JPH11268956A - 耐チッピング性のすぐれた立方晶窒化ほう素基超高圧焼結材料製切削チップ - Google Patents
耐チッピング性のすぐれた立方晶窒化ほう素基超高圧焼結材料製切削チップInfo
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- JPH11268956A JPH11268956A JP10075865A JP7586598A JPH11268956A JP H11268956 A JPH11268956 A JP H11268956A JP 10075865 A JP10075865 A JP 10075865A JP 7586598 A JP7586598 A JP 7586598A JP H11268956 A JPH11268956 A JP H11268956A
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- JP
- Japan
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- phase
- cutting
- area
- cutting tip
- high pressure
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- Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)
- Ceramic Products (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐チッピング性のすぐれたc−BN基焼結切
削チップを提供する。 【解決手段】 c−BN基焼結切削チップを、電子顕微
鏡による組織観察で、硬質分散相:30〜70面積%、
結合相および不可避不純物:残り、からなる組成を示
し、前記硬質分散相が円滑化表面を有するc−BNから
なり、前記結合相は、結合相に占める割合(面積%)
で、TiNO:10〜20%、TiB2 :3〜7%、A
l2 O3 :3〜8%、AlN:2〜5%、TiN:残
り、からなる組成、並びに連続相を形成するTiN相中
に、TiNO相、TiB2 相、Al2 O3相、およびA
lN相が分散分布した組織を有するTiN基セラミック
スからなるc−BN基材料で構成する。
削チップを提供する。 【解決手段】 c−BN基焼結切削チップを、電子顕微
鏡による組織観察で、硬質分散相:30〜70面積%、
結合相および不可避不純物:残り、からなる組成を示
し、前記硬質分散相が円滑化表面を有するc−BNから
なり、前記結合相は、結合相に占める割合(面積%)
で、TiNO:10〜20%、TiB2 :3〜7%、A
l2 O3 :3〜8%、AlN:2〜5%、TiN:残
り、からなる組成、並びに連続相を形成するTiN相中
に、TiNO相、TiB2 相、Al2 O3相、およびA
lN相が分散分布した組織を有するTiN基セラミック
スからなるc−BN基材料で構成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば高硬度焼
き入れ鋼などの難削材の仕上げ切削を高速で行った場合
にもすぐれた耐チッピング性を発揮する立方晶窒化ほう
素基超高圧焼結材料製切削チップ(以下、c−BN基焼
結切削チップという)に関するものである。
き入れ鋼などの難削材の仕上げ切削を高速で行った場合
にもすぐれた耐チッピング性を発揮する立方晶窒化ほう
素基超高圧焼結材料製切削チップ(以下、c−BN基焼
結切削チップという)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一般に、c−BN基焼結切削チッ
プとして、例えば特開昭53−77811号公報に記載
されるように、電子顕微鏡による組織観察で、硬質分散
相:40〜80面積%、結合相および不可避不純物:残
り、からなる組成を示し、上記硬質分散相が粉砕表面を
有する立方晶窒化ほう素(以下、c−BNで示す)から
なり、上記結合相が、周期律表の4a、5a、および6
a族金属の炭化物、窒化物、ほう化物、およびけい化
