JPH11263771A - 新規なシクロペンタノン誘導体及びその用途 - Google Patents

新規なシクロペンタノン誘導体及びその用途

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JPH11263771A
JPH11263771A JP20594598A JP20594598A JPH11263771A JP H11263771 A JPH11263771 A JP H11263771A JP 20594598 A JP20594598 A JP 20594598A JP 20594598 A JP20594598 A JP 20594598A JP H11263771 A JPH11263771 A JP H11263771A
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unsubstituted
substituted
hydrogen atom
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JP20594598A
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English (en)
Inventor
Seiichi Saito
清一 斎藤
Masashi Nagai
昌史 永井
Tsugio Tomiyoshi
次男 冨吉
Tomio Morino
富夫 森野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】神経細胞分化促進作用を有する低毒性の低分子
化合物の提供。 【解決手段】一般式1 [XはO,S,SO,SO2又はNH、Yは炭素数1〜
20の脂肪族炭化水素基、または炭素数3〜6の芳香族
炭化水素基又は複素芳香単環、Z1、Z2及びZ3は同
一または独立してカルボキシ基かその誘導基、炭素数1
〜4のアルキル基、水酸基かその誘導基、アミノ基かそ
の誘導基、複素芳香単環、ハロゲン又水素を示す。但し
Z2、Z3が水素の場合Z1は水酸基がその誘導基、ア
ミノ基かその誘導基、複素芳香単環、ハロゲン、又は水
素、Yは炭素数1〜6の脂肪族炭化水素基。Z1、Z2
が水素の場合1)XがS、Yがメチル、Z3がメトキシ
カルボニル基、又は2)XがO、Yがベンジル基、Z3
がエトキシカルボニル基の場合を除く]のシクロペンタ
ノン誘導体又はその薬理的に許容し得る塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬の技術分野に
属し、特に神経細胞分化促進剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】神経栄養因子はニューロンの分化誘導、
生存維持に関与する一群の蛋白質性化合物であり、その
代表的な物質として神経成長因子(以下NGFと略す
る)が知られている(Ann.Neuro.、10巻、
499〜503項(1981))。NGFは中枢神経、
末梢神経のいずれにおいてもニューロンの分化、生存維
持、修復に深く関与していることが明らかになってきて
いる。
【0003】加齢、内的要因、外的要因によりニューロ
ンが障害を受けると病的症状が発現する。たとえば中枢
神経ではアルツハイマー病による痴呆、脳挫傷等による
意識障害、パーキンソン病による振戦や筋硬直等が、ま
た末梢神経では筋萎縮性側索硬化症や脊髄損傷による運
動障害、制癌剤投与や糖尿病による知覚異常がよく知ら
れている(臨床検査、40巻、760〜766項(19
96)))。またニューロンは再生できないので、障害
を受けると回復は困難と考えられてきた。そこで前述の
神経栄養因子のニューロンに対する作用に注目し、神経
障害の治療薬としての可能性が示唆されている(Sci
ence、264巻、772〜774項(199
4))。たとえばNGFはアルツハイマー病、末梢神経
障害、または脊髄損傷に対して臨床応用が試みられてい
る。
【0004】しかしNGFは分子量約5万の蛋白質であ
り、神経障害の治療には長期間を有することから投与法
や製剤化の開発は容易ではない。またその遺伝子を導入
することによる遺伝子治療も検討されているが、効果は
未知数である。
【0005】ところで、ラット副腎髄質褐色細胞腫より
クローン化された株細胞であるPC12細胞はNGFを
添加することにより細胞の増殖を停止し、神経突起を有
する神経様細胞へ分化することが知られている。この方
法により、NGF様の神経細胞分化促進作用を有する物
質のスクリーニングが可能になり、例えば、抗生物質ス
タウロスポリンもPC12細胞の分化促進作用を有する
ことが示されている(神経化学、26巻、200〜22
0項(1987))。また最近、微生物ストレプトミセ
スSP.NK175203株FERMBP−4372に
より生産される生理活性物質NK175203(以下シ
スタサイクリンという)に同様の分化促進作用が見いだ
された(WO95/31992)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
スタウロスポリンは毒性や体内動態などから医薬品とし
ての応用は難しく、神経細胞分化促進作用を有しかつ低
毒性、また製造容易な合成低分子化合物の提供が強く期
待されている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らはシスタサイ
クリンの誘導体につき鋭意検討の結果、新たに後述一般
式[1]で表されるシクロペンタノン誘導体またはその
薬理学的に許容し得る塩を見い出し本発明を完成した。
すなわち、本発明は下記の発明に関するものである。
【0008】(1)一般式[1]
【0009】
【化2】 [式中XはO,S,SO,SO2またはNHを示し、Y
は置換または無置換の直鎖または分鎖状の炭素数1〜2
0の脂肪族炭化水素基、または置換または非置換の炭素
数3〜6の芳香族炭化水素基または複素芳香単環を示
し、Z1、Z2及びZ3は同一かまたは各々独立してカ
ルボキシ基またはそれから誘導される基、炭素数1〜4
の無置換または置換のアルキル基、水酸基またはそれか
ら誘導される基、アミノ基またはそれから誘導される
基、スルホン酸又はスルホン酸から誘導される基、リン
酸又はリン酸から誘導される基、複素芳香単環、ハロゲ
ン原子、または水素原子を示し、またはZ2とZ3が結
合して置換または非置換の芳香族炭化水素、または複素
芳香環を形成することを示し、Z1はカルボキシ基また
はそれから誘導される基、炭素数1〜4の無置換または
置換のアルキル基、水酸基またはそれから誘導される
基、アミノ基またはそれから誘導される基、ハロゲン原
子、または水素原子を示す。但し、Z2、Z3が共に水
素原子を示す場合は、Z1は水酸基またはそれから誘導
される基、アミノ基またはそれから誘導される基、スル
ホン酸又は複素芳香単環、ハロゲン原子、または水素原
子を示し、Yは置換または無置換の直鎖または分鎖状の
炭素数1〜6の脂肪族炭化水素基を示す。また、Z1、
Z2が水素原子の場合、(1)XがS、Yがメチル基、
Z3がメトキシカルボニル基、または(2)XがO、Y
がベンジル基、Z3がエトキシカルボニル基を示す場合
を除く]で表わされるシクロペンタノン誘導体またはそ
の薬理学的に許容し得る塩。
【0010】(2)前記(1)記載の一般式[1]にお
いて、XがS、OまたはSOを示し、Yが直鎖または分
鎖状の炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基(カルボキシ
基またはそれから誘導される基、またはアミノ基または
それから誘導される基で少なくとも1個以上の水素原子
が置換されている)を示し、Z1、Z2及びZ3が同一
かまたは各々独立してカルボキシ基またはそれから誘導
される基、炭素数1〜4の無置換または置換のアルキル
基、水酸基またはそれから誘導される基、アミノ基また
はそれから誘導される基、複素芳香単環、ハロゲン原
子、または水素原子を示し、またはZ2とZ3が結合し
て、置換または非置換の芳香族炭化水素、または複素芳
香環を形成することを示し、Z1はカルボキシ基または
それから誘導される基、炭素数1〜4の無置換または置
換のアルキル基、水酸基またはそれから誘導される基、
アミノ基またはそれから誘導される基、ハロゲン原子、
または水素原子を示す、前記(1)記載のシクロペンタ
ノン誘導体またはその薬理学的に許容し得る塩。
【0011】(3)前記(1)記載の一般式[1]にお
いて、XがSを示し、Yが直鎖または分鎖状の炭素数1
〜6の脂肪族炭化水素基{カルボキシ基、COOR1
(式中R1は炭素数1〜4の置換または無置換のアルキ
ル基、アルケニル基またはアルキニル基を示す)、CO
W1(式中W1は無置換、またはカルボキシ基またはそ
れから誘導される基で置換された複素環を示す)、また
はNR2R3(式中R2、R3は同一かあるいは各々独
立して水素原子、炭素数1〜4の無置換または置換のア
ルキル基、炭素数1〜5の無置換または置換のアシル基
を示す)で少なくとも1個以上の水素原子が置換されて
いる}を示し、Z1,Z2及びZ3が同一かまたは各々
独立してカルボキシ基、COOR4(式中R4は炭素数
1〜4の無置換または置換のアルキル基を示す)、CO
NR5R6(式中R5、R6は同一かあるいは各々独立
