JPH11269593A - 磁気ディスク基盤用アルミニウム合金ブランク及びその製造方法 - Google Patents
磁気ディスク基盤用アルミニウム合金ブランク及びその製造方法Info
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- JPH11269593A JPH11269593A JP10072735A JP7273598A JPH11269593A JP H11269593 A JPH11269593 A JP H11269593A JP 10072735 A JP10072735 A JP 10072735A JP 7273598 A JP7273598 A JP 7273598A JP H11269593 A JPH11269593 A JP H11269593A
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Landscapes
- Magnetic Record Carriers (AREA)
- Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 従来合金と同等のメッキ性を確保し、サブス
トレート加工の研削性を向上できる磁気ディスク基盤用
アルミニウム合金ブランク及び製造方法の提供。 【解決手段】 アルミニウム合金製の磁気ディスク基盤
用ブランクは、結晶方位(110)面のX線積分強度I
(110)と(結晶方位(100)面のX線積分強度I
(100)との比I(110)/I(100)が0.4
を超えるものである。このブランクは、Mg:3.0重
量%以上を含有し、Cr:0.02乃至0.1重量%及
びZr:0.005乃至0.1重量%からなる群から選
択された元素を1種以上含有し、残部がAl及び不純物
からなり、前記不純物のうち、Fe及びSiを夫々F
e:0.05重量%以下、Si:0.05重量%以下に
規制した組成を有する。このアルミニウム合金を鋳造
し、面削、均質化処理、熱間圧延、70乃至90%の冷
間加工率による冷間圧延の各工程を実施する。
トレート加工の研削性を向上できる磁気ディスク基盤用
アルミニウム合金ブランク及び製造方法の提供。 【解決手段】 アルミニウム合金製の磁気ディスク基盤
用ブランクは、結晶方位(110)面のX線積分強度I
(110)と(結晶方位(100)面のX線積分強度I
(100)との比I(110)/I(100)が0.4
を超えるものである。このブランクは、Mg:3.0重
量%以上を含有し、Cr:0.02乃至0.1重量%及
びZr:0.005乃至0.1重量%からなる群から選
択された元素を1種以上含有し、残部がAl及び不純物
からなり、前記不純物のうち、Fe及びSiを夫々F
e:0.05重量%以下、Si:0.05重量%以下に
規制した組成を有する。このアルミニウム合金を鋳造
し、面削、均質化処理、熱間圧延、70乃至90%の冷
間加工率による冷間圧延の各工程を実施する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気ディスク基盤用
アルミニウム合金ブランク及びその製造方法に関し、更
に詳細には、GR研削加工時における優れた研削性を示
す磁気ディスク基盤用アルミニウム合金ブランク及びそ
の製造方法に関するものである。
アルミニウム合金ブランク及びその製造方法に関し、更
に詳細には、GR研削加工時における優れた研削性を示
す磁気ディスク基盤用アルミニウム合金ブランク及びそ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、コンピュータ等の記録媒体とし
て使用される磁気ディスク等の基盤材としては、軽
量、非磁性、高剛性、精密加工、研磨により容易
に良好な表面精度が得られること、安価であること等
の理由により、アルミニウム合金が使用されてきた。特
に、5086合金等の5000系アルミニウム合金は、
上記の特性が良好であるため、塗布型メディア及び薄膜
メディアを通じてHDD用アルミニウム合金基盤材とし
て使用されてきた。
て使用される磁気ディスク等の基盤材としては、軽
量、非磁性、高剛性、精密加工、研磨により容易
に良好な表面精度が得られること、安価であること等
の理由により、アルミニウム合金が使用されてきた。特
に、5086合金等の5000系アルミニウム合金は、
上記の特性が良好であるため、塗布型メディア及び薄膜
メディアを通じてHDD用アルミニウム合金基盤材とし
て使用されてきた。
【0003】通常、このアルミニウム合金ディスクの作
成方法は、以下の手順による。即ち、アルミニウム鋳塊
を造塊し、その後、均熱及び熱間圧延工程を施し、その
後、冷間圧延等により所定の板厚とする。その後、ディ
スク形状に打ち抜きを行い、所謂ブランクとする。その
後、ディスク材を平坦な定盤間に挟みながら、300℃
以上の温度で焼鈍するという所謂フラットベーキングを
行う。このフラットベーキングは、後工程で行われる磁
性層のスパッタリング時に、熱的に安定な状態を作り出
すためにも必要である。その後、サブストレート加工を
行う。このサブストレート加工とは、アルミニウム合金
基盤を#3000番程度の砥石で研磨する工程であり、
以下の目的がある。即ち、一つは所定の寸法に仕上げる
ためであり、二つ目としては後工程で行うメッキ及び研
磨工程のために、ブランク表面部の酸化膜層を除去し、
またメッキ前のアルミニウム表面の粗度を低滅させるた
めである。このサブストレート加工により、アルミニウ
ム合金の表面粗度は30nm程度となる。その後、この
サブストレートに20μm以下の厚さのNi−Pメッキ
を施し、ディスクに強度及び硬度を与え、ディスクが傷
ついてデータエラーが発生することを防止する。更に、
このNi−Pメッキ層には、所謂メッキ欠陥が生じてい
るために、このような欠陥を除去し、またNi−Pメッ
キ膜が平滑となるようにメッキ膜の研磨を行う。この工
程により、磁気ヘッドの低浮上化が可能となり、高密度
記録が得られる。その後、メッキ層上に磁性層をスパッ
タリングにより形成し、磁気ディスクとして使用する。
成方法は、以下の手順による。即ち、アルミニウム鋳塊
を造塊し、その後、均熱及び熱間圧延工程を施し、その
