JPH11245470A - プリンタの印字制御方法および印字制御装置 - Google Patents

プリンタの印字制御方法および印字制御装置

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JPH11245470A
JPH11245470A JP5219398A JP5219398A JPH11245470A JP H11245470 A JPH11245470 A JP H11245470A JP 5219398 A JP5219398 A JP 5219398A JP 5219398 A JP5219398 A JP 5219398A JP H11245470 A JPH11245470 A JP H11245470A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い印字品質を保持することができるプリン
タを提供すること。 【解決手段】 キャリッジは、加速領域Aから定速領域
Bに移行した頭初において、目標速度で定速走行せずに
オーバシュートによる速度偏差が発生する。キャリッジ
の速度偏差に対応させて、印字指令信号の発生タイミン
グを補正制御する制御手段が施される。したがって例え
キャリッジに速度偏差が生じても、前記制御手段により
印字のドット間隔が一定となるように制御されるため、
高い印字品質を確保することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばシリアルド
ットプリンタのように印字ヘッドを往復移動させつつ印
字を行うプリンタに適用され、特に印字品質を高度に保
つことができる印字制御方法および印字制御装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】ドットマトリックスで文字あるいはビッ
トイメージを印刷するプリンタにおいて、シリアルタイ
プのプリンタはコストパーフォマンスが優れているため
に広く普及している。シリアルドットプリンタの中でも
代表的なワイヤドットプリンタにおいては、キャリッジ
モータの駆動力により印字ヘッドを搭載したキャリッジ
を印字行方向に往復駆動させると共に、印字指令信号に
よって印字ヘッドに配置されたドットワイヤを突出させ
ることで、印刷用紙上に印字を行うようにされている。
【0003】そして、従来のこの種のプリンタにおいて
は、印字ヘッドを搭載したキャリッジが、プラテンの長
手方向と平行に配置されたガイド軸に沿って移動できる
ように構成され、キャリッジ駆動モータによって駆動さ
れる牽引部材としてのタイミングベルトを介してガイド
軸上を往復移動されるように構成されている。
【0004】このような構成によるために、印字に際し
てキャリッジをガイド軸の一端側から他端側に移動させ
る場合においては、キャリッジは停止状態から一定速度
まで加速する加速領域、目標速度で定速走行する定速領
域、一定速度から停止状態に至る減速領域を経ることに
なる。
【0005】この場合、製品コストや製品の外形寸法等
を考慮すると、キャリッジモータとして極端に大トルク
特性を有するモータを使用することもできず、したがっ
てキャリッジの摺動負荷やベルトプーリの回転負荷等に
より、キャリッジの加速に必要な距離よりも減速に必要
な距離の方が短い。したがって経過時間に対するキャリ
ッジの移動速度の関係は大略図7に示したようになる。
【0006】そして、従来のこの種のプリンタにおいて
は、その印字動作はキャリッジが目標速度で定速走行し
ている状態においてのみ行うようにされていた。しかし
ながら、定速走行時においてのみ印字を実行する場合に
おいては印字に要する時間が大きくなり、スループット
を向上させることができないという問題を抱えていた。
そこで、キャリッジが停止状態から一定速度まで加速し
ている途中より印字を開始(加速印字)し、またこれに
加えて一定速度から停止状態まで減速している途中まで
印字動作(減速印字)を行うようにされた印字制御の手
段も提案されている。
【0007】前記した加速印字および減速印字を実行す
る場合には、キャリッジが移動する距離がキャリッジの
移動速度によって異なるため、この状態において印字動
作を行うとドット間隔が一定とならないという問題が生
ずる。そこでこのように構成されたプリンタにおいて
は、加速領域および減速領域における移動速度が順次変
化する状態において、印刷用紙に対する印字のドット間
