JPH1134328A - 記録ヘッド - Google Patents

記録ヘッド

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JPH1134328A
JPH1134328A JP20982597A JP20982597A JPH1134328A JP H1134328 A JPH1134328 A JP H1134328A JP 20982597 A JP20982597 A JP 20982597A JP 20982597 A JP20982597 A JP 20982597A JP H1134328 A JPH1134328 A JP H1134328A
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JP
Japan
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ink
elastic member
recording head
vibration
drop
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JP20982597A
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English (en)
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Hiroaki Sato
博昭 佐藤
Koichi Haga
浩一 羽賀
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、インク滴を飛翔させ記録媒体の所定
の位置に着弾させて印字する記録ヘッドに関し、ノズル
を用いずに微小なドロップを吐出可能とし、高精細な画
像を記録できる記録ヘッドを提供することを目的とす
る。 【解決手段】画素信号に対応して振動する振動発生手段
2に接続された基端部と、インク3を飛翔させる先端部
と、インク3の飛翔位置より基端部側に形成された貫通
孔4とを有し振動発生手段2の励振に応じて曲げ振動す
る片持ち梁構造の弾性部材1とを備え、貫通孔4を介し
てインク3を先端部に供給しつつ、弾性部材1の振動に
より発生させたキャピラリ波によりインク3を飛翔させ
て記録媒体に付着させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インク滴を飛翔さ
せ記録媒体の所定の位置に着弾させて印字する記録ヘッ
ドに関する。
【0002】
【従来の技術】被印字面に液滴、特にインクドロップを
吐出して印字を行うインクジェット記録方式の代表的な
ものとして、ノズルを用いる方式があり、そのノズル式
の記録方式には、従来、オンデマンド型と連続流型とが
ある。
【0003】オンデマンド型は、記録情報に対応してノ
ズルから間欠的にインクを吐出させて印字を行う方式
で、代表的なものとして、ピエゾ振動子型とサーマル型
とがある。ピエゾ振動子型は、インク室に付設した圧電
素子にパルス電圧を印加して圧電素子を変形させること
により、インク室内のインク液圧を変化させ、ノズルか
らインクドロップを吐出させて、記録紙上にドットを記
録するものである。サーマル型は、インク室内に設けた
加熱素子によりインクを加熱し、これにより発生したバ
ブルによりノズルからインクドロップを吐出させて、記
録紙上にドットを記録するものである。
【0004】一方、連続流型は、インクに圧力を加えて
ノズルから連続的にインクを吐出させると同時に、ピエ
ゾ振動子などにより振動を加えて突出インク柱を液滴化
し、さらに液滴に対して選択的に帯電、偏向を行うこと
によって、記録を行うものである。
【0005】これらの各方式はいずれも、インクのドロ
ップ径は、主としてノズルの径によって決まる。そし
て、ノズル径を小さくすると、ゴミやチリによるノズル
詰まりや、ノズル部のインク表面の乾燥によるノズル詰
まり、ノズル円周部へのインク残滓の付着によるインク
吐出方向の変化を生じるといった問題が発生する。
【0006】これに対して、ノズルを用いずに被印字面
にインクドロップを吐出して印字を行う記録方式がいく
つか提案されている。例えば米国特許第4308547
