JPH11335448A - メタセシス重合触媒系の触媒液、反応性溶液およびメタセシス重合体組成物 - Google Patents

メタセシス重合触媒系の触媒液、反応性溶液およびメタセシス重合体組成物

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JPH11335448A
JPH11335448A JP14738398A JP14738398A JPH11335448A JP H11335448 A JPH11335448 A JP H11335448A JP 14738398 A JP14738398 A JP 14738398A JP 14738398 A JP14738398 A JP 14738398A JP H11335448 A JPH11335448 A JP H11335448A
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JP
Japan
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solution
metathesis
compound
reactive
polymerization catalyst
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JP14738398A
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Zenichiro Endo
善一郎 遠藤
Kenko Yamada
建孔 山田
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Teijin Metton KK
Original Assignee
Teijin Metton KK
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Publication date
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  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 メタセシス重合性環状オレフィンからなる反
応性溶液の熱安定性、保存安定性を改善する。 【解決手段】 有機硫黄化合物を含有するメタセシス重
合触媒系の触媒液、有機硫黄化合物を含有するメタセシ
ス重合性環状オレフィンからなる反応性溶液A、有機硫
黄化合物を含有するメタセシス重合性環状オレフィンか
らなる反応性溶液Aとメタセシス重合触媒系の活性化剤
成分を含有するメタセシス重合性環状オレフィンからな
る反応性溶液Bとの組合わせ、およびメタセシス重合体
組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なメタセシス
重合触媒液、その触媒液を使用して得られるメタセシス
重合性の反応性溶液の安定化に関するものである。さら
に詳しくは、メタセシス重合触媒液に、またはメタセシ
ス重合触媒液を使用して得られるメタセシス重合性の反
応性溶液に、スルフィド化合物を添加して得られる熱安
定性、長期保存安定性に優れたメタセシス重合性の反応
性溶液に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、メタセシス重合触媒系(複分解触
媒系ともいう)の触媒液を含有するメタセシス重合性環
状オレフィンからなるモノマー液(反応性溶液)と、活
性化剤成分を含有するメタセシス重合性環状オレフィン
からなるモノマー液(反応性溶液)とを混合し、金型内
へ注入し、金型内で重合・架橋させて架橋重合体組成物
を製造する方法は知られている(例えば特開平3−28
451号公報参照)。
【0003】この反応射出成形法は、入手容易な原料モ
ノマーを使用しうること、モノマーの粘度が低く射出成
形の圧力が低いこと、重合・架橋反応が速く成形サイク
ルが短いこと、大型の成形物等の組成物を比較的容易に
得ることができることおよび組成物は剛性と耐衝撃性の
バランスがよいことなどの優れた利点を有している。
【0004】また、WOC14および/またはMoOC
3にエーテル化合物を作用させ、メタセシス重合触媒
活性化剤に添加する速度調節剤であるルイス塩基として
鎖状エーテル化合物を使用することにより、得られる架
橋重合体組成物の耐熱性より優れた成形物を与えること
が見出されている(例えば特願平8−275271号公
報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、メタセ
シス重合触媒液の調製において、WOC14、MoOC
3等のタングステン酸塩化合物、モリブデン酸塩化合
物、または、これらの遷移金属化合物の溶解性や安定性
を高めるための化合物を添加してなるタングステン酸塩
化合物誘導体、モリブデン酸塩化合物誘導体の少なくと
もいずれか一つにエーテル化合物を作用させた触媒を含
むメタセシス重合触媒液、および、その触媒液を使用し
て得られるメタセシス重合性の反応性溶液では、液温度
を40℃以上に加熱した場合や、数ヶ月室温で保管され
た場合にはメタセシス重合触媒液や溶液Aの粘度が上昇
し、貯蔵容器や輸送容器等から成形機械のタンクに移す
ことが困難になったり、射出成形する時に機械に大きな
負荷を掛ける場合があることが判った。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願発明者は、メタセシ
ス重合性環状オレフィンモノマー中にメタセシス重合触
媒液を含む液に、さらに、有機硫黄化合物であるスルフ
ィド化合物を含ませることでメタセシス重合触媒系を安
定化することを見出した。その結果、有機硫黄化合物を
含ませた触媒液やメタセシス重合性の反応性溶液は、液
温度を40℃以上にした場合にも、数ヶ月室温で保管さ
れた場合にも粘度変化のない安定性に優れた液が得られ
ることを見出し、本発明に到達したものである。
