7が形成されている。このピボット7の頂点は、
後述するフレキシャ6の舌片6bを介して、スライダ1
の上面に当接するようになっている。
【0063】フレキシャ6はステンレスなどの薄い板ば
ねにより形成されているものである。このフレキシャ6
は、固定部6aと舌片6bとで構成され、前記固定部6
aと舌片6bとが段差部6cによって連結されている。
図1に示すように、舌片6bの下面にはスライダ1が樹
脂系接着剤8により接着固定されている。
【0064】また、図2に示すようにフレキシャ6の先
端領域では、導電パターン14は、フレキシャ6の固定
部6aから舌片6bにかけて形成されている。また前記
舌片6bに形成されている導電パターン14の幅は、フ
レキシャ6の基端部方向に向けて徐々に大きくなってお
り、この部分がスライダ1との接続部14aとなってい
る。またスライダ1のトレーリング側B端面には、薄膜
素子4から引き出された薄膜による電極端子部4aが、
導電パターン14の接続部14aと同じ間隔にて形成さ
れている。
【0065】本発明では、スライダ1のトレーリング側
B端面に設けられた電極端子部4aと、フレキシャ6に
設けられた接続部14aとが金(Au)のボールボンデ
ィングなどのよる接合体9によって剛体接合されてい
る。さらに前記接合体9は図1に示すように、前記接合
体9を保護するための補強樹脂膜10によって覆われて
いる。
【0066】このように、スライダ1のトレーリング側
B端面が、フレキシャ6の舌片6bに、ボールボンディ
ングによるAuなどの接合体9によって剛体接合されて
いる場合、スライダ1とフレキシャ6との熱膨張係数が
異なることから、スライダ1と前記舌片6bとの接合面
を接着するための樹脂系接着剤(硬化後)8には、前記
スライダ1―フレキシャ6間の熱膨張係数差により生じ
る歪み(ε)を吸収(緩衝)できる機能を持ち、且つ硬
化収縮に伴う内部応力を小さくできる、柔軟性に富んだ
接着剤を選択する必要がある。
【0067】本発明では、柔軟性を有する樹脂系接着剤
8として、例えば、アクリル系や、ポリウレタン系、ポ
リエステル系、ナイロン系等の熱可塑性樹脂を主成分と
する接着剤、あるいは動作温度領域にて柔軟性を示すエ
ポキシ系などの熱硬化性樹脂を選択できる。また前記樹
脂系接着剤8の硬化方法としては、加熱やUV照射など
の反応型や、溶剤乾燥型などがあるが、本発明ではどれ
かの硬化方法に限定するものではない。
【0068】次に前記樹脂系接着剤(硬化後)8の特性
であるが、本発明では、前記樹脂系接着剤8は、25℃
におけるヤング率(E)が700〜5200(kg/c
2)の範囲内で、且つ50(gf)以上の接着強度
(剥離強度)を有していることが好ましい。さらに、上
述した特性以外に、前記樹脂系接着剤8は、そのガラス
転移温度(Tg)が4℃〜70℃の範囲内であることが
好ましい。
【0069】前記樹脂系接着剤8の25℃におけるヤン
グ率(E)が、700〜5200(kg/cm2)の範
囲内であれば、スライダ1の接着変形量を小さくでき
る。具体的には、スライダ1のABS面1aがディスク
D方向に突変形した場合その頂点から、変形する前の平
坦またはクラウン形状のABS面1aまでの距離を接着
変形量としたとき、5℃〜50℃の範囲内において、前
記接着変形量を3nm以下にでき、且つ5℃のときの接
着変形量から50℃のときの接着変形量を引いた接着変
形量も3nm以下にできる。
【0070】従って、温度変化における浮上量δ1(図
1参照)の変動値を絶対値で3nm以下に抑えることが
でき、従来のように、スライダ1のトレーリング側B端
部が、ディスクDに衝突したり、あるいは、浮上量δ1
が大きくなって(スペーシングロス)、出力が低下する
といった問題も起こらなくなる。また、動作温度(T)
を25℃に設定したとき、25℃におけるヤング率
(E)と(Tg−25℃)とを掛けた値が、7000〜
234000(kg・℃/cm2)の範囲内であること
が好ましい。
【0071】E(25℃)×(Tg−25℃)の値が、
7000〜234000(kg/cm2)の範囲内であ
れば、25℃におけるスライダ1の接着変形量を3nm
以下に抑えることができ、しかも25℃における接着強
度(剥離強度)を50(gf)以上にすることが可能で
ある。
【0072】また図1に示すように、スライダ1のリー
ディング側A端面から、フレキシャ6の舌片6bにかけ
て、フィレット状の導電樹脂膜11が形成されている場
合、この導電樹脂膜11の特性は、前述した樹脂系接着
剤8と同様の特性を有していることが好ましい。なお導
電樹脂膜11を設ける理由は、スライダ1―フレキシャ
6間の導通を確保するためである。
【0073】以上のように詳述した本発明における磁気
ヘッドは、CSS方式のハードディスク装置(磁気記録
再生装置)に使用される。ディスクが停止しているとき
には、スライダ1がロードビーム5の基端部の板ばね機
能部の弾性力によりディスクD上面に弾圧され、スライ
ダ1のABS面1aがディスクD表面に接触する。ディ
スクDが回転し始めると、スライダ1とディスクDとの
間に導かれる空気流により、図1に示すように、スライ
ダ1全体がディスクD表面から短い距離δ1だけ浮上
