JPH11255944A - 発泡性スチレン系樹脂粒子およびその製造方法 - Google Patents
発泡性スチレン系樹脂粒子およびその製造方法Info
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- JPH11255944A JPH11255944A JP5762898A JP5762898A JPH11255944A JP H11255944 A JPH11255944 A JP H11255944A JP 5762898 A JP5762898 A JP 5762898A JP 5762898 A JP5762898 A JP 5762898A JP H11255944 A JPH11255944 A JP H11255944A
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- PPBRXRYQALVLMV-UHFFFAOYSA-N Styrene Chemical compound C=CC1=CC=CC=C1 PPBRXRYQALVLMV-UHFFFAOYSA-N 0.000 title abstract 7
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- XNGIFLGASWRNHJ-UHFFFAOYSA-L phthalate(2-) Chemical compound [O-]C(=O)C1=CC=CC=C1C([O-])=O XNGIFLGASWRNHJ-UHFFFAOYSA-L 0.000 abstract 3
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- BJQHLKABXJIVAM-UHFFFAOYSA-N bis(2-ethylhexyl) phthalate Chemical compound CCCCC(CC)COC(=O)C1=CC=CC=C1C(=O)OCC(CC)CCCC BJQHLKABXJIVAM-UHFFFAOYSA-N 0.000 abstract 2
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 発泡性に優れ、しかも嵩密度が低くて、高い
強度を有する、特性のバランスに優れた発泡成形品が得
られる発泡性スチレン系樹脂粒子およびその製造方法を
提供する。 【解決手段】 粒子中心部におけるフタル酸エステルの
含有濃度を、粒子表層部におけるフタル酸エステルの含
有濃度と同等かあるいは高くしてなる発泡性スチレン系
樹脂粒子およびその製造方法である。
強度を有する、特性のバランスに優れた発泡成形品が得
られる発泡性スチレン系樹脂粒子およびその製造方法を
提供する。 【解決手段】 粒子中心部におけるフタル酸エステルの
含有濃度を、粒子表層部におけるフタル酸エステルの含
有濃度と同等かあるいは高くしてなる発泡性スチレン系
樹脂粒子およびその製造方法である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品容器や梱包あ
るいは緩衝材等として有用な発泡性スチレン系樹脂粒子
およびその製造方法に関する。さらに詳しくは、発泡性
に優れ、しかも嵩密度が低く、高い強度を有する、特性
のバランスに優れた発泡成形品が得られる発泡性スチレ
ン系樹脂粒子およびその製造方法に関する。
るいは緩衝材等として有用な発泡性スチレン系樹脂粒子
およびその製造方法に関する。さらに詳しくは、発泡性
に優れ、しかも嵩密度が低く、高い強度を有する、特性
のバランスに優れた発泡成形品が得られる発泡性スチレ
ン系樹脂粒子およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、食品用容器や梱包あるいは緩衝材
等に用いられる発泡プラスチック成形品材料として、優
れた断熱性、経済性および衛生性を有する観点から発泡
スチロールが多用されている。
等に用いられる発泡プラスチック成形品材料として、優
れた断熱性、経済性および衛生性を有する観点から発泡
スチロールが多用されている。
【0003】ここで、一般に、工業規模で行われている
発泡スチロール成形品の製造方法として、以下に示すよ
うな方法が採られている。まず、発泡性スチレン系樹脂
粒子をスチーム等により加熱し、所望の嵩密度まで発泡
(予備発泡)させる。次いで、熟成工程を経た後、成形
金型に充填し、再度加熱する。そして、最終的に未反応
物を発泡させて、所望の発泡スチロール成形品とする。
このとき、得られる発泡スチロール成形品の嵩密度は、
ほぼ予備発泡での嵩密度と同じとなる。したがって、嵩
密度の設定は、発泡スチロ−ル成形品に要求される強度
と、発泡性スチレン系樹脂粒子が持つ発泡性能によって
決定される。
発泡スチロール成形品の製造方法として、以下に示すよ
うな方法が採られている。まず、発泡性スチレン系樹脂
粒子をスチーム等により加熱し、所望の嵩密度まで発泡
(予備発泡)させる。次いで、熟成工程を経た後、成形
金型に充填し、再度加熱する。そして、最終的に未反応
物を発泡させて、所望の発泡スチロール成形品とする。
このとき、得られる発泡スチロール成形品の嵩密度は、
ほぼ予備発泡での嵩密度と同じとなる。したがって、嵩
密度の設定は、発泡スチロ−ル成形品に要求される強度
と、発泡性スチレン系樹脂粒子が持つ発泡性能によって
決定される。
【0004】そこで、発泡成型品を低密度とする方法と
しては、予備発泡のシステム面で改善方法と、材料面で
の改善方法とがある。例えば、特公昭58−58374
号公報には、それぞれの改善方法が開示されている。具
体的には、システム面で改善方法として、2段階発泡を
取り入れることにより、低密度化を図ろうとしている。
また、後者の方法としては、スチレン系単量体、ジアリ
ルフタレートおよびアクリル酸の共重合体、あるいはス
チレン系単量体、ジアリルフタレートおよびメタクリル
酸エステルの共重合体とすることにより、低密度化を図
ろうとしている。また、低密度化を図る後者の方法とし
て、特開昭63−221610号公報には、スチレン−
アクリロニトリル−ブタジエン(ABS)共重合体を使
用する方法が開示されている。しかしながら、これらの
方法は、低密度化のみを目的しており、成形体とした時
の強度の維持向上を図ることは困難であった。
しては、予備発泡のシステム面で改善方法と、材料面で
の改善方法とがある。例えば、特公昭58−58374
号公報には、それぞれの改善方法が開示されている。具
体的には、システム面で改善方法として、2段階発泡を
取り入れることにより、低密度化を図ろうとしている。
また、後者の方法としては、スチレン系単量体、ジアリ
ルフタレートおよびアクリル酸の共重合体、あるいはス
チレン系単量体、ジアリルフタレートおよびメタクリル
酸エステルの共重合体とすることにより、低密度化を図
ろうとしている。また、低密度化を図る後者の方法とし
て、特開昭63−221610号公報には、スチレン−
アクリロニトリル−ブタジエン(ABS)共重合体を使
用する方法が開示されている。しかしながら、これらの
方法は、低密度化のみを目的しており、成形体とした時
の強度の維持向上を図ることは困難であった。
【0005】また、低密度化を図るさらに別な方法とし
て、多量の発泡剤や可塑剤を含有させることにより、発
泡し易くする方法が提案されている。しかしながら、発
泡剤を多く含有させることは実験的に出来ても、流通過
程等では発泡剤の逸散のおそれがあり、工業的に、しか
も安定的に製造することは困難であった。また、可塑剤
を一律に増加させると、発泡体における気泡分布が不均
一化して、得られる発泡成型品の強度が低下するおそれ
が見られた。
て、多量の発泡剤や可塑剤を含有させることにより、発
泡し易くする方法が提案されている。しかしながら、発
泡剤を多く含有させることは実験的に出来ても、流通過
程等では発泡剤の逸散のおそれがあり、工業的に、しか
も安定的に製造することは困難であった。また、可塑剤
を一律に増加させると、発泡体における気泡分布が不均
一化して、得られる発泡成型品の強度が低下するおそれ
が見られた。
【0006】そこで、発泡プラスチック成形品の強度
は、主に嵩密度によって決定されるものの、一定の強度
を得るために、例えば、家電品等の梱包材や魚籍等の食
品容器に用いられる発泡スチロ−ル成形品の場合には、
嵩密度の値を0.17〜0.2g/cm3の範囲内の値
とし、建材等に用いられる通称「ブロック」と呼ばれる
大型成形品の場合には、嵩密度の値を、0.01〜0.
02g/cm3の範囲内の値と比較的高い値に設定して
いた。しかしながら、使用済み発泡スチロールの処理性
の問題や、より優れた経済性を追求する観点から、より
低い嵩密度の成形品で、しかも、より高い強度を示す、
特性バランスに優れた成形品が得られる発泡性スチレン
系樹脂粒子およびその製造方法の出現が望まれていた。
は、主に嵩密度によって決定されるものの、一定の強度
を得るために、例えば、家電品等の梱包材や魚籍等の食
品容器に用いられる発泡スチロ−ル成形品の場合には、
嵩密度の値を0.17〜0.2g/cm3の範囲内の値
とし、建材等に用いられる通称「ブロック」と呼ばれる
大型成形品の場合には、嵩密度の値を、0.01〜0.
