JPH11243990A - 光学活性環状ビアリール化合物の製法 - Google Patents
光学活性環状ビアリール化合物の製法Info
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- JPH11243990A JPH11243990A JP5159198A JP5159198A JPH11243990A JP H11243990 A JPH11243990 A JP H11243990A JP 5159198 A JP5159198 A JP 5159198A JP 5159198 A JP5159198 A JP 5159198A JP H11243990 A JPH11243990 A JP H11243990A
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- biaryl
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- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Heterocyclic Compounds That Contain Two Or More Ring Oxygen Atoms (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 生体触媒を用いた不斉加水分解反応を経由
した、光学活性環状ビアリール化合物の安全でしかも効
率的な製法を提供するものである。 【解決手段】ラセミ型の一般式(I) 【化1】 (式中、環Aは置換基を有していてもよい1〜3環式の
芳香環を表し、Rはアルキル基又はアリール基を表
す。)で示される環状ビアリールエステル化合物に、不
斉加水分解能を有する生体触媒を作用させて不斉加水分
解反応を行うことにより、光学活性環状ビアリールアル
コール化合物または光学活性環状ビアリールエステル化
合物を製する方法。また、前記で得られた光学活性環状
ビアリールエステル化合物または光学活性環状ビアリー
ルアルコール化合物から光学活性環状ビアリールケトン
化合物を製する方法。
した、光学活性環状ビアリール化合物の安全でしかも効
率的な製法を提供するものである。 【解決手段】ラセミ型の一般式(I) 【化1】 (式中、環Aは置換基を有していてもよい1〜3環式の
芳香環を表し、Rはアルキル基又はアリール基を表
す。)で示される環状ビアリールエステル化合物に、不
斉加水分解能を有する生体触媒を作用させて不斉加水分
解反応を行うことにより、光学活性環状ビアリールアル
コール化合物または光学活性環状ビアリールエステル化
合物を製する方法。また、前記で得られた光学活性環状
ビアリールエステル化合物または光学活性環状ビアリー
ルアルコール化合物から光学活性環状ビアリールケトン
化合物を製する方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体触媒を用いた
光学活性環状ビアリール化合物の製法に関する。
光学活性環状ビアリール化合物の製法に関する。
【0002】
【従来の技術】2−オキソトリメチレン1,1'−ビナ
フチル−2,2'−ジカルボキシラートなどC2対称構造
(C2 symmetric structure)を
有する光学活性環状ビアリールケトン化合物は、軸性の
分子不斉を有し、例えば、2−オキソトリメチレン1,
1'−ビナフチル−2,2'−ジカルボキシラートには、
下記に示すような二種類の光学異性体が存在する。
フチル−2,2'−ジカルボキシラートなどC2対称構造
(C2 symmetric structure)を
有する光学活性環状ビアリールケトン化合物は、軸性の
分子不斉を有し、例えば、2−オキソトリメチレン1,
1'−ビナフチル−2,2'−ジカルボキシラートには、
下記に示すような二種類の光学異性体が存在する。
【0003】
【化10】
【0004】このような光学活性環状ビアリールケトン
化合物は、トランス−スチルベンなどのオレフィンの不
斉エポキシ化反応において好適な触媒として用い得るこ
とが知られている(ジャーナル・オブ・アメリカン・ケ
ミカル・ソサエティー(J.Am. Chem. So
c.)118巻、11311−11312頁、1996
年)。
化合物は、トランス−スチルベンなどのオレフィンの不
斉エポキシ化反応において好適な触媒として用い得るこ
とが知られている(ジャーナル・オブ・アメリカン・ケ
ミカル・ソサエティー(J.Am. Chem. So
c.)118巻、11311−11312頁、1996
年)。
【0005】また、光学活性フェニルグリシッド酸化合
物は、循環器系疾患の有用な治療薬となる1,5−ベン
ゾチアゼピン誘導体の重要な合成中間体であるが、最
近、本発明者らは、上記のような光学活性環状ビアリー
ルケトン化合物もしくは、これら化合物をオキソンで酸
化させて得られたキラルなジオキシラン化合物は、光学
活性フェニルグリシッド酸化合物の合成における不斉エ
ポキシ化反応の触媒としても、大変有用であることを見
出している(特願平09−171042号)。
物は、循環器系疾患の有用な治療薬となる1,5−ベン
ゾチアゼピン誘導体の重要な合成中間体であるが、最
近、本発明者らは、上記のような光学活性環状ビアリー
ルケトン化合物もしくは、これら化合物をオキソンで酸
化させて得られたキラルなジオキシラン化合物は、光学
活性フェニルグリシッド酸化合物の合成における不斉エ
ポキシ化反応の触媒としても、大変有用であることを見
出している(特願平09−171042号)。
【0006】このように、光学活性環状ビアリール化合
物は非常に有用な化合物であるが、その製造方法として
は、工業的に用い得るような効率的な方法は知られてい
なかった。例えば、ブレティン・オブ・ケミカル・ソサ
エティー・オブ・ジャパン(Bull. Chem.
Soc. Jpn.)、第61巻、1032−1034
頁(1988年)には、ブルシンを用いて1,1'−ビ
ナフチル−2,2'−ジカルボン酸を光学分割する方法
が記載されており、この方法により得られる光学活性な
1,1'−ビナフチル−2,2'−ジカルボン酸から光学
活性環状ビアリールケトン化合物を製造することができ
る。しかしながら、光学分割剤として用いられるブルシ
ンには毒性があり、工業的製法として用いることは非常
に困難である。また、光学分割工程の収率も十分とはい
えないという問題点もあった。
物は非常に有用な化合物であるが、その製造方法として
は、工業的に用い得るような効率的な方法は知られてい
なかった。例えば、ブレティン・オブ・ケミカル・ソサ
エティー・オブ・ジャパン(Bull. Chem.
Soc. Jpn.)、第61巻、1032−1034
頁(1988年)には、ブルシンを用いて1,1'−ビ
ナフチル−2,2'−ジカルボン酸を光学分割する方法
が記載されており、この方法により得られる光学活性な
1,1'−ビナフチル−2,2'−ジカルボン酸から光学
活性環状ビアリールケトン化合物を製造することができ
る。しかしながら、光学分割剤として用いられるブルシ
ンには毒性があり、工業的製法として用いることは非常
に困難である。また、光学分割工程の収率も十分とはい
えないという問題点もあった。
【0007】光学活性環状ビアリール化合物の製法とし
て、安全でしかも生産性に優れた方法の開発が望まれて
いた。
て、安全でしかも生産性に優れた方法の開発が望まれて
いた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、工業
的に有利な光学活性環状ビアリール化合物の製法を提供
することにある。
的に有利な光学活性環状ビアリール化合物の製法を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、ラセミ型の環状ビアリールエステル化合
物に、不斉加水分解能を有する生体触媒を用いて不斉加
水分解反応を行うことにより、光学活性環状ビアリール
アルコール化合物、もしくはその対掌体のエステルであ
る光学活性環状ビアリールエステル化合物が得られる事
を見出した。また、これらの光学活性環状ビアリールア
ルコール化合物及び光学活性環状ビアリールエステル化
合物を合成中間体として用いることにより好適に光学活
性環状ビアリールケトン化合物を製造できることを見出
し、本発明を完成するに至った。
を重ねた結果、ラセミ型の環状ビアリールエステル化合
物に、不斉加水分解能を有する生体触媒を用いて不斉加
水分解反応を行うことにより、光学活性環状ビアリール
アルコール化合物、もしくはその対掌体のエステルであ
る光学活性環状ビアリールエステル化合物が得られる事
を見出した。また、これらの光学活性環状ビアリールア
ルコール化合物及び光学活性環状ビアリールエステル化
合物を合成中間体として用いることにより好適に光学活
性環状ビアリールケトン化合物を製造できることを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0010】すなわち、本発明は、ラセミ型の一般式
(I)