後、冷間圧延等により所定の板厚とする。その後、ディ
スク形状に打ち抜きを行い、所謂ブランクとする。その
後、ディスク材を平坦な定盤間に挟みながら、300℃
以上の温度で焼鈍するという所謂フラットベーキングを
行う。このフラットベーキングは、後工程で行われる磁
性層のスパッタリング時に、熱的に安定な状態を作り出
すためにも必要である。その後、サブストレート加工を
行う。このサブストレート加工とは、アルミニウム合金
基盤を#3000番程度の砥石で研磨する工程であり、
以下の目的がある。即ち、一つは所定の寸法に仕上げる
ためであり、二つ目としては後工程で行うメッキ及び研
磨工程のために、ブランク表面部の酸化膜層を除去し、
またメッキ前のアルミニウム表面の粗度を低滅させるた
めである。このサブストレート加工により、アルミニウ
ム合金の表面粗度は30nm程度となる。その後、この
サブストレートに20μm以下の厚さのNi−Pメッキ
を施し、ディスクに強度及び硬度を与え、ディスクが傷
ついてデータエラーが発生することを防止する。更に、
このNi−Pメッキ層には、所謂メッキ欠陥が生じてい
るために、このような欠陥を除去し、またNi−Pメッ
キ膜が平滑となるようにメッキ膜の研磨を行う。この工
程により、磁気ヘッドの低浮上化が可能となり、高密度
記録が得られる。その後、メッキ層上に磁性層をスパッ
タリングにより形成し、磁気ディスクとして使用する。
【0004】近年では、コンピュータの低価格化と共に
アルミニウム合金基盤にも低コストが求められており、
サブストレート加工においてもコストダウンが求められ
るようになっている。このサブストレートの加工コスト
低減技術として、例えば、サブストレートの加工性改善
のために、研削速度の低下原因となる砥石目詰まりを抑
制することを目的として、表面層の酸化膜を除去するも
のが提案されている(特開平5−248863号公
報)。
アルミニウム合金基盤にも低コストが求められており、
サブストレート加工においてもコストダウンが求められ
るようになっている。このサブストレートの加工コスト
低減技術として、例えば、サブストレートの加工性改善
のために、研削速度の低下原因となる砥石目詰まりを抑
制することを目的として、表面層の酸化膜を除去するも
のが提案されている(特開平5−248863号公
報)。
【0005】しかしながら、上記加工方法は表面層の酸
化膜の除去により、サブストレートの加工性を改善する
ものであり、アルミニウム合金基盤自体の研削性を改善
するものではなかった。
化膜の除去により、サブストレートの加工性を改善する
ものであり、アルミニウム合金基盤自体の研削性を改善
するものではなかった。
【0006】また、アルミニウム合金基盤自体の加工性
を向上させる方法としては、アルミニウム合金のFe含
有量を増加することが考えられる。
を向上させる方法としては、アルミニウム合金のFe含
有量を増加することが考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アルミ
ニウム合金基盤自体の加工性を向上させるために、アル
ミニウム合金のFe含有量を増加させると、メッキ時に
ノジュールといわれる凸状欠陥が増加することになり、
メッキ後の研磨量が増加し、研磨コストが増加してしま
うという欠点がある。
ニウム合金基盤自体の加工性を向上させるために、アル
ミニウム合金のFe含有量を増加させると、メッキ時に
ノジュールといわれる凸状欠陥が増加することになり、
メッキ後の研磨量が増加し、研磨コストが増加してしま
うという欠点がある。
【0008】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、従来合金と同等のメッキ性を確保すると共
に、サブストレート加工の研削性を向上させることがで
きる磁気ディスク基盤用アルミニウム合金ブランク及び
その製造方法を提供することを目的とする。
のであって、従来合金と同等のメッキ性を確保すると共
に、サブストレート加工の研削性を向上させることがで
きる磁気ディスク基盤用アルミニウム合金ブランク及び
その製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る磁気ディス
ク基盤用アルミニウム合金ブランクは、アルミニウム合
金製の磁気ディスク基盤用ブランクにおいて、結晶方位
(110)面のX線積分強度I(110)と結晶方位
(100)面のX線積分強度I(100)との比I(1
10)/I(100)が0.4を超えるものであること
を特徴とする。
ク基盤用アルミニウム合金ブランクは、アルミニウム合
金製の磁気ディスク基盤用ブランクにおいて、結晶方位
(110)面のX線積分強度I(110)と結晶方位
(100)面のX線積分強度I(100)との比I(1
10)/I(100)が0.4を超えるものであること
を特徴とする。
【0010】本発明に係る磁気ディスク基盤用アルミニ
ウム合金ブランクの製造方法は、Mg:3.0重量%以
上を含有し、Cr:0.02乃至0.1重量%及びZ
r:0.005乃至0.1重量%からなる群から選択さ
れた元素を1種以上含有し、残部がAl及び不純物から
なり、前記不純物のうち、Fe及びSiを夫々Fe:
0.05重量%以下、Si:0.05重量%以下に規制
したアルミニウム合金を鋳造し、面削、均質化処理、熱
間圧延、70乃至90%の冷間加工率による冷間圧延の
各工程を実施し、結晶方位(110)面のX線積分強度
I(110)と(結晶方位(100)面のX線積分強度
I(100)との比I(110)/I(100)が0.
4を超えるアルミニウム合金ブランクを製造することを
特徴とする。
ウム合金ブランクの製造方法は、Mg:3.0重量%以
上を含有し、Cr:0.02乃至0.1重量%及びZ
r:0.005乃至0.1重量%からなる群から選択さ
れた元素を1種以上含有し、残部がAl及び不純物から
なり、前記不純物のうち、Fe及びSiを夫々Fe:
0.05重量%以下、Si:0.05重量%以下に規制
したアルミニウム合金を鋳造し、面削、均質化処理、熱
間圧延、70乃至90%の冷間加工率による冷間圧延の
各工程を実施し、結晶方位(110)面のX線積分強度
I(110)と(結晶方位(100)面のX線積分強度
I(100)との比I(110)/I(100)が0.