02g/cm3の範囲内の値と比較的高い値に設定して
いた。しかしながら、使用済み発泡スチロールの処理性
の問題や、より優れた経済性を追求する観点から、より
低い嵩密度の成形品で、しかも、より高い強度を示す、
特性バランスに優れた成形品が得られる発泡性スチレン
系樹脂粒子およびその製造方法の出現が望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した問
題に鑑み、発泡性に優れ、しかも嵩密度が低く、高い強
度を有する発泡成形体が得られる発泡性スチレン系樹脂
粒子およびその製造方法を提供することを目的とする。
題に鑑み、発泡性に優れ、しかも嵩密度が低く、高い強
度を有する発泡成形体が得られる発泡性スチレン系樹脂
粒子およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、発泡性スチレ
ン系樹脂粒子において、当該発泡性スチレン系樹脂粒子
内にフタル酸エステルを含有し、かつ、粒子中心部にお
けるフタル酸エステルの含有濃度を、粒子表層部におけ
るフタル酸エステルの含有濃度と同等かそれよりも高く
した発泡性スチレン系樹脂粒子に関する。このように発
泡性スチレン系樹脂粒子を構成することにより、粒子中
心部も均一に発泡させ、粒子全体として優れた発泡性が
得られる。その結果、嵩密度が低く、しかも高い強度を
有する、特性のバランスに優れた発泡成形体が得られ
る。
ン系樹脂粒子において、当該発泡性スチレン系樹脂粒子
内にフタル酸エステルを含有し、かつ、粒子中心部にお
けるフタル酸エステルの含有濃度を、粒子表層部におけ
るフタル酸エステルの含有濃度と同等かそれよりも高く
した発泡性スチレン系樹脂粒子に関する。このように発
泡性スチレン系樹脂粒子を構成することにより、粒子中
心部も均一に発泡させ、粒子全体として優れた発泡性が
得られる。その結果、嵩密度が低く、しかも高い強度を
有する、特性のバランスに優れた発泡成形体が得られ
る。
【0009】なお、嵩密度(その逆数である発泡度)と
強度とのバランスの良さを示す指標として、発泡度と曲
げ強度とを掛けた値で定義されるバランス係数を提唱す
ることができる。そして、このバランス係数が、260
0(ml・N/g・cm3)以上の値、より好ましく
は、2650(ml・N/g・cm3)以上の値であれ
ば、嵩密度(その逆数である発泡度)と強度との、特性
のバランスに優れていると言える。
強度とのバランスの良さを示す指標として、発泡度と曲
げ強度とを掛けた値で定義されるバランス係数を提唱す
ることができる。そして、このバランス係数が、260
0(ml・N/g・cm3)以上の値、より好ましく
は、2650(ml・N/g・cm3)以上の値であれ
ば、嵩密度(その逆数である発泡度)と強度との、特性
のバランスに優れていると言える。
【0010】なお、この発明において、粒子中心部とは
粒子の中心付近を意味し、より具体的には、粒子を表面
から半径の1/2の距離に相当する球面で切断したとき
の、中心側部分を、粒子中心部と定義することができ
る。一方、粒子表層部とは、粒子の表面近傍部分を意味
し、より具体的には、粒子全体から、粒子中心部を除い
た部分と定義することができる。
粒子の中心付近を意味し、より具体的には、粒子を表面
から半径の1/2の距離に相当する球面で切断したとき
の、中心側部分を、粒子中心部と定義することができ
る。一方、粒子表層部とは、粒子の表面近傍部分を意味
し、より具体的には、粒子全体から、粒子中心部を除い
た部分と定義することができる。
【0011】また、本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子
を構成するにあたり、粒子中心部におけるフタル酸エス
テルの含有濃度を0.05〜2.0重量%の範囲内の値
とし、粒子表層部におけるフタル酸エステルの含有濃度
を0.01〜1.0重量%の範囲内の値とすることが好
ましい。
を構成するにあたり、粒子中心部におけるフタル酸エス
テルの含有濃度を0.05〜2.0重量%の範囲内の値
とし、粒子表層部におけるフタル酸エステルの含有濃度
を0.01〜1.0重量%の範囲内の値とすることが好
ましい。
【0012】また、本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子
を構成するにあたり、粒子中心部におけるフタル酸エス
テルの含有濃度と、粒子表層部におけるフタル酸エステ
ルの含有濃度との差を、0.01〜1.0重量%の範囲
内の値することが好ましい。
を構成するにあたり、粒子中心部におけるフタル酸エス
テルの含有濃度と、粒子表層部におけるフタル酸エステ
ルの含有濃度との差を、0.01〜1.0重量%の範囲
内の値することが好ましい。
【0013】また、本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子
を構成するにあたり、発泡性スチレン系樹脂粒子全体の
フタル酸エステルの含有濃度を、0.05〜1.0重量
%の範囲内の値とすることが好ましい。
を構成するにあたり、発泡性スチレン系樹脂粒子全体の
フタル酸エステルの含有濃度を、0.05〜1.0重量
%の範囲内の値とすることが好ましい。
【0014】また、本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子
を構成するにあたり、易揮発性発泡剤を含有し、かつ易
揮発性発泡剤とスチレン系樹脂粒子との合計量を100
重量%としたときに、当該易揮発性発泡剤の含有量を3
〜10重量%の範囲内の値とすることが好ましい。
を構成するにあたり、易揮発性発泡剤を含有し、かつ易
揮発性発泡剤とスチレン系樹脂粒子との合計量を100
重量%としたときに、当該易揮発性発泡剤の含有量を3
〜10重量%の範囲内の値とすることが好ましい。
【0015】また、本発明の別な態様は、以下の工程を
含むことを特徴とする発泡性スチレン系樹脂粒子の製造
方法に関する。 (1)スチレン系単量体を重合して、スチレン系樹脂粒
子本体を作製する工程。 (2)スチレン系樹脂粒子本体に、発泡剤を含浸させる
工程。 (3)スチレン系樹脂粒子本体に、フタル酸エステルを
含浸させる工程。 (4)発泡剤およびフタル酸エステルを含浸させたスチ
レン系樹脂粒子本体を、工程(2)および工程(3)の
温度よりも高い温度条件で保温処理する工程。
含むことを特徴とする発泡性スチレン系樹脂粒子の製造
方法に関する。 (1)スチレン系単量体を重合して、スチレン系樹脂粒
子本体を作製する工程。 (2)スチレン系樹脂粒子本体に、発泡剤を含浸させる
工程。 (3)スチレン系樹脂粒子本体に、フタル酸エステルを
含浸させる工程。 (4)発泡剤およびフタル酸エステルを含浸させたスチ
レン系樹脂粒子本体を、工程(2)および工程(3)の
温度よりも高い温度条件で保温処理する工程。
【0016】このように発泡性スチレン系樹脂粒子を製
造することにより、含浸した発泡剤およびフタル酸が粒
子中心部に向かってそれぞれ十分に拡散する。したがっ
て、粒子中心部におけるフタル酸エステルの含有濃度
を、効率的に、しかも簡易な操作により、粒子表層部に
おけるフタル酸エステルの含有濃度と同等かそれ以上の
値とすることができる。
造することにより、含浸した発泡剤およびフタル酸が粒
子中心部に向かってそれぞれ十分に拡散する。したがっ
て、粒子中心部におけるフタル酸エステルの含有濃度
を、効率的に、しかも簡易な操作により、粒子表層部に
おけるフタル酸エステルの含有濃度と同等かそれ以上の
値とすることができる。
【0017】また、本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子
の製造方法を実施するにあたり、工程(2)および工程
(3)の温度、あるいはいずれか一方を60〜100℃
の範囲内の値とするのが好ましい。
の製造方法を実施するにあたり、工程(2)および工程
(3)の温度、あるいはいずれか一方を60〜100℃
の範囲内の値とするのが好ましい。
【0018】また、本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子
の製造方法を実施するにあたり、工程(4)の温度を、
工程(2)および工程(3)の温度よりも20℃以上高
い値とするのが好ましい。より具体的には、工程(4)
の温度を、120〜140℃の範囲内の値とするのが好
ましい。
の製造方法を実施するにあたり、工程(4)の温度を、
工程(2)および工程(3)の温度よりも20℃以上高
い値とするのが好ましい。より具体的には、工程(4)
の温度を、120〜140℃の範囲内の値とするのが好
ましい。
【0019】また、本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子
