JPH11294451A - 直線運動装置の保護スクレーパ及び直線運動装置 - Google Patents

直線運動装置の保護スクレーパ及び直線運動装置

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JPH11294451A
JPH11294451A JP9944398A JP9944398A JPH11294451A JP H11294451 A JPH11294451 A JP H11294451A JP 9944398 A JP9944398 A JP 9944398A JP 9944398 A JP9944398 A JP 9944398A JP H11294451 A JPH11294451 A JP H11294451A
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lubricating oil
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武樹 白井
Hidekazu Michioka
英一 道岡
Mitsuaki Honma
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Abstract

(57)【要約】 【課題】劣悪な環境下で直線運動装置を使用するのでな
ければ、ゴム製シール部材を使用せずともゴミや異物が
軌道軸とスライド部材との隙間に侵入するのを効果的に
防止することができると共に、シール部材と併用する場
合であっても、該シール部材の軌道レールとの摩擦を抑
え、スライド部材の運動の円滑化を図ることが可能な直
線運動装置の保護スクレーパを提供する. 【解決手段】転動体3を介して軌道軸1に係合するスラ
イド部材2に装着され、かかる軌道軸1に付着した異物
を上記スライド部材2と軌道軸1との相対的な移動に伴
って除去する直線運動装置の保護スクレーパ6であっ
て、潤滑油を含浸すると共に軌道軸1に密着する弾性部
材60と、この弾性部材60を上記スライド部材2との
間に挟み込む補強板61とから構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば直線案内装
置やボールねじ、ボールスプライン等、ボール又はロー
ラ等の転動体を介して軌道軸とスライド部材とが相対的
に移動自在に係合した直線運動装置において、その軌道
軸の表面に付着した異物を除去するための保護スクレー
パ、更にはこの保護スクレーパを備えた直線運動装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の直線運動装置としては、
工作機械や搬送装置等の直線案内部に使用され、ベッド
又はサドル等の固定部上でテーブル等の可動体を案内す
る直線案内装置や、この直線案内装置と共に使用され、
モータの回転量に応じた直線運動のストロークを上記可
動体に対して与えるボールねじ等が知られている。
【0003】前者の直線案内装置は、上記固定部上に配
設されると共に長手方向に沿ってボールの転走溝が形成
された軌道レール(軌道軸)と、多数のボールを介して
上記軌道レールの転走溝と対向する負荷転走溝を有する
と共に、この負荷転走溝を転走するボールの無限循環路
が形成された摺動台(スライド部材)とからなり、ボー
ルの無限循環に伴い、上記可動体を支持した摺動台が軌
道レールに沿って連続的に直線運動するように構成され
ている。また、これとは逆に、固定した摺動台に対して
軌道レールが運動するように構成されている場合もあ
る。
【0004】一方、後者のボールねじは、螺旋状のボー
ル転走溝が所定のリードで形成されたねじ軸(軌道軸)
と、多数のボールを介して上記ボール転走溝と対向する
負荷転走溝を有すると共に、この負荷転走溝を転走する
ボールの無限循環路が形成されたナット部材(スライド
部材)とからなり、これらねじ軸とナット部材との相対
的な回転運動に伴ってボールが上記無限循環路内を循環
し、ナット部材とねじ軸とが軸方向へ相対的に運動する
