JPH1124458A - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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JPH1124458A
JPH1124458A JP18124397A JP18124397A JPH1124458A JP H1124458 A JPH1124458 A JP H1124458A JP 18124397 A JP18124397 A JP 18124397A JP 18124397 A JP18124397 A JP 18124397A JP H1124458 A JPH1124458 A JP H1124458A
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endless belt
roll
belt
elastic layer
fixing device
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Takatomo Sasaki
尚智 佐々木
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Abstract

(57)【要約】 【解決課題】 ベルトの内面に潤滑剤を塗布した場合で
も、ベルトの片寄りを矯正するロールとして、弾性体を
被覆したロールを使用することにより、ベルトとロール
の張架ムラの改善と摩擦抵抗の増大という効果を得るこ
とができ、ベルトの片寄りを確実に防止可能な定着装置
を提供することを課題とする。 【解決手段】 定着部材の表面に、複数のロールによっ
て張架されたエンドレスベルトを圧接させ、前記定着部
材とエンドレスベルトとの圧接部に未定着トナー像を担
持した転写材を通過させることにより、定着処理を行な
う定着装置において、前記エンドレスベルトを張架する
複数のロールのうち、少なくとも1つのロールの表面
に、弾性体層を被覆するとともに、当該弾性体層の表面
に凹凸を形成するように構成して課題を解決した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電子写真複写機
やプリンタ等の画像形成装置に使用される定着装置に関
し、特にエンドレスベルトを用いた定着装置のベルト片
寄り防止技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、高速・高画質のカラー電子写真複
写機等に適した定着装置として、加熱ロールにエンドレ
スベルトを張架させた、いわゆるベルトニップ方式の定
着装置が、本出願人によって提案されている(特開平8
−262903号公報や特開平9−34291号公報
等)。
【0003】このベルトニップ方式の定着装置は、例え
ば、図31に示すように、加熱定着ロール100の表面
に、複数のロール101、102、103間に張架され
たエンドレスベルト104を圧接させるとともに、当該
エンドレスベルト104の内側から図32に示すような
圧接部材105によって押圧することにより、加熱定着
ロール100とエンドレスベルト104のニップ幅及び
圧接力を十分確保するとともに、加熱定着ロール100
とエンドレスベルト104を高速で回転駆動させること
により、高速かつ高画質のカラー画像の定着を可能とし
ている。
【0004】ところが、このようなベルトニップ方式の
定着装置においては、複数のロール101、102、1
03間に張架されたエンドレスベルト104が、加熱定
着ロール100の表面に圧接部材105によって圧接さ
れた状態で高速で回転する。そのため、当該圧接部材1
05の磨耗により、エンドレスベルト104の内面や張
架ロール101、102、103の表面に、図33に示
すように、磨耗物106が部分的に薄い膜状に付着し、
軸方向におけるベルト104の摺動抵抗やステアリング
ロール12とベルト104との摩擦抵抗のバラツキによ
り、エンドレスベルト104がロールの101、10
2、103片側に片寄って回転する”ベルト片寄り”が
発生する。このように、エンドレスベルト104に”ベ
ルト片寄り”が発生すると、エンドレスベルト104の
端部が他の部材に接触して磨耗し、当該エンドレスベル
ト104の端部に破損が生じる虞れがあるという問題点
を有している。
【0005】そこで、かかるエンドレスベルトを用いた
定着装置のベルト片寄り並びに当該ベルト片寄りに起因
するベルトの破損を防止する手段としては、エンドレス
ベルトを張架するロールを太鼓形状に形成することが考
えられるが、この場合には、弾性体ベルトと太鼓形状の
ロールとを組み合わせることにより、弾性体ベルトの張
力の変化を利用してベルトの片寄りを防止するものであ
るため、耐熱性や熱特性の優位性の点からポリイミドフ
ィルム等の非弾性体ベルトを使用する定着装置では、ベ
ルト片寄りの防止効果を得ることができない。
【0006】また、ベルトの片寄りを矯正する方式とし
ては、ロールの端部にエッジガイドを設ける方式や、ベ
ルトの端部にリブを設ける方式等が挙げられるが、これ
らの方式の場合には、十分な定着圧力を得るため加熱ロ
ールにベルトを圧接させる必要がある定着装置では、ベ
ルトの荷重が大きくなるため、ベルトの端部が破損して
しまったり、又ベルトの端部に特殊な加工を必要とする
ためコストが大幅にアップするという問題点が新たに生
じる。
【0007】かかる問題点を生じることなく、ベルトの
片寄りを防止するため、特開昭54−69442号公報
や特開平3−238247号公報、更には特開平7−2
19364号公報や特開平8−262903号公報等に
開示されているように、図34〜図36に示すごとく、
荷重が加わるベルトを使用した定着装置や画像形成装置
において、ベルトを張架するロールのうち一本のロール
を軸移動させることにより、ベルトに片寄りが生じた場
合にこれを矯正する、所謂アクテイブステアリング方式
が提案されている。
【0008】上記特開昭54−69442号公報に係る
複写機は、エンドレスベルト状の感光体の蛇行防止に関
するものであるが、複写機のエンドレスベルト状感光体
の蛇行をローラの揺動により制御する装置に於て、ベル
トの片寄を検知する電気的検知手段、ベルトの片寄を制
御するコントロールローラを水平回動させる手段、前記
検知手段からの信号により上記移動手段にエンドレスベ
