JPH11240801A - 乾燥植物標本の製造法 - Google Patents

乾燥植物標本の製造法

Info

Publication number
JPH11240801A
JPH11240801A JP5571598A JP5571598A JPH11240801A JP H11240801 A JPH11240801 A JP H11240801A JP 5571598 A JP5571598 A JP 5571598A JP 5571598 A JP5571598 A JP 5571598A JP H11240801 A JPH11240801 A JP H11240801A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dried
lacquer
dried plant
isocyanate
plant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5571598A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4118377B2 (ja
Inventor
Akio Imuro
昭夫 井室
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP05571598A priority Critical patent/JP4118377B2/ja
Publication of JPH11240801A publication Critical patent/JPH11240801A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4118377B2 publication Critical patent/JP4118377B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 原形原色を保持した乾燥植物が変形を生じる
ことなく、また、長期間に亘って変色することなく原色
を保持して、通常の室内で長く保存することができる乾
燥植物標本の製造法を提供する。 【解決手段】 漆中の水可溶性物質を溶剤により沈殿さ
せた上澄液とイソシアネートからなる液に、原形原色を
保持した乾燥植物を浸漬した後、引き上げて硬化させる
乾燥植物標本の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原形原色を保持し
た乾燥植物が変形を生じることなく、また、長期間に亘
って変色することなく原色を保持できるようにした乾燥
植物標本を、作業性良く製造できるようにした乾燥植物
標本の製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、乾燥植物標本の製造法としては、
原形原色を保持するように、凍結乾燥、有機溶剤置換脱
水乾燥、急速乾燥などの手段により乾燥した乾燥植物
に、ウレタン樹脂を塗布して固めることが行われてい
る。この方法によれば、ある程度の効果は認められる
が、原色が時と共に褪せてくる欠点がある。さらに、そ
の他の欠点として、夏期の気温の変化によりウレタン樹
脂が軟化して変形を生じることがある。
【0003】通常の合成樹脂塗料は、植物組織に侵入し
にくいものであって、ウレタン樹脂で固めた乾燥植物標
本は、ウレタン樹脂が単に植物体の表面に固着している
にすぎなく、植物体の組織内にはほんの僅かしか染み込
んでいない。そして、植物体の表面に形成されたウレタ
ン樹脂被膜は、空気の遮断性が不十分である上に、ピン
ホールのできやすい樹脂であることが、植物の原色を長
く保つことができない原因である。ウレタン樹脂以外の
透明樹脂、例えば、ポリエステルなどは空気遮断性は良
好であるが、植物体への固着に難があり、満足する結果
を得ることはできない。また、その他の樹脂、例えば、
アクリル樹脂などは空気遮断性も密着性もウレタン樹脂
に劣る。
【0004】合成樹脂で植物組織内に十分浸透させるこ
とができれば、乾燥植物の原色保存の性能が良くなると
推定されるが、モノマーに近いほどの分子量の小さいも
