JPH11302221A - エーテルカルボン酸塩の製造方法 - Google Patents

エーテルカルボン酸塩の製造方法

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JPH11302221A
JPH11302221A JP10108005A JP10800598A JPH11302221A JP H11302221 A JPH11302221 A JP H11302221A JP 10108005 A JP10108005 A JP 10108005A JP 10800598 A JP10800598 A JP 10800598A JP H11302221 A JPH11302221 A JP H11302221A
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acid
carbonate
rare earth
reaction
organic compound
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JP10108005A
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Yoshiaki Asakawa
美昭 浅川
Yasutaka Sumita
康隆 住田
Mitsuhiro Kitajima
光弘 北島
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 触媒供給源として使用する回収物を使用す
る、低コストのエーテルカルボン酸塩の製造方法を提供
することにある。 【解決手段】 エーテルカルボン酸塩の製造方法は、p
H6以上の水性媒体中で、希土類元素を含む触媒の存在
下に、水酸基を有する有機化合物とカルボキシル基を有
する不飽和有機化合物またはエポキシ化合物とを反応さ
せてエーテルカルボン酸塩を製造する方法において、前
記反応後、反応液とアルカリ性炭酸塩を混合することに
より反応液中の希土類元素を希土類元素の炭酸塩として
分離、回収しする工程を含むことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エーテルカルボン
酸塩の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】エーテルカルボン酸塩の一つであるカル
ボキシメトキシコハク酸ナトリウムは、無リンの洗剤ビ
ルダーとして有用であり、無水マレイン酸とグリコール
酸とを水性媒体中で水酸化カルシウムの存在下に反応さ
せて得られる(ケミカル・アブストラクト、75、89
458(1971))。この方法は、水溶性の水酸化カ
ルシウムを触媒として用いるため、均一系反応の利点を
有する反面、カルボキシメトキシコハク酸ナトリウムを
単離する上で、カルシウムイオンを不溶性の塩として反
応液から除く必要がある。このために、反応液に炭酸ナ
トリウムを添加してカルシウムイオンを炭酸カルシウム
として沈澱させ、分離するようにしている。
【0003】上記と同じ均一系反応において、触媒とし
て、カルシウムイオンの代わりにランタン(III)イ
オンも使用できることが報告されている(J.Che
m.Soc.Dalton Trans.,2723−
2728(1988))。すなわち、水中でグリコール
酸ナトリウムとマレイン酸ナトリウムとを三塩化ランタ
ンの存在下に反応させて、カルボキシメトキシコハク酸
の塩(ナトリウムおよびランタンの塩)を得る方法であ
る。この方法の場合は、イオン交換樹脂などを用いて反
応液からランタンイオンを分離するようにしている。
【0004】触媒としてランタンイオン等の希土類元素
イオンを用いる方法は、カルシウムイオンを使用する方
法に比べ、触媒としての活性が高く、目的物の選択率お
よび収率が高いという点で優れている。しかし、希土類
元素は高価につくので、製造コストの低減を図るため
に、反応に使用した触媒を回収して再使用することが望
まれる。しかし、イオン交換樹脂に吸着させたランタン
イオンは回収して再使用することが出来ない。しかも、
イオン交換樹脂自体も高価である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、水
性媒体中で希土類元素イオンの存在下に、水酸基を有す