ように構成されている。
【0005】これらの直線運動装置では、軌道レールと
摺動台との隙間あるいはねじ軸とナット部材との隙間に
ゴミや異物が侵入すると、ボールや転走溝の異常磨耗の
原因となり、これによって装置寿命が短命化することか
ら、かかる隙間を外部雰囲気から密封する防塵手段が必
要となる。
【0006】従来、かかる防塵手段としては、摺動台の
移動方向の両端部にゴム製等のシール部材を装着すると
共に該シール部材を軌道レールに密着させ、摺動台の移
動に伴って軌道レールに付着したゴミや異物を排除し、
これらが摺動台の内部に侵入するのを防止するように構
成したものが知られている。また、かかるシール部材は
軌道レールに密着していることから、ボールを潤滑して
いるグリース等の潤滑剤が摺動台の内部から流出するの
を防止する役割も果たしている。
【0007】一方、軌道レールに溶接のスパッタ等が貼
りついてしまった場合、これに上記シール部材が引っ掛
かって破損してしまう懸念もあるので、かかる不都合を
回避すべく、軌道レールと極僅かな隙間を介して対向す
る金属製等のスクレーパを上記シール部材の外側に装着
し、このスクレーパによって軌道レールに貼り付いた異
物を削ぎ落とすようにした構成も知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述の如く上
記シール部材は潤滑剤が摺動台の内部から外部へ漏出す
るのを防止していることから、摺動台の移動方向の後端
に位置するシール部材は該摺動台の移動に伴って軌道レ
ールの表面に付着した潤滑剤を拭き取っていることにも
なり、摺動台の移動方向が逆向きとなった場合、今度は
摺動台の移動方向の前端に位置するようになったシール
部材と軌道レールとの摩擦抵抗が増加し、摺動台の円滑
な移動が妨げられる他、軌道レールとの摩擦によってシ
ール部材が破損してしまう恐れもあった。
【0009】また、シール部材の外側に装着された金属
製スクレーパはスパッタ等の大きな異物は除去し得るも
のの、軌道レールと密着していないことから、小さなゴ
ミや塵芥は除去することができず、結果的にスクレーパ
のみでは軌道レールと摺動台の隙間を密封することはで
きず、常にシール部材と併用しなければならなかった。
【0010】本発明はこのような問題点に鑑みなされた
ものであり、その目的とするところは、劣悪な環境下で
直線運動装置を使用するのでなければ、シール部材を使
用せずともゴミや異物が軌道軸とスライド部材との隙間
に侵入するのを効果的に防止することができると共に、
シール部材と併用する場合には、該シール部材の軌道レ
ールとの摩擦を抑え、スライド部材の運動の円滑化を図
ることが可能な直線運動装置の保護スクレーパ、更には
これを備えた直線運動装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、転
動体を介して軌道軸に係合するスライド部材に装着さ
れ、かかる軌道軸に付着した異物を上記スライド部材と
軌道軸との相対的な移動に伴って除去する直線運動装置
の保護スクレーパであって、潤滑油を含浸すると共に軌
道軸に密着する弾性部材と、この弾性部材を上記スライ
ド部材との間に挟み込む補強板とから構成されることを
特徴とするものである。
【0012】また、このような保護スクレーパを備えた
本発明の直線運動装置は、転動体の転走面が形成された
軌道軸と、上記転動体を介して軌道軸に係合すると共に
該軌道軸と相対的に移動するスライド部材と、このスラ
イド部材に装着されると共に、かかる相対移動に伴って
上記軌道軸の表面に付着した異物を除去する保護スクレ
ーパとを備えた直線運動装置を前提とし、上記保護スク
レーパが、潤滑油を含浸すると共に軌道軸に密着する弾
性部材と、この弾性部材を上記スライド部材との間に挟
み込む補強板とから構成されることを特徴とするもので
ある。
【0013】このような本発明の保護スクレーパによれ
ば、潤滑油を含浸した弾性部材を軌道軸に密着させると
共に、かかる弾性部材を補強板によってスライド部材と
