JPH07229070A - 透湿防水性コーティング布帛の製造方法 - Google Patents

透湿防水性コーティング布帛の製造方法

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JPH07229070A
JPH07229070A JP4490494A JP4490494A JPH07229070A JP H07229070 A JPH07229070 A JP H07229070A JP 4490494 A JP4490494 A JP 4490494A JP 4490494 A JP4490494 A JP 4490494A JP H07229070 A JPH07229070 A JP H07229070A
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resin
water
film
polyurethane resin
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JP4490494A
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English (en)
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Tsunekatsu Furuta
常勝 古田
Kenichi Kamemaru
賢一 亀丸
Kiyoshi Nakagawa
清 中川
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Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 透湿性能および防水性能の優れたソフトな風
合を有する透湿防水性コーティング布帛の製造方法を提
供する。 【構成】 繊維布帛上に,ポリウレタン樹脂を主体とす
る合成重合体溶液を,湿式コーティング法や乾式コーテ
ィング法で塗布し,製膜する第1工程,および,形成さ
れた樹脂膜上に平均粒径が1μm以下で,かつ,N,N
−ジメチルホルムアミドの吸着量が200ミリリットル
/100g以上の無機微粉末を1重量%以上含有したポ
リウレタン樹脂主体の合成重合体溶液を,湿式コーティ
ング法で塗布し,製膜する第2工程よりなる。 【効果】 本発明方法によって製造された透湿防水性コ
ーティング布帛は,優れた透湿性能と防水性能を有して
おり,しかも,コーティング布帛でありながら柔軟な風
合を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,防水性能と透湿性能の
優れたソフトな風合を有する透湿防水性コーティング布
帛の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から,透湿防水性布帛の製造方法と
してラミネート法とコーテイング法がよく知られてい
る。ラミネート法は透湿防水性を有する樹脂膜と繊維布
帛戸を接着剤を介して接合することにより得る方法であ
り,この接合部の接着剤量と接着面積を少なくすること
により,ソフトな風合の透湿防水性布帛を得ている。し
かしながら,ラミネート法による透湿防水性布帛は,優
れた防水性能は得やすいが接着剤量および接着面積を出
来る限り少なくコントロールしたとしても,接着剤がほ
とんど透湿性を有していないため,十分な透湿性能は得
られていないのが実状である。
【0003】一方,コーテイング法には湿式コーティン
グ法と乾式コーティング法があり,コーテイング法によ
り形成される樹脂膜としては,有孔のものと無孔のもの
とが知られている。一般に,樹脂層が有孔のとき,優れ
た透湿性能は得やすいが,防水性能は不十分となりやす
く,逆に樹脂層が無孔のときには,優れた防水性能は得
やすいが,透湿性能は不十分となりやすい。例えば,ポ
リウレタン樹脂の湿式コーテイング加工法により得られ