のでなければ、浸透は不可能で実際的ではない。原形原
色を保持した乾燥植物は、木材などと違い表層の組織が
ほとんど痛んでおらず、その本来の機能として、外から
の異物の侵入を防ぐので、合成樹脂の浸透を許さない。
そのような乾燥植物体に合成樹脂を浸透させるために
は、乾燥植物体をホルマリンなどで十分に固定すれば可
能となるが、このような処理をすれば、乾燥植物の原色
は失われてしまい意味がないことになる。
【0005】ウレタン樹脂被覆の上にポリエステル樹脂
被覆することが一部行われているが、これは、樹脂被膜
を厚くしてミリメートル単位以上の厚みを持たせれば、
乾燥植物の原形原色を保持する効果があることから行わ
れているもので、このようにすると、乾燥植物体は水飴
でくるんだような外観となり、原植物の雰囲気を損なっ
てしまうものである。したがって、従来の樹脂被覆によ
る方法では、原植物の雰囲気を考慮した場合には、原形
原色を保持する効果のある乾燥植物標本の製造方法はな
いということができる。一般の漆塗装が、瓢箪、ホオズ
キなどにおいて行われているが、これは、放置しておい
ても変形変色を起こさないものに限られている。また、
色も原色を残すことを目的とはしているものではない。
そして、原形原色を保持した乾燥植物への漆塗装の応用
は皆無である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来の
欠点を改良して、原形原色を保持した乾燥植物が変形を
生じることなく、また、長期間に亘って変色することな
く原色を保持して、通常の室内で長く保存することがで
きる乾燥植物標本の製造法を提供することを目的とする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
を解決するため鋭意研究を重ねた結果、漆中の水可溶性
物質を沈澱除去した上澄液とイソシアネートからなる混
合液が、前記従来の欠点を改良するのに極めて好適であ
ることを知り、本発明を完成するに至ったのである。す
なわち、本発明は、漆に漆中の水可溶性物質を沈澱させ
る溶剤およびイソシアネートを加え、生じた沈澱を除去
した上澄液に原形原色を保持した乾燥植物を浸漬した
後、引き上げて硬化させることを特徴とする乾燥植物標
本の製造法である。また、本発明は、漆に漆中の水可溶
性物質を沈澱させる溶剤を加え、生じた沈澱を除去した
上澄液にイソシアネートを加え、これに原形原色を保持
した乾燥植物を浸漬した後、引き上げて硬化させること
を特徴とする乾燥植物標本の製造法である。さらに、本
発明は、上記の両方法において、引き上げて硬化させた
後に、前記上澄液にポリオールおよび/またはシリカ粉
末を加えた液で上塗りを施した後、硬化させることを特
徴とする乾燥植物標本の製造法である。
【0008】漆は粘弾性の数値が良いため、気候の変化
に耐えて変形を防ぎ、ピンホールがほとんどなく強固で
空気遮断性のよい被膜を作り、硬化前の漆液は乾燥植物
体組織によく浸透するなどの利点がある反面、その硬化
が著しく遅く、かつ、硬化に湿気が必要であるなど、天
然の植物体の花や葉の原形原色を残すための素材として
は決定的な欠陥がある。
【0009】植物の色素は不安定なものが多く、乾燥状
態では原色を保持することができても、吸湿をするよう
なことがあればたちまち褪色してしまう。そのため、硬
化が遅く、しかも、加熱によっても反応を早くすること
ができない上に、硬化させるのに湿気が必要な漆は、完
成したときの被膜が空気遮断にどれほど良い性質を持っ
ていても、また、乾燥植物体組織に浸透しやすくて、硬
化完了後には植物体を強く固めるのに有利であっても、
原形原色を保持した乾燥植物標本を作ることはできな
い。さらに、漆は硬化被膜が茶褐色に強く着色する。
【0010】原形原色を保持した乾燥植物の標本を製造
するに当たり、長期間の保存が可能なものを得るために
は、 (1)原形原色を保持した植物に浸透した後、硬化して
乾燥植物内部の吸湿酸化を防ぐ。 (2)表面にピンホールの少ない気体透過の少ない被膜
を作る。 (3)硬化時間が短く、その間に乾燥植物体が変色など
を起こす恐れが少ない。 (4)50〜60℃に加温して硬化促進することができ