号明細書に示されているように、凹状にカーブした球面
形状の圧電体シェルをインク中に配置し、この圧電体シ
ェルに電極を介して電圧を印加する記録方式がある。こ
の方式では、圧電体シェルからインク中に放射された縦
波がインク自由表面の一点に集められ、インク自由表面
からドロップが吐出される。
【0007】また、特公平6−45233号公報に示さ
れているように、ガラスなどの基板上に球面状の凹部を
設けてこれを音響レンズとし、基板の裏面に圧電体、お
よびこれに電圧を印加するための電極からなる振動子を
形成して、この振動子をインク中に配置する記録装置が
ある。
【0008】さらに、特開平3−200199号公報に
は、より安価で、よりシャープに焦点を合わせられるレ
ンズとして、凹状レンズの代わりに薄膜平板状の位相フ
レネルレンズを基板上に設けることが示されている。
【0009】縦波をインク自由表面に集束させて、イン
ク自由表面からドロップを吐出させる方式では、ドロッ
プ径dは、インク中を伝搬する縦波の波長λにほぼ等し
く、λは、振動子の駆動周波数をf、レンズのF値をF
とすると、λ≒F/fとなる。また、インク中を伝搬す
る縦波の伝搬速度をvとすると、これらと振動子の駆動
周波数fとの間には、v=f・λの関係がある。したが
って、おおむねd≒λ≒v・F/fの関係が成立する。
【0010】よって、例えば、ドロップ径(集束径)d
が15μm程度の非常に小さなインクドロップを吐出さ
せようとする場合には、レンズのF値を1とすれば、従
来の低粘度・水性インク中の縦波の伝搬速度vがほぼ1
500m/秒であるので、振動子の駆動周波数fを約1
00MHzという非常に高い周波数にしなければならな
くなる。レンズのF値は、種々の問題から著しく小さく
することは実際上困難であるので、ドロップ径dをより
小さくしようとすると、一般にはより高い周波数で振動
子を駆動させることになる。
【0011】このように、縦波をインク自由表面に集束
させてインクドロップを吐出させる方式は、100MH
z前後の高い周波数で複数の振動子を駆動しなければな
らず、一般に駆動手段が高価になるというコスト上の問
題を生じるとともに、吸収による発熱によりインク粘度
が変化してドロップ径が変動したり、記録素子内でイン
ク自体の乾燥や固化を生じてインクを吐出できなくなる
ことがあるという重大な問題を生じる。
【0012】上記以外の従来技術として、特開平6−3
40070号公報において、新規なオンデマンド型の記
録方式が開示されている。これは、本願発明と同様に、
片持ち梁構造の梁を曲げ振動で共振させて、ビームの先
端に十分な振幅を発生させ、インクを飛翔させるもので
あり、比較的低い励振周波数および低い電圧でインクを
吐出できるという本願発明と共通の特徴を有するが、イ
ンクドロップは、ビーム先端に設けられたノズルを介し
て形成させる原理を用いており、前述したノズル式の各
種記録方式と同様、ドロップ径はノズル径で決定され、
ノズル径を小さくすると、ノズル詰まりやノズル円周部
へのインク残滓の付着によるインク吐出方向の変化を生
じるといった課題を有している。特開平6−34007
0号公報では、従来方式に比べノズル詰まりの問題が生
じる可能性を少なくする方式を開示しているが、ドロッ
プ径がノズル径で決まる以上、根本的な解決とはなり得
ない。
【0013】さらに別の従来技術として、インクジェッ
ト記録方式ではないものの、振動エネルギーを作用させ
て液体を微粒子化するという点で本願発明と技術的に類
似する特開平3−154665号公報について説明す
る。これは霧化装置として提案されているもので、圧電
磁器を含む振動子と、振動子に固着され片持ち梁の形で
曲げ振動する振動部からなり、振動部の一部を液体に漬
けて、超音波の放射により霧状の液滴を発生させるもの
である。この装置によれば、ノズルを用いずに微小径の
ドロップを生成可能であるが、多数のドロップが、時間
的、空間的に制御されていない状態で生成されるもので
あり、この構成ではインクジェット記録装置にはなり得
ない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上説明し
た従来の技術が抱えている技術的課題を解決するために
なされたものであり、ノズルを用いずに微小なドロップ
