JPH11246623A - 末端修飾ポリオレフィンおよびその製造方法 - Google Patents

末端修飾ポリオレフィンおよびその製造方法

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JPH11246623A
JPH11246623A JP6935698A JP6935698A JPH11246623A JP H11246623 A JPH11246623 A JP H11246623A JP 6935698 A JP6935698 A JP 6935698A JP 6935698 A JP6935698 A JP 6935698A JP H11246623 A JPH11246623 A JP H11246623A
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JP
Japan
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hydrogen atom
terminal
alkyl group
group
propylene
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Application number
JP6935698A
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English (en)
Inventor
Kenichiro Oda
健一郎 小田
Tadanao Obara
忠直 小原
Kazukiyo Aiba
一清 相場
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Tonen Corp
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Publication date
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  • Graft Or Block Polymers (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリプロピレン又はエチレン−プロピレンラ
ンダム共重合体の末端のみが、環状アミン化合物の(メ
タ)アクリル酸誘導体ユニットで修飾され、かつ単分散
に近いポリオレフィンを提供する。 【解決手段】 リビング重合により得られるポリプロピ
レン又はエチレン−プロピレンランダム共重合体の末端
が、環状アミン化合物の(メタ)アクリル酸誘導体ユニ
ットで修飾されてなるポリオレフィン。環状アミン化合
物の(メタ)アクリル酸誘導体としては、例えば、ピペ
リジン環又はピロリジン環構造を有する(メタ)アクリ
レートを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリマー末端が環
状アミン化合物の(メタ)アクリル酸誘導体ユニットで
修飾されたポリオレフィンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のチーグラー・ナッタ型触媒による
プロピレン等のα−オレフィンの重合では、連鎖移動反
応や停止反応が起きてしまい、得られるポリマーの末端
のみを置換基等で修飾するのは困難である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリプロピ
レン又はエチレン−プロピレンランダム共重合体の末端
のみが、環状アミン化合物の(メタ)アクリル酸誘導体
ユニットで修飾され、かつ単分散に近いポリオレフィン
を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を行った結果、連鎖移動反応や停止反応を伴わないバナ
ジウム錯体触媒を用いて得られるリビングポリプロピレ
ン又はエチレン−プロピレンランダム共重合体に環状ア
ミン化合物の(メタ)アクリル酸誘導体を反応させるこ
とにより、本発明の目的が達成し得ることを見出して、
