JPH11276984A - 加工密着性および耐食性に優れたフィルムラミネート2ピース缶用表面処理鋼板およびその製造方法 - Google Patents

加工密着性および耐食性に優れたフィルムラミネート2ピース缶用表面処理鋼板およびその製造方法

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JPH11276984A
JPH11276984A JP8148298A JP8148298A JPH11276984A JP H11276984 A JPH11276984 A JP H11276984A JP 8148298 A JP8148298 A JP 8148298A JP 8148298 A JP8148298 A JP 8148298A JP H11276984 A JPH11276984 A JP H11276984A
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Japan
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steel sheet
film
corrosion resistance
adhesion
treated steel
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JP8148298A
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English (en)
Inventor
Shinichiro Mori
慎一郎 森
Junichi Kitagawa
淳一 北川
Hiroki Iwasa
浩樹 岩佐
Nobuyuki Sato
信行 佐藤
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JFE Engineering Corp
Toyo Seikan Group Holdings Ltd
Original Assignee
Toyo Seikan Kaisha Ltd
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】フィルムラミネート後に厳しい加工を施される
缶体の、加工密着性および耐食性の劣化を抑制し、あら
ゆる内容物に対して適用可能な、フィルムラミネート2
ピース缶用表面処理鋼板およびその製造方法を提供す
る。 【解決手段】下地鋼板の少なくとも一方の面に、下層が
片面あたり30mg/m2 以上の金属クロム層と、上層
が片面あたり金属クロム換算で5〜30mg/m2 の水
和クロム酸化物層からなる電解クロメート処理皮膜を形
成し、さらにその上層にカルボキシル基含有ラジカル重
合性単量体がグラフト重合せしめられた共重合ポリエス
テル樹脂の有機物層を形成してなることを特徴とする、
加工密着性および耐食性に優れたフィルムラミネート2
ピース缶用表面処理鋼板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィルムラミネー
ト後に厳しい加工を施される2ピース缶用の素材鋼板に
関するもので、加工後の密着性および耐食性に優れたフ
ィルムラミネート2ピース缶用表面処理鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の製缶工程においては、ぶりき、電
解クロメート処理鋼板(以下、TFSと称する。)、ア
ルミニウムなどの金属板に一回あるいは複数回の塗装を
施し、その後製缶加工を行う場合と、製缶加工した後に
塗装を行う場合がある。
【0003】また、近年、金属板に有機樹脂フィルムを
ラミネートする技術が開発され、実用化されている。特
開昭57−182428号公報,特公昭61−3676
号公報等には、金属板側をフィルムの融点以上に加熱
し、熱融着によって接着する方法が開示されている。フ
ィルムラミネート後に施される加工としては種々の方法
があるが、特に加工度の高いものとしては、金属板に絞
り,しごき,引張り,曲げなどの加工を単独あるいは組
み合わせ、必要に応じて繰り返し施すことにより、缶底
部および缶胴部を一体成形する2ピース缶製造方法があ
る。
【0004】一方、近年、製缶メーカーでは材料節減の
観点から缶体の薄肉化が進められており、そのために2
ピース缶では製缶時の加工度の増大といった手段が講じ
られている。
【0005】ところで、フィルムラミネート後に施され
る厳しい加工は、下地表面処理鋼板のめっき皮膜の形態
に大きな影響を与える。例えばTFSの場合、ドロービ
ード加工後の素材からフィルムを溶解除去してめっき皮
膜を観察すると、金属クロム層および水和クロム酸化物
には多数の亀裂が生じ、金属クロムおよび鉄の新生面が
現れることが判明した。
【0006】すなわち、最表層の有機樹脂フィルムは大
きな延性を有するため、かなり厳しい加工を施しても健
全な外観を呈するが、有機樹脂フィルムや下地鋼板に比
べて極めて薄い皮膜である電解クロメート皮膜は特に影
響を受けやすく、下地鋼板が滑りを起こして界面に新生