ルト状感光体の1周に要するよりも長い時間出力信号を
出す電気制御回路、とから成るように構成したものであ
る。
【0009】また、上記特開平3−238247号公報
に係るベルト片寄り矯正装置は、少なくとも2個以上の
ローラにエンドレスベルトが張架されており、前記ロー
ラのうち1個のローラは前記エンドレスベルトを張架す
る部分の長さのほぼ中央を中心に、該エンドレスベルト
を張架する方向に対して回動自在となったブラケットに
支持されており、このブラケットは前記エンドレスベル
トに張力を付与する方向に付勢部材により付勢されてい
るように構成したものである。
【0010】さらに、上記特開平8−262903号公
報に係る画像定着装置は、本出願人の提案に係るもので
あるが、同号公報には、エンドレスベルトを張架する複
数のロールのうち1つのロールを変位可能に配置するこ
とにより、ベルトの片寄りを防止できることが開示され
ている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術の場合には、次のような問題点を有している。す
なわち、上記特開昭54−69442号公報や特開平3
−238247号公報、更には特開平8−262903
号公報等に開示されているように、荷重が加わるベルト
を使用した定着装置において、ベルトを張架するロール
のうち一本のロールを軸移動させる、所謂アクテイブス
テアリング方式を採用した場合には、先に述べたよう
に、エンドレスベルトとして非弾性体からなるベルトを
使用するとともに、エンドレスベルトを張架するロール
が金属部材で構成されていると、エンドレスベルトの製
造上、当該エンドレスベルトに平面度のばらつきや波打
ち等が発生するのを防止することができず、エンドレス
ベルトに平面度のばらつきや波打ち等があると、図39
に示すように、エンドレスベルト104とロール102
等が軸方向に沿って均一に接触せず、ベルト104を張
架するロール102を軸移動させても、ベルト104の
片寄りを効果的に防止することができないという問題点
があった。
【0012】また、ベルトの片寄りを矯正するロールと
して、特開昭54−69442号公報に開示されている
ように、弾性体を被覆したロールを使用することによ
り、ベルトとロールの張架ムラの改善と摩擦抵抗を増大
させることも考えられる。
【0013】しかし、上記ベルトニップ方式の定着装置
では、定着性をよくするため、図31に示すように、ベ
ルト104の内側から加熱ロール100に図32に示す
ような圧接部材105を高荷重で押圧させる必要があ
り、圧接部材105とベルト104の擦れによる接触摩
擦の不均一性(図33参照)に伴うベルト片寄りの発生
という新たな問題点が生じる。
【0014】このような問題点を解決するためには、ベ
ルトの片寄りを矯正するロールとして、弾性体を被覆し
たロールを使用するとともに、ベルトと加圧部材の磨耗
及び摺動抵抗を低減するため、本出願人の提案に係る前
記特開平8−262903号公報や特開平9−3429
1号公報等に開示されているように、図37及び図38
に示すごとく、ベルト104の内面に潤滑剤をフェルト
等からなる塗布部材108によって塗布することが、既
に本出願人によって提案されている。
【0015】しかし、上記特開平8−262903号公
報や特開平9−34291号公報等に開示されているよ
うに、ベルトの内面に潤滑剤を塗布した場合には、潤滑
剤の影響によりステアリングロール102とベルト10
4の接触抵抗が著しく低下し、エンドレスベルト104
の片寄りを矯正するロール102として、弾性体を被覆
したロールを使用することにより、ベルトとロールの張
架ムラの改善と摩擦抵抗を増大させる効果が得られなく
なると共に、非弾性体からなるエンドレスベルト104
をロールに張架させた場合、図39に示すように、ベル
ト104の波打ちやうねり等で均一に張架(接触)させ
ることができないため、ベルト片寄りの矯正不良により
ベルトの破損が生じる虞れがあるという問題点があっ
た。また、エンドレスベルト104の基材に硬質の部材
で耐熱性に優れたポリイミドフィルム等を使用し、図4
0に示すように、ベルト104にテンションを加えた状
態で蛇行制御した場合に、ベルト104端のエッジ部で
ベルト104が図41及び図42に示すようにロール1
02表面の弾性体102aに食い込み磨耗し、磨耗粉に
よる定着汚れやベルト片寄りを新たな引き起こすという
問題点があった。
【0016】そこで、この発明では、上記従来技術の問
題点を解決するためになされたもので、その目的とする
ところは、ベルトの内面に潤滑剤を塗布した場合でも、
ベルトの片寄りを矯正するロールとして、弾性体を被覆
したロールを使用することにより、ベルトとロールの張
架ムラの改善と摩擦抵抗の増大という効果を得ることが
でき、ベルトの片寄りを確実に防止可能な定着装置を提
供することにある。
【0017】また、この発明の他の目的とするところ
は、エンドレスベルトの基材に硬質の部材で耐熱性に優
れたポリイミドフィルム等を使用した場合でも、ロール
表面の弾性体の磨耗を効果的に防止することができ、磨
耗粉による定着汚れや新たなベルト片寄りを確実に防止
可能な定着装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1に記
載された発明は、定着部材の表面に、複数のロールによ
って張架されたエンドレスベルトを圧接させ、前記定着
部材とエンドレスベルトとの圧接部に未定着トナー像を
担持した転写材を通過させることにより、定着処理を行
なう定着装置において、前記エンドレスベルトを張架す
る複数のロールのうち、少なくとも1つのロールの表面
に、弾性体層を被覆するとともに、当該弾性体層の表面
に凹凸を形成したものである。
【0019】また、請求項2に記載された発明は、加熱
定着ロールの表面に、複数のロールによって張架された
エンドレスベルトを、当該エンドレスベルトの内側から
圧接部材によって押圧することにより圧接させるととも
に、前記エンドレスベルトの内面に潤滑剤を塗布し、し
かも前記エンドレスベルトを張架する複数のロールのう
ち1つのステアリングロールを、その回転軸を傾斜させ
ることにより、エンドレスベルトの片寄りを矯正するよ
うに構成してなる定着装置において、前記ステアリング
ロールの表面に弾性体層を被覆するとともに、当該弾性
