JPH11266773A - パン類の品質改良組成物および該品質改良組成物を用いたパン類の製造法 - Google Patents
パン類の品質改良組成物および該品質改良組成物を用いたパン類の製造法Info
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Abstract
パンのボリュームの減少などの問題点を防止することが
できるパンの品質改良組成物を提供すること 【構成】穀類粉末を主原料とするパン類の製造法におい
て、当該製造工程中にマルトテトラオース生成酵素を含
むパン類の品質改良組成物を添加混合することを特徴と
するパン類の製造法及び穀類粉末にマルトテトラオース
生成酵素を含むパン類の品質改良組成物を添加混合して
調製してなるパン生地。
Description
及びそれを用いたパン類の製造法に関する。より詳細に
はマルトテトラオース生成酵素(以下、G4生成酵素と
もいう)を含むことを特徴とするパン類の品質改良組成
物及びそれを用いたパン類の製造法に関する。
ンの経時的な固化現象、食感等の物性の劣化を防止また
は遅延させるための試みがなされており、例えば、生地
の調製の段階で、脂肪酸モノグリセライド、レシチン、
ステアリル−2−乳酸エステルなどの乳化剤、ソルビッ
ト、砂糖などの糖類あるいはこれらを含んだ油脂、キサ
ンタンガム、プルランなどの増粘多糖類又はα化加工澱
粉などの各種の食品添加物を添加することが行われてき
た。また、マルトトリオースを添加する方法も提案され
ている(特開昭60-192538号公報)。
検討されており、例えば、パン生地にα−アミラーゼを
添加してパンの固化を防止する試みがなされており、最
近になって、パン焼き菓子の固化の進行を妨げるために
耐酸性のα−アミラーゼと耐熱性のα−アミラーゼを組
み合わせて使用する方法(特公平7-110193号公報)や、
ラクトバチルス属の生産する新規エステラーゼをパン若
しくは菓子パンの製造に用いて固化を防止する方法(特
開平4-121186号公報)も開示されている。
方法のうちで、乳化剤等の食品添加物を添加する方法
は、最近の天然物思考に合致していないので、近年、天
然物である酵素を添加してパンの固化を防止する方法が
試みられつつあるが、しかし、現段階においては試行錯
誤の段階であり、酵素を添加してパンの固化を防止する
為のより好ましい方法を見い出す努力が続けられてい
る。
によるパンの固化防止方法について種々研究を行ってい
るうちに、マルトテトラオース生成酵素をパン類製造に
おいて使用したところ、パン生地を小麦粉などをまぶす
ことなく取り扱いやすくし、水分の調整のための添加物
を必要とせず、焼き上げたときのパンの弾力、しなやか
さの向上、および固化現象を防止し、更に冷凍生地によ
るパンのボリュームの減少などの問題点を防止すること
ができるパンの品質改良組成物を提供することが可能で
あることを知り、鋭意検討の結果、本発明を完成した。
素を含むことを特徴とするパン類の品質改良組成物、お
よび穀類粉末を主原料とするパン類の製造法において、
当該製造工程中にマルトテトラオース生成酵素を含むパ
ン類の品質改良組成物を添加混合することを特徴とする
パン類の製造法に関する。
小麦粉を主原料とし、これに水等を加え更に油脂、糖
類、乳製品、卵、イーストフード、各種酵素類、各種乳
化剤等の原料を必要に応じて添加し、イーストの添加の
有無に拘らず、混捏工程を経て得られた一般的生地、餅
や饅頭生地やドーナッツ生地、パイ生地、ピザ生地、ホ
ットケーキ生地、スポンジケーキ生地、クレープ生地、
餃子生地等も包含し、これらを蒸したり、焼いたり或い
は油揚げしたものを包含する。更に上記原料の他に小麦
粉以外の穀物、例えばライ麦等を混入したものをも包含
する。
テトラオース生成酵素とは、澱粉に作用して主としてマ
ルトテトラオースを生成する能力を有する酵素をいう。
成酵素を産生する菌株としては、バシルス属、シュード
モナス属等の細菌が知られており、これらの菌株を具体
的に例示すれば、バシルス・サーキュランス(Bacillus
circulans)G4 FERM BP-820〔特公平1-31879号公報、
