JPH11256209A - 液相還元法による微細ニッケル粉末の製造方法および該方法により得られた微細ニッケル粉末 - Google Patents
液相還元法による微細ニッケル粉末の製造方法および該方法により得られた微細ニッケル粉末Info
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- JPH11256209A JPH11256209A JP7145298A JP7145298A JPH11256209A JP H11256209 A JPH11256209 A JP H11256209A JP 7145298 A JP7145298 A JP 7145298A JP 7145298 A JP7145298 A JP 7145298A JP H11256209 A JPH11256209 A JP H11256209A
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- phase reduction
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 球形で充填性も良好で、かつ流動性を有し、
結晶性に優れた微細ニッケル粉末の液相還元法による製
造方法の提供。 【解決手段】 リチウム、ナトリウム又はカリウムの金
属またはマグネシウム、カルシウム、ストロンチウム又
はバリウムの金属からなる還元剤で飽和状態としたアル
カリ金属又はアルカリ土類金属の塩化物からなる融体中
に塩化ニッケル蒸気を、吹き込み、液相還元する液相還
元法による微細ニッケル粉末の製造方法。前記塩化ニッ
ケル蒸気の温度を800〜1200℃とするとともに、
その濃度を不活性ガスを用いて、0.1〜5g/リット
ルに制御し、前記液相還元により生じた還元生成物を水
洗した後、固液分離する。分離された微細ニッケル粉末
を真空、又は気流中にて解砕しながら急速に乾燥する。
結晶性に優れた微細ニッケル粉末の液相還元法による製
造方法の提供。 【解決手段】 リチウム、ナトリウム又はカリウムの金
属またはマグネシウム、カルシウム、ストロンチウム又
はバリウムの金属からなる還元剤で飽和状態としたアル
カリ金属又はアルカリ土類金属の塩化物からなる融体中
に塩化ニッケル蒸気を、吹き込み、液相還元する液相還
元法による微細ニッケル粉末の製造方法。前記塩化ニッ
ケル蒸気の温度を800〜1200℃とするとともに、
その濃度を不活性ガスを用いて、0.1〜5g/リット
ルに制御し、前記液相還元により生じた還元生成物を水
洗した後、固液分離する。分離された微細ニッケル粉末
を真空、又は気流中にて解砕しながら急速に乾燥する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば積層セラミ
ックコンデンサーの内部電極のような電子部品材料用の
微細ニッケル金属粉末を液相還元法により製造する方法
および該方法により得られた微細ニッケル粉末に関する
ものである。
ックコンデンサーの内部電極のような電子部品材料用の
微細ニッケル金属粉末を液相還元法により製造する方法
および該方法により得られた微細ニッケル粉末に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来の微細ニッケル粉末の製造方法は、
還元雰囲気下で実施する乾式法と還元剤を用いた湿式法
に大別される。乾式法によるニッケル粉末は、結晶性が
高く、比較的高温での焼結に適しており焼結時での収縮
が少ないという特性を有し、また湿式法によるニッケル
粉末は、比較的低温で焼結を開始し、焼結時での収縮が
比較的大きいという特性が挙げられる。そして微細ニッ
ケル粉末は微細な電子材料部品、例えば積層セラミック
コンデンサー用の内部電極材料などの製造に使用されて
いる。
還元雰囲気下で実施する乾式法と還元剤を用いた湿式法
に大別される。乾式法によるニッケル粉末は、結晶性が
高く、比較的高温での焼結に適しており焼結時での収縮
が少ないという特性を有し、また湿式法によるニッケル
粉末は、比較的低温で焼結を開始し、焼結時での収縮が
比較的大きいという特性が挙げられる。そして微細ニッ
ケル粉末は微細な電子材料部品、例えば積層セラミック
コンデンサー用の内部電極材料などの製造に使用されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような積層セラミ
ックコンデンサーのような小型電子部品の小型化と高積
層化においては、内部電極材料としてのニッケル粉末の
要求特性が近年益々厳しくなっており、例えば前記積層
