JPH11329795A - ドリフトチューブ及びその製造方法 - Google Patents

ドリフトチューブ及びその製造方法

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JPH11329795A
JPH11329795A JP12734698A JP12734698A JPH11329795A JP H11329795 A JPH11329795 A JP H11329795A JP 12734698 A JP12734698 A JP 12734698A JP 12734698 A JP12734698 A JP 12734698A JP H11329795 A JPH11329795 A JP H11329795A
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JP
Japan
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cooling water
drift tube
cell
groove
water passage
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JP12734698A
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English (en)
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Keisuke Tajiri
桂介 田尻
Zenzaburo Kabetani
善三郎 壁谷
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 陽子を加速する加速器の内部電極であるドリ
フトチューブに関し、冷却効果を高め、加速器の連続運
転を可能とする。 【解決手段】 ドリフトチューブには冷却水供給、排出
用継手を接続するネジ穴6を有する2系統の冷却水通路
4a,4bが設けられ、セル基材2表面に形成された冷
却水通路用溝7a,7bにそれぞれ冷却水を供給し、セ
ル周囲全体を冷却して冷却水通路4a,4bの出入口か
ら流出する。ドリフトチューブの運転時には高周波電力
を投入し、通路30内に陽子31が加速され、セル表面
には誘起電流が流れ、高周波になる程表面が加熱される
が、冷却水通路4a,4b、冷却水通路用溝7a,7b
は、ステンレス製のセル基材2の表面に一次電鋳層を形
成し、この一次電鋳層に溝を加工し、二次電鋳層で蓋を
して形成するので、表面近傍に溝形成が可能となり、表
面が効果的に冷却される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は陽子加速器の内部電
極であるドリフトチューブ及びそのドリフトチューブの
製造方法に関し、ドリフトチューブの表面を効果的に冷
却するようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】ドリフトチューブはセル内部に磁石を有
し、マイクロ波によって電極間に電場を誘起して陽子を
加速するものである。図6はこのような従来のドリフト
チューブの構成を示し、(a)はドリフトチューブの側
面図、(b)はその正面図である。図6において、20
はセル基材であり、内部にリード線21と冷却水通路2
2が設けられている。冷却水通路22には冷却水出入口
23が設けられ、ここから冷却水が供給され、冷却水通
路22を通って冷却水ジャケット24に導かれ、セル2
5の周囲の冷却水ジャケット24を通り、セルを冷却し
て冷却水通路22の出口側を通り、冷却水出入口23か
ら流出する。セル25の内部の中心部には加速された陽
子31が通る通路30が設けられており、陽子31が加
速され、その周囲には電磁石1が配置されている。
【0003】ドリフトチューブはアルバレ型陽子加速器
タンク内に装備される内部電極である。タンク内に高周
波電力が投入されると、ドリフトチューブ間に交番電界
が発生し、加速位相の場合に陽子はこの電極間で加速さ
れ、減速位相の時は電界のたたないドリフトチューブ内
を等速で通過する。陽子同志のクローン力による発散を
防ぐため四重極の電磁石1を内蔵する。
【0004】ドリフトチューブ表面には高周波による誘
起電流が流れ、ジュール熱が発生する。その熱によりド
リフトチューブが膨張するとタンクの共振周波数が変わ
り、高周波電力投入が困難になるため、上記のように冷