【0007】すなわち、本発明は、次のとおりである。 1. メタセシス重合触媒系の触媒液を含有するメタセ
シス重合性環状オレフィンからなる反応性溶液A(溶液
A)とメタセシス重合触媒系の活性化剤成分を含有する
メタセシス重合性環状オレフィンからなる反応性溶液B
(溶液B)とを混合し、その混合液を金型内に注入し、
その金型内において重合および架橋反応せしめることに
よって成形された架橋重合体組成物を得る方法に使用す
るメタセシス重合触媒系の触媒液であって、有機硫黄化
合物を含むことを特徴とするメタセシス重合触媒系の触
媒液。
【0008】2. 有機硫黄化合物が、スルフィド化合
物であることを特徴とする上記1記載のメタセシス重合
触媒系の触媒液。
【0009】3. スルフィド化合物が、ジアルキルス
ルフィド、ジアルキルジスルフィド、チオジアルキオン
酸エスエル化合物から選ばれることを特徴とする上記2
記載のメタセシス重合触媒系の触媒液。
【0010】4. メタセシス重合触媒系の触媒液が、
タングステン酸塩化合物、モリブデン酸塩化合物、タン
グステン酸塩化合物誘導体またはモリブデン酸塩化合物
誘導体の少なくともいずれか一つに、エーテル化合物を
作用させた触媒であることを特徴とする上記1、2また
は3記載のメタセシス重合触媒系の触媒液。
【0011】5. メタセシス重合触媒系の触媒液を含
有するメタセシス重合性環状オレフィンからなる反応性
溶液A(溶液A)とメタセシス重合触媒系の活性化剤成
分を含有するメタセシス重合性環状オレフィンからなる
反応性溶液B(溶液B)とを混合し、その混合液を金型
内に注入し、その金型内において重合および架橋反応せ
しめることによって成形された架橋重合体組成物を得る
方法に使用する、メタセシス重合性の反応性溶液(溶液
A)であって、当該溶液Aが上記1、2、3または4記
載のメタセシス重合触媒系の触媒液を含有することを特
徴とする反応性溶液。
【0012】6. メタセシス重合触媒系の触媒液を含
有するメタセシス重合性環状オレフィンからなる反応性
溶液A(溶液A)とメタセシス重合触媒系の活性化剤成
分を含有するメタセシス重合性環状オレフィンからなる
反応性溶液B(溶液B)とを混合し、その混合液を金型
内に注入し、その金型内において重合および架橋反応せ
しめることによって成形された架橋重合体組成物を得る
方法に使用する、メタセシス重合性の反応性溶液(溶液
A)とメタセシス重合性の反応性溶液(溶液B)との組
み合わせであって、当該溶液Aが上記1、2、3または
4記載のメタセシス重合触媒系の触媒液を含有すること
を特徴とする反応性溶液の組合わせ。
【0013】7. メタセシス重合触媒系の触媒液を含
有するメタセシス重合性環状オレフィンからなる反応性
溶液A(溶液A)とメタセシス重合触媒系の活性化剤成
分を含有するメタセシス重合性環状オレフィンからなる
反応性溶液B(溶液B)とを混合し、その混合液を金型
内に注入し、その金型内において重合および架橋反応せ
しめることによって成形された架橋重合体組成物を得る
方法に使用する、メタセシス重合性の反応性溶液(溶液
A)であって、当該溶液Aが有機硫黄化合物を含むもの
であることを特徴とする反応性溶液。
【0014】8. メタセシス重合触媒系の触媒液を含
有するメタセシス重合性環状オレフィンからなる反応性
溶液A(溶液A)とメタセシス重合触媒系の活性化剤成
分を含有するメタセシス重合性環状オレフィンからなる
反応性溶液B(溶液B)とを混合し、その混合液を金型
内に注入し、その金型内において重合および架橋反応せ
しめることによって成形された架橋重合体組成物を得る
方法に使用する、メタセシス重合性の反応性溶液(溶液
A)とメタセシス重合性の反応性溶液(溶液B)との組
み合わせであって、当該溶液Aが有機硫黄化合物を含む
ものであることを特徴とする反応性溶液の組み合わせ。
【0015】9. 有機硫黄化合物が、スルフィド化合
物であることを特徴とする上記8記載の反応性溶液の組
み合わせ。
【0016】10. スルフィド化合物が、ジアルキル
スルフィド、ジアルキルジスルフィド、チオジアルキオ
ン酸エスエル化合物から選ばれることを特徴とする上記
9記載の反応性溶液の組み合わせ。
【0017】11. メタセシス重合触媒系の触媒液
が、タングステン酸塩化合物、モリブデン酸塩化合物、
タングステン酸塩化合物誘導体またはモリブデン酸塩化
合物誘導体の少なくともいずれか一つに、エーテル化合
物を作用させた触媒であることを特徴とする上記8、9
または10記載の反応性溶液の組み合わせ。
【0018】12. メタセシス架橋重合体組成物であ
って、上記6または11記載のメタセシス重合触媒液を
含有するメタセシス重合性の反応性溶液(溶液A)とメ
タセシス重合性活性化剤成分を含むメタセシス重合性の
反応性溶液(溶液B)とを用いてバルク重合されること
を特徴とするメタセシス架橋重合体組成物。
【0019】13. 有機硫黄化合物が、スルフィド化
合物であることを特徴とする上記7記載の反応性溶液。
【0020】14. スルフィド化合物が、ジアルキル
スルフィド、ジアルキルジスルフィド、チオジアルキオ
ン酸エスエル化合物から選ばれることを特徴とする上記
14記載の反応性溶液。
【0021】15. メタセシス重合触媒系の触媒液
が、タングステン酸塩化合物、モリブデン酸塩化合物、
タングステン酸塩化合物誘導体またはモリブデン酸塩化
合物誘導体の少なくともいずれか一つに、エーテル化合
物を作用させた触媒であることを特徴とする上記7、1
3または14記載の反応性溶液。
【0022】16. メタセシス架橋重合体組成物であ
って、上記7、8、9、10、11、13、14または
15記載のメタセシス重合触媒液を含有するメタセシス
重合性の反応性溶液(溶液A)とメタセシス重合性活性
化剤成分を含むメタセシス重合性の反応性溶液(溶液
B)とを用いてバルク重合されることを特徴とするメタ
セシス架橋重合体組成物。
【0023】ここで、本願に係る有機硫黄化合物とし
て、特にスルフィド化合物が好ましい。さらに、スルフ
