JPH11273074A - 消去パワー設定回路および光ディスク記録再生装置 - Google Patents

消去パワー設定回路および光ディスク記録再生装置

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JPH11273074A
JPH11273074A JP6902698A JP6902698A JPH11273074A JP H11273074 A JPH11273074 A JP H11273074A JP 6902698 A JP6902698 A JP 6902698A JP 6902698 A JP6902698 A JP 6902698A JP H11273074 A JPH11273074 A JP H11273074A
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JP
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power
recording
optimum
erasing
optical disk
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JP6902698A
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Taizo Takiguchi
泰三 滝口
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】最適な消去パワーを設定できるようにする。 【解決手段】光ディスクの最適な記録パワーを求め、こ
の記録パワーに置換係数αをかけたものを、その光ディ
スクにおける最適など消去パワーとして設定する。消去
パワーに対する消去特性を直接的には測定できないの
で、記録パワーと消去パワーとの相関性を利用して、最
適な記録パワーから最適など消去パワーを推定する。記
録パワーの最適値は記録ピットのピット形成情報(アシ
ンメトリ)に基づいて算出できる。最適記録パワーはそ
の光ディスクの高密度化や高感度化のファクターがそれ
ぞれ含まれているため、最適記録パワーに基づいてその
光ディスクの最適消去パワーを求めることによって、デ
ータの消し残しや隣接トラックへの影響を回避できる。
つまり消去特性が改善される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は消去パワー設定回
路および光ディスク記録再生装置に関する。詳しくは、
記録パワーを可変しながら基準信号を記録したときの再
生信号から最適な記録パワーを算出し、算出されたこの
最適記録パワーに置換係数をかけたものをその光ディス
クにおける最適消去パワーに設定することによって、最
良の消去パワーで信号を消去できるようにしたもので、
信号の消し残しや、隣接トラックに記録された信号の一
部を消去してこの記録信号が劣化するのを確実に回避で
きるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】光磁気ディスクなどの光ディスク記録再
生装置では、光ディスクに照射する発光パワー特に消去
パワーはその消去特性を良好なものとするため、最適な
消去パワーとなるようにしている。これは信号(デー
タ)の一部消し残しや、隣接トラックのデータの誤消去
を避けるために必要である。
【0003】例えば図12のようにそのトラックがラン
ド部Lとグルーブ部Gとで構成され、例えばグルーブ部
にデータを記録するようになされた光ディスクの場合、
グルーブ部Gに記録されたデータ(記録ピットPとして
模式的に示す)を消去するためにこのグルーブ部Gに照
射される発光パワー(消去パワー)を考えてみる。
【0004】消去パワーを光ディスクに照射することに
よって、照射領域の温度が上昇し、通常の場合200℃
以上になって始めてその領域に記録されたピットが消去
(磁化反転)される。この200℃以上に昇温されるエ
リアをBSとして示すならば、最適な消去パワーのとき
の昇温エリア(消去エリア)BSは図12のようになっ
て、記録されたデータを隣接トラックに影響を与えるこ
となく完全に消去できる。
【0005】これに対し、消去パワーが最適値より小さ
いときには、消去エリアBSは図13のようになるか
ら、グルーブ部Gに記録されたデータの一部を消し残し
てしまうおそれがある。
【0006】同様に、今度は消去パワーが最適地よりも
過剰であるときには、消去エリアBSは図14のように
なって、ランド部Lを越えて隣接トラックにまたがるよ
うな消去エリアBSとなることが考えられる。このよう
な場合には隣接トラックに記録されているデータの一部
