JPH11269097A - 新規な微粒子、その製造法および用途 - Google Patents

新規な微粒子、その製造法および用途

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JPH11269097A
JPH11269097A JP1034299A JP1034299A JPH11269097A JP H11269097 A JPH11269097 A JP H11269097A JP 1034299 A JP1034299 A JP 1034299A JP 1034299 A JP1034299 A JP 1034299A JP H11269097 A JPH11269097 A JP H11269097A
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JP
Japan
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group
acid
polymer
fine particles
block copolymer
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Withdrawn
Application number
JP1034299A
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English (en)
Inventor
Kazumichi Yamamoto
一路 山本
Yoshio Hata
善夫 畑
Yasutaka Igari
康孝 猪狩
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】多機能を有する微粒子の提供。 【解決手段】疎水性セグメントとして生体内分解性ポリ
マーを親水性セグメントとしてポリアミノ酸を有するブ
ロックコポリマーを基剤とする微粒子。 【効果】本発明の微粒子は、臓器指向性、徐放能などの
優れた機能を有しており、薬物安定化を有する薬物担体
などとして利用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、疎水性/親水性セ
グメントを有するブロックコポリマーを含有する微粒
子、その製造法、該微粒子を含有してなる医薬、新規な
微粒子用基剤および新規なブロックコポリマーなどに関
する。
【0002】
【従来の技術】微粒子製剤として現在臨床で行われてい
る技術としては、薬物を長期間に渡って徐放させるマイ
クロカプセルが挙げられる。この技術は、生体内分解性
であるポリ乳酸(以下、PLAとも称する場合もある)
または乳酸・グリコール酸共重合体(以下、PLGAと
称する場合もある)を基剤に用いて薬物を微粒子内に封
入することにより達成できたものである。このPLAま
たはPLGAは極めて優れた生体内分解性を有してお
り、これらのポリマーについてはさまざまな研究が報告
されている。川島らは、このポリマーを用いてナノサイ
ズにまで微粒子化する技術の研究を報告しているが、得
られる粒子径は小さくても数百nmである(インターナ
ショナル・ジャーナル・オブ・ファーマシュウティクス
(Int.J.Pharm.)、第149巻、43−49頁、199
7年)。また、ナノサイズ微粒子表面に親水性基を付与
することにより体内動態を変える研究も盛んに行われて
いる。例えば、PLGAやポリスチレンで調製した微粒
子または脂質二分子膜を用いたリポソーム製剤の表面を
ポロキサマー系の界面活性剤などでコーティングするこ
とにより、肝臓や脾臓等の細網内皮系(以下、RESと
略す)での取り込みを回避でき、血中滞留性を延長した
との報告もある(アドバンス・ドラッグデリバリー・レ
ビュー(Adv. Drug Deliv.Rev.)、第17巻、31−4
8頁、1995年)。しかし、これらの方法では、コー
ティングに手間がかかる上、コーティング量によって生
体内での挙動が変化する等再現性が悪いという問題点が
ある。
【0003】一方、担体となる高分子の組成を変える研
究も最近多くなってきている。例えば、ポリエチレンオ
キシド等の親水性高分子とポリ乳酸などの疎水性高分子
を共有結合させてなるA−BまたはAn−B−Anタイ
プのブロックコポリマーが挙げられる。これらの材料を
用いた高分子ミセルやナノパーティクルは、親水性/疎
水性セグメントの両親媒性の特性をもとに調製されるも
のである(特開平9−208494号公報;インターナ
ショナル・ジャーナル・オブ・ファーマシュウティクス
(Int. J. Pharm.)、第132巻、195−206頁、
1996年;ジャーナル・オブ・マテリアル・サイエン
ス・マテリアル・イン・メデイシン(J.Mater.Sci.Mate
r.Med.)、第5巻、308−313頁、1994年)。
片岡らは、親水性セグメントとしてポリエチレンオキシ
ド、疎水性セグメントとしてPLAを有するブロックポ
リマーにおいて、両末端を官能基で置換した高分子ミセ
ルを提供している(WO97/06202)。しかし、
ポリエチレンオキシドは生体内分解性ではないため、使
用できるセグメントの鎖長はごく限られたものである。
また、ポリエチレンオキシドでは親水性であること以外
の特性がないために、薬物担体としての利用分野も限ら
れてくる。また、ランガーらは、PLGAカルボキシル
末端にクエン酸を結合させ3箇所のカルボキシル末端
に、ポリエチレンオキシドやポリサッカライドなどの親
水性セグメントを結合させたブロックポリマーを提供し
ている(WO95/03356)。親水性セグメントと
してはポリアミノ酸を記載しているが、ゼラチン、フィ
ブリノーゲンおよびアルブミンが列記されているにすぎ
ない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにブロック
コポリマーを用いた微粒子の開発が行われているが、そ
の親水性セグメントに注目して微粒子自体に機能を持た
せるものは得られていない。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するため鋭意研究を行った結果、合成ポリアミ
ノ酸からなる生体内分解性の親水性セグメントと生体内
分解性の疎水性セグメントとを結合したブロックコポリ
マーを合成し、このブロックコポリマーを用いて、内核
の疎水性ドメインに疎水性薬物を封入した微粒子を初め
て製造することに成功した。そして、本発明者らは、得
られた微粒子が生体内分解性に優れ、多機能を付与する
ことが可能な薬物担体であることを見出した。本発明者
らは、これらの知見に基づいて、さらに研究を重ねた結
果、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、(1)疎水性セグメ
ントとして生体内分解性ポリマーを親水性セグメントと
してポリアミノ酸を有するブロックコポリマーを基剤と
する微粒子、(2)ブロックコポリマーが式 X−B−Y 〔式中、XはH−、R−CO−、A−または(A−Q1
−)nW1−CO−(Rは置換されていてもよい炭化水
素基を、A−はポリアミノ酸残基を、Q1はO、CO、
NR1(R1は水素原子または置換されていてもよい炭化
水素基を示す)またはSを、W1はスペーサーを、nは
1以上の整数を示す)を、Yは−OH、−OR2、−A
または−Q−W2(−Q2−A)m(R2は置換されてい
てもよい炭化水素基を、QはOまたはNR3(R3は水素
原子または置換されていてもよい炭化水素基を示す)
を、Q2はO、CO、NR4(R4は水素原子または置換
されていてもよい炭化水素基を示す)またはSを、−A
はポリアミノ酸残基を、W2はスペーサを、mは1以上
の整数を示す)を、Bは生体内分解性ポリマーの末端ヒ
ドロキシル基からHを末端カルボキシル基からOHを除
いた基を示す。ただし、XがH−またはR−CO−で、
Yが−OHまたは−OR2である場合を除く〕で表わさ
れるポリマーである第(1)項記載の微粒子、(3)ナ
ノサイズ粒子である第(1)項記載の微粒子、(4)平
均粒子径が約10nm〜約200nmである第(3)項
記載の微粒子、(5)高分子ミセルである第(1)項記
載の微粒子、(6)生体内分解性ポリマーが脂肪族ポリ
エステルである第(1)項または第(2)項記載の微粒
子、(7)脂肪族ポリエステルが1種類または2種類以
上のポリラクチド類から誘導される重合体である第
(6)項記載の微粒子、(8)脂肪族ポリエステルが1
種類または2種類以上のαーヒドロキシカルボン酸から
誘導される重合体である第(6)項記載の微粒子、
(9)重合体が乳酸重合体または乳酸−グリコール酸共
重合体である第(8)項記載の微粒子、(10)生体内
分解性ポリマーの数平均分子量が約500〜約100,
000である第(1)項または第(2)項記載の微粒
子、(11)ポリアミノ酸の構成アミノ酸の数が約1,
000以下である第(1)項または第(2)項記載の微
粒子、(12)アミノ酸の官能基の1個または全てが保
護基で保護されているか、あるいは修飾基で修飾されて
いる第(1)項または第(2)項記載の微粒子、(1
3)ポリアミノ酸が1種類のアミノ酸からなるアミノ酸
ホモポリマーである第(1)項または第(2)項記載の
微粒子、(14)アミノ酸がグルタミン酸、アスパラギ
ン酸、アルギニン、リジンまたはシステインである第
(13)項記載の微粒子、(15)修飾基が糖残基であ
る第(12)項記載の微粒子、(16)糖残基がグルコ
シル基である第(15)項記載の微粒子、(17)修飾
基がプテロ酸誘導体である第(12)項記載の微粒子、
(18)ポリアミノ酸が合成ポリアミノ酸である第
(1)項または第(2)項記載の微粒子、(19)ブロ
ックコポリマー中の親水性セグメントの含量が約1〜約
80重量%である第(1)項記載の微粒子、(20)疎
水性セグメントが微粒子内核に、親水性セグメントが微
粒子外殻にある第(1)項または第(5)項記載の微粒
子、(21)親水性セグメントが微粒子内核に、疎水性
セグメントが微粒子外殻にある第(1)項または第
(5)項記載の微粒子、(22)薬物を含有する第
(1)項記載の微粒子、(23)薬物がホルモンである
第(22)項記載の微粒子、(24)ホルモンが副腎皮
質ホルモンである第(23)項記載の微粒子、(25)
疎水性薬物を含有する第(20)項記載の微粒子、(2
6)親水性薬物を含有する第(21)項記載の微粒子、
(27)親水性薬物が水溶性ポリペプチドである第(2
6)項記載の微粒子、(28)水溶性ポリペプチドがサ
イトカインである第(27)項記載の微粒子、(29)
第(1)項〜第(28)項のいずれかに記載の微粒子を
含有してなる医薬、(30)疎水性セグメントとして生
体内分解性ポリマーを親水性セグメントとしてポリアミ
ノ酸を有するブロックコポリマーと薬物とを混合するこ
とを特徴とする薬物を含有する微粒子の製造法、(3
1)疎水性セグメントとして生体内分解性ポリマーを親
水性セグメントとしてポリアミノ酸を有するブロックコ
ポリマーと薬物の混合液から溶媒を除去することを特徴
とする第(30)項記載の製造法、(32)疎水性セグ
メントとして生体内分解性ポリマーを親水性セグメント
としてポリアミノ酸を有するブロックコポリマーを含有
する微粒子用基剤、および(33)式 X'−B−Y' 〔式中、X'はH−、R'−CO−、A'−または(A'−
1'−)n'W1'−CO−(R'はC1-6アルキル基を、
A'−はアミノ酸ホモポリマー残基残基を、Q1'はO、
CO、NHまたはSを、W1'はC1-6アルキレン基(た
だし、プロピレンを除く)を、n'は1以上の整数を示
す)を、Y'は−OH、−OR2'、−A'または−Q'−
2'(−Q2−A')m'(R2'はC1-6アルキル基を、
Q'はOまたはNHを、Q2'はO、CO、NHまたはS
を、−A'はアミノ酸ホモポリマー残基を、W2'はC1-6
アルキレン基(ただし、プロピレンを除く)を、m'は
1以上の整数を示す)を、Bは生体内分解性ポリマーの
末端ヒドロキシル基からHを末端カルボキシル基からO
Hを除いた基を示す。ただし、XがH−またはR'−C
O−で、Yが−OHまたは−OR2'である場合を除く〕
で表わされるブロックコポリマー、(34)Q1がO、
COまたはNR1を、Q2がO、COまたはNR4を示す
第(1)項記載の微粒子、および(35)Q1'がO、C
OまたはNHを、Q2'がO、COまたはNHを示す第
(33)項記載のブロックポリマーを提供する。
【0007】本発明の微粒子の基剤は、疎水性セグメン
トと親水性セグメントを有する生体内分解性のブロック
コポリマーである。本願明細書において「生体内分解
性」という場合、生体内に投与後、生体組織に適合して
生体への障害などを示さない性質をいい、例えば、生体
内で分解代謝されて、最終的には体外に排泄される性質
をいう。本願明細書において「疎水性セグメント」と
は、特に水に難溶または不溶である生体内分解性ポリマ
ーまたはそれから誘導されたものであって、本ブロック
コポリマーを成すもう一方の成分である親水性セグメン
トよりも疎水的である高分子重合物をいう。本願明細書
において「親水性セグメント」とは、水に可溶、あるい
は難溶であっても本ブロックコポリマーの疎水性セグメ
ントに対して比較的親水的であるポリマーまたはその誘
導体をいう。本願明細書において「微粒子」とは、平均
粒子径が200マイクロメートル以下であって、一般にマ
イクロパーティクル、マイクロスフィア、マイクロカプ
セル、ナノパーティクル、ナノスフィア、ナノカプセル
などと呼ばれている粒子をいう。その内平均粒子径が1
マイクロメートル未満の微粒子を特にナノサイズ粒子と
呼ぶ。本願明細書において「高分子ミセル」とは、本願
明細書でいう「微粒子」の一部であって、微粒子内で外
殻部分と内核部分とで主たる組成が異なる微粒子をい
う。
【0008】本発明の微粒子に用いられるブロックコポ
リマーとしては、疎水性セグメントとして生体内分解性
ポリマーを、親水性セグメントとしてポリアミノ酸を有
するブロックコポリマーが用いられるが、具体的には、
生体内分解性の疎水性セグメントの末端に親水性セグメ
ントを共有結合してなるブロックコポリマーであり、こ
れらは直接またはスぺーサーを介しての結合を有するも
のでも良い。このようなブロックコポリマーとしては、
例えば、式 X−B−Y (I) 〔式中、XはH−、R−CO−、A−または(A−Q1
−)nW1−CO−(Rは置換されていてもよい炭化水
素基を、A−はポリアミノ酸残基を、Q1はO、CO、
NR1(R1は水素原子または置換されていてもよい炭化
水素基を示す)またはSを、W1はスペーサーを、nは
1以上の整数を示す)を、Yは−OH、−OR2、−A
または−Q−W2(−Q2−A)m(R2は置換されてい
てもよい炭化水素基を、QはOまたはNR3(R3は水素
原子または置換されていてもよい炭化水素基を示す)
を、Q2はO、CO、NR4(R4は水素原子または置換
されていてもよい炭化水素基を示す)またはSを、−A
はポリアミノ酸残基を、W2はスペーサを、mは1以上
の整数を示す)を、Bは生体内分解性ポリマーの末端ヒ
ドロキシル基からHを末端カルボキシル基からOHを除
いた基を示す。ただし、XがH−またはR−CO−で、
Yが−OHまたは−OR2である場合を除く〕で表わさ
れるブロックコポリマーなどが用いられる。このよう
に、親水性セグメントであるポリアミノ酸は、疎水性セ
グメントである生体内分解性ポリマーの片末端または両
末端に結合していればよく、さらに適当なスぺーサーを
