JPH11315204A - ポリアミド複合材料 - Google Patents

ポリアミド複合材料

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JPH11315204A
JPH11315204A JP11026101A JP2610199A JPH11315204A JP H11315204 A JPH11315204 A JP H11315204A JP 11026101 A JP11026101 A JP 11026101A JP 2610199 A JP2610199 A JP 2610199A JP H11315204 A JPH11315204 A JP H11315204A
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Japan
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polyamide
nylon
acid
polyamide composite
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JP11026101A
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English (en)
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Koji Fujimoto
康治 藤本
Masatake Yoshikawa
昌毅 吉川
Tsuneo Tamura
恒雄 田村
Takashi Ida
孝 井田
Kazue Kojima
和重 小島
Sachiko Kokuryo
佐知子 國領
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Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K3/00Use of inorganic substances as compounding ingredients
    • C08K3/34Silicon-containing compounds

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高強度、高弾性率、高耐熱性、高靱性で寸法
安定性に優れ、高伸度でかつそのばらつきの少ないポリ
アミド複合材料を提供する。 【解決手段】 (1)ポリアミド樹脂にモンモリロナイ
トの珪酸塩層が分子レベルで分散されたポリアミド複合
材料であって、前記ポリアミド複合材料の無機灰分中に
含有されるナトリウム成分が2.1重量%以下であるポ
リアミド複合材料。(2)ポリアミド樹脂に膨潤性フッ
素雲母の珪酸塩層が分子レベルで分散されたポリアミド
複合材料であって、前記ポリアミド複合材料の無機灰分
中に含有されるナトリウム成分が2.7重量%以下であ
るポリアミド複合材料。

Description

【発明の詳細な説明】 【発明の属する技術分野】
【0001】本発明は、高強度、高弾性率、高耐熱性、
高靱性で寸法安定性に優れ、かつ高伸度でそのばらつき
の小さい成形品、フィルム、シート及び繊維とすること
のできるポリアミド複合材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリアミド樹脂を、ガラス繊維や炭素繊
維等の繊維質や炭酸カルシウム等の無機充填材で強化し
た複合材料は広く知られている。しかし、これらの強化
材はポリアミド樹脂との親和性に乏しく、強化ポリアミ
ド樹脂の機械的強度や耐熱性は改良されるものの、靱性
が低下し、また繊維質で強化した複合材料では成形品の
そりが大きくなるという問題があった。しかも、これら
無機充填材で強化した複合材料では、充填材を多量に配
合しないと機械的強度や耐熱性が向上しないという問題
もあった。
【0003】このようなポリアミド複合材料の欠点を改
良する試みとして、ポリアミド樹脂とモンモリロナイト
に代表される層状珪酸塩とからなるポリアミド複合材料
が提案されている(特開昭62-74957号公報、特開昭63-
230766号公報、特開平2-102261号公報、特開平3-7729号
公報)。
【0004】上記の複合材料は、ポリアミド鎖を層状珪
酸塩の層間に侵入させることによって、珪酸塩層がポリ
アミド樹脂中に分子レベルで均一に分散された複合体と
するものであり、このような目的でモンモリロナイトを
用いる場合、上記の各公報に記載されているように、ポ
リアミド樹脂を形成するモノマーを重合するに先立っ
て、前記モンモリロナイトをアミノカルボン酸のアンモ
ニウム塩やオニウム塩等の有機塩で膨潤化処理し、これ
を単離する工程が必要であった。
【0005】一方、本発明者らは、ポリアミド樹脂を形
成するモノマーと膨潤性フッ素雲母とを混合し、通常は
10kg/cm2以上の高圧下で前記モノマーを重合すると、上
記した有機塩処理を行わなくても、膨潤性フッ素雲母の
珪酸塩層がポリアミド樹脂中に分子レベルで均一に分散
され、かつ機械的強度や耐熱性等に優れたポリアミド複
合材料が得られることを見出した(特開平6-248176号公
報)。
【0006】さらに、ポリアミド樹脂を形成するモノマ
ーと膨潤性フッ素雲母とpKa(25℃、水中での値)が0
〜6又は負の酸とを混合し、前記モノマーを重合する方
法を提案した(特開平8-3310号公報、特開平8-134205号
公報)。この方法を用いると、重合時の圧力を高圧にす
る必要がなく、通常は5kg/cm2程度の圧力下で重合する
ことにより、機械的強度、靱性、耐熱性及び寸法安定性
に優れ、かつ吸水率が低く、また吸水しても前記した諸
物性が低下しない吸水特性の改善された成形品とするこ
とのできるポリアミド複合材料を得ることができる。
【0007】しかしながら、上記のいずれの方法におい
ても、膨潤性フッ素雲母の層間に存在するイオン交換性
カチオンが、アミノカルボン酸カチオンやラクタムカチ
オン等の有機カチオンと十分にイオン交換されていなか
ったために、成形品にしたときの引張伸度が十分ではな
く、また破断伸度のばらつきも大きいものであった。
【0008】そこで、本発明者らは、上記の問題を解消
すべく鋭意検討を進めた結果、種々の層状珪酸塩を用い
てなるポリアミド複合材料において、その無機灰分中に
含まれるナトリウム成分が、それぞれの層状珪酸塩に対
して特定の重量%以下である場合に、高強度、高弾性
率、高耐熱性、高靱性で寸法安定性に優れ、かつ高伸度
でそのばらつきの少ない成形品、フィルム、シート及び
繊維とすることのできるポリアミド複合材料が得られる
ことを突き止めた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高強度、高
弾性率、高耐熱性、高靱性で寸法安定性に優れ、かつ高
伸度でそのばらつきの少ない成形品、フィルム、シート
及び繊維とすることのできるポリアミド複合材料とその
製造方法を提供するものである。
【0010】
【発明を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するもので、その要旨は次の通りである。 (1) ポリアミド樹脂にモンモリロナイトの珪酸塩層が分
子レベルで分散されたポリアミド複合材料であって、前
記ポリアミド複合材料の無機灰分中に含有されるナトリ
ウム成分が 2.1重量%以下であることを特徴とするポリ
アミド複合材料。 (2) ポリアミド樹脂に膨潤性フッ素雲母の珪酸塩層が分
子レベルで分散されたポリアミド複合材料であって、前
記ポリアミド複合材料の無機灰分中に含有されるナトリ
ウム成分が 2.7重量%以下であることを特徴とするポリ
アミド複合材料。 (3) ポリアミド樹脂にバーミキュライトの珪酸塩層が分
子レベルで分散されたポリアミド複合材料であって、前
記ポリアミド複合材料の無機灰分中に含有されるナトリ
ウム成分が 1.7重量%以下であることを特徴とするポリ
アミド複合材料。 (4) ポリアミド樹脂にヘクトライトの珪酸塩層が分子レ
ベルで分散されたポリアミド複合材料であって、前記ポ
リアミド複合材料の無機灰分中に含有されるナトリウム
成分が 1.5重量%以下であることを特徴とするポリアミ
ド複合材料。 (5) ポリアミド樹脂が、ナイロン6又はその共重合体、
ナイロン11又はその共重合体、ナイロン12又はその共重
合体あるいはナイロン66又はその共重合体のいずれかで
あることを特徴とする上記(1) 〜(4) 記載のポリアミド
複合材料。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0012】本発明のポリアミド複合材料は、ポリアミ
ド樹脂に層状珪酸塩の珪酸塩層が分子レベルで分散され
たものである。ここで珪酸塩層とは、層状珪酸塩を構成
する基本単位であり、層状珪酸塩が劈開されることによ
り得られるものである。分子レベルで分散されるとは、
層状珪酸塩がポリアミド樹脂中に分散する際に、それぞ
れが20Å以上の層間距離を保っている状態をいう。ま
た、層間距離とは、前記珪酸塩層の重心間の距離を指
し、分散されるとは、前記珪酸塩層の一枚一枚、もしく
は平均的な重なりが5層以下の多層物が平行にあるいは
ランダムに、もしくは平行とランダムが混在した状態
で、その50%以上がポリアミド樹脂中に塊を形成するこ
となく存在している状態をいう。
【0013】本発明におけるポリアミド複合材料の機械
的特性、耐熱性、寸法安定性や伸度特性は、層状珪酸塩
の珪酸塩層が、前記したように分子レベルでポリアミド