物、さらにこれらの2種以上の固溶体のうちの1種以上
からなり、この結合相が連続相を形成してなる立方晶窒
化ほう素基超高圧焼結材料(以下、c−BN基材料とい
う)で構成されたc−BN基焼結切削チップが知られて
おり、これが例えば鋼や鋳鉄などの切削に用いられてい
ることも知られている。
プとして、例えば特開昭53−77811号公報に記載
されるように、電子顕微鏡による組織観察で、硬質分散
相:40〜80面積%、結合相および不可避不純物:残
り、からなる組成を示し、上記硬質分散相が粉砕表面を
有する立方晶窒化ほう素(以下、c−BNで示す)から
なり、上記結合相が、周期律表の4a、5a、および6
a族金属の炭化物、窒化物、ほう化物、およびけい化
物、さらにこれらの2種以上の固溶体のうちの1種以上
からなり、この結合相が連続相を形成してなる立方晶窒
化ほう素基超高圧焼結材料(以下、c−BN基材料とい
う)で構成されたc−BN基焼結切削チップが知られて
おり、これが例えば鋼や鋳鉄などの切削に用いられてい
ることも知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年の切削装置
の高性能化および高出力化はめざましく、また切削加工
の省力化および省エネ化に対する要求も強く、これに伴
い、切削加工は高速化の傾向にあるが、上記の従来c−
BN基焼結切削チップはじめ、その他のc−BN基焼結
切削チップにおいては、例えば高硬度焼き入れ鋼などの
難削材の仕上げ切削を高速で行うのに用いると、靭性お
よび強度不足が原因で切刃にチッピングが発生し易く、
このため比較的短時間で使用寿命に至るのが現状であ
る。
の高性能化および高出力化はめざましく、また切削加工
の省力化および省エネ化に対する要求も強く、これに伴
い、切削加工は高速化の傾向にあるが、上記の従来c−
BN基焼結切削チップはじめ、その他のc−BN基焼結
切削チップにおいては、例えば高硬度焼き入れ鋼などの
難削材の仕上げ切削を高速で行うのに用いると、靭性お
よび強度不足が原因で切刃にチッピングが発生し易く、
このため比較的短時間で使用寿命に至るのが現状であ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
上述のような観点から、耐チッピング性のすぐれたc−
BN基焼結切削チップを開発すべく、研究を行った結
果、c−BN基焼結切削チップを構成するc−BN基材
料で硬質分散相を形成するc−BNを、粉砕表面状態に
ある原料粉末に、例えばアルカリ融液中に浸漬の処理を
施すことにより形成される円滑化表面をもつものとし、
さらに同結合相を、結合相に占める割合(面積%)で、 酸窒化チタン(以下、TiNOで示す):10〜20
%、ほう化チタン(以下、TiB2 で示す):3〜7
%、酸化アルミニウム(以下、Al2 O3 で示す):3
〜8%、窒化アルミニウム(以下、AlNで示す):2
〜5%、窒化チタン(以下、TiNで示す):残り、か
らなる組成、並びに連続相を形成するTiN相中に、T
iNO相、TiB2 相、Al2 O3 相、およびAlN相
が分散分布した組織を有するTiN基セラミックスで構
成すると、この結果のc−BN基焼結切削チップは、特
に硬質分散相を形成する円滑化表面のc−BNと結合相
を構成するTiNOの作用で、上記の従来c−BN基焼
結切削チップと同等の耐摩耗性を保持した状態で、これ
に比して一段とすぐれた靭性と強度をもつようになり、
したがってこれを高靭性と高強度が要求される、例えば
高硬度焼き入れ鋼などの難削材の仕上げ切削を高速で行
うのに用いても、切刃にチッピングの発生なく、すぐれ
た切削性能を長期に亘って発揮するという研究結果を得
たのである。
上述のような観点から、耐チッピング性のすぐれたc−
BN基焼結切削チップを開発すべく、研究を行った結
果、c−BN基焼結切削チップを構成するc−BN基材
料で硬質分散相を形成するc−BNを、粉砕表面状態に
ある原料粉末に、例えばアルカリ融液中に浸漬の処理を
施すことにより形成される円滑化表面をもつものとし、
さらに同結合相を、結合相に占める割合(面積%)で、 酸窒化チタン(以下、TiNOで示す):10〜20
%、ほう化チタン(以下、TiB2 で示す):3〜7