を消去するおそれがある。
【0007】このように消去パワーが適切な値でない
と、データの一部消し残りが生じたり、あるいは隣接ト
ラックのデータまでも消去してしまい、隣接トラックの
再生特性を劣化させてしまうようなことが起こり得る。
したがってその光ディスクにおける最適な消去パワーで
データを消去することが必要になる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来では予
め光ディスクの最適消去パワーを設定しておき、この最
適消去パワーで全ての光ディスクに対するデータの消去
を行っていた。
【0009】一方、最近の光ディスクは高記録密度化や
高感度化の傾向にあるので、このような光ディスクを使
用する場合、従来より使用していた消去パワーでは充分
な消去特性が得られていないのが現状である。また、個
々の光ディスクで記録膜の製膜上のばらつきによって多
少の感度むらも発生する。したがって、消去パワーの最
適化は個々の光ディスクごとに行う必要がある。
【0010】そこで、この発明はこのような従来の課題
を解決したものであって、その光ディスクにとって最適
な消去パワーでデータを消去することによって、消去特
性の改善と隣接トラックへの影響を回避できるような消
去パワー設定回路および光ディスク記録再生装置を提案
するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため請求項1に記載したこの発明に係る消去パワー設定
回路では、その光ディスクの最適な記録パワーを求め、
この記録パワーに置換係数αをかけたものを、その光デ
ィスクにおける最適な消去パワーとして設定するように
したことを特徴とする。
【0012】この発明では、消去パワーに対する消去特
性を直接的には測定できないので、記録パワーと消去パ
ワーとの相関性を利用して、最適な記録パワーから最適
な消去パワーを推定するようにしたものである。記録パ
ワーの最適値は記録ピットのピット形成(形状)情報
(アシンメトリ)に基づいて算出できる。
【0013】最適記録パワーはその光ディスクの高密度
化や高感度化のファクターを加味した状態で設定されて
いるため、最適記録パワーに基づいてその光ディスクの
最適消去パワーを求めることによって、データの消し残
しや隣接トラックへの影響を回避できる。
【0014】請求項5に記載したこの発明に係る光ディ
スク記録再生装置では、光ディスクより再生された再生
信号からピット形成情報を得るためのピット形成情報算
出手段と、このピット形成情報に基づいて最適な記録パ
ワーを算出する最適パワー算出手段と、設定された最適
記録パワーに置換係数αをかけたものを消去パワーとす
る置換手段と、上記記録パワーに基づいて発光パワーが
コントロールされるコントロール手段とを有することを
特徴とする。
【0015】この発明では最適記録パワーに基づいてそ
の光ディスクの最適消去パワーを求められるので、その
光ディスク固有の消去特性を改善できる。
【0016】
【発明の実施の形態】続いて、この発明に係る消去パワ
ー設定回路および光ディスク記録再生装置の一実施形態
を図面を参照して詳細に説明する。
【0017】図1はこの発明が適用されている光ディス
ク記録再生装置の一実施形態を示す要部の系統図であ
る。同図において、レーザ11から発光された光が光ピ
ックアップ手段を構成するビームスプリッタ(BS)1
2によりその進行方向が分離され、一部が発光パワーを
モニタするための光検出器(MPD)13に入光し、そ
の他が反射ミラー14および対物レンズ15を介して光
ディスク16の盤面上に照射される。
【0018】光検出器13によって検出された発光パワ
ーが電流(Im)に変換され、発光パワーコントロール
用の誤差アンプ(APCアンプ)21に供給される。一
方レーザパワーコントローラ(LPC)21からは、発
光パワーの基準になる電流Ioutが誤差アンプ21に入
力され、そのアンプ出力で制御トランジスタ25のイン
ピーダンスが制御される。これによって発光パワーが常
にIm=Ioutとなるようにレーザ11に流す電流が調
整されて、レーザパワーが一定に制御される。レーザパ
ワーコントローラ22から出力される基準電流Iout
は、メインの制御部(MPU構成)30からの指示によ
ってコントローラ22の内部に設けられたレジスタ等を
書き換えることができるから、基準電流波形としてはさ
まざまな値を持った波形を出力することができる。これ
によって例えば、消去モード、記録モード、再生モード
にそれぞれ応じたレーザパワーとなるように制御するこ
とができる。
【0019】光ディスクで反射されたレーザ光は、ビー
ムスプリッタ12を介して信号再生用の光検出器(P