(I)
【0011】
【化11】
【0012】(式中、環Aは置換基を有していてもよい
1〜3環式の芳香環を表し、Rはアルキル基又はアリー
ル基を表す。)で示される環状ビアリールエステル化合
物に、不斉加水分解能を有する生体触媒を作用させて不
斉加水分解反応を行うことにより、光学活性な一般式
(II)
1〜3環式の芳香環を表し、Rはアルキル基又はアリー
ル基を表す。)で示される環状ビアリールエステル化合
物に、不斉加水分解能を有する生体触媒を作用させて不
斉加水分解反応を行うことにより、光学活性な一般式
(II)
【0013】
【化12】
【0014】(式中、記号は前記と同じ意味を表す。)
で示される環状ビアリールアルコール化合物及び、その
対掌体のエステルである光学活性な一般式(I)で示さ
れる環状ビアリールエステル化合物を生成させることを
特徴とする、光学活性な一般式(II)で示される環状
ビアリールアルコール化合物及び光学活性な一般式
(I)で示される環状ビアリールエステル化合物から選
択される光学活性環状ビアリール化合物の製法に関す
る。
で示される環状ビアリールアルコール化合物及び、その
対掌体のエステルである光学活性な一般式(I)で示さ
れる環状ビアリールエステル化合物を生成させることを
特徴とする、光学活性な一般式(II)で示される環状
ビアリールアルコール化合物及び光学活性な一般式
(I)で示される環状ビアリールエステル化合物から選
択される光学活性環状ビアリール化合物の製法に関す
る。
【0015】また、(1)前記の製法により、光学活性
な一般式(I)で示される環状ビアリールエステル化合
物及び光学活性な一般式(II)で示される環状ビアリ
ールアルコール化合物から選択される光学活性環状ビア
リール化合物を得、ついで、得られた光学活性環状ビア
リール化合物が光学活性な一般式(I)で示される環状
ビアリールエステル化合物である場合には、これを加水
分解反応等に付してアシル基RCO(式中記号は前記と
同一意味を有する。)を除去し、光学活性な一般式(I
I)で示される環状ビアリールアルコール化合物に変換
する工程、及び(2)前記工程で得られた光学活性な一
般式(II)で示される環状ビアリールアルコール化合
物を酸化反応に付す工程からなる光学活性な一般式(I
II)
な一般式(I)で示される環状ビアリールエステル化合
物及び光学活性な一般式(II)で示される環状ビアリ
ールアルコール化合物から選択される光学活性環状ビア
リール化合物を得、ついで、得られた光学活性環状ビア
リール化合物が光学活性な一般式(I)で示される環状
ビアリールエステル化合物である場合には、これを加水
分解反応等に付してアシル基RCO(式中記号は前記と
同一意味を有する。)を除去し、光学活性な一般式(I
I)で示される環状ビアリールアルコール化合物に変換
する工程、及び(2)前記工程で得られた光学活性な一
般式(II)で示される環状ビアリールアルコール化合
物を酸化反応に付す工程からなる光学活性な一般式(I
II)
【0016】
【化13】
【0017】(式中、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される環状ビアリールケトン化合物の製法に
関する。
る。)で示される環状ビアリールケトン化合物の製法に
関する。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明において、一般式(I)、
(II)及び(III)で示される環状ビアリール化合
物は、C2対称構造(C2 symmetric str
ucture)を有し、軸性の分子不斉を有するもので
あればよい。このような一般式(I)、(II)及び
(III)で示される化合物は、二つの環Aを結ぶ結合
軸に沿ったキラリティー軸を有する軸性不斉化合物であ
り、R体およびS体の二種の光学異性体(アトロプ異性
体)が存在する。つまり、本発明においては、光学活性
な環状ビアリール化合物とは、二つの環Aを結ぶ結合軸
に沿った軸不斉に基づく光学異性体(R体およびS体)
を意味する。
(II)及び(III)で示される環状ビアリール化合
物は、C2対称構造(C2 symmetric str
ucture)を有し、軸性の分子不斉を有するもので
あればよい。このような一般式(I)、(II)及び
(III)で示される化合物は、二つの環Aを結ぶ結合
軸に沿ったキラリティー軸を有する軸性不斉化合物であ
り、R体およびS体の二種の光学異性体(アトロプ異性
体)が存在する。つまり、本発明においては、光学活性
な環状ビアリール化合物とは、二つの環Aを結ぶ結合軸
に沿った軸不斉に基づく光学異性体(R体およびS体)
を意味する。
【0019】一般式(I)、(II)及び(III)で
示される環状ビアリール化合物において、環Aは、置換
基を有していてもよい1〜3環式の芳香環を表し、かか
る芳香環としては、例えば、置換基を有していてもよい
ベンゼン環、ナフタレン環、ナフトキノン環、アントラ
セン環、アントラキノン環、フェナントレン環等をあげ
ることができる。これらのうち、置換基を有していても
よいベンゼン環、置換基を有していてもよいナフタレン
環、置換基を有していてもよいアントラキノン環が好ま
しく、ナフタレン環がとりわけ好ましい。
示される環状ビアリール化合物において、環Aは、置換
基を有していてもよい1〜3環式の芳香環を表し、かか
る芳香環としては、例えば、置換基を有していてもよい
ベンゼン環、ナフタレン環、ナフトキノン環、アントラ
セン環、アントラキノン環、フェナントレン環等をあげ
ることができる。これらのうち、置換基を有していても
よいベンゼン環、置換基を有していてもよいナフタレン
環、置換基を有していてもよいアントラキノン環が好ま
しく、ナフタレン環がとりわけ好ましい。
【0020】芳香環上の置換基は、特に限定されない。
かかる置換基は、電子吸引性基、電子供与性基のいずれ
であってもよく、例えば、電子吸引性基としては、フッ
素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子に代表さ
れるハロゲン原子;ニトロ基、メチルスルホニル基、p
−トルエンスルホニル基、トリフルオロメチル基、シア
ノ基、メトキシカルボニル基、メチルスルホキシド基、
スルホニルアミド基等が挙げられる。電子供与性基とし
ては、メチル基、エチル基、プロピル基およびブチル基
に代表される炭素数1〜4の低級アルキル基;メトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基およびブトキシ基に代表
される炭素数1〜4の低級アルコキシ基;シクロプロピ
ル基、シクロブチル基、シクロペンチル基およびシクロ
ヘキシル基に代表される炭素数3〜7のシクロアルキル
基;ベンジル基およびフェネチル基に代表される炭素数
7〜10のアラルキル基等が挙げられる。これらのう
ち、ハロゲン原子(塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子
等)、シアノ基、ニトロ基、アルキルスルホニル基等の
電子吸引性基が好ましく、とりわけ塩素原子、ニトロ基
が好ましい。
かかる置換基は、電子吸引性基、電子供与性基のいずれ
であってもよく、例えば、電子吸引性基としては、フッ
素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子に代表さ
れるハロゲン原子;ニトロ基、メチルスルホニル基、p
−トルエンスルホニル基、トリフルオロメチル基、シア
ノ基、メトキシカルボニル基、メチルスルホキシド基、
スルホニルアミド基等が挙げられる。電子供与性基とし
ては、メチル基、エチル基、プロピル基およびブチル基
に代表される炭素数1〜4の低級アルキル基;メトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基およびブトキシ基に代表
される炭素数1〜4の低級アルコキシ基;シクロプロピ
ル基、シクロブチル基、シクロペンチル基およびシクロ
ヘキシル基に代表される炭素数3〜7のシクロアルキル
基;ベンジル基およびフェネチル基に代表される炭素数
7〜10のアラルキル基等が挙げられる。これらのう
ち、ハロゲン原子(塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子
等)、シアノ基、ニトロ基、アルキルスルホニル基等の
電子吸引性基が好ましく、とりわけ塩素原子、ニトロ基
が好ましい。
【0021】二つの環Aの結合手の位置は、一般式
(I)、(II)及び(III)で示される化合物に分
子不斉を生じるものであれば特に制限されないが、二つ
の環Aの間を結ぶ結合手に対してオルト位にもう一つの
結合手を有しているのが好ましい。
(I)、(II)及び(III)で示される化合物に分
子不斉を生じるものであれば特に制限されないが、二つ
の環Aの間を結ぶ結合手に対してオルト位にもう一つの
結合手を有しているのが好ましい。
【0022】具体的な環A
【0023】
【化14】
【0024】としては、例えば以下のようなものが挙げ
られる。
られる。