を吐出可能とし、高精細な画像を記録できる記録ヘッド
を提供することを目的とする。さらに、発熱などを生じ
にくい、低周波、低電圧駆動によって印字可能な記録ヘ
ッドを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的は、画素信号に
対応して振動する振動発生手段と、振動発生手段に接続
された基端部と、インクを飛翔させる先端部と、インク
の飛翔位置より基端部側に形成された貫通孔とを有し振
動発生手段の励振に応じて曲げ振動する片持ち梁構造の
弾性部材とを備え、貫通孔を介してインクを先端部に供
給しつつ、弾性部材の振動により発生させたキャピラリ
波によりインクを飛翔させて記録媒体に付着させること
を特徴とする記録ヘッドによって達成される。
【0016】ここで、前記貫通孔は、弾性部材の先端部
近傍の一面側に配されたインクを他面側供給することを
特徴とする。また、前記弾性部材は、インクを飛翔させ
る面に、親インク領域と疎インク領域とを有するように
してもよい。また、前記貫通孔は、インクを飛翔させる
面側の開口面積が、それと反対面側の開口面積よりも大
きく形成してもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態による記録
ヘッドを図1乃至図13を用いて説明する。まず、本実
施の形態による記録ヘッドの特徴点について説明する。
本実施の形態の記録ヘッドは、弾性部材が振動発生手段
に接続され、その接続部を基端部とする片持ち梁構造を
している。振動発生手段は、弾性部材が曲げ振動で共振
する周波数で励振し、この共振により弾性部材の先端部
近傍は大きな振幅を有することになる。これによって、
インクは振動の作用を強く受け、その表面にキャピラリ
波を生じる。キャピラリ波の作用により、微小滴の生成
が可能となる。この原理によれば、励振周波数は数百k
Hz程度で直径数μm〜30μm程度のドロップを飛翔
させることが可能であり、また、片持ち梁構造の弾性部
材の曲げ振動を応用するので、振動発生手段の振動エネ
ルギを弾性部材の先端の振幅に効率よく変換することが
可能となり、高々数V〜数十V程度の印加電圧でドロッ
プを飛翔させることが可能である。
【0018】弾性部材は、インク飛翔位置よりも基端部
側に貫通孔を有している。インクはこの貫通孔からイン
ク飛翔位置まで供給されて、キャピラリ波を形成する。
インク吐出は、連続する振動により増幅するキャピラリ
波と、弾性部材先端部の運動エネルギの相乗作用による
ものである。
【0019】弾性部材のドロップが飛翔する面には、親
インク領域と疎インク領域が設けられ、インクの供給効
率を向上させ印字速度を高める効果がある。また、キャ
ピラリ波が発生する領域を限定することが可能となるの
で、より安定に1滴のドロップを吐出する記録ヘッドを
実現できる。
【0020】弾性部材は、振動発生手段の振動を曲げ振
動に変換可能であり、先端部近傍にドロップ吐出に十分
な振幅を発生可能な部材であればよく、材質等は特に限
定されないが、加工性や価格等の面から、SUS、Ni
等の金属材料、ポリイミド樹脂、PET、エポキシ樹
脂、シアノアクリレート樹脂等の高分子材料が好適であ
る。
【0021】弾性部材は安定な振動モードを得るため
に、少なくとも先端部は薄板形状をしているのが望まし
い。従って弾性部材の材料には薄板材またはフィルム材
を用いるのがよい。また、印刷や鍍金のような厚膜作製
技術、あるいは真空蒸着やプラズマ装置のような薄膜作
製技術と、エッチング技術とを組み合せて弾性部材を作
製することが可能である。また、注型による作製も量産
性が高く好適である。弾性部材を変質、腐食、異物付着
等から保護する目的で、金、白金、パラジウム、ロジウ
ム等の金属及びPTFE等の薄膜で表面を被覆してもよ
い。
【0022】振動発生手段は、駆動回路から入力される
電気信号に応じて振動を発生するものであればよく、圧
電材料、磁歪材料、機械式アクチュエータ、静電気力を
応用したアクチュエータ等を適用可能である。中でも圧
電材料は、インクジェットプリンタの機能材料としても
広く使われており、高度な製造技術が確立しているので
最適である。
【0023】圧電材料としては、水晶、PZT、チタン