ィド化合物の具体的化合物として、ジアルキルスルフィ
ド、ジアルキルジスルフィド、チオジアルキオン酸エス
エル化合物が特に好ましい。
【0024】ジアルキルスルフィド化合物の具体例とし
て、メチルスルフィド、エチル・n−プロピルスルフィ
ド、エチル・イソプロピルスルフィド、t−ブチル・メ
チルスルフィド、n−ブチルメチルスルフィド、n−ア
ミルメチルスルフィド、n−ブチルエチルスルフィド、
イソプロピルn−プロピルスルフィド、イソプロピルス
ルフィド、n−プロピルスルフィド、n−ブチルスルフ
ィド、t−ブチルスルフィド、n−ヘプチルメチルスル
フィド、イソブチルスルフィド、メチルn−オクチルス
ルフィド、n−アミルスルフィド、n−ヘキシルスルフ
ィド、n−ヘプチルスルフィド、n−オクチルスルフィ
ド、n−デシルスルフィド、n−ドデシルスルフィドを
挙げることができる。
【0025】また、ジスルフィド化合物の具体例として
は、ジエチルジスルフィド、ジn−プロピルジスルフィ
ド、ジn−アミルジスルフィド、ジt−アミルジスルフ
ィド、ジイソアミルジスルフィド、ジオクチルジスルフ
ィド、ジn−デシルジスルフィド、ジn−ドデシルジス
ルフィドを挙げることができる。
【0026】さらに、チオジアルキオン酸エスエル化合
物の具体例としては、ジメチル3,3’−チオジプロピ
オン酸エステル、ジエチル3,3’−チオジプロピオン
酸エステル、ジブチル3,3’−チオジプロピオン酸エ
ステル、ジアミル3,3’−チオジプロピオン酸エステ
ル、ジヘキシル3,3’−チオジプロピオン酸エステ
ル、ジオクチル3,3’−チオジプロピオン酸エステ
ル、ジデシル3,3’−チオジプロピオン酸エステル、
ジドデシル3,3’−チオジプロピオン酸エステル、ジ
オクタデシル3,3’−チオジプロピオン酸エステル、
ジテトラデシル3,3’−チオジプロピオン酸エステ
ル、ジラウリル3,3’−チオジプロピオン酸エステ
ル、ジトリデシル3,3’−チオジプロピオン酸エステ
ル、ジミスチル3,3’−チオジプロピオン酸エステ
ル、ジステアリル3,3’−チオジプロピオン酸エステ
ル、ラウリルステアリル3,3’−チオジプロピオン酸
エステル、2,2’−4−t−ジエチレンビス−3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオン酸エステル、ペンタエリスリチルテトラキス
(3−オクチルプロピオン酸エステル)、ペンタエリス
リチルテトラキス(3−デシルプロピオン酸エステ
ル)、ペンタエリスリチルテトラキス(3−ドデシルプ
ロピオン酸エステル)、ペンタエリスリチルテトラキス
(3−オクタデシルプロピオン酸エステル)、ペンタエ
リスリチルテトラキス(3−テトラデシルプロピオン酸
エステル)、ペンタエリスリチルテトラキス(3−ラウ
リルプロピオン酸エステル)、ペンタエリスリチルテト
ラキス(3−トリデシルプロピオン酸エステル)、ペン
タエリスリチルテトラキス(3−ステアリルプロピオン
酸エステル)、ビス[2−メチル−4−(3−n−アル
キルチオプロピオニルオキシ)−5−t−ブチルフェニ
ル]スルフィドを挙げることができる。有機硫黄化合物
であるスルフィド化合物の触媒金属に対する添加量は、
触媒金属1モルに対し0.2〜10モル、好ましくは
0.3〜5モルの範囲である。
【0027】また、本願に係るメタセシス重合触媒系の
触媒成分としては、タングステン、モリブデン、レニウ
ム、ルテニウム等の金属化合物が用いられる。特にタン
グステン、モリブデン化合物が好ましく、具体的には、
タングステン酸塩化合物、モリブデン酸塩化合物、タン
グステン酸塩化合物誘導体、モリブデン酸塩化合物誘導
体のすくなくともいずれか一つが好ましい。
【0028】タングステン酸塩化合物またはモリブデン
酸塩化合物の具体的化合物としては、六塩化タングステ
ン、オキシクロロタングステン、ジオキシジクロロタン
グステン、五塩化モリブデン、オキシクロロモリブデ
ン、ジオキシトリクロロモリブデン等がある。 また、
タングステン酸塩化合物誘導体またはモリブデン酸塩化
合物誘導体とは、タングステン酸塩化合物またはモリブ
デン酸塩化合物にフェノール化合物を反応させフェニル
基を導入させた誘導体、または、タングステン酸塩化合
物またはモリブデン酸塩化合物にアルコール化合物を反
応させアルコキシル基を導入させた誘導体である。フェ
ニル基やアルコキシル基は触媒の溶解性の改善や重合の
速度調節のために添加されるものである。
【0029】誘導体を形成するフェノール類としては、
置換基を有するフェノール(アルキルフェノール、ハロ
ゲン化フェノール)、分子内に複数のフェノール部分を
有するジフェノール等が挙げられる。
【0030】置換基を有するフェノールのより具体的化
合物としては、t−ブチルフェノール、t−オクチルフ
ェノール、ノニルフェノール、2,6−ジハロ−4−ア
ルキルフェノール(ただしここでアルキル基は1〜18
個の炭素原子を有する)化合物が用いられる。
【0031】フェノール類のWOC14および/または
MoOC13に対する添加量は、WOC14および/また
はMoOC13の1モルに対し0.1〜4モルの範囲で
使用される。
【0032】誘導体を形成するアルコール類としては、
アルキル鎖が炭素数が1〜20の範囲の鎖状または脂環
式の飽和、不飽和いずれの炭化水素であっても構わな
い。
【0033】具体的例としては、メタノール、エタノー
ル、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノ
ール、2−ブタノール、t−ブタノール、1−ペンタノ
ール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、3−メチ
ルブタノール、2,2−ジメチルプロパノール、1−ヘ
キサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、
3,3−ジメチルブタノール、メチルペンタノール、1
−オクタノール、2−オクタノール、2−エチル−1−