介することによって片末端に1以上の親水性セグメント
を結合していても良い。
【0009】本発明に用いられるブロックコポリマーの
疎水性セグメントとして用いられ、上記式中、Bで示さ
れる「生体内分解性ポリマーの末端ヒドロキシル基から
Hを末端カルボキシル基からOHを除いた基」における
「生体内分解性ポリマー」としては、特に限定されない
が、通常、水に難溶または不溶であるポリマーが用いら
れる。該生体内分解性ポリマーの具体例としては、以下
のものが挙げられる。 1.脂肪族ポリエステル類: (1)α−ヒドロキシカルボン酸類(例えば、グリコー
ル酸、乳酸、2−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシ吉草
酸、2−ヒドロキシカプロン酸、2−ヒドロキシカプリ
ン酸など)、ヒドロキシジカルボン酸類(例えば、リン
ゴ酸など)、ヒドロキシトリカルボン酸類(例えば、ク
エン酸など)などの1種以上から合成されたホモポリマ
ー(単独重合体)、コポリマー(共重合体)あるいはこ
れらの混合物など。 (2)ポリラクチド類(例えば、グリコライド、ラクタ
イド、ベンジルマロラクトナート、マライトベンジルエ
ステル、3−〔(ベンジルオキシカルボニル)メチル〕
−1,4−ジオキサン−2,5−ジオン)などの1種以
上から合成されたホモポリマー、コポリマーあるいはこ
れらの混合物など。 (3)ポリラクトン類(例えば、β−プロピオラクト
ン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン、N−ベ
ンジルオキシカルボニル−L−セリン−β−ラクトンな
どの1種以上から合成されたホモポリマー、コポリマー
あるいはこれらの混合物など、またこれらはα−ヒドロ
キシ酸の環状2量体であるグリコライド、ラクタイドな
どとも共重合が可能である。 2.ポリアンヒドリド類:例えば、ポリ〔1,3−ビス
(p−カルボキシフェノキシ)メタン〕、ポリ(テレフ
タル酸−セバシン酸無水物など。 3.ポリカーボネート類:例えば、ポリ(オキシカルボ
ニルオキシエチレン)、スピロオルソポリカーボネート
など。 4.ポリオルソエステル類:例えば、ポリ{3,9−ビ
ス(エチリデン−2,4,8,10−テトラオキサスピ
ロ〔5,5〕ウンデカン−1,6−ヘキサンジオール}
など。 5.ポリ−α−シアノアクリル酸エステル類:例えば、
ポリ−α−シアノアクリル酸イソブチルなど。 6.ポリホスファゼン類:例えば、ポリジアミノホスフ
ァゼンなど。 7.ポリデプシペプチド:例えば、3−〔4−(ベンジ
ルオキシカルボニルアミノ)ブチル〕−6−メチルモル
ホリン−2,5−ジオンの重合体、またはこれとラクト
ン類(例えば、εーカプロラクトンなど)、ラクチド類
(例えば、グリコライド、ラクチドなど)との共重合体
など)など。これらの生体内分解性ポリマーは、適宜の
割合で混合して用いても良い。重合の形式は、ランダ
ム、ブロック、グラフトのいずれでも良い。
【0010】上記した生体内分解性ポリマーの中でも、
例えば、脂肪族ポリエステル類〔例えば、α−ヒドロキ
シカルボン酸類(例えば、グリコール酸、乳酸、ヒドロ
キシ酪酸など)、ヒドロキシジカルボン酸類(例えば、
リンゴ酸など)、ヒドロキシトリカルボン酸類(例え
ば、クエン酸など)などの一種以上から合成された重合
体、共重合体あるいはこれらの混合物などや、ポリラク
チド類など〕が好ましく用いられる。特に、α−ヒドロ
キシカルボン酸類(例えば、グリコール酸、乳酸、ヒド
ロキシ酪酸など)の一種以上から合成された単独重合体
もしくは共重合体、またはポリラクチド類が生体内適合
性および生体内分解性の観点から好ましい。また、これ
らの共重合体は適宜混合して使用してもよい。α−ヒド
ロキシカルボン酸類またはポリラクチド類は、D−体、
L−体およびD,L−体の何れでもよいが、D−体/L
−体(モル/モル%)が約75/25〜約25/75の
範囲のものが好ましい。このD−体/L−体(モル/モ
ル%)は、特に約60/40〜約30/70の範囲のも
のが汎用される。α−ヒドロキシカルボン酸類の共重合
体の例としては、例えば、グリコール酸と他のα−ヒド
ロキシ酸類との共重合体が挙げられ、α−ヒドロキシ酸
類としては、例えば、乳酸、2−ヒドロキシ酪酸などが
用いられる。具体的には、α−ヒドロキシカルボン酸類
としては、例えば、乳酸−グリコール酸共重合体、2−
ヒドロキシ酪酸−グリコール酸共重合体などが好まし
く、特に乳酸−グリコール酸共重合体(以下、乳酸−グ
リコール酸と称することもあり、特に明示しない限り、
乳酸、グリコール酸の単独重合体および共重合体を総称
する)などが汎用される。乳酸−グリコール酸共重合体
の組成比(乳酸/グリコール酸)(モル/モル%)は、
本発明の目的が達成される限り特に限定されないが、約
100/0〜約30/70のものが用いられる。乳酸−
グリコール酸共重合体およびポリラクチドの数平均分子
量は、好ましくは約500〜約100,000、さらに
好ましくは約1,000〜50,000のものが用いら
れる。
【0011】本明細書での数平均分子量とは,分子の大
きさの重み付けを考慮しない方法で算出した平均分子量
であり、ポリマー末端基数の算出に用いることができ
る。一般には,ポリマーの末端基定量を行って求めるこ
とができるが、ポリスチレンを基準物質としてゲルパー
ミションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリ
スチレン換算の分子量として求めることもできる。測定
は、GPCカラムKF804Lx2(昭和電工製)、R
Iモニターを有するGPCシステムHLC-8120GPC
(東ソー製)を使用し、移動相としてクロロホルムを用
いた。また、さらに1H−NMRからも求めることがで
きるが、例えば、乳酸の単独重合物をCDCl3に溶解
して測定した場合、末端基のシグナルと乳酸由来のシグ
ナル(CH;δ=5.17ppm、CH3;δ=1.58ppm)との
積分比から算出できる。
【0012】本発明に用いられるブロックコポリマーの
親水性セグメントとして用いられ、上記式中、A−およ
び−Aで示される「ポリアミノ酸残基」における「ポリ
アミノ酸」としては、生体内において著しい毒性を呈し
ない限り、生体内に既存の化合物に限られるものではな
く、通常、生体内分解性のポリアミノ酸が用いられる。
また、ポリアミノ酸はペプチドまたはポリペプチドが好
ましい。該ポリアミノ酸は、その構成アミノ酸の数が好
ましくは約1,000以下、さらに好ましくは約10〜
約500であるポリアミノ酸などが用いられる。このポ
リアミノ酸は天然あるいは非天然であってもよい。構成
アミノ酸としては、特に限定されるものではないが、例
えば、グルタミン酸、アスパラギン酸、アルギニン、リ
ジン、ヒスチジン、システイン、チロシン、フェニルア
ラニン、トリプトファンなどが挙げられる。構成アミノ
酸は、1種類の重合体であるか、あるいは2種類以上の
アミノ酸がブロック状あるいはランダム状に共有結合し
ていてもよい。また、2種類以上のアミノ酸の場合でも
各アミノ酸の構成比は適宜決められるものであり、限定
されるものではない。また、アミノ酸はD体、L体、ラ
セミ体のいずれでもよい。該ポリアミノ酸としては、特
に1種類のアミノ酸から構成されるアミノ酸ホモポリマ
ーが好ましい。この場合の構成アミノ酸としては、例え
ば、グルタミン酸、アスパラギン酸、アルギニン、リジ
ン、システインなどが好ましく、なかでも、グルタミン
酸が好適である。
【0013】構成アミノ酸の官能基は、保護基や修飾基
で1部または全てが置換されていてもよい。官能基がカ
ルボキシル基である場合の保護基としては、特に限定さ
れるものではないが、例えば、ベンジル基、p−ニトロ
ベンジル基、p−クロロベンジル基、o−シアノベンジ
ル基、p−ジメチルアミノアゾベンジル基、4−ピコリ
ルエステル基、アントラキノン−2−メチルエステル
基、p−スルフォベンジルエステル基、t−ブチルエス
テル基、p−メトキシベンジルエステル基、ジフェニル
メチルエステル基、ペンタメチルベンジルエステル基、
2,4,6−トリメチルベンジルエステル基、3,4−
メチレンジオキシベンジルエステル基、シクロペンチル
エステル基、フタルイミドメチルエステル基、ベンジル
オキシメチルエステル基などが挙げられる。官能基がア
ミノ基である場合の保護基としては、特に限定されるも
のではないが、例えば、ベンジルオキシカルボニル基、
p−フェニルアゾベンジルオキシカルボニル基、p−メ
トキシフェニルアゾベンジルオキシカルボニル基、ベン
ジル基、2−エチニレンイソプロピルオキシカルボニル
基、アリルオキシカルボニル基、4,5−ジフェニル−
4−オキサゾリン−2−オン基、o−ニトロフェノキシ
アセチル基、2−(o−ニトロフェノキシ)イソプロピ
ルカルボニル基、1−ピペリジンオキシカルボニル基、
ピペリジノオキシカルボニル基、1,1−ジメチル−2
−プロピニルオキシカルボニル基、イソプロピリデンア
ミノオキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、
イソニコチニルオキシカルボニル基、α,α−ジメチル
−4ピリジルメチルオキシカルボニル基、2−ジメチル
カルバモイルベンジルオキシカルボニル基、4−ジメチ
ルカルバモイルベンジルオキシカルボニル基、〔β−
(フェニルエチル)オキシ〕カルボニル(ホモベンジル
オキシカルボニル)基、N−トリチル基、p−トリメチ
ルアンモニウムクロライドベンジルオキシカルボニル
基、ベンゼンスルホニル基、フェニルオキシカルボニル
基、p−メチルフェニルオキシカルボニル基、p−トル
エンスルフォニル基、p−クロロベンジルオキシカルボ
ニル基、p−ブロモベンジルオキシカルボニル基、p−
ニトロベンジルオキシカルボニル基、イソプロピルオキ
シカルボニル基、エチルオキシカルボニル基、2−ジメ
チルエチルオキシカルボニル基、ジイソプロピルメチル
オキシカルボニル基、シクロペンチルオキシカルボニル
基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、フルフリルオ
キシカルボニル基、p−メチルベンジルオキシカルボニ
ル基、p−フェニルベンジルオキシカルボニル基、1,
4−ジメチルピペリジン−4−オキシカルボニル基、t
−ブチルオキシカルボニル基、p−メトキシベンジルオ
キシカルボニル基、p−デシルオキシベンジルオキシカ
ルボニル基、ジフェニルメチルオキシカルボニル基、3
−ヒドロキシ−3−メチルブチルオキシカルボニル基、
2−ベンジルイソプロピルオキシカルボニル基、ペンタ
カルボニル(フェニルカルベン)クロニウム基、3−ニ
トロ−2−ピリジンチオメチルカルボニル基、α,α−
ジメチル−3,5−ジメトキシベンジルオキシカルボニ
ル基、Tpt−オキシカルボニル基、4−クロロブチリ
ル基、t−アミルオキシカルボニル基、イソボルニルオ
キシカルボニル基、ジフェニルホスフィニル基、ジフェ
ニルホスフィノチオイル基、ジメチルホスフィノチオイ
ル基、1−アダマンチルオキシカルボニル基、1−アダ
マンチルオキシカルボニルフルオライド基、1−アダマ
ンチルオキシクロライド基、1−(1−アダマンチル)
−1−メチルエトキシカルボニル基、1−メチルシクロ
ヘキシルオキシカルボニル基、3−ジメチルアミノ−
1,1−ジフェニルプロピルオキシカルボニル基、1,
1−ジフェニルプロピオニルオキシカルボニル基、3,
5−ジ−t−ブチル−4−オキソ−1−フェニル−2,
5−シクロヘキサジエニル基、トリフェニルメチル基、
o−ニトロフェニルスルフェニル基、トリフェニルメチ
ルスルフェニル基、2,4,5−トリクロロフェニルス
ルフェニル基、2,4−ジニトロフェニルスルフェニル
基、ペンタクロロフェニルスルフェニル基、2−ニトロ
−4−メトキシフェニルスルフェニル基、2−ヒドロキ
シ−5−クロロベンジリデン基、1−ヒドロキシナフチ
ルメチレン基、2−ベンゾイル−1−メチルビニル基、
2−アセチル−1−メチルビニル基、2−ヒドロキシ−
5−メチル−α−フェニルベンジリデン基、5,5−ジ
メチル−3−オキソシクロヘキセン−1−イル基、2−
フェニルイソプロピルオキシカルボニル基、2−(p−
エトキシフェニル)イソプロピルオキシカルボニル基、
2−(p−ビフェニリル)イソプロピルオキシカルボニ
ル基、ジ−(p−メトキシフェニル)メチルオキシカル
ボニル基、2−(p−メチルフェニル)イソプロピルオ
キシカルボニル基、1,1−ジフェニルプロピルオキシ
カルボニル基、1,1−ジフェニルエチルオキシカルボ
ニル基、ジ−(p−メチルフェニル)メチルオキシカル
ボニル基、2−(p−フェニルアゾフェニル)イソプロ
ピルオキシカルボニル基、2−(m,m−ジ−t−ブチ
ルフェニル)イソプロピルオキシカルボニル基、3−ニ
トロ−2ピリジンスルフェニル基、1−(3,5−ジ−
t−ブチルフェニル)−1−メチルエトキシカルボニル
基などが挙げられる。
【0014】官能基がチオール基である場合の保護基と
しては、特に限定されるものではないが、例えば、ベン
ジル基、4−メトキシベンジル基、4−メチルベンジル
基、3,4−ジメチルベンジル基、2,2,4−トリメ
チルベンジル基、トリチル基、ジフェニルメチル基、ア
セトアミドメチル基、トリメチルアセトアミドメチル
基、3−ニトロ−2−ピリジルスルフェニル基、カルボ
メトキシスルフェニル基、メチルフェニルカルバモイル
スルフェニル基、エチルメルカプト基、t−ブチルメル
カプト基、ベンジルオキシメチル基、フェロセニルメチ
ル基、2−フェロセニルプロパン−2−イル基、9−フ
ルオレニルメチル基、ジメチルホスフィノチオイル基な
どが挙げられる。官能基がヒドロキシル基である場合の
保護基としては、特に限定されるものではないが、例え
ば、ベンジル基、t−ブチル基、アセチル基、t−ブチ
ルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基、フェノキ
シアセチル基、4−ブロモベンジル基、4−クロロベン
ジル基、4−ピコリル基などが挙げられる。また、官能
基に対する修飾基としては、認識素子糖などが用いられ
る。認識素子糖としては、特開平7−206903号公
報に記載されているように、標的臓器、組織、細胞また
は腫瘍を認識し得るグリコシル基である。特に限定する
ものではないが、例えば、ガラクトース、グルコース、
マンノース、フコースなどが用いられ、単一若しくは複
数の種類の糖からなるオリゴ糖でもよい。さらに、葉酸
が修飾基として単独、あるいは糖などと結合した様式で
混合されていても良い。また、葉酸が修飾基として結合
している場合、葉酸の構成成分であるプテロ酸(pteroic
acid)またはその誘導体(例えば、グルタミン酸がプテ
ロ酸と共有結合したものなど)がポリグルタミン酸のア
ミノ末端基に結合させてもよい。また、官能基は、アル
カリ金属、アルカリ土類金属、無機酸または有機酸など
と塩を形成していても良く、形成する塩としては特に限
定するものではないが、例えば、ナトリウム、カリウ
ム、カルシウム、塩酸、酢酸、硫酸、酪酸、リン酸など
が挙げられる。上記した中でも、修飾基としては、例え
ば、グルコースなどの糖類やプテロ酸誘導体が好まし
い。本ブロックコポリマーにおける親水性セグメントの
含量は構成アミノ酸やその末端基の修飾基の有無と種
類、疎水性セグメントの種類などによって決まるもので
あり、個々のポリマー分子によっても異なるが、好まし
くは約1〜80重量%、さらに好ましくは約20〜70
重量%である。
