JPH11286565A - 第4級アンモニウム基含有多孔質ポリマーおよびその製造方法 - Google Patents

第4級アンモニウム基含有多孔質ポリマーおよびその製造方法

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JPH11286565A
JPH11286565A JP10117934A JP11793498A JPH11286565A JP H11286565 A JPH11286565 A JP H11286565A JP 10117934 A JP10117934 A JP 10117934A JP 11793498 A JP11793498 A JP 11793498A JP H11286565 A JPH11286565 A JP H11286565A
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JP
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porous polymer
containing porous
monomer mixture
quaternary ammonium
halogen
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JP10117934A
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Takaharu Tsuno
隆治 津野
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Arakawa Chemical Industries Ltd
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Arakawa Chemical Industries Ltd
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Publication date
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い比表面積を有し、かつ、第4級アンモニ
ウム基を1次粒子の表面またはその近傍に効率よく配列
・配向した第4級アンモニウム基含有多孔質ポリマーを
提供すること。 【解決手段】 ジビニルベンゼンおよびビニルベンジル
オキシアルキルハライド誘導体を含有するモノマー混合
物を重合して得られる、比表面積が50〜600m2
gのハロゲン基含有多孔質ポリマーのアルキルハライド
部位に、第3級アミン類を作用させ、第4級アンモニウ
ム塩を生成せしめて得られる第4級アンモニウム基含有
多孔質ポリマー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、第4級アンモニウ
ム基含有多孔質ポリマーおよびその製造方法に関する。
本発明の多孔質ポリマーは、分析用や分取用カラムの充
填剤、イオン交換樹脂、種々有用物質の吸着担体等の様
々な用途・分野に利用できる。
【0002】
【従来の技術】従来より、第4級アンモニウム基を含有
するポリマーは、イオン交換型のカラム充填剤やイオン
交換樹脂として広く用いられている。一般に、該アンモ
ニウム含有ポリマーには、ミクロポアー型(或いは膨潤
型、ゲル型)とマクロポーラス型(多孔質型)とが知ら
れている。ミクロポアー型ポリマーの場合は、通常、ポ
リマー粒子内部の網目構造が膨潤した状態でアンモニウ
ム基が機能するので、外部からの圧力に対して非常に弱
いという欠点を有している。一方、マクロポーラス型ポ
リマーの場合は、通常、機械的強度に優れており外部か
らの圧力に対しても良好な物性を有するが、製造工程が
煩雑であるという欠点を有している。
【0003】一般に、マクロポーラス型のポリマーで
は、ジビニルベンゼン−スチレン多孔質ポリマーが古く
から知られており基本的な製造方法は、ジビニルベンゼ
ン、スチレン等のモノマー混合物、重合開始剤、並び
に、重合に関与せず水に難溶でかつ該モノマー混合物は
溶解するがそれから重合して得られる共重合体は溶解し
ない有機溶媒(通常、多孔化溶媒と呼ばれる)とを混合
してなるモノマー溶液を、水系媒体中で懸濁重合するこ
とにより得られる[例えば、ジャーナル・オブ・アプラ
イド・ポリマー・サイエンス(J.Appl.Poly
m.Sci.)第23巻927頁(1979年)、アン
ゲバンテ・マクロモレキュラ・ケミ(Angew.Ma
kromol.Chem.)第80巻31頁(1979
年)参照]。懸濁重合法により得られるこの種の多孔質
ポリマーは、通常、見掛け粒子(以下、2次粒子と称す
る)の直径がμm〜mmオーダーであり、電子顕微鏡等
でこの2次粒子の表面あるいは内部を観察すると、大き
さがnmオーダーのさらに細かい微粒子(以下、1次粒
子と称する)が強固に凝集している様子がわかる。つま
り、凝集した1次粒子と1次粒子の隙間は、重合中、有
機溶媒が存在していた空間であり、この1次粒子自体
は、ジビニルベンゼンにより高次に架橋されている場合
には、殆どの有機溶媒に不溶であり、かつ殆ど膨潤する
ことはない。この方法により得られる多孔質ポリマー
は、比表面積も大きく、機械的強度に優れている。
【0004】マクロポーラス型のアンモニウム基を含有
するポリマーの合成方法としては、例えば、(i)上述
のようにして合成したジビニルベンゼン−スチレン多孔
質ポリマーのベンゼン部位をクロロメチル化し、その
後、第3級アミン類を作用させ、第4級アンモニウム塩
を生成させる方法と、(ii)上述のポリマーの多孔質化
方法を応用して、ジビニルベンゼンとビニルベンジルハ
ライドのモノマー混合物、重合開始剤、並びに、重合に
関与せず水に難溶でかつ該モノマー混合物は溶解するが
それから重合して得られる共重合体は溶解しない有機溶
媒とを混合してなるモノマー溶液を水系媒体中に分散ま