隔が一定となるように、印字ヘッドに与える印字指令信
号を調整するようにされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、印字ヘッド
を搭載したキャリッジは前記したとおりタイミングベル
トを介して往復移動させるため、このタイミングベルト
が保有するバネ成分により若干の伸縮作用が発生する。
図8はキャリッジ駆動機構を簡単にモデル化して示した
ものであり、同図(a)はタイミングベルトにバネ成分
がなくキャリッジが理想的に駆動されている状態を、ま
た同図(b)はタイミングベルトにバネ成分がありキャ
リッジが矢印の方向に駆動されている状態を示してい
る。なお図中5はキャリッジ駆動モータを示し、8はモ
ータ5の駆動軸に取り付けられた駆動プーリ6と従動プ
ーリ7との間にかけ渡されたタイミングベルトを示し、
また1はタイミングベルト8により牽引されるキャリッ
ジ2に搭載された記録ヘッドを示している。
【0009】図8(b)に示すように加速領域において
は、タイミングベルト8の牽引側(キャリッジの進行方
向側)に存在するバネ成分Sp1により牽引側がΔEだ
け伸びた(同時に逆側のベルトのバネ成分Sp2が縮
む)状態でキャリッジが牽引される。また定速領域に入
った場合にはキャリッジを含む駆動系の質量が持つ加速
度により、牽引側のバネ成分Sp1が縮む(同時に逆側
のベルトのバネ成分Sp2が伸びる)現象が発生し、こ
の伸び縮みが交互に発生しつつ目標の定速速度に集束す
るというオーバシュートおよびアンダシュートの現象が
発生することとなる。
【0010】図9は、この現象を図式化したものであ
り、図9(a)はキャリッジの往動動作における状態を
示している。すなわち、キャリッジは往路における停止
状態から一定速度まで加速する加速領域Aを経て、目標
速度で定速走行する定速領域Bに移行する。この定速領
域Bに入った頭初において前記した作用によりオーバシ
ュートOSが発生し、これに続いてアンダシュートも発
生する。そして除々にこれが吸収され、その後一定速度
から停止状態に至る減速領域Cを経ることになる。なお
この減速領域Cの頭初においてもオーバシュート現象が
発生することとなるが図には示していない。
【0011】また図9(b)はキャリッジの復動動作に
おける状態を示している。この復路においても前記と同
様に、キャリッジは停止状態から一定速度まで加速する
加速領域Cを経て、目標速度で定速走行する定速領域D
に移行する。この定速領域Dに入った頭初においてオー
バシュートOSが発生し、除々にこれが吸収され、その
後一定速度から停止状態に至る減速領域Eを経ることに
なり、この往復が繰り返されることになる。なおこの減
速領域Eの頭初においても同様にオーバシュート現象が
発生することとなるが図には示していない。
【0012】前記したオーバシュートおよびアンダシュ
ートの度合は、書式データに応じてキャリッジの出発点
が変わる場合において、前記した有効バネ成分(Sp
1,Sp2)の定数が変化し、これに応じてオーバ(ア
ンダ)シュートの上下幅およびサイクルが変化する。ま
たキャリッジの往動動作と復動動作においてもその形態
は変化する。このようなオーバ(アンダ)シュートが発
生している状態においては、当然ながらキャリッジの速
度が一定せず、印字のドット間隔が不規則となって印字
品質を低下させるという問題が発生する。
【0013】本発明は、このような点に着目して成され
たものであり、前記したオーバ(アンダ)シュート現象
の発生においても印字のドット間隔が一定となるように
制御し、高い印字品質を確保することができる印字制御
方法および印字制御装置を提供することを目的とするも
のである。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記した目的を達成する
ためになされた本発明にかかるプリンタの印字制御方法
は、印字ヘッドを搭載したキャリッジを牽引部材を介し
てキャリッジ駆動モータの駆動力により往復駆動させる
と共に、前記印字ヘッドに対して印字指令信号を供給す
るようにされたプリンタの印字制御方法であって、前記
キャリッジが牽引部材に牽引されて加速領域から定速領
域に移行した場合において、前記牽引部材の伸縮によっ
て生ずる定速領域においてのキャリッジの速度偏差に対
応させて、前記印字指令信号の発生タイミングを補正制
御するようになされる。
【0015】そして、前記キャリッジの往動動作および
復動動作のそれぞれにおいて双方向に印字を行う場合に