ヘキサノール、2−メチル−2−ペンタノール、デカノ
ール、ドデカノール、ペンタデカノール、エイコサノー
ル、ブテノール、ペンテノール、ヘキセノール、オクテ
ノール、シクロペンタノール、シクロプロピルエタノー
ル、メチルシクロペンタノール、シクロオクタノール、
ジメチルシクロペンタノール、エチルシクロペンタノー
ル、等を挙げることができる。またこれらの混合物も使
用できる。
【0034】アルコール類のWOC14および/または
MoOC13に対する添加量は、WOC14および/また
はMoOC13の1モルに対し0.1〜2モルの範囲で
使用される。
【0035】フェノール化合物やアルコール化合物はW
OC14および/またはMoOC13と混合し反応させた
場合に、塩化水素が発生することからアルコキシル基が
タングステンまたはモリブデンに導入されているものと
判断される。
【0036】本発明において使用される、さらに好まし
いメタセシス重合系触媒液としては、タングステン酸塩
化合物、モリブデン酸塩化合物、タングステン酸塩化合
物誘導体またはモリブデン酸塩化合物誘導体の少なくと
もいずれか一つにエーテル化合物を作用させた触媒であ
る。
【0037】メタセシス重合触媒系の触媒液が、タング
ステン酸塩化合物、モリブデン酸塩化合物、タングステ
ン酸塩化合物誘導体またはモリブデン酸塩化合物誘導体
の少なくともいずれか一つにエーテル化合物を作用させ
るとは、本願に係る重合触媒液を調製するに当たって、
その調製のいずれかの段階に、タングステン酸塩化合
物、モリブデン酸塩化合物、タングステン酸塩化合物誘
導体またはモリブデン酸塩化合物誘導体の少なくともい
ずれか一つを含む混合物中にエーテル化合物を加えた触
媒であることを意味する。
【0038】この添加によりエーテル化合物はタングス
テン酸塩化合物、モリブデン酸塩化合物、タングステン
酸塩化合物誘導体またはモリブデン酸塩化合物誘導体に
配位するものと考えられている。
【0039】エーテル化合物と、これらの化合物(タン
グステン酸塩化合物、モリブデン酸塩化合物、タングス
テン酸塩化合物誘導体、モリブデン酸塩化合物誘導体)
との量的関係は、エーテル化合物のモル数がこれらの化
合物の1モルに対し、0.3モルから20モルの間であ
る。
【0040】エーテル化合物としては、脂肪族単一エー
テル、脂肪族混成エーテル、脂肪族不飽和エーテル、芳
香族エーテル、環式エーテルのいずれでもよい。また一
つの分子の中に複数のエーテル結合のあるエーテル化合
物も含まれる。
【0041】具体例としては、ジイソプロピルエーテ
ル、ジブチルエーテル、アミルエーテル、イソアミルエ
ーテル、メチルエチルエーテル、メチルプロピルエーテ
ル、メチルブチルエーテル、メチルイソブチルエーテ
ル、メチルアミルエーテル、メチルイソアミルエーテ
ル、エチルプロピルエーテル、エチルブチルエーテル、
エチルイソブチルエーテル、エチルアミルエーテル、エ
チルイソアミルエーテル、ビニルエーテル、アリルエー
テル、メチルビニルエーテル、メチルアリルエーテル、
エチルビニルエーテル、エチルアリルエーテル、アニソ
ール、フェネトール、フェニルエーテル、ベンジルエー
テル、フェニルベンジルエーテル、ナフチルエーテル、
テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサ
ン、デカブロモジフェニルエーテル、デカクロロジフェ
ニルエーテル等のエーテル化合物が好ましい。
【0042】また、エーテル化合物がアルキレングリコ
ールおよび/またはポリアルキレングリコール化合物の
ジアルキルエーテル化合物である場合には、末端を形成
するアルキル基の炭素数は1〜8が好ましく、そのよう
なアルキレングリコールおよび/またはポリアルキレン
グリコール化合物のジアルキルエーテル化合物の具体例
としては、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエ
チレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリ
コールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチル
エーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ト
リエチレングリコールジエチルエーテル、ポリエチレン
グリコールジメチルエーテル、ポリエチレングリコール
ジオクチルエーテルなどを挙げることができる。これら
のエーテル化合物は混合物を使用することもできる。
【0043】また、本願に係る触媒液の溶媒としてはメ
タセシス重合性環状オレフィンを使用できるが、その例
としては、ジシクロペンタジエン、トリシクロペンタジ
エン、シクロペンタジエン−メチルシクロペンタジエン
共二量体、5−エチリデンノルボルネン、ビニルノルボ
ルネン、ノルボルネン、ノルボルナジエン、5−シクロ
ヘキセニルノルボルネン、1,4,5,8−ジメタノ−
1,4,4a、5,6,7,8,8a−オクタヒドロナ
フタレン、1,4−メタノ−1,4,4a,5,6,
7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−エチリデ
ン−1,4,5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,
6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−エチ
リデン−1,4,5,8−ジメタノ−1,4,4a、
5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、1,
4,5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,
8,8a−オクタヒドロナフタレン、エチレンビス(5
−ノルボルネン)などを挙げることができ、これらの混
合物も使用することができる。特にジシクロペンタジエ
ンまたはそれを50モル%以上、好ましくは70モル%