酸バリウムBaTiO3、ニオブ酸鉛PbNb26、ビ
スマスゲルマネイトBi12GeO20、ニオブ酸リチウム
LiNbO3、タンタル酸リチウムLiTaO3などの多
結晶体や単結晶体、またはZnOやAlNなどの圧電薄
膜、またはポリ尿素、PVDF(ポリフッ化ビニリデ
ン)やPVDFの共重合体などの圧電性高分子、または
PZTなどの無機圧電物質と圧電性高分子との複合体な
どを用いることができる。なお、振動発生手段を構成す
る圧電材料自体で弾性部材を形成してもよい。振動発生
手段の励振は1画素信号に応じて1インク滴の飛翔を実
現するように、1インク滴の飛翔に必要な励振数を終了
するごとに間欠的に励振を区切るものである。
【0024】以上説明した本実施の形態による記録ヘッ
ドの構造を図1を用いて詳細に説明する。本実施の形態
による記録ヘッドは図1において、弾性部材1の下面に
インク3を配置し、弾性部材1の上面からドロップを飛
翔させる構成となっている。弾性部材1の下面のインク
3は、貫通孔4を介して弾性部材1の上面に移動し、振
動発生部2の励振の効果と、弾性部材1の曲げ振動の効
果と、弾性部材1とインク3の濡れ性の効果により弾性
部材1の先端部近傍に供給される。その結果弾性部材1
の先端部近傍には、キャピラリ波が形成され、微小径の
ドロップが上方に飛翔する。図中の振動発生部2は、圧
電体を一対の電極で挟持するよう構成され、弾性部材1
に接続される。
【0025】次に、図1に示した弾性部材1の構成を図
2を用いて詳細に説明する。図2(a)は本実施の形態
の弾性部材1の平面図であり、図2(b)は、図2
(a)のX−X’線で切断した断面図である。板状の弾
性部材1の図中左側先端部近傍に破線の円形で示したイ
ンク飛翔点があり、それよりも基端部側(図中インク飛
翔点の右側)に貫通孔4が形成されている。弾性部材1
の基端部側は振動発生部2と接続され、実質的に固定端
となる基端部である。図2に示したインク飛翔点は説明
のために図示したもので、現実の弾性部材1から目視で
判別できるものではない。
【0026】次に、画像信号と振動発生部2を駆動する
信号の関係を図3を用いて説明する。図3(a)は、横
軸に時間をとった画像信号(画素信号)を示し、図3
(b)は、横軸に時間をとった振動発生部の駆動信号を
示している。駆動信号は画像信号に応じて印加され、1
インク滴を飛翔させるために、励振周期を1周期とする
波形が少なくとも1つ以上連なった波形信号からなる。
波形は図示した矩形波に限らず、サイン波や三角波等で
もよい。インクを吐出させるためのエネルギは、振動発
生部の励振周期を1周期とする波形の数(バースト数と
いう)と印加電圧で決まる。バースト数を増やせば比較
的低電圧でインク吐出可能であり、バースト数を減らせ
ば電圧は若干高くなるものの、より飛翔速度の早いイン
ク吐出が可能となる。
【0027】次に、図4を用いて、本実施の形態におけ
る弾性部材1の他の構成例を示す。図4に示す弾性部材
1は先端近傍の少なくとも一方の面に親インク領域5と
疎インク領域6を有しており、インク飛翔点が先端部近
傍にあり、それよりも基端部側に貫通孔4が設けられて
いる。ここでは、貫通孔4を複数(図では3つ)設けた
例を示す。貫通孔4は、それを設ける位置の弾性部材1
の曲げ振動の振幅と、インクの粘度、表面張力によっ
て、サイズ、配置を決定するのがよい。すなわち、貫通
孔4が小さすぎると、弾性部材1の振幅により発生する
圧力差で、貫通孔4が、従来技術で述べた特開平6−3
40070号公報に開示された技術と同様に、ドロップ
生成のノズルとして機能する危険があるからである。貫
通孔4からドロップが飛翔すると、不要な印字の原因と
なり、印字画質を劣化させることになる。また、貫通孔
4が大きすぎると、弾性部材1のドロップ飛翔点へのイ
ンク供給が過多となり、キャピラリ波を形成しにくくな
る。
【0028】弾性部材1に親インク領域5と疎インク領
域6を設けることの効果は次のとおりである。弾性部材
1の設計によっては、弾性部材1が高次の振動モード、
あるいは面振動モードを形成し、先端部のインク飛翔点
の振幅が大きくなると同時に、他の位置でも、インクを
飛翔させ得る振幅をもって振動する場合もある。このよ
うな場合、インク飛翔点以外からのドロップ飛翔は印字
