JPH11233310A - 限流素子 - Google Patents
限流素子Info
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- JPH11233310A JPH11233310A JP3478198A JP3478198A JPH11233310A JP H11233310 A JPH11233310 A JP H11233310A JP 3478198 A JP3478198 A JP 3478198A JP 3478198 A JP3478198 A JP 3478198A JP H11233310 A JPH11233310 A JP H11233310A
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- Japan
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Abstract
(57)【要約】
【課題】酸化バナジウム系セラミックスからなる主抵抗
体と転流用抵抗体とを並列に接続した限流素子におい
て、転流用抵抗体が精密に制御でき、製造が容易で、し
かも小型化できる限流素子を提供する。 【解決手段】 急変特性を有するV2O3系セラミックスか
らなる円柱状のPTC抵抗体3の両端にろう箔4でモリ
ブデンの電極5がろう付けされている。電極5間のPT
C抵抗体3の周囲に、転流用抵抗体2となる45mΩの
ステンレス鋼抵抗線6を螺旋型に巻く。
体と転流用抵抗体とを並列に接続した限流素子におい
て、転流用抵抗体が精密に制御でき、製造が容易で、し
かも小型化できる限流素子を提供する。 【解決手段】 急変特性を有するV2O3系セラミックスか
らなる円柱状のPTC抵抗体3の両端にろう箔4でモリ
ブデンの電極5がろう付けされている。電極5間のPT
C抵抗体3の周囲に、転流用抵抗体2となる45mΩの
ステンレス鋼抵抗線6を螺旋型に巻く。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は酸化バナジウム系
セラミックスを用いる限流素子、特に大定格化・高遮断
容量化に適した限流素子に関する。
セラミックスを用いる限流素子、特に大定格化・高遮断
容量化に適した限流素子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年,低圧配電系統においても大容量化
が進展し,それに伴い負荷が短絡した際に流れる過電流
も大電流化しており,ブレーカーについても高遮断容量
化が望まれている。このような技術動向に対応して、大
電流・大電力用の過電流保護のため、酸化バナジウムを
主成分とし、ある種の添加物を加えたV2O3系セラミック
ス抵抗体など、正の温度係数を有する抵抗体(Positive
Temperature Coefficient、以下PTC抵抗体と略す)
が限流素子として利用できると期待されている。
が進展し,それに伴い負荷が短絡した際に流れる過電流
も大電流化しており,ブレーカーについても高遮断容量
化が望まれている。このような技術動向に対応して、大
電流・大電力用の過電流保護のため、酸化バナジウムを
主成分とし、ある種の添加物を加えたV2O3系セラミック
ス抵抗体など、正の温度係数を有する抵抗体(Positive
Temperature Coefficient、以下PTC抵抗体と略す)
が限流素子として利用できると期待されている。
【0003】図3は、Crを添加したV2O3系セラミックス
の抵抗率の温度依存性を示す特性図である。抵抗率は、
室温で10-3Ωcm程度と低いが、100℃〜150℃付
近で2桁程度急激に増加し、150℃〜200℃におい
てピークとなり、それ以上の温度では低下している。従
って、このようなPTC抵抗体素子に過電流が流れる
と、ジュール発熱により素子温度が上昇し、抵抗値が上
昇することを利用して過電流を限流することができる。
すなわち、限流素子に適している。この抵抗率が急激に
変化する温度を転移温度と称する。
の抵抗率の温度依存性を示す特性図である。抵抗率は、
室温で10-3Ωcm程度と低いが、100℃〜150℃付