以上含む混合物が好適に用いられる。
【0044】メタセシス重合体を得るには、有機硫黄化
合物であるスルフィド化合物等を含んだメタセシス重合
触媒系の触媒液を含むメタセシス重合性オレフィン化合
物の反応性溶液(溶液A)とメタセシス重合性活性化剤
を含むメタセシス重合性オレフィン化合物の反応性溶液
(溶液B)とを用いてバルク重合する。あるいはメタセ
シス重合触媒液と有機硫黄化合物であるスルフィド化合
物等とを含むメタセシス重合性オレフィン化合物の反応
性溶液(溶液A)とメタセシス重合性活性化剤を含むメ
タセシス重合性オレフィン化合物の反応性溶液(溶液
B)とを用いてバルク重合する。この溶液Bに使用され
る活性化剤成分は、周期律表第I〜第III族の金属の
アルキル化物を中心とする有機金属化合物、特にテトラ
アルキル錫、アルキルアルミニウム化合物、アルキルア
ルミニウムハライド化合物が好ましく、具体的には塩化
ジエチルアルミニウム、ジ塩化エチルアルミニウム、ト
リイソブチルアルミニウム、トリオクチルアルミニウ
ム、ジオクチルアルミニウムアイオダイド、テトラブチ
ル錫、ジアルキルマグネシウム化合物等などを挙げるこ
とができる。活性化剤成分は、触媒との組み合わせによ
り選択されるものであり、本発明においてはメタセシス
重合に使用されるものであれば特に限定されるものでは
ない。
【0045】基本的には前記溶液Aと溶液Bとを混合
し、金型内に注入することによって、架橋重合体組成物
を得ることができるが、上記組成のままでは重合反応が
非常に早く開始され、成形金型に十分流れこまない間に
硬化が起こるような場合には、活性調節剤が用いられ
る。
【0046】かかる活性調節剤としては、ルイス塩基類
が一般に用いられ、なかんずく、エーテル類、エステル
類、ニトリル類などが用いられる。具体例としては安息
香酸エチル、ブチルエーテル、ジエチレングリコールジ
メチルエーテルなとを挙げることができる。かかる活性
調節剤は一般的に、有機金属化合物の活性化剤の成分の
溶液(溶液B)の側に添加して用いられる。
【0047】メタセシス重合触媒液および活性化剤の使
用量は、例えば触媒液としてWOC14を用いる場合
は、上記原料モノマーに対するWOC14の比率は、モ
ル基準で1000対1〜40,000対1、好ましく
は、1,500対1〜20,000対1であり、また、
活性化剤成分はアルキルアルミニウム類を用いる場合に
は、上記原料モノマーに対するアルミニウム化合物の比
率は、モル基準で100対1〜20,000対1、好ま
しくは200対1〜10,000対1である。
【0048】メタセシス重合性の反応性溶液は、メタセ
シス重合のポリマーの原料となるオレフィンモノマーの
他、ゴム成分、特定の目的のために添加される各種添加
剤も含有する場合がある。
【0049】メタセシス重合のポリマーの原料となるオ
レフィンモノマーの具体例としては、ジシクロペンタジ
エン、トリシクロペンタジエン、シクロペンタジエン−
メチルシクロペンタジエン共二量体、5−エチリデンノ
ルボルネン、ビニルノルボルネン、ノルボルネン、ノル
ボルナジエン、5−シクロヘキセニルノルボルネン、
1,4,5,8−ジメタノ−1,4,4a、5,6,
7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、1,4−メタ
ノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒド
ロナフタレン、6−エチリデン−1,4,5,8−ジメ
タノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒ
ドロナフタレン、6−エチリデン−1,4,5,8−ジ
メタノ−1,4,4a、5,7,8,8a−オクタヒド
ロナフタレン、1,4,5,8−ジメタノ−1,4,4
a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、
エチレンビス(5−ノルボルネン)などを挙げることが
でき、これらの混合物も使用することができる。特にジ
シクロペンタジエンまたはそれを50モル%以上、好ま
しくは70モル%以上含む混合物が好適に用いられる。
【0050】また、必要に応じて、酸、窒素などの異種
元素を含有する極性基を有するメタセシス重合性環状オ
レフィンを共重合モノマーとして用いることができる。
【0051】かかる共重合モノマーも、ノルボルネン構
造単位を有するものが好ましく且つ極性基としてはエス
テル基、エーテル基、シアノ基、N−置換イミド基、ハ
ロゲン基などが好ましい。かかる共重合モノマーの具体
例としては、5−メトキシカルボニルノルボルネン、5
−(2−エチルヘキシロキシ)カルボニル−5−メチル
ノルボルネン、5−フェニロキシメチルノルボルネン、
5−シアノノルボルネン、6−シアノ−1,4,5,8
−ジメタノ−1,4,4a、5,6,7,8,8a−オ
クタヒドロナフタレン、N−ブチルナデック酸イミド、
5−クロルノルボルネンなどを挙げることができる。こ
れらルイス塩基を有するモノマーを使用する場合にはそ
れに活性調節剤の役目を兼ねさせることもできる。
【0052】また、本発明の架橋重合体組成物には、酸
化防止剤を添加しておくことが好ましく、そのためフェ
ノール系または、アミン系の酸化防止剤を予め反応性溶
液中に加えておくことが好ましい。
【0053】これら酸化防止剤の具体例としては、2,
6−ジ−t−ブチルクレゾール、N,N’−ジフェニル
−p−フェニレンジアミン、テトラキス[メチレン
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシシンナメー
ト)]メタンなどが挙げられる。
【0054】また、本発明による架橋重合体組成物に
は、他の重合体をモノマー溶液状態の時に添加しておく
ことができる。
【0055】かかる重合体添加剤としては、エラストマ
ーの添加が架橋重合体組成物の耐衝撃性を強めることお
よび溶液の粘度を調節するうえで効果がある。
【0056】かかる目的に用いられるエラストマーとし
