JPH1128865A - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

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JPH1128865A
JPH1128865A JP9199257A JP19925797A JPH1128865A JP H1128865 A JPH1128865 A JP H1128865A JP 9199257 A JP9199257 A JP 9199257A JP 19925797 A JP19925797 A JP 19925797A JP H1128865 A JPH1128865 A JP H1128865A
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正博 新海
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江美子 神戸
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐光性に優れ、ポリカーボネート基板を侵さ
ない塗布溶剤に十分な溶解性をもち、680nm以下の波
長光で優れた記録再生特性を有する光記録媒体を提供す
る。 【解決手段】 記録および/または再生波長が680nm
以下である光記録媒体において、下記式(I)で表さ
れ、635nmでの複素屈折率の実部nが2.0〜2.
8、虚部kが0.4以下であるアゾ色素を含有する記録
層を有することを特徴とする光記録媒体。 【化21】 [式(1)において、Q1は5または6員の含窒素芳香
環を形成するための原子群を表し、縮合環を有していて
もよい。Q2は芳香環を形成するための原子群を表し、
縮合環を有していてもよい。R1はアルキル基を表す。
-は対アニオンを表す。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、反射層を有しレー
ザーを照射することによりピットを形成する光記録媒体
に関する。特に、記録再生波長が600〜680nmの光
記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明の発明者らはCD(コンパクトデ
ィスク)規格に対応した記録可能な光記録媒体としてC
D−R(追記型コンパクトディスク)を開発してきた。
このCD−Rに使用する色素として、シアニン色素は溶
解性、波長特性等から広く使用されてきた。しかし、シ
アニン色素には耐光性が弱いという欠点がある。これを
解決する方法として、クエンチャーの添加、Ni、Cu
ジチオレン金属錯体との塩形成等が試みられてきた。こ
れら方法では、耐光性が十分向上しなかったり、溶解性
が悪いため、生産性が悪い等の問題点があった。
【0003】また、カチオン性アゾ色素としては、特開
平8−244352号に開示されているが、この中では
780nmにおける屈折率の実部(N)が少なくとも1.
8であり、かつ虚部(k)が0.01〜0.15となっ
ている。このような色素を利用した場合、680〜60
0nmでの記録再生では、反射率が小さくなりすぎて使用
できない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐光
性に優れ、ポリカーボネート基板を侵さない塗布溶剤に
十分な溶解性をもち、680nm以下の波長光で優れた記
録再生特性を有する光記録媒体を提供することである。
特に、タクトタイムを向上できるフッ素化アルコール系
溶媒、セロソルブ系溶媒に十分な溶解性を持つ色素を用
いて記録層の塗設が可能となる光記録媒体を提供するこ
とである。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)、(2)によって達成される。 (1) 記録および/または再生波長が680nm以下で
ある光記録媒体において、下記式(I)で表され、63
5nmでの複素屈折率の実部nが2.0〜2.8、虚部k
が0.4以下であるアゾ色素を含有する記録層を有する
ことを特徴とする光記録媒体。
【0006】
【化2】
【0007】[式(1)において、Q1は5または6員
の含窒素芳香環を形成するための原子群を表し、縮合環
を有していてもよい。Q2は芳香環を形成するための原
子群を表し、縮合環を有していてもよい。R1はアルキ
ル基を表す。X-は対アニオンを表す。] (2) 式(I)中のX-で表される対アニオンが有機
金属錯体のアニオンである上記(1)の光記録媒体。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の光記録媒体は、記録および/または再生