の製造方法を実施するにあたり、発泡剤およびフタル酸
エステルを、スチレン系単量体の重合率が90%以上の
条件で含浸させることが好ましい。
の製造方法を実施するにあたり、発泡剤およびフタル酸
エステルを、スチレン系単量体の重合率が90%以上の
条件で含浸させることが好ましい。
【0020】また、本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子
の製造方法を実施するにあたり、保温処理を、1〜6時
間の範囲内で行うことが好ましい。
の製造方法を実施するにあたり、保温処理を、1〜6時
間の範囲内で行うことが好ましい。
【0021】また、本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子
の製造方法を実施するにあたり、発泡剤とスチレン系樹
脂粒子に対して、発泡剤の含浸量を3〜10重量%の範
囲内の値とすることが好ましい。
の製造方法を実施するにあたり、発泡剤とスチレン系樹
脂粒子に対して、発泡剤の含浸量を3〜10重量%の範
囲内の値とすることが好ましい。
【0022】また、本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子
の製造方法を実施するにあたり、フタル酸エステルとス
チレン系樹脂粒子に対して、フタル酸エステルの含浸量
を0.05〜1.0重量%の範囲内の値とすることこと
が好ましい。
の製造方法を実施するにあたり、フタル酸エステルとス
チレン系樹脂粒子に対して、フタル酸エステルの含浸量
を0.05〜1.0重量%の範囲内の値とすることこと
が好ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の発泡性スチレン系
樹脂粒子およびその製造方法に関する実施の形態を具体
的に説明する。
樹脂粒子およびその製造方法に関する実施の形態を具体
的に説明する。
【0024】1.発泡性スチレン系樹脂粒子
【0025】(1)スチレン系樹脂粒子本体 発泡性スチレン系樹脂粒子本体は、スチレン系樹脂粒子
本体に、一定量の発泡剤を含浸させることにより作製す
ることができる。
本体に、一定量の発泡剤を含浸させることにより作製す
ることができる。
【0026】ここで、使用するスチレン系樹脂粒子の種
類としては、特に制限はないが、例えばスチレンホモポ
リマーが挙げられる。また、スチレン単量体と共重合可
能な成分、例えばアクリロニトリル、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸ブチル等のメタクリル酸エステル類、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチ
ル等のアクリル酸エステル類、α−メチルスチレン、ク
ロルスチレン、ビニルトルエン等の、スチレン誘導体の
単量体の一種または二種以上と、スチレンモノマーとの
共重合体を挙げることができる。
類としては、特に制限はないが、例えばスチレンホモポ
リマーが挙げられる。また、スチレン単量体と共重合可
能な成分、例えばアクリロニトリル、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸ブチル等のメタクリル酸エステル類、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチ
ル等のアクリル酸エステル類、α−メチルスチレン、ク
ロルスチレン、ビニルトルエン等の、スチレン誘導体の
単量体の一種または二種以上と、スチレンモノマーとの
共重合体を挙げることができる。
【0027】また、スチレン系樹脂粒子本体の粒子径に
ついても特に制限されるものではないが、例えば、平均
粒子径が0.8〜2.5mmの範囲内の値であるスチレ
ン系樹脂粒子本体を使用することが好ましい。このよう
な範囲内のスチレン系樹脂粒子本体であれば、適度に発
泡して緻密な成形品とすることができる。また、このよ
うな範囲内のスチレン系樹脂粒子本体であれば、安定し
て製造することもできるためである。したがって、製造
の安定性と、発泡性のバランスがより良好な観点から、
平均粒子径が0.8〜2.0mmの範囲内の値であるス
チレン系樹脂粒子本体を使用することがより好ましい。
ついても特に制限されるものではないが、例えば、平均
粒子径が0.8〜2.5mmの範囲内の値であるスチレ
ン系樹脂粒子本体を使用することが好ましい。このよう
な範囲内のスチレン系樹脂粒子本体であれば、適度に発
泡して緻密な成形品とすることができる。また、このよ
うな範囲内のスチレン系樹脂粒子本体であれば、安定し
て製造することもできるためである。したがって、製造
の安定性と、発泡性のバランスがより良好な観点から、
平均粒子径が0.8〜2.0mmの範囲内の値であるス
チレン系樹脂粒子本体を使用することがより好ましい。
【0028】(2)発泡剤 また、発泡性スチレン系樹脂粒子を構成するには、発泡
剤を使用する必要があるが、発泡剤の種類としては、特
に制限はない。但し、一般に入手が容易で、常温で、液
体または気体状であることから、プロパン、イソブタ
ン、ノルマルブタン、イソペンタン、ノルマルペンタ
ン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素、またはフレオン1
1、フレオン12等のフロン系化合物等の、1種または
2種以上の易揮発性発泡剤を挙げることができる。ま
た、発泡助剤として、炭素数が6以上の脂肪族炭化水素
や、シクロヘキサン等の脂環族炭化水素、あるいは芳香
族炭化水素を、上記発泡剤と併用することも好ましい。
剤を使用する必要があるが、発泡剤の種類としては、特
に制限はない。但し、一般に入手が容易で、常温で、液
体または気体状であることから、プロパン、イソブタ
ン、ノルマルブタン、イソペンタン、ノルマルペンタ
ン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素、またはフレオン1
1、フレオン12等のフロン系化合物等の、1種または
2種以上の易揮発性発泡剤を挙げることができる。ま
た、発泡助剤として、炭素数が6以上の脂肪族炭化水素
や、シクロヘキサン等の脂環族炭化水素、あるいは芳香
族炭化水素を、上記発泡剤と併用することも好ましい。
【0029】また、発泡剤の添加量(配合割合)を、発
泡剤とスチレン系樹脂粒子との合計量に対して、3〜1
0重量%の範囲内の値とすることが好ましい。発泡剤の
添加量が、3重量%未満となると、発泡性が著しく低下
するおそれがあり、一方、10重量%を超えると、それ
以上添加しても発泡性はさほど変わらないためである。
泡剤とスチレン系樹脂粒子との合計量に対して、3〜1
0重量%の範囲内の値とすることが好ましい。発泡剤の
添加量が、3重量%未満となると、発泡性が著しく低下
するおそれがあり、一方、10重量%を超えると、それ
以上添加しても発泡性はさほど変わらないためである。
【0030】さらに、スチレン系樹脂粒子内への、発泡
剤の含浸方法についても特に制限はなく、従来一般的に
使用されてきた方法を採用することができる。
剤の含浸方法についても特に制限はなく、従来一般的に
使用されてきた方法を採用することができる。
【0031】(3)フタル酸エステル また、発泡性スチレン系樹脂粒子を構成するのに、以下
に示すフタル酸エステルを使用することが好ましい。
に示すフタル酸エステルを使用することが好ましい。
【0032】C6H4(COO−R)2
【0033】[式中、Rは、炭素数2〜12のアルキル
基を示す。]
基を示す。]
【0034】より具体的には、フタル酸ジメチル、フタ
ル酸ジエチル、フタル酸ジプロピル、フタル酸ジブチ
ル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ(2−エチルヘキ
シル)、イソフタル酸ジメチル、イソフタル酸ジエチ
ル、イソフタル酸ジプロピル、イソフタル酸ジブチル、
イソフタル酸ジヘプチル、イソフタル酸ジ(2−エチル
ヘキシル)、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジエ
チル、テレフタル酸ジプロピル、テレフタル酸ジブチ
ル、テレフタル酸ジヘプチル、テレフタル酸ジ(2−エ
チルヘキシル等の1種または2種以上を挙げることがで
きる。
ル酸ジエチル、フタル酸ジプロピル、フタル酸ジブチ
ル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ(2−エチルヘキ
シル)、イソフタル酸ジメチル、イソフタル酸ジエチ
ル、イソフタル酸ジプロピル、イソフタル酸ジブチル、
イソフタル酸ジヘプチル、イソフタル酸ジ(2−エチル
ヘキシル)、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジエ
チル、テレフタル酸ジプロピル、テレフタル酸ジブチ
ル、テレフタル酸ジヘプチル、テレフタル酸ジ(2−エ
チルヘキシル等の1種または2種以上を挙げることがで
きる。
【0035】次に、本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子
におけるフタル酸エステルの含有量について説明する。
本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子は、当該発泡性スチ
レン系樹脂粒子内にフタル酸エステルを含有し、かつ、
粒子中心部におけるフタル酸エステルの含有濃度を、粒
子表層部におけるフタル酸エステルの含有濃度よりも高
くしたものであれば良いが、具体的に、粒子中心部にお
けるフタル酸エステルの含有濃度を0.05〜2.0重
量%の範囲内の値とし、かつ、粒子表層部におけるフタ
ル酸エステルの含有濃度を0.01〜1.0重量%の範
囲内の値とすることが好ましい。粒子表層部および粒子
中心部のフタル酸エステルの含有濃度をこのような範囲
にそれぞれ制御することにより、より発泡性に優れ、嵩
密度が低く、しかも高い強度を有する発泡成形体が得ら
れる発泡性スチレン系樹脂粒子を提供することができる
ためである。なお、粒子表層部および粒子中心部のフタ
ル酸エステルの含有濃度は、保温処理工程における処理
温度や処理時間をそれぞれ調節することにより達成する
ことができる。
におけるフタル酸エステルの含有量について説明する。
本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子は、当該発泡性スチ
レン系樹脂粒子内にフタル酸エステルを含有し、かつ、
粒子中心部におけるフタル酸エステルの含有濃度を、粒
子表層部におけるフタル酸エステルの含有濃度よりも高
くしたものであれば良いが、具体的に、粒子中心部にお
けるフタル酸エステルの含有濃度を0.05〜2.0重
量%の範囲内の値とし、かつ、粒子表層部におけるフタ
ル酸エステルの含有濃度を0.01〜1.0重量%の範
囲内の値とすることが好ましい。粒子表層部および粒子
中心部のフタル酸エステルの含有濃度をこのような範囲
にそれぞれ制御することにより、より発泡性に優れ、嵩
密度が低く、しかも高い強度を有する発泡成形体が得ら
れる発泡性スチレン系樹脂粒子を提供することができる
ためである。なお、粒子表層部および粒子中心部のフタ
ル酸エステルの含有濃度は、保温処理工程における処理
温度や処理時間をそれぞれ調節することにより達成する
ことができる。
【0036】したがって、発泡性スチレン系樹脂粒子に
おける発泡性と、発泡成形体における嵩密度や強度との
バランスが優れている観点から、中心部におけるフタル
酸エステルの含有濃度を0.1〜1.0重量%の範囲内
の値とし、かつ、表層部におけるフタル酸エステルの含
有濃度を0.05〜0.8重量%の範囲内の値とするこ
とがより好ましい。
おける発泡性と、発泡成形体における嵩密度や強度との
バランスが優れている観点から、中心部におけるフタル
酸エステルの含有濃度を0.1〜1.0重量%の範囲内
の値とし、かつ、表層部におけるフタル酸エステルの含
有濃度を0.05〜0.8重量%の範囲内の値とするこ
とがより好ましい。
【0037】また、粒子中心部におけるフタル酸エステ
ルの含有濃度と、粒子表層部におけるフタル酸エステル
の含有濃度との差を考慮して、発泡性スチレン系樹脂粒
子全体におけるフタル酸エステルの含有量を決定するこ
とが好ましい。具体的に、当該差を、0〜1.0重量%
の範囲内の値することが好ましい。このような範囲内の
値とすると、より発泡性に優れ、嵩密度が低く、しかも
高い強度を有する発泡成形体が得られる発泡性スチレン
系樹脂粒子を提供することができる。
ルの含有濃度と、粒子表層部におけるフタル酸エステル
の含有濃度との差を考慮して、発泡性スチレン系樹脂粒
子全体におけるフタル酸エステルの含有量を決定するこ
とが好ましい。具体的に、当該差を、0〜1.0重量%
の範囲内の値することが好ましい。このような範囲内の
値とすると、より発泡性に優れ、嵩密度が低く、しかも
高い強度を有する発泡成形体が得られる発泡性スチレン
系樹脂粒子を提供することができる。
【0038】したがって、発泡性スチレン系樹脂粒子に
おける発泡性と、発泡成形体における嵩密度や強度との
バランスが優れている観点から、粒子中心部におけるフ
タル酸エステルの含有濃度と、粒子表層部におけるフタ
ル酸エステルの含有濃度との差を、0.01〜0.5重
量%の範囲内の値とすることがより好ましい。
おける発泡性と、発泡成形体における嵩密度や強度との
バランスが優れている観点から、粒子中心部におけるフ
タル酸エステルの含有濃度と、粒子表層部におけるフタ
ル酸エステルの含有濃度との差を、0.01〜0.5重
量%の範囲内の値とすることがより好ましい。
【0039】また、スチレン系樹脂粒子全体に含まれる
フタル酸エステルの添加量を、フタル酸エステルとスチ
レン系樹脂粒子との合計量を100重量%としたとき
に、0.05〜1.0重量%の範囲内の値とするのが好
ましい。フタル酸エステルの添加量が、0.05重量%
未満となると、発泡性が著しく低下するおそれがあり、
一方、1.0重量%を超えると、得られる発泡成形体の
強度が著しく低下するおそれがあるためである。したが
って、発泡性と発泡成形体の強度とのバランスがより良
好な観点から、スチレン系樹脂粒子全体に含まれるフタ
ル酸エステルの添加量を、0.1〜0.8重量%の範囲
内の値とするのがより好ましい。
フタル酸エステルの添加量を、フタル酸エステルとスチ
レン系樹脂粒子との合計量を100重量%としたとき
に、0.05〜1.0重量%の範囲内の値とするのが好
ましい。フタル酸エステルの添加量が、0.05重量%
未満となると、発泡性が著しく低下するおそれがあり、
一方、1.0重量%を超えると、得られる発泡成形体の
強度が著しく低下するおそれがあるためである。したが
って、発泡性と発泡成形体の強度とのバランスがより良
好な観点から、スチレン系樹脂粒子全体に含まれるフタ
ル酸エステルの添加量を、0.1〜0.8重量%の範囲
内の値とするのがより好ましい。
【0040】(4)被覆剤 発泡剤およびフタル酸エステルを含浸させた発泡性スチ
レン系樹脂粒子の表面に、被覆剤を積層(被覆)するこ
とが好ましい。このように被覆剤を用いることにより、
緻密で、強度に優れた発泡体を成形することができる。
このような被覆剤としては、通常発泡性ポリスチレンに
用いられるものをそのまま用いることができる。例え
ば、ジンクステアレート、ステアリン酸トリグリセライ
ド、ステアリン酸モノグリセライド、ひまし硬化油、ア
ミド化合物、シリコーン類および静電気防止剤などの1
種または2種以上を挙げることができる。なお、本発明
においては、スチレン系樹脂粒子本体に発泡剤およぴフ
タル酸ジ(2−エチルヘキシル)を含浸させて脱水乾燥
した後、上述した被覆剤を積層してもよい。このように
すると、発泡時におけるスチレン系樹脂粒子同士のブロ
ッキングを有効に防止することができ、また、熟成時の
静電気の発生を有効に防止することもできる。
レン系樹脂粒子の表面に、被覆剤を積層(被覆)するこ
とが好ましい。このように被覆剤を用いることにより、
緻密で、強度に優れた発泡体を成形することができる。
このような被覆剤としては、通常発泡性ポリスチレンに
用いられるものをそのまま用いることができる。例え
ば、ジンクステアレート、ステアリン酸トリグリセライ
ド、ステアリン酸モノグリセライド、ひまし硬化油、ア
ミド化合物、シリコーン類および静電気防止剤などの1
種または2種以上を挙げることができる。なお、本発明
においては、スチレン系樹脂粒子本体に発泡剤およぴフ
タル酸ジ(2−エチルヘキシル)を含浸させて脱水乾燥
した後、上述した被覆剤を積層してもよい。このように
すると、発泡時におけるスチレン系樹脂粒子同士のブロ
ッキングを有効に防止することができ、また、熟成時の
静電気の発生を有効に防止することもできる。
【0041】(5)発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方
法 本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子を製造するにあた
り、以下の工程を含むことが好ましい。このように発泡
性スチレン系樹脂粒子を製造すると、粒子中心部におけ
るフタル酸エステルの含有濃度を、粒子表層部における
フタル酸エステルの含有濃度と同様かそれよりも高くし
た発泡性スチレン系樹脂粒子を、容易に作製することが
できる。
法 本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子を製造するにあた
り、以下の工程を含むことが好ましい。このように発泡