して水素原子、炭素数1〜4の置換または無置換のアル
キル基を示す)、シアノ基、水酸基、OR7(式中R7
は炭素数1〜4の無置換または置換のアルキル基、また
は炭素数1〜5の無置換または置換のアシル基を示
す)、NR8R9(式中R8、R9は同一かあるいは各
々独立して水素原子、炭素数1〜4の無置換または置換
のアルキル基、炭素数1〜5の無置換または置換のアシ
ル基を示す)、CH2OR10(式中R10は水素原
子、炭素数1〜4の無置換または置換のアルキル基、ま
たは炭素数1〜5の無置換または置換のアシル基を示
す)、塩素原子、フッ素原子、または水素原子を示し、
またはZ2とZ3が結合して、置換または非置換の芳香
族炭化水素を形成することを示し、Z1はカルボキシ
基、COOR4(式中R4は炭素数1〜4の無置換また
は置換のアルキル基を示す)、CONR5R6(式中R
5、R6は同一かあるいは各々独立して水素原子、炭素
数1〜4の置換または無置換のアルキル基を示す)、シ
アノ基、水酸基、OR7(式中R7は炭素数1〜4の無
置換または置換のアルキル基、または炭素数1〜5の無
置換または置換のアシル基を示す)、NR8R9(式中
R8、R9は同一かあるいは各々独立して水素原子、炭
素数1〜4の無置換または置換のアルキル基、炭素数1
〜5の無置換または置換のアシル基を示す)、CH2O
R10(式中R10は水素原子、炭素数1〜4の無置換
または置換のアルキル基、または炭素数1〜5の無置換
または置換のアシル基を示す)、塩素原子、フッ素原
子、または水素原子を示す、前記(2)記載のシクロペ
ンタノン誘導体またはその薬理学的に許容し得る塩。
【0012】(4)前記(1)記載の一般式[1]にお
いて、XがSを示し、Yが直鎖状の炭素数1〜6の脂肪
族炭化水素基{カルボキシ基、COOR1’(式中R
1’は炭素数1〜4のアルキル基、アルケニル基または
アルキニル基を示す)、COW2(式中W2は、無置
換、またはCOOR11(式中R11は炭素数1〜4の
アルキル基を示す)で置換された複素飽和環を示す)ま
たはNHCOR12(式中R12は炭素数1〜4のアル
キル基を示す)いずれかで少なくとも2個以上の水素原
子が置換されている}を示し、Z1,Z2及びZ3が同
一かまたは各々独立してカルボキシ基、COOR4’
(式中R4’は炭素数1〜4のアルキル基を示す)、水
酸基、OCOR13(式中R13は炭素数1〜4のアル
キル基を示す)、CH2OR10’(式中R10’は水
素原子、炭素数1〜4のアルキル基、または炭素数1〜
5のアシル基を示す)、または水素原子を示し、または
Z2とZ3が結合して炭素数1〜4のアルキル基、炭素
数1〜4のアルキルオキシ基、ニトロ基、トリフルオロ
メチル基、またはハロゲン原子で置換または非置換のベ
ンゼン環を形成することを示し、Z1はカルボキシ基、
COOR4′(式中R4′は炭素数1〜4のアルキル基
を示す)、水酸基、OCOR13(式中R13は炭素数
1〜4のアルキル基を示す)、CH2OR10′(式中
R10′は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、また
は炭素数1〜5のアシル基を示す),または水素原子を
示す、前記(3)記載のシクロペンタノン誘導体または
その薬理学的に許容し得る塩。
【0013】(5)前記(1)記載の一般式[1]にお
いて、XがSを示し、Yが直鎖状の炭素数1〜6の脂肪
族炭化水素基{カルボキシ基、メトキシカルボニル基、
COW3(式中W3は、無置換またはメトキシカルボニ
ル基で置換されたピロリジン環、ピペリジン環、アゼチ
ジン環、モルホリン環、またはピペラジン環を示す)で
1個の水素原子が置換され、またアセチルアミノ基で1
個の水素原子が置換されている}を示し、Z1,Z2及
びZ3が同一かまたは各々独立してカルボキシ基、メト
キシカルボニル基、水酸基、アセチルオキシメチル基、
ヒドロキシメチル基、または水素原子を示し、またはZ
2とZ3が結合して非置換のベンゼン環を形成すること
を示し、Z1はカルボキシ基、メトキシカルボニル基、
水酸基、アセチルオキシメチル基、ヒドロキシメチル
基、または水素原子を示す、前記(4)記載のシクロペ
ンタノン誘導体またはその薬理学的に許容し得る塩。
【0014】(6)前記(1)記載の一般式[1]にお
いて、(I)XがS、Yが2−アセチルアミノ−2ーカ
ルボキシエチル基,Z1及びZ3が水素原子、Z2がカ
ルボキシ基、(II)XがS、Yが2−アセチルアミノ
−2−メトキシカルボニルエチル基,Z1及びZ3は水
素原子、Z2はカルボキシ基、(III)XがS、Yが
2−アセチルアミノ−2−カルボキシエチル基,Z1及
びZ3が水素原子、Z2が水酸基、(IV)XがS、Y
が2−アセチルアミノ−3−オキソ−3−{1−(2−
メトキシカルボニル)ピロリジニル}プロピル基,Z1
及びZ3が水素原子、Z2が水酸基、(V)XがS、Y
が2−アセチルアミノ−2−メトキシカルボニルエチル
基、Z2とZ3が結合して非置換のベンゼン環を形成
し、Z1がカルボキシ基、(VI)XがS、Yが2−ア
セチルアミノ−2−カルボキシエチル基、Z2とZ3が
結合して非置換のベンゼン環を形成し、Z1がカルボキ
シ基を示す、前記(5)記載のシクロペンタノン誘導体
またはその薬理学的に許容し得る塩。
【0015】(7)前記(1)〜(6)のいずれかに記
載のシクロペンタノン誘導体(但し、Z1、Z2が水素
原子であり、(1)XがS、Yがメチル基、Z3がメト
キシカルボニル基、または(2)XがO、Yがベンジル
基、Z3がエトキシカルボニル基を示す場合を含む。)
またはその薬理学的に許容し得る塩を有効成分とする医
薬。
【0016】(8)前記(1)〜(6)のいずれかに記
載のシクロペンタノン誘導体(但し、Z1、Z2が水素
原子であり、(1)XがS、Yがメチル基、Z3がメト
キシカルボニル基、または(2)XがO、Yがベンジル
基、Z3がエトキシカルボニル基を示す場合を含む。)
またはその薬理学的に許容し得る塩を有効成分とする中
枢神経治療薬。
【0017】(9)前記(1)〜(6)のいずれかに記
載のシクロペンタノン誘導体(但し、Z1、Z2が水素
原子であり、(1)XがS、Yがメチル基、Z3がメト
キシカルボニル基、または(2)XがO、Yがベンジル
基、Z3がエトキシカルボニル基を示す場合を含む。)
またはその薬理学的に許容し得る塩を有効成分とする末
梢神経治療薬。
【0018】(10)前記(1)〜(6)のいずれかに
記載のシクロペンタノン誘導体(但し、Z1、Z2が水
素原子であり、(1)XがS、Yがメチル基、Z3がメ
トキシカルボニル基、または(2)XがO、Yがベンジ
ル基、Z3がエトキシカルボニル基を示す場合を含
む。)またはその薬理学的に許容し得る塩を有効成分と
する神経細胞分化促進剤。
【0019】本発明における神経分化促進剤は、中枢神
経障害または末梢神経障害の治療薬として患者に用いる
ことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
【0021】一般式[1]におけるXの中ではS、Oま
たはSOが好ましく、Sが最も好ましい。
【0022】一般式[1]のYにおける直鎖または分鎖
状の炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基とは炭素数1〜
20のアルキル基またはアルケニル基を示す。好ましく
は炭素数1〜6のアルキル基であり、例えばメチル基、
エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチ
ル基、n−ヘキシル基、i−プロピル基、t−ブチル基
等があげられ、さらに好ましくは炭素数1〜4の直鎖状
脂肪族炭化水素基、特に好ましくはエチル基である。こ
の炭化水素基は無置換または置換のいずれでもよい。置
換基を有する場合は例えば1〜6個、好ましくは1〜3
個の置換基を有してよい。置換基の種類としてはカルボ
キシ基またはそれから誘導される基、アミノ基またはそ
れから誘導される基、または水酸基またはそれから誘導
される基があげられる。炭素数3〜6の芳香族炭化水素
基または複素芳香単環は、芳香族炭化水素基としては、
例えばベンゼン環を示し、複素芳香単環としては、窒素
原子、酸素原子または硫黄原子を含む5員環または6員
環を示す。置換基を有する場合の置換基については、脂
肪族炭化水素基の場合と同様である。
【0023】カルボキシ基から誘導される基としては、
例えばカルボキシ基がエステル化またはアミド化された
官能基、シアノ基、またはこれらの官能基が還元された
ヒドロキシルメチル基またはアミノメチル基、さらには
これらの還元した官能基にアシル化等の修飾を施した官
能基があげられる。好ましくはカルボキシ基、COOR
1(式中R1は炭素数1〜4の無置換または置換のアル
キル基、アルケニル基またはアルキニル基を示す)、ま
たはCOW(Wは無置換または置換の複素飽和環を示
す)である。ここでR1におけるアルキル基、アルケニ
ル基、アルキニル基は鎖状、分鎖状、環状のいずれであ
ってもよい。また置換基を有する場合は例えば1〜6個
好ましくは1〜3個の置換基を有してよい。置換基とし
ては例えば、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシ基、メ
トキシカルボニル基、シアノ基、またはアセチルアミノ
基があげられる。好ましくは無置換の場合である。アル