D)20に入光する。光検出器20は4分割された光検
出素子で構成され、それぞれの光検出信号が第1の電流
・電圧変換器(IV)24に供給される。この電流・電
圧変換器24から複数のサーボ信号が生成される。図の
例ではフォーカスエラー信号FESO、トラッキングエラー
信号TESOおよび4つの光検出素子の全てを加算した信号
である合成信号SUMが生成される。
【0020】フォーカスエラー信号FESOおよびトラッキ
ングエラー信号TESOは、発光パワーによりその値が変化
するのを避けるため、AGC回路25,26に供給され
て合成信号SUMによってそれぞれが正規化される。正規
化されたフォーカスエラー信号FESはA/D変換器2
7によってディジタル信号に変換された後、MPU構成
の制御部30に供給される。
【0021】制御部30では最適なフォーカスサーボ信
号(フォーカスサーボ信号)が生成され、これがD/A
変換器31でアナログ信号に変換された後、フォーカス
コイル29のドライバ28に供給されて、対物レンズ1
5のディスク盤面に対する間隙が調整されて、フォーカ
ス調整が行われる。つまりフォーカスサーボがかけられ
る。したがってAGC回路25や制御部30を含むドラ
イバ28までの回路系はフォーカスサーボ制御手段とし
て機能する。
【0022】光ディスク16のトラッキング方向に対し
てもフォーカスと同様に制御され、常に光ディスク16
のトラック上に集光されるように、トラッキングエラー
信号TESを利用してトラッキングサーボがかけられ
る。その構成は割愛する。
【0023】光検出器20の出力は第2の電流・電圧変
換器32に供給されて、アドレス信号を含んだデータ信
号に変換される。このデータ信号は可変ゲインアンプ
(VGA)33によってその振幅を最適化した後、等価
フィルター(可変ゲインアンプ33に含まれているもの
とする)を通してからスライサー34に供給され、基準
電圧35でスライスされることによって2値化(デジタ
ル化)される。
【0024】2値化されたディジタル信号はPLL回路
40に供給される。このPLL回路40は、位相比較器
41、電圧可変発振器(VCO)42およびローパスフ
ィルタ44を有し、ディジタル信号は電圧可変発振器4
2より出力されたリードクロック信号RCと位相比較器
41で位相比較され、その位相誤差がローパスフィルタ
44で電圧に変換されて位相エラー信号が得られる。こ
の位相エラー信号で電圧可変発振器42の発振周波数が
制御されてディジタル信号に同期したリードクロック信
号RCが得られる。
【0025】位相エラー信号はA/D変換器61でディ
ジタル信号に変換されたのち、ジッタ量演算器70に供
給されて再生信号中のジッタ量が算出される。このジッ
タ量は最適な記録パワーなどを求めるための判断材料と
して使用される。
【0026】PLL回路40で抽出されたリードクロッ
ク信号RCはディジタル信号と共にフリップフロップ回
路43に供給されて、リードクロック信号RCに完全に
同期したリードデータ信号RDが生成される。
【0027】リードデータ信号RDとリードクロック信
号RCが光ディスクコントローラーブロック(ODC)
50に供給される。光ディスクコントローラブロック5
0にはアドレスデコーダ51が設けられ、ここに上述し
たリードデータ信号RDとリードクロック信号RCとを
与えることによって、アドレス信号がデコードされる。
【0028】リードデータ信号RDとリードクロック信
号RCとはさらにデータデコーダ52にも供給され、デ
コードされたアドレス信号に基づいてアドレス管理を行
いながら再生データのデコード処理が行われる。デコー
ドされた再生データはリードバッファ回路53を経てS
CSIコントローラ等のインターフェース54に供給さ
れてホスト側端末に出力される。
【0029】一方データを光ディスク16に記録する場
合は、メインの制御部30からのパワーセッテング信号
に基づいてコントローラ22では最適なライトパワーが
セットされる。またホスト側から記録すべきデータや記
録すべきアドレス情報を受け取り、これをライトバッフ
ァ回路55を介してデータエンコーダ56でエンコード
処理しておく。記録すべきアドレスをレーザが走査して
いるとき、光ディスクコントローラブロック50に設け
られたゲート信号発生器58からそのタイミング信号
(ライトゲート)WGが出力される。これに同期してライ
トデータWDとデータ同期用クロックであるライトクロ
ック信号WCがそれぞれコントローラ22に供給され
る。
【0030】したがってコントローラ22ではそのタイ
ミングで記録データが記録電流Ioutに変換される。レ
ーザ11はこの記録電流で変調され、光ディスク16上
にピットが形成される。光ディスク16として相変化型
