JPH11281489A - 温度計及び温度測定方法 - Google Patents

温度計及び温度測定方法

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JPH11281489A
JPH11281489A JP10087449A JP8744998A JPH11281489A JP H11281489 A JPH11281489 A JP H11281489A JP 10087449 A JP10087449 A JP 10087449A JP 8744998 A JP8744998 A JP 8744998A JP H11281489 A JPH11281489 A JP H11281489A
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temperature
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sensor
thermometer
temperature sensor
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JP10087449A
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Minoru Yamada
実 山田
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KEIOSU KK
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KEIOSU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の課題は、正確な体温測定が可能であ
り、また部品点数が少なく且つ安価である体温計及び体
温測定方法を提供することである。 【解決手段】 リニアライズ回路を含む中間補正回路を
用いて非直線性の増幅電圧信号29及び電圧信号210
の補正を行なわずに、非直線性の増幅電圧信号29及び
電圧信号210を無補正の状態のまま12ビットAD変
換器25を使用して直接アナログ−デジタル変換してデ
ジタル信号26及びデジタル信号211を得、続いて、
係る無補正のデジタル信号26及びデジタル信号211
を用いてマイクロコントローラ27内でリニアライズ演
算処理を行うため、測定精度の高い温度測定を行うこと
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は温度計及び温度測
定方法に関し、特に、非接触型温度計及び温度測定対象
に接触せずに温度を測定する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】温度計、例えば体温計では口腔内の温度
を測定する舌下型温度計や腋窩の温度を測定する腋窩型
温度計等の接触型温度計が従来広く用いられていた。し
かし、これらの接触型温度計を使用する際に起きる口腔
内及び腋窩での破損事故や唾液及び唾液中の血液による
感染事故が少例とはいえ報告されている。そのため、衛
生上の面から非接触型体温計が注目されている。
【0003】非接触型体温計のなかには、温度センサに
赤外線センサを用いて、放射される赤外線を検知するこ
とにより温度を測定する方式を採用する体温計が従来開
発されている。絶対零度でない物体はいずれも赤外線を
主とする熱線を放射しているので、非接触型体温計は温
度測定対象から放射された赤外線を検知することにより
温度測定を行う。よって、温度センサに赤外線センサを
用いる非接触型体温計は温度測定対象に接触する必要が
なく、温度測定対象の状態に影響を与えずに温度測定を
行うことができる。中でも鼓膜は人体の深部に位置し外
部環境に影響を受けにくいので、腋窩や口腔内等の人体
の他の部位に比べて体温を正確に測定できることから、
鼓膜の温度を測定する鼓膜温度測定式体温計が注目され
ている。
【0004】従来の非接触型鼓膜温度測定式体温計は、
入射した赤外線から測定温度を決定するための部位を有
する。非接触型温度センサに用いる赤外線センサとし
て、一般的に焦電型センサ又はサーモパイルセンサが採
用されている。サーモパイルセンサは赤外線センサの一
種であり、微小な素子面積中に高密度で熱電対が堆積し
ている構造を有する。一般に2種の金属線の両端をそれ
ぞれ接合し、係る2つの接合部分のうち、一方の温度を
高くし、他方の温度を低くすると2種の金属線の間に電
位差を生じる。このような一対の金属線からなる熱起電
力素子を熱電対といい、係る熱電対を堆積し、直接に接
続したものがサーモパイルセンサである。サーモパイル
センサにおいて、赤外線が入射し温度が上昇する部分を
温度計測部、温度計測部に対して他方を基準温度部とす
ると、サーモパイルセンサは係る熱電対を直列に接続し
ているため、基準温度部と温度計測部との温度差に対し
て連続的に電圧を出力する。係る熱電対が多数直列に接
続されているため、基準温度部と温度計測部との温度差
に対して連続的であり、温度センサとして使用可能な電
圧を出力する。赤外線センサにサーモパイルセンサを使
用した場合において説明すると、鼓膜から放射された赤
外線エネルギーがサーモパイルセンサに入射すると熱電
対の温度計測部の温度が上昇する。一方、サーモパイル
センサ内の熱電対の基準温度部はセラミック性のヒート
シンクで覆われているため、放熱しやすく、温度を逃が
す構造になっている。熱電対の基準温度部と温度計測部
との温度差により熱起電力が発生し、係る起電力がサー
モパイルセンサから出力される。
【0005】一般に絶対温度より高い温度を有する物体
は 放射エネルギー P=ηαT4 (1) で表される放射エネルギーを発する。ここで、Tは物体
の温度(K)、ηは物体のエネルギー放射率、αはステ
ファン・ボルツマン定数である。鼓膜からの放射エネル
ギーを受けるとサーモパイルセンサ内の温度計測部は温
度が上昇し、(1)式で与えられた放射エネルギーに見
合った電圧を出力する。
【0006】しかし、実際にはサーモパイルセンサの基
準温度部は絶対零度でないため、例えば室温Toの場
合、サーモパイルセンサに出力される電圧は次式で与え
られるP1に比例する。 P1=ηαT4−αTo4 (2) サーモパイルセンサ内の熱電対の基準温度部はヒートシ
ンクにより放熱され、温度を逃がす構造になっているの
で、熱電対の基準温度部は室温と等しいと考えられば、
サーモパイルセンサ内の熱電対の基準温度部は室温To
とみなすことができる。サーモパイルセンサに内蔵され
た熱電対素子により熱電対の基準温度部と温度計測部と
の温度差に比例した熱起電力が発生する。従って、基準
温度部の温度Toを検知し、係る温度にサーモパイルセ
ンサの出力である熱起電力を加算すれば非測定物の温度
Tが判明する。基準温度部の温度Toはサーモパイルセ
