JPH11283642A - 固体電解質型燃料電池セル - Google Patents

固体電解質型燃料電池セル

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JPH11283642A
JPH11283642A JP10086378A JP8637898A JPH11283642A JP H11283642 A JPH11283642 A JP H11283642A JP 10086378 A JP10086378 A JP 10086378A JP 8637898 A JP8637898 A JP 8637898A JP H11283642 A JPH11283642 A JP H11283642A
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oxide fuel
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    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
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Abstract

(57)【要約】 【課題】LaCrO3 系材料からなる集電体の分解を抑
制して集電特性を向上できる固体電解質型燃料電池セル
を提供する。 【解決手段】固体電解質31の一面に空気極32を、他
面に燃料極33を形成してなり、空気極32または燃料
極33に電気的に接続され、かつ外部に露出する集電体
35を具備する固体電解質型燃料電池セルにおいて、集
電体35が、金属元素として少なくともLaおよびCr
を含有するペロブスカイト型複合酸化物を主成分とし、
Yおよび希土類元素のうち少なくとも一種を含有してな
り、集電体35の露出面に、Mg、SrおよびCaのう
ち少なくとも一種を含有するLaCrO3 、またはY、
希土類元素、CaおよびMgのうち少なくとも一種を含
有するZrO2 またはCeO2 、あるいはCeO2 単体
からなるセラミック被覆層50を形成してなるものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は固体電解質型燃料電
池セルに関し、特に集電体の焼結性と還元雰囲気におけ
る安定性を改善した固体電解質型燃料電池セルに関する
ものである。
【0002】
【従来技術】従来より固体電解質型燃料電池セルは、そ
の作動温度が800〜1100℃と高温であるため、発
電効率が高く第三世代の燃料電池として期待されてい
る。
【0003】燃料電池セルとしては、一般的に平板型ま
たは円筒型の固体電解質型燃料電池セルが知られてい
る。平板型では発電の単位面積当たりの出力密度が高
く、一方円筒型ではセル強度が強く熱衝撃性に優れると
いう特徴がある。両形状の固体電解質燃料電池セルと
も、それぞれの特長を生かして積極的に研究開発が進め
られている。
【0004】図3に円筒型の固体電解質型燃料電池セル
の一例を示す。この固体電解質型燃料電池セルでは、例
えばCa、Srを固溶させたLaMnO3 系の空気極2
の表面に、Y2 3 安定化ZrO2 からなる固体電解質
3、およびCa、Srを固溶したLaCrO3 からなる
集電体5が形成され、固体電解質3の表面にNi−ジル
コニア等のサーメットからなる燃料極4が設けられてい
る。空気極2には、集電体5の一方側面が接合され、集
電体5の他方側面が外部に露出している。
【0005】燃料電池は、上記した複数の固体電解質型
燃料電池セルを集合したスタックにより形成される。隣
接する固体電解質型燃料電池セル間は、例えば一方の固
体電解質型燃料電池セルの集電体の露出面と、他方の固
体電解質型燃料電池セルの燃料極とがNiフェルト等を
介して接続されている。固体電解質型燃料電池セルは、
空気極側に酸素または空気を流し、燃料極側に水素や都
市ガスを流し800〜1100℃前後の温度で発電す
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】集電体を形成するLa
CrO3 系材料は陽イオンの拡散速度が遅いことに加え
て、焼結過程において材料中からCr成分が蒸発しやす
く、粒子の接触部(ネック部)にCr2 3 として蒸発
凝縮堆積してその結果焼結を阻害する。このため、La
CrO3 系材料は大気中では2000℃以上の温度で焼
結させるか、あるいは還元性雰囲気でCrの蒸発を抑制
しながら焼結させることが必要である。この場合でも、
1800℃以上の高温度が必要である。このような高温
度での焼成により、固体電解質型燃料電池セルの量産が