体層の表面に凹凸を形成したものである。
【0020】さらに、請求項3に記載された発明は、前
記弾性体層の表面に形成された凹凸が、弾性体層に穿設
された溝からなることを特徴とする請求項1又は2記載
の定着装置である。
【0021】又、請求項4に記載された発明は、前記弾
性体層の表面に形成された凹凸が、弾性体層の表面を粗
面化することによって形成された微小な凹凸からなるこ
とを特徴とする請求項1又は2記載の定着装置である。
【0022】更に、請求項5に記載された発明は、前記
エンドレスベルトを張架する複数のロールのうち、少な
くとも1つのロールの表面に被覆される弾性体層が、エ
ンドレスベルトの端部に接触しないように、当該弾性体
層の被覆幅を、エンドレスベルトの片寄りを考慮した端
部よりも狭く設定したことを特徴とする請求項1乃至4
のいずれかに記載の定着装置である。
【0023】また、請求項6に記載された発明は、前記
エンドレスベルトを張架する複数のロールのうち、少な
くとも1つのロールの表面に被覆される弾性体層の端部
に、エンドレスベルトの端部が接触する範囲にわたっ
て、耐磨耗性の被覆層を設けたことを特徴とする請求項
1乃至4のいずれかに記載の定着装置である。
【0024】
【作用】請求項1に記載された発明においては、エンド
レスベルトを張架する複数のロールのうち、少なくとも
1つのロールの表面に、弾性体層を被覆するとともに、
当該弾性体層の表面に凹凸を形成するように構成したの
で、当該エンドレスベルトの内面に潤滑材を塗布した場
合でも、このロール表面の弾性体層に形成された凹凸に
よって、潤滑材をかきとることができ、ベルトの片寄り
を矯正するロールとして、弾性体を被覆したロールを使
用することにより、ベルトとロールの張架ムラの改善と
摩擦抵抗の増大という効果を得ることができ、ベルトの
片寄りを確実に防止することが可能となる。
【0025】また、請求項5に記載された発明は、エン
ドレスベルトを張架する複数のロールのうち、少なくと
も1つのロールの表面に被覆される弾性体層が、エンド
レスベルトの端部に接触しないように、当該弾性体層の
被覆幅を、エンドレスベルトの片寄りを考慮した端部よ
りも狭く設定したので、エンドレスベルトの端部がロー
ルの表面に被覆された弾性体層に接触することがなく、
エンドレスベルトの基材に硬質の部材で耐熱性に優れた
ポリイミドフィルム等を使用した場合でも、ロール表面
の弾性体の磨耗を効果的に防止することができ、磨耗粉
による定着汚れや新たなベルト片寄りを確実に防止する
ことができる。
【0026】さらに、請求項6に記載された発明は、前
記エンドレスベルトを張架する複数のロールのうち、少
なくとも1つのロールの表面に被覆される弾性体層の端
部に、エンドレスベルトの端部が接触する範囲にわたっ
て、耐磨耗性の被覆層を設けたので、この耐磨耗性の被
覆層によってロールの表面に被覆された弾性体層の磨耗
を防止することができ、エンドレスベルトの基材に硬質
の部材で耐熱性に優れたポリイミドフィルム等を使用し
た場合でも、ロール表面の弾性体の磨耗を効果的に防止
することができ、磨耗粉による定着汚れや新たなベルト
片寄りを確実に防止することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
【0028】
【発明の実施の形態】以下にこの発明を図示の実施例に
基づいて説明する。
【0029】図2はこの発明に係る定着装置の一実施例
を示す構成図である。
【0030】図2において、1は加熱定着ロールを示す
ものであり、この加熱定着ロール1は、図示しない駆動
源によって矢印方向に沿って所定の速度たとえば250
mm/secの周速で回転駆動されるようになってい
る。上記加熱定着ロール1は、例えば、外径46mm、
内径40mm、長さ350mmの円筒状に形成された金
属製コア2を備えており、この金属製コア2としては、
例えば、アルミニウムやステンレス等からなるものが用
いられる。上記金属製コア2の表面には、弾性体層3と
してHTVシリコンゴム(ゴム硬度45度)が2mmの
厚さに被覆されているとともに、この弾性体層3の表面
には、さらにトップコート層4としてシリコンRTVゴ
ムが50μmの厚さにデイップコートされており、この
トップコート層4の表面は、鏡面状態に近い状態に仕上
げられている。上記下地弾性体層3のゴム硬度は、Te
clock社製のスプリングタイプのA型硬度計によ
り、JIS K6301に準拠して、荷重1,000g
fを付加して計測した結果の値である。なお、金属製コ
ア2としては、アルミニウムやステンレス等以外にも熱
伝導率の高い金属からなるものを使用することができ、
トップコート層4としては、耐熱性の高い弾性体であれ
ば他の材料を使用することができる。
【0031】また、上記金属製コア2の内部には、加熱
源として出力400Wのハロゲンランプ5が配置されて
おり、加熱定着ロール1は、このハロゲンランプ5によ
って表面温度が所定の温度となるよう内部から加熱され
るようになっている。上記加熱定着ロール1の表面温度
は、当該加熱定着ロール1の中央部表面に接触する温度
センサー6と、当該加熱定着ロール1の一端部の非通紙
部表面に接触する温度センサー7とによって検出され、
加熱定着ロール1の表面温度が例えば150℃となるよ
うに、図示しない温度コントローラーによって制御され
るように構成されている。
【0032】さらに、上記加熱定着ロール1の表面に
は、離型剤としてジメチルシリコンオイル粘度1000
cs(商品名「KF−96」:信越化学株式会社製)
が、離型剤供給装置8により均一に供給されている。こ
の離型剤供給装置8は、オイルパン8a内に収容された
離型剤8bが供給される離型剤供給ロール8cと、この
離型剤供給ロール8cの表面に付着した離型剤8bが供
給され、加熱定着ロール1の表面に離型剤8bを塗布す
る離型剤塗布ロール8dとによって構成されている。そ
して、この離型剤供給装置8は、加熱定着ロール1の回
転に伴って離型剤塗布ロール8dと離型剤供給ロール8
cが従動回転することによって、加熱定着ロール1の表
面に離型剤8bを塗布供給するようになっている。
【0033】また、上記加熱定着ロール1の表面には、
耐熱性のエンドレスベルト10が所定のニップ幅に渡っ
て圧接するように配置されている。このエンドレスベル
ト10は、例えば、厚さ75μm、幅300mm、周長