波長が680nm以下であり、式(I)で表されるカチオ
ン性のアゾ色素を含有する記録層を有する。
【0009】このようなアゾ色素の635nmの波長にお
ける複素屈折率の実部(n)は2.0〜2.8であり、
虚部(k)は0.4以下である。このようなnおよびk
のものを用いることによって十分な反射率と信号の変調
度が得られ、680nm以下、特に600〜680nmの波
長光での記録および/または再生を良好に行うことがで
きる。これに対し、nが2.0未満となると信号の変調
度が小さくなり、kが0.4をこえると十分な反射率が
得られない。またnが2.8をこえる色素の合成は事実
上不可能である。
【0010】なお、色素のnおよびkは、所定の透明基
板上に色素膜を光記録媒体の記録層程度の厚さ、例えば
40〜100nm程度の厚さに記録層と同条件で設層し
て、測定用サンプルを作製し、次いで、この測定用サン
プルの635nmにおける反射率および透過率を測定し、
これらの測定値から、例えば、共立全書「光学」石黒浩
三P168〜178に準じ、算出したものである。反射
率は測定用サンプルの基板を通しての反射率あるいは色
素膜側からの反射率であり、鏡面反射(5°程度)にて
測定したものである。
【0011】本発明の光記録媒体の記録層に用いられる
式(I)で表されるアゾ色素について説明する。式
(I)について説明すると、Q1は5または6員の含窒
素芳香環を形成するための原子群を表し、さらに縮合環
を有していてもよい。Q2は芳香環を形成するための原
子群を表し、さらに縮合環を有していてもよい。R1
アルキル基を表し、X-は対アニオンを表す。
【0012】Q1で完成される含窒素芳香環としては、
単環であっても、縮合多環や環集合の多環であってもよ
い。このような芳香環としては、ピリジン環、チアゾー
ル環、ベンゾチアゾール環、オキサゾール環、ベンゾオ
キサゾール環、キノリン環、イミダゾール環、ピラジン
環、ピロール環などが挙げられる。なかでも、チアゾー
ル環、イミダゾール環、ピリジン環、キノリン環などが
好ましい。
【0013】R1で表されるアルキル基としては炭素数
1〜6のものが好ましく、直鎖状であっても分岐を有す
るものであってもよいが、直鎖の炭素数1〜4のアルキ
ル基が特に好ましい。また、アルキル基はアルコキシ基
(メトキシ、エトキシ等)などの置換基を有していても
よい。
【0014】また、Q1で完成される含窒素芳香環はR1
のほかに、さらに置換基を有していてもよく、このよう
な置換基としてはアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン
原子、ニトロ基等が挙げられる。
【0015】また、Q2で完成される芳香環としては、
炭素環であっても複素環であってもよく、単環であって
も、縮合多環や環集合の多環であってもよい。このよう
な芳香環としては、ベンゼン環、ナフタレン環、インド
ール環、ピリジン環、チアゾール環、ベンゾチアゾール
環、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、キノリン
環、イミダゾール環、ピラジン環、ピロール環などが挙
げられ、なかでもベンゼン環、ピロール環、インドール
環などが好ましい。
【0016】Q2で完成される芳香環はさらに置換基を
有していてもよく、このような置換基としては、アルキ
ル基、アリール基、アミノ基(特にジアルキルアミノ
基)、アルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基等が挙げ
られる。このなかで、Q2で完成される芳香環がベンゼ
ン環であるとき、ベンゼン環における−N=N−の結合
位置のp位にジアルキルアミノ基を有することが好まし
い。
【0017】X-で表される陰イオンとして、具体的に
はハロゲン化物イオン(Cl- 、Br- 、I- 等)、C
lO4 -、BF4 -、PF6 -、VO3 -、VO4 3- 、WO
4 2- 、CH3 SO3 -、CF3 COO- 、CH3 COO
- 、HSO4 -、CF3 SO3 -、PO4 ・12WO3 3-
パラトルエンスルホン酸イオン(PTS- )、p−三フ
ッ化メチルフェニルスルホン酸イオン(PFS- )等が
挙げられる。なかでも、ClO4 -、BF4 -等が好まし
い。
【0018】また、有機金属錯体の陰イオンが好ましい
ものとして挙げられる。このような有機金属錯体として
は、金属錯体クエンチャーとして知られているものがあ
る。具体的には、アセチルアセトナート系、ビスジチオ
−α−ジケトン系やビスフェニレンジチオール系などの
ビスジチオール系、チオカテコール系、サリチルアルデ
ヒドオキシム系、チオビスフェノレート系等の金属錯体