【0015】「ポリアミノ酸残基」とは、上記したポリ
アミノ酸のカルボキシル末端からOHを除いた残基また
はアミノ末端からHを除いた残基を示す。「アミノ酸ホ
モポリマー残基」とは、上記したアミノ酸ホモポリマー
のカルボキシル末端からOHを除いた残基またはアミノ
末端からHを除いた残基を示す。ここで、Q1がOまたは
NR1の時、A−で示されるポリアミノ酸残基は、ポリ
アミノ酸のカルボキシル末端からOHを除いた残基(好
ましくは、アミノ酸ホモポリマーのカルボキシル末端か
らOHを除いた残基)を示す。一方、Q1がCOの時、
A−で示されるポリアミノ酸残基は、ポリアミノ酸のア
ミノ末端からHを除いた残基(好ましくは、アミノ酸ホ
モポリマーのアミノ末端からHを除いた残基)を示す。
1がSの時、A−で示されるポリアミノ酸残基は、ポ
リアミノ酸のカルボキシル末端からOHを除いた残基ま
たはポリアミノ酸のアミノ末端からHを除いた残基の何
れを示してもよい。Q2がCOの時、−Aで示されるポ
リアミノ酸残基は、ポリアミノ酸のアミノ末端からHを
除いた残基(好ましくは、アミノ酸ホモポリマーのアミ
ノ末端からHを除いた残基)を示す。一方、Q2がOま
たはNR3の時、−Aで示されるポリアミノ酸残基は、
ポリアミノ酸のカルボキシ末端からOHを除いた残基
(好ましくは、アミノ酸ホモポリマーのカルボキシル末
端からOHを除いた残基)を示す。Q2がSの時、A−
で示されるポリアミノ酸残基は、ポリアミノ酸のカルボ
キシル末端からOHを除いた残基またはポリアミノ酸の
アミノ末端からHを除いた残基の何れを示してもよい。
【0016】上記式中、W1およびW2で示されるスぺー
サーとしては、例えば、置換されていてもよい2価の炭
化水素基が用いられ、具体的には、例えば、C1-15アル
キレン基(例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、
テトラメチレン、3,3−ジメチルペンタメチレン
等)、C2-15アルケニレン基(例えば、ビニレン、プロ
ピニレン、メチルプロピニレン、ジメチルプロピニレン
等)、C3-10シクロアルキレン基(例えば、シクロプロ
ピレン、1,3−シクロペンチレン、3−シクロヘキセ
ン−1,2−イレン等)、C6-14アリレン基(例えば、
フェニレン、ナフチレン等)等の2価のC1-15炭化水素
基が挙げられる。なかでもC1-10アルキレン基(、C
2-10アルケニレン基、C3-7シクロアルキレン基、C
6-10アリレン基などの2価のC1-10炭化水素基などが好
まししく、特にメチレン、エチレンなどのC1-6アルキ
レン基が好ましい。該炭化水素基は1ないし3個のC
1-4アルキル基(例、メチル、エチルなど)、C2-4アル
ケニル基(例、エチニルなど)、C3-10シクロアルキル
基(例、シクロヘキシルなど)またはC6-10アリール基
(例、フェニルなど)などで置換されていても良い。ま
た、該スペーサーは、エチレンモノオキシなどのC1-4
アルキレンモノオキシなどやそれらの重合体でもよい。
さらに、3価の炭化水素基(例えば、メチリジン、エチ
リジン、プロピリジン、ブチリジン、ペンチリジン,ヘ
キシリジン、イソブチリジン、イソヘキシリジン、イソ
ペンチリジンなどの3価のC1-12アルキリジンなどの3
価のC1-12炭化水素基)や4価炭素原子と2価の炭化水
素基が組み合わさった多岐性のスぺーサーであってもよ
い。
【0017】R、R1、R2、R3またはR4で示される炭
化水素基としては、例えば、アルキル基、アルケニル
基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、ア
ラルキル基などが用いられ、なかでもC1-24炭化水素基
が好ましい。該アルキル基としては、例えば、C1-24
ルキル基(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イ
ソプロピル、n−ブチル、1−メチルプロピル、イソブ
チル、t−ブチル、n−ペンチル、1−メチルブチル、
n−ヘキシル、4−メチルペンチル、n−ヘプチル、1
−プロピルブチル、n−オクチル、1−メチルヘプチ
ル、1−プロピルペンチル、n−ノニル、1−プロピル
ヘキシル、1−メチルオクタデシル、ヘキシルエチルな
ど)などが用いられ、なかでもメチル、エチルなどのC
1-6アルキル基が好ましい。該アルキル基は、さらに1
ないし3個のC2-6アルケニル基(例えば、ビニルな
ど)、C2-6アルキニル基(例えば、エチニルなど)、
3-6シクロアルキル基(例えば、シクロヘキシルな
ど)、C6-10アリール基(例えば、フェニルなど)また
はC7-14アラルキル基(例えば、ベンジルなど)などを
有していてもよい。これらの例としては、例えば、ビニ
ルエチル、ベンジルエチルなどが挙げられる。該アルケ
ニル基としては、例えば、C2-6アルケニル基(例え
ば、ビニル、1−プロペニル、アリル、イソプロペニ
ル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−
メチルプロペン−1−イル、1−メチルプロペン−1−
イル、1−メチルアリル、2−メチルアリルなど)など
が用いられる。該アルキニル基としては、例えば、C
2-6アルキニル基(例えば、エチニル、1−プロピニ
ル、2−プロピニルなど)などが用いられる。該シクロ
アルキル基としては、例えば、C3-10シクロアルキル基
(例えば、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキ
シル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル
など)などが用いられる。該アリール基としては、例え
ば、C6-14アリール基(例えば、フェニル、トリル、ナ
フチルなど)などが用いられる。該アラルキル基として
は、例えば、C7-16アラルキル基(例えば、ベンジル、
フェネチルなど)などが用いられる。前記アルケニル
基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基およ
びアラルキル基は1ないし3個のC1-10アルキル基、C
2-10アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C6-10
リール基またはC7-14アラルキル基などで置換されてい
てもよい。上記した中でも、R、R1、R2、R3または
4で示される炭化水素基しては、例えば、メチル、エ
チルなどのC1-6アルキル基などが好ましい。R1、R3
またはR4としては、水素原子またはメチル、エチルな
どのC1-6アルキル基などが好ましく、特に、水素原子
が好適である。
【0018】nおよびmは1以上の整数を示すが、例え
ば、1〜10の整数が好ましく、さらには1〜3の整数
が好ましく、特に1が好適である。例えば、nが2の場
合、Xで示される(A−Q1−)nW1−は、
【化1】 で表わされ、mが3の場合、Yで示される−W2(−Q2
−A)mは、
【化2】 で表わされる。
【0019】具体的には、W1で示されるスペーサーと
しては、nが2の場合、例えば、
【化3】 などが好ましく、nが3の場合は、例えば、
【化4】 などが好ましい。
【0020】上記式中、Q1としては、O、COまたは
NR1が好ましく、Q2としては、O、COまたはNR4
が好ましい。Xが(A−Q1−)nW1−CO−を示す場
合、Q1としては、O、COまたはNHが好ましい。A
−、W1およびnとしては、前記と同様のものが好まし
い。Yが−Q−W2(−Q2−A)mを示す場合、Qとし
てはOまたはNHが好ましく、特に、Oが好適である。
2としてはO、COまたはNHが好ましく、特に、N
Hが好適である。W2、Aおよびmとしては、前記と同
様のものが好ましい。上記した中でも、XとしてはH−
またはR−CO−が好ましい。Bとしては乳酸重合体ま
たは乳酸−グリコール酸重合体が好ましい。Yとして
は、−Q−W2(−Q2−A)mが好ましい。特に、上記
式中、Bが乳酸重合体で、XがRa−CO−(Raはア
ルキル基を示す)で、Yが−O−W2a(NH ―Aa)
n〔式中、W2aはアルキニル基を、Aaはアミノ酸ホ
モポリマーを、nは1以上の整数を示す〕であるブロッ
クコポリマーが好ましく用いられる。Raとしては、メ
チル基、エチル基などのC1-6アルキル基が好ましく用
いられる。W2aで示されるアルキニル基としては、メ
チレン、エチレンなどのC1-6アルキレン基が好ましく
用いられる。Aaで示されるアミノ酸ホモポリマーの構
成アミノ酸としては、例えば、グルタミン酸、アスパラ
ギン酸、アルギニン、リジン、システインなどが好まし
く用いられ、特にグルタミン酸が好適である。また、こ
れらの構成アミノ酸の官能基はベンジルで保護されてい
てもよく、またグリコシル基またはプテロ酸誘導体で修
飾されていてもよい。このような構成アミノ酸として
は、例えば、γ―ベンジル−グルタミン酸などが好適で
ある。nとしては、1が好ましい。
【0021】本発明の微粒子に用いられるブロックコポ
リマーのうち、式 X'−B−Y' 〔式中、X'はH−、R'−CO−、A'−または(A'−
1'−)n'W1'−CO−(R'はC1- 6アルキル基を、
A'−はアミノ酸ホモポリマー残基を、Q1'はO、C
O、NHまたはSを、W1'はC1-6アルキレン基(ただ
し、プロピレンを除く)を、n'は1以上の整数を示
す)を、Y'は−OH、−OR2'、−A'または−Q'−
2'(−Q2−A')m'(R2'はC1-6アルキル基を、
Q'はOまたはNHを、Q2'はO、CO、NHまたはS
を、−A'はアミノ酸ホモポリマー残基を、W2'はC1-6
アルキレン基(ただし、プロピレンを除く)を、m'は
1以上の整数を示す)を、Bは生体内分解性ポリマーの
末端ヒドロキシル基からHを末端カルボキシル基からO
Hを除いた基を示す。ただし、XがH−またはR'−C
O−で、Yが−OHまたは−OR2'である場合を除く〕
で表わされるブロックコポリマーは新規なポリマーであ
る。
【0022】R'で示されるC1-6アルキル基としては、
例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル
などが用いられ、なかでもメチルなどのC1-3アルキル
基が好適である。A'−または−A'で示されるアミノ酸
ホモポリマー残基としては、前記したA−または−Aで
示されるアミノ酸ホモポリマー残基と同様のものが用い
られる。W1'またはW2'で示されるC1-6アルキレン基
(ただし、プロピレンを除く)としては、メチレン、エ
チレン、n−ブチレンなどが用いられ、特に、メチレ
ン、エチレンが好適である。上記した中でも、X'とし
てはR'−CO−が好ましい。Bとしては乳酸重合体ま
たは乳酸−グリコール酸重合体が好ましい。Y'として
は−Q'−W2'(−Q2'−A')m'が好ましく、Q'とし
てはOが、Q2'としてはNHが、−A'としてはポリグ
ルタミン酸残基またはポリ(γ―ベンジル−グルタミン
酸)残基が、W2'としてはメチレンまたはエチレンが、
m'としては1が好ましい。
【0023】本発明の微粒子に用いられる具体的なブロ
ックコポリマーとしては、次の〔表1〕〜〔表6〕に示
すものなどが用いられる。
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】
【表4】
【0027】
【表5】
【0028】
【表6】
【0029】本発明の微粒子は薬物を含有していてもよ
い。該薬物は水溶性、脂溶性のいずれであってもよい。
また、合成化合物、発酵生産物、ペプチド、タンパク
質、ステロイド化合物、遺伝子、ウイルス、糖類(多糖
類)、脂肪酸、脂質(あるいは誘導体)、ビタミン、補
酵素(あるいは誘導体)などのいずれであってもよく、
それらは天然物、合成物、半合成物、遺伝子工学の産物
のいずれであってもよい。さらに、医薬、農薬、肥料な
ど何れの分野で用いられる薬物であってもよいが、特
に、医薬が好ましく用いられる。このような薬物として
は、例えば、腎疾患治療・予防薬(例えば、糖尿病性腎
症治療・予防薬、糸球体腎炎治療薬、尿失禁症治療・予
防薬、頻尿症治療・予防薬など)、向知能薬(例えば、
アルツハイマー治療薬、老人性痴呆症治療薬、脳梗塞治
療薬、一過性脳虚血発作治療薬など)、疼痛治療薬、循
環器疾患治療薬(例えば、高血圧治療薬、血栓治療薬、
心不全治療薬、虚血性心疾患治療薬、心筋梗塞治療薬、
狭心症治療薬、末梢循環障害治療薬等)、骨、関節疾患
治療薬(例えば、骨粗鬆症治療薬、関節リュウマチ治療
薬など)、感染症治療薬(例えば、細菌、ウイルス、A
IDS、B型肝炎、C型肝炎または帯状疱疹治療薬な
ど)、糖尿病治療薬、動脈硬化治療薬、高脂血症治療
薬、アレルギー性疾患治療薬(例えば、喘息治療薬、ア
トピー性皮膚炎治療薬など)、消化器疾患治療薬(例え
ば、胃潰瘍治療薬、十二指腸潰瘍治療薬、膵炎治療薬な
ど)、癌治療薬(例えば、前立腺癌治療薬、乳癌治療薬
など)、ワクチン、検査薬(例えば、蛍光色素など)な
どが用いられるがこれらに限定されるものではない。ま
た、薬物は親水性、疎水性のいずれであってもよい。後
述するように、本発明の微粒子は、上記ブロックコポリ
マーの疎水性セグメントが微粒子内核に、親水性セグメ
ントが微粒子外殻に存在する場合や、逆にブロックコポ
リマーの親水性セグメントが微粒子内核に、疎水性セグ
メントが微粒子外殻に存在する場合があり、さらに粒子
内で両セグメントがランダムに存在して、ドメイン構造
を持たない場合がある。したがって、微粒子内核が疎水
性セグメントからなる場合は比較的疎水的な薬物を選択
し、微粒子内核が親水性セグメントからなる場合は比較
的親水的な薬物を選択することが好ましく、微粒子内で
ランダムに各セグメントが存在する場合には親水性ある
いは疎水性のどちらの物性の薬物も選択することができ
る。
【0030】疎水性薬物としては、特に限定されるもの
ではないが、例えば、副腎皮質ホルモン剤(例えば、酢
酸デキサメタゾン、デキサメタゾン、吉草酸デキサメタ
ゾン、パルミチン酸デキサメタゾン、プロピオン酸デキ
サメタゾン、メタスルホ安息香酸デキサメタゾンナトリ
ウム、エピネフリン、酢酸コルチゾン、酢酸トリアムシ
ノロン、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニ
ド、ノルエピネフリン、酢酸パラメタゾン、酢酸ハロプ
レゾン、ヒドロコルチゾン、酪酸ヒドロコルチゾン、酪
酸プロピオン酸ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾ
ン、酢酸フルドロコルチゾン、ブチル酢酸プレドニゾロ
ン、吉草酸酢酸プレドニゾロン、プレドニゾロン、酢酸
プレドニゾロン、ベタメタゾン、吉草酸ベタメタゾン、
ジプロピオン酸ベタメタゾン、酪酸プロピオン酸ベタメ
タゾン、酢酸ベタメタゾン・リン酸ベタメタゾンナトリ
ウム、酢酸メチルプレドニゾロンなど)、腫瘍用薬(例
えば、フルオロウラシル、メトトレキサート、テガフー
ル、テガフール・ウラシル、マイトマイシンC、シスプ
ラチン、カルボコン、ダカルバジン、メルカプトプリ
ン、アクチノマイシンD、塩酸ドキソルビシン、クエン
酸タモキシフェンなど)、痛風治療剤(例えば、アロプ
リノール、コルヒチン、スルフィンピラゾン、プロベネ
シド、ベンズブロマロンなど)、中枢神経系薬(例え
ば、イデベノン、アニラセタムなど)、循環器官用薬
(例えば、ピンボセチン、)、血圧降下剤(例えば、塩
酸デラプリル、塩酸マニジピン)、高脂血症用剤(例え