面を生じながら変形する際に、亀裂が生じるものと考え
られる。
【0007】有機樹脂フィルムと下地表面処理鋼板の密
着性は、有機樹脂フィルムと電解クロメート処理皮膜と
の界面の接着状態に依存するため、電解クロメート処理
皮膜に亀裂が生じて健全な接着界面が減少することによ
り、加工した後の密着性(以下、加工密着性と称す
る。)および耐食性は劣化する。
【0008】このように、材料節減を目的とした薄肉化
を進めるために加工度を大きくすれば、加工密着性およ
び耐食性等の性能の劣化が大きくなる。そして、前述の
熱融着によるフィルム接着方法でもやはり加工密着性お
よび加工耐食性の劣化が大きく、実用には供し難い。
【0009】このような問題を解決するための技術とし
て、エポキシ樹脂とその硬化剤などからなる重合組成物
などを予め塗布した有機樹脂フィルムを金属板にラミネ
ートする方法が、特公昭63−13829号公報,特開
平1−249331号公報,特公平4−74176号公
報,特公平5−71035号公報,特開平2−7043
0号公報等に開示されている。また、鋼板の片面または
両面にエポキシ・フェノール系、エポキシ・ユリア系、
ウレタン系等の接着用プライマーを塗布する方法が特開
平4−344231号公報に開示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
公昭63−13829号公報,特開平1−249331
号公報,特公平4−74176号公報,特公平5−71
035号公報,特開平2−70430号公報等、及び特
開平4−344231号公報の方法によれば加工密着性
および耐食性は改善されるが、接着剤の溶剤を加熱によ
り蒸発させる必要があり、工程が煩雑になるばかりでな
く、排出溶剤の処理やエネルギー消費量の増大といった
問題が生じ、環境保全の観点からも好ましくない。
【0011】また、製造工程で特に厳しい加工を施す場
合にはより以上の加工密着性および耐食性が要求され、
レトルト処理時の高温水蒸気環境にさらされる場合には
さらに性能劣化の程度が大きくなることから、これらの
技術による加工密着性および耐食性の改善では不十分で
あり、一部の内容物では適用することができないという
問題がある。
【0012】本発明の目的は、かかる事情に鑑みて、フ
ィルムラミネート後に厳しい加工を施される缶体の、加
工密着性および耐食性の劣化を抑制し、あらゆる内容物
に対して適用可能な、フィルムラミネート2ピース缶用
表面処理鋼板およびその製造方法を提供することにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し目的を
達成するために、本発明は以下に示す手段を用いてい
る。 (1)本発明の鋼板は、下地鋼板の少なくとも一方の面
に、下層が片面あたり30mg/m2 以上の金属クロム
層と、上層が片面あたり金属クロム換算で5〜30mg
/m2 の水和クロム酸化物層からなる電解クロメート処
理皮膜を形成し、さらにその上層にカルボキシル基含有
ラジカル重合性単量体がグラフト重合せしめられた共重
合ポリエステル樹脂の有機物層を形成してなることを特
徴とする、加工密着性および耐食性に優れたフィルムラ
ミネート2ピース缶用表面処理鋼板である。
【0014】(2)本発明の鋼板は、前記有機物層の平
均付着量が固形分濃度として50〜10000mg/m
2 であることを特徴とする、上記(1)に記載の加工密
着性および耐食性に優れたフィルムラミネート2ピース
缶用表面処理鋼板である。 (3)本発明の鋼板は、前記有機物層が、カルボキシル
基含有ラジカル重合性単量体がグラフト重合せしめられ
たグラフト重合体が水または水と水溶性を有する有機溶
媒との混合溶媒中に分散せしめられた共重合ポリエステ
ル樹脂から形成されることを特徴とする、上記(1)ま
たは(2)に記載の加工密着性および耐食性に優れたフ
ィルムラミネート2ピース缶用表面処理鋼板である。
【0015】(4)本発明の鋼板の製造方法は、上記
(1)乃至(3)のいずれかに記載の被覆層を形成して
なる表面処理鋼板を製造する方法において、下地鋼板に
直接またはクロムめっき後鋼板の表面に電解クロメー卜
処理を施した後、水洗または水洗、乾燥し、次いでカル
ボキシル基含有ラジカル重合性単量体がグラフト重合せ
しめられた共重合ポリエステル樹脂を10g/l以上の
濃度で塗布した後、乾燥することを特徴とする、加工密
着性および耐食性に優れたフィルムラミネート2ピース
缶用表面処理鋼板の製造方法である。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明者らは、上記課題を達成す
るために、ラミネートフィルムのような有機樹脂フィル
ムとの密着性が比較的良好な表面処理鋼板であるTFS
を下地として、有機樹脂フィルムとTFSとの接着界面
における接着機構を詳細に検討した。さらに、有機樹脂
フィルムと接着した後に厳しい加工を受けた場合の接着
界面を詳細に調査し、内容物充填後の内面の水性環境あ
るいはレトルト処理時の高温水蒸気環境において、加工
密着性および耐食性が劣化する機構についても詳細に調
査した。
【0017】接着機構を調査した結果、樹脂フィルムと