る有機化合物と、カルボキシル基を有する不飽和有機化
合物またはエポキシ化合物とを反応させてエーテルカル
ボン酸塩を製造する方法において、前記希土類元素イオ
ンを簡便な方法で反応液から分離、回収し、触媒供給源
として使用する、低コストのエーテルカルボン酸塩の製
造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決する方法を検討する過程で、希土類元素イオンを炭
酸塩として分離、回収することを着想した。炭酸塩化は
反応液とアルカリ性炭酸塩を混合するだけで良く簡便で
あり安価であるからである。しかし、炭酸ランタン等の
希土類元素炭酸塩は、難溶性であり、pHが高くなると
溶解し難い。水酸基を有する有機化合物とカルボン酸基
を有する不飽和有機化合物またはエポキシ化合物とを反
応させてエーテルカルボン酸塩を製造する上記方法は、
反応系にアルカリを添加することにより系のpHを6以
上にして反応を促進する必要があるが、pHが高いと溶
解しにくくなる希土類元素炭酸塩は、このような高pH
反応系には溶解しないので、均一系触媒供給源として使
用することが出来ないことが分かった。そこで、この問
題を解消するためにさらに実験研究を重ね、その結果、
炭酸ランタン等の希土類元素炭酸塩を、出発原料を含む
水溶液中に容易に溶解できる方法を見出した。すなわ
ち、炭酸ランタン等の希土類元素炭酸塩は、難溶性では
あるが、カルボン酸原料を含み酸性である水性媒体中に
は容易に溶解し、一度溶解させればその後に原料系のp
Hを6以上に調整しても溶解状態は変わらず、触媒とし
て有効に使用することができるので、原料系のpHを上
げる前に希土類元素炭酸塩を添加すれば良いことが分か
ったのである。本発明はこのような知見を得て完成され
た。
【0007】したがって、本発明にかかる、エーテルカ
ルボン酸アルカリ塩の製造方法は、pH6以上の水性媒
体中で、希土類元素を含む触媒の存在下に、水酸基を有
する有機化合物と、カルボキシル基を有する不飽和有機
化合物またはエポキシ化合物とを反応させてエーテルカ
ルボン酸塩を製造する方法において、前記反応後、反応
液とアルカリ性炭酸塩を混合することにより反応液中の
希土類元素を希土類元素の炭酸塩として分離、回収する
工程を含むことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明で使用する希土類元素と
は、ランタノイド系元素、スカンジウムおよびイットリ
ウムを意味する。ランタノイド系元素の代表例として
は、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジムなど
が挙げられるが、これらランタノイド系元素、スカンジ
ウムおよびイットリウムの中でも、ランタンが特に好適
に用いられる。
【0009】本発明に言う、アルカリ性炭酸塩として
は、たとえば、ナトリウム、カリウム、リチウム等のア
ルカリ金属の炭酸塩;カルウシム、マグネシウム等のア
ルカリ土類金属の炭酸塩;モノエチルアミン、ジエチル
アミン、トリエチルアミン等のアルキルアミンの炭酸
塩;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリ
エタノールアミン等のアルカノールアミンの炭酸塩;エ
チレンジアミン、トリエチレンジアミン等のポリアミン
の炭酸塩;炭酸アンモニウム等のアンモニウム性炭酸塩
等を挙げることができる。これらのうちでも、アルカリ
金属の炭酸塩および/またはアンモニウム性炭酸塩が好
ましい。
【0010】本発明に言う、水性媒体としては、一般に
水が使用されるが、適宜、アルコール類、ジオキサン、
テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、ジメ
チルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ヘキサメチ
レンホスホリックトリアミドなども使用されることがあ
る。本発明で使用する、水酸基を有する有機化合物と
は、ヒドロキシカルボン酸化合物、多価アルコール化合
物、炭素数6〜22の高級アルコール化合物および糖類
であり、これら有機化合物を更に具体的に説明すると次
のとおりである。 (1)ヒドロキシカルボン酸化合物 (a)下記一般式(1)で表される化合物。
【0011】