る。それにより作業中の防湿になる。 (5)無色透明である。 (6)気温によって剛性率が変化することが少なく、夏
季の高温時に変化を起こさない。 以上の性質を有する樹脂を使用することである。
【0011】ところで、漆は上記(1)、(2)、
(6)の性質は十分に満足するので、上記(3)、
(4)、(5)の改善ができればよいことになる。
(1)については、急速乾燥をして緑色のよく残った木
の葉について試験し、葉の片面に生漆の一滴を載せ、裏
面より浸透を見たところ、いずれも5〜20分で表面部
への浸透を認めた。ことに、「なやし」「くろめ」の操
作を経ない生漆は、これらの操作をした精製漆より浸透
が早い。(2)および(6)については、漆本来の性質
であるからなんら問題はない。
【0012】そこで、改善を必要とする(3)、(4)
および(5)に対する手段について試験を重ねたとこ
ろ、次のような事実が認められた。漆に漆中の水可溶性
物質を沈澱させる溶剤、例えば、アセトン、メチルエチ
ルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブあるい
はセロソルブアセテートを加えて、生じた沈澱を除く
と、着色のない上澄液が得られ、これにイソシアネート
を加えたものに、原形原色を保持した乾燥植物を浸漬し
た後、取り出して60℃に加熱すると硬化し、数時間後
に乾燥するので、再び同様に浸漬して取り出し加熱する
と、処理された乾燥植物は、ほとんど原色のままであ
り、漆とイソシアネートの混液は、乾燥植物体によく染
み込み、さらに、乾燥植物体の表面に被膜を形成して、
乾燥植物体を強固に固める。
【0013】この際、漆とイソシアネートの混液は、粘
着性が少なく作業性が極めて良い利点がある。ウレタン
樹脂などの場合は、作業中に誤って乾燥植物同士が触れ
合ったり、あるいは乾燥植物と加工に必要な「やとい」
とが触れ合ったりすると、互いに粘着し合ってしまい、
乾燥植物体は極めて脆弱なものであるから、無理に剥が
すと壊れてしまうことになるが、漆とイソシアネートの
混液においては、互いに粘着し合うことがないので、作
業性が極めて良好となる。
【0014】本発明について具体的に説明すると、本発
明において使用する漆は、「なやし」「くろめ」の操作
を経ない生漆と、この操作をした精製漆であるが、生漆
の方が乾燥植物体への浸透が早いので、精製漆よりも好
ましい。上記漆に漆中の水可溶性物質を沈殿させる溶剤
およびイソシアネートを加え、生じた沈殿を除去する。
あるいは漆に漆中の水可溶性物質を沈殿させる溶剤を加
え、生じた沈殿を除去した上澄液にイソシアネートを加
える。
【0015】漆中の水可溶性物質を除去しないと、漆色
の茶褐色が残り、乾燥植物の原色を損ない目的を達成す
ることはできない。したがって、溶剤は漆中の水可溶性
物質を沈殿させることができる溶剤が使用されるが、そ
の溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケト
ン、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブ、セロソルブ
アセテートなどが挙げられる。漆中の水可溶性物質を除
去した上澄液とイソシアネートが混合された溶液を使用
することによって、初めて本発明の目的を達成すること
ができる。この際、漆、溶剤およびイソシアネートの使
用量は、漆1に対して、溶剤0.3〜3、イソシアネー
ト0.5〜4程度である。漆の使用量がこの範囲を外れ
ると効果が期待できなくなる。また、溶剤の使用量は、
漆中の水可溶性物質が十分に沈殿するに必要な量である
が、あまり多くなると無駄になるので好ましくない。
【0016】上記のようにして、漆中の水可溶性物質を
沈殿除去して、イソシアネートを含有する上澄液に、原
形原色を保持した乾燥植物を浸漬するのであるが、本発
明における原形原色を保持した乾燥植物としては、従来
法によって得られる花類、葉類、茸類、海草類など広い
範囲の植物に亘って使用することができる。その乾燥植
物の製造法としては、凍結乾燥法、有機溶剤置換脱水乾
燥法、急速乾燥法などがある。上記の凍結乾燥法は、生
植物体を凍結させて真空下に置き、昇華によって水分を
