JPH1123381A - 温度検出素子及び温度検出センサー - Google Patents

温度検出素子及び温度検出センサー

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JPH1123381A
JPH1123381A JP9192060A JP19206097A JPH1123381A JP H1123381 A JPH1123381 A JP H1123381A JP 9192060 A JP9192060 A JP 9192060A JP 19206097 A JP19206097 A JP 19206097A JP H1123381 A JPH1123381 A JP H1123381A
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Japan
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liquid crystal
temperature
film
temperature detection
different
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JP9192060A
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English (en)
Inventor
Ritsu Saito
律 斎藤
Atsushi Baba
淳 馬場
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 広い範囲にわたる温度の検出や温度分布の検
出が可能であり、且つ、繰り返し使用が可能な、従来技
術とは異なった原理による液晶を用いた新規な温度検出
方法を提供すること。 【解決手段】 液晶粒子が高分子マトリックス中に分散
してなる液晶/高分子複合膜を、2枚の導電性基板、若
しくは導電性基板と保護層とで挟持したシートからな
り、複合膜には、N/S転移温度の異なる少なくとも2
種の液晶及び色彩の異なる少なくとも2種の二色性色素
が含まれることを特徴とする温度検出素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶/高分子複合
膜からなる温度検出素子及び温度検出センサーに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】温度を検出する手段としてサーモクロミ
ック物質の色の変化(サーモクロミズム)を利用するこ
とは、従来から種々の分野で行なわれている。例えば、
不可逆的変色(発色)を利用する方法としては、感熱発
色性色素を用いる方法、コバルト、クロム、ニッケル、
マグネシウム、鉄等の塩或いは有機錯体を用いる方法
(示温塗料)等が知られている。この方法は検温範囲は
広いが、不可逆であるために繰り返し使用ができないと
いう欠点がある可逆的変色を利用する方法としては、ス
ピロピラン類、ビアントロン、ジキサンチレン等の縮合
芳香族環で置換したエチレン誘導体等が、溶融すると発
色し、固化すると無色に変わることを利用する方法があ
る。しかしながら、この方法では検温範囲は限定され
る。
【0003】又、液晶を用いて温度や温度分布を検出す
ることも行れている。コレステリック液晶はらせん構造
を有しており、温度によってらせんのピッチが大幅に変
化し、それに伴って液晶の帯びる色彩も大幅に変化す
る。このような効果を利用した温度あるいは温度分布等
を検出する液晶温度検出デバイスが用いられている。こ
のコレステリック液晶を用いた温度検出デバイスは、安
価で、大量生産ができ、手軽に使用できる利点はある
が、温度上昇・下降時に異なった温度を示すというヒス
テリシス現象が見られることがあり、測定精度、再現性
や安定性等に問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の事情に
鑑みてなされたものであり、本発明の目的は広い範囲に
わたる温度の検出や温度分布の検出が可能であり、且
つ、繰り返し使用が可能な、従来技術とは異なった原理
による液晶を用いた新規な温度検出方法を提供すること
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、液晶粒子が高分
子マトリックス中に分散してなる液晶/高分子複合膜
を、2枚の導電性基板、若しくは導電性基板と保護層と
で挟持したシートからなり、複合膜には、N/S転移温
