JPH11236010A - 容器詰食品の密封性の迅速検査方法 - Google Patents

容器詰食品の密封性の迅速検査方法

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JPH11236010A
JPH11236010A JP5425098A JP5425098A JPH11236010A JP H11236010 A JPH11236010 A JP H11236010A JP 5425098 A JP5425098 A JP 5425098A JP 5425098 A JP5425098 A JP 5425098A JP H11236010 A JPH11236010 A JP H11236010A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容器の密封性を迅速に検査することができ、
殺菌に関しては完全であるとの前提のもとで製造から出
荷までの時間を大幅に短縮することができる容器詰食品
の密封性の迅速検査方法を提供する。 【解決手段】 容器詰食品のヘッドスペースの炭酸ガス
濃度を15〜100%の範囲となるようにガス置換して
密封し、殺菌後の品温が温かい状態で該容器詰食品にチ
ルド水をシャワーして容器内のヘッドスペース部を減圧
状態にし、直ちに該容器のパネルディプスを測定し、該
パネルディプスの測定値が一定値以上であると密封性が
あると判断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複合材料容器詰食
品等、密封性が高く保形性あるいは剛性のある容器に充
填されてレトルト殺菌され容器詰食品の密封性を迅速に
検査する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】極薄のスチール箔とプラスチックフィル
ムを積層し、絞り成形してカップ状に成形した複合材料
容器は、金属缶なみに食品保存性があり、且つ耐熱性が
あってレトルト殺菌が可能であるため、近時デザート食
品や調理食品等の要レトルト殺菌の内容物の密封保存容
器として多用されている。従来このような複合材料容器
詰食品の密封性及び殺菌の完全性の検査は、容器が密封
され且つ腐敗菌によるガスの発生がなければ、容器内圧
が一定程度減圧状態となって容器のパネル部が凹むとい
う現象を利用して、図5に示すように容器1のパネル部
2の中央の凹み度(パネル平面からの凹み面までの距離
(以下、PD値という))を測定して、それがある一定
値以上、例えば0.6mm以上あれば、密封性があると判
定している。
【0003】しかしながら、従来この検査はレトルト殺
菌釜から取り出して後直ぐに行うことはできず、図4の
工程図に示すように、レトルト殺菌工程を終了してから
その状態で1〜2週間保管したのち、容器内の減圧状態
を例えば特公平6−98969号公報で示される方法や
バキューム法で測定することにより、容器の密封性及び
殺菌の完全性を検査している。従って、容器詰食品の製
造ラインで連続して検査工程を行うことが出来ず、しか
も1〜2週間という一定期間を経てからしか実行できな
い問題がある。
【0004】製造後1〜2週間保管してからしか密封性
の検査ができない理由は、レトルト殺菌後の温度低下及
び充填してある炭酸ガスの内容物への吸収によって容器
内圧が徐々に減圧して負圧となるまでの期間として1〜
7日間を要するためである。そして、レトルト殺菌時に
膨らんだ底壁が元に戻って底壁形状が安定するのにほぼ
同様な期間を要する。さらにまた、密封性が損なわれて
いたり殺菌が不完全であった場合、腐敗菌が発するガス
により内圧上昇を伴うが、それによる内圧上昇が確実に
検出可能となる期間として、製造後1〜2週間保管する
必要があるためである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、複合材
料容器詰食品等は製造後1〜2週間保管しなければなら