除去する乾燥法である。生植物体の自己分解酵素は、通
常の細胞と異なる細胞に含まれ、乾燥に際して細胞間の
水分の移動につれて互いの間を移動し、そのために生植
物体が変色するのであるから、上記凍結乾燥法によれ
ば、細胞間の水分の移動が起きないので、黒変は防止さ
れることになる。
【0017】有機溶剤置換脱水乾燥法は、生植物体の水
分を有機溶剤により置換脱水して乾燥する方法であり、
凍結状態で行う場合も、常温で行う場合もあるが、前者
は上記凍結乾燥と同じ効果を持ち、後者も置換は単純乾
燥と比べれば急速であるから、黒変させる時間は極めて
短時間で済む上、使用する溶媒にアルコールやアセトン
を使用すれば、それ自身が酵素活動の阻害剤であるか
ら、その効果によって黒変を防止することができる。ま
た、溶媒がブタノールのように阻害作用を持たないもの
を利用する時は、阻害剤を溶解して使用することも可能
である。急速乾燥法は、酵素活動の起こる時間を短くし
て、黒変などが起こる程度をできるだけ少なくする乾燥
法である。
【0018】原形原色を保持した乾燥植物を前記上澄液
に浸漬する時間は、植物の種類によって異なり、例え
ば、クリタケ、椎茸、ワカメなどは数十秒でよく、コン
ブ、タンバノリ、アラメなどは10分ないし数10分を
必要とする。したがって、植物の種類によりそれぞれ適
した時間を選定して浸漬処理を行う。上記のように浸漬
処理した乾燥植物は、引き上げて自然硬化あるいは加熱
硬化させるが、加熱硬化を行えば、硬化が促進されると
共に、作業中の防湿にもなるので、自然硬化よりも好ま
しい。加熱硬化を行う場合は、50〜60℃の温度で1
〜数時間行うのが好ましい。また、硬化乾燥したもの
を、再び上澄液に浸漬して引き上げて硬化させる処理を
繰り返し行えば、漆とイソシアネートの混合液は乾燥植
物の原形原色を保持して植物体によく染み込み、植物体
表面に被膜を形成して強固に固まる。
【0019】この際、上澄液に浸漬して、これを硬化さ
せる処理をあまり繰り返すと、次第に茶褐色を帯びてく
るようになるので、強度上被膜の厚みを必要とする乾燥
植物の種類によっては、上記のように硬化させる処理を
繰り返す代わりに、前記の上澄液にアクリルポリオール
および/またはシリカ粉末を加えた液で上塗りを施した
後、硬化させるのが好ましい。アクリルポリオールを加
えた液で上塗りを施すと、アクリルポリオールは肉ノリ
を良くし、無色透明を害することなく、強度を出すのに
必要とする厚みが一回で得られので有利であり、また、
シリカ粉末を加えた液で上塗りを施すと、シリカが艶消
し作用をして、乾燥植物の自然の色を損なわないように
するので好ましい。勿論、アクリルポリオールとシリカ
粉末の両者を加えた液を使用すれば、両者の効果が得ら
れる。
【0020】
【発明の実施の形態】次に、実施例を挙げて本発明を説
明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるもの
ではない。
【実施例1】トロロコンブを−15℃で凍結し、真空乾
燥により水分を除き、これを生漆1部、酢酸エチル1
部、イソシアネート1部を混合して沈殿を除いた上澄液
に浸漬し、5〜10分後に取り出し、60℃で加熱乾燥
する。乾燥後、同様の操作を再度繰り返してから、残液
にシリカ微粉末を液量の10%程度加えたものを塗布
し、60℃で加熱乾燥して製品とする。
【0021】
【実施例2】新鮮なホンダワラを−10℃で凍結し、直
ちに真空乾燥する。別に、生漆1部にメチルエチルケト
ン3部を加え、生じた沈殿を除去した後、イソシアネー
ト1部を加えた液を用意し、これに乾燥が終了したホン
ダワラを浸漬する。5〜10分後に取り出し、60℃で
加熱乾燥する。乾燥後、同様の操作を再度繰り返してか
ら、残液にシリカ微粉末を液量の10%程度加えたもの
を塗布し、60℃で加熱乾燥して製品とする。
【0022】
【実施例3】ベニタケを−15℃で凍結し、直ちに真空
乾燥する。別に、生漆1部にセロソルブアセテート2部
を加え、生じた沈殿を除去した後、イソシアネート1部
を加えた液を用意し、これに乾燥が終了したベニタケを
浸漬し、引き上げた後、滴下する余分な液を除去して5
0℃で乾燥する。さらに、生漆1部、酢酸エチル4部、