経済的な観点から著しく困難であった。
【0007】それに対して、LaCrO3 にYや希土類
元素、またはYや希土類元素とCaを同時に添加させて
焼結性を改善することが試みられている。これらの元素
を添加した材料系は、焼結温度を1500〜1600℃
と低温度化することには効果的ではあるが、その反面長
時間の発電において、LaCrO3 系材料からなる集電
体の露出面付近で、LaCrO3 系材料中の不可避元素
であるSiとYや希土類元素、またはこれらとCaが化
合物を形成し、これが還元雰囲気中においてLaCrO
3 系材料の分解を促進させ、集電体の集電特性を低下さ
せ、ひいては発電性能を劣化させるという欠点があっ
た。
【0008】本発明は、LaCrO3 系材料からなる集
電体の分解を抑制して集電特性を向上できる固体電解質
型燃料電池セルを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、集電体の低
温度での焼結性を改善し、かつ還元雰囲気中の材料の安
定性を向上させる方法について検討を重ねた結果、Yお
よび希土類元素の少なくとも一種を含有させたLaCr
3 からなる集電体の露出面に、耐還元性の強いLaC
rO3 系材料、またはZrO2 系材料、あるいはCeO
2 系材料からなるセラミック被覆層を形成することによ
り、集電体の低温度での焼結性を改善し、かつ還元雰囲
気中での材料の安定性を向上できることを見出し、本発
明に至った。
【0010】即ち、本発明の固体電解質型燃料電池セル
では、固体電解質の一面に空気極を、他面に燃料極を形
成してなり、前記空気極または前記燃料極に電気的に接
続され、かつ外部に露出する集電体を具備する固体電解
質型燃料電池セルにおいて、前記集電体が、金属元素と
して少なくともLaおよびCrを含有するペロブスカイ
ト型複合酸化物を主成分とし、Yおよび希土類元素のう
ち少なくとも一種を含有してなり、前記集電体の露出面
にNi金属被覆層を形成するとともに、該Ni金属被覆
層が形成されていない前記集電体の露出面に、Mg、S
rおよびCaのうち少なくとも一種を含有するLaCr
3 、またはY、希土類元素、CaおよびMgのうち少
なくとも一種を含有するZrO2 またはCeO2 、ある
いはCeO2 単体からなるセラミック被覆層を形成して
なるものである。
【0011】ここで、セラミック被覆層の膜厚は0.0
1〜30μmであることが望ましい。また、セラミック
被覆層は、LaおよびCrと、Mg、SrおよびCaの
うち少なくとも一種の金属元素を含有する有機金属化合
物、または、ZrあるいはCeと、Y、希土類元素、C
aおよびMgのうち少なくとも一種の金属元素を含有す
る有機金属化合物、あるいはCeを含有する有機金属化
合物を熱分解して形成されることが望ましい。
【0012】
【作用】集電体を形成するLaCrO3 系材料は、陽イ
オンの拡散速度が遅いことに加えて、焼結過程において
材料中からCr成分が蒸発し、粒子の接触部(ネック
部)にCr2 3 として凝縮堆積して焼結を阻害する。
それに対して、本発明では、Yや希土類元素、もしくは
これらとCaを同時に所定量含有することにより、おそ
らくはLaCrO3 の陽イオンの拡散速度を増加させる
か、あるいはCrの蒸発を抑制することにより、LaC
rO3 系材料の焼結性が高められる。
【0013】しかしながら、原因は不明であるが、Yや
希土類元素、またはこれらとCaを含有するLaCrO
3 系材料では、水素等の強い還元雰囲気中に晒されると
分解し易い。また、特にLaCrO3 系材料中には不可
避元素であるSiが含まれ、これが還元雰囲気中に表面
に拡散して濃縮し、その結果発電中還元雰囲気に晒され
ると、Yや希土類元素とSiが化合物を生成し、LaC
rO3 系材料の分解が促進されていた。
【0014】そこで、本発明の固体電解質型燃料電池セ
ルでは、集電体の露出面に、Mg、SrおよびCaのう
ち少なくとも一種を含有するLaCrO3 、またはY、
希土類元素、CaおよびMgのうち少なくとも一種を含
有するZrO2 またはCeO2 、あるいはCeO2 単体
からなる、耐還元性の強いセラミック被覆層を形成する
ことにより、LaCrO3 系材料からなる集電体の分解
を抑制できる。
【0015】また、セラミック被覆層の膜厚を0.01
〜30μmとすることにより、集電体の分解をさらに抑
制することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の固体電解質型燃料電池セ
ルは、図1に示すように、円筒状の固体電解質31の内
面に空気極32、外面に燃料極33を形成して燃料電池
セル本体34が構成されており、この燃料電池セル本体
34の外面に、一方側面が空気極32と電気的に接続
