JPH11255921A - 金属板貼合わせ成形加工用ポリエステルフィルム - Google Patents

金属板貼合わせ成形加工用ポリエステルフィルム

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JPH11255921A
JPH11255921A JP8303198A JP8303198A JPH11255921A JP H11255921 A JPH11255921 A JP H11255921A JP 8303198 A JP8303198 A JP 8303198A JP 8303198 A JP8303198 A JP 8303198A JP H11255921 A JPH11255921 A JP H11255921A
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JP
Japan
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film
metal plate
polyester film
ppm
polyester
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Application number
JP8303198A
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English (en)
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Masahiro Kimura
将弘 木村
Ryosuke Matsui
良輔 松井
Kozo Takahashi
弘造 高橋
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 缶などに成形する際の厳しい成形加工に対応
でき、さらに優れた耐摩耗性や味特性、特に優れたレト
ルト後の接着性を発現する金属缶に好適な金属板貼合わ
せ成形加工用ポリエステルフィルムを提供する。 【解決手段】 二軸延伸ポリエステルフィルムであっ
て、核磁気共鳴(NMR)における緩和時間HT1
3.2秒以上であることを特徴とする金属板貼合わせ成
形加工用ポリエステルフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、容器用として好適
な二軸延伸フィルムからなる金属板貼合わせ成形加工用
ポリエステルフィルムに関するものである。更に詳しく
は、金属板へのラミネート性、成形時の耐摩耗性、レト
ルト後の接着性、成形缶上部の長期安定性に優れ、成形
加工などにより製造される金属缶等の容器の、特にレト
ルト後にも優れた接着性を発揮できる金属板貼合わせ成
形加工用ポリエステルフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、金属缶の缶内面及び外面は腐食防
止を目的として、エポキシ系、フェノール系等の各種熱
硬化性樹脂を溶剤に溶解または分散させたものを塗布
し、金属表面を被覆することが広く行われてきた。しか
しながら、このような熱硬化性樹脂の被覆方法では、塗
料の乾燥に長時間を要し、生産性が低下したり、多量の
有機溶剤による環境汚染など好ましくない問題がある。
【0003】これらの問題を解消する方法として、金属
缶の材料である鋼板、アルミニウム板あるいは該金属板
にめっき等各種の表面処理を施した金属板にフィルムを
ラミネートする方法がある。そして、フィルムのラミネ
ート金属板を絞り成形やしごき成形加工して金属缶を製
造する場合、フィルムには次のような特性が要求され
る。 (1)金属板へのラミネート性に優れていること。 (2)金属板との密着性に優れていること。 (3)成形性に優れ、成形後にピンホールなどの欠陥を
生じないこと。 (4)金属缶に対する衝撃によって、ポリエステルフィ
ルムが剥離したり、クラック、ピンホールが発生したり
しないこと。 (5)缶の内容物の香り成分がフィルムに吸着したり、
フィルムからの溶出物によって内容物の風味がそこなわ
れないこと(以下味特性と記載する)。
【0004】これらの要求を満たすために多くの提案が
なされており、例えば特開平2−57339号公報には
特定の結晶性を有する共重合ポリエステルフィルム等が
開示されている。しかしながら、近年、製缶速度の向上
に伴い、ラミネート金属板からの製缶成形比が増大して
おり、より一層のラミネート性、成形性、フィルムと金
属板との密着性の向上が望まれている。また、成形比が
増加することにより、特に缶成形後のレトルト後のフィ
ルムと金属板との密着性がより重要になってきており、
レトルト後の長期安定性もより厳しく要求されている。
上記の提案はこれらの要求特性を総合的に満足できるも
のではなくなってきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の課題
は、上記した従来技術の問題を解消するとともに最近の
より厳しい要求特性を満たすために、優れた耐摩耗性や
味特性とともに、特にレトルト後にも優れた接着性を発
現できる、金属缶に用いて好適な金属板貼合わせ成形加
工用ポリエステルフィルムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、本発明の金属板貼合わせ成形加工用ポリエステ
ルフィルムは、二軸延伸ポリエステルフィルムであっ
て、核磁気共鳴(NMR)における緩和時間HT1
3.2秒以上であることを特徴とするものからなる。
【0007】上記核磁気共鳴(NMR)における緩和時
間は、フィルムを構成するポリマーの分子の動き易さあ
るいは動きにくさの度合いを示すもので、緩和時間HT
1 が長いほど分子は動きにくい。緩和時間HT1 を3.