本発明を完成した。すなわち、本発明は、ポリプロピレ
ン又はエチレン−プロピレンランダム共重合体の末端が
一般式(1)で表される置換基で修飾されてなる末端修
飾ポリオレフィンである。
【0005】
【化1】 (式中、R4は水素原子もしくはアルキル基を示し、R5
は水素原子、アルキル基、フェニル基もしくはフェノキ
シ基を示し、R6〜R9は水素原子もしくはアルキル基を
示す。)
【0006】本発明の好ましい態様は以下の通りであ
る。 末端修飾ポリオレフィンの分子末端が一般式(4)
で表される高分子の混合物である前記末端修飾ポリオレ
フィン。
【0007】
【化4】 (式中、R4は水素原子もしくはアルキル基を示し、R5
は水素原子、アルキル基、フェニル基もしくはフェノキ
シ基を示し、R6〜R9は水素原子もしくはアルキル基を
示し、mは0.1〜100の数であり、平均重合度を示
す。) 環状アミン化合物の(メタ)アクリル酸誘導体がピ
ペリジル環構造またはピロリジン環構造を有する化合物
である前記末端修飾ポリオレフィン。
【0008】
【発明の実施の形態】1.末端修飾ポリオレフィン 本発明の末端修飾ポリオレフィンは、ポリプロピレン又
はエチレン−プロピレンランダム共重合体の末端が一般
式(1)で表される環状アミン化合物の(メタ)アクリ
ル酸誘導体の置換基で修飾されている。
【0009】
【化1】 (式中、R4は水素原子もしくはアルキル基を示し、R5
は水素原子、アルキル基、フェニル基もしくはフェノキ
シ基を示し、R6〜R9は水素原子もしくはアルキル基を
示す。) 式中、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロ
ピル基等が挙げられ、環構造としては、ピロリジン環構
造、ピペリジン環構造等が挙げられる。
【0010】また、本発明の末端修飾ポリオレフィン
は、好ましくは末端修飾ポリオレフィンの分子末端が一
般式(4)で表される高分子の混合物である。
【化4】 (式中、R4は水素原子もしくはアルキル基を示し、R5
は水素原子、アルキル基、フェニル基もしくはフェノキ
シ基を示し、R6〜R9は水素原子もしくはアルキル基を
示し、mは0.1〜100の数であり、平均重合度を示
す。)
【0011】2.末端修飾ポリオレフィンの製造方法 本発明の末端修飾ポリオレフィンは、一般式(2)で表
されるバナジウムキレート化合物及び有機アルキルアル
ミニウム化合物からなる触媒を用いてプロピレンのリビ
ングポリマーを合成し、次いで一般式(3)で表される
環状アミン化合物の(メタ)アクリル酸誘導体と接触さ
せることにより得られる。
【0012】
【化2】 (式中、R1〜R3は水素原子または炭素数1〜8個の炭
化水素基またはアリール基を示す。但し、R1〜R3の少
なくとも一つは水素原子である必要があるが、R1〜R3
の全部が水素原子であってはならない。)
【0013】
【化3】 (式中、R4は水素原子もしくはアルキル基を示し、R5
は水素原子、アルキル基、フェニル基もしくはフェノキ
シ基を示し、R6〜R9は水素原子もしくはアルキル基を
示す。) 以下項目毎に説明する。
【0014】(1)リビング重合触媒 (a)バナジウム化合物 バナジウム化合物触媒は、一般式(2)で表される。
【0015】
【化2】 (式中、R1〜R3は水素原子又は炭素数1〜8個の炭化
水素を示し、R1〜R3の少なくとも一つは水素原子であ
るが、R1〜R3の全部が水素原子であってはならな
い。)
【0016】上記式に含まれる化合物の具体例をR1
3として以下に例示すると、 R2が水素原子であり、R1とR3が炭化水素基であ
る場合、 R1/R3: CH3/CH3、CH3/C25,CH3/C
65、CH3/C65CH2、C25/C25、C25
65、C25/C65CH2、C65/C65、C6
5/C65CH2、C65CH2/C65CH2、 R2が炭化水素基であり、R1、R3のいずれかが水
素原子で他が炭化水素基である場合、 R2/R1又はR3: CH3/CH3、C25/CH3、C
65/CH3、C65CH2/CH3、CH3/C25、C
65/C25、C65CH2/C25、CH3/C65
25/C65、C65/C65、C65CH2/C6