ンサに接触して取付けられたサーミスタで検知される。
サーミスタの出力を図3に示される従来の鼓膜温度測定
式体温計内に設置される体温測定回路にて処理されるこ
とにより測定温度が決定される。
【0007】図3は、従来の非接触型鼓膜温度測定式体
温計が温度測定対象から放射される赤外線エネルギーを
赤外線センサにより検知し、測定温度を決定するための
温度測定回路の一例である。係る体温測定回路は非接触
型温度センサであるサーモパイルセンサ12を有し、サ
ーモパイルセンサ12により赤外線エネルギーが検知さ
れる。 サーモパイルセンサ12は赤外線エネルギーに
比例した電圧信号22を出力する。
【0008】ここで、測定温度の変化に対する電圧の変
化、いわゆる温度−電圧特性は非直線的であるので、電
圧信号22を中間補正回路33により直線性に補正する
必要がある。中間補正回路33はリニアライズ回路34
とレベルシフト回路35とを有し、電圧信号を直線性に
補正する。しかしながら、中間補正回路33で補正する
にはサーモパイルセンサ12から出力される電圧信号2
2は小さすぎるため、中間補正回路33中のリニアライ
ズ回路34に電圧信号22を入力する前に、超低オフセ
ットオペアンプ31を使用して係る電圧信号22を増幅
し、非直線性増幅電圧32に変換する。非直線性増幅電
圧32を中間補正回路33により直線性に補正し、直線
性電圧信号36に変換する。
【0009】また、(2)式において鼓膜温度は測定温
度Tであり、サーモパイルセンサ内の熱電対の基準温度
部の温度はToである。係る鼓膜温度Tを決定するため
に、サーモパイルセンサ12の基準計測部の温度To
を、サーモパイルセンサ12に接続して取付けられるサ
ーミスタ17で検知する必要がある。すなわち、サーモ
パイルセンサ12を使用する際には、サーモパイルセン
サ12自体の基準温度を検知する必要があり、サーモパ
イルセンサ12自体の基準温度を測定するためにサーミ
スタ17が用いられる。サーミスタ17は体温計測用と
して広く用いられている半導体温度センサであり、温度
測定用測温素子の一種である。温度測定用測温素子には
サーミスタ17のほかに、白金素子等に代表される金属
を用いる測温素子もあり、サーミスタ17の代わりにこ
れらを用いてもよい。温度に対するサーミスタ17の抵
抗値の変化を非直線性の電圧信号210に変換する。し
かし、サーミスタ17の係る温度−抵抗特性もサーモパ
イルセンサ12の温度−電圧特性と同様に非直線的であ
るため、非直線性の電圧信号210もリニアライズ回路
315及びレベルシフト回路316を含む中間補正回路
314が必要になる。中間補正回路314も中間補正回
路33と同様に電圧信号を直線性に補正するために配置
され、リニアライズ回路315とレベルシフト回路31
6とを有する。増幅電圧413としたのち、非直線性増
幅電圧 313を中間補正回路314により補正し直線
性電圧信号37に変換する。
【0010】次に、直線性電圧信号36及び直線性電圧
信号37はそれぞれスイッチ回路24を経て、AD変換
器内臓型マイクロコントローラ48内の8ビットAD変
換器39に送られ、アナログ信号からそれぞれデジタル
信号310及びデジタル信号317に変換される。続い
て、デジタルデータ312及びデジタルデータ318に
より、係るデジタル信号310及びデジタル信号317
はマイクロコントローラ311にそれぞれ時間差入力さ
れ、マイクロコントローラ311内で(2)式に基づく
演算処理を行うことにより、測定温度が決定される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の鼓膜温
度測定式体温計には次のような問題点があった。非接触
型温度センサから出力される電圧は中間補正回路中のリ
ニアライズ回路で直接補正処理を行うためには小さすぎ
る。特に非接触型温度センサがサーモパイルセンサであ
る場合は非接触型温度センサから出力される電圧は極め
て小さい。そのため、係る電圧の増幅が必要であり、電
圧を増幅するために高価な超低オフセットオペアンプを
使用しなければならないことがコスト削減を妨げてい
た。また、従来の鼓膜温度測定式体温計では、リニアラ
イズの際に回路定数をIC及び可変抵抗ボリュームやコ
ンデンサ等の周辺ディスクリート部品上に設定してい
た。しかし、非接触型温度センサ及び基準温度測定用サ
ーミスタが温度をそれぞれ電圧に変換する際の非接触型
温度センサの温度−抵抗特性及び基準温度測定用サーミ
スタの温度−抵抗特性の非直線特性はそれぞれ異なるの
で、リニアライズ回路定数も異なる。そのため、従来の
鼓膜温度測定式体温計は必然的に非接触型温度センサ出
力用及び基準温度測定用サーミスタ用の2系統の異なる
リニアライズ回路を含む中間補正回路が必要であること
により、従来の鼓膜温度測定式体温計では回路が複雑で
あり、並びに部品点数も多いため、温度計本体の小型・
軽量化が妨げられていた。
【0012】さらに、従来の鼓膜温度測定式体温計で
は、IC及び可変抵抗ボリュームやコンデンサ等の周辺
ディスクリート部品が回路定数設定を行うことによりリ
ニアライズが行われるが、係る周辺ディスクリート部品
は精度誤差があり、さらに使用温度によっても定数設定
に誤差が発生した。そのうえ、AD変換器内臓型マイク
ロコントローラ内の8ビットAD変換器に入力される電
圧信号は、誤差を含む前記周辺ディスクリート部品によ
りリニアライズされて得られるので、係る部品を用いて
リニアライズすることにより得られる電圧信号は、誤差
を含む可能性があるため、温度測定の精度が悪くなる可
能性があった。
【0013】本発明は、以上の従来技術における問題に
鑑みてなされたものであって、前記の非接触型鼓膜温度
測定式体温計に応用することができる。本発明の目的
は、従来の方式と比較して測定精度の高い温度測定方法
を用いる温度計及び係る温度測定方法を提供することで
ある。また、本発明の目的は、従来品と比較して小型・
軽量であり、部品点数が少なく且つ低コストである温度
計及び温度測定方法を提供することである。さらに、本
発明の目的は、従来方式の温度計と比較して、温度を測
定するための回路及び装置の構成が簡易化された温度計
及び温度測定方法を提供することである。そのうえ、本
発明の目的は、従来方式の温度計と比較して高い処理能
力を有し、CPUを備えた温度計及び温度測定方法を提
供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本出
願第1の発明は、温度センサ出力を直接アナログ−デジ
タル変換するAD変換手段と、AD変換手段からのデジ
タル信号に基づき測定温度を表示する処理手段を有して
なることを特徴とする温度計である。
【0015】本願第1の発明にいう直接とは、第一義的
には、リニアライズ回路を含む中間補正回路を使用せず
に温度センサ出力をアナログ−デジタル変換することを
意味する。本発明に係る温度計は温度センサ出力を直接
AD変換するので、温度センサ出力に比例した忠実なデ