4を超えるアルミニウム合金ブランクを製造することを
特徴とする。
【0011】この磁気ディスク基盤用アルミニウム合金
ブランクの製造方法において、更に、必須元素として、
Mn:0.05乃至0.5重量%を含有することができ
る。また、更に、選択元素として、Cu:0.02乃至
0.1重量%及びZn:0.02乃至0.5重量%から
なる群から選択された元素を1種以上含有することがで
きる。更にまた、前記冷間圧延工程の前に、焼鈍温度が
260乃至400℃の焼鈍工程を設けることができる。
ブランクの製造方法において、更に、必須元素として、
Mn:0.05乃至0.5重量%を含有することができ
る。また、更に、選択元素として、Cu:0.02乃至
0.1重量%及びZn:0.02乃至0.5重量%から
なる群から選択された元素を1種以上含有することがで
きる。更にまた、前記冷間圧延工程の前に、焼鈍温度が
260乃至400℃の焼鈍工程を設けることができる。
【0012】本発明においては、アルミニウム合金自体
の化学成分は従来の磁気ディスク基盤用アルミニウム合
金と同等としてメッキ層の劣化を回避しつつ、サブスト
レート加工性を向上させることを目的としてなされたも
のである。
の化学成分は従来の磁気ディスク基盤用アルミニウム合
金と同等としてメッキ層の劣化を回避しつつ、サブスト
レート加工性を向上させることを目的としてなされたも
のである。
【0013】本発明は、前記課題を解決するために、本
発明者が種々検討した結果、メッキ性を損なわずに、サ
ブストレート加工性を得るためには、最終焼鈍時に生じ
る再結晶粒の面方位をコントロールすることが極めて有
効であるという新規の知見を得、本発明を完成したもの
である。
発明者が種々検討した結果、メッキ性を損なわずに、サ
ブストレート加工性を得るためには、最終焼鈍時に生じ
る再結晶粒の面方位をコントロールすることが極めて有
効であるという新規の知見を得、本発明を完成したもの
である。
【0014】先ず、本発明者等は、再結晶粒の面方位に
よる加工性を調査し、R一方位といわれる再結晶粒の
(110)面が研削加工性に優れていることを究明し
た。そこで、面方位のコントロールにより、R−方位:
(110)を多く残すことが有効であるとの知見を得
た。
よる加工性を調査し、R一方位といわれる再結晶粒の
(110)面が研削加工性に優れていることを究明し
た。そこで、面方位のコントロールにより、R−方位:
(110)を多く残すことが有効であるとの知見を得
た。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的構成につい
て、詳細に説明する。先ず、面方位について説明する。
て、詳細に説明する。先ず、面方位について説明する。
【0016】(1)面方位に対する結晶粒径の影響 再結晶粒が小さいと、最終焼鈍時に、個々の再結晶自
体に費やされる熱エネルギーは分散され、成長サイズが
小さく、また多くなる。このため、R−方位である(1
10)面方位を持つ再結晶粒が多くなる。 再結晶粒は、冷間加工時に導入される加工歪みを核と
するために、冷間加工率が高ければ高いほど、再結晶粒
は小さくなる。 一方で、冷間加工率のみによる加工歪みの蓄積には限
界があり、遷移元素であるMn又はCrの添加により、
結晶粒内へのアルミニウム化合物としての析出が生じ、
加工歪みの蓄積に有効である。
体に費やされる熱エネルギーは分散され、成長サイズが
小さく、また多くなる。このため、R−方位である(1
10)面方位を持つ再結晶粒が多くなる。 再結晶粒は、冷間加工時に導入される加工歪みを核と
するために、冷間加工率が高ければ高いほど、再結晶粒
は小さくなる。 一方で、冷間加工率のみによる加工歪みの蓄積には限
界があり、遷移元素であるMn又はCrの添加により、
結晶粒内へのアルミニウム化合物としての析出が生じ、
加工歪みの蓄積に有効である。
【0017】(2)面方位に対する中間焼鈍の影響 熱間圧延コイルに中間焼鈍を施すと再結晶化が起こ
り、立方体方位(100)面とR−方位:(110)面
が成長する。 加工性が悪い立方体方位は、後の工程で行われる冷間
加工により、方位分散されるが、R−方位は残存する。 冷間加工により立方体方位から方位分散した種々の方
位からも最終焼鈍によりR−方位が成長するために、中
間焼鈍で生じたR−方位の分だけ、R−方位の占有率が
高くなる。
り、立方体方位(100)面とR−方位:(110)面
が成長する。 加工性が悪い立方体方位は、後の工程で行われる冷間
加工により、方位分散されるが、R−方位は残存する。 冷間加工により立方体方位から方位分散した種々の方
位からも最終焼鈍によりR−方位が成長するために、中
間焼鈍で生じたR−方位の分だけ、R−方位の占有率が
高くなる。
【0018】以上の知見によると、結晶粒をコントロー
ルする必要性は無く、従来から使用されているアルミニ
ウム合金を使用して、優れた研削加工性を有するアルミ
ニウム合金基盤ブランクの製造が可能となることがわか
る。
ルする必要性は無く、従来から使用されているアルミニ
ウム合金を使用して、優れた研削加工性を有するアルミ
ニウム合金基盤ブランクの製造が可能となることがわか
る。
【0019】次に、本発明における再結晶粒の面方位比
率の限定理由について説明する。サブストレート加工に
おいて、再結晶粒の(110)面が研削加工性に優れて
いる。再結晶粒の(110)面方位は、X線積分強度比
I(110)/I(100)が0.40未満では、再結
晶粒の(110)面が不足し、十分な研削加工性が得ら
れない。このため、X線積分強度比I(110)/I
(100)を0.40以上とする。
率の限定理由について説明する。サブストレート加工に
おいて、再結晶粒の(110)面が研削加工性に優れて
いる。再結晶粒の(110)面方位は、X線積分強度比