2秒以上とすることにより、ポリマーの分子が所定レベ
ル以上に動きにくくなり、含有粒子との親和性が向上さ
れて、粒子周りにボイド等が形成されにくくなり、とく
にラミネートのために加熱された際に、ポリマーが溶融
しやすくなり、結果的に金属板とのレミネート特性、と
くに接着性が向上する。これによって、レトルト後にも
優れた接着性を発現できるようになる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明について、望まし
い実施の形態とともに詳細に説明する。本発明における
ポリエステルとは、エステル結合により構成される高分
子量体の総称であり、ジカルボン酸成分としては、例え
ばテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン
酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカ
ルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、5−ナト
リウムスルホイソフタル酸、フタル酸等の芳香族ジカル
ボン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン
酸、ダイマー酸、マレイン酸、フマル酸等の脂肪族ジカ
ルボン酸、シクロヘキシンジカルボン酸等の脂環族ジカ
ルボン酸、p−オキシ安息香酸等のオキシカルボン酸等
を用いることができる。一方、グリコール成分としては
例えばエチレングリコール、プロパンジオール、ブタン
ジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネオ
ペンチルグリコール等の脂肪族グリコール、シクロヘキ
サンジメタノール等の脂環族グリコール、ビスフェノー
ルA、ビスフェノールS等の芳香族グリコール、ジエチ
レングリコール等を用いることができる。なお、これら
のジカルボン酸成分、グリコール成分は2種以上を併用
してもよい。
【0009】また、本発明のポリエステルは、とくに耐
熱性をもたせる点から、主構成成分となるポリエステル
として、エチレンテレフタレートまたはエチレンナフタ
レート単位が80モル%以上であることが好ましく、よ
り好ましくは85モル%以上、更に好ましくは90モル
%以上である。
【0010】本発明では、上記ポリマーを2種以上ブレ
ンドして使用してもかまわない。また、本発明の効果を
阻害しない限りにおいて、共重合ポリエステルにトリメ
リット酸、トリメシン酸、トリメチロールプロパン等の
多官能化合物を共重合してもよい。
【0011】本発明のポリエステルの融解ピーク温度
は、成形性、レトルト後の接着性向上の点から215〜
265℃の範囲にあることが好ましく、より好ましくは
220〜260℃であり、さらに好ましくは246〜2
60℃である。とくに、フィルムの主たる融解ピーク温
度(融解ピーク温度測定において、first RUN として現
れる融解ピーク温度)が246℃以上であることが好ま
しい。ポリエステルの融解ピーク温度が215℃未満で
あると、耐熱性が低下し、缶成形後のレトルトや内容物
を充填し高温で保存する時にフィルム内容物の流出やフ
ィルム自体の軟化、熱劣化が生じるなどの問題が起こり
好ましくない。また融解ピークが265℃を越えると成
形性が低下し好ましくない。
【0012】本発明においては、耐熱性、熱寸法安定性
の点から、ポリエステルを二軸延伸フィルムにすること
が必要である。二軸延伸の方法としては、同時二軸延
伸、逐次二軸延伸のいずれであってもよい。
【0013】本発明における金属板貼合わせ成形加工用
ポリエステルフィルムにおいては、二軸延伸フィルムを
製造を円滑に行うため、フィルムには滑り性向上のため
に少量の粒子が含有されるが、とくに金属板側の表面部
における金属板との接着性を向上するために、フィルム
を構成するポリマーと粒子との親和性を特定レベル以上
に制御する。すなわち、ポリマーの分子を動きにくく
し、粒子周りにボイド等が形成されにくいようにして、
ポリマーと粒子との親和性を特定レベル以上に向上し、
ラミネート時にポリマーを溶融しやすくして、金属板と
の接着性を向上し、ひいては、レトルト後の接着性も十
分に高く確保するものである。
【0014】この特性を満たすために、本発明では、核
磁気共鳴(NMR)における緩和時間HT1 を3.2秒
以上に特定している。好ましくは3.3秒以上、さらに
好ましくは3.4秒以上である。核磁気共鳴(NMR)
における緩和時間HT1 が3.2秒以上であるというこ
とは、ポリマーの分子が所定レベル以上に動きにくいと
いうことを示しており、それによって含有粒子との親和
性が向上されて粒子周りにボイド等が形成されにくくな
り、とくにラミネートのために加熱された際に、ポリマ
ーが溶融しやすくなり、結果的に金属板とのレミネート
特性、とくに接着性が向上する。これによって、レトル
ト後にも優れた接着性を発現できるようになる。
【0015】上記核磁気共鳴(NMR)における緩和時
間HT1 を3.2秒以上に制御するには、特に限定され
ないが、ポリマーと粒子との界面における特性、とく
に、粒子の表面特性を制御すること、および粒子スラリ
ー濃度を好ましくは5重量%以下、より好ましくは3重
量%以下とする方法を併用することが有効である。たと
えば、シリカ等からなる含有粒子に対し、エチレングリ
コールの加熱処理によって粒子の表面処理を行うことに
より、粒子のポリマーに対する親和性が大幅に向上さ
れ、該粒子を含有するポリマーの核磁気共鳴(NMR)
における緩和時間HT1 を3.2秒以上に制御すること
ができる。さらに好ましくは3.3秒以上、特に好まし