イソシアネート2部およびアクリルポリオール2部を混
合し、生じた沈殿を除去した上澄液にシリカ微粉末1部
を混合したものを、乾燥が終了したベニタケに塗布し、
加熱乾燥して製品とする。
【0023】
【実施例4】ホコリタケを−15℃で凍結し、直ちに真
空乾燥する。別に、生漆1部、酢酸ブチル1部およびイ
ソシアネート0.5部を混合し、生じた沈殿を除去した
液を用意し、これに乾燥が終了したホコリタケを浸漬
し、引き上げた後、滴下する余分な液を除去して50℃
で乾燥する。さらに、生漆1部、酢酸ブチル4部、イソ
シアネート2部およびアクリルポリオール2部を混合
し、生じた沈殿を除去した上澄液にシリカ微粉末1部を
混合したものを、乾燥が終了したホコリタケに塗布し、
加熱乾燥して製品とする。
【0024】
【実施例5】カトレアの花を真空乾燥する。自らの蒸発
潜熱によって、花は真空容器内で凍り、その末に乾燥す
るに至る。別に、生漆1部にセロソルブ2部を加え、生
じた沈殿を除去した後、イソシアネート2部を加えた液
を用意し、これに乾燥が終了したカトレアの花を浸漬
し、引き上げた後、滴下する余分な液を除去して50℃
で乾燥する。さらに、生漆1部、セロソルブ4部、イソ
シアネート2部およびアクリルポリオール2部を混合
し、生じた沈殿を除去した上澄液にシリカ微粉末1部を
混合したものを、乾燥が終了したカトレアの花に塗布
し、加熱乾燥して製品とする。
【0025】
【実施例6】モミジ(イロハモミジの紅葉)を−15℃
で凍結し、直ちに真空乾燥する。別に、生漆1部に酢酸
エチル1部を加え、生じた沈殿を除去した後、イソシア
ネート2部を加えた液を用意し、これに乾燥が終了した
モミジを浸漬し、引き上げた後、滴下する余分な液を除
去して50℃で乾燥する。さらに、生漆1部、酢酸エチ
ル4部、イソシアネート2部およびアクリルポリオール
2部を混合し、生じた沈殿を除去した上澄液にシリカ微
粉末1部を混合したものを、乾燥が終了したモミジに塗
布し、加熱乾燥して製品とする。
【0026】
【実施例7】オオイソバナを常温より直ちに真空乾燥
し、乾燥が終了した後、これを生漆1部、アセトン2
部、イソシアネート1部を混合して沈殿を除去した上澄
液に浸漬し、5〜10分後に取り出し、60℃で加熱乾
燥する。乾燥後、同様の操作を再度繰り返してから、残
液にシリカ微粉末を液量の10%程度加えたものを塗布
し、60℃で加熱乾燥して製品とする。
【0027】
【実施例8】バラ(ムーランルージュ)をターシャリー
ブタノールで脱水した後、これを精製漆1部、酢酸エチ
ル1部、イソシアネート2部を混合して生じた沈殿を除
去した上澄液に浸漬し、数分後に引き上げて60℃で加
熱乾燥する。別に、精製漆1部、酢酸エチル4部および
イソシアネート2部を混合し、生じた沈殿を除去した上
澄液に、シリカ微粉末1部を加えた液を用意し、これを
乾燥が終了したバラにスプレー塗布し、乾燥して製品と
する。
【0028】
【実施例9】スズランを常温でイソプロピルアルコール
により脱水した後、これを精製漆1部、セロソルブアセ
テート2部、イソシアネート2部を混合して生じた沈殿
を除去した上澄液に浸漬し、数分後に引き上げて60℃
で加熱乾燥する。別に、精製漆1部、セロソルブアセテ
ート4部およびイソシアネート2部を混合し、生じた沈
殿を除去した上澄液に、シリカ微粉末1部を加えた液を
用意し、これを乾燥が終了したスズランにスプレー塗布
し、乾燥して製品とする。
【0029】
【実施例10】ドクツルダケを−15℃のアセトンで脱
水する。別に、生漆1部に酢酸ブチル2部を加え、生じ
た沈殿を除去した後、イソシアネート1部を加えた液を
用意し、これに乾燥が終了したドクツルダケを浸漬し、
引き上げた後、滴下する余分な液を除去して50℃で乾
燥する。さらに、生漆1部、酢酸エチル4部、イソシア
ネート2部およびアクリルポリオール2部を混合し、生
じた沈殿を除去した上澄液にシリカ微粉末1部を混合し
たものを、乾燥が終了したドクツルダケに塗布し、加熱
乾燥して製品とする。
【0030】
【実施例11】スカシユリ(ハマユリ)の全草を砂に埋
め、これに乾燥空気を通風すると、1〜2日で乾燥す