ば、クロフィブラート、ガンマーオリザノール)、気管
支拡張薬(例えば、テオフィリン、塩酸メトキシフェナ
ミン、塩酸ツロブテロール)、抗アレルギー薬(例え
ば、エメダスチン、トラニラスト、テルフェナジン)、
尿失禁・頻尿治療薬(例えばタキキニン拮抗薬など)、
脳代謝・精神症状改善薬(例えばイデベノンなど)、蛍
光色素(例えば、ピレン,アルキルピレン類,アシルピ
レン類,ビスピレニルアルカン類,ビスピレノイルアル
カン類,ピレンスルホニルアルキルアミン類,ピレニル
オキソアルキル脂肪酸エチルエステル類などのピレン系
蛍光色素、ナフタレン系蛍光色素、ポリエン系蛍光色
素、クマリン系蛍光色素、アントラセン系蛍光色素、ス
チルベン系蛍光色素、ローダミン系蛍光色素など)など
が用いられる。親水性薬物としては、特に限定されるも
のではないが、例えば、水溶性ポリペプチドなどが用い
られる。該水溶性ポリペプチドとしては、例えば、ホル
モン作用を有し、内分泌されるものが好ましい。このよ
うな水溶性ポリペプチドとしては、例えば、サイトカイ
ン、造血因子、各種増殖因子、酵素などが挙げられる。
なかでも、サイトカインが好ましく、例えば、リンホカ
イン(例えば、インターフェロンα、インターフェロン
β、インターフェロンγ、インターロイキン(IL−2
〜IL−12)など)、モノカイン(インターロイキン
−1、腫瘍壊死因子(TNF)など)が用いられる。
【0031】その他、薬物としては、黄体形成ホルモン
放出ホルモン(LH−RHまたはゴナドトロピン放出ホ
ルモン、Gn−RHと称されることもある。)、LH−
RH誘導体(例えば、LH−RHアゴニスト、LH−R
Hアンタゴニストなど)、インスリン、ソマトスタチ
ン、ソマトスタチン誘導体(例、サンドスタチン;USP
4,087,390, 4,093,574, 4,100,117および4,253,998)、
成長ホルモン(GH)、成長ホルモン放出ホルモン(G
H−RH)、プロラクチン、エリスロポイエチン(EP
O)、副腎皮質ホルモン(ACTH)、ACTH誘導体
(例、エビラチド)、メラノサイト刺激ホルモン(MS
H)、甲状腺ホルモン放出ホルモン((pyr)Glu-His-Pro
NH2;TRH),その塩および誘導体(特開昭50−1
21273号公報、特開昭52−116465号公
報)、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、黄体形成ホルモ
ン(LH)、卵胞刺激ホルモン(FSH)、バソプレシ
ン、バソプレシン誘導体(例、デスモプレシン)、オキ
シトシン、カルシトニン、グルカゴン、ガストリン、セ
クレチン、パンクレオザイミン、コレシストキニン、ア
ンジオテンシン、ヒト胎盤ラクトーゲン、ヒト絨毛性ゴ
ナドトロピン(HCG)、エンケファリン、エンケファ
リン誘導体(例、USP4,277,394、EP-31567)、エンドル
フィン、キョウトルフィン、タフトシン、サイモポイエ
チン、サイモシン、サイモチムリン、胸腺液性因子(T
HF)、血中胸腺因子(FTS)およびその誘導体(US
P4,229,438)、コロニー誘導因子(例、CSF,GCS
F,GMCSF,MCSF)、モチリン、デイノルフィ
ン、ボンベシン、ニューロテンシン、セルレイン、ブラ
ジキニン、心房性ナトリウム排泄増加因子、神経成長因
子(NGF)、細胞増殖因子(例、EGF,TGF−
β,PDGF,酸性FGF,塩基性FGF)、神経栄養
因子(例、NT−3,NT−4,CNTF,GDNF,
BDNF)、エンドセリン拮抗作用を有するペプチド類
およびその類縁体(誘導体)(EP-436189,EP-457195,
EP-496452,特開平3−94692号公報,特開平3−
130299号公報)、インスリンンレセプター,イン
スリン様成長因子(IGF)−1レセプター,IGF−
2レセプター,トランスフェリンレセプター,エピダー
マル成長因子,ローデンンシティリポプロテイン(LD
L)レセプター,マクロファージスカベンジャーレセプ
ター,GLUT−4トランスポーター,成長ホルモンレ
セプター,レプチンレセプターの内在化を阻害する活性
を有するMHC−I(major histocompatibility class
I antigen complex)のα1ドメイン由来のペプチド
(プロシーディングス・オブ・ザ・ナショナル・アカデ
ミー・オブ・サイエンスズ・オブ・ユーエスエー(Proc
eedings of the NationalAcademy of Sciences of the
United State of America)、第91巻、9086-9090頁
(1994年);同第94巻、11692-11697頁(1997年))
およびその類縁体(誘導体)、さらにはこれらのフラグ
メントまたはフラグメントの誘導体などが挙げられる。
【0032】本発明で用いられる薬物はそれ自身であっ
ても、薬理学的に許容される塩であってもよい。このよ
うな塩としては、該薬物がアミノ基等の塩基性基を有す
る場合、無機酸(例、塩酸、硫酸、硝酸、ホウ酸等)、
有機酸(例、炭酸、重炭酸、コハク酸、酢酸、プロピオ
ン酸、トリフルオロ酢酸等)などとの塩が挙げられる。
該薬物がカルボキシル基等の酸性基を有する場合、無機
塩基(例、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、カ
ルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属など)や
有機塩基(例、トリエチルアミン等の有機アミン類、ア
ルギニン等の塩基性アミノ酸類等)などとの塩が挙げら
れる。また、薬物は金属錯体化合物(例、銅錯体、亜鉛
錯体等)を形成していてもよい。
【0033】上記した薬物の好ましい例としては、LH
−RH誘導体であって、前立腺癌、前立腺肥大症、子宮
内膜症、子宮筋腫、思春期早発症、乳癌等の性ホルモン
依存性の疾患および避妊に有効なLH−RH誘導体また
はその塩が挙げられる。LH−RH誘導体またはその塩
の具体例としては、例えば、トリートメントウイズ G
nRH アナログ:コントラバーシス アンド パース
ペクテイブ(Treatment with GnRH analogs: Controver
sies and perspectives)〔パルテノン バブリッシン
グ グループ(株)(The Parthenon Publishing Group
Ltd.)発行1996年〕、特表平3−503165号公報、
特開平3−101695号、同7−97334号および
同8−259460号公報などに記載されているペプチ
ド類が挙げられる。LH−RH誘導体としては、LH−
RHアゴニストまたはLH−RHアンタゴニストが挙げ
られるが、LH−RHアンタゴニストとしては、例え
ば、一般式〔I〕 X-D2Nal-D4ClPhe-D3Pal-Ser-A-B-Leu-C-Pro-DAlaNH2 〔式中、XはN(4H2-furoyl)GlyまたはNAcを、AはNMeTy
r、Tyr、Aph(Atz)、NMeAph(Atz)から選ばれる残基を、
BはDLys(Nic)、DCit、DLys(AzaglyNic)、DLys(AzaglyF
ur)、DhArg(Et2)、DAph(Atz)およびDhCi から選ばれる
残基を、CはLys(Nisp)、ArgまたはhArg(Et2)をそれぞ
れ示す〕で表わされる生理活性ペプチドまたはその塩な
どが用いられる。LH−RHアゴニストとしては、例え
ば、一般式〔II〕 5-oxo-Pro-His-Trp-Ser-Tyr-Y-Leu-Arg-Pro-Z 〔式中、YはDLeu、DAla、DTrp、DSer(tBu)、D2Nalおよ
びDHis(ImBzl)から選ばれる残基を、ZはまたはGly-NH2
をそれぞれ示す〕で表わされる生理活性ペプチドまたは
その塩などが用いられる。特に、YがDLeuで、ZがNH-C
2H5であるペプチドが好適である。これらのペプチド
は、前記文献あるいは公報記載の方法あるいはこれに準
じる方法で製造することができる。
【0034】本明細書中で使用される略号の意味は次の
とおりである。 略号 名称 N(4H2-furoyl)Gly: N-テトラヒドロフロイルグリシン残基 NAc: N-アセチル基 D2Nal: D-3-(2-ナフチル)アラニン残基 D4ClPhe: D-3-(4-クロロ)フェニルアラニン残基 D3Pal: D-3-(3-ピリジル)アラニン残基 NMeTyr: N-メチルチロシン残基 Aph(Atz): N-[5'-(3'-アミノ-1'H-1',2',4'-トリアゾリル)]フェニルアラニン 残基 NMeAph(Atz): N-メチル-[5'-(3'-アミノ-1'H-1',2',4'-トリアゾリル)]フェニ ルアラニン残基 DLys(Nic): D-(e-N-ニコチノイル)リシン残基 Dcit: D-シトルリン残基 DLys(AzaglyNic): D-(アザグリシルニコチノイル)リシン残基 DLys(AzaglyFur): D-(アザグリシルフラニル)リシン残基 DhArg(Et2): D-(N,N'-ジエチル)ホモアルギニン残基 DAph(Atz): D-N-[5'-(3'-アミノ-1'H-1',2',4'-トリアゾリル)] フェニルアラニン残基 DhCi: D-ホモシトルリン残基 Lys(Nisp): (e-N-イソプロピル)リシン残基 hArg(Et2): (N,N'-ジエチル)ホモアルギニン残基 その他アミノ酸に関し、略号で表示する場合、IUPAC-IU
Bコミッション・オブ・バイオケミカル・ノーメンクレ
ーチュアー(Commission on Biochemical Nomenclature)
(ヨーロピアン・ジャーナル・オブ・バイオケミスト
リー(European Journal of Biochemistry)第138巻、9
〜37頁(1984年))による略号または該当分野におけ
る慣用略号に基づくものとし、また、アミノ酸に関して
光学異性体がありうる場合は、特に明示しなければL体
を示すものとする。
【0035】本発明の微粒子に用いるブロックコポリマ
ーは、例えば、以下の(1)および(2)のようにして
製造することができるが、これに限定されるものではな
い。 (1)疎水性セグメントである生体内分解性ポリマーの
末端に直接またはスぺーサーを介して有する1級アミノ
基を出発原料として、親水性セグメントであるポリアミ
ノ酸の構成成分であるアミノ酸のN−カルボキシ無水物
(NCA)を開環重合させて、ブロックコポリマーを製
造する方法。 (2)疎水性セグメントである生体内分解性ポリマーに
直接またはスペーサーを介して有する1級アミノ基また
はカルボキシル基に、親水性セグメントであるポリアミ
ノ酸の末端とをアミド結合してブロックコポリマーを製
造する方法。1級アミノ基を末端に有する疎水性セグメ
ントは、式 B−Z1(またはB−Q−W2−NH2)で
表わすことができる。式中、Z1で表される基の好まし
い例としては、例えば、アミノメチルオキシ基、2−ア
ミノエチルオキシ基、1−アミノプロパン−2−オキシ
基、1−アミノプロパン−3−オキシ基、1−アミノブ
タン−2−オキシ基、1−アミノ−3−ブテン−2−オ
キシ基、2−アミノブタン−1−オキシ基、2−アミノ
ブタン−3−オキシ基、3−アミノブタン−1−オキシ
基、1−アミノブタン−4−オキシ基、1−アミノ−2
−メチルプロパン−2−オキシ基、2−アミノ−2−メ
チルプロパン−1−オキシ基、1−アミノペンタン−5
−オキシ基、2−アミノヘキサン−1−オキシ基、3−
アミノヘプタン−4−オキシ基、1−アミノオクタン−
2−オキシ基、5−アミノオクタン−4−オキシ基、3
−アミノノナン−4−オキシ基、1、2−ジアミノプロ
パン−3−オキシ基、1,3−ジアミノプロパン−2−
オキシ基、1−アミノ−2,2−ビス(アミノメチル)
プロパン−1−オキシ基、1,2−ジアミノプロパン−
2−オキシ基、2−(2−アミノエチル)アミノエチル
オキシ基、3−(2−アミノエチル)アミノプロパン−
2−オキシ基、3−アミノプロパン−1,2−ジオキシ
基、2−アミノプロパン−1,3−ジオキシ基、2−ア
ミノ−2−メチルプロパン−1,3−ジオキシ基、2−
アミノ−2−プロピルプロパン−1,3−ジオキシ基、
2−アミノ−2−(1−メチル)エチルプロパン−1,
3−ジオキシ基、アミノメタン−トリス(メトキシ)
基、2−アミノエタン−トリス(メトキシ)基、2,2
−ビス(アミノメチル)プロパン−1,3−ジオキシ
基、アミノメチルアミノ基、1−アミノブチルアミノ
基、1−アミノ−2−メチルプロピルアミノ基、1−ア
ミノ−3−メチルブチルアミノ基、1−アミノ−2−フ
ェニルエチルアミノ基、2−アミノエチルアミノ基、3
−アミノ−4−フェニルブチルアミノ基、3−アミノ−
5−メチルヘキシルアミノ基、3−アミノプロピルアミ
ノ基、2−アミノエチルチオ基、2−アミノ−2−メチ
ルエチルオキシ基、2−アミノ−2−(1−メチルエチ
ル)エチルオキシ基、2−アミノ−2−(2−メチルプ
ロピル)エチルオキシ基、2−アミノ−2−(1−メチ
ルプロピル)エチルオキシ基、2−アミノ−2−ベンジ
ルエチルオキシ基、2−アミノブタン−1,3−ジオキ
シ基、2−アミノ−2−(4−アミノブチル)エチルオ
キシ基、2,6−ジアミノヘキサン−1,5−ジオキシ
基、2−アミノ−2−(3−グアニジノプロピル)エチ
ルオキシ基、2−アミノ−2−(カルバモイルメチル)
エチルオキシ基、2−アミノ−2−(2−カルバモイル
エチル)エチルオキシ基、2−アミノ−2−(2−メチ
ルチオエチル)メチルエチルオキシ基、2−アミノ−2
−(オキシフェニルメチル)メチルエチルオキシ基、2
−アミノ−2−(5−イミダゾリルメチル)エチルオキ
シ基、2−アミノ−2−(3−インドリルメチル)エチ
ルオキシ基などが挙げられる。Bは生体内分解性ポリマ
ーを示し、前記と同様のものが用いられる。
【0036】末端にカルボキシル基を有するポリマー
(以下、カルボキシル末端ポリマーと称する場合があ
る)は、例えば、疎水性セグメントである生体内分解性
ポリマーのうち脂肪族ポリエステル類において、自体公
知の方法(例えば、開環重合法、縮合重合法など)で合
成することにより製造することができる。疎水性セグメ
ントである生体内分解性ポリマーのうち末端に1級アミ
ノ基を有するポリマーは、1級アミノ基を保護した出発
原料から開環重合で製造する方法やカルボキシル末端ポ
リマーにスぺーサーを介してアミノ末端に変換する方法
などが用いられる。末端に1級アミノ基を有するポリマ
ーの開環重合法を用いた製造は、以下のようなアミノア
ルコールのアミノ基を保護した化合物を出発原料とし
て、ヒドロキシル基からの開環重合反応によって行う。
例えば、モノオキシアミンでは、2−アミノエタノール
(グリシノール)、1−アミノプロパン−2−オール
(イソプロパノールアミン)、2−アミノプロパン−1
−オール(アラニノール)、1−アミノブタン−2−オ
ール、1−アミノ−3−ブテン−2−オール、2−アミ
ノブタン−1−オール、2−アミノブタン−3−オー
ル、1−アミノ−2−メチルプロパン−2−オール、2
−アミノ−2−メチルプロパン−1−オール、2−アミ
ノ−4−メチルペンタン−1−オール(ロイシノー
ル)、2−アミノヘキサン−1−オール、3−アミノヘ
プタン−4−オール、1−アミノオクタン−2−オー
ル、5−アミノオクタン−4−オール、3−アミノノナ
ン−4−オール、1−アミノプロパン−3−オール、3
−アミノブタン−1−オール、1−アミノブタン−4−
オール、1−アミノペンタン−5−オール、1−アミノ