ジタル信号を得ることができ、係るデジタル信号を用い
て温度測定処理を行なうので、誤差が少なくなるため、
精度の高い温度測定を行なうことができる。また、中間
補正回路による補正が必要である従来の温度計と異な
り、本発明に係る温度計は温度センサ出力を直接AD変
換するので、温度センサ出力を中間補正回路によって補
正する必要がないため、回路及び回路を構成する装置の
構成を簡易化することができるので、温度計内の部品点
数を少なくすることができるため、コストを低減するこ
とができる。
【0016】また、本出願第2の発明は、温度センサの
非直線性出力をリニアライズしないでアナログ−デジタ
ル変換するAD変換手段と、AD変換手段からのデジタ
ル信号に基づき測定温度を表示する処理手段を有してな
ることを特徴とする温度計である。
【0017】前述したように、温度センサから出力され
る電圧の変化は一般に、測定温度の変化に対して非直線
的である。すなわち、温度センサ出力は非直線性を有す
る。本発明に係る温度計は、温度センサの非直線性出力
をリニアライズしないで生のままアナログ−デジタル変
換するので、温度センサの非直線性出力に比例した忠実
なデジタル信号を得ることができ、係るデジタル信号を
用いて温度測定処理を行なうので、誤差が少なくなるた
め、精度の高い温度測定を行なうことができる。本願第
2の発明にいうリニアライズとは、中間補正回路等を用
いて非直線性の温度センサ出力を直線性に補正すること
を意味する。また、本発明に係る温度計は、温度センサ
の非直線性出力を生のままAD変換するので、中間補正
回路による補正が必要である従来の温度計と異なり、本
発明に係る温度計は温度センサの非直線性出力を中間補
正回路によって補正する必要がないため、回路及び回路
を構成する装置の構成を簡易化することができるので、
温度計内の部品点数を少なくすることができるため、コ
ストを低減することができる。
【0018】また、本出願第3の発明は、温度センサ出
力を直接アナログ−デジタル変換するAD変換手段と、
AD変換手段からのデジタル信号と予め備えられたデー
タベースに格納されたデータとを比較する比較手段と比
較手段による比較結果に基づき測定温度を表示する処理
手段を有してなることを特徴とする温度計である。
【0019】本願第3の発明にいう直接とは、第一義的
には、リニアライズ回路を含む中間補正回路を使用せず
に温度センサ出力をアナログ−デジタル変換することを
意味する。本発明に係る温度計は、中間補正回路による
補正工程を経ずに、温度センサ出力を直接AD変換する
ことによりデジタル信号を得るため、温度センサ出力に
比例した忠実なデジタル信号を得ることができ、係るデ
ジタル信号を用いて温度測定処理を行なうので、誤差が
少なくなるため、精度の高い温度測定を行なうことがで
きる。また、本発明に係る温度計は、温度センサ出力を
直接アナログ−デジタル変換してデジタル信号を得たの
ち、係るデジタル信号に適切なデータをデータベースか
ら選択し、選択されたデータと係るデジタル信号とを比
較し、その比較結果に基づき測定温度を表示する処理す
ることにより、リニアライズ回路を含む中間補正回路を
用いて温度センサ出力の補正処理を行なう必要がないた
め、回路及び回路を構成する装置の構成を簡易化するこ
とができるので、温度計内の部品点数を少なくすること
ができるため、コストを低減することができる。
【0020】また、本出願第4の発明は、温度センサの
非直線性出力をリニアライズしないでアナログ−デジタ
ル変換するAD変換手段と、AD変換手段からのデジタ
ル信号と予め備えられたデータベースに格納されたデー
タとを比較する比較手段と比較手段による比較結果に基
づき測定温度を表示する処理手段を有してなることを特
徴とする温度計である。
【0021】前述したように、温度センサから出力され
る電圧の変化は一般に、測定温度の変化に対して非直線
的である。すなわち、温度センサ出力は非直線性を有す
る。本発明に係る温度計は、温度センサの非直線性出力
をリニアライズしないで生のままアナログ−デジタル変
換することによりデジタル信号を得るので、温度センサ
の非直線性出力に比例した忠実なデジタル信号を得るこ
とができ、係るデジタル信号を用いて温度測定処理を行
なうため、精度の高い温度測定を行なうことができる。
本願第4の発明にいうリニアライズとは、中間補正回路
等を用いて非直線性の温度センサ出力を直線性に補正す
ることを意味する。また、本発明に係る温度計は、温度
センサの非直線性出力をリニアライズしないでアナログ
−デジタル変換してデジタル信号を得たのち、係るデジ
タル信号に適切なデータをデータベースから選択し、選
択されたデータと係るデジタル信号とを比較し、その比
較結果に基づき測定温度を表示することにより、リニア
ライズ回路を含む中間補正回路を用いて温度センサ出力
の補正処理を行なう必要がないため、回路及び回路を構
成する装置の構成を簡易化することができるので、温度
計内の部品点数を少なくすることができるため、コスト
を低減することができる。
【0022】また、本出願第5の発明は、温度センサの
基準温度測定用測温素子を備え、温度センサ出力と基準
温度測定用測温素子の出力のうち少なくとも一方又は両
方を直接アナログ−デジタル変換するAD変換手段を備
える請求項1又は請求項3記載の温度計である。
【0023】本願第5の発明にいう直接とは、第一義的
には、リニアライズ回路を含む中間補正回路を使用せず
に、温度センサ出力又は基準温度測定用測温素子の出力
をアナログ−デジタル変換することを意味する。本発明
に係る温度計は、温度センサ出力と基準温度測定用測温
素子の出力のうち少なくとも一方又は両方を直接アナロ
グ−デジタル変換するAD変換手段を備えているので、
温度センサ出力及び/又は基準温度測定用測温素子の出
力に比例した忠実なデジタル信号を得ることができ、係
るデジタル信号を用いて温度測定処理を行なうので、誤
差が少なくなるため、精度の高い温度測定を行なうこと
ができる。また、中間補正回路による補正が必要である
従来の温度計と異なり、本発明に係る温度計は、温度セ
ンサ出力と基準温度測定用測温素子の出力のうち少なく
とも一方又は両方を直接アナログ−デジタル変換するの
で、温度センサ出力を中間補正回路によって補正する必
要がないため、回路及び回路を構成する装置の構成を簡
易化することができるので、温度計内の部品点数を少な
くすることができるため、コストを低減することができ
る。
【0024】また、本出願第6の発明は、温度センサの
基準温度測定用測温素子を備え、温度センサの非直線性
出力と基準温度測定用測温素子の非直線性出力とのうち
少なくとも一方又は両方をアナログ−デジタル変換する
AD変換手段を備える請求項1又は請求項3に記載の温
度計である。
【0025】前述したように、温度センサから出力され
る電圧の変化は一般に、測定温度の変化に対して非直線
的である。また、温度センサの基準温度測定用測温素子