ては、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックゴム、
スチレン−イソプレン−スチレンブロックゴム、ポリブ
タジエン、ポリイソプレン、ブチルゴム、エチレンプロ
ピレンジエンターポリマー、ニトリルゴムなどの広範な
エラストマーを挙げることができる。
【0057】他の添加剤としては、反応率を高めるため
のハロゲン化炭化水素、ハロゲン化合物があり、ヘキサ
クロロキシレン、α,α,α−トリクロロトルエン、4
塩化炭素、1,1,1−トリクロロエタン、アリルクロ
ライド、ベンジルクロライドなどを挙げることができ
る。また、ケイ素、硼素、イオウ、リン元素を含むハロ
ゲン化合物なども反応効率向上の効果がある。
【0058】添加剤としての補強材または充填剤は曲げ
モジュラスを向上するのに効果がある。かかるものとし
ては、ガラス繊維、雲母、カーボンブラック、ウォラス
トナイト等をあげることができる。これらをいわゆるシ
ランカップラーなどにより表面処理したものも好適に使
用できる。
【0059】本発明の架橋重合体組成物は前記した如
く、重合と成形とを同時に行うことによって製造され
る。かかる成形方法としては前記の如く、触媒系と溶液
とを前もって混合したプレミックスを金型内に流入せし
めるレジンインジェクション方式、触媒系を二つに分け
た溶液Aと溶液Bとをミキシングヘッド部分で衝突混合
せしめてそのまま流し込むRIM方式を取ることができ
る。いずれの場合も金型への注入圧力は比較的低圧であ
ることができ、従って安価な金型を使用することが可能
である。また、金型内の重合反応が開始されると反応熱
によって金型内の温度は急速に上昇し、短時間に重合反
応が終了する。ポリウレタンRIMの場合と異なり、金
型からの離脱は容易であり、特別の離型剤を使用しない
場合が多い。
【0060】架橋重合体組成物は、表面に酸化層ができ
ることによってエポキシやウレタン等の一般に使用され
る塗料への付着性は良好である。
【0061】
【実施例】以下、実施例を挙げて、本発明を説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0062】[実施例1] (触媒液調製)2リットルのフラスコに、600gのジ
シクロペンタジエンと22.5g(0.25モル)のエ
チレングリコールジメチルエーテルとを添加し均一化し
て触媒液調製用の溶媒を調製した。この溶媒中の酸素と
フラスコ内部の酸素とはフラスコ中に窒素を吹き込むこ
とによって窒素置換した。この系に85.5g(0.2
5モル)のWOC14の結晶を徐々に添加し、攪拌混合
することによりジシクロペンタジエンとエチレングリコ
ールジメチルエーテルとの混合溶媒に均一に溶解させる
ことができた。WOC14を添加した時には、溶媒の温
度上昇、および粘度の上昇は見られなかった。
【0063】この、ジシクロペンタジエンとエチレング
リコールジメチルエーテルとの混合溶媒に均一に溶解さ
せたWOC14溶液に、68.75g(0.31モル)
のノニルフェノールを55gのジシクロペンタジエンに
溶解させノニルフェノールの粘度を低下させた溶液を、
フラスコ上部より滴下した。滴下終了後、17時間室温
下で攪拌した。その後、最終的にタングステンの濃度が
0.5モル/リットルになるようにジシクロペンタジエ
ンを追加し、メタセシス重合触媒系の触媒液とした。な
お、実施例1の全操作は窒素雰囲気下に行った。
【0064】[実施例2] (溶液Aの調製)ジシクロペンタジエン95重量部、エ
チリデンノルボルネン5重量部よりなるモノマー混合物
に対しエチレン含有量70モル%のエチレンプロピレン
−エチリデンノルボルネン重合ゴム3重量部、酸化防止
剤としてエチル社製エタノックス702を2重量部加え
た溶液に、実施例1の重合用触媒液を、タングステン含
量が0.01モル/リットルになるように加え、また、
ジブチルスルフィドの濃度が0.015モル/リットル
になるように加え溶液A−1を調製した後ガラス瓶に密
栓し、空気、水分の入らないようにした。この溶液Aの
粘度は、30℃で300cpsであった。この溶液A−
1の一つのサンプルを25℃の暗所に3ヶ月間保管した
後、その液粘度を測定したところ300cpsのままで
あった。また、この溶液A−1の別の一つのサンプルを
40℃の暗所に3ヶ月間保管した後、その液粘度を測定
したところ300cpsのままであった。
【0065】[比較例1] (溶液Aの調製)実施例2において、ジブチルスルフィ
ドの添加をしなかった以外は、実施例2と同じ方法によ
り溶液A−2を調製した。この溶液A−2の一つのサン
プルを25℃の暗所に3ヶ月間保管した後、その液粘度
を測定したところ1500cpsまで上昇していた。ま
た、この溶液A−2の別の一つのサンプルを40℃の暗
所に3ヶ月間保管した後、その液粘度を測定したところ
20000cpsまで上昇していた。
【0066】[実施例3] (溶液Bの調製)ジシクロペンタジエン95重量部エチ
リデンノルボルネン5重量部よりなるモノマー混合物に
対して、エチレン含有量70モル%のエチレンプロピレ
ン−エチリデンノルボルネン重合ゴムを3重量部になる
ように加えたモノマー混合物に、トリイソブチルアルミ
ニウム100、ジエチレングリコールジメチルエーテル
100のモル比で混合調製した重合用活性化剤混合溶液
を、アルミニウムの含量が0.015モル/リットルに
なるように混合し、活性化剤成分を含有する溶液Bを調
製した。この溶液Bの粘度は、30℃で300cpsで
あった。
【0067】[実施例4] (反応性評価)実施例2の25℃の暗所に3ヶ月間保管
された溶液A−1と実施例3で調製した溶液Bの両方の
液を各10mlずつ注射器にて計量し、攪拌装置付きの
窒素置換された100mlのガラス容器中に押し出し、
重合を開始させ、液の重合による発熱により温度が30
℃から100℃に達する時間を測定したところ42秒で
あり、最高到達温度は194℃であった。また同様に、
実施例2の40℃の暗所に3ヶ月間保管された溶液A−