の間に挟み込んでいることから、ある程度の強度で上記
弾性部材を軌道軸に対して摺接させることができ、シー
ル部材を用いずとも摺動台の内部にゴミや異物が侵入す
るのを防止することが可能となる。
【0014】また、上記弾性部材は潤滑油を含浸してい
ることから、かかる弾性部材は潤滑油を軌道軸に塗布し
ながら該軌道軸と摺接することとなり、弾性部材の密着
によってスライド部材の摺動抵抗が極端に増加すること
もない。
【0015】更に、切削粉やクーラントが飛散する劣悪
な環境下においても、この保護スクレーパとスライド部
材との間にゴム製等のシール部材を介装することによ
り、一層完全にスライド部材と軌道軸の隙間を外部から
密封することができ、しかも弾性部材に含浸された潤滑
油によって軌道軸が潤滑されることから、シール部材と
軌道軸との摩擦を低減化することも可能となる。
【0016】このような技術的手段において、上記弾性
部材は軌道軸に対して密着していることが必要である
が、両者を容易に密着させるという観点からすれば、か
かる弾性部材を収容すると共に該弾性部材よりも小さめ
に形成された凹所を上記補強板に形成し、かかる凹所に
弾性部材を押し込むように構成するのが好ましい。この
ように構成すれば、補強板の凹所に押し込められた弾性
部材は軌道軸に向けて該凹所より膨出するので、かかる
弾性部材と軌道軸とを容易に密着させることができるも
のである。
【0017】また、軌道軸に貼りついたスパッタ等に対
してもこの保護スクレーパを有効なものとするために
は、上記補強板が僅かな隙間を介して軌道軸と対向する
ように構成し、かかる補強板を金属等からなるスクレー
パの代用とするのが好ましい。このように構成すれば、
スライド部材に対して別個にスクレーパを装着する手間
が省け、生産コストの低減化を図ることも可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて、本発
明の保護スクレーパ及びこれを装着した直線運動装置を
詳細に説明する。図1及び図2は本発明の直線運動装置
の一例としての直線案内装置を示す側面図及びその拡散
分解斜視図である。この直線案内装置は、長手方向に沿
ってボールの転走面11が形成された軌道レール(軌道
軸)1と、転動体としての多数のボール3を介してこの
軌道レール1に係合すると共に内部に該ボールの無限循
環路を備えた摺動台(スライド部材)2と、この摺動台
2の移動方向の前後両端面に装着されると共に、かかる
摺動台2の移動に伴って軌道レール1の表面に潤滑油を
塗布する一対の潤滑油供給部材4,4と、軌道レール1
に密着するシールリップ部51を備えて上記潤滑油供給
部材4の外側に配置されたシール部材としてのエンドシ
ール5と、このエンドシール5の外側から摺動台2に装
着されると共に上記軌道レール1に密着する保護スクレ
ーパ6とから構成されており、かかるボール3の循環に
伴って上記摺動台2が軌道レール1上を往復運動するよ
うに構成されている。尚、図2において、上記エンドシ
ール5は薄板状の芯金52に対してゴム層を加硫接着し
て、上記シールリップ部51を形成している。
【0019】また、上記摺動台2は、テーブル等の機械
装置の取付け面21を備えると共にボール3を循環させ
るためのボール戻し孔22を備えた略サドル状のブロッ
ク本体23と、このブロック本体23の前後両端面に固
定された一対のエンドプレート24,24とから構成さ
れている。かかるエンドプレート24には、上記軌道レ
ール1のボール転走面11からボール3を掬い上げて上
記ブロック本体23のボール戻し孔22に送り込む一
方、このボール戻し孔22からボール転走面11へボー
ル3を送り込む方向転換路(図示せず)が形成されてお
り、このエンドプレート24を取付ボルト25を用いて
ブロック本体23に固定することにより、上記摺動台2
にボール3の無限循環路が形成されるようになってい
る。
【0020】更に、上記エンドプレート24には上記無
限循環路に対して潤滑油を注油するための給油口26が
設けられておれり、かかる給油口26には上記保護スク