から出力される電圧の変化は抵抗値の変化に対して非直
線的である。すなわち、温度センサの基準温度測定用測
温素子からの出力及び温度センサ出力は非直線性を有す
る。本発明に係る温度計は温度センサの非直線性出力と
基準温度測定用測温素子の出力のうち少なくとも一方又
は両方を直接アナログ−デジタル変換するAD変換手段
を備えているので、温度センサの非直線性出力及び/又
は基準温度測定用測温素子の出力に比例した忠実なデジ
タル信号を得ることができ、係るデジタル信号を用いて
温度測定処理を行なうので、誤差が少なくなるため、精
度の高い温度測定を行なうことができる。また、中間補
正回路による補正が必要である従来の温度計と異なり、
本発明に係る温度計は温度センサの非直線性出力と基準
温度測定用測温素子の出力とのうち少なくとも一方又は
両方を中間補正回路によって補正する必要がないため、
回路及び回路を構成する装置の構成を簡易化することが
できるので、温度計内の部品点数を少なくすることがで
きるため、コストを低減することができる。
【0026】また、本出願第7の発明は、温度センサが
温度測定対象に対し間隔をおいて配置される請求項1〜
請求5の何れか一に記載の温度計である。本発明に係る
温度計の温度センサは温度測定対象に対し間隔をおいて
配置されるので、係る温度計を用いた場合温度センサは
温度測定対象に接触する必要がないため、温度測定対象
の状態に影響を与えることなく温度測定を行うことがで
きる。
【0027】また、本出願第8の発明は、温度センサが
赤外線センサである請求項7記載の温度計である。絶対
零度でない物体はいずれも赤外線を主とする熱線を放射
している。温度センサが赤外線センサである温度計は放
射される赤外線を検知することにより温度を測定する。
本発明に係る温度計は使用する温度センサが赤外線セン
サであるので、温度センサは温度測定対象に接触する必
要がないため、温度測定対象の状態に影響を与えること
なく温度測定を行うことができる。
【0028】また、本出願第9の発明は、温度センサの
非直線性出力及び/又は基準温度測定用測温素子の非直
線性出力を非直線性のままアナログ−デジタル変換処理
をする請求項1〜請求項8の何れか一に記載の温度計で
ある。
【0029】前述したように、温度センサから出力され
る電圧の変化は一般に、測定温度の変化に対して非直線
的である。また、温度センサの基準温度測定用測温素子
から出力される電圧の変化は抵抗値の変化に対して非直
線的である。すなわち、温度センサの基準温度測定用測
温素子からの出力及び温度センサ出力は非直線性を有す
る。本発明に係る温度計は温度センサの非直線性出力及
び/又は基準温度測定用測温素子の非直線性出力を非直
線性のままアナログ−デジタル変換処理をするので、温
度センサの非直線性出力及び/又は基準温度測定用測温
素子の非直線性出力に比例した忠実なデジタル信号を得
ることができ、係るデジタル信号を用いて温度測定処理
を行なうので、誤差が少なくなるため、精度の高い温度
測定を行なうことができる。また、中間補正回路による
補正が必要である従来の温度計と異なり、本発明に係る
温度計は温度センサの非直線性出力及び/又は基準温度
測定用測温素子の非直線性出力を中間補正回路によって
補正する必要がないため、回路及び回路を構成する装置
の構成を簡易化することができるので、温度計内の部品
点数を少なくすることができるため、コストを低減する
ことができる。
【0030】また、本出願第10の発明は、温度センサ
の非直線性出力及び/又は基準温度測定用測温素子の非
直線性出力を、出力時間−出力電圧の関数としての特性
を維持してアナログ−デジタル変換処理をする請求項1
〜請求項8の何れか一に記載の温度計である。
【0031】前述したように、温度センサから出力され
る電圧の変化は一般に、測定温度の変化に対して非直線
的である。また、温度センサの基準温度測定用測温素子
から出力される電圧の変化は抵抗値の変化に対して非直
線的である。すなわち、温度センサの基準温度測定用測
温素子からの出力及び温度センサ出力は非直線性を有す
る。本発明に係る温度計は温度センサの非直線性出力及
び/又は基準温度測定用測温素子の非直線性出力を、出
力時間−出力電圧の関数としての特性を維持してアナロ
グ−デジタル変換処理を行なうので、温度センサの非直
線性出力及び/又は基準温度測定用測温素子の非直線性
出力に比例した忠実なデジタル信号を得ることができ、
係るデジタル信号を用いて温度測定処理を行なうので、
誤差が少なくなるため、精度の高い温度測定を行なうこ
とができる。また、中間補正回路による補正が必要であ
る従来の温度計と異なり、本発明に係る温度計は温度セ
ンサの非直線性出力及び/又は基準温度測定用測温素子
の非直線性出力を中間補正回路によって補正する必要が
ないため、回路及び回路を構成する装置の構成を簡易化
することができる。
【0032】また、本出願第11の発明は、測定温度が
体温である請求項1〜請求項9の何れか一に記載の温度
計である。本発明に係る温度計は人体から放射される赤
外線等の熱線を温度センサを用いて検知することにより
体温を測定する。本発明に係る温度計は温度測定対象で
ある人体に接触しないため、人体の状態に影響を与える
ことなく温度測定を行うことができる。
【0033】また、本出願第12の発明は、測定温度が
鼓膜温度であることを特徴とする請求項1〜請求項11
の何れか一に記載の温度計である。鼓膜は人体の深部に
位置するので、外部環境に影響を受けることが少ない。
よって本発明に係る温度計は鼓膜の温度を測定するた
め、鼓膜温度を高精度で測定することができる。
【0034】また、本出願第13の発明は、温度センサ
の出力を直接アナログ−デジタル変換し、得られたデジ
タル信号に基づき測定温度を表示することを特徴とする
温度測定方法である。
【0035】本願第13の発明にいう直接とは、第一義
的には、リニアライズ回路を含む中間補正回路を使用せ
ずに温度センサ出力をアナログ−デジタル変換すること
を意味する。本発明に係る温度測定方法は、温度センサ
の出力を直接アナログ−デジタル変換し、変換により得
られるデジタル信号に基づき測定温度を表示する方法で
あるので、温度センサ出力に比例した忠実なデジタル信
号を得ることができ、係るデジタル信号を用いて温度測
定処理を行なうので、誤差が少なくなるため、精度の高
い温度測定を行なうことができる。また、中間補正回路
による補正が必要である従来の温度測定方法と異なり、
本発明に係る温度測定方法は温度センサの出力を直接ア
ナログ−デジタル変換するので、温度センサ出力を中間
補正回路によって補正する必要がないため、回路及び回
路を構成する装置の構成を簡易化することができるの
で、温度計内の部品点数を少なくすることができるた
め、コストを低減することができる。
【0036】また、本出願第14の発明は、温度センサ
の出力を直接アナログ−デジタル変換し、得られたデジ
タル信号とデータベースに格納されたデータとを比較