188mmのポリイミドフィルムによって形成され、3
本のロール11、12、13により、約8kgの張力に
て張架されている。上記3本のロール11、12、13
の直径は、例えば、それぞれ23mm、18mm、18
mmに設定されている。また、上記3本のロール11、
12、13のうち、ロール11、13は、例えば、ステ
ンレス等によって円筒状又は円柱状に形成されていると
ともに、ステアリングロールとして機能するロール12
は、後に詳述するように、ステンレス等の金属からなる
円筒状又は円柱状部材の表面に弾性体層を被覆して形成
されている。さらに、上記ロール11とロール13との
間には、エンドレスベルト10を加熱定着ロール1の表
面に所定の圧力で押圧するための圧接部材14が配置さ
れている。また、ベルトニップの出口は、圧力ロール1
1がベルト10を介して約20kgfの荷重で圧着され
ている。このため、加熱定着ロール1の弾性体層3は変
形し、その表面には歪みεが発生し、転写材16がそれ
自身の剛性により剥離可能となっている。なお、図中、
15はステンレス製ロール13の内部に必要に応じて配
置されるエンドレスベルト10を加熱するためのハロゲ
ンランプを示すものである。また、16は未定着トナー
像17を担持した転写材を示すものである。
【0034】上記圧接部材14は、図3に示すように、
ベースプレート14aの表面に弾性層14bを積層する
とともに、この弾性体層14bの表面を低摩擦層14c
によって被覆して構成されており、図2に示すように、
ベースプレート14a側に配置された圧縮コイルスプリ
ング18によって加熱定着ロール1に向けて押圧されて
いる。上記ベースプレート14aとしては、例えば、幅
(ベルトの走行方向)20mm、長さ(紙面の垂直方
向)320mm、厚さ5mmのステンレス鋼製のものが
用いられる。また、弾性層14bは、ゴム硬度23°の
シリコーンスポンジ(シリコーンゴムの発泡体)からな
る厚さ5mmのものである。なお、ここでゴム硬度は、
高分子科学社製のアスカーCタイプのスポンジ用ゴム硬
度計により、荷重300gfを付加して計測した結果で
ある。さらに、低摩擦層14cとしては、ポリテトラフ
ルオロエチレンを含浸させたガラス繊維シートである中
興化成製の「FGF−400−4」(商品名)が用いら
れる。
【0035】ここで、上記圧接部材14に弾性層14b
を設けることにより、低摩擦層14cのエンドレスベル
ト10と接触する接触面は、加熱定着ロール1の外周面
と整合可能になっている。すなわち、一定以上の荷重に
よって圧接部材14を加熱定着ロール1に向けて押圧す
れば、弾性体層14bが変形し、低摩擦層14cの接触
面が加熱定着ロール1の外周面に沿って圧接されるよう
に変形するようになっている。したがって、圧接部材1
4が圧縮コイルスプリング18によって加熱定着ロール
1に押圧されると、エンドレスべルト10は加熱定着ロ
ール1に隙間なく圧接される。
【0036】また、上記エンドレスべルト10の内面に
は、粘度1000csのジメチルシリコンオイル(商品
名「KF−96」:信越化学株式会社製)が、フェルト
等からなる潤滑材塗布部材19によって塗布されるよう
になっており、これによってエンドレスベルト10と圧
接部材14との間の摩擦係数が小さくなるようになされ
ている。そして、ジメチルシリコンオイルを塗布した状
態では、エンドレスベルト10と加熱定着ロール1との
間の摩擦係数μ1よりも、圧接部材14とエンドレスベ
ルト10との間の摩擦係数μ2は小さくなっている。こ
のように、エンドレスベルト10の両面における摩擦係
数を設定することによって、エンドレスベルト10は、
加熱定着ロール1の回転に伴って、圧接部材14上を滑
りながら走行することが可能となっている。
【0037】さらに、上記加熱定着ロール1の表面に
は、図2に示すように、当該加熱定着ロール1の表面を
清掃するためのクリーニング装置20が配置されてい
る。このクリーニング装置20は、供給ロール20aよ
り清掃用のウエブ20bを供給するとともに、当該清掃
用ウエブ20bを図示しないモータによって回転駆動さ
れる巻取ロール20cにより巻き取る間に、清掃用ウエ
ブ20bを圧接ロール20dによって加熱定着ロール1
の表面に圧接することにより、加熱定着ロール1の表面
に付着したオフセットトナー等を除去するように構成さ
れている。
【0038】ところで、この実施例では、前記エンドレ
スベルトを張架する複数のロールのうち、少なくとも1
つのロールの表面に、弾性体層を被覆するとともに、当
該弾性体層の表面に凹凸を形成するように構成されてい
る。
【0039】すなわち、この実施例では、図2に示すよ
うに、エンドレスベルト10を張架する3本のロール1
1、12、13のうち、加熱定着ロール1と離れた位置
に配置されたロール12が、エンドレスベルト10の片
寄りを矯正するステアリングロールとしての機能を有し
ている。このステアリングロール12は、例えば、図4
及び図5に示すように、一端部の位置を固定した状態と
して、他端部が矢印方向に沿って移動可能に軸支されて
おり、エンドレスベルト10に片寄りが生じた場合に、
マイクロスイッチ等からなるベルト片寄り検知手段21
によってベルト片寄りを検知して、当該ステアリングロ
ール12の一端部を矢印方向に沿って移動させることに
より、エンドレスベルト10を片寄りが生じた側と反対
側に移動させ、ベルト片寄りを矯正することができるよ
うになっている。
【0040】上記ステアリングロール12は、図1に示
すように、鉄やアルミニウム、あるいはステンレス製の
円柱状部材22(円筒状部材でも良い)の表面に、シリ
コンゴムやEPDM等からなる弾性体層23を、例えば
厚さ0.5mm程度に被覆するとともに、この弾性体層
23にスパイラル状の溝部24を穿設することにより、
エンドレスベルト10の内面に潤滑剤を塗布させた場合
でも、潤滑剤の保持性およびステアリング効果を維持
し、ステアリングロール12とエンドレスベルト10の
潤滑剤によるスリップを防止するよエンドレスベルト1
0に片寄りが生じた場合に、これを矯正することができ
るように構成されている。なお、弾性体層23の被覆厚
は、例えば、0.5mm程度に設定されるが、これより
も厚く設定しても、あるいは薄く設定しても良いことは
勿論である。上記ステアリングロール12の表面に被覆
された弾性体層23は、図1に示すように、所定のピッ