レーパ6、エンドシール5及び潤滑油供給部材4を介し
て供給ニップル27が装着されるようになっている。
【0021】また更に、上記保護スクレーパ6、エンド
シール5及び潤滑油供給部材4は固定ボルト28によっ
て各エンドプレート24の上から摺動台2に装着される
が、かかる固定ボルト28の締結によって保護スクレー
パ6等が潰れてしまうのを防止するため、各部材4,
5,6には夫々の厚みに応じたボス29a,29b,2
9cが嵌め込まれ、上記固定ボルト28はこれらボスを
貫通して摺動台2に螺合するようになっている。
【0022】図3乃至図7は上記潤滑油供給部材4を示
すものである。図示のように、潤滑油供給部材4は、上
記摺動台2のエンドプレート24に装着されるケーシン
グ40(図2参照)と、このケーシング40内に収容さ
れると共に上記軌道レール1に当接して該軌道レール1
に潤滑油を塗布する塗布体41(図5乃至図7参照)
と、この塗布体41と共に上記ケーシング40内に収容
され、潤滑油を吸収して保持する一方で上記塗布体41
に対して潤滑油を供給する吸蔵体42(図5乃至図7参
照)と、これら塗布体41と吸蔵体42との間を隔離す
る油量調整板(油量制御手段)43(図5及び図7参
照)とから構成されている。
【0023】上記ケーシング40は、吸蔵体42及び塗
布体41の収容スペースとなる潤滑油収容室44を備え
たケーシング本体45と、このケーシング本体45の潤
滑油収容室44を密閉する蓋基板46とから構成されて
おり、上記蓋基板46がエンドプレート24に当接する
ように装着される。
【0024】かかるケーシング本体45は、例えば鋼板
からなる基板47の輪郭に沿ってゴム、合成樹脂等から
なる側壁48を立設したものであり、かかる基板47及
び側壁48によって囲まれた凹所が上記塗布体41及び
吸蔵体42を収容する潤滑油収容室44となっている。
この潤滑油収容室44は上記固定ボルト28及び供給ニ
ップル27の貫通孔49,50を避けるようにして形成
されると共に、軌道レール1の左右両側面に対応する潤
滑油収容室44,44が夫々独立して設けられており、
軌道レール1の左側面を潤滑する塗布体41及び吸蔵体
42と右側面を潤滑するそれとが独立して収容されるよ
うになっている。
【0025】かかる塗布体41は含浸する潤滑油を澱み
なく軌道レール1に塗布することができるよう、毛細管
現象による潤滑油の移動が生じ易い材質、例えば空隙率
の低いフェルト等の繊維交絡体が適しており、本実施例
では空隙率54%の羊毛フェルトを使用している。ま
た、上記吸蔵体42は潤滑油を多量に吸収保持すること
ができるよう、空隙率の高いフェルト等の繊維交絡体が
適している。この実施例では空隙率81%のレーヨン混
合羊毛フェルトを使用している。
【0026】一方、上記ケーシング本体45の側壁48
には軌道レール1の転走面11と対向する位置に凹溝4
8aが形成されており、かかる凹溝48aからは潤滑油
収容室44に収容した塗布体41の一部である塗布片4
1aが突出し、上記転走面11に当接するようになって
いる。すなわち、上記吸蔵体42から塗布体41へ供給
された潤滑油は該塗布片41aを介して軌道レール1の
転走面11に塗布される。前述したように、上記潤滑油
収容室44は軌道レール1の左側面に対応したものと、
右側面に対応したものとが夫々独立して設けられてお
り、この実施例では軌道レール1の左右両側面には各々
2条の転走面11,11が形成されていることから、軌
道レール1の左側面に位置して互いに隣接する二つの塗
布片41a,41aと、右側面に位置して互いに隣接す
る二つの塗布片41a,41aに対しては別個の潤滑油
収容室44,44から潤滑油が供給されることとなる。
【0027】また、上記側壁48には潤滑油収容室44
の内周縁に沿って段部54が形成されており、かかる段
部54に上記油量調整板43が嵌合して、塗布体41と
吸蔵体42とを隔離するように構成されている。上記油
量調整板43は例えばステンレス薄板(本実施例では厚
さ0.1〜0.2mm)から形成されており、吸蔵体4