樹脂中に分散されて始めて発現する。従って、珪酸塩層
の分散の程度(以下「分散度」という。)を高めること
が技術的に重要な課題である。しかし、これまで分散度
の評価は広角X線回折測定や電子顕微鏡写真観察等の手
段しかなく、いずれの場合も定量性に欠けるものであっ
た。
【0014】本発明で注目したのは、ポリアミド樹脂に
層状珪酸塩の珪酸塩層が分子レベルで分散されたポリア
ミド複合材料が、有機カチオンと層状珪酸塩の層間に存
在するイオン交換性カチオンとのイオン交換、及びそれ
に続く層間でのポリアミド樹脂を形成するモノマーの重
合もしくはポリアミド樹脂との溶融混練によってなされ
る点である。すなわち、層状珪酸塩の劈開には必ず前記
イオン交換反応を経なければならず、不十分なイオン交
換は不十分な層状珪酸塩の劈開をもたらし、結果とし
て、珪酸塩層の分散度が低いポリアミド複合材料をもた
らすからである。
【0015】かかるイオン交換反応における反応に関与
しなかったイオン交換性カチオンは、ポリアミド複合材
料中においても、未劈開の層状珪酸塩の層間に保持さ
れ、無機灰分中にもそのまま残留する。ここで無機灰分
とは、前記ポリアミド複合材料中に含まれる有機物以外
の成分を指す。一方、イオン交換反応の結果、層間から
遊離したカチオンは、ポリアミド複合材料を熱水処理す
ることにより除去することができる。従って、陽イオン
交換容量既知の層状珪酸塩を用いてポリアミド複合材料
を製造する場合、イオン交換反応に預かったイオン交換
性カチオンの割合、すなわちイオン交換率が計算でき、
これが珪酸塩層の分散度を定量的に表す指標となりう
る。
【0016】しかしながら、通常の層状珪酸塩には上記
したイオン交換能を有しない非交換性のカチオンも少な
からず層間に含まれており、これらもまた無機灰分中に
残留する。さらに、層状珪酸塩には様々のタイプのもの
があり、その層間に含まれるイオン交換性カチオン及び
非交換性カチオンの量にはばらつきがあり、イオン交換
率を調べるには非常に煩雑な実験操作と測定とを要す
る。
【0017】本発明における、分子レベルでポリアミド
樹脂中に分散された珪酸塩層は、具体的には、層間のイ
オン交換性カチオンがアルカリ金属である層状珪酸塩を
用いることによって得ることができる。かかるアルカリ
金属としてはリチウムやナトリウム等があるが、工業的
に利用可能な層状珪酸塩のイオン交換性カチオンはナト
リウムであるのが一般的である(これをナトリウム型と
呼ぶ)。
【0018】そこで、種々のナトリウム型の層状珪酸塩
を用いて得られたポリアミド複合材料について、そのイ
オン交換率を調べた結果、無機灰分中のナトリウム成分
量が後述する範囲内にあるときに、十分なイオン交換率
が達成されており、珪酸塩層の分散度が高まった結果、
機械的特性、耐熱性、寸法安定性や伸度特性に優れるポ
リアミド複合材料が得られることが判明した。すなわち
無機灰分中のアルカリ金属含有量は分散度の簡易的な指
標として利用できるのである。
【0019】本発明におけるポリアミド複合材料は、そ
の無機灰分中に含有されるナトリウム量が以下の範囲内
にあることが必要である。すなわち、モンモリロナイト
の場合、無機灰分中のナトリウム含有量が 2.1重量%以
下、膨潤性フッ素雲母の場合、無機灰分中のナトリウム
含有量が 2.7重量%以下、バーミキュライトの場合、無
機灰分中のナトリウム含有量が 1.7重量%以下、及びヘ
クトライトの場合、無機灰分中のナトリウム含有量が
1.5重量%以下である。さらにより好ましくは、モンモ
リロナイトの場合、無機灰分中のナトリウム含有量が
1.6重量%以下、膨潤性フッ素雲母の場合、無機灰分中
のナトリウム含有量が 2.2重量%以下、バーミキュライ
トの場合、無機灰分中のナトリウム含有量が 1.0重量%
以下、及びヘクトライトの場合、無機灰分中のナトリウ
ム含有量が 1.1重量%以下であることが望ましい。これ
らの値がそれぞれの層状珪酸塩に応じた特定の含有量を
超えると、いずれの場合も機械的特性、耐熱性、寸法安
定性や伸度特性等のバランスのとれたポリアミド複合材
料が得られない。
【0020】本発明におけるポリアミド樹脂とは、アミ
ノカルボン酸、ラクタムあるいはジアミンとジカルボン
酸(それらの一対の塩も含まれる。)とから形成される
アミド結合を有する重合体を意味する。
【0021】上記のポリアミド樹脂を形成するモノマー
としては、アミノカルボン酸としては、6−アミノカル
ボン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン
酸、パラアミノメチル安息香酸等がある。ラクタムとし
ては、ε−カプロラクタム、ω−ウンデカノラクタム、
ω−ラウロラクタム等がある。ジアミンとしては、テト
ラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ウンデ
カメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4-
/2,4,4-トリメチルヘキサメチレンジアミン、5-メチル
ノナメチレンジアミン、2,4-ジメチルオクタメチレンジ
アミン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジア
ミン、1,3-ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1-ア
ミノ-3-アミノメチル-3,5-トリメチルシクロヘキサン、
ビス(4-アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(3-メチ
ル-4-アミノシクロヘキシル)メタン、2,2-ビス(4-ア
ミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(アミノプロピ
ル)ピペラジン、アミノエチルピペラジン等がある。ジ
カルボン酸としては、アジピン酸、スベリン酸、アゼラ
イン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、テレフタ
ル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、2-クロ
ロテレフタル酸、2-メチルテレフタル酸、5-メチルイソ
フタル酸、5-ナトリウムスルホイソフタル酸、ヘキサヒ
ドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ジグリ
コール酸等がある。またこれらのジアミンとジカルボン
酸は一対の塩として用いることもできる。
【0022】また、ポリアミド樹脂の好ましい例として
は、ポリカプロアミド(ナイロン6)、ポリテトラメチ
レンアジパミド(ナイロン46)、ポリヘキサメチレンア
ジパミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチレンセバカミ
ド(ナイロン610 )、ポリヘキサメチレンドデカミド
(ナイロン612 )、ポリウンデカメチレンアジパミド
(ナイロン116 )、ポリウンデカミド(ナイロン11)、
ポリドデカミド(ナイロン12)、ポリトリメチルヘキサ
メチレンテレフタルアミド(ナイロンTMDT)、ポリヘキ
サメチレンイソフタルアミド(ナイロン6I)、ポリヘキ
サメチレンテレフタル/イソフタルアミド(ナイロン6T
/6I)、ポリビス(4-アミノシクロヘキシル)メタンド
デカミド(ナイロンPACM12)、ポリビス(3-メチル-4-
アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド(ナイロンジ
メチルPACM12)、ポリメタキシリレンアジパミド(ナイ
ロンMXD6)、ポリウンデカメチレンテレフタルアミド
(ナイロン11T )、ポリウンデカメチレンヘキサヒドロ
テレフタルアミド〔ナイロン11T(H)〕又はこれらの共重
合ポリアミド、混合ポリアミド等がある。中でも、ナイ
ロン6又はその共重合体、ナイロン11又はその共重合
体、ナイロン12又はその共重合体、ナイロン66又はその
共重合体が好ましい。
【0023】上記のポリアミドの相対粘度は、溶媒とし
て96重量%濃硫酸を用い、温度25℃、濃度1g/dlの条件
で求めた値で、1.5 〜5.0 の範囲にあることが好まし
い。この相対粘度が 1.5未満のものでは、成形品等に加
工した際の機械的強度が低下する。一方、この相対粘度
が 5.0を超えるものでは、成形性が著しく低下する。
【0024】本発明に用いる層状珪酸塩は、珪酸塩を主
成分とする負に帯電した層とその層間に介在するイオン
交換能を有するナトリウムイオンとからなる構造を有す
るものであり、後述する方法で求めた陽イオン交換容量
が、50〜200 ミリ当量/100gの範囲にあることが望まし
い。この陽イオン交換容量が50ミリ当量/100g 未満のも
のでは、重合時に層状珪酸塩の劈開が十分に進行しない
場合がある。一方、この陽イオン交換容量が 200ミリ当
量/100g を超えるものでは、層間の結合力が強固なた
め、層状珪酸塩の劈開が困難な場合がある。
【0025】かかる層状珪酸塩としては、天然に産出す
るものであっても、人工的に合成あるいは変成されたも
のでもよく、本発明においてはモンモリロナイト、膨潤
性フッ素雲母、バーミキュライト及びヘクトライト等で
あることが必要である。
【0026】本発明におけるモンモリロナイトは次式で
示されるもので、天然に産出するものを精製することに
より得ることができる。 Ma Si4(Al2-a Mga ) O10(OH)2・nH2O (式中、Mはナトリウムカチオンを表し、0.25≦a≦0.