セラミックコンデンサーの製造過程において、誘電体と
電極材料であるニッケル粉末含有ペーストを積層して焼
結する際に、粒形、粒径、粒度分布、分散性、充填性、
結晶性が焼結特性に影響を与え、該積層コンデンサーの
製品歩留まりを大きく左右することが明らかになりつつ
ある。
ックコンデンサーのような小型電子部品の小型化と高積
層化においては、内部電極材料としてのニッケル粉末の
要求特性が近年益々厳しくなっており、例えば前記積層
セラミックコンデンサーの製造過程において、誘電体と
電極材料であるニッケル粉末含有ペーストを積層して焼
結する際に、粒形、粒径、粒度分布、分散性、充填性、
結晶性が焼結特性に影響を与え、該積層コンデンサーの
製品歩留まりを大きく左右することが明らかになりつつ
ある。
【0004】これらの特性を満足するニッケル粉末とし
ては、高温で生成することにより粒子の結晶性がよいの
で耐酸化性があり密度も大きく粉末の単分散性もよいと
いう理由で乾式法により製造されたニッケル粉末の優位
性が明確になりつつあり、例えば前記した積層セラミッ
クコンデンサーの内部電極の製造では微細ニッケル粉末
をペースト状にし、グリーンシート上に多層積層し、不
活性雰囲気下あるいは弱還元雰囲気下で高温度で焼結さ
れる。しかしながらこの焼結時の挙動として、微細ニッ
ケル粉末の表面の酸素品位や粒形、粒径あるいは結晶
性、充填性などにより、焼結開始温度や収縮速度が変動
し、デラミネーションやクラックなどの欠陥が発生し易
いため、歩留まりが低下するという問題点があった。
ては、高温で生成することにより粒子の結晶性がよいの
で耐酸化性があり密度も大きく粉末の単分散性もよいと
いう理由で乾式法により製造されたニッケル粉末の優位
性が明確になりつつあり、例えば前記した積層セラミッ
クコンデンサーの内部電極の製造では微細ニッケル粉末
をペースト状にし、グリーンシート上に多層積層し、不
活性雰囲気下あるいは弱還元雰囲気下で高温度で焼結さ
れる。しかしながらこの焼結時の挙動として、微細ニッ
ケル粉末の表面の酸素品位や粒形、粒径あるいは結晶
性、充填性などにより、焼結開始温度や収縮速度が変動
し、デラミネーションやクラックなどの欠陥が発生し易
いため、歩留まりが低下するという問題点があった。
【0005】したがって本発明の目的は液相還元法によ
って、球形で充填性も良好で、かつ流動性を有し、結晶
性に優れた微細ニッケル粉末の製造方法および該方法に
より得られた微細ニッケル粉末を提供することである。
って、球形で充填性も良好で、かつ流動性を有し、結晶
性に優れた微細ニッケル粉末の製造方法および該方法に
より得られた微細ニッケル粉末を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の第1の実施態様は、塩化ニッケル蒸気を、リチ
ウム、ナトリウムあるいはカリウムのアルカリ金属また
はマグネシウム、カルシウム、ストロンチウムあるいは
バリウムのアルカリ土類金属からなる還元剤でほぼ飽和
状態としたアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の塩
化物からなる融体中に吹き込み、液相還元する液相還元
法による微細ニッケル粉末の製造方法を特徴とするもの
であって、また前記塩化ニッケル蒸気の温度を800℃
以上で1200℃以下とするとともに、その濃度を不活
性ガスとしてアルゴンガスあるいヘリウムガスを用い
て、0.1g/リットルから5g/リットルに制御し、
前記液相還元により生じた還元生成物を水洗によってア
ルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩化物を除去した
後、固液分離する。さらに前記固液分離されたスラリー
あるいはケーキ状の湿潤な微細ニッケル粉末を真空、あ
るいは気流中にて解砕しながら乾燥することを要旨と
し、前記微細ニッケル粉末の酸素品位を制御するため該
微細ニッケルを急速に乾燥するものである。
本発明の第1の実施態様は、塩化ニッケル蒸気を、リチ
ウム、ナトリウムあるいはカリウムのアルカリ金属また
はマグネシウム、カルシウム、ストロンチウムあるいは
バリウムのアルカリ土類金属からなる還元剤でほぼ飽和
状態としたアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の塩
化物からなる融体中に吹き込み、液相還元する液相還元
法による微細ニッケル粉末の製造方法を特徴とするもの
であって、また前記塩化ニッケル蒸気の温度を800℃
以上で1200℃以下とするとともに、その濃度を不活