性スチレン系樹脂粒子を製造すると、粒子中心部におけ
るフタル酸エステルの含有濃度を、粒子表層部における
フタル酸エステルの含有濃度と同様かそれよりも高くし
た発泡性スチレン系樹脂粒子を、容易に作製することが
できる。
【0042】1)スチレン系単量体を重合して、スチレ
ン系樹脂粒子本体を作製する工程。 2)スチレン系樹脂粒子本体に、発泡剤を含浸させる工
程。 3)スチレン系樹脂粒子本体に、フタル酸エステルを含
浸させる工程。 4)発泡剤およびフタル酸エステルを含浸させたスチレ
ン系樹脂粒子本体を、工程2)および工程3)の温度よ
りも高い温度条件で保温処理する工程。
ン系樹脂粒子本体を作製する工程。 2)スチレン系樹脂粒子本体に、発泡剤を含浸させる工
程。 3)スチレン系樹脂粒子本体に、フタル酸エステルを含
浸させる工程。 4)発泡剤およびフタル酸エステルを含浸させたスチレ
ン系樹脂粒子本体を、工程2)および工程3)の温度よ
りも高い温度条件で保温処理する工程。
【0043】ここで、具体的には、発泡剤を含浸させる
工程2)の温度を、60〜100℃の範囲内の値とする
のが好ましい。60℃より低い温度では、発泡剤の含浸
に要する時間が長くなり、生産性が悪くなるおそれがあ
るためである。また、保温処理温度が100℃を超える
と、スチレン系樹脂が軟化して、異形ビーズの発生が多
くなるおそれがあるためである。
工程2)の温度を、60〜100℃の範囲内の値とする
のが好ましい。60℃より低い温度では、発泡剤の含浸
に要する時間が長くなり、生産性が悪くなるおそれがあ
るためである。また、保温処理温度が100℃を超える
と、スチレン系樹脂が軟化して、異形ビーズの発生が多
くなるおそれがあるためである。
【0044】また、フタル酸エステルを含浸させる工程
3)の温度を、60〜100℃の範囲内の値とするのが
好ましい。工程3)の温度が60℃より低い温度では、
フタル酸エステルを含浸するに要する時間が長くなり、
生産性が悪くなるおそれがあるためである。また、工程
3)の温度が100℃を超えると、スチレン系樹脂が軟
化して、異形ビーズの発生が多くなるおそれがあるため
である。
3)の温度を、60〜100℃の範囲内の値とするのが
好ましい。工程3)の温度が60℃より低い温度では、
フタル酸エステルを含浸するに要する時間が長くなり、
生産性が悪くなるおそれがあるためである。また、工程
3)の温度が100℃を超えると、スチレン系樹脂が軟
化して、異形ビーズの発生が多くなるおそれがあるため
である。
【0045】したがって、工程2)の温度と工程3)の
温度とは、異なっていても良いが、同等とするのがより
好ましい。このようにこれらの温度を同じくすると、ス
チレン系樹脂粒子本体に対して、フタル酸エステルおよ
び発泡剤を、同一工程で、それぞれ同時に含浸させるこ
とができる。なお、その場合、均一にしかも容易に含浸
させることができる観点から、フタル酸エステルを発泡
剤中に予め溶解させた後、それらを同時に含浸させるこ
とが好ましい。
温度とは、異なっていても良いが、同等とするのがより
好ましい。このようにこれらの温度を同じくすると、ス
チレン系樹脂粒子本体に対して、フタル酸エステルおよ
び発泡剤を、同一工程で、それぞれ同時に含浸させるこ
とができる。なお、その場合、均一にしかも容易に含浸
させることができる観点から、フタル酸エステルを発泡
剤中に予め溶解させた後、それらを同時に含浸させるこ
とが好ましい。
【0046】また、具体的に、保温処理温度である工程
4)の温度を、工程2)および工程3)の温度よりも、
20℃以上高い温度とするのがより好ましい。保温処理
温度を20℃以上高い温度とすることにより、フタル酸
エステルの含浸をより十分なものとすることができる。
したがって、発泡性スチレン系樹脂粒子の中心部にフタ
ル酸エステルを多く分布させることができ、優れた発泡
性を得ることができる。
4)の温度を、工程2)および工程3)の温度よりも、
20℃以上高い温度とするのがより好ましい。保温処理
温度を20℃以上高い温度とすることにより、フタル酸
エステルの含浸をより十分なものとすることができる。
したがって、発泡性スチレン系樹脂粒子の中心部にフタ
ル酸エステルを多く分布させることができ、優れた発泡
性を得ることができる。
【0047】また、具体的に、工程4)の保温処理時間
を、1〜6時間の範囲内の値とするのが好ましい。保温
処理時間が1時間未満では、フタル酸エステルの拡散が
不十分となるおれがあり、粒子中心部分のフタル酸エス
テル量が増加しないおそれがあり、一方で、保温処理時
間が6時間を超えると、逆に生産性が低下するおそれが
生じるためである。したがって、保温処理時間を、2〜
5時間の範囲内の値とするのが好ましい。
を、1〜6時間の範囲内の値とするのが好ましい。保温
処理時間が1時間未満では、フタル酸エステルの拡散が
不十分となるおれがあり、粒子中心部分のフタル酸エス
テル量が増加しないおそれがあり、一方で、保温処理時
間が6時間を超えると、逆に生産性が低下するおそれが
生じるためである。したがって、保温処理時間を、2〜
5時間の範囲内の値とするのが好ましい。
【0048】また、発泡剤およびフタル酸エステルを、
スチレン系単量体の重合率が90%以上の条件で含浸さ
せることが好ましい。発泡剤およびフタル酸エステルを
重合初期の段階で添加して含浸すると、粒子径が大きく
なりやすく、粒度分布の調整が困難となるおそれが生じ
るためである。したがって、フタル酸エステルの添加
は、発泡性スチレン系樹脂粒子の粒子径がほぼ決定され
る時点、すなわち、スチレン系単量体の重合率が95%
以上に達した時点で行うのがより好ましい。
スチレン系単量体の重合率が90%以上の条件で含浸さ
せることが好ましい。発泡剤およびフタル酸エステルを
重合初期の段階で添加して含浸すると、粒子径が大きく
なりやすく、粒度分布の調整が困難となるおそれが生じ
るためである。したがって、フタル酸エステルの添加
は、発泡性スチレン系樹脂粒子の粒子径がほぼ決定され
る時点、すなわち、スチレン系単量体の重合率が95%
以上に達した時点で行うのがより好ましい。
【0049】次に、スチレン系単量体を重合して、スチ
レン系樹脂粒子本体を作製する方法について説明する。
この方法は特に制限されるものではないが、懸濁重合法
を採用することができる。具体的には、分数剤を含む水
性媒体中に、有機過酸化物を溶解したスチレン系単量体
を分散させて懸濁液を作成し、その後加熱してラジカル
を発生させて重合を行うことができる。
レン系樹脂粒子本体を作製する方法について説明する。
この方法は特に制限されるものではないが、懸濁重合法
を採用することができる。具体的には、分数剤を含む水
性媒体中に、有機過酸化物を溶解したスチレン系単量体
を分散させて懸濁液を作成し、その後加熱してラジカル
を発生させて重合を行うことができる。
【0050】また、懸濁重合及び発泡剤の含浸に際して
分散剤を使用することが好ましい。分散剤を使用するこ
とにより、スチレン系樹脂粒子本体を均一に重合するこ
とができ、また短時間で発泡剤を含浸させることができ
る。かかる分散剤として、難溶性無機塩と界面活性とを
併用したものや、ポリビニルアルコール(PVA)等の
有機分散剤等を用いることができる。
分散剤を使用することが好ましい。分散剤を使用するこ
とにより、スチレン系樹脂粒子本体を均一に重合するこ
とができ、また短時間で発泡剤を含浸させることができ
る。かかる分散剤として、難溶性無機塩と界面活性とを
併用したものや、ポリビニルアルコール(PVA)等の
有機分散剤等を用いることができる。
【0051】また、懸濁重合に際し使用する有機過酸化
物としては、10時間半減分解温度が50〜100℃の
範囲内であるものが好ましい。具体的に、例えば、ラウ
ロイルパーオキサイド、ペンゾイルパーオキサイド、t
−ブチルパーオキシベンゾエート、t一ブチルパーオキ
シイソプロピルカーボネイト等の1種または2種以上を
使用することができる。
物としては、10時間半減分解温度が50〜100℃の
範囲内であるものが好ましい。具体的に、例えば、ラウ
ロイルパーオキサイド、ペンゾイルパーオキサイド、t
−ブチルパーオキシベンゾエート、t一ブチルパーオキ
シイソプロピルカーボネイト等の1種または2種以上を
使用することができる。
【0052】また、連鎖移動剤を使用してスチレン系樹
脂粒子本体の分子量を調整することも好ましい。かかる
連鎖移動剤として、オクチルメルカプタン、ドデシルメ
ルカプタン、α−メチルスチレンダイマー等の1種また
は2種以上を使用することができる。
脂粒子本体の分子量を調整することも好ましい。かかる
連鎖移動剤として、オクチルメルカプタン、ドデシルメ
ルカプタン、α−メチルスチレンダイマー等の1種また
は2種以上を使用することができる。
【0053】
【実施例】以下、実施例によって、本発明を更に具体的