るコーテイング布帛は,元来防水性能は優れているが,
透湿性能が不十分なので,透湿性能を向上させるため
に,アニオン系界面活性剤,ノニオン系界面活性剤,親
水性高分子等を併用するのが常である。しかし,このよ
うな方法で得られるコーテイング布帛の透湿性能は比較
的良好とはいえ十分ではなく,しかも防水性能をかなり
低下させてしまい,結果として両者ともに十分な性能を
満足させることができていない。
【0004】そこで本発明者らは,先に,特開平5−2
22677号にて,繊維布帛上にポリウレタン樹脂主体
の合成重合体からなる有孔の樹脂層を有し,該樹脂層中
に実質的に無孔で平均粒径が0.1μm以下の無機微粉末
を1%以上含有させた高耐水圧,高透湿性能を有する透
湿防水性コーティング布帛を提案した。この方法によれ
ば,優れた透湿性能と防水性能を兼ね備えた透湿防水性
コーティング布帛を得ることができるが,コーテイング
層に無機微粉末を含有させている関係上,どうしてもコ
ーテイング布帛の風合が硬くなる欠点を有していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような現
状に鑑みて行われたもので,優れた防水性能と透湿性能
を兼ね備え,しかもソフトな風合を有する透湿防水性コ
ーティング布帛を製造することを目的とするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は,上記目的を達
成するもので,次の構成よりなるものである。すなわ
ち,本発明は,繊維布帛上に,水溶性物質を含有するポ
リウレタン樹脂主体の合成重合体溶液を塗布し,湿式製
膜又は乾式製膜する第1工程,該樹脂膜上に平均粒径が
1μm以下で,かつN,N−ジメチルホルムアミドの吸
着量が200ミリリットル/100g以上の無機微粉末
を1重量%以上含有させたポリウレタン樹脂主体の合成
重合体溶液を塗布し,湿式製膜する第2工程よりなるこ
とを特徴とする透湿防水性コーティング布帛の製造方法
を要旨とするものである。
【0007】以下,本発明について詳細に説明を行う。
【0008】本発明で用いられる繊維布帛としては,ナ
イロン6やナイロン66で代表されるポリアミド系合成
繊維,ポリエチレンテレフタレートで代表されるポリエ
ステル系合成繊維,ポリアクリロニトリル系合成繊維,
ポリビニルアルコール系合成繊維,トリアセテート等の
半合成繊維,あるいはナイロン6/木綿,ポリエチレン
テレフタレート/木綿等の混合繊維からなる織物,編
物,不織布等を挙げることができる。
【0009】本発明では,上記の繊維布帛に撥水剤処理
を施したものを用いてもよい。これは,樹脂溶液の布帛
内部への浸透を防ぐための一手段である。この場合の撥
水剤としては,パラフィン系撥水剤やポリシロキサン系
撥水剤,フッ素系撥水剤等の公知のものでよく,その処
理も,一般に行われているパディング法,スプレー法等
の公知の方法で行えばよい。特に良好な撥水性を必要と
する場合には,フッ素系撥水剤を使用し,例えば,アサ
ヒガード730(旭硝子株式会社製,フッ素系撥水剤エ
マルジョン)を5%の水分散液でパディング(絞り率3
5%)した後,160℃で1分間の熱処理を行う方法等
によって行えばよい。
【0010】本発明では,上記繊維布帛上に,第1工程
として,水溶性物質を含有するポリウレタン樹脂主体の
合成重合体溶液を塗布し,湿式コーテイング法または乾
式コーティング法による製膜を行う。
【0011】ここで用いるポリウレタン樹脂は,ポリイ
ソシアネートとポリオールを反応せしめて得られる共重
合体であり,イソシアネート成分として,芳香族ジイソ
シアネート,脂肪族ジイソシアネート,脂環族ジイソシ
アネートの単独またはこれらの混合物を用い,例えば,
トリレン2,4−ジイソシアネート,4,4'−ジフェニル
メタンジイソシアネート,1,6−ヘキサンジイソシアネ
ート,1,4−シクロヘキサンジイソシアネート等を用
