JPH11343577A - Ni系メッキ基板 - Google Patents

Ni系メッキ基板

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JPH11343577A
JPH11343577A JP7059599A JP7059599A JPH11343577A JP H11343577 A JPH11343577 A JP H11343577A JP 7059599 A JP7059599 A JP 7059599A JP 7059599 A JP7059599 A JP 7059599A JP H11343577 A JPH11343577 A JP H11343577A
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JP
Japan
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electroless
based plating
substrate
film
glass substrate
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JP7059599A
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English (en)
Inventor
Hidenori Hayashida
英徳 林田
Toshikuni Yoshimoto
俊邦 吉本
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WORLD METAL KK
Original Assignee
WORLD METAL KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無電解Niメッキ処理によって、ガラス基板
上にNi系メッキ皮膜を良好な密着性且つ低コストで形
成し、メモリ媒体用基板を得る。 【解決手段】 メモリ媒体用ガラス基板上に無電解Ni
系メッキ皮膜が形成されているNi系メッキ基板の当該
無電解Ni系メッキ皮膜とガラス基板との間の密着性を
向上させるために、無電解Ni系メッキ皮膜にZnを含
有させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス、ガラスセ
ラミックス又はセラミックスからなるガラス基板上、特
にハードディスクなどのメモリ媒体用のガラス基板上
に、下地極性金属皮膜として密着性の良好な無電解Ni
系メッキ皮膜を形成する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、メモリディスク、固定ハードディ
スク、光ディスク、光磁気ディスク、磁気ディスクとい
った磁気メモリ装置の貯蔵素子(以下、これらを総称し
てメモリ媒体という)のための基板(メモリ媒体用基
板)として、Al製ディスク基板が広く用いられてい
る。
【0003】一方、近年、メモリ媒体に対しては、記録
密度を高める要求が非常に強くなっており、そのような
要求に応える解決方法の一つは、ディスク状のメモリ媒
体をより高速で回転させることである。
【0004】しかしながら、Al製ディスク基板から形
成したメモリ媒体の場合、本来的にメモリ媒体用基板が
金属製であるために、ディスク基板の表面を水平面に加
工することが難しいという問題、煩雑な研磨工程が必要
であるという問題、熱膨張によりディスク基板が反ると
いう問題等を有し、高速回転に対応させる限界に達して
いる。そのため、Al製ディスク基板から形成したメモ
リ媒体の記録密度を大幅に上げることは不可能となって
いる。
【0005】これに対して、近年、メモリ媒体用基板と
してディスク状のガラス基板を使用したメモリ媒体が注
目されている。このようなメモリ媒体によれば、記録密
度をAl製ディスク基板から形成したメモリ媒体の10
0〜1000倍に容易に高めることができる。従って、
ガラス基板を使用してメモリ媒体を形成する要望が非常
に強まっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ディス
ク状ガラス基板を用いてメモリ媒体を作製するに際して
は以下のような問題がある。
【0007】即ち、一般に、メモリ媒体は、ディスク状