近で2桁程度急激に増加し、150℃〜200℃におい
てピークとなり、それ以上の温度では低下している。従
って、このようなPTC抵抗体素子に過電流が流れる
と、ジュール発熱により素子温度が上昇し、抵抗値が上
昇することを利用して過電流を限流することができる。
すなわち、限流素子に適している。この抵抗率が急激に
変化する温度を転移温度と称する。
【0004】しかしながらV2O3系セラミックスでは、ピ
ークの温度を越えると、図3に示すように抵抗値が急激
に下がるNTC(Negative Temperature Coefficient)
領域に入ってしまう。そして、温度上昇してNTC領域
に入ると、一旦限流された電流が再び増加するという問
題点があった。また、過電流などにより一旦ピーク温度
を越えた後、温度がピーク温度以下に下がらない状態で
定格通電をすると、限流素子が高温・高抵抗状態を保
ち、低抵抗状態に戻らないといった問題点があった。更
にCrを添加したV2O3系セラミックスでは図3に示すよう
なヒステリシスがあるため、降温時のピーク温度が昇温
時のそれより低温側になるので、低抵抗状態には戻りに
くい。
ークの温度を越えると、図3に示すように抵抗値が急激
に下がるNTC(Negative Temperature Coefficient)
領域に入ってしまう。そして、温度上昇してNTC領域
に入ると、一旦限流された電流が再び増加するという問
題点があった。また、過電流などにより一旦ピーク温度
を越えた後、温度がピーク温度以下に下がらない状態で
定格通電をすると、限流素子が高温・高抵抗状態を保
ち、低抵抗状態に戻らないといった問題点があった。更
にCrを添加したV2O3系セラミックスでは図3に示すよう
なヒステリシスがあるため、降温時のピーク温度が昇温
時のそれより低温側になるので、低抵抗状態には戻りに
くい。
【0005】これらの問題点を解決する一方法として、
V2O3系セラミックスからなるPTC抵抗体に、転流用抵
抗体を並列に接続する方法が採られている。図4はその
基本構成を示す図である。すなわち、その限流素子は抵
抗率の急変する転移性のV2O3系セラミックスからなる主
抵抗体1と、転流用抵抗体2とが並列接続され、一体を
なしている。この並列された転流用抵抗体2の抵抗値
は、主抵抗体1の室温での値と150〜200℃の間の
抵抗の最大値との間となるようにしている。
V2O3系セラミックスからなるPTC抵抗体に、転流用抵
抗体を並列に接続する方法が採られている。図4はその
基本構成を示す図である。すなわち、その限流素子は抵
抗率の急変する転移性のV2O3系セラミックスからなる主
抵抗体1と、転流用抵抗体2とが並列接続され、一体を
なしている。この並列された転流用抵抗体2の抵抗値
は、主抵抗体1の室温での値と150〜200℃の間の
抵抗の最大値との間となるようにしている。
【0006】通常の定格電流通電時には、V2O3系セラミ
ックスからなる主抵抗体1は低抵抗状態にあり、電流は
50%以上、主抵抗体1に流れる。過電流が発生した場
合、主抵抗体1はジュール熱によって発熱し抵抗値が急
激に上昇するので、転流用抵抗体2の方が抵抗値が低く
なり、転流用抵抗体2に電流が転流される。このため、
主抵抗体1に流れる電流を抑えることができるので、過
剰に昇温することなく、過電流を限流できる。また、過
電流などにより、主抵抗体1が高抵抗状態のまま定格電
流を通電した場合、主抵抗体1が高抵抗状態のうちは電
流は主に転流用抵抗体2に流れ、主抵抗体1の温度は速
やかに転移温度以下まで下がり、通常の低抵抗状態に戻
る。
ックスからなる主抵抗体1は低抵抗状態にあり、電流は
50%以上、主抵抗体1に流れる。過電流が発生した場
合、主抵抗体1はジュール熱によって発熱し抵抗値が急
激に上昇するので、転流用抵抗体2の方が抵抗値が低く
なり、転流用抵抗体2に電流が転流される。このため、
主抵抗体1に流れる電流を抑えることができるので、過
剰に昇温することなく、過電流を限流できる。また、過
電流などにより、主抵抗体1が高抵抗状態のまま定格電
流を通電した場合、主抵抗体1が高抵抗状態のうちは電
流は主に転流用抵抗体2に流れ、主抵抗体1の温度は速
やかに転移温度以下まで下がり、通常の低抵抗状態に戻