6 である。また、層間のイオン交換性カチオンと結合し
ている水分子の数は、カチオン種や湿度等の条件に応じ
て変わりうるので、これ以降、式中ではnH2O で表すこ
とにする。) また、モンモリロナイトには次式群で表される、マグネ
シアンモンモリロナイト、鉄モンモリロナイト、鉄マグ
ネシアンモンモリロナイトの同型イオン置換体も存在
し、これらを用いてもよい。 Ma Si4(Al1.67-a Mg0.5+a) O10(OH)2・nH2O Ma Si4(Fe2-a 3+ Mg a ) O10(OH)2・nH2O Ma Si4(Fe1.67-a 3+ Mg0.5+a) O10(OH)2・nH2O (式中、Mはナトリウムカチオンを表し、0.25≦a≦0.
6 である。)
【0027】通常、モンモリロナイトは、その層間にナ
トリウムやカルシウム等のイオン交換性カチオンを有す
るが、その含有比率は産地によって異なる。本発明にお
いては、イオン交換処理等によって層間のイオン交換性
カチオンがナトリウムに置換されていることが必要であ
る。また、水ひ処理により精製したモンモリロナイトを
用いることが好ましい。
【0028】本発明における膨潤性フッ素雲母は次式で
示されるもので、容易に合成できるものである。 α(MF)・β(aMgF2・bMgO)・γSiO2 (式中、Mはナトリウムを表し、α、β、γ、a及びb
は各々計数を表し、0.1≦a≦2、2≦β≦3.5 、0≦
γ≦4、0≦a≦1、0≦b≦1、a+b=1であ
る。)
【0029】このような膨潤性フッ素雲母の製造法とし
ては、例えば、酸化珪素と酸化マグネシウムと各種フッ
化物とを混合し、その混合物を電気炉あるいはガス炉中
で1400〜1500℃の温度範囲で完全に溶融し、その冷却過
程で反応容器内にフッ素雲母を結晶成長させる、いわゆ
る溶融法とがある。
【0030】また、タルクを出発物質として用い、これ
にアルカリ金属イオンをインターカレーションして膨潤
性フッ素雲母を得る方法がある(特開平2-149415号公
報)。この方法では、タルクに珪フッ化物アルカリある
いはフッ化アルカリを混合し、磁製ルツボ内で 700〜12
00℃で短時間加熱処理することによって膨潤性フッ素雲
母を得ることができる。具体的には、得られた膨潤性フ
ッ素雲について広角X線回折測定を行い、膨潤性フッ素
雲母の厚み方向に起因するピークが、アルカリ金属イオ
ンの挿入に伴い12〜13Åを示すようになることによって
確認することができる。この際、タルクと混合する珪フ
ッ化アルカリあるいはフッ化物の量は、混合物全体の10
〜35重量%の範囲が好ましく、この範囲をはずれる場合
は膨潤性フッ素雲母の生成率が低下するので好ましくな
い。
【0031】上記の膨潤性フッ素雲母を得るためには、
珪フッ化物アルカリ又はフッ化アルカリのアルカリ金属
はナトリウムであることが必要である。また、アルカリ
金属のうち、カリウムの場合には膨潤性フッ素雲母が得
られないが、ナトリウムと併用し、かつ限定された量で
あれば膨潤性を調節する目的で用いることも可能であ
る。さらに、膨潤性フッ素雲母系鉱物を製造する工程に
おいて、アルミナを少量配合し、生成する膨潤性フッ素
雲母の膨潤性を調整することも可能である。
【0032】本発明におけるバーミキュライトは次式で
表されるもので、天然に産出するものを精製したもの又
は合成することによって得ることができる。 Mga/2(Si4-a Ala ) Al2 O10(OH)2・nH2O 又は Mga/2(Si4-a Ala ) Mg3 O10(OH)2・nH2O (式中、0.6 ≦a≦0.9 である。)
【0033】通常、バーミキュライトは、その層間にマ
グネシウム等のイオン交換性カチオンを有するが、この
ままでは限定的な膨潤能しか示さない。従って本発明に
おいては、イオン交換処理によって、層間のイオン交換
性カチオンがナトリウムに置換されていることが必要で
ある。
【0034】本発明におけるヘクトライトは次式で表さ
れるもので、天然品の精製物又は合成品として得ること
ができる。 Ma Si4(Mg3-a Lia ) O10(OH)2・nH2O (式中、Mはナトリウムカチオンを表し、0.25≦a≦0.