%、酸化アルミニウム(以下、Al2 O3 で示す):3
〜8%、窒化アルミニウム(以下、AlNで示す):2
〜5%、窒化チタン(以下、TiNで示す):残り、か
らなる組成、並びに連続相を形成するTiN相中に、T
iNO相、TiB2 相、Al2 O3 相、およびAlN相
が分散分布した組織を有するTiN基セラミックスで構
成すると、この結果のc−BN基焼結切削チップは、特
に硬質分散相を形成する円滑化表面のc−BNと結合相
を構成するTiNOの作用で、上記の従来c−BN基焼
結切削チップと同等の耐摩耗性を保持した状態で、これ
に比して一段とすぐれた靭性と強度をもつようになり、
したがってこれを高靭性と高強度が要求される、例えば
高硬度焼き入れ鋼などの難削材の仕上げ切削を高速で行
うのに用いても、切刃にチッピングの発生なく、すぐれ
た切削性能を長期に亘って発揮するという研究結果を得
たのである。
【0005】この発明は、上記の研究結果に基づいてな
されたものであって、電子顕微鏡による組織観察で、硬
質分散相:30〜70面積%、結合相および不可避不純
物:残り、からなる組成を示し、上記硬質分散相が円滑
化表面を有するc−BNからなり、上記結合相は、結合
相に占める割合(面積%)で、TiNO:10〜20
%、TiB2 :3〜7%、Al2 O3 :3〜8%、Al
N:2〜5%、TiN:残り、からなる組成、並びに連
続相を形成するTiN相中に、TiNO相、TiB
2 相、Al2 O3 相、およびAlN相が分散分布した組
織を有するTiN基セラミックスからなるc−BN基材
料で構成してなる、耐チッピング性のすぐれたc−BN
基焼結切削チップに特徴を有するものである。
されたものであって、電子顕微鏡による組織観察で、硬
質分散相:30〜70面積%、結合相および不可避不純
物:残り、からなる組成を示し、上記硬質分散相が円滑
化表面を有するc−BNからなり、上記結合相は、結合
相に占める割合(面積%)で、TiNO:10〜20
%、TiB2 :3〜7%、Al2 O3 :3〜8%、Al
N:2〜5%、TiN:残り、からなる組成、並びに連
続相を形成するTiN相中に、TiNO相、TiB
2 相、Al2 O3 相、およびAlN相が分散分布した組
織を有するTiN基セラミックスからなるc−BN基材
料で構成してなる、耐チッピング性のすぐれたc−BN
基焼結切削チップに特徴を有するものである。
【0006】つぎに、この発明のc−BN基焼結切削チ
ップにおいて、これを構成するc−BN基材料の組成を
上記の通りに限定した理由を説明する。 (A)硬質分散相の割合 硬質分散相の割合が30面積%未満になると、相対的に
結合相の割合が多くなりすぎて硬質分散相を構成する硬
質のc−BNによってもたらされるすぐれた耐摩耗性が
急激に低下するようになり、一方その割合が70面積%
を越えると、反対に結合相の割合が少なくなりすぎて強
度および靭性が低下し、切刃に欠けやチッピングが発生
し易くなることから、その割合を30〜70面積%、望
ましくは40〜65面積%と定めた。また、この発明の
c−BN基焼結切削チップを構成するc−BN基材料の
硬質分散相であるc−BNは、これの原料粉末に例えば
350℃に加熱して溶融したNaOH融液などのアルカ
リ融液中に所定時間浸漬の処理を施すことにより形成さ
れる円滑化表面をもつものであり、このような円滑化表
面によって結合相を構成するTiN基セラミックスのT
iNO成分との併合作用で、c−BN基材料は高強度と
高靭性をもつようになるものである。
ップにおいて、これを構成するc−BN基材料の組成を
上記の通りに限定した理由を説明する。 (A)硬質分散相の割合 硬質分散相の割合が30面積%未満になると、相対的に
結合相の割合が多くなりすぎて硬質分散相を構成する硬
質のc−BNによってもたらされるすぐれた耐摩耗性が
急激に低下するようになり、一方その割合が70面積%
を越えると、反対に結合相の割合が少なくなりすぎて強
度および靭性が低下し、切刃に欠けやチッピングが発生
し易くなることから、その割合を30〜70面積%、望
ましくは40〜65面積%と定めた。また、この発明の
c−BN基焼結切削チップを構成するc−BN基材料の