性ガスとしてアルゴンガスあるいヘリウムガスを用い
て、0.1g/リットルから5g/リットルに制御し、
前記液相還元により生じた還元生成物を水洗によってア
ルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩化物を除去した
後、固液分離する。さらに前記固液分離されたスラリー
あるいはケーキ状の湿潤な微細ニッケル粉末を真空、あ
るいは気流中にて解砕しながら乾燥することを要旨と
し、前記微細ニッケル粉末の酸素品位を制御するため該
微細ニッケルを急速に乾燥するものである。
【0007】また本発明の第2の実施態様は、塩化ニッ
ケル蒸気を、リチウム、ナトリウムあるいはカリウムの
アルカリ金属またはマグネシウム、カルシウム、ストロ
ンチウムあるいはバリウムのアルカリ土類金属からなる
還元剤でほぼ飽和状態としたアルカリ金属あるいはアル
カリ土類金属の塩化物からなる融体中に吹き込み、液相
還元することにより得られた球形で、0.1μm以上で
5μm以下の粒径を有し、かつ酸素品位が1%以下であ
る微細ニッケル粉末を特徴とするものである。
ケル蒸気を、リチウム、ナトリウムあるいはカリウムの
アルカリ金属またはマグネシウム、カルシウム、ストロ
ンチウムあるいはバリウムのアルカリ土類金属からなる
還元剤でほぼ飽和状態としたアルカリ金属あるいはアル
カリ土類金属の塩化物からなる融体中に吹き込み、液相
還元することにより得られた球形で、0.1μm以上で
5μm以下の粒径を有し、かつ酸素品位が1%以下であ
る微細ニッケル粉末を特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明すると、
本発明者らは粒形が球形で、粒径が0.1μm以上で5
μm以下の分散性、充填性、結晶性が良好で酸素品位が
1%以下と低い微細ニッケル粉末が得られる方法を見出
した。すなわちこの方法はルツボ型電気炉内にリチウ
ム、ナトリウムあるいはカリウムのアルカリ金属または
マグネシウム、カルシウム、ストロンチウムあるいはバ
リウムのアルカリ土類金属からなる還元剤でほぼ飽和状
態としたアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の塩化
物からなる融体を充填し、一方塩化ニッケル粉末を別途
蒸発部において加熱することにより蒸発させて昇華した
塩化ニッケル蒸気を前記ルツボ型電気炉上部より底部に
向けて導入し、該塩化ニッケル蒸気を前記融体に吹き込
んで液相中メタルテルミット還元するものであり、この
際前記塩化ニッケル蒸気の温度を800℃以上で120
0℃以下とし、また前記塩化ニッケル蒸気濃度を、フロ
ーメーターにより流量制御された好ましくは高純度のア
ルゴンガスあるいはヘリウムガスのような不活性ガスを
キャリヤーガスとして用いて、0.1g/リットルから
5g/リットルに制御して、これにより球形で、結晶性
がよく、単分散性に優れた粒径0.1μm以上で5μm
以下の微細ニッケル粉末を製造することが可能となっ
た。
本発明者らは粒形が球形で、粒径が0.1μm以上で5
μm以下の分散性、充填性、結晶性が良好で酸素品位が
1%以下と低い微細ニッケル粉末が得られる方法を見出
した。すなわちこの方法はルツボ型電気炉内にリチウ
ム、ナトリウムあるいはカリウムのアルカリ金属または
マグネシウム、カルシウム、ストロンチウムあるいはバ
リウムのアルカリ土類金属からなる還元剤でほぼ飽和状
態としたアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の塩化
物からなる融体を充填し、一方塩化ニッケル粉末を別途
蒸発部において加熱することにより蒸発させて昇華した
塩化ニッケル蒸気を前記ルツボ型電気炉上部より底部に
向けて導入し、該塩化ニッケル蒸気を前記融体に吹き込
んで液相中メタルテルミット還元するものであり、この
際前記塩化ニッケル蒸気の温度を800℃以上で120
0℃以下とし、また前記塩化ニッケル蒸気濃度を、フロ
ーメーターにより流量制御された好ましくは高純度のア
ルゴンガスあるいはヘリウムガスのような不活性ガスを
キャリヤーガスとして用いて、0.1g/リットルから
5g/リットルに制御して、これにより球形で、結晶性
がよく、単分散性に優れた粒径0.1μm以上で5μm
以下の微細ニッケル粉末を製造することが可能となっ
た。
【0009】なお本発明において液相還元する際に、ア
ルカリ金属またはアルカリ土類金属からなる還元剤でほ
ぼ飽和状態としたアルカリ金属あるいはアルカリ土類金
属の塩化物からなる融体を用いたが、前記還元剤で飽和
した融体で液相還元することが好ましい。しかし飽和状