6 である。また、式中のヒドロキシル基はフッ素に置換
されたものでもよい。)
【0035】通常、ヘクトライトの層間に存在するイオ
ン交換性カチオンは、特に天然に産出するものの場合、
種々のアルカリ金属やアルカリ土類金属からなり、その
含有比率は産地によって異なる。本発明においては、天
然品、合成品を問わず、層間のイオン交換性カチオンが
ナトリウムに置換されていることが必要である。
【0036】本発明のポリアミド複合材料における層状
珪酸塩の配合量は、ポリアミド樹脂100 重量部に対し
て、0.1 〜20重量部とすることが好ましい。この配合量
が 0.1重量部未満では、層状珪酸塩によるポリアミド樹
脂マトリックスの補強効果が小さく、機械的強度や耐熱
性に優れたポリアミド複合材料が得られない。一方、こ
の配合量が20重量部を超えると、ポリアミド複合材料の
伸度特性が低下し、機械的強度や耐熱性とバランスのと
れた成形品、フィルム、シート及び繊維が得られない。
【0037】次に、本発明のポリアミド複合材料の製造
方法について説明する。まず第一の方法として、層状珪
酸塩中に含まれるナトリウム量が、モンモリロナイトの
場合 2.1重量%以下、膨潤性フッ素雲母の場合 2.7重量
%以下、バーミキュライトの場合 1.7重量%以下、及び
ヘクトライトの場合 1.5重量%以下にまでイオン交換処
理をせしめた層状珪酸塩(以下、これらをまとめて「イ
オン交換層状珪酸塩」という。)の存在下で、ポリアミ
ドを形成するモノマーを上記した範囲内で混合し、次い
で前記モノマーを重合することが挙げられる。この際、
重合は、温度 240〜300℃、圧力2〜30kg/cm2で、1〜1
5時間の範囲で行う。
【0038】前記したイオン交換層状珪酸塩を得るに
は、例えば、原料となる前記層状珪酸塩の陽イオン交換
容量に対して1倍モル以上の酸、及び酸と反応して有機
カチオンを形成する化合物を水の存在下に混合し、60℃
以上の温度で処理する方法を例示することができる。こ
のようにして得られるイオン交換層状珪酸塩は、水の量
に応じて水溶液から含水状態のいずれの状態であって
も、単離して乾燥した状態であってもよい。なお、前記
したイオン交換処理を行うに当たっては、ホモジナイザ
ー等の高回転・高剪断が得られる攪拌装置あるいは超音
波照射装置等を用いるか、オートクレーブ中で処理する
ことが望ましい。
【0039】上記酸としては、pKa(25℃、水中での
値)が0〜6又は負の酸であることが好ましい。pKaが
6を超える酸では、プロトンの放出量が少ないため、成
形品にしたときの機械的強度や耐熱性等の向上効果が乏
しいものとなる。
【0040】このような酸としては、有機酸でも無機酸
であってもよく、具体的には、安息香酸、セバシン酸、
ギ酸、酢酸、クロル酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオ
ロ酢酸、亜硝酸、リン酸、亜リン酸、塩酸、臭化水素
酸、ヨウ化水素酸、硝酸、硫酸、過塩素酸、フルオロス
ルホン酸−ペンタフルオロアンチモン(1:1)〔アル
ドリッチ社製「マジックアシッド」(登録商標)〕、フ
ルオロアンチモン酸等が挙げられる。
【0041】また、上記酸と反応して有機カチオンを形
成する化合物としては、下記式で示されるアミノカル
ボン酸、下記式で示されるラクタム、下記式で示さ
れるホスフィン系化合物及び下記式で示されるスルフ
ィド系化合物等が挙げられ、中でもアミノカルボン酸及
びラクタムが好ましい。
【0042】
【化1】
【0043】上記したアミノカルボン酸の具体例として
は、6−アミノカルボン酸、10−アミノデカン酸、11−
アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、18−アミ
ノステアリン酸等が挙げられ、ラクタムの具体例として
は、ε−カプロラクタム、ω−ウンデカノラクタム、ω
−ラウロラクタム等が挙げられる。
【0044】次に第二の方法としては、前記した配合量
の範囲内に含まれる前記層状珪酸塩及び、該層状珪酸塩
の陽イオン交換容量に対して 0.5倍モル以上のpKa(25
℃、水中での値)が0〜6又は負の酸の存在下でポリア
ミドを形成可能なモノマーを重合した後、熱水処理する
ことが挙げられる。この際、重合は、温度 240〜300
℃、圧力2〜30kg/cm2で、1〜5時間の範囲で行い、重
合時に前記酸を添加してもよい。酸を添加することによ
って、層状珪酸塩の珪酸塩層のポリアミド樹脂マトリッ
クス中への分散が促進され、より高剛性で高耐熱性の成
形品とすることのできるポリアミド複合材料が得られ
る。また、本方法でポリアミド複合材料を製造する場
合、重合後得られたポリアミド複合材料を熱水処理する
ことにより、残留するモノマーやオリゴマー及び副生す
るアルカリ金属塩を除去する工程が必要である。
【0045】上記ポリアミド複合材料の製造方法におけ
る酸の添加量は、使用した前記層状珪酸塩の陽イオン交
換容量に対して5倍モル以下となるようにすることが好
ましく、0.5 〜2倍モル量とすることがより好ましい。
この添加量が5倍モルを超えると、重合時に分子量の増
大に長時間を要するようになり、また得られたポリアミ
ド複合材料を用いて成形品やフィルム等としたときの機
械的強度や耐熱性の向上効果が乏しいものとなる。
【0046】また、重合に先立って、ポリアミド 100重
量部を形成するモノマーの一部に、予め前記した配合量
の範囲内に含まれる前記層状珪酸塩の仕込量の全量と酸
の仕込量の全量とを混合させた後、残りのモノマーを混
合し、該モノマーを重合するモノマーの分割添加重合法
により、本発明におけるポリアミド複合材料の無機灰分
中に含まれるアルカリ金属含有量を低くすることができ
る。上記の重合に先立っての仕込み原料の混合には、ホ
モジナイザー等の高回転・高剪断が得られる攪拌装置あ
るいは超音波照射装置等を用いるか、オートクレーブ中
で処理することが望ましい。
【0047】さらに第三の方法は、前記した方法によっ
て調製されたイオン交換層状珪酸塩と、前記したポリア
ミド樹脂とを溶融混練することである。この方法によっ
ても機械的特性、耐熱性、寸法安定性や伸度特性等のバ
ランスのとれたポリアミド複合材料が得られる。この際
に用いられるイオン交換層状珪酸塩は、必ずしも単離・
乾燥された状態でなくてもよく、本発明の特性を損なわ
ない範囲なら少量の水分を含んだ状態であってもよい。
また、溶融混練は、二軸押出機を用い、温度 240〜300
℃の範囲で行うことが好ましい。
【0048】本発明のポリアミド複合材料には、その特
性を大きく損なわない限りにおいて、熱安定剤、酸化防
止剤、強化剤、顔料、耐候剤、難燃剤、可塑剤、離型剤
等が添加されていてもよく、これらは、重合時あるいは
得られたポリアミド複合材料を溶融混練もしくは溶融成
形する際に加えられる。
【0049】熱安定剤や酸化防止剤としては、例えばヒ
ンダードフェノール類、リン化合物、ヒンダードアミン
類、イオウ化合物、銅化合物、アルカリ金属のハロゲン
化物あるいはこれらの混合物が挙げられる。
【0050】強化剤としては、例えばクレー、タルク、
炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、ワラストナイト、シリカ、
アルミナ、酸化マグネシウム、珪酸カルシウム、アルミ
ン酸ナトリウム、アルミノ珪酸ナトリウム、珪酸マグネ
シウム、ガラスバルーン、カーボンブラック、酸化亜
鉛、三酸化アンチモン、ゼオライト、ハイドロタルサイ
ト、金属繊維、金属ウィスカー、セラミックウィスカ
ー、チタン酸カリウムウィスカー、窒化ホウ素、グラフ