1と実施例3で調製した溶液Bの組み合わせにおいて液
の重合による発熱により温度が30℃から100℃に達
する時間を測定したところ43秒であり、最高到達温度
は195℃であった。従って、実施例2の25℃または
40℃の暗所に3ヶ月間保管された溶液A−1の反応性
は変化していないことが確認された。
【0068】[比較例2]実施例2の25℃の暗所に3
ヶ月間保管された溶液A−1の代わりに、引用例1の2
5℃の暗所に3ヶ月間保管された溶液A−2を使用する
以外は実施例4と同様にして反応を行なった。溶液A−
2を注射器で計量するに当たり粘度の上昇のために5分
以上の時間を費やした。混合後液の重合による発熱によ
り温度が30℃から100℃に達する時間を測定したと
ころ56秒であり、最高到達温度は186℃であった。
従って、引用例1の25℃の暗所に3ヶ月間保管された
溶液A−2は粘度上昇により取り扱い性は悪くなってい
るものの反応性はあまり変化していないことが確認され
た。
【0069】[比較例3]実施例2の25℃の暗所に3
ヶ月間保管された溶液A−1の代わりに、引用例1の4
0℃の暗所に3日間保管された溶液A−2のを使用する
以外は実施例4と同様にして反応を行なった。この場合
には、混合直後反応による粘度上昇は見られたものの1
0分経過しても35℃程度までしか温度は上昇せず固化
する傾向は見られなかった。
【0070】[実施例5−9]実施例2の溶液A−1の
調製における、ジブチルスルフィドとその添加量とを表
1に示した有機硫黄化合物とその添加量とに変えた以外
は溶液A−1と同様に調製した溶液を、実施例番号の順
序に従い、A−3〜A−7と名付け、ガラス瓶に密栓し
空気、水分の入らないようにした。これら溶液A−3〜
A−7の30℃での粘度を表1に示した。さらに、実施
例2と同様な方法で、溶液A−3〜A−7を25℃の暗
所に3ヶ月間保管した後、液粘度を測定した結果、およ
び40℃の暗所に3日間保管した後、液粘度を測定した
結果も表1に記載した。
【0071】
【表1】
【0072】[実施例10]実施例1で調製した触媒液
500gをとり、そこにジブチルスルフィドをタングス
テンに対し、1.2モル倍加え調製した。ジシクロペン
タジエン95重量部、エチリデンノルボルネン5重量部
よりなるモノマー混合物に対しエチレン含有量70モル
%のエチレンプロピレン−エチリデンノルボルネン重合
ゴム3重量部、酸化防止剤としてエチル社製エタノック
ス702を2重量部加えた溶液に、この触媒液を、タン
グステン含量が0.01モル/リットルになるように加
えた。この液の粘度も、この溶液を40℃の暗所に3ヶ
月間保管した後の液粘度も共に300cpsであった。
またこの40℃の暗所に3ヶ月間保管した溶液10ml
と実施例3で調製した溶液B10mlとを実施例4と同
様の方法で混合し重合させたところ、温度が30℃から
100℃に到達する時間は49秒であり、最高到達温度
は196℃であった。
【0073】[実施例11−15、比較例4−8]エー
テル化合物としてエチレングリコールジメチルエーテル
の代わりに表2、表3に示したエーテル化合物、ノニル
フェノールの代わりに表2、表3に示したフェノール化
合物、アルコール化合物を用いた以外は実施例1の触媒
液調製と同様にして調製した触媒液C−2からC−6を
用いた以外は実施例2と同様、ジブチルスルフィドを
0.02モル/リットルになるように加え調製した溶液
A−9からA−13と、ジブチルスルフィドを添加しな
いこと以外は実施例2と同様に調製した溶液A−14か
らA−17(比較例4−8)とをガラス瓶に密栓し空
気、水分の入らないようにした。これら溶液A−9より
A−17の30℃での粘度を表2、3に示した。さら
に、実施例2と同様な方法で、溶液A−9よりA−17
のサンプルを25℃の暗所に3ヶ月間保管した後液粘度
を測定した結果および40℃の暗所に3日間保管した後
液粘度を測定した結果も表2、3に記載した。
【0074】
【表2】
【0075】
【表3】
【0076】[実施例16] (触媒液調製)2リットルのフラスコに、600gのジ
シクロペンタジエンと22.5g(0.25モル)のエ
チレングリコールジメチルエーテルとを添加し均一化し
て触媒液調製用の溶媒を調製した。この溶媒中の酸素と
フラスコ内部の酸素とはフラスコ中に窒素を吹き込むこ
とによって窒素置換した。この系に54.6g(0.2
5モル)のMoOC13を徐々に添加し、攪拌混合する
ことによりジシクロペンタジエンとエチレングリコール
ジメチルエーテルの混合溶媒に均一に溶解させることが
できた。MoOC13を添加した時には、溶媒の温度上
昇、および粘度の上昇は見られなかった。
【0077】ジシクロペンタジエンとエチレングリコー
ルジメチルエーテルの混合溶媒に均一に溶解させたMo
OC13溶液に、68.75g(0.31モル)のノニ
ルフェノールを55gのジシクロペンタジエンに溶解さ
せノニルフェノールの粘度を低下させた溶液を、フラス
コ上部より滴下した。滴下終了後、17時間室温下で攪
拌した。その後、最終的にモリブデンの濃度が0.5モ
ル/リットルになるようにジシクロペンタジエンを追加
し重合用触媒液とした。なお、実施例16の全操作は窒
素雰囲気下に行った。
【0078】上記触媒液を使用する以外は実施例2と同
様に、ジブチルスルフィドを0.015モル/リットル
になるように加え調製した溶液A−18と、ジブチルス
ルフィドを添加しないこと以外は実施例2と同様に調製
した溶液A−19とをガラス瓶に密栓し空気、水分の入
らないようにした。
【0079】この後、実施例2と同様な方法で、溶液A
−18およびA−19を25℃の暗所に3ヶ月間保管し
た後、液粘度を測定した結果、溶液A−18の場合30
0cpsであったのに対し溶液A−19では、2500
cpsにも達した。またおよび40℃の暗所に3日間保
管した後、液粘度を測定した結果、溶液A−18の場合
305cpsであったのに対し溶液A−19では、15
500cpsにも達した。
【0080】
【発明の効果】上記結果より、有機硫黄化合物を添加す