に説明する。但し、言うまでも無いが、以下の説明は、
本発明の例示であり、本発明は以下の説明に限定される
ものではない。
に説明する。但し、言うまでも無いが、以下の説明は、
本発明の例示であり、本発明は以下の説明に限定される
ものではない。
【0054】[実施例1] (発泡性スチレン系樹脂粒子の製造)撹拌機付の16リ
ットルのオートクレーブ中に、純水を6000g、燐酸
三カルシウムを9g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウムを0.3g、硫酸ナトリウムを4.2g、それぞ
れ入れて、200回転/分で撹拌しながら仕込んだ。つ
づいて、スチレン単量体を6000g、ベンゾイルパー
オキサイド15.0g、t−ブチルパーオキシイソプロ
ピルカーボネートを2.4g、エチレンビスアミド3g
を撹拌しながらさらに仕込んだ。仕込み完了後、オート
クレーブ内の温度を、室温から90℃まで昇温させた。
ットルのオートクレーブ中に、純水を6000g、燐酸
三カルシウムを9g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウムを0.3g、硫酸ナトリウムを4.2g、それぞ
れ入れて、200回転/分で撹拌しながら仕込んだ。つ
づいて、スチレン単量体を6000g、ベンゾイルパー
オキサイド15.0g、t−ブチルパーオキシイソプロ
ピルカーボネートを2.4g、エチレンビスアミド3g
を撹拌しながらさらに仕込んだ。仕込み完了後、オート
クレーブ内の温度を、室温から90℃まで昇温させた。
【0055】次いで、オートクレーブ内の温度を90℃
の温度に2時間保持した後、燐酸三カルシュウムを3
g、さらに3時間保持した後に、燐酸三カルシュウムを
6g、それぞれ追加した。その後、引き続きオートクレ
ーブ内の温度を90℃に保持したまま、4時間経過さ
せ、スチレン単量体の重合率を95%まで進めた。
の温度に2時間保持した後、燐酸三カルシュウムを3
g、さらに3時間保持した後に、燐酸三カルシュウムを
6g、それぞれ追加した。その後、引き続きオートクレ
ーブ内の温度を90℃に保持したまま、4時間経過さ
せ、スチレン単量体の重合率を95%まで進めた。
【0056】次いで、オートクレーブ内の温度を90℃
に保持したまま、30gのフタル酸ジ(2−エチルヘキ
シル)(商品名:ダイヤサイザーDOP)を90gのシ
クロヘキサンに溶解させて作成した混合液および480
gのブタンを順次、オートクレーブに圧入した。
に保持したまま、30gのフタル酸ジ(2−エチルヘキ
シル)(商品名:ダイヤサイザーDOP)を90gのシ
クロヘキサンに溶解させて作成した混合液および480
gのブタンを順次、オートクレーブに圧入した。
【0057】その後、オートクレーブ内の温度を120
℃に昇温し、そのまま4時間保温処理したのち室温まで
冷却した。このようにして、スチレン系樹脂粒子本体を
重合し、さらには、発泡剤およびフタル酸エステルを含
浸させて、スラリーを得た。
℃に昇温し、そのまま4時間保温処理したのち室温まで
冷却した。このようにして、スチレン系樹脂粒子本体を
重合し、さらには、発泡剤およびフタル酸エステルを含
浸させて、スラリーを得た。
【0058】次いで、オートクレーブ内からスラリーを
取り出し、さらに洗浄、脱水および乾燥した。そして、
14メッシュ通過、22メッシュ残の条件でふるいを用
いて分級した。さらに、ジンクステアレート0.08重
量%、ひまし硬化油0.05重量%をそれぞれ表面被覆
して、発泡性スチレン系樹脂体粒子を得た。
取り出し、さらに洗浄、脱水および乾燥した。そして、
14メッシュ通過、22メッシュ残の条件でふるいを用
いて分級した。さらに、ジンクステアレート0.08重
量%、ひまし硬化油0.05重量%をそれぞれ表面被覆
して、発泡性スチレン系樹脂体粒子を得た。
【0059】(発泡性スチレン系樹脂粒子の評価)得ら
れた発泡性スチレン系樹脂粒子における、残留スチレン
量、発泡度、フタル酸エステルの含有量を、以下に示す
方法でそれぞれ測定した。結果を表1に示した。また、
得られた発泡性スチレン系樹脂粒子から成形品を作製
し、曲げ強度を測定した。結果を表1に併せて示す。
れた発泡性スチレン系樹脂粒子における、残留スチレン
量、発泡度、フタル酸エステルの含有量を、以下に示す
方法でそれぞれ測定した。結果を表1に示した。また、
得られた発泡性スチレン系樹脂粒子から成形品を作製
し、曲げ強度を測定した。結果を表1に併せて示す。
【0060】(1)フタル酸エステルの定量 ガスクロマトグラフィー法で、得られた発泡性スチレン
系樹脂粒子全体、粒子中心部および、粒子表層部におけ
るフタル酸エステルの含有量をそれぞれ測定した。な
お、球状粒子の中心を通る軸に沿って、ミクロトーム
(REICHERT−NISSEIS、ライカ株式会社商品名)を用い
て2分割し、さらにそれぞれの半球から粒子中心部(粒
子表面から半径の1/2の距離に相当する球面で切断し
たときの、中心側部分)を切り出して、残りを表層部分
とした。また、フタル酸エステルの含有量を定量するに
あたり、パルミチン酸メチルを標準物質に用いて、溶出
時間と含有量との関係を示す検量線を作製し、当該検量
線から、所望するフタル酸エステルの含有量を算出し
た。
系樹脂粒子全体、粒子中心部および、粒子表層部におけ
るフタル酸エステルの含有量をそれぞれ測定した。な
お、球状粒子の中心を通る軸に沿って、ミクロトーム
(REICHERT−NISSEIS、ライカ株式会社商品名)を用い
て2分割し、さらにそれぞれの半球から粒子中心部(粒
子表面から半径の1/2の距離に相当する球面で切断し
たときの、中心側部分)を切り出して、残りを表層部分
とした。また、フタル酸エステルの含有量を定量するに
あたり、パルミチン酸メチルを標準物質に用いて、溶出
時間と含有量との関係を示す検量線を作製し、当該検量
線から、所望するフタル酸エステルの含有量を算出し
た。
【0061】(2)残留スチレンの定量 残留スチレン量は、厚生省告示昭和57年第20号に準
じて、ガスクロマトグラフィ法を用いて測定した。
じて、ガスクロマトグラフィ法を用いて測定した。
【0062】(3)発泡度の測定 まず、発泡剤の配合割合が7.0重量%の実施例で得た
発泡性スチレン系樹脂粒子を100℃の沸騰水中に10
分間浸漬した。得られた発泡粒子の嵩体積を、重量で除
して、算出した値を発泡性スチレン系樹脂粒子の発泡度
とした。なお、当該発泡度の逆数が嵩密度に相当し、発
泡度の値が大きいほど嵩密度が小さくなり、優れている
と言える。
発泡性スチレン系樹脂粒子を100℃の沸騰水中に10
分間浸漬した。得られた発泡粒子の嵩体積を、重量で除
して、算出した値を発泡性スチレン系樹脂粒子の発泡度
とした。なお、当該発泡度の逆数が嵩密度に相当し、発
泡度の値が大きいほど嵩密度が小さくなり、優れている
と言える。
【0063】(4)曲げ強度の測定 発泡性スチレン系樹脂粒子を、60ml/gで予備発泡
させ、約17時間熟成した。その後、タイセン工業社製
発泡スチロール成形機VS−500を用い、成型品肉厚
50mm、成形圧力0.7kg/cm2で成形し、密度
0.0167g/cm3の発泡成形体を得た。JIS−
A−9511規格に準じて、発泡成形体の曲げ強度を測
定した。
させ、約17時間熟成した。その後、タイセン工業社製
発泡スチロール成形機VS−500を用い、成型品肉厚
50mm、成形圧力0.7kg/cm2で成形し、密度
0.0167g/cm3の発泡成形体を得た。JIS−
A−9511規格に準じて、発泡成形体の曲げ強度を測
定した。
【0064】表1の結果から容易に理解されるように、
得られた発泡性スチレン系樹脂粒子における、粒子中心
部のフタル酸エステルの含有量と、粒子表層部のフタル
酸エステルの含有量とはほぼ等しく、粒子中心部のフタ
ル酸エステルの含有量割合は51重量%と優れた値であ
った。そのため、発泡度が95ml/gと低く、発泡度
と曲げ強度を掛けた値であるバランス係数も、2622
(ml・N/g・cm3)とかなり高い値であった。
得られた発泡性スチレン系樹脂粒子における、粒子中心
部のフタル酸エステルの含有量と、粒子表層部のフタル
酸エステルの含有量とはほぼ等しく、粒子中心部のフタ
ル酸エステルの含有量割合は51重量%と優れた値であ
った。そのため、発泡度が95ml/gと低く、発泡度
と曲げ強度を掛けた値であるバランス係数も、2622
(ml・N/g・cm3)とかなり高い値であった。
【0065】[実施例2]実施例1において、ブタン導
入後の保温処理温度を120℃から130℃に変更した
こと以外は、実施例1と同様の条件で、懸濁重合により
発泡性スチレン系樹脂粒子本体を得て、さらには、発泡
剤およびフタル酸エステルをそれぞれ含浸させることに
より、発泡性スチレン系樹脂粒子を得た。そして、実施
例1と同様に、得られた発泡性スチレン系樹脂粒子にお