度の異なる少なくとも2種の液晶と色彩の異なる少なく
とも2種の二色性色素とが含まれることを特徴とする温
度検出素子及び温度検出センサーである。
【0006】本発明によれば、検出すべき温度は、二色
性色素を含有する液晶粒子/高分子複合膜に電圧を印加
して無発色・透明状態とした素子を温度或いは温度分布
を検出する雰囲気に曝した場合には、雰囲気の温度以下
にN(ネマティック層)/S(スメクティック層)の転
移温度を有する液晶は相転移を起こし、この液晶が存在
する部分は不透明となり、且つ液晶中の二色性色素によ
って発色(着色)するので、その発色の色彩から雰囲気
の温度や温度分布を検出することが出来る。
【0007】
【発明の実施の形態】次に、好ましい実施態様を挙げて
本発明を更に詳しく説明する。本願発明の特徴は、液晶
粒子が高分子マトリックスに分散した液晶/高分子複合
膜(PDLC膜:Polymer Dispersed Liquid Crystal
膜)中に、N/S転移温度が異なる少なくとも2種の液
晶材料と色彩が異なる少なくとも2種の二色性色素とが
含まれている点である。
【0008】本発明で使用する液晶材料としては、従来
公知のネマティック液晶、スメティック液晶、コレステ
リック液晶、ディスコティック液晶及び高分子液晶はい
ずれも使用することが出来る。好ましい液晶はスメクテ
ィック液晶であり、ネマティック相(N)とスメクティ
ック相(S)との間の転移温度(N/S転移温度)の異
なるいずれのスメクティック液晶も使用することが出来
る。これらのスメクティック液晶はネマティック相を示
す温度範囲が広いものが好ましく、本発明においては、
ネマティック相を示す温度範囲が1℃以上のスメクティ
ック液晶材料を使用することによって、液晶/高分子複
合膜を透明状態にするときの駆動電圧を低下させること
が出来る。
【0009】温度の検出を着色(発色)時の色彩で行な
うために、二色性色素がスメクティック液晶に適当量、
例えば、スメクティック液晶100重量部当たり1〜1
0重量部の割合で混入される。その場合に、上記液晶に
含有させる二色性色素は、特に限定されるものでなく、
アゾ系、ペリレン系、アントラキノン系等いずれも用い
ることが出来る。肝心なことは、液晶のN/S転移温度
によって、組み合わせる二色性色素の色彩を変えること
である。即ち、例えば、60℃のN/S転移温度を有す
る液晶は黄色の二色性色素と、70℃のN/S転移温度
を有する液晶は赤色の二色性色素と組み合わせるという
具合にである。
【0010】上記液晶粒子を分散させる高分子マトリッ
クスを形成する高分子材料としては、液晶と相溶性がな
く、透明性及び被膜形成能に優れた高分子材料であれば
いずれも使用可能である。具体的には、複合膜の形成方
法に従って適当な高分子材料、例えば、ポリビニルアル
コール樹脂、エポキシ樹脂、フマレート系樹脂、アクリ
ル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリチオールのUV硬
化樹脂等が使用される。
【0011】又、二色性色素を含有する液晶(以下単に
液晶という)は、マイクロカプセル化して使用すること
が好ましい。そのマイクロカプセル化の好ましい方法と
しては、例えば、下記の如き方法が挙げられる。即ち、
水媒体中に液晶を、ラジカル反応性界面活性剤、水溶性
保護コロイド、或はラジカル反応性保護コロイド或はこ
れらのうち2種類以上の混合物で乳化分散させ、水中或
は液晶中にラジカル開始剤を溶解或は分散させ、開始剤
の分解温度まで昇温させることによって、液晶粒子を包
囲するカプセル壁膜を作製することが出来る。
【0012】又、水媒体中に、ラジカル反応性モノマー
を溶解させた液晶を水溶性保護コロイドで乳化分散さ
せ、水中或は液晶中にラジカル開始剤を溶解或は分散さ
せ、開始剤の分解温度まで昇温させることによって、液
晶粒子を包囲するカプセル壁膜を作製することが出来
る。
【0013】ラジカル反応性界面活性剤としては、市販
されているイオン性又はノニオン性の反応性界面活性剤
を用いることが出来る。例えば、スチレンスルホン酸ソ
ーダ、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプ
ロレングリコールポリテトラメチレングリコール等が挙
げられる。好ましくは2官能以上の界面活性剤を混合す
る方が良い。水溶性保護コロイドとしては、部分鹸化ポ
リビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、ポ