のメモリ媒体用基板上にスパッタ法等でメモリ層を形成
することにより作製されている。従って、メモリ媒体用
基板の表面は、多層の極性金属から構成されていること
が必要となる。そのため、メモリ媒体用ガラス基板を用
いてメモリ媒体を作製する場合には、予め、ガラス基板
上に極性を有する金属皮膜(以下、下地極性金属皮膜と
称する)を形成する。ここで、下地極性金属皮膜に対し
ては、ガラス基板に対して密着性が良好であること、ガ
ラス基板に近い熱膨張係数を有すること、記録密度の向
上を可能とすること等が求められている。そこで、下地
極性金属皮膜としては、Si、Cr、W、Mo−Ti、
SnO2、ITO等のバリアメタルを蒸着、スパッタ法
等の真空法プロセスで成膜した膜が挙げられる。従っ
て、ガラス基板を用いた場合には、Al製ディスク基板
を用いた場合に比べてメモリ媒体の製造コストが高くな
るという問題がある。
【0008】これに対しては、通常のガラス、ガラスセ
ラミックスあるいはセラミックス上に、無電解メッキ法
でNi系メッキ皮膜を形成する方法は公知であるから、
メモリ媒体用基板としてのガラス基板上への下地極性金
属皮膜の形成に際し、無電解メッキ法を利用することが
考えられる。例えば、ガラス基板を塩化第一スズ溶液に
浸漬してPd活性化処理を行い、水洗後、公知の無電解
Ni系メッキ液に投入することにより容易にその基板表
面にNi系メッキ皮膜(純Ni皮膜、Pを含有するNi
−P皮膜、Bを含有するNi−B皮膜等)を析出させる
ことができる。このNi系メッキ皮膜は、基板表面が粗
面化されている場合には、極めて容易に析出させること
ができる。
【0009】しかし、このような無電解メッキ法で得ら
れるNi系メッキ皮膜は、ガラス基板との密着強度が極
めて弱く、工業的に利用しにくいものである。特に、メ
モリ媒体用基板として使用するディスク状のガラス基板
の表面は、鏡面加工(表面粗度(Ra)=2〜500
Å)されているので、密着強度が更に劣ったものとな
る。そのため、メモリ媒体用基板としてのガラス基板上
に従来の無電解メッキ法を用いて下地極性金属皮膜を形
成することは事実上不可能であった。
【0010】本発明は、以上のような従来技術の課題を
解決しようとするものであり、ガラス基板、特にメモリ
媒体用ガラス基板上に無電解Ni系メッキ皮膜を良好な
密着性で且つ低コストで形成できるようにすることを目
的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的が、無電解Ni系メッキ皮膜中にZnを含有させるこ
とにより達成できることを見出し、本発明を完成させる
に至った。
【0012】即ち、本発明は、ガラス基板上に無電解N
i系メッキ皮膜が形成されているNi系メッキ基板にお
いて、無電解Ni系メッキ皮膜がZnを含有することを
特徴とするNi系メッキ基板を提供する。
【0013】また、本発明は、ガラス基板上に無電解N
i系メッキ皮膜が形成されているNi系メッキ基板の製
造方法において、ニッケル塩類、有機酸及び還元剤を含
有し、更にZnを0.01mg/L〜20g/L含有す
る無電解Ni系メッキ液でガラス基板を無電解Niメッ
キ処理してZn含有無電解Ni系メッキ皮膜を形成する
ことを特徴とする製造方法を提供する。
【0014】また、本発明は、ガラス基板上に無電解N
i系メッキ皮膜を形成するための無電解Ni系メッキ液
であって、ニッケル塩類、有機酸及び還元剤を含有し、
更にZnを0.01mg/L〜20g/L含有する無電
解Ni系メッキ液を提供する。
【0015】更に、本発明は、無電解Ni系メッキ皮膜
が形成されているガラス基板と、その無電解Ni系メッ
キ皮膜上に形成されたメモリ層とからなるメモリ媒体に
おいて、無電解Ni系メッキ皮膜がZnを含有すること
を特徴とするメモリ媒体を提供する。
【0016】
【発明の実施の形態】まず、本発明のNi系メッキ基板
を詳細に説明する。
【0017】本発明のNi系メッキ基板は、ガラス基板
上にZnを含有する無電解Ni系メッキ皮膜が良好な密
着性で形成されているものである。
【0018】本発明において使用するガラス基板として
は、ガラス(結晶化ガラス(例えばSiO2−LiO2
MgO−P25系ガラス)、強化ガラス(例えばソーダ
ライムガラス)等)、ガラスセラミックス(SiO2
Al23系ガラス、SiO2−LiO2系ガラス等)又は
セラミックス(Al23等)からなる基板を挙げること