い,また,ポリオール成分としては,ポリエーテルポリ
オール,ポリエステルポリオールを用い,ポリエーテル
ポリオールは,ポリエチレングリコール,ポリプロピレ
ングリコール,ポリテトラメチレングリコール等を用
い,ポリエステルポリオールは,エチレングリコール,
プロピレングリコール等のジオールとアジピン酸,セバ
チン酸等の2塩基酸との反応生成物やカプロラクトン等
の開環重合物を用いる。
【0012】本発明でいうポリウレタン樹脂主体の合成
重合体とは,上述のポリウレタン樹脂を50〜100%
含む合成重合体をいい,その他の合成重合体として,例
えばアクリロニトリル,アクリルアミド,酢酸ビニル,
塩化ビニル,スチレン等からなる高分子や,ポリブタジ
エン,ポリアミノ酸などを50%未満の範囲で含まれて
いてもよく,その形態は共重合体でもブレンドでもよ
い。これらの合成重合体は,フッ素やシリコン等で変性
された化合物も本発明で使用することができる。
【0013】ポリウレタン樹脂主体の合成重合体の溶媒
としては,メチルエチルケトン,酢酸エチル,トルエ
ン,N,N−ジメチルホルムアミド,ジオキサン,イソ
プロピルアルコール,水などを挙げることができるが,
塗布後乾燥により樹脂膜を形成する乾式コーテイング法
の場合には,揮発性の高いメチルエチルケトン,酢酸エ
チル,トルエン,イソプロピルアルコールなどを主溶媒
として用いる方が有利であり,一方,水中で凝固せしめ
ることにより樹脂膜を形成する湿式コーテイング法の場
合には,N,N−ジメチルホルムアミド等の極性有機溶
媒を主溶媒として用いるとよい。
【0014】本発明でポリウレタン樹脂主体の合成重合
体溶液中に併用する水溶性物質とは澱粉,デキストリ
ン,アルギン酸ソーダ等の多糖類,酪酸セルロース,酢
酸酪酸セルロース等のセルロースエステル類,メチルセ
ルロース,エチルセルロース,カルボキシメチルセルロ
ース,ヒドロキシエチルセルロース等のセルロースエー
テル類,キチン,キトサン等のアミノ糖類,ゼラチン,
アルブミン,グロブリン等の水溶性蛋白質類等の天然水
溶性高分子化合物,または,それらの誘導体,さらに,
ポリビニルアルコール,ポリアクリルアミド等の合成水
溶性高分子化合物等を挙げることができる。
【0015】この水溶性物質の使用量は,ポリウレタン
樹脂主体の合成重合体溶液に対して1〜30重量%,好
ましくは3〜20重量%が望ましく,使用量が1重量%
未満では透湿性能,風合の効果に乏しく,また,30重
量%を越えると繊維布帛との耐剥離強力が不足したり樹
脂溶液特性がコーテイングに適さなくなったりしやすい
ので注意を要する。
【0016】本発明において,水溶性物質を含有するポ
リウレタン樹脂主体の合成重合体溶液をコーテイングす
る際に,湿式コーテイング法で製膜を行うときは,コー
テイング後3〜30℃の水中に0.5〜10分間浸漬して
樹脂分の湿式凝固を行い,続いて40〜80℃の温水中
で5〜15分間の洗浄を行うと同時に,コーテイング樹
脂溶液中の水溶性物質を溶出・除去し,乾燥することに
より樹脂膜が形成される。また,乾式コーテイング法で
製膜を行うときは,コーテイング後乾燥することによ
り,水溶性物質を含有した状態で樹脂膜は形成される
が,この水溶性物質は,後述の第2工程の湿式コーテイ
ングの際の洗浄処理で溶出・除去される。
【0017】本発明における第1工程の湿式または乾式
コーテイング加工では,乾燥樹脂膜重量が10g/m2
下, 好ましくは5g/m2以下になるように,基布の凹部
を主体にコーティングを行う。コーテイングに際して
は,ナイフコーター,コンマコーター,リバースコータ
ー等を用いて適宜行えばよいが,樹脂塗布量からみてナ
イフコーターを用いるのが最も適している。
【0018】本発明では上述の第1工程での湿式コーテ
イングまたは乾式コーテイングによる製膜後,その樹脂
膜上に平均粒径が1μm以下で,かつN,N−ジメチル
ホルムアミドの吸着量が200ミリリットル/100g以上
の無機微粉末を1重量%以上含有させたポリウレタン樹