し、その比較結果に基づき測定温度を表示することを特
徴とする温度測定方法である。
【0037】本発明に係る温度測定方法は、中間補正回
路による補正工程を経ずに、温度センサ出力を直接アナ
ログ−デジタル変換することによりデジタル信号を得る
ので、温度センサ出力に比例した忠実なデジタル信号を
得ることができ、係るデジタル信号を用いて温度測定処
理を行なうので、誤差が少なくなるため、精度の高い温
度測定を行なうことができる。また、本発明に係る温度
測定方法は、係るデジタル信号に適切なデータをデータ
ベースから選択し、選択されたデータと係るデジタル信
号との比較を行なうため、精度の高い温度測定を行なう
ことができる。さらに、中間補正回路による補正が必要
である従来の温度測定方法と異なり、本発明に係る温度
測定方法は温度センサ出力を中間補正回路によって補正
する必要がないため、回路及び回路を構成する装置の構
成を簡易化することができるので、温度計内の部品点数
を少なくすることができるため、コストを低減すること
ができる。
【0038】また、本出願第15の発明は、温度センサ
の温度を基準温度測定用測温素子により測定した出力と
温度センサ出力のうち少なくとも一方又は両方を直接ア
ナログ−デジタル変換する請求項13又は請求項14記
載の温度測定方法である。
【0039】本願第15の発明にいう直接とは、第一義
的には、リニアライズ回路を含む中間補正回路を使用せ
ずに、温度センサの温度を基準温度測定用測温素子によ
り測定した出力又は温度センサ出力をアナログ−デジタ
ル変換することを意味する。本発明に係る温度測定方法
は温度センサの温度を基準温度測定用測温素子により測
定した出力と温度センサ出力のうち少なくとも一方又は
両方を直接アナログ−デジタル変換する方法であるの
で、係る出力及び/又は温度センサ出力に比例した忠実
なデジタル信号を得ることができ、係るデジタル信号を
用いて温度測定処理を行なうので、誤差が少なくなるた
め、精度の高い温度測定を行なうことができる。また、
中間補正回路による補正が必要である従来の温度測定方
法と異なり、本発明に係る温度測定方法は、温度センサ
の温度を基準温度測定用測温素子により測定した出力と
温度センサ出力のうち少なくとも一方又は両方を直接ア
ナログ−デジタル変換する方法であるので、係る出力及
び/又は温度センサ出力を中間補正回路によって補正す
る必要がないため、回路及び回路を構成する装置の構成
を簡易化することができるので、温度計内の部品点数を
少なくすることができるため、コストを低減することが
できる。
【0040】また、本出願第16の発明は、温度センサ
を温度測定対象に対し間隔をおいて配置する請求項13
〜請求項15の何れか一に記載の温度測定方法である。
本発明に係る温度測定方法は温度センサを温度測定対象
に対し間隔をおいて配置する方法であるので、温度セン
サは温度測定対象に接触しないため、温度測定対象の状
態に影響を与えることなく温度測定を行うことができ
る。
【0041】また、本出願第17の発明は、温度センサ
のセンシング媒体として赤外線を用いる請求項16記載
の温度測定方法である。本発明に係る温度測定方法は温
度センサのセンシング媒体として赤外線を用い、放射さ
れる赤外線を検知することにより温度を測定するので、
温度測定時に温度測定対象に接触する必要がないため、
温度測定対象の状態に影響を与えることなく温度測定を
行うことができる。
【0042】また、本出願第18の発明は、測定温度が
体温である請求項13〜請求項17の何れか一に記載の
温度測定方法である。本発明に係る温度測定方法は温度
センサが人体から放射される赤外線等を検知することに
より体温を測定する方法であるので、温度測定時に温度
測定対象である人体に接触する必要がないため、人体の
状態に影響を与えることなく温度測定を行うことができ
る。
【0043】また、本出願第19の発明は、温度センサ
の出力及び基準温度測定用測温素子の出力を非直線性の
まま処理をする請求項14〜請求項18の何れか一に記
載の温度測定方法である。
【0044】前述したように、温度センサから出力され
る電圧の変化は一般に、測定温度の変化に対して非直線
的である。また、温度センサの基準温度測定用測温素子
から出力される電圧の変化は抵抗値の変化に対して非直
線的である。すなわち、温度センサの基準温度測定用測
温素子からの出力及び温度センサ出力は非直線性を有す
る。本発明に係る温度測定方法は温度センサの出力及び
基準温度測定用測温素子の出力を非直線性のまま処理を
するので、温度センサの出力及び基準温度測定用測温素
子の出力に比例した忠実なデジタル信号を得ることがで
き、係るデジタル信号を用いて温度測定処理を行なうの
で、誤差が少なくなるため、精度の高い温度測定を行な
うことができる。また、中間補正回路による補正が必要
である従来の温度計と異なり、本発明に係る温度測定方
法は温度センサの出力及び基準温度測定用測温素子の出
力を中間補正回路によって補正する必要がないため、回
路及び回路を構成する装置の構成を簡易化することがで
きるので、温度計内の部品点数を少なくすることができ
るため、コストを低減することができる。
【0045】また、本出願第20の発明は、測定温度が
鼓膜温度である請求項18に記載の温度測定方法であ
る。鼓膜は人体の深部に位置するので、外部環境に影響
を受けることが少ない。よって本発明に係る温度測定方
法は鼓膜温度を測定する方法であるため、外部環境から
影響を受けることなく温度測定を行うことができる。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照し、本発明の実
施の形態を説明するが、以下の実施の形態は本発明に係
る体温計を示す一例にすぎない。 (実施形態)本発明の一実施形態に係る鼓膜温度測定式
体温計1は図1に示すように、本体ケース18と、本体
ケース18に収納された赤外線検出部19を含むセンサ
フレーム13及び温度測定回路部110とから構成され
ている。耳孔に挿入される本体ケース18のノズル11
1は、耳孔に深く挿入されないように先端に行くほど細
くなるように形成されているため、使用者は安全に使用
することができる。また、赤外線検出部19は本体ケー
ス18内の先端に配置され、ノズル111の先端に設け
られた孔より入射する赤外線を検出する。赤外線検出部
19は導波管11、サーモパイルセンサ12、ノズル1
11、及びセンサフレーム13等から構成され、温度測
定回路部19は基板14、液晶表示部15、及びスイッ
チ16等から構成される。鼓膜温度測定式体温計を用い
て体温を測定する際には、まずスイッチ16を押し、電
源をONにする。次に、導波管11を耳孔に挿入してか
ら1秒間で体温を測定し、測定が終了すると、液晶表示
部15に測定された体温が表示される。
【0047】鼓膜温度測定式体温計は、温度センサに赤
外線センサであるサーモパイルセンサ12を用い、温度