画質を劣化させる原因となるのでこれを防ぐ必要がある
が、そのために、インク飛翔点以外にはインクが供給さ
れないように親インク領域5と疎インク領域6を設ける
ことが可能である。図4では、貫通孔4の開口を含む領
域を親インク領域5とし、インク飛翔点まで連続するパ
ターンを形成している。インク飛翔点の近傍を除きその
周囲は疎インク領域6が形成されている。
【0029】図4の弾性部材1の作製方法は、親インク
材料を基材として用いその一部を疎インク化処理しても
よいし、逆に疎インク材料を基材として用いて、その一
部を親インク化処理してもよい。また、任意の材料を基
材として用いて、親インク化処理と疎インク化処理を施
してもよい。ただし、弾性部材1のインクを多量に蓄え
ている側は親インク性であることが望ましいので、基材
には親インク材料を採用するのが好ましい。親インク材
料としては、金属材料やガラスの他、ポリイミドやポリ
エチレンテレフタレート等の高分子材料などが適用可能
である。これらの基材に疎インク化処理するには、次の
方法を採用可能である。
【0030】(1)溶剤可溶性アモルファスフッ素樹脂
によりフッ素樹脂被膜を形成する、(2)フッ素樹脂の
粉体または分散液を、直接にまたはバインダ(接着剤)
を介して表面に形成してフッ素樹脂層とする、(3)フ
ッ素樹脂を含有する有機樹脂をシランカップリング等を
介して積層する、(4)紫外線硬化型の撥水材料を塗布
後、紫外線および、熱で硬化させる、(5)撥水性有機
ポリマーを溶媒に溶かし、塗布後熱で溶媒を乾燥させ密
着させる、(6)撥水性を有する金属(例えば金)を鍍
金によってコートする、(7)鍍金液等に撥水性粒子
(例えばPTFE)を分散させ共析鍍金によってコート
する、(8)ゾル−ゲル法によりフッ素樹脂膜を形成す
る、(9)CF4やSF4などの有機フッ素ガスを用い
た低温プラズマ法で室温付近で固体表面をフッ素化す
る、(10)含フッ素ポリマーをスパッタリング法や真
空蒸着法により固体表面に成膜する、などである。
【0031】次に、図5を用いて、本実施の形態におけ
る弾性部材1のさらに他の構成例を示す。図5(a)は
弾性部材1の平面図であり、図5(b)は、図5(a)
のX−X’線で切断した断面図である。図5に示す弾性
部材1は、貫通孔4におけるインクドロップが飛翔する
側の開口面積が、反対側の開口面積よりも大きく形成さ
れている点に特徴を有している。この構成によれば、弾
性部材1が曲げ振動した際の、インクを多量に蓄えてい
る側(開口面積が小さい側)の圧力より、ドロップが飛
翔する側(開口面積が大きい側)の圧力が低くなり、貫
通孔から不要のドロップが飛翔し誤印字することを防止
でき、ドロップ飛翔側へのインク供給がより円滑に行わ
れる。
【0032】図6は、図5に示した弾性部材1を記録ヘ
ッドに組み込んだ構成例である。弾性部材1の下面にイ
ンク3を配置し、弾性部材1の上面からドロップを飛翔
させる構成となっている。弾性部材1の下面のインク3
は、貫通孔4を介して弾性部材1の上面に移動し、振動
発生部2の励振の効果と、弾性部材1の曲げ振動の効果
と、弾性部材1とインク3の濡れ性の効果により弾性部
材1の先端部近傍に供給される。その結果弾性部材1の
先端部近傍には、キャピラリ波が形成され、微小径のド
ロップが上方に飛翔する。図中の振動発生部2は、圧電
体を一対の電極で挟持するよう構成され、弾性部材1に
接続される。この構成によれば、貫通孔4からの不要な
ドロップ飛翔は発生せず、インク3はより効率的に弾性
部材1の先端部近傍にインク3を供給できる。これによ
り、印字速度を早める効果がある。また、不要ドロップ
の飛翔を防止できるので、振動発生部2の励振電圧を高
くする余裕が生まれ、これもまた印字速度を早めること
に寄与する。また、励振電圧を高くすれば、弾性部材1
の振動も強くなり、ドロップの飛翔速度が早くなるの
で、いっそう安定な印字が可能となる。
【0033】〔実施例1〕本実施の形態による記録ヘッ
ドの実施例1を図7乃至図9を用いて説明する。図7は
本実施例による記録ヘッドの斜視図であり、図8は同断
面図を示す。図7に示すように、本実施例による記録ヘ
ッドは、弾性部材1および振動発生部2を複数配列した
ものである。弾性部材1の背面側(図中左側)にインク
3が供給され、貫通孔4を介して正面側(図中右側)に