【0025】
【化15】
【0026】本発明において、原料化合物として用いら
れるラセミ型の一般式(I)で示される環状ビアリール
エステル化合物は、R体およびS体を共に含むものであ
ればよく、これら2種の光学活性体を等量含むものに限
定されない。
れるラセミ型の一般式(I)で示される環状ビアリール
エステル化合物は、R体およびS体を共に含むものであ
ればよく、これら2種の光学活性体を等量含むものに限
定されない。
【0027】本発明において、原料となる環状ビアリー
ルエステル化合物としては、生体触媒により不斉加水分
解反応に付し得るものであればよく、一般式(I)
ルエステル化合物としては、生体触媒により不斉加水分
解反応に付し得るものであればよく、一般式(I)
【0028】
【化16】
【0029】(式中、環Aは置換基を有していてもよい
1〜3環式の芳香環を表し、Rはアルキル基又はアリー
ル基を表す。)で示される。
1〜3環式の芳香環を表し、Rはアルキル基又はアリー
ル基を表す。)で示される。
【0030】Rで示されるアルキル基としては、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘ
キシル基、ヘプチル基、イソプロピル基、sec−ブチ
ル基、tert−ブチル基等、炭素数1〜20のアルキ
ル基(直鎖状又は分岐状)が挙げられる。アリール基と
しては、フェニル基、ナフチル基など、1〜2環式の芳
香環が挙げられる。このうち、Rとしては、アルキル基
が好ましく、炭素数1〜17のアルキル基がより好まし
く、とりわけ、炭素数1〜7のアルキル基が好ましい。
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘ
キシル基、ヘプチル基、イソプロピル基、sec−ブチ
ル基、tert−ブチル基等、炭素数1〜20のアルキ
ル基(直鎖状又は分岐状)が挙げられる。アリール基と
しては、フェニル基、ナフチル基など、1〜2環式の芳
香環が挙げられる。このうち、Rとしては、アルキル基
が好ましく、炭素数1〜17のアルキル基がより好まし
く、とりわけ、炭素数1〜7のアルキル基が好ましい。
【0031】本発明に用いる生体触媒は、一般式(I)
で示される環状ビアリールエステル化合物を不斉加水分
解する能力を有するものであればよい。このような生体
触媒としては、例えば、動物の組織や細胞、微生物など
から得られる酵素(リパーゼ又はエステラーゼ等)を用
いることができる。
で示される環状ビアリールエステル化合物を不斉加水分
解する能力を有するものであればよい。このような生体
触媒としては、例えば、動物の組織や細胞、微生物など
から得られる酵素(リパーゼ又はエステラーゼ等)を用
いることができる。
【0032】微生物由来の生体触媒を用いる場合には、
その調製が容易である等の点で有利である。生体触媒
(酵素)の起源となる微生物としては、例えば、キャン
ディダ属、シュードモナス属、アルカリゲネス属、アク
ロモバクター属、セラチア属、フミコーラ属等に属する
微生物が挙げられる。
その調製が容易である等の点で有利である。生体触媒
(酵素)の起源となる微生物としては、例えば、キャン
ディダ属、シュードモナス属、アルカリゲネス属、アク
ロモバクター属、セラチア属、フミコーラ属等に属する
微生物が挙げられる。
【0033】より具体的には、例えば、キャンディダ
シリンドラシア(Candidacylindrace
a)、シュードモナス フルオレセンス(Pseudo
monas fluorescens)、シュードモナ
ス セパシア(Pseudomonas cepasi
a)、セラチア マルセッセンス(Serratia
marcescens)、キャンディダ アンタークテ
ィカ(Candida antarctica)、シュ
ードモナス アエルギノーザ(Pseudomonas
aerginosa)などが挙げられる。
シリンドラシア(Candidacylindrace
a)、シュードモナス フルオレセンス(Pseudo
monas fluorescens)、シュードモナ
ス セパシア(Pseudomonas cepasi
a)、セラチア マルセッセンス(Serratia
marcescens)、キャンディダ アンタークテ
ィカ(Candida antarctica)、シュ
ードモナス アエルギノーザ(Pseudomonas
aerginosa)などが挙げられる。
【0034】一般式(I)で示される環状ビアリールエ
ステル化合物のR体を選択的に加水分解する能力を有す
る生体触媒(酵素)を得る場合には、上記のうち、キャ
ンディダ属、シュードモナス属、アルカリゲネス属又は
アクロモバクター属等に属する微生物を用いる事ができ
る。より詳細には、キャンディダ シリンドラシア、シ
ュードモナス アエルギノーザ等を好適に用いることが
できるが、とりわけシュードモナス属、アクロモバクタ
ー属微生物(種名:シュードモナス アエルギノーザ
等)を用いる事が好ましい。
ステル化合物のR体を選択的に加水分解する能力を有す
る生体触媒(酵素)を得る場合には、上記のうち、キャ
ンディダ属、シュードモナス属、アルカリゲネス属又は
アクロモバクター属等に属する微生物を用いる事ができ
る。より詳細には、キャンディダ シリンドラシア、シ
ュードモナス アエルギノーザ等を好適に用いることが
できるが、とりわけシュードモナス属、アクロモバクタ
ー属微生物(種名:シュードモナス アエルギノーザ
等)を用いる事が好ましい。
【0035】また、一般式(I)で示される環状ビアリ
ールエステル化合物のS体を選択的に加水分解する能力
を有する生体触媒(酵素)を得る場合には、上記のうち
キャンディダ属、セラチア属、フミコーラ属等に属する
微生物、より詳細には、キャンディダ アンタークティ
カ、セラチア マルセッセンス等を好適に用いることが
できる。これらのうち、キャンディダ属、セラチア属微
生物(種名:キャンディダ アンタークティカ、セラチ
ア マルセッセンス等)が好ましい。
ールエステル化合物のS体を選択的に加水分解する能力
を有する生体触媒(酵素)を得る場合には、上記のうち
キャンディダ属、セラチア属、フミコーラ属等に属する
微生物、より詳細には、キャンディダ アンタークティ
カ、セラチア マルセッセンス等を好適に用いることが
できる。これらのうち、キャンディダ属、セラチア属微
生物(種名:キャンディダ アンタークティカ、セラチ
ア マルセッセンス等)が好ましい。
【0036】セラチア属微生物由来の酵素の具体例とし
ては、セラチア マルセッセンスSr41株(FERM
BP−487)由来のリパーゼSM(特開平4−22
8070号公報、特開平6−78790号公報、特開平
8−259552号公報、特願平9−43378号公
報、欧州特許公開番号第0446771号及びジャーナ
ル・オブ・ファーメンテーション・アンド・バイオエン
ジニアリング(J. Ferment. Bioen
g.)1993年第75巻93−98頁及び同誌199
4年第77巻152−158頁記載)が挙げられる。
ては、セラチア マルセッセンスSr41株(FERM
BP−487)由来のリパーゼSM(特開平4−22
8070号公報、特開平6−78790号公報、特開平
8−259552号公報、特願平9−43378号公
報、欧州特許公開番号第0446771号及びジャーナ
ル・オブ・ファーメンテーション・アンド・バイオエン
ジニアリング(J. Ferment. Bioen
g.)1993年第75巻93−98頁及び同誌199
4年第77巻152−158頁記載)が挙げられる。
【0037】生体触媒の起源となる微生物は、野生株の
他、変異株であってもよく、更にはこれらの微生物か
ら、遺伝子組み換え、細胞融合などの生物工学的手法に
より誘導されるものであってもよい。
他、変異株であってもよく、更にはこれらの微生物か
ら、遺伝子組み換え、細胞融合などの生物工学的手法に
より誘導されるものであってもよい。
【0038】また、一般式(I)で示される環状ビアリ
ールアルコール化合物の不斉アシル化能を有する市販の
精製酵素は下記表1および表2の通りである。これらの
市販酵素を、生体触媒として利用することもできる。
ールアルコール化合物の不斉アシル化能を有する市販の
精製酵素は下記表1および表2の通りである。これらの
市販酵素を、生体触媒として利用することもできる。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】このうち、R体選択的不斉加水分解能を有
する酵素としてはLPL(タイプA)を用いる事が好ま
しい。
する酵素としてはLPL(タイプA)を用いる事が好ま
しい。
【0042】また、一般式(I)で示される環状ビアリ
ールアルコール化合物の不斉加水分解能を有する市販の
酵素としては、表1および表2に挙げたものの他、リパ
ーゼOF(キャンディダ シリンドラシア由来、名糖産
業製)、リパーゼ PLC(アルカリゲネス エスピー
由来、名糖産業製)、リパーゼ AY(キャンディダ
シリンドラシア由来、名糖産業製)、リパーゼ MY
(キャンディダ シリンドラシア由来、名糖産業製)、