プロパン−2,3−ジオール、2−アミノプロパン−
1,3−ジオール(セリノール)、2−アミノ−2−メ
チルプロパン−1,3−ジオール、2−アミノ−2−ヒ
ドロキシメチルペンタン−1−オール、2−アミノ−2
−ヒドロキシメチル−3−メチルブタン−1−オール、
トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、1,2−ジ
アミノプロパン−3−オール、1,3−ジアミノプロパ
ン−2−オールなどが挙げられる。上記出発物質のうち
アミノ基の保護基としては、通常用いられる保護基であ
ればいずれでもよく、前記した保護基と同様のものが用
いられる。
【0037】本開環重合反応で製造される生体内分解性
ポリマーの原料としては、α−ヒドロキシ酸を2分子脱
水して生じる環状ジエステルや、ラクトン類が挙げられ
る。この環状ジエステルは、同一または異なるα−ヒド
ロキシ酸から形成したものであってもよいが、好ましく
は同一のα−ヒドロキシ酸の2分子に由来するのもであ
る。具体的な環状ジエステルとしては、DLー、Lー、
Dーラクチドや、グリコライドなどが挙げられる。ラク
トン類としては、例えば、α−ラクトン、β−ラクト
ン、γ−ラクトン、δ−ラクトン、ε−ラクトンなどが
用いられる。これら高分子原料の1種類または2種類以
上を用いて、出発原料であるアミノアルコールのアミノ
基を保護した化合物のヒドロキシル基より開環重合を行
う。本開環重合反応で用いられる触媒としては、例え
ば、有機スズ系触媒(例えば、オクチル酸スズ、ジラウ
リル酸ジーnーブチルスズ、テトラフェニルスズな
ど)、アルミ系触媒(例えば、トリエチルアルミニウム
など)、亜鉛系触媒(例えば、ジエチル亜鉛など)など
が用いられる。出発原料である上記アミノアルコールの
アミノ基を保護した化合物と高分子原料との混合比率
は、目的とする疎水性セグメントの分子量によって決め
られるものであり、出発原料に対して高分子原料を増加
させると得られる高分子の分子量は増大する。重合方法
は反応物を融解状態で行う塊状重合法または反応物を適
当な溶媒(例えば、トルエン、ベンゼン、デカリン、ジ
メチルホルムアミドなど)に溶解して行う溶液重合法を
用いればよい。重合温度は特に限定されるものではない
が、塊状重合の場合、反応開始時に反応物を融解状態に
至らしめる温度以上、通常約100℃〜約300℃であ
り、溶液重合の場合、通常室温〜約100℃であり、反
応温度が反応溶液の沸点を越えるときには凝縮器を付け
て還流するか、または耐圧容器内で反応させればよい。
重合時間は重合温度、そのほかの反応条件や目的とする
重合体の物性などを考慮して適宜定められるが、例え
ば、約10分〜約72時間である。反応後は、必要であ
れば反応混合物を適当な溶媒(例えば、クロロホルム、
アセトン、ジクロロメタンなど)に溶解し、目的に応じ
て必要ならば酸(例えば、塩酸、無水酢酸、硫酸、乳
酸、グリコール酸、酢酸など)で重合を停止さた後、常
法によりこれを目的物を溶解しない溶媒(例えば、メタ
ノール、エタノール、イソプロパノール、プロパノー
ル、ブタノールなどのアルコール、水、エーテルなど)
中に滴下するなどして析出させ、単離すればよい。
【0038】析出精製したポリマーの片末端はヒドロキ
シル基であるが、このヒドロキシル基は後のNCA重合
反応において副反応を開始させる可能性があるため、以
下の方法で保護する。保護基としては特に限定するもの
ではないが、例えば、前述の炭化水素類を有するアシル
誘導体(例えば、アセチル、ホルミル、ベンゾイル等)
が挙げられる。例えば、アセチル基をポリマー末端のヒ
ドロキシル基に導入する反応としては、ヒドロキシル基
を有するポリマーを適当な溶媒(例えば、クロロホル
ム、ジクロロメタン、酢酸エチル、アセトンなど)に溶
解し、無水酢酸を添加する。添加量は特に限定するもの
ではないが、通常ヒドロキシル基の等モル〜約10倍モ
ルである。反応温度はポリマー主鎖のエステル結合が開
裂しない条件であれば特に限定するものではないが、通
常0℃〜約20℃である。反応時間は反応温度や溶液濃
度などの条件により適宜選択されるものであるため特に
限定するものではないが、通常約5分〜約72時間であ
る。この反応に添加剤を添加し、さらに反応効率を改善
することも可能である。添加剤としては、例えば、ジメ
チルアミノピリジン、ピリジン、トリエチルアミンなど
が用いられる。これら添加剤は、1種類あるいは2種類
以上を組み合わせて添加することも可能である。反応後
は必要であれば濃縮操作を行った後、常法によりこれら
目的物を溶解しない溶媒(例えば、メタノール、エタノ
ール、イソプロパノール、プロパノール、ブタノールな
どのアルコール、水、エーテルなど)中に滴下するなど
して析出させ、単離すればよい。
【0039】片末端に保護したアミノ基を、もう一方の
末端にヒドロキシル基をアセチル化したポリマーからの
アミノ基の脱保護反応は、脱保護する保護基の種類によ
り適宜選択するものであるが、ポリマーを適当な溶媒
(例えば、クロロホルム、ジクロロメタン、トリフルオ
ロ酢酸、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸など)に溶解
し、常法に従って脱保護反応を行う。脱保護反応は目的
とする保護基によって異なるが、例えば、水素化分解反
応、酸分解反応などが挙げられる。しかし、それら反応
はポリマー主鎖のエステル結合を主に開裂しない条件で
あれば特に限定するものではない。例えば、水素化分解
反応ではポリマーを適当な溶媒に溶解後、水素あるいは
水素を供給できる物質により、脱保護反応を進行するこ
とができる。この際反応効率を上げる目的で酸(例え
ば、酢酸、塩酸、トリフルオロ酢酸、リン酸、乳酸、グ
リコール酸、酪酸など)を添加することもできる。反応
温度は特に限定するものではないが通常0℃〜20℃で
あり、溶媒の沸点よりも高温になる時には凝縮器を付け
て還流することもできる。反応時間は反応温度や保護基
の種類、添加剤などにより適宜選択されるものであるた
め特に限定するものではないが、通常約5分〜約150
時間である。また、酸分解反応においては、ポリマーを
酸性溶媒(例えば、トリフルオロ酢酸、臭化水素酸溶解
氷酢酸、希塩酸、フッ化水素、トリフルオロメタンスル
ホン酸、メタンスルホン酸など)に溶解後、あるいは適
当な溶媒に溶解し酸を添加することもできる。また、適
当な添加剤(例えば、チオアニソール、アニソール、エ
タンジオール、メチオニンなど)を添加することにより
反応を促進することもできる。反応温度は特に限定する
ものではないが通常約−20℃〜約50℃であり、反応
時間は反応温度、保護基の種類、添加剤の種類、添加剤
の量などによって適宜選択されるものであるが、通常約
1分〜約200時間である。脱保護反応後は必要であれ
ば濃縮操作を行った後、常法によりこれら目的物を溶解
しない溶媒(例えば、メタノール、エタノール、イソプ
ロパノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコー
ル、水、エーテルなど)中に滴下するなどして析出さ
せ、単離すればよい。脱保護反応後のポリマーのアミノ
末端には酸と塩を形成していることがあるが、その際に
は析出溶媒中にポリマー主鎖のエステル結合を開裂しな
い程度に塩基性物質(例えば、ピリジン、トリエチルア
ミン、炭酸水素ナトリウムなど)を添加することにより
塩形成していた酸を除去することができる。上記方法に
よって末端に1級アミノ基を有し、もう一方にヒドロキ
シル基末端を保護した疎水性セグメントを得ることがで
きる。
【0040】末端にアミノ基を有するポリマーを予め調
製されていたカルボキシル末端ポリマーからスぺーサー
を介して変換する方法は以下のようにして行う。公知の
方法(例えば、αヒドロキシカルボン酸類などから無触
媒脱水縮合重合法などで得られる)により得られた生体
内分解性ポリマーのヒドロキシル末端と活性アシル体と
を反応させて生分解性ポリマーのヒドロキシル末端を保
護する。これにより得られた生体内分解性ポリマーと、
一方が保護された2つのアミノ基を有する化合物とを所
望により脱水剤および/または官能基の活性化剤を用い
て、縮合反応させることにより末端に保護したアミノ基
を有するポリマーを得ることができる。該縮合反応に関
与するアミノ基、カルボキシル基などは公知の方法で活
性化しておいてもよく、縮合反応の際にカルボキシル基
の活性化を行っても良い。活性化は自体公知の方法によ
り行えばよく、このような方法としては、例えば、活性
エステル〔置換フェノール類(例えば、ペンタクロロフ
ェノ−ル、2,4,5-トリクロロフェノール、2,4-
ジニトロフェノ-ル、p-ニトロフェノールなど)、N-
置換イミド類(例えば、N-ハイドロキシ-5-ノルボル
ネン-2,3-ジカルボキシイミド、N-ハイドロキシス
クシンイミド、N-ハイドロキシ-1,2,3−ベンゾト
リアゾールなど)などとのエステル〕、原料のカルボン
酸に対するカルボン酸無水物、アジドなどを形成させる
方法、酸クロライド法、酸化還元法(向山法)、混合酸
無水物法、N,N−ジシクロヘキシルカルボジイミド
法、N,N−ジシクロヘキシルカルボジイミド-アディ
ティブ法、ウッドワーク試薬Kを用いる方法、ベンゾト
リアゾール-1-イル-オキシ-トリス(ジメチルアミノ)
-ホスホニウムヘキサフルオロホスフェイト(BOP試
薬)を用いる方法などが挙げられる。
【0041】縮合反応は、通常反応を阻害しない溶媒中
で行うことができる。このような溶媒としては、ジメチ
ルホルムアミドなどのアミド類、テトラヒドロフラン、
ジオキサンなどのエーテル類、ジクロロメタン、クロロ
ホルムなどのハロゲン化炭化水素類、エタノール、メタ
ノールなどのアルコール類、ジメチルスルホキシドなど
のスルホキシド類、酢酸エチルなどのエステル類、N-
メチルピロリドン、N-メチルモルホリン、水などであ
る。反応温度は、好ましくは約−30℃〜約50℃、さ
らに好ましくは約0℃〜約40℃である。反応時間は、
例えば、約10分〜約24時間である。上記縮合反応で
得られたポリマーの保護基は自体公知の方法により脱離
できる。このような方法としては、エステル結合、アミ
ド結合に影響を与えずに保護基を除去することが可能な
方法であればいずれを用いても良いが、具体的には、例
えば、酸化、還元、酸処理などの方法が挙げられる。こ
こにおいて酸化方法としては、例えば、ヨウ素、重金属
(例えば水銀塩、銀塩、タリウム塩など)などによる酸
化が挙げられる。還元方法としては、例えば、触媒(例
えば、パラジウム炭素、パラジウム黒、酸化白金など)
を用いる接触還元、液体アンモニウム中でのナトリウム
による還元、ジチオスレイトールによる還元などが挙げ
られる。酸処理方法としては、例えば、無機酸(例え
ば、フッ化水素、臭化水素、塩化水素など)あるいは有
機酸(例えば、トリフロオロ酢酸、メタンスルホン酸、
トリフルオロメタンスルホン酸など)またはこれらの混
合物などによる酸処理が挙げられる。酸処理の際、カチ
オン・スカベンジャー(例えば、アニソール、フェノー
ル、チオアニソールなど)を適宜添加することが好まし
い。
【0042】親水性セグメントの合成方法は、特に限定
されないが、親水部セグメントを予め合成後に疎水性セ
グメントと共有結合させる方法、および疎水性セグメン
トを出発物質として親水部セグメントを重合する方法な
どが用いられる。1級アミノ基を有する疎水性セグメン
トの1級アミノ基より親水性セグメントであるポリアミ
ノ酸を重合する際に最も効率のよい方法として、アミノ
酸のNーカルボキシ無水物(NCA)による開環重合反
応が挙げられる。アミノ酸のNCA合成は周知の方法で
行われ、一般にαーアミノ酸にホスゲンを作用して得ら
れる。このNCAは求核剤の攻撃を受けやすく、水や塩
基により容易に開環し、カルバミン酸を得るがこれは直
ちに脱炭酸し、原料アミノ酸を生成する。そして、この
アミノ酸が次々にNCAと反応してポリマーを形成す
る。つまりNCA重合の開始剤であるアミノ基を有する
疎水性セグメントと反応することにより目的のブロック
コポリマーを得ることができる。親水性セグメントとな
るポリアミノ酸を構成するアミノ酸のNCAは特に限定
するものではないが、例えば、グルタミン酸やアスパラ
ギン酸のD体、L体、D、L体の側鎖カルボキシル基に
本文前述の保護基を結合させたNCAや、リジン、アル
ギニンやヒスチジンのD体、L体、D、L体の側鎖塩基
性基に本文前述の保護基を結合したNCAや、システイ
ンのチオール基に前記した保護基を結合したNCAや、
チロシンのヒドロキシル基に前記した保護基を結合した
NCAやフェニルアラニン、トリプトファンのNCAな
どが挙げられる。これらは単一でもあるいは2つ以上の
種類のアミノ酸NCAを混合して用いても良い。
【0043】疎水性セグメントである1級アミノ末端ポ
リマーと反応させるアミノ酸NCAの量比は目的とする
親水性/疎水性セグメントの比率に合わせて適宜決定さ
れるものである。アミノ末端を有する疎水性セグメント
のポリマーとアミノ酸のNCAとの反応溶媒は、ポリマ
ーとアミノ酸NCAを両物質が反応できるように溶解ま
たは懸濁できる適当な溶媒であれば特に限定するもので
はないが、例えば、クロロホルム、ジオキサン、ジクロ
ロメタン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジメチル
ホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ベンゼン、トル
エン、ヘキサン、四塩化炭素、アセトン、シクロヘキサ
ンなどを1種類または2種類以上の組み合わせで用いる
ことができる。これら反応溶媒は厳密に脱水操作を行っ
た後、直ちに使用する必要がある。また、反応環境中に
も水の混入を避けるためにドライボックス内で完全に乾
燥した器具を用いて操作する必要がある。反応温度は特
に限定するものではないが通常約−20℃〜約50℃で
あり、溶媒の沸点よりも高温になる時には凝縮器を付け
て還流することもできる。反応時間は反応温度やアミノ
酸NCAの種類、溶媒などにより適宜選択されるもので
あるため特に限定するものではないが、通常約5分〜約
150時間である。反応後必要であれば濃縮操作を行っ
た後、常法によりこれら目的物を溶解しない溶媒(例え
ば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、プロ
パノール、ブタノールなどのアルコール、水、エーテル
など)中に滴下するなどして析出させ、単離すればよ
い。これによって疎水性セグメントと側鎖官能基が保護
されたポリアミノ酸である親水性セグメントとがアミド
結合により構成したブロックコポリマーを得ることがで
きる。
【0044】親水性セグメントであるポリアミノ酸の側
鎖官能基が保護されたブロックコポリマーの脱保護反応
は、保護基の種類によって常法に従って行えばよいが、
目的に応じて保護基の全てまたは一部を適宜脱保護すれ
ばよい。脱保護できたブロックコポリマーは、反応後目
的物を溶解しない溶媒(例えば、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、プロパノール、ブタノールなど
のアルコール、水、エーテルなど)中に滴下するなどし
て析出させ、単離すればよい。また、沸点の高い水混和
性溶媒をポリマーの良溶媒として選択した場合などは、
多量の水に対する透析法を用いることによりこの溶媒を
除去することもできる。これによって疎水性セグメント