の陰イオンが挙げられる。なかでも、ビスフェニレンジ
チオール系の金属錯体の陰イオンが好ましい。ビスフェ
ニレンジチオール系の金属錯体の陰イオンとしては下記
式(A−1)で示されるものが好ましい。
【0019】
【化3】
【0020】式(A−1)において、Mは中心金属を表
わし、中心金属としてはNi、Cu、Co、Pd、Pt
等が挙げられ、Ni、Cu等が好ましい。Rはアルキル
基、アルコキシ基、アルキル置換アミノ基またはハロゲ
ン原子を表す。nは1〜4の整数である。
【0021】Rで表されるアルキル基としては直鎖状で
あっても分岐を有していてもよく、炭素数1〜4のもの
が好ましく、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロ
ピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−
ブチル等が挙げられる。アルコキシ基としては炭素数1
〜4のものが好ましく、メトキシ、エトキシ等が挙げら
れる。アルキル置換アミノ基としては炭素数1〜4のア
ルキル基が置換したものが好ましく、ジ−置換体が好ま
しく、ジブチルアミノ等が挙げられる。ハロゲン原子と
してはCl等が挙げられる。
【0022】nは1〜4の整数であるが、特に1〜3の
整数であることが好ましい。
【0023】式(A−1)で示される陰イオンの具体例
を以下に示すが、本発明はこれに限定されるものでな
い。ここでは、式(A−1a)等の表示に従い、M、R
01等の組合せで示している。
【0024】
【化4】
【0025】また、フェニルアゾフェニル金属錯体の陰
イオンが挙げられ、下記式(A−2)で示されるものが
好ましい。
【0026】
【化5】
【0027】式(A−2)において、R1 〜R4 は各々
ニトロ基、ハロゲン原子、アミノ基、スルファモイル
基、アルキル基またはアルコキシ基を表し、t〜wは各
々0〜4の整数である。M1 はコバルトまたはニッケル
を表す。ただし、t、u、vおよびwは同時に0になる
ことはなく、t+u+v+wは1〜16である。
【0028】式(A−2)についてさらに説明すると、
1 〜R4 で表されるハロゲン原子としては、F、C
l、Br、Iなどが挙げられる。
【0029】R1 〜R4 で表されるアミノ基としては、
アルキル基、アルコキシ基、アシル基等の置換基を有す
るものであってよく、さらにこれらの置換基はハロゲン
原子(Cl、Br、I等)やヒドロキシ基、アルコキシ
基等で置換されていてもよい。R1 〜R4 で表されるア
ミノ基として、具体的にはアミノ基、メチルアミノ基、
ジメチルアミノ基、アセチルアミノ基、ベンジルアミノ
基などが挙げられる。このようなアミノ基の総炭素数は
0〜8であることが好ましい。
【0030】R1 〜R4 で表されるスルファモイル基と
しては、アルキル基、アルコキシ基等の置換基を有する
ものであってもよく、さらにこれらの置換基はハロゲン
原子(Cl、Br、I等)やヒドロキシ基、アルコキシ
基等で置換されていてもよい。R1 〜R4 で表されるス
ルファモイル基として、具体的にはスルファモイル基、
N−メチルスルファモイル基、N,N−ジメチルスルフ
ァモイル基、N,N−ジエチルスルファモイル基、N,
N−メチルヒドロキシエチルスルファモイル基、N,N
−メトキシエチルスルファモイル基、N−メトキシエチ
ルスルファモイル基などが挙げられる。このようなスル
ファモイル基の総炭素数は0〜10であることが好まし
い。
【0031】R1 〜R4 で表されるアルキル基として
は、炭素数1〜4のものが好ましく、直鎖状であっても
分岐を有するものであってもよく、置換基(例えばハロ
ゲン原子、アルコキシ基等)を有していてもよく、具体
的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロ
ピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、
t−ブチル基、メトキシエチル基などが挙げられる。
【0032】R1 〜R4 で表されるアルコキシ基として
は、アルキル部分の炭素数が1〜4のものが好ましく、
置換基(例えばハロゲン原子等)を有していてもよく、
具体的にはメトキシ基、エトキシ基などが挙げられる。
【0033】t〜wは各々0〜4の整数であり、これら
は同時に0になることはなく、t+u+v+wは1〜1
6である。また、t、u、v、wが2以上の整数である
とき、各R1 同士、各R2 同士、各R3 同士、各R4
士は同一でも異なるものであってもよく、隣接するもの
同士が組み合って縮合環(ベンゼン環等)を形成しても
よい。t、u、v、wは上記条件下で0、1、2である
ことが好ましく、特に1であることが好ましい。