ないため、製造から出荷まで長期間を要し、その間製品
を保管するスペースを余分に要する等の不都合があり、
製品コストを高める要因となっている。本発明は、レト
ルト殺菌容器詰食品の上記問題点を解決しようとするも
のであり、容器の密封性を迅速(殺菌直後)に検査する
ことができ、殺菌に関しては完全であるとの前提のもと
で製造から出荷までの時間を大幅に短縮することができ
る容器詰食品の密封性の迅速検査方法を提供することを
目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願発明は、容器詰食品
の製造後の殺菌は完全に行われているとの前提のもと
で、殺菌直後に一時的に減圧状態にして内圧を迅速に安
定化させる方法を見出し、それによって容器の密封性を
迅速に測定することを可能にしたものである。
【0007】即ち、上記課題を解決する本発明の容器詰
食品の密封性の迅速検査方法は、前記容器詰食品のヘッ
ドスペースの炭酸ガス濃度を15〜100%の範囲とな
るようにガス置換して密封し、殺菌後の品温が温かい状
態で該容器詰食品にチルド水をシャワーして容器内のヘ
ッドスペース部を減圧状態にし、直ちに該容器のパネル
ディプスを測定し、該パネルディプスの測定値が一定値
以上であると密封性があると判断することを特徴とする
ものである。
【0008】前記容器詰食品はヘッドスペースの炭酸ガ
ス濃度が上記のように15〜100%の範囲となるよう
にガス置換して密封されておれば、上記方法による検査
が可能であるが、ヘッドスペースは炭酸ガス濃度が15
〜30%の範囲となるようにガス置換して密封されてい
るのがより望ましい。炭酸ガス濃度約15%で密封性を
評価できる基準PD値を越え、30%以上ではPD値は
殆ど増大しないので、上記範囲が望ましい。なお、密封
性を評価するための前記パネルディプスの基準値は、容
器の大きさ等によっても異なるが、通常の口部径50〜
150mmの容器の場合は、長期間保存した後で検査する
従来の検査法においてパネルディプスが一定範囲(例え
ば0.6mm〜1.51mm)にあれば、経験上該容器の密
封性と内容品の殺菌性が確実に保証されているとして判
定している。
【0009】また、前記シャワー時間は7秒〜60秒で
あることが望ましく、7秒以下ではヘッドスペース部の
冷却が十分でなく減圧状態がまだ安定してなく、60秒
以上では容器内のヘッドスペース内の温度が殆ど変化せ
ず減圧状態が安定するので、シャワー時間の短縮及び冷
却水の節約の観点から60秒以下が望ましい。なお、よ
り望ましくは減圧状態がより安定する10秒〜60秒の
範囲が良い。また、チルド水の温度は10℃以下であれ
ば冷却効果があり可能であるが、望ましくは5℃以下、
より望ましく2℃以下である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明者は上記課題を解決するた
めに、複合材料容器詰食品の減圧状態が安定する条件を
以下のような種々の実験を行って調べた。
【0011】まず減圧発生要因の一つであるヘッドスペ
ース部の炭酸ガス濃度とPD値との関係を調べるため
に、ヘッドスペース部の炭酸ガス濃度が、0%、即ち炭
酸ガス置換を行なわない状態,30%,50%となるよ
うにそれぞれ炭酸ガス置換した状態でそれぞれ密封して
複合材料容器詰食品のテスト用サンプルを製造し、次い
で各サンプルをレトルト釜で殺菌して、レトルト釜から
排出直後(品温約50℃)の各サンプルのPD値を測定
した。その結果、図1にa線で示すように、PD値は炭
酸ガス濃度が高くなるにつれて直線的に上昇している
が、炭酸ガス濃度が50%の場合がPD値は0.6mmを
僅かに越えているが、他の場合は何れも0.6mm以下で
ある。従って、PD値が0.6mm以上を合格品と判定す
ると、レトルト直後(品温約50℃)の状態では炭酸ガ
ス濃度が50%近くでやっと判定可能となるので、確実
に0.6mm以上を確保して密封性が評価できる程度に容
器内を減圧させるには、炭酸ガス濃度を50%以上にし