測定対象である鼓膜から放射される赤外線のもつエネル
ギーを検知することにより温度測定を行う。鼓膜温度測
定式体温計はセンシング媒体として赤外線を用いるサー
モパイルセンサ12を用いているので、温度測定対象に
直接接触せずに温度を検知する非接触型温度計の一種で
ある。鼓膜温度測定式体温計は鼓膜に接触せずに鼓膜の
温度を測定するため、鼓膜の状態に影響を与えずに体温
測定を行うことができる。鼓膜は人体の深部に位置し外
部環境に影響を受けにくいので、腋窩や口腔内等の人体
の他の部位に比べて体温を正確に測定できるため、鼓膜
温度測定式体温計は非接触型温度計として好ましいもの
である。
【0048】鼓膜温度測定式体温計を用いて体温を測定
する場合、鼓膜温度測定式体温計の導波管11を耳孔に
挿入する。導波管11が耳孔に挿入されると、鼓膜から
放射される赤外線21が導波管11から取り込まれ、取
り込まれた赤外線21はサーモパイルセンサ12に送ら
れる。赤外線21を可能な限り近い位置で入射させるほ
うがより正確な体温測定が可能であるため、サーモパイ
ルセンサ12は体温計本体の先端に位置する導波管11
にできるだけ近い位置に設置され、センサフレーム13
の中のセンサホルダで固定される。
【0049】サーモパイルセンサ12は微小な素子面積
中に高密度で熱電対が堆積している構造を有する。一般
に2種の金属線の両端をそれぞれ接合し、係る2つの接
合部分のうち、一方の温度を高くし、他方の温度を低く
すると2種の金属線の間に電位差を生じる。このような
一対の金属線からなる熱起電力素子を熱電対といい、係
る熱電対を堆積し、直接に接続したものがサーモパイル
センサ12である。
【0050】サーモパイルセンサ12において、赤外線
が入射し、温度が上昇する部分を温度計測部、温度計測
部に対し他方を基準温度部とすると、サーモパイルセン
サ12は係る熱電対を直列に接続しているため、基準温
度部と温度計測部との温度差に対して連続的に電圧を出
力する。鼓膜から放射された赤外線エネルギーがサーモ
パイルセンサ12に入射されると熱電対の温度計測部の
温度が上昇する。一方、サーモパイルセンサ12内の熱
電対の基準温度部はセラミック性のヒートシンクで覆わ
れているため、放熱しやすく温度を逃がす構造になって
いる。サーモパイルセンサ12内の熱電対の基準温度部
と温度計測部との温度差により熱起電力が発生し、サー
モパイルセンサ12は係る起電力を出力する。サーモパ
イルセンサ12は非接触型温度センサの一種であり、非
接触型温度センサにはサーモパイルセンサの他に焦電型
センサ等があり、サーモパイルセンサ12の他に焦電型
センサを用いてもよい。
【0051】サーミスタ17は測温素子として使用さ
れ、サーモパイルセンサ12の基準温度を測定するため
のものであり、温度の変化に対して抵抗値が変化し、抵
抗値の変化を電圧に変換して出力する。図1において、
サーミスタ17はサーモパイルセンサ12の外部に密着
して取付けられているが、サーモパイルセンサ12の内
部に取付けてもよい。サーミスタ17は体温計測用とし
て広く用いられている半導体温度センサであり、温度測
定用測温素子の一種である。温度測定用測温素子にはサ
ーミスタ17のほかに、白金素子等に代表されるように
金属を用いる測温素子もあり、サーミスタ17の代わり
にこれらを用いてもよい。サーミスタ17から出力され
る電圧を基板14内に存在する温度測定回路で処理する
ことにより測定温度が決定される。決定された測定温度
は液晶表示部15に表示される。
【0052】本発明の一実施形態に係る鼓膜温度測定式
体温計において、図1の基板14に配置される温度測定
回路を図2に示す。温度測定回路は、オフセットオペア
ンプ23、スイッチ回路24、12ビットAD変換器2
5、マイクロコンピュータ(マイクロコントローラ)2
7等を含み、図1の温度測定回路部110内の基板14
に配置される。サーモパイルセンサ12に入射される赤
外線のエネルギーが係る温度測定回路により処理される
ことにより測定温度が決定される。
【0053】一般に絶対温度より高い温度を有する物体
は 放射エネルギー P=ηαT4 (1) で表される放射エネルギーを発する。ここで、Tは物体
の温度(K)、ηは物体のエネルギー放射率、αはステ
ファン・ボルツマン定数である。鼓膜からの放射エネル
ギーを受けるとサーモパイルセンサ内の温度計測部は温
度が上昇し、(1)式で与えられた放射エネルギーに見
合った電圧を出力する。
【0054】赤外線がサーモパイルセンサ12に入射す
る結果、サーモパイルセンサ12から鼓膜温度に相当す
る出力が発生する。しかし、実際にはサーモパイルセン
サ12の基準温度部は絶対零度でないため、例えば室温
Toの場合、サーモパイルセンサ12から出力される電
圧は次式で与えられるP1に比例する。 P1=ηαT4−αTo4 (2) Tは鼓膜の温度(K)、Toはサーモパイルセンサ12
の基準温度(K)、ηは物体のエネルギー放射率、αは
ステファン・ボルツマン定数である。サーモパイルセン
サから出力される電圧はP1に比例するので、サーモパ
イルセンサ12の基準温度であるToを検知し、係る温
度にサーモパイルセンサからの出力電圧を加算すれば鼓
膜の温度であるTが判明し、鼓膜の温度であるTを体温
として表示することができる。サーモパイルセンサ12
の基準温度であるToはサーミスタ17で検知される。
図2に示す温度測定回路では、サーモパイルセンサ12
の基準温度であるToとサーモパイルセンサからの出力
電圧とから、鼓膜の温度であるTが決定される。
【0055】サーモパイルセンサ12は入射される赤外
線の放射エネルギーを熱起電力である電圧信号22に変
換し出力する。サーモパイルセンサ12の被測定温度の
変化に対する電圧信号22の変化は非直線的である。す
なわち、サーモパイルセンサ12の温度−電圧特性は非
直線的である。
【0056】電圧信号22はオフセットオペアンプ23
により増幅されて増幅電圧信号29に変換される。オフ
セットオペアンプ23は入力された電圧を増幅するため
の装置である。理想的な電圧増幅器では、入力電圧を加
えない状態では出力電圧はゼロである。しかし、実際の
電圧増幅器では入力電圧がゼロの場合でも、電圧が出力
されることがあり、係る出力電圧をオフセット電圧とい
う。オフセットオペアンプ23は増幅器の正相入力端子
あるいは逆相入力端子に適当な直流電圧を加えることに
より、オフセット電圧をゼロにするオペアンプである。
非直線性の増幅電圧信号29はスイッチ回路24を経て
12ビットAD変換器25に送られ、直接アナログ−デ
ジタル変換されることによりデジタル信号26に変換さ
れる。係るアナログ−デジタル変換を施すには、電圧信
号22は小さすぎるため、オフセットオペアンプ23を
用いて電圧信号22を増幅する。
【0057】12ビットAD変換器25は4096段階
の分解能を有する高い処理能力を有し、入力された電圧
信号を直接アナログ−デジタル変換することによりデジ