【0034】式(A−2)においては、t=u=v=w
=1で、R1=R3、R2=R4であることが好ましい。
【0035】式(A−2)において、M1 はCoまたは
Niであり、特にCoが好ましい。
【0036】以下に式(A−2)で示される陰イオンの
具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。ここでは式(A−2a)、式(A−2b)のR11
等の組合せで示しており、R11〜R14等においてすべて
HであるときはHで、また置換基であるときはそのもの
のみを示しHの表示は省略している。
【0037】
【化6】
【0038】
【化7】
【0039】
【化8】
【0040】
【化9】
【0041】
【化10】
【0042】陰イオンとしては、特に有機金属錯体の陰
イオンが好ましい。
【0043】以下に、本発明に用いられる一般式(I)
のアゾ色素を示すが、本発明はこれらに限定されるもの
でなない。ここでは、式(I−1)〜式(I−5)の表
示に従って示し、X-が有機金属錯体陰イオンであると
き、先に例示した表示に従って示している。
【0044】
【化11】
【0045】
【化12】
【0046】
【化13】
【0047】
【化14】
【0048】
【化15】
【0049】一般式(I)のアゾ色素は例えば式(I−
1)の化合物であれば、以下のスキームAに従って合成
することができる。
【0050】
【化16】
【0051】また、Topics in Applied Chemistry:The
Chemistry and Application of Dyes,D.R.Waring and
G.Hallas,Eds.,Plenum Press,New York,Chap.5.(1990)
に記載されている方法で合成を行うことができる。
【0052】また、有機金属錯体の陰イオンをもつアゾ
色素を得るには、ClO4 -塩やBF4 -塩を合成したの
ち、目的とする有機金属錯体の陰イオンに応じ、有機金
属錯体塩(例えば下記化合物B1、B2)を用いて、公
知の方法に従って陰イオンを交換すればよい。
【0053】
【化17】
【0054】
【化18】
【0055】本発明のアゾ色素の融点(mp)は220
〜350℃であり、λmax(50nm厚の色素薄膜で測
定)は480〜630nmの範囲にある。
【0056】上記の例示化合物について、λmax、n、
kを示す。
【0057】
【表1】
【0058】本発明のアゾ色素は、記録層用の色素とし
て、1種のみを用いても2種以上を併用してもよい。
【0059】これらの色素は、耐光性に優れ、有機溶媒
に対する溶解性が十分であり、光記録媒体の基板材料と
して汎用されているポリカーボネート樹脂(PC)を侵
すことがない塗布溶媒に対する溶解度が大きくなる。
【0060】これらの色素を用いた記録層は、特に追記
型の光記録ディスク(DVD−R)に用いることが好ま
しい。このような記録層は、色素含有塗布液を用いて設
層することができ、特に、回転する基板上に塗布液を展
開塗布するスピンコート法によることが好ましい。この
ほか、グラビア塗布、スプレーコート、ディッピングな
どによってもよい。
【0061】上記のようなスピンコートの後、必要に応
じて塗膜を乾燥させる。このようにして形成される記録
層の厚さは、目的とする反射率などに応じて適宜設定さ
れるものであるが、通常、500〜3000Aである。
【0062】なお、塗布液における色素含有量は、通常
0.05〜10wt% とするのがよい。本発明のアゾ色素
は溶解性が良好であるので、このような含有量の塗布液
を容易に調製することが容易である。具体的に言えば、
本発明のアゾ色素は、主に極性溶媒に良好な溶解性を示
し、アルコールやセロソルブ系ないしアルコキシアルコ
ール系、ジアセトンアルコールなどのケトアルコール、
シクロヘキサンなどのケトン、2,2,3,3−テトラ
フルオロプロパノールなどのフッ素化アルコールなどに
0.5〜10wt% 溶解する。特にポリカーボネート製デ
ィスクに塗布する際に好適な塗布溶媒である、エチルセ
ロソルブや2,2,3,3−テトラフルオロプロパノー
ルに1wt% 以上溶解し、短時間に良質なスピンコート膜
を成膜することが可能である。
【0063】また、塗布液には適宜バインダー、分散
剤、安定剤などを含有させてもよい。
【0064】本発明の光記録媒体の記録層には本発明の
色素のほか、他の種類の光吸収色素を含有させてもよ
い。このような色素としては、シアニン系色素、上記と
は別種の金属錯体色素、スチリル系色素、ポリフィリン
系色素、上記とは別種のアゾ色素、ホルマザン金属錯体
などが挙げられる。このような場合には、塗布液中にこ