なければならないことを意味する。また、50%以上の
炭酸ガス濃度が必要とされる場合は、内容品の充填量が
多くヘッドスペース内の炭酸ガス量が少ないときに、容
器内の減圧状態を高くするために上記炭酸ガス濃度を1
00%にする場合もある。
【0012】一方、レトルト釜から排出直後に約0℃の
チルド水を10秒間シャワーした場合は、何れの場合も
PD値が上昇し同図にb線で示すように、PD値が炭酸
ガス濃度約15%で基準値(0.6mm)を越え、炭酸ガ
ス濃度20%では十分に越えることが判明した。同時
に、炭酸ガス濃度30%までは炭酸ガス濃度に対するP
D値の増加割合が大きいが、30%以上では勾配が緩や
かになり、殆ど増大しないことも判明した。従って、こ
の場合は、炭酸ガス濃度が20%でも十分に密封性が判
定できる減圧が得られることが分かる。しかも、30%
以上では炭酸ガス濃度の増大に対してPD値の変化は少
ないので、炭酸ガス濃度をそれ以上に増やす必要もな
く、より望ましい包装形態の容器詰食品が得られること
が分かる。逆に、ガス置換が窒素ガスのみで行われて炭
酸ガスが充填されてないものは、本発明が達成しようと
する迅速密封性評価には適さないことが分かった。
【0013】次に、シャワー時間に対する容器内のヘッ
ドスペース部の温度変化及び内容液の温度変化を次のよ
うな実験によって調べた。複合材料容器に室温状態の内
溶液を充填密封したもの(a)、40℃の内溶液を充填
密封したもの(b)、70℃の内溶液を充填密封したも
の(c)について、それぞれ約2.0℃のチルド水をシ
ャワーして、シャワー時間に対する内溶液及びヘッドス
ペース部の温度変化を調べた。その結果を、表1及び図
2に示す。
【0014】
【表1】 なお、上記表においてシャワー時間0秒の欄は、それぞ
れのシャワー開始時の温度を表している。
【0015】その結果、図2に示すように、シャワー開
始から約7〜10秒までにヘッドスペース部の温度は急
激に低下するが、その後は非常に緩やかにしか低下しな
いことが分かる。一方、内溶液の温度は何れの場合も6
0秒の範囲では殆ど変化しないか僅かに低下するだけで
ある。このことから、チルド水でシャワーを10秒する
ことによって、内容品の温度は殆ど変わらないが内圧の
発生に関係あるヘッドスペース部の温度は急激に降下
し、その後は緩やかに減少しほぼ安定した状態となるこ
とが分かる。従って、従来製造後1〜2週間保管してい
たものを、レトルト釜から取出後にチルド水を約10秒
シャワーすることによって、容器内温度が安定すること
から、この時点でPD値を測定しても、該PD値と容器
の密封度との関係が従来と同様な精度で測定可能とな
る。
【0016】上記実験では0℃と2.0℃のチルド水を
用いたが、チルド水の温度は、低い程冷却効果が高く望
ましいけれども、0℃〜10℃であればヘッドスペース
部を効果的に冷却できるので採用可能である。
【0017】以上のような実験に基づいて、本発明がな
されたものであり、図3は複合材料容器詰食品の製造工
程に本発明の密封性の迅速検査方法を適用した本発明の
実施形態を示している。本実施形態の密封性の迅速検査
方法を実施するための複合材料容器詰食品製造ライン
は、従来の複合材料容器詰食品製造ラインにおいて、レ
トルト殺菌工程の後に、チルド水をシャワーするための
配管を取付け、それに続いて従来の検査ラインに設けら
れるPD値測定装置を配置し、該PD値測定装置の下流
側に箱詰め装置を配置してなる。そして、その製造工程
は、複合材料容器への内容物充填工程、炭酸ガスと窒素
ガスの混合ガスでヘッドスペースをガス置換する工程、
密封工程、レトルト殺菌工程、チドル水シャワー工程、
PD値を測定して密封性を検査する工程、箱詰め工程か
らなり、これらの工程が連続的なラインで行われる。従
って、本発明を採用することにより、複合材料容器詰食
品の製造からレトルト殺菌、密封性検査、箱詰工程まで
連続して行うことができ、製造から出荷までの期間を従
来と比べて飛躍的に短縮することができる。