5、CH3/C65CH2、C25/C65CH2、C65
/C65CH2、C65CH2/C65CH2、 R2が水素であり、R1、R3のいずれかが水素原子
であり他が炭化水素基である場合、 R1又はR3: CH3、C25、C65、C65CH2、 等が挙げられ、これらの内でも特に下記の化合物が望ま
しい。
【0017】
【化5】
【0018】(b)有機アルミニウム化合物 有機アルミニウム化合物は、一般式:R10 3-nAlX
n(式中、R10は炭素数1〜18個のアルキル基を示
し、Xはハロゲン原子又は水素原子を示し、nは0≦n
≦3の範囲の任意の数を示す。)で表わされる。
【0019】上記式に含まれる化合物としては、例え
ば、炭素数1ないし8個、好ましくは炭素数2ないし6
個のアルキル基を有する有機アルミニウム化合物であ
る。具体的には、ジメチルアルミニウムクロリド、ジエ
チルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムブロ
ミド、ジエチルアルミニウムアイオダイド、ジイソブチ
ルアルミニウムクロリド等のジアルキルアルミニウムモ
ノハライド、、メチルアルミニウムジクロリド、エチル
アルミニウムジクロリド、イソブチルアルミニウムジク
ロリド、メチルアルミニウムジブロミド、エチルアルミ
ニウムジブロミド、イソブチルアルミニウムジブロミ
ド、エチルアルミニウムジアイオダイド等のモノアルキ
ルジハライド、エチルアルミニウムセスキクロリド、イ
ソブチルアルミニウムセスキクロリド等のアルキルアル
ミニウムセスキハライド等が挙げられる。
【0020】(2)プロピレンのリビング重合 プロピレンのリビング重合は、プロピレンの単独重合以
外に、プロピレンに少量のエチレン又は1−ブテン、1
−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフ
ィンを共存させて重合することも可能である。
【0021】プロピレンのリビング重合反応は、重合反
応に対して不活性で、かつ重合時に液状である溶媒中で
行うのが望ましく、該溶媒としては、プロパン、ブタ
ン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の飽和脂肪族炭化
水素、シクロプロパン、シクロヘキサン等の飽和脂環式
炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素、あるいはこれらの混合溶媒等が挙げられる。
【0022】プロピレンの重合時の重合触媒の使用量
は、プロピレン又はプロピレンと少量のコモノマー1モ
ル当り、バナジウム化合物が(a)1×10-4〜0.1
モル、望ましくは5×10-4〜5×10-2モル、有機ア
ルミニウム化合物(b)が1×10-4〜0.5モル、望
ましくは1×10-3〜0.1モルである。なお、バナジ
ウム化合物(a)1モル当り、有機アルミニウム化合物
(b)は、望ましくは4〜100モル用いられる。
【0023】本発明におけるリビング重合は、通常−1
00℃〜0℃で0.2〜50時間行われる。得られるリ
ビングポリプロピレンの分子量及び収量は、反応温度及
び反応時間を変えることにより調節でき、温度を低温、
特に−30℃以下にすることにより、単分散に近い分子
量分布を持つポリマーとすることができる。−40℃以
下では、分子量分布Mw(重量平均分子量)/Mn(数
平均分子量)が1.05〜1.40のリビング重合体と
することができる。
【0024】また、重合反応前又は重合反応時に、反応
促進剤を用いることができる。反応促進剤としては、ア
ニソール、水、酸素、アルコール(メタノール、エタノ
ール、イソプロパノール等)、エステル(安息香酸エチ
ル、酢酸エチル等)、不飽和脂環式炭化水素(シクロペ
ンテン、シクロヘキセン等)、不飽和脂肪族炭化水素
(2−ペンテン、2−ヘキセン等)、ケトン(アセト
ン、アセチルアセトン、メチルエチルケトン、シクロヘ
キサノン等)、エーテル(ジメチルエーテル、ジエチル
エーテル、アセタール、ジオキサン等)が挙げられる。
促進剤の使用量は、バナジウム化合物1モル当り、通常
