JPH11269773A - 透湿防水性積層布帛の製造方法 - Google Patents
透湿防水性積層布帛の製造方法Info
- Publication number
- JPH11269773A JPH11269773A JP7170498A JP7170498A JPH11269773A JP H11269773 A JPH11269773 A JP H11269773A JP 7170498 A JP7170498 A JP 7170498A JP 7170498 A JP7170498 A JP 7170498A JP H11269773 A JPH11269773 A JP H11269773A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fabric
- resin
- moisture
- polyurethane resin
- synthetic polymer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Manufacturing Of Multi-Layer Textile Fabrics (AREA)
- Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 高い防水性と透湿性を両立させ,蒸れ感の少
ない,着用快適性にも優れ,しかも裏地の耐剥離性の良
好な透湿防水性積層布帛の製造方法を提供する。 【解決手段】 表地用繊維布帛の片面に,実質的に無孔
で,平均粒径が0.1μm以下の無水二酸化ケイ素微粉末
を含有するポリウレタン樹脂主体の合成重合体溶液を塗
布して湿式製膜し,その樹脂膜面と裏地用繊維布帛の片
面にポリウレタン樹脂主体の合成重合体溶液を塗布した
樹脂面を直接ラミネートして透湿防水性積層布帛を製造
する。
ない,着用快適性にも優れ,しかも裏地の耐剥離性の良
好な透湿防水性積層布帛の製造方法を提供する。 【解決手段】 表地用繊維布帛の片面に,実質的に無孔
で,平均粒径が0.1μm以下の無水二酸化ケイ素微粉末
を含有するポリウレタン樹脂主体の合成重合体溶液を塗
布して湿式製膜し,その樹脂膜面と裏地用繊維布帛の片
面にポリウレタン樹脂主体の合成重合体溶液を塗布した
樹脂面を直接ラミネートして透湿防水性積層布帛を製造
する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,雨衣,外衣,登山
衣等の各種衣料用として用いられる透湿性能および防水
性能の双方に優れた透湿防水性積層布帛の製造方法に関
するものである。
衣等の各種衣料用として用いられる透湿性能および防水
性能の双方に優れた透湿防水性積層布帛の製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】透湿性と防水性を合わせもつ透湿防水性
布帛は,身体からの発汗による水蒸気を衣服外へ放出す
る機能と,雨が衣服内に侵入するのを防ぐ機能を有して
おり,これらの機能を付与するために,糸を高密度に織
り込んだ高密度織物や,ポリウレタン系樹脂,ポリアミ
ノ酸系樹脂,ポリエステル系樹脂,ポリアミド系樹脂,
ポリテトラフルオロエチレン樹脂等を布帛にコーティン
グまたはフィルム状でラミネートしたものがよく知られ
ている。これらは,スポーツ衣料や防寒衣料等に使用さ
れ,その中でも,運動に伴う発汗量の比較的多いスポー
ツ衣料やアウトドア衣料分野に多く用いられており,ス
キー,アスレチック,登山等の分野では,必要不可欠な
素材となっている。
布帛は,身体からの発汗による水蒸気を衣服外へ放出す
る機能と,雨が衣服内に侵入するのを防ぐ機能を有して
おり,これらの機能を付与するために,糸を高密度に織
り込んだ高密度織物や,ポリウレタン系樹脂,ポリアミ
ノ酸系樹脂,ポリエステル系樹脂,ポリアミド系樹脂,
ポリテトラフルオロエチレン樹脂等を布帛にコーティン
グまたはフィルム状でラミネートしたものがよく知られ
ている。これらは,スポーツ衣料や防寒衣料等に使用さ
れ,その中でも,運動に伴う発汗量の比較的多いスポー
ツ衣料やアウトドア衣料分野に多く用いられており,ス
キー,アスレチック,登山等の分野では,必要不可欠な
素材となっている。
【0003】このような従来の透湿防水性布帛の中で,
高密度織物タイプは,十分な透湿性能を有しているが,
防水性能は高々0.1kgf/cm2 程度であり,一方,樹脂
層を有するタイプのうち,樹脂層が有孔のものは,一般
に優れた透湿性能を得やすいが,防水性能は0.2〜0.3
kgf/cm2 程度しか得られず,また,他方,樹脂層が無
孔のものは,優れた防水性能を得やすいが,透湿性能は
ほとんどないか,多くても4000g/m2 ・24hrs
程度のものしか得られていない。このような欠点を補う
ために,繊維布帛上にまず有孔の高透湿性樹脂層を形成
し,その上に無孔の樹脂層を薄く形成して優れた透湿性
能と防水性能を得る方法が試みられており,この方法で
は優れた防水性能は得られるものの,透湿性能は高々3
000〜5000g/m2 ・24hrs 程度のものしか得
られていない。
高密度織物タイプは,十分な透湿性能を有しているが,
防水性能は高々0.1kgf/cm2 程度であり,一方,樹脂
層を有するタイプのうち,樹脂層が有孔のものは,一般
に優れた透湿性能を得やすいが,防水性能は0.2〜0.3
kgf/cm2 程度しか得られず,また,他方,樹脂層が無
孔のものは,優れた防水性能を得やすいが,透湿性能は
ほとんどないか,多くても4000g/m2 ・24hrs
程度のものしか得られていない。このような欠点を補う
ために,繊維布帛上にまず有孔の高透湿性樹脂層を形成
し,その上に無孔の樹脂層を薄く形成して優れた透湿性
能と防水性能を得る方法が試みられており,この方法で
は優れた防水性能は得られるものの,透湿性能は高々3
000〜5000g/m2 ・24hrs 程度のものしか得
られていない。
【0004】そこで本発明者らは,特開平5−7898
4号にて平均粒径が0.1μm以下の無水二酸化ケイ素微
粉末を1重量%以上含有せしめたポリウレタン樹脂皮膜
を有するコーティング布帛の加工方法を提案し,透湿度
7000g/m2 ・24hrs以上,耐水圧0.6kgf/cm