態に達せず飽和点の80〜90%でも、反応速度が低下
するものの、過剰の還元剤が単体で存在し反応で還元剤
が消費された量だけ補給してやれば十分に反応するので
本発明を実施することができ、したがってこの場合には
還元剤で飽和させるために過剰の前記アルカリ金属ある
いはアルカリ土類金属を添加することが好ましい。この
ように本発明でいう「ほぼ飽和状態」とは、飽和点の少
なくとも80%の状態を意味するものである。そして前
記液相還元の際に、塩化ニッケル蒸気の温度を800℃
以上で1200℃以下とした理由は、800℃未満であ
ると反応率が低く、一方1200℃を超えると融体の揮
発性が著しくなるからである。また塩化ニッケル蒸気濃
度を0.1g/リットルから5g/リットルに制御した
理由は、0.1g/リットル未満の濃度では処理時間が
長時間となり生産性が低下し、一方5g/リットルを超
えると粗大粒子が生成するからである。
ルカリ金属またはアルカリ土類金属からなる還元剤でほ
ぼ飽和状態としたアルカリ金属あるいはアルカリ土類金
属の塩化物からなる融体を用いたが、前記還元剤で飽和
した融体で液相還元することが好ましい。しかし飽和状
態に達せず飽和点の80〜90%でも、反応速度が低下
するものの、過剰の還元剤が単体で存在し反応で還元剤
が消費された量だけ補給してやれば十分に反応するので
本発明を実施することができ、したがってこの場合には
還元剤で飽和させるために過剰の前記アルカリ金属ある
いはアルカリ土類金属を添加することが好ましい。この
ように本発明でいう「ほぼ飽和状態」とは、飽和点の少
なくとも80%の状態を意味するものである。そして前
記液相還元の際に、塩化ニッケル蒸気の温度を800℃
以上で1200℃以下とした理由は、800℃未満であ
ると反応率が低く、一方1200℃を超えると融体の揮
発性が著しくなるからである。また塩化ニッケル蒸気濃
度を0.1g/リットルから5g/リットルに制御した
理由は、0.1g/リットル未満の濃度では処理時間が
長時間となり生産性が低下し、一方5g/リットルを超
えると粗大粒子が生成するからである。
【0010】さらに好ましくは高純度のアルゴンガスあ
るいはヘリウムガスを用いて、塩化ニッケル蒸気を前記
ルツボ型電気炉内部にある還元部に移送して還元剤とし
てのカリウム、ナトリウムあるいはリチウムのアルカリ
金属またはマグネシウム、カルシウム、ストロンチウム
あるいはバリウムのアルカリ土類金属からなる還元剤で
ほぼ飽和状態としたアルカリ金属あるいはアルカリ土類
金属の塩化物からなる融体に吹き込んで、液相還元する
ことによって大きな発熱反応が起こって、前記還元部に
おいて局部的な温度がニッケルの融点の0.6倍から
1.0倍の温度に昇温し、これにより球形性および結晶
性がよい微細なニッケル粉末を製造できる。また前記液
相還元により生じた還元生成物を数ミリ程度の粒状に粉
砕後、レパルプ、沈降を繰返すことにより水洗した後、
アルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩化物を除去
し、ついで固液分離することにより微細ニッケル粉末を
回収することができる。
るいはヘリウムガスを用いて、塩化ニッケル蒸気を前記
ルツボ型電気炉内部にある還元部に移送して還元剤とし
てのカリウム、ナトリウムあるいはリチウムのアルカリ
金属またはマグネシウム、カルシウム、ストロンチウム
あるいはバリウムのアルカリ土類金属からなる還元剤で
ほぼ飽和状態としたアルカリ金属あるいはアルカリ土類
金属の塩化物からなる融体に吹き込んで、液相還元する
ことによって大きな発熱反応が起こって、前記還元部に
おいて局部的な温度がニッケルの融点の0.6倍から
1.0倍の温度に昇温し、これにより球形性および結晶
性がよい微細なニッケル粉末を製造できる。また前記液
相還元により生じた還元生成物を数ミリ程度の粒状に粉
砕後、レパルプ、沈降を繰返すことにより水洗した後、
アルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩化物を除去
し、ついで固液分離することにより微細ニッケル粉末を
回収することができる。
【0011】さらに固液分離された微細ニッケル粉末を
含むスラリーあるいはケーキ状の湿潤な微細ニッケル粉
末を真空あるいは気流中にて解砕しながら乾燥すること
により、単分散性の良好な微細ニッケル粉末を製造でき
るようになった。そして得られた微細ニッケル粉末を急
速に乾燥することにより、該微細ニッケル粉末の酸素品
位を1.0%以下、好ましくは0.1%から1.0%に
制御可能となった。
含むスラリーあるいはケーキ状の湿潤な微細ニッケル粉