る。
【0007】図5は、そのようなV2O3系セラミックスの
限流素子の一例の断面図である。主抵抗体は、急変特性
を有するV2O3系セラミックスからなる円柱状のPTC抵
抗体3と、その両端にろう箔4でろう付けされた電極5
とからなる。電極5間には、PTC抵抗体3と並列に転
流用抵抗体となる80mΩのステンレス抵抗線6が溶接
されている。PTC抵抗体3は、定格により形状は種々
であるが、例えば直径10mm、長さ30mm程度であ
る。
限流素子の一例の断面図である。主抵抗体は、急変特性
を有するV2O3系セラミックスからなる円柱状のPTC抵
抗体3と、その両端にろう箔4でろう付けされた電極5
とからなる。電極5間には、PTC抵抗体3と並列に転
流用抵抗体となる80mΩのステンレス抵抗線6が溶接
されている。PTC抵抗体3は、定格により形状は種々
であるが、例えば直径10mm、長さ30mm程度であ
る。
【0008】図6は、従来のV2O3系セラミックスの限流
素子の別の例の断面図である。この例では、転流用抵抗
体2が、主抵抗体1となる急変特性を有するV2O3系セラ
ミックスからなる円柱状のPTC抵抗体3の外周に形成
された80mΩのステンレス膜6aとして設けられてい
る。この限流素子を製造するには、V2O3系セラミックス
からなる円柱状のPTC抵抗体3に、スパッタリング法
または、真空蒸着法によりステンレス鋼を厚さ30μm
にコーティングした。このステンレス膜6aは、素子端
面においては電極の役割を果たしている。
素子の別の例の断面図である。この例では、転流用抵抗
体2が、主抵抗体1となる急変特性を有するV2O3系セラ
ミックスからなる円柱状のPTC抵抗体3の外周に形成
された80mΩのステンレス膜6aとして設けられてい
る。この限流素子を製造するには、V2O3系セラミックス
からなる円柱状のPTC抵抗体3に、スパッタリング法
または、真空蒸着法によりステンレス鋼を厚さ30μm
にコーティングした。このステンレス膜6aは、素子端
面においては電極の役割を果たしている。
【0009】限流素子用の電気抵抗率が急激に変化する
材料としては、近年導電物質をドープしたポリエチレン
等の高分子材料を使用する動きもある。しかし、高分子
材料では、過熱や放電等による炭化や燃焼の問題があ
り、またドープの方法が明瞭にされていないが、金属や
炭素等の導電性の粉末を分散させるものの例では、全体
に均一に分散させることは非常に難しく、室温での抵抗
率も1×10-2Ωcm程度で余り低くはできていない。
更に、例えばポリエチレンの場合、融点が134℃と低
いので、その温度近辺で動作させるのは信頼性が懸念さ
れる。ドープしたポリエチレンの例では、大きさが40
×50mmとかなり大きい。
材料としては、近年導電物質をドープしたポリエチレン
等の高分子材料を使用する動きもある。しかし、高分子
材料では、過熱や放電等による炭化や燃焼の問題があ
り、またドープの方法が明瞭にされていないが、金属や
炭素等の導電性の粉末を分散させるものの例では、全体
に均一に分散させることは非常に難しく、室温での抵抗
率も1×10-2Ωcm程度で余り低くはできていない。
更に、例えばポリエチレンの場合、融点が134℃と低
いので、その温度近辺で動作させるのは信頼性が懸念さ
れる。ドープしたポリエチレンの例では、大きさが40
×50mmとかなり大きい。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、転流用抵抗体
を並列に接続した限流素子は、例えば図5のものでは、
形状が大きくなるという問題があった。また、図6のも
のは、製造工程が複雑になり、転流用抵抗体用のステン
レス膜の厚さの制御が困難という問題があった。本発明
は上述の問題点を解決するためになされたものでありそ
の目的は、転流用抵抗体が精密に制御でき、製造が容易
で、しかも小型化できる限流素子を提供することにあ
る。
を並列に接続した限流素子は、例えば図5のものでは、
形状が大きくなるという問題があった。また、図6のも
のは、製造工程が複雑になり、転流用抵抗体用のステン
レス膜の厚さの制御が困難という問題があった。本発明
は上述の問題点を解決するためになされたものでありそ
