JPH11264019A - 方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents

方向性電磁鋼板の製造方法

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JPH11264019A
JPH11264019A JP10068410A JP6841098A JPH11264019A JP H11264019 A JPH11264019 A JP H11264019A JP 10068410 A JP10068410 A JP 10068410A JP 6841098 A JP6841098 A JP 6841098A JP H11264019 A JPH11264019 A JP H11264019A
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annealing
steel sheet
temperature
absorbance
grain
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Takashi Suzuki
隆史 鈴木
Tsutomu Kami
力 上
Tomomutsu Ono
智睦 小野
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
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    • H01F1/00Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
    • H01F1/01Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
    • H01F1/03Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
    • H01F1/12Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 S及びSe量を低減した方向性けい素鋼用スラ
ブを用い、低温スラブ加熱によって方向性電磁鋼板を製
造する方法において、欠陥の少ない、均質なフォルステ
ライト被膜を有する方向性けい素鋼板を安定して得る。 【解決手段】 脱炭焼鈍後の鋼板表面の反射赤外スペク
トルによるファイヤライトの吸光度Afとシリカの吸光度
Asとの関係について0.10≦As/Af≦0.70の範囲を満足さ
せ、かつ、脱炭焼鈍後の鋼板の酸素量を350 ppm 以上に
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、方向性電磁鋼板
の製造方法、なかでも均質で密着性の優れたフォルステ
ライト質被膜を有する方向性電磁鋼板を製造する方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】方向性電磁鋼板は、変圧器の積層鉄心又
は巻鉄心として使用される材料であり、二次再結晶を利
用して{110}〈001〉方位の結晶粒を成長させた
ことにより、圧延方向に優れた磁気特性を有するもので
ある。二次再結晶を効率よく発現させるため、方向性電
磁鋼板の製造過程においては一般的に、インヒビターと
呼ばれる析出分散相を用いて、最終仕上げ焼鈍での一次
再結晶粒の粒成長を抑制する方法が採られている。この
インヒビターの代表的なものとしてMnS 、MnSe、AlN 、
BN等が挙げられる。かかるインヒビターが十分な粒成長
抑制力を発揮するためには、その析出分散状態が均一か
つ適正なサイズであることが重要であり、そのため従来
は方向性電磁鋼用スラブを1400℃程度の高温に加熱して
インヒビターを固溶させた後、熱間圧延時にインヒビタ
ーを均一かつ適正なサイズに析出分散させる方法が採用
されてきた。
【0003】しかし、この方法は、1400℃という高温加
熱を必要とするためにエネルギーコストが嵩むうえに、
高温加熱に伴って表面欠陥が発生し易いという問題点を
有していた。特に、近年では省エネルギー化が強く要請