チで形成されたスパイラル状の溝部24を有しており、
エンドレスベルト10の内面に塗布された潤滑剤(オイ
ル)の油膜をかき易くし、当該ステアリングロール12
とエンドレスベルト10との摩擦抵抗を向上させること
ができるようになっている。
【0041】以上の構成において、この実施例に係る定
着装置では、次のようにして、ベルトの内面に潤滑剤を
塗布した場合でも、ベルトの片寄りを矯正するロールと
して、弾性体を被覆したロールを使用することにより、
ベルトとロールの張架ムラの改善と摩擦抵抗の増大とい
う効果を得ることができ、ベルトの片寄りを確実に防止
することが可能となっている。
【0042】すなわち、上記の如く構成される定着装置
では、図2に示すように、加熱定着ロール1を図示しな
い駆動源によって所定の速度で回転駆動するとともに、
当該加熱定着ロール1に圧接するエンドレスベルト10
を従動回転させ、加熱定着ロール1を内部に配設された
ハロゲンランプ5によって所定の温度に加熱するように
なっている。そして、上記定着装置は、加熱定着ロール
1とエンドレスベルト10とのニップ部に、未定着トナ
ー像17を担持した転写材16を通過させることによ
り、転写材16上に未定着トナー像17を熱及び圧力に
よって定着させ、永久画像とするものである。
【0043】ところで、上記ポリイミドフィルム等の非
弾性体からなるエンドレスベルト10は、3本のロール
11、12、13によって大きな張力で張架されてお
り、加熱定着ロール1に圧接部材14によって強い押圧
力で圧接された状態で高速で従動回転する。そのため、
エンドレスベルト10の内面に潤滑剤を塗布した場合に
は、そのままでは、潤滑剤の影響によりステアリングロ
ール12とエンドレスベルト10の接触抵抗が著しく低
下し、エンドレスベルト10の片寄りを矯正するロール
12として、弾性体層232被覆したロールを使用する
ことにより、エンドレスベルト10とロール12の張架
ムラの改善と摩擦抵抗を増大させる効果が得られなくな
ると共に、非弾性体からなるエンドレスベルト10をロ
ール11、12、13に張架させた場合、エンドレスベ
ルト10の波打ちやうねり等で均一に張架(接触)させ
ることができないため、ベルト片寄りの矯正不良により
エンドレスベルト10の破損が生じる虞れがある。
【0044】そのため、上記実施例では、エンドレスベ
ルト10に”ベルト片寄り”が発生した場合には、これ
をベルト片寄り検知手段21によって検知して、当該エ
ンドレスベルト10を張架する3本のロール11、1
2、13のうち、ステアリングロール12を図4及び図
5に示す矢印方向に沿って適宜移動させることによ
り、”ベルト片寄り”を矯正することが可能となってい
る。
【0045】その際、上記エンドレスベルト10は、図
2に示すように、圧接部材14によって加熱定着ロール
1の表面に大きな荷重で圧接されており、当該エンドレ
スベルト10と圧接部材14との圧接により、エンドレ
スベルト10等が磨耗するのを防止するため、エンドレ
スベルト10の内面には、潤滑剤(オイル)が塗布され
ている。このように、エンドレスベルト10の内面に潤
滑剤を塗布すると、エンドレスベルト10の片寄りを矯
正するステアリングロール12として、弾性体層23を
被覆したロールを使用することによる、エンドレスベル
ト10とステアリングロール12との張架ムラの改善と
摩擦抵抗を増大させる効果が得られなくなるという虞れ
がある。
【0046】そこで、上記の実施例では、ステアリング
ロール12の表面に被覆された弾性体層23に、図1に
示すように、スパイラル状の溝部24を形成することに
より、エンドレスベルト10の内面に塗布した潤滑剤
(オイル)の油膜をかき易くすることができ、当該ステ
アリングロール12の弾性体層23とエンドレスベルト
10との摩擦抵抗を確保することができ、このステアリ
ングロール12によるベルト片寄りの矯正効果を低減さ
せずに、極めて安定した状態でステアリング制御するこ
とができ、エンドレスベルト10の片寄りや破損を防止
することができ、エンドレスベルト10の耐久性を飛躍
的に向上させることが可能となる。また、ステアリング
ロール12表面の弾性体層23に、スパイラル状の溝部
24を形成した場合には、スパイラル状の溝部24によ
ってエンドレスベルト10の内面に塗布される潤滑剤
(オイル)に、軸方向に斜めに作用するかきとり力を付
与することができ、潤滑剤(オイル)の油膜をかきとり
効果を高めることができる。
【0047】なお、図6〜図8は、上記実施例1の変形
例を示すものであり、図6に示すステアリングロール1
2は、弾性体層23に形成される溝部24が、スパイラ
ル状ではなく、当該ステアリングロール12の軸方向に
直交するように、一定の間隔をおいて互いに平行に形成
された複数本の溝からなるものであり、この場合には、
軸方向に潤滑剤をかきとって、軸方向に直交するように
形成された複数本の溝部24によってかきとった潤滑剤
を保持することができ、潤滑剤が軸方向に拡散するのを
防止して、ロール12とベルト10との確実な接触を確
保することができる。図7に示すステアリングロール1
2は、図6に示すロールにおいて、更にロール12の軸
方向に沿った複数本の溝部24を、全周にわたって一定
のピッチで形成したものであり、この場合には、潤滑剤
のかきとり効果が向上する。図8に示すステアリングロ
ール12は、図1に示すロールにおいて、弾性体層23
の表面に1本のスパイラル状の溝部24と、反対の方向
に同じピッチでもう1本のスパイラル状の溝部24を形
成したものであり、この場合には、図1に示すタイプよ
りも、潤滑剤のかきとり効果を更に高めることができ
る。
【0048】実施例2 図9はこの発明の実施例2を示すものであり、前記実施
例1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、
この実施例2では、ステアリングロールの弾性体層の表
面に形成された凹凸が、弾性体層の表面を粗すことによ
って形成された微小な凹凸からなるように構成したもの
である。
【0049】すなわち、この実施例2に係る定着装置で
は、図9に示すように、ステアリングロール12に被覆
した弾性体層23の表面に、当該弾性体層23の表面を
粗すことによって形成された微小な凹凸25を形成する
ように構成されている。このステアリングロール12表
面の微小な凹凸25は、例えば、ステアリングロール1