の目的は、転流用抵抗体が精密に制御でき、製造が容易
で、しかも小型化できる限流素子を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題解決のため本発
明の限流素子は、正の抵抗温度係数を有し、抵抗率の温
度係数を急変させる添加物を含む酸化バナジウム系セラ
ミックスからなる主抵抗体に、転流用抵抗体を並列に接
続した限流素子において、主抵抗体の周囲に線状の転流
用抵抗体を配置したものとする。
明の限流素子は、正の抵抗温度係数を有し、抵抗率の温
度係数を急変させる添加物を含む酸化バナジウム系セラ
ミックスからなる主抵抗体に、転流用抵抗体を並列に接
続した限流素子において、主抵抗体の周囲に線状の転流
用抵抗体を配置したものとする。
【0012】そのようにすれば、転流用抵抗体を並列に
接続した限流素子の小型化が容易である。特に、主抵抗
体を形成する酸化バナジウム系セラミックスの組成が、
(V1-X A X )2O3 (0.001 ≦x ≦0.02 , Aはアルミニウ
ム(Al),クロム(Cr),スカンジウム(Sc)から選ば
れた少なくとも一種)であるものとする。
接続した限流素子の小型化が容易である。特に、主抵抗
体を形成する酸化バナジウム系セラミックスの組成が、
(V1-X A X )2O3 (0.001 ≦x ≦0.02 , Aはアルミニウ
ム(Al),クロム(Cr),スカンジウム(Sc)から選ば
れた少なくとも一種)であるものとする。
【0013】Al,Cr,Scは酸化バナジウム系セラミックス
からなる主抵抗体の抵抗率の温度係数を急変させる添加
物であるが、x <0.001 では、抵抗率の温度係数を急変
させない。またx >0.02では、転移温度が低くなり過ぎ
て限流素子として使えなくなる。転流用抵抗体の抵抗値
が、酸化バナジウム系セラミックスからなる主抵抗体の
室温での抵抗値と、150℃〜200℃での抵抗値の最
大値との間にあるものとする。
からなる主抵抗体の抵抗率の温度係数を急変させる添加
物であるが、x <0.001 では、抵抗率の温度係数を急変
させない。またx >0.02では、転移温度が低くなり過ぎ
て限流素子として使えなくなる。転流用抵抗体の抵抗値
が、酸化バナジウム系セラミックスからなる主抵抗体の
室温での抵抗値と、150℃〜200℃での抵抗値の最
大値との間にあるものとする。
【0014】そのようにすれば、転移時の主抵抗体より
転流用抵抗体の方が抵抗が低いので、転流用抵抗体への
電流の移動が確実におこなわれる。転流用抵抗体は主抵
抗体の周囲に螺旋状、または折り返し型に配置するもの
とする。そのようにすれば、長い線状の転流用抵抗体で
も、コンパクトに配置できる。
転流用抵抗体の方が抵抗が低いので、転流用抵抗体への
電流の移動が確実におこなわれる。転流用抵抗体は主抵
抗体の周囲に螺旋状、または折り返し型に配置するもの
とする。そのようにすれば、長い線状の転流用抵抗体で
も、コンパクトに配置できる。
【0015】転流用抵抗体を金属細線や箔からなるもの
とすれば、抵抗温度係数は正で、様々な形状への加工が
容易で、太さや厚さ、長さによって抵抗も任意のものが
でき、巻き付け或いは貼りつけるのも簡単であり、限流
素子としての製造も容易である。
とすれば、抵抗温度係数は正で、様々な形状への加工が
容易で、太さや厚さ、長さによって抵抗も任意のものが
でき、巻き付け或いは貼りつけるのも簡単であり、限流
素子としての製造も容易である。
【0016】
【発明の実施の形態】次にこの発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。 [実施例1]図1は、本発明にかかるV2O3系セラミック
スの限流素子の正面図である。主抵抗体は、急変特性を
有するV2O3系セラミックスからなる円柱状のPTC抵抗
体3と、その両端にろう箔4でろう付けされたモリブデ
ンの電極5とからなる。モリブデン電極5間のPTC抵
抗体3の周囲には、転流用抵抗体となる45mΩのステ
ンレス抵抗線6が螺旋状に巻かれている。PTC抵抗体
3は、定格により形状は種々であるが、例えば直径10
mm、長さ30mm程度である。