キル基としては、例えばメチル基、エチル基、エチレン
基、n−プロピル基、i−プロピル基、シクロプロピル
基、n−ブチル基、i−ブチル基、tert−ブチル基
またはシクロブチル基があげられる。好ましいアルキル
基としてはメチル基、エチル基、エチレン基またはn−
プロピル基、さらに好ましくはメチル基である。アルケ
ニル基としては、例えばビニル基、2−プロペニル基、
イソプロペニル基、2−ブテニル基があげられる。アル
キニル基としては、例えば2−プロピニル基があげられ
る。Wは複素環を示すが、好ましくは複素飽和環、さら
に好ましくはアゼチジン環、ピペリジン環、ピロリジン
環、モルホリン環、またはピペラジン環である。またこ
れらの環はカルボニル基と炭素原子または窒素原子で結
合可能であり、好ましくは窒素原子でカルボニル基と結
合する場合である。置換基を有する場合は1〜4個好ま
しくは1〜2個の置換基を有してもよい。好ましくはカ
ルボキシ基またはそれから誘導される基である。さらに
好ましくは、カルボキシ基またはCOOR11(式中R
11は炭素数1〜4の無置換または置換のアルキル基を
示し、R11におけるアルキル基及びそれが置換基を有
する場合の置換基はR1の場合と同様である)である。
【0024】アミノ基から誘導される基としては、例え
ばアミノ基がアルキル化、アシル化又はスルホニル化さ
れた官能基、ニトロ基、ヒドロキシアミノ基、イミノ
基、アミノ基の窒素原子を含んだ複素環があげられる。
好ましくはNR2R3(式中R2、R3は同一かまたは
各々独立して水素原子、炭素数1〜4の無置換または置
換のアルキル基、または炭素数1〜5の無置換または置
換のアシル基を示す)があげられる。ここでR2、R3
におけるアルキル基及びそれらが置換基を有する場合の
置換基はR1の場合と同様である。またR2、R3にお
けるアシル基は鎖状、分鎖状、環状、飽和または不飽和
のいずれであってもよい。またそれらが置換基を有する
場合の置換基はR1の場合と同様である。さらに好まし
くはNHCOR12(式中R12は炭素数1〜4のアル
キル基を示し、アルキル基はR1の場合と同様である)
である。最も好ましくはR12がメチル基の場合であ
る。
【0025】水酸基から誘導される基としては、例えば
水酸基がアルキル化またはアシル化された官能基(例え
ばOCOR14、ここでR14におけるアルキル化され
た官能基とは無置換または置換のアルキル基を示し、R
1の場合と同様である。また、R14におけるアシル化
された官能基とは無置換または置換のアシル基を示し、
R2の場合と同様である)、ケト基、ハロゲン原子等が
あげられる。
【0026】またこの誘導体におけるZ1、Z2、Z3
はカルボキシ基またはそれから誘導される基、炭素数1
〜4の無置換または置換のアルキル基、水酸基またはそ
れから誘導される基、アミノ基またはそれから誘導され
る基、スルホン酸又はそれから誘導される基、リン酸又
はそれから誘導される基、複素芳香単環、ハロゲン原
子、または水素原子を示し、またはZ2とZ3が結合し
て、置換または非置換の芳香族炭化水素、または複素芳
香環を形成することを示し、Z1はカルボキシ基または
それから誘導される基、炭素数1〜4の無置換または置
換のアルキル基、水酸基またはそれから誘導される基、
アミノ基またはそれから誘導される基、ハロゲン原子、
または水素原子を示す。スルホン酸から誘導される基と
しては、スルホン酸アミド誘導体、例えばSO2NH
2、SO2NHCH3、SO2N(CH3)2、SO2
NHCOCH3等があげられる。リン酸から誘導される
基としては、例えばP(O)(OH)H、P(O)(O
H)(NH2)、P(O)(OH)CH(OCH3)2
等があげられる。カルボキシ基、水酸基及びアミノ基か
ら誘導される基は前記と同様である。又、アミノ基から
誘導される基としては、例えばNHSO2Ph、NHC
OCF3、NHCOC2F5、NHSO2CF3、NH
SO2C2F5等もあげられる。好ましくはカルボキシ
基、COOR4(式中R4は炭素数1〜4の無置換また
は置換のアルキル基を示す)、CONR5R6(式中R
5、R6は同一かまたは各々独立して水素原子あるいは
各々独立して炭素数1〜4の無置換または置換のアルキ
ル基を示す)、シアノ基、水酸基、OR7(式中R7は
炭素数1〜4の無置換または置換のアルキル基、または
炭素数1〜5の無置換または置換のアシル基を示す)、
NR8R9(式中R8、R9は同一かまたは各々独立し
て水素原子あるいは各々独立して炭素数1〜4の無置換
または置換のアルキル基、または炭素数1〜5の無置換
または置換のアシル基を示す)、CH2OR10(式中
R10は水素原子、炭素数1〜4の無置換または置換の
アルキル基、または炭素数1〜5の無置換または置換の
アシル基を示す)、5−テトラゾリル基、ハロゲン原
子、または水素原子を示す。また前述炭素数1〜4の無
置換または置換のアルキル基、R4、R5、R6、R
7、R8、R9及びR10のアルキル基及びそれらが置
換基を有する場合の置換基はR1の場合と同様である。
さらにR7、R8、R9及びR10におけるアシル基及
びまたそれらが置換基を有する場合の置換基はR2の場
合と同様である。アシル基としては例えば、アセチル
基、プロピオニル基、アクロイル基、プロピオロイル
基、n−ブチリル基、イソブチリル基、クロトノイル
基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基があげ
られる。好ましいアシル基としてはアセチル基、プロピ
オニル基、アクロイル基、プロピオロイル基、さらに好
ましくはアセチル基である。R8、R9において特に好
ましい組み合わせは、R8が水素原子、R9がアセチル
基の場合である。ハロゲン原子としては、フッ素原子、
塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子があげられ、好ましく
はフッ素原子、塩素原子である。Z1、Z2、Z3とし
て好ましい置換基は一つまたは二つが水素原子以外の置
換基である場合であり、水素以外の置換基としてさらに
好ましいものとしてカルボキシ基、COOR4、OCO
R13(式中R13は炭素数1〜4のアルキル基を示
し、アルキル基はR1の場合と同様である)、水酸基、
またはCH2OR10があげられる。特に好ましくはカ
ルボキシ基、メトキシカルボニル基、ヒドロキシメチル
基、水酸基、またはアセチルオキシメチル基があげられ
る。Z2とZ3が結合して形成される芳香族炭化水素と
してはベンゼン環、またはナフタレン環等が、複素芳香
環としてピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環等の六
員環複素芳香環、チオフェン環、ピロール環、フラン
環、オキサゾール環、チアゾール環、イソキサゾール
環、イソチアゾール環、アゾール環等の五員環複素芳香
単環等があげられる。好ましくは芳香族炭化水素であ
り、さらに好ましくはベンゼン環である。この環が置換
基を有する場合の置換基としてはZと同様である。好ま
しくは例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イ
ソプロピル基等の非置換またはトリフルオロメチル基等
のハロゲン原子、例えばフッ素原子で置換された炭素数
1〜4のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基等の炭素
数1〜4のアルキルオキシ基、ニトロ基、またはハロゲ
ン原子、例えばフッ素原子、塩素原子または臭素原子が
あげられる。
【0027】本発明の具体的なシクロペンタノン誘導体
としては、 (1)トランス−4−{(2R)−2−アセチルアミノ
−2−カルボキシエチルチオ}メチル−3−オキソ−1
−シクロペンタンカルボン酸 (2)トランス−4−{(2R)−2−アセチルアミノ
−2−メトキシカルボニルエチルチオ}メチル−3−オ
キソ−1−シクロペンタンカルボン酸 (3)(2RS、4S)−2−{(2R)−2−アセチ
ルアミノ−2−カルボキシエチルチオ}メチル−4−ヒ
ドロキシ−1−シクロペンタノン (4)(2RS、4S)−2−[(2R)−3−アセチ
ルアミノ−3−{1−{(2S)−2−メトキシカルボ
ニル}ピロリジニル]−3−オキシプロピルチオ}メチ
ル−4−ヒドロキシ−1−シクロペンタノン (5)2−{(2R)−2−アセチルアミノ−2−カル
ボキシエチルチオ}メチル−3−オキソ−1−インダン
カルボン酸 (6)2−{(2R)−2−アセチルアミノ−2−メト
キシカルボニルエチルチオ}メチル−3−オキソ−1−
インダンカルボン酸 等があげられる。
【0028】なお、本発明で用いられるシクロペンタノ
ン誘導体には立体異性体が存在するが、本発明はこれら
の異性体すべてを包含する。例えば、幾何異性体及びそ
の混合物、ジアステレオマー及びその混合物、光学活性
体及びラセミ体等はすべて本発明に含まれる。
【0029】本発明における薬理学的に許容し得る塩と
して、酸との塩としては例えば塩酸塩、硫酸塩、リン酸
塩、アルミニウム塩等のIIIA族塩等の無機塩、p−
トルエンスルホン酸塩等の有機塩があげられる。塩基と
の塩としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属
塩、カルシウム等とのアルカリ土類金属塩、メチルアミ
ン、エチレンジアミン等の有機塩等があげられる。これ