0.001〜2モルである。上記の方法により、約80
0〜約400,000の数平均分子量を持ち、単分散に
近いリビングポリプロピレンを製造することができる。
【0025】(2)エチレン−プロピレンのリビングラ
ンダム共重合 エチレン−プロピレンのリビングランダム共重合反応
は、重合反応に対して不活性で、かつ重合時に液状であ
る溶媒中で行うのが望ましく、該溶媒としては、プロパ
ン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の飽和脂
肪族炭化水素、シクロプロパン、シクロヘキサン等の飽
和脂環式炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の
芳香族炭化水素、あるいはこれらの混合溶媒等が挙げら
れる。エチレン及びプロピレンと重合触媒との接触方法
は、任意に選択できるが、望ましくは、エチレンとプロ
ピレンの溶媒溶液に、有機アルミニウム化合物の溶液及
びバナジウム化合物の溶液を順次加えて接触させる方
法、あるいは有機アルミニウム化合物及びバナジウム化
合物を加えた溶媒溶液にエチレンとプロピレンを加えて
接触させる方法等である。
【0026】エチレン−プロピレンのリビングランダム
共重合反応の重合触媒の使用量は、エチレンとプロピレ
ン1モル当り、バナジウム化合物が(a)1×10-4
0.1モル、望ましくは5×10-4〜5×10-2モル、
有機アルミニウム化合物(b)が1×10-4〜0.5モ
ル、望ましくは1×10-3〜0.1モルである。なお、
バナジウム化合物(a)1モル当り、有機アルミニウム
化合物(b)は、望ましくは4〜100モル用いる。
【0027】得られるエチレン−プロピレンのリビング
ランダム共重合体の分子量及び収量は、反応温度及び反
応時間を変えることにより調節できる。重合温度を低
温、特に−30℃以下にすることにより、単分散に近い
分子量分布を持つポリマーとすることができる。−40
℃以下では、分子量分布Mw(重量平均分子量)/Mn
(数平均分子量)が1.05〜1.40のリビングエチ
レン−プロピレンランダム共重合体が得られる。
【0028】また、重合反応前又は重合反応時に、反応
促進剤を用いることができる。反応促進剤としては、ア
ニソール、水、酸素、アルコール(メタノール、エタノ
ール、イソプロパノール等)、エステル(安息香酸エチ
ル、酢酸エチル等)、不飽和脂環式炭化水素(シクロペ
ンテン、シクロヘキセン等)、不飽和脂肪族炭化水素
(2−ペンテン、2−ヘキセン等)、ケトン(アセト
ン、アセチルアセトン、メチルエチルケトン、シクロヘ
キサノン等)、エーテル(ジメチルエーテル、ジエチル
エーテル、アセタール、ジオキサン等)が挙げられる。
促進剤の使用量は、バナジウム化合物1モル当り、通常
0.001〜2モルである。リビング共重合体中のエチ
レンとプロピレンの割合は、通常エチレンが90モル%
までである。これは、リビング重合時のエチレンとプロ
ピレンの使用割合を変えることにより調整できるが、エ
チレンの使用量を多くすると、該共重合体の分子量分布
が広くなり望ましくない。エチレン含有量が高く、分子
量分布が狭い、すなわち単分散に近いリビング共重合体
を製造する場合は、エチレンとプロピレンをリビング共
重合する前に、重合系に微量のプロピレンを供給し、
0.1〜1時間保持することにより、リビング共重合体
の分子量分布が狭いままで、共重合体中に多量のエチレ
ンを導入することができる。上記のようにして、約50
0〜約500,000の数平均分子量を持ち、単分散に
近いリビングエチレン−ポリプロピレンランダム共重合
体を製造することができる。
【0029】3.環状アミン化合物の(メタ)アクリル
酸誘導体との反応 (1)環状アミン化合物の(メタ)アクリル酸誘導体 リビングポリプロピレン又はエチレン−ポリプロピレン
ランダム共重合体と反応させる環状アミン化合物の(メ
タ)アクリル酸誘導体は、一般式(3)で表される化合
物である。
【0030】
【化3】 (式中、R4は水素原子もしくはアルキル基を示し、R5
は水素原子、アルキル基、フェニル基もしくはフェノキ