のような色素を含有させて記録層を設層すればよい。
【0065】本発明に用いられる塗布溶媒として、具体
的には、アルコール系(ケトアルコール系、エチレング
リコールモノアルキルエーテル系等のアルコキシアルコ
ール系を含む。)、脂肪族炭化水素系、ケトン系、エス
テル系、エーテル系、芳香族系、ハロゲン化アルキル系
等から適宜選択すればよい。
【0066】このなかで、アルコール系、脂肪族炭化水
素系などが好ましい。アルコール系のなかでは、アルコ
キシアルコール系、ケトアルコール系などが好ましい。
アルコキシアルコール系は、アルコキシ部分の炭素原子
数が1〜4であることが好ましく、かつアルコール部分
の炭素原子数が1〜5、さらには2〜5であることが好
ましく、総炭素原子数が3〜7であることが好ましい。
具体的には、エチレングリコールモノメチルエーテル
(メチルセロソルブ)やエチレングリコールモノエチル
エーテル(エチルセロソルブ、エトキシエタノールとも
いう)やブチルセロソルブ、2−イソプロポキシ−1−
エタノール等のエチレングリコールモノアルキルエーテ
ル(セロソルブ)系や1−メトキシ−2−プロパノー
ル、1−メトキシ−2−ブタノール、3−メトキシ−1
−ブタノール、4−メトキシ−1−ブタノール、1−エ
トキシ−2−プロパノール等が挙げられる。ケトアルコ
ール系としてはジアセトンアルコール等が挙げられる。
さらには2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール
などのフッ素化アルコールも用いることができる。
【0067】脂肪族炭化水素系としては、n−ヘキサ
ン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシ
クロヘキサン、シクロオクタン、ジメチルシクロヘキサ
ン、n−オクタン、iso−プロピルシクロヘキサン、
t−ブチルシクロヘキサンなどが好ましく、なかでもエ
チルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサンなどが好
ましい。
【0068】また、ケトン系としてはシクロヘキサノン
などが挙げられる。
【0069】本発明では、特にエチレングリコールモノ
アルキルエーテル系等のアルコキシアルコール系が好ま
しく、なかでもエチレングリコールモノエチルエーテ
ル、1−メトキシ−2−プロパノール、1−メトキシ−
2−ブタノール等が好ましく、さらにはこれらの混合溶
媒であってもよく、例えばエチレングリコールモノエチ
ルエーテルと1−メトキシ−2−ブタノールの組合せの
ようなものが挙げられる。また、フッ素アルコールも好
ましく用いられる。
【0070】本発明の光記録媒体の好ましい態様である
635nm、650nm程度の短波長で記録・再生を行う追
記型デジタルビデオディスク(DVD−R)の構成例を
図1に示す。図1は部分断面図である。
【0071】図1で示されるように光記録ディスク10
は、DVD規格に対応した光記録ディスクであり、同様
な構造のディスク2枚の保護膜15および保護膜25同
士を貼り合わせて形成する。接着剤層50の厚さは、1
0〜200μm 程度である。この場合の基板(通常、ポ
リカーボネート樹脂)一枚当たりの厚さは0.6mmであ
り、グルーブ123を有する基板12上に記録層13、
反射層14、保護膜15を順次形成し、一方グルーブ2
23を有する基板22上に同様に記録層23、反射層2
4、保護膜25を形成し、上述のように貼り合わされて
得られるものである。貼り合わせの方法としては、ホッ
トメルト接着剤、遅効性UV接着剤、粘着シート等を利
用できる。
【0072】基板12または22は、ディスク状のもの
であり、基板2の裏面側からの記録および再生を可能と
するために、記録光および再生光(波長600〜680
nm程度、さらには波長630〜680nm程度、なかでも
波長635〜680nm程度のレーザー光、特に635nm
または650nm)に対し、実質的に透明(好ましくは透
過率88%以上)な樹脂あるいはガラスを用いて形成す
るのがよい。また、大きさは、直径64〜200mm程
度、厚さ0.6mm程度のものとする。
【0073】基板12または22の記録層13または2
3形成面には、図1に示すように、トラッキング用のグ
ルーブ123または223が形成される。グルーブ12
3または223は、スパイラル状の連続型グルーブであ
ることが好ましく、深さは0.05〜0.20μm (5
00〜2000A)、幅は0.20〜0.40μm 、グ
ルーブピッチは0.65〜0.85μm であることが好
ましい。グルーブをこのような構成とすることにより、
グルーブの反射レベルを下げることなく、良好なトラッ
キング信号を得ることができる。特にグルーブ幅を0.