おいては、前記キャリッジが往動定速領域に移行した場
合のキャリッジの速度偏差に対応させた印字指令信号の
発生タイミングの補正と、前記キャリッジが復動定速領
域に移行した場合のキャリッジの速度偏差に対応させた
印字指令信号の発生タイミングの補正とを各別に実行す
るようにされる。
【0016】さらに、本発明にかかるプリンタの印字制
御方法によると前記キャリッジの定速領域への移行位置
に応じて、前記印字指令信号の発生タイミングを補正制
御するようにもなされる。
【0017】また、本発明にかかるプリンタの印字制御
装置は、印字ヘッドを搭載したキャリッジを牽引部材を
介してキャリッジ駆動モータの駆動力により往復駆動さ
せると共に、前記印字ヘッドに対して印字指令信号を供
給するようにされたプリンタの印字制御装置であって、
キャリッジ駆動モータに対してモータ駆動用のパルス信
号を供給するモータ制御部と、キャリッジ駆動モータの
運動に同期して前記印字ヘッドに対して印字指令信号を
供給する印字指令信号発生部と、前記キャリッジが加速
領域から定速領域に移行したタイミングを判定すると共
に、キャリッジが定速領域に移行した場合において印字
指令信号発生部により発生する印字指令信号の発生タイ
ミングを補正する補正手段とが具備される。
【0018】この場合、前記補正手段は好ましくは補正
値格納テーブルより補正データを読み出し、読み出され
た補正データに基づいて印字指令信号発生部からの印字
指令信号の発生タイミングを補正するように構成され
る。
【0019】さらに、キャリッジの往動動作および復動
動作のそれぞれにおいて双方向に印字を行うプリンタに
おいては、前記補正手段はキャリッジが往動定速領域に
移行した場合のキャリッジの速度偏差に対応させた印字
指令信号の発生タイミングの補正を行うための往動補正
データと、キャリッジが復動定速領域に移行した場合の
キャリッジの速度偏差に対応させた印字指令信号の発生
タイミングの補正を行うための復動補正データとをそれ
ぞれ補正値格納テーブルより取得するように構成される
ことが望ましい。
【0020】そして前記補正値格納テーブルは、好まし
くは印刷書式に基づいて補正データを格納した形式に構
成される。また前記補正手段は、好ましい実施の形態と
して基準パルスに対して個々に遅延時間を補正すること
で、印字指令信号を生成するように構成される。この場
合、好ましくは前記基準パルスとしてキャリッジ駆動モ
ータを駆動するためのパルス信号が用いられる。
【0021】以上のようになされた印字制御方法ならび
に印字制御装置によると、例えば印刷書式の設定に基づ
いて補正値格納テーブルより補正データが読み出され、
この補正データは、牽引部材としてのタイミングベルト
の伸縮によって生ずる定速領域においてのキャリッジの
速度偏差に対応して印字指令信号の発生タイミングが補
正制御される。これにより記録ヘッドはキャリッジの速
度偏差に対応して印字動作が実行され、結果として高品
質の印字がなされる。
【0022】この場合、双方向印字を成す場合において
は、それぞれ往動動作における補正値ならびに復動動作
における補正値に基づいて印字指令信号の発生タイミン
グが格別に補正制御される。
【0023】また、印刷書式の設定に基づくキャリッジ
の定速領域への移行位置に応じて補正値が読み出され、
それぞれに応じて印字指令信号の発生タイミングが補正
制御される。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明を採用したプリンタ
の構成を、図に示す実施の形態に基づいて説明する。図
1は、プリンタにおける印字ヘッドの駆動機構の一例を
示した斜視図である。印字ヘッド1はキャリッジ2に固
定され、そのキャリッジ2は水平方向に配置されたガイ
ド軸3と補助軸4とによって印字行方向に往復移動でき
るように取り付けられている。また前記キャリッジ2
は、キャリッジ駆動モータ5の駆動軸に取り付けられた
駆動プーリ6と、この駆動プーリ6にガイド軸3の軸方
向で対向する位置に配置された従動プーリ7との間にか
け渡されたタイミングベルト8によって、ガイド軸3上
を印字行方向に往復駆動できるように構成されている。
【0025】そして、キャリッジ2に搭載された前記印
字ヘッド1によって、プラテン(図示せず)上に配置さ
れた印刷用紙Pに双方向に印字が成されるように構成さ
れている。なお、前記印字ヘッド1は複数本のワイヤに
より印刷用紙を打撃して印字を行う周知のワイヤドット