移動し、振動発生部2の励振の効果と、弾性部材1の曲
げ振動の効果と、弾性部材1とインク3の濡れ性の効果
により弾性部材1の先端部近傍にインク3が供給される
ものである。弾性部材1の先端部近傍に薄く形成された
インク3の一部がドロップとなって図中右側に飛翔す
る。
【0034】本実施例の弾性部材1の構成を図9に示
す。。図9(a)は弾性部材1の平面図であり、図9
(b)は、図9(a)のX−X’線で切断した断面図で
ある。図9に示す弾性部材1は、板厚7μmのSUS箔
を矩形状に加工し、インク飛翔点よりも基端部側に貫通
孔4を設けた。貫通孔4は、弾性部材1のドロップが飛
翔する側(図9(b)中上側)の開口面積が、反対側の
開口面積よりも大きい。この弾性部材1の基端部側に、
1対の電極とPZT圧電体をからなる振動発生部2を固
着させ、振動発生部2と弾性部材1からなる複合部材を
作製して、図7及び図8に示す記録ヘッドに組み込んで
いる。
【0035】振動発生部2を周波数=244kHz、バ
ースト数=7、電圧=37Vで励振したところ、直径約
12μmのドロップが安定に吐出し飛翔した。上記周波
数は、振動発生部2の共振周波数とほぼ一致しており、
片持ち梁部分の弾性部材1の共振周波数ともほぼ一致す
るものである。さらに、この励振によって誘起される弾
性部材1の曲げ振動は、弾性部材1の先端部近傍のイン
ク飛翔点の部分に、インクを飛翔させるのに十分な振幅
が発生するよう設計及び調整がなされる。記録媒体に印
字を試みたところ、ドット直径は平均22μmであっ
た。
【0036】〔実施例2〕本実施の形態による記録ヘッ
ドの実施例2を図10を用いて説明する。弾性部材1以
外は、実施例1と同じである。本実施例の弾性部材1の
構成を図10に示す。図10(a)は弾性部材1の平面
図であり、図10(b)は、図10(a)のX−X’線
で切断した断面図である。本実施の形態による弾性部材
1の材質はPTFEである。PTFEは疎インク材料で
あるから、表面処理により親インク領域5を形成した。
親インク領域5と一致する開孔を有するメタルマスクを
作成し、厚さ25μmのPTFEのシートにメタルマス
ク越しに真空放電処理を施して、所望の部分を親インク
化した。これにより、図中破線の楕円で示した先端部近
傍のインク飛翔点にあたる位置と貫通孔4を含むように
親インク領域5を設けた。また、図10に示すように弾
性部材1の形状を先端にいくほど幅が狭くなるようにす
ると、先端部の振幅をより大きくでき効果的である。
【0037】振動発生部2を、周波数=273kHz、
バースト数=5、電圧=27Vで励振したところ、直径
約10μmのドロップが安定に吐出し飛翔した。上記周
波数は、振動発生部2の共振周波数とほぼ一致してお
り、片持ち梁部分の弾性部材1の共振周波数ともほぼ一
致するものである。さらに、この励振によって誘起され
る弾性部材1の曲げ振動は、親インク領域5に含まれる
インク飛翔点の部分に、インクを飛翔させるのに十分な
振幅が発生するよう設計及び調整がなされる。記録媒体
に印字を試みたところ、記録媒体上の平均ドット径はφ
18μmであった。
【0038】本実施例では、疎インク性の材料を用い、
その表面の一部を親インク化することによって、弾性部
材1を作成したが、このような材料としては、他に、F
EP(テトラフルオロエチレン),PVDF(ポリフッ
化ビニリデン),PVF(ポリフッ化ビニル)等が、優
れた疎インク性を有しており好適な材料である。これら
の材料は、 NaやK等のアルカリ金属の液体アンモニア溶液に浸
漬する; 真空放電処理する; 少量の有機物を含む不活性ガス雰囲気中で放電処理す
る; 不活性溶媒中で塩素ガスにさらすことにより表面を塩
素化する; HeまたはO2雰囲気でプラズマ処理する; 等の表面処理法により、親インク化処理することが可能
である。
【0039】〔実施例3〕本実施の形態による記録ヘッ
ドの実施例3を図11および図12を用いて説明する。
図11は本実施例の弾性部材1の平面図であり、図12
は、図11のX−X’線で切断した断面における貫通孔
4部分の拡大図である。本実施例においても、弾性部材
1以外の構成は実施例1と同じである。本実施例の弾性
部材1の構成を図11を用いて説明する。弾性部材1の