却水ジャケット24内に冷却水を通し、セル25を冷却
している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述のように従来のド
リフトチューブは、セル25内の冷却水ジャケット24
により伝熱で冷却する構造である。ドリフトチューブ表
面には高周波による誘起電流が流れ、ジュール熱が発生
し、この誘起電流は高周波電力により誘起されるので、
ごく表面近傍に流れ、セル25の表面が主に加熱され
る。このために従来の冷却水ジャケット24による伝熱
冷却では運転時の表面電流による発熱に対する冷却が不
充分であり、高負荷での運転ができなかった。従って現
状利用されているものは1%以下の負荷の低いパルス運
転を行う加速器に限られており、高負荷運転ができる加
速器の開発が望まれていた。
【0006】そこで本発明は、加速器のドリフトチュー
ブ表面を冷却できるドリフトチューブ及び表面に冷却溝
を自在に加工して冷却通路を形成する事を可能とする方
法を提供し、高負荷運転の陽子加速器の製作を可能とす
ることを課題としてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の課題を解
決するために次の(1)〜(3)の手段を提供する。
【0008】(1)陽子を加速する加速器のドリフトチ
ューブにおいて、ドリフトチューブのセル基材表面近傍
に冷却水通路を設け、ドリフトチューブの熱膨張を防ぐ
ことを特徴とするドリフトチューブ。
【0009】(2)陽子を加速する加速器のドリフトチ
ューブにおいて、前記ドリフトチューブのセル基材に溝
加工を施し;加工した同溝にワックス等の溶融可能な簡
易溶融材を充填し;さらに前記セル基材表面に銅電鋳を
施して溝表面を塞いで同溝に蓋をした後;同溝内の前記
簡易溶融材を湯、又は溶剤により除去して冷却水通路を
形成することを特徴とするドリフトチューブの製造方
法。
【0010】(3)上記(2)に記載の製造方法にて製
造されたドリフトチューブ。ドリフトチューブでは加速
器タンク内に装備される内部電極であり、タンク内に高
周波電力が投入されると、ドリフトチューブ間に交番電
界が発生し、陽子が電極間で加速される。ドリフトチュ
ーブ表面には高周波による誘起電流が流れ、ジュール熱
が発生するが、その熱によりドリフトチューブが膨張す
るとタンクの共振周波数が変化し、高周波電力の投入が
むずかしくなるので、ドリフトチューブを冷却する必要
がある。この誘起電流は周波数が高い程表面近傍に流れ
るため、冷却用通路もセル基材表面に近い程効果的とな
る。
【0011】本発明の(1)のドリフトチューブは、そ
のためにセル基材表面近傍に冷却水通路を設けているの
でセルの表面が効果的に冷却され、ドリフトチューブの
膨張を抑え、共振周波数の変動を少くするので高負荷運
転の陽子加速器の製作を可能とするものである。又、
(2)の製造方法によれば、ドリフトチューブに電鋳加
工を施すことにより溝を形成するので、セル基材表面近
傍に溝加工による冷却水通路が容易に形成可能となり、
表面の加熱を効果的に冷却できるドリフトチューブを製
造することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に基づいて具体的に説明する。図1は本発明の実
施の一形態に係るドリフトチューブの全体の構成を示
し、(a)は側面図、(b)は正面図である。図におい
て、1は電磁石であり、2はセル基材である。セル基材
2は強度を持たせるためにステンレス製で構成されてい
る。セル基材2の表面には銅電鋳層5が形成されてい
る。
【0013】この銅電鋳層5の内部には冷却水通路4
a,4bが形成されている。冷却水通路4a,4bの先
端部にはそれぞれネジ穴6が加工されており、このネジ
穴6に図示省略の継手が接続されて冷却水供給源及び冷
却水排水系統に連結する。
【0014】冷却水通路は(a)に示すように4a,4
bの2系統からなり、それぞれ冷却水通路用溝7a,7
bに連通している。冷却水通路用溝7a,7bは、
(b)図に示すように7aの系統について説明すると、
電磁石1の周囲壁面においては7a−1,7a−3が配
置され、通路30方向の両側面においては陽子31が通
る通路30の周囲の壁面に沿って円形状の溝7a−2が
設けられており、これら冷却水通路用溝7a−1,7a
−2,7a−3はそれぞれ連通して冷却水通路4aに接
続している。なお、冷却水通路用溝7bについても7a
と同様であるので説明は省略する。