2 以上の透湿防水性布帛を得ることに成功した。 しか
しながら,特に外気温が低い環境下でこの布帛を用いた
登山衣等を着用した場合には,結露現象を生じやすい問
題点がある。その対策として,一般的には,接着剤を介
してナイロントリコット布等の裏地を貼りつける等の手
段が縫製上のメリットも含めて行われていることが多い
が,接着剤占有面積が大きいときには透湿性が低下して
しまい,接着剤占有面積が少ないときには着用あるいは
洗濯により裏地が剥離しやすいという問題点を有してい
た。
4号にて平均粒径が0.1μm以下の無水二酸化ケイ素微
粉末を1重量%以上含有せしめたポリウレタン樹脂皮膜
を有するコーティング布帛の加工方法を提案し,透湿度
7000g/m2 ・24hrs以上,耐水圧0.6kgf/cm
2 以上の透湿防水性布帛を得ることに成功した。 しか
しながら,特に外気温が低い環境下でこの布帛を用いた
登山衣等を着用した場合には,結露現象を生じやすい問
題点がある。その対策として,一般的には,接着剤を介
してナイロントリコット布等の裏地を貼りつける等の手
段が縫製上のメリットも含めて行われていることが多い
が,接着剤占有面積が大きいときには透湿性が低下して
しまい,接着剤占有面積が少ないときには着用あるいは
洗濯により裏地が剥離しやすいという問題点を有してい
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は,このような
現状に鑑みて行われたもので,高い防水性能と透湿性能
を両立させ,着用快適性に優れ,しかも裏地が剥離しに
くい透湿防水性積層布帛を得ることを目的とするもので
ある。
現状に鑑みて行われたもので,高い防水性能と透湿性能
を両立させ,着用快適性に優れ,しかも裏地が剥離しに
くい透湿防水性積層布帛を得ることを目的とするもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するもので,次の構成よりなるものである。すなわち本
発明は「表地用繊維布帛の片面に,実質的に無孔で,平
均粒径が0.1μm以下の無水二酸化ケイ素微粉末を1重
量%以上含有するポリウレタン樹脂主体の合成重合体溶
液を塗布し,湿式製膜した後,この樹脂膜面に裏地用繊
維布帛の片面にポリウレタン樹脂主体の合成重合体溶液
を塗布した樹脂面を直接ラミネートすることを特徴とす
る透湿防水性積層布帛の製造方法」を要旨とするもので
ある。
するもので,次の構成よりなるものである。すなわち本
発明は「表地用繊維布帛の片面に,実質的に無孔で,平
均粒径が0.1μm以下の無水二酸化ケイ素微粉末を1重
量%以上含有するポリウレタン樹脂主体の合成重合体溶
液を塗布し,湿式製膜した後,この樹脂膜面に裏地用繊
維布帛の片面にポリウレタン樹脂主体の合成重合体溶液
を塗布した樹脂面を直接ラミネートすることを特徴とす
る透湿防水性積層布帛の製造方法」を要旨とするもので
ある。
【0007】
【発明の実施の形態】以下,本発明について詳細に説明
を行う。本発明では,まず,表地用の繊維布帛に透湿防
水性樹脂膜を形成する。ここで用いる表地用の繊維布帛
としては,ナイロン6,ナイロン66で代表されるポリ
アミド系合成繊維や,ポリエチレンテレフタレートで代
表されるポリエステル系合成繊維,ポリアクリロニトリ
ル系合成繊維,ポリビニルアルコール系合成繊維,トリ
アセテート等の半合成繊維あるいはナイロン6/木綿,
ポリエチレンテレフタレート/木綿等の混合繊維からな
る織物,編物,不織布等を挙げることができる。
を行う。本発明では,まず,表地用の繊維布帛に透湿防
水性樹脂膜を形成する。ここで用いる表地用の繊維布帛
としては,ナイロン6,ナイロン66で代表されるポリ
アミド系合成繊維や,ポリエチレンテレフタレートで代
表されるポリエステル系合成繊維,ポリアクリロニトリ
ル系合成繊維,ポリビニルアルコール系合成繊維,トリ
アセテート等の半合成繊維あるいはナイロン6/木綿,
ポリエチレンテレフタレート/木綿等の混合繊維からな
る織物,編物,不織布等を挙げることができる。
【0008】本発明では,上記の繊維布帛に撥水剤処理
を施したものを用いてもよい。これは,透湿防水性布帛
の製造時に樹脂溶液の布帛内部への浸透を防ぐための一
手段である。この場合の撥水剤としては,パラフィン系
撥水剤やポリシロキサン系撥水剤,フッ素系撥水剤等の
公知のものを使用すればよく,その処理も,一般に行わ
れているパディング法,スプレー法等公知の方法で行え
ばよい。特に良好な撥水性を必要とする場合にはフッ素
系撥水剤を使用し,例えば,アサヒガード730(旭硝
子株式会社製,フッ素系撥水剤エマルジョン)を5%の
水分散液でパディング(絞り率35%)した後,160
℃で1分間の熱処理を行う方法等によって行えばよい。
を施したものを用いてもよい。これは,透湿防水性布帛
の製造時に樹脂溶液の布帛内部への浸透を防ぐための一
手段である。この場合の撥水剤としては,パラフィン系
撥水剤やポリシロキサン系撥水剤,フッ素系撥水剤等の
公知のものを使用すればよく,その処理も,一般に行わ
れているパディング法,スプレー法等公知の方法で行え
ばよい。特に良好な撥水性を必要とする場合にはフッ素
系撥水剤を使用し,例えば,アサヒガード730(旭硝
子株式会社製,フッ素系撥水剤エマルジョン)を5%の
水分散液でパディング(絞り率35%)した後,160
℃で1分間の熱処理を行う方法等によって行えばよい。
【0009】上述の繊維布帛の片面に,本発明では,実
質的に無孔で,平均粒径が0.1μm以下の無水二酸化ケ
イ素微粉末を1重量%以上含有するポリウレタン樹脂主
体の合成重合体溶液を塗布し,湿式製膜する。ここでい
うポリウレタン樹脂主体の合成重合体は,ポリウレタン
成分を50〜100重量%含むものをいい,その他の合
成重合体としては,例えば,ポリアクリル酸,ポリ塩化
ビニル,ポリスチレン,ポリブタジエン,ポリアミノ酸
等やこれらの共重合体等を50重量%未満の範囲で含ん
でいてもよく,勿論,フッ素やシリコン等で変性した化
合物も本発明で使用できる。
質的に無孔で,平均粒径が0.1μm以下の無水二酸化ケ
イ素微粉末を1重量%以上含有するポリウレタン樹脂主
体の合成重合体溶液を塗布し,湿式製膜する。ここでい