し、リーディング側Aがトレーリング側Bよりもディス
クD上に高く持ち上がる浮上姿勢となるか、あるいはリ
ーディング側Aのみがディスク表面から浮上し、トレー
リング側B端部がディスクD表面に連続または不連続に
接触して摺動する浮上姿勢となる。
【0074】前述したように、本発明では、スライダ1
とフレキシャ6の舌片6bとの接合面接着に、柔軟性を
有する樹脂系接着剤(硬化後)8を使用するため、スラ
イダ1―舌片6b間の歪み(ε)の一部を、前記樹脂系
接着層8の変形により吸収(緩衝)でき、スライダ1に
作用する熱応力(δ)を小さくできることから、前記ス
ライダ1の接着変形量を低減させることが可能である。
具体的には、25℃におけるヤング率(E)が700〜
5200(kg/cm2)の範囲で、且つ50(gf)
の接着強度を有する樹脂系接着剤8であることが好まし
く、この特性を有する樹脂系接着剤8であれば、スライ
ダ1の接着変形量を3nm以下に抑えることが可能であ
る。
【0075】なお前記樹脂系接着剤8のガラス転移温度
(Tg)は4〜70(℃)の範囲内であることが好まし
い。さらに本発明では、動作温度(T)を25℃に設定
したとき、25℃におけるヤング率(E)と(Tg−2
5℃)とを掛けた値が、7000〜234000(kg
・℃/cm2)の範囲内であることが好ましい。
【0076】E(25℃)×(Tg−25℃)の値が、
7000〜234000(kg/cm2)の範囲内であ
れば、25℃におけるスライダ1の接着変形量を3nm
以下に抑えることができ、しかも25℃における接着強
度(剥離強度)を50(gf)以上にすることが可能で
ある。以上のように本発明では、スライダ1の接着変化
を小さくでき、具体的には3nm以下に抑えることが可
能であるので、スペーシングロスを小さくでき、安定し
た出力信号が得られ、また最低浮上量を確保することが
できる。
【0077】
【発明の効果】以上詳述したように本発明では、スライ
ダとフレキシャとの接合面接着に、硬化後においても柔
軟性に富んだ、熱可塑性樹脂などの樹脂系接着剤を使用
しているので、熱膨張係数差により生じるスライダ―フ
レキシャ間の歪みの一部を、前記樹脂系接着剤の変形に
より吸収でき、スライダの接着変形量を低減させること
が可能である。
【0078】本発明では、前記樹脂系接着剤の具体的な
特性として、25℃におけるヤング率Eが700〜52
00(kg/cm2)の範囲内で、且つ接着強度が50
(gf)以上であることが好ましい。
【0079】またこのとき、前記樹脂系接着剤Tgのガ
ラス転移温度は、4〜70(℃)の範囲内であることが
好ましい。
【0080】上述した特性を有する樹脂系接着剤を使用
すれば、スライダの接着変形量を3nm以下に抑えるこ
とができるので、安定した出力を得ることが可能とな
り、また最低浮上量を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態としてハードディスク装置
などに装備される浮上式の磁気ヘッド装置を示す部分側
面図、
【図2】図1に示す磁気ヘッド装置の先端領域を裏側か
ら見た場合の部分斜視図、
【図3】ハードディスク装置などに装備される従来の浮
上式の磁気ヘッド装置を示す部分側面図、
【符号の説明】
1 スライダ 1a ABS面 4 薄膜素子 5 ロードビーム 6 フレキシャ 6b 舌片 7 ピボット 8 樹脂系接着剤 9 接合体 10 補強樹脂膜 11 導電樹脂膜 14 導電パターン 14a 接続部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録及び/または再生用の薄膜素子を有
    するスライダと、弾性変形可能な舌片を有するフレキシ
    ャとが、樹脂系接着剤を介して接合されて成る磁気ヘッ
    ドにおいて、前記樹脂系接着剤の25℃におけるヤング
    率Eは、700〜5200(kg/cm2)の範囲内で
    あり、且つ接着強度は、50(gf)以上であることを
    特徴とする磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記樹脂系接着剤のガラス転移温度Tg
    は、4〜70(℃)の範囲内である請求項1記載の磁気
    ヘッド。
  3. 【請求項3】 動作温度Tが25℃の場合、前記樹脂系
    接着剤は、25℃におけるヤング率Eと、(樹脂系接着
    剤のガラス転移温度Tg−25℃)とをかけた値{E・
    (Tg−25℃)}が、7000〜234000(kg
    ・℃/cm2)の範囲内である請求項1または請求項2
    に記載の磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】 静電対策用として、前記スライダの側端
    面からフレキシャにかけて導電樹脂膜が形成されてお
    り、前記導電樹脂膜が、前記樹脂系接着剤と同じ特性を
    有している請求項1ないし3のいずれかに記載の磁気ヘ
    ッド。
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