TFS界面の接着は水素結合が支配的因子になっている
ことが判明した。またその接着力は水素結合によるもの
であるため共有結合によるもの等に比べあまり高くな
い。
【0018】密着性が不十分な場合,高加工により樹脂
フィルムにずれが生じ,フィルムが破断を起こす場合も
あり,金属部分が露出すると耐食性が劣化する。また、
フィルムラミネート後に施される厳しい加工は、下地表
面処理鋼板のめっき皮膜の形態に大きな影響を与える。
例えばTFSの場合、金属クロム層および水和クロム酸
化物層には頻繁に亀裂が生じ、金属クロムおよび鉄の新
生面が現れていたことがわかった。すなわち、最表層の
有機樹脂フィルムは大きな延性を有するため、かなり厳
しい加工を施しても健全な外観を呈するが、有機樹脂フ
ィルムや下地鋼板に比べて極薄い皮膜である電解クロメ
ート処理皮膜は特に影響を受けやすく、下地鋼板が滑り
を起こして界面に新生面を生じながら変形する際に、亀
裂が生じるものと考えられる。
【0019】有機樹脂フィルムと下地表面処理鋼板の密
着性は、有機樹脂フィルムと電解クロメート処理皮膜と
の界面の接着状態に依存するため、電解クロメート処理
皮膜に亀裂が生じて健全な接着界面が減少することによ
り、加工した後の密着性は劣化する。また、その密着性
の劣化は、フィルムが破断を起こす場合もあり、耐食性
をも劣化させる。
【0020】また、内容物充填後の内面の水性環境ある
いはレトルト処理時の高温水蒸気環境においては、樹脂
フィルムを透過した水分子がフィルム/TFS界面を攻
撃するため、密着性の劣るものは、その劣化をより促進
させられる。
【0021】以上に加工密着性および耐食性が劣化する
機構について説明したが、この劣化を抑制するために、
本発明者らは従来材にない第三成分の導入を考えた。す
なわち、従来の樹脂フィルムとTFSの界面に、界面の
密着力を向上させ、かつ、高加工により破断しないで、
金属の露出および金属イオンの溶出を防ぐ成分を導入す
ることである。
【0022】この有機物成分により樹脂フィルムとTF
Sの界面の密着力を向上させるには、TFSおよび樹脂
フィルムそれぞれに対して、この有機物の密着性が優
れ、かつ、材料自体が凝集破壊を起こさないことが必要
である。凝集破壊を起こさないためには、ある程度の高
分子量体である必要があり、TFSとの密着性に優れる
には、TFSとの水素結合を向上させること、あるいは
共有結合、配位結合を起こさせることが必要と考えられ
る。
【0023】水素結合を向上させるためには水酸基、カ
ルボキシルキ等の極性基の導入が望ましい。また、配位
結合を形成するためにも水酸基、カルボキシル基等を導
入することが望ましい。
【0024】また、樹脂フィルムとの密着性に優れるに
は、樹脂フィルムとの相溶性を高めることにより二次結
合力を向上させることが考えられる。例えば樹脂フィル
ムがPET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂の場合
には、有機物成分に芳香環等を導入することにより溶解
パラメータをPET樹脂に近づけることが有効である。
【0025】この有機物成分が高加工により破断しない
で金属の露出を防ぐためには、高加工の際の伸びに耐
え、電解クロメート処理皮膜の上を覆っている必要があ
り,そのためには高分子量体で、かつフレキシブルな骨
格を有することを必要とする。また、覆うだけでなく、
その材料自体も耐食性を有することが必要であり、その
ためには、例えば芳香環等の剛直な骨格を有することが
必要となる。
【0026】また、金属イオンの溶出を防止するために
は、金属イオンとの間で配位結合を形成する可能性の有
る水酸基、カルボキシル基等の導入が望ましい。これら
のことをまとめると、有機物としては剛直な構造(例え
ば芳香環)とフレキシブルな構造のバランスが必要で、
また水酸基、カルボキシル基等の極性基の導入が必要と
なる。
【0027】以上のことから、本発明者らは、従来のラ
ミネート時のフィルムあるいは鋼板への有機溶媒系接着
剤塗布といった方法とは全く関係なく、TFSの水和ク
ロム酸化物層にある特定の水系有機物あるいは有機溶媒
系有機物、環境問題より、より好ましくは水系有機物で
あるが、これを塗布することにより、フィルムラミネー
ト後の鋼板に厳しい加工を施した後の加工密着性および
耐食性が著しく改善されるという知見を得たのである。
この知見に基づき、本発明者らは、TFSの水和クロム
酸化物層に、カルボキシル基含有ラジカル重合性単量体
がグラフト重合せしめられた共重合ポリエステル樹脂を
有機物層として、塗布形成するようにして、フィルムラ
ミネート後に厳しい加工を施される缶体の、加工密着性
および耐食性の劣化を抑制し、あらゆる内容物に対して
適用可能な、加工密着性および耐食性に優れたフィルム
ラミネート2ピース缶用表面処理鋼板及びその製造方法
を見出し、本発明を完成させた。
【0028】即ち、本発明は、フィルムラミネート2ピ
ース缶用表面処理鋼板の皮膜(電解クロメート処理皮
膜、有機物層)及び製造条件を下記範囲に限定すること
により、省資源の観点から進められている缶体の薄肉化