I(110)/I(100)が0.40未満では、再結
晶粒の(110)面が不足し、十分な研削加工性が得ら
れない。このため、X線積分強度比I(110)/I
(100)を0.40以上とする。
【0020】次に、アルミニウム(Al)合金の化学成
分の限定理由について説明する。
分の限定理由について説明する。
【0021】Mg:3.0重量%以上 MgはAl合金磁気ディスク基盤用ブランクの強度向上
に有効な元素であり、通常ディスク材としては4重量%
程度添加されている。Mgの含有量が3.0重量%未満
ではディスク材として十分な強度が得られないため、M
g含有量は3.0重量%以上とする。一方、Mg量が6
重量%を超えると圧延割れが発生し、圧延加工が困難に
なることから、その含有量を6重量%以下とすることが
好ましい。
に有効な元素であり、通常ディスク材としては4重量%
程度添加されている。Mgの含有量が3.0重量%未満
ではディスク材として十分な強度が得られないため、M
g含有量は3.0重量%以上とする。一方、Mg量が6
重量%を超えると圧延割れが発生し、圧延加工が困難に
なることから、その含有量を6重量%以下とすることが
好ましい。
【0022】Cr:0.02乃至0.1重量% Crは再結晶粒の微細化に寄与する元素である。この効
果を得るためには、Crを0.02重量%以上添加する
ことが必要である。しかし、Crを0.1重量%を超え
て添加すると、晶出物の粗大化が進行しやすいので、C
r量は0.02乃至0.1重量%の範囲とする。
果を得るためには、Crを0.02重量%以上添加する
ことが必要である。しかし、Crを0.1重量%を超え
て添加すると、晶出物の粗大化が進行しやすいので、C
r量は0.02乃至0.1重量%の範囲とする。
【0023】Zr:0.005乃至0.1重量% Zrも再結晶粒の微細化に寄与する元素である。この効
果を得るためには、Zrを0.005重量%以上添加す
ることが必要である。しかし、Zr量が0.1重量%を
超えると、晶出物の粗大化が進行しやすいので、Zr量
は0.005乃至0.1重量%の範囲とする。
果を得るためには、Zrを0.005重量%以上添加す
ることが必要である。しかし、Zr量が0.1重量%を
超えると、晶出物の粗大化が進行しやすいので、Zr量
は0.005乃至0.1重量%の範囲とする。
【0024】Mn:0.05乃至0.5重量% Mnは再結晶粒の微細化に寄与する元素であると共に、
メッキ欠陥の寸法を減少させる効果がある。これは、M
nが粗大なAl−Fe系晶出物の一部を置換してAl
(Mn・Fe)をつくり、結果として粗大なAl−Fe
系晶出物が減少することに起因している。しかし、Mn
が0.05重量%未満では十分な微細化効果が得られ
ず、また0.5重量%を超えてMnを添加すると、粒界
に偏析を起こして、メッキ欠陥が急激に増加する。この
ため、Mn含有量は0.05乃至0.5重量%とする。
メッキ欠陥の寸法を減少させる効果がある。これは、M
nが粗大なAl−Fe系晶出物の一部を置換してAl
(Mn・Fe)をつくり、結果として粗大なAl−Fe
系晶出物が減少することに起因している。しかし、Mn
が0.05重量%未満では十分な微細化効果が得られ
ず、また0.5重量%を超えてMnを添加すると、粒界
に偏析を起こして、メッキ欠陥が急激に増加する。この
ため、Mn含有量は0.05乃至0.5重量%とする。
【0025】Cu:0.02乃至0.1重量% CuはAl合金中に均一に固溶し、ジンケート処理時の
Znの基盤表面への析出を均一且つ微細にする効果を有
している。これによって、メッキ面のノジュールの発生
を抑制することができる。しかし、Cu添加量が0.0
2重量%未満では上記の効果が得られず、また0.1重
量%を超えて添加すると、ノジュールの発生が多大とな
ったり、結晶粒界のエッチングが過剰となり、メッキ面
の平滑性を損ねるので好ましくない。従って、Cu量は
0.02乃至0.1重量%とする。
Znの基盤表面への析出を均一且つ微細にする効果を有
している。これによって、メッキ面のノジュールの発生
を抑制することができる。しかし、Cu添加量が0.0
2重量%未満では上記の効果が得られず、また0.1重
量%を超えて添加すると、ノジュールの発生が多大とな
ったり、結晶粒界のエッチングが過剰となり、メッキ面
の平滑性を損ねるので好ましくない。従って、Cu量は
0.02乃至0.1重量%とする。
【0026】Zn:0.02乃至0.5重量% ZnもAl合金中に均一に固溶し、ジンケート処理時の
Znの基盤表面への析出を微細とし、ノジュールの発生
を抑制する効果を有している。しかし、Zn添加量が
0.02重量%未満では上記の効果が得られず、また
0.5重量%を超えて添加すると、ノジュールの発生が
多大となったり、結晶粒界のエッチングが過剰となり、
メッキ面の平滑性を損ねるので好ましくない、従って、
Zn量は0.02重量%乃至0.5重量%とする。
Znの基盤表面への析出を微細とし、ノジュールの発生
を抑制する効果を有している。しかし、Zn添加量が
0.02重量%未満では上記の効果が得られず、また
0.5重量%を超えて添加すると、ノジュールの発生が
多大となったり、結晶粒界のエッチングが過剰となり、
メッキ面の平滑性を損ねるので好ましくない、従って、
Zn量は0.02重量%乃至0.5重量%とする。
【0027】Fe:0.05重量%以下 Feは通常地金不純物として混入し、鋳造工程などにお
いてAl−Fe系の金属間化合物を生じやすい。この金
属間化合物はディスク用基盤としての加工、所謂サブス
トレート加工時の切削及び研磨・研削等の加工工程にお
いて脱落し、窪みとなったり、また、メッキ前処理工程
において脱落し、メッキ面のピット又はノジュールの原
因となる。そこで、Feの含有量は0.05重量%以下