材質はニッケルである。弾性部材1の図中薄墨色で示し
た部分が親インク領域5であり、ハッチングを施した領
域が疎インク領域6である。貫通孔4はインク飛翔点よ
りも基端部側にあり、メッシュ状に多数設けられてい
る。親インク領域5は貫通孔4とインク飛翔点を含むよ
うに設けられ、疎インク領域6は不要な部分へのインク
供給およびインク付着を防ぐために、弾性部材1の最先
端部と基端部に設けている。貫通孔4はエッチング処理
で加工している。
【0040】図12に示すように、貫通孔4は弾性部材
1においてインクドロップが飛翔する側の開口面積が、
反対側の開口面積より大きくなるように加工される。な
お、ニッケルに限らず金属材料を高精度で加工する方法
としては、エッチング、放電加工、レーザ切断、エレク
トロフォーミング等従来公知の各種加工技術を適用可能
である。
【0041】ニッケルの表面は元来十分な親インク性を
有するので、本実施例では、ハッチング部を疎インク化
処理することによって弾性部材1を作製した。疎インク
化処理は、撥インク性材料の被膜を施すことにより実施
した。撥インク性材料は、市販の溶剤可溶性アモルファ
スフッ素樹脂を用いた。この材料は、低粘度で使用で
き、薄く均一な撥インク被膜を形成できるので、弾性部
材1の振動特性に与える変動要因を低減でき好適であ
る。
【0042】撥インク被膜のパターニングは、以下の工
程により行った。 ニッケル基材と撥インク材料の密着性を向上させるた
めに、ニッケル基材にカップリング材をスピンコート方
で塗布、その後乾燥する; 撥インク材料をスピンコート法で塗布後ホットプレー
ト加熱でプレキュアする; オーブンでポストキュアする; フォトレジスト塗布、露光、現像、レジストキュアを
行う。この工程により、図11に示す疎インク領域6を
レジスト材料で被覆する; Arガスを用いたプラズマエッチング装置で、親イン
ク領域7の撥インク材料を取り除く; 疎インク領域に残ったレジスト材料除去。
【0043】以上のように作製した弾性部材1に振動発
生部2を固着させ、記録ヘッドとして組み込んで印字実
験を行った。振動発生部2を、周波数=173kHz、
バースト数=13、電圧=42Vで励振したところ、直
径約27μmのドロップが安定に吐出され飛翔した。上
記周波数は、振動発生部2の共振周波数とほぼ一致して
おり、片持ち梁部分の弾性部材1の共振周波数ともほぼ
一致するものである。さらに、この励振によって誘起さ
れる弾性部材1の曲げ振動は、親インク領域5に含まれ
るインク飛翔点の部分に、インクを飛翔させるのに十分
な振幅が発生するよう設計及び調整がなされる。記録媒
体に印字を試みたところ、記録媒体上の平均ドット径は
φ35μmであった。
【0044】本発明は、上記実施例に限らず種々の変形
が可能である。弾性部材1の形状及び親インク領域5、
疎インク領域6の形状は、上記本実施例に限られるもの
ではなく、片持ち梁としての共振特性を満たしつつ、先
端部近傍に、キャピラリ波の発生を可能とするだけのイ
ンクを保持する領域を形成することが重要である。例え
ば、弾性部材1の断面形状を、図13(a)、(b)に
示すように、先端部分が薄く基端部が裾広がりで厚くな
るような形状にすれば、弾性部材1の先端部近傍では十
分な曲げ振動の振幅を得ながら、基端部近傍では十分な
機械的強度が得ることができるので好適である。
【0045】また例えば、弾性部材1の片持ち梁構造の
自由端の先端部近傍における曲げ振動の振動方向に対し
て垂直な面の幅をWとし、先端部近傍のインク飛翔点に
ほぼW=2λの長さとなる領域を形成した弾性部材1に
対しても本発明を適用することができる。但し、λは以
下の式で与えられる。
【0046】 λ={8πσ/(ρfe2)}1/3×104(μm) ここで、σは、インク表面張力(mN/m) ρは、インク密度(g/cm3) feは、励振周波数(Hz) である。
【0047】こうすることにより、先端部近傍の幅Wに
おいて2山のキャピラリ波を生成でき、その後1山のイ
ンク隆起部が形成されて次の瞬間これが分離してより正
確に1インク滴を飛翔させることができるようになる。
【0048】以上のように、弾性部材1は、均一な厚み
の板状に限らず、棒状、錘形状等さまざまな形状での設
計が可能であるが、振動の安定性、ドロップ飛翔方向の