リパーゼ P(シュードモナス フルオレセンス由来、
天野製薬製)、リパーゼ YS(シュードモナス エス
ピー由来、天野製薬製)、リパーゼ AK(シュードモ
ナス フルオレセンス由来、天野製薬製)、リパーゼ
PS(シュードモナス セパシア由来、天野製薬製)、
リパーゼAK(シュードモナス フルオレセンス由来、
天野製薬製)、リパーゼ QL(アルカリゲネス エス
ピー由来、名糖産業製)、ノボザイム 435(Nov
ozyme 435)(キャンディダ アンタークティ
カ由来、米国、ノボ社製)、SP 525(キャンディ
ダ アンタークティカ由来、米国、ノボ社製)等が挙げ
られ、これらを、生体触媒として利用することもでき
る。
ールアルコール化合物の不斉加水分解能を有する市販の
酵素としては、表1および表2に挙げたものの他、リパ
ーゼOF(キャンディダ シリンドラシア由来、名糖産
業製)、リパーゼ PLC(アルカリゲネス エスピー
由来、名糖産業製)、リパーゼ AY(キャンディダ
シリンドラシア由来、名糖産業製)、リパーゼ MY
(キャンディダ シリンドラシア由来、名糖産業製)、
リパーゼ P(シュードモナス フルオレセンス由来、
天野製薬製)、リパーゼ YS(シュードモナス エス
ピー由来、天野製薬製)、リパーゼ AK(シュードモ
ナス フルオレセンス由来、天野製薬製)、リパーゼ
PS(シュードモナス セパシア由来、天野製薬製)、
リパーゼAK(シュードモナス フルオレセンス由来、
天野製薬製)、リパーゼ QL(アルカリゲネス エス
ピー由来、名糖産業製)、ノボザイム 435(Nov
ozyme 435)(キャンディダ アンタークティ
カ由来、米国、ノボ社製)、SP 525(キャンディ
ダ アンタークティカ由来、米国、ノボ社製)等が挙げ
られ、これらを、生体触媒として利用することもでき
る。
【0043】生体触媒(酵素)の形態は、特に限定され
ず酵素標品及び部分酵素標品(粗酵素)のほか、微生物
由来の場合には、微生物の生菌体、培養物、それらの処
理物(洗浄菌体、乾燥菌体、培養上清、菌体破砕物、菌
体自己消化物、菌体抽出物等)等の形態で、また動物組
織や細胞由来の場合には、組織や細胞の抽出物等の形態
で、必要に応じて用いることができる。
ず酵素標品及び部分酵素標品(粗酵素)のほか、微生物
由来の場合には、微生物の生菌体、培養物、それらの処
理物(洗浄菌体、乾燥菌体、培養上清、菌体破砕物、菌
体自己消化物、菌体抽出物等)等の形態で、また動物組
織や細胞由来の場合には、組織や細胞の抽出物等の形態
で、必要に応じて用いることができる。
【0044】各種形態の生体触媒の調製は、常法によっ
て実施できる。例えば、微生物や細胞の培養液から遠心
分離またはろ過等により生菌体や細胞、あるいは培養上
精を得ることができる。また、生菌体を生理食塩水等で
洗浄する事による洗浄菌体を得ることができ、生菌体や
洗浄菌体等を凍結乾燥またはアセトン乾燥することによ
る乾燥菌体を得ることができる。また、生菌体、洗浄菌
体、細胞等を種々の物理化学的方法(例えば、超音波、
フレンチプレス、浸透圧、凍結融解、アルミナ破壊、溶
菌酵素、界面活性剤または有機溶媒等で処理)で処理す
ることにより、菌体や細胞の破砕物を得ることができ、
これら菌体や細胞の破砕物からろ過または遠心分離など
により固形物を除去することにより菌体や細胞の抽出物
を得ることができる。これら抽出物等の画分から、硫酸
アンモニウム分画、イオン交換クロマトグラフィー、ゲ
ルろ過クロマトグラフィー等の常法により分画・精製す
ることにより部分酵素標品または酵素標品を得ることが
できる。
て実施できる。例えば、微生物や細胞の培養液から遠心
分離またはろ過等により生菌体や細胞、あるいは培養上
精を得ることができる。また、生菌体を生理食塩水等で
洗浄する事による洗浄菌体を得ることができ、生菌体や
洗浄菌体等を凍結乾燥またはアセトン乾燥することによ
る乾燥菌体を得ることができる。また、生菌体、洗浄菌
体、細胞等を種々の物理化学的方法(例えば、超音波、
フレンチプレス、浸透圧、凍結融解、アルミナ破壊、溶
菌酵素、界面活性剤または有機溶媒等で処理)で処理す
ることにより、菌体や細胞の破砕物を得ることができ、
これら菌体や細胞の破砕物からろ過または遠心分離など
により固形物を除去することにより菌体や細胞の抽出物
を得ることができる。これら抽出物等の画分から、硫酸
アンモニウム分画、イオン交換クロマトグラフィー、ゲ
ルろ過クロマトグラフィー等の常法により分画・精製す
ることにより部分酵素標品または酵素標品を得ることが
できる。
【0045】さらに、生体触媒は、例えば、カラギーナ
ンゲル等の含硫多糖ゲル、ポリアクリルアミド、アルギ
ン酸ゲル、寒天ゲル、セライト、光架橋性樹脂等を用い
る公知の方法により固定化して使用することもできる。
ンゲル等の含硫多糖ゲル、ポリアクリルアミド、アルギ
ン酸ゲル、寒天ゲル、セライト、光架橋性樹脂等を用い
る公知の方法により固定化して使用することもできる。
【0046】生体触媒(酵素)の不斉加水分解能を検定
して、不斉加水分解能を有する生体触媒をスクリーニン
グする方法は、以下のように実施できる。すなわち、生
体触媒を含む被検サンプル(酵素標品、微生物の培養物
など)を基質とともに添加して不斉加水分解反応を行っ
た後、反応液について光学異性体分析用カラム(例えば
ダイセル(株)製CHIRALCEL OD)を用いる
高速液体クロマトグラフィーで分析し、未反応の基質及
び生成物の光学純度及び生成量を調べることにより、不
斉加水分解活性が認められるか否かを判定することがで
きる。
して、不斉加水分解能を有する生体触媒をスクリーニン
グする方法は、以下のように実施できる。すなわち、生
体触媒を含む被検サンプル(酵素標品、微生物の培養物
など)を基質とともに添加して不斉加水分解反応を行っ
た後、反応液について光学異性体分析用カラム(例えば
ダイセル(株)製CHIRALCEL OD)を用いる
高速液体クロマトグラフィーで分析し、未反応の基質及
び生成物の光学純度及び生成量を調べることにより、不
斉加水分解活性が認められるか否かを判定することがで
きる。
【0047】本発明において、不斉加水分解は適当な溶
媒中、反応基質として、ラセミ型の環状ビアリールエス
テル化合物(I)を用い、生体触媒の存在下、基質を不
斉加水分解させる事により実施することができる。この
ような不斉加水分解反応により生成する光学活性な環状
ビアリールアルコール化合物(II)及び残存する未反
応の光学活性な環状ビアリールエステル化合物(I)を
得る事ができる。
媒中、反応基質として、ラセミ型の環状ビアリールエス
テル化合物(I)を用い、生体触媒の存在下、基質を不
斉加水分解させる事により実施することができる。この
ような不斉加水分解反応により生成する光学活性な環状
ビアリールアルコール化合物(II)及び残存する未反
応の光学活性な環状ビアリールエステル化合物(I)を
得る事ができる。
【0048】反応基質の仕込濃度は、通常0.05〜3
0%(W/V)とりわけ1〜20%(W/V)とする事
が好ましい。
0%(W/V)とりわけ1〜20%(W/V)とする事
が好ましい。
【0049】生体触媒として、酵素標品を用いる場合、
酵素の使用量は、通常基質に対して重量比0.001〜
5倍、とりわけ0.01〜1倍とする事が好ましい。
酵素の使用量は、通常基質に対して重量比0.001〜
5倍、とりわけ0.01〜1倍とする事が好ましい。
【0050】反応基質及び生体触媒は各々最初に一括し
て添付してもよく、あるいは反応中数回に分割して供与
してもよい。
て添付してもよく、あるいは反応中数回に分割して供与
してもよい。
【0051】不斉加水分解反応に用いる溶媒としては、
その中で生体触媒による基質の加水分解反応が起こるも
のであれば特に限定されず、単相及び多相のいずれの溶
媒系をも用いる事ができる。例えば、生体触媒を含む水
相及び基質を溶解または懸濁させた溶媒相とを混合した
系を用いる事ができる。具体的には、生体触媒を含む水
相と基質を含む水難溶性の有機溶媒相を混合した二相
系、生体触媒を含む水相と基質を含む水易溶性の有機溶
媒相を混合させた単相系が挙げられる。
その中で生体触媒による基質の加水分解反応が起こるも
のであれば特に限定されず、単相及び多相のいずれの溶
媒系をも用いる事ができる。例えば、生体触媒を含む水
相及び基質を溶解または懸濁させた溶媒相とを混合した
系を用いる事ができる。具体的には、生体触媒を含む水
相と基質を含む水難溶性の有機溶媒相を混合した二相
系、生体触媒を含む水相と基質を含む水易溶性の有機溶
媒相を混合させた単相系が挙げられる。
【0052】反応系の溶媒中の水の含量は加水分解反応
を行うのに充分な量であればいずれでもよいが、容量比
1〜100%、とりわけ20〜100%の水が含まれて
いる事が好ましい。
を行うのに充分な量であればいずれでもよいが、容量比
1〜100%、とりわけ20〜100%の水が含まれて
いる事が好ましい。
【0053】基質を溶解又は懸濁させる溶媒としては、
疎水性溶媒及び親水性溶媒のいずれも用いる事ができる
が、例えばtert−ブチルメチルエーテル、イソプロ
ピルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等のエーテル類;ジクロロメタン、クロ
ロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類;
トルエン、キシレン、ヘキサン等の炭化水素類;酢酸エ
チル、酢酸ブチル、ビニルアセテート等のエステル類の
他、N,N−ジメチルフォルムアミド、ジメチルスルフ
ォキシド、エタノール、アセトンなどがあげられるが、
tert−ブチルメチルエーテル、イソプロピルエーテ
ル、トルエン、キシレンのような疎水性の溶媒が好まし
く、とりわけトルエンが好ましい。
疎水性溶媒及び親水性溶媒のいずれも用いる事ができる
が、例えばtert−ブチルメチルエーテル、イソプロ
ピルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等のエーテル類;ジクロロメタン、クロ
ロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類;
トルエン、キシレン、ヘキサン等の炭化水素類;酢酸エ
チル、酢酸ブチル、ビニルアセテート等のエステル類の
他、N,N−ジメチルフォルムアミド、ジメチルスルフ
ォキシド、エタノール、アセトンなどがあげられるが、
tert−ブチルメチルエーテル、イソプロピルエーテ
ル、トルエン、キシレンのような疎水性の溶媒が好まし
く、とりわけトルエンが好ましい。
【0054】反応は、生体触媒及び基質を含む溶媒を攪
拌又は振とうし、混ぜ合わせて反応させる事が好まし
い。
拌又は振とうし、混ぜ合わせて反応させる事が好まし
い。
【0055】反応は、常温ないし加温下、好ましくは1
0〜80℃、とりわけ好ましくは25〜50℃で好適に
進行する。
0〜80℃、とりわけ好ましくは25〜50℃で好適に
進行する。
【0056】不斉加水分解反応を行った後の反応混合物
から、光学活性な環状ビアリールエステル化合物(I)
及び光学活性な環状ビアリールアルコール化合物(I
I)を採取、単離することができる。
から、光学活性な環状ビアリールエステル化合物(I)
及び光学活性な環状ビアリールアルコール化合物(I
I)を採取、単離することができる。
【0057】採取、単離は常法に従って行う事ができ
る。例えば、必要に応じてろ過などにより生体触媒を反
応液から除いた後、溶媒を留去して反応液を濃縮する。
ついで、溶解度差を利用した分別結晶化法、カラムクロ
マト法等の精製法により、目的とする光学活性環状ビア
リール化合物を分離する事ができる。分別結晶化による
分離を行う場合には、反応により得られた混合物中の光
学活性体の光学純度が低い場合でも、ラセミ体と光学活
性体の溶解度差を利用することにより、結晶化過程で光
学純度を高める事ができるという利点がある。
る。例えば、必要に応じてろ過などにより生体触媒を反
応液から除いた後、溶媒を留去して反応液を濃縮する。
ついで、溶解度差を利用した分別結晶化法、カラムクロ
マト法等の精製法により、目的とする光学活性環状ビア
リール化合物を分離する事ができる。分別結晶化による
分離を行う場合には、反応により得られた混合物中の光
学活性体の光学純度が低い場合でも、ラセミ体と光学活
性体の溶解度差を利用することにより、結晶化過程で光
学純度を高める事ができるという利点がある。
【0058】不斉加水分解反応により得られる光学活性
環状ビアリール化合物、すなわち光学活性なエステル化
合物(I)及びアルコール化合物(II)は、いずれも
光学活性な環状ビアリールケトン化合物(III)に導
く事ができる。すなわち光学活性な環状ビアリールエス
テル化合物(I)は、加水分解反応等に付してアシル基
を除去し、光学活性な環状ビアリールアルコール化合物
を得た後に酸化することによって光学活性な環状ビアリ
ールケトン化合物(III)に変換することができる。
また、光学活性な環状ビアリールアルコール化合物(I
I)は酸化反応に付すことにより、光学活性な環状ビア
リールケトン化合物(III)に変換することができ
る。アルコール体からケトン体を製造する場合にはエス
テル体からケトン体を製造する場合と比べると工程が少
なくなるため効率的であり、また収率の減少が防げると
いう利点がある。
環状ビアリール化合物、すなわち光学活性なエステル化
合物(I)及びアルコール化合物(II)は、いずれも
光学活性な環状ビアリールケトン化合物(III)に導
く事ができる。すなわち光学活性な環状ビアリールエス
テル化合物(I)は、加水分解反応等に付してアシル基
を除去し、光学活性な環状ビアリールアルコール化合物
を得た後に酸化することによって光学活性な環状ビアリ
ールケトン化合物(III)に変換することができる。
また、光学活性な環状ビアリールアルコール化合物(I
I)は酸化反応に付すことにより、光学活性な環状ビア
リールケトン化合物(III)に変換することができ
る。アルコール体からケトン体を製造する場合にはエス
テル体からケトン体を製造する場合と比べると工程が少
なくなるため効率的であり、また収率の減少が防げると
いう利点がある。
【0059】光学活性環状ビアリールアルコール化合物
(II)を酸化し、光学活性環状ビアリールケトン化合
物(III)を生成させる工程は、適当な溶媒中、若し
くは無溶媒で酸化剤の存在下に行うことができる。
(II)を酸化し、光学活性環状ビアリールケトン化合
物(III)を生成させる工程は、適当な溶媒中、若し
くは無溶媒で酸化剤の存在下に行うことができる。
【0060】溶媒としては、反応に不活性であればいず
れの溶媒も用いることができ、例えば、クロロベンゼ
ン、ジクロロベンゼン、ジクロロメタン、クロロホル
ム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類;ジエチ
ルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、イソプ
ロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の
エーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド
類;アセトニトリル等のニトリル類;ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、ヘキサン等の炭化水素類他を好適に用い
ることができるが、とりわけトルエンが好ましい。
れの溶媒も用いることができ、例えば、クロロベンゼ
ン、ジクロロベンゼン、ジクロロメタン、クロロホル
ム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類;ジエチ
ルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、イソプ
ロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の
エーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド
類;アセトニトリル等のニトリル類;ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、ヘキサン等の炭化水素類他を好適に用い
ることができるが、とりわけトルエンが好ましい。
【0061】酸化剤としては、過マンガン酸ナトリウ
ム、過マンガン酸カリウム等の過マンガン酸アルカリ金
属、二酸化マンガン、重クロム酸カリウム、ピリジニウ
ムクロロクロメート、酸化ルテニウム、ルテニウムクロ
リド−過ヨウ素酸ナトリウム、テトラプロピルアンモニ
ウムパールテネート−N―メチルモルホリンオキシド等
の無機過酸等の金属酸化剤及びm−クロロ過安息香酸、
過安息香酸、過酢酸、過ギ酸、クロロ過酢酸、トリフル
オロ過酢酸、過酸化水素等の有機過酸;次亜塩素酸の第
三級ブチルエステル等の次亜塩素酸エステル;過ヨウ素
酸ナトリウム、過ヨウ素酸カリウム等の過ヨウ素酸アル
カリ金属の他、シュウ酸ジクロリドージメチルスルホキ
シド、1,1,1−トリス(アセチルオキシ)―1,1
―ジヒドロ−1,2―ベンズヨードオキソール−3(1
H)―オン等の非金属酸化剤が挙げられる。このうち、
とりわけ二酸化マンガンが好適に用いられる。
ム、過マンガン酸カリウム等の過マンガン酸アルカリ金
属、二酸化マンガン、重クロム酸カリウム、ピリジニウ
ムクロロクロメート、酸化ルテニウム、ルテニウムクロ
リド−過ヨウ素酸ナトリウム、テトラプロピルアンモニ
ウムパールテネート−N―メチルモルホリンオキシド等
の無機過酸等の金属酸化剤及びm−クロロ過安息香酸、
過安息香酸、過酢酸、過ギ酸、クロロ過酢酸、トリフル
オロ過酢酸、過酸化水素等の有機過酸;次亜塩素酸の第
三級ブチルエステル等の次亜塩素酸エステル;過ヨウ素
酸ナトリウム、過ヨウ素酸カリウム等の過ヨウ素酸アル
カリ金属の他、シュウ酸ジクロリドージメチルスルホキ
シド、1,1,1−トリス(アセチルオキシ)―1,1
―ジヒドロ−1,2―ベンズヨードオキソール−3(1
H)―オン等の非金属酸化剤が挙げられる。このうち、