とする。Feは不可避的不純物として混入する元素であ
るが、Fe含有量が0.005重量%以下とするために
は、純度99.99重量%等の極めて高価な地金を必要
とするため、製造コストが上昇すると共に、打ち抜き性
及びサブストレート加工性が低下し、更にメッキを施す
場合の晶出物微細化の効果も飽和しており、メッキの密
着性にも問題が生じる。そこで、Fe元素は不純物とし
て0.05重量%以下に規制する必要があるが、その規
制値は0.005重量%以上であることが好ましい。
いてAl−Fe系の金属間化合物を生じやすい。この金
属間化合物はディスク用基盤としての加工、所謂サブス
トレート加工時の切削及び研磨・研削等の加工工程にお
いて脱落し、窪みとなったり、また、メッキ前処理工程
において脱落し、メッキ面のピット又はノジュールの原
因となる。そこで、Feの含有量は0.05重量%以下
とする。Feは不可避的不純物として混入する元素であ
るが、Fe含有量が0.005重量%以下とするために
は、純度99.99重量%等の極めて高価な地金を必要
とするため、製造コストが上昇すると共に、打ち抜き性
及びサブストレート加工性が低下し、更にメッキを施す
場合の晶出物微細化の効果も飽和しており、メッキの密
着性にも問題が生じる。そこで、Fe元素は不純物とし
て0.05重量%以下に規制する必要があるが、その規
制値は0.005重量%以上であることが好ましい。
【0028】Si:0.05重量%以下 Siも通常地金不純物として混入するものであり、鋳造
工程等においてMg−Si系晶出物を生じる。このMg
−Si系晶出物はメッキ前処理工程において脱落し、ピ
ットの原因となるため、Siの含有量は0.05重量%
以下とする。一方、Si量を0.005重量%以下にし
ようとすると、純度99.99重量%等の極めて高価な
地金を必要とするため、製造コストが上昇すると共に、
打ち抜き性及びサブストレート加工性が低下し、更にメ
ッキを施す場合に晶出微細化の効果も飽和しており、メ
ッキの密着性にも問題が生じる。そこで、Si元素は不
純物として0.05重量%以下に規制するものである
が、その規制値は0.005重量%以上であることが好
ましい。
工程等においてMg−Si系晶出物を生じる。このMg
−Si系晶出物はメッキ前処理工程において脱落し、ピ
ットの原因となるため、Siの含有量は0.05重量%
以下とする。一方、Si量を0.005重量%以下にし
ようとすると、純度99.99重量%等の極めて高価な
地金を必要とするため、製造コストが上昇すると共に、
打ち抜き性及びサブストレート加工性が低下し、更にメ
ッキを施す場合に晶出微細化の効果も飽和しており、メ
ッキの密着性にも問題が生じる。そこで、Si元素は不
純物として0.05重量%以下に規制するものである
が、その規制値は0.005重量%以上であることが好
ましい。
【0029】次に、本発明の製造条件について説明す
る。
る。
【0030】まず、常法によりスラブを造塊し、均熱処
理を行う。引き続き、熱間圧延を行い、ホットコイルを
製造した後、中間焼鈍を施し、冷間圧延を行う。
理を行う。引き続き、熱間圧延を行い、ホットコイルを
製造した後、中間焼鈍を施し、冷間圧延を行う。
【0031】中間焼鈍は、熱間加工組織を再結晶化させ
て、R−方位の成長を促進し、成長させた分だけ、最終
焼鈍のR−方位を多くするために行う。このため、中間
焼鈍により再結晶化を引き起こす必要がある。従って、
中間焼鈍温度が260℃未満では、再結晶化のために必
要な熱エネルギーが十分に得られず、工業的には不適当
な焼鈍(概ね50時間以上)を施さなければ十分な再結
晶が起こらない。しかし、中間焼鈍温度が400℃を超
えると、中間焼鈍時の再結晶組織の粗大化が起こり、フ
ラットベーキング後に十分な強度が得られない。このた
め、中間焼鈍温度は260乃至400℃とする。なお、
中間焼鈍時間については、特に制約を受けないが、前述
の効果を十分に得るためには、30分以上であることが
望ましい。また、焼鈍時間が10時間を超えると、初期
目的が達成されているので製造コストが上昇するため、
10時間以下が望ましい。
て、R−方位の成長を促進し、成長させた分だけ、最終
焼鈍のR−方位を多くするために行う。このため、中間
焼鈍により再結晶化を引き起こす必要がある。従って、
中間焼鈍温度が260℃未満では、再結晶化のために必
要な熱エネルギーが十分に得られず、工業的には不適当
な焼鈍(概ね50時間以上)を施さなければ十分な再結
晶が起こらない。しかし、中間焼鈍温度が400℃を超
えると、中間焼鈍時の再結晶組織の粗大化が起こり、フ
ラットベーキング後に十分な強度が得られない。このた
め、中間焼鈍温度は260乃至400℃とする。なお、
中間焼鈍時間については、特に制約を受けないが、前述
の効果を十分に得るためには、30分以上であることが
望ましい。また、焼鈍時間が10時間を超えると、初期
目的が達成されているので製造コストが上昇するため、
10時間以下が望ましい。
【0032】次に、中間焼鈍後の冷間加工の加工率につ
いては、同様に、再結晶核を十分に得るために、以下の
ように規制する。中間焼鈍の加工率が70%未満である
と、加工歪みが不足して、再結晶核が十分得られないた
め、70%以上であることが必要である。しかし、冷間
加工率が90%を超えると、仕上げ板厚に対するホット
コイルの板厚が厚くなり過ぎ、仕上圧延により製品板厚
を得にくくなるため、工業的に不適当となる。このため
に、中間焼鈍後の加工率は70乃至90%とする必要が
ある。
いては、同様に、再結晶核を十分に得るために、以下の
ように規制する。中間焼鈍の加工率が70%未満である
と、加工歪みが不足して、再結晶核が十分得られないた
め、70%以上であることが必要である。しかし、冷間
加工率が90%を超えると、仕上げ板厚に対するホット