うポリウレタン樹脂主体の合成重合体は,ポリウレタン
成分を50〜100重量%含むものをいい,その他の合
成重合体としては,例えば,ポリアクリル酸,ポリ塩化
ビニル,ポリスチレン,ポリブタジエン,ポリアミノ酸
等やこれらの共重合体等を50重量%未満の範囲で含ん
でいてもよく,勿論,フッ素やシリコン等で変性した化
合物も本発明で使用できる。
【0010】ポリウレタン樹脂自体は,イソシアネート
とポリオールを反応せしめて得られる共重合体であり,
イソシアネート成分として芳香族ジイソシアネート,脂
肪族ジイソシアネートおよび脂環族ジイソシアネートの
単独またはこれらの混合物を用い,例えば,トリレン2,
4−ジイソシアネート,4,4'−ジフェニルメタンジイ
ソシアネート,1,6−ヘキサンジイソシアネート,1,4
−シクロヘキサンジイソシアネート等を主成分として用
い,必要に応じ3官能以上のポリイソシアネートを使用
してもよい。また,ポリオール成分としては,ポリエー
テルポリオール,ポリエステルポリオールを用い,ポリ
エーテルポリオールとしては,例えば,ポリエチレング
リコール,ポリプロピレングリコール,ポリテトラメチ
レングリコール等を用い,ポリエステルポリオールとし
ては,例えば,エチレングリコール,プロピレングリコ
ール等のジオールとアジピン酸,セバチン酸等の2塩基
酸との反応生成物やカプロラクトン等の開環重合物を用
いる。
とポリオールを反応せしめて得られる共重合体であり,
イソシアネート成分として芳香族ジイソシアネート,脂
肪族ジイソシアネートおよび脂環族ジイソシアネートの
単独またはこれらの混合物を用い,例えば,トリレン2,
4−ジイソシアネート,4,4'−ジフェニルメタンジイ
ソシアネート,1,6−ヘキサンジイソシアネート,1,4
−シクロヘキサンジイソシアネート等を主成分として用
い,必要に応じ3官能以上のポリイソシアネートを使用
してもよい。また,ポリオール成分としては,ポリエー
テルポリオール,ポリエステルポリオールを用い,ポリ
エーテルポリオールとしては,例えば,ポリエチレング
リコール,ポリプロピレングリコール,ポリテトラメチ
レングリコール等を用い,ポリエステルポリオールとし
ては,例えば,エチレングリコール,プロピレングリコ
ール等のジオールとアジピン酸,セバチン酸等の2塩基
酸との反応生成物やカプロラクトン等の開環重合物を用
いる。
【0011】上述のポリウレタン樹脂主体の合成重合体
を用いて高耐水圧で,かつ高透湿性能を発現させる有孔
の樹脂層を形成せしめるために,本発明では,これに実
質的に無孔で,平均粒径が0.1μm以下の無水二酸化ケ
イ素微粉末を併用し,N,N−ジメチルホルムアミド等
の極性有機溶剤を用いてポリウレタン樹脂主体の合成重
合体溶液とする。実質的に無孔の無水二酸化ケイ素微粉
末は,一般にハロゲン化ケイ素の気相酸化法,燃焼加水
分解法や電弧法等の乾式法によって得られる二酸化ケイ
素微粉末であり,これらの方法で得られた微粉末は,そ
の内部に細孔をもたず,実質的に無孔で,粒径が0.1μ
m以下であると同時に,非常に多いN,N−ジメチルホ
ルムアミド吸着量を有し,しかも,一般的な二酸化ケイ
素微粉末と同様に,粒子表面にシラノール基を多数有し
ているため,親水性物質となっている。
を用いて高耐水圧で,かつ高透湿性能を発現させる有孔
の樹脂層を形成せしめるために,本発明では,これに実
質的に無孔で,平均粒径が0.1μm以下の無水二酸化ケ
イ素微粉末を併用し,N,N−ジメチルホルムアミド等
の極性有機溶剤を用いてポリウレタン樹脂主体の合成重
合体溶液とする。実質的に無孔の無水二酸化ケイ素微粉
末は,一般にハロゲン化ケイ素の気相酸化法,燃焼加水
分解法や電弧法等の乾式法によって得られる二酸化ケイ
素微粉末であり,これらの方法で得られた微粉末は,そ
の内部に細孔をもたず,実質的に無孔で,粒径が0.1μ
m以下であると同時に,非常に多いN,N−ジメチルホ
ルムアミド吸着量を有し,しかも,一般的な二酸化ケイ
素微粉末と同様に,粒子表面にシラノール基を多数有し
ているため,親水性物質となっている。
【0012】本発明では,粒子表面にシラノール基を多
数有している二酸化ケイ素微粉末で十分な効果を有して
いるが,この親水性二酸化ケイ素微粉末をポリウレタン
樹脂主体の合成重合体溶液に均一分散させると,樹脂溶
液の粘性が強いチクソトロピックとなりやすく,かつ水
分も吸着しやすいので,コーティング操業上注意が必要
となり,また,得られた樹脂皮膜は親水化されているの
で,漏水性の観点から若干の不利を生ずる。これらの欠
点を補う意味で,上記微粉末にトリメチルクロロシラ
ン,ジメチルジクロロシラン,エチルアルコール,イソ
プロピルアルコール等の物質をシラノール基と反応させ
て微粒子表面を疎水性とした二酸化ケイ素微粉末を使用
することが有効であり,この疎水性の微粉末を使用する
と,あまりチクソトロピックとならず,水分の吸着量も
少ないので,物質自体の安定性に優れ,操業上有利にな
る。
数有している二酸化ケイ素微粉末で十分な効果を有して
いるが,この親水性二酸化ケイ素微粉末をポリウレタン
樹脂主体の合成重合体溶液に均一分散させると,樹脂溶
液の粘性が強いチクソトロピックとなりやすく,かつ水
分も吸着しやすいので,コーティング操業上注意が必要
となり,また,得られた樹脂皮膜は親水化されているの
で,漏水性の観点から若干の不利を生ずる。これらの欠
点を補う意味で,上記微粉末にトリメチルクロロシラ
ン,ジメチルジクロロシラン,エチルアルコール,イソ
プロピルアルコール等の物質をシラノール基と反応させ
て微粒子表面を疎水性とした二酸化ケイ素微粉末を使用
することが有効であり,この疎水性の微粉末を使用する
と,あまりチクソトロピックとならず,水分の吸着量も
少ないので,物質自体の安定性に優れ,操業上有利にな
る。
【0013】ここでいうN,N−ジメチルホルムアミド
吸着量とは,無機微粉末5gをガラス平板上に置き,
N,N−ジメチルホルムアミドを1滴滴下するごとにス
テンレス製のへらを用いて練り合わせる作業を繰り返
し,N,N−ジメチルホルムアミドの1滴で急激に軟ら
かくなる直前までに要したN,N−ジメチルホルムアミ
ドの体積(単位:ミリリットル)を意味しており,JI