ができ、また、その表面粗度に限定はなく、種々の用途
のものを使用することができる。例えば、表面粗度(R
a)=1〜500Å、好ましくはRa=2〜200Åと
いうレベルの鏡面加工が施され、アルミノ珪酸塩からな
る結晶化ガラス基板を好ましく使用することができる。
このような結晶化ガラス基板は、ハードディスク等のメ
モリ媒体のガラス基板として有用なものである。
【0019】また、本発明において無電解Ni系メッキ
皮膜中に含有されているZnには、ZnあるいはZ
2+、ZnO、Zn(OH)2等のイオン状態のものも含
まれる。このように、無電解Ni系メッキ皮膜中にZn
を含有させると、その作用機構は必ずしも解明できてい
ないが、無電解Ni系メッキ皮膜とガラス基板との間の
密着性を向上させることができる。
【0020】無電解Ni系メッキ皮膜中のZn濃度は、
低すぎると無電解Ni系メッキ皮膜とガラス基板との間
の密着性が不十分であり、高すぎると無電解Ni系メッ
キ皮膜が脆くなるので、好ましくは3重量%以下、より
好ましくは0.00001〜3重量%である。
【0021】また、本発明において無電解Ni系メッキ
皮膜には、NiとZnとからなるNi−Zn皮膜、ある
いは更に他の元素も含む無電解Ni系メッキ皮膜のいず
れも含まれる。後者の典型例としては、Pを更に含有す
るNi―Zn−P皮膜、Bを更に含有するNi―Zn―
B皮膜等を好ましく挙げることができる。
【0022】本発明において、無電解Ni系メッキ皮膜
には、必要に応じて、Si、Tl、Mo、Ti、Pb、
Sn、Fe、S、Bi、Cd、Mn、Mg、W、Cu、
Pd、In、Sb、Se、As、Ca及びCoから選ば
れる1種又は2種以上の元素を更に含有させてもよい。
これらを含有させる場合の濃度は、含有させる元素の種
類、Ni系メッキ基板の使用目的等に応じて適宜定める
ことができる。
【0023】無電解Ni系メッキ皮膜の厚さは、ガラス
基板との密着性の点から、0.0001μm〜20μm
とすることが好ましい。
【0024】以上のような本発明のNi系メッキ基板
は、ニッケル塩類、有機酸及び還元剤を含有し、更にZ
nを0.01mg/L〜20g/L含有する本発明の無
電解Ni系メッキ液を用いてガラス基板を無電解Niメ
ッキ処理することにより容易に製造することができる。
【0025】ここで、ニッケル塩類としては、酢酸塩、
ギ酸塩、シュウ酸塩等の有機酸塩、スルファミン酸塩、
硫酸塩、塩化物、硼フッ化物塩等が好ましい。また、こ
のメッキ液中の濃度としては、Ni2+として、0.1〜
100g/Lが好ましく、特に1〜5g/Lが好まし
い。
【0026】有機酸としては、リンゴ酸、コハク酸、ク
エン酸、乳酸、酒石酸、シュウ酸、ギ酸、グリコール
酸、グルコン酸、アジピン酸、EDTA、NTA、グル
タミン酸等が好ましい。また、このメッキ液中の有機酸
濃度としては、1〜100g/Lが好ましく、特に5〜
30g/Lが好ましい。
【0027】還元剤は、形成すべき無電解Ni系メッキ
皮膜の種類(例えば、Ni−Zn皮膜、Ni―Zn−P
皮膜、又はNi−Zn−B皮膜等)等に応じて適宜選択
する。例えば、Ni−Zn皮膜を形成する場合、ホルマ
リン、ギ酸、シュウ酸等が好ましく、Ni−Zn−P皮
膜を形成する場合、次亜リン酸、亜リン酸、あるいはこ
れらの塩等が好ましく、Ni―Zn−B皮膜を形成する
場合、DMAB(dimethyl aminoborane)、NaB
4、KBH4、TMAB(trimethyl aminoborane)等
が好ましい。
【0028】無電解Ni系メッキ液中の還元剤の濃度
は、還元剤として次亜リン酸又は亜リン酸等を使用する
場合、1〜100g/Lが好ましく、特に3〜20g/
Lが好ましい。なお、Niの次亜リン酸塩を使用した場
合には、その塩は同時にNi及び次亜リン酸の供給源と
なる。この場合、Niの次亜リン酸塩の使用量は、好ま
しくは1〜50g/L、より好ましくは5〜30g/L
である。
【0029】Znは、本発明の無電解Ni系メッキ液に
特徴的な成分であり、亜鉛の硫酸塩、塩化物、スルファ
ミン酸塩等の無機酸塩や酒石酸、酢酸、乳酸等の有機酸
の塩として供給されることが好ましい。中でも亜鉛の硫
酸塩、塩化物、スルファミン酸塩、酢酸塩又は酒石酸塩
が好ましい。
【0030】また、Znの無電解Ni系メッキ液中の濃
度は、0.01mg/L〜20g/L、好ましくは0.