タル信号に変換し出力する。12ビットAD変換器25
を使用して、非直線性の増幅電圧信号29を無補正の状
態のまま直接アナログ−デジタル変換することにより、
非直線性の増幅電圧信号29をデジタル信号26に変換
する。デジタル信号26は修正が一切加えられていない
うえ、高い処理能力を有する12ビットAD変換器25
で処理された結果得られたデジタル信号であるため、デ
ジタル信号26は精度の高いデジタル信号である。
【0058】次に、デジタル信号26はマイクロコンピ
ュータ(マイクロコントローラ)27に入力される。マ
イクロコンピュータ(マイクロコントローラ)27は、
内蔵するプログラムに従って入力されたデータの演算処
理を行なう。デジタル信号26はマイクロコンピュータ
(マイクロコントローラ)27内のプログラムによりリ
ニアライズ演算処理される。リニアライズ演算処理を行
うことによりデジタル信号26を直線性に補正すること
ができる。係る直線補正処理をデジタル信号26に施す
際に、プログラムを用いて補正定数を設定する。プログ
ラム上でリニアライズ演算処理は何度もルーチン処理す
ることが可能であり、演算回数を多くすればするほどデ
ジタル信号26の直線性を高めることが可能である。リ
ニアライズ演算処理を行う度に直線補正定数が変わるの
で、プログラム内に複数の定数データを保存するための
定数テーブルを設定しておき、演算の度に定数テーブル
からデジタル信号26に適切な定数データを選択しデジ
タル信号26と比較することにより、正確なリニアライ
ズ演算処理を行うことができる。定数テーブルは複数の
定数等のデータを保存するためのデータベースの一種で
ある。このようにして、リニアライズ演算処理によりデ
ジタル信号26は直線性に補正される。デジタル信号2
6から(2)式に示されるP1に比例する熱起電力が算
出される。
【0059】一方、サーミスタ17は非接触型温度セン
サであるサーモパイルセンサ12自体の基準温度を測定
する。サーミスタ17は温度に対するサーミスタ17自
身の抵抗値の変化を非直線性の電圧信号210に変換す
る。サーミスタ17は温度変化に対する抵抗値の変化を
電圧として出力するものであり、サーモパイルセンサ1
2の温度基準部に密着して取付けられる。しかし、サー
ミスタ17の温度−抵抗特性もサーモパイルセンサ12
の温度−電圧特性と同様に非直線的である。すなわち、
サーミスタ17の出力である電圧信号210は非直線性
を有する。
【0060】電圧信号210がスイッチ回路24に入力
されると、スイッチ回路24からマイクロコンピュータ
(マイクロコントローラ)27へと信号が送られること
により、マイクロコンピュータ(マイクロコントロー
ラ)27は、サーモパイルセンサ12からの信号を処理
するモードから、サーミスタ17からの信号を処理する
モードへと切り替わる。増幅電圧信号29と同様に、電
圧信号210は、無補正の状態のまま12ビットAD変
換器25によって直接アナログ−デジタル変換され、デ
ジタル信号211に変換される。デジタル信号211も
またデジタル信号26と同様に、修正が一切加えられて
いないうえ、高い処理能力を有する12ビットAD変換
器25で処理された結果得られたデジタル信号であるた
め、デジタル信号211は精度の高いデジタル信号であ
る。
【0061】デジタル信号211はマイクロコンピュー
タ(マイクロコントローラ)27に入力される。デジタ
ル信号211はマイクロコンピュータ(マイクロコント
ローラ)27内のプログラムによりリニアライズ演算処
理される。リニアライズ演算処理を行うことによりデジ
タル信号211を直線性に補正することができる。係る
直線補正処理をデジタル信号211に施す際に、プログ
ラムを用いて補正定数を設定する。プログラム上でリニ
アライズ演算処理は何度もルーチン処理することが可能
であり、演算回数を多くすればするほどデジタル信号2
11の直線性を高めることが可能である。リニアライズ
演算処理を行う度に直線補正定数が変わるので、プログ
ラム内に複数の定数を保存するための定数テーブルを設
定しておき、演算の度に定数テーブルからデジタル信号
211に適切な定数データを選択しデジタル信号211
と比較することにより、正確なリニアライズ演算処理を
行うことができる。定数テーブルは複数の定数データ等
のデータを保存するためのデータベースの一種である。
このようにして、リニアライズ演算処理によりデジタル
信号211は直線性に補正される。直線性に補正された
デジタル信号211から、(2)式に示されるサーモパ
イルセンサ12の基準温度Toが算出される。
【0062】(2)式に示されるサーモパイルセンサ1
2の基準温度To及び(2)式に示されるサーモパイル
センサ12による熱起電力に比例した電圧出力はそれぞ
れ、直線性に補正されたデジタル信号26及びデジタル
信号211からマイクロコンピュータ(マイクロコント
ローラ)27内で加算される。これにより、鼓膜の温度
Tを決定することができる。このように決定された鼓膜
の温度Tは、図1に示す液晶表示部15で表示される。
【0063】以上の鼓膜温度測定式体温計によれば、図
2に示すように、リニアライズ回路を含む中間補正回路
を用いて非直線性の増幅電圧信号29及び電圧信号21
0の補正を行なわずに、非直線性の増幅電圧信号29及
び電圧信号210を無補正の状態のまま12ビットAD
変換器25を使用して直接アナログ−デジタル変換して
デジタル信号26及びデジタル信号211を得、続い
て、係る無補正のデジタル信号26及びデジタル信号2
11を用いてマイクロコンピュータ(マイクロコントロ
ーラ)27内でリニアライズ演算処理を行うため、測定
精度の高い温度測定を行うことができる。また、プログ
ラム上でリニアライズ演算処理を何度もルーチン処理す
ることが可能であるので、演算回数を多くすればするほ
ど非直線性電圧信号の直線性を高めることが可能である
ため、温度測定の測定精度をより高めることができる。
【0064】さらに、リニアライズ演算処理を行う度に
直線補正定数が変わるので、プログラム内に複数の定数
データを保存するための定数テーブルを設定しておき、
演算の度に定数テーブルからデジタル信号26及びデジ
タル信号211に適切な定数データを選択しデジタル信
号26及びデジタル信号211と比較することにより、
正確なリニアライズ演算処理を行うことができるため、
測定精度の高い温度測定を行うことができる。
【0065】そのうえ、従来の鼓膜温度測定式体温計で
は、リニアライズ回路を用いて電圧信号22の処理を行
う際、電圧信号をできるだけ増幅しなければならず、そ
のために高価な超低オフセットオペアンプを用いる必要
があった。しかし、本発明では高価な超低オフセットオ
ペアンプを用いる必要がないため、コストを削減するこ
とができる。
【0066】そのうえ、リニアライズ回路を含む中間補
正回路を用いて非直線性の増幅電圧信号29及び電圧信
号210の補正を行なわずに、非直線性の増幅電圧信号