【化1】
【0012】式中、R1およびR2は、各々独立して、水
素原子または炭素数1〜3のアルキル基を表し、Xは水
素原子、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子、ア
ンモニウム基、アルキルアンモニウム基またはアルカノ
ールアンモニウム基を表し、mは1〜10の整数を表
す。代表例としては、グリコール酸、β−ヒドロキシプ
ロピオン酸、乳酸などを挙げることができる。
【0013】(b)下記一般式(2)で表される化合
物。
【0014】
【化2】
【0015】式中、R3は水素原子または炭素数1〜3
のアルキル基を表し、nは1〜10の整数を表し、そし
てXは一般式(1)におけると同意義である。代表例と
してはグリセリン酸、グルコン酸などを挙げることがで
きる。 (c)下記一般式(3)で表される化合物。 OH−CH2−(CH2−O−CH2)p−COOX ・・・(3) 式中、pは1〜10の整数を表し、Xは一般式(1)に
おけると同意義である。代表例としては、ジエチレング
リコールモノカルボン酸などを挙げることができる。
【0016】(d)下記一般式(4)で表される化合
物。
【0017】
【化3】
【0018】式中、R4およびR5は、各々独立して、水
素原子または炭素数1〜3のアルキル基を表し、R6
水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、または水酸基を
表し、そしてXは一般式(1)におけると同意義であ
る。代表例としては、リンゴ酸、酒石酸などを挙げるこ
とができる。 (e)下記一般式(5)で表される化合物。
【0019】
【化4】
【0020】式中、R7は水素原子または炭素数1〜3
のアルキル基を表し、Xは一般式(1)におけると同意
義である。代表例としては、タルトロン酸などを挙げる
ことができる。 (f)下記一般式(6)で表される化合物。
【0021】
【化5】
【0022】式中、R8、R9、R10およびR11は、各々
独立して、水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を
表し、Xは一般式(1)におけると同意義である。代表
例としては、クエン酸などを挙げることができる。 (2)多価アルコール化合物 (a)下記一般式(7)で表される化合物。
【0023】
【化6】
【0024】式中、R12〜R15は、各々独立して、水素
原子または炭素数1〜3のアルキル基を表す。代表例と
しては、エチレングリコール、イソプロピレングリコー
ルなどを挙げることができる。 (b)上記一般式(7)の化合物の2〜10の縮合体。
代表例としては、ジエチレングリコールなどを挙げるこ
とができる。
【0025】(c)グリセリンおよびその誘導体。 代表例としては、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリ
セリンなどを挙げることができる。 (d)ソルビトール、1,4−ソルビタン、ペンタエリ
スリトール、ジペンタエリスリトールなど。 (3)炭素数6〜22の高級アルコール化合物(R−O
H)。
【0026】代表例としては、Rがヘキシル、ヘプチ
ル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ラウリ
ル、ミリスチル、パルミチル、ステアリル、アラキジ
ル、ベヘニル、オレイル、リノール、リノレニル、2−
エチルヘキシルなどであるアルコール類を挙げることが
できる。 (4)糖類。
【0027】代表例としては、グルコース、マンノー
ス、ガラクトース、フラクトース、ラクトース、ショ糖
などを挙げることができる。本発明で使用する、カルボ
キシル基を有する不飽和有機化合物とは、不飽和モノカ
ルボン酸と不飽和ジカルボン酸であり、これらのカルボ
ン酸を更に具体的に説明すると次のとおりである。 (1)不飽和モノカルボン酸化合物 (a)下記一般式(8)で表される化合物。
【0028】
【化7】
【0029】式中、R16〜R18は、それぞれ独立して、
水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表し、X
は一般式(1)におけると同意義である。代表例として
は、アクリル酸、メタクリル酸などを挙げることができ
る。 (2)不飽和ジカルボン酸化合物 (a)下記一般式(9)で表される化合物。