コイルの板厚が厚くなり過ぎ、仕上圧延により製品板厚
を得にくくなるため、工業的に不適当となる。このため
に、中間焼鈍後の加工率は70乃至90%とする必要が
ある。
【0033】なお、本発明において、フラットベーキン
グ条件は特に規定しないが、同工程は磁気ディスクのフ
ラットネス(平坦度)改善のために行う処理であり、前
述の如く、平坦な定盤間にディスクを数枚乃至数十枚は
さみ、加圧しながら300乃至400℃の温度で30分
以上の熱処理を行うものである。
グ条件は特に規定しないが、同工程は磁気ディスクのフ
ラットネス(平坦度)改善のために行う処理であり、前
述の如く、平坦な定盤間にディスクを数枚乃至数十枚は
さみ、加圧しながら300乃至400℃の温度で30分
以上の熱処理を行うものである。
【0034】なお、冷間加工工程の後工程については、
定法に従えばよく、以下に一例を示す。通常の圧延板は
粗度が例えばR =0.1乃至0.5μmとディスク基
盤としては大きく、また歪みも更に低下させる必要があ
るので、切削又は研磨によりディスク表面を削除し、所
謂サブストレートとする。このサブストレートに下地メ
ッキを行う。
定法に従えばよく、以下に一例を示す。通常の圧延板は
粗度が例えばR =0.1乃至0.5μmとディスク基
盤としては大きく、また歪みも更に低下させる必要があ
るので、切削又は研磨によりディスク表面を削除し、所
謂サブストレートとする。このサブストレートに下地メ
ッキを行う。
【0035】メッキ工程は通常、脱脂、エッチング、Z
n置換等、前処理工程及び実際のメッキ膜形成工程から
なる。メッキ膜には通常Ni−P等の非磁性のものを使
用する。このメッキ工程は、ディスク表面に硬さを付与
し、HDDとして使用した場合にヘッドクラッシュ等に
よる損傷を防止するために行う。そこで、強度向上のた
めには、最低5μm以上のメッキ厚とするのが望まし
く、またあまり厚くすると、メッキ液が多量に必要であ
り、製造コストが上昇するため、20μmを超えるもの
とするのは好ましくない。このメッキ工程により、所謂
下地メッキ基盤を作製できる。
n置換等、前処理工程及び実際のメッキ膜形成工程から
なる。メッキ膜には通常Ni−P等の非磁性のものを使
用する。このメッキ工程は、ディスク表面に硬さを付与
し、HDDとして使用した場合にヘッドクラッシュ等に
よる損傷を防止するために行う。そこで、強度向上のた
めには、最低5μm以上のメッキ厚とするのが望まし
く、またあまり厚くすると、メッキ液が多量に必要であ
り、製造コストが上昇するため、20μmを超えるもの
とするのは好ましくない。このメッキ工程により、所謂
下地メッキ基盤を作製できる。
【0036】この下地メッキ基盤は次に研磨工程に供せ
られ、メッキ欠陥を除去し、表面の平滑性を高める。更
に、所謂テクスチャ処理を必要に応じて行い、スパッタ
等により磁性膜を形成した後、磁気ディスクが完成す
る。
られ、メッキ欠陥を除去し、表面の平滑性を高める。更
に、所謂テクスチャ処理を必要に応じて行い、スパッタ
等により磁性膜を形成した後、磁気ディスクが完成す
る。
【0037】
【実施例】次に、本発明の実施例に係る磁気ディスク基
盤用ブランクを製造し、その特性を評価した結果につい
て、本発明の範囲から外れる比較例と比較して説明す
る。
盤用ブランクを製造し、その特性を評価した結果につい
て、本発明の範囲から外れる比較例と比較して説明す
る。
【0038】第1実施例 下記表1に示す化学成分を有するアルミニウム合金を造
塊し、510℃で均熱処理を行った後、熱間圧延を5m
m厚まで行い、更に冷間圧延を行い板厚0.83mm
(冷間加工率83%)を得た。350℃に3時間加熱す
る熱処理を行い、ビッカース硬度計により硬さを測定
し、JIS5号試験片を用いて引っ張り強度を測定し
た。評価は、硬度60MHv以上、耐力100N/mm
2以上を◎(優)、硬度57MHv以上、耐力90N/
mm2以上を○(良)、それ以下のものを×(劣)とし
た。また、得られた冷間圧延板を外径95mm、内径2
5mmに打ち抜き加工を行い、次いで350℃×3hで
歪み取り焼鈍を行い、所謂ブランクディスクを作製し、
X線による積分強度を理学電気(株)社製RAD−Cに
より測定した。測定条件は、管電圧40KV、管電流5
0mAとし、ターゲットにはCuターゲット、2θ角=
30乃至140°とした。サブストレート加工は下記表
2に示す条件で行った。研削加工速度の評価は、15μ
m/分以上を◎(優)、10μm/分以上を○(良)、
それ以下を×(劣)とした。
塊し、510℃で均熱処理を行った後、熱間圧延を5m
m厚まで行い、更に冷間圧延を行い板厚0.83mm
(冷間加工率83%)を得た。350℃に3時間加熱す
る熱処理を行い、ビッカース硬度計により硬さを測定
し、JIS5号試験片を用いて引っ張り強度を測定し
た。評価は、硬度60MHv以上、耐力100N/mm
2以上を◎(優)、硬度57MHv以上、耐力90N/
mm2以上を○(良)、それ以下のものを×(劣)とし
た。また、得られた冷間圧延板を外径95mm、内径2
5mmに打ち抜き加工を行い、次いで350℃×3hで
歪み取り焼鈍を行い、所謂ブランクディスクを作製し、
X線による積分強度を理学電気(株)社製RAD−Cに
より測定した。測定条件は、管電圧40KV、管電流5
0mAとし、ターゲットにはCuターゲット、2θ角=
30乃至140°とした。サブストレート加工は下記表
2に示す条件で行った。研削加工速度の評価は、15μ
m/分以上を◎(優)、10μm/分以上を○(良)、
それ以下を×(劣)とした。
【0039】更に、市販のメッキ液を使用してNi−P
を施し、メッキ欠陥の評価を行った、評価方法は200
倍の光学顕微鏡視野下でカウントを行い、ディスク1枚
につき60視野、ディスク10枚の測定を行った後、1