リエチレングリコール等が挙げられる。
【0014】又、ラジカル反応性保護コロイドは、親水
性基と疎水性基とを有するポリマーの側鎖にラジカル反
応性基を導入したもの、例えば、(部分鹸化)ポリビニ
ルアルコールの水酸基にアクリロイル基を導入したもの
の如く、付加重合性二重結合を有するものであればどの
様なものでも使用することが出来る。液晶中に溶解させ
るラジカル重合性モノマーとしては、スチレン、酢酸ビ
ニル、(メタ)アクリル酸エステル等の液晶と相溶性が
あるものを用いることが出来る。好ましくは2官能以上
のモノマーを混合する方が良い。
【0015】重合開始剤としては、水溶性、油溶性等い
ずれも用いることが出来る。重合温度を上げることが支
障になる場合は、レドックス系重合開始剤を用いればよ
い。又、γ線や電子線等の様な電離性放射線を用いて重
合を開始することも可能である。
【0016】上記構成のマイクロカプセル化液晶におい
ては、壁材料として使用する高分子材料は、芯物質であ
るスメクチック液晶100重量部当たり5〜25重量部
の範囲内で使用することが好ましい。壁材料の使用量が
上記範囲未満であると、壁の厚さが薄い為に液晶の滲み
出し等の問題を十分には解決することが出来ない。一
方、使用量が上記範囲を越えると壁の厚さが厚い為に、
壁に取り込まれる二色性色素の量が増えて壁が着色して
しまう為、電圧印加時の反射濃度が十分低くならない等
の点で好ましくない。又、カプセル化した状態における
壁の厚みは、使用する液晶材料、高分子材料、カプセル
化方法等によって変化するが、一般的には約10〜10
0nm程度である。
【0017】液晶粒子を高分子マトリックス中に形成及
び分散させる方法としては、相分離法やエマルジョン法
等の従来公知の方法がいずれも使用可能であるが、最も
有用な方法はエマルジョン法であるので、エマルジョン
法を代表例として以下説明する。但し、本発明はエマル
ジョン法に限定されるものではない。エマルジョン法
は、必要に応じて界面活性剤や保護コロイドを含む水を
主体とする媒体中に液晶を乳化分散させ、該乳化液中に
ポリビニルアルコール、ゼラチン、アクリル酸共重合
体、水溶性アルキド樹脂等の水溶性又は水分散性高分子
材料を加えたものを、適当な基板上に塗工及び乾燥して
適当な厚みの膜を形成する方法であり、該方法によれ
ば、形成された膜中に液晶粒子が均一に分散された液晶
/高分子膜が形成される。
【0018】上記分子マトリックスの水溶液又は水分散
液に、上記液晶を乳化分散させる方法としては、超音波
分散法、機械分散法等の各種の撹拌装置による混合方法
や、膜乳化法[中島忠夫・清水政高、PHARMTEC
H JAPAN 4巻、10号(1988)参照]等の
分散方法が有効である。得られる液晶エマルジョン粒子
の粒子径は、マトリックス内若しくはカプセル内で液晶
分子が配向し易くする為に、体積分布において直径1μ
m以下の液晶粒子の割合が全粒子中で10%以下である
ことが望ましい。例えば、多孔質ガラス(MPG)膜乳
化システムにより液晶のO/Wエマルジョンを得る場合
には、用いるMPGの平均細孔径を0.3μm(直径)
以上にすることによって、乳化分散する液晶粒子の体積
分布を上記範囲にすることが出来る。
【0019】又、機械分散方法を用いることによっても
上記範囲の様な体積分布を有する液晶粒子を含む液晶エ
マルジョンを得ることが出来る。例えば、機械分散の条
件を回転数1,000rpm及び1分間以上とすること
により上記範囲の様な体積分布を有する液晶粒子を含む
液晶エマルジョンを得ることが出来る。
【0020】こうして得られた液晶粒子分散液から、P
DLC膜を形成する方法としては、基板上に上記液晶粒
子分散液を塗布及び乾燥する方法が好ましく、塗布方法
としては、電着方法、スクリーンコーティング、ブレー
ドコーティング、ナイフコーティング、スライドコーテ
ィング、インストルージョンコーティング、ファウンテ
ンコーティング等が挙げられる。この様にして得られる
PDLC膜の厚みは、3〜23μm程度が好適である。
【0021】膜厚が薄すぎると、加熱時の散乱(濁度)
が不足し、膜厚が厚すぎると多大な駆動電圧を必要とす
るので、上記の膜厚範囲が好ましい。液晶の使用量とし
ては、通常、高分子マトリックス形成材料/液晶の混合
比(重量比)が55/45〜35/65が望ましい。液
晶の使用量が少なすぎると、電圧印加時の透明性が不足
するだけでなく、膜を透明状態にする為に、多大な電圧
を必要とする等の点で不十分であり、一方、液晶の使用
量が多すぎると、検温時の散乱(濁度)が不足するだけ