20〜0.40μm に規制することは重要であり、グル
ーブ幅を0.2μm 未満とすると、十分な大きさのトラ
ッキング信号が得られにくく、記録時のトラッキングの
わずかなオフセットによって、ジッターが大きくなりや
すい。またグルーブ幅が大きくなると波形ひずみが生じ
やすくなる。
【0074】基板12または22は、材質的には、樹脂
を用いることが好ましく、ポリカーボネート樹脂、アク
リル樹脂、アモルファスポリオレフィン、TPX、ポリ
スチレン系樹脂等の各種熱可塑性樹脂が好適である。そ
して、このような樹脂を用いて射出成形等の公知の方法
に従って製造することができる。グルーブ123または
223は、基板12または22の成形時に形成すること
が好ましい。なお、基板12または22の製造後に2P
法等によりグルーブ123または223を有する樹脂層
を形成してもよい。また、場合によってはガラス基板を
用いてもよい。
【0075】図1に示されるように、基板12または2
2に設層される記録層13または23は、前記の色素含
有塗布液を用い、前記のように、好ましくはスピンコー
ト法により形成されたものである。スピンコートは通常
の条件に従い、内周から外周にかけて、回転数を500
〜5000rpm の間で調整するなどして行えばよい。
【0076】このようにして形成される記録層13また
は23の厚さは、50〜300nm(500〜3000
A)であり、記録光および再生光波長における複素屈折
率は実部n=2.0〜2.8、虚部k=0.4以下であ
る。
【0077】上記の範囲外の厚さでは反射率が低下し
て、良好な再生を行うことが難しくなる。
【0078】また、上記のようにn、kを規制すること
によって、良好な記録、再生が行える。kが0.4を超
えると、十分な反射率が得られない。nが2.0未満で
は信号の変調度が小さすぎる。nの上限には特に制限は
ないが、色素化合物の合成上の都合等から通常2.8程
度である。
【0079】なお、記録層のnおよびkは、所定の透明
基板上に記録層を例えば40〜100nm程度の厚さに実
際の条件にて設層して、測定用サンプルを作製し、次い
で、この測定用サンプルの基板を通しての反射率あるい
は記録層側からの反射率を測定することによって求め
る。この場合、反射率は、記録再生光波長(635nmま
たは650nm)を用いて鏡面反射(5°程度)にて測定
する。また、サンプルの透過率を測定する。そして、こ
れらの測定値から、例えば、共立全書「光学」石黒浩三
P168〜178に準じ、n、kを算出すればよい。
【0080】図1に示されるように、記録層13または
23上には、直接密着して反射層14または24が設層
される。反射層14または24としては、Au、Cu、
Al、Ag、AgCu等の高反射率金属ないし合金を用
いるのがよい。反射層14または24の厚さは50nm
(500A) 以上であることが好ましく、蒸着、スパッ
タ等により設層すればよい。また、厚さの上限に特に制
限はないが、コスト、生産作業時間等を考慮すると、1
20nm(1200A) 程度以下であることが好ましい。
これにより、反射層14または24単独での反射率は、
90%以上となり、媒体の未記録部の基板を通しての反
射率は十分である。
【0081】図1に示されるように、反射層14または
24上には、保護膜15または25が設層される。保護
膜15または25は、例えば紫外線硬化樹脂等の各種樹
脂材質から、通常は、0.5〜100μm 程度の厚さに
設層すればよい。保護膜15または25は、層状であっ
てもシート状であってもよい。保護膜15または25
は、スピンコート、グラビア塗布、スプレーコート、デ
ィッピング等の通常の方法により形成すればよい。
【0082】このような構成の光記録ディスク1に記録
ないし追記を行うには、例えば635nmあるいは650
nmの記録光を、基板12または22を通してパルス状に
照射し、照射部の光反射率を変化させる。なお、記録光
を照射すると、記録層13または23が光を吸収して発
熱し、同時に基板12または22も加熱される。この結