に伴う加工度の増大による加工密着性および耐食性の劣
化を抑制し、高温水蒸気環境であるレトルト処理等が必
要な内容物にも適用可能なフィルムラミネート2ピース
缶用表面処理鋼板をコストの増大を伴うことなく提供す
ることができる。
【0029】以下に本発明のフィルムラミネート2ピー
ス缶用表面処理鋼板の皮膜、及び製造条件の限定理由に
ついて、説明する。 (1)表面処理鋼板の皮膜 本発明に係るフィルムラミネー卜2ピース缶用表面処理
鋼板は、下地鋼板の少なくとも一方の面に、下層が片面
あたり30mg/m2 以上の金属クロム層と、上層が片
面あたり金属クロム換算で5〜30mg/m2 の水和ク
ロム酸化物層からなる電解クロメート処理皮膜を形成
し、さらにその上層にカルボキシル基含有ラジカル重合
性単量体がグラフト重合せしめられた共重合ポリエステ
ル樹脂を有機物層として形成してなる。
【0030】a.下地鋼板 本発明において、下地鋼板は特に限定されるものではな
く、通常この種の表面処理鋼板に用いられる鋼板であれ
ば使用することができる。例えば、板厚0.1〜0.3
mmの通常の低炭素冷延鋼板、低炭素Alキルド鋼板等
が用いられる。
【0031】b.電解クロメート処理皮膜 上記のような下地鋼板の少なくとも一方の面には、表面
処理皮膜として、下層が金属クロム層、上層が水和クロ
ム酸化物層からなる二層の電解クロメート処理皮膜が形
成される。
【0032】ここで下層の金属クロム付着量は、片面あ
たり30mg/m2 以上であるが、好ましくは30〜3
00mg/m2 である。その付着量が30mg/m2 未
満の場合には耐食性に問題を生じる。一方、300mg
/m2 を越えても性能上全く劣ることはないが、経済的
観点から好ましくない。いずれにしても、通常の電解ク
ロメート処理鋼板に用いられる量であれば問題ない。
【0033】上層の水和クロム酸化物の付着量は、片面
あたり金属クロム換算で5〜30mg/m2 である。そ
の付着量が5mg/m2 未満では金属クロム層が水和ク
ロム酸化物によって均一に覆われず金属層の露出面積が
大となり、耐食性および耐経時劣化性、加工密着性が劣
るため好ましくない。また、30mg/m2 を越えると
水和クロム酸化物層が厚すぎることによって生じる外観
の劣化および密着性の劣化を引き起こし好ましくない。
【0034】c.有機物層 上記の電解クロメート処理皮膜の上には、カルボキシル
基含有ラジカル重合性単量体がグラフト重合せしめられ
た共重合ポリエステル樹脂からなる有機物層が形成され
る。このような有機物層を形成することにより、前述し
たように、樹脂フィルムとTFS界面の密着力を向上さ
せ、かつ高加工により破断しないで、金属の露出及び金
属イオンの溶出を防ぐことができる。
【0035】カルボキシル基含有ラジカル重合性単量体
がグラフ卜重合せしめられた共重合ポリエステル樹脂を
得る技術は数多く公開されている公知の方法により行う
ことができる。
【0036】例えば低分子量の共重合ポリエステルの溶
剤溶解型のグラフト変性や水分散する方法には特開昭5
7−57065号公報、米国特許3634351号、米
国特許4517322号等に開示されている。また、高
分子量の共重合ポリエステルの主鎖または末端に重合性
不飽和二重結合を導入し、それに対してラジカル重合性
単量体をグラフトまたはブロック重合せしめる方法には
特開昭57−38810号公報、特開平3−29432
2号公報、特開平5−262870号公報等が、水分散
化する方法には、特公昭61−57874号公報、特開
昭59−223374号公報、特開昭61−20010
9号公報、特開昭62−525510号公報、特開平6
−256437号公報、特開平7−330841号公
報、特開平9−25450号公報等に開示されている。
【0037】本発明における共重合ポリエステル樹脂
は、本来それ自身で水に分散または溶解しないものであ
り、一般的に溶融重合で合成される。その分子量は好ま
しくは5000〜100000であり、その好ましい重
合組成は、ジカルボン酸成分が芳香族ジカルボン酸60
〜99mol%、脂肪族および/または脂環族ジカルボ
ン酸0〜40mol%、重合性不飽和二重結合を含有す
るジカルボン酸0.5〜10mol%である。
【0038】芳香族ジカルボン酸としてはテレフタル
酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等を挙げる
ことができる。また,脂肪族ジカルボン酸としては、ア
ジピン酸、セバシン酸、コハク酸、アゼライン酸等を挙
げることができ、脂環族ジカルボン酸としては、1,4
−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサ
ンジカルボン酸等とその無水物を挙げることができる。
また、重合性不飽和二重結合を含有するジカルボン酸類
としてフマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコ
ン酸、2,5−ノルボルナンジカルボン酸無水物、テト
ラヒドロ無水フタル酸等を挙げることができる。
【0039】一方、グリコール成分は炭素数2〜10の
脂肪族グリコールおよび/または炭素数6〜12の脂環