に基づいて説明する。 [実施例1]図1は、本発明にかかるV2O3系セラミック
スの限流素子の正面図である。主抵抗体は、急変特性を
有するV2O3系セラミックスからなる円柱状のPTC抵抗
体3と、その両端にろう箔4でろう付けされたモリブデ
ンの電極5とからなる。モリブデン電極5間のPTC抵
抗体3の周囲には、転流用抵抗体となる45mΩのステ
ンレス抵抗線6が螺旋状に巻かれている。PTC抵抗体
3は、定格により形状は種々であるが、例えば直径10
mm、長さ30mm程度である。
【0017】主抵抗体となるV2O3系セラミックスは次に
記述する工程により製造する。 (1)原料として酸化バナジウム(V2O3)、酸化クロム(C
r2O3 )、酸化鉄(Fe2O 3 )の粉末を用い、焼結後の組
成が、(V0.9965 Cr0.0035)2O3+5wt%Fe となるように秤
量・調合した後、湿式ボールミルで12時間混合粉砕す
る。 (2)得られた粉末を加圧成形し、水素気流中1700℃
で1時間焼成する。
記述する工程により製造する。 (1)原料として酸化バナジウム(V2O3)、酸化クロム(C
r2O3 )、酸化鉄(Fe2O 3 )の粉末を用い、焼結後の組
成が、(V0.9965 Cr0.0035)2O3+5wt%Fe となるように秤
量・調合した後、湿式ボールミルで12時間混合粉砕す
る。 (2)得られた粉末を加圧成形し、水素気流中1700℃
で1時間焼成する。
【0018】(3)焼成後、切断、研磨して円柱状の主抵
抗体とする。その大きさは直径が約10mmで長さが2
5〜30mmとなるようにする。 (4)続いてこのPTC抵抗体3の端面に、活性金属ろう
材などのろう箔4を置き、モリブデン(Mo)の電極5で
はさみ、1×104 Paの圧力をかけて1×10 -3Pa
以下の圧力の真空中、850℃で10分間焼処理し、電
極付けを行う。
抗体とする。その大きさは直径が約10mmで長さが2
5〜30mmとなるようにする。 (4)続いてこのPTC抵抗体3の端面に、活性金属ろう
材などのろう箔4を置き、モリブデン(Mo)の電極5で
はさみ、1×104 Paの圧力をかけて1×10 -3Pa
以下の圧力の真空中、850℃で10分間焼処理し、電
極付けを行う。
【0019】上記工程により製造される主抵抗体の抵抗
値は室温で5〜8mΩである。 (5) このPTC抵抗体3の周囲に室温抵抗値が80m
Ωのステンレス抵抗線6を巻き、モリブデン電極5に溶
接し、転流用抵抗体とする。ここで、転流用抵抗体の抵
抗値は、主抵抗体の室温抵抗値より十分大きく、かつそ
の最大値以下となるようにすることが重要である。その
ようにすれば、転移時の主抵抗体より転流用抵抗体の方
が抵抗が低いので、転流用抵抗体への電流の移動が確実
におこなわれる。
値は室温で5〜8mΩである。 (5) このPTC抵抗体3の周囲に室温抵抗値が80m
Ωのステンレス抵抗線6を巻き、モリブデン電極5に溶
接し、転流用抵抗体とする。ここで、転流用抵抗体の抵
抗値は、主抵抗体の室温抵抗値より十分大きく、かつそ
の最大値以下となるようにすることが重要である。その
ようにすれば、転移時の主抵抗体より転流用抵抗体の方
が抵抗が低いので、転流用抵抗体への電流の移動が確実
におこなわれる。
【0020】ステンレスは抵抗率が約7×10-5Ωcm
と低いので80mΩの抵抗体とするためには、その形状
を長くする必要がある。例えば直径を2.3mm、長さ
を450mmとすれば80mΩの転流用抵抗体とするこ
とができる。この長い転流用抵抗体をコンパクトにまと
めるため、図1に示すように主抵抗体の周りに螺旋状に
配置する。図5の例のように主抵抗体の脇に転流用抵抗
体を設けるのではなく、PTC抵抗体3の周りに巻くこ
とにより、限流素子としての形状を小型化することが可
能となる。特に転流用抵抗体がステンレス細線であれ
は、任意の形状に加工でき、かつ腐食や酸化に対して強
く、耐久性がある。
と低いので80mΩの抵抗体とするためには、その形状
を長くする必要がある。例えば直径を2.3mm、長さ
を450mmとすれば80mΩの転流用抵抗体とするこ
とができる。この長い転流用抵抗体をコンパクトにまと
めるため、図1に示すように主抵抗体の周りに螺旋状に