し、他方側が外部に露出する集電体35を設けてなるも
のである。即ち、固体電解質31の一部を切り欠いて固
体電解質31の内面に形成されている空気極32の一部
が露出しており、この露出面37および切り欠いた固体
電解質31の表面に集電体35が形成されている。尚、
本発明の円筒型燃料電池セルは、多孔質支持管を形成
し、この多孔質支持管の外面に空気極32、固体電解質
31、燃料極33を順次積層して構成しても良い。
【0017】空気極32と電気的に接続する集電体35
は、燃料電池セル本体34の外面に形成され、連続同一
面39を覆うように形成されており、燃料極33とは電
気的に接続されていない。連続同一面39は、固体電解
質31の内面に形成されている空気極32の一部を露出
させるとともに、固体電解質31の端部と空気極32の
露出面37とをほぼ同一面(固体電解質31の端部と空
気極32の露出面37とが段差の少ない平面状態)をな
して構成されている。この同一面39は固体電解質成形
体の一部と空気極成形体の一部とがほぼ同一面となるま
でセル本体の外周面を研摩することにより形成されてい
る。
【0018】集電体35は、金属元素として少なくとも
LaおよびCrを含有するペロブスカイト型複合酸化物
を主成分とし、Yおよび希土類元素のうち少なくとも一
種を含有してなるものである。
【0019】また、集電体35の一方側面が空気極1に
接合され、集電体35の他方側面が外部に露出し、その
露出面にはNi金属からなるNi金属被覆層41が形成
されている。
【0020】そして、集電体35のNi金属被覆層41
が形成されていない露出面には、Mg、SrおよびCa
のうち少なくとも一種を含有するLaCrO3 、または
Y、希土類元素、CaおよびMgのうち少なくとも一種
を含有するZrO2 またはCeO2 、あるいはCeO2
単体からなる、耐還元性の強いセラミック被覆層50が
形成されている。この際、セラミック被覆層50は、Z
rO2 を含有するセラミック被覆層50の場合を除き、
Ni金属被覆層41表面に被覆しても良い。
【0021】また、Ni金属被覆層41が酸素ガスの透
過性を良くする目的でポーラス体である場合は、セラミ
ック被覆層50は、ポーラス体の気孔内部に充填される
ことが望ましい。
【0022】この集電体35には、Ni金属被覆層4
1、もしくはセラミック被覆層50、Niフェルト等の
接続部材を介して他の固体電解質型燃料電池セルの燃料
極が接続されることになる。
【0023】集電体35は、焼結性を改善を改善する目
的で、LaCrO3 系材料に、0.1〜8重量%のYや
希土類元素、たとえばY、Yb、Ce、Nd、Sm、S
c、Dyが含有されている。また、この際、0.1〜8
重量%のCaを同時に含有するとさらに焼結性が改善で
きる。
【0024】また、集電体35は、LaCrO3 系材料
のCrを5〜30原子%Mgで置換したものが好ましい
が、Laを5〜20原子%のSr、Caで置換したLa
CrO3 系材料でもよい。この場合、焼結温度がMgで
置換したものより50〜100℃高くなる。
【0025】集電体35の厚みとしては、30〜300
μm、特に50〜100μmの範囲が望ましい。LaC
rO3 の厚みが30μmより薄いと酸素イオンの燃料極
側への拡散量が大きく、発電性能を低下させる。また、
300μmより厚いと集電体35の電気抵抗が大きくな
り、同様に発電性能を低下させるからである。また、N
i金属被覆層41の厚みとしては、0.1〜10μm、
特には0.5〜5μmが望ましい。
【0026】セラミック被覆層50が、Mg、Srおよ
びCaのうち少なくとも一種を含有するLaCrO3
らなる場合には、電気伝導度を大きくする観点からLa
の一部を5〜30原子%のSrあるいはCaで置換した
り、Crの一部を5〜20原子%のMgで置換したもの
が好ましい。このセラミック被覆層50の厚みは0.0
1〜30μm、特に0.1〜10μmの範囲が好まし
い。セラミック被覆層50の厚みが0.01μmより薄
いと耐還元性の効果が小さく、厚みが30μmを越える
とセラミック被覆層50にクラックが入ったり、あるい
は剥離したりするからである。
【0027】また、セラミック被覆層50がZrO2
またはCeO2 系からなる場合には、5〜20モル%の
2 3 、Yb2 3 、Nd2 3 、Sm2 3 、Ca
O、MgOを含有するZrO2 またはCeO2 からなる
セラミック被覆層50が望ましい。また、CeO2 単体
でも同様に大きな効果を示す。
【0028】固体電解質として、例えば、3〜20モル
%のY2 3 あるいはYb2 3 を含有した部分安定化
あるいは安定化ZrO2 が用いられ、空気極としては、
例えば、主としてLaをCa、Srで10〜30原子%