されているため、スラブ加熱温度の低温化が指向されて
おり、それを実現するための方法が多く提案されてい
る。例えば、特開昭57−207114号公報には、素
材の極低炭素化により、スラブ加熱温度の低温化を達成
する方法が開示されている。しかし、この方法では二次
再結晶の発現が不安定であるという問題があった。この
欠点を解決するために、二次再結晶の発現前に窒化処理
を行うことによって、インヒビター機能を制御する方法
が提案されており、例えば特開昭62−40315号公
報にはスラブ加熱温度の低温化によりAlN が固溶し得な
くなって析出分散状態が不適切になることを、途中工程
での窒化処理により適正な状態に制御する方法が提案さ
れている。
【0004】また、特開平8−32928号公報では、
脱炭焼鈍工程における均熱前段での滞留時間をa、後段
での滞留時間をbとしたとき、b≦a/3とするととも
に、均熱後段での水素分圧に対する水蒸気分圧の比P
H20 /PH2を0.02以下とすることにより、仕上げ焼鈍時
の窒化を促進し磁気特性を向上させる方法が開示されて
いる。この方法は、脱炭焼鈍中の雰囲気制御により、仕
上げ焼鈍中の窒化が促進されるような表面酸化層を形成
しようとするものである。しかしながら、仕上げ焼鈍中
に窒化を促進するような脱炭焼鈍板の表面酸化層は、仕
上げ焼鈍中の酸化もまた、促進し易いことが多く、した
がって均一なフォルステライト質絶縁被膜を形成するの
に有利とはいい難い。特に、焼鈍分離剤としてMgO をス
ラリー状にして鋼板表面に塗布した後、コイル状に巻き
取って仕上げ焼鈍を行う場合には、コイル内側、外側で
の温度分布によってMgO 水和水の放出挙動が変わり、ま
た、コイル層間面圧の差によってコイル層間の雰囲気流
通性が変化する。このような状態で窒化や酸化を促進し
易い脱炭焼鈍板の表面酸化層からフォルステライト質被
膜が生成すると、フォルステライト質絶縁被膜の形成挙
動がコイル内で大きくばらつくため、最終製品の被膜外
観や密着性の劣化につながり、ひいては鋼板表面近傍で
の二次再結晶にも悪影響を及ぼして磁気特性の劣化にも
つながる。
【0005】このため、特開平7−76736号公報に
は、脱炭焼鈍・窒化処理後の鋼板に焼鈍分離剤としてCl
及び/又はSO3 を0.15〜0.20%含有するMgO を塗布する
ことにより優れたフォルステライト質絶縁被膜が得られ
ること、仕上げ焼鈍条件として、昇温速度を20℃/hr 以
下、かつ、900 ℃以降の雰囲気を25%N 2 とすることに
より、更にフォルステライト質絶縁被膜の形成が安定化
すること、MgO にTi、Sb、Sr、Bのうち1種以上を0.1
〜7.5 重量部添加することにより更にフォルステライト
質絶縁被膜の形成が安定化することが開示されている。
しかし、これらの方法をもってしても、脱炭焼鈍板の表
面酸化層の物性変動によるフォルステライト質絶縁被膜
の劣化を防止することは難しく、特に、スラブ加熱温度
低温化のためにS及びSeを低減したスラブを用いる場合
には、脱炭焼鈍時の酸化挙動制御が非常に難しく、した
がって被膜形成が一層不安定となる問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、欠
陥の少ない、均質なフォルステライト被膜を有する方向
性けい素鋼板を安定して得る方法を提案することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明者らは、脱炭焼鈍板
の物性が最終製品のフォルステライト質絶縁被膜に及ぼ
す影響について詳細に調査した。その結果、脱炭焼鈍板
表面に存在する酸化層のなかでも、特に、脱炭焼鈍板最
表層におけるファイヤライト及びシリカの酸化物組成が
フォルステライト質絶縁被膜の品質に強い影響を及ぼす
こと、及び、脱炭焼鈍板最表層の酸化物組成が反射赤外
吸収スペクトルによって的確に測定可能であること、及
び、脱炭焼鈍工程を前段と後段とに分けたときに後段の
温度制御によって脱炭焼鈍板最表層の酸化物組成が制御
可能であることを新規に見い出し、この発明を完成する
に至った。
【0008】すなわち、この発明は、C:0.02〜0.07wt