インパクトタイプのものが用いられている。
【0026】図2は、前記ヘッド駆動機構の制御ならび
に印字指令信号の発生タイミングを補正する制御回路の
構成を示したものである。なお以下においては、キャリ
ッジの加速途中より一定速度に至る間において加速印字
を開始し、キャリッジが目標速度で定速走行する定速領
域の終点に至るまで、引き続き定速印字を実行するよう
にした印字制御を行うプリンタに基づいてその構成およ
び作用を説明する。
【0027】図2において、制御回路11にはCPU1
2が配置されており、このCPU12には記憶媒体とし
てのROM13が接続されている。このROM13には
後述するような印字開始点、印字タイミング補正開始
点、および印字終了点を示すデータを格納する制御デー
タ格納テーブルならびに印字タイミングの補正値を格納
補正値格納テーブルが構築されている。そしてCPU1
2からのアクセスにより、制御データ格納テーブルより
前記印字開始点、印字タイミング補正開始点、および印
字終了点を示す第1カウント値乃至第3カウント値が読
み出されると共に、前記補正値格納テーブルより印字タ
イミングの補正データも読み出される。
【0028】また、CPU12にはモータ制御部14が
接続されており、CPU12からの指令によりモータ制
御部14は、キャリヅ駆動モータとしてのステッピング
モータ5に対して駆動パルス(相切り換え信号)を供給
し、ステッピングモータ5を往復方向に回転駆動するよ
うになされる。なお前記ROM13には、ステッピング
モータ5に供給する駆動パルスのフォーマットも書き込
んでおき、前記制御データ格納テーブルならび印字タイ
ミングの補正値格納テーブルからのデータの読み出しと
同時に、モータ駆動パルスのフォーマットもCPU12
に取り込めるように構成することが望ましい。
【0029】前記モータ制御部14よりステッピングモ
ータ5に供給される駆動パルスは、第1カウンタ15、
第2カウンタ16、および第3カウンタ17にそれぞれ
供給されるように構成されており、これらのカウンタは
ステッピングモータ5に供給されるパルス信号の数をカ
ウントアップする。また第1カウンタ15乃至第3カウ
ンタ17にはCPU12よりリセット信号が加えられ、
各カウンタのカウント値をゼロリセットできるように構
成されている。
【0030】また、CPU12には、第1設定部18乃
至第3設定部20が接続されており、これら各設定部に
はROM13から読み出された前記第1カウント値(印
字開始点の位置を示すパルス数)、第2カウント値(印
字タイミング補正開始点の位置を示すパルス数)、第3
カウント値(印字終了点の位置を示すパルス数)がそれ
ぞれ格納されるように構成されている。
【0031】前記第1カウンタ15によってカウントア
ップされたカウント値と第1設定部18に設定された第
1カウント値とは、第1比較器21に供給されるように
構成されており、第1比較器21は第1設定部18に設
定された第1カウント値と第1カウンタ15によるカウ
ント値とを比較して、それらが一致した場合に一致出力
を前記CPU12に対して出力するように構成されてい
る。
【0032】また、同様に前記第2カウンタ16によっ
てカウントアップされたカウント値と第2設定部19に
設定された第2カウント値とは、第2比較器22に供給
されるように構成されており、第2比較器22は第2設
定部19に設定された第2カウント値と第2カウンタ1
6によるカウント値とを比較して、それらが一致した場
合に一致出力を前記CPU12に対して出力するように
構成されている。
【0033】さらに同様に、前記第3カウンタ17によ
ってカウントアップされたカウント値と第3設定部20
に設定された第3カウント値とは、第3比較器23に供
給されるように構成されており、第3比較器23は第3
設定部20に設定された第3カウント値と第3カウンタ
17によるカウント値とを比較して、それらが一致した
場合に一致出力を前記CPU12に対して出力するよう
に構成されている。
【0034】一方、CPU12には印字タイミング補正
部24および印字指令信号発生部25が接続されてお
り、印字タイミング補正部24は印字指令信号発生部2
5により発生する印字指令信号の発生タイミングを補正
する補正手段を構成している。
【0035】そして、前記第1比較器21より一致信号
を受けた時に、CPU12は印字指令信号発生部25に
対して印字指令信号を出力する指令を出すようにされて