果、基板12または22と記録層13または23との界
面近傍において、色素等の記録層材質の融解や分解が生
じ、記録層13と基板12、あるいは記録層23と基板
22との界面に圧力が加わり、グルーブの底面や側壁を
変形させることがある。
【0083】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を比較例ととも
に示し、本発明をさらに詳細に説明する。
【0084】実施例1 光記録層用色素として、色素I−1−1を用い、プリグ
ルーブ(深さ0.12μm 、幅0.30μm 、グルーブ
ピッチ0.74μm )を有する直径120mm、厚さ
0.6mmのポリカーボネート樹脂基板上に、スピンコ
ート法により色素を含有する記録層を1000A (10
0nm)の厚さに形成した。この場合の塗布液として、
1.0wt%の2,2,3,3−テトラフルオロプロパノ
ール溶液を用いた。次に、この記録層にAu反射層を8
50A の厚さにスパッタ法により形成し、さらに紫外線
硬化型のアクリル樹脂の透明な保護膜(膜厚5μm )を
形成した。同様にして形成したディスク2枚の保護膜を
内側にして接着剤で貼り付けてディスクを作製した(図
1参照)。
【0085】これをサンプルNo.1とする。
【0086】また、サンプルNo.1において、記録層用
の色素として、色素I−1−1のかわりに色素、I−2
−1、I−3−1をそれぞれ用いるほかは同様にしてサ
ンプルを作製した。これらのサンプルをサンプルNo.
2,3とする このようにして作製したサンプルNo.1,2,3に対
し、レーザー光635nm使用して線速3.5m/sで信
号を記録し、次にこのディスクを線速3.5m/sの65
0nmレーザー光で再生し、特性を評価した。なお、レン
ズ孔径NA=0.60であった。特性は650nmでの反
射率、変調度(14TMod.)、ジッター(Jitt
er)、635nmでの最適記録パワー(P0 )について
評価した。
【0087】結果を下記に示す。
【0088】 サンプルNo. P0(mW) 反射率(%) 変調度(%) ジッター(%) 1 12 50 65 8 2 11 51 60 7.8 3 12 50 63 8
【0089】以上より、反射率、変調度、ジッター共に
良好であることがわかる。
【0090】さらに、上記のサンプルNo.1,2,3に
ついて耐光性を調べた。耐光性は8万ルックスのキセノ
ンランプ(島津社製キセノンフェードメーター)を40
時間照射した後の、ディスクのジッターを測定すること
によって調べた。いずれのサンプルについてもジッター
は変化しなかった。また、80℃80%RH100時間
の信頼性試験を行ったが、特性の劣化はなかった。
【0091】実施例2 光記録層用色素として、色素I−1−1と前出の金属錯
体B1(例示の陰イオンA−2a−1のNa塩)とから
得られた色素I−1−4を用い、プリグルーブ(深さ
0.14μm 、幅0.35μm 、グルーブピッチ0.7
4μm )を有する直径120mm、厚さ0.6mmのポ
リカーボネート樹脂基板上に、スピンコート法により色
素を含有する記録層を1000A (100nm)の厚さに
形成した。この場合の塗布液として、1.2wt%の2,
2,3,3−テトラフルオロプロパノール溶液を用い
た。次に、この記録層にAu反射層を850A の厚さに
スパッタ法により形成し、さらに紫外線硬化型のアクリ
ル樹脂の透明な保護膜(膜厚5μm )を形成した。同様
にして形成したディスク2枚の保護膜を内側にして接着
剤で貼り付けてディスクを作製した(図1参照)。
【0092】これをサンプルNo.4とする。
【0093】また、サンプルNo.4において、記録層用
の色素として、色素I−1−4のかわりに色素I−2−
1と前出の金属錯体B2(例示の陰イオンA−1a−1
のテトラブチルアンモニウム塩)とから得られた色素I
−2−2を用いるほかは同様にしてサンプルを作製し
た。これらのサンプルをサンプルNo.5とするこのよう