%、Si:2.0 〜4.5 wt%、Mn:0.03〜2.5 wt%、Al:0.
005 〜0.050 wt%、N:0.003 〜0.010 wt%及びS及び
Seを単独もしくは複合で0.02wt%以下を含み、かつ、S
b、Sn、Cu、Cr、Ge、Biのうち1種又は2種以上をそれ
ぞれの成分量で0.003〜0.3 wt%含有し、残部はFe及び
不可避的不純物からなる方向性電磁鋼用スラブを1280℃
以下に加熱した後、熱間圧延し、次いで熱延板焼鈍を行
い、冷間圧延によって最終板厚とした後、湿水素中で脱
炭焼鈍を行い、次いでMgO を主体とする焼鈍分離剤を塗
布してから、仕上げ焼鈍を行う方向性電磁鋼板の製造方
法において、脱炭焼鈍後の鋼板表面の反射赤外スペクト
ルによるファイヤライトの吸光度Afとシリカの吸光度As
との関係について0.10≦As/Af≦0.70の範囲を満足さ
せ、かつ、脱炭焼鈍後の鋼板の酸素量を350 ppm 以上に
することを特徴とする方向性電磁鋼板の製造方法であ
る。この発明においては、脱炭焼鈍前段での水素分圧に
対する水蒸気分圧の比PH2 0 /PH2を0.25〜0.70とし、
かつ、脱炭焼鈍後段でのPH20 /PH2を0.005 〜0.10と
したうえで、後段の温度を750 ℃〜900 ℃の範囲に設定
することによりファイヤライトの吸光度Afとシリカの吸
光度Asとの比を制御することが、より好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、この発明をより具体的に
説明する。 C:0.05wt%、Si:3.0 wt%、Mn:0.06wt%、Al:0.01
4 wt%、N:0.0074wt%、Sb:0.013 wt%を含有し、S
及びSeの合計が0.005 wt%になる方向性電磁鋼用スラブ
を1200℃に加熱した後、熱間圧延によって2.2 mmの熱延
板とし、次いで950 ℃で60秒の熱延板焼鈍を施してから
酸洗によって表面のスケールを除去した後、タンデム圧
延機によって2パス目以後から最終パス前までの鋼板温
度を200℃以上とした状態で圧延を行い、0.34mmの最終
厚みに仕上げた。この冷延板をアルカリ脱脂した後、脱
炭焼鈍時の均熱帯前段では均熱温度を830 ℃、雰囲気を
水素分圧に対する水蒸気分圧の比PH20 /PH2で0.10〜
0.80とし、均熱帯後段では均熱温度を860 ℃、雰囲気を
H20 /PH2で0.001 〜0.30とした。次いで、MgOを主
体とする焼鈍分離剤を塗布し、高温仕上げ焼鈍を行っ
た。この仕上げ焼鈍では、雰囲気ガスについて、室温か
ら850 ℃までをN 2 ガス、850 ℃〜1150℃をN 2 25%−H
2 75%の混合ガスとし、また、500 〜1180℃までの昇
温速度を25℃/hr とし、引き続いて1180℃で5hrの均熱
を行った。この後、脱炭焼鈍板の酸素量をガス分析によ
り求め、また、脱炭焼鈍板表面の反射赤外吸収測定を行
い、そのスペクトルから図1に示すようなシリカ及びフ
ァイヤライトの各透過率の値TS1、TS2 、TF1 、TF2
ら吸光度をAs=log(TS1 /TS2 ) 、Af=log(TF1 /T
F2 )として求めた。また、製品板については被膜の密着
性、外観の均一性を評価した。被膜の密着性は種々の径
を有する丸棒に鋼板を巻き付けたときに被膜の剥離が発
生しない最小径で評価した。これらの結果を図2に示
す。
【0010】図2によれば、脱炭焼鈍板の酸素量が350
ppm に満たない場合には、フォルステライト質絶縁被膜
の外観が薄膜であったり、被膜の密着性が非常に悪いこ
とが分かる。これは、フォルステライトの形成量そのも
のが少ないためである。また、酸素量が350 ppm 以上で
あっても、As/Afが0.70を超える場合には被膜外観にむ
らがあり密着性も悪く、中には顕著に被膜品質が劣化す
る場合があることが分かる。これは、表面のファイヤラ
イトを過剰にシリカへと還元した結果、表面の酸化物分
布がポーラスとなり、仕上げ焼鈍時に酸化が進行し易く
なったためと考えられる。
【0011】一方、酸素量が350 ppm 以上であり、か
つ、0.10≦As/Af≦0.70の場合には、被膜外観が均一で