末を真空あるいは気流中にて解砕しながら乾燥すること
により、単分散性の良好な微細ニッケル粉末を製造でき
るようになった。そして得られた微細ニッケル粉末を急
速に乾燥することにより、該微細ニッケル粉末の酸素品
位を1.0%以下、好ましくは0.1%から1.0%に
制御可能となった。
【0012】次に本発明を図1のフローチャート図に基
づいて説明すると、前記ルツボ型電気炉内に、リチウ
ム、ナトリウムあるいはカリウムのアルカリ金属または
マグネシウム、カルシウム、ストロンチウムあるいはバ
リウムのアルカリ土類金属からなる還元剤でほぼ飽和状
態としたアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の塩化
物からなる融体を充填し、一方蒸発部に配設したNiC
l2粉末を加熱して蒸発させることにより生じたNiC
l2蒸気を、浴形成剤剤としての前記融体内に吹き込
み、液相中メタルテルミット還元して粉末状の還元生成
物を含んだ融体を生成させる。ついでこの還元生成物を
数ミリ程度の粒状に粉砕後、レパルプ、沈降を繰返すこ
とにより水洗し、その後アルカリ金属またはアルカリ土
類金属の塩化物を除去して固液分離し、固液分離された
微細ニッケル粉末を含むスラリーあるいはケーキ状の湿
潤な微細ニッケル粉末を真空または気流中で解砕しなが
ら乾燥することにより、単分散性の良好な微細ニッケル
粉末を製造できた。
づいて説明すると、前記ルツボ型電気炉内に、リチウ
ム、ナトリウムあるいはカリウムのアルカリ金属または
マグネシウム、カルシウム、ストロンチウムあるいはバ
リウムのアルカリ土類金属からなる還元剤でほぼ飽和状
態としたアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の塩化
物からなる融体を充填し、一方蒸発部に配設したNiC
l2粉末を加熱して蒸発させることにより生じたNiC
l2蒸気を、浴形成剤剤としての前記融体内に吹き込
み、液相中メタルテルミット還元して粉末状の還元生成
物を含んだ融体を生成させる。ついでこの還元生成物を
数ミリ程度の粒状に粉砕後、レパルプ、沈降を繰返すこ
とにより水洗し、その後アルカリ金属またはアルカリ土
類金属の塩化物を除去して固液分離し、固液分離された
微細ニッケル粉末を含むスラリーあるいはケーキ状の湿
潤な微細ニッケル粉末を真空または気流中で解砕しなが
ら乾燥することにより、単分散性の良好な微細ニッケル
粉末を製造できた。
【0013】この際ルツボ型電気炉内においてNiCl
2蒸気と、還元剤であるMg融体、Ca融体またはNa
融体との基本的反応を以下の式に示す。 (1)NiCl2(g)+Mg(l)=Ni(l、s)
+MgCl2(l、s) (2)NiCl2(g)+Ca(l)=Ni(l、s)
+CaCl2(l、s) (3)NiCl2(g)+2Na(l)=Ni(l、
s)+2NaCl(l、s) また生成された生成物の基本的物性を表1に示す。
2蒸気と、還元剤であるMg融体、Ca融体またはNa
融体との基本的反応を以下の式に示す。 (1)NiCl2(g)+Mg(l)=Ni(l、s)
+MgCl2(l、s) (2)NiCl2(g)+Ca(l)=Ni(l、s)
+CaCl2(l、s) (3)NiCl2(g)+2Na(l)=Ni(l、
s)+2NaCl(l、s) また生成された生成物の基本的物性を表1に示す。
【0014】
【表1】
【0015】
【実施例】以下本発明の実施例を説明する。 実施例1 無水の塩化ニッケル粉末100gを純ニッケル製の容器
の蒸発部中に入れ、1000℃に加熱することにより昇
華させた塩化ニッケル蒸気を、アルゴンガスをキャリヤ
ーガスとして用いることにより、塩化ニッケル蒸気濃度
を1g/リットルに制御しながら、純ニッケル製のルツ
ボ型の容器に充填された還元剤としての500gのナト
リウム金属で飽和した塩化ナトリウムの融体中に内径5
mmの純ニッケル製のノズルから吹き込み、融体中のナ
トリウム金属により、塩化ニッケル蒸気を1000℃で
還元した。
の蒸発部中に入れ、1000℃に加熱することにより昇
華させた塩化ニッケル蒸気を、アルゴンガスをキャリヤ
ーガスとして用いることにより、塩化ニッケル蒸気濃度
を1g/リットルに制御しながら、純ニッケル製のルツ
ボ型の容器に充填された還元剤としての500gのナト
リウム金属で飽和した塩化ナトリウムの融体中に内径5
mmの純ニッケル製のノズルから吹き込み、融体中のナ
トリウム金属により、塩化ニッケル蒸気を1000℃で
還元した。
【0016】還元生成物は、クラッシャーにより数ミリ