硬質分散相であるc−BNは、これの原料粉末に例えば
350℃に加熱して溶融したNaOH融液などのアルカ
リ融液中に所定時間浸漬の処理を施すことにより形成さ
れる円滑化表面をもつものであり、このような円滑化表
面によって結合相を構成するTiN基セラミックスのT
iNO成分との併合作用で、c−BN基材料は高強度と
高靭性をもつようになるものである。
【0007】(B)結合相の組成 (a)TiNO TiNO成分には、上記の通り結合相形成成分として存
在してc−BN基材料の強度と靭性を向上させ、もって
c−BNのもつ円滑化表面と相まって切削チップの耐チ
ッピング性を著しく向上させる作用があるが、その含有
割合が10面積%未満では前記作用に所望の向上効果が
得られず、一方その含有割合が20面積%を越えると、
結合相自体の硬さが低下し、耐摩耗性低下の原因となる
ことから、その含有割合を10〜20面積%、望ましく
は12〜17面積%と定めた。
在してc−BN基材料の強度と靭性を向上させ、もって
c−BNのもつ円滑化表面と相まって切削チップの耐チ
ッピング性を著しく向上させる作用があるが、その含有
割合が10面積%未満では前記作用に所望の向上効果が
得られず、一方その含有割合が20面積%を越えると、
結合相自体の硬さが低下し、耐摩耗性低下の原因となる
ことから、その含有割合を10〜20面積%、望ましく
は12〜17面積%と定めた。
【0008】(b)TiB2 TiB2 成分には、結合相自体の硬さを向上させ、もっ
て切削チップの耐摩耗性向上に寄与する作用があるが、
その含有割合が3面積%未満では所望の耐摩耗性向上効
果が得られず、一方その含有割合が7面積%を越える
と、結合相自体が脆化し、切刃に欠けやチッピングが発
生し易くなることから、その含有割合を3〜7面積%と
定めた。
て切削チップの耐摩耗性向上に寄与する作用があるが、
その含有割合が3面積%未満では所望の耐摩耗性向上効
果が得られず、一方その含有割合が7面積%を越える
と、結合相自体が脆化し、切刃に欠けやチッピングが発
生し易くなることから、その含有割合を3〜7面積%と
定めた。
【0009】(c)Al2 O3 Al2 O3 成分には、結合相の耐溶着性および耐熱性を
向上させ、もって切刃の耐摩耗性向上に寄与する作用が
あるが、その含有割合が3面積%未満では前記作用に所
望の向上効果が得られず、一方その含有割合が8面積%
を越えると、結合相の強度および靭性が低下し、切刃に
チッピングが発生し易くなることから、その含有割合を
3〜8面積%と定めた。
向上させ、もって切刃の耐摩耗性向上に寄与する作用が
あるが、その含有割合が3面積%未満では前記作用に所
望の向上効果が得られず、一方その含有割合が8面積%
を越えると、結合相の強度および靭性が低下し、切刃に
チッピングが発生し易くなることから、その含有割合を
3〜8面積%と定めた。
【0010】(d)AlN AlN成分には、結合相の耐熱性および耐熱塑性変形性
を向上させ、もって切刃の偏摩耗を抑制する作用がある
が、その含有割合が2面積%未満では前記作用に所望の
向上効果が得られず、一方その含有割合が5面積%を越
えると、結合相自体が脆化し、切刃に欠けやチッピング
が発生し易くなることから、その含有割合を2〜5面積
%と定めた。
を向上させ、もって切刃の偏摩耗を抑制する作用がある
が、その含有割合が2面積%未満では前記作用に所望の
向上効果が得られず、一方その含有割合が5面積%を越
えると、結合相自体が脆化し、切刃に欠けやチッピング
が発生し易くなることから、その含有割合を2〜5面積
%と定めた。
【0011】
【発明の実施の形態】原料粉末として、350℃に加熱
して溶融したNaOH融液中に5〜15分の範囲内の所
定時間浸漬の処理を施して円滑化表面としたc−BN粉
末、前記浸漬処理を行わない粉砕表面のc−BN粉末、
いずれも0.5〜2μmの範囲内の所定の平均粒径を有
するTiN粉末、TiAl3 粉末、TiAl粉末、Ti
2 Al粉末、TiNO粉末、およびAl2 O3 粉末を用
意し、これら原料粉末を所定の配合組成に配合し、ボー
ルミルで72時間湿式混合し、乾燥した後、直径:20
mm×厚さ:1.5mmの寸法をもった成形体にプレス
成形し、この成形体を真空中、900〜1300℃の範