おり、また前記第2比較器22より一致信号を受けた時
に、CPU12は印字タイミング補正部24に対して印
字タイミング補正を行う指令を出すようにされている。
さらに前記第3比較器23より一致信号を受けた時に、
CPU12は印字指令信号発生部25に対して印字指令
信号の出力を停止させる指令を出すようにされている。
【0036】前記印字指令信号発生部25には、印字ヘ
ッド駆動部26が接続されており、この印字ヘッド駆動
部26は印字指令信号発生部25より印字指令信号の供
給を受けている期間において、これを電力増幅し印字ヘ
ッド1のドットワイヤを駆動するようになされる。
【0037】図3は図2に示した制御回路11によって
なされる印字開始および印字停止制御と共に、印字タイ
ミングの補正を実施した場合の例を、ごく簡単にモデル
化して示したものである。すなわち図3(a)はキャリ
ッジの往動動作におけるキャリッジ速度を示す前記図9
(a)に示した特性を拡大して示したものである。また
図3(b)は、この時に印字指令信号発生部より出力さ
れる印字指令信号の様子を示したものである。
【0038】すなわち、キャリッジは往路における停止
状態から一定速度に至る加速領域AにおけるG点より、
印字ヘッドに対して印字指令信号が供給され、このG点
より加速印字がなされる。また、前記キャリッジが目標
速度で定速走行する定速領域Bの終点Hに至るまで、引
き続き前記印字ヘッドに対して印字指令信号が供給され
る。そして前記キャリッジが一定速度から停止状態に至
る減速領域Cにおいては、印字ヘッドに対する印字指令
信号の供給は停止される。
【0039】ここで、G点から始まる加速印字において
は、印字指令信号はキャリッジ速度にほぼ比例してその
パルス間隔が序々に狭くなるように制御される。そして
定速領域Bの始点Kより発生する前記したオーバシュー
トの領域においては、そのシュート幅および周期に合わ
せて印字指令信号のパルス間隔が密になるように制御さ
れ、またアンダシュートにおいても同様にそのシュート
幅および周期に合わせて印字指令信号のパルス間隔が粗
になるように制御される。
【0040】そして、オーバ(アンダ)シュートの領域
を経た定速領域Bより、その終点Hに至るまでは印字指
令信号のパルス間隔は等間隔になされ、定速領域Bの終
点Hに至った時点で印字指令信号の出力は停止される。
【0041】図4は図3に示した印字タイミングを実行
する主にCPU12の働きについて示したフローチャー
トである。なお図4に示すフローチャートは1ページ分
の印字を行う場合を想定している。
【0042】図4におけるステップS11においてCP
U12はROM13をアクセスし、設定された印刷書式
のデータに基づいて第1のカウント値、すなわち加速領
域Aにおいて印字が開始される位置Gに対応したパルス
数と、第2のカウント値、すなわち定速領域Bの始点位
置Kに対応したパルス数と、第3のカウント値、すなわ
ち定速領域Bの終点位置Hに対応したパルス数とをRO
M13に構築された制御データ格納テーブルより読み出
す。
【0043】このテーブルの形態は、例えば図5に模式
的に示したように印刷書式の設定データである用紙サイ
ズ(A4,A3,B5,B4,ハガキ,フリー)、用紙
方向(縦長、横長)、一行字数、文字間隔、文字サイズ
等の設定データに基づいて、印字幅Pxが求められる。
この印字幅Pxに対応させて印字が開始される位置Gに
対応したパルス数としての第1カウント値(nn…n
n)、定速領域Bの開始点Kに対応したパルス数として
の第2カウント値(nn…nn)、および印字が停止さ
れる位置Hに対応したパルス数としての第3カウント値
(nn…nn)を保有している。
【0044】前記した制御データ格納テーブルより第1
カウント値乃至第3カウント値が読み出されると、ステ
ップS12においてCPU12は第1カウント値を第1
設定部18に書き込み、また第2カウント値を第2設定
部19に書き込み、さらに第3カウント値を第3設定部
20に書き込む。続いてCPU12はステップS13に
おいて、補正値格納テーブルより印字タイミングの補正
データを読み込む。この印字タイミングの補正データ
は、図5に時間軸補正関数として示すように、前記印字
幅Pxに対応させてテーブル形式で保有しており、CP
U12はこれを図示せぬRAM等に一旦書き込み、後述
するようにオーバ(アンダ)シュートの領域において印
字指令信号の時間軸補正を実行する。
【0045】続いてCPU12はステップS14におい