たは懸濁させて重合して得られたハロゲン基含有多孔質
ポリマーのベンジルハライド部位に第3級アミン類を作
用させ第4級アンモニウム塩を生成させる方法が知られ
ている。しかし、(i)の方法においては、クロロメチ
ル化やアミノ化(アンモニウム塩生成)が本質的に固−
液間で行われるため、しばしば過激な反応条件を強いら
れたり、反応転化率が悪かったり、反応中に2次粒子が
破壊されたりするなどのな欠点を有している。一方、
(ii)の方法においても、用いたビニルベンジルハライ
ドのベンジルハライド部位を効率良く1次粒子の表面ま
たはその近傍に配列・配向させることは困難であり、殆
どの場合、ビニルベンジルハライドの大半がモノマー混
合物の領域の内部に存在し、結果的にベンジルハライド
部位は架橋された樹脂マトリックスの内部に埋めこまれ
てしまい、用いたビニルベンジルハライドのベンジルハ
ライド部位を有効に収率よく第3級アミンと作用させる
ことができないという欠点を有している。すなわち、ジ
ビニルベンゼンによる架橋度が高ければ高いほど1次粒
子の溶媒に対する膨潤性は極端に減少するため、導入で
きるアンモニウム基は減少し、かかる欠点は機能性多孔
質樹脂を設計・合成して行く上で深刻な問題となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高い比表面
積を有し、かつ、第4級アンモニウム基を1次粒子の表
面またはその近傍に効率よく配列・配向した第4級アン
モニウム基含有多孔質ポリマーを提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ジビニル
ベンゼン−スチレン系多孔質ポリマーについて鋭意検討
を重ねた結果、下記一般式(1)で表されるビニルベン
ジルオキシアルキルハライド誘導体を含むモノマー混合
物を、該アルキルハライド誘導体と親和性のある有機溶
媒を多孔化溶媒として用いて重合して得られるハロゲン
基含有多孔質ポリマーのアルキルハライド部位を、第3
級アミン類と作用させ第4級アンモニウム塩を生成せし
めることにより前記目的に合致した第4級アンモニウム
基含有多孔質ポリマーが得られることを見い出し本発明
を完成するに到った。
【0007】すなわち、本発明は、ジビニルベンゼンお
よび一般式(1):
【0008】
【化5】
【0009】(式中、nは2〜16の整数を示し、Xは
ハロゲン原子を示す。)で表わされるビニルベンジルオ
キシアルキルハライド誘導体を含むモノマー混合物を重
合して得られる、比表面積が50〜600m2 /gのハ
ロゲン基含有多孔質ポリマーのアルキルハライド部位
に、第3級アミン類を作用させ、第4級アンモニウム塩
を生成せしめて得られる第4級アンモニウム基含有多孔
質ポリマー、並びに、ジビニルベンゼンおよび一般式
(1):
【0010】
【化6】
【0011】(式中、nは2〜16の整数を示し、Xは
ハロゲン原子を示す。)で表わされるビニルベンジルオ
キシアルキルハライド誘導体を含むモノマー混合物、重
合開始剤、並びに、重合に関与せず水に難溶でかつ該モ
ノマー混合物は溶解するがそれから重合して得られる共
重合体は溶解しない有機溶媒とを混合してなるモノマー
溶液を、水系媒体中に分散または懸濁させて重合して得
られたハロゲン基含有多孔質ポリマーのアルキルハライ
ド部位に、第3級アミン類を作用させ、第4級アンモニ
ウム塩を生成せしめる事を特徴とする第4級アンモニウ
ム基含有多孔質ポリマーの製造方法、さらには前記モノ
マー混合物が、さらに芳香族モノビニルモノマーを含有
してなる第4級アンモニウム基含有多孔質ポリマーおよ
びその製造方法に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第4級アンモニウ
ム基含有多孔質ポリマーに関して、原料、重合工程につ
いて詳細に説明する。
【0013】本発明では、まず、ジビニルベンゼン−ス
チレン系のハロゲン基含有多孔質ポリマーを製造し、次
いで当該ハロゲン基含有多孔質ポリマーのアルキルハラ
イド部位を第3級アミン類と作用させ、第4級アンモニ
ウム塩を生成せしめる事により第4級アンモニウム基含
有多孔質ポリマーを製造する。
【0014】ハロゲン基含有多孔質ポリマーの製造に用
いるモノマー混合物は、ジビニルベンゼンおよび前記一
般式(1)で表わされるビニルベンジルオキシアルキル
ハライド誘導体を含有してなる。
【0015】ジビニルベンゼンは、一般的に入手可能で
ある純度約50〜60%の市販ジビニルベンゼンをその
まま使用してもよく、或は蒸留精製して使用してもよい
が、その場合、主な不純物として約50〜40%のエチ
ルビニルベンゼンを含有する。勿論、入手可能であれば
高純度のものを使用しても何ら差し支えない。なお、ジ
ビニルベンゼンは、主にメタ及びパラ異性体が存在する
が、本発明においては、これらの異性体の混合物であっ
てもよく、或はそれぞれの異性体単独であってもよい。
【0016】一般式(1)で表わされるビニルベンジル
オキシアルキルハライド誘導体は、メタ及びパラ異性体
の混合物であってもよく、或はそれぞれの異性体単独で
あってもよい。また、式中のnは、2〜16の整数であ
る。nが2より小さい場合には該多孔質ポリマーの1次
粒子の表面またはその近傍へのアルキルハライド部位の
配列・配向が低下し、nが16より大きい場合には重合
速度が低下したり、得られる該多孔質ポリマーの比表面
積が低下したりするため好ましくない。これらの点か
ら、特にnは4以上の整数であるのがよく、また12以
下の整数であるのが好ましい。なお、一般式(1)で表
わされるビニルベンジルオキシアルキルハライド誘導体
のアルキレン鎖の部分は一般にスぺーサーと呼ばれ、炭
化水素系溶媒やアルキルハライド系溶媒等の有機溶媒と
の親和性に重要な役割を担っている。
【0017】一般式(1)で表されるビニルベンジルオ
キシアルキルハライド誘導体は、公知の方法により製造
することができる[例えば、ジャーナル・オブ・アメリ
カン・ケミカル・ソサイアティ(J.Am.Chem.