2の表面に均一に弾性体層23を被覆した後、当該ステ
アリングロール12の表面に被覆された弾性体層23
を、液体窒素等によって冷却して凍結させ、この凍結し
たガラス転移温度以下の弾性体層23の表面を、旋盤等
を用いてバイトによって研作したり、研磨加工等を施す
ことによって、所定の表面粗さ、例えば表面粗さRaが
数μm〜数100μm程度に形成されるものである。な
お、上記弾性体層23表面の表面粗さは、上記の値以外
で良い。
【0050】このように、ステアリングロール12に被
覆した弾性体層21の表面に、微小な凹凸23を形成す
ることにより、非弾性体からなるエンドレスベルト10
を張架した場合に、当該ステアリングロール12とエン
ドレスベルト10との接触(張架)ムラを改善するとと
もに、エンドレスベルト10の内面に潤滑剤(オイル)
を塗布した場合でも、ステアリングロール12表面の凹
凸23の凸部がエンドレスベルト10の内面に点接触
し、凹凸23の凹部で余分な潤滑剤を導くことで、エン
ドレスベルト10との摩擦抵抗を確保することができ、
本来のベルトの片寄りを確実に防止することが可能とな
る。
【0051】なお、図10〜図11は、上記実施例2の
変形例を示すものであり、図10に示すステアリングロ
ール12は、弾性体層23が表面に微小な凹凸25を有
する以外にも、この弾性体層23には、スパイラル状に
溝部24が形成されており、当該スパイラル状の溝部2
4によっても余分な潤滑剤(オイル)をかきとることが
でき、ステアリングロール12とエンドレスベルト10
の内面との間に摩擦抵抗が確実に作用するように構成さ
れており、図11に示すステアリングロール12は、弾
性体層23に形成される溝部24が、スパイラル状では
なく、当該ステアリングロール12の軸方向に直交する
ように、一定の間隔をおいて互いに平行に形成された複
数本の溝部24からなるものである。
【0052】その他の構成及び作用は、前記実施例1と
同一であるので、その説明を省略する。
【0053】実施例3 図12はこの発明の実施例3を示すものであり、前記実
施例1と同一の部分には同一の符号を付して説明する
と、この実施例3では、ステアリングロールの弾性体層
に形成される凹凸の形状が前記実施例1と異なってい
る。
【0054】すなわち、この実施例3に係る定着装置で
は、図12に示すように、ステアリングロール12の弾
性体層23に、軸方向に沿った直線状の溝部24が、全
周にわたって細かいピッチで形成されている。
【0055】このように構成することによっても、エン
ドレスベルト10の内面に潤滑剤を塗布した場合でも、
ベルト12の片寄りを矯正するロールとして、弾性体層
23を被覆したロール12を使用することにより、エン
ドレスベルト10とステアリングロール12の張架ムラ
の改善と摩擦抵抗の増大という効果を得ることができ、
ベルトの片寄りを確実に防止可能な定着装置を提供する
ことにができる。
【0056】その他の構成及び作用は、前記実施例1と
同一であるので、その説明を省略する。
【0057】実施例4 図13はこの発明の実施例4を示すものであり、前記実
施例1と同一の部分には同一の符号を付して説明する
と、この実施例4では、ステアリングロールの弾性体層
に形成される凹凸の形状が前記実施例1と異なってい
る。
【0058】すなわち、この実施例4に係る定着装置で
は、図13に示すように、ステアリングロール12の表
面に被覆される弾性体層23が、細かいマス目25を有
するメッシュ状に形成されている。
【0059】その他の構成及び作用は、前記実施例1と
同一であるので、その説明を省略する。
【0060】実施例5 図14及び図15はこの発明の実施例5を示すものであ
り、前記実施例1と同一の部分には同一の符号を付して
説明すると、この実施例5では、ステアリングロールの
弾性体層に形成される凹凸の形状が前記実施例1と異な
っている。
【0061】すなわち、この実施例5に係る定着装置
は、図14及び図15に示すように、ステアリングロー
ル12に被覆された弾性体層23の表面に、微小なくぼ
み30を施すように構成したものであり、このロール1
2に被覆した弾性体層23表面に施した無数のくぼみ3
0が、吸盤と同様に作用してベルト10と接触するよう
に、凹み加工を施したものである。このようなステアリ
ングロール12の弾性体層22の製造方法としては、被
覆する弾性体に気泡等を混入させたり、また図16に示
すように、被覆する弾性体23に粒状物31を混入させ
て整形させた後に粒状物31を除去したり、あるいは溶
剤で除去可能な粒状物(金属)31等を用いることが挙
げられる。
【0062】このように構成することによって、エンド
レスベルト10の内面に潤滑剤を塗布させても、ステア
リングロール12に被覆した弾性体層23の表面に微小
のくぼみ30を施し、吸盤と同様な効果を得ることによ
り、エンドレスベルト10とステアリングロール12の
スリップによるベルト片寄り矯正不良を一層効果的に改
善することができる。
【0063】その他の構成及び作用は、前記実施例1と
同一であるので、その説明を省略する。
【0064】実施例6 図17及び図18はこの発明の実施例6を示すものであ
り、前記実施例1と同一の部分には同一の符号を付して
説明すると、この実施例6では、ステアリングロールの
弾性体層に形成される凹凸の形状が前記実施例1と異な
っている。
【0065】すなわち、この実施例6に係る定着装置で
は、図17及び図18に示すように、弾性体をロール1
2に被覆させる型に、凸加工を施すことにより、ロール
に被覆される弾性体層23の表面に、凹み40を均一に
形成するように構成されている。この場合には、ステア
リングロール12に被覆される弾性体層23表面の凹み
40が、ある程度潤滑剤を保持することができるため、
潤滑剤を過剰にかきとることによるベルト10とロール
12との接触抵抗の増大を防止することができる。
【0066】その他の構成及び作用は、前記実施例1と
同一であるので、その説明を省略する。
【0067】実施例7 図19及び図20はこの発明の実施例7を示すものであ
り、前記実施例1と同一の部分には同一の符号を付して
説明すると、この実施例5では、ステアリングロールの
弾性体層に形成される凹凸の形状が前記実施例1と異な
っている。
【0068】すなわち、この実施例7に係る定着装置で
は、図19及び図20に示すように、ステアリングロー