【0030】
【化8】
【0031】式中、R19およびR20は、それぞれ独立し
て、水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表
し、Xは一般式(1)におけると同意義である。代表例
としては、マレイン酸などを挙げることができる。な
お、この不飽和ジカルボン酸は無水物であってもよい。
本発明において、カルボキシル基を有するエポキシ化合
物とは、下記のエポキシ化合物である。 (1)下記一般式(10)で表される化合物。
【0032】
【化9】
【0033】式中、R21〜R24は、各々独立して、水素
原子、炭素数1〜10のアルキル基、または−(C
2)n−COOX(ここで、nは0〜10の整数であ
り、Xは一般式(1)におけると同意義である)を表
し、その少なくとも1つは−(CH2)n−COOXで
ある。代表例としては、グリシド酸、エポキシコハク酸
などを挙げることができる。
【0034】本発明の好適な態様においては、水酸基を
有する有機化合物(A)としての、グリコール酸、β−
ヒドロキシプロピオン酸、乳酸、グリセリン酸、グルコ
ン酸、ジエチレングリコールモノカルボン酸、リンゴ
酸、酒石酸、タルトロン酸、クエン酸などのヒドロキシ
カルボン酸;エチレングリコール、イソプロピレングリ
コール、ジエチレングリコール、グリセリン、ジグリセ
リン、ポリグリセリン、ソルビトール、1,4−ソルビ
タン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール
などの多価アルコール;炭素数6〜22の高級アルコー
ル;およびグルコース、マンノース、ガラクトース、フ
ラクトース、ラクトース、ショ糖などの糖類から選ばれ
る少なくとも1種の化合物と、カルボキシル基を有する
有機化合物(B)の一方たる、(B1)アクリル酸、メタ
クリル酸などの不飽和モノカルボン酸;および(無水)
マレイン酸などの不飽和ジカルカルボン酸から選ばれる
少なくとも1種の化合物とを反応させるか、あるいは、
上記(A)の化合物とカルボキシル基を有する有機化合
物(B)の他方たる、(B2) グリシド酸、エポキシコ
ハク酸などのエポキシ化合物とを反応させて、それぞれ
の原料系に対応する、エーテルカルボン酸塩を製造す
る。
【0035】特に好適な態様においては、上記(A)の
化合物のうちの、グリコール酸、リンゴ酸、酒石酸また
はタルトロン酸と上記(B)の化合物のうちの(無水)
マレイン酸またはエポキシコハク酸とを反応させて、対
応するエーテルカルボン酸塩を製造する。本発明におけ
る、水酸基を有する有機化合物とカルボキシル基を有す
る不飽和有機化合物またはエポキシ化合物との反応式
を、水酸基を有する有機化合物としてグリコール酸、カ
ルボキシル基を有する有機化合物のうち、不飽和カルボ
ン酸としてマレイン酸、カルボキシル基を有するエポキ
シ化合物としてエポキシコハク酸を用いる場合を例にし
て、それぞれ示すと次のとおりである。なお、この式に
おいては、カルボン酸塩は相当するカルボン酸として示
している。グリコール酸とマレイン酸との反応
【0036】
【化10】
【0037】グリコール酸とエポキシコハク酸との反応
【0038】
【化11】
【0039】本発明の方法によって得られるエーテルカ
ルボン酸塩は、出発原料が特定されれば、上記式にした
がって容易に特定することができる。なお、本発明の方
法によって得られるエーテルカルボン酸塩は、通常、そ
の一部または全てのカルボキシル基がアルカリ金属、ア
ルカリ土類金属、アルキルアミン塩基、アルカノールア
ミン塩基、ポリアミン塩基、アンモニウム塩基等で置換
されたものである。
【0040】次に、本発明のエーテルカルボン酸塩の製
造方法について以下に詳しく説明する。水性媒体中、通
常、水中に、出発原料としての水酸基を有する有機化合
物とカルボキシル基を有する不飽和有機化合物またはエ
ポキシ化合物と、触媒としての希土類元素化合物を溶解
させる。触媒の添加は、上記出発原料等を含むことによ
って、予めpH6未満、好ましくはpH4未満に調整さ
れた水性媒体に、触媒を混合して行うのが好ましい。
【0041】通常、第1回目の反応の触媒としては、希
土類元素化合物として水溶性の化合物、例えばランタン
の場合、三塩化ランタン、硝酸ランタン、硫酸ランタン