あり、密着性も良好であることが分かる。したがって、
この発明では均一で密着性に優れたフォルステライト質
絶縁被膜を安定して得るための条件として、脱炭焼鈍板
表面の反射赤外吸収スペクトルにおけるファイヤライト
の吸光度Afとシリカの吸光度Asとを0.10≦As/Af≦0.70
の範囲とし、かつ、脱炭焼鈍後の鋼板の酸素量を350 pp
m 以上と限定する。
【0012】次に、As/Afをこの発明の範囲に制御する
方法の一例について説明する。図3は脱炭焼鈍前段にお
ける水素分圧に対する水蒸気分圧の比PH20 /PH2と脱
炭焼鈍板の酸素量との関係を示す。図3によれば、脱炭
焼鈍前段のPH20 /P H2が0.25未満では酸化の進行が遅
いために脱炭焼鈍後の鋼板の酸素量350 ppm を確保でき
ないことが分かる。一方、PH20 /PH2が0.70を超えた
場合には脱炭焼鈍後の鋼板の酸素量が著しく増加してい
るのは、図6の3%けい素鋼平衡状態図からFeO の生成
によるものと考えられる。脱炭焼鈍板にFeO のような外
部酸化層が生成した場合には、被膜品質が著しく劣化す
ることが一般的に知られている。したがって、この発明
では脱炭焼鈍前段における水素分圧に対する水蒸気分圧
の比PH20 /PH2を0.25〜0.70の範囲にするのが好まし
い。
【0013】次に、図4は脱炭焼鈍後段における水素分
圧に対する水蒸気分圧の比PH20 /PH2とAs/Afとの関
係を示す。脱炭焼鈍後段におけるPH20 /PH2が0.10を
超えた場合にはAs/Afが0.10に達していないことが分か
る。これは、図6の3%けい素鋼平衡状態図から、Fe2
SiO 4 生成域に近づいた結果、SiO 2 生成速度が遅くな
ったためと考えられる。一方、PH20 /PH2が0.005 未
満ではAs/Afが0.70を超えているが、これはSiO 2 生成
速度が速過ぎるためと考えられる。したがって、この発
明では脱炭焼鈍後段における水素分圧に対する水蒸気分
圧の比PH20 /PH2を0.005 〜0.10の範囲にするのが好
ましい。
【0014】次に、図5は脱炭焼鈍後段の温度とAs/Af
との関係を示す。脱炭焼鈍後段の温度が高くなるととも
にSiO 2 生成反応の速度が速くなるためAs/Afは増加す
る傾向を示す。ここにおいて、脱炭焼鈍後段の温度が75
0 ℃未満では反応が遅過ぎること、一方、温度が900 ℃
を超えた場合には反応が速過ぎて制御が難しいことか
ら、この発明では脱炭焼鈍後段の温度を750 〜900 ℃の
範囲にするのが好ましい。
【0015】次に、この発明における素材成分の好適範
囲について説明する。C含有量が0.07wt%を超えるとγ
変態量が過剰となり、熱間圧延中のAl分布が不均一とな
り、特に低Al素材においては熱延板焼鈍の昇温過程で析
出するAlN の分布も不均一となり磁気特性が劣化し易
い。一方、C含有量が0.02wt%に満たないと熱間圧延中
のγ変態量が過少となり熱延組織が不均一となり易い。
特に熱延組織の不均一が甚だしい部分では、二次再結晶
が不完全となりこれも磁気特性が劣化する原因となる。
したがって、C含有量は0.02〜0.07wt%の範囲に限定さ
れる。Siは、鋼板の比抵抗を増加させることによって鉄
損を低減させる成分であり、そのために2.0 wt%以上を
含有させることが有効である。しかし、4.5 wt%を超え
ると加工性が劣化するのでSi含有量としては2.0 〜4.5
wt%の範囲が適正である。MnもSiと同じく電気抵抗を高
める成分であり、また、製造時の熱間加工性を向上させ
るために必要な成分である。このためにはMnは0.03wt%
以上の含有が必要であるが、2.5 wt%を超えて含有する
場合、γ変態を誘起して磁気特性を劣化させるのでMn含
有量は0.03〜2.5 wt%の範囲とする。
【0016】Al含有量が0.005 wt%未満の場合、熱延板
焼鈍の昇温過程で析出するAlN 量が不足する。逆にAl量
が0.050 wt%を超える場合には、1200℃前後での低温ス
ラブ加熱ではAlN 固溶が困難となり、熱間圧延中にAlN
の粗大化が生じる結果、熱延板焼鈍の昇温過程における
AlN 微細析出が阻害される。したがって、Al含有量は0.