置換したLaMnO3 が用いられ、燃料極としては50
〜80重量%Niを含むZrO2 (Y2 3 含有)サー
メットが用いられる。空気極、固体電解質、燃料極とし
ては、上記例に限定されるものではなく、公知材料を用
いても良い。
【0029】この円筒型の固体電解質型燃料電池セルの
作製方法としては、例えば押し出し成形により作製した
Laを10〜30原子%のCa、Srで置換したLaM
nO3 系空気極成形体を作製し、その外表面にドクター
ブレード法により作製した3〜15モル%Y2 3 を含
有した安定化あるいは部分安定化ZrO2 からなる固体
電解質テープ、およびLaCrO3 系材料からなる集電
体テープを形成し、さらに固体電解質テープの表面に7
0〜90重量%Niとジルコニア(Y2 3 含有)から
なる燃料極テープを貼り付け、1400〜1600℃の
温度で2〜10時間大気中で焼成して作製される。この
場合、燃料極はスラリーにディップして作製しても良
い。
【0030】次に、集電体の露出面にNiメッキ法を用
いて、無電解メッキ法または電解メッキ法にてNi金属
被覆層を形成する。その後、Ni金属被覆層が形成され
ていない集電体の露出面にセラミック被覆層を形成す
る。
【0031】セラミック被覆層の形成は、例えばLa、
Cr、Mgを同時に含む有機金属化合物水溶液、例えば
オクチル酸塩、ナフテン酸塩、ネオデカン塩酸、エチル
ヘキサン酸塩等を所定の組成に成るようにトルエンに溶
解させた溶液を、Ni金属被覆層が形成されていない集
電体の露出面にスクリーン印刷またはスラリーディップ
等の周知の方法により塗布した後、酸化性雰囲気で40
0〜1200℃の温度で1〜10時間熱分解させて作製
される。この際600℃を越える温度で熱処理する場合
は、燃料極の酸化を防止するため、酸素を1%以下含有
するArまたはN2 雰囲気中で行うことが望ましい。Z
rO2 系材料、CeO2 系材料からなるセラミック被覆
層を形成する場合も同様な方法で形成することができ
る。尚、ZrO2 系材料のセラミック被覆層を形成する
場合を除いて、Ni金属被覆層の表面にもセラミック被
覆層を形成しても良い。
【0032】また、その他の方法として、スパッタ法や
溶射法およびレーザーアブレーション法なども被覆技術
として適用されるが、経済的でない。
【0033】尚、上記例では、円筒型の固体電解質燃料
電池セルについて説明したが、本発明は上記例に限定さ
れるものではなく、平板型の固体電解質型燃料電池セル
にも適用できる。平板型の固体電解質型燃料電池セルに
おいては、平板状あるいは円板状のLaCrO3 系焼結
体からなる集電体(セパレータ)表面に、所定の金属元
素を含有する有機金属化合物からなる溶液を上記と同様
な方法により塗布し、熱分解させてセラミック被覆層が
形成される。
【0034】また、本発明の円筒型の固体電解質型燃料
電池セルでは、固体電解質の一面に空気極、他面に燃料
極が形成されていればよく、その構造は図1に限定され
るものではない。
【0035】
【実施例】実施例1 市販の純度99.5%以上のLaCO3 、MgCO3
Cr2 3 粉末に、5重量%のY2 3 粉末をそれぞれ
加え混合した後、1200℃で5時間仮焼した後、ジル
コニアボールを用いた回転ミルで24時間粉砕した。そ
の後、粉末を外径30mm、厚み1mmに金型プレスを
用いて成形し、大気中において1500℃5時間焼成し
て、開気孔率0.1%のLaCrO3 系円板を作製し
た。
【0036】一方、La、Ca、Cr、Sr、Mg、
Y、Yb、Sm、Nd、Zr、Ceを含むオクチル酸塩
をトルエンに溶解させて、表1の組成になるように配合
した後、上記のLaCrO3 系円板に数回から数10回
塗布した。その後、大気中において1000℃で1時間
熱処理してセラミック被覆層を形成した。この際、セラ
ミック被覆層の厚みは走査型電子顕微鏡で観察し求め
た。
【0037】上記のセラミック被覆層を形成したLaC
rO3 系円板のセラミック被覆層側に水素を、他方に空
気を供給して1000℃で1000時間熱処理して、L
aCrO3 系円板の分解を調べた。その結果を表1に示
す。尚、LaCrO3 系円板の分解は、セラミック被覆
層を除去して、走査電子顕微鏡により観察し、表面が粉
状に分解したものを×とし、表面が変色したものを△、
分解も変色も全く見られなかったものを○とした。
【0038】
【表1】
【0039】表1より、セラミック被覆層を形成しなか
った試料No.1については表面が粉状に分解し、セラ
ミック被覆層の厚みが0.01μm未満の試料No.2
については表面が変色した。それに対して、所定膜厚の
セラミック被覆層を形成した本発明の試料はいづれも材
料の分解や変色が見られず安定したものであった。