Soc.)第112巻6723頁(1990)を参
照]。すなわち、一般式(2):
【0018】
【化7】
【0019】(式中、nは2〜16の整数を示す。)で
表わされるアルキルジオールを水素化ナトリウム等で処
理してアルコキサイドとし、続いてこれにビニルベンジ
ルクロライドを反応させることにより、一般式(3):
【0020】
【化8】
【0021】で表されるビニルベンジルオキシアルカノ
ールとし、次いでハロゲン化試薬(例えば、臭素化する
場合は、PBr3 など)でアルコール部位をハロゲン化
することにより一般式(1)で表わされるビニルベンジ
ルオキシアルキルハライド誘導体を得ることができる。
なお、ビニルベンジルクロライドは、通常、メタ及びパ
ラ異性体の混合物で入手できるが、本発明に於いては、
そのまま混合物で使用しても何ら差し支えない。勿論、
メタ或はパラ異性体のそれぞれ単独で使用してもよい。
また、一般式(3)で表されるビニルベンジルアルカノ
ールは、アルキルジオール、水素化ナトリウム、ビニル
ベンジルクロライドの仕込みモル量論比を適当に選択す
ることにより、目的物への反応選択率を向上することが
できる。
【0022】また、一般式(1)で表わされるビニルベ
ンジルオキシアルキルハライド誘導体はビニルベンジル
アルコールと1,ω−ジハロゲノアルカンを反応させる
ことにより得ることもできる。
【0023】モノマー混合物中に含まれるジビニルベン
ゼンおよび前記一般式(1)で表わされるビニルベンジ
ルオキシアルキルハライド誘導体の含有量は、モノマー
総重量100重量%に基づいて決められる。通常、モノ
マー混合物中の、一般式(1)で表わされるビニルベン
ジルオキシアルキルハライド誘導体の含有量は3〜60
重量%程度であり、残部としてジビニルベンゼン等を含
む。一般式(1)で表わされるビニルベンジルオキシア
ルキルハライド誘導体は、該多孔質ポリマーの表面また
はその近傍にアルキルハライドを導入するため、その含
有量は、通常、モノマー総重量の3重量%以上とされ
る。特に5重量%以上が好ましい。また、重合速度の低
下や、得られる樹脂の表面積の低下を抑えられることか
ら、該誘導体の含有量は、モノマー総重量の60重量%
以下とするのが好ましい。また、本発明の製造方法によ
れば、用いた一般式(1)で表されるビニルベンジルオ
キシアルキルハライド誘導体の75%以上を該多孔質ポ
リマーの1次粒子の表面またはその近傍に配列・配向さ
せることができる(一般式(1)でnが4以上のビニル
ベンジルオキシアルキルハライド誘導体の場合)。
【0024】また、モノマー混合物中には、芳香族モノ
ビニルモノマーを含有することもできる。芳香族モノビ
ニルモノマーとしては、スチレン、メチルスチレン、エ
チルビニルベンゼン等を使用でき、これらの1種または
2種以上を混合して使用できる。これらは、市販のもの
をそのまま使用してもよく、蒸留精製したものを使用し
てもよい。メチルスチレンは、メタ−、パラ−、α−及
びβ−等の異性体が存在するが、本発明においては、こ
れらの異性体の混合物であってもよく、それぞれの異性
体単独であってもよい。また、エチルビニルベンゼン
は、メタ及びパラ異性体が存在するが、本発明において
は、これらの異性体の混合物であってもよく、それぞれ
の異性体単独であってもよい。さらに、エチルビニルベ
ンゼンの場合は、市販ジビニルベンゼン中に所定量含ま
れているので、通常これをそのまま使用することになる
が、勿論、入手可能であれば、これを新たに加えて使用
してもよい。
【0025】モノマー混合物中に芳香族モノビニルモノ
マーを含む場合にも、前記一般式(1)で表わされるア
ルキルスチレン誘導体の含有量は3〜60重量%程度で
あり、その残部としてジビニルベンゼン15〜97重量
%程度および芳香族モノビニルモノマー0〜82重量%
程度を含む。ジビニルベンゼンの含有量が15重量%よ
りも少ない場合は、得られる多孔質ポリマーの比表面積
が低下してしまい好ましくない。また、芳香族モノビニ
ルモノマーの含有量は、得られる多孔質ポリマーの機械
的強度の点から82重量%以下であることが好ましい。
【0026】重合開始剤としては、上記モノマー混合物
に可溶なものであれば特に限定はないが、ベンゾイルパ
ーオキシド、ラウリルパーオキシド等の有機過酸化物、
アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物があげられ
る。触媒の使用量は、得られる多孔質ポリマーの要求物
性等に応じて任意の範囲で用いられるが、通常は、モノ
マー総重量の0.5〜5重量%程度とするのがよい。
【0027】上記モノマー混合物と混合する有機溶媒と
しては、重合反応に関与せず、水に難溶で、かつ該モノ
マー混合物は溶解するがそれから得られる共重合体は溶
解しないものである。かかる有機溶媒であればいわゆる
多孔化溶媒としての機能を充分に発揮することができ
る。
【0028】このような有機溶媒としては、得られる多
孔質樹脂の1次粒子の表面またはその近傍への水酸基の
配列・配向をより効果的にするためには、前記一般式
(1)で表されるビニルベンジルオキシアルキルハライ
ド誘導体と親和性が良い有機溶媒が好ましい。例えば、
炭素数6〜12の炭化水素系溶媒や炭素数3〜12のア
ルキルハライド系溶媒があげられる。具体的には、ヘキ
サン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ドデカン
等の脂肪族炭化水素系溶媒、プロピルブロマイド、ブチ
ルブロマイド、ペンチルブロマイド、ヘキシルブロマイ
ド、ヘプチルブロマイド、オクチルブロマイド、ノニル
ブロマイド、デシルブロマイド、ウンデシルブロマイ
ド、ドデシルブロマイド等のアルキルブロマイド、同様
のアルキルクロライド、アルキルアイオダイド等のアル
キルハライド系溶媒があげられる。勿論、前記例示の有
機溶媒の脂肪族炭化水素部分等は、直鎖型でも分岐型で