らは常法により作成される。
【0030】本発明のシクロペンタノン誘導体の代表的
な製造方法を以下に示す。なお、本発明のシクロペンタ
ノン誘導体の合成法は以下の方法に限定されるものでは
ない。また、ここで示される本発明化合物及びその中間
体は、抽出、再結晶、あるいはクロマトグラフィー等の
通常の単離方法によって単離される。
【0031】本発明の一般式[1]において、XがS、
OまたはNHを示す化合物は、一般式[2]
【化3】 (式中Uは脱離基を示し、Z1’、Z2’及びZ3’は
Z1、Z2、Z3と同じ意味を示すが、官能基がある場
合にはその官能基は必要に応じて保護されていてもよ
い)で示されるシクロペンタノン誘導体(1位のカルボ
ニル基は必要に応じて保護されていてもよい)(以下単
に反応性誘導体という)に、下記一般式[3]
【化4】HX2−Y’ [3] (式中X2はS、OまたはNHを示し、Y’はYと同じ
意味を示すが、官能基のある場合はその官能基は必要に
応じて保護されてもよい)で表わされる化合物を反応さ
せ、必要に応じて保護基を除去することにより得ること
ができる。前記の反応性誘導体の好ましいものとしては
例えば下記一般式[4]、[5]、[6]、[7]およ
び[8]の化合物があげられる。
【0032】
【化5】
【0033】(式中、R15は炭素数1〜10の炭化水
素基を示し、例えばアルキル基、アルケニル基、アリ−
ル基などを示し、これらの基は置換または非置換いずれ
でもよい。置換基が官能基である場合には必要に応じて
保護基で保護されていてもよい。またR16、R17は
同一かまたは各々独立して炭素数1〜4のアルキル基、
またはR16とR17が共に結合し、ピペラジン環また
はピロリジン環を形成することを示す。またZ1’、Z
2’及びZ3’は前記と同じ意味を示す)
【0034】一般式[4]、[5]、[6]および
[7]で表される化合物としては、例えば、以下のよう
な化合物があげられる。 (a)4−〔(2、3−O−イソプロピリデン)プロピ
ルスルホニル〕メチル−3−オキソ−1−シクロペンタ
ンカルボン酸 (b)4−メチリデン−3−オキソ−1−シクロペンタ
ンカルボン酸 (c)(2RS、4S)−2−{(2R)−(2−アセ
チルアミノ−2−メトキシカルボニル)エチルスルホニ
ル}メチル−4−ヒドロキシシクロペンタン−1−オン
【0035】一般式[3]において、XがSでありかつ
Yがアミノ酸誘導体である場合、一般式[3]で表され
る化合物としては、例えば以下のような化合物があげら
れる。 (d)(2R)−2−アセチルアミノ−2−カルボキシ
エタンチオール (e)(2R)−2−アセチルアミノ−2−メトキシカ
ルボニルエタンチオール
【0036】この反応は一般式[2]の化合物と一般式
[3]の化合物とを縮合させることが出来ればいかなる
方法も使用できる。通常は有機溶媒中、水中またはその
混合溶媒中で行う。有機溶媒としては、ベンゼン、トル
エン等の芳香族炭化水素類、メタノール、エタノール等
のアルコール類、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテ
ル等のエーテル類、塩化メチレン、クロロホルム等のハ
ロゲン系炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン等
のケトン類、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムア
ミド等の極性非プロトン性溶媒類等が使用されるが、好
ましくはテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエ
ーテル類、塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン系
炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン
類、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド等の
極性非プロトン性溶媒類、またはこれらの溶媒と水との
混合溶媒が用いられる。反応は一般に、酸、塩基の存在
下、または無触媒で進行するが、好ましくは塩基条件下
で行う。反応剤としては、例えば水酸化カリウム、水酸
化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム水素化ナ
トリウム等の無機塩基、またはトリエチルアミン、1、
8−ジアザビシクロ[5、4、0]−ウンデカ−7−エ
ン等の有機塩基があげられる。これらの反応剤は0.1
〜20倍モル程度使用し、好ましくは0.5〜5倍モル
程度を使用する。反応温度としては特に限定せず、冷
却、常温、加熱下のいずれでもよいが、好ましくは0℃
〜100℃がよい。一般式[2]の化合物と一般式
[3]の化合物は等量反応させればよいが、実際の反応
においては、一般式[3]の化合物を過剰に(例えば1
〜2倍モル)使用してもよい。反応は0.1〜200時
間で行われ、好ましくは0.1〜72時間である。
【0037】一般式[1]において、XがSO2を示す
化合物は、一般式[1]においてXがSを示す化合物を
酸化することにより製造することができる。酸化剤とし
ては、m−クロロ過安息香酸等の有機過酸、過マンガン
酸塩、クロム酸、四酸化ルテニウム等の無機系酸化剤、
過酸化水素、有機過酸化物等が用いられる。好ましくは
m−クロロ過安息香酸等の有機過酸である。
【0038】また一般式[1]において、XがSOを示
す化合物は、一般式[1]においてXがSを示す化合物
を酸化することにより製造することができる。酸化剤と
しては、m−クロロ過安息香酸等の有機過酸、二酸化マ
ンガン、クロム酸、四酸化ルテニウム等の無機系酸化
剤、過酸化水素、有機過酸化物、過ヨウ素酸等のハロゲ
ン系酸化剤等が用いられる。
【0039】たとえば、上記の化合物(a)、(b)は
以下のようにして製造できる。
【0040】
【化6】
【0041】出発原料の2,4−ビス(メトキシカルボ
ニル)シクロペンタノン(化合物1−A)は公知化合物
であり、例えばJ.Org.Chem.,47,237
9,(1982)に記載の方法またはそれに準じた方法
により、2,3−ビス(メトキシカルボニル)シクロペ
ンタノン(化合物1−a)との混合物として製造でき
る。この混合物のケト基を保護した後((化合物1−
B)と化合物(1−b))、還元反応によりエステルを
ヒドロキシメチル基に変換し、次いで脱保護することに
より得られる2,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロ
ペンタノン(化合物(1−C))と2,3−ビス(ヒド
ロキシメチル)シクロペンタノン(化合物(1−c))
をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で分離すること
により、化合物(1−C)を単離することができる。化
合物(1−C)を常法通りアセチル化を行うことによ
り、化合物(1−D)を得る。化合物(1−D)から化
合物(1ーE)の反応は、前記一般式[2]の化合物と
一般式[3]の化合物との縮合反応と同様の条件を用い
ることができ、一般式[3]の化合物としてアルファー
チオグリセリンを用いればよい。次に化合物(1−E)
の1、2−ジオールを保護するが、保護基としてはアセ
タール、ケタールまたはオルソエステルを用いることが
でき、好ましくは酸触媒とアセトンまたはその活性体を
用いることによるイソプロピリデン化により化合物(1
−F)を得ることができる。続いて、常法通りアルカリ
加水分解することによりアセチル基を除去して化合物
(1−G)を得る。次に化合物(1−G)のスルフィド
をスルホンに酸化することにより化合物(1−H)を得
る。この反応は、水酸基が酸化されない条件において前
記酸化反応と同様の条件を用いることができるが、水酸
基も酸化された場合は化合物(a)が得られる。次いで
水酸基を酸化することにより化合物(a)を製造でき
る。酸化剤としては過マンガン酸塩、クロム酸等の無機
酸化剤が使用できるが、好ましくはクロム酸である。化
合物(b)は、化合物(a)を塩基条件下に、前記一般
式[2]の化合物と一般式[3]の化合物との縮合反応
と同様の条件を用いればよい。但し、一般式[3]の化
合物を加える必要はない。反応剤としては、例えば水酸
化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナ
トリウム等の無機塩基、またはトリエチルアミン、1、
8−ジアザビシクロ「5、4、0」−ウンデカ−7−エ
ン等の有機塩基があげられる。好ましい塩基としては、
トリエチルアミン等の有機塩基があげられる。化合物
(c)は以下のようにして製造できる。
【0042】
【化7】
【0043】出発原料の(4R)−2−(N,N−ジエ
チルアミノ)メチル−4−tert−ブチルジメチルシ
ロキシ−2−シクロペンテン−1−オン(化合物3−
a)は公知化合物であり、市販品(例えば信越化学
(株))として入手容易である。この化合物(3−a)
から化合物(3−b)への反応は、前記一般式[2]の
化合物と一般式[3]の化合物との縮合反応と同様の条
件を用いることができ、一般式[3]の化合物としてN
−アセチル−L−システインを用いればよい。化合物
(3−b)の水酸基の保護基を常法にて除去する。反応
