JPH11322337A - バタフライ状ルチル型酸化チタン及びその製造方法、並びにその用途 - Google Patents

バタフライ状ルチル型酸化チタン及びその製造方法、並びにその用途

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JPH11322337A
JPH11322337A JP13978998A JP13978998A JPH11322337A JP H11322337 A JPH11322337 A JP H11322337A JP 13978998 A JP13978998 A JP 13978998A JP 13978998 A JP13978998 A JP 13978998A JP H11322337 A JPH11322337 A JP H11322337A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の紫外線防御用酸化チタンに比べてUV
−A領域の紫外線防御効果及び透明性の両方に優れ、か
つ分散媒体中に容易に一次粒子まで分散する高分散性の
酸化チタンを製造する。 【解決手段】 硫酸チタニル溶液又は四塩化チタン溶液
を室温でアルカリ中和して得られるオルソチタン酸に塩
酸を添加して、TiO2 濃度80〜140g/L、塩酸
濃度90〜150g/Lに調整する際、温度を15〜3
0℃に保持しつつ塩酸を添加した後、25〜60℃に昇
温して合成反応を行うことにより、針状粒子が集合した
粒子構造体であって、透過型電子顕微鏡による観察で薄
片状のものが含まれていることを特徴とするバタフライ
状ルチル型酸化チタンを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バタフライ状の粒
子形状を有する酸化チタンに関し、更に詳しくは、高い
紫外線遮蔽効果と高い透明性及び分散性を有することに
より、日焼け止め化粧料、紫外線防止塗料、プラスチッ
クスなどの紫外線防止剤として有用なバタフライ状ルチ
ル型酸化チタンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、日焼け止め化粧料、紫外線防
止塗料、プラスチックス、ガラス等においては、紫外線
防止効果を高める粉末として、一次粒径が0.1μm以
下の微粒子酸化チタン粉末が汎用されている。
【0003】しかしながら、0.1μm以下の酸化チタ
ンは超微粒子であるため凝集を起こし易く、一次粒子ま
で均一に分散するためには多大な労力を必要とし、場合
によってはいくら分散しても一次粒子まで分散すること
は不可能なものであった。又、0.1μm以下の酸化チ
タンを含有する化粧料は、UV−B領域(280〜32
0nm)の紫外線防止には効果はあるものの、UV−A
領域(320〜400nm)の紫外線の防止にはほとん
ど効果のないものであり、このためUV−A領域の紫外
線を防止することを目的に配合料を増加させると、ザラ
ツキ、のびの悪さ等の使用感触の面で問題があった。
【0004】このように0.1μm以下の酸化チタンを
紫外線、特にUV−A遮蔽用に使用することには多くの
問題があるため、UV−A遮蔽用として長さが0.15
〜0.25μmであり、軸比が3〜9の紡錘状、又は、
前記粒径の紡錘状粒子が集合又は結合した粒子構造を有
する樹枝状の酸化チタンが開発された(特開平7−16
5423号公報,特開平9−175821号公報な
ど)。
【0005】しかし、このような酸化チタンはUV−A
の遮蔽という点では効果が高く、又、分散性は問題ない
ものであるが、紡錘状であるため透明性の点では劣り、
紫外線防御用粉末として使用した場合には白浮きしたり
白濁するという欠点があった。このような状況から、U
V−Aの遮蔽効果が高く、透明性を有し、且つ高分散性
の酸化チタンの出現が強く要望されている。
【0006】このような状況下において、本発明者ら
は、先に、硫酸チタニル溶液あるいは四塩化チタン溶液
をアルカリで中和して得られるオルソチタン酸を塩酸で
処理してルチル型酸化チタンを製造する方法において、
特定条件下で反応を行うと、針状粒子が集合した、辺が
0.05〜0.2μm、厚さ方向が0.02〜0.1μmで
比表面積90〜180m2/gの扇状のルチル型酸化チ
タンが、そして、この扇状酸化チタンを焼成すると盤状