03mg/L〜3g/Lとする。0.01mg/Lを下
回ると無電解Ni系メッキ皮膜とガラス基板との密着性
が低下し、20g/Lを超えると無電解Ni系メッキ皮
膜が脆くなる傾向がある。
【0031】無電解Ni系メッキ液には、上述のニッケ
ル塩類、有機酸、還元剤及びZnの他、必要に応じてS
i、Tl、Mo、Ti、Pb、Sn、Fe、S、Bi、
Cd、Mn、Mg、W、Cu、Pd、In、Sb、S
e、As、Ca及びCoから選ばれる1種又は2種以上
の元素を含有させることができる。これらを含有させる
場合の濃度は、含有させる元素の種類、Ni系メッキ基
板の使用目的等に応じて適宜定めることができる。例え
ば、硫酸スズを含有させる場合には0.1〜0.5g/
L含有させることが好ましい。
【0032】無電解Ni系メッキ液のpHは、3〜12
に調整することが好ましく、特にpH3.5〜9.0が
好ましい。
【0033】本発明の無電解Ni系メッキ液を用いてガ
ラス基板に対して無電解メッキする方法としては、公知
の無電解Niメッキ法に準じて行うことができる。例え
ば、ガラス基板を、まず、塩化第一スズ溶液に浸漬し、
水洗し、続いて塩化パラジウム溶液に浸漬してPd活性
化処理を行い、水洗後、無電解Ni系メッキ液に投入す
ればよい。この場合、メッキ液の温度は、室温〜95
℃、特に40〜80℃が好ましい。こうして無電解Ni
メッキ処理を行うことにより、容易にガラス基板の表面
にNi−Zn皮膜、Ni−Zn−P皮膜、Ni−Zn−
B皮膜等を析出させることができる。
【0034】なお、本発明の無電解Ni系メッキ液は、
ハードディスク用ガラス基板等のメモリ媒体用ガラス基
板上に無電解Ni系メッキ皮膜を形成する場合に好まし
く利用されるが、メモリ媒体用ガラス基板以外の一般的
な用途のガラス基板に良好な密着性を示す無電解Ni系
メッキ皮膜を形成する場合にも好ましく使用することが
できる。
【0035】本発明のNi系メッキ基板からは、その無
電解Ni系メッキ皮膜上に従来公知のメモリ層を形成す
ることによりメモリ媒体が得られる。メモリ層として
は、公知の磁性材料(γ−Fe23、Co−Cr合金
等)をスパッタ法により成膜した磁気メモリ層を好まし
く挙げることができる。このようなメモリ層上には、更
に、SiO2、SiC等からなる保護層やカーボン等か
らなる潤滑層を適宜形成することができる。
【0036】ところで、本発明のNi系メッキ基板から
メモリ媒体を作製する場合、ガラス基板上のZn含有無
電解Ni系メッキ皮膜(例えば0.3〜1.0μm厚)
に対して公知のメカニカルテクスチュアリング(Mechan
ical texturing)を施した後に、メモリ層を積層しても
よい。また、Zn含有無電解Ni系メッキ皮膜(例えば
0.5〜2.0μm厚)に対して、ノジュールやピット
の除去を目的として軽度の研磨処理を施し、更に公知の
メカニカルテクスチュアリングを施した後に、メモリ層
を積層してもよい。
【0037】なお、Zn含有無電解Ni系メッキ皮膜
を、ガラス基板と従来の一般的なAl基板用無電解Ni
系メッキ皮膜との間の密着性確保のためのNiストライ
クメッキ層として利用することができる。この場合に
は、従来のメモリ媒体の製造工程の変更を抑制すること
ができる。
【0038】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。
【0039】実施例1 直径2.5inch、厚さ0.635mm、表面粗度(R
a)=2〜3Åからなる市販のディスク状のハードディ
スク用結晶化ガラス基板を用いて、以下のように無電解
Niメッキ処理を行い、その表面に0.5μm(500
0Å)厚のNi−Zn−P皮膜を形成した。
【0040】まず、ガラス基板を、非イオン界面活性剤
(2g/L)からなるクリーニング液を用いて洗浄し、
水洗した。続いて、塩化第一スズ(2g/L)、36%H
Cl(20ml/L)からなるセンシタイザー液に50℃
で3分間浸漬し、水洗した。
【0041】次に、PdCl2(0.1g/L)、36%
HCl(0.5ml/L)からなる活性液に、35℃で3
分間浸漬し、水洗した。
【0042】次いで、硫酸ニッケル(10g/L)、クエ
ン酸(20g/L)、次亜リン酸ソーダ(10g/L)、酢