にして作製したサンプルNo.4,5に対し、レーザー光
635nm使用して線速3.5m/sで信号を記録し、次
にこのディスクを線速3.5m/sの650nmレーザー光
で再生し、特性を評価した。なお、レンズ孔径NA=
0.60であった。特性は650nmでの反射率、変調度
(14TMod.)、ジッター(Jitter)、63
5nmでの最適記録パワー(P0 )について評価した。
【0094】結果を下記に示す。
【0095】 サンプルNo. P0(mW) 反射率(%) 変調度(%) ジッター(%) 4 9.5 47 65 7.5 5 9.0 45 67 8.2
【0096】以上より、反射率、変調度、ジッター共に
良好であることがわかる。
【0097】さらに、上記のサンプルNo.4,5につい
て耐光性を調べた。耐光性は8万ルックスのキセノンラ
ンプ(島津社製キセノンフェードメーター)を40時間
照射した後の、ディスクのジッターを測定することによ
って調べた。いずれのサンプルについてもジッターは変
化しなかった。また、80℃80%RH100時間の信
頼性試験を行ったが、特性の劣化はなかった。
【0098】実施例1、2のサンプルにおいて、色素I
−1−2、I−1−3、I−1−5〜7、I−2−3〜
6、I−3−2〜4、I−4−1〜4、I−5−1〜4
を各々用いて上記と同様にして特性を調べたところ、ア
ゾ色素の陰イオンに応じ、実施例1、2と同等の結果が
得られた。
【0099】比較例1 シアニン色素T1(下記)を使用したこと以外は実施例
1と同様にディスクサンプルを作製した。作製したサン
プルの評価では、十分な耐光性が得られず、ジッターの
劣化が大きかった。信頼性試験でも、変調度、ジッター
の劣化が大きかった。
【0100】
【化19】
【0101】比較例2 下記に示す特開平8−244352号公報のアゾ色素T
2(上記公報実施例1の色素4)を使用した以外は実施
例1と同様にディスクサンプルを作製し、実施例1と同
様に評価した。この色素T2の635nmにおけるn、k
の値は1.8、0.53であった。ディスク特性は、反
射率が10%以下であり、変調度も30%で、ジッター
も悪かった。
【0102】
【化20】
【0103】
【発明の効果】本発明によれば、溶解性、耐光性、信頼
性に優れたカチオン性アゾ色素を光吸収層として用いる
ことにより、記録感度と反射率と変調度のバランスに優
れ、記録感度が高くジッターが小さいなどの特性に優れ
た光記録媒体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ディスクの一例を示す部分断面図で
ある。
【符号の説明】
10 光記録ディスク 12、22 基板 123、223 グルーブ 13、23 記録層 14、24 反射層 15、25 保護層 50 接着層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07D 277/50 C07D 277/50 417/12 207 417/12 207

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録および/または再生波長が680nm
    以下である光記録媒体において、 下記式(I)で表され、635nmでの複素屈折率の実部
    nが2.0〜2.8、虚部kが0.4以下であるアゾ色
    素を含有する記録層を有することを特徴とする光記録媒
    体。 【化1】 [式(1)において、Q1は5または6員の含窒素芳香
    環を形成するための原子群を表し、縮合環を有していて
    もよい。Q2は芳香環を形成するための原子群を表し、
    縮合環を有していてもよい。R1はアルキル基を表す。
    -は対アニオンを表す。]
  2. 【請求項2】 式(I)中のX-で表される対アニオン
    が有機金属錯体のアニオンである請求項1の光記録媒
    体。
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