くは3.4秒以上である。
【0016】本発明のフィルムは単層、積層いずれ形態
でも使用できる。積層とする場合、その構成は任意に設
定することができ、例えばA/B、A/B/A、A/B
/C等の積層構成(A、B、Cは互いに異なる組成の
層)が挙げられるが、特に限定されるものではない。し
かしいずれの場合においても、金属板側の層を構成する
ポリエステル層の核磁気共鳴(NMR)における緩和時
間HT1 が3.2秒以上であることが必要である。
【0017】本発明においては、優れた味特性、低溶出
性を発現するために、フィルムの主成分ポリエステル中
に含まれる遊離の芳香族ジカルボン酸モノメチルエステ
ルは2ppm以下であることが好ましい。より好ましく
は1.5ppm以下である。ここで、フィルム中に含ま
れる遊離の芳香族ジカルボン酸モノメチルエステルと
は、共重合芳香族ポリエステルの主な酸成分を構成する
芳香族ジカルボン酸と同じ酸のモノメチルエステルであ
り、例えば主たる酸成分がテレフタル酸であるときに
は、遊離のモノメチルテレフタレートのことである。芳
香族ジカルボン酸モノメチルエステルが2ppmを越え
るとフィルムから低分子成分が溶出しやすくなり、内容
物の味覚を損なう。このことは、レトルト後長期経時に
より更に悪化する。芳香族ジカルボン酸モノメチルエス
テルを2ppm以下とするためには、重合の出発原料と
して、テレフタル酸を使用することや固相重合により達
成することができるが、これに限定されるものではな
い。この芳香族ジカルボン酸モノメチルエステルを2p
pm以下とするのは、単層のフィルムの場合にはそのフ
ィルム全体をこの特性を満たすようにすればよいが、積
層構成とする場合には、とくに非金属板側、つまり、金
属缶の内容物側の層についてこの特性を満たすようにす
ればよい。
【0018】本発明においては、優れた低溶出性、味特
性、特に味覚性保持能力を発現させる目的で、主成分で
あるポリエステル中に含まれるTi、Mn、Mgの全金
属含有量が10ppm以下であることが好ましく、より
好ましくは5ppm以下、とくに好ましくは3ppm以
下である。
【0019】また、本発明のフィルムの取扱い性、加工
性を向上させるために、平均粒子径0.01〜10μm
の内部析出粒子、無機粒子および/または有機粒子など
の外部添加粒子の中から任意に選定される粒子が0.0
1〜50重量%含有されていることが好ましい。特に平
均粒子径0.1〜5μmの内部粒子、無機粒子および/
または有機粒子が0.01〜3重量%含有されているこ
とが缶内面に使用されるフィルムとして好ましい。内部
粒子の析出方法としては公知の技術を採用でき、例えば
特開昭48−61556号公報、特開昭51−1286
0号公報、特開昭53−41355号公報、特開昭54
−90397号公報などに記載の技術が適用できる。さ
らに特開昭55−20496号公報、特開昭59−20
4617号公報などの他の粒子との併用も行うことがで
きる。10μmを越える平均粒子径を有する粒子を使用
するとフィルムの欠陥が生じ易くなるので好ましくな
い。無機粒子および/または有機粒子としては、例えば
湿式および乾式シリカ、コロイダルシリカ、珪酸アル
ミ、酸化チタン、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、
硫酸バリウム、アルミナ、マイカ、カオリン、クレー等
の無機粒子およびスチレン、シリコーン、アクリル酸類
等を構成成分とする有機粒子等を挙げることができる。
なかでも好ましい粒子として、湿式および乾式コロイド
状シリカ、アルミナ等の無機粒子およびスチレン、シリ
コーン、アクリル酸、メタクリル酸、ポリエステル、ジ
ビニルベンゼン等を構成成分とする有機粒子等を挙げる
ことができる。これらの内部粒子、無機粒子および/ま
たは有機粒子は二種以上を併用してもよい。
【0020】本発明においては、缶の成形時におけるフ
ィルムの耐削れ性を向上させる点から不定形粒子を添加
することが好ましい。粒子添加量は0.01〜3重量%
であることが好ましく、0.01〜0.5重量%である
ことがより好ましく、さらに好ましくは0.02〜0.
2重量%である。0.01重量%未満ではフィルムの滑
りが悪く取扱い性が悪い。また、3重量%を越えると取
扱い性が悪化するおそれがあるばかりか、溶融性にも悪
影響を及ぼし、フィルムの金属板への接着性悪化の原因
になる。不定形粒子としては、特に経済性、取扱い性の
点から凝集シリカが好ましい。
【0021】本発明のフィルムを二軸延伸積層ポリエス
テルフィルムとする場合には、金属板側層、非金属板側
層それぞれの要求特性に応じて各種態様を採ることがで
きる。たとえば、(1)金属板側のフィルム層が核磁気
共鳴(NMR)における緩和時間HT1 が3.2秒以上
である、あるいは、さらに加えて主たる融解ピーク温度
が246℃以上であるフィルムであり、非金属板側のフ
ィルム層が、該層中に含有される遊離の芳香族ジカルボ
ン酸モノメチルエステルが2ppm未満であるフィルム
からなる構成、(2)金属板側のフィルム層が核磁気共
鳴(NMR)における緩和時間HT1 が3.2秒以上で
ある、あるいは、さらに加えて主たる融解ピーク温度が
246℃以上であるフィルムであり、非金属板側のフィ
ルム層が、Ti、Mn、Mgの全金属含有量が10pp
m以下であるフィルムからなる構成、(3)金属板側の
フィルム層が核磁気共鳴(NMR)における緩和時間H
1 が3.2秒以上である、あるいは、さらに加えて主
たる融解ピーク温度が246℃以上であるフィルムであ
り、非金属板側のフィルム層が、上述の不定形シリカが
0.01〜3重量%含有されているフィルムからなる構
成、等である。
【0022】本発明における二軸延伸フィルムは、主に