もかまわない。また、これらの有機溶媒は、単独で用い
てもよく、また2種類以上を混合して用いてもよい。有
機溶媒とモノマー混合物との混合比は、得られる多孔質
樹脂の要求物性等に応じて任意の範囲で混合できるが、
通常は、有機溶媒/モノマー混合物の容量比で、70/
30から25/75の範囲内で混合するのがよい。
【0029】本発明の懸濁重合における工程そのもの
は、従来の懸濁重合と何ら変わりはなく、公知の方法で
行うことができる。例えば、前記モノマー混合物、重合
開始剤及び有機溶媒を均一に混合したモノマー溶液を、
水系媒体中に撹拌しながら分散または懸濁させ、加温し
て重合するごく一般的な懸濁重合の方法で行うことがで
きる。水系媒体中には適当な分散安定剤を含むことがで
きる。分散安定剤としては、モノマー溶液を液滴として
水系媒体中に安定に分散でき得るものであれば特に限定
はされないが、一般的によく知られたポリビニルアルコ
ール、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ゼラチン
等の水溶性高分子があげられる。その使用量は、目的の
粒子径のモノマー液滴が安定に得られる量であれば特に
限定されない。なお、重合中のモノマー液滴の合一・凝
集を防ぐために十分な分散安定剤量を分散・懸濁の段階
で予め調整しておくこともできる。
【0030】また、該モノマー溶液と水系媒体の量比も
分散・懸濁工程および重合工程が問題なく行なえる範囲
であれば特に限定はされないが、通常、工業的見地か
ら、容量比でモノマー溶液/水系媒体=1/10〜1/
1の範囲で行なうのがよい。
【0031】重合工程における重合温度や重合時間につ
いても特に制限はないが、重合開始剤の分解温度や半減
期、有機溶媒の沸点等を考慮しながら適当な条件を選択
すればよい。また、重合反応器の形式や撹拌方法も、モ
ノマー液滴が合一・凝集することなく安定に重合が進行
でき得るものであれば何ら限定されるものではない。ま
た、一般の懸濁重合と同様に、重合中のモノマー液滴の
合一・凝集を防ぐために上述の水溶性高分子やコロイダ
ルシリカ等の無機系分散剤を添加してもよく、その種類
や使用量も特に限定はされない。目的とする多孔質ポリ
マーの2次粒子径が、50μm〜2mm程度を必要とす
る場合はこの一般的な懸濁重合法が有効である。
【0032】目的とする多孔質ポリマーの2次粒子径
が、0.5〜100μm程度を必要とする場合には、重
合前にマイクロサスペンジョン工程を含む懸濁重合法が
有効である。マイクロサスペンジョン工程は、例えば、
前記モノマー混合物、重合開始剤および有機溶媒を均一
に混合したモノマー溶液を、適当な分散安定剤を含む水
系媒体中で、ホモミキサーやホモジナイザーなどを用い
て高速撹拌しながら一旦細かく分散させる方法により行
なうことができる。
【0033】このマイクロサスペンジョン工程の際の撹
拌速度は、モノマー溶液からなる有機相と分散安定剤を
含む水相の量比、分散安定剤の種類や濃度などの種々の
条件にもよるが、通常、ホモジナイザーを用いて1〜1
5Lスケールで調製する場合、1000〜30000r
pmの範囲で行なうとホモジナイザーの特性を十分に発
揮させることができる。なお、重合前にこのマイクロサ
スペンジョン工程を含む場合も、重合工程の際の条件
は、従来より知られている懸濁重合法と同様の条件を適
用・応用できる。
【0034】得られる多孔質ポリマーの2次粒子径が、
0.3〜100μm程度でしかも粒度分布が非常にシャ
ープであることが要求される場合には、重合前に膜乳化
工程を含む懸濁重合法が極めて有効である。すなわち、
重合前に、モノマー溶液を、均一細孔径を有する多孔質
ガラス膜を介して、アニオン性または非イオン性の界面
活性剤を含む水系媒体中に圧入することにより分散また
は懸濁させる工程を含む懸濁重合である。重合前の膜乳
化工程そのものは従来より知られている方法を適用・応
用できる。
【0035】この膜乳化工程で用いる多孔質ガラス膜と
しては、平均細孔径が0.1〜10μm程度の範囲で均
一な細孔径を有するガラス膜であればよい。特に、シラ
ス多孔質ガラスより調製されるガラス膜は、細孔の均一
性という点で優れており本発明においては好ましいもの
である。多孔質ガラス膜の平均細孔径が0.1μm未満
のものを用いた場合には、膜乳化に長時間を要し工業的
生産の見地から好ましいとはいえない。また、平均細孔
径が10μmを超えるガラス膜を用いた場合には、均一
粒子径の乳化(分散)液滴を得ることが非常に困難とな
り、均一粒子径の2次粒子を欲する場合にはやはり好ま
しくない。すなわち、該ガラス膜の平均細孔径が0.1
〜10μm程度のものを使用すれば、膜乳化により得ら
れる乳化(分散)液滴は通常ガラス膜の細孔径の3〜1
0倍程度の粒子径を有し、しかもその粒度分布は非常に
シャープである。
【0036】膜乳化工程において、モノマー溶液からな
る有機相を前記ガラス膜を介して水相中に圧入する時の
圧力については、目的とする乳化(分散)液滴が得ら
れ、変形したり破壊したりしない範囲であればよく特に
制限はないが、通常、臨界圧(ここでは、有機相がガラ
ス膜の細孔を透過し得る最低の圧力を意味する)の1.
05〜1.5倍の圧力とすると、非常にシャープな粒度
分布を有する乳化(分散)液滴が安定にかつ操作性良く
得られる。また、膜乳化時の温度についても、膜乳化が
安定に行なえ、重合が開始しない温度であれば有機相、
水相ともに特に制限はないが、通常0〜60℃程度で行
なうとよい。
【0037】膜乳化の際の水相に用いる界面活性剤とし
ては、アルキル硫酸ナトリウム、アルキルベンゼンスル
ホン酸ナトリウム、アルキルスルホコハク酸ナトリウム
等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル等
の非イオン性界面活性剤等をあげることができ、その使
用量は膜乳化工程中、有機相が乳化液滴として安定に存
在し得る量であればよいが、通常、水相中の濃度で0.