族グリコールおよび/またはエーテル結合含有グリコー
ルよりなるが、炭素数2〜10の脂肪族グリコールとし
ては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコ
ール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオ
ール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコ
ール等を挙げることができ、炭素数6〜12の脂環族グ
リコールとしては1,4−シクロヘキサンジメタノール
等を、エーテル結合含有グリコールとしては、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレン
グリコール等を挙げることができる。
【0040】共重合ポリエステルをグラフト重合するカ
ルボキシル基含有ラジカル重合性単量体としては、アク
リル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコ
ン酸、マレイン酸無水物等を挙げることができる。ま
た、これらのカルボキシル基含有ラジカル重合性単量体
の他にカルボキシル基を含有しない重合性単量体を併用
しても構わない。また、ラジカル重合性単量体は単独で
も二つ以上の組み合わせでも可能である。
【0041】本発明のポリエステル系グラフト重合体
は、前記共重合ポリエステル中の重合性不飽和二重結合
に、ラジカル重合性単量体をグラフト重合させることに
より効率的に得られる。一般的には共重合ポリエステル
重合体を有機溶媒中に溶解させた状態において、ラジカ
ル開始剤およびラジカル重合性単量体を反応せしめるこ
とにより合成される。
【0042】また、本発明のカルボキシル基含有ラジカ
ル重合性単量体がグラフト重合せしめられた共重合ポリ
エステル樹脂はそのまま使用しても構わないし,必要に
応じてメラミン、イソシアネート、あるいはフェノール
等を硬化剤として添加して使用しても構わない。
【0043】この有機物層の好ましい付着量は、固形分
濃度として50〜10000mg/m2 である。その付
着量が固形分濃度として50mg/m2 未満の場合には
充分な被覆度が得られないため耐食性が低下し、100
00mg/m2 を越えると有機物層内部で凝集破壊を引
き起こし易くなり、その結果、加工性および耐食性が低
下する傾向にある。
【0044】また、この有機物層はカルボキシル基含有
ラジカル重合性単量体がグラフ卜重合せしめられたグラ
フト重合体が水または水と水溶性を有する有機溶媒との
混合溶媒中に分散せしめられた共重合ポリエステル樹脂
から形成されるものであることが好ましい。
【0045】本発明のポリエステル系グラフト重合体は
メチルエチルケトン、トルエン、イソプロピルアルコー
ル等の有機溶媒系でも使用できるが、有機溶媒系は排出
溶剤の処理やエネルギー消費量の増大といった問題が生
じ、環境保全の観点からも好ましくない。
【0046】そこで本発明でTFSに塗布する有機物と
しては、水系有機物あるいは有機溶媒系有機物のいずれ
でも使用可能であるが、環境問題等より、より好ましく
は水系有機物である。
【0047】本発明にかかわるグラフト化反応生成物は
塩基性化合物で中和することが好ましく、中和すること
によって容易に平均粒子径500nm以下の微粒子に水
分散化することができる。グラフト化反応が終了した時
点で直ちに塩基性化合物を含有する水を投入し、さらに
加熱攪拌を継続して水分散体を得る方法が望ましい。さ
らにグラフト化反応に用いた溶媒を蒸留によって一部ま
たは全部を容易に取り除くことができる。本発明の水系
分散体は必要に応じて水を添加することにより固形分濃
度を調整することができる。
【0048】上記の表面処理鋼板の皮膜(電解クロメー
ト処理皮膜、有機物層)に調整することにより、フィル
ムラミネート後に厳しい加工を施される缶体の、加工密
着性および耐食性の劣化を抑制し、あらゆる内容物に対
して適用可能な、フィルムラミネート2ピース缶用表面
処理鋼板を得ることが可能になる。
【0049】このような特性の鋼板は、以下の製造方法
により製造することができる。 (2)表面処理鋼板製造工程 本発明においては、下地鋼板に直接またはクロムめっき
後に電解クロメート処理を施した後、水洗または水洗お
よび乾燥し、ついでカルボキシル基含有ラジカル重合性
単量体がグラフト重合せしめられた共重合ポリエステル
樹脂を10g/l以上の濃度で含む液をその上に塗布
し、その後乾燥することにより、上記被覆層構成の表面
処理鋼板を製造する。
【0050】この際の電解クロメート処理方法としては
通常用いられる公知の方法を採用することができ、金属
クロムと水和クロム酸化物とを同時に析出させる一液
法、および金属クロム層形成後に水和クロム酸化物を析
出させる二液法のいずれでもよい。
【0051】有機物層形成の際に、電解クロメート処理
皮膜上に塗布される水溶液としては、有機物を10g/
l以上含有するものであることが好ましい。この濃度未
満であると有効量が鋼板表面に吸着せず、ひいては耐食