シ基を示し、R6〜R9は水素原子もしくはアルキル基を
示す。) 式中、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロ
ピル基等が挙げられ、環構造としては、ピロリジン環構
造、ピペリジン環構造等が挙げられる。代表例として
は、下記構造式の化合物が挙げられる。
【0031】
【化6】 (式中、R4は水素原子もしくはアルキル基を示し、R5
は水素原子、アルキル基、フェニル基もしくはフェノキ
シ基を示し、R6〜R9は水素原子もしくはアルキル基を
示す。)
【0032】
【化7】 (式中、R4は水素原子もしくはアルキル基を示し、R5
は水素原子、アルキル基、フェニル基もしくはフェノキ
シ基を示し、R6〜R9は水素原子もしくはアルキル基を
示す。)
【0033】(2)修飾反応 リビングポリプロピレン又はエチレン−プロピレンラン
ダム共重合体と上記環状アミン化合物の(メタ)アクリ
ル酸誘導体との反応は、リビングポリプロピレン又はエ
チレン−プロピレンランダム共重合体が存在する系に、
アクリル酸誘導体化合物を供給して反応させる方法が好
ましい。反応は、−100℃〜+150℃の温度で5分
間から50時間行う。反応温度を高くするか、反応時間
を長くすることにより、ポリオレフィン末端の修飾率を
増大することができる。環状アミン化合物の(メタ)ア
クリル酸誘導体は、リビングポリオレフィン1モルに対
して、1〜1000モル用いられ、単独で用いてもよい
し、一般式(3)で示される2種類以上の化合物を混合
して用いてもよい。
【0034】リビングポリプロピレン又はエチレン−ポ
リプロピレンランダム共重合体と上記環状アミン化合物
の(メタ)アクリル酸誘導体との反応物は、次いでプロ
トン供与体と接触させることによって、本発明の末端修
飾ポリオレフィンが得られる。プロトン供与体として
は、メタノール、エタノール、フェノール等のアルコー
ル類、塩酸、硫酸等の鉱酸が挙げられる。アルコール類
と鉱酸は、同時に用いてもよい。プロトン供与体との接
触は、通常−100℃〜+100℃で1分間から10分
間行われる。
【0035】上記のようにして得られた本発明の末端修
飾ポリオレフィンは、約800〜約4000,000の
数平均分子量(Mn)を有し、また前記のリビングポリ
プロピレン又はエチレン−ポリプロピレンランダム共重
合体が有していた非常に狭い分子量分布(Mw/Mn=
1.05〜1.40)を踏襲した分子量分布を有し、か
つその末端が0.1〜100個、望ましくは0.2〜5
0個、さらに望ましくは0.3〜25個の前記環状アミ
ン化合物の(メタ)アクリル酸誘導体で修飾されてい
る。また、本発明の末端修飾ポリオレフィンは、シンジ
オタクチックダイアッド分率が0.6以上であることが
一つの特徴である。
【0036】以上のようにして得られた末端変性ポリオ
レフィンは、末端変性ポリオレフィンの分子末端が一般
式(4)で表される高分子の混合物である。
【化4】 (式中、R4は水素原子もしくはアルキル基を示し、R5
は水素原子、アルキル基、フェニル基もしくはフェノキ
シ基を示し、R6〜R9は水素原子もしくはアルキル基を
示し、mは0.1〜100の数であり、平均重合度を示
す。)
【0037】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。なお、実施例における重合体のキャラクタリゼーシ
ョンは、次の方法で行った。 (1)分子量及び分子量分布:Waters社製GPC
(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)モデル1
50を用いた。溶媒はo−ジクロルベンゼンを用い、測
定条件は135℃、溶媒流速1.0ml/分、カラムは
東ソー社製の単分散ポリスチレン標準試料を用い、ポリ
スチレンの検量線を求め、これによりユニバーサル法に
よってポリプロピレンの検量線を作成した。 (2)重合体の構造決定: 赤外吸収スペクトル:重合体をKBr板上にキャスト
とし、日本分光工業社製モデルIR−810(商品名)
赤外分光光度計を用いて測定した。 元素分析:窒素の含有量については、カルロエルバ社