とりわけ二酸化マンガンが好適に用いられる。
【0062】不斉加水分解により得られた残存する未反
応の光学活性環状ビアリールエステル化合物のアシル基
を除去し、光学活性環状ビアリールアルコール化合物を
生成させる工程は、加水分解、アミノリシス、アルコリ
シス等の常法により、適当な溶媒中、若しくは無溶媒で
酸または塩基の存在下若しくは非存在下に行うことがで
きる。
応の光学活性環状ビアリールエステル化合物のアシル基
を除去し、光学活性環状ビアリールアルコール化合物を
生成させる工程は、加水分解、アミノリシス、アルコリ
シス等の常法により、適当な溶媒中、若しくは無溶媒で
酸または塩基の存在下若しくは非存在下に行うことがで
きる。
【0063】溶媒としては、前記酸化工程におけるもの
と同様のものを使用する事ができる。
と同様のものを使用する事ができる。
【0064】加水分解を行う場合には、塩基としては、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸水素カリウム等の無機塩基等を、酸としては、
塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸を好適に用いる事ができ
る。
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸水素カリウム等の無機塩基等を、酸としては、
塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸を好適に用いる事ができ
る。
【0065】アミノリシスを行う場合には、アンモニ
ア、メチルアミン、あるいはエチルアミン等の1級アミ
ン;ジメチルアミン、ジエチルアミン等の2級アミン等
を好適に用いることができる。
ア、メチルアミン、あるいはエチルアミン等の1級アミ
ン;ジメチルアミン、ジエチルアミン等の2級アミン等
を好適に用いることができる。
【0066】アルコリシスを行う場合には、一価アルコ
ールでも多価アルコールでも用いる事ができるが、メチ
ルアルコール及びエチルアルコールを好適に用いる事が
できる。また、アルコリシスを行う際には塩化水素、硫
酸などを触媒として用いてもよく、酸またはアルカリを
加えてもよい。
ールでも多価アルコールでも用いる事ができるが、メチ
ルアルコール及びエチルアルコールを好適に用いる事が
できる。また、アルコリシスを行う際には塩化水素、硫
酸などを触媒として用いてもよく、酸またはアルカリを
加えてもよい。
【0067】前記のアシル基除去及び酸化反応は、加熱
下から冷却下に実施することができ、好ましくは10℃
〜150℃に実施するのが良く、とりわけ20℃〜11
0℃に実施するのが好ましい。
下から冷却下に実施することができ、好ましくは10℃
〜150℃に実施するのが良く、とりわけ20℃〜11
0℃に実施するのが好ましい。
【0068】不斉加水分解反応によって得られた光学活
性環状ビアリールエステル化合物及び光学活性環状ビア
リールアルコール化合物は、いったん単離した後、光学
活性環状ビアリールケトン化合物の製造に用いてもよ
く、あるいは単離せず不斉加水分解反応後の反応液をそ
のまま用いて酸化反応を行う事もできる。アルコール体
とエステル体を分離することなく、そのまま酸化反応に
付した場合、生成したケトン体、エステル体及びアルコ
ール体は前記と同様の方法で分離することができる。ケ
トン体は結晶性が良いので結晶化による分離を行う事に
より、単離をより容易に行う事ができる。
性環状ビアリールエステル化合物及び光学活性環状ビア
リールアルコール化合物は、いったん単離した後、光学
活性環状ビアリールケトン化合物の製造に用いてもよ
く、あるいは単離せず不斉加水分解反応後の反応液をそ
のまま用いて酸化反応を行う事もできる。アルコール体
とエステル体を分離することなく、そのまま酸化反応に
付した場合、生成したケトン体、エステル体及びアルコ
ール体は前記と同様の方法で分離することができる。ケ
トン体は結晶性が良いので結晶化による分離を行う事に
より、単離をより容易に行う事ができる。
【0069】本発明の原料化合物であるラセミ型環状ビ
アリールエステル化合物はジャーナル・オブ・アメリカ
ン・ケミカル・ソサエティー(J. Am. Che
m.Soc.)118巻、491〜492頁、1996
年の脚注に記載の方法に準じて製する事ができる。
アリールエステル化合物はジャーナル・オブ・アメリカ
ン・ケミカル・ソサエティー(J. Am. Che
m.Soc.)118巻、491〜492頁、1996
年の脚注に記載の方法に準じて製する事ができる。
【0070】すなわち、本発明の原料化合物であるラセ
ミ型環状ビアリールエステル化合物はラセミ型ビアリー
ルジカルボン酸化合物及び1,3―ジヒドロキシアセト
ンをヨウ化2―クロロ−1―メチルピリジニウム等の適
当なカップリング化剤の存在下又は非存在下に反応させ
る事によりラセミ型2―オキソトリメチレンビアリール
ジカルボキシラートを製する事ができる。これを製した
後、常法により還元し、ラセミ型2―ヒドロキシトリメ
チレンビアリールジカルボキシラートを製し、これを常
法によりアシル供与体を反応させ、エステル化する事に
よりラセミ型環状ビアリールエステル化合物を製する事
ができる。反応式を次に示す。
ミ型環状ビアリールエステル化合物はラセミ型ビアリー
ルジカルボン酸化合物及び1,3―ジヒドロキシアセト
ンをヨウ化2―クロロ−1―メチルピリジニウム等の適
当なカップリング化剤の存在下又は非存在下に反応させ
る事によりラセミ型2―オキソトリメチレンビアリール
ジカルボキシラートを製する事ができる。これを製した
後、常法により還元し、ラセミ型2―ヒドロキシトリメ
チレンビアリールジカルボキシラートを製し、これを常
法によりアシル供与体を反応させ、エステル化する事に
よりラセミ型環状ビアリールエステル化合物を製する事
ができる。反応式を次に示す。
【0071】
【化17】
【0072】以下に、実施例をあげて本発明をさらに詳
しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
【0073】
【実施例】実施例1 ラセミ型2−ヘキサノイルオキシトリメチレン1,1'
−ビナフチル−2,2'−ジカルボキシラート5mgを
トルエン1.0mlに入れ、基質溶媒とした。0.1M
トリス−塩酸緩衝液(pH7.5)1.0mlに下記第
3表及び第4表に記載の生体触媒5mgを加えた溶液
に、前記基質溶液(1ml)を添加し、30℃で24時
間攪拌し反応させた。生体触媒としては、リパーゼSM
以外は市販のリパーゼ標品を用いた。リパーゼSMにつ
いては、特願平9−43378号公報、特開平4−22
8070号公報、欧州特許公開番号第0446771号
記載の方法に従ってセラチア マルセッセンスSr41
株(FERM BP−487)から調整したリパーゼ標
品(エステラーゼ)(比活性1.96×105U/g
(オリーブ油分解活性)のもの)を用いた。反応液中に
残存する2−ヘキサノイルオキシトリメチレン1,1'
−ビナフチル−2,2'−ジカルボキシラート(化合物
1)の各光学異性体及び生成物である2−ヒドロキシト
リメチレン1,1'−ビナフチル−2,2'−ジカルボキ
シラート(化合物2)の各光学異性体量を、CHIRA
LCEL OD(ダイセル化学工業(株)製)を用いる
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にて測定し
た。
−ビナフチル−2,2'−ジカルボキシラート5mgを
トルエン1.0mlに入れ、基質溶媒とした。0.1M
トリス−塩酸緩衝液(pH7.5)1.0mlに下記第
3表及び第4表に記載の生体触媒5mgを加えた溶液
に、前記基質溶液(1ml)を添加し、30℃で24時
間攪拌し反応させた。生体触媒としては、リパーゼSM
以外は市販のリパーゼ標品を用いた。リパーゼSMにつ
いては、特願平9−43378号公報、特開平4−22
8070号公報、欧州特許公開番号第0446771号
記載の方法に従ってセラチア マルセッセンスSr41
株(FERM BP−487)から調整したリパーゼ標
品(エステラーゼ)(比活性1.96×105U/g
(オリーブ油分解活性)のもの)を用いた。反応液中に
残存する2−ヘキサノイルオキシトリメチレン1,1'
−ビナフチル−2,2'−ジカルボキシラート(化合物
1)の各光学異性体及び生成物である2−ヒドロキシト
リメチレン1,1'−ビナフチル−2,2'−ジカルボキ
シラート(化合物2)の各光学異性体量を、CHIRA
LCEL OD(ダイセル化学工業(株)製)を用いる
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にて測定し
た。
【0074】HPLCの測定条件は検出波長224n
m、流速1.0ml/min、温度40℃、移動相ヘキ
サン/イソプロパノール=10/1とした。
m、流速1.0ml/min、温度40℃、移動相ヘキ
サン/イソプロパノール=10/1とした。
【0075】測定結果を第3表及び第4表に示した。