性を十分に引き上げることが困難であるからである。
【0052】また、その塗布方法としては通常用いられ
る公知の方法を採用することができ、ロールコート方
式、カーテンフロー方式、ダイコーター方式、浸漬方式
等が挙げられる。
【0053】なお、本発明の表面処理鋼板には、有機樹
脂フィルムがラミネートされるが、このような有機樹脂
フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
エチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、エ
チレンテレフタレート/イソフタレート共重合体等のポ
リエステルあるいはポリプロピレン、ポリエチレン等の
ポリオレフィン等、通常用いられるいずれの有機樹脂フ
ィルムも用いることができる。以下に、本発明の実施例
を挙げ、本発明の効果を立証する。
【0054】
【実施例】〔供試材〕 (1)表面処理鋼板 表1に示す全ての本発明例および比較例の表面処理鋼板
は、低炭素Alキルド連鋳鋼で、厚さ0.20mmのT
4CA材を原板鋼帯とし、これに後述する表面処理を施
して製造した。
【0055】(2)塗布用有機材 有機物種別A:ジカルボン酸成分としてテレフタル酸4
7mol%、イソフタル酸48mol%、フマル酸5m
ol%、ジオール成分として1,4−ブタンジオール5
0mol%、エチレングリコール50mol%の組成比
の共重合ポリエステル樹脂を合成した。その共重合ポリ
エステル樹脂300部,メチルエチルケトン450部、
イソプロピルアルコール150部、アクリル酸35部、
アクリル酸エチル65部、オクチルメルカプタン1.5
部、アゾビスイソブチルニトリル6部を反応させグラフ
ト体溶液を得、その後トリエチルアミンで中和した後イ
オン交換水を添加、有機溶剤を蒸留で取り除き,水系カ
ルボキシルグラフト共重合ポリエステル樹脂(有機物種
別A)を得た。生成した水分散体は平均粒子径70n
m,グラフト効率50%であった。
【0056】有機物種別B:ジカルボン酸成分としてテ
レフタル酸45mol%、イソフタル酸40mol%、
セバシン酸10mol%、フマル酸5mol%、ジオー
ル成分として1,4−ブタンジオール80mol%、エ
チレングリコール20mol%の組成比の共重合ポリエ
ステル樹脂を合成した。その共重合ポリエステル樹脂3
00部,メチルエチルケトン450部、イソプロピルア
ルコール150部、アクリル酸35部、アクリル酸エチ
ル65部、オクチルメルカプタン1.5部、アゾビスイ
ソブチルニトリル6部を反応させグラフト体溶液を得、
その後トリエチルアミンで中和した後イオン交換水を添
加、有機溶剤を蒸留で取り除き,水系カルボキシルグラ
フト共重合ポリエステル樹脂(有機物種別B)を得た。
生成した水分散体は平均粒子径90nm,グラフト効率
45%であった。
【0057】有機物種別C:ジカルボン酸成分としてテ
レフタル酸47mol%、イソフタル酸48mol%、
フマル酸5mol%、ジオール成分としてネオペンチル
グリコール50mol%、エチレングリコール50mo
l%の組成比の共重合ポリエステル樹脂を合成した。そ
の共重合ポリエステル樹脂300部,メチルエチルケト
ン450部、イソプロピルアルコール150部、アクリ
ル酸65部、アクリル酸エチル65部、オクチルメルカ
プタン1.5部、アゾビスイソブチルニトリル6部を反
応させグラフト体溶液を得、その後トリエチルアミンで
中和した後イオン交換水を添加、有機溶剤を蒸留で取り
除き,水系カルボキシルグラフ卜共重合ポリエステル樹
脂(有機物種別C)を得た。生成した水分散体は平均粒
子径60nm,グラフト効率60%であった。
【0058】有機物種別D:ジカルボン酸成分としてテ
レフタル酸47mol%、イソフタル酸48mol%、
フマル酸5mol%、ジオール成分として1,4−ブタ
ンジオール50mol%、エチレングリコール50mo
l%の組成比の共重合ポリエステル樹脂を合成した。そ
の共重合ポリエステル樹脂300部,メチルエチルケト
ン450部、イソプロピルアルコール150部、アクリ
ル酸35部、アクリル酸エチル65部、オクチルメルカ
プタン1.5部、アゾビスイソブチルニトリル6部を反
応させグラフト効率50%の有機溶媒系カルボキシルグ
ラフト共重合ポリエステル樹脂(有機物種別D)を得
た。
【0059】有機物種別E:ジカルボン酸成分としてテ
レフタル酸47mol%、イソフタル酸48mol%、
フマル酸5mol%、ジオール成分としてネオペンチル
グリコール50mol%、エチレングリコール50mo
l%の組成比の共重合ポリエステル樹脂を合成した。そ
の共重合ポリエステル樹脂をグラフト重合しないまま、
メチルエチルケトンに溶解させ、有機溶媒系の共重合ポ
リエステル樹脂(有機物種別E,比較例)を得た。 (3)フィルムラミネート 表1の本発明例、比較例に記載された表面処理鋼板を2
00×300mmの切板にし、その両面に次に示す条件
で市販のポリエステルフィルムをラミネートした。
【0060】フィルム:二軸配向ポリエステルフィルム
(ポリエチレングリコールとテレフタル酸/イソフタル
酸の共重合体)、フィルム厚さ:25μm、フィルムの