ラミネート性、成形性の点から面配向係数が0.095
〜0.130の範囲にあることが好ましく、より好まし
くは0.100〜0.120の範囲である。
【0023】また積層構成とする場合には、より一層の
ラミネート性、レトルト後の接着性向上の点から、非金
属板側層の面配向係数から金属板側層の面配向係数を引
いた値(Δfn)が0.001〜0.05であることが
好ましく、より好ましくは0.005〜0.03であ
る。
【0024】本発明では、フィルムと金属板の接着性を
さらに向上させる点からは、ポリエステルのカルボキシ
ル末端基量が35〜50当量/トンであることが好まし
く、特に好ましくは37〜47当量/トンである。積層
構成とする場合には金属板側層のカルボキシル末端基が
35〜50当量/トンであることが好ましい。
【0025】本発明では、味特性を向上させる点から
は、ポリエステルのカルボキシル末端基量が35当量/
トン未満であることが好ましく、特に好ましくは30当
量/トン未満である。積層構成とする場合には非金属板
側層のカルボキシル末端基が35当量/トン未満である
ことが好ましい。とくに、積層構成とする場合には、こ
の非金属板側層におけるカルボキシル末端基の要求特性
と、上記金属板側層のカルボキシル末端基要求特性とを
両立させることができる。
【0026】本発明では、接着性、味特性をより一層向
上させるためにポリエステルの固有粘度が0.6dl/
g以上であることが好ましく、さらに好ましくは0.6
2dl/g以上、特に好ましくは0.65dl/g以上
である。固有粘度が0.6dl/g未満ではオリゴマの
溶出などにより味特性が悪化することがあるため好まし
くない。
【0027】本発明のポリエステルフィルムにおいて
は、缶内面に使用される場合、中心線平均粗さRaは
0.005〜0.07μmであることが好ましく、さら
に好ましくは0.008〜0.05μmである。さら
に、最大粗さRtとの比Rt/Raが4〜50、好まし
くは6〜40であると高速製缶性が向上する。また、特
に飲料面側の中心線平均粗さRaは0.002〜0.0
4μmであることが好ましく、さらに好ましくは0.0
03〜0.03μmであると味特性が向上するので好ま
しい。
【0028】本発明のポリエステルを製造する際には、
各種の反応触媒、着色防止剤を使用することができ、反
応触媒としては例えばアルカリ金属化合物、アルカリ土
類金属化合物、亜鉛化合物、鉛化合物、マンガン化合
物、コバルト化合物、アルミニウム化合物、アンチモン
化合物、チタン化合物等、着色防止剤としては例えばリ
ン化合物等を用いることができる。好ましくは、通常ポ
リエステルの製造が完結する以前の任意の段階におい
て、重合触媒としてアンチモン化合物またはゲルマニウ
ム化合物、チタン化合物を添加することが好ましい。こ
のような方法としては例えば、ゲルマニウム化合物を例
にすると、ゲルマニウム化合物粉体をそのまま添加する
方法や、あるいは特公昭54−22234号公報に記載
されているように、ポリエステルの出発原料であるグリ
コール成分中にゲルマニウム化合物を溶解させて添加す
る方法等を挙げることができる。ゲルマニウム化合物と
しては、例えば二酸化ゲルマニウム、結晶水含有水酸化
ゲルマニウム、あるいはゲルマニウムテトラメトキシ
ド、ゲルマニウムテトラエトキシド、ゲルマニウムテト
ラブトキシド、ゲルマニウムエチレングリコキシド等の
ゲルマニウムアルコキシド化合物、ゲルマニウムフェノ
レート、ゲルマニウムβ−ナフトレート等のゲルマニウ
ムフェノキシド化合物、リン酸ゲルマニウム、亜リン酸
ゲルマニウム等のリン含有ゲルマニウム化合物、酢酸ゲ
ルマニウム等を挙げることができる。中でも二酸化ゲル
マニウムが好ましい。アンチモン化合物としては、特に
限定されないが例えば、三酸化アンチモンなどのアンチ
モン酸化物、酢酸アンチモンなどが挙げられる。チタン
化合物としては、特に限定されないがテトラエチルチタ
ネート、テトラブチルチタネートなどのアルキルチタネ
ート化合物などが好ましく使用される。
【0029】例えばポリエチレンテレフタレートを製造
する際に、ゲルマニウム化合物として二酸化ゲルマニウ
ムを添加する場合について説明する。テレフタル酸成分
とエチレングリコールをエステル交換またはエステル化
反応せしめ、次いで二酸化ゲルマニウム、リン化合物を
添加し、引き続き高温、減圧下で一定のジエチレングリ
コール含有量になるまで重縮合反応せしめ、ゲルマニウ
ム元素含有重合体を得る。さらに、好ましくは得られた
重合体をその融点以下の温度において減圧下または不活
性ガス雰囲気下で固相重合反応せしめ、アセトアデルヒ
ドの含有量を減少させ、所定の固有粘度、カルボキシル
末端基を得る方法等を挙げることができる。
【0030】本発明におけるポリエステルは、好ましく
はジエチレングリコール成分量が0.01〜3.5重量
%、さらに好ましくは0.01〜2.5重量%、特に好
ましくは0.01〜2.0重量%であることが製缶工程
での熱処理、製缶後のレトルト処理などの多くの熱履歴
を受けても優れた味特性を維持する上で望ましい。この
ことは、200℃以上での耐酸化分解性が向上するもの
と考えられ、さらに公知の酸化防止剤を0.0001〜
1重量%添加してもよい。また、特性を損ねない範囲で
ジエチレングリコールをポリマー製造時に添加してもよ
い。
【0031】また、味特性を良好にする上で、フィルム
中のアセトアルデヒドの含有量を好ましくは25ppm
以下、さらに好ましくは20ppm以下に抑えることが
望ましい。アセトアルデヒドの含有量が25ppmを越
えると味特性に劣る。フィルム中のアセトアルデヒドの
含有量を25pm以下とする方法は特に限定されるもの