【0076】尚、表中、光学純度(%ee)は下式 | [R体] − [S体] |×100/( [R体] + [S体] ) により算出し、残存量及び生成量は原料として添加した
基質(ラセミ型の化合物1)に対する各光学異性体のモ
ル比(%)で示した。
基質(ラセミ型の化合物1)に対する各光学異性体のモ
ル比(%)で示した。
【0077】
【表3】
【0078】
【表4】
【0079】実施例2 ラセミ型2−アセトキシトリメチレン1,1'−ビナフ
チル−2,2'−ジカルボキシラート200mgをトル
エン40mlに入れ、基質溶液とした。酵素LPL(タ
イプ A)(東洋紡(株)製)50mgを、0.1Mト
リス−塩酸緩衝液(pH7.5)40mlに添加した
後、前記基質溶液を加えた。これを30℃で48時間攪
拌し反応させた。反応後、反応液を遠心分離して二相に
分離させた後トルエン相を分取し、これを硫酸マグネシ
ウムで脱水した後ろ過した。得られたろ液から溶媒を減
圧留去して残渣を得た。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル)に供
し、アルコール体とエステル体を分離することにより、
光学純度100%eeの(R)−2−ヒドロキシトリメ
チレン1,1'−ビナフチル−2,2'−ジカルボキシラ
ート86mg(収率46.3%)および光学純度100
%eeの(S)−2−アセトキシトリメチレン1,1'
−ビナフチル−2,2'−ジカルボキシラート100m
g(収率50.0%)を得た。
チル−2,2'−ジカルボキシラート200mgをトル
エン40mlに入れ、基質溶液とした。酵素LPL(タ
イプ A)(東洋紡(株)製)50mgを、0.1Mト
リス−塩酸緩衝液(pH7.5)40mlに添加した
後、前記基質溶液を加えた。これを30℃で48時間攪
拌し反応させた。反応後、反応液を遠心分離して二相に
分離させた後トルエン相を分取し、これを硫酸マグネシ
ウムで脱水した後ろ過した。得られたろ液から溶媒を減
圧留去して残渣を得た。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル)に供
し、アルコール体とエステル体を分離することにより、
光学純度100%eeの(R)−2−ヒドロキシトリメ
チレン1,1'−ビナフチル−2,2'−ジカルボキシラ
ート86mg(収率46.3%)および光学純度100
%eeの(S)−2−アセトキシトリメチレン1,1'
−ビナフチル−2,2'−ジカルボキシラート100m
g(収率50.0%)を得た。
【0080】実施例3 実施例2で単離した(R)−2−ヒドロキシトリメチレ
ン1,1'−ビナフチル−2,2'−ジカルボキシラート
400mgをトルエン32mlに入れ、二酸化マンガン
3.52gを添加し、60℃で6時間撹拌して反応させ
た。反応混合物をろ過し、クロロホルムで洗浄し、ろ液
を減圧濃縮した。得られた残渣についてイソプロパノー
ルで再結晶を行い、無色結晶として光学純度100%e
eの(R)−2−オキソトリメチレン1,1'−ビナフ
チル−2,2'−ジカルボキシラート382mg(収率
96.0%)を得た。
ン1,1'−ビナフチル−2,2'−ジカルボキシラート
400mgをトルエン32mlに入れ、二酸化マンガン
3.52gを添加し、60℃で6時間撹拌して反応させ
た。反応混合物をろ過し、クロロホルムで洗浄し、ろ液
を減圧濃縮した。得られた残渣についてイソプロパノー
ルで再結晶を行い、無色結晶として光学純度100%e
eの(R)−2−オキソトリメチレン1,1'−ビナフ
チル−2,2'−ジカルボキシラート382mg(収率
96.0%)を得た。
【0081】実施例4 実施例2で得られた(S)−2−アセトキシトリメチレ
ン1,1'−ビナフチル−2,2'−ジカルボキシラート
108mgをメタノール20mlに懸濁させ、メチルア
ミン(40%メタノール溶液)100μlを添加して室
温で24時間撹拌し反応させた。反応後反応混合物を減
圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出
溶媒:ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、無色結晶と
して光学純度100%eeの(S)−2−ヒドロキシト
リメチレン1,1'−ビナフチル−2,2'−ジカルボキ
シラート41mg(収率41%)を得た。
ン1,1'−ビナフチル−2,2'−ジカルボキシラート
108mgをメタノール20mlに懸濁させ、メチルア
ミン(40%メタノール溶液)100μlを添加して室
温で24時間撹拌し反応させた。反応後反応混合物を減
圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出
溶媒:ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、無色結晶と
して光学純度100%eeの(S)−2−ヒドロキシト
リメチレン1,1'−ビナフチル−2,2'−ジカルボキ
シラート41mg(収率41%)を得た。
【0082】参考例1 ラセミ型2−オキソトリメチレン1,1'−ビナフチル
−2,2'−ジカルボキシラートの製法:1,1'−ビナ
フチル−2,2'−ジカルボン酸171mg及び1,3
−ジヒドロキシアセトン67.6mgを無水アセトニト
リル50mlに入れ、トリエチルアミン0.42mlを
加える。室温で15分攪拌した後ヨウ化2−クロロ−1
−メチルピリジニウム306.6mgを加え5分間放置
する。その後反応混合物を、窒素雰囲気下12時間加熱
還流した後、溶媒を減圧留去する。得られた褐色残渣を
塩化メチル50mlに溶かし、有機層を水で洗浄し、硫
酸ナトリウムで乾燥後ろ過、濃縮し、カラムクロマトグ
ラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル)によ
り精製し、ラセミ型2−オキソトリメチレン1,1'−
ビナフチル−2,2'−ジカルボキシラート49.5m
g(収率25%)を得た。
−2,2'−ジカルボキシラートの製法:1,1'−ビナ
フチル−2,2'−ジカルボン酸171mg及び1,3
−ジヒドロキシアセトン67.6mgを無水アセトニト
リル50mlに入れ、トリエチルアミン0.42mlを
加える。室温で15分攪拌した後ヨウ化2−クロロ−1
−メチルピリジニウム306.6mgを加え5分間放置
する。その後反応混合物を、窒素雰囲気下12時間加熱
還流した後、溶媒を減圧留去する。得られた褐色残渣を
塩化メチル50mlに溶かし、有機層を水で洗浄し、硫
酸ナトリウムで乾燥後ろ過、濃縮し、カラムクロマトグ
ラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル)によ
り精製し、ラセミ型2−オキソトリメチレン1,1'−
ビナフチル−2,2'−ジカルボキシラート49.5m
g(収率25%)を得た。
【0083】参考例2 ラセミ型2−ヒドロキシトリメチレン1,1'−ビナフ
チル−2,2'−ジカルボキシラートの製法:ラセミ型
2−オキソトリメチレン1,1'−ビナフチル−2,2'
−ジカルボキシラート2.396gをエタノール24m
lに懸濁し、ホウ素水素化ナトリウム74.3mgを加
え25℃で10分間攪拌した後テトラヒドロフラン18
mlを加えて減圧濃縮した。得られた残渣を2−プロパ
ノール/n−ヘキサン/ジイソプロピルエーテルから再
結晶し、ラセミ型2−ヒドロキシトリメチレン1,1'
−ビナフチル−2,2'−ジカルボキシラート1.99
g(収率82.6%)を得た。
チル−2,2'−ジカルボキシラートの製法:ラセミ型
2−オキソトリメチレン1,1'−ビナフチル−2,2'
−ジカルボキシラート2.396gをエタノール24m
lに懸濁し、ホウ素水素化ナトリウム74.3mgを加
え25℃で10分間攪拌した後テトラヒドロフラン18
mlを加えて減圧濃縮した。得られた残渣を2−プロパ
ノール/n−ヘキサン/ジイソプロピルエーテルから再
結晶し、ラセミ型2−ヒドロキシトリメチレン1,1'
−ビナフチル−2,2'−ジカルボキシラート1.99
g(収率82.6%)を得た。
【0084】参考例3 ラセミ型2−ヘキサノイルオキシトリメチレン1,1'
−ビナフチル−2,2'−ジカルボキシラートの製法:
ラセミ型2−ヒドロキシトリメチレン1,1'−ビナフ
チル−2,2'−ジカルボキシラート797mgをトル
エン20mlに入れ、トリエチルアミン405mgを添
加した。30℃で撹拌しながらヘキサノイルクロリドを
徐々に添加した後、20時間撹拌した。反応液の溶媒を
減圧留去した後,残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル)にて精製
し、ヘキサン30mlを添加して再結晶し、ラセミ型2
−ヘキサノイルオキシトリメチレン1,1'−ビナフチ
ル−2,2'−ジカルボキシラート 392mg(収率
39.5%)を得た。
−ビナフチル−2,2'−ジカルボキシラートの製法:
ラセミ型2−ヒドロキシトリメチレン1,1'−ビナフ
チル−2,2'−ジカルボキシラート797mgをトル
エン20mlに入れ、トリエチルアミン405mgを添