と親水性セグメントが共有結合したブロックコポリマー
を得ることができる。また、それぞれ予め調製した疎水
性セグメントである生体内分解性ポリマーと親水性セグ
メントであるポリアミノ酸をブロック状態のまま結合す
ることもできる。例えば、前記した1級アミノ基を有す
る疎水性セグメントとカルボキシル基を有するポリアミ
ノ酸を公知の方法により反応してアミド結合させる。あ
るいはその逆にカルボキシル基を有する疎水性セグメン
トとアミノ基を有するポリアミノ酸とを公知の方法で反
応させてアミド結合させる。これらの方法においてもス
ペサーを介した結合でもよく、スペサーとしては前述の
Wのものが用いられる。Q1または(および)Q2がSで
あるブロックコポリマーは、自体公知の方法あるいはそ
れに準じる方法に従って製造することができる。例え
ば、Q1または(および)Q2がOであるブロックコポリ
マーを自体公知の方法あるいはそれに準じる方法に従っ
てQ2がSであるブロックコポリマーに変換することが
できる。上記方法で得られたブロックコポリマーをAB
ブロックコポリマーと称す。ABブロックコポリマー
は、分子中に親水性セグメントおよび疎水性セグメント
を含有するので、それらのセグメントの種類、または平
均分子量等を適切に選ぶことによって、親水性、疎水性
のバランスを適度に調整することができる。したがっ
て、これらABブロックコポリマーは、溶媒中で各セグ
メントの溶解度の違いによって、低溶解度のセグメント
が会合して核(コア)(あるいは内核と称する場合があ
る)を形成し、その周りに高溶解度のセグメントが外殻
(シェル)(あるいは外核と称する場合がある)を形成
する高分子ミセル形態を形成することができる。このよ
うに複数分子のABブロックコポリマーがコア/シェル
構造を有する微粒子を高分子ミセルと称する。そして、
単にナノサイズの粒子をナノパーティクルと称する。
【0045】ABブロックコポリマーを構成成分とする
高分子ミセルを調製するには、例えば、透析法、水中乾
燥法や超音波照射処理法が用いられ、これらは単独ある
いは組み合わせて用いられる。 (1)調製方法(透析法) ABブロックコポリマーの1種類または2種類以上の混
合物を溶媒に溶解後、透析チューブに入れて水中で透析
し、高分子ミセルを調製する。ここで用いる溶媒として
は、ABブロックコポリマーを溶解でき、水に混和でき
るものであれば特に限定するものではないが、例えば、
メタノール、エタノール、ベンゼン、トルエン、ジメチ
ルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
ホキシド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセト
ン、アセトニトリルなどが用いられるが、いずれも単独
でだけでなく、組み合わせても使用される。また、AB
ブロックコポリマーにとっては良溶媒でなくても、AB
ブロックコポリマーが析出しない程度に溶媒中に添加す
ることもできる。ABブロックコポリマーと溶媒の比率
は特に限定するものではないが、約0.01mg/ml〜約10g/m
l、好ましくは約0.1mg/ml〜約1g/ml、さらに好ましくは
約1mg/ml〜約100mg/mlの範囲から選択される。また、透
析膜としては、用いるABブロックコポリマーの分子量
により適切な分子量分画サイズを選択すればよく、セル
ロース膜などを用いることが多いが、これに限定される
ものではない。また、外水相あるいは透析溶液には添加
剤を添加してもよい。添加剤としては、例えば、pH調
整剤(例えば、リン酸緩衝剤、炭酸緩衝剤、酢酸緩衝
剤、希塩酸、水酸化ナトリウムなど)、アニオン性界面
活性剤、非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンヒ
マシ油誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアル
コール、カルボキシメチルセルロース、レシチン、ゼラ
チン、ヒアルロン酸等の乳化剤やマンニトールなどの糖
類が用いられる。使用の際の濃度は、外水相に対し約
0.00001%〜約20%(W/V)の範囲から適宜
選択できる。外水相のpH調整は使用するブロックコポ
リマーの親水性セグメントであるポリアミノ酸の種類に
よって異なるが、通常官能基が遊離状態となるpHを選
択することが好ましい。例えば、ポリアミノ酸がポリグ
ルタミン酸のホモポリマーである場合、グルタミン酸の
pKaよりも外水相のpHが低い場合は側鎖官能基が解
離せず、高分子ミセル形成が困難となる。逆に、外水相
のpHがpKaよりも高くなると側鎖官能基が遊離型と
なり、高分子ミセルが形成しやすくなる但しpHにも上
限は存在し、至適pHがあると考えられる。例えばポリ
グルタミン酸の場合、最も好ましい外水相のpHは5.5
〜6.5である。透析を行う際の溶媒に対する外水相の体
積比は、通常約1倍〜約10,000倍から選ばれる。
さらに好ましくは約5倍〜約1,000倍から選ばれ
る。透析時間は、通常1回約5分〜約24時間である
が、外水相の液交換操作を1回以上繰り返すことで高分
子ミセルを調製する。調製温度は約0℃〜約100℃が
好ましく、さらに好ましくは約5℃〜約50℃である。こ
れによって調製できた高分子ミセルは透析膜中で透明か
らやや白濁した状態で得ることができる。
【0046】(2)調製方法(水中乾燥法) ABブロックコポリマーの1種類または2種類以上の混
合物を溶媒に溶解後、攪拌下少量ずつ水(Aと称する)を
添加し、溶媒を水中に除去して高分子ミセルを調製す
る。ここで用いる溶媒としては、特に限定するものでは
ないが、例えば、メタノール、エタノール、ベンゼン、
トルエン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン、アセトン、アセトニトリル、あるいはこれらと
水の混液などが用いられるが、いずれも単独でなく、組
み合わせても使用される。なかでもテトラヒドロフラン
とアセトンと水の組み合わせが好ましく用いられる。ポ
リマーにとっての良溶媒とはポリマー組成により当然変
化するものであるため、使用するポリマーに応じて溶媒
の選択を行う。溶媒に対するABブロックコポリマーの
濃度は約0.0001%(W/V)〜約50%(W/V)で調
製できる。添加する水には上記(1)調製方法(透析
法)の項で記載した外水相における添加剤を同様に添加
してもよい。有機溶媒に対しては水(A)の量は任意に選
択できるが、約1倍〜約10,000倍から選ばれる。
さらに好ましくは約5倍〜約1,000倍から選ばれ
る。調製温度は約0℃〜約100℃が好ましく、さらに
好ましくは約5℃〜約50℃である。さらに、水中乾燥
時に外的剪断力を付与することや減圧条件下で常法に従
ってエバポレーターなどで溶媒を除去することもでき
る。外的剪断力とは、例えば、タービン型攪拌機や、ホ
モジナイザーなどが挙げられる。
【0047】(3)調製方法(超音波照射法) ABブロックコポリマーの1種類または2種類以上の混
合物を0.0001%〜50%(W/V)の濃度で水中に
分散または適切な溶媒でABブロックコポリマーを溶解
して多量の水中で分散させる。装置の形状、処理量によ
って一概に決定することはできないが、例えば、バス型
またはプルーブ型の超音波発生装置にて1W〜約200
W、好ましくは1W〜約10Wの範囲で1秒〜約24時
間、より好ましくは1分〜約5時間超音波照射を行う。
調整温度は約0℃〜約100℃の範囲で行われるが、好
ましくは約5℃〜50℃である。遊離薬物や大粒子など
調製時に生成した不要なものを除去するために組成分別
を行うが、その方法としてはフィルターろ過や遠心分離
などが用いられる。フィルターの孔径としては、目的の
製剤によって使い分ける事ができるが、数百nm以下の
ものが望ましい。遠心分離操作の条件も目的に合致して
いればよいのであるが、遠心力は通常約500G〜約1
0,000Gが好ましく、遠心時間は約1分〜約10時
間が好ましい。
【0048】本発明において、疎水性/親水性セグメン
トを有するABブロックコポリマーが形成しうる高分子
ミセルの形態は、調製方法により任意に変えることが可
能である。ABブロックコポリマーを有機溶媒に溶解ま
たは分散後、多量の水溶液中で高分子ミセルを調製した
場合は、O/W型となり疎水性セグメントを内核にして
親水性セグメントを外殻に配した形態となる。また、逆
にABブロックコポリマーを水溶液中で溶解または分散
した後、多量の有機溶媒内で高分子ミセルを調製した場
合、W/O型となり親水性セグメントを内核にして疎水
性セグメントを外殻に配した形態となる。通常は、例え
ば、疎水性セグメントを内核として親水性セグメントを
外殻に配するコア/シェル型微粒子である。その場合A
Bブロックコポリマーの疎水性セグメントが集合して高
密度に凝集してコアを形成し、親水性セグメントは粒子
表面から外に向いて延びているか、ヘリックス構造を形
成していると推定される。また、官能基を保護または修
飾した場合には、水性セグメントの部分的凝集の存在も
考えられる。これらの調製方法も目的に応じて変えるこ
とができる。例えば、薬物を封入する場合、その薬物の
水あるいは有機溶媒への溶解度や安定性などの物性によ
って決められる。
【0049】上記方法によって得られる高分子ミセルの
平均粒子径は、水中で分散した状態で約1nm〜約1
0,000nmであることが好ましく、さらに好ましく
は約10nm〜1,000nmであり、特に好ましくは
約10nm〜約200nmである。これら粒子径の決定
要因は、ABブロックコポリマーの組成とその調製方法
にある。また、粒子径は使用目的に応じて変えるため、
これらに限定するものではない。粒子径は公知の方法で
測定することができるが、例えば、光散乱測定法や顕微
鏡観察などが用いられる。上記いずれの調製方法に於て
も高分子ミセル形成後に水に分散した状態で凍結乾燥ま
たは真空乾燥を行い、乾燥粉末として保存できる。乾燥
操作中の凝集抑制を目的として添加剤を添加することも
できる。添加剤としては、例えば、マンニトール、ラク
トース、ブドウ糖、デンプン類(例、コーンスターチな
ど)、ヒアルロン酸、あるいはこれのアルカリ金属塩な
どの水溶性多糖、グリシン、フィブリン、コラーゲン等
の蛋白質、塩化ナトリウム、リン酸水素ナトリウム等の
無機塩類などが用いられる。添加剤の添加量は、微粒子
全体に対して、通常約0.01〜50重量%が好まし
く、さらに好ましくは約0.1〜25重量%で、特に好
ましくは0.1〜10重量%ある。
【0050】本発明において、ABブロックコポリマー
を用いて調製した高分子ミセルとしては、疎水性セグメ
ントを内核に、親水性セグメントを外殻に配したもの
が、親水性セグメントであるポリアミノ酸が親水性であ
ること以外の効果を示しうる点において好ましいもので
ある。親水性であること以外の効果としては、例えば、
構成アミノ酸がアスパラギン酸、グルタミン酸、リジン
またはアルギニンなどで官能基が解離している場合、正
電荷あるいは負電荷を帯びることができ、生体内投与後
に特異的な体内移行性を示すことが期待できる。さら
に、体内に存在する各種アミノ酸の受容体において本高
分子ミセルを特異的に認識でき得ることなどが挙げられ
る。また親水性セグメントに認識素子を結合させること
により、生体内でのターゲティング能をさらに付与する
ことも可能である。高分子ミセルは比較的穏やかな条件
で調製することができるため不安定性な薬物の封入にも
適したものである。また疎水性セグメントと親水性セグ
メントの分子量を適切に変えることにより粒子径なども
調整可能である。薬物を封入した製剤では血中滞留性を
調節することも可能であると考えられる。また、疎水性
化合物の水への可溶化にも利用できる。
【0051】高分子ミセルは、通常疎水性セグメントを
コアとしていることを特徴とする製剤であるため、封入
する薬物は疎水性であることを特徴とするものが好まし
い。また、特定臓器(例えば、腎臓、肝臓、肺、膵臓、
脳など)に指向することにより、薬効を増強できるもの
や、血中滞留性を延長することで薬効を増強できるもの
が好ましく、疎水性セグメントからなる微粒子中のコア
部分に安定に薬物を封入することができる。本発明の薬
物の封入方法は、ポリマー溶解液中に添加し、薬物と疎
水性セグメントとを核にし、親水性セグメントを表面に
配した高分子ミセルの調製を可能にする。この際、薬物
を効率良くトラップするために、適切な溶媒を添加する
ことができる。例えば、クロロホルムやジクロロメタン
などの溶媒を添加してポリマー中の疎水的環境を安定に
し、薬物を封入する方法が考えられる。または、ポリマ
ーを用いて予め高分子ミセルを調製しておき、後に溶媒
に溶解した薬物を高分子ミセル溶液に添加して薬物を高
分子ミセルのコア部分に浸透させる方法も考えられる。
この場合溶液のpHや塩濃度などを適切に変えることに
より浸透効率を上げることも可能である。封入する疎水
性薬物としては、前記と同様のものが挙げられる。上記
高分子ミセルとは逆に、親水性セグメントをコアに、疎
水性セグメントをシェルにした高分子ミセルも好まし
く、これは親水性薬物を高分子ミセルのコア内に封入
し、徐放性や薬物安定性を示すものである。親水性薬物
としては、前記と同様のものが用いられる。この高分子
ミセルも後述の投与形態によって投与することができ
る。上記ABブロックコポリマーを含有するナノパーテ
ィクル、マイクロパーティクルは自体公知あるいはそれ
に準ずる方法(例えば、水中乾燥法、相分離法、スプレ
ードライ法など)に従って製造することができる。
【0052】本発明の微粒子におけるブロックコポリマ
ーの含有割合は、微粒子全体に対して、通常約10〜1
00重量%、好ましくは約30〜100重量%である。
本発明の微粒子に薬物が含まれる場合、本発明の微粒子
における薬物の含有割合は、微粒子全体に対して、通常
約0.0001〜90重量%、好ましくは約0.001
〜80重量%、さらに好ましくは約0.01〜50重量
%である。本発明の微粒子は、例えば、分散剤(ツイー
ン(Tween)−80、HCO−60などの界面活性
剤;カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウ
ム、ヒアルロン酸ナトリウムなどの多糖類;硫酸プロタ
ミン;ポリエチレングリコール400など)、保存剤
(例えば、メチルパラベン、プロピルパラベンなど)、
等張化剤(例えば、塩化ナトリウム、マンニトール、ソ
ルビトール、ブドウ糖など)、油脂類(例えば、ゴマ
油、コーン油など)、リン脂質(例えば、レシチンな
ど)、賦形剤(例えば、乳糖、コーンスターチ、マンニ
トール、セルロースなど)、結合剤(例えば、ショ糖、
アラビアゴム、メチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース、デキストリンなど)、崩壊剤(例えば、カル
ボキシメチルセルロースカルシウムなど)などと混合さ
れていてもよい。本発明の微粒子に分散剤などの添加剤
が含まれる場合、本発明の微粒子における添加剤の含有
割合は、微粒子全体に対して、通常約0.001〜30
重量%、好ましくは約0.01〜5重量%である。添加
剤が含まれる場合には薬物あるいはポリマーの割合は前
記から変化する。
【0053】本発明の薬物を含有した微粒子は、静脈内
投与、皮下投与、筋肉内投与、皮内投与、点眼投与、眼
内投与(網膜硝子体への直接投与を含む)、間接腔内投
与などを目的とするために溶液中に分散させて使用する