て第1カウンタ15乃至第3カウンタ17にリセット信
号を送り、各カウンタ15,16,17をゼロリセット
する。そしてステップS15において、CPU12はモ
ータ制御部14に指令を出し、これを受けたモータ制御
部14は、キャリッジ駆動モータとしてのステッピング
モータ5に対して駆動パルスを供給する。したがってキ
ャリッジはステッピングモータ5により駆動され、水平
方向に配置されたガイド軸3に沿って移動する。
【0046】なおこの場合のキャリッジの移動量、すな
わちモータ制御部14からステッピングモータ5に供給
する駆動パルスの数は、前記した印刷書式の設定データ
に基づいて決定される。
【0047】これと同時にステップS16において、第
1カウンタ15乃至第3カウンタ17は、モータ制御部
14より駆動パルスを受け、そのパルス数をカウントア
ップする。そして、ステップS17において第1比較器
21は第1設定部18にセットされた第1カウント値と
第1カウンタ15によってカウントアップされる駆動パ
ルスのカウント値を比較し、前記第1カウント値に達し
たか否かを判定する。第1比較器21が第1カウント値
に達したと判定すると、第1比較器21よりCPU12
に対して指令出力が供給され、ステップS18において
CPU12は印字指令信号発生部25に対して動作出力
が発せられる。これにより印字指令信号発生部25より
印字ヘッド駆動部26に対して印字指令信号が出力さ
れ、印字ヘッド1は印字を開始する。
【0048】この場合における印字タイミングは、モー
タ制御部14からステッピングモータ5に供給する駆動
パルスのパルス間隔にほぼ比例したものとなる。なお厳
密には、キャリッシの加速領域においてはタイミングベ
ルトの伸びと、印字指令が与えられてからドットワイヤ
の先端が記録用紙に到達してドットを形成するまでの時
間(いわゆるフライトタイム)を考慮して、この時の印
字タイミングを調整する必要があるが、ここではその説
明は省略する。
【0049】続いて、ステップS19において第2比較
器22は第2設定部19にセットされた第2カウント値
と第2カウンタ16によってカウントアップされる駆動
パルスのカウント値を比較し、前記第2カウント値に達
したか否かを判定する。第2比較器22が第2カウント
値に達したと判定すると、第2比較器22よりCPU1
2に対して指令出力が供給され、ステップS20におい
て印字タイミングの補正データに基づいて印字タイミン
グの補正が開始される。
【0050】図6はこの時の印字タイミングの補正につ
いて、簡単にモデル化して示したものであり、図6
(a)はモータ制御部14からステッピングモータ5に
供給する駆動パルスを示し、図6(b)はタイミング補
正がなされた印字指令信号の様子を示している。すなわ
ち加速領域Aにおいては、モータに供給する駆動パルス
の周期(……T−2,T−1)に対応(ほぼ比例)させ
て印字指令信号のパルス間隔が設定される。そして前記
したとおり定速領域Bに移ったことを示す第2比較器2
2からの指令出力を受けると、CPU12は印字タイミ
ング補正部24に指令を出し、すでにステップS13に
おいて読み出されている前記した補正値格納テーブルか
らの印字タイミングの補正データを用いて印字指令信号
の時間軸補正を実行する。
【0051】すなわち、周期Tを有するモータ駆動パル
スを基準パルスとして、個々に遅延時間(td,td+
1……)を補正することで、印字指令信号を生成するよ
うになされる。要するにオーバシュートに対応させて印
字指令信号の発生タイミングが密となるように制御さ
れ、また、オーバシュートに続くアンダーシュートに対
応させて印字指令信号の発生タイミングが粗となるよう
に制御される。
【0052】したがって、キャリッジの移動速度に対応
して印字指令信号の発生タイミングが調整され、結果と
してオーバシュートおよびアンダシュートに基づく印字
品質の劣化を防止させることができる。
【0053】この場合のオーバシュートとこれに続くア
ンダシュートの発生度合いは、前記したとおり書式デー
タに応じてキャリッジの出発点が変わる場合において、
図8に示した有効バネ成分(Sp1,Sp2)の定数が
変化し、これに応じてオーバ(アンダ)シュートの上下
幅およびサイクルが変化する。またキャリッジの往動動
作と復動動作においてもその形態は変化する。したがっ
てこのような発生度合いを予め測定し、前記補正値格納
テーブルに時間軸補正関数として書き込むようにされて
いる。