ディスクを使用する場合には、レーザパワーの変調のみ
でデータを記録することができる。光ディスク16とし
て光磁気ディスクを使用する場合には、データの記録に
外部磁界をも同時に使用するので、外部マグネットを用
いて外部磁界を発生させる必要がある。
【0031】データを消去する場合にも同様に制御部3
0からの指令に基づいてイレーズ処理が実行される。ま
ず制御部30からの指令でコントローラ22ではイレー
ズモード(イレーズパワー)にセットされる。そして、
光ディスクコントロールブロック50からターゲットと
なるアドレスがきたときに、ライトゲートのタイミング
をもとに、指定されたイレーズパワーが光ディスク16
上に照射されてデータの消去が行われる。光ディスク1
6として光磁気ディスクを使用する場合には、上述した
ように外部マグネットも同時に制御することになる。
【0032】さて、この発明ではその光ディスク固有の
消去特性を改善するために、その光ディスクにとって最
良と思われる消去パワーが設定される。図12〜図14
で示すように、消去パワーが最適値よりも弱くなる(小
さくなる)と、データの消し残しが発生するので、消去
のあとでデータを再生し、その残留量(ジッタ量と等
価)を測定し、ジッタ量の最小となる消去パワーを見つ
け出すことはできる。しかし、最適値よりも強くなる
(大きくなる)と、ジッタ量が一定になるため、この測
定だけでは消去パワーの最適値を求めることができな
い。
【0033】一方、その光ディスクにとって記録感度が
よいものであるときには、必要とする記録パワーが弱く
ても問題なく、それに伴って消去パワーも少なくて済
む。つまり記録パワーと消去パワーとは相関性がある。
【0034】そこで、この発明は使用する光ディスク1
6の相関性を利用して最適消去パワーを設定するもの
で、その手順としては、 1.記録パワーを段階的に可変しながらテストパターン
データを記録し、その再生信号から記録ピットのピット
形成情報(アシンメトリ)を求め、これより最適記録パ
ワーを算出する。
【0035】2.この最適記録パワーWP0に置換係数
αをかけたものを、最適消去パワーとして設定する。
【0036】ここで、アシンメトリの値と最適な記録パ
ワーとの関係を説明する。
【0037】まず、光ディスクに照射する記録用レーザ
パワー(有効レーザパワー)の大きさの違いによって、
光ディスクに形成される記録ピットのピット長およびピ
ット間の非記録部の長さが相違する。このピット長およ
びピット間の非記録部の非対称性(asymmetry:アシン
メトリ)を利用して最適記録パワーを判断することがで
きる。
【0038】図2はパルストレイン方式によってピット
を記録した例であって、記録パワー(ピークパワー、以
下同じ)を段階的に可変しながら記録ピットを形成した
ときのアシンメトリの状態を示すもので、記録パワーが
大きくなるにしたがってアシメトリーの値もマイナス値
からプラス値へと変化する。
【0039】一方、同じく記録パワーを段階的に可変し
ながら記録ピットを形成したときのジッタ量を計測する
と図3のようになり、下に凸となる2次曲線を描く特性
となる。
【0040】ここに、アシンメトリがゼロということ
は、ピットが正しい長さ(ピット長)とピッチ(非記録
部)をもって記録されていることである。したがって図
2と図3を比較すれば明らかなように、アシンメトリが
ゼロとなるときはジッタ量も最小となる。つまり、アシ
ンメトリがゼロになる記録パワーがその光ディスクに対
する最適な記録パワーWP0であると言える。図2およ
び図3の測定例では、ピークパワーで表したとき、13
mW(DCパワーに換算すると、3〜4mW)付近が最
適な記録パワーとなる。実際には図2および図3の測定
データから2次曲線を近似してその近似曲線から最適な
記録パワーが求められる。
【0041】このように最適記録パワーは図2に示すよ
うにアシンメトリがゼロ付近である。これはアシンメト
リがゼロになる付近の記録パワーではそのジッタ量が図
3のように最小となるからである。アシンメトリを算出
するための詳細は後述する。
【0042】これに対して、例えばテストエリア(最外
周の3トラック分)のうち特定のトラックTbに基準信
号(基準のマーク長となるデータ)を予め記録してお
き、消去パワーを段階的に可変しながら照射してデータ
を消去し、再度違うパターンを記録したときのジッタを
測定すると、図4のような結果となった。
【0043】図4からも明らかなように、消去パワー
(DCパワー)が8mW以下では前のパターンを完全に
は消去できずに残留し、これが原因でジッタが悪化して
いることが判る。したがって光ディスクの消去パワーと
してはジッタ量が少なくなる10mW以上が望ましいこ
とが判る。