る。別に、生漆1部に酢酸エチル2部を加え、生じた沈
殿を除去した後、イソシアネート2部を加えた液を用意
し、これに乾燥が終了したスカシユリの全草を浸漬し、
引き上げた後、滴下する余分な液を除去して50℃で乾
燥する。さらに、生漆1部、酢酸エチル4部、イソシア
ネート2部およびアクリルポリオール2部を混合し、生
じた沈殿を除去した上澄液にシリカ微粉末1部を混合し
たものを、乾燥が終了したスカシユリの全草に塗布し、
加熱乾燥して製品とする。
【0031】
【実施例12】スギの枝をデシケーター内で乾燥させる
と、ほぼ原形原色のまま乾燥する。別に、精製漆1部、
メチルエチルケトン2部およびイソシアネート2部を混
合し、生じた沈殿を除去した上澄液を用意し、これに乾
燥が終了したスギの枝を半日間浸漬し、引き上げた後、
滴下する余分な液を除去して50℃で乾燥する。さら
に、精製漆1部、酢酸エチル4部、イソシアネート2部
およびアクリルポリオール2部を混合し、生じた沈殿を
除去した上澄液にシリカ微粉末1部を混合したものを、
乾燥が終了したスギの枝に塗布し、加熱乾燥して製品と
する。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、漆に漆中の水可溶性物
質を沈殿させる溶剤およびイソシアネートを加え、生じ
た沈殿を除去した上澄液を用いることにより、これが原
形原色を保持した乾燥植物に浸透した後、硬化して乾燥
植物内部の吸湿酸化を防止し、表面にピンホールの少な
い被膜を作ると共に、気温によって剛性率が変化するこ
とが少ないので、原形原色を保持した乾燥植物が変形を
生じることなく、また、長期間に亘って変色することな
く原色を保持する乾燥植物標本を提供することができ
る。さらに、漆とイソシアネートの混液は、粘着性が少
なく極めて作業性が良好である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 漆に漆中の水可溶性物質を沈殿させる溶
    剤およびイソシアネ−トを加え、生じた沈殿を除去した
    上澄液に原形原色を保持した乾燥植物を浸漬した後、引
    き上げて硬化させることを特徴とする乾燥植物標本の製
    造法。
  2. 【請求項2】 漆に漆中の水可溶性物質を沈殿させる溶
    剤を加え、生じた沈殿を除去した上澄液にイソシアネ−
    トを加え、これに原形原色を保持した乾燥植物を浸漬し
    た後、引き上げて硬化させることを特徴とする乾燥植物
    標本の製造法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の乾燥植物標本の
    製造法において、引き上げて硬化させた後、前記上澄液
    にアクリルポリオールおよび/またはシリカ微粉末を加
    えた液で上塗りを施した後、硬化させることを特徴とす
    る乾燥植物標本の製造法。
  4. 【請求項4】 溶剤がアセトン、メチルエチルケトン、
    酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブまたはセロソルブ
    アセテートである請求項1ないし3のいずれかに記載の
    乾燥植物標本の製造法。
JP05571598A 1998-02-23 1998-02-23 乾燥植物標本の製造法 Expired - Lifetime JP4118377B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05571598A JP4118377B2 (ja) 1998-02-23 1998-02-23 乾燥植物標本の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05571598A JP4118377B2 (ja) 1998-02-23 1998-02-23 乾燥植物標本の製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11240801A true JPH11240801A (ja) 1999-09-07
JP4118377B2 JP4118377B2 (ja) 2008-07-16