ァイト、ガラス繊維、炭素繊維等が挙げられる。
【0051】さらに、ポリアミド複合材料には、他の熱
可塑性重合体が混合されていてもよく、これらはポリア
ミド複合材料を溶融混練もしくは溶融成形する際に加え
られる。熱可塑性重合体としては、例えばポリブタジエ
ン、ブタジエン/スチレン共重合体、アクリルゴム、エ
チレン/プロピレン共重合体、エチレン/プロピレン/
ジエン共重合体、天然ゴム、塩素化ブチルゴム、塩素化
ポリエチレン等のエラストマー又はこれらの無水マレイ
ン酸等による酸変性物、スチレン/無水マレイン酸共重
合体、スチレン/フェニルマレイミド共重合体、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ブタジエン/アクリロニトリ
ル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリアセタール、ポリフッ化ビニリデン、ポリス
ルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルス
ルホン、フェノキシ樹脂、ポリフェニレンエーテル、ポ
リメチルメタクリレート、ポリエーテルケトン、ポリカ
ーボネート、ポロテトラフルオロエチレン、ポリアリレ
ート等が挙げられる。
【0052】本発明のポリアミド複合材料は、射出成
形、押出し成形、吹き込み成形、焼結成形等の熱溶融成
形法により各種の成形品にすることができる。得られた
成形品は、機械的強度、耐熱性及び寸法安定性がポリア
ミド単独の場合に比べて顕著に改良され、また吸水によ
る機械的性質や寸法の変化が少ない。さらに、従来品に
比して、引張伸度が大きく、かつそのばらつきの小さい
成形品とすることができるので、電気・電子機器分野に
おけるスイッチやコネクター等の機構部品やハウジング
類、自動車分野におけるアンダーボンネット部品や外装
部品、外板部品やリフレクター等の光学部品等、あるい
は機械分野におけるギヤやベアリングリテーナー等に好
適に利用できる。
【0053】また本発明のポリアミド複合材料は、チュ
ーブラー法やT−ダイ法あるいは溶液キャスティング法
等によりフィルムあるいはシートにすることもできる。
得られたフィルムやシートは機械的強度、耐熱性及び寸
法安定性に優れ、さらにガスバリア性も従来品に比して
大きく改善されている。
【0054】さらに、本発明のポリアミド複合材料は、
常法によって溶融紡糸、延伸し、必要に応じて熱セット
することにより繊維にすることもできる。得られた繊維
は、優れた強度、弾性率を有し、かつ乾熱収縮率や熱水
収縮率が小さいため、円形、中空、星形等の異型断面の
ものに好適である。
【0055】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。なお、実施例並びに比較例で用いた原料及び
性能試験の測定法は、次の通りである。 1.原料 (1) モンモリロナイト 山形県産の天然モンモリロナイトを水ひ処理により精製
したクニミネ工業社製の高純度モンモリロナイト「クニ
ピア-F」を用いた。また、後述する方法で求めた陽イオ
ン交換容量は 115ミリ当量/100gであった。 (2) 膨潤性フッ素雲母(以下「フッ素雲母」という。) ボールミルにより平均粒径が4μmとなるように粉砕し
たタルクに対し、平均粒径が同じく4μmの珪フッ化ナ
トリウムを全量の15重量%となるように混合し、これを
磁製ルツボに入れ、電気炉にて 850℃で1時間反応させ
ることにより合成した。この粉末について、広角X線回
折測定(理学電機社製、広角X線回折装置RAD-rB型を使
用)を行った結果、原料タルクのc軸方向の厚み 9.2Å
に対するピークは消失し、フッ素雲母の生成を示す12〜
13Åに対応するピークが認められた。また、後述する方
法で求めた陽イオン交換容量は 110ミリ当量/100gであ
った。
【0056】2.測定法 (a) 各種層状珪酸塩の陽イオン交換容量(ミリ当量/10
0g) 日本ベントナイト工業会標準試験方法によるベントナイ
ト(粉状)の陽イオン交換容量測定方法(JBAS-106-77
)に基づいて求めた。すなわち、浸出液容器、浸出管
及び受器を縦方向に連結した装置を用いて、まず始め
に、各種層状珪酸塩をpHを7に調整した1N酢酸アンモ
ニウム水溶液により、その層間カチオンの全てを NH4 +
に交換する。その後、水とエチルアルコールを用いて十
分に洗浄してから、前記 NH4 + 型の層状珪酸塩を10重量
%の塩化カリウム水溶液中に浸し、試料中の NH4 + をK
+ に交換する。引き続いて、前記イオン交換反応に伴っ
て浸出した NH4 + を 0.1N水酸化ナトリウム水溶液で滴
定することによって原料層状珪酸塩の陽イオン交換容量
(ミリ当量/100g)求めた。また、本発明における層状
珪酸塩は全てアルカリ金属がイオン交換能を有するカチ
オンとして層間に存在するため、これらの陽イオン交換
容量は1ミリ当量/100g=1ミリモル/100gに相当す
る。 (b) 無機灰分率 乾燥した樹脂ペレットを磁製ルツボに精秤し、500 ℃に
保持した電気炉で15時間焼却処理した後の残渣を無機灰
分とした。無機灰分率は次式より求めた 無機灰分率(重量%)=〔(無機灰分重量)/(全試料
の重量)〕×100 (c) 無機灰分中のナトリウム量 (b) において得られた無機灰分を用い、理学電機社製 S
ystem3370Eを用いた蛍光X線分析法による元素分析から
ナトリウムの定量を行い、重量%単位で示した。 (d) ポリアミド複合材料の相対粘度 96重量%濃硫酸中に、ポリアミド複合材料の乾燥ペレッ
トの濃度が1g/dlになるように溶解し、温度25℃で測定
した。 (e) ポリアミド複合材料中の層状珪酸塩の分散性 曲げ強度測定用の試験片から小さく切り出したサンプル
をエポキシ樹脂に包埋し、ダイヤモンドナイフにて超薄
切片に切り出したものについて、透過型電子顕微鏡(日
本電子製、JEM-200CX 型、加速電圧 100kV)で撮影した
電子顕微鏡写真観察から、ポリアミドマトリックス中に
分散した層状珪酸塩の珪酸塩層のおおよその大きさを求
めることによりその分散性を評価した。 (f) 試験片の引張強度、引張弾性率及び引張伸度 ASTM D-638に基づいて測定した。 (g) 試験片の曲げ強度及び曲げ弾性率 ASTM D-790に基づいて測定した。 (h) 試験片のアイゾット衝撃強度 ASTM D-256に基づいて、厚み 3.2mmの試験片に所定の深
みのノッチをつけて測定した。 (i) 試験片の熱変形温度 ASTM D-648に基づいて、荷重 1.86MPaで測定した。
【0057】実施例1 フッ素雲母300g(陽イオン交換容量は0.33モルに相当す
る)を、予めε−カプロラクタム 74.6g(0.66モル)、
水10kg及び85重量%リン酸水溶液 76.1g(0.66モル)を
90℃で加熱混合して得た溶液中に加え、90℃に保持下、
ホモジナイザーを用いて1時間攪拌し、イオン交換フッ
素雲母を含む混合液を得た。イオン交換フッ素雲母は、
ブフナー漏斗を用いて濾過―水洗を繰り返すことにより
回収し、乾燥、粉砕した。次いで、ε−カプロラクタム
10kgと水1kgとを仕込んでおいた内容積30リットルのオ
ートクレーブに、上記イオン交換フッ素雲母200gを入
れ、260 ℃に加熱し、5kg/cm2の圧力まで昇圧した。そ
の後、徐々に水蒸気を放出しつつ、圧力5kg/cm2、温度
260℃に保持したまま2時間重合した後、1時間かけて
常圧まで放圧し、さらに40分間重合した。重合が終了し
た時点で、上記の反応生成物をストランド状に払い出