ル12の表面に被覆される弾性体層として、穴付きシリ
コン熱収縮チューブ50を使用し、この穴51が形成さ
れたシリコン熱収縮チューブ50を、図21に示すよう
にロール12の基体22に被覆することにより、ステア
リングロール12の弾性体層24に凹凸51を形成する
ように構成したものである。
【0069】この場合には、ステアリングロールの製造
を容易に行なうことができる。
【0070】その他の構成及び作用は、前記実施例1と
同一であるので、その説明を省略する。
【0071】実施例8 図22及び図23はこの発明の実施例8を示すものであ
り、前記実施例1と同一の部分には同一の符号を付して
説明すると、この実施例8では、エンドレスベルトの基
材に硬質の部材で耐熱性に優れたポリイミドフィルム等
を使用した場合でも、ロール表面の弾性体の磨耗を効果
的に防止することができ、磨耗粉による定着汚れや新た
なベルト片寄りを確実に防止可能としたものである。
【0072】すなわち、この実施例8に係る定着装置で
は、図22及び図23に示すように、弾性体層23を被
覆したステアリングロール12が、軸方向でベルトが蛇
行(制御)する範囲よりも、弾性体層23の被覆幅が狭
くなるように構成したものである。なお、図22におい
て、60はエンドレスベルト10の表面に被覆されたシ
リコンゴム等からなる弾性層を示している。
【0073】また、この実施例では、図24及び図25
に示すように、ステアリングロール12の表面に被覆す
る弾性体層23の表面を、ロール12の円柱状部材22
と同一表面を形成するようにすることにより、弾性体層
23を被覆したステアリングロール12が、軸方向でベ
ルトが蛇行(制御)する範囲よりも、弾性体層23の被
覆幅が狭くなるように構成した場合でも、エンドレスベ
ルト10とステアリングロール12の端部との間に隙間
が生じるのを防止することができる。さらに、この実施
例では、エンドレスベルト10端部のエッジ部でベルト
10が、ロール12の弾性体層22に食い込む範囲に、
図26及び図27に示すように、耐熱性樹脂や金属等か
らなる磨耗防止部材70を被覆して補強することによっ
て、ベルト10端のエッジ部でベルト10がロール12
の弾性体層23に食い込むことにより発生する磨耗粉で
画像汚れやベルト片寄りを起こすなどの問題を解決し、
非常に安定したベルト片寄り防止効果を有し、信頼性を
向上することができように構成したものである。上記磨
耗防止部材70としては、例えば、図28に示すよう
に、ポリイミドやエポキシ樹脂等からなる耐熱性樹脂8
0を入れた容器81に、ロール12の端部を浸漬して、
耐熱性樹脂80を硬化させることにより形成しても良
い。また、上記磨耗防止部材70としては、図29に示
すように、金属(鉄、アルミ、銅)やポリイミド等のテ
ープ又はリング82からなるものを、ロール12の端部
に嵌め込むようにして形成しても良い。
【0074】この場合には、エンドレスベルト10を蛇
行制御させても、ロール12表面に被覆させた弾性体層
23がベルト10の内面のみに接触し、端部に接触する
のを防止することにより、硬質のベルト10(金属やポ
リイミド等)を張架させても、ベルトエッジの食い込み
によるロール12表面の弾性体層23の磨耗を防止する
ことができる。
【0075】その他の構成及び作用は、前記実施例1と
同一であるので、その説明を省略する。
【0076】実施例9 図30はこの発明の実施例9を示すものであり、前記実
施例1と同一の部分には同一の符号を付して説明する
と、この実施例9では、ステアリングロール12表面の
弾性体層23に形成された溝部24を介して、エンドレ
スベルト10の内面に潤滑剤(オイル)90を塗布する
ように構成したものである。すなわち、この実施例に係
る定着装置は、図30に示すように、ステアリングロー
ル12表面の弾性体層23に形成された溝部24の一端
に、潤滑剤槽91に収容された潤滑剤(オイル)90を
ポンプ92によって供給口93からわずかな量ずつ供給
し、ステアリングロール12表面の溝部24を介してベ
ルト10の内面に、潤滑剤(オイル)90を均一に塗布
するとともに、ステアリングロール12表面の弾性体層
23に形成された溝部24の他端から、潤滑剤槽91に
余分な潤滑剤(オイル)90を回収するように構成され
ている。
【0077】その他の構成及び作用は、前記実施例1と
同一であるので、その説明を省略する。
【0078】
【発明の効果】この発明は、以上の構成及び作用よりな
るもので、ベルトの内面に潤滑剤を塗布した場合でも、
ベルトの片寄りを矯正するロールとして、弾性体を被覆
したロールを使用することにより、ベルトとロールの張
架ムラの改善と摩擦抵抗の増大という効果を得ることが
でき、ベルトの片寄りを確実に防止可能な定着装置を提
供することができる。
【0079】また、この発明によれば、エンドレスベル
トの基材に硬質の部材で耐熱性に優れたポリイミドフィ
ルム等を使用した場合でも、ロール表面の弾性体の磨耗
を効果的に防止することができ、磨耗粉による定着汚れ
や新たなベルト片寄りを確実に防止可能な定着装置を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はこの発明に係る定着装置の実施例1を
示す要部の正面構成図である。
【図2】 図2はこの発明に係る定着装置の実施例1を
示す構成図である。
【図3】 図3は圧接部材を示す斜視図である。
【図4】 図4はエンドレスベルトの片寄り矯正状態を
示す斜視説明図である。
【図5】 図5はエンドレスベルトの片寄り矯正状態を
示す斜視説明図である。
【図6】 図6はこの発明の実施例1に係る定着装置の
変形例を示す正面構成図である。
【図7】 図7はこの発明の実施例1に係る定着装置の
他の変形例を示す正面構成図である。
【図8】 図8はこの発明の実施例1に係る定着装置の
更に他の変形例を示す正面構成図である。
【図9】 図9はこの発明に係る定着装置の実施例2を
示す要部の正面構成図である。
【図10】 図10はこの発明の実施例2に係る定着装
置の変形例を示す正面構成図である。
【図11】 図11はこの発明の実施例2に係る定着装
置の他の変形例を示す正面構成図である。
【図12】 図12はこの発明に係る定着装置の実施例
3を示す要部の正面構成図である。
【図13】 図13はこの発明に係る定着装置の実施例
4を示す要部の正面構成図である。