脂主体の合成重合体溶液を塗布し,湿式製膜する第2工
程の製膜を行う。
【0019】ポリウレタン樹脂主体の合成重合体溶液
は,前述の第1工程で用いたものと同一組成のものを用
いることができ,主溶媒としては,N,N−ジメチルホ
ルムアミド等のような極性有機溶媒を使用するとよい。
本発明では,このポリウレタン樹脂主体の合成重合体溶
液に,平均粒径が1μm以下で,かつ,N,N−ジメチ
ルホルムアミドの吸着量が200ミリリットル/100
g以上の無機微粉末を,合成重合体に対して1重量%以
上含有せしめて用いる。
【0020】この無機微粉末は,上記性能を有する無機
物であればいずれでも使用できる。無機物を微粉化する
には公知の方法を用いればよい。特に,ハロゲン化金属
の気相酸化法あるいは燃焼加水分解法,電弧法等の乾式
法によって得られる金属酸化物の微粉末がよく,中でも
上記方法により製造される無機微粉末として,二酸化ケ
イ素微粉末が安価でかつ多量に生産されているのでこれ
を利用するとよい。
【0021】これらの方法により得られた微粉末は,一
般的に粒径が0.05μm以下であると同時に,非常に多
いN,N−ジメチルホルムアミド吸着量を示し,合成重
合体樹脂溶液中に添加せしめる無機微粉末として好適で
ある。さらに該微粉末の表面を疎水性に改質したものを
用いれば,コーティング膜の耐漏水性向上の面からみ
て,より一層好適である。
【0022】上述のN,N−ジメチルホルムアミド吸着
量とは,無機微粉末5gをガラス平板上に置き,N,N
−ジメチルホルムアミドを1滴滴下するごとにステンレ
ス製のへらを用いて練り合わせる作業を繰り返し,N,
N−ジメチルホルムアミドの次の1滴で急激に軟らかく
なる直前の吸着量を意味している。その測定方法は ,J
ISK−5101の吸油量測定法に準じて行うが,その
際煮あまに油の代わりにN,N−ジメチルホルムアミド
を用いて行い,無機微粉末100g当りのN,N−ジメ
チルホルムアミドの吸着量(単位:ミリリットル)で表
わす。
【0023】本発明で用いる無機微粉末は,その平均粒
径が1μm以下で,かつN,N−ジメチルホルムアミド
吸着量が200ミリリットル/100g以上であること
が必要であり,無機微粉末の平均粒径が0.1μm以下
で,かつ,N,N−ジメチルホルムアミドの吸着量が3
00ミリリットル/100g以上のものであれば,本発
明の効果の点でより一層好ましい。平均粒径が1μmを
超えると,得られるコーティング膜の微細孔の孔径が大
きくなり過ぎ,防水性能を低下させるので好ましくな
く,また,N,N−ジメチルホルムアミドの吸着量が2
00ミリリットル/100g未満では,コーティング膜
の微細孔の数が少なくなり,透湿性能があまり向上しな
いので好ましくない。
【0024】本発明で用いる無機微粉末の量は,ポリウ
レタン樹脂主体の合成重合体からなる樹脂層に対し,実
質的に均一に1重量%以上含有していることが必要であ
り,さらに好ましくは3重量%以上含有している方がよ
い。1重量%未満では,得られるコーティング膜の微細
孔の数が少なくなり過ぎて,透湿性能があまり向上しな
い。
【0025】また,無機微粉末は必ずしも高純度なもの
である必要はなく,不純物として他の無機物質,例え
ば,顔料,充填剤等が含有されていても何ら差し支えな
い。
【0026】第2工程のコーティングに際しては,ナイ
フコーター,コンマコーター,リバースコーター等を適
宜使用し,乾燥樹脂膜が10〜50g/m2になるように
塗布量を調節してコーテイングを行い,続いて0〜30
℃の水中に0.5〜10分間浸漬して樹脂分の湿式凝固を
行う。以下,40〜80℃の温水中で5〜15分間の洗
浄後,通常の方法で乾燥し樹脂被膜を形成する。
【0027】本発明では,第1工程のコーティングの
際,樹脂層と繊維布帛間の耐剥離性を向上させる目的
で,また,第2工程のコーティングの際,樹脂層と樹脂
層間の耐剥離性を向上させる目的で,樹脂溶液に樹脂や