S K−5101の煮あまに油の代わりにN,N−ジメ
チルホルムアミドを用いたものである。本発明方法で用
いられる微粉末は,主として無水二酸化ケイ素微粉末で
あればよく,その他に不純物として,あるいは混合物と
して酸化アルミニウム,酸化マグネシウム等や一般的な
充填剤,顔料等が含有されていても何ら問題はない。
吸着量とは,無機微粉末5gをガラス平板上に置き,
N,N−ジメチルホルムアミドを1滴滴下するごとにス
テンレス製のへらを用いて練り合わせる作業を繰り返
し,N,N−ジメチルホルムアミドの1滴で急激に軟ら
かくなる直前までに要したN,N−ジメチルホルムアミ
ドの体積(単位:ミリリットル)を意味しており,JI
S K−5101の煮あまに油の代わりにN,N−ジメ
チルホルムアミドを用いたものである。本発明方法で用
いられる微粉末は,主として無水二酸化ケイ素微粉末で
あればよく,その他に不純物として,あるいは混合物と
して酸化アルミニウム,酸化マグネシウム等や一般的な
充填剤,顔料等が含有されていても何ら問題はない。
【0014】本発明で使用する無水二酸化ケイ素微粉末
は,二酸化ケイ素成分として60%以上含有しているも
のをいう。使用する微粉末の大きさは,平均粒径が0.1
μm以下であることが必要であり,0.05μm以下にす
ると,効果の点でより一層好ましい。0.1μmより大き
いと,得られるコーティング布帛の透湿膜の微細孔の孔
径が大きくなりすぎて防水性能を低下させるので好まし
くない。また,無水二酸化ケイ素微粉末は,ポリウレタ
ン樹脂主体の合成重合体からなる樹脂層に対し,均一に
1重量%以上含有していることが必要であり,さらに好
ましくは,3重量%以上がよい。1重量%未満では,得
られるコーティング布帛の透湿膜の微細孔数が少なくな
り,高透湿性能が得られない。上述の無水二酸化ケイ素
微粉末を含有するポリウレタン樹脂主体の合成重合体溶
液を繊維布帛に塗布するに際しては,通常のコーティン
グ法,例えば,ナイフコーター,コンマコーター,リバ
ースコーター等を用いて適宜コーティングを行えばよ
く,塗布量は,高耐水圧を得るためには樹脂乾燥皮膜重
量が10g/m2以上,好ましくは15g/m2 以上に
なるように塗布量を調節して行う。
は,二酸化ケイ素成分として60%以上含有しているも
のをいう。使用する微粉末の大きさは,平均粒径が0.1
μm以下であることが必要であり,0.05μm以下にす
ると,効果の点でより一層好ましい。0.1μmより大き
いと,得られるコーティング布帛の透湿膜の微細孔の孔
径が大きくなりすぎて防水性能を低下させるので好まし
くない。また,無水二酸化ケイ素微粉末は,ポリウレタ
ン樹脂主体の合成重合体からなる樹脂層に対し,均一に
1重量%以上含有していることが必要であり,さらに好
ましくは,3重量%以上がよい。1重量%未満では,得
られるコーティング布帛の透湿膜の微細孔数が少なくな
り,高透湿性能が得られない。上述の無水二酸化ケイ素
微粉末を含有するポリウレタン樹脂主体の合成重合体溶
液を繊維布帛に塗布するに際しては,通常のコーティン
グ法,例えば,ナイフコーター,コンマコーター,リバ
ースコーター等を用いて適宜コーティングを行えばよ
く,塗布量は,高耐水圧を得るためには樹脂乾燥皮膜重
量が10g/m2以上,好ましくは15g/m2 以上に
なるように塗布量を調節して行う。
【0015】本発明では,樹脂層と繊維布帛間の耐剥離
性能を向上させる目的で,樹脂および繊維布帛との親和
性の高い化合物を併用することが望ましく,その化合物
としてイソシアネート化合物が好適に使用できる。イソ
シアネート化合物としては,トリレン2,4−ジイソシア
ネート,ジフェニルメタンジイソシアネート,イソフォ
ロンジイソシアネート,ヘキサメチレンジイソシアネー
トまたはこれらのジイソシアネート類3モルと活性水素
を含有する化合物(例えば,トリメチロールプロパン,
グリセリン等)1モルとの付加反応によって得られるト
リイソシアネート類が使用できる。
性能を向上させる目的で,樹脂および繊維布帛との親和
性の高い化合物を併用することが望ましく,その化合物
としてイソシアネート化合物が好適に使用できる。イソ
シアネート化合物としては,トリレン2,4−ジイソシア
ネート,ジフェニルメタンジイソシアネート,イソフォ
ロンジイソシアネート,ヘキサメチレンジイソシアネー
トまたはこれらのジイソシアネート類3モルと活性水素
を含有する化合物(例えば,トリメチロールプロパン,
グリセリン等)1モルとの付加反応によって得られるト
リイソシアネート類が使用できる。
【0016】上記のイソシアネート類は,イソシアネー
ト基が遊離した形のものであってもよく,また,フェノ
ール,ラクタム,メチルケトン等で付加ブロック体を形
成させ,熱処理によって解離させる形のものであっても
よく,作業性や用途等により適宜使い分ければよい。イ
ソシアネート化合物を使用する際の使用量としては,上
記ポリウレタン樹脂主体の合成重合体混合溶液に対して
0.1〜10重量%の割合で使用することが望ましく,使
用量が0.1重量%未満であれば,布帛に対する樹脂層の
接着力があまり向上せず,また,10重量%を超える
と,風合が硬化する傾向が認められるようになるので好
ましくない。
ト基が遊離した形のものであってもよく,また,フェノ
ール,ラクタム,メチルケトン等で付加ブロック体を形
成させ,熱処理によって解離させる形のものであっても
よく,作業性や用途等により適宜使い分ければよい。イ
ソシアネート化合物を使用する際の使用量としては,上
記ポリウレタン樹脂主体の合成重合体混合溶液に対して
0.1〜10重量%の割合で使用することが望ましく,使
用量が0.1重量%未満であれば,布帛に対する樹脂層の
接着力があまり向上せず,また,10重量%を超える
と,風合が硬化する傾向が認められるようになるので好
ましくない。
【0017】本発明では,上述の無水二酸化ケイ素微粉
末を含有するポリウレタン樹脂主体の合成重合体溶液を
塗布後,5〜60℃の水浴中に0.5〜15分間程度浸漬
して塗布液中の溶剤を溶出することにより樹脂分を凝固
し,湿式製膜する。次に,本発明では,裏地用繊維布帛
を用意し,その片面に,実質的に無孔の樹脂膜層を形成
するためにポリウレタン樹脂主体の合成重合体溶液を塗