【図14】 図14はこの発明に係る定着装置の実施例
5を示す要部の正面構成図である。
【図15】 図15は図14の要部断面図である。
【図16】 図16は図14に示すロールの製造方法を
示す説明図である。
【図17】 図17はこの発明に係る定着装置の実施例
6を示す要部の正面構成図である。
【図18】 図18は図17の要部断面図である。
【図19】 図19はこの発明に係る定着装置の実施例
7を示す要部の正面構成図である。
【図20】 図20は図19の要部断面図である。
【図21】 図21は図19に示すロールの製造方法を
示す説明図である。
【図22】 図22はこの発明に係る定着装置の実施例
8を示す要部の断面図である。
【図23】 図23は同実施例8の説明図である。
【図24】 図24はこの発明に係る定着装置の実施例
8の変形例を示す要部の断面図である。
【図25】 図25は同変形例の説明図である。
【図26】 図26はこの発明に係る定着装置の実施例
8の他の変形例を示す要部の断面図である。
【図27】 図27は同他の変形例の説明図である。
【図28】 図28は図26に示すロールの製造方法を
示す説明図である。
【図29】 図29は図26に示すロールの製造方法を
示す説明図である。
【図30】 図30はこの発明に係る定着装置の実施例
9を示す要部説明図である。
【図31】 図31は従来の定着装置を示す構成図であ
る。
【図32】 図32は圧接部材を示す斜視図である。
【図33】 図33はベルトとロールの表面に付着した
付着物を示す説明図である。
【図34】 図34(a)(b)は従来の他の定着装置
をそれぞれ示す構成図である。
【図35】 図35は従来の他の画像形成装置を示す構
成図である。
【図36】 図36は従来の他の定着装置を示す構成図
である。
【図37】 図37は従来の他の定着装置を示す構成図
である。
【図38】 図38は圧接部材を示す斜視図である。
【図39】 図39はベルトとロールの不均一な接触状
態を示す説明図である。
【図40】 図40は従来の定着装置の動作を示す説明
図である。
【図41】 図41は従来の定着装置の動作を示す説明
図である。
【図42】 図42は従来の定着装置の動作を示す要部
断面図である。
【符号の説明】
1 加熱定着ロール、10 エンドレスベルト、11、
13 ロール、12ステアリングロール、14 圧接部
材、22 円柱状部材、23 弾性体層、24 溝部
(凹凸)。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 定着部材の表面に、複数のロールによっ
    て張架されたエンドレスベルトを圧接させ、前記定着部
    材とエンドレスベルトとの圧接部に未定着トナー像を担
    持した転写材を通過させることにより、定着処理を行な
    う定着装置において、前記エンドレスベルトを張架する
    複数のロールのうち、少なくとも1つのロールの表面
    に、弾性体層を被覆するとともに、当該弾性体層の表面
    に凹凸を形成したことを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】 加熱定着ロールの表面に、複数のロール
    によって張架されたエンドレスベルトを、当該エンドレ
    スベルトの内側から圧接部材によって押圧することによ
    り圧接させるとともに、前記エンドレスベルトの内面に
    潤滑剤を塗布し、しかも前記エンドレスベルトを張架す
    る複数のロールのうち1つのステアリングロールを、そ
    の回転軸を傾斜させることにより、エンドレスベルトの
    片寄りを矯正するように構成してなる定着装置におい
    て、前記ステアリングロールの表面に弾性体層を被覆す
    るとともに、当該弾性体層の表面に凹凸を形成したこと
    を特徴とする定着装置。
  3. 【請求項3】 前記弾性体層の表面に形成された凹凸
    が、弾性体層に穿設された溝からなることを特徴とする
    請求項1又は2記載の定着装置。
  4. 【請求項4】 前記弾性体層の表面に形成された凹凸
    が、弾性体層の表面を粗面化することによって形成され
    た微小な凹凸からなることを特徴とする請求項1又は2
    記載の定着装置。
  5. 【請求項5】 前記エンドレスベルトを張架する複数の
    ロールのうち、少なくとも1つのロールの表面に被覆さ
    れる弾性体層が、エンドレスベルトの端部に接触しない
    ように、当該弾性体層の被覆幅を、エンドレスベルトの
    片寄りを考慮した端部よりも狭く設定したことを特徴と
    する請求項1乃至4のいずれかに記載の定着装置。
  6. 【請求項6】 前記エンドレスベルトを張架する複数の
    ロールのうち、少なくとも1つのロールの表面に被覆さ
    れる弾性体層の端部に、エンドレスベルトの端部が接触
    する範囲にわたって、耐磨耗性の被覆層を設けたことを
    特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の定着装
    置。
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JP2006285061A (ja) * 2005-04-04 2006-10-19 Konica Minolta Business Technologies Inc 定着装置及び画像形成装置
US7505724B2 (en) 2005-05-02 2009-03-17 Canon Kabushiki Kaisha Endless belt type image heating device with rocking member and lubricating application
JP2009198567A (ja) * 2008-02-19 2009-09-03 Konica Minolta Business Technologies Inc 定着装置及び画像形成装置
JP2010217270A (ja) * 2009-03-13 2010-09-30 Konica Minolta Business Technologies Inc 定着装置及び画像形成装置

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