2に含浸された潤滑油を塗布体41へ供給する供給孔5
6が例えば1穴だけ開設されている。かかる供給穴56
の径及び数、すなわちその開口面積に応じて吸蔵体42
から塗布体41への潤滑油の供給量が制御される。供給
孔56の形状は本実施例では円形であるが、他の形状を
採用しても良い。供給孔56の開設位置は図6に破線で
示した位置とすることが望ましいが、これは各塗布体4
1から潤滑油が供給される2条のボール転走面11,1
1に対して略均等な距離となる位置である。
【0028】また、上記吸蔵体43から塗布体42への
潤滑油の供給を円滑に行うため、図4に示すように、上
記ケーシング本体45の側壁48には空気孔55が開設
されており、ケーシング40内の圧力が常に大気圧に保
たれるようになっている。従って、吸蔵体42から塗布
体41への潤滑油の移動は、主として繊維交絡体の内部
における潤滑油の毛細管現象に依存していることにな
る。もっとも、吸蔵体42に含浸された潤滑油のうち、
油量調整板43の供給孔56よりも上方に位置する潤滑
油は重力によっても塗布体41へ移動することとなる。
【0029】このように構成された潤滑油供給部材4
は、先ず上記側壁48を加硫接着によって基板47に接
合して上記ケーシング本体45を製作し、かかるケーシ
ング本体45の潤滑油収容室44に潤滑油を含浸した潤
滑油吸蔵体42を収めた後、かかる潤滑油吸蔵体42を
覆うようにして油量調整板43をケーシング本体45の
側壁48の段部54に嵌合させる。次いで、油量調整板
43の上に潤滑油塗布体41を重ね、最後に蓋基板46
を加硫接着によってケーシング本体45の側壁48と接
合する。これにより、内部に潤滑油塗布体41及び潤滑
油吸蔵体42が収容された潤滑油供給部材4が完成す
る。尚、図5における符号57は供給ニップル27の貫
通孔50を形成すると共に、上記側壁48と供給ニップ
ル27との直接接触を防止するためのリング部材であ
る。
【0030】一方、上記保護スクレーパ6は、図2及び
図8に示されるように、潤滑油を含浸した弾性部材60
と、この弾性部材60を摺動台2との間に挟み込んで固
定する補強板61とから構成されており、上記弾性部材
60が軌道レール1の表面に隙間なく密着し、かかる軌
道レール1に付着しているゴミや異物を上記摺動台2の
移動に伴って拭い去ると共に、軌道レール1の表面に対
して僅かずつ潤滑油を塗布するようになっている。
【0031】上記弾性部材60は軌道レール1の上半分
に嵌合する凹欠部60aを有して断面略サドル形状に形
成されており、本実施例においては材質として微細セル
構造を有する発泡ウレタンが用いられている。また、か
かる発泡ウレタンの気泡は潤滑油を含浸させるべく連泡
されている。具体的には、引張り強さ43kg/c
3 、伸び率360%、密度0.5g/cm3 、反発弾
性53%のものを用いた。
【0032】また、上記補強板61も弾性部材と略同じ
形状に形成され、図8及び図9に示すようにその周縁部
には側壁62が立設されて、上記弾性部材60を収容す
る凹所63を有している。ここで、上記弾性部材60は
この凹所63の大きさよりも若干大きく形成されてお
り、かかる凹所63内に弾性部材60を押し込むと、該
弾性部材60が上記側壁62によって周囲より圧縮さ
れ、図8中の矢線の如く軌道レール1に向けて弾性変形
するようになっている。従って、補強板61の凹所63
に弾性部材60を収容すると、かかる弾性部材60はそ
の凹欠部60a側に僅かに膨出し、軌道レール1との密
着度が向上して、この保護スクレーパ6によるゴミ等の
除去能力を高めることができるものである。
【0033】更に、上記補強板61に形成された凹欠部
61aは僅かな隙間(0.05mm)を介して軌道レー
ル1の表面と対向しており、軌道レール1に貼りついた
溶接のスパッタ等をこの補強板61によって削ぎ取るよ
うに構成されている。これにより、強固に軌道レール1
に貼り付いた異物や、大きな異物が弾性部材60と軌道
レール1との間に入り込むことがなく、かかる弾性部材