剤としては酸またはフッ素化合物が用いられる。次に化
合物(3−c)のスルフィドをスルホンに酸化すること
により化合物(3−d)を得る。この反応は、水酸基が
酸化されない条件において、前記酸化反応と同様の条件
を用いることができる。次いで環内二重結合を還元剤に
て還元することにより、化合物(c)を製造できる。還
元剤としてはパラジウムー炭素等の接触水素還元剤、リ
チウムーアンモニア等の溶解金属還元剤、有機スズ水素
化合物、有機ケイ素水素化合物等が使用できるが、好ま
しくはパラジウムー炭素等の接触水素還元剤である。上
記(a)〜(c)以外の一般式[4]〜一般式[7]の
化合物は適宜上記(a)〜(c)の化合物の製法に準じ
て製造することができる。
【0044】化合物(d)は市販品(例えば東京化成
(株))として入手容易であり、化合物(e)は、化合
物(d)をメタノール中酸触媒存在下加熱することによ
り容易に製造できる。酸触媒としては塩酸、硫酸等の無
機酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸、またはフッ
化ホウ素エーテラート等のルイス酸等が用いられるが、
好ましくはp−トルエンスルホン酸等の有機酸である。
たとえば、本発明化合物(4)は、化合物(3)をアミ
ド化することにより、容易に製造できる。
【0045】
【化8】
【0046】アミド化の方法としては、塩基条件下での
縮合、または縮合剤を用いる方法が使用できる。好まし
くは縮合剤を用いる方法である。縮合剤としては、例え
ばDCC、WSCが用いられる。本発明化合物(5)及
び(6)は、一般式[8]の化合物に加熱下一般式
[3]の化合物を作用させることにより得ることができ
る。反応条件としては、無溶媒、または有機溶媒中、3
0℃から200℃に加熱することにより目的の化合物が
製造できる。一般式[8]の化合物としては、例えば
(f)2−(1−ピペリジルメチル)−3−オキソ−1
−インダンカルボン酸があげられる。化合物(f)は、
例えばJ.Med.Chem.,7巻、716頁(19
64)に記載の製法に準じて得ることができる。
【0047】本発明のシクロペンタノン誘導体またはそ
の薬理学的に許容し得る塩が神経分化促進剤として用い
られる場合は、単独または担体、賦形剤、稀釈剤、溶解
補助剤等の製薬上許容し得る添加剤と混合して注射剤、
点滴剤、顆粒剤、錠剤、細粒剤、散剤、カプセル剤、吸
入剤、坐剤、点眼剤、貼付剤、軟膏剤、スプレー剤等の
製剤形態で用いることができ、投与経路としては経口投
与、または非経口的投与(全身投与、局所投与等)が選
択できる。
【0048】製剤中のシクロペンタノン誘導体またはそ
の薬理学的に許容し得る塩の含量は、製剤により種々異
なるが、通常0.1〜100重量%であることが好まし
い。投与量は患者の年令、性別、体重、症状、治療目的
等により決定されるが、投与量は一般に0.001〜5
000mg/kg/日程度である。
【0049】
【実施例】次に、シクロペンタノン誘導体またはその薬
理学的に許容し得る塩の神経分化促進作用及び製造法に
ついて具体的に説明する。
【0050】試験例 化合物のPC12細胞に対する神経様突起伸長作用 グリーンらの方法(Ann.Rev.Neurosc
i.、3巻、353項(1980年)に準じて行い、細
胞の形態変化の有無及び程度により効果を判定した。す
なわち、10%牛胎児血清と10%馬血清を添加したダ
ルベッコ変法イーグル培地にPC12細胞を約10万個
/mlになるように加え、コラーゲンコート96穴マル
チプレートで37度、5%CO2下に一晩培養した。こ
の状態において試験物質を添加し、1日後の形態変化を
顕微鏡で観察した。その結果、各試験物質のPC12細
胞に対する神経様突起伸長作用を引き起こす最小有効濃
度(MED、μg/ml)は以下に示す通りである。
【0051】PC12細胞に対する神経様突起伸長を引
き起こす最小有効濃度
【0052】実施例1 4−〔(2R)−(2−アセチルアミノ−2−カルボキ
シ)エチルチオ〕−3−オキソ−1−シクロペンタンカ
ルボン酸(化合物1)の製造 その1 1,1−ジメトキシ−2,4−ビス(メトキシカルボニ
ル)シクロペンタン(化合物1−B)及び1,1−ジメ
トキシ−2,3−ビス(メトキシカルボニル)シクロペ
ンタン(化合物1−b))の製造 2,4−ビス(メトキシカルボニル)シクロペンタノン
(化合物1−A)は文献(例えばJ.Org.Che
m.,47,2379,(1982))記載の方法によ
り、2,3−ビス(メトキシカルボニル)シクロペンタ
ノン(化合物1a)の混合物として製造される。この混
合物を2,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロペンタ
ノンと2,3−ビス(ヒドロキシメチル)シクロペンタ
ノンに誘導することにより、両化合物はシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィ−で分離することができる。化合物
(1−A)と化合物(1−a)の混合物(6970m
g,34.85mmol)に無水メタノ−ル(35m
l),オルトギ酸メチル(4.74ml),およびp−
トルエンスルホン酸・1水和物(165mg)を加え、
室温下18時間攪拌する。反応液にトルエン(60m
l)を加えた後,飽和炭酸水素ナトリウム(25ml)
で2回洗浄する。トルエン層を飽和食塩水(50ml)
で洗浄後濃縮し、1,1−ジメトキシ−2,4−ビス
(メトキシカルボニル)シクロペンタン(化合物1−
B)と1,1−ジメトキシ−2,3−ビス(メトキシカ
ルボニル)シクロペンタン(化合物1−b)の混合物
(8334mg,收率97.2%)を得る。
【0053】その2 2,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロペンタノン
(化合物1−C)の製造 化合物(1−B)と化合物(1−b)の混合物(967
6mg,39.32mmol)の無水エーテル(10m
l)溶液を、水素化リチウムアルミニウム(3120m
g)の無水エーテル(43ml)縣濁液に氷冷下1時間
かけて滴下する。30分間攪拌後に水(3.12m
l)、15%水酸化ナトリウム(3.12ml)、さら
に水(3.12ml)を加える。30分間攪拌後,無水
硫酸ナトリウム(10g),エーテル(55ml),ハ
イフロ・スーパーセル(6g)を加え30分攪拌後,濾
過する。残渣はさらに2回エーテル(100ml)で抽
出する。全てのエーテル区分を集め濃縮し、残渣を得
る。これをアセトン(37ml)に溶かし、水(1,8
5ml)、1規定塩酸(1.85ml)を加え室温下3
0分攪拌する。反応液に1規定水酸化ナトリウム(1,
85ml)を加えた後、シリカゲル(18g)を加え濃
縮する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(550ml,ジクロロメタン:メタノール=30:
1)で精製し、化合物(1−C,1310mg,收率2
3.1%)と化合物(1−c,1539mg,收率2
7.0%)を得る。 TLC(シリカゲル:クロロホルム:メタノール=1
0:1):化合物(1−C,Rf=0.42),化合物
(1−c,Rf=0.45)
【0054】その3 2,4−ビス(アセトキシメチル)シクロペンタノン
(化合物1−D)の製造 化合物(1−C)〔1130mg,7.847mmo
l〕に無水ピリジン(4ml),無水酢酸(4ml)を
加え、室温下1時間攪拌する。反応液を濃縮後、残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(150ml,ヘ
キサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、化合物(1−
D)〔1598mg,收率89.2%〕を得る。 1H−NMR(200MHz,CDCl3)δ:1.4
5〜1.70(1H,m),1.85〜2.12(7
H,m),2.15〜2.78(4H,m),4.00
〜4.39(4H,m) MS(FAB,POS)m/z:229(M+H)+
【0055】その4 4−アセトキシメチル−2−{(2,3−ジヒドロキ
シ)プロピルチオ}メチルシクロペンタノン(化合物1
−E)の製造 化合物(1−D)(1.4g,6.133mmol)と
アルファ−チオグリセリン(0,66g,6.133m
mol)にメタノ−ル(5ml)、アセトン(30m
l)および1規定水酸化ナトリウム(6.1ml)を加
え、45分間攪拌する。反応液に1規定塩酸を加えpH
を7.0に調整後、濃縮する。残渣に飽和食塩水(30
ml)を加え、ジクロロメタン(30ml)で5回抽出
する。ジクロロメタン層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後
濃縮し、残渣を得る。残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(300ml,クロロホルム:メタノール=
40:1〜10:1)で精製し、化合物(1−E)
(1.5g,收率88.23%)を得る。 1H−NMR(200MHz,CDCl3)δ:1.5
0(1H,m),1.78〜2.28(5H,m),
2.35〜2.80(8H,m),2.85〜3.08
(1H,m),3.50〜3.63(1H,m),3.