し、冷却、固化後、切断してナイロン6複合材料のペレ
ットを得た。次いで、このペレットを95℃の熱水で8時
間精練を行い残留モノマーやオリゴマーを除去した後、
乾燥した。この乾燥ペレットを射出成形機(三菱重工業
社製、125/75MS型)を用い、シリンダ温度 260℃、金型
温度70℃、射出時間6秒、冷却時間10秒で射出成形を行
い、厚み 3.2mmの試験片を作成し物性試験を行った。
【0058】実施例2 モンモリロナイト300g(陽イオン交換容量は0.35モルに
相当する)を、予めε−カプロラクタム 79.1g(0.70モ
ル)、水10kg及び85重量%リン酸水溶液 80.7g(0.70モ
ル)を90℃で加熱混合して得た溶液中に加え、90℃に保
持下、ホモジナイザーを用いて1時間攪拌し、イオン交
換モンモリロナイトを含む混合液を得た。イオン交換モ
ンモリロナイトは、ブフナー漏斗を用いて濾過―水洗を
繰り返すことにより回収し、乾燥、粉砕した。次いで、
ε−カプロラクタム10kgと水1kgとを仕込んでおいた内
容積30リットルのオートクレーブに、上記イオン交換モ
ンモリロナイト200gを入れ、実施例1と同様にして重合
し、ナイロン6複合材料のペレットを得た。次いで、こ
のペレットを95℃の熱水で8時間精錬を行い、残留モノ
マーやオリゴマーを除去した後、乾燥し、実施例1と同
様にして厚み 3.2mmの試験片を作成し、物性試験に供し
た。
【0059】実施例3 フッ素雲母300g(陽イオン交換容量は0.33モルに相当す
る)を、予め12−アミノドデカン酸142g(0.66モル)、
水10kg及び85重量%リン酸水溶液 76.1g(0.66モル)を
90℃で加熱混合して得た溶液中に加え、90℃に保持下、
ホモジナイザーを用いて1時間攪拌し、イオン交換フッ
素雲母を含む混合液を得た。イオン交換フッ素雲母は、
ブフナー漏斗を用いて濾過―水洗を繰り返すことにより
回収し、乾燥、粉砕した。次いで、ε−カプロラクタム
10kgと水1kgとを仕込んでおいた内容積30リットルのオ
ートクレーブに上記イオン交換フッ素雲母220gを入れ、
実施例1と同様にして重合し、ナイロン6複合材料のペ
レットを得た。次いで、このペレットを95℃の熱水で8
時間精練を行い、残留モノマーやオリゴマーを除去した
後、乾燥し、実施例1と同様にして厚み 3.2mmの試験片
を作成し、物性試験に供した。
【0060】実施例4 モンモリロナイト300g(陽イオン交換容量は0.35モルに
相当する)を、予め12−アミノドデカン酸150g(0.70モ
ル)、水10kg及び85重量%リン酸水溶液 80.7g(0.70モ
ル)を90℃で加熱混合して得た溶液中に加え、90℃に保
持下、ホモジナイザーを用いて1時間攪拌し、イオン交
換モンモリロナイトを含む混合液を得た。イオン交換モ
ンモリロナイトは、ブフナー漏斗を用いて濾過―水洗を
繰り返すことにより回収し、乾燥、粉砕した。次いで、
ε−カプロラクタム10kgと水1kgとを仕込んでおいた内
容積30リットルのオートクレーブに、上記イオン交換モ
ンモリロナイト220gを入れ、実施例1と同様にして重合
し、ナイロン6複合材料のペレットを得た。次いで、こ
のペレットを95℃の熱水で8時間精練を行い、残留モノ
マーやオリゴマーを除去した後、乾燥し、実施例1と同
様にして厚み 3.2mmの試験片を作成し、物性試験に供し
た。
【0061】比較例1 フッ素雲母300g(陽イオン交換容量は0.33モルに相当す
る)を、予めε−カプロラクタム3.7g(0.033 モル)、
水10kg及び85重量%リン酸水溶液3.8g(0.033モル)を
室温で混合して得た溶液中に加え、90℃に保持下、ホモ
ジナイザーを用いて1時間攪拌し、イオン交換フッ素雲
母を含む混合液を得た。このイオン交換フッ素雲母をブ
フナー漏斗を用いて濾過―水洗を繰り返すことにより回
収し、乾燥、粉砕後、得られた該イオン交換フッ素雲母
180gをオートクレーブに入れた他は、実施例1と同様に
してナイロン6複合材料のペレットを得た。その後、こ
のペレットを95℃の熱水で8時間精練を行い、残留モノ
マーやオリゴマーを除去した後、乾燥し、実施例1と同
様にして厚み 3.2mmの試験片を作成し、物性試験に供し
た。
【0062】比較例2 モンモリロナイト300g(陽イオン交換容量は0.35モルに
相当する)を、予めε−カプロラクタム3.9g(0.035 モ
ル)、水10kg及び85重量%リン酸水溶液4.0g(0.035 モ
ル)を室温で混合して得た溶液中に加え、90℃に保持
下、ホモジナイザーを用いて十分攪拌し、イオン交換モ
ンモリロナイトを含む混合液を得た。このイオン交換モ
ンモリロナイトをブフナー漏斗を用いて濾過―水洗を繰
り返すことにより回収し、乾燥、粉砕後、得られた該イ
オン交換モンモリロナイト180gをオートクレーブに入れ
た他は、実施例1と同様にしてナイロン6複合材料のペ
レットを得た。その後、このペレットを95℃の熱水で8
時間精練を行い、残留モノマーやオリゴマーを除去した
後、乾燥し、実施例1と同様にして厚み 3.2mmの試験片
を作成し、物性試験に供した。
【0063】実施例1〜4及び比較例1〜2におけるナ
イロン6複合材料の無機灰分率、相対粘度、無機灰分中
のナトリウム量及び試験片の物性値を表1にまとめて示
す。
【0064】
【表1】
【0065】実施例5 ε−カプロラクタム1kg(全モノマー量の10重量%に相
当する)を水2kgに溶かした溶液、フッ素雲母200g(陽
イオン交換容量は0.22モルに相当する)及び85重量%リ
ン酸水溶液 38g(0.33モル)を室温で混合し、90℃に保
持下、ホモジナイザーを用いて1時間攪拌してイオン交
換フッ素雲母を含む混合液を得た。この混合液を予め9
kgのε−カプロラクタムを仕込んでおいた内容積30リッ
トルのオートクレーブに入れ、260 ℃に加熱し、5kg/c
m2の圧力まで昇圧した。その後、徐々に水蒸気を放出し
つつ、圧力5kg/cm2、温度 260℃に保持したまま2時間
重合した後、1時間かけて常圧まで放圧し、さらに40分
間重合し、実施例1と同様にしてナイロン6複合材料の
ペレットを得た。次いで、このペレットを95℃の熱水で
8時間処理を行い、残留モノマーやオリゴマー及び副生
したアルカリ金属塩を除去した後、乾燥し、実施例1と
同様にして厚み 3.2mmの試験片を作成し、物性試験に供
した。
【0066】実施例6 フッ素雲母200gの代わりにモンモリロナイト200g(陽イ
オン交換容量は0.23モルに相当する)を用い、85重量%
リン酸水溶液を 39.8g(0.35モル)に変えた他は、実施
例5と同様にしてナイロン6複合材料のペレットを得
た。次いで、このペレットを95℃の熱水で8時間処理
し、残留モノマーやオリゴマー及びアルカリ金属塩を除
去した後、乾燥し、実施例1と同様にして厚み 3.2mmの
試験片を作成し、物性試験に供した。
【0067】実施例7 ω−ラウロラクタム1kg(全モノマー量の10重量%に相
当する)を水2kgに分散させた混合液、フッ素雲母200g
(陽イオン交換容量は0.22モルに相当する)及び85重量
%リン酸水溶液 38.0g(0.33モル)を内容積10リットル
のオートクレーブ内に投入し、密閉下、160 ℃に保持し
て2時間攪拌し、イオン交換フッ素雲母を含む混合液を
得た。この混合液を、予め9kgのω−ラウロラクタムを
仕込んでおいた内容積30リットルのオートクレーブに入
れ、280 ℃に加熱し、23kg/cm2の圧力まで昇圧した。そ
の後、徐々に水蒸気を放出しつつ、圧力23kg/cm2、温度
290〜300 ℃に保持したまま12時間重合した後、1時間