酸亜鉛(0.5g/L)からなる無電解Ni系メッキ液
(pH5.0)を調製し、これを70℃に加温し、その
中に活性化処理した前述のガラス基板を20分間投入す
ることにより無電解Niメッキ処理を行い、0.5μm
厚のNi−Zn−P皮膜を形成し、メモリ媒体用基板を
得た。
【0043】このようにして得られたメモリ媒体用基板
を水洗し、乾燥した後、Ni−Zn−P皮膜の密着性を
評価した。即ち、メモリ媒体用基板を150℃で120
分加熱した後に、粘着テープによる碁盤目テスト(1m
m角のマス目100個を、カッターナイフで作製)を常
法に従って行った。その結果、非剥離片/試験片=10
0/100であり、全く剥離は生じなかった。
【0044】また、ガラス基板上に形成されたNi−Z
n−P皮膜の表面観察を、電子顕微鏡にて行ったとこ
ろ、0.01μm(100Å)以上の凸凹は全く認めら
れなかった。
【0045】次に、ガラス基板上にNi−Zn−P皮膜
(未研磨)が形成されているメモリ媒体用基板の当該N
i−Zn−P皮膜上に、従来法に従ってスパッタ法(1
-3Torr)で0.2μm厚のγ−Fe23からなる
磁気メモリ層を積層し、更に保護層として1μm厚のS
iO2を10-3Torrの圧力下で積層してメモリ媒体
を形成した。得られたメモリ媒体は、磁気メモリ層とガ
ラス基板との間の密着不良もなく、従来のAl製ディス
ク基板から形成したメモリ媒体に比べて記録密度が15
0倍に上がった。
【0046】比較例1 無電解Ni系メッキ液にZn2+を全く添加しない以外
は、実施例1と同様にガラス基板に無電解Niメッキ処
理を行い、その表面に0.5μm(5000Å)厚の無
電解Ni系メッキ皮膜を形成し、メモリ媒体用基板を作
製した。
【0047】得られたメモリ媒体用基板について、実施
例1と同様に碁盤目テストを行ったところ、非剥離片/
試験片=0/100であり、全く密着は取れていなかっ
た。
【0048】実施例2 SiO2−Li23−Al23を主成分とするディスク
状の強化ガラス基板(直径2.5inch、厚さ0.635
mm、表面粗度(Ra)=2〜3Å)を用いて、以下の
ように無電解Niメッキ処理を行い、その表面に5μm
厚のNi−Zn−P皮膜を形成した。
【0049】まず、非イオン界面活性剤(1g/L)か
らなるクリーニング液を用いて、ガラス基板に対して1
0分間、30℃で超音波洗浄を行った。水洗後、硼フッ
化第一スズ(3g/L)、硼フッ酸(10g/L)から
なるセンシタイザー液に50℃で3分間浸漬し、水洗し
た。次に、塩化パラジウム(0.1g/L)、36%H
Cl(10ml/L)からなる活性液に、50℃で3分
間浸漬し、水洗した。
【0050】次いで、硫酸ニッケル(10g/L)、リ
ンゴ酸(20g/L)、次亜リン酸ソーダ(10g/
L)、亜リン酸ソーダ(5g/L)、酒石酸亜鉛(1g
/L)からなる無電解Ni系メッキ液(pH4.5)を
調製し、これを80℃に加温し、その中に前述のガラス
基板を投入することにより無電解Niメッキ処理を行
い、5μm厚のNi−Zn−P皮膜を形成し、メモリ媒
体用基板を得た。得られたメモリ媒体用基板を水洗、乾
燥し、そのNi−Zn−P皮膜の成分分析を行ったとこ
ろ、Ni93wt%、P7wt%、Zn0.1wt%であっ
た。
【0051】また、得られたメモリ媒体用基板のNi−
Zn−P皮膜の碁盤目テストを実施例1と同様に行った
ところ、非剥離片/試験片=100/100であり、全
く剥離は生じなかった。
【0052】また、得られたメモリ媒体用基板のNi−
Zn−P皮膜に対して次のように引張テストを行った。
即ち、2mm角を残し、他はエッチングで除去し、その
上に直径0.2mmのスズメッキ線をハンダ付けし、垂
直方向に引っ張り、ガラス基板とハンダとの間が剥がれ
たときの力を密着強度とした。その結果、密着強度は8
kg/2×2mm2=2.0kg/mm2であった。
【0053】次に、ガラス基板上にNi−Zn−P皮膜
(未研磨)が形成されたメモリ媒体用基板の当該Ni−
Zn−P皮膜上に、従来法に従ってスパッタ法(10-3
Torr)で磁気メモリ層として0.2μm厚のγ−F
23を積層し、さらに保護層として0.3μm厚のカ
ーボンをスパッタ法で積層することにより、メモリ媒体
を作製した。その結果、磁気メモリ層とガラス基板