05〜2重量%程度とするのが好ましい。
【0038】膜乳化工程の後、重合工程に移るが、重合
中に乳化(分散)液滴が合一・凝集するのを防ぐため
に、通常の懸濁重合でよく用いられる水溶性高分子等の
分散安定剤を併用してもよい。勿論、重合中、乳化(分
散)液滴が合一・凝集することなく安定に反応が進行す
る場合は水溶性高分子等の分散安定剤を併用する必要は
ない。また、分散安定剤を用いる場合、膜乳化工程の時
から水相中に含ませていても、重合工程の時に加えても
かまわない。水溶性高分子としては、通常の懸濁重合の
場合と同様に、一般的によく知られたポリビニルアルコ
ール、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ゼラチン
等の水溶性高分子があげられる。その使用量は、乳化
(分散)液滴が、要求する粒子径で安定に分散でき得る
量であれば特に限定されない。本発明で水相として使用
する水の量は何ら制限はなく、膜乳化および重合の工程
がスムーズに実施できる量であればよく、通常の懸濁重
合の場合と同様でよい。また、重合条件も従来より知ら
れている懸濁重合と同様の条件を適用・応用できる。
【0039】上述してきた、一般の懸濁重合、重合前に
ミクロサスペンジョン工程を含む懸濁重合、重合前に膜
乳化工程を含む懸濁重合の何れの場合においても、重合
で得られたハロゲン基含有多孔質ポリマーの単離、洗浄
や乾燥の方法には何ら制限はなく、例えば、以下のよう
にして行うことができる。重合で得られた多孔質ポリマ
ーを適当な方法でろ別し、該ポリマーに付着した分散安
定剤や界面活性剤を除去するために熱水でよく洗浄した
後、さらに未反応モノマーや多孔化溶媒である有機溶媒
を除去するためアセトンやメタノールなどで十分に洗浄
し、続いて減圧下で加熱乾燥して、ハロゲン基含有多孔
質ポリマーを得ることができる。
【0040】こうして得られたハロゲン基含有多孔質ポ
リマーは、通常50〜600m2 /gの高い比表面積を
有し、2次粒子の外観が球状で不透明である。2次粒子
径は、通常、一般の懸濁中合による場合は50μm〜2
mm、重合前にマイクロサスペンジョン工程を含む懸濁
重合による場合は0.5〜100μm、重合前に膜乳化
工程を含む懸濁重合による場合には0.3〜100μm
程度である。さらに、膜乳化工程を含む重合による場合
には、2次粒子の粒度分布の目安として、体積平均粒子
径(dv)と数平均粒子径(dn)との比(dv/d
n)を算出すると、dv/dn=1.005〜1.05
0と1に近く粒度分布が非常にシャープである。また、
1次粒子の大きさは、何れの方法の場合も、通常10〜
100nm程度である。
【0041】また、こうして得られたハロゲン基含有多
孔質ポリマーは、ポリマー母体がジビニルベンゼン−ス
チレン系ポリマーであるため機械的強度に優れている。
本発明では、かかるアルキルハライド含有多孔質ポリマ
ーのアルキルハライド部位に、第3級アミン類を作用さ
せ、第4級アンモニウム塩を生成せしめることにより第
4級アンモニウム基含有多孔質ポリマーを製造する。
【0042】第4級アンモニウム基含有多孔質ポリマー
の製造に用いる第3級アミン類としては、一般式
(5):NR1 (R2)(R3)(式中、R1 、R2 、R
3 はそれぞれ同一または異なる炭素数1〜8のアルキル
基、アリール基またはアリールアルキル基を示す。)で
表される化合物があげられる。かかる第3級アミン類に
より前記一般式(1)で表されるアルキルハライド含有
構造単位に由来する−(CH2n−X部位を、−(CH
2n-1−CH2+1(R2)(R3)X- のような第4
級アンモニウム基にする。
【0043】上述の一般式(5)で表わされる第3アミ
ン類の具体例としては、トリメチルアミン、トリエチル
アミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリ
ペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリオクチルア
ミン、トリフェニルアミン、トリベンジルアミン、ジメ
チルベンジルアミン、ジエチルベンジルアミン等が挙げ
られる。該第3級アミン類は、多孔質ポリマー中に存在
するアルキルハライド部位に対して、通常、1〜100
モル当量を使用する。好ましくは、3モル当量以上、2
0モル当量以下である。
【0044】上述のアルキルハライドと第3級アミン類
との反応は、該アミン類が液体の場合は、該アルキルハ
ライド含有多孔質ポリマーを該アミン中で懸濁させなが
ら無溶媒で行うことができる。また、適当な有機溶媒を
用いて該アミン類を溶解し、その中で該多孔質ポリマー
を懸濁させながら行うこともできる。かかる有機溶媒と
しては、反応に関与しないものであれば特に限定はされ
ない。通常、メタノール、エタノール、プロパノール等
のアルコール系溶媒、或いは、テトラヒドロフラン、ジ
エチルエーテル等のエーテル系溶媒中で行うことができ
る。反応温度、反応時間は、該第3級アミンの種類や
量、反応溶媒の種類や量等に依存し、特に限定されない
が、通常、0〜150℃、1〜50時間程度である。
【0045】上述の反応で得られたアンモニウム基含有
多孔ポリマーの単離、洗浄や乾燥の方法には何ら制限は
なく、例えば、以下のようにして行うことができる。上
述の反応混合物から、多孔質ポリマーを適当な方法でろ
別し、未反応の該アミン類を除去するためにアルコール
やアセトンなどで十分に洗浄し、続いて減圧下で加熱乾
燥して、目的のアンモニウム基含有多孔質ポリマーを得
ることができる。こうして得られる本発明のアンモニウ
ム含有多孔質ポリマーは、該アミン類との反応に用いた
ハロゲン基含有多孔質ポリマーの粒子径、比表面積、細