005 〜0.050 wt%とする。Nは、AlN を形成させるため
に0.0030wt%以上含有させることが必要である。しかし
ながら、0.0100wt%を超えて含有させると鋼中でガス化
し、ふくれ等の欠陥を発生し易い。したがって、N含有
量は0.0030〜0.0100wt%とする。
【0017】S及びSeは、硫化物及びセレン化物を形成
し、スラブ加熱温度を高温にしなければ固溶させること
が困難になるため、それぞれの含有量を低下させるのが
好ましい。したがって、S及びSeの含有量は、単独又は
複合で0.02wt%以下とする。Sb、Sn、Ge及びBiは、粒界
偏析型成分であり、二次再結晶を安定化させる働きがあ
る。各々の成分量が0.003 wt%未満では偏析量が不足し
十分な効果が得られない。一方、各々の成分量が0.3 wt
%を超えると脱炭焼鈍での酸素量の低下もしくは脱炭量
の低下などの弊害が生じ易い。また、Cu及びCrは脱炭焼
鈍板の表面酸化層を安定化させるのに有効な成分であ
る。Cu、Cr量が0.003 wt%未満では十分な効果が得られ
ず、一方、0.3 wt%を超えると経済的に不利であり、し
かも過度の添加では被膜安定性が損なわれる。したがっ
て、Sb、Sn、Cu、Cr、Ge、Biのうち1種又は2種以上を
それぞれの成分量で0.003 〜0.3 wt%含有させる。
【0018】
【実施例】(実施例1) C:0.055 wt%、Si:3.27wt%、Mn:0.068 wt%、Al:
0.015 wt%、Sb:0.015 wt%、N:0.0073 wt %、Se:
00050 wt%及びS:0.0015wt%を含有し、残部はFe及び
不可避的不純物よりなる方向性電磁鋼用スラブを1200℃
に加熱後、熱間圧延し、2.7 mmに仕上げた。次いで、10
00℃で30秒間の熱延板焼鈍を施し、酸洗によって鋼板表
面のスケールを除去した。次いで、タンデム圧延機によ
り最終板厚0.34mmに仕上げた。このとき、タンデム圧延
の2パス以後から最終パス前までの鋼板表面温度を230
℃以上とした。その後、アルカリ脱脂によって鋼板表面
を清浄化した後、均熱前段の温度を840 ℃、後段の均熱
温度を860 ℃とし、水素分圧に対する水蒸気分圧の比P
H20 /PH2を種々の値に変化させた脱炭焼鈍を実施し
た。このとき、脱炭焼鈍板の酸素量をガス分析により求
め、また、脱炭焼鈍板表面の反射赤外吸収スペクトルを
測定してファイヤライトとシリカの吸光度を求めた。次
いで、MgO を主成分とする焼鈍分離剤を塗布してコイル
状に巻き取り、室温〜850 ℃をN 2 ガス雰囲気とし、85
0 ℃〜1150℃をN 2 :25%+H 2 :75%の混合ガス雰囲
気とし、500 ℃から1180℃までを25℃/hr で昇温後、11
80℃で5hr保持する仕上げ焼鈍を施した。
【0019】かくして得られた鋼板の磁気特性、フォル
ステライト質絶縁被膜の密着性を表1に併せて示す。な
お、フォルステライト質絶縁被膜の密着性は、種々の径
を有する丸棒に鋼板を巻き付けたときに被膜の剥離が生
じない最小径で評価した。表1から、脱炭焼鈍板のAs/
Afが0.10〜0.70の範囲にあり、かつ、酸素量が350 ppm
以上である試料No. 1〜9は、比較例に対し磁気特性及
び被膜密着性共に優れたものが得られていることが分か
る。
【0020】
【表1】
【0021】(実施例2) C:0.040 wt%、Si:3.30wt%、Mn:0.070 wt%、Al:
0.012 wt%、Sb:0.017 wt%、N:0.0060 wt %及びS
e:00050 wt%を含有し、残部はFe及び不可避的不純物
よりなる方向性電磁鋼用スラブを1150℃に加熱後、熱間
圧延し、2.4 mmに仕上げた。次いで、1000℃で30秒間の
熱延板焼鈍を施し、酸洗によって鋼板表面のスケールを
除去した。次いで、タンデム圧延機により最終板厚0.34
mmとした。このとき、タンデム圧延の2パス以後から最
終パス前までの鋼板表面温度を240℃以上とした。その
後、アルカリ脱脂によって鋼板表面を清浄化した後、均
熱前段の温度を840 ℃とし、均熱後段の温度、並びに均
熱後段での水素分圧に対する水蒸気分圧の比PH20 /P
H2を種々の値に変化させた脱炭焼鈍を実施した。次い
で、MgO を主成分とする焼鈍分離剤を塗布してコイル状
に巻き取り、室温〜850℃をN 2 ガス雰囲気とし、850
℃〜1150℃をN 2 :25%+H 2 :75%の混合ガス雰囲気
とし、500 ℃から1180℃までを25℃/hr で昇温後、1180
℃で5 hr保持する仕上げ焼鈍を施した。
【0022】かくして得られた鋼板について、実施例1
と同様の調査を行った結果を表2に示す。表2から、脱
炭焼鈍時の均熱前段でのPH20 /PH2を0.25〜0.70と
し、かつ、脱炭焼鈍後段でのPH20 /PH2を0.005 〜0.