【0040】実施例2 Laを10原子%のCaで置換したLaMnO3 系空気
極粉末を用い押し出し成形法により外径20mm、肉厚
3mmの空気極成形体を作製した。一方、10モル%Y
2 3 を含有した安定化ZrO2 粉末、および70重量
%Niとジルコニア(10モル%Y2 3 含有)、およ
び実施例1のLaCrO3 粉末を用い、それぞれ厚み約
100μmの固体電解質テープ、燃料極テープおよび集
電体テープを作製した。
【0041】この後、上記の空気極成形体に、図1の形
状になるように固体電解質テープ、燃料極テープ、集電
体テープを順次張り付け、積層成形体を作製した。この
後、この積層成形体を1500℃で4時間大気中で共焼
結し、固体電解質型燃料電池セルを作製した。その後、
集電体の露出面に無電解メッキ法によりNi金属被覆層
を形成した後、実施例1の試料No.2と9の組成の溶
液を、Ni金属被覆層が形成されていない集電体の露出
面に塗布し、500℃で1時間大気中で熱処理して、そ
れぞれ0.78μmと0.90μmの厚みのセラミック
被覆層を形成した。
【0042】発電は、セルの内側に空気を、外側に水素
を流し1000℃で1000時間行い、その時の出力密
度の変化を調べた。その結果を図2に示す。これより、
セラミック被覆層のない試料ではLaCrO3 からなる
集電体の分解に伴い、急激に出力が低下するのに対し
て、本発明の試料No.2、9では1000時間の発電
において出力密度の低下は見られなかった。この結果、
本発明の固体電解質型燃料電池セルは、従来にない優れ
た性能のものであることが明らかである。
【0043】
【発明の効果】本発明の固体電解質型燃料電池セルで
は、集電体の露出面に、Mg、SrおよびCaのうち少
なくとも一種を含有するLaCrO3 、またはY、希土
類元素、CaおよびMgのうち少なくとも一種を含有す
るZrO2 またはCeO2 、あるいはCeO2 単体から
なる、耐還元性の強いセラミック被覆層を形成すること
により、LaCrO3 系材料からなる集電体の分解を抑
制でき、集電体の集電特性を向上でき、固体電解質型燃
料電池セルの長期信頼性を向上できる。また、セラミッ
ク被覆層の膜厚を0.01〜30μmとすることによ
り、集電体の分解をさらに抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の固体電解質型燃料電池セルを示す断面
図である。
【図2】出力密度と発電時間との関係を示すグラフであ
る。
【図3】従来の固体電解質型燃料電池セルを示す斜視図
である。
【符号の説明】
31・・・固体電解質 32・・・空気極 33・・・燃料極 34・・・燃料電池セル本体 35・・・集電体 41・・・Ni金属被覆層 50・・・セラミック被覆層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固体電解質の一面に空気極を、他面に燃料
    極を形成してなり、前記空気極または前記燃料極に電気
    的に接続され、かつ外部に露出する集電体を具備する固
    体電解質型燃料電池セルにおいて、前記集電体が、金属
    元素として少なくともLaおよびCrを含有するペロブ
    スカイト型複合酸化物を主成分とし、Yおよび希土類元
    素のうち少なくとも一種を含有してなり、前記集電体の
    露出面にNi金属被覆層を形成するとともに、該Ni金
    属被覆層が形成されていない前記集電体の露出面に、M
    g、SrおよびCaのうち少なくとも一種を含有するL
    aCrO3 、またはY、希土類元素、CaおよびMgの
    うち少なくとも一種を含有するZrO2 またはCe
    2 、あるいはCeO2 単体からなるセラミック被覆層
    を形成してなることを特徴とする固体電解質型燃料電池
    セル。
  2. 【請求項2】セラミック被覆層の膜厚は、0.01〜3
    0μmであることを特徴とする請求項1記載の固体電解
    質型燃料電池セル。
  3. 【請求項3】セラミック被覆層が、LaおよびCrと、
    Mg、SrおよびCaのうち少なくとも一種の金属元素
    を含有する有機金属化合物、または、ZrあるいはCe
    と、Y、希土類元素、CaおよびMgのうち少なくとも
    一種の金属元素を含有する有機金属化合物、あるいはC
    eを含有する有機金属化合物を熱分解して形成されるこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の固体電解質型燃
    料電池セル。
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