Family

ID=13006585

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05571598A Expired - Lifetime JP4118377B2 (ja) 1998-02-23 1998-02-23 乾燥植物標本の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4118377B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104616578A (zh) * 2015-02-12 2015-05-13 洞头县水产科学技术研究所 一种羊栖菜标本的制作工艺
CN108077245A (zh) * 2017-11-10 2018-05-29 襄阳市林业科学研究所 一种植物干燥塑封标本的制作方法
CN116548431A (zh) * 2023-05-11 2023-08-08 贵州省疾病预防控制中心 一种a-b混合型水晶滴胶制作大型真菌原态标本的方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1016990A (ja) * 1996-06-26 1998-01-20 Nippon Kimu Kk 液体収容袋

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104616578A (zh) * 2015-02-12 2015-05-13 洞头县水产科学技术研究所 一种羊栖菜标本的制作工艺
CN104616578B (zh) * 2015-02-12 2017-04-12 洞头县水产科学技术研究所 一种羊栖菜标本的制作工艺
CN108077245A (zh) * 2017-11-10 2018-05-29 襄阳市林业科学研究所 一种植物干燥塑封标本的制作方法
CN116548431A (zh) * 2023-05-11 2023-08-08 贵州省疾病预防控制中心 一种a-b混合型水晶滴胶制作大型真菌原态标本的方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4118377B2 (ja) 2008-07-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US2567929A (en) Process for preserving plant tissues
JPH04505766A (ja) 長寿命切り花およびその製造方法
ATE327760T1 (de) Verfahren zur herstellung einer zusammensetzung durch extraktion von perlmutter und seine kosmetische und dermatologische verwendung
JP4118377B2 (ja) 乾燥植物標本の製造法
JPH0374301A (ja) 生物体の大型樹脂包埋標本の製造法
US5677019A (en) Methods of preserving plant material
CN101925298B (zh) 由易变色的花卉类制造不变色的干燥花卉类的方法
US2906636A (en) Process for making an ornamental
JP4179787B2 (ja) 植物標本の製造方法
US5300540A (en) Preserved cellular structures
TW201420377A (zh) 一種植物飾品及其形成方法
US5911917A (en) Preserved cellular structures
KR102630123B1 (ko) 원통형 대나무 곰팡이 발생 방지를 위한 전처리 방법
US6395114B1 (en) Method of making natural botanical sculpture
US3563780A (en) Process for preserving flowers
US5807604A (en) Method for foliage and other plant material dye coloration preservation and topical seal coating
KR20240123008A (ko) 버섯 균사체를 이용한 가죽 대체소재와 그 제조방법 및 이를 위한 함침제 조성물
CN107175981B (zh) 叶画叶子的处理方法
JPH09110602A (ja) 植物の保存処理方法および保存処理用組成物
JP2946305B2 (ja) 装飾用天然植物の処理剤及び処理法
CN112273376B (zh) 一种树舌灵芝标本制作方法
CN110169444A (zh) 一种荔枝常温贮藏时海藻寡糖保鲜剂浓度的确定方法
SU1590057A1 (ru) Способ получени отпечатков поверхности листьев
KR20110046598A (ko) 펄 코팅된 생화의 제조 방법
JP3129332B2 (ja) 透明樹脂包埋展示品の製造法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050117

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080325

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080401

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080422

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080423

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110502

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110502

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120502

Year of fee payment: 4

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120502

Year of fee payment: 4

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130502

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130502

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130502

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140502

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term