結晶融解温度:229℃、ラミネート直前の鋼板温度:
235℃、ラミネート速度:2m/秒、ラミネート後の
冷却:水冷(急冷)。
【0061】〔評価〕 (1)絞り加工性 密着性評価:ラミネート板を直径158mmの円板に打
抜き、絞り比2.92で円筒状カップに絞り加工を施し
た後、カップ内面のフィルムの剥離状況をルーペで観察
した。その際、剥離なしの良好な状態を5点とし、4
点、3点、2点、1点と小さくなるにつれて剥離の程度
が大きくなるように5段階に分けて評価した。
【0062】耐食性評価:また、絞り加工したカップ
を、0.4%クエン酸水溶液中に50℃、8日間浸漬
し、水洗、乾燥後、同様にカップ内面の剥離程度を同基
準で5段階評価した。
【0063】(2)曲げ曲げ戻し加工 密着性評価:フィルムラミネート板を30×300mm
のたんざく状に切り出し、先端Rが0.25mmの工具
を用い、押さえ圧300kgfでドロービードテストを
行い、サンプル表面をルーペで観察した。その際、絞り
加工性評価と同様に剥離の程度を5段階で評価した。
【0064】耐食性評価:また、曲げ曲げ戻し加工した
フィルムラミネート板を、0.4%クエン酸水溶液中に
50℃、8日間浸漬し、水洗、乾燥後、同様にカップ内
面の剥離程度を同基準で5段階評価した。 (3)リパックテスト 密着性評価:フィルムラミネート板を直径110mmの
円板に打抜き、まず最初に絞り比1.51で円筒状カッ
プ絞り加工を施し、次いで絞り比1.20で再絞り加工
を施して、円筒状カップ(全絞り比1.81)を作成し
た。このカップの内面のフィルムの剥離状況をルーペで
観察し、絞り加工性評価と同じ基準で剥離程度を5段階
評価した。
【0065】耐食性評価:さらに、本カップ中に0.4
%クエン酸をリパックし、カップの中央部に直径1/2
インチ、1kgの鋼球を高さ100mmより落下させた
後、38℃で3カ月間の貯蔵を行い、この貯蔵テスト後
のカップ内面のフィルムと金属板の剥離状況をルーペで
観察し、上と同じ基準で5段階評価した。
【0066】加工性の評価は、絞り加工、曲げ曲げ戻し
加工、リパックテストによる加工性を外観の良否等によ
り目視で判断し、いずれも良好なものを○とし、それ以
外を×と評価した。
【0067】また、密着性の評価は絞り加工、曲げ曲げ
戻し加工、リパックテストによる加工後のルーペ観察に
よる剥離状況の5段階評価が、いずれも5、4の良好な
ものを○と、3の普通のものを△、それ以外を×と評価
した。
【0068】また、耐食性の評価は絞り加工、曲げ曲げ
戻し加工、リパックテストによる加工後の耐食性評価の
5段階評価が、いずれも5、4の良好なものを○と、3
の普通のものを△、それ以外を×と評価した。
【0069】表1に示す本発明例No.1〜16および
比較例No.1〜5に記載の表面処理鋼板について上記
(1)〜(3)の評価を行った。その結果を表1に併せ
て示す。
【0070】(本発明例1)前記表面処理原板に、表1
に示すように、金属Cr付着量126mg/m2 、金属
クロム換算での水和クロム酸化物付着量16mg/m2
となるような電解クロメート処理を施した後、表1に示
すように、濃度120g/lの前記水系カルボキシルグ
ラフト共重合ポリエステル樹脂(有機物種別A)をリバ
ースロールコーターで塗布し、乾燥することによって付
着量980mg/m2 の有機物層を形成した。その表面
処理鋼板に対し先に示す条件下で、ポリエステルフィル
ムをラミネートし、その後、絞り加工、曲げ曲げ戻し加
工、リパックテストにより、加工性、密着性、耐食性を
評価した。これらの評価結果を、表1に併せて示す。
【0071】その結果、本発明の表面処理鋼板(本発明
例1)は、フィルムラミネート後の加工性が優れている
ばかりでなく、加工後の密着性、処理後の耐食性にも優
れている。
【0072】(本発明例2〜7、比較例1〜3)これら
においては、表1に示すように、電解クロメート処理条
件を種々に変え、それ以外は本発明例1と同様の操作を
行って表面処理鋼板を得た。これらの評価結果を表1に
併記する。
【0073】表1から明らかなように、下層の金属クロ
ム付着量が、片面あたり30mg/m2 以上、上層の水
和クロム酸化物の付着量が5〜30mg/m2 の本発明
例2〜7はいずれも加工性、密着性、耐食性とも優れて
いた。
【0074】これに対し、下層の金属クロム付着量が3
0mg/m2 未満の比較例1は、耐食性に劣っていた。
また上層の水和クロム酸化物の付着量が、5mg/m2
未満の比較例2は、密着性および耐食性が劣っていた。
さらに、上層クロム水和酸化物の付着量が30mg/m
2 を越えた比較例3は外観が劣化し密着性および耐食性
が劣っていた。
【0075】(本発明例8〜11、14、15)これら
においてはカルボキシル基含有ラジカル重合性単量体が
グラフト重合せしめられた共重合ポリエステル樹脂の付
着量を種々に変化させ、それ以外は本発明例1と同様の
操作を行って表面処理鋼板を得た。これらの評価結果を
表1に併記する。
【0076】表1から明らかなように、本発明例8〜1
1、14、15は、いずれも、加工性、密着性、耐食性
において良好な評価を得た。特に付着量が50〜100