配置する。図5の例のように主抵抗体の脇に転流用抵抗
体を設けるのではなく、PTC抵抗体3の周りに巻くこ
とにより、限流素子としての形状を小型化することが可
能となる。特に転流用抵抗体がステンレス細線であれ
は、任意の形状に加工でき、かつ腐食や酸化に対して強
く、耐久性がある。
【0021】図1において、PTC抵抗体3の周囲にス
テンレス抵抗線6を配置することにより、巻いた部分の
直径cが大きくなるが、増大割合は僅かである。更に、
もともと、ろう箔4の流れ等を防止するためPTC抵抗
体3の直径aよりも電極5の直径bを大きくすることが
多く、その場合は、巻いた部分の直径cが主抵抗体1の
直径aより大きくなるとしても、電極5の径bより大き
くはならないようにすることができる。
テンレス抵抗線6を配置することにより、巻いた部分の
直径cが大きくなるが、増大割合は僅かである。更に、
もともと、ろう箔4の流れ等を防止するためPTC抵抗
体3の直径aよりも電極5の直径bを大きくすることが
多く、その場合は、巻いた部分の直径cが主抵抗体1の
直径aより大きくなるとしても、電極5の径bより大き
くはならないようにすることができる。
【0022】この限流素子の抵抗率の温度依存性は、図
5に示した従来の例とほぼ同じである。過電流等により
昇温すると、ステンレス抵抗線6の方が抵抗値が低くな
り、転流用抵抗体に電流が転流される。このため、PT
C抵抗体3に流れる電流を抑えることができるので、過
剰に昇温することなく、過電流を限流できる。また、過
電流などにより、抵抗体の温度が転移温度以上に上昇し
た直後に、高抵抗状態のまま定格電流を通電しようとし
た場合も、PTC抵抗体3が高抵抗状態のうちは電流は
主にステンレス抵抗線6に流れ、PTC抵抗体の温度は
速やかに転移温度以下まで下がり、低抵抗状態への速や
かな復帰が可能である。
5に示した従来の例とほぼ同じである。過電流等により
昇温すると、ステンレス抵抗線6の方が抵抗値が低くな
り、転流用抵抗体に電流が転流される。このため、PT
C抵抗体3に流れる電流を抑えることができるので、過
剰に昇温することなく、過電流を限流できる。また、過
電流などにより、抵抗体の温度が転移温度以上に上昇し
た直後に、高抵抗状態のまま定格電流を通電しようとし
た場合も、PTC抵抗体3が高抵抗状態のうちは電流は
主にステンレス抵抗線6に流れ、PTC抵抗体の温度は
速やかに転移温度以下まで下がり、低抵抗状態への速や
かな復帰が可能である。
【0023】[実施例2]この発明については上記実施
例のように転流用抵抗体の形状が螺旋状でなくてもよ
い。図2は、本発明にかかる別のV2O3系セラミックスの
限流素子の正面図である。V2O3系セラミックスからなる
円柱状のPTC抵抗体3の周囲に、転流用抵抗体となる
80mΩのステンレス箔7が折り返し型に配置されてい
る。PTC抵抗体3は、定格により形状は種々である
が、例えば直径10mm、長さ30mm程度である。こ
のように転流用抵抗体は、PTC抵抗体3に電気的に並
列に接続してあればどのような形状で配置してもよい。
例のように転流用抵抗体の形状が螺旋状でなくてもよ
い。図2は、本発明にかかる別のV2O3系セラミックスの
限流素子の正面図である。V2O3系セラミックスからなる
円柱状のPTC抵抗体3の周囲に、転流用抵抗体となる
80mΩのステンレス箔7が折り返し型に配置されてい
る。PTC抵抗体3は、定格により形状は種々である
が、例えば直径10mm、長さ30mm程度である。こ
のように転流用抵抗体は、PTC抵抗体3に電気的に並
列に接続してあればどのような形状で配置してもよい。
【0024】上記実施例では、転流用抵抗体の金属とし
てステンレス鋼を用いたが、その他の耐酸化性の金属で
もよい。
てステンレス鋼を用いたが、その他の耐酸化性の金属で
もよい。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、正
の抵抗温度係数を有し、抵抗率の温度係数を急変させる
添加物を含む酸化バナジウム系セラミックスからなる主
抵抗体に、転流用抵抗体を並列に接続した限流素子にお
いて、主抵抗体の周囲に線状の転流用抵抗体を螺旋状、
折り返し型等に配置することによって、限流素子を大幅