ではないが、例えばポリエステルを重縮合反応等で製造
する際の熱分解によって生じるアセトアルデヒドを除去
するため、ポリエステルを減圧下あるいは不活性ガス雰
囲気下において、ポリエステルの融点以下の温度で熱処
理する方法、好ましくはポリエステルを減圧下あるいは
不活性ガス雰囲気下において155℃以上、融点以下の
温度で固相重合する方法、ベント式押出機を使用して溶
融押出する方法、ポリマーを溶融押出する際に押出温度
を高融点ポリマー側の融点+30℃以内、好ましくは融
点+25℃以内で、短時間、好ましくは平均滞留時間1
時間以内で押し出す方法等を挙げることができる。
【0032】本発明の二軸延伸フィルムの厚さは、金属
にラミネートした後の成形性、金属に対する被覆性、耐
衝撃性、味特性の点で、3〜50μmであることが好ま
しく、さらに好ましくは5〜35μmであり、特に好ま
しくは10〜30μmである。積層にて使用される場
合、熱可塑性ポリマー、熱硬化性ポリマーなどのポリマ
ーを積層してもよく、ポリエステル、例えば高分子量ポ
リエチレンテレフタレート、イソフタル酸共重合ポリエ
チレンテレフタレート、ナフタレンジカルボン酸共重合
ポリエチレンテレフタレート、ブタンジオール、イソフ
タル酸残基骨格を有する共重合ポリエチレンテレフタレ
ート、さらにジエチレングリコールを添加、共重合した
ポリエステルなどが好ましく使用される。
【0033】本発明における二軸延伸フィルムの製造方
法としては、特に限定されないが、例えばポリエステル
を必要に応じて乾燥した後、公知の溶融押出機に供給
し、スリット状のダイからシート状に押し出し、静電印
加などの方式によりキャスティングドラムに密着させ冷
却固化し未延伸シートを得る。延伸方式としては、同時
二軸、逐次二軸延伸いずれでもよいが、該未延伸シート
をフィルムの長手方向及び幅方向に延伸、熱処理し、目
的とする面配向度のフィルムを得る。好ましくはフィル
ムの品質の点でテンター方式によるものが好ましく、長
手方向に延伸した後、幅方向に延伸する逐次二軸延伸方
式、長手方向、幅方向をほぼ同時に延伸していく同時二
軸延伸方式が望ましい。延伸倍率としてはそれぞれの方
向に1.6〜4.2倍、好ましくは1.7〜4.0倍で
ある。長手方向、幅方向の延伸倍率はどちらを大きくし
てもよく、同一としてもよい。また、延伸速度は100
0%/分〜200000%/分であることが望ましく、
延伸温度はポリエステルのガラス転移温度以上ガラス転
移温度+100℃以下であれば任意の温度とすることが
できるが、通常は80〜170℃が好ましい。更に二軸
延伸の後にフィルムの熱処理を行うが、この熱処理はオ
ーブン中、加熱されたロール上等、従来公知の任意の方
法で行なうことができる。熱処理温度は120℃以上2
45℃以下の任意の温度とすることができるが、好まし
くは120〜240℃である。また熱処理時間は任意と
することができるが、通常1〜60秒間行うのが好まし
い。熱処理はフィルムをその長手方向および/または幅
方向に弛緩させつつ行ってもよい。さらに、再延伸を各
方向に対して1回以上行ってもよく、その後熱処理を行
ってもよい。
【0034】また、フィルムにコロナ放電処理などの表
面処理を施すことにより接着性を向上させることはさら
に特性を向上させる上で好ましい。さらに、本発明のフ
ィルム上には各種コーティングを施してもよく、その塗
布化合物、方法、厚みは、本発明の効果を損なわない範
囲であれば、特に限定されない。
【0035】本発明における金属板としては特に限定さ
れないが、成形性の点で鉄やアルミニウムなどを素材と
する金属板が好ましい。さらに、鉄を素材とする金属板
の場合、その表面に接着性や耐腐食性を改良する無機酸
化物被膜層、例えばクロム酸処理、リン酸処理、クロム
酸/リン酸処理、電解クロム酸処理、クロメート処理、
クロムクロメート処理などで代表される化成処理被覆層
を設けてもよい。特に金属クロム換算値でクロムとして
6.5〜150mg/m2 のクロム水和酸化物が好まし
く、さらに、展延性金属メッキ層、例えばニッケル、ス
ズ、亜鉛、アルミニウム、砲金、真ちゅうなどを設けて
もよい。スズメッキの場合0.5〜15mg/m2 、ニ
ッケルまたはアルミニウムの場合1.8〜20g/m2
のメッキ量を有するものが好ましい。
【0036】本発明の二軸延伸ポリエステルフィルム
は、金属缶に適用される場合、金属板等にラミネートし
た後、絞り成形やしごき成形によって製造されるツーピ
ース金属缶の内面被覆用に好適に使用することができ
る。また、ツーピース缶の蓋部分、あるいはスリーピー
ス缶の胴、蓋、底の被覆用としても良好な金属接着性、
成形性を有するため好ましく使用することができる。
【0037】
【実施例】以下、実施例によって本発明をより具体的に
説明する。なお、本発明の説明に用いた各特性は以下の
方法により測定、評価した。 (1)ポリエステルの固有粘度 ポリエステルをオルソクロロフェノールに溶解し、25
℃において測定した。
【0038】(2)ポリエステルの融解ピーク温度(融
点) ポリエステルを結晶化させ、示差走査熱量計(パーキン
・エルマー社製DSC2型)により、10℃/分の昇温
速度で測定し融解のピーク温度を融点とした。
【0039】(3)面配向係数(fn) ナトリウムD線(波長589nm)を光源として、アッ
ベ屈折計を用いて長手方向、幅方向、厚み方向の屈折率
(それぞれNx,Ny,Nz)から得られる面配向係数
fn=(Nx+Ny)/2−Nzを計算して求めた。
【0040】(4)固体高分解能NMRによるプロトン
の縦緩和時間T1 測定 固体NMRの測定装置は、日本電子(株)製スペクトロ
メータJNM−GX270、日本電子(株)製固体アン
プ、MASコントローラNM−GSH27MU、日本電