などや、酸化ランタン、水酸化ランタン、シュウ酸ラン
タン等の酸性の水性媒体に溶解性の化合物等が用いられ
る。そして、第2回目以降の反応には、回収した希土類
元素の炭酸塩、例えば炭酸ランタンが用いられる。もち
ろん、第1回目の反応においても、希土類元素の炭酸塩
を用いてもよい。
【0042】希土類元素の炭酸塩を原料水性媒体溶液中
に溶解させる場合には、原料として用いる、前記水酸基
を有する有機化合物とカルボキシル基を有する不飽和有
機化合物またはエポキシ化合物のうち、少なくとも、カ
ルボキシル基を有する不飽和有機化合物またはエポキシ
化合物を予め水性媒体中に溶解させておく。これによ
り、原料水性媒体溶液を酸性にしておく必要があるから
である。
【0043】このようにして、希土類元素の炭酸塩を原
料水性媒体溶液中に溶解させたあと、得られた水溶液の
pHを6以上、好ましくは7〜13の範囲に調整する。
pHが6未満では、その後のエーテル化反応の反応速度
が著しく低下する。このpHの調整には、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;アン
モニア、モノエチルアミン、ジエチルアミン、モノエタ
ノールアミン等のアンモニウム性塩基などが用いられる
が、特に水酸化ナトリウムが好適に用いられる。
【0044】上記pH調整後に、この範囲のpHでエー
テル化反応を行うが、この反応は反応液を40〜150
℃、好ましくは70〜120℃の範囲の温度で加熱する
ことにより容易に進行する。反応は十分に攪拌しながら
行うのがよい。反応圧力は常圧または加圧のいずれでも
よいが、通常、常圧下に反応を行う。水酸基を有する有
機化合物(A)と、カルボキシル基を有する不飽和有機
化合物またはエポキシ化合物(B)との割合について
は、通常、(A)/(B)のモル比が0.5〜2の範
囲、好ましくは0.8〜1.2となるようにするのがよ
い。
【0045】希土類元素化合物の使用量は、水酸基を有
する有機化合物に対して0.0001モル当量以上、好
ましくは0.001〜1モル当量である。本発明の方法
によれば、上記の反応後の反応液にアルカリ性の炭酸
塩、例えばナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカ
リ金属の炭酸塩;カルウシム、マグネシウム等のアルカ
リ土類金属の炭酸塩;モノエチルアミン、ジエチルアミ
ン、トリエチルアミン等のアルキルアミンの炭酸塩;モ
ノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノ
ールアミン等のアルカノールアミンの炭酸塩;エチレン
ジアミン、トリエチレンジアミン等のポリアミンの炭酸
塩;炭酸アンモニウム等のアンモニウム性炭酸塩などと
混合して反応液中の希土類元素イオンを炭酸塩に変換す
る。アルカリ金属炭酸塩の添加量は希土類元素イオンを
炭酸塩に変換するのに十分な量であればよく、その具体
的な量は使用した希土類元素イオン量から容易に決定す
ることができる。なお、この場合、反応液のpHが少な
くとも8以上、特に9〜14の範囲となるような量のア
ルカリ性炭酸塩を混合するのがよい。
【0046】反応液とアルカリ性炭酸塩を混合する方法
は特に限定されず、反応液中にアルカリ性炭酸塩の粉末
または水溶液を添加してもよく、アルカリ性炭酸塩の粉
末または水溶液中に反応液を添加しても良い。混合時の
温度も特に限定されないが、目的とするエーテルカルボ
ン酸の分解を抑制するためには反応温度以下、特に40
〜90℃が好ましい。
【0047】希土類元素炭酸塩は、反応生成物であるエ
ーテルカルボン酸塩を含む、中性ないしはアルカリ性の
水溶液中には難溶であって、ろ過などの通常の分離手段
によって容易に反応液から分離することができる。希土
類元素炭酸塩を分離した後の反応液は、そのままエーテ
ルカルボン酸塩の水溶液としても良く、水を留去してエ
ーテルカルボン酸塩の粉体として良く、その用途に応じ
て適宜決定することができる。例えば、エーテルカルボ
ンナトリウム塩を洗剤ビルダーとして使用する場合、水
溶液の形でも粉体の形でも、使用することができる。
【0048】一方、上記反応液から分離した希土類元素
炭酸塩は、前記のとおり、新たなエーテル化反応用の希
土類元素の供給源として使用することができる。その後
は、前記のエーテル化反応を繰り返して行う。本発明の