布し,形成された樹脂面を前述の湿式製膜された表地の
樹脂膜面に直接ラミネートする。ここで裏地用に用いる
繊維布帛としては,前述の表地用と同様のものでよく,
さらに,必要に応じて前述と同様に撥水処理を行っても
よい。裏地用繊維布帛に塗布されるポリウレタン樹脂主
体の合成重合体は,前述と同様にイソシアネートとポリ
オールを反応させて得られる共重合体を50〜100重
量%含むものをいい,合成重合体の溶媒としては,加工
コストおよび得られる積層体中の溶媒残留を防止するた
めに,メチルエチルケトン,酢酸エチル,トルエン等の
揮発性溶媒を主として用いる方が好ましい。
末を含有するポリウレタン樹脂主体の合成重合体溶液を
塗布後,5〜60℃の水浴中に0.5〜15分間程度浸漬
して塗布液中の溶剤を溶出することにより樹脂分を凝固
し,湿式製膜する。次に,本発明では,裏地用繊維布帛
を用意し,その片面に,実質的に無孔の樹脂膜層を形成
するためにポリウレタン樹脂主体の合成重合体溶液を塗
布し,形成された樹脂面を前述の湿式製膜された表地の
樹脂膜面に直接ラミネートする。ここで裏地用に用いる
繊維布帛としては,前述の表地用と同様のものでよく,
さらに,必要に応じて前述と同様に撥水処理を行っても
よい。裏地用繊維布帛に塗布されるポリウレタン樹脂主
体の合成重合体は,前述と同様にイソシアネートとポリ
オールを反応させて得られる共重合体を50〜100重
量%含むものをいい,合成重合体の溶媒としては,加工
コストおよび得られる積層体中の溶媒残留を防止するた
めに,メチルエチルケトン,酢酸エチル,トルエン等の
揮発性溶媒を主として用いる方が好ましい。
【0018】また,本発明では,表地の湿式製膜面との
密着力向上のため,裏地に塗布する上述のポリウレタン
樹脂主体の合成重合体溶液にポリウレタン系接着剤を併
用してもよい。ポリウレタン系接着剤は,前述と同様の
分子中にイソシアネート基と水酸基から得られるウレタ
ン結合を有する樹脂あるいは前述のイソシアネート化合
物より誘導される樹脂であり,本発明では,分子量10
00以下の低分子ポリオール,例えば,エチレングリコ
ール,ジエチレングリコール,1,4−ブタンジオール,
1,6−ヘキサンジオール等のポリオール成分とイソシア
ネート化合物をそのまま組み合わせる方法や,ポリオー
ル成分あるいはイソシアネート化合物と前述のポリエー
テルジオール,ポリエステルジオール,ポリカプロラク
トンジオール等のポリマーポリオールとトリレン2,4−
ジイソシアネート,4,4'−ジフェニルメタンジイソシ
アネート等のイソシアネート化合物とを反応させた両末
端イソシアネート基または両末端水酸基に変性したウレ
タンプレポリマーとを組み合わせる方法により得られる
共重合体が,樹脂のタッグ性,湿式製膜面との密着性に
優れているので好適に用いられる。
密着力向上のため,裏地に塗布する上述のポリウレタン
樹脂主体の合成重合体溶液にポリウレタン系接着剤を併
用してもよい。ポリウレタン系接着剤は,前述と同様の
分子中にイソシアネート基と水酸基から得られるウレタ
ン結合を有する樹脂あるいは前述のイソシアネート化合
物より誘導される樹脂であり,本発明では,分子量10
00以下の低分子ポリオール,例えば,エチレングリコ
ール,ジエチレングリコール,1,4−ブタンジオール,
1,6−ヘキサンジオール等のポリオール成分とイソシア
ネート化合物をそのまま組み合わせる方法や,ポリオー
ル成分あるいはイソシアネート化合物と前述のポリエー
テルジオール,ポリエステルジオール,ポリカプロラク
トンジオール等のポリマーポリオールとトリレン2,4−
ジイソシアネート,4,4'−ジフェニルメタンジイソシ
アネート等のイソシアネート化合物とを反応させた両末
端イソシアネート基または両末端水酸基に変性したウレ
タンプレポリマーとを組み合わせる方法により得られる
共重合体が,樹脂のタッグ性,湿式製膜面との密着性に
優れているので好適に用いられる。
【0019】このポリウレタン系接着剤の使用量として
は,5〜30重量%がよく,5重量%未満では,添加効
果に乏しく,30重量%以上では,得られる積層体の透
湿性を大きく減少させるので好ましくない。裏地への合
成重合体の塗布に際しては,前述のコーティング装置を
用い,塗布量については,優れた防水性を得るために樹
脂乾燥皮膜重量が2g/m2 以上,好ましくは3g/m
2 以上になるように塗布量を調節して行う。表地の湿式
製膜面と裏地の塗布樹脂面とのラミネートに際しては,
上述のポリウレタン樹脂主体の合成重合体溶液を裏地に
塗布後,塗布した樹脂液をそのままのウェット状態で表
地の湿式製膜面と直接圧着し,乾燥により溶媒を揮発さ
せるか,あるいは塗布した樹脂溶液を樹脂タック性を有
する状態に予備乾燥してから表地の湿式製膜面と直接熱
圧着し,さらに乾燥等を加えて溶媒を揮発させる。上述
の方法の他に,合成重合体溶液を裏地に塗布後,乾燥に
より溶媒を完全に揮発させてから表地の製膜面とラミネ
ートを行っても一向に差し支えない。ラミネートに際し
て行う圧着や熱圧着は,一般に公知の通常の方法で行え
ばよい。本発明は,以上の構成よりなるものである。
は,5〜30重量%がよく,5重量%未満では,添加効
果に乏しく,30重量%以上では,得られる積層体の透
湿性を大きく減少させるので好ましくない。裏地への合
成重合体の塗布に際しては,前述のコーティング装置を
用い,塗布量については,優れた防水性を得るために樹
脂乾燥皮膜重量が2g/m2 以上,好ましくは3g/m
2 以上になるように塗布量を調節して行う。表地の湿式
製膜面と裏地の塗布樹脂面とのラミネートに際しては,
上述のポリウレタン樹脂主体の合成重合体溶液を裏地に
塗布後,塗布した樹脂液をそのままのウェット状態で表
地の湿式製膜面と直接圧着し,乾燥により溶媒を揮発さ
せるか,あるいは塗布した樹脂溶液を樹脂タック性を有
する状態に予備乾燥してから表地の湿式製膜面と直接熱
圧着し,さらに乾燥等を加えて溶媒を揮発させる。上述
の方法の他に,合成重合体溶液を裏地に塗布後,乾燥に
より溶媒を完全に揮発させてから表地の製膜面とラミネ
ートを行っても一向に差し支えない。ラミネートに際し
て行う圧着や熱圧着は,一般に公知の通常の方法で行え