程度の粒状に粉砕後、500g/リットルのパルプ濃度
までレパルプ、沈降を繰返すことにより水洗し、塩化ナ
トリウムを除去した後、固液分離することにより微細ニ
ッケル粉末を回収した。固液分離されたスラリーあるい
はケーキ状の湿潤な微細ニッケル粉末を150℃の気流
中にて解砕しながら乾燥した。得られた微細なニッケル
粉末を、SEM(走査型電子顕微鏡)により目視観察し
た結果、単分散性の良好な球状で、粒度が0.5μmか
ら2.0μmの大きさの微細なニッケル粉末であった。
またこの粉末をX線回折で結晶性を調べてみると結晶性
も良好であり、また化学分析で塩素品位およびナトリウ
ム品位を定量するとそれぞれ、10ppmと100pp
mであり、またRECO法により酸素品位を定量すると
0.35%であった。
程度の粒状に粉砕後、500g/リットルのパルプ濃度
までレパルプ、沈降を繰返すことにより水洗し、塩化ナ
トリウムを除去した後、固液分離することにより微細ニ
ッケル粉末を回収した。固液分離されたスラリーあるい
はケーキ状の湿潤な微細ニッケル粉末を150℃の気流
中にて解砕しながら乾燥した。得られた微細なニッケル
粉末を、SEM(走査型電子顕微鏡)により目視観察し
た結果、単分散性の良好な球状で、粒度が0.5μmか
ら2.0μmの大きさの微細なニッケル粉末であった。
またこの粉末をX線回折で結晶性を調べてみると結晶性
も良好であり、また化学分析で塩素品位およびナトリウ
ム品位を定量するとそれぞれ、10ppmと100pp
mであり、またRECO法により酸素品位を定量すると
0.35%であった。
【0017】実施例2 塩化ニッケル蒸気濃度を0.5g/リットルにした以外
は、実施例1と同様な操作を行った。得られた微細なニ
ッケル粉末を、SEMにて目視観察すると、単分散性の
良好な球状で、粒度が0.1μmから1.0μmの大き
さで、微細なニッケル粉末であった。またこの粉末をX
線回折で結晶性を調べてみると結晶性も良好で、また化
学分析で塩素品位およびナトリウム品位を定量するとそ
れぞれ10ppmと100ppmであり、さらにREC
O法により酸素品位を定量すると0.75%であった。
は、実施例1と同様な操作を行った。得られた微細なニ
ッケル粉末を、SEMにて目視観察すると、単分散性の
良好な球状で、粒度が0.1μmから1.0μmの大き
さで、微細なニッケル粉末であった。またこの粉末をX
線回折で結晶性を調べてみると結晶性も良好で、また化
学分析で塩素品位およびナトリウム品位を定量するとそ
れぞれ10ppmと100ppmであり、さらにREC
O法により酸素品位を定量すると0.75%であった。
【0018】実施例3 還元剤としてマグネシウムを用いた以外は実施例1と同
様な操作を行なった。得られた微細なニッケル粉末を、
SEMにて目視観察すると、単分散性の良好な球状で、
粒度が0.5μmから2.0μmの大きさで、微細なニ
ッケル粉末であった。またこの粉末をX線回折で結晶性
を調べてみると結晶性も良好で、また化学分析で塩素品
位およびマグネシウム品位を定量するとそれぞれ10p
pmと100ppmであり、さらにRECO法により酸
素品位を定量すると0.35%であった。
様な操作を行なった。得られた微細なニッケル粉末を、
SEMにて目視観察すると、単分散性の良好な球状で、
粒度が0.5μmから2.0μmの大きさで、微細なニ
ッケル粉末であった。またこの粉末をX線回折で結晶性
を調べてみると結晶性も良好で、また化学分析で塩素品
位およびマグネシウム品位を定量するとそれぞれ10p
pmと100ppmであり、さらにRECO法により酸
素品位を定量すると0.35%であった。
【0019】実施例4 還元剤としてナトリウムを用いた以外は実施例2と同様
な操作を行なった。得られた微細なニッケル粉末を、S
EMにて目視観察すると、単分散性の良好な球状で、粒
度が0.1μmから1.0μmの大きさで、微細なニッ
ケル粉末であった。またこの粉末をX線回折で結晶性を
調べてみると結晶性も良好で、また化学分析で塩素品位
およびナトリウム品位を定量するとそれぞれ10ppm
と100ppmであり、さらにRECO法により酸素品
位を定量すると0.75%であった。
な操作を行なった。得られた微細なニッケル粉末を、S
EMにて目視観察すると、単分散性の良好な球状で、粒
度が0.1μmから1.0μmの大きさで、微細なニッ
ケル粉末であった。またこの粉末をX線回折で結晶性を
調べてみると結晶性も良好で、また化学分析で塩素品位
およびナトリウム品位を定量するとそれぞれ10ppm
と100ppmであり、さらにRECO法により酸素品
位を定量すると0.75%であった。