68〜3.90(2H,m),3.98〜4.20(2
H,m) MS(FAB,POS)m/z:277(M+H)+
【0056】その5 4−アセトキシメチル−2−{(2,3−O−イソプロ
ピリデン)プロピルチオ}メチルシクロペンタノン(化
合物1−F)の製造 化合物(1−E)(1.6g,5.78mmol)にア
セトン(15ml),ジメトキシプロパン(1.81
g,17,34mmol)およびp−トルエンスルホン
酸・1水和物(0.11g,0.578mmol)を加
え、室温下2時間攪拌する。反応液に水(20ml)、
酢酸エチル(80ml)を加え、水層のpHを飽和炭酸
水素ナトリウムで7.0に調整する。食塩を水層が飽和
になるまで加えた後、分液する。さらに酢酸エチル(5
0ml)で2回抽出する。酢酸エチル層を集め無水硫酸
ナトリウムで乾燥後濃縮し、残渣を得る。残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(300ml,ヘキサ
ン:酢酸エチル=3:1)で精製し化合物(1−F)
(1.6g,收率87.4%)を得る 1−NMR(200MHz,CDCl3)δ:1.35
(3H,s),1.42(3H,s),1.85〜2.
26(5H,m),2.30〜2.85(7H,m),
2.95〜3.12(1H,m),3.70(1H,d
d,J=6.27Hz,8.22Hz),3.98〜
4.32(4H,m) MS(FAB,POS)m/z:317(M+H)+
【0057】その6 4−ヒドロキシメチル−2−〔(2,3−O−イソプロ
ピリデン)プロピルチオ〕メチルシクロペンタノン(化
合物1−G)の製造 化合物(1−F)(1.6g、5.05mmol)にメ
タノール(20ml)、水(5ml)を加え、氷冷下1
規定水酸化ナトリウム(3,2ml,3.20mmo
l)を加え、1時間攪拌する。反応液に1規定塩酸を加
えpH7.0に調整した後濃縮する。残渣に飽和食塩水
(15ml)を加え、酢酸エチル(30ml)で3回抽
出する。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後濃
縮し、残渣を得る。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(250ml,酢酸エチル:ヘキサン=2:
1)で精製し、化合物(1−G)(1.0g,收率7
2.4%)を得る。 1H−NMR(200MHz,CDCl3)δ:1.3
5(3H,s),1.42(31H,s),1.61〜
1.73(1H,m),1.95〜2.85(9H,
m),3.00(1H,m),3.60〜3.78(3
H,m),4.05〜4.12(1H,m),4.18
〜4.33(1,m) MS(FAB,POS)m/z:275(M+H)+
【0058】その7 4−ヒドロキシメチル−2−〔(2,3−O−イソプロ
ピリデン)プロピルスルホニル〕メチルシクロペンタノ
ン(化合物1−H)の製造 化合物(1−G)(1.0g,3.64mmol)をジ
クロロメタン(25ml)に溶かし、氷冷下m−クロロ
過安息香酸(1.74g,純度80%,8.04mmo
l)を4回に分けて加える。1.5時間攪拌後濾過を行
い、濾液に水(10ml)、20%亜硫酸水素ナトリウ
ム(1ml)、飽和炭酸水素ナトリウム(2ml)を加
え、室温下15分攪拌する。反応液に飽和食塩水(20
ml)を加えた後分液する。水層をさらに2回ジクロロ
メタン(25ml)で抽出しジクロロメタン層を集め、
無水硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮する。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(300ml,酢酸エチ
ル:ヘキサン=3:1)で精製し化合物(1−H)
(1.0g,收率89.2%)を得る。
【0059】その8 4−〔(2,3−O−イソプロピリデン)プロピルスル
ホニル〕メチル−3オキソ−1−シクロペンタンカルボ
ン酸(化合物a)の製造 化合物(1−H)(1.0g,3.26mmol)をア
セトン(55ml)に溶かし、水冷下攪拌しながらJo
nes試薬(2.5ml)を15分かけて滴下する。反
応液はオレンジ色を保ったまま20分攪拌する。2−プ
ロパノール(1ml)を加え5分攪拌した後、濃縮す
る。残渣に水(20ml)、飽和食塩水(30ml)を
加え、ジクロロメタン(40ml)で8回抽出する。ジ
クロロメタン層を飽和食塩水(200ml)で洗浄後、
無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮する。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(100ml,クロロフォ
ルム:メタノール=10:1〜4:1)で精製し、化合
物(a)(0.69g,收率66.3%)を得る。 1−NMR(200MHz,CDCl3)δ:1.37
(3H,s),1.44(1.5H,s),1.45
(1.5H,s),1.78〜2.31(1H,m),
2.32〜3.51(8H,m),3.75(2H,
m),4.20(1H,dd,J=8.67Hz,8.
71Hz),4.60(1H,m),6.80(1H,
brs) MS(FAB,POS)m/z:321(M+H)+
【0060】その9 4−〔(2R)−(2−アセチルアミノ−2−カルボキ
シ)エチルチオ〕メチル−3−オキソ−1−シクロペン
タンカルボン酸(化合物1)の製造 化合物(a)(170mg,0.53mmol)をアセ
トン(7ml)に溶かし、N−アセチル−L−システイ
ン(87mg,0.53mmol)および1規定水酸化
ナトリウム(1.5ml)を加え、室温下2時間攪拌す
る。反応液に1規定塩酸を加えpHを6.8に調整後濃
縮し、残渣をQAE−Sephadex(200ml、
Cl型、0.05M〜0.4M食塩水、各700ml、
グラディエント エリューション)で精製し目的画分を
得る。目的画分を濃縮後、メタノール(3ml)を加え
不溶の食塩を濾過で除き,濾液をSephadex L
H−20(100ml,80%含水メタノール)で精製
し、化合物(1)の2ナトリウム塩(85mg.收率4
6.1%)を得る。 1H−NMR(200MHz,D2O)δ:108(1
H,m),2.06(3H,s),2.10〜2.80
(5H,m),2.81〜3.16(4H,m),4.
36(1H,dd,J=4.4Hz,8.1Hz) MS(FAB,POS)m/z:348(M+H)+
【0061】実施例2 4−〔(2R)−(2−アセチルアミノ−2−メトキシ
カルボニル)エチルチオ〕メチル−3−オキソ−1−シ
クロペンタンカルボン酸(化合物2)の製造 化合物(a)(200mg,0.624mmol)にア
セトン(6ml)、N−アセチル−L−システイン メ
チルエステル(110,6mg,0.624mmo
l)、水(2ml)および1規定水酸化ナトリウム
(1.25ml)を加え、室温下2時間攪拌する。反応
液に1規定塩酸を加えpH6,8に調整後、濃縮する。
残渣をQAE−Sephadex(200ml、Cl
型、0.05M〜0.3M食塩水、各700ml、グラ
ディエント エリューション)で精製し目的画分を得
る。目的画分を濃縮後、メタノール(3ml)を加え不
溶の食塩を濾過で除き,濾液をSephadex LH
−20(100ml,80%含水メタノール)で精製
し、化合物(2)のナトリウム塩(140mg,收率6
6.6%)を得る。 1−NMR(200MHz,D2O)δ:1.80(1
H,m),2.06(3H,s),2.08〜2.80
(5H,m),2.81〜3.18(4H,m),3.
79(3H,s),4.64(1H,m) MS(FAB.POS)m/z:340(M+H)+
【0062】実施例3 (2RS,4S)−2−〔(2R)−(2−アセチルア
ミノ−2−カルボキシ)エチルチオ〕メチル−4−ヒド
ロキシ−1−シクロペンタノンの製造法(化合物3)の
製造法 その1 (4R)−2−〔(2R)−(2−アセチルアミノ−2
−メトキシカルボニル)エチルチオ〕メチル−4−te
rt−ブチルジメチルシロキシ−2−シクロペンテン−
1−オン(化合物3−b)の製造 (4R)−2−(N,N−ジエチルアミノ)メチル−4
−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−シクロペン
テン−1−オン(化合物3−a)(370mg,1.2
4mmol)をメタノール(4ml)に溶かし、これに
ヨードメタン(0,16ml,2,48mmol)を加
え、室温下2時間攪拌する。反応液を濃縮後、残渣にメ
タノール(3ml)、N−アセチル−L−システイン−
メチルエステル(220mg,1.24mmol)を加
え、室温下1.5時間攪拌する。反応液を濃縮後、残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(60ml,ジ
クロロメタン:メタノール=40:1)で精製し、化合
物(3−b)(378mg,收率75.7%)を得る。 1H−NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.1
2(3H,s),0.14(3H,s),0.92(9
H,s),2.07(3H,s),2.31(1H,d
d,J=2.11Hz,18.31Hz)2,80(1
H,dd,J=5,99Hz,18.31Hz),2.