でなく、膜の強度が低下したりするので好ましくない。
【0022】本発明におけるPDLC膜には次の3種の
ものが含まれる。 (1)それぞれ異なる組み合わせの液晶と二色性色素を
含むマイクロカプセルの混合物と高分子マトリックス形
成材料とから形成された一層のPDLC膜(図1参
照)。測定する温度範囲、温度間隔等によって、或いは
温度ムラの検出等の温度検出素子の使用目的に従って、
使用するN/S転移温度の異なる液晶の種類を適宜増加
することが好ましい。 (2)少なくとも2層のPDLC膜を積層し、各PDL
C膜には、それぞれN/S転移温度の異なる液晶と色彩
の異なる二色性色素とを組み合わせたものだけが含まれ
るように(例えば、第1層にはN/S転移温度が50℃
の液晶と緑色に発色する二色性色素を含むマイクロカプ
セルのみが、第2層にはN/S転移温度が60℃の液晶
と黄色に発色する二色性色素を含むマイクロカプセルの
みが含まれるように)、順次PDLC膜を積層したもの
(図2参照)。積層するPDLC膜の数は、測定する温
度範囲や温度間隔、温度検出素子の使用目的等に応じて
適宜増加することが好ましい。 (3)PDLC複合膜は一層であるが、パターニングに
よって膜面を複数の領域に分け、それぞれの領域にはそ
れぞれ異なるN/S転移温度の液晶が含まれるように複
合膜を形成する(図3参照)。この場合には、各領域に
含まれる二色性色素は同一の色彩のものであっても、異
なる色彩のものであっても構わない。どの領域が発色し
ているか或いは発色の色彩から温度が検出される。領域
数は特に限定されず、温度ムラの検出等の温度検出素子
の使用目的に従って、領域の数、大きさ、配置等を適宜
設定することが好ましい。
【0023】本発明の温度検知素子におけるPDLC膜
を、2枚の導電性基板、若しくは導電性基板と保護層と
で挟持したシートは、電圧を印加すると、液晶は配向し
て光透過性となり、透明、無発色状態となる。この透
明、無発色状態の温度検知素子を、温度を測定する雰囲
気に曝すと、その雰囲気の温度以下にN/S転移温度を
有する液晶は相転移を起こし、PDLC膜のこの液晶が
存在する部分又は領域又は積層膜中のその層は特定な色
調に発色する(但し、全て同一の二色性色素を用いた場
合には、該領域では特定領域が発色する)。発色の色調
或いは発色箇所から雰囲気の温度が検知される。上記の
(1)及び(3)においては、温度検知素子の面積を大
きくすれば、雰囲気中の温度ムラを検知することも出来
る。温度検知後に温度検知素子に電圧を印加すると再び
液晶は配向し、該素子は透明、無発色状態に戻り再使用
可能となる。電圧印加は上下の電極基板、若しくは導電
性基板が1枚である場合にはコロナ帯電を用いて行う。
【0024】PDLC膜を塗工する導電性基板として
は、従来公知の液晶表示素子に一般的に使用されるもの
であって、例えば、ITO、SnO2系、ZnO系の様
な透明導電性材料をPET(ポリエチレンテレフタレー
ト)等の高分子フイルム等の透明基板に付着させた電極
基板である。一方、不透明導電性基板の場合には、その
電極が反射板としての機能も要求される為、例えば、ア
ルミニウム反射電極を設けた基板が好ましい。その基板
自体は高分子フイルム或はその他のものであってもよ
い。又、ITO、SnO2系、ZnO系の様な透明導電
性材料を白PET(ポリエチレンテレフタレート)フイ
ルム等の様な反射板に付着させてもよい。又、透明導電
性基板の液晶/高分子複合膜とは反対の面にAl23
TiO2、ZnO等からなる反射層をガラスや高分子フ
イルムに形成してなる反射板を貼合してもよい。
【0025】透明又は反射性導電性基板上に形成したP
DLC膜を導電性基板で挟持する場合には、従来公知の
液晶表示素子に一般的に使用されるものであって、例え
ば、ITO、SnO2系、ZnO系の様な透明導電性材
料をPET等の高分子フルイム等の様な透明基板に付着
させた電極基板である。
【0026】透明又は反射性導電性基板上に形成したP
DLC膜の表面に保護層を形成する場合には、保護層を
形成する高分子材料としては、PDLC膜との接着性に
優れ、透明な被膜を形成し得るものであり、その屈折率
が、PDLC膜のマトリックス形成高分子材料の屈折率
と比較してその差が0.05以下であれば、いずれの高
分子材料も用いることが出来る。例えば、マトリックス
形成高分子材料としては、ポリビニルアルコールを用い
た場合には、好ましい保護層形成高分子材料としては、
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジ
ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペ
ンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等の多
官能モノマーからなる架橋重合体等が挙げられる。これ
らのモノマーは単独で、又は2種類以上混合して、更に
他のモノマーと混合して用いることが出来る。
【0027】透明又は反射性導電性基板上に形成したP
DLC膜の表面に形成する保護層としては、保護層の表
面が平滑で、且つ該保護層の屈折率と該高分子マトリッ
クスの屈折率との差が0.05以下であることが望まし
い。その差が0.05を超えると、電圧印加時に該液晶
の屈折率と該保護層との屈折率との差が大きくなる為
に、光の散乱が大きくなり、コントラストが低下してし
まう。更に、好ましくは0.03以下である。又、得ら
れる保護層の平均粗さ(Ra)は0.1μm未満である
ことが好ましい。平均粗さが0.1μm以上であると、
光が保護層表面で散乱してしまい、コントラストが低下
してしまう。
【0028】保護層の作製方法としては、保護層形成高
分子材料をPDLC膜を溶解しない溶剤に溶解した溶液
或いは適当な媒体のエマルジョンとしてPDLC膜の形
成と同様な方法、重合によって被膜を形成する前記の如
き単量体をPDLC膜に塗布後、適当な手段(加熱、電
子線照射等)によって、単量体を重合体に転化させると
共に硬化させる等の方法、上記方法により離型シート面
に別に保護層又はモノマー層を形成しておき、この保護
層又はモノマー層をPDLC膜面に転写ラミネートする
方法(モノマー層の場合には転写時又は転写後に重合硬
化させる)等が挙げられる。形成される保護層の厚さは
1〜5μmの範囲が好ましい。
【0029】本発明の温度検出センサーは、上記で得ら
れた温度検出素子を温度検出部として構成されるもので
あり、発色の色彩或いは発色箇所が目視で確認できる構
造であればよく、構造自体は特に限定されない。温度検
出センサーは、温度の検出、温度ムラの検出等に使用可
能である。
【0030】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説
明する。 実施例1(積層PDLC膜の製造例) (1)スメクティック液晶:17215(メルク・ジャ
パン社製、N/S相転移温度:82℃)100部に、二
色性色素:SI486(黄発色/透明の二色性)(三井
東圧化学製)2部を添加して温度120℃で30分間撹
拌した。この混合溶液にメチルメタクリレート11.6
部と2,2′−アゾビスイソブチロニトリル2部を添加
して室温で4時間撹拌した。この混合溶液にポリビニル
アルコール:EG−05(日本合成化学工業製、重合
度:500、鹸化度:86.5〜89.0)5重量%水
溶液252.8部を添加し、孔径1.10μm(直径)
の多孔質ガラス膜管(伊勢化学工業製)を用いて膜乳化
方法で分散した。次いで、窒素雰囲気下、70℃で6時
間静置重合し、液晶をマイクロカプセル化した。
【0031】以下同様にして、(2)スメクティック液
晶:S−5(メルク・ジャパン製、N/S相転移温度:
55℃)/二色性色素:M86(三井東圧化学製、赤色
発色/透明の二色性)、(3)スメクティック液晶:1
7855(メルク・ジャパン製、N/S相転移温度:6
5℃)/二色性色素M483(三井東圧化学製、青色発
色/透明の二色性)の2種の液晶のマイクロカプセルの
分散液を作製した。
【0032】それぞれのマイクロカプセル化液晶の分散
液に増粘剤としてPVA:KH−20(日本合成化学工
業製、重合度:2,000、鹸化度:78.5〜81.
5)を、液晶/(KP−06+KH−20)=50/5
0(w/w)となる様に添加して撹拌した。これらの
(1)〜(3)の各分散液を順に、ITO蒸着白ポリエ
チレンテレフタレートフイルム(東レ製)のITO面上
にドクターブレードを用いて塗布し、乾燥させて3層の
PDLC膜が積層した膜を形成させた。各PDLC膜の
膜厚は約5μmとなるようにした。
【0033】ポリエチレンテレフタレート製離型フイル
ム:MC−19(麗光社製)にドクターブレードを用い
てトリメチロールプロパントリアクリレート:EXG−
40−8(大日精化製)を塗布し、乾燥させて2.0μ
mの厚さに成膜した。この膜面と上記の複合膜面とを対
向させてラミネートした後、4Mradの電子線を照射
して上記アクリレートを重合及び乾燥させ、その後離型
フイルムを剥離した結果、平滑(平均粗さ:Ra=0.