【0020】実施例5 還元剤としてカルシウムを用いた以外は実施例1と同様
な操作を行なった。得られた微細なニッケル粉末を、S
EMにて目視観察すると、単分散性の良好な球状で、粒
度が0.5μmから2.0μmの大きさで、微細なニッ
ケル粉末であった。またこの粉末をX線回折で結晶性を
調べてみると結晶性も良好で、また化学分析で塩素品位
およびカルシウム品位を定量するとそれぞれ10ppm
と200ppmであり、さらにRECO法により酸素品
位を定量すると0.35%であった。
な操作を行なった。得られた微細なニッケル粉末を、S
EMにて目視観察すると、単分散性の良好な球状で、粒
度が0.5μmから2.0μmの大きさで、微細なニッ
ケル粉末であった。またこの粉末をX線回折で結晶性を
調べてみると結晶性も良好で、また化学分析で塩素品位
およびカルシウム品位を定量するとそれぞれ10ppm
と200ppmであり、さらにRECO法により酸素品
位を定量すると0.35%であった。
【0021】実施例6 還元剤としてカルシウムを用いた以外は実施例2と同様
な操作を行なった。得られた微細なニッケル粉末を、S
EMにて目視観察すると、単分散性の良好な球状で、粒
度が0.1μmから1.0μmの大きさで、微細なニッ
ケル粉末であった。またこの粉末をX線回折で結晶性を
調べてみると結晶性も良好で、また化学分析で塩素品位
およびカルシウム品位を定量するとそれぞれ10ppm
と300ppmであり、さらにRECO法により酸素品
位を定量すると0.75%であった。
な操作を行なった。得られた微細なニッケル粉末を、S
EMにて目視観察すると、単分散性の良好な球状で、粒
度が0.1μmから1.0μmの大きさで、微細なニッ
ケル粉末であった。またこの粉末をX線回折で結晶性を
調べてみると結晶性も良好で、また化学分析で塩素品位
およびカルシウム品位を定量するとそれぞれ10ppm
と300ppmであり、さらにRECO法により酸素品
位を定量すると0.75%であった。
【0022】なお上記各実施例において還元剤として価
格、入手のし易さ、取り扱いの容易さから総合的に判断
してマグネシウム、カルシウムあるいはナトリウムを用
いたものを説明したが、マグネシウムとカルシウム以外
のバリウムやストロンチウムのようなアルカリ土類金属
またはナトリウム以外のカリウムあるいはリチウムのよ
うなアルカリ金属を還元剤として使用しても同様な効果
を奏することが可能である。
格、入手のし易さ、取り扱いの容易さから総合的に判断
してマグネシウム、カルシウムあるいはナトリウムを用
いたものを説明したが、マグネシウムとカルシウム以外
のバリウムやストロンチウムのようなアルカリ土類金属
またはナトリウム以外のカリウムあるいはリチウムのよ
うなアルカリ金属を還元剤として使用しても同様な効果
を奏することが可能である。
【0023】
【発明の効果】以上述べた通り本発明によれば、塩化ニ
ッケル蒸気を、カリウム、ナトリウムあるいはリチウム
のアルカリ金属またはマグネシウム、カルシウム、スト
ロンチウムあるいはバリウムのアルカリ土類金属からな
る還元剤でほぼ飽和状態としたアルカリ金属またはアル
カリ土類金属の塩化物からなる融体中にて液相還元する
ことにより、粒形が球形で、結晶性が良く、単分散性に
優れ、酸素品位や不純物品位の低い粒径0.1μm以上
で5μm以下の微細ニッケル粉末の製造が可能となっ
た。これにより電子材料用に微細で、結晶性、充填性、
流動性も良く、さらに焼結性に優れた微細ニッケル粉末
が供給できるようになり、高積層化、薄層化などの電子
材料の高度化が可能となった。
ッケル蒸気を、カリウム、ナトリウムあるいはリチウム
のアルカリ金属またはマグネシウム、カルシウム、スト
ロンチウムあるいはバリウムのアルカリ土類金属からな
る還元剤でほぼ飽和状態としたアルカリ金属またはアル
カリ土類金属の塩化物からなる融体中にて液相還元する
ことにより、粒形が球形で、結晶性が良く、単分散性に
優れ、酸素品位や不純物品位の低い粒径0.1μm以上
で5μm以下の微細ニッケル粉末の製造が可能となっ
た。これにより電子材料用に微細で、結晶性、充填性、
流動性も良く、さらに焼結性に優れた微細ニッケル粉末
が供給できるようになり、高積層化、薄層化などの電子
材料の高度化が可能となった。
【図1】本発明の方法を実施するための工程を示すフロ
ーチャート図である。
ーチャート図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 塩化ニッケル蒸気を、リチウム、ナトリ
ウムあるいはカリウムのアルカリ金属またはマグネシウ
ム、カルシウム、ストロンチウムあるいはバリウムのア