囲内の所定の温度に1時間保持の条件で加熱処理し、つ
いでこれを直径:20mm×厚さ:2.0mmの寸法を
もった超硬合金チップ(組成:WC−9重量%Co)と
重ね合わせた状態で超高圧焼結装置に装入し、1200
〜1400℃の範囲内の所定温度に5GPaの圧力下で
1時間保持の条件で焼結し、焼結後上下面をダイヤモン
ド砥石を用いて研削し、アーク放電によるワイヤカット
にて4分割することにより前記超硬合金で裏打された本
発明c−BN基焼結切削チップ(以下、本発明切削チッ
プと云う)1〜11および比較c−BN基焼結切削チッ
プ(以下、比較切削チップと云う)1〜3をそれぞれ製
造した。なお、比較切削チップ1は、原料粉末であるc
−BN粉末にアルカリ融液による浸漬処理を施さず、粉
砕したままの状態のc−BN粉末を用いて製造したもの
であり、また比較切削チップ2は、結合相中にTiNO
成分を含有しないものであり、さらに比較切削チップ3
は、原料粉末として前記粉砕表面のc−BN粉末を用
い、かつTiNO成分を含有させないで製造したもので
ある。
して溶融したNaOH融液中に5〜15分の範囲内の所
定時間浸漬の処理を施して円滑化表面としたc−BN粉
末、前記浸漬処理を行わない粉砕表面のc−BN粉末、
いずれも0.5〜2μmの範囲内の所定の平均粒径を有
するTiN粉末、TiAl3 粉末、TiAl粉末、Ti
2 Al粉末、TiNO粉末、およびAl2 O3 粉末を用
意し、これら原料粉末を所定の配合組成に配合し、ボー
ルミルで72時間湿式混合し、乾燥した後、直径:20
mm×厚さ:1.5mmの寸法をもった成形体にプレス
成形し、この成形体を真空中、900〜1300℃の範
囲内の所定の温度に1時間保持の条件で加熱処理し、つ
いでこれを直径:20mm×厚さ:2.0mmの寸法を
もった超硬合金チップ(組成:WC−9重量%Co)と
重ね合わせた状態で超高圧焼結装置に装入し、1200
〜1400℃の範囲内の所定温度に5GPaの圧力下で
1時間保持の条件で焼結し、焼結後上下面をダイヤモン
ド砥石を用いて研削し、アーク放電によるワイヤカット
にて4分割することにより前記超硬合金で裏打された本
発明c−BN基焼結切削チップ(以下、本発明切削チッ
プと云う)1〜11および比較c−BN基焼結切削チッ
プ(以下、比較切削チップと云う)1〜3をそれぞれ製
造した。なお、比較切削チップ1は、原料粉末であるc
−BN粉末にアルカリ融液による浸漬処理を施さず、粉
砕したままの状態のc−BN粉末を用いて製造したもの
であり、また比較切削チップ2は、結合相中にTiNO
成分を含有しないものであり、さらに比較切削チップ3
は、原料粉末として前記粉砕表面のc−BN粉末を用
い、かつTiNO成分を含有させないで製造したもので
ある。
【0012】この結果得られた各種の切削チップを構成
するそれぞれのc−BN基材料について、X線回折装
置、走査型電子顕微鏡、走査型オージェ電子分光装置、
及び画像解析装置を用いて、硬質分散相を形成するc−
BNの含有割合、平均粒径、および表面性状、さらに結
合相の組成および組織を観察し、測定した。これらの観
察および測定結果を表1に示した。なお、表1に表示は
ないが、いずれの切削チップも、これを構成するc−B
N基材料の結合相は、連続相を形成するTiN相中に、
TiNO相、TiB2 相、Al2 O3 相、およびAlN
相が分散分布した組織を有するものであった。
するそれぞれのc−BN基材料について、X線回折装
置、走査型電子顕微鏡、走査型オージェ電子分光装置、
及び画像解析装置を用いて、硬質分散相を形成するc−
BNの含有割合、平均粒径、および表面性状、さらに結
合相の組成および組織を観察し、測定した。これらの観
察および測定結果を表1に示した。なお、表1に表示は
ないが、いずれの切削チップも、これを構成するc−B
N基材料の結合相は、連続相を形成するTiN相中に、
TiNO相、TiB2 相、Al2 O3 相、およびAlN
相が分散分布した組織を有するものであった。
【0013】さらに、これらの切削チップを、超硬合金
本体(組成:WC−10重量%Co)の切刃先端部に形
成した切り込み段部にろう付けすることによりJIS・