ける、残留スチレン量、発泡度、フタル酸エステルの含
有量をそれぞれ測定した。結果を表1に示す。また、得
られた発泡性スチレン系樹脂粒子から成形品を作製し、
曲げ強度を測定した。結果を表1に併せて示す。
入後の保温処理温度を120℃から130℃に変更した
こと以外は、実施例1と同様の条件で、懸濁重合により
発泡性スチレン系樹脂粒子本体を得て、さらには、発泡
剤およびフタル酸エステルをそれぞれ含浸させることに
より、発泡性スチレン系樹脂粒子を得た。そして、実施
例1と同様に、得られた発泡性スチレン系樹脂粒子にお
ける、残留スチレン量、発泡度、フタル酸エステルの含
有量をそれぞれ測定した。結果を表1に示す。また、得
られた発泡性スチレン系樹脂粒子から成形品を作製し、
曲げ強度を測定した。結果を表1に併せて示す。
【0066】表1の結果から容易に理解されるように、
得られた発泡性スチレン系樹脂粒子における、粒子中心
部のフタル酸エステルの含有量と、粒子表層部のフタル
酸エステルの含有量とはほぼ等しく、粒子中心部のフタ
ル酸エステルの含有量割合は51%と優れた値であっ
た。そのため、発泡度が94ml/gと高く、発泡度と
曲げ強度を掛けた値であるバランス係数も、2651
(ml・N/g・cm3)とかなり高い値であった。
得られた発泡性スチレン系樹脂粒子における、粒子中心
部のフタル酸エステルの含有量と、粒子表層部のフタル
酸エステルの含有量とはほぼ等しく、粒子中心部のフタ
ル酸エステルの含有量割合は51%と優れた値であっ
た。そのため、発泡度が94ml/gと高く、発泡度と
曲げ強度を掛けた値であるバランス係数も、2651
(ml・N/g・cm3)とかなり高い値であった。
【0067】[実施例3]実施例1において、ブタン導
入後の保温処理時間を4時間から2時間と変更したこと
以外は、実施例1と同様の条件で、懸濁重合により発泡
性スチレン系樹脂粒子本体を得て、さらには、発泡剤お
よびフタル酸エステルをそれぞれ含浸させることによ
り、発泡性スチレン系樹脂粒子を得た。そして、実施例
1と同様に、得られた発泡性スチレン系樹脂粒子におけ
る、残留スチレン量、発泡度、フタル酸エステルの含有
量をそれぞれ測定した。結果を表1に示す。また、得ら
れた発泡性スチレン系樹脂粒子から成形品を作製し、曲
げ強度を測定した。結果を表1に併せて示す。
入後の保温処理時間を4時間から2時間と変更したこと
以外は、実施例1と同様の条件で、懸濁重合により発泡
性スチレン系樹脂粒子本体を得て、さらには、発泡剤お
よびフタル酸エステルをそれぞれ含浸させることによ
り、発泡性スチレン系樹脂粒子を得た。そして、実施例
1と同様に、得られた発泡性スチレン系樹脂粒子におけ
る、残留スチレン量、発泡度、フタル酸エステルの含有
量をそれぞれ測定した。結果を表1に示す。また、得ら
れた発泡性スチレン系樹脂粒子から成形品を作製し、曲
げ強度を測定した。結果を表1に併せて示す。
【0068】表1の結果から容易に理解されるように、
得られた発泡性スチレン系樹脂粒子における、粒子中心
部のフタル酸エステルの含有量が、粒子表層部のフタル
酸エステルの含有量よりも若干多く、粒子中心部のフタ
ル酸エステルの含有量割合は54%と優れた値であっ
た。そのため、発泡度が97ml/gと高く、発泡度と
曲げ強度を掛けた値であるバランス係数も、2697
(ml・N/g・cm3)とかなり高い値であった。
得られた発泡性スチレン系樹脂粒子における、粒子中心
部のフタル酸エステルの含有量が、粒子表層部のフタル
酸エステルの含有量よりも若干多く、粒子中心部のフタ
ル酸エステルの含有量割合は54%と優れた値であっ
た。そのため、発泡度が97ml/gと高く、発泡度と
曲げ強度を掛けた値であるバランス係数も、2697
(ml・N/g・cm3)とかなり高い値であった。
【0069】[実施例4]実施例1において、フタル酸
ジ(2−エチルヘキシル)をフタル酸ジ(n−デシル)
(試薬)に変えたこと以外は,実施例1と同様の条件
で、懸濁重合により発泡性スチレン系樹脂粒子本体を得
て、さらには、発泡剤およびフタル酸エステルをそれぞ
れ含浸させることにより、発泡性スチレン系樹脂粒子を
得た。そして、実施例1と同様に、得られた発泡性スチ
レン系樹脂粒子における、残留スチレン量、発泡度、フ
タル酸エステルの含有量をそれぞれ測定した。結果を表
1に示す。また、得られた発泡性スチレン系樹脂粒子か
ら成形品を作製し、曲げ強度を測定した。結果を表1に
併せて示す。
ジ(2−エチルヘキシル)をフタル酸ジ(n−デシル)
(試薬)に変えたこと以外は,実施例1と同様の条件
で、懸濁重合により発泡性スチレン系樹脂粒子本体を得
て、さらには、発泡剤およびフタル酸エステルをそれぞ
れ含浸させることにより、発泡性スチレン系樹脂粒子を
得た。そして、実施例1と同様に、得られた発泡性スチ
レン系樹脂粒子における、残留スチレン量、発泡度、フ
タル酸エステルの含有量をそれぞれ測定した。結果を表
1に示す。また、得られた発泡性スチレン系樹脂粒子か
ら成形品を作製し、曲げ強度を測定した。結果を表1に
併せて示す。
【0070】表1の結果から容易に理解されるように、
得られた発泡性スチレン系樹脂粒子における、粒子中心
部のフタル酸エステルの含有量が、粒子表層部のフタル
酸エステルの含有量よりも若干多く、粒子中心部のフタ
ル酸エステルの含有量割合は54%と優れた値であっ
た。そのため、発泡度が94ml/gと高く、発泡度と
曲げ強度を掛けた値であるバランス係数も、2604
(ml・N/g・cm3)と比較的高い値であった。
得られた発泡性スチレン系樹脂粒子における、粒子中心
部のフタル酸エステルの含有量が、粒子表層部のフタル
酸エステルの含有量よりも若干多く、粒子中心部のフタ
ル酸エステルの含有量割合は54%と優れた値であっ
た。そのため、発泡度が94ml/gと高く、発泡度と
曲げ強度を掛けた値であるバランス係数も、2604
(ml・N/g・cm3)と比較的高い値であった。
【0071】[比較例1]実施例1において、ブタン導
入後の保温処理温度を120℃から100℃に変更した
こと以外は、実施例1と同様の条件で、懸濁重合により
発泡性スチレン系樹脂粒子本体を得て、さらには、発泡
剤およびフタル酸エステルをそれぞれ含浸させることに
より、発泡性スチレン系樹脂粒子を得た。そして、実施
例1と同様に、得られた発泡性スチレン系樹脂粒子にお
ける、残留スチレン量、発泡度、フタル酸エステルの含
有量をそれぞれ測定した。結果を表2に示す。また、得
られた発泡性スチレン系樹脂粒子から成形品を作製し、
曲げ強度を測定した。結果を表2に併せて示す。
入後の保温処理温度を120℃から100℃に変更した
こと以外は、実施例1と同様の条件で、懸濁重合により
発泡性スチレン系樹脂粒子本体を得て、さらには、発泡
剤およびフタル酸エステルをそれぞれ含浸させることに
より、発泡性スチレン系樹脂粒子を得た。そして、実施
例1と同様に、得られた発泡性スチレン系樹脂粒子にお
ける、残留スチレン量、発泡度、フタル酸エステルの含
有量をそれぞれ測定した。結果を表2に示す。また、得
られた発泡性スチレン系樹脂粒子から成形品を作製し、
曲げ強度を測定した。結果を表2に併せて示す。
【0072】表2の結果から容易に理解されるように、
得られた発泡性スチレン系樹脂粒子における、粒子中心
部のフタル酸エステルの含有量が、粒子表層部のフタル
酸エステルの含有量よりもかなり少なく、粒子中心部の
フタル酸エステルの含有量割合は37%と低かった。そ
のため、発泡度が90ml/gと低く、発泡度と曲げ強
度を掛けた値であるバランス係数も、2529(ml・
N/g・cm3)とかなり低い値であった。
得られた発泡性スチレン系樹脂粒子における、粒子中心
部のフタル酸エステルの含有量が、粒子表層部のフタル
酸エステルの含有量よりもかなり少なく、粒子中心部の
フタル酸エステルの含有量割合は37%と低かった。そ
のため、発泡度が90ml/gと低く、発泡度と曲げ強
度を掛けた値であるバランス係数も、2529(ml・
N/g・cm3)とかなり低い値であった。
【0073】[比較例2]比較例1において、フタル酸
ジ(2一エチルヘキシル)を60gに変えた以外は、実
施例1と同様の条件で、懸濁重合により発泡性スチレン
系樹脂粒子本体を得て、さらには、発泡剤およびフタル
酸エステルをそれぞれ含浸させることにより、発泡性ス
チレン系樹脂粒子を得た。そして、実施例1と同様に、
得られた発泡性スチレン系樹脂粒子における、残留スチ
レン量、発泡度、フタル酸エステルの含有量をそれぞれ
測定した。結果を表2に示す。また、得られた発泡性ス
チレン系樹脂粒子から成形品を作製し、曲げ強度を測定
した。結果を表2に併せて示す。
ジ(2一エチルヘキシル)を60gに変えた以外は、実
施例1と同様の条件で、懸濁重合により発泡性スチレン
系樹脂粒子本体を得て、さらには、発泡剤およびフタル