繊維布帛との親和性の高い化合物を併用してもよく,そ
の化合物としては,イソシアネート化合物を併用すると
よい。イソシアネート化合物としては,2,4−トリレン
ジイソシアネート,ジフェニルメタンジイソシアネー
ト,イソフォロンジイソシアネート,ヘキサメチレンジ
イソシアネートまたはこれらのジイソシアネート類3モ
ルと活性水素を含有する化合物(例えば,トリメチロー
ルプロパン,グリセリン等)1モルとの付加反応によっ
て得られるトリイソシアネート類が使用できる。上記の
イソシアネート類は,イソシアネート基が遊離した形の
ものであっても,あるいはフェノール,メチルエチルケ
トオキシム等を付加させることにより安定させ,その後
の熱処理によりブロックを解離させる形のものであって
も,いずれでも使用でき,作業性や用途等により適宜使
い分ければよい。
【0028】イソシアネート化合物を使用する際の使用
量としては,ポリウレタン樹脂主体の合成重合体に対し
て0.1〜10重量%の割合で使用することが望ましい。
使用量が0.1%未満であれば,布帛に対する樹脂層の接
着力が低く,また,10%を超えると,風合が硬化する
傾向が認められるようになるので好ましくない。
【0029】本発明において,防水性をさらに向上させ
る目的で,第2工程における湿式コーティング後にコー
ティング布帛に撥水処理を行ってもよい。撥水処理に際
しては,前述のような一般に実施されている公知の撥水
処理方法を採用すればよい。また,さらに防水性能を向
上させたいときは,本発明の湿式コーティング層の上に
乾燥膜厚が0.5〜2μm程度の無孔のポリウレタン樹脂
層等を形成させればよい。湿式コーティング層が高耐水
圧を有しているため,薄膜でも防水性能が相乗的に向上
し,かつ透湿性能の低下も少ない。
【0030】
【作 用】本発明方法のごとく,第1工程で水溶性物質
を含有する樹脂液の湿式または乾式コーティングを行う
と,該水溶性物質は,湿式コーティング時には第1工程
中の洗浄処理で,また,乾式コーティング時には第2工
程中の洗浄処理で,完全に溶出,除去されるので,微細
孔が多数付与されて高透湿性能を有した樹脂膜を形成す
ることができ,しかも,水溶性物質は樹脂液に均一に分
散しているので,該水溶性物質が溶出,除去されると
き,コーティング樹脂と基布との接点や,基布内部に浸
透した樹脂と基布内部との接点をも減少させることにな
り,自由度がましてソフトな風合のコーティング布帛が
得られる。
【0031】そして第2工程において,平均粒径が1μ
m以下で,かつ,N,N−ジメチルホルムアミドの吸着
量が200ミリリットル/100g以上の無機微粉末を
均一に分散させたポリウレタン樹脂主体の合成重合体溶
液を布帛にコーティングして湿式凝固を行うと,凝固液
である水と樹脂溶媒であるN,N−ジメチルホルムアミ
ドが混和し,樹脂液から溶媒が速やかに離脱していくこ
とにより樹脂が凝固するが,その際平均粒径が1μm以
下で,かつN,N−ジメチルホルムアミドの吸着量が2
00ミリリットル/100g以上の無機微粉末が該樹脂
溶液中に均一に分散していると,無機微粉末の表面は他
の部分に比べて樹脂溶液中におけるN,N−ジメチルホ
ルムアミドの濃度が高く,言い換えれば,ポリウレタン
樹脂主体の合成重合体の濃度が低い状態にあり,このた
めに湿式凝固過程においては,凝固液である水が,まず
無機微粉末表面のN,N−ジメチルホルムアミドと置き
替わり,無機微粉末の周囲で速やかに凝固が始まり,そ
の後に樹脂全体が凝固するので,結果的に凝固速度が速
くなり,ポリウレタン樹脂特有のハニカム構造の他に,
1μm以下の微細孔を無数に有する非常にポーラスな形
態となる。この形成された微細孔の微細性により,優れ
た防水性能が発揮されるとともに,無数に存在する微細
な有孔により,高透湿性能が発揮されるようになる。
【0032】本発明では無数に形成された微細な有孔に
より透湿性能が向上しているので,高透湿防水性布帛に
特有の,着用時に圧力が加わったとき問題が発生しやす