ルカリ土類金属からなる還元剤でほぼ飽和状態としたア
ルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の塩化物からなる
融体中に吹き込み、液相還元することを特徴とする液相
還元法による微細ニッケル粉末の製造方法。 - 【請求項2】 前記塩化ニッケルの温度を800℃以上
で1200℃以下とすることを特徴とする請求項1記載
の液相還元法による微細ニッケル粉末の製造方法。 - 【請求項3】 前記塩化ニッケル蒸気濃度を不活性ガス
としてアルゴンガスあるいヘリウムガスを用いて、0.
1g/リットルから5g/リットルに制御することを特
徴とする請求項1または2記載の液相還元法による微細
ニッケル粉末の製造方法。 - 【請求項4】 前記液相還元により生じた還元生成物を
水洗によってアルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩
化物を除去した後、固液分離することを特徴とする請求
項1〜3のいずれか1項記載の液相還元法による微細ニ
ッケル粉末の製造方法。 - 【請求項5】 前記固液分離されたスラリーあるいはケ
ーキ状の湿潤な微細ニッケル粉末を真空、あるいは気流
中にて解砕しながら乾燥することを特徴とする請求項1
〜4のいずれか1項記載の液相還元法による微細ニッケ
ル粉末の製造方法。 - 【請求項6】 前記微細ニッケル粉末の酸素品位を制御
するため該微細ニッケルを急速に乾燥することを特徴と
する請求項1〜5のいずれか1項記載の液相還元法によ
る微細ニッケル粉末の製造方法。 - 【請求項7】 塩化ニッケル蒸気を、リチウム、ナトリ
ウムあるいはカリウムのアルカリ金属またはマグネシウ
ム、カルシウム、ストロンチウムあるいはバリウムのア
ルカリ土類金属からなる還元剤でほぼ飽和状態としたア
ルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の塩化物からなる
融体中に吹き込み、液相還元することにより得られた球
形で、0.1μm以上で5μm以下の粒径を有し、かつ
酸素品位が1%以下であることを特徴とする微細ニッケ
ル粉末。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7145298A JPH11256209A (ja) | 1998-03-05 | 1998-03-05 | 液相還元法による微細ニッケル粉末の製造方法および該方法により得られた微細ニッケル粉末 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7145298A JPH11256209A (ja) | 1998-03-05 | 1998-03-05 | 液相還元法による微細ニッケル粉末の製造方法および該方法により得られた微細ニッケル粉末 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11256209A true JPH11256209A (ja) | 1999-09-21 |
Family
ID=13460983
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7145298A Pending JPH11256209A (ja) | 1998-03-05 | 1998-03-05 | 液相還元法による微細ニッケル粉末の製造方法および該方法により得られた微細ニッケル粉末 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11256209A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN112981466A (zh) * | 2021-02-08 | 2021-06-18 | 天津大学 | 一种规则立方结构的金属镍粉制备方法 |
-
1998
- 1998-03-05 JP JP7145298A patent/JPH11256209A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN112981466A (zh) * | 2021-02-08 | 2021-06-18 | 天津大学 | 一种规则立方结构的金属镍粉制备方法 |
| CN112981466B (zh) * | 2021-02-08 | 2022-03-01 | 天津大学 | 一种规则立方结构的金属镍粉制备方法 |
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