ばよい。本発明は,以上の構成よりなるものである。
【0020】
【作用】無水二酸化ケイ素微粉末を均一に分散させたポ
リウレタン樹脂主体の合成重合体溶液を表地の片面にコ
ーティングして湿式凝固を行うと,凝固液である水と樹
脂の溶剤であるN,N−ジメチルホルムアミドが混和
し,樹脂液から溶剤が速やかに離脱していくことにより
樹脂の凝固が始まるが,その際平均粒径が0.1μm以下
で,かつN,N−ジメチルホルムアミド吸着量の非常に
多い二酸化ケイ素微粉末が樹脂溶液中に均一に分散して
いると,二酸化ケイ素微粉末の表面は,他の部分に比べ
て樹脂溶液中におけるN,N−ジメチルホルムアミドの
濃度が高く,言いかえれば,他の部分に該当するポリウ
レタン樹脂主体の合成重合体におけるN,N−ジメチル
ホルムアミドの濃度が低い状態にあり,このため湿式凝
固過程において,凝固液である水がまず二酸化ケイ素微
粉末表面のN,N−ジメチルホルムアミドと置き換わ
り,二酸化ケイ素微粉末の周囲で速やかに凝固が始ま
り,ポリウレタン樹脂特有のハニカムスキンコア構造の
他に1μm以下の微細孔を無数に有する非常にポーラス
な形態となる。このような形態をとるために,本発明の
湿式樹脂膜は十分な透湿性を有しながら防水性も高くな
っているものと推測される。
リウレタン樹脂主体の合成重合体溶液を表地の片面にコ
ーティングして湿式凝固を行うと,凝固液である水と樹
脂の溶剤であるN,N−ジメチルホルムアミドが混和
し,樹脂液から溶剤が速やかに離脱していくことにより
樹脂の凝固が始まるが,その際平均粒径が0.1μm以下
で,かつN,N−ジメチルホルムアミド吸着量の非常に
多い二酸化ケイ素微粉末が樹脂溶液中に均一に分散して
いると,二酸化ケイ素微粉末の表面は,他の部分に比べ
て樹脂溶液中におけるN,N−ジメチルホルムアミドの
濃度が高く,言いかえれば,他の部分に該当するポリウ
レタン樹脂主体の合成重合体におけるN,N−ジメチル
ホルムアミドの濃度が低い状態にあり,このため湿式凝
固過程において,凝固液である水がまず二酸化ケイ素微
粉末表面のN,N−ジメチルホルムアミドと置き換わ
り,二酸化ケイ素微粉末の周囲で速やかに凝固が始ま
り,ポリウレタン樹脂特有のハニカムスキンコア構造の
他に1μm以下の微細孔を無数に有する非常にポーラス
な形態となる。このような形態をとるために,本発明の
湿式樹脂膜は十分な透湿性を有しながら防水性も高くな
っているものと推測される。
【0021】しかも上述のコーティング布帛の裏面に
は,ポリウレタン樹脂主体の合成重合体溶液を直接塗布
するので,裏地に対して優れた接着力を有し,その結
果,裏地の耐剥離性に優れ,また,形成される樹脂層は
実質的に無孔なので,防水性に優れるとともに,さら
に,裏地への樹脂製膜とラミネート加工を同時に行うの
で,製造上非常に有利であり,従来のごとく,接着剤を
介してラミネート加工を行ったときの接着剤による透湿
度低下を生じないので,優れた透湿性をも有した透湿防
水性積層布帛を得ることができる。
は,ポリウレタン樹脂主体の合成重合体溶液を直接塗布
するので,裏地に対して優れた接着力を有し,その結
果,裏地の耐剥離性に優れ,また,形成される樹脂層は
実質的に無孔なので,防水性に優れるとともに,さら
に,裏地への樹脂製膜とラミネート加工を同時に行うの
で,製造上非常に有利であり,従来のごとく,接着剤を
介してラミネート加工を行ったときの接着剤による透湿
度低下を生じないので,優れた透湿性をも有した透湿防
水性積層布帛を得ることができる。
【0022】
【実施例】以下,実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが,実施例における布帛の性能の測定,評価
は,次の方法で行った。 (1)耐水圧 JIS L−1092(高水圧法) (2)透湿度 JIS L−1099(A−1法) (3)剥離強度 JIS L−1089法に準じて,裏地の経方向の剥離
強度を測定。 (4)着用快適性 ウインドブレーカーを縫製し,着用試験により蒸れ感を
相対的に次の3段階で評価した。 ○ 蒸れ感が非常に少ない △ 少し蒸れ感あり
× 蒸れ感あり
説明するが,実施例における布帛の性能の測定,評価
は,次の方法で行った。 (1)耐水圧 JIS L−1092(高水圧法) (2)透湿度 JIS L−1099(A−1法) (3)剥離強度 JIS L−1089法に準じて,裏地の経方向の剥離
強度を測定。 (4)着用快適性 ウインドブレーカーを縫製し,着用試験により蒸れ感を
相対的に次の3段階で評価した。 ○ 蒸れ感が非常に少ない △ 少し蒸れ感あり
× 蒸れ感あり
【0023】実施例1 経糸,緯糸の双方にナイロンハイマルチフィラメント7
0デニール/68フィラメントを用い,経糸密度120
本/インチ,緯糸密度92本/インチの平織を製織し,
通常の方法により精練および染色(日本化薬株式会社
製,Kayanol NavyBlue R 3%owf)を行ったあと,ア
サヒガードLS−317(旭硝子株式会社製,フッ素系
撥水剤エマルジョン)7%水分散液でパディング(絞り
率35%)し,乾燥後,170℃で40秒間の熱処理を
行い,次に,鏡面ロールをもつカレンダー加工機を用い
て,温度170℃,圧力30kgf/cm2 ,速度30m/
分の条件でカレンダー加工を行い,湿式コーティング用
の表地の基布を得た。
0デニール/68フィラメントを用い,経糸密度120
本/インチ,緯糸密度92本/インチの平織を製織し,
通常の方法により精練および染色(日本化薬株式会社
製,Kayanol NavyBlue R 3%owf)を行ったあと,ア
サヒガードLS−317(旭硝子株式会社製,フッ素系
撥水剤エマルジョン)7%水分散液でパディング(絞り
率35%)し,乾燥後,170℃で40秒間の熱処理を
行い,次に,鏡面ロールをもつカレンダー加工機を用い
て,温度170℃,圧力30kgf/cm2 ,速度30m/
分の条件でカレンダー加工を行い,湿式コーティング用
の表地の基布を得た。
【0024】ここで,下記処方1に示す組成で,固形分
濃度26%,粘度13000mPa・s(25℃)のポ
リウレタン樹脂溶液を,ナイフオーバーロールコーター
を用いて上述のカレンダー面に塗布量80g/m2 にて