【0044】また、予め基準信号を記録しておき、これ
に隣接する隣りのトラックTa、Tcのデータを、消去
パワーを段階的に可変しながら消去する。そのときのト
ラックTbにおけるジッタ(漏れ込みジッタ)を再度測
定したときのグラフを図5に示す。したがってその横軸
は隣りのトラックTaやTcを消去するときに使用した
消去パワーである。
【0045】図5からも明らかなように、12.5mW
以上のパワーで隣接トラックが消去されると、トラック
Tbの記録データが影響を受け、本来のトラックTbに
おける再生ジッタが劣化することが判る。したがってこ
の漏れ込みによる影響を回避するためには、消去パワー
としては10〜12mW程度であるのが望ましい。この
ような漏れ込みは図14と同様な現象と言える。
【0046】また消去パワーが大きいと、光ディスク上
に照射されるレーザビームによる温度が上がり過ぎて、
例えば光磁気ディスク(MO)においてはその磁性膜の
組成に影響を与え、記録再生特性を劣化させることが知
られている。
【0047】図6はあるトラックを利用して、1000
回データを消去した後に、同じトラックに所定のパター
ンを記録してジッタを測定したときの特性図を示すもの
で、13mW以上のパワーで消去回数を1000回繰り
返すと、ジッタ量が増え、記録再生特性が著しく劣化す
ることが判る。
【0048】以上を整理すると、図4から消去パワーE
Pは10mW以上であることが好ましく、図5から消去
パワーEPは10〜12mW以内であることが好まし
く、また図6からは10mW以上13mW以下であるこ
とが好ましい。したがって消去パワーEPとしては、 10≦EP≦13 ・・・・(1) の範囲内にあることが望ましい。
【0049】一方、図2のアシンメトリの数値および図
3のジッタ量の関係から記録パワー(ピークパワー)W
Pは、 11.5≦WP≦12.5mW ・・・・(2) の範囲内にあるのが好ましいと言える。したがって、記
録パワーWPと消去パワーEPの相関性を利用すると、
記録パワーWPに対して置換係数αを、 0.77≦α≦0.88 ・・・・(3) の範囲内に選定すれば、 WP×α=EP ・・・・(4) が、図4、図5および図6より求めた(1)式に示す数
値の範囲内となることが判る。諸種の実験の結果によれ
ば、置換係数αとして好ましい値は、 α=0.85 ・・・・(5) である。
【0050】以上のことから、この発明では最適記録パ
ワーWP0を求めてから、換算処理を行って最適な消去
パワーを求めることになる。
【0051】そのため、図1に示すようにこの発明で
は、ピット形成情報よりアシンメトリを算出するアシン
メトリ算出手段80がスライサー34の後段に設けられ
る。算出されたアシンメトリの値は制御部30に供給さ
れて、アシンメトリの値から最適な記録パワーが求めら
れる。
【0052】また、光ディスクコントロールブロック5
0にはパターン発生器59が設けられ、記録パワーを算
出する際に使用されるアシンメトリ生成用データが出力
される。どのタイミングにこのアシンメトリ生成用デー
タを出力するかは制御部30から指令される。
【0053】さて、光デイスク16のディスクフオーマ
ツトは図7に示すように、1セクタ内にVFO領域及び
データ領域が設けられており、VFO領域は、後に続く
データ領域でPLLをかけるための同期領域であり、必
ず最短ピツトである2ビツトの繰り返しが記録される。
本実施の形態においては、データ領域の初めに例えば記
録幅6Tのロングマークとして用いられるアシンメトリ
生成用データ(テストパターンデータ)のピツトの繰り
返しを記録する。
【0054】これにより、VFO領域及びデータ領域の
記録データを再生すると図8に示すような再生波形が得
られる。観測されるVFO領域のショートマークによる
再生波形の中心値C及びデータ領域のロングマークによ
る再生波形の中心値Dと振幅Bから、各ピツトのアシン
メトリAsymは、 Asym=(D−C)/B ・・・・(6) となる。
【0055】ここでは図8に示すように、光デイスク1
6上に形成される記録ピツトの記録幅と各ピツト間の長
さの非対称性に応じて、光検出器20によって検出され
るDC(直流)レベルが変化することと、さらにロング
マーク及びショートマークの各ピツト長の割合の差から
ロングマーク及びショートマークのDCレベルに差が生
じることを用いて、ピツト長及びピツト間長のアシンメ
トリを定議している。(6)式よりロングマークのピツ
ト長又はショートマークのピツト長に差があるとアシン
メトリが生じることが判る。
【0056】アシンメトリ生成用データは光デイスク1
6のテストエリア(最外周側のエリア)に記録される。
アシンメトリ生成用データの再生データ信号SD(図9