【0054】次に、ステップS21において第3比較器
23は第3設定部20にセットされた第3カウント値と
第3カウンタ17によってカウントアップされる駆動パ
ルスのカウント値を比較し、前記第3カウント値に達し
たか否かを判定する。第3比較器23が第3カウント値
に達したと判定すると、第3比較器23よりCPU12
に対して指令出力が供給され、ステップS22において
CPU12は印字指令信号発生部25に対する動作出力
を停止させる。これにより印字指令信号発生部25より
印字ヘッド駆動部26に対する印字指令信号は停止さ
れ、印字ヘッド駆動部26による印字ヘッド1の印字動
作は停止する。
【0055】そして、ステップS23においてCPU1
2は印字行が最下行に達したか否かを判定し、最下行に
達していないと判定した場合には前記ステップS13に
戻り引き続いて復動動作による印字がなされる。
【0056】この復動動作におけるオーバ(アンダ)シ
ュートの度合いは、キャリッジの往動動作の場合と異な
ることになるが、前記した補正値格納テーブルに往動動
作時の補正データである時間軸補正関数および復動動作
時の補正データである時間軸補正関数を持たせて双方を
同時にステップS13において読み込み、CPUが管理
するキャリッジの往動動作または往動動作を示すステー
タスフラグに応じて2つの時間軸補正関数を択一的に用
いるように構成することが好ましい。そして、ステップ
S23において最下行に達したと判定した場合には動作
が停止され、1ページ分の印字が終了する。
【0057】なおここで、図9に示すようにキャリッジ
の往動動作および復動動作におけるそれぞれの加速印字
モードにおいて、前記ステッピングモータに供給するパ
ルス数をPiとし、キャリッジの往動動作および復動動
作におけるそれぞれの減速領域において前記ステッピン
グモータに供給するパルス数をPbとし、キャリッジの
往動動作および復動動作におけるそれぞれの加速領域に
おいて前記ステッピングモータに供給するパルス数をP
aとした時、Pa=Pi−Pbの関係となるように制御
されることが望ましい。
【0058】換言すれば、非印字加速領域において与え
るパルス数(Pa−Pi)は、減速領域において与える
パルス数Pbに等しくなるように制御される。このよう
に減速領域と非印字加速領域をほぼ等しく設定すること
で、実際に1ページの印字に要する時間を考慮したスル
ープットを向上させることができる。
【0059】
【発明の効果】以上の説明で明らかなとおり、本発明に
かかる印字制御方法および印字制御装置を採用したプリ
ンタによると、キャリッジの加速領域より定速領域に移
行した場合に生ずるキャリッジの速度偏差に対応させ
て、印字指令信号の発生タイミングを補正制御するよう
に成される。
【0060】したがって、定速領域において例えキャリ
ッジに速度偏差が生じても、印字のドット間隔が一定と
なるように制御され、高い印字品質を確保することがで
きるプリンタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるプリンタにおける印字ヘッドの
駆動機構の一例を示した斜視図である。
【図2】図1に示す駆動機構を制御する制御回路の一例
を示したブロック図である。
【図3】図2に示した制御回路によってなされる印字タ
イミングの制御状態を示したタイムチャートである。
【図4】図2に示す制御回路における主にCPUの働き
を説明するフローチャートである。
【図5】図2に示す制御回路において用いられるデータ
格納テーブルおよび補正値格納テーブルの一例を示す図
である。
【図6】図2に示した制御回路によってなされるモータ
駆動パルスを基準とした印字タイミングの制御状態を示
したタイムチャートである。
【図7】キャリッジの動作特性を示すタイムチャートで
ある。
【図8】キャリッジの動作特性を示す模式図である。
【図9】キャリッジの定速走行領域において発生するオ
ーバシュート状態を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 印字ヘッド 2 キャリッジ 3 ガイド軸 5 キャリッジ駆動モータ 8 タイミングベルト(牽引部材) 11 制御回路 12 CPU 13 R0M 14 モータ制御部 15 第1カウンタ 16 第2カウンタ 17 第3カウンタ 18 第1設定部 19 第2設定部 20 第3設定部 21 第1比較器 22 第2比較器 23 第2比較器 24 印字タイミング補正部 25 印字指令信号発生部 26 印字ヘッド駆動部 A,D 加速領域 B,E 定速領域 C,F 減速領域 G,I 印字開始位置 H,J 印字終了位置 P 印刷用紙