子(株)製プロープNM−GSH27T VT.W)を
用いた。測定は1H核のT1 (縦緩和時間)測定を実施
した。測定は、温度24.5℃、湿度50RH%、静磁
場強度6.34T(テスラ)下で、 1H、13Cの共鳴周
波数はそれぞれ270.2MHz、67.94MHzで
ある。ケミカルシフトの異方性の影響を消すためにMA
S(マジック角度回転)法を採用した。回転数は3.5
〜3.7kHzで行った。パルス系列の条件は、 1Hに
対して90°、パルス幅4μsec、ロッキング磁場強
度62.5kHzとした。 1Hの分極を13Cに移すCP
(クロスポーラリゼーション)の接触時間は1.5ms
ecである。可変パラメーターとしては0.001ms
ec、0.5msec、5msec、50msec、1
00msec、500msec、1sec、3sec、
5sec、10sec、40secを用いた。待ち時間
τ後に誘起される13Cの磁化ベクトルの自由誘導減衰
(FID)を測定した(FID)測定中 1Hによる双極
子相互作用の影響を除去するために高出力デカップリン
グを行った。なお、S/N比を向上させるため、256
回の積算を行った)。また、パルス繰り返し時間として
は、12secで行った。なお、測定ピーク(64、1
30、134、164ppm)について下記解析を行
い、各成分のT1 を求め、平均値をT1 とした(内部標
準シリコーンゴム1.56ppm)。 M=M0 {1−2exp(−τ/T1 )} M0 :熱平衡状態(待ち時間τ=40msec)の時の
磁化強度 M :待ち時間τの時の磁化強度 各待ち時間に対して観測されたピーク強度を片対数プロ
ットし、その傾きを最小2乗法フィッティングすること
によりT1 値を求めた。
【0041】(5)Ti、Mn、Mgの全金属含有量 蛍光X線測定により、各元素量と蛍光X線強度の検量線
から、各元素量を定量した。
【0042】(6)ジカルボン酸モノメチルエステル
(MMT)含有量 フィルムから500mgを削り取り、これをヘキサフル
オロイソプロパノールに溶解させる。これにメタノール
を加え濾過した濾液を液体クロマトグラフにかけフィル
ム中のジカルボン酸モノメチルエステル量を定量した。
【0043】(7)平均粒子径 フィルムの表面から熱可塑性樹脂をプラズマ低温灰化処
理法で除去し粒子を露出させる。処理条件は熱可塑性樹
脂は灰化されるが粒子はダメージを受けない条件を選択
する。これを走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、粒
子の画像をイメージアナライザーで処理する。観察箇所
を変えて粒子数5,000個以上で次の数値処理を行い
それによって求めた数平均径Dを平均粒径とする。 D=ΣDi/N ここで、Diは粒子の円相当径、Nは粒子数である。な
お、内部粒子ではフィルムの切片断面を透過型顕微鏡観
察により行ってもよい。
【0044】(8)ラミネート性 板厚0.2mmのティンフリースチール金属板を加熱
(フィルムの融点〜融点+30℃の範囲の温度で、非金
属板側の面の面配向係数fnの平均値が0.02〜0.
03となる条件)しておいて50m/分でフィルムを貼
り合わせた後急冷し、金属板にラミネートさせた後のフ
ィルムの面配向係数を測定する。これを10個のサンプ
ルについて行い、その中の面配向係数の最大値と最小値
の差により以下の基準でラミネート性を評価した。 特A級:0.005未満 A級:0.005以上0.01未満 B級:0.01以上0.02未満 C級:0.02以上
【0045】(9)接着性(レトルト後の接着力) (8)項で得られたラミネート鋼板を幅30mmに切り
取り、一部をフィルムを残して鋼板のみをカットし、カ
ットした部分に105gの錘を吊し125℃、25分間
のレトルト処理を行った。レトルト後の鋼板からのフィ
ルムの剥離長さで評価を行った。 特A級:5mm未満 A級:10mm未満5mm以上 B級:15mm未満10mm以上 C級:15mm以上
【0046】(10)耐摩耗性 上記ラミネート鋼板を絞り成形機でコイル10000m
成形(成形比(最大厚み/最小厚み)=1.5、成形可
能温度領域で成形)し、缶(直径6cm,高さ12c
m)を得た。この時のツールに付着したフィルムの削れ
量を測定し、耐摩耗性を評価した。 A級:1mg未満 B級:1〜3mg C級:3mgを越えるもの
【0047】(11)味特性 上記缶に125℃×25分の加圧蒸気処理を行った後、
水を充填し、40℃密封後1ヶ月放置し、その後開封し
て液温10℃に冷却して液の濁りにより、以下の基準で
評価した。 特A級:全く濁りがみられない。 A級:濁りがほとんど見られない。 B級:やや濁りが見られる。 C級:全面に濁りが見られる。 D級:全面にかなり濁っている。
【0048】実施例1 テレフタル酸、イソフタル酸にエチレングリコール(E
G)をEG/酸成分モル比1.1で仕込みエステル化反
応を行い、さらに重合触媒として二酸化ゲルマニウム、
耐熱安定剤としてリン酸を加え、次いで平均粒径0.4
μmの凝集乾式シリカ粒子をエチレングリコールの加熱
処理(沸点下で2時間処理)による表面処理を行い、そ
のエチレングリコールスラリーを粒子として0.15重
量部となるように2回にわけて添加した。引き続いて常
法に従い重縮合反応を行い、イソフタル酸共重合ポリエ
チレンテレフタレート(固有粘度0.69dl/g,融
点224℃,カルボキシル末端量36当量/トン)を得
た。得られたポリエスエルを180℃3時間真空乾燥
後、押出機に供給し、口金から吐出後、静電印加(6.
7kv)しながら鏡面冷却ドラムにて冷却固化して未延
伸フィルムを得た。この未延伸フィルムを温度98℃に
て長手方向に3.04倍延伸し、予熱温度95℃(3.