TNMA160408に規定する形状をもったスローア
ウエイ型切削工具とし、被削材:浸炭焼き入れ鋼(SC
M420、硬さHR C62)の丸棒、 切削速度:350m/min、 切り込み:0.2mm、 送り:0.15mm/rev、 切削時間:30分、 の条件で難削材の湿式高速仕上げ切削試験を行い、切刃
の逃げ面摩耗幅を測定した。この測定結果を表1に示し
た。
本体(組成:WC−10重量%Co)の切刃先端部に形
成した切り込み段部にろう付けすることによりJIS・
TNMA160408に規定する形状をもったスローア
ウエイ型切削工具とし、被削材:浸炭焼き入れ鋼(SC
M420、硬さHR C62)の丸棒、 切削速度:350m/min、 切り込み:0.2mm、 送り:0.15mm/rev、 切削時間:30分、 の条件で難削材の湿式高速仕上げ切削試験を行い、切刃
の逃げ面摩耗幅を測定した。この測定結果を表1に示し
た。
【0014】
【表1】
【0015】
【発明の効果】表1に示される結果から、本発明切削チ
ップ1〜11は、いずれも難削材である浸炭焼き入れ鋼
の仕上げ切削を高速で行っても切刃にチッピングの発生
なく、すぐれた耐摩耗性を発揮するのに対して、比較切
削チップ1〜3に見られるように、硬質分散相を構成す
るc−BNの表面性状が粉砕表面であったり、結合相中
にTiNO成分を含有しない場合には切刃にチッピング
が発生し、これが原因で比較的短時間で使用寿命に至る
ことが明らかである。上述のように、この発明のc−B
N基焼結切削チップは、硬質分散相を構成するc−BN
のもつ円滑化表面、並びに結合相のTiNO成分の作用
で従来c−BN基焼結切削チップに比して一段と高い強
度と靭性をもつようになるので、高強度と高靭性が要求
される、例えば高硬度焼き入れ鋼などの難削材の仕上げ
切削を高速で行うのに用いても切刃にチッピングの発生
なく、すぐれた切削性能を長期に亘って発揮するのであ
る。
ップ1〜11は、いずれも難削材である浸炭焼き入れ鋼
の仕上げ切削を高速で行っても切刃にチッピングの発生
なく、すぐれた耐摩耗性を発揮するのに対して、比較切
削チップ1〜3に見られるように、硬質分散相を構成す
るc−BNの表面性状が粉砕表面であったり、結合相中
にTiNO成分を含有しない場合には切刃にチッピング
が発生し、これが原因で比較的短時間で使用寿命に至る
ことが明らかである。上述のように、この発明のc−B
N基焼結切削チップは、硬質分散相を構成するc−BN
のもつ円滑化表面、並びに結合相のTiNO成分の作用
で従来c−BN基焼結切削チップに比して一段と高い強
度と靭性をもつようになるので、高強度と高靭性が要求
される、例えば高硬度焼き入れ鋼などの難削材の仕上げ
切削を高速で行うのに用いても切刃にチッピングの発生
なく、すぐれた切削性能を長期に亘って発揮するのであ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 電子顕微鏡による組織観察で、 硬質分散相:30〜70面積%、 結合相および不可避不純物:残り、 からなる組成を示し、 上記硬質分散相が円滑化表面を有する立方晶窒化ほう素
からなり、 上記結合相は、結合相に占める割合(面積%)で、 酸窒化チタン:10〜20%、 ほう化チタン:3〜7%、 酸化アルミニウム:3〜8%、 窒化アルミニウム:2〜5%、 窒化チタン:残り、 からなる組成、並びに連続相を形成する窒化チタン相中
に、酸窒化チタン相、ほう化チタン相、酸化アルミニウ
ム相、および窒化アルミニウム相が分散分布した組織を
有する窒化チタン基セラミックスからなる立方晶窒化ほ
う素基超高圧焼結材料で構成したことを特徴とする耐チ
ッピング性のすぐれた立方晶窒化ほう素基超高圧焼結材
料製切削チップ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10075865A JPH11268956A (ja) | 1998-03-24 | 1998-03-24 | 耐チッピング性のすぐれた立方晶窒化ほう素基超高圧焼結材料製切削チップ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10075865A JPH11268956A (ja) | 1998-03-24 | 1998-03-24 | 耐チッピング性のすぐれた立方晶窒化ほう素基超高圧焼結材料製切削チップ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11268956A true JPH11268956A (ja) | 1999-10-05 |