A)は、図10に示すアシンメトリ算出手段80に設け
られたピーク検出器81及びボトム検出器82に出力さ
れる。
【0057】そして再生データ信号SDのビーク及びボ
トム値はそれぞれ減算器83および加算器84を介して
除算器85に供給される。ピーク値及びボトム値をもと
に減算器83により、データ領域に記録されたロングマ
ークによる再生波形の振幅Bが算出される。また加算器
84及び除算器85でVFO領域に記録されたショート
マークの中心値Cと、データ領域に記録されたロングマ
ークによる再生波形の中心値Dがそれぞれ算出される。
このようにして算出されたアシンメトリ生成用データの
振幅BはD/A変換回路86を介してラツチ回路88
に、また中心値C及びDはD/A変換回路87を介して
ラツチ回路88に送出されてそれぞれがラツチされる。
【0058】一方、指定された目標アドレスにデータ再
生位置のアドレスが一致したときには、ゲート発生器5
8からリードゲート信号RG(図9B)がサンプルタイ
ム生成回路90に出力される。これに同期してサンプル
タイム生成回路90からはVFO領域及びデータ領域を
サンプリングしてラッチするためのラッチ信号×1及び
×2(図9C、D)が生成され、これによって中心値
C、D及び振幅Bがそれぞれサンプリングされ、サンプ
リングされた値がそれぞれラッチされる(同図E、
F)。
【0059】ラッチされたVFO領域及びデータ領域の
中心値C、D及びデータ領域の再生波形の振幅Bは、こ
れら領域にデータを記録したときの記録パワーと共に、
制御部30内に設けられたメモリ(図示はしない)に格
納される。
【0060】制御部30に設けられたMPUは、メモリ
に格納されたデータ領域の振幅B並びにVFO領域及び
データ領域の中心値C及びDを読み出し、これらアシン
メトリ生成用データをもとに、(6)式にしたがって再
生データ信号SDのアシンメトリAsymが計算される。
【0061】実際にアシンメトリの値を算出するときに
は、例えば連続する複数のセレクタに対して、同一のア
シンメトリ生成用データを、記録パワーを段階的に可変
しながら記録(キャリブレーション記録)し、その後再
生モードにしてそれぞれのセクタを再生することによっ
て、それぞれの記録パワーでのアシンメトリの値が求め
られる。その結果をプロットすると図2に示したものと
なる。また必要に応じてそれぞれの記録パワーでのジッ
タ量を測定すると図3のようになる。
【0062】続いて、最適記録パワーの設定処理が行わ
れる。図11はその処理例を示すフローチャートであ
る。この最適記録パワーの設定処理用の制御プログラム
は制御部30内のMPU内に格納されているものとす
る。
【0063】まず記録パワーを初期値WP1(例えば
9.5mW)に設定する(ステップ101)。次にその
記録パワーによって記録されたアシンメトリ生成用デー
タを再生してアシンメトリの値を算出する(ステップ1
02)。その記録パワーWPi(=WP1)とアシンメ
トリの値がメモリされる(ステップ103)。
【0064】記録パワーWPのメモリ処理が終了する
と、記録パワーWPをΔWPだけアップして同様な処理
を行い、そのときに算出されたアシンメトリの値と記録
パワーWP1+ΔWP=WP2がメモリされる(ステッ
プ104,105,102,103)。
【0065】この処理が記録パワーの上限値まで行わ
れ、最後の記録パワーとそのときのアシンメトリの値に
対するメモリ処理が終了すると(ステップ105)、求
められた全てのアシンメトリの値を用いてアシンメトリ
の値がゼロになる記録パワーWP0が算出される(ステ
ップ106)。その後、この最適記録パワーWP0に置
換係数αを乗算する処理が行われて、これを最適消去パ
ワーEP0として設定する(ステップ107)。
【0066】最適記録パワーは測定対象物である光ディ
スク16の記録密度や感度などによって相違する値であ
るから、この最適記録パワーを利用すれば、この光ディ
スクの記録密度や感度などを考慮した最適消去パワーと
なる。
【0067】図11のフローチャートの処理は、記録パ
ワーの可変範囲の全てに対してアシンメトリの値を求め
るようにしているが、アシンメトリの値を常に参照し、
この値がゼロになったところで処理を打ち切ってもよ
い。
【0068】記録パワーの可変範囲は任意である。定め
られた測定エリア内にアシンメトリ生成用データを記録
する順序なども一例である。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係る消
去パワー設定回路では、記録パワーを可変したときに発
生する記録ピット長や非記録部の長さの非対称性を利用
して最適記録パワーを求めると共に、この最適記録パワ