00mg/m2 の本発明例8〜11は、いずれも、加工
性、密着性、耐食性が特に優れていた。
【0077】(本発明例12、13、16)ここにおい
ては、前記あるいは表1に示すように、有機物層を構成
するカルボキシル基含有ラジカル重合性単量体がグラフ
ト重合せしめられた共重合ポリエステル樹脂の組成ある
いは溶媒系を水系から有機溶媒に変化させ、それ以外は
本発明例1と同様の操作を行って表面処理鋼板を得た。
これらの評価結果を表1に併記する。
【0078】表1から明らかなように、本発明例12、
13、16は、いずれも加工性、密着性、耐食性が特に
優れていた。 (比較例4、5)比較例4では、従来の技術である有機
物層を形成しないこと以外は本発明例1と同様の操作を
行って表面処理鋼板を得た。また、比較例5では有機物
層としてグラフト重合を行っていない共重合ポリエステ
ル樹脂(有機物種別E,比較例)を用いた以外は本発明
例1と同様の操作を行って表面処理鋼板を得た。これら
の評価結果を表1に併記する。表1から明らかなよう
に、比較例4、5は、いずれも密着性、耐食性が劣って
いた。
【0079】
【表1】
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
表面処理鋼板の皮膜(電解クロメート処理皮膜、有機物
層)を特定することにより、フィルムラミネート後に厳
しい加工を施された際にも加工密着性および耐食性に優
れ、缶体の薄肉化に伴う加工度の増大に対応することが
できるものであって、レトルト処理を必要とするような
内容物等あらゆる内容物に適用可能なフィルムラミネー
ト2ピース缶用表面処理鋼板およびその製造方法が提供
される。このように本発明では、繁雑な工程を経ること
なく、優れた加工密着性および加工耐食性が得られるの
で、その経済的価値は極めて高い。
フロントページの続き (72)発明者 岩佐 浩樹 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 佐藤 信行 神奈川県海老名市国分南2−25−16

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下地鋼板の少なくとも一方の面に、下層
    が片面あたり30mg/m2 以上の金属クロム層と、上
    層が片面あたり金属クロム換算で5〜30mg/m2 の
    水和クロム酸化物層からなる電解クロメート処理皮膜を
    形成し、 さらにその上層にカルボキシル基含有ラジカル重合性単
    量体がグラフト重合せしめられた共重合ポリエステル樹
    脂の有機物層を形成してなることを特徴とする、加工密
    着性および耐食性に優れたフィルムラミネート2ピース
    缶用表面処理鋼板。
  2. 【請求項2】 前記有機物層の平均付着量が固形分濃度
    として50〜10000mg/m2 であることを特徴と
    する、請求項1に記載の加工密着性および耐食性に優れ
    たフィルムラミネート2ピース缶用表面処理鋼板。
  3. 【請求項3】 前記有機物層が、カルボキシル基含有ラ
    ジカル重合性単量体がグラフト重合せしめられたグラフ
    ト重合体が水または水と水溶性を有する有機溶媒との混
    合溶媒中に分散せしめられた共重合ポリエステル樹脂か
    ら形成されることを特徴とする、請求項1または2に記
    載の加工密着性および耐食性に優れたフィルムラミネー
    ト2ピース缶用表面処理鋼板。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の被覆
    層を形成してなる表面処理鋼板を製造する方法におい
    て、 下地鋼板に直接またはクロムめっき後鋼板の表面に電解
    クロメー卜処理を施した後、水洗または水洗、乾燥し、
    次いでカルボキシル基含有ラジカル重合性単量体がグラ
    フト重合せしめられた共重合ポリエステル樹脂を10g
    /l以上の濃度で塗布した後、乾燥することを特徴とす
    る、加工密着性および耐食性に優れたフィルムラミネー
    ト2ピース缶用表面処理鋼板の製造方法。
JP8148298A 1998-03-27 1998-03-27 加工密着性および耐食性に優れたフィルムラミネート2ピース缶用表面処理鋼板およびその製造方法 Pending JPH11276984A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006150607A (ja) * 2004-11-25 2006-06-15 Toyobo Co Ltd 絞りしごき缶被覆用フィルム、絞りしごき缶用金属板及び絞りしごき缶

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006150607A (ja) * 2004-11-25 2006-06-15 Toyobo Co Ltd 絞りしごき缶被覆用フィルム、絞りしごき缶用金属板及び絞りしごき缶

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