かけて常圧まで放圧し、さらに40分間重合した。重合が
終了した時点で、前記の反応生成物をストランド状に払
い出し、冷却、固化後、切断してナイロン12複合材料の
ペレットを得た。次いで、このペレットを95℃の熱水で
8時間処理を行って、副生したアルカリ金属塩を除去し
た後、乾燥した。この乾燥ペレットを、射出成形機(三
菱重工業社製、125/75MS型)を用い、シリンダ温度 230
℃、金型温度70℃、射出時間6秒、冷却時間10秒で射出
成形を行い、厚み 3.2mmの試験片を作成し、物性試験に
供した。
【0068】比較例3 ε−カプロラクタム5kg(全モノマー量の50重量%に相
当する)を水2kgに溶かした溶液、フッ素雲母200g(陽
イオン交換容量は0.22モルに相当する)及び85重量%リ
ン酸水溶液6.3g(0.055 モル)を混合し、室温下、ホモ
ジナイザーを用いて10分間攪拌して混合液を得た。この
混合液を、予め5kgのε−カプロラクタムを仕込んでお
いた内容積30リットルのオートクレーブに入れ、260 ℃
に加熱し、3kg/cm2の圧力まで昇圧した。その後、徐々
に水蒸気を放出しつつ、圧力3kg/cm2、温度 260℃に保
持したまま2時間重合した後、1時間かけて常圧まで放
圧し、さらに40分間重合した。重合が終了した時点で、
前記の反応生成物をストランド状に払い出し、冷却、固
化後、切断してナイロン6複合材料からなる樹脂ペレッ
トを得た。次いで、このペレットを95℃の熱水で8時間
処理を行って、残留モノマーやオリゴマー及び副生した
アルカリ金属塩を除去した後、乾燥した。この乾燥ペレ
ットを用いて、実施例1と同様にして厚み 3.2mmの試験
片を作成し、物性試験に供した。
【0069】比較例4 フッ素雲母200gの代わりにモンモリロナイト200g(陽イ
オン交換容量は0.23モルに相当する)を用い、85重量%
リン酸水溶液を6.6g(0.058 モル)に変えた他は、比較
例3と同様にしてナイロン6複合材料のペレットを得
た。次いで、このペレットを95℃の熱水で8時間処理を
行って、残留モノマーやオリゴマー及び副生したアルカ
リ金属塩を除去した後、乾燥した。この乾燥ペレットを
用いて、実施例1と同様にして厚み 3.2mmの試験片を作
成し、物性試験に供した。
【0070】比較例5 内容積30リットルのオートクレーブにおいて、モンモリ
ロナイト200g(陽イオン交換容量は0.23モルに相当す
る)を水3kgに分散させ、これにε−カプロラクタム10
kg及び85重量%リン酸水溶液 23.6g(0.23モル)を添加
し、室温下、ホモジナイザーを用いて10分間攪拌して混
合液を得た。その後、この混合液を窒素気流下、260 ℃
に加熱し、3kg/cm2の圧力まで昇圧した。その後、徐々
に水蒸気を放出しつつ、圧力3kg/cm2、温度 260℃に保
持したまま3時間重合した後、1時間かけて常圧まで放
圧し、さらに40分間重合した。重合が終了した時点で、
前記の反応生成物をストランド状に払い出し、冷却、固
化後、切断してナイロン6複合材料のペレットを得た。
次いで、このペレットを95℃の熱水で8時間処理を行っ
て、残留モノマーやオリゴマー及び副生したアルカリ金
属塩を除去した後、乾燥した。この乾燥ペレットを用い
て、実施例1と同様にして厚み 3.2mmの試験片を作成
し、物性試験に供した。
【0071】比較例6 ω−ラウロラクタム2kg(全モノマー量の10重量%に相
当する)を水2kgに分散させた混合液、フッ素雲母200g
(陽イオン交換容量は0.22モルに相当する)及び85重量
%リン酸水溶液6.3g(0.055 モル)を混合し、室温下、
ホモジナイザーを用いて10分間攪拌して混合液を得た。
この混合液を、予め8kgのω−ラウロラクタムを仕込ん
でおいた内容積30リットルのオートクレーブに入れ、28
0 ℃に加熱し、23kg/cm2の圧力まで昇圧した。その後、
徐々に水蒸気を放出しつつ、圧力23kg/cm2、温度 290〜
300 ℃に保持したまま12時間重合した後、1時間かけて
常圧まで放圧し、さらに40分間重合した。重合が終了し
た時点で、前記の反応生成物をストランド状に払い出
し、冷却、固化後、切断してナイロン12複合材料のペレ
ットを得た。次いで、このペレットを95℃の熱水で8時
間処理を行って、副生したアルカリ金属塩を除去した
後、乾燥した。この乾燥ペレットを用いて、実施例7と
同様にして厚み 3.2mmの試験片を作成し、物性試験に供
した。
【0072】実施例5〜7及び比較例3〜6におけるナ
イロン6複合材料及びナイロン12複合材料の無機灰分
率、相対粘度、無機灰分中のナトリウム量及び試験片の
物性値を表2にまとめて示す。
【0073】
【表2】
【0074】実施例8 ε−カプロラクタム10kg、フッ素雲母200g(陽イオン交
換容量は0.22モルに相当する)、85重量%リン酸水溶液
50.7g(0.44モル)及び水1kgを内容積30リットルのオ
ートクレーブに入れ、 260℃に加熱し、15kg/cm2の圧力
まで昇圧した。その後、徐々に水蒸気を放出しつつ、圧
力15kg/cm2、温度 260℃に保持したまま2時間重合した
後、1時間かけて常圧まで放圧し、さらに40分間重合し
た。重合が終了した時点で、前記の反応生成物をストラ
ンド状に払い出し、冷却、固化後、切断してナイロン6
複合材料のペレットを得た。次いで、このペレットを95
℃の熱水で8時間処理を行って、残留モノマーやオリゴ
マー及び副生したアルカリ金属塩を除去した後、乾燥し
た。この乾燥ペレットを用いて、実施例1と同様にして
厚み 3.2mmの試験片を作成し、物性試験に供した。
【0075】実施例9 フッ素雲母200gの代わりにモンモリロナイト200g(陽イ
オン交換容量は0.23モルに相当する)を用い、85重量%
リン酸水溶液を 53.0g(0.46モル)に変えた他は、実施
例8と同様にしてナイロン6複合材料のペレットを得
た。次いで、このペレットを95℃の熱水で8時間処理を
行って、残留モノマーやオリゴマー及び副生したアルカ
リ金属塩を除去した後、乾燥した。この乾燥ペレットを
用いて、実施例1と同様にして厚み 3.2mmの試験片を作
成し、物性試験に供した。
【0076】実施例10 ω−ラウロラクタム10kg、フッ素雲母200g(全陽イオン
交換容量は0.22モルに相当する)、85重量%リン酸水溶
液 50.7g(0.44モル)及び水 1.5kgを内容積30リットル
のオートクレーブに入れ、280 ℃に加熱し、22kg/cm2
圧力まで昇圧した。その後、徐々に水蒸気を放出しつ
つ、圧力22kg/cm2、温度 290〜300 ℃に保持したまま12
時間重合した後、1時間かけて常圧まで放圧し、さらに
40分間重合した。重合が終了した時点で、前記の反応生
成物をストランド状に払い出し、冷却、固化後、切断し
てナイロン12複合材料のペレットを得た。次いで、この
ペレットを95℃の熱水で8時間処理を行って、副生した
アルカリ金属塩を除去した後、乾燥した。この乾燥ペレ
ットを用いて、実施例7と同様にして厚み 3.2mmの試験
片を作成し、物性試験に供した。
【0077】比較例7 ε−カプロラクタム10kg、フッ素雲母200g(陽イオン交
換容量は0.22モルに相当する)、85重量%リン酸水溶液
6.3g(0.055 モル)及び水1kgを内容積30リットルのオ
ートクレーブに入れ、攪拌しながら 260℃に加熱し、3
kg/cm2の圧力まで昇圧した。その後、徐々に水蒸気を放
出しつつ、圧力3kg/cm2、温度260 ℃に保持したまま2
時間重合した後、1時間かけて常圧まで放圧し、さらに
40分間重合し、実施例1と同様にしてナイロン6複合材