安定性、インク保持の安定性を確保するために、少なく
とも先端部近傍を薄板状に設計することが好ましい。
【0049】さらに、弾性部材1は、単一材料、単一部
材から構成される必要はなく、複数の材料、部材からな
る複合構造であってもよい。また、物性(密度、ヤング
率等)が部材の位置によって徐々に変化している傾斜材
料を用いることも、複数の異なる性能を両立させる方法
として有効である。
【0050】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、ノズルを
用いずに微小なドロップを吐出することが可能となり、
高精細な画像を記録できる記録ヘッドを提供することが
できる。さらに、発熱などを生じにくい、低周波、低電
圧駆動によって印字可能な記録ヘッドを提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による記録ヘッドの概略
の構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施の形態による記録ヘッドに用い
る弾性部材1の構成を示す図である。
【図3】本発明の一実施の形態による記録ヘッドを駆動
する駆動信号を説明する図である。
【図4】本発明の一実施の形態による記録ヘッドに用い
る弾性部材1の他の構成を示す図である。
【図5】本発明の一実施の形態による記録ヘッドに用い
る弾性部材1のさらに他の構成を示す図である。
【図6】図5に示す弾性部材1を組み込んだ記録ヘッド
の概略の構成を示す図である。
【図7】本発明の一実施の形態による記録ヘッドの実施
例1の概略の構成を示す斜視図である。
【図8】本発明の一実施の形態による記録ヘッドの実施
例1の概略の構成を示す図である。
【図9】本発明の一実施の形態による記録ヘッドの実施
例1における弾性部材の構成を示す図である。
【図10】本発明の一実施の形態による記録ヘッドの実
施例2における弾性部材の構成を示す図である。
【図11】本発明の一実施の形態による記録ヘッドの実
施例3における弾性部材の構成を示す図である。
【図12】本発明の一実施の形態による記録ヘッドの実
施例3における弾性部材の貫通孔部分の拡大図である。
【図13】本発明の一実施の形態による記録ヘッドにお
ける弾性部材の他の構成例を示す図である。
【符号の説明】
1 弾性部材 2 振動発生部 3 インク 4 貫通孔 5 親インク領域 6 疎インク領域 7 キャピラリ波

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画素信号に対応して振動する振動発生手段
    と、 前記振動発生手段に接続された基端部と、インクを飛翔
    させる先端部と、前記インクの飛翔位置より前記基端部
    側に形成された貫通孔とを有し前記振動発生手段の励振
    に応じて曲げ振動する片持ち梁構造の弾性部材とを備
    え、 前記貫通孔を介して前記インクを前記先端部に供給しつ
    つ、前記弾性部材の振動により発生させたキャピラリ波
    により前記インクを飛翔させて記録媒体に付着させるこ
    とを特徴とする記録ヘッド。
  2. 【請求項2】請求項1記載の記録ヘッドにおいて、 前記貫通孔は、前記弾性部材の先端部近傍の一面側に配
    されたインクを他面側供給することを特徴とする記録ヘ
    ッド。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の記録ヘッドにお
    いて、 前記弾性部材は、前記インクを飛翔させる面に、親イン
    ク領域と疎インク領域とを有することを特徴とする記録
    ヘッド。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3のいずれかに記載の記録ヘ
    ッドにおいて、 前記貫通孔は、前記インクを飛翔させる面側の開口面積
    が、それと反対面側の開口面積よりも大きいことを特徴
    とする記録ヘッド。
JP20982597A 1997-07-19 1997-07-19 記録ヘッド Withdrawn JPH1134328A (ja)

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