【0015】図2は図1における断面を示し、(a)が
A−A断面図、(b)がB−B断面図である。図2
(a)において、前述のようにセル基材2の内部には冷
却水通路4aと4bが2系統設けられており、それぞれ
冷却水の供給と流出の通路となっている。中心部にはリ
ード線21が挿通されている。
【0016】図2(b)において図1で説明したよう
に、電磁石1のセル基材2の周囲壁面にはそれぞれ冷却
水通路用溝7a−1が3系統、7b−1がそれぞれ3系
統設けられており、通路31を中心として対向する両側
面には円形状の冷却水通路用溝7a−2が3系統、7b
−2も3系統設けられている。
【0017】次に冷却水通路4a,4bを設けたドリフ
トチューブの主要な製造工程を説明する。図3は冷却水
通路用溝が加工されていない前のドリフトチューブを示
し、(a)は側面図、(b)は正面図である。図におい
て電磁石1はステンレス製のセル基材2の内部に収納さ
れている。セル基材2は構成部品の継ぎ目を溶接組立さ
れた一体物で構成されている。
【0018】図4は図3の状態のセル基材2の表面に電
鋳層を形成させたドリフトチューブを示し、同じく
(a)は側面図、(b)は正面図である。図において、
セル基材2の表面には図示省略するが下地メッキ〔(ニ
ッケルストライク)+(ブロンズメッキ)〕を施し、そ
の上に冷却水通路4a,4bの加工を施すための銅から
なる一次電鋳層3を形成させる。一次電鋳層3には後述
するように冷却水通路4a,4bが加工される。
【0019】又、冷却水通路用溝7a,7bも同様に、
セル基材2の表面に上記と同じ下地メッキを施し、その
上に冷却水通路用溝7a,7bを施すための一次電鋳層
3を形成し、一次電鋳層3の上に機械加工により溝形成
がなされる。
【0020】図5は冷却水通路4a,4bや冷却水通路
用溝7a,7bの加工順序を示す図であり、説明の都合
上冷却水通路用溝7a,7bの例を示している。図にお
いて、(a)はセル基材2表面に形成された一次電鋳層
3に機械加工により冷却水通路用溝7a,7bを設けた
ものである。
【0021】(b)は加工された冷却水通路用溝7a,
7bにワックス8を充填したものであり、その後(c)
に示すようにワックス8の表面に銀粉9を塗布する。次
に、(d)に示すように表面に二次電鋳層10を施して
ワックス8を充填した冷却水通路用溝7a,7bに蓋を
した状態とする。(e)はその後、冷却水通路用溝7
a,7b内のワックス8を除去し、冷却水通路用溝7
a,7bが形成された状態を示している。
【0022】上記に説明のワックス8の除去は次の要領
で実施する。即ち、上記の図5(d)の状態において二
次電鋳層10を施した後は図1に示す状態となり、冷却
水通路4a,4bの出入口にネジ穴6を加工し、このネ
ジ穴6に継手を接続し、加熱した湯、アルカリ脱脂液、
有機溶剤を順次冷却水通路4a,4bに流入させ、これ
ら液を冷却水通路4a,4bから冷却水通路用溝7a,
7bに供給し、ワックス8を溶解させて冷却水通路4
a,4bの出口から流出させて冷却水通路4a,4bと
冷却水通路用溝7a,7bを完成させる。
【0023】上記の構成のドリフトチューブを加速器タ
ンク内に装備し、タンク内に高周波電力を投入し、運転
すると、ドリフトチューブ表面には高周波による誘起電
流が流れ、ジュール熱が発生する。その熱によりドリフ
トチューブが膨張するとタンクの共振周波数が変わり、
高周波電力投入が困難になる。
【0024】そのために冷却水出入口23より冷却水を
供給すると冷却水は、2系統の冷却水通路4a,4bか
ら冷却水通路用溝7a,7bに流れ、図1(b)の矢印
で示すようにセル基材2の表面に形成された冷却水通路
用溝7a−1,7a−2,7a−3及び7b−1,7b
−2,7b−3に流れてセル表面全体を冷却し、冷却水
通路4a,4bの冷却水出入口23から外部へ流出す
る。
【0025】高周波電力により発生する誘起電流は周波
数に依存し、セルのごく表面近傍(数μm )のみを流れ
るため表面が主に加熱されるが、本実施の形態のドリフ
トチューブによれば、冷却水通路4a,4b、冷却水通
路用溝7a,7bはセル基材2の表面にこれら通路4
a,4bや溝7a,7bを形成することができるので、
セル表面を効果的に冷却でき、高負荷運転の陽子加速器
製作が可能となる。
【0026】
【発明の効果】本発明の(1)のドリフトチューブは、
陽子を加速する加速器のドリフトチューブにおいて、ド
リフトチューブのセル基材表面近傍に冷却水通路を設
け、ドリフトチューブの熱膨張を防ぐことを特徴として