塗布した後,直ちに15℃の水中に45秒間浸漬して樹
脂分を凝固させ,続いて,50℃の温水中で5分間の洗
浄を行った後,乾燥し,二酸化ケイ素微粉末を11重量
%含有する樹脂膜を形成した。 処方1 ラックスキン 1740−29B 100部 (セイコー化成株式会社製,エステル型ポリウレタン樹
脂) レザミン X 1部 (大日精化工業株式会社製,イソシアネート化合物) N,N−ジメチルホルムアミド 30部 アエロジル R−972 4部 (日本アエロジル株式会社製,平均粒径0.016μm,
N,N−ジメチルホルムアミド吸着量350ミリリット
ル/100gの疎水性二酸化ケイ素微粉末)
濃度26%,粘度13000mPa・s(25℃)のポ
リウレタン樹脂溶液を,ナイフオーバーロールコーター
を用いて上述のカレンダー面に塗布量80g/m2 にて
塗布した後,直ちに15℃の水中に45秒間浸漬して樹
脂分を凝固させ,続いて,50℃の温水中で5分間の洗
浄を行った後,乾燥し,二酸化ケイ素微粉末を11重量
%含有する樹脂膜を形成した。 処方1 ラックスキン 1740−29B 100部 (セイコー化成株式会社製,エステル型ポリウレタン樹
脂) レザミン X 1部 (大日精化工業株式会社製,イソシアネート化合物) N,N−ジメチルホルムアミド 30部 アエロジル R−972 4部 (日本アエロジル株式会社製,平均粒径0.016μm,
N,N−ジメチルホルムアミド吸着量350ミリリット
ル/100gの疎水性二酸化ケイ素微粉末)
【0025】次にナイロンフィラメント40デニール/
48フィラメントを用いて,32ゲージのトリコットハ
ーフ地を編成し,この編地に通常の方法により精練およ
び染色(日本化薬株式会社製,Kayanol Blue N2G
2%owf)を行った後,アサヒガードLS−317の3%
水分散液をパディング(絞り率45%)し,乾燥後,1
70℃で40秒間の熱処理を行った。続いて,鏡面ロー
ルをもつカレンダー加工機を用いて,温度160℃,圧
力20kgf/cm2 ,速度20m/分の条件でカレンダー
加工を行い,乾式コーティング用の裏地基布とした。
48フィラメントを用いて,32ゲージのトリコットハ
ーフ地を編成し,この編地に通常の方法により精練およ
び染色(日本化薬株式会社製,Kayanol Blue N2G
2%owf)を行った後,アサヒガードLS−317の3%
水分散液をパディング(絞り率45%)し,乾燥後,1
70℃で40秒間の熱処理を行った。続いて,鏡面ロー
ルをもつカレンダー加工機を用いて,温度160℃,圧
力20kgf/cm2 ,速度20m/分の条件でカレンダー
加工を行い,乾式コーティング用の裏地基布とした。
【0026】このカレンダー面に下記処方2に示す組成
で固形分濃度26%,粘度5000mPa・s(25
℃)のポリウレタン樹脂溶液をフローティングナイフコ
ーターを用いて塗布量30g/m2 にて塗布した後,そ
のままのウェット状態で前述の表地の湿式製膜樹脂面と
0.5kgf/cm2 の圧力でラミネートし,100℃で2分
間の乾燥を行い,本発明の透湿防水性積層布帛を得た。 処方2 ラックスキン U2514 100部 (セイコー化成株式会社製,無孔タイプのエーテル型ポ
リウレタン樹脂) トルエン 10部 イソプロピルアルコール 5部
で固形分濃度26%,粘度5000mPa・s(25
℃)のポリウレタン樹脂溶液をフローティングナイフコ
ーターを用いて塗布量30g/m2 にて塗布した後,そ
のままのウェット状態で前述の表地の湿式製膜樹脂面と
0.5kgf/cm2 の圧力でラミネートし,100℃で2分
間の乾燥を行い,本発明の透湿防水性積層布帛を得た。 処方2 ラックスキン U2514 100部 (セイコー化成株式会社製,無孔タイプのエーテル型ポ
リウレタン樹脂) トルエン 10部 イソプロピルアルコール 5部
【0027】本発明との比較のため,本実施例において
処方1からアエロジルR−972を省く他は,本実施例
と全く同一の方法により比較用の透湿防水性積層布帛
(比較例1とする。)を得た。また,本発明との比較の
ため,本実施例において処方2のポリウレタン樹脂溶液
を裏地の基布に塗布する代わりに表地の湿式樹脂膜上に
塗布し,100℃で2分間乾燥して樹脂層を形成後,該
樹脂層上に25メッシュ,深度350μm,接着剤占有
面積50%,円形ドット状(ドット幅0.75mm,ドット
間隔0.3mm)のグラビアロールを用いて,下記処方3に
示す組成で固形分40%,粘度2000mPa・s(2
5℃)のポリウレタン系接着剤溶液を塗布し,100℃
で2分間の乾燥後,これにカレンダー加工を省いた裏地
を3kgf/cm2 の圧力でラミネートし,比較用の透湿防
水性積層布帛(比較例2とする。)を得た。
処方1からアエロジルR−972を省く他は,本実施例
と全く同一の方法により比較用の透湿防水性積層布帛
(比較例1とする。)を得た。また,本発明との比較の
ため,本実施例において処方2のポリウレタン樹脂溶液
を裏地の基布に塗布する代わりに表地の湿式樹脂膜上に
塗布し,100℃で2分間乾燥して樹脂層を形成後,該
樹脂層上に25メッシュ,深度350μm,接着剤占有
面積50%,円形ドット状(ドット幅0.75mm,ドット
間隔0.3mm)のグラビアロールを用いて,下記処方3に
示す組成で固形分40%,粘度2000mPa・s(2
5℃)のポリウレタン系接着剤溶液を塗布し,100℃
で2分間の乾燥後,これにカレンダー加工を省いた裏地
を3kgf/cm2 の圧力でラミネートし,比較用の透湿防
水性積層布帛(比較例2とする。)を得た。
【0028】処方3 ラックスキン UD−108 100部 (セイコー化成株式会社製,エステル型ポリウレタン接
着剤) コロネート HL 6部 (日本ポリウレタン工業株式会社製,イソシアネート化
合物) メチルエチルケトン 35部 本発明および比較用の積層布帛の性能を測定し,その結
果を合わせて表1に示した。
着剤) コロネート HL 6部 (日本ポリウレタン工業株式会社製,イソシアネート化
合物) メチルエチルケトン 35部 本発明および比較用の積層布帛の性能を測定し,その結
果を合わせて表1に示した。
【0029】
【表1】
【0030】表1より明らかなごとく,本発明の透湿防
水性積層布帛は,優れた耐水圧と透湿度が高度にバラン