【0018】上記工程において、炭酸ガスと窒素ガスの
混合ガスによるガス置換工程における炭酸ガス濃度は、
前記実験結果からして20%で十分であるので、本実施
形態では炭酸ガス濃度を20%とした。また、レトルト
殺菌工程では、通常と同様に殺菌後レトルト釜内で品温
が約40℃になるまで冷却してレトルト釜から取り出
し、チルド水シャワー工程では約2℃のチルド水を10
秒間シャワーした。PD測定密封性検査工程では、PD
値が0.6〜1.51mmの範囲内にあるものを合格品と
判定して、次工程の箱詰工程に搬送し、前記範囲外にあ
るものは不良品として、箱詰工程への搬送コンベヤから
自動的に排出した。このようにして、製造された複合材
料容器詰食品の密封性を検証するために、前記合格品を
2週間保管してから、従来と同様にして密封性検査ライ
ンで再びPD値を測定したが、本発明の迅速検査法で合
格として判定した何れの容器もPD値は上記合格範囲内
にあり、本発明の迅速検査方法の有効性が確認された。
【0019】以上、本発明の容器詰食品の密封性の迅速
検査方法の好適な実施形態について説明したが、本発明
の密封性の迅速検査方法が適用できる容器詰食品は、複
合材料容器詰食品に限らず、密封性が高く保形性あるい
は剛性があり、且つ耐熱性があってレトルト殺菌可能な
容器に充填密封された容器詰食品であれば良い。
【0020】
【発明の効果】以上のように、本発明によればレトルト
殺菌直後に容器詰食品の密封性が迅速に評価できるの
で、短期間で製品の出荷が可能であり、且つ密封性を検
査するまで製造された容器詰食品を保管するスペースも
必要としない。しかも、容器詰食品の製造から密封性検
査及び箱詰工程まで連続して行うことができ、従来と比
べて非常に効率的であり、製造コストの低減を図ること
がてきる。また、設備面においても従来の設備に単にチ
ルド水をシャワーするための配管の取付程度の低コスト
の改造で達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レトルト殺菌直後の炭酸ガス濃度に対するPD
値の関係を示すグラフである。
【図2】チルド水シャワー時間に対する内溶液及びヘッ
ドスペース部の温度の関係を示すグラフである。
【図3】本発明の容器詰食品の密封性の迅速検査方法を
適用した複合材料容器詰食品の製造から箱詰工程まで工
程ブロック線図である。
【図4】従来の容器詰食品の密封性の迅速検査方法を適
用した複合材料容器詰食品の製造から箱詰工程まで工程
ブロック線図である。
【図5】PD値測定位置を示す容器断面模式図である。
【符号の説明】
1 複合材料容器 2 パネル部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レトルト殺菌された容器詰食品の密封性
    を迅速に検出する方法であって、前記容器詰食品のヘッ
    ドスペースの炭酸ガス濃度を15〜100%の範囲とな
    るようにガス置換して密封し、殺菌後の品温が温かい状
    態で該容器詰食品にチルド水をシャワーして容器内のヘ
    ッドスペース部を減圧状態にし、直ちに該容器のパネル
    ディプスを測定し、該パネルディプスの測定値が一定値
    以上であると密封性があると判断することを特徴とする
    容器詰食品の密封性の迅速検査方法。
  2. 【請求項2】 前記シャワー時間が7秒〜60秒である
    請求項1記載の容器詰食品の密封性の迅速検査方法。
  3. 【請求項3】 前記チルド水の温度が10℃以下である
    請求項1又は2記載の容器詰食品の密封性の迅速検査方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017003445A (ja) * 2015-06-11 2017-01-05 東洋製罐株式会社 封止済み容器検査方法及び容器検査システム

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