いる。又、(2)のドリフトチューブの製造方法は、ド
リフトチューブのセル基材に溝加工を施し;加工した同
溝にワックス等の溶融可能な簡易溶融材を充填し;さら
に前記セル基材表面に銅電鋳を施して溝表面を塞いで同
溝に蓋をした後;同溝内の前記簡易溶融材を湯、又は溶
剤により除去して冷却水通路を形成することを特徴とし
ている。又、(3)は上記(2)の製造方法で製造され
るドリフトチューブを特徴としている。上記(1)のド
リフトチューブはセル基材表面に冷却水通路が形成され
ており、又、(2)の製造方法ではセル基材表面に溝を
形成することによりセル基材表面に冷却水通路を形成す
ることができるので、セル表面が効果的に冷却すること
ができ、又このような(2)の方法によりセル基材表面
に冷却水通路を備えたドリフトチューブが製造できるの
で、従来のように低負荷のパルス運転を行う加速器では
なく高負荷運転のできる陽子加速器の製作が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係るドリフトチューブ
の構成を示し、(a)は側面図、(b)は正面図であ
る。
【図2】図1における断面を示し、(a)はA−A断面
図、(b)はB−B断面図である。
【図3】本発明の実施の一形態に係るドリフトチューブ
の銅電鋳を施す前のセル基材を示し、(a)は側面図、
(b)は正面図である。
【図4】本発明の実施の一形態に係るドリフトチューブ
のセル基材に銅電鋳層を施した状態を示し、(a)は側
面図、(b)は正面図である。
【図5】本発明の実施の一形態に係る冷却水通路用溝の
加工順序を示す図で、(a)は一次電鋳層への溝加工、
(b)は溝のワックス充填、(c)はワックス上への銀
粉塗布、(d)は二次電鋳層の形成、(e)はワックス
を除去した各状態を示す。
【図6】従来のドリフトチューブの構成を示し、(a)
は側面図、(b)は正面図である。
【符号の説明】
1 電磁石 2 セル基材 3 一次電鋳層 4a,4b 冷却水通路 5 銅電鋳層 6 ネジ穴 7a,7b 冷却水通路用溝 7a−1,7a−2,7a−3 冷却水通路用溝 7b−1,7b−2,7b−3 冷却水通路用溝 10 二次電鋳層 30 通路 31 陽子

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽子を加速する加速器のドリフトチュー
    ブにおいて、ドリフトチューブのセル基材表面近傍に冷
    却水通路を設け、ドリフトチューブの熱膨張を防ぐこと
    を特徴とするドリフトチューブ。
  2. 【請求項2】 陽子を加速する加速器のドリフトチュー
    ブにおいて、前記ドリフトチューブのセル基材に溝加工
    を施し;加工した同溝にワックス等の溶融可能な簡易溶
    融材を充填し;さらに前記セル基材表面に銅電鋳を施し
    て溝表面を塞いで同溝に蓋をした後;同溝内の前記簡易
    溶融材を湯、又は溶剤により除去して冷却水通路を形成
    することを特徴とするドリフトチューブの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記請求項2に記載の製造方法にて製造
    されたドリフトチューブ。
JP12734698A 1998-05-11 1998-05-11 ドリフトチューブ及びその製造方法 Withdrawn JPH11329795A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010225551A (ja) * 2009-03-25 2010-10-07 Mitsubishi Electric Corp Hモード型ドリフトチューブ線形加速器
EP2734016A1 (en) 2012-11-14 2014-05-21 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Drift tube manufacturing method and drift tube
US8836247B2 (en) 2010-07-12 2014-09-16 Mitsubishi Electric Corporation Drift-tube linear accelerator
CN109640508A (zh) * 2019-01-28 2019-04-16 清华大学 一种分离聚焦式交叉指型纵磁模漂移管直线加速器

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