加した。30℃で撹拌しながらヘキサノイルクロリドを
徐々に添加した後、20時間撹拌した。反応液の溶媒を
減圧留去した後,残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル)にて精製
し、ヘキサン30mlを添加して再結晶し、ラセミ型2
−ヘキサノイルオキシトリメチレン1,1'−ビナフチ
ル−2,2'−ジカルボキシラート 392mg(収率
39.5%)を得た。
【0085】参考例4 ラセミ型2−アセトキシトリメチレン1,1'−ビナフ
チル−2,2'−ジカルボキシラートの製法:ラセミ型
2−ヒドロキシトリメチレン1,1'−ビナフチル−
2,2'−ジカルボキシラート1g、無水酢酸384m
g、N,N−4−ジメチルアミノピリジン10mg及び
トリエチルアミン762mgををテトラヒドロフラン1
0mlに入れ、25℃で15分撹拌した後、反応混合液
にメタノールを加えて減圧留去した。得られた濃縮残渣
を酢酸エチルに入れ、2回水洗し、有機層を硫酸マグネ
シウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をジイソ
プロピルエーテル/メタノールから再結晶し、ラセミ型
2−アセトキシトリメチレン1,1'−ビナフチル−
2,2'−ジカルボキシラート 532mg(収率4
8.1%)を得た。
チル−2,2'−ジカルボキシラートの製法:ラセミ型
2−ヒドロキシトリメチレン1,1'−ビナフチル−
2,2'−ジカルボキシラート1g、無水酢酸384m
g、N,N−4−ジメチルアミノピリジン10mg及び
トリエチルアミン762mgををテトラヒドロフラン1
0mlに入れ、25℃で15分撹拌した後、反応混合液
にメタノールを加えて減圧留去した。得られた濃縮残渣
を酢酸エチルに入れ、2回水洗し、有機層を硫酸マグネ
シウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をジイソ
プロピルエーテル/メタノールから再結晶し、ラセミ型
2−アセトキシトリメチレン1,1'−ビナフチル−
2,2'−ジカルボキシラート 532mg(収率4
8.1%)を得た。
【0086】
【発明の効果】本発明方法によれば、生体触媒を用いた
不斉加水分解反応により、光学活性環状ビアリール化合
物を、安全に、しかも効率的に製造することができる。
不斉加水分解反応により、光学活性環状ビアリール化合
物を、安全に、しかも効率的に製造することができる。
Claims (12)
- 【請求項1】 ラセミ型の一般式(I) 【化1】 (式中、環Aは置換基を有していてもよい1〜3環式の
芳香環を表し、Rはアルキル基又はアリール基を表
す。)で示される環状ビアリールエステル化合物に、不
斉加水分解能を有する生体触媒を作用させて不斉加水分
解反応を行うことにより、光学活性な一般式(II) 【化2】 (式中、記号は前記と同じ意味を表す。)で示される環
状ビアリールアルコール化合物とその対掌体のエステル
である光学活性な一般式(I)で示される環状ビアリー
ルエステル化合物を生成させることを特徴とする、光学
活性な一般式(II)で示される環状ビアリールアルコ
ール化合物及び光学活性な一般式(I)で示される環状
ビアリールエステル化合物から選択される光学活性環状
ビアリール化合物の製法。 - 【請求項2】 環Aが、置換されていてもよいベンゼン
環、置換されていてもよいナフタレン環、置換されてい
てもよいアントラキノン環又は置換されていてもよいフ
ェナントレン環である請求項1記載の製法。 - 【請求項3】 環Aが、ナフタレン環又はアントラキノ
ン環である請求項2記載の製法。 - 【請求項4】 不斉加水分解能を有する生体触媒が、ラ
セミ型の一般式(I)で示される環状ビアリールエステ
ル化合物のうちのS体を選択的に加水分解する能力を有
するものである請求項1〜3のいずれか1項記載の製
法。 - 【請求項5】 不斉加水分解能を有する生体触媒が、ラ
セミ型の一般式(I)で示される環状ビアリールエステ
ル化合物のうちのR体を選択的に加水分解する能力を有
するものである請求項1〜3のいずれか1項記載の製
法。 - 【請求項6】 不斉加水分解能を有する生体触媒が、セ
ラチア属、キャンディダ属、又はフミコーラ属に属する
微生物由来の生体触媒である請求項4記載の製法。 - 【請求項7】 不斉加水分解能を有する生体触媒が、シ
ュードモナス属、アクロモバクター属、アルカリゲネス
属又はキャンディダ属に属する微生物由来の生体触媒で
ある請求項5記載の製法。 - 【請求項8】 (1)請求項1〜7のいずれか1項記載
の製法により、光学活性な一般式(I)で示される環状
ビアリールエステル化合物及び光学活性な一般式(I
I)で示される環状ビアリールアルコール化合物から選
択される光学活性環状ビアリール化合物を得、ついで、
得られた光学活性環状ビアリール化合物が光学活性な一
般式(I)で示される環状ビアリールエステル化合物で
ある場合には、アシル基RCO(式中、Rはアルキル基
又はアリール基を表す。)を除去し、光学活性な一般式
(II)で示される環状ビアリールアルコール化合物に
変換する工程、及び(2)前記工程で得られた光学活性
な一般式(II)で示される環状ビアリールアルコール
化合物を酸化反応に付す工程からなる、光学活性な一般
式(III) 【化3】 (式中、環Aは置換基を有していてもよい1〜3環式の
芳香環を表す。)で示される環状ビアリールケトン化合
物の製法。 - 【請求項9】 ラセミ型の一般式(I) 【化4】 (式中、環Aは置換基を有していてもよい1〜3環式の
芳香環を表し、Rはアルキル基又はアリール基を表
す。)で示される環状ビアリールエステル化合物に、不
斉加水分解能を有する生体触媒を作用させて不斉加水分
解反応を行うことを特徴とする、光学活性な一般式(I
I) 【化5】 (式中、記号は前記と同一意味を有する。)で示される
環状ビアリールアルコール化合物の製法。 - 【請求項10】 (1)請求項9記載の製法により、光
学活性な一般式(II)で示される環状ビアリールアル
コール化合物を得る工程、及び(2)前記工程で得られ
た光学活性な一般式(II)で示される環状ビアリール
アルコール化合物を酸化反応に付す工程からなる光学活
性な一般式(III) 【化6】 (式中、環Aは置換基を有していてもよい1〜3環式の
芳香環を表す。)で示される環状ビアリールケトン化合
物の製法。 - 【請求項11】 ラセミ型の一般式(I) 【化7】 (式中、環Aは置換基を有していてもよい1〜3環式の
芳香環を表し、Rはアルキル基又はアリール基を表
す。)で示される環状ビアリールエステル化合物に、不
斉加水分解能を有する生体触媒を作用させて不斉加水分
解反応を行うことを特徴とする、光学活性な一般式
(I)で示される環状ビアリールエステル化合物の製
法。 - 【請求項12】 (1)請求項11記載の製法により、
光学活性な一般式(I)で示される環状ビアリールエス
テル化合物を得、ついで、アシル基RCO(式中、Rは
アルキル基又はアリール基を表す。)を除去し、光学活
性な一般式(II) 【化8】 (式中、環Aは置換基を有していてもよい1〜3環式の
芳香環を表す。)で示される環状ビアリールアルコール
化合物に変換する工程、及び(2)前記工程で得られた
光学活性な一般式(II)で示される環状ビアリールア
ルコール化合物を酸化反応に付す工程からなる光学活性
な一般式(III) 【化9】 (式中、記号は前記と同一意味を表す。)で示される環
状ビアリールケトン化合物の製法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5159198A JPH11243990A (ja) | 1998-03-04 | 1998-03-04 | 光学活性環状ビアリール化合物の製法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5159198A JPH11243990A (ja) | 1998-03-04 | 1998-03-04 | 光学活性環状ビアリール化合物の製法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11243990A true JPH11243990A (ja) | 1999-09-14 |
Family
ID=12891170
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5159198A Pending JPH11243990A (ja) | 1998-03-04 | 1998-03-04 | 光学活性環状ビアリール化合物の製法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11243990A (ja) |
-
1998
- 1998-03-04 JP JP5159198A patent/JPH11243990A/ja active Pending
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