5秒)、延伸温度111℃で幅方向に3.04倍延伸し
た後、180℃にて弛緩5%、5秒間熱処理し、厚さ2
5μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。得られ
たフィルムの特性を表1に示す。評価結果は表1に示す
通り、極めて優れたものであった。
【0049】実施例2 金属板側層を構成するポリエステルBとして平均粒子径
1.6μmの単分散型球状シリカでかつ実施例1と同様
の表面処理を行ったものを0.1重量%含有するイソフ
タル酸共重合ポリエチレンテレフタレート(固有粘度
0.69dl/g,融点224℃,カルボキシル末端量
39当量/トン)と、非金属板側層を構成するポリエス
テルAとしてEG沸点下で2.5時間加熱処理した平均
粒子径0.5μmの単分散型球状シリカを0.1重量%
含有するイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレー
ト(固有粘度0.72dl/g,融点226℃,カルボ
キシル末端量24当量/トン)を各々180℃3時間真
空乾燥後、別々の押出機に供給し、ピノールにてB/A
=1:4に積層し、口金から吐出後、静電印加(6.7
kv)しながら鏡面冷却ドラムにて冷却固化して未延伸
フィルムを得た。この未延伸フィルムを温度99℃にて
長手方向に3.05倍し、予熱温度95℃(3秒)、延
伸温度110℃で幅方向に3.05倍延伸した後、18
0℃にて弛緩5%、5秒間熱処理し、厚さ25μmの二
軸延伸積層ポリエステルフィルムを得た。得られたフィ
ルムの非金属板側層中における遊離の芳香族ジカルボン
酸モノメチルエステルの含有量は0.5ppmであり、
Ti、Mn、Mgの全金属含有量は2ppmであった。
フィルム特性、缶特性は表1に示した通りであり、優れ
た特性を得ることができた。
【0050】実施例3 非金属板側層を構成するポリエステルAとして実施例1
の凝集乾式シリカを0.05重量%含有した2,6ーナ
フタレンジカルボン酸共重合PET(固有粘度0.72
dl/g,融点246℃,カルボキシル末端量24当量
/トン)と、金属板側層を構成するポリエステルBとし
て実施例2と同じ条件で粒子を含有したイソフタル酸共
重合ポリエチレンテレフタレート(固有粘度0.69d
l/g,融点224℃,カルボキシル末端量39当量/
トン)を各々180℃3時間真空乾燥後、別々の押出機
に供給し、ピノールにてB/A=1:4に積層し、口金
から吐出後、静電印加(6.7kv)しながら鏡面冷却
ドラムにて冷却固化して未延伸フィルムを得た。この未
延伸フィルムを温度108℃にて長手方向に3.0倍
し、延伸温度120℃で幅方向に3.0倍延伸した後、
180℃にて弛緩5%、5秒間熱処理し、厚さ20μm
の二軸延伸積層ポリエステルフィルムを得た。得られた
フィルムの非金属板側層中における遊離の芳香族ジカル
ボン酸モノメチルエステルの含有量は4ppmであり、
Ti、Mn、Mgの全金属含有量は15ppmであっ
た。フィルム特性、缶特性は表1に示した通りであり、
優れた特性を得ることができた。
【0051】実施例4 非金属板側層を構成するポリエステルAとして実施例1
の凝集乾式シリカを0.25重量%含有したPET(固
有粘度0.68dl/g,融点256℃,カルボキシル
末端量30当量/トン)と、金属板側層を構成するポリ
エステルBとして平均粒子径0.5μmの単分散型球状
シリカでかつ実施例1と同様の表面処理を行ったものを
0.15重量%含有したイソフタル酸共重合ポリエチレ
ンテレフタレート(固有粘度0.68dl/g,融点2
24℃,カルボキシル末端量38当量/トン)を各々1
80℃3時間真空乾燥後、別々の押出機に供給し、ピノ
ールにてB/A=3:1に積層し、口金から吐出後、静
電印加(6.7kv)しながら鏡面冷却ドラムにて冷却
固化して未延伸フィルムを得た。この未延伸フィルムを
温度111℃にて長手方向に3.0倍し、延伸温度12
0℃で幅方向に3.0倍延伸した後、180℃にて弛緩
5%、5秒間熱処理し、厚さ20μmの二軸延伸積層ポ
リエステルフィルムを得た。得られたフィルムの非金属
板側層中における遊離の芳香族ジカルボン酸モノメチル
エステルの含有量は0ppmであり、Ti、Mn、Mg
の全金属含有量は0ppmであった。フィルム特性、缶
特性は表1に示した通りであり、優れた特性を得ること
ができた。
【0052】実施例5 非金属板側層を構成するポリエステルAとして平均粒径
0.6μmの凝集乾式シリカを0.08重量%含有した
PET(固有粘度0.65dl/g,融点256℃,カ
ルボキシル末端量40当量/トン)と、金属板側層を構
成するポリエステルBとして平均粒子径0.8μmの単
分散型球状シリカでかつ実施例1と同様の表面処理を行
ったものを0.12重量%含有したイソフタル酸共重合
ポリエチレンテレフタレート(固有粘度0.65dl/
g,融点247℃,カルボキシル末端量41当量/ト
ン)を各々180℃3時間真空乾燥後、別々の押出機に
供給し、ピノールにてB/A=3:1に積層し、口金か
ら吐出後、静電印加(6.7kv)しながら鏡面冷却ド
ラムにて冷却固化して未延伸フィルムを得た。この未延
伸フィルムを温度111℃にて長手方向に3.0倍し、
延伸温度125℃で幅方向に3.0倍延伸した後、19
2℃にて弛緩5%、5秒間熱処理し、厚さ20μmの二
軸延伸積層ポリエステルフィルムを得た。得られたフィ
ルムの非金属板側層中における遊離の芳香族ジカルボン
酸モノメチルエステルの含有量は0ppmであり、T
i、Mn、Mgの全金属含有量は0ppmであった。フ
ィルム特性、缶特性は表1に示した通りであり、優れた
特性を得ることができた。
【0053】実施例6 非金属板側層を構成するポリエステルAとして平均粒径
0.6μmの凝集乾式シリカを0.1重量%含有したイ
ソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート(固有粘
度0.68dl/g,融点226℃,カルボキシル末端
量29当量/トン)と、金属板側層を構成するポリエス
テルBとして平均粒子径0.8μmの単分散型球状シリ
カでかつ実施例1と同様の表面処理を行ったものを0.