孔半径などの物理的・構造的物性を殆ど維持している。
さらに、実施例1から明らかのように、用いた該ハロゲ
ン基含有多孔質ポリマー中に存在する全アルキルハライ
ド部位のうち83%がアルキルアンモニウムハライドに
変換できている。この事はすなわち、83%のアルキル
ハライド部位が反応に関与しやすい1次粒子の表面また
はその近傍に配列・配向している事を示唆する。従っ
て、得られたアンモニウム基含有多孔質ポリマーのアン
モニウム基も同様に1次粒子の表面またはその近傍の存
在していると考えられる。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、50〜600m2 /g
の高い表面積を有し、多孔質ポリマーの1次粒子の表面
またはその近傍に第4級アンモニウム基を配列・配向し
てなる第4級アンモニウム基含有多孔質ポリマーを提供
できる。
【0047】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。
【0048】実施例1 撹拌機、温度計、窒素導入管及び冷却管を備えた100
0mlのセパラブルフラスコにイオン交換水540ml
を仕込み、これにポリビニルアルコール(「ポバール2
17」、(株)クラレ製)10.8gを加え溶解した。
続いて、ジビニルベンゼン(含有量(純度)55%、残
り45%はエチルビニルベンゼン)59.76g、スチ
レン24.90g、ビニルベンジルオキシヘキシルブロ
マイド(一般式(1)でnが6,XがBrの化合物)1
4.94g、n−ヘプタン49.25g及びアゾビスイ
ソブチロニトリル1.992g(モノマー総量の2重量
%)とからなるモノマー混合溶液を加え、窒素気流下に
て約400〜500rpmの撹拌速度で10分間撹拌
し、これを75〜80℃に昇温し、さらに、この温度を
保ちながら6時間かけて重合を行なった。重合後、室温
まで冷却し、得られたポリマーをろ別した後、これを最
初に熱水、続いてアセトンでよく洗浄し、減圧下(約1
mm/Hg)で加熱(70〜80℃)乾燥し、94.5
g(94%)のハロゲン基含有多孔質ポリマーを得た。
このポリマーの見掛けの粒子径(2次粒子径)は、体積
平均粒子径(dv)で202μm、数平均粒子径(d
n)で174μmであり、dv/dn=1.161であ
った。1次粒子径は、平均42nm、比表面積は、17
6m2 /g、平均細孔半径は64Åであった。また、ポ
リマー中の総ハロゲン量は、元素分析(C=86.81
%、H=8.06%、N=0.720%、Br=3.8
4%)より0.50mmol/gであった。
【0049】次に、冷却器、攪拌機を備えた500ml
丸底フラスコに、上記で得られたハロゲン基含有多孔質
ポリマー50.0g(ハロゲン量:25.0mmol)
を量り取り、これにエタノール300mlおよびトリエ
チルアミン50.6g(500mmol)を加え、オイ
ル浴70℃で20時間、加熱攪拌した。反応後、樹脂を
ろ別し、エタノール300mlに懸濁させ、50℃で1
0分間、超音波浴にてよく洗浄した。続いてアセトン3
00mlを用いて同様に樹脂をよく洗浄した。この洗浄
操作を数回繰り返した後、樹脂をろ別し、減圧下(1m
mHg)、50℃で充分に乾燥し、アンモニウム基含有
多孔質ポリマー51gを得た。このポリマーの見掛けの
粒子径(2次粒子径)は、体積平均粒子径(dv)で2
03μm、数平均粒子径(dn)で175μmであり、
dv/dn=1.160であった。1次粒子径は、平均
43nm、比表面積は、175m2 /g、平均細孔半径
は64Åであった。また、ポリマー中のアンモニウム基
含有量は、元素分析(C=86.22%、H=8.35
%、N=0.720%、Br=3.84%)より0.3
99mmol/gであった。これは、用いたハロゲン基
含有多孔質ポリマー中の0.50mmol/gのアルキ
ルハライド部位のうち、0.415mmol/gがアル
キルアンモニウムハライドに変換した事に相当し、従っ
て、変換率は83.0%となる。
【0050】実施例2 実施例1において、各モノマーの種類や仕込み量を表1
に示したように代えた以外は、実施例1と全く同様にし
て行いアンモニウム基含有多孔質ポリマーを得た。尚、
得られたハロゲン基含有多孔質ポリマー及びアンモニウ
ム基含有多孔質ポリマーの物性を表3および表4に示し
た。
【0051】実施例3 1000mlのセパラブルフラスコにイオン交換水60
0mlを仕込み、これにポリビニルアルコール(「ポバ
ール210」、(株)クラレ製)1.50gを加え溶解
した。続いて、ジビニルベンゼン(含有量(純度)55
%、残り45%はエチルビニルベンゼン)49.80
g、スチレン20.75g、ビニルベンジルオキシヘキ
シルブロマイド(一般式(1)でnが6,XがBrの化
合物)12.45g、n−ヘプタン41.04g及びア
ゾビスイソブチロニトリル1.660g(モノマー総量
の2重量%)とからなるモノマー混合溶液を加え、ホモ
ジナイザー(IKA社製)を用いて約13000rpm
の撹拌速度で10分間分散した。次に通常の撹拌機に取
り替え、温度計、窒素導入管及び冷却管をセットし、こ
の分散液を窒素気流下にて約400〜500rpmの撹
拌しながら、75〜80℃に昇温し、この温度を保ちな
がら6時間かけて重合を行なった。重合後、室温まで冷
却し、得られたポリマーをろ別した後、これを最初に熱
水、続いてメタノール、アセトンでよく洗浄し、減圧下
(約1mm/Hg)で加熱(70〜80℃)乾燥し、7
8.0g(収率93%)のハロゲン基含有多孔質ポリマ
ーを得た。このポリマーの見掛けの粒子径(2次粒子
径)は、体積平均粒子径(dv)で4.01μm、数平
均粒子径(dn)で3.55μmであり、dv/dn=
1.130であった。1次粒子径は、平均43nm、比