mm2当たりへ換算した。評価は、10μm以上のノジ
ュールが1個/mm2未満、且つピットがないものを◎
(優)、10μm以上のノジュールが1個/mm2以上
5個/mm2未満、且つピットがないものを○(良)、
ノジュールが5個/mm2以上若しくはピットが存在す
るものを×(劣)とした。
を施し、メッキ欠陥の評価を行った、評価方法は200
倍の光学顕微鏡視野下でカウントを行い、ディスク1枚
につき60視野、ディスク10枚の測定を行った後、1
mm2当たりへ換算した。評価は、10μm以上のノジ
ュールが1個/mm2未満、且つピットがないものを◎
(優)、10μm以上のノジュールが1個/mm2以上
5個/mm2未満、且つピットがないものを○(良)、
ノジュールが5個/mm2以上若しくはピットが存在す
るものを×(劣)とした。
【0040】これらの評価結果を下記表3に示す、本発
明の実施例のアルミニウム合金はいずれも優れた研削加
工性と十分な強度、メッキ性を兼ね備えていた。
明の実施例のアルミニウム合金はいずれも優れた研削加
工性と十分な強度、メッキ性を兼ね備えていた。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】第2実施例 次に、研削性に及ぼす冷間加工率の影響を調査した結果
について説明する。下記表4に示す化学成分を有するア
ルミニウム合金を第1実施例と同様に造塊し、510℃
で均熱処理を行った後、熱間圧延を後工程の冷間加工工
程で所定の冷間加工率が得られる板厚まで行った。この
熱間加工における板厚を下記表5に示す。更に、冷間圧
延を行い、板厚を0.83mmとした。次いで、350
℃に3時間加熱する熱処理を行い、ビッカース硬度計に
より硬さを測定し、JIS5号試験片を用いて引っ張り
強度を測定した。評価は、硬度60MHv以上、耐力1
00N/mm2以上を◎(優)、硬度57MHv以上、
耐力90N/mm2以上を○(良)、それ以下のものを
×(劣)とした。また、得られた冷間圧延板を外径95
mm、内径25mmに打ち抜き加工し、次いで350℃
に3時間加熱して歪み取り焼鈍を行い、所謂ブランクデ
ィスクを作製し、第1実施例と同様に、X線による積分
強度測定、前述の表2に示す条件でサブストレート加工
を行った。研削加工速度の評価は、15μm/分以上を
◎(優)、10μm/分以上を○(良)、それ以下を×
(劣)とした。
について説明する。下記表4に示す化学成分を有するア
ルミニウム合金を第1実施例と同様に造塊し、510℃
で均熱処理を行った後、熱間圧延を後工程の冷間加工工
程で所定の冷間加工率が得られる板厚まで行った。この
熱間加工における板厚を下記表5に示す。更に、冷間圧
延を行い、板厚を0.83mmとした。次いで、350
℃に3時間加熱する熱処理を行い、ビッカース硬度計に
より硬さを測定し、JIS5号試験片を用いて引っ張り
強度を測定した。評価は、硬度60MHv以上、耐力1
00N/mm2以上を◎(優)、硬度57MHv以上、
耐力90N/mm2以上を○(良)、それ以下のものを
×(劣)とした。また、得られた冷間圧延板を外径95
mm、内径25mmに打ち抜き加工し、次いで350℃
に3時間加熱して歪み取り焼鈍を行い、所謂ブランクデ
ィスクを作製し、第1実施例と同様に、X線による積分
強度測定、前述の表2に示す条件でサブストレート加工
を行った。研削加工速度の評価は、15μm/分以上を
◎(優)、10μm/分以上を○(良)、それ以下を×
(劣)とした。
【0045】これらの評価結果を下記表6に示す。本発
明の実施例のアルミニウム合金はいずれも優れた研削加
工性と十分な強度を兼ね備えたアルミニウム合金である
ことがわかる。
明の実施例のアルミニウム合金はいずれも優れた研削加
工性と十分な強度を兼ね備えたアルミニウム合金である
ことがわかる。
【0046】
【表4】
【0047】
【表5】
【0048】
【表6】
【0049】第3実施例 本実施例は研削性に及ぼす中間焼鈍条件の影響を調査し
たものである。第2実施例と同様に、表4に示す化学成
分を有するアルミニウム合金を用い、第1実施例と同様
に造塊し、510℃で均熱処理を行った後、熱間圧延を
5mm厚まで行った後に、下記表7に示す条件で中間焼
鈍を行い、冷間圧延で板厚を0.83mm(冷間加工率
83%)に仕上げた。更に、350℃に3時間加熱する
熱処理を行い、ビッカース硬度計により硬さを測定し、
JIS5号試験片を用いて引っ張り強度を測定した。評
価は、硬度60MHv以上、耐力100N/mm2以上
を◎(優)、硬度57MHv以上、耐力90N/mm2
以上を○(良)、それ以下のものを×(劣)とした。ま
た、得られた冷間圧延板を外径95mm、内径25mm
に打ち抜き加工を行い、次いで350℃に3時間加熱す
る歪み取り焼鈍を行い、所謂ブランクディスクを作製
し、第1実施例と同様に、X線による積分強度を測定
し、表2に示す条件でサブストレート加工を行った。
たものである。第2実施例と同様に、表4に示す化学成
分を有するアルミニウム合金を用い、第1実施例と同様
に造塊し、510℃で均熱処理を行った後、熱間圧延を
5mm厚まで行った後に、下記表7に示す条件で中間焼
鈍を行い、冷間圧延で板厚を0.83mm(冷間加工率
83%)に仕上げた。更に、350℃に3時間加熱する
熱処理を行い、ビッカース硬度計により硬さを測定し、
JIS5号試験片を用いて引っ張り強度を測定した。評
価は、硬度60MHv以上、耐力100N/mm2以上
を◎(優)、硬度57MHv以上、耐力90N/mm2
以上を○(良)、それ以下のものを×(劣)とした。ま
た、得られた冷間圧延板を外径95mm、内径25mm
に打ち抜き加工を行い、次いで350℃に3時間加熱す
る歪み取り焼鈍を行い、所謂ブランクディスクを作製
し、第1実施例と同様に、X線による積分強度を測定