料のペレットを得た。次いで、このペレットを95℃の熱
水で8時間処理し、残留するモノマーやオリゴマー及び
副生したアルカリ金属塩を除去した後、乾燥し、実施例
1と同様にして厚み 3.2mmの試験片を作成し物性試験に
供した。
【0078】比較例8 フッ素雲母の代わりにモンモリロナイト200g(陽イオン
交換容量は0.23モルに相当する)を用い、85重量%リン
酸水溶液を6.6g(0.058 モル)に変えた他は、比較例6
と同様にしてナイロン6複合材料のペレットを得た。次
いで、このペレットを95℃の熱水で8時間処理し、残留
するモノマーやオリゴマー及び副生したアルカリ金属塩
を除去した後、乾燥し、実施例1と同様にして厚み 3.2
mmの試験片を作成し、物性試験に供した。
【0079】実施例8〜10及び比較例7〜8におけるナ
イロン6複合材料及びナイロン12複合材料の、無機灰分
率、相対粘度、無機灰分中のナトリウム量及び試験片の
物性値を表3にまとめて示す。
【0080】
【表3】
【0081】実施例11 実施例1と同様にして得たイオン交換フッ素雲母200gを
ナイロン6樹脂(ユニチカ社製、A1030BRL)と混合後、
二軸押出機(池貝鉄工社製、PCM-30型)を用い、シリン
ダ温度 260℃で溶融混練し、次いで、ストランド状に払
い出し、冷却、固化後、切断してナイロン6複合材料の
ペレットを得た。次に乾燥した上記ペレットを用いて、
実施例1と同様にして厚み 3.2mmの試験片を作成し、物
性試験に供した。
【0082】実施例12 実施例2と同様にして得たイオン交換モンモリロナイト
200gを用いた他は、実施例11と同様にしてナイロン6複
合材料のペレットを得た。次に乾燥した上記ペレットを
用いて、実施例1と同様にして厚み 3.2mmの試験片を作
成し、物性試験に供した。
【0083】実施例13 実施例1と同様にして得たイオン交換フッ素雲母200gを
ナイロン66樹脂(ユニチカ社製、A125J )と混合後、二
軸押出機(池貝鉄工社製、PCM-30型)を用い、シリンダ
温度 280℃で溶融混練し、次いで、ストランド状に払い
出し、冷却、固化後、切断してナイロン66複合材料のペ
レットを得た。次に乾燥した上記ペレットを用い、射出
成形機(三菱重工業社製、125/75MS型)を用い、シリン
ダ温度 280℃、金型温度70℃、射出時間6秒、冷却時間
10秒で射出成形を行い、厚み 3.2mmの試験片を作成し、
物性試験に供した。
【0084】比較例9 比較例1と同様にして得たイオン交換フッ素雲母180gを
用いた他は、実施例11と同様にしてナイロン6複合材料
のペレットを得た。次に乾燥した上記ペレットを用い
て、実施例1と同様にして厚み 3.2mmの試験片を作成
し、物性試験に供した。
【0085】比較例10 比較例2と同様にして得たイオン交換モンモリロナイト
180gを用いた他は、実施例11と同様にしてナイロン6複
合材料のペレットを得た。次に乾燥した上記ペレットを
用いて、実施例1と同様にして厚み 3.2mmの試験片を作
成し、物性試験に供した。
【0086】比較例11 比較例1と同様にして得たイオン交換フッ素雲母180gを
用いた他は、実施例13と同様にしてナイロン66複合材料
のペレットを得た。次に乾燥した上記ペレットを用い
て、実施例13と同様にして厚み 3.2mmの試験片を作成
し、物性試験に供した。
【0087】実施例11〜13及び比較例9〜11におけるナ
イロン6複合材料及びナイロン66複合材料の無機灰分
率、相対粘度、無機灰分中のナトリウム量及び試験片の
物性値を表4にまとめて示す。
【0088】
【表4】
【0089】なお、実施例1〜6、8、9、11、12で得
られたナイロン6複合材料をT−ダイキャスト法により
未延伸フィルム化した場合、従来品に比べ約2倍のガス
バリア性を有することが分かった。また、上記の各ナイ
ロン6複合材料を溶融紡糸、延伸し、繊維化した場合、
従来品に比べ極めて異型度の高い繊維が得られることも
判明した。
【0090】さらに、実施例1〜13において、曲げ強度
測定用の試験片について透過型電子顕微鏡写真観察を行
ったところ、層状珪酸塩の珪酸塩層の厚みは約1nmで、
長さは20〜40nmの範囲にあり、いずれの場合にもポリア
ミド中に分子レベルで均一に分散されていることが分か
った。
【0091】
【発明の効果】本発明によれば、高強度、高弾性率、高
耐熱性、高靱性で寸法安定性に優れ、かつ高伸度でその
ばらつきの小さい成形品、フィルム、シート及び繊維と
することのできるポリアミド複合材料を得ることができ
る。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年5月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】本発明における膨潤性フッ素雲母は次式で
示されるもので、容易に合成できるものである。 α(MF)・β(aMgF2・bMgO)・γSiO2 (式中、Mはナトリウムを表し、α、β、γ、a及びb
は各々計数を表し、0.1≦α≦2、2≦β≦3.5 、0≦
γ≦4、0≦a≦1、0≦b≦1、a+b=1であ
る。)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井田 孝 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株 式会社中央研究所内 (72)発明者 小島 和重 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株 式会社中央研究所内 (72)発明者 國領 佐知子 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株 式会社中央研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアミド樹脂にモンモリロナイトの珪
    酸塩層が分子レベルで分散されたポリアミド複合材料で
    あって、前記ポリアミド複合材料の無機灰分中に含有さ
    れるナトリウム成分が 2.1重量%以下であることを特徴
    とするポリアミド複合材料。
  2. 【請求項2】 ポリアミド樹脂に膨潤性フッ素雲母の珪
    酸塩層が分子レベルで分散されたポリアミド複合材料で
    あって、前記ポリアミド複合材料の無機灰分中に含有さ
    れるナトリウム成分が 2.7重量%以下であることを特徴
    とするポリアミド複合材料。
  3. 【請求項3】 ポリアミド樹脂にバーミキュライトの珪
    酸塩層が分子レベルで分散されたポリアミド複合材料で
    あって、前記ポリアミド複合材料の無機灰分中に含有さ
    れるナトリウム成分が 1.7重量%以下であることを特徴
    とするポリアミド複合材料。
  4. 【請求項4】 ポリアミド樹脂にヘクトライトの珪酸塩
    層が分子レベルで分散されたポリアミド複合材料であっ
    て、前記ポリアミド複合材料の無機灰分中に含有される
    ナトリウム成分が 1.5重量%以下であることを特徴とす
    るポリアミド複合材料。
  5. 【請求項5】 ポリアミド樹脂が、ナイロン6又はその
    共重合体、ナイロン11又はその共重合体、ナイロン12又
    はその共重合体あるいはナイロン66又はその共重合体の
    いずれかであることを特徴とする請求項1〜4記載のポ
    リアミド複合材料。
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