29及び電圧信号210を無補正の状態のまま12ビッ
トAD変換器25を使用して直接アナログ−デジタル変
換し、デジタル信号26を得、続いて、デジタル信号2
6を用いてマイクロコンピュータ(マイクロコントロー
ラ)27内でリニアライズ演算処理を行うことにより、
従来技術が行っていた回路による補正を必要としないの
で、回路及び装置の構成を簡易化することが可能である
ため、部品点数を少なくすることができる。
【0067】前記の実施形態に係る温度測定方法によ
り、正確な体温測定が可能であり、部品点数が少なく且
つ安価である鼓膜温度測定式体温計及び鼓膜温度測定方
法を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る鼓膜温度測定式温
度計を示す部分切り欠き斜視図である。
【図2】 図1に示す本発明の一実施形態に係る鼓膜温
度測定式温度計の温度測定回路部内に配置される温度測
定回路を示すブロック図である。
【図3】 従来の鼓膜温度測定式温度計の温度測定回路
部内に配置される温度測定回路を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
導波管 11 サーモパイルセンサ 12 センサフレーム 13 基板 14 液晶表示部 15 スイッチ 16 サーミスタ 17 本体ケース 18 赤外線検出部 19 温度測定回路部 110 ノズル 111 赤外線 21 電圧信号 22 オフセットオペアンプ 23 スイッチ回路 24 12ビットAD変換器 25 デジタル信号 26 マイクロコンピュータ(マイクロコントローラ) 27 デジタルデータ 28 増幅電圧信号 29 電圧信号 210 デジタル信号 211 超低オフセットオペアンプ 31 非直線性増幅電圧 32 中間補正回路 33 リニアライズ回路 34 レベルシフト回路 35 直線性電圧信号 36 直線性電圧信号 37 AD変換器内蔵型マイクロコントローラ 38 8ビットAD変換器 39 デジタル信号 310 マイクロコントローラ 311 デジタルデータ 312 非直線性増幅電圧 313 中間補正回路 314 リニアライズ回路 315 レベルシフト回路 316 デジタル信号 317 デジタルデータ 318

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温度センサ出力を直接アナログ−デジタ
    ル変換するAD変換手段と、AD変換手段からのデジタ
    ル信号に基づき測定温度を表示する処理手段を有してな
    ることを特徴とする温度計。
  2. 【請求項2】 温度センサの非直線性出力をリニアライ
    ズしないでアナログ−デジタル変換するAD変換手段
    と、AD変換手段からのデジタル信号に基づき測定温度
    を表示する処理手段を有してなることを特徴とする温度
    計。
  3. 【請求項3】 温度センサ出力を直接アナログ−デジタ
    ル変換するAD変換手段と、AD変換手段からのデジタ
    ル信号と予め備えられたデータベースに格納されたデー
    タとを比較する比較手段と比較手段による比較結果に基
    づき測定温度を表示する処理手段を有してなることを特
    徴とする温度計。
  4. 【請求項4】 温度センサの非直線性出力をリニアライ
    ズしないでアナログ−デジタル変換するAD変換手段
    と、AD変換手段からのデジタル信号と予め備えられた
    データベースに格納されたデータとを比較する比較手段
    と比較手段による比較結果に基づき測定温度を表示する
    処理手段を有してなることを特徴とする温度計。
  5. 【請求項5】 温度センサの基準温度測定用測温素子を
    備え、温度センサ出力と基準温度測定用測温素子の出力
    のうち少なくとも一方又は両方を直接アナログ−デジタ
    ル変換するAD変換手段を備える請求項1又は請求項3
    記載の温度計。
  6. 【請求項6】 温度センサの基準温度測定用測温素子を
    備え、温度センサの非直線性出力と基準温度測定用測温
    素子の非直線性出力とのうち少なくとも一方又は両方を
    アナログ−デジタル変換するAD変換手段を備える請求
    項1又は請求項3記載の温度計。
  7. 【請求項7】 温度センサが温度測定対象に対し間隔を
    おいて配置される請求項1〜請求項5の何れか一に記載
    の温度計。
  8. 【請求項8】 温度センサが赤外線センサである請求項
    7記載の温度計。
  9. 【請求項9】 温度センサの非直線性出力及び/又は基
    準温度測定用測温素子の非直線性出力を非直線性のまま
    アナログ−デジタル変換処理をする請求項1〜請求項8
    の何れか一に記載の温度計。
  10. 【請求項10】 温度センサの非直線性出力及び/又は
    基準温度測定用測温素子の非直線性出力を、出力時間−
    出力電圧の関数としての特性を維持してアナログ−デジ
    タル変換処理をする請求項1〜請求項8の何れか一に記
    載の温度計。
  11. 【請求項11】 測定温度が体温である請求項1〜請求
    項9の何れか一に記載の温度計。
  12. 【請求項12】 測定温度が鼓膜温度であることを特徴
    とする請求項1〜請求項11の何れか一に記載の温度
    計。
  13. 【請求項13】 温度センサの出力を直接アナログ−デ
    ジタル変換し、得られたデジタル信号に基づき測定温度
    を表示することを特徴とする温度測定方法。
  14. 【請求項14】 温度センサの出力を直接アナログ−デ
    ジタル変換し、得られたデジタル信号とデータベースに
    格納されたデータとを比較し、その比較結果に基づき測
    定温度を表示することを特徴とする温度測定方法。
  15. 【請求項15】 温度センサの温度を基準温度測定用測
    温素子により測定した出力と温度センサ出力のうち少な
    くとも一方又は両方を直接アナログ−デジタル変換する
    請求項13又は請求項14記載の温度測定方法。
  16. 【請求項16】 温度センサを温度測定対象に対し間隔
    をおいて配置する請求項13〜請求項15の何れか一に
    記載の温度測定方法。
  17. 【請求項17】 温度センサのセンシング媒体として赤
    外線を用いる請求項16記載の温度測定方法。
  18. 【請求項18】 測定温度が体温である請求項13〜請
    求項17の何れか一に記載の温度測定方法。
  19. 【請求項19】 温度センサの出力及び基準温度測定用
    測温素子の出力を非直線性のまま処理をする請求項14
    〜請求項18の何れか一に記載の温度測定方法。
  20. 【請求項20】 測定温度が鼓膜温度である請求項18
    に記載の温度測定方法。
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