い漏水性に対しても非常に有効である。さらに,本発明
の無機微粉末は,着用側の樹脂層の全体に均一に存在し
ているので,樹脂層表面はポリウレタン樹脂特有のぬめ
り感を消し,ドライタッチにするとともに,着用側の樹
脂層全体の耐摩耗性が向上する。
【0033】
【実施例】以下,実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが,実施例におけるコーティング布帛の性能の
測定は,次の方法で行った。 (1)耐水圧 :JIS L−1092(高水圧法) (2)透湿度 :JIS L−1099(A−1法) (3)漏水性 :ブンデスマン法(JIS L−109
2の参考試験法)に準じて,360分後の漏水量を測定
した。 (4)摩耗強力:JIS L−1084(A−1法) (5)風 合 :ハンドリングにより測定し,相対的に
次の3段階評価を行った。 ○ 柔らかい △ やや硬い × 硬い
【0034】実施例 1 経糸,緯糸の双方にナイロンハイマルチフィラメント7
0デニール/68フィラメントを用いた経糸密度120
本/インチ,緯糸密度90本/インチの平織物を製織
し,通常の方法で精練及び染色(三菱化成株式会社製,
酸性染料のDiacidLight Green 2GS 1%owf)を行
った後,フッ素系撥水剤エマルジョンのアサヒガード7
10(旭硝子株式会社製)5%水分散液でパディング
(絞り率35%)して乾燥後,160℃で1分間の熱処
理を行った。次に,鏡面ロールをもつカレンダー加工機
を用いて,温度170℃,圧力35kg/cm2 ,速度30
m/分の条件でカレンダー加工を行い,コーティング用
の基布を得た。
【0035】ここで,まず第1工程として,下記処方1
に示す組成で固形分濃度22%,粘度18000cp/
25℃のポリウレタン樹脂溶液を,ナイフコータを用い
て上記基布のカレンダー面に塗布量25g/m2(乾燥樹
脂膜重量5.5g/m2)にて塗布した後,直ちに15℃の
水中に60秒間浸漬して樹脂分を凝固させ,続いて,6
0℃の温水中で10分間の洗浄を行いつつ,凝固を完結
させると共に,カルボキシメチルセルロース(ファイン
ガム HEL−3)を完全に溶出・除去し,引き続き乾
燥して第1工程による樹脂膜を形成させた。
【0036】処方1 ラックスキン1740−29B 100部 (セイコ−化成株式会社製,エステル型ポリウレタン樹
脂) レザミンX−100 1部 (大日精化工業株式会社製,イソシアネート化合物) N,N−ジメチルホルムアミド 30部 ファインガム HEL−3 5部 (第一工業製薬株式会社製,カルボキシメチルセルロー
ス)
【0037】次に,第2工程として,上記塗布面に下記
処方2に示す組成で固形分濃度25%,粘度15000
cp/25℃のポリウレタン樹脂溶液を,ナイフオーバ
ーロールコータを用いて,塗布量80g/m2(乾燥樹脂
膜重量20g/m2)にて塗布した後,直ちに15℃の水
中に60秒間浸漬して樹脂分を凝固させ,続いて50℃
の温水中で10分間の洗浄を行った後,乾燥し,本発明
の透湿防水性コーテイング布帛を得た。
【0038】処方2 レザミン CU−4550 100部 (大日精化工業株式会社製,エステル型ポリウレタン樹
脂) レザミンX−100 1部 (大日精化工業株式会社製,イソシアネート化合物) N,N−ジメチルホルムアミド 25部 アエロジルR−974 3部 (日本アエロジル株式会社製,平均粒径0.012μm,
N,N−ジメチルホルムアミド吸着量350ミリリット
ル/100gの疎水性二酸化ケイ素微粉末)
【0039】本発明との比較のため,本実施例において
処方1からファインガムHEL−3を省くほかは,本実
施例とまったく同一の方法により,比較用の透湿防水性
コーティング布帛(比較例1とする。)を得た。
【0040】また,本発明との比較のため,本実施例に
おいて第1工程を省き,上記基布のカレンダー面に処方
2の樹脂液を塗布量100g/m2(乾燥樹脂膜重量25