方法によって得られるエーテルカルボン酸塩、特にナト
リウム塩は、前記のとおり、洗剤用ビルダーとして有用
なのものであり、各種の洗剤組成物に利用することがで
きる。その他、キレート剤などとして使用することがで
きる。
【0049】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明する。 −実施例1− 無水マレイン酸29.4g(0.3モル)と70重量%
グリコール酸32.6g(0.3モル)を水100gに
溶解させた液(pH1以下)に、酸化ランタン2.4g
(0.0074モル)を添加して、予備混合物を得た。
この予備混合物を攪拌しながら、水酸化ナトリウムを混
合物に徐々に添加してpHを10に調整し、原料混合物
を得た。この原料混合物を90℃で10時間反応させ
て、得られた反応液を高速液体クロマトグラフィー(H
PLC)を用いて分析したところ、目的とするカルボキ
シメトキシコハク酸(CMOS)の塩が90.3モル%
(対仕込みマレイン酸)の反応収率で得られたことがわ
かった。
【0050】次に、反応液の温度を80℃にしておい
て、炭酸ナトリウム2.4gを溶解させた炭酸ナトリウ
ム水溶液をこの反応液に添加し、炭酸ランタンの沈殿を
生成させて、スラリーを得た。このスラリーを1時間熟
成させた後、内径4.5cmの加圧ろ過機を用いて、ろ
過速度450l/m2・hrでろ過して、白色のろ過ケ
ーキ(1)を得た。ろ過後にろ液中のランタン量をIP
Cを用いて分析した結果、仕込みランタン量の0.7%
であり、99.3%(0.00735モル)のランタン
がろ過ケーキ(1)中に回収された。
【0051】−実施例2− 実施例1で、酸化ランタンの代わりにろ過ケーキ(1)
を用い、上記と同様にして、無水マレイン酸とグリコー
ル酸を反応させ、触媒を回収してろ過ケーキ(2)を得
た。反応収率は90.1%、ろ過速度は430l/m2
・hr、触媒回収率は99.1%(0.00728モ
ル)であった。
【0052】−実施例3− 酸化ランタンの代わりにろ過ケーキ(2)を用いて、実
施例1と同様にして、無水マレイン酸とグリコール酸を
反応させたところ、CMOSの塩が反応収率90.3モ
ル%で得られた。得られた反応液を20分間かけて、あ
らかじめ80℃に昇温した実施例1と同じ組成の炭酸ナ
トリウム水溶液に滴下し、炭酸ランタンの沈殿を生成さ
せて、スラリーを得た。このスラリーを1時間熟成させ
た後、実施例1と同様にして、スラリーをろ過した。ろ
過速度は8500l/m2・hr、触媒回収率は99.
3%(0.00723モル)であった。
【0053】
【発明の効果】本発明の方法によれば、触媒として用い
た希土類元素を効率よく回収することができ、また触媒
として再使用することができる。このため、水酸基を有
する有機化合物とカルボキシル基を有する不飽和有機化
合物またはエポキシ化合物とを工業的規模で反応させ
て、対応するエーテルカルボン酸塩を製造する際の製造
コストを低下させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】pH6以上の水性媒体中で、希土類元素を
    含む触媒の存在下に、水酸基を有する有機化合物と、カ
    ルボキシル基を有する不飽和有機化合物またはエポキシ
    化合物とを反応させてエーテルカルボン酸塩を製造する
    方法において、前記反応後、反応液とアルカリ性炭酸塩
    を混合することにより反応液中の希土類元素を希土類元
    素の炭酸塩として分離、回収する工程を含むことを特徴
    とする、エーテルカルボン酸塩の製造方法。
  2. 【請求項2】前記触媒を、pH6未満の水性媒体に混合
    させた後、前記水性媒体をpH6以上に調整して、その
    後に反応させる、請求項1に記載のエーテルカルボン酸
    塩の製造方法。
  3. 【請求項3】分離、回収された希土類元素の炭酸塩を、
    水酸基を有する有機化合物と、カルボキシル基を有する
    不飽和有機化合物またはエポキシ化合物とを水性媒体中
    に添加してなるpH6未満の原料系に添加して溶解さ
    せ、前記炭酸塩を触媒として使用する工程をさらに含
    む、請求項1または2に記載のエーテルカルボン酸塩の
    製造方法。
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