に小型化できる。しかも転流用抵抗体が精密に制御で
き、製造が容易である。
の抵抗温度係数を有し、抵抗率の温度係数を急変させる
添加物を含む酸化バナジウム系セラミックスからなる主
抵抗体に、転流用抵抗体を並列に接続した限流素子にお
いて、主抵抗体の周囲に線状の転流用抵抗体を螺旋状、
折り返し型等に配置することによって、限流素子を大幅
に小型化できる。しかも転流用抵抗体が精密に制御で
き、製造が容易である。
【0026】限流素子がコンパクトになり、また、構造
が簡素化されているので、電線路などに簡単に取り付け
ることができて取り扱いやすく、電力系統を合理的・経
済的に運用できるようになる。
が簡素化されているので、電線路などに簡単に取り付け
ることができて取り扱いやすく、電力系統を合理的・経
済的に運用できるようになる。
【図1】本発明実施例1の限流素子の正面図
【図2】本発明実施例2の限流素子の正面図
【図3】V2O3系セラミックスの抵抗値の温度特性図
【図4】主抵抗体と転流用抵抗体とを並列接続した限流
素子の基本構成図
素子の基本構成図
【図5】従来の主抵抗体と転流用抵抗体とを並列接続し
た限流素子の正面図
た限流素子の正面図
【図6】従来の主抵抗体と転流用抵抗体とを並列接続し
た別の限流素子の正面図
た別の限流素子の正面図
1 主抵抗体(酸化バナジウム系セラミックス) 2 転流用抵抗体 3 PTC抵抗体 4 ろう箔 5 電極 6 ステンレス抵抗線 6a ステンレス膜 7 ステンレス箔
Claims (6)
- 【請求項1】正の抵抗温度係数を有し、抵抗率の温度係
数を急変させる添加物を含む酸化バナジウム系セラミッ
クスからなる主抵抗体に、転流用抵抗体を並列に接続し
た限流素子において、主抵抗体の周囲に線状の転流用抵
抗体を配置したことを特徴とする限流素子。 - 【請求項2】主抵抗体を形成する酸化バナジウム系セラ
ミックスの組成が、(V1-X AX )2O3 (0.001 ≦x ≦0.
02 , AはAl,Cr,Scから選ばれた少なくとも一種)である
ことを特徴とする請求項1記載の限流素子。 - 【請求項3】転流用抵抗体の抵抗値が、酸化バナジウム
系セラミックスからなる主抵抗体の室温での抵抗値と、
150℃〜200℃での抵抗値の最大値との間にあるこ
とを特徴とする請求項1または2に記載の限流素子。 - 【請求項4】転流用抵抗体が主抵抗体の周囲に螺旋状に
配置されたことを特徴とする請求項3記載の限流素子。 - 【請求項5】転流用抵抗体が主抵抗体の周囲に折り返し
型に配置されたことを特徴とする請求項3記載の限流素
子。 - 【請求項6】転流用抵抗体が金属細線または箔からなる
ことを特徴とする請求項4または5に記載の限流素子。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3478198A JPH11233310A (ja) | 1998-02-17 | 1998-02-17 | 限流素子 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3478198A JPH11233310A (ja) | 1998-02-17 | 1998-02-17 | 限流素子 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11233310A true JPH11233310A (ja) | 1999-08-27 |
Family
ID=12423837
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3478198A Pending JPH11233310A (ja) | 1998-02-17 | 1998-02-17 | 限流素子 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11233310A (ja) |
-
1998
- 1998-02-17 JP JP3478198A patent/JPH11233310A/ja active Pending
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