99(2H,m),3.30(2H,m),3,78
(3H,s),4.86(1H,m),4.92(1
H,m),6.56(1H,d,J=7.69Hz),
7.29(1H,m) MS(FAB,POS)m/z:402(M+H)+
【0063】その2 (4R)−2−〔(2R)−(2−アセチルアミノ−2
−メトキシカルボニル)エチルチオ〕メチル−4−ヒド
ロキシ−2−シクロペンテン−1−オン(化合物3−
c)の製造法 化合物(3−b)(64mg,0.16mmol)にメ
タノール(4ml)、水(0.2ml)とDowex5
0(H+型,300mg)を加え、室温下20時間攪拌
する。反応液を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィ−(20ml,ジクロロメタン:メタノール
=20:1)で精製し、化合物(3−c)(33.6m
g,收率73.6%)を得る。 MS(FAB,POS)m/z:288(M+H)+
【0064】その3 (4R)−2−〔(2R)−(2−アセチルアミノ−2
−メトキシカルボニル)エチルスルホニル〕メチル−4
−ヒドロキシ−2−シクロペンテン−1−オン(化合物
3−d)の製造 化合物(3−c)(33.6mg,0.117mmo
l)をジクロロメタン(3ml)に溶かし、氷冷下m−
クロロ過安息香酸(80%純度,50mg,0.23m
mol)を加えた後、室温下2時間攪拌する。反応液に
水(5ml)、ジクロロメタン(5ml)を加えた後、
水層が中性になるまで飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加
える。さらに亜硫酸水素ナトリウム(20%水溶液,5
滴)を加えた後分液する。ジクロロメタン層を濃縮後、
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(20m
l,ジクロロメタン:メタノール=10:1)で精製し
化合物(3−d)(36mg,收率96.4%)を得
る。 MS(FAB,POS)m/z:320(M+H)+
【0065】その4 (4S)−2−〔(2R)−(2−アセチルアミノ−2
−メトキシカルボニル)エチルスルホニル〕メチル−4
−ヒドロキシシクロペンタン−1−オン(化合物c)の
製造法 化合物(3−d)(36mg,0.112mmol)に
エタノール(3ml)、メタノール(1.5ml)と1
0%Pd−C(50%wet.8.8mg)を加え、水
素雰囲気下、室温で10時間攪拌する。反応液を濾過
し、濾液を濃縮する事により、化合物(c)(36m
g,收率100%)を得る。 MS(FAB,POS)m/z:322(M+H)+
【0066】その5 (2RS,4R)−2−〔(2R)−(2−アセチルア
ミノ−2−カルボキシ)エチルチオ〕メチル−4−ヒド
ロキシ−1−シクロペンタノン(化合物3)の製造 化合物(c)(48mg,0.149mmol)にアセ
トン(3ml)、N−アセチル−L−システイン(2
4.3mg,0.149mmol)、メタノール(1.
5ml)そして1規定水酸化ナトリウム(0.22m
l)を加え、室温下1.5時間攪拌する。反応液にシリ
カゲル(500mg)を加え濃縮乾固する。残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(80ml,ジクロロ
メタン:メタノール:酢酸=5:1:0.1)で精製し
濃縮する。得られた残渣を水(4ml)に溶かし、1規
定水酸化ナトリウムでpHを6.8に調整後濃縮するこ
とにより、化合物(3)(26.6mg,收率60%)
のナトリウム塩を得る。 1H−NMR(200MHz,D2O)δ:1.76
(1H,m),2.00(3H,s),2.20(1
H,dd,J=7.13HZ,18.9Hz),2.3
0〜3.16(8H,m),4.40〜4.62(2
H,m) MS(ESI,NEG)m/z:274(M−H)−
【0067】実施例4 (2RS,4S)−2−〔(2R)−2−アセチルアミ
ノ−3−〔1−{(2S)−メトキシカルボニル}ピロ
リジニル〕−3−オキソプロピルチオ〕メチル−4−ヒ
ドロキシ−1−シクロペンタノン(化合物4)の製造法 化合物(3)(28.2mg,0.1mmol)とプロ
リン メチルエステルの塩酸塩(16.95mg)をジ
メチルホルムアミド(3ml)に溶かし、氷冷下トリエ
チルアミン(14.1ul)、1−ヒドロキシ−ベンゾ
トリアゾ−ル(16.5mg,0.12mmol)、ジ
シクロヘキシルカルボジイミド(23.1mg)を加
え、室温下2時間攪拌する。反応液を濃縮後、残渣に酢
酸エチル(10ml)を加え不溶物を濾過し、濾液を濃
縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(3
0ml,ジクロロメタン:メタノール=10:1)で精
製し、化合物(4)(18.2mg,收率47%)を得
る。 1H−NMR(200MHz,CDCl3)δ:1.8
5〜2.10(3H,m),2.00(3H,s),
2.10〜3.13(10H,m),3.64〜3.9
0(5H,m),4.42〜4.70(2H,m),
4.98(1H,m),6.68(1H,m) MS(FAB,POS)m/z:387(M+H)+
【0068】実施例5 2−((2R)−(2−アセチルアミノ−2−メトキシ
カルボニル)エチルチオ)メチル−3−オキソ−1−イ
ンダンカルボン酸(化合物6)の製造 3−オキソ−1−インダンカルボン酸(191mg、
1.08mmol)とピペリジン(92.3mg、1.
08mmol)の混合物に37%ホルマリン(0.08
8m、1.08mmol)を加え、室温下3時間攪拌す
る。反応液を濃縮後、残渣にエタノール(3ml)及び
N−アセチル−L−システイン メチルエステル(80
mg,0.45mmol)を加え、10分間加熱還流を
行い、その後に減圧濃縮する。残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(100ml、クロロホルム:メタ
ノール:酢酸=30:1:0.5)で精製し、化合物
(5)(62mg、収率15.7%)を得る。 1H−NMR(200MHz,CDCl3)δ:2.0
5〜2.12(3H),2.63〜3.30(4H,
m),3.42(1H,m),3.74〜3.81(3
H),4.21(1H,d,J=4.4Hz),4.8
9(1H,m),6.66〜6.80(1H,NH),
7.25(1H,brs),7.41〜7.86(4
H,m) MS(FAB,POS)m/z:366(M+H)+
【0069】
【発明の効果】本発明より、シクロペンタノン誘導体ま
たはその製薬上許容し得る塩が、強力な神経分化促進作
用を有することが見いだされた。よって、本発明記載の
シクロペンタノン誘導体またはその製薬上許容し得る塩
を有効成分として含有する薬剤組成物は神経細胞分化促
進剤として有用であり、医薬、例えば中枢神経治療剤ま
たは末梢神経治療剤への用途が示された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/215 A61K 31/215 31/40 31/40 C07C 317/50 C07C 317/50 C07D 207/16 C07D 207/16 // C07C 49/517 C07C 49/517 49/753 49/753 A 225/20 225/20 C07M 7:00

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式[1] 【化1】 [式中XはO,S,SO,SO2またはNHを示し、Y
    は置換または無置換の直鎖または分鎖状の炭素数1〜2
    0の脂肪族炭化水素基、または置換または非置換の炭素
    数3〜6の芳香族炭化水素基または複素芳香単環を示
    し、Z1、Z2及びZ3は同一かまたは各々独立してカ
    ルボキシ基またはそれから誘導される基、炭素数1〜4
    の無置換または置換のアルキル基、水酸基またはそれか
    ら誘導される基、アミノ基またはそれから誘導される
    基、スルホン酸又はスルホン酸から誘導される基、リン
    酸又はリン酸から誘導される基、複素芳香単環、ハロゲ
    ン原子、または水素原子を示し、またはZ2とZ3が結
    合して、置換または非置換の芳香族炭化水素、または複
    素芳香環を形成することを示し、Z1はカルボキシ基ま
    たはそれから誘導される基、炭素数1〜4の無置換また
    は置換のアルキル基、水酸基またはそれから誘導される
    基、アミノ基またはそれから誘導される基、ハロゲン原
    子、または水素原子を示す。但し、Z2、Z3が共に水
    素原子を示す場合は、Z1は水酸基またはそれから誘導
    される基、アミノ基またはそれから誘導される基、複素
    芳香単環、ハロゲン原子、または水素原子を示し、Yは
    置換または無置換の直鎖または分鎖状の炭素数1〜6の
    脂肪族炭化水素基を示す。また、Z1、Z2が水素原子
    の場合、(1)XがS、Yがメチル基、Z3がメトキシ
    カルボニル基、または(2)XがO、Yがベンジル基、
    Z3がエトキシカルボニル基を示す場合を除く]で表わ
    されるシクロペンタノン誘導体またはその薬理学的に許
    容し得る塩。
  2. 【請求項2】請求項1記載の一般式[1]において、X
    がS、OまたはSOを示し、Yが直鎖または分鎖状の炭
    素数1〜20の脂肪族炭化水素基(カルボキシ基または
    それから誘導される基、またはアミノ基またはそれから
    誘導される基で少なくとも1個以上の水素原子が置換さ
    れている)を示し、Z1、Z2及びZ3が同一かまたは