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印字ヘッドを搭載したキャリッジを牽引
    部材を介してキャリッジ駆動モータの駆動力により往復
    駆動させると共に、前記印字ヘッドに対して印字指令信
    号を供給するようにされたプリンタの印字制御方法であ
    って、 前記キャリッジが牽引部材に牽引されて加速領域から定
    速領域に移行した場合において、前記牽引部材の伸縮に
    よって生ずる定速領域においてのキャリッジの速度偏差
    に対応させて、前記印字指令信号の発生タイミングを補
    正制御することを特徴とするプリンタの印字制御方法。
  2. 【請求項2】 前記キャリッジの往動動作および復動動
    作のそれぞれにおいて双方向に印字を行う場合におい
    て、前記キャリッジが往動定速領域に移行した場合のキ
    ャリッジの速度偏差に対応させた印字指令信号の発生タ
    イミングの補正と、前記キャリッジが復動定速領域に移
    行した場合のキャリッジの速度偏差に対応させた印字指
    令信号の発生タイミングの補正とを各別に実行すること
    を特徴とする請求項1に記載のプリンタの印字制御方
    法。
  3. 【請求項3】 前記キャリッジの定速領域への移行位置
    に応じて、前記印字指令信号の発生タイミングを補正制
    御することを特徴とする請求項1または請求項2に記載
    のプリンタの印字制御方法。
  4. 【請求項4】 印字ヘッドを搭載したキャリッジを牽引
    部材を介してキャリッジ駆動モータの駆動力により往復
    駆動させると共に、前記印字ヘッドに対して印字指令信
    号を供給するようにされたプリンタの印字制御装置であ
    って、 キャリッジ駆動モータに対してモータ駆動用のパルス信
    号を供給するモータ制御部と、キャリッジ駆動モータの
    運動に同期して前記印字ヘッドに対して印字指令信号を
    供給する印字指令信号発生部と、前記キャリッジが加速
    領域から定速領域に移行したタイミングを判定すると共
    に、キャリッジが定速領域に移行した場合において印字
    指令信号発生部により発生する印字指令信号の発生タイ
    ミングを補正する補正手段とを具備したことを特徴とす
    るプリンタの印字制御装置。
  5. 【請求項5】 前記補正手段は、補正値格納テーブルよ
    り補正データを読み出し、読み出された補正データに基
    づいて印字指令信号発生部からの印字指令信号の発生タ
    イミングを補正するように構成したことを特徴とする請
    求項4に記載のプリンタの印字制御装置。
  6. 【請求項6】 キャリッジの往動動作および復動動作の
    それぞれにおいて双方向に印字を行うプリンタにおい
    て、前記補正手段はキャリッジが往動定速領域に移行し
    た場合のキャリッジの速度偏差に対応させた印字指令信
    号の発生タイミングの補正を行うための往動補正データ
    と、キャリッジが復動定速領域に移行した場合のキャリ
    ッジの速度偏差に対応させた印字指令信号の発生タイミ
    ングの補正を行うための復動補正データとをそれぞれ補
    正値格納テーブルより取得するように構成されているこ
    とを特徴とする請求項4に記載のプリンタの印字制御装
    置。
  7. 【請求項7】 前記補正値格納テーブルは、印刷書式に
    基づいて補正データを格納した形式に構成されているこ
    とを特徴とする請求項5または請求項6に記載のプリン
    タの印字制御装置。
  8. 【請求項8】 前記補正手段は、基準パルスに対して個
    々に遅延時間を補正することで、印字指令信号を生成す
    ることを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれかに
    記載のプリンタの印字制御装置。
  9. 【請求項9】 前記基準パルスとしてキャリッジ駆動モ
    ータを駆動するためのパルス信号を用いたことを特徴と
    する請求項8に記載のプリンタの印字制御装置。
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