酸化チタンが得られ、これらの粒子を化粧料、塗料、プ
ラスチックス等に分散した場合、容易に一次粒子まで分
散し、又、これらの粒子を含有する化粧料、塗料、プラ
スチックス等は、従来形状のルチル型酸化チタンに比
べ、透明性が良好で、紫外線、特にUV−A領域におけ
る防止効果が高いことの知見を得、平成9年2月28日
付けで特許出願した(特願平9−61840号)。
【0007】しかし、このような形状のルチル型酸化チ
タンにおいてはUV−Aの遮蔽効果をさらに高めるため
粒径を大きくすると厚さ方向の粒径も大きくなって透明
性が低下してしまうという不満があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、高い紫外線遮蔽効果(特にUV−A遮蔽効果)と高
い透明性の両方を兼ね備え、さらに高い分散性を有する
ことにより、日焼け止め化粧料、紫外線防止塗料、プラ
スチックス、ガラス等の紫外線防止剤として有用な酸化
チタンを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは良好なUV−A遮蔽性と透明性の両特性にお
いて満足できるルチル型酸化チタンを開発すべく鋭意検
討を進めた結果、オルソチタン酸に塩酸を添加するとき
の温度及び加水分解により酸化チタンを合成する場合の
酸化チタン濃度及び塩酸濃度を特定条件に設定すれば、
結晶子径が50〜90Åであって、且つ、一次粒径とし
て長径0.02〜0.05μm、軸比4〜20の極微細な
針状粒子が得られること、そして、塩酸添加時の温度条
件によってその針状粒子が集合して形成する粒子形状も
種々異なってくるが、特定の温度条件下においてバタフ
ライ状の粒子形状を有するルチル型酸化チタンが得ら
れ、さらに透過型電子顕微鏡による観察で薄片状のもの
が含まれ、このバタフライ状ルチル型酸化チタンはUV
−Aの遮蔽に有効な粒径である、長軸が0.1μm以上
に成長しているにもかかわらず、透明性がこれまでUV
−A遮蔽に効果のあった紡錘状あるいは扇状酸化チタン
では考えられないほど良好で、これらの粒子を含有する
化粧料、塗料、プラスチックス、ガラス等は白浮き及び
白濁が認められず、そして、紫外線、特にUV−A領域
における防止効果が高いことの知見を得、本発明を完成
した。
【0010】すなわち、本発明のバタフライ状ルチル型
酸化チタンは、結晶子径が50〜90Åで且つ長軸径
0.02〜0.05μm、軸比4〜20の針状粒子が集合
及び/又は結合してバタフライ状の形状をなす粒子構造
体を形成していることを特徴とする。
【0011】上記結晶子径はX線回折測定等、長軸径は
電子顕微鏡等によって測定することができる。上記範囲
に規定したのは、結晶子径、長軸径、軸比が上記範囲未
満では微小粒子になりすぎて表面活性が強力となり、日
焼け止め化粧料やプラスチック組成物としての使用が難
しいので好ましくない。また、上記範囲を越えると一次
粒子が集合した粒子構造体とならず、従来より使用され
ている針状乃至は棒状の単粒子となるので好ましくな
い。
【0012】本発明のバタフライ状ルチル型酸化チタン
は、その集合粒子構造体の少なくとも60%以上の粒子
の長径が0.1μm以上、特に0.12〜0.2μmで、
軸比3〜6、厚さ方向0.01〜0.05μm、特に0.
01〜0.04μmであることが望ましい。これらの数
値範囲に限定したのは、当該限定範囲より長径が小さく
なると高波長の紫外線の遮蔽効果が小さくなり、又厚さ
方向が大きくなると透明性が悪くなるためである。さら
に、本発明のバタフライ状ルチル型酸化チタンは、前記
粒子構造体以外に、透過型電子顕微鏡による観察で薄片
状のものが含まれていることが望ましい。
【0013】又、本発明のバタフライ状ルチル型酸化チ
タンは、分散媒体における分散安定性並びに耐久性向上
のため、前記粒子構造体の表面を、アルミニウム、ケイ
素、チタニウム、ジルコニウム、錫及びフッ素のうちの
一種又は二種以上を含む層で被覆することが望ましい。
【0014】本発明のバタフライ状ルチル型酸化チタン
は、代表的には硫酸チタニル溶液又は四塩化チタン溶液
をアルカリで中和して得られるオルソチタン酸に塩酸を
添加して、TiO2 濃度80〜140g/L、好ましく
は90〜110g/L、塩酸濃度90〜150g/L好
ましくは90〜140g/Lに調整する際、温度を15