ことができる他、乾燥粉末のままで経肺、経鼻投与する
ことや、粉末のままあるいは適切な分散媒中で分散させ
て経皮的に針無し注射剤として投与することもできる。
さらに、ゲル内に分散させて適応する経皮投与なども考
えられる。ここで好ましいゲルとは、例えば、ハイドロ
ゲル(例えば、PVAゲル、N−イソプロピルアクリル
アミドゲルなど)が挙げられる。さらに、本発明の薬物
を含有した微粒子を原料として種々の剤形に製剤化し、
筋肉内、皮下、臓器などへの注射剤または埋め込み剤、
鼻腔、直腸、子宮などへの経粘膜剤、経口剤〔例えば、
カプセル剤(例、硬カプセル剤、軟カプセル剤等)、顆
粒剤、散剤等の固形製剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤等
の液剤等〕などとして投与することができる。例えば、
本発明の薬物を含有した微粒子を注射剤とするには、こ
れらを分散剤(例、ツイーン(Tween)80、HC
O−60等の界面活性剤、ヒアルロン酸ナトリウム,カ
ルボキシメチルセルロース,アルギン酸ナトリウム等の
多糖類など)、保存剤(例、メチルパラベン、プロピル
パラベンなど)、等張化剤(例、塩化ナトリウム,マン
ニトール,ソルビトール,ブドウ糖,プロリンなど)な
どと共に水性懸濁剤とするか、ゴマ油、コーン油などの
植物油と共に分散して油性懸濁剤とすることができる。
本発明の薬物を含有した微粒子を無菌製剤にするには、
製造全工程を無菌にする方法、ガンマ線で滅菌する方
法、防腐剤を添加する方法等が挙げられるが、特に限定
されない。
【0054】本発明の薬物を含有した微粒子は、低毒性
であるので、哺乳動物(例、ヒト、牛、豚、犬、ネコ、
マウス、ラット、ウサギ等)に対して安全な医薬などと
して用いることができる。本発明の薬物を含有した微粒
子の投与量は、主薬である薬物の種類と含量、剤形、対
象疾病、対象動物などによって種々異なるが、薬物の有
効量であればよい。主薬である薬物の1回当たりの投与
量としては、例えば、成人1人当たり約0.01mg〜
10mg/kg体重の範囲,さらに好ましくは約0.0
5mg〜5mg/kg体重の範囲から適宜選ぶことがで
きる。1回当たりの薬物を含有した微粒子の投与量は、
成人1人当たり好ましくは、約0.05mg〜50mg
/kg体重の範囲、さらに好ましくは約0.1mg〜3
0mg/kg体重の範囲から適宜選ぶことができる。例
えば、薬物が副腎皮質ホルモンであり、腎疾患患者等に
有効な薬物であるベタメタゾンを成人患者に対して注射
で投与する場合、薬効成分1回量として、約0.1〜5m
g/kg体重で用いられる。投与回数は、数週間に1回、1か
月に1回、または数か月(例、3ヵ月、4ヵ月、6ヵ月
など)に1回等、主薬である薬物の種類と含量、剤形、
対象疾病、対象動物などによって適宜選ぶことができ
る。
【0055】
【発明の実施の形態】以下に参考例、実施例、比較例、
試験例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、こ
れらは本発明を限定するものではない。
【0056】
【実施例】参考例1 Z基で保護したアミノ基末端を有
するポリ(DL−ラクチド)の製造 N-(2-ヒドロキシエチル)-カルバミン酸ベンジルの再結
晶精製物391mgをガラス製三つ口フラスコ内で65℃、18
時間減圧乾燥させた後、窒素置換し、DL-ラクチドの再
結晶精製物10gを添加し130℃で溶融した。さらに、再結
晶精製した2-エチルヘキサン酸スズのトルエン溶液(1
52.5mg/ml)62μlを添加し、150℃、3時間反応した。放
冷後、クロロホルム25mlで溶解し、氷冷エタノール2L中
に滴下してポリマーを析出精製した。この析出操作を2
回繰り返し、ポリマーを減圧乾燥して白色粉体の、末端
カルボキシル基に2−(N−ベンジルオキシカルボニ
ル)アミノエタノールがエステル結合したポリ(DL-
ラクチド)を得た。GPCによる数平均分子量(以下、
Mnと略記する)は6375、重量平均分子量(以下Mwと
略記する)は12833であった。ポリマーの1HムNMR
(CDCl3)から、ポリ(DL−ラクチド)に由来す
るシグナルδ=1.58ppm(doublet,CH3),5.17ppm(quarte
t,CH)およびフェニルシグナルδ=7.35ppmを確認した。
これらのピーク面積比から末端基定量法に基づいて求め
た数平均分子量はMn=5470であった。
【0057】参考例2 両末端をZ基とアセチル基で保
護したポリ(DL−ラクチド)の製造 参考例1で得られた乾燥ポリマーのうち11.7gをクロロ
ホルム20mlに溶解し、氷冷下でジメチルアミノピリジン
52.42mgを溶解したクロロホルム溶液3mlを添加し、次い
で無水酢酸1.006ml、ピリジン0.861mlを添加し、その後
室温で15時間スターラー攪拌した。反応後、氷冷エタノ
ール2L中に滴下してポリマーを析出精製した。析出操作
を2回繰り返した後、乾燥して白色粉体の、末端カルボ
キシル基に2−(N−ベンジルオキシカルボニル)アミ
ノエタノール、もう一方のヒドロキシ末端にアセチル基
がエステル結合したポリ(DLーラクチド)を得た。G
PCによるMn=7741、Mw=13031であった。ポリマ
ーの1H−NMR(CDCl3)から、アセチルシグナル
δ=2.13ppm,フェニルシグナルδ=7.35ppmおよびポリ
(DL−ラクチド)に由来するシグナルδ=1.58ppm(do
ublet,CH3),5.17ppm(quartet,CH)を確認した。
【0058】参考例3 アミノ基末端を有し、片末端を
アセチル基で保護したポリ(DL−ラクチド)の製造 参考例2で得られた乾燥ポリマーのうち10.685gをトリ
フルオロ酢酸20mlに溶解し、チオアニソール2mlを添加
して室温下4日間スターラー攪拌した。反応後、氷冷エ
タノール2L中に滴下してポリマーを析出精製した。析出
操作を2回繰り返した後、析出したポリマーをクロロホ
ルムに再溶解し、0.45μmのフィルターでろ過した後乾
燥した。前記にで得られた乾燥ポリマーをクロロホルム
20mlに溶解後0.3V/V%を含有する氷冷エタノール1L中に
滴下してポリマーを析出後乾燥した。乾燥ポリマーをク
ロロホルム15mlに再溶解し、氷冷エタノール1L中に滴下
してポリマーを析出後乾燥して白色粉体の、末端カルボ
キシル基にアミノエタノール、もう一方のヒドロキシ末
端にアセチル基がエステル結合したポリ(DL−ラクチ
ド)を得た。GPCによるMn=9007、Mw=13240で
あった。ポリマーの1H−NMR(CDCl3)から、フ
ェニルシグナルδ=7.35ppmの消失と、アセチルシグナ
ルδ=2.13ppmおよびポリ(DL−ラクチド)に由来す
るシグナルδ=1.58ppm(doublet,CH3), 5.17ppm(quarte
t,CH)を確認した。また末端アミノ基の確認は以下の方
法により行った。ポリマーのクロロホルム溶液(50mg/m
l)と同量のPITC(フェニルイソチオシアネート)の
クロロホルム溶液(12.5μL/ml)とを室温で1時間反応し
た。クロロホルムを移動相とし254nmでの紫外線吸収検
出器を用いたゲルパーミションクロマトグラフィー(G
PC)でPITCとの反応後サンプルを測定した。ポリ
マー溶出位置でのピーク面積においてUV254nmで紫外
線吸収を持つPITCが末端アミノ基に反応しているこ
とをラベル化反応前のピーク面積と比較することにより
確認した。
【0059】実施例1 ポリ(DL-ラクチド)とポリ
(γ−ベンジル−L−グルタミン酸)を有するABブロ
ックコポリマーの製造 参考例3で得られた乾燥ポリマー3.157gをジオキサンと
ジクロルメタンの等量混液33mlに溶解し、ガンマーベン
ジルーLグルタミン酸NCA(和光純薬製)3.674gをジ
オキサンとジクロルメタンの等量混液33mlに溶解した溶
解液を添加した。乾燥条件下、室温5日間スターラー攪
拌して反応した。反応後、濃縮操作を行った後、テトラ
ヒドロフラン15mlに溶解後氷冷エタノール800ml中で析
出操作を行った。析出ポリマーを0.5μmのPTFEフィ
ルターでろ取し、減圧乾燥して白色粉体のポリグルタミ
ン酸の側鎖カルボキシル基が全てベンジル基で保護され
たポリアミノ酸ブロックのカルボキシル基末端側と、ヒ
ドロキシ末端がアセチル基で保護されたポリ(DL−ラ
クチド)のカルボキシル基がエタノールアミンとエステ
ル結合した疎水性セグメントのアミノ末端側とがアミド
結合したABブロックコポリマーを得た。テトラヒドロ
フランを移動相とするGPC測定より本ABブロックコ
ポリマーが1ピークをなす合成高分子であることを確認
した。ポリマーの1H-NMR(DMSO)から、ポリ
(γ−ベンジル−L−グルタミン酸)のベンジルに由来
するシグナルδ=7.24-7.33ppm(phenyl)、5.0-5.1ppm
(CH2)およびポリ(DL−ラクチド)に由来するシグナ
ルδ=1.48ppm(doublet,CH3), 5.2ppm(quartet,CH)を確
認した。これらのピーク面積比より算出した合成高分子
1分子中のγ−ベンジル−L−グルタミン酸含量は27.2
残基であった。また,本ブロックコポリマーはクロロホ
ルムに難溶であることから、反応前のポリ(DL−ラク
チド)に対し物性における変化は明白である。
【0060】実施例2 ポリ(DL−ラクチド)とポリ
(L-グルタミン酸)を有するABブロックコポリマーの
製造 実施例1で得られた乾燥ポリマー2.917gをN,Nージメ
チルホルムアミド(DMF)40mlに溶解し、窒素置換後
パラジウムカーボン996mgを添加し、スターラー攪拌し
ながらバブラーを用いて水素を付加した。水素による接
触還元操作を室温で29.5時間行った。反応後濃縮操作を
行ってできるだけDMFを除去した後、精製水に分散さ
せて透析チューブ(分子量分画6000-8000)に入れ、2L
の外水相に対して透析操作を行い、4回外水相を交換し
てDMFを除去した。透析後チューブ内に残ったポリマ
ーを真空乾燥して得られた白色粉体のうち1.09gを20ml
のクロロホルム中で10分間振とうし、フィルター(PF02
0,ADVANTEC)でろ過してクロロホルム溶解成分を除去し
た。フィルター上に残ったポリマーを真空乾燥して白色
粉体のポリグルタミン酸のカルボキシル基末端側と、ヒ
ドロキシ末端がアセチル基で保護されたポリ(DL−ラ
クチド)のカルボキシル基がエタノールアミンとエステ
ル結合した疎水性セグメントのアミノ末端側とがアミド
結合したABブロックコポリマーを得た。ポリマーの1
H-NMR(DMSO)から、保護基であったベンジル
のピークの消失とポリ(DL−ラクチド)に由来するシ
グナルδ=1.48ppm(doublet,CH3),5.2ppm(quartet,CH)
を確認した。また、本ブロックコポリマー中のグルタミ
ン酸の含量を以下の方法で測定することができる。得ら
れたABブロックコポリマー0.347mgを6N塩酸で110
℃、24時間加水分解後、0.02N塩酸1mlに溶解してアミノ
酸分析装置にて測定した結果、26.2%(W/W%)であっ
た。また、ポリスチレンを基準物質としてGPCで測定
したポリスチレン換算の分子量はMn=982,148、Mw=1,66
0,110であった。測定は、GPCカラムα-3000、α-500
0を直列に連結(東ソー製)、RIモニターSE-61(昭
和電工製)を使用し、移動相としてDMFを用いた。GP
Cより得られたポリマーのピークはシングルピークであ
った。
【0061】実施例3 高分子ミセルの製造 実施例2で得られたブロックコポリマー10.4mgをDMF2m
l、THF2mlに溶解し、透析チューブ(spectra
/por、分子量分画3500)内に入れ、500mlの0.05Mリ
ン酸緩衝液(pH6.0)に対して透析を行った。外水相
であるリン酸緩衝液は24時間に6回液交換を行った
後、透析チューブ内の高分子ミセルの粒子径をサブミク
ロンパーティクルサイザーNICOMP MODEL3
70(Particle Sizing System
s社製)を用いて測定した。平均粒子径42.7nmの高分子
ミセルに平均粒子径156nmの凝集体が約7%混入している
結果であった。
【0062】比較例1 高分子ミセルの製造 実施例2で得られたブロックコポリマー10.1mgをDMF2m
l、THF2mlに溶解し、透析チューブ(spectra
/por、分子量分画3500)内に入れ、500mlの0.05Mリ
ン酸緩衝液(pH4.0)に対して透析を行った。外水相
であるリン酸緩衝液は24時間に6回液交換を行った
が、透析直後よりポリマー成分の析出が認められ、透析
終了後には約80%のブロックコポリマーが沈殿物とな
っており、pH4での透析操作では高分子ミセルを形成
しにくいことがわかった。用いたブロックコポリマーの
うち親水性セグメントであるポリグルタミン酸の側鎖カ
ルボキシル基がpH4では解離していなかったことを示
唆する。
【0063】実施例4 高分子ミセルの製造 上記実施例2と同様にして合成したABブロックコポリ
マー(グルタミン酸含量41.1%、Mn=236,017、Mw=265,14
5)9.2mgをDMF2ml、THF2mlに溶解し、透析チューブ
(spectra/por、分子量分画3500)内に入
れ、500mlの0.05Mリン酸緩衝液(pH6.0)に対して透
析を行った。外水相であるリン酸緩衝液は24時間に6
回液交換を行った後、透析チューブ内の高分子ミセルの
粒子径をサブミクロンパーティクルサイザーNICOM
P MODEL370(Particle Sizin
g Systems社製)を用いて測定した結果、平均
粒子径53.8nmの高分子ミセルの製造を認めた。
【0064】実施例5 吉草酸ベタメタゾン封入高分子
ミセルの製造 上記実施例4と同じABブロックコポリマーを用いて、
吉草酸ベタメタゾンの高分子ミセル化製剤の調製法を以
下のように行った。吉草酸ベタメタゾンは疎水性のステ
ロイドであるが、その水への溶解度は1.5μg/mlであ
る。ABブロックコポリマーの添加量を50、100、200mg
と変化させて、吉草酸ベタメタゾン10mgと共にDMFに
溶解しTHFを追加して溶媒量を10mlとしてから透析チ
ューブ(spectra/por、分子量分画3500)内
に入れ、1Lの0.05Mリン酸緩衝液(pH6.0)に対して
透析を行った。外水相は24時間で6回液交換を行っ
た。析チューブ内の液を遠心分離(5000g x 30min)して
不溶の吉草酸ベタメタゾンを除去した上清中の吉草酸ベ
タメタゾンの濃度を測定し、添加した10mgに対する回収
率を算出した。高分子ミセル内に封入されて回収できた
吉草酸ベタメゾンの回収率は、50mg添加量で30%、100m
g添加量で41%、200mg添加量で50.1%であった。200mg
添加量の場合の水中での吉草酸ベタメタゾンの濃度は17
1.2μg/mlであり、高分子ミセルに封入前の100倍以上で
あった。これによってABブロックコポリマーには難溶
解性の疎水性化合物を可溶化でき、それは添加したAB
ブロックコポリマー量に比例していることがわかった。
【0065】試験例1 実施例5記載の吉草酸ベタメタゾン含有高分子ミセル水
溶液(103.5μg/ml)約0.4mlを体重約40gのICRマウ
スの尾静脈より本高分子ミセル水溶液約0.4mlを27Gの
注射針を用いてiv投与した。投与量は1mg/kgであっ
た。投与5分後の腎臓ホモジネート中、肝臓ホモジネー
ト中吉草酸ベタメタゾン含量はそれぞれ1.457μg/g, 1.