酸エステルをそれぞれ含浸させることにより、発泡性ス
チレン系樹脂粒子を得た。そして、実施例1と同様に、
得られた発泡性スチレン系樹脂粒子における、残留スチ
レン量、発泡度、フタル酸エステルの含有量をそれぞれ
測定した。結果を表2に示す。また、得られた発泡性ス
チレン系樹脂粒子から成形品を作製し、曲げ強度を測定
した。結果を表2に併せて示す。
【0074】表2の結果から容易に理解されるように、
得られた発泡性スチレン系樹脂粒子における、粒子中心
部のフタル酸エステルの含有量が、粒子表層部のフタル
酸エステルの含有量よりもかなり少なく、粒子中心部の
フタル酸エステルの含有量割合は35%と低かった。そ
のため、曲げ強度が26N/cm3と低く、発泡度と曲
げ強度を掛けた値であるバランス係数も、2470(m
l・N/g・cm3)とかなり低い値であった。
得られた発泡性スチレン系樹脂粒子における、粒子中心
部のフタル酸エステルの含有量が、粒子表層部のフタル
酸エステルの含有量よりもかなり少なく、粒子中心部の
フタル酸エステルの含有量割合は35%と低かった。そ
のため、曲げ強度が26N/cm3と低く、発泡度と曲
げ強度を掛けた値であるバランス係数も、2470(m
l・N/g・cm3)とかなり低い値であった。
【0075】
【表1】
【0076】
【表2】
【0077】
【発明の効果】本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子によ
り、発泡性に優れた発泡性スチレン系樹脂粒子が得られ
た。また、この発泡性スチレン系樹脂粒子から成形され
た発泡成形体は、嵩密度が低く、しかも高い強度を有
し、特性のバランスに優れていることが確認された。ま
た、本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法によ
り、粒子中心部におけるフタル酸エステルの含有濃度
を、粒子表層部におけるフタル酸エステルの含有濃度と
同等かあるいは高くしてなる発泡性スチレン系樹脂粒子
を、容易かつ簡易な方法により得ることができるように
なった。
り、発泡性に優れた発泡性スチレン系樹脂粒子が得られ
た。また、この発泡性スチレン系樹脂粒子から成形され
た発泡成形体は、嵩密度が低く、しかも高い強度を有
し、特性のバランスに優れていることが確認された。ま
た、本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法によ
り、粒子中心部におけるフタル酸エステルの含有濃度
を、粒子表層部におけるフタル酸エステルの含有濃度と
同等かあるいは高くしてなる発泡性スチレン系樹脂粒子
を、容易かつ簡易な方法により得ることができるように
なった。
フロントページの続き (72)発明者 中岫 弘 千葉県市原市五井南海岸14番地 日立化成 工業株式会社五井工場内
Claims (12)
- 【請求項1】 発泡性スチレン系樹脂粒子において、 発泡性スチレン系樹脂粒子内にフタル酸エステルを含有
し、 かつ、粒子中心部におけるフタル酸エステルの含有濃度
を、粒子表層部におけるフタル酸エステルの含有濃度と
同等かあるいは高くしてなる発泡性スチレン系樹脂粒
子。 - 【請求項2】 請求項1に記載の発泡性スチレン系樹脂
粒子において、 前記粒子中心部におけるフタル酸エステルの含有濃度を
0.05〜2.0重量%の範囲内の値とし、 前記粒子表層部におけるフタル酸エステルの含有濃度を
0.01〜1.0重量%の範囲内の値としてなる発泡性
スチレン系樹脂粒子。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載の発泡性スチレ
ン系樹脂粒子において、 粒子中心部におけるフタル酸エステルの含有濃度と、粒
子表層部におけるフタル酸エステルの含有濃度との差
を、0.01〜1.0重量%の範囲内の値としてなる発
泡性スチレン系樹脂粒子。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の発
泡性スチレン系樹脂粒子において、発泡性スチレン系樹
脂粒子全体のフタル酸エステルの含有濃度を、0.05
〜1.0重量%の範囲内の値としてなる発泡性スチレン
系樹脂粒子。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の発
泡性スチレン系樹脂粒子において、易揮発性発泡剤を含
有し、かつ当該易揮発性発泡剤の含有量を3〜10重量
%の範囲内の値としてなる発泡性スチレン系樹脂粒子。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の発
泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法において、以下の工
程を含むことを特徴とする発泡性スチレン系樹脂粒子の
製造方法。 (1)スチレン系単量体を重合して、スチレン系樹脂粒
子本体を作製する工程。 (2)スチレン系樹脂粒子本体に、発泡剤を含浸させる
工程。 (3)スチレン系樹脂粒子本体に、フタル酸エステルを
含浸させる工程。 (4)発泡剤およびフタル酸エステルを含浸させたスチ
レン系樹脂粒子本体を、工程(2)および工程(3)の
温度よりも高い温度条件で保温処理する工程。 - 【請求項7】 請求項6に記載の発泡性スチレン系樹脂
粒子の製造方法において、工程(2)および工程(3)
あるいはいずれか一方を60〜100℃の範囲内の値と
する発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。 - 【請求項8】 請求項6または7に記載の発泡性スチレ
ン系樹脂粒子の製造方法において、工程(4)の温度
を、工程(2)および工程(3)の温度よりも20℃以
上高い値とする発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。 - 【請求項9】 請求項6〜8のいずれか1項に記載の発
泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法において、発泡剤お
よびフタル酸エステルを、スチレン系単量体の重合率が
90%以上の条件で含浸させる発泡性スチレン系樹脂粒
子の製造方法。 - 【請求項10】 請求項6〜9のいずれか1項に記載の
発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法において、前記保
温処理を、1〜6時間の範囲内で行う発泡性スチレン系
樹脂粒子の製造方法。 - 【請求項11】 請求項6〜10のいずれか1項に記載
の発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法において、発泡
剤とスチレン系樹脂粒子本体の重量に対して、発泡剤の
含浸量を、3〜10重量%の範囲内の値とする発泡性ス
チレン系樹脂粒子の製造方法。 - 【請求項12】 請求項6〜11のいずれか1項に記載
の発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法において、フタ
ル酸エステルおよびスチレン系樹脂粒子に対して、前記
フタル酸エステルの含浸量を、0.05〜1.0重量%
の範囲内の値とする発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5762898A JPH11255944A (ja) | 1998-03-10 | 1998-03-10 | 発泡性スチレン系樹脂粒子およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5762898A JPH11255944A (ja) | 1998-03-10 | 1998-03-10 | 発泡性スチレン系樹脂粒子およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11255944A true JPH11255944A (ja) | 1999-09-21 |
Family
ID=13061163
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5762898A Pending JPH11255944A (ja) | 1998-03-10 | 1998-03-10 | 発泡性スチレン系樹脂粒子およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11255944A (ja) |
-
1998
- 1998-03-10 JP JP5762898A patent/JPH11255944A/ja active Pending
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