〜30℃に保持しつつ塩酸を添加した後、25〜60
℃、好ましくは30〜55℃に昇温して合成反応を行う
ことにより得ることができる。
【0015】前記硫酸チタニル又は四塩化チタン溶液
は、酸化チタンの着色を防止する点から、鉄分を含まな
い方が好ましい。又、前記アルカリ中和は30℃以下の
温度で行うのが好ましい。
【0016】前記アルカリは、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、フッ
化ナトリウム、アンモニア、アミン類などが挙げられ、
これらの少なくとも1種が使用できるが、中でも炭酸ナ
トリウムが好ましい。
【0017】合成反応時のTiO2 濃度が80g/Lよ
り薄い場合は結晶子径及び一次粒子が大きくなり、一次
粒子が集合した粒子構造をした酸化チタンが得られず、
従来より紫外線防止粉体として使用されている長径が
0.1μm以下の針状乃至は棒状粒子になり好ましくな
い。
【0018】合成反応時のTiO2濃度は高い方が好ま
しいが、微粒子のオルソチタン酸を使用しているため1
40g/Lを越えて濃縮する場合には特別の装置が必要
になり、コスト高になり、更に150g/Lを越えると
アナターゼ型酸化チタンが生成し、好ましくない。
【0019】塩酸濃度が90g/Lより薄い場合は長径
が0.1μm以下の針状又は棒状粒子になり好ましくな
い。
【0020】塩酸を添加するときの温度が30℃を越え
ると結晶子径が90Åより大きくなって、個々の粒子の
長軸径が0.05μmを越え、集合粒子とはならないた
め好ましくない。又、15℃未満の場合は扇状粒子が得
られるので好ましくない。合成反応を行う際の温度が2
5℃より低い場合は反応が進まず、反応完了まで長時間
を要し好ましくない。又、60℃を越えると粒子が凝集
塊が多く発生し、好ましくない。
【0021】前記方法で得られたバタフライ状ルチル型
酸化チタンには分散媒体における分散安定性並びに耐久
性向上のため、その粒子表面にアルミニウム、ケイ素、
チタニウム、ジルコニウム、錫及びフッ素等の金属の含
水酸化物又は酸化物を一種又は二種以上被覆することが
できるが、これに用いられる前記金属塩は何等使用制限
はない。さらに、前記金属の含水酸化物又は酸化物が被
覆された後、有機物による被覆処理、例えば、シリコン
オイル、各種カップリング剤や脂肪酸化合物を処理すれ
ば一層分散性の良いものになる。
【0022】又、本発明のバタフライ状ルチル型酸化チ
タンは、種々の日焼け止め化粧料や紫外線防止塗料、紫
外線防止プラスチック組成物、紫外線防止ガラス等に有
用なものである。
【0023】本発明のバタフライ状ルチル型酸化チタン
を日焼け止め化粧料として使用する場合は、例えば化粧
用クリームにおいては、油脂やロウ類等の油脂成分に界
面活性剤、アルコール類、保湿剤、顔料、精製水、防腐
剤、増粘剤等に必要に応じ香料を加え、クリーム状、乳
液、ペースト状ローション等で使用することができる。
【0024】本発明のバタフライ状ルチル型酸化チタン
を紫外線防止塗料として使用する場合は、例えばポリビ
ニルアルコール樹脂、塩ビ−酢ビ樹脂、アクリル樹脂、
エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、ポリエ
ステル樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体、繊維素樹
脂、フェノール樹脂、アミノ樹脂などに配合され、水ま
たは溶媒中で分散される。肌色系日焼け止め化粧品にお
いては、色分かれ、色ムラ現象や白浮き現象、さらには
青味感等を抑制するため、粒子表面に含水酸化鉄を被覆
した後、焼成し二酸化チタンの結晶内部に固溶させた鉄
含有酸化チタンが使用されているが、本発明のバタフラ
イ状ルチル型酸化チタンはこの原体としても適してい
る。
【0025】本発明のバタフライ状ルチル型酸化チタン
を紫外線防止プラスチックス組成物として使用する場合
は、例えば塩化ビニル樹脂、ABS樹脂、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、塩化ビニリデン、ポリスチレン、
ポリカーボネート、ナイロン、EVA樹脂、ポリアセタ
ール樹脂、ポリアミド樹脂、フエノール樹脂、メラミン
樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ユリア樹脂、
シリコーン樹脂、フッ素樹脂などの合成樹脂に配合され
る。
【0026】本発明のバタフライ状ルチル型酸化チタン
を紫外線防止ガラスとして使用する場合は、例えばケイ
酸アルカリガラス、ソーダ石灰ガラス、カリ石灰ガラ
ス、鉛ガラス、バリウムガラス、ホウケイ酸ガラス等の
ケイ酸ガラス、リン酸塩ガラス、ホウ酸ガラス等に含有
させる。
【0027】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に
説明する。以下に挙げる例は単に例示のために記すもの
であり、発明の範囲がこれによって制限されるものでは
ない。
【0028】
【実施例】実施例1 160g/Lの炭酸ナトリウム溶液中に四塩化チタン溶
液を、液温が25℃越えないようにゆっくりと滴下し、
pHが10になった時、四塩化チタンの滴下を止めた。
【0029】この中和で得られたオルソチタン酸の白色
沈殿を濾過し、十分洗浄した。この洗浄したオルソチタ
ン酸ケーキを温度30℃に保ちながら希塩酸によりリパ
ルプした後、更に、濃塩酸を添加してTiO2 濃度90
g/L、塩酸濃度107g/Lに調整した。
【0030】次に、撹拌しながら加温し50℃に液温を
合わせ、50℃を保ちながら1昼夜放置し、ルチル型酸
化チタンを合成した。
【0031】次いで、得られたルチル型酸化チタン含有
水懸濁液にアルミン酸ナトリウムをAl2O3として6%
撹拌しながらゆっくりと添加し、1時間撹拌を行ってA
l2O3の処理を行った。その後、400g/Lの水酸化
ナトリウムを添加してpHを6.5に調整し、濾過、洗
浄、乾燥してアルミナ被覆ルチル型酸化チタンを得た。
【0032】この時得られたルチル型酸化チタンは結晶
子径78Åで、且つ、長径が0.09〜0.18μmで、
80%以上の粒子の長径が0.1μm以上の粒子であっ
た。又、短径は0.02〜0.05μm、比表面積143
m2/gの薄片状及びバタフライ状の粒子の混在したも
のであった。
【0033】実施例2 160g/Lの炭酸ナトリウム溶液中に硫酸法で加水分
解して得られたメタチタン酸を熱濃硫酸により蒸解した
硫酸チタニル溶液を、液温が25℃越えないようにゆっ
くりと滴下し、pHが10になった時硫酸チタニルの滴
下を止めた。
【0034】この中和で得られたオルソチタン酸の白色
沈殿を濾過し、十分洗浄した。この洗浄したオルソチタ
ン酸ケーキを温度20℃に保ちながら希塩酸によりリパ
ルプした後、濃塩酸を添加してTiO2 濃度100g/
L、塩酸濃度120g/Lに調整した。
【0035】次に、撹拌しながら加温し40℃に液温を
合わせ、40℃を保ちながら24時間放置し、ルチル型
酸化チタンを合成した。
【0036】次いで、得られたルチル型酸化チタン含有
水懸濁液に珪酸ソーダをSiO2として8%添加した
後、撹拌しながら200g/Lの塩酸でpHを7まで中
和しSiO2の処理を行った。次いで、硫酸アルミをA
l2O3として10%添加した後、撹拌しながら400g
/Lの水酸化ナトリウムでpHを7まで中和し、更に、
1時間撹拌を行ってAl2O3の処理を行った。その後、
濾過、洗浄、乾燥してシリカ、アルミナ被覆ルチル型酸
化チタンを得た。
【0037】この時得られたルチル型酸化チタンの電子
顕微鏡写真を図1に示す。このルチル型酸化チタンは結
晶子径64Å、長径0.08〜0.18μmで、粒子の
90%以上は0.1μm以上の粒子で、短径0.02〜
0.04μm、比表面積168m2/gであり、粒子形状
の大部分がバタフライ状のもので薄片状の粒子は少数で
あった。
【0038】比較例1 実施例1においてオルトチタン酸に塩酸を添加する際の
温度を13℃に保持した以外は実施例1と同様に行って
ルチル型酸化チタンの合成反応及びアルミの処理を行っ
た。
【0039】この時得られた酸化チタンは結晶子径65
Åで、図2に示すように、一辺が0.8〜1.2μm、
比表面積140m2/gの扇状酸化チタンであった。
【0040】比較例2 実施例2においてオルトチタン酸に塩酸を添加する際の
温度を40℃に保持した以外は実施例2と同様に行って
ルチル型酸化チタンの合成反応及びシリカ、アルミ処理
を行った。
【0041】この時得られたルチル型酸化チタンは結晶
子径110Åで、図3に示すように、長径0.03〜0.