60の損傷を防止することができるようになっている。
【0034】そして、以上のように構成された本実施例
の直線案内装置では、エンドシール5の外側に上記保護
スクレーパ6を装着していることから、摺動台2が軌道
レール1上を移動すると、かかる保護スクレーパ6の補
強板61が大きな異物や強固に軌道レール1に貼り付い
た異物を除去すると共に、軌道レール1に密着する弾性
部材60が細かな塵芥をも除去するので、これらの異物
がエンドシール5を破損させたり、ボール3や軌道レー
ル1の転走面11を傷つけたりすることがなく、長期に
わたって摺動台2の運動精度を維持することができるも
のである。
【0035】しかも、上記保護スクレーパ6の弾性部材
60は軌道レール1に対して僅かずつではあるが潤滑油
を塗布しているので、かかる潤滑油によって軌道レール
1とエンドシール5との摩擦抵抗も軽減され、摺動台2
の円滑な運動を確保することも可能となる。
【0036】更に、この実施例では上記保護スクレーパ
6と摺動台2との間に上記潤滑油供給部材4を装着して
いるので、上記摺動台2が軌道レール1上を移動する
と、かかる摺動台2に装着された潤滑油供給部材4によ
って軌道レール1のボール転走面11に潤滑油が塗布さ
れ、このボール転走面11を転動するボール3の潤滑が
行われる。また、上記潤滑油供給部材4と保護スクレー
パ6との間には軌道レール1の表面と密着するエンドシ
ール5が装着されているので、潤滑油供給部材4から軌
道レール1に塗布された潤滑油が該エンドシール5より
も外側に漏れ出すことがなく、上記潤滑油供給部材4か
ら軌道レール1の転走面11に塗布される僅かな潤滑油
のみでボール3を確実に潤滑することができるものであ
る。
【0037】もっとも、上記保護スクレーパ6も軌道レ
ール1に密着し、微量ではあるがこれに潤滑油を塗布し
ていることから、摺動台2に作用する荷重が極端に小さ
くボール3の磨耗が問題とならない場合等は、上記潤滑
油供給部材4は装着するに及ばない。また、軌道レール
1に付着したゴミや異物は上記保護スクレーパ6によっ
て拭き取られていることから、粉塵やクーラントが飛散
するような劣悪な環境下で直線案内装置を使用するので
なければ、摺動台2にエンドシール5を装着せずとも、
上記保護スクレーパ6の装着のみで長期にわたって摺動
台2を円滑に運動させることも可能である。従って、上
記保護スクレーパ6を用いれば、潤滑装置やシール部材
を省略することによって直線案内装置の構成を従来より
も簡易化することができ、コストの低減化を図ることも
可能となる。
【0038】尚、この実施例では軌道レール1に沿って
摺動台2が移動する直線案内装置について本発明の保護
スクレーパを適用したが、螺旋状のボール転走溝が形成
されたねじ軸にボールを介してナット部材が螺合したボ
ールねじ装置や、軸方向に沿ったボール転走溝を有する
スプライン軸にボールを介してナット部材が移動自在に
係合したボールスプライン装置にも本発明の保護スクレ
ーパを適用し得る。
【0039】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、潤滑油を含浸した弾性部材を軌道軸に密着させると
共に、かかる弾性部材を補強板によってスライド部材と
の間に挟み込んでいることから、ある程度の強度で上記
弾性部材を軌道軸に対して摺接させることができ、劣悪
な環境下で直線運動装置を使用するのでなければ、シー
ル部材を使用せずともゴミや異物が軌道軸とスライド部
材との隙間に侵入するのを効果的に防止することができ
ると共に、シール部材と併用する場合には、該シール部
材の軌道レールとの摩擦を抑え、スライド部材の運動の
円滑化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を直線案内装置に適用した実施例を示
す側面図である。
【図2】 実施例に係る直線案内装置及びこれに付設さ
れる機器の分解斜視図である。
【図3】 実施例にかかる摺動台に装着される潤滑油供
給部材を示す正面図である。
【図4】 図3のIV−IV線断面図である。