表面積は、181m2 /g、平均細孔半径は62Åであ
った。また、ポリマー中の総ハロゲン量は、元素分析
(C=86.82%、H=8.05%、N=0.168
%、Br=4.00%)より0.50mmol/gであ
った。
【0052】次に、冷却器、攪拌機を備えた500ml
丸底フラスコに、上記で得られたハロゲン基含有多孔質
ポリマー50.0g(ハロゲン量:25.0mmol)
を量り取り、これにエタノール300mlおよびトリエ
チルアミン50.6g(500mmol)を加え、オイ
ル浴70℃で20時間、加熱攪拌した。反応後、樹脂を
ろ別し、エタノール300mlに懸濁させ、50℃で1
0分間、超音波浴にてよく洗浄した。続いてアセトン3
00mlを用いて同様に樹脂をよく洗浄した。この洗浄
操作を数回繰り返した後、樹脂をろ別し、減圧下(1m
mHg)、50℃で充分に乾燥し、アンモニウム基含有
多孔質ポリマー51gを得た。このポリマーの見掛けの
粒子径(2次粒子径)は、体積平均粒子径(dv)で
4.00μm、数平均粒子径(dn)で3.56μmで
あり、dv/dn=1.124であった。1次粒子径
は、平均43nm、比表面積は、179m2 /g、平均
細孔半径は63Åであった。また、ポリマー中のアンモ
ニウム基含有量は、元素分析(C=86.19%、H=
8.37%、N=0.714%、Br=3.83%)よ
り0.394mmol/gであった。これは、用いたハ
ロゲン基含有多孔質ポリマー中の0.50mmol/g
のアルキルハライド部位のうち、0.410mmol/
gがアルキルアンモニウムハライドに変換した事に相当
し、従って、変換率は82.0%となる。
【0053】実施例4〜5 実施例3において、各モノマーの種類や仕込み量を表1
に示したように代えた以外は、実施例1と全く同様にし
て行いアンモニウム基含有多孔質ポリマーを得た。尚、
得られたハロゲン基含有多孔質ポリマー及びアンモニウ
ム基含有多孔質ポリマーの物性を表3および表4に示し
た。
【0054】実施例6 ジビニルベンゼン(含有量(純度)55%、残り45%
はエチルビニルベンゼン)51.80g、スチレン2
1.58g、ビニルベンジルオキシヘキシルブロマイド
(一般式(1)でnが6,XがBrの化合物)12.9
5g、n−ヘプタン42.68g及びアゾビスイソブチ
ロニトリル1.726g(モノマー総量の2重量%)を
均一に混合したモノマー溶液からなる有機相1を調製し
た。また、イオン交換水630mlにポリビニルアルコ
ール(「ポバール224」、(株)クラレ製)12.6
g、ドデシル硫酸ナトリウム1.26gを加えて溶解し
た水系媒体からなる水相2を調製した。図1に示した膜
乳化装置(伊勢化学工業(株)製)の有機相タンク3及
び水相タンク4に、調製した有機相1及び水相2をそれ
ぞれ投入した。循環ポンプ11を用いて水相ライン6に
水相2を循環させ、続いて有機相1を、窒素ガスを用い
て0.64kgf/cm2 の圧力で、循環する水相ライ
ン6中に設けられた二重管モジュール7内の平均細孔径
0.70μmの多孔質ガラス膜8を介して水相2へ圧入
し膜乳化を行ない、エマルジョンを得た。膜乳化は12
0ml(100.6g)の有機相1を2時間半程度かけ
て圧入して行い、そこで終了させた。また、膜乳化は、
有機相1及び水相2の温度を25〜30℃に保ちながら
行なった。
【0055】上記で得られたエマルジョン740gを1
Lのセパラブルフラスコに仕込み、撹拌機、温度計、窒
素導入管及び冷却管をセットし、窒素気流下にて約40
0〜500rpmで撹拌しながら、75〜80℃に昇温
し、この温度を保ちながら6時間かけて重合を行なっ
た。重合後、室温まで冷却し、得られた樹脂をろ別した
後、これを最初に熱水、続いてメタノール、アセトンで
よく洗浄し、減圧下(約1mm/Hg)で加熱(70〜
80℃)乾燥し、61.4g(収率92%)のハロゲン
基含有多孔質ポリマーを得た。このポリマーの見掛けの
粒子径(2次粒子径)は、体積平均粒子径(dv)で
5.06μm、数平均粒子径(dn)で4.97μmで
あり、dv/dn=1.018であり、非常にシャープ
な粒度分布を有していた。1次粒子径は、平均42n
m、比表面積は、185m2 /g、平均細孔半径は61
Åであった。また、ポリマー中の総ハロゲン量は、元素
分析(C=86.78%、H=8.05%、N=0.1
68%、Br=4.00%)より0.50mmol/g
であった。
【0056】次に、冷却器、攪拌機を備えた500ml
丸底フラスコに、上記で得られたハロゲン基含有多孔質
ポリマー50.0g(ハロゲン量:25.0mmol)
を量り取り、これにエタノール300mlおよびトリエ
チルアミン50.6g(500mmol)を加え、オイ
ル浴70℃で20時間、加熱攪拌した。反応後、樹脂を
ろ別し、エタノール300mlに懸濁させ、50℃で1
0分間、超音波浴にてよく洗浄した。続いてアセトン3
00mlを用いて同様に樹脂をよく洗浄した。この洗浄
操作を数回繰り返した後、樹脂をろ別し、減圧下(1m
mHg)、50℃で充分に乾燥し、アンモニウム基含有
多孔質ポリマー51gを得た。このポリマーの見掛けの
粒子径(2次粒子径)は、体積平均粒子径(dv)で
5.06μm、数平均粒子径(dn)で4.98μmで
あり、dv/dn=1.016であり、非常にシャープ
な粒度分布を有していた。1次粒子径は、平均42n
m、比表面積は、186m2 /g、平均細孔半径は61
Åであった。また、ポリマー中のアンモニウム基含有量
は、元素分析(C=86.29%、H=8.35%、N
=0.704%、Br=3.83%)より0.409m
mol/gであった。これは、用いたハロゲン基含有多
孔質ポリマー中の0.50mmol/gのアルキルハラ
イド部位のうち、0.426mmol/gがアルキルア