g/m2)にて1回塗布するほかは,本実施例とまったく
同一の方法により比較用のコーティング布帛(比較例2
とする。)を得た。
【0041】本発明および比較用のコーティング布帛の
性能を測定,評価し,その結果を合わせて表1に示し
た。
【0042】
【表1】
【0043】表1より明らかなように,本発明方法で製
造した透湿防水性コーティング布帛は,優れた耐水圧と
透湿度を有するとともに,コーティング布帛でありなが
ら柔軟な風合を有していた。
【0044】実施例 2 経糸,緯糸の双方にナイロンフィラメント210デニー
ル/36フィラメントを用いた経糸密度65本/イン
チ,緯糸密度50本/インチの平織物を製織し,以下,
前記実施例1と同一の方法によりコーティング用の基布
を得た。
【0045】ここで,まず第1工程として,下記処方3
に示す組成で固形分濃度20%,粘度10000cp/
25℃のポリウレタン樹脂溶液を,ナイフコータを用い
て上記基布のカレンダー面に塗布量30g/m2(乾燥樹
脂膜重量6.0g/m2)にて塗布した後,80℃で3分間
の乾燥を行った。
【0046】処方3 ハイムレンNPU−5 100部 (大日精化工業株式会社製,一液型ウレタン樹脂) イソプロピルアルコール 25部 トルエン 11部 ダックアルギン NSPLL 3部 (株式会社紀文フート゛ケミファ製,アルキ゛ン酸ソータ゛ー)
【0047】次に第2工程として,前記実施例1の処方
2において,アエロジルR−974に代えてアルミナA
KP−G015(住友化学工業株式会社製,平均粒径0.
03μm,N,N−ジメチルホルムアミド吸着量310
ミリリットル/100gの疎水性三酸化二アルミニウム
微粉末)を同量使用するほかは,実施例1の第2工程と
全く同一の方法により,本発明の透湿防水性コーティン
グ布帛を製造した。
【0048】本発明との比較のため,本実施例において
処方3から水溶性物質のダックアルギンNSPLLを省
くほかは,本実施例とまったく同一の方法により比較用
のコーティング布帛(比較例3とする。)を得た。
【0049】また,本発明との比較のため,本実施例に
おいて第1工程を省き,上記基布のカレンダー面に第2
工程の樹脂液を塗布量100g/m2(乾燥樹脂膜重量2
5g/m2)にて1回塗布するほかは,本実施例と全く同
一の方法により比較用の透湿防水性コーティング布帛
(比較例4とする。)を得た。
【0050】本発明および比較用のコーティング布帛の
性能を測定,評価し,その結果を合わせて表2に示し
た。
【0051】
【表2】
【0052】表2より明らかなように,本発明方法で製
造した透湿防水性コーティング布帛は,優れた耐水圧と
透湿度を有するとともに,コーティング布帛でありなが
ら柔軟な風合を有していた。
【0053】
【発明の効果】本発明方法によれば,優れた耐水圧と透
湿度を有する透湿防水性コーティング布帛を製造するこ
とができ, しかも,コーティング布帛でありながら風合
の柔軟な性能を享受することができる。さらに,本発明
のコーティング布帛は,コーティング樹脂層の耐摩耗性
においても何ら遜色のない性能を有している。本発明の
コーティング布帛は,その優れた性能から,特に雨衣,
外衣等の衣料に適した素材である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維布帛上に,水溶性物質を含有するポ
    リウレタン樹脂主体の合成重合体溶液を塗布し,湿式製
    膜又は乾式製膜する第1工程,該樹脂膜上に平均粒径が
    1μm以下で,かつN,N−ジメチルホルムアミドの吸
    着量が200ミリリットル/100g以上の無機微粉末
    を1重量%以上含有させたポリウレタン樹脂主体の合成
    重合体溶液を塗布し,湿式製膜する第2工程よりなるこ
    とを特徴とする透湿防水性コーティング布帛の製造方
    法。
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