スし,着用快適性を有し,しかも優れた裏地の剥離強度
を有していることが分かる。
水性積層布帛は,優れた耐水圧と透湿度が高度にバラン
スし,着用快適性を有し,しかも優れた裏地の剥離強度
を有していることが分かる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば,高度の防水性を有しな
がら高い透湿性を有する透湿防水性積層布帛を一般的な
接着剤によるラミネート工程を経ずに製造することがで
きる。この布帛は,蒸れ感が少なく,裏地の接着力が高
い,従来にない着用快適性を有する透湿防水性積層布帛
である。
がら高い透湿性を有する透湿防水性積層布帛を一般的な
接着剤によるラミネート工程を経ずに製造することがで
きる。この布帛は,蒸れ感が少なく,裏地の接着力が高
い,従来にない着用快適性を有する透湿防水性積層布帛
である。
Claims (1)
- 【請求項1】 表地用繊維布帛の片面に,実質的に無孔
で,平均粒径が0.1μm以下の無水二酸化ケイ素微粉末
を1重量%以上含有するポリウレタン樹脂主体の合成重
合体溶液を塗布し,湿式製膜した後,この樹脂膜面に裏
地用繊維布帛の片面にポリウレタン樹脂主体の合成重合
体溶液を塗布した樹脂面を直接ラミネートすることを特
徴とする透湿防水性積層布帛の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7170498A JPH11269773A (ja) | 1998-03-20 | 1998-03-20 | 透湿防水性積層布帛の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7170498A JPH11269773A (ja) | 1998-03-20 | 1998-03-20 | 透湿防水性積層布帛の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11269773A true JPH11269773A (ja) | 1999-10-05 |
Family
ID=13468206
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7170498A Pending JPH11269773A (ja) | 1998-03-20 | 1998-03-20 | 透湿防水性積層布帛の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11269773A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008069507A (ja) * | 2000-04-04 | 2008-03-27 | Schoeller Textil Ag | 撥水または撥油性仕上げ処理層 |
| JP2016055586A (ja) * | 2014-09-12 | 2016-04-21 | 小松精練株式会社 | 布帛及びその製造方法 |
-
1998
- 1998-03-20 JP JP7170498A patent/JPH11269773A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008069507A (ja) * | 2000-04-04 | 2008-03-27 | Schoeller Textil Ag | 撥水または撥油性仕上げ処理層 |
| JP2016055586A (ja) * | 2014-09-12 | 2016-04-21 | 小松精練株式会社 | 布帛及びその製造方法 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP4022000B2 (ja) | 透湿防水加工布帛およびその製造方法 | |
| JP4176259B2 (ja) | 透湿防水加工布 | |
| JP2002069855A (ja) | 結露防止性に優れた透湿防水性積層布帛の製造方法 | |
| JP2004169233A (ja) | 透湿防水性コーティング布帛とその製造方法 | |
| JP3724351B2 (ja) | 防水衣料 | |
| JP3834123B2 (ja) | 透湿防水性コーティング布帛及びその製造方法 | |
| JPH11124774A (ja) | 透湿性防水布帛およびその製造方法 | |
| JPH0754277A (ja) | 透湿防水性コーティング布帛の製造方法 | |
| JP2615288B2 (ja) | 透湿防水性コーテイング布帛 | |
| JPH07229070A (ja) | 透湿防水性コーティング布帛の製造方法 | |
| JPH0860558A (ja) | ソフトな透湿防水性布帛の製造方法 | |
| JPH11269773A (ja) | 透湿防水性積層布帛の製造方法 | |
| JPH11227143A (ja) | ソフトな透湿防水性布帛の製造方法 | |
| JP4783046B2 (ja) | 透湿防水性布帛及びその製造方法 | |
| JP2002013076A (ja) | 結露防止性に優れた透湿防水布帛 | |
| JPH06316871A (ja) | 透湿性防水布帛およびその製造方法 | |
| JP2002129479A (ja) | ソフト風合いの透湿防水性コーティング布帛の製造方法 | |
| JPH06280163A (ja) | 透湿防水性コーティング布帛の製造方法 | |
| JP2003306870A (ja) | 引裂強力の優れた透湿防水性コーティング布帛 | |
| KR960004914B1 (ko) | 투습성 방수직물 및 이의 제조방법 | |
| JPH11170468A (ja) | 透湿防水性積層布帛及びその製造方法 | |
| JPH09111670A (ja) | 透湿防水性布帛の製造方法 | |
| JP2003020574A (ja) | 透湿防水性ラミネート布帛の製造方法 | |
| JPH10251976A (ja) | 透湿防水性コーティング布帛 | |
| JP2000096453A (ja) | 透湿防水ラミネート布帛の製造方法 |