    各々独立してカルボキシ基またはそれから誘導される
    基、炭素数1〜4の無置換または置換のアルキル基、水
    酸基またはそれから誘導される基、アミノ基またはそれ
    から誘導される基、複素芳香単環、ハロゲン原子、また
    は水素原子を示し、またはZ2とZ3が結合して、置換
    または非置換の芳香族炭化水素、または複素芳香環を形
    成することを示し、Z1はカルボキシ基またはそれから
    誘導される基、炭素数1〜4の無置換または置換のアル
    キル基、水酸基またはそれから誘導される基、アミノ基
    またはそれから誘導される基、ハロゲン原子、または水
    素原子を示す、請求項1記載のシクロペンタノン誘導体
    またはその薬理学的に許容し得る塩。
  3. 【請求項3】請求項1記載の一般式[1]において、X
    がSを示し、Yが直鎖または分鎖状の炭素数1〜6の脂
    肪族炭化水素基{カルボキシ基、COOR1(式中R1
    は炭素数1〜4の置換または無置換のアルキル基、アル
    ケニル基またはアルキニル基を示す)、COW1(式中
    W1は無置換、またはカルボキシ基またはそれから誘導
    される基で置換された複素環を示す)、またはNR2R
    3(式中R2、R3は同一かあるいは各々独立して水素
    原子、炭素数1〜4の無置換または置換のアルキル基、
    炭素数1〜5の無置換または置換のアシル基を示す)で
    少なくとも1個以上の水素原子が置換されている}を示
    し、Z1,Z2及びZ3が同一かまたは各々独立してカ
    ルボキシ基、COOR4(式中R4は炭素数1〜4の無
    置換または置換のアルキル基を示す)、CONR5R6
    (式中R5、R6は同一かあるいは各々独立して水素原
    子、炭素数1〜4の置換または無置換のアルキル基を示
    す)、シアノ基、水酸基、OR7(式中R7は炭素数1
    〜4の無置換または置換のアルキル基、または炭素数1
    〜5の無置換または置換のアシル基を示す)、NR8R
    9(式中R8、R9は同一かあるいは各々独立して水素
    原子、炭素数1〜4の無置換または置換のアルキル基、
    炭素数1〜5の無置換または置換のアシル基を示す)、
    CH2OR10(式中R10は水素原子、炭素数1〜4
    の無置換または置換のアルキル基、または炭素数1〜5
    の無置換または置換のアシル基を示す)、塩素原子、フ
    ッ素原子、または水素原子を示し、またはZ2とZ3が
    結合して、置換または非置換の芳香族炭化水素を形成す
    ることを示し、Z1はカルボキシ基、COOR4(式中
    R4は炭素数1〜4の無置換または置換のアルキル基を
    示す)、CONR5R6(式中R5、R6は同一かある
    いは各々独立して水素原子、炭素数1〜4の置換または
    無置換のアルキル基を示す)、シアノ基、水酸基、OR
    7(式中R7は炭素数1〜4の無置換または置換のアル
    キル基、または炭素数1〜5の無置換または置換のアシ
    ル基を示す)、NR8R9(式中R8、R9は同一かあ
    るいは各々独立して水素原子、炭素数1〜4の無置換ま
    たは置換のアルキル基、炭素数1〜5の無置換または置
    換のアシル基を示す)、CH2OR10(式中R10は
    水素原子、炭素数1〜4の無置換または置換のアルキル
    基、または炭素数1〜5の無置換または置換のアシル基
    を示す)、塩素原子、フッ素原子、または水素原子を示
    す、請求項2記載のシクロペンタノン誘導体またはその
    薬理学的に許容し得る塩。
  4. 【請求項4】請求項1記載の一般式[1]において、X
    がSを示し、Yが直鎖状の炭素数1〜6の脂肪族炭化水
    素基{カルボキシ基、COOR1’(式中R1’は炭素
    数1〜4のアルキル基、アルケニル基またはアルキニル
    基を示す)、COW2(式中W2は、無置換、またはC
    OOR11(式中R11は炭素数1〜4のアルキル基を
    示す)で置換された複素飽和環を示す)またはNHCO
    R12(式中R12は炭素数1〜4のアルキル基を示
    す)で少なくとも2個以上の水素原子が置換されてい
    る}を示し、Z1,Z2及びZ3が同一かまたは各々独
    立してカルボキシ基、COOR4’(式中R4’は炭素
    数1〜4のアルキル基を示す)、水酸基、OCOR13
    (式中R13は炭素数1〜4のアルキル基を示す)、C
    H2OR10’(式中R10’は水素原子、炭素数1〜
    4のアルキル基、または炭素数1〜5のアシル基を示
    す)、または水素原子を示し、またはZ2とZ3が結合
    して炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルキ
    ルオキシ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、または
    ハロゲン原子で置換または非置換のベンゼン環を形成す
    ることを示し、Z1はカルボキシ基、COOR4′(式
    中R4′は炭素数1〜4のアルキル基を示す)、水酸
    基、OCOR13(式中R13は炭素数1〜4のアルキ
    ル基を示す)、CH2OR10′(式中R10′は水素
    原子、炭素数1〜4のアルキル基、または炭素数1〜5
    のアシル基を示す)、または水素原子を示す、請求項3
    記載のシクロペンタノン誘導体またはその薬理学的に許
    容し得る塩。
  5. 【請求項5】請求項1記載の一般式[1]において、X
    がSを示し、Yが直鎖状の炭素数1〜6の脂肪族炭化水
    素基{カルボキシ基、メトキシカルボニル基、COW3
    (式中W3は、無置換またはメトキシカルボニル基で置
    換されたピロリジン環、ピペリジン環、アゼチジン環、
    モルホリン環、またはピペラジン環を示す)で1個の水
    素原子が置換され、またアセチルアミノ基で1個の水素
    原子が置換されている}を示し、Z1,Z2及びZ3が
    同一かまたは各々独立してカルボキシ基、メトキシカル
    ボニル基、水酸基、アセチルオキシメチル基、ヒドロキ
    シメチル基、または水素原子を示し、またはZ2とZ3
    が結合して非置換のベンゼン環を形成することを示し、
    Z1はカルボキシ基、メトキシカルボニル基、水酸基、
    アセチルオキシメチル基、ヒドロキシメチル基、または
    水素原子を示す、請求項4記載のシクロペンタノン誘導
    体またはその薬理学的に許容し得る塩。
  6. 【請求項6】請求項1記載の一般式[1]において、
    (I)XがS、Yが2−アセチルアミノ−2ーカルボキ
    シエチル基,Z1及びZ3が水素原子、Z2がカルボキ
    シ基、(II)XがS、Yが2−アセチルアミノ−2−
    メトキシカルボニルエチル基,Z1及びZ3が水素原
    子、Z2がカルボキシ基、(III)XがS、Yが2−
    アセチルアミノ−2−カルボキシエチル基,Z1及びZ
    3が水素原子、Z2が水酸基、(IV)XがS、Yが2
    −アセチルアミノ−3−オキソ−3−{1−(2−メト
    キシカルボニル)ピロリジニル}プロピル基,Z1及び
    Z3が水素原子、Z2が水酸基、(V)XがS、Yが2
    −アセチルアミノ−2−メトキシカルボニルエチル基、
    Z2とZ3が結合して非置換のベンゼン環を形成し、Z
    1がカルボキシ基、(VI)XがS、Yが2−アセチル
    アミノ−2−カルボキシエチル基、Z2とZ3が結合し
    て非置換のベンゼン環を形成し、Z1がカルボキシ基を
    示す、請求項5記載のシクロペンタノン誘導体またはそ
    の薬理学的に許容し得る塩。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれかに記載のシクロペ
    ンタノン誘導体(但し、Z1、Z2が水素原子であり、
    (1)XがS、Yがメチル基、Z3がメトキシカルボニ
    ル基、または(2)XがO、Yがベンジル基、Z3がエ
    トキシカルボニル基を示す場合を含む。)またはその薬
    理学的に許容し得る塩を有効成分とする医薬。
  8. 【請求項8】請求項1〜6のいずれかに記載のシクロペ
    ンタノン誘導体(但し、Z1、Z2が水素原子であり、
    (1)XがS、Yがメチル基、Z3がメトキシカルボニ
    ル基、または(2)XがO、Yがベンジル基、Z3がエ
    トキシカルボニル基を示す場合を含む。)またはその薬
    理学的に許容し得る塩を有効成分とする中枢神経治療
    薬。
  9. 【請求項9】請求項1〜6のいずれかに記載のシクロペ
    ンタノン誘導体(但し、Z1、Z2が水素原子であり、
    (1)XがS、Yがメチル基、Z3がメトキシカルボニ
    ル基、または(2)XがO、Yがベンジル基、Z3がエ
    トキシカルボニル基を示す場合を含む。)またはその薬
    理学的に許容し得る塩を有効成分とする末梢神経治療
    薬。
  10. 【請求項10】請求項1〜6のいずれかに記載のシクロ
    ペンタノン誘導体(但し、Z1、Z2が水素原子であ
    り、(1)XがS、Yがメチル基、Z3がメトキシカル
    ボニル基、または(2)XがO、Yがベンジル基、Z3
    がエトキシカルボニル基を示す場合を含む。)またはそ
    の薬理学的に許容し得る塩を有効成分とする神経細胞分
    化促進剤。
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