製EA1108を用い、試料1.5mgを採取し、酸素
気流中にて燃焼管で熱分解(約1300℃)し、さらに
還元して分離カラムに導入し、検出器にて定量した。13 C−NMRスペクトル:PFTパルスフーリエ変換
装置付きVarian社製XL−200型(商品名)を
用い、50MHz、120℃、パルス幅8.2μsπ/
3、パルス間隔4秒、積算回数5000の条件で測定し
た。試料は、トリクロルベンゼンとベンゼン(2:1)
の混合溶液に溶解して調整した。
【0038】実施例1 窒素ガスで十分置換した1.5lのオートクレーブに、
トルエン400mlを入れ、−60℃に冷却した。同温
度でプロピレン200gを加え、トルエン中に液化溶解
せしめた。次いで、50ミリモルのジエチルアルミニウ
ムクロライドのトルエン溶液及び1.5ミリモルのV
(2−メチル−1,3−ブタンジオナート)3のトルエ
ン溶液を加え、撹拌と共にプロピレンの重合を開始し、
2時間継続した。次いで、1,2,2,6,6−ペンタ
メチル−4−ピペリジル−メタクリラート500ミリモ
ルを添加し同温度で1時間反応させた。その後、50m
lのエタノール/塩酸混合液(45/5/ml/ml)
を添加して反応を停止した。反応器温度を24時間かけ
て25℃まで上げることにより未反応プロピレンを除去
した後、3.0lのエタノール中に反応溶液を注ぎ、ポ
リマーを析出させた。得られたポリマーをヘキサン20
0mlに再溶解した後、濾過した。副生成物として考え
られる1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリ
ジル−メタクリラートの単独重合体に起因するヘキサン
不溶物は認められなかった。濾液のヘキサン溶液はエタ
ノール3.0lに注ぎ、再度ポリマーを析出させた。こ
の操作を5回繰り返すことにより、触媒残さ及び未反応
1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル−
メタクリラートを除去した後、室温で減圧乾燥して1
5.1gの重合体を得た。得られた重合体のGPC曲線
は、単峰性であった。この重合体の数平均分子量(M
n)は2.5×104、Mw/Mnは1.13と単分散
に近い値であった。この重合体の赤外吸収スペクトル
(IR)測定を行ったところ、1730cm-1にカルボ
ニル基の吸収に基づくピークが認められた。さらに元素
分析により、この重合体の窒素含有量を測定したとこ
ろ、510ppmであり、1分子あたり環状アミン化合
物は平均0.9個結合していた。
【0039】実施例2 窒素ガスで十分置換した1.0lのオートクレーブに、
トルエン250mlを入れ、−50℃に冷却した。同温
度でプロピレン140gを加え、トルエン中に液化溶解
せしめた。次いで、35ミリモルのジエチルアルミニウ
ムクロライドのトルエン溶液及び2.5ミリモルのV
(アセチルアセトナト)3のトルエン溶液を加え、撹拌
と共にプロピレンの重合を開始し、2時間継続した。次
いで、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル
−メタクリラート350ミリモルを添加した後、反応系
の温度を1時間かけて0℃に上昇させ、この温度で更に
3時間反応を行った。以下実施例1と同様に処理して、
数平均分子量(Mn)が4.8×104、Mw/Mnが
1.20の末端修飾ポリプロピレン20.3gを得た。
この重合体を元素分析したところ、窒素含有量は380
ppmであり、重合体1分子あたり平均1.3個の環状
アミン化合物が結合していた。
【0040】実施例3 窒素ガスで十分置換した300mlのフラスコに、キシ
レン100mlを入れ、−60℃に冷却した。同温度で
プロピレン100ミリモルを加え、キシレンに液化溶解
せしめた。次いで、15ミリモルのジエチルアルミニウ
ムクロライドのキシレン溶液及び0.5ミリモルのV
(2−メチル−1,3−ブタンジオナト)3のキシレン
溶液を加え、撹拌と共にプロピレンの重合を開始し、1
時間継続した。次いで、1,2,5−トリメチル−4−
ピロリジル−メタクリラート100ミリモルを添加し同
温度で1時間反応させた。以下実施例1と同様に処理し