特公平1-55877号公報、Agric.Biol.Chem.47(55),1715〜
1720,1991〕、シュードモナス・ステツツエリ(Pseudomo
nas stutzeri)〔アーカイブ バイオケミストリー ア
ンド バイオフィジクス(Archive Biochemistry and B
iophysics)145巻105頁(1971)〕等が挙げられる。こ
れらの市販品も本発明に好適に使用出来る。尚、本発明
に使用するマルトテトラオース生成酵素のバシルス・サ
ーキュランス(Bacillus circulans)G4 FERM BP-820に
よる生産方法及び該酵素の澱粉に対する作用結果の確認
は以下の通りである。 (1) 酵素の生産方法 可溶性澱粉1.2%、ポリペプトン0.5%、カツオ肉エキス
1.5%、リン酸二カリウム0.3%、硫酸マグネシウム(7
水和物)0.1%、塩化マンガン0.000125M、塩化カルシ
ウム0.002M、アデカノールLG126 0.1%、炭酸カルシウ
ム(別殺菌)1.0%からなる培地100ml(pH8.0)を500ml
容坂口フラスコに入れ、120℃で10分殺菌した後、予め
同培地にて30℃、1日間前培養しておいたバシルス・サ
ーキュランス(Bacillus circulans)G4 FERM BP-820を
接種し30℃、3日間、回転数140rpmで振盪培養を行い、
除菌後マルトテトラオース生成酵素液を得た。 (2) 生成酵素の澱粉に対する作用の確認 5%可溶性澱粉溶液(10mMリン酸緩衝液pH7.0に可溶
性澱粉を溶解)に上記(1)で得られたマルトテトラオー
ス生成酵素を基質1.0 gあたり50U添加し、37℃で反応さ
せ、時間経過による反応生成物の確認を薄層クロマトグ
ラフィー及びHPLCで行なった結果、図1及び図2に
示されるように、マルトテトラオースが生成されている
ことを確認した。
なマルトテトラオース生成酵素単独で形成されていても
良いが、通常マルトテトラオース生成酵素以外のパン類
製造に必要とされる各種の添加物や賦形剤を添加した組
成物が使用される。
粉末、イースト、イーストフード、食塩、砂糖、油脂な
どのほかにマルトテトラオース生成酵素の作用を妨げな
い範囲で脱脂粉乳、卵、多糖類、調味料、香料、アスコ
ルビン酸、膨張剤(炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナ
トリウム等)、漂白剤(過硫酸アンモニウム等)、乳化
剤(ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エス
テル、しょ糖脂肪酸エステル等)、ステアロイル硫酸カ
ルシウム、L−システイン塩酸塩、カルボキシメチルセ
ルロースナトリウム、果実、コーヒー抽出物、香辛料が
添加されうる。
必ずしも高度に精製処理した高純度品である必要はな
く、培養液より菌体が除去されたのみの粗酵素品であっ
てもよく、或いは粗酵素品を部分精製して得られる半精
製品の何れであっても良い。
むパンの品質改良組成物の生地調製時に添加する方法
は、それらが生地中に均一に分散する方法であれば特に
制限はない。例えば、小麦粉等のいずれかの原料と同時
に加えてもよいし、予め、水に溶解し加えてもよい。
添加量は、マルトテトラオース生成酵素活性として小麦
粉1gに対して0.01〜10単位が使用され、好ましくは0.
05〜3.0単位が使用される。
温することが好ましい。即ち、おおよそ30分以上、20〜
50℃で保温することが好ましく、パンの醗酵工程がこれ
に該当する。
にはマルトテトラオースが継続的に供給されることとな
り、且つ徐々にこれらオリゴ糖が生成するためイースト
の発酵を抑制しない利点がある。又焼成後のパンが固化
するのは、一旦固化した澱粉が再結晶化し、老化するた
めであるが、本発明の品質改良組成物中のG4生成酵素
により生地中の澱粉が適度に分解されることによってパ
ンの老化を防ぐことができる。
生地を製造した後は通常の方法でパン類を製造すること
ができる。又、パン類生地を冷凍する方法としてはミキ
シング後、成形後、最終プルーフ後等に冷凍する場合が
ある。これらは解凍後それぞれ通常の方法で使用され
る。
以下のようにして測定する。0.1Mリン酸緩衝液(pH 7.