12重量%含有した2,6−ナフタレンジカルボン酸共
重合PET(固有粘度0.68dl/g,融点226
℃,カルボキシル末端量36当量/トン)を各々180
℃3時間真空乾燥後、別々の押出機に供給し、ピノール
にてB/A=1:1に積層し、口金から吐出後、静電印
加(6.7kv)しながら鏡面冷却ドラムにて冷却固化
して未延伸フィルムを得た。この未延伸フィルムを温度
111℃にて長手方向に3.0倍し、延伸温度125℃
で幅方向に3.0倍延伸した後、192℃にて弛緩5
%、5秒間熱処理し、厚さ20μmの二軸延伸積層ポリ
エステルフィルムを得た。得られたフィルムの非金属板
側層中における遊離の芳香族ジカルボン酸モノメチルエ
ステルの含有量は0ppmであり、Ti、Mn、Mgの
全金属含有量は15ppmであった。フィルム特性、缶
特性は表1に示した通りであり、優れた特性を得ること
ができた。
【0054】比較例1 平均粒径1.3μmの炭酸カルシウム粒子を0.3重量
%含有したイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレ
ート(固有粘度0.62dl/g,融点222℃,カル
ボキシル末端量43当量/トン)を180℃3時間真空
乾燥後、押出機に供給し、口金から吐出後、静電印加
(6.7kv)しながら鏡面冷却ドラムにて冷却固化し
て未延伸フィルムを得た。この未延伸フィルムを温度9
8℃にて長手方向に3.0倍延伸し、延伸温度110℃
で幅方向に3.05倍延伸した後、170℃にて弛緩5
%、5秒間熱処理し、厚さ20μmの二軸延伸ポリエス
テルフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に
示す。評価結果は表1に示す通り、劣ったものであっ
た。
【0055】比較例2 平均粒径0.6μmの凝集乾式シリカを0.6重量%含
有したイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート
(固有粘度0.62dl/g,融点220℃,カルボキ
シル末端量44当量/トン)を180℃3時間真空乾燥
後、押出機に供給し、口金から吐出後、静電印加(6.
7kv)しながら鏡面冷却ドラムにて冷却固化して未延
伸フィルムを得た。この未延伸フィルムを温度92℃に
て長手方向に3.5倍延伸し、延伸温度110℃で幅方
向に3.5倍延伸した後、160℃にて弛緩5%、5秒
間熱処理し、厚さ20μmの二軸延伸ポリエステルフィ
ルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。評
価結果は表1に示す通り大きく低下したものであった。
【0056】
【表1】
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、二軸延伸ポリエステル
フィルムからなる金属板貼合わせ成形加工用ポリエステ
ルフィルムにおいて、核磁気共鳴(NMR)における緩
和時間HT1 を特定値以上とすることにより、優れた味
特性とともに、優れたラミネート性、缶成形時の耐摩耗
性、レトルト後のフィルムと金属板板の接着性を得るこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29K 509:00 B29L 9:00 C08L 67:02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二軸延伸ポリエステルフィルムであっ
    て、核磁気共鳴(NMR)における緩和時間HT1
    3.2秒以上であることを特徴とする金属板貼合わせ成
    形加工用ポリエステルフィルム。
  2. 【請求項2】 フィルムの主たる融解ピーク温度が24
    6℃以上である請求項1に記載の金属板貼合わせ成形加
    工用ポリエステルフィルム。
  3. 【請求項3】 フィルム中に含有される遊離の芳香族ジ
    カルボン酸モノメチルエステルが2ppm未満である請
    求項1または2に記載の金属板貼合わせ成形加工用ポリ
    エステルフィルム。
  4. 【請求項4】 Ti、Mn、Mgの全金属含有量が10
    ppm以下である請求項1ないし3のいずれかに記載の
    金属板貼合わせ成形加工用ポリエステルフィルム。
  5. 【請求項5】 不定形シリカが0.01〜3重量%含有
    されている請求項1ないし4のいずれかに記載の金属板
    貼合わせ成形加工用ポリエステルフィルム。
  6. 【請求項6】 二軸延伸積層ポリエステルフィルムであ
    って、金属板側のフィルム層が請求項1または2に記載
    のフィルムからなる金属板貼合わせ成形加工用ポリエス
    テルフィルム。
  7. 【請求項7】 二軸延伸積層ポリエステルフィルムであ
    って、金属板側のフィルム層が請求項1または請求項2
    のフィルムであり、非金属板側のフィルム層が、該層中
    に含有される遊離の芳香族ジカルボン酸モノメチルエス
    テルが2ppm未満であるフィルムからなる、金属板貼
    合わせ成形加工用ポリエステルフィルム。
  8. 【請求項8】 二軸延伸積層ポリエステルフィルムであ
    って、金属板側のフィルム層が請求項1または請求項2
    のフィルムであり、非金属板側のフィルム層が、Ti、
    Mn、Mgの全金属含有量が10ppm以下であるフィ
    ルムからなる、金属板貼合わせ成形加工用ポリエステル
    フィルム。
  9. 【請求項9】 二軸延伸積層ポリエステルフィルムであ
    って、金属板側のフィルム層が請求項1または請求項2
    のフィルムであり、非金属板側のフィルム層が、不定形
    シリカが0.01〜3重量%含有されているフィルムか
    らなる、金属板貼合わせ成形加工用ポリエステルフィル
    ム。
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