652μg/gであり、腎臓ホモジネート中含量は肝臓ホモジ
ネート中の約0.882倍であった。それに対し、吉草酸ベ
タメタゾンをジメチルスルホキシドで溶解後9倍量のマ
ウス血清を添加した投与液(0.4mg/ml)0.2mlを体重約
40gのICRマウスの尾静脈よりiv投与(投与量2m
g/kg)して動態を調べたところ、投与5分後で腎臓ホモ
ジネート中の吉草酸ベタメタゾン含量は肝臓ホモジネー
ト中の約0.57倍であった。コントロール実験に対し、高
分子ミセル投与群では腎臓への移行率が高かった。
【0066】実施例6 上記実施例5と同じABブロックコポリマーを用いて、
ピレンの高分子ミセル化製剤の調製法を以下のように行
った。ピレンは疎水性の蛍光色素であるが、その水への
溶解度は0.1ng/ml以下である。ABブロックコポリマー
50.8mgとピレン5.03mgをDMF5mlに溶解しTHF2mlを
追加して透析チューブ(spectra/por、分子
量分画3500)内に入れ、1Lの0.05Mリン酸緩衝液(pH
6.0)に対して透析を行った。外水相は24時間に5回液
交換を行った。透析チューブ内の液を遠心分離(5000g x
30min)して得られた上清中のピレンの濃度は15.9μg/m
lであり、水溶液への溶解度は高分子ミセルに封入前の1
0万倍以上であった。またこの高分子ミセルをサブミク
ロンパーティクルサイザーNICOMP MODEL3
70(Particle Sizing System
s社製)を用いて測定した結果、平均粒子径56.5nmの高
分子ミセルの製造を認めた。これによってABブロック
コポリマーには難溶解性の疎水性化合物を可溶化するこ
とがわかった。
【0067】実施例7 上記実施例5と同じABブロックコポリマーを用いて、
ピレンの高分子ミセル化製剤を以下のように調製した。
ABブロックコポリマー54.7mgにピレンのDMF溶液
(2mg/ml)1mlとDMF5ml,THF5mlを添加して溶解した
後透析チューブ(spectra/por、分子量分画
3500)内に入れ、2Lの0.05Mリン酸緩衝液(pH6.0)に
対して透析を行った。外水相であるリン酸緩衝液は24
時間に5回液交換を行った。透析チューブ内の液を0.8μ
mのフィルターでろ過し、次いで0.2μmのフィルターで
ろ過したろ液中のピレンの濃度は8.7μg/mlであり、そ
の高分子ミセルをサブミクロンパーティクルサイザーN
ICOMP MODEL370(Particle S
izing Systems社製)を用いて測定した結
果、平均粒子径62.4nmの高分子ミセルの製造を認めた。
上記のピレン含有の高分子ミセル溶液を凍結乾燥して得
られた高分子ミセルの平均粒子径を同様にして測定した
ところ58.5nmであり、凍結乾燥による高分子ミセルの凝
集や崩壊はないことがわかった。
【0068】実施例8 上記実施例5と同じABブロックコポリマーを用いて、
ピレンの高分子ミセル化製剤を以下のように調製した。
ABブロックコポリマー50.4mgと重量平均分子量17,000
のポリ乳酸5.2mgにピレンのDMF溶液(2mg/ml)1mlと
DMF5ml,THF5mlを添加して溶解した後、透析チューブ
(spectra/por、分子量分画3500)内に入
れ、1Lの0.05Mリン酸緩衝液(pH6.0)に対して透析を
行った。外水相であるリン酸緩衝液は24時間に5回液
交換を行った。透析チューブ内の液を0.2μmのフィルタ
ーでろ過したろ液中のピレンの濃度は17.6μg/mlであ
り、その高分子ミセルをサブミクロンパーティクルサイ
ザーNICOMP MODEL370(Particl
e Sizing Systems社製)を用いて測定
した結果、平均粒子径81.1nmの高分子ミセルの製造を認
めた。上記実施例7と比較したところ、ピレン含量は約
2倍に増加し、粒子径は約1.3倍に増加した。これは添
加したポリ乳酸が高分子ミセルの内核に存在してより疎
水化した領域にピレンを効率よく封入したものと考えら
れる。
【0069】試験例2 実施例7記載の凍結乾燥操作を行う前のピレン含有高分
子ミセル溶液(ピレン含量8.7μg/ml)と実施例8記載
のピレン含有高分子ミセル溶液(ピレン含量17.6μg/m
l)をラットにiv投与した。投与量はそれぞれ0.05mg/
kg、0.1mg/kgであった。対照実験としてピレンを10%D
MF/生理食塩水溶液に18μg/mlで溶解し0.1mg/kgとな
るようにiv投与した。投与後頚静脈より採血し、2時
間後までの血中ピレン濃度を測定した。表7はラットの
全血液量を60mg/kgとして投与量に対する比率(%)で
示した。表7より溶液投与に対して高分子ミセル化する
ことにより、血中濃度が持続していることがわかった。
ポリ乳酸を添加した高分子ミセルではさらに血中濃度が
持続しており、ミセルの安定化を示していることがわか
った。
【0070】
【表7】
【0071】
【発明の効果】本発明の生体内分解性のポリマーは、疎
水性化合物を水溶液中に可溶化でき、得られる微粒子の
平均粒子径は100nm以下と十分静脈内投与が可能で
あり、血液中での安定化も期待できるものである。さら
に、本発明の微粒子は表面がポリアミノ酸で覆われてい
ることから生体内において臓器指向能を有する可能性が
示され、薬物を効率良く目的臓器(例えば、腎臓)に送
達でき得る新しいターゲティング担体となる。また、本
発明の微粒子は構成アミノ酸の種類を変えることや修飾
基を結合することにより、今後さまざまな特性を得るこ
とが期待できる。

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】疎水性セグメントとして生体内分解性ポリ
    マーを親水性セグメントとしてポリアミノ酸を有するブ
    ロックコポリマーを基剤とする微粒子。
  2. 【請求項2】ブロックコポリマーが式 X−B−Y 〔式中、XはH−、R−CO−、A−または(A−Q1
    −)nW1−CO−(Rは置換されていてもよい炭化水
    素基を、A−はポリアミノ酸残基を、Q1はO、CO、
    NR1(R1は水素原子または置換されていてもよい炭化
    水素基を示す)またはSを、W1はスペーサーを、nは
    1以上の整数を示す)を、Yは−OH、−OR2、−A
    または−Q−W2(−Q2−A)m(R2は置換されてい
    てもよい炭化水素基を、QはOまたはNR3(R3は水素
    原子または置換されていてもよい炭化水素基を示す)
    を、Q2はO、CO、NR4(R4は水素原子または置換
    されていてもよい炭化水素基を示す)またはSを、−A
    はポリアミノ酸残基を、W2はスペーサを、mは1以上
    の整数を示す)を、Bは生体内分解性ポリマーの末端ヒ
    ドロキシル基からHを末端カルボキシル基からOHを除
    いた基を示す。ただし、XがH−またはR−CO−で、
    Yが−OHまたは−OR2である場合を除く〕で表わさ
    れるポリマーである請求項1記載の微粒子。
  3. 【請求項3】ナノサイズ粒子である請求項1記載の微粒
    子。
  4. 【請求項4】平均粒子径が約10nm〜約200nmで
    ある請求項3記載の微粒子。
  5. 【請求項5】高分子ミセルである請求項1記載の微粒
    子。
  6. 【請求項6】生体内分解性ポリマーが脂肪族ポリエステ
    ルである請求項1または2記載の微粒子。
  7. 【請求項7】脂肪族ポリエステルが1種類または2種類
    以上のポリラクチド類から誘導される重合体である請求
    項6記載の微粒子。
  8. 【請求項8】脂肪族ポリエステルが1種類または2種類
    以上のαーヒドロキシカルボン酸から誘導される重合体
    である請求項6記載の微粒子。
  9. 【請求項9】重合体が乳酸重合体または乳酸−グリコー
    ル酸共重合体である請求項8記載の微粒子。
  10. 【請求項10】生体内分解性ポリマーの数平均分子量が
    約500〜約100,000である請求項1または2記
    載の微粒子。
  11. 【請求項11】ポリアミノ酸の構成アミノ酸の数が約
    1,000以下である請求項1または2記載の微粒子。
  12. 【請求項12】アミノ酸の官能基の1個または全てが保
    護基で保護されているか、あるいは修飾基で修飾されて
    いる請求項1または2記載の微粒子。
  13. 【請求項13】ポリアミノ酸が1種類のアミノ酸からな
    るアミノ酸ホモポリマーである請求項1または2記載の
    微粒子。
  14. 【請求項14】アミノ酸がグルタミン酸、アスパラギン
    酸、アルギニン、リジンまたはシステインである請求項
    13記載の微粒子。
  15. 【請求項15】修飾基が糖残基である請求項12記載の
    微粒子。
  16. 【請求項16】糖残基がグルコシル基である請求項15
    記載の微粒子。
  17. 【請求項17】修飾基がプテロ酸誘導体である請求項1
    2記載の微粒子。
  18. 【請求項18】ポリアミノ酸が合成ポリアミノ酸である
    請求項1または2記載の微粒子。
  19. 【請求項19】ブロックコポリマー中の親水性セグメン
    トの含量が約1〜約80重量%である請求項1記載の微
    粒子。
  20. 【請求項20】疎水性セグメントが微粒子内核に、親水
    性セグメントが微粒子外殻にある請求項1または5記載
    の微粒子。
  21. 【請求項21】親水性セグメントが微粒子内核に、疎水
    性セグメントが微粒子外殻にある請求項1または5記載
    の微粒子。
  22. 【請求項22】薬物を含有する請求項1記載の微粒子。
  23. 【請求項23】薬物がホルモンである請求項22記載の
    微粒子。
  24. 【請求項24】ホルモンが副腎皮質ホルモンである請求
    項23記載の微粒子。
  25. 【請求項25】疎水性薬物を含有する請求項20記載の
    微粒子。
  26. 【請求項26】親水性薬物を含有する請求項21記載の
    微粒子。
  27. 【請求項27】親水性薬物が水溶性ポリペプチドである
    請求項26記載の微粒子。
  28. 【請求項28】水溶性ポリペプチドがサイトカインであ
    る請求項27記載の微粒子。
  29. 【請求項29】請求項1〜28のいずれかに記載の微粒
    子を含有してなる医薬。
  30. 【請求項30】疎水性セグメントとして生体内分解性ポ
    リマーを親水性セグメントとしてポリアミノ酸を有する
    ブロックコポリマーと薬物とを混合することを特徴とす
    る薬物を含有する微粒子の製造法。
  31. 【請求項31】疎水性セグメントとして生体内分解性ポ
    リマーを親水性セグメントとしてポリアミノ酸を有する
    ブロックコポリマーと薬物の混合液から溶媒を除去する
    ことを特徴とする請求項30記載の製造法。
  32. 【請求項32】疎水性セグメントとして生体内分解性ポ
    リマーを親水性セグメントとしてポリアミノ酸を有する
    ブロックコポリマーを含有する微粒子用基剤。
  33. 【請求項33】式 X'−B−Y' 〔式中、X'はH−、R'−CO−、A'−または(A'−
    1'−)n'W1'−CO−(R'はC1-6アルキル基を、
    A'−はアミノ酸ホモポリマー残基を、Q1'はO、C
    O、NHまたはSを、W1'はC1-6アルキレン基(ただ
    し、プロピレンを除く)を、n'は1以上の整数を示
    す)を、Y'は−OH、−OR2'、−A'または−Q'−
    2'(−Q2−A')m'(R2'はC1-6アルキル基を、
    Q'はOまたはNHを、Q2'はO、CO、NHまたはS
    を、−A'はアミノ酸ホモポリマー残基を、W2'はC1-6
    アルキレン基(ただし、プロピレンを除く)を、m'は
    1以上の整数を示す)を、Bは生体内分解性ポリマーの
    末端ヒドロキシル基からHを末端カルボキシル基からO
    Hを除いた基を示す。ただし、XがH−またはR'−C
    O−で、Yが−OHまたは−OR2'である場合を除く〕
    で表わされるブロックコポリマー。
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