10としたうえで、脱炭焼鈍後段の温度を750 ℃〜900 ℃
とした場合には、脱炭焼鈍板のAs/Afが0.10〜0.70、か
つ、酸素量が350 ppm 以上となっており、これに該当す
る試料No. 1〜12は、比較例に対し磁気特性及び被膜密
着性共に優れたものが得られていることが分かる。
【0023】
【表2】
【0024】
【発明の効果】MnS 及びMnSeインヒビターは普通鋼並の
スラブ加熱温度では固溶不十分となって所期した特性が
得られない問題を回避するため、S及びSe量を低減した
方向性けい素鋼用スラブを用い、低温スラブ加熱によっ
て方向性電磁鋼板を製造する場合においては、仕上げ焼
鈍途中での酸化が進行し易くフォルステライト質絶縁被
膜の劣化及び仕上げ焼鈍途中での地鉄窒素量の変動によ
る二次再結晶不良が起こり易いが、この発明によれば、
脱炭焼鈍板の酸素量及び脱炭焼鈍板最表層の酸化物組成
を特定範囲に制御することにより、良好なフォルステラ
イト質絶縁被膜を形成させることができ、被膜特性及び
磁気特性に優れる方向性電磁鋼板を製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】脱炭焼鈍板の表面の反射赤外吸収スペクトルの
一例を示す図である。
【図2】フォルステライト質絶縁被膜の品質に及ぼす脱
炭焼鈍板の酸素量及びファイヤライトとシリカとの吸光
度比As/Af の影響を示す図である。
【図3】脱炭焼鈍前段における水素分圧に対する水蒸気
分圧の比PH20 /PH2と脱炭焼鈍板の酸素量との関係を
示す図である。
【図4】脱炭焼鈍後段における水素分圧に対する水蒸気
分圧の比PH20 /PH2とファイヤライトとシリカとの吸
光度比As/Af との関係を示す図である。
【図5】脱炭焼鈍後段の温度とAs/Af との関係を示す図
である。
【図6】3%けい素鋼に生成する酸化物の状態図であ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】C:0.02〜0.07wt%、 Si:2.0 〜4.5 wt%、 Mn:0.03〜2.5 wt%、 Al:0.005 〜0.050 wt%、 N:0.003 〜0.010 wt%及び S及びSeを単独もしくは複合で0.02wt%以下を含み、か
    つ、 Sb、Sn、Cu、Cr、Ge、Biのうち1種又は2種以上をそれ
    ぞれの成分量で0.003〜0.3 wt%含有し、残部はFe及び
    不可避的不純物からなる方向性電磁鋼用スラブを1280℃
    以下に加熱した後、熱間圧延し、次いで熱延板焼鈍を行
    い、冷間圧延によって最終板厚とした後、湿水素中で脱
    炭焼鈍を行い、次いでMgO を主体とする焼鈍分離剤を塗
    布してから、仕上げ焼鈍を行う方向性電磁鋼板の製造方
    法において、 脱炭焼鈍後の鋼板表面の反射赤外スペクトルによるファ
    イヤライトの吸光度Afとシリカの吸光度Asとの関係につ
    いて0.10≦As/Af≦0.70の範囲を満足させ、かつ、脱炭
    焼鈍後の鋼板の酸素量を350 ppm 以上にすることを特徴
    とする方向性電磁鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】 脱炭焼鈍前段での水素分圧に対する水蒸
    気分圧の比PH20 /PH2を0.25〜0.70とし、かつ、脱炭
    焼鈍後段でのPH20 /PH2を0.005 〜0.10としたうえ
    で、後段の温度を750 ℃〜900 ℃の範囲に設定すること
    によりファイヤライトの吸光度Afとシリカの吸光度Asと
    の比を制御することを特徴とする請求項1記載の方向性
    電磁鋼板の製造方法。
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