Family
ID=13588584
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10075865A Withdrawn JPH11268956A (ja) | 1998-03-24 | 1998-03-24 | 耐チッピング性のすぐれた立方晶窒化ほう素基超高圧焼結材料製切削チップ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11268956A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013176815A (ja) * | 2012-02-28 | 2013-09-09 | Mitsubishi Materials Corp | 立方晶窒化ほう素基超高圧焼結体およびこれを工具基体とする切削工具、表面被覆切削工具 |
| WO2021010474A1 (ja) | 2019-07-18 | 2021-01-21 | 住友電気工業株式会社 | 立方晶窒化硼素焼結体 |
| WO2021010473A1 (ja) | 2019-07-18 | 2021-01-21 | 住友電気工業株式会社 | 立方晶窒化硼素焼結体、及び、その製造方法 |
-
1998
- 1998-03-24 JP JP10075865A patent/JPH11268956A/ja not_active Withdrawn
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013176815A (ja) * | 2012-02-28 | 2013-09-09 | Mitsubishi Materials Corp | 立方晶窒化ほう素基超高圧焼結体およびこれを工具基体とする切削工具、表面被覆切削工具 |
| WO2021010474A1 (ja) | 2019-07-18 | 2021-01-21 | 住友電気工業株式会社 | 立方晶窒化硼素焼結体 |
| WO2021010473A1 (ja) | 2019-07-18 | 2021-01-21 | 住友電気工業株式会社 | 立方晶窒化硼素焼結体、及び、その製造方法 |
| CN114096502A (zh) * | 2019-07-18 | 2022-02-25 | 住友电气工业株式会社 | 立方晶氮化硼烧结体及其制造方法 |
| KR20220035121A (ko) | 2019-07-18 | 2022-03-21 | 스미토모덴키고교가부시키가이샤 | 입방정 질화붕소 소결체 |
| KR20220035124A (ko) | 2019-07-18 | 2022-03-21 | 스미토모덴키고교가부시키가이샤 | 입방정 질화붕소 소결체 및 그 제조 방법 |
| US11591266B2 (en) | 2019-07-18 | 2023-02-28 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Cubic boron nitride sintered material |
| CN114096502B (zh) * | 2019-07-18 | 2023-03-21 | 住友电气工业株式会社 | 立方晶氮化硼烧结体及其制造方法 |
| US11629101B2 (en) | 2019-07-18 | 2023-04-18 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Cubic boron nitride sintered material and method of producing same |
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