【図5】 実施例に係る潤滑油供給部材の分解斜視図で
ある。
【図6】 図4のVI−VI線断面図である。
【図7】 図3のVII−VII線断面図である。
【図8】 実施例に係る保護スクレーパの背面図であ
る。
【図9】 図8のIX−IX線断面図である。
【符号の説明】
1…軌道レール(軌道軸)、2…摺動台(スライド部
材)、3…ボール(転動体)、4…潤滑油供給部材、5
…エンドシール(シール部材)、6…保護スクレーパ、
60…弾性部材、61…補強板、63…凹所、

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転動体を介して軌道軸に係合するスライ
    ド部材に装着され、かかる軌道軸に付着した異物を上記
    スライド部材と軌道軸との相対的な移動に伴って除去す
    る直線運動装置の保護スクレーパであって、 潤滑油を含浸すると共に軌道軸に密着する弾性部材と、
    この弾性部材を上記スライド部材との間に挟み込む補強
    板とから構成されることを特徴とする保護スクレーパ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の直線運動装置の保護スク
    レーパにおいて、上記弾性部材を収容すると共に該弾性
    部材よりも小さめに形成された凹所を上記補強板に形成
    し、かかる凹所に弾性部材を押し込んだ際に該弾性部材
    が軌道軸に向けて膨出するように構成したことを特徴と
    する保護スクレーパ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の直線運動装置の保
    護スクレーパにおいて、上記補強板は僅かな隙間を介し
    て上記軌道軸と対向し、上記弾性部材に先立って軌道台
    に付着した異物を除去することを特徴とする保護スクレ
    ーパ。
  4. 【請求項4】 転動体の転走面が形成された軌道軸と、
    上記転動体を介して軌道軸に係合すると共に該軌道軸と
    相対的に移動するスライド部材と、このスライド部材に
    装着されると共に、かかる相対移動に伴って上記軌道軸
    の表面に付着した異物を除去する保護スクレーパとを備
    えた直線運動装置において、 上記保護スクレーパは、潤滑油を含浸すると共に軌道軸
    に密着する弾性部材と、この弾性部材を上記スライド部
    材との間に挟み込む補強板とから構成されることを特徴
    とする直線運動装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の直線運動装置において、
    上記保護スクレーパの補強板は、上記弾性部材を収容す
    ると共に該弾性部材よりも小さめに形成された凹所を有
    し、かかる凹所に弾性部材を押し込んだ際に該弾性部材
    が軌道軸に向けて膨出するように構成されていることを
    特徴とする直線運動装置。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5記載の直線運動装置にお
    いて、上記保護スクレーパの補強板は僅かな隙間を介し
    て上記軌道軸と対向し、上記弾性部材の摺接に先立って
    軌道台に付着した異物を除去することを特徴とする直線
    運動装置。
  7. 【請求項7】 請求項4記載の直線運動装置において、
    上記スライド部材と保護スクレーパとの間には軌道軸に
    対して密着するシール部材が介装されていることを特徴
    とする直線運動装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の直線運動装置において、
    上記スライド部材とシール部材との間には上記軌道軸に
    対して潤滑油を塗布する潤滑油供給部材が介装されてい
    ることを特徴とする直線運動装置。
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