ーから最適な消去パワーを算出するようにしたものであ
る。
【0070】これによれば、光ディスクの記録密度や感
度を考慮した状態でその光ディスクに最もふさわしい消
去パワーを設定できるから、良好な消去特性を得ること
ができる。したがって消去特性の改善と隣接トラックへ
の影響を回避できるような消去パワー設定回路および光
ディスク記録再生装置を提供できる。
【0071】したがってこの発明は追記型ディスクや光
磁気ディスクなどを使用した光ディスク記録再生装置に
適用して好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るディスク記録再生装置の一実施
形態を示す要部の系統図である。
【図2】記録パワーとアシンメトリとの関係を示すグラ
フである。
【図3】記録パワーとジッタ量との関係を示すグラフで
ある。
【図4】消去パワーと目標トラックのジッタ量との関係
を示すグラフである。
【図5】消去パワーと隣接トラックのジッタ量との関係
を示すグラフである。
【図6】消去パワーと1000回消去後のジッタ量との
関係を示すグラフである。
【図7】セクタフォーマットの一例を示す図である。
【図8】アシンメトリの定義を説明するための図であ
る。
【図9】アシンメトリ算出の一例を示す図である。
【図10】アシンメトリ算出手段の一実施形態を示す系
統図である。
【図11】最適消去パワーの設定例を示すフローチャー
トである。
【図12】適切な消去パワーでの記録ピットとレーザビ
ームとの関係を示す図である。
【図13】過小な消去パワーでの記録ピットとレーザビ
ームとの関係を示す図である。
【図14】過大な消去パワーでの記録ピットとレーザビ
ームとの関係を示す図である。
【符号の説明】
10・・・ディスク記録再生装置、11・・・レーザ、
16・・・光ディスク、20・・・光検出器、22・・
・レーザパワーコントローラ、30・・・制御部、40
・・・PLL回路、44・・・ローパスフィルタ、50
・・・光ディスクコントロールブロック、61・・・A
/D変換器、70・・・ジッタ量演算器、80・・・ア
シンメトリ算出手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その光ディスクの最適な記録パワーを求
    め、 この記録パワーに置換係数αをかけたものを、その光デ
    ィスクにおける最適な消去パワーとして設定するように
    したことを特徴とする消去パワー設定回路。
  2. 【請求項2】 上記記録パワーを段階的に可変しながら
    基準信号を記録し、そのときの再生信号より記録ピット
    のピット形成情報を求め、 このピット形成情報より最適な消去パワーを設定するよ
    うにしたことを特徴とする請求項1記載の消去パワー設
    定回路。
  3. 【請求項3】 上記記録パワーを段階的に可変しながら
    基準信号を記録し、そのときの再生信号より記録ピット
    のピット形成情報を求めると共に、 ジッタ量が最小となるピット形成情報が得られる記録パ
    ワーを最適記録パワーとして利用するようにしたことを
    特徴とする請求項1記載の消去パワー設定回路。
  4. 【請求項4】 上記置換係数αは、 0.77≦α≦0.88 に選定され、就中、α=0.85に選定されたことを特
    徴とする請求項1記載の消去パワー設定回路。
  5. 【請求項5】 光ディスクより再生された再生信号から
    ピット形成情報を得るためのピット形成情報算出手段
    と、 このピット形成情報に基づいて最適な記録パワーを算出
    する最適パワー算出手段と、 設定された最適記録パワーに置換係数αをかけたものを
    消去パワーとする置換手段と、 上記記録パワーに基づいて発光パワーがコントロールさ
    れるコントロール手段とを有することを特徴とする光デ
    ィスク記録再生装置。
  6. 【請求項6】 上記ピット形成情報算出手段は、 同期信号が記録された領域からの再生信号の平均値と、
    データ領域からの再生信号の平均値と、このデータ領域
    からの再生信号の振幅値をそれぞれ算出するようになさ
    れたことを特徴とする請求項5記載の光ディスク記録再
    生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6711108B2 (en) * 2001-02-13 2004-03-23 Teac Corporation Optical disc recording apparatus and medium

Cited By (2)

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