ンモニウムハライドに変換した事に相当し、従って、変
換率は85.2%となる。
【0057】実施例7〜9 実施例6において、各モノマーの種類や仕込み量や有機
溶媒の仕込み量を表1に示したように、また、膜乳化条
件を表2に示したように代えた以外は、実施例6と全く
同様にして行いアンモニウム基含有多孔質ポリマーを得
た。尚、得られたハロゲン基含有多孔質ポリマー及びア
ンモニウム基含有多孔質ポリマーの物性を表3および表
4に示した。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
【0060】
【表3】
【0061】
【表4】
【0062】実施例で得られた多孔質ポリマーの諸物性
は下記の方法に従って測定した。
【0063】1次粒子径(nm):走査型電子顕微鏡
(「S−2000」、日立製)写真より、任意の100個
以上の1次粒子の大きさを測定し、数平均粒子径を算出
した。
【0064】2次粒子径(μm):走査型電子顕微鏡
(「S−2000」、日立製)写真より、任意の500個
以上の2次粒子の大きさを測定し、体積平均粒子径(d
v)、数平均粒子径(dn)を算出した。また、粒度分
布の目安としてdv/dnを算出した。
【0065】比表面積(m2 /g)および平均細孔半径
(Å):BET表面積測定装置(「NOVA1200」、
カウンタクロム社製)を用いて測定した。
【0066】元素分析(C、H):エレメンタルアナラ
イザー(パーキンエルマー社製、「2400CHN」)
を用いて測定した。元素分析(N):微量窒素分析装置
(三菱化成製、「TN−10」)を用いて測定した。元
素分析(Br):燃焼ガス吸収−イオンクロマト法によ
り測定した
【0067】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例6〜9において用いた膜乳化装置の概略
図である。 1……有機相 2……水相 3……有機相タンク 4……水相タンク 5……有機相ライン 6……水相ライン 7……2重管モジュール 8……多孔質ガラス膜 9……窒素ガスライン 10…圧力ゲージ 11…循環ポンプ 12…窒素ガスボンベ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジビニルベンゼンおよび一般式(1): 【化1】 (式中、nは2〜16の整数を示し、Xはハロゲン原子
    を示す。)で表わされるビニルベンジルオキシアルキル
    ハライド誘導体を含有するモノマー混合物を重合して得
    られる、比表面積が50〜600m2 /gのハロゲン基
    含有多孔質ポリマーのアルキルハライド部位に、第3級
    アミン類を作用させ、第4級アンモニウム塩を生成せし
    めて得られる第4級アンモニウム基含有多孔質ポリマ
    ー。
  2. 【請求項2】 モノマー混合物が、さらに芳香族モノビ
    ニルモノマーを含有してなる請求項1記載の第4級アン
    モニウム塩基含有多孔質ポリマー。
  3. 【請求項3】 モノマー混合物が、一般式(1): 【化2】 (式中、nは2〜16の整数を示し、Xはハロゲン原子
    を示す。)で表わされるビニルベンジルオキシアルキル
    ハライド誘導体を3〜60重量%含有してなる請求項1
    または2記載の第4級アンモニウム基含有多孔質ポリマ
    ー。
  4. 【請求項4】 ジビニルベンゼンおよび一般式(1): 【化3】 (式中、nは2〜16の整数を示し、Xはハロゲン原子
    を示す。)で表わされるビニルベンジルオキシアルキル
    ハライド誘導体を含有するモノマー混合物、重合開始
    剤、並びに、重合に関与せず水に難溶でかつ該モノマー
    混合物は溶解するがそれから重合して得られる共重合体
    は溶解しない有機溶媒とを混合してなるモノマー溶液を
    水系媒体中に分散または懸濁させて重合して得られたハ
    ロゲン基含有多孔質ポリマーのアルキルハライド部位
    に、第3級アミン類を作用させ、第4級アンモニウム塩
    を生成せしめる事を特徴とする第4級アンモニウム基含
    有多孔質ポリマーの製造方法。
  5. 【請求項5】 モノマー混合物が、さらに芳香族モノビ
    ニルモノマーを含有してなる請求項4記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 モノマー混合物が、一般式(1): 【化4】 (式中、nは2〜16の整数を示し、Xはハロゲン原子
    を示す。)で表わされるビニルベンジルオキシアルキル
    ハライド誘導体を3〜60重量%含有してなる請求項4
    または5記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 有機溶媒が、炭素数6〜12の炭化水素
    系溶媒及び炭素数3〜12のアルキルハライド系溶媒の
    いずれか少なくとも一種である請求項4、5または6記
    載の製造方法。
  8. 【請求項8】 モノマー溶液を水系媒体中に分散または
    懸濁させる工程を、ホモジナイザーまたはホモミキサー
    を用いて高速撹拌することにより行うことを特徴とする
    請求項4〜7のいずれかに記載の製造方法。
  9. 【請求項9】 モノマー溶液を水系媒体中に分散または
    懸濁させる工程を、モノマー溶液を均一細孔径を有する
    多孔質ガラス膜を介して、アニオン性または非イオン性
    の界面活性剤を含む水系媒体中に圧入することにより行
    うことを特徴とする請求項4〜7のいずれかに記載の製
    造方法。
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