ることによりメタセシス重合触媒系の触媒液を含有する
メタセシス重合性環状オレフィンからなる反応性溶液A
(溶液A)の熱安定性、保存安定性が大幅に改善されて
いることが判る。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メタセシス重合触媒系の触媒液を含有す
    るメタセシス重合性環状オレフィンからなる反応性溶液
    A(溶液A)とメタセシス重合触媒系の活性化剤成分を
    含有するメタセシス重合性環状オレフィンからなる反応
    性溶液B(溶液B)とを混合し、その混合液を金型内に
    注入し、その金型内において重合および架橋反応せしめ
    ることによって成形された架橋重合体組成物を得る方法
    に使用するメタセシス重合触媒系の触媒液であって、有
    機硫黄化合物を含むことを特徴とするメタセシス重合触
    媒系の触媒液。
  2. 【請求項2】 有機硫黄化合物が、スルフィド化合物で
    あることを特徴とする請求項1記載のメタセシス重合触
    媒系の触媒液。
  3. 【請求項3】 スルフィド化合物が、ジアルキルスルフ
    ィド、ジアルキルジスルフィド、チオジアルキオン酸エ
    スエル化合物から選ばれることを特徴とする請求項2記
    載のメタセシス重合触媒系の触媒液。
  4. 【請求項4】 メタセシス重合触媒系の触媒液が、タン
    グステン酸塩化合物、モリブデン酸塩化合物、タングス
    テン酸塩化合物誘導体またはモリブデン酸塩化合物誘導
    体の少なくともいずれか一つに、エーテル化合物を作用
    させた触媒であることを特徴とする請求項1、2または
    3記載のメタセシス重合触媒系の触媒液。
  5. 【請求項5】 メタセシス重合触媒系の触媒液を含有す
    るメタセシス重合性環状オレフィンからなる反応性溶液
    A(溶液A)とメタセシス重合触媒系の活性化剤成分を
    含有するメタセシス重合性環状オレフィンからなる反応
    性溶液B(溶液B)とを混合し、その混合液を金型内に
    注入し、その金型内において重合および架橋反応せしめ
    ることによって成形された架橋重合体組成物を得る方法
    に使用する、メタセシス重合性の反応性溶液(溶液A)
    であって、当該溶液Aが請求項1、2、3または4記載
    のメタセシス重合触媒系の触媒液を含有することを特徴
    とする反応性溶液。
  6. 【請求項6】 メタセシス重合触媒系の触媒液を含有す
    るメタセシス重合性環状オレフィンからなる反応性溶液
    A(溶液A)とメタセシス重合触媒系の活性化剤成分を
    含有するメタセシス重合性環状オレフィンからなる反応
    性溶液B(溶液B)とを混合し、その混合液を金型内に
    注入し、その金型内において重合および架橋反応せしめ
    ることによって成形された架橋重合体組成物を得る方法
    に使用する、メタセシス重合性の反応性溶液(溶液A)
    とメタセシス重合性の反応性溶液(溶液B)との組み合
    わせであって、当該溶液Aが請求項1、2、3または4
    記載のメタセシス重合触媒系の触媒液を含有することを
    特徴とする反応性溶液の組合わせ。
  7. 【請求項7】 メタセシス重合触媒系の触媒液を含有す
    るメタセシス重合性環状オレフィンからなる反応性溶液
    A(溶液A)とメタセシス重合触媒系の活性化剤成分を
    含有するメタセシス重合性環状オレフィンからなる反応
    性溶液B(溶液B)とを混合し、その混合液を金型内に
    注入し、その金型内において重合および架橋反応せしめ
    ることによって成形された架橋重合体組成物を得る方法
    に使用する、メタセシス重合性の反応性溶液(溶液A)
    であって、当該溶液Aが有機硫黄化合物を含むものであ
    ることを特徴とする反応性溶液。
  8. 【請求項8】 メタセシス重合触媒系の触媒液を含有す
    るメタセシス重合性環状オレフィンからなる反応性溶液
    A(溶液A)とメタセシス重合触媒系の活性化剤成分を
    含有するメタセシス重合性環状オレフィンからなる反応
    性溶液B(溶液B)とを混合し、その混合液を金型内に
    注入し、その金型内において重合および架橋反応せしめ
    ることによって成形された架橋重合体組成物を得る方法
    に使用する、メタセシス重合性の反応性溶液(溶液A)
    とメタセシス重合性の反応性溶液(溶液B)との組み合
    わせであって、当該溶液Aが有機硫黄化合物を含むもの
    であることを特徴とする反応性溶液の組み合わせ。
  9. 【請求項9】 有機硫黄化合物が、スルフィド化合物で
    あることを特徴とする請求項8記載の反応性溶液の組み
    合わせ。
  10. 【請求項10】 スルフィド化合物が、ジアルキルスル
    フィド、ジアルキルジスルフィド、チオジアルキオン酸
    エスエル化合物から選ばれることを特徴とする請求項9
    記載の反応性溶液の組み合わせ。
  11. 【請求項11】 メタセシス重合触媒系の触媒液が、タ
    ングステン酸塩化合物、モリブデン酸塩化合物、タング
    ステン酸塩化合物誘導体またはモリブデン酸塩化合物誘
    導体の少なくともいずれか一つに、エーテル化合物を作
    用させた触媒であることを特徴とする請求項8、9また
    は10記載の反応性溶液の組み合わせ。
  12. 【請求項12】 メタセシス架橋重合体組成物であっ
    て、請求項6または11記載のメタセシス重合触媒液を
    含有するメタセシス重合性の反応性溶液(溶液A)とメ
    タセシス重合性活性化剤成分を含むメタセシス重合性の
    反応性溶液(溶液B)とを用いてバルク重合されること
    を特徴とするメタセシス架橋重合体組成物。
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