0)に溶解した2%可溶性澱粉0.5mlに、適量の酵素を加
え、全量を水で1.0mlとし、40℃で反応させる。この条
件で、1分間に1マイクロモルのグルコースに相当する
還元糖を生成する酵素量を1単位とする。
るが、本発明はこれに限定されるものではない。
パン性への影響 以下に示す配合処方及び製造手順により、ノータイム法
によってワンローフ食パンを製造した。
ートニング添加」−「低速1分」−「中速4分」−「高
速4分」 (2) 捏上温度:27〜29℃ (3) 醗酵:27℃、30分 (4) 分割:生地重量450g (5) ベンチ:30分 (6) ホイロ:38℃、パンケース型上3.5cm (7) 焼成:230℃、25分
パンについて評価した。即ち、パンの体積及び比容積に
ついては菜種置換法(Rape seed Replacement method)
で測定し、パンのクラムの柔らかさについては以下の条
件下で、レオメーターで押し込み強度を測定することに
より求めた。 パンのクラムの柔らかさ測定法 試料:パンのクラム 厚さ2cm プランジャー:φ25 mm 円型平板プランジャー 押し込み強度:2cm/min 押し込み:パンのクラムの厚さが0.5 cmになるまで
押し込みそのときの応力を測定 パンの保存:20℃
ーザーで凍結し、-20℃で3ヶ月保存した後、解凍して3
8℃で最終ホイロを行い、焼成したパンについても同様
に評価した。
ス生成酵素を添加したパン生地及びパンは添加しないと
きと比べ勝っていた。
加されることによって、小麦粉澱粉中のα-1,4-結合が
開裂し、開裂によって生成した物質の大部分がマルトテ
トラオースとなっている。その反応の際には、他の物質
(グルコース或いは3個以下のオリゴ糖)も少量生成さ
れる。このようにマルトテトラオースだけでなく少量の
グルコース或いはグルコース3個以下のオリゴ糖も生成
されるのでイーストにとっては、よりよい栄養源とな
る。つまり、イーストにとっては、発酵可能な物質が豊
富に供給されることとなるため、発酵が速やかに進行す
る。更にグルテンマトリックスに結合している澱粉(糖
蛋白質)も部分的に分解されてグルテン構造に微細孔を
形成するので、パンの伸張性を高め、且つ製造後のパン
の固化現象を防止するのに役立つ。
結合する力が強いのでパン生地を冷凍する際にも有利に
働く。即ち、パン生地に含まれている水分が吸収されて
しまうためグルテン・マトリックスを破壊へと導く氷晶
の形成が抑制されるのでパンのボリュームが損なわれる
ことがない。
まぶすことなく取り扱いやすくし、水分の調整のための
添加物を必要とせず、焼き上げたときのパンの弾力、し
なやかさの向上、および固化現象を防止し、更に冷凍生
地によるパンのボリュームの減少などの問題点を防止
し、乳化剤を無添加或いは添加量の削減を果たすことが
できる。
間経過による反応生成物を薄層クロマトグラフィーで確
認したものである。
間経過による反応生成物をHPLCで確認したものであ
る。
Claims (4)
- 【請求項1】マルトテトラオース生成酵素を含むことを
特徴とするパン類の品質改良組成物。 - 【請求項2】穀類粉末を主原料とするパン類の製造法に
おいて、当該製造工程中にマルトテトラオース生成酵素
を含むパン類の品質改良組成物を添加混合することを特
徴とするパン類の製造法。 - 【請求項3】穀類粉末にマルトテトラオース生成酵素を
含むパン類の品質改良組成物を添加混合して調製してな
るパン生地。 - 【請求項4】パン生地が冷凍生地である請求項3記載の
パン生地。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP09103198A JP3842894B2 (ja) | 1998-03-18 | 1998-03-18 | パン類の品質改良組成物および該品質改良組成物を用いたパン類の製造法 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11266773A true JPH11266773A (ja) | 1999-10-05 |
| JP3842894B2 JP3842894B2 (ja) | 2006-11-08 |
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| JP09103198A Expired - Lifetime JP3842894B2 (ja) | 1998-03-18 | 1998-03-18 | パン類の品質改良組成物および該品質改良組成物を用いたパン類の製造法 |
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Cited By (7)
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-
1998
- 1998-03-18 JP JP09103198A patent/JP3842894B2/ja not_active Expired - Lifetime
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