て、数平均分子量(Mn)が5.3×103、Mw/M
nが1.18の末端修飾ポリプロピレン1.9gを得
た。この重合体を元素分析したところ、窒素含有量は
0.21重量%であり、重合体1分子あたり平均0.8
個の環状アミン化合物が結合していた。
【0041】実施例4 窒素ガスで十分置換した1.0lのオートクレーブに、
トルエン500mlを入れ、−60℃に冷却した後、同
温度で25ミリモルのジエチルアルミニウムクロライド
のトルエン溶液及び1.5ミリモルのV(2−メチル−
1,3−ブタンジオナト)3のトルエン溶液を加えた。
次いで系内を680mmHgまで減圧にした後、エチレ
ンとプロピレンの混合ガス(20/80モル比)を連続
的に供給し、次いで、1,2,2,6,6−ペンタメチ
ル−4−ピペリジル−メタクリラート500ミリモルを
添加した後、反応系の温度を−40℃に上昇させ、同温
度で3時間反応させた。以下実施例1と同様に処理し
て、数平均分子量(Mn)が3.5×104、Mw/M
nが1.22の末端修飾エチレン−プロピレンランダム
共重合体13.1gを得た。この重合体を元素分析した
ところ、窒素含有量は440ppmであり、重合体1分
子あたり平均0.8個の環状アミン化合物が結合してい
た。また、得られた共重合体の13C−NMR測定を行
い、二級炭素に帰属するピークと三級炭素に帰属するピ
ークの面積からプロピレンの含有量を計算した。その結
果、共重合体中のプロピレン含有量は、60.1モル%
であった。なお、この共重合体を示差走査型熱量計(D
SC)により熱分析した結果、プロピレン単独重合体に
起因するガラス転移温度(約0℃)は観察されなかっ
た。
【0042】
【発明の効果】本発明のポリオレフィン末端に環状アミ
ン化合物の(メタ)アクリル酸誘導体を有する末端修飾
ポリオレフィンは、例えば汎用のポリオレフィンの光安
定剤として用いれば、ブリードアウトすることなく優れ
た耐候性を示す。また塗装性改良剤、接着性改良剤等の
ポリオレフィンの改質剤として、あるいはポリオレフィ
ンとエンジニアリングプラスチック等とのポリマーアロ
イの相溶化剤としても使用することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリプロピレン又はエチレン−プロピレ
    ンランダム共重合体の末端が一般式(1)で表される置
    換基で修飾されてなる末端修飾ポリオレフィン。 【化1】 (式中、R4は水素原子もしくはアルキル基を示し、R5
    は水素原子、アルキル基、フェニル基もしくはフェノキ
    シ基を示し、R6〜R9は水素原子もしくはアルキル基を
    示す。)
  2. 【請求項2】 一般式(2)で表されるバナジウム化合
    物及び有機アルミニウム化合物からなる触媒を用いてプ
    ロピレンのリビングポリマーを合成し、次いで一般式
    (3)で表される環状アミン化合物の(メタ)アクリル
    酸誘導体と接触させることを特徴とする、請求項1記載
    の末端修飾ポリオレフィンの製造方法。 【化2】 (式中、R1〜R3は水素原子または炭素数1〜8個の炭
    化水素基またはアリール基を示す。但し、R1〜R3の少
    なくとも一つは水素原子である必要があるが、R1〜R3
    の全部が水素原子であってはならない。) 【化3】 (式中、R4は水素原子もしくはアルキル基を示し、R5
    は水素原子、アルキル基、フェニル基もしくはフェノキ
    シ基を示し、R6〜R9は水素原子もしくはアルキル基を
    示す。)
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002265693A (ja) * 2001-03-08 2002-09-18 Asahi Denka Kogyo Kk 屋外使用フィルム製造用ポリオレフィン系樹脂組成物
JP2007290956A (ja) * 2006-03-30 2007-11-08 Tdk Corp フェライト磁石の製造方法

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