し、表2に示す条件でサブストレート加工を行った。
【0050】研削加工速度の評価は、15μm/分以上
を◎(優)、10μm/分以上を○(良)、それ以下を
×(劣)とした。機械的性質及び研削加工性の評価結果
を下記表8に示す。本発明の実施例はいずれも優れた研
削加工性と十分な強度を兼ね備えたアルミニウム合金で
あることがわかる。
を◎(優)、10μm/分以上を○(良)、それ以下を
×(劣)とした。機械的性質及び研削加工性の評価結果
を下記表8に示す。本発明の実施例はいずれも優れた研
削加工性と十分な強度を兼ね備えたアルミニウム合金で
あることがわかる。
【0051】
【表7】
【0052】
【表8】
【0053】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
研削性が極めて向上すると共に、良好なメッキ性及び十
分な強度を有するアルミニウム合金性磁気ディスク基盤
用ブランクを製造できるので、本発明はハードディスク
用アルミニウム合金基盤の加工コストの削減に著しく寄
与する。
研削性が極めて向上すると共に、良好なメッキ性及び十
分な強度を有するアルミニウム合金性磁気ディスク基盤
用ブランクを製造できるので、本発明はハードディスク
用アルミニウム合金基盤の加工コストの削減に著しく寄
与する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C22F 1/00 661 C22F 1/00 661D 684 684C 691 691B 694 694A
Claims (5)
- 【請求項1】 アルミニウム合金製の磁気ディスク基盤
用ブランクにおいて、結晶方位(110)面のX線積分
強度I(110)と結晶方位(100)面のX線積分強
度I(100)との比I(110)/I(100)が
0.4を超えるものであることを特徴とする磁気ディス
ク基盤用アルミニウム合金ブランク。 - 【請求項2】 Mg:3.0重量%以上を含有し、C
r:0.02乃至0.1重量%及びZr:0.005乃
至0.1重量%からなる群から選択された元素を1種以
上含有し、残部がAl及び不純物からなり、前記不純物
のうち、Fe及びSiを夫々Fe:0.05重量%以
下、Si:0.05重量%以下に規制されたアルミニウ
ム合金を鋳造し、面削、均質化処理、熱間圧延、70乃
至90%の冷間加工率による冷間圧延の各工程を実施
し、結晶方位(110)面のX線積分強度I(110)
と(結晶方位(100)面のX線積分強度I(100)
との比I(110)/I(100)が0.4を超えるア
ルミニウム合金ブランクを製造することを特徴とする磁
気ディスク基盤用アルミニウム合金ブランクの製造方
法。 - 【請求項3】 更に、必須元素として、Mn:0.05
乃至0.5重量%を含有することを特徴とする請求項2
に記載の磁気ディスク基盤用アルミニウム合金ブランク
の製造方法。 - 【請求項4】 更に、選択元素として、Cu:0.02
乃至0.1重量%及びZn:0.02乃至0.5重量%
からなる群から選択された元素を1種以上含有すること
を特徴とする請求項2又は3に記載の磁気ディスク基盤
用アルミニウム合金ブランクの製造方法。 - 【請求項5】 前記冷間圧延工程の前に、焼鈍温度が2
60乃至400℃の焼鈍工程を設けることを特徴とする
請求項2乃至4のいずれか1項に記載の磁気ディスク基
盤用アルミニウム合金ブランクの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10072735A JPH11269593A (ja) | 1998-03-20 | 1998-03-20 | 磁気ディスク基盤用アルミニウム合金ブランク及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10072735A JPH11269593A (ja) | 1998-03-20 | 1998-03-20 | 磁気ディスク基盤用アルミニウム合金ブランク及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11269593A true JPH11269593A (ja) | 1999-10-05 |
Family
ID=13497923
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10072735A Pending JPH11269593A (ja) | 1998-03-20 | 1998-03-20 | 磁気ディスク基盤用アルミニウム合金ブランク及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11269593A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2020102294A (ja) * | 2018-12-20 | 2020-07-02 | 古河電気工業株式会社 | 磁気ディスク用アルミニウム合金基板及びその製造方法、並びに磁気ディスク用アルミニウム合金基板を用いた磁気ディスク |
-
1998
- 1998-03-20 JP JP10072735A patent/JPH11269593A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2020102294A (ja) * | 2018-12-20 | 2020-07-02 | 古河電気工業株式会社 | 磁気ディスク用アルミニウム合金基板及びその製造方法、並びに磁気ディスク用アルミニウム合金基板を用いた磁気ディスク |
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