01μm)な保護層が形成された。
【0034】この様にして得られた温度検出素子(図2
参照)を用いてシート状の温度検出センサーを作製し
た。この温度検出センサーにコロナ帯電により電圧を印
加して透明、無発色状態にしてからこの温度検出センサ
ーを60℃の雰囲気に晒したところ、積層膜が赤色に発
光した。温度測定後、再度電界を印加して、温度検出セ
ンサーを透明、無発色状態に戻し、今度は、70℃の雰
囲気に温度検出センサーを晒したところ、積層膜が紫色
に発色した。
【0035】実施例2(1層のPDLC膜:マイクロカ
プセル化液晶を混合) 実施例1で得た3種のマイクロカプセル化液晶の分散液
を、同じ重量で混合し、この混合液を実施例1と同様に
してPET導電性基板に塗布乾燥して膜厚が約10μm
のPDLC膜を形成させ、その膜面に保護層を形成させ
た。このようにして得られた温度検知素子(図1参照)
を用いてシート状の温度検知センサーを作製して、実施
例1と同様にして60℃の雰囲気で温度測定を行った。
斑点状に赤色の発色が生じ、実施例1の結果が再現され
た。更に電界を印加後、上記とは異なる雰囲気(70
℃)の温度測定を行ったところ斑点状に紫色に発色し
た。
【0036】実施例3(1層のPDLC膜:パターニン
グ) 実施例1で得た3種のマイクロカプセル化液晶の分散液
を用い、実施例1のPET導電基板に図3に示す様なパ
ターンにパターン印刷を行った。この温度検出センサー
に電界を印加して透明、無発色の状態にしてから、実施
例1と同様にして60℃の雰囲気で温度測定を行ったと
ころ、図3中の(3)層部分のみが赤色に発光した。更
に、電界を印加後、上記とは異なる雰囲気(70℃)の
温度測定を行ったところ、図3中の(2)層部分が青色
に、(3)層部分が赤色にそれぞれ発色した。
【0037】又、図4に示した様に発熱体上に、実施例
1及び2で作製したシート状の温度検出センサーを用い
て温度ムラの検出を行った。実施例1及び2のいずれの
温度検出センサーを用いた場合にも、図4に示されてい
るように、発熱体が55℃以上の部分は赤色に発色し、
65℃以上の部分は紫色に発色した。
【0038】
【発明の効果】以上の如き本発明によれば、測定すべき
温度は、PDLC膜中の液晶のN/S転移に伴う発色の
色彩によって検出される。又、1層のPDLC膜からな
る温度検出素子においては、多数のN/S転移温度と二
色性色素の異なる組合わせのマイクロカプセルを該膜面
中にランダムに分散させることによって、或いはパター
ニングを微細且つランダム化することによって測定雰囲
気中の温度ムラを検出することも出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例2で使用する温度検出センサーを説明す
る図。
【図2】実施例1で使用する温度検出センサーを説明す
る図。
【図3】実施例3で使用する温度検出センサーを説明す
る図。
【図4】本発明の温度検出センサーの温度ムラの検出例
を説明する図。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液晶粒子が高分子マトリックス中に分散し
    てなる液晶/高分子複合膜を、2枚の導電性基板、若し
    くは導電性基板と保護層とで挟持したシートからなり、
    複合膜には、N/S転移温度の異なる少なくとも2種の
    液晶及び色彩の異なる少なくとも2種の二色性色素が含
    まれることを特徴とする温度検出素子。
  2. 【請求項2】複合膜が少なくとも2層の積層膜であり、
    各複合膜には、それぞれ、N/S転移温度の異なる液晶
    と色彩の異なる二色性色素とが含まれる請求項1に記載
    の温度検出素子。
  3. 【請求項3】複合膜が少なくとも2つの領域にパターニ
    ングされ、各領域にはそれぞれN/S転移温度の異なる
    液晶と色彩の異なる二色性色素が含まれる請求項1に記
    載の温度検出素子。
  4. 【請求項4】異なる色彩の二色性色素に代えて同一色調
    の二色性色素を使用する請求項3に記載の温度検出素
    子。
  5. 【請求項5】液晶がスメクティック液晶である請求項1
    〜4のいずれか1項に記載の温度検出素子。
  6. 【請求項6】液晶粒子が二色性色素とともにマイクロカ
    プセル化されている請求項1〜5のいずれか1項に記載
    の温度検出素子。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれか1項に記載の温度
    検出素子を温度検出部として構成されることを特徴とす
    る温度検出センサー。
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