08μm、短径0.01〜0.02μmで、比表面積14
3m2/gの針状酸化チタンであった。
【0042】比較例3 実施例2において塩酸濃度を60g/Lにし、沸点で合
成反応を行った以外は実施例2と同様に行って、シリ
カ、アルミナ被覆ルチル型酸化チタンを得た。
【0043】この時得られたルチル型酸化チタンは結晶
子径130Å、長径0.04〜0.10μm、短径0.0
1〜0.02μmで、比表面積134m2/gの針状酸化
チタンであった。
【0044】試験例 実施例1、実施例2、比較例1、比較例2及び比較例3
で得られたルチル型酸化チタン各0.42g、アクリル
樹脂(アクリディック47ー712、大日本インキ化学
工業製)7.2g、メラミン樹脂(スーパーベッカミン
L−117、大日本インキ化学工業製)1.5g、シン
ナー(トルエン/酢酸ブチル/S−100=3/5/
2)10.5g、0.8mmジルコンビーズ100gを1
50mlの栓付きガラス瓶にいれてペイントコンディシ
ョナーにて60分間分散してミルベースを作成した。
【0045】各ミルベースにアクリル樹脂14.4g及
びメラミン樹脂3.0gを追加しペイントコンディショ
ナーで10分間混合した後、石英ガラス上に2milの
ドクターブレードで塗布した。
【0046】塗布塗膜について120℃で10分間焼き
付け後、分光光度計にて300〜800nmの透過光を
測定した。測定結果を表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】この結果より、実施例1、2のバタフライ
状ルチル型酸化チタンは、比較例2、3の針状酸化チタ
ンよりUV−A領域での透過率の値が小さく紫外線遮蔽
効果に優れていることが分かる。また、比較例1の扇状
酸化チタンと比較すると、UV−A領域での透過率の値
はほぼ同等であるが、可視光領域での透過率の値が大き
く透明性に優れていることが分かる。
【0049】即ち、本実施例のバタフライ状ルチル型酸
化チタンは、比較例1〜3のものと比べて、紫外線遮蔽
効果及び透明性の両方にバランス良く優れていることが
判明した。
【0050】
【発明の効果】本発明のバタフライ状ルチル型酸化チタ
ンは、従来の紫外線防御用酸化チタンよりUV−A領域
の紫外線防御効果及び透明性の両方に優れており、又、
分散性も良好で分散媒体中に容易に一次粒子まで分散す
るので、紫外線防御を目的とした日焼け止め化粧品、紫
外線防止塗料、プラスチックス、ガラス等の紫外線防止
剤として有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例2で得られた本発明のバタフライ状ルチ
ル型酸化チタンの粒子構造を示す、倍率100,000
倍の電子顕微鏡写真である。
【図2】比較例1で得られた扇状酸化チタンの粒子構造
を示す、倍率100,000倍の電子顕微鏡写真であ
る。
【図3】比較例2で得られた針状酸化チタンの粒子構造
を示す、倍率100,000倍の電子顕微鏡写真であ
る。
フロントページの続き (72)発明者 山崎 貴規 山口県宇部市大字小串1978番地の25 チタ ン工業株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶子径が50〜90Åで且つ長軸径
    0.02〜0.05μm、軸比4〜20の針状粒子が集合
    及び/又は結合してバタフライ状の形状をなす粒子構造
    体を形成していることを特徴とするバタフライ状ルチル
    型酸化チタン。
  2. 【請求項2】 前記粒子構造体のうちの少なくとも60
    %以上が長径0.1μm以上、軸比3〜6、厚み0.01
    〜0.05μmであって、さらに、前記粒子構造体以外
    に、透過型電子顕微鏡による観察で薄片状のものが含ま
    れていることを特徴とする請求項1記載のバタフライ状
    ルチル型酸化チタン。
  3. 【請求項3】 前記粒子構造体の表面を、アルミニウ
    ム、ケイ素、チタニウム、ジルコニウム、錫及びフッ素
    のうちの一種又は二種以上を含む層で被覆したことを特
    徴とする請求項1及び2記載のバタフライ状ルチル型酸
    化チタン。
  4. 【請求項4】 硫酸チタニル溶液又は四塩化チタン溶液
    を室温でアルカリ中和して得られるオルソチタン酸に塩
    酸を添加して、TiO2 濃度80〜140g/L、塩酸
    濃度90〜150g/Lに調整する際、温度を15〜3
    0℃に保持しつつ塩酸を添加した後、25〜60℃に昇
    温して合成することを特徴とする、請求項1乃至2記載
    のバタフライ状ルチル型酸化チタンの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に
    記載のバタフライ状ルチル型酸化チタンを含有すること
    を特徴とする日焼け止め化粧料。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に
    記載のバタフライ状ルチル型酸化チタンを含有すること
    を特徴とする紫外線防止塗料。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に
    記載のバタフライ状ルチル型酸化チタンを含有すること
    を特徴とする紫外線防止プラスチックス組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に
    記載のバタフライ状ルチル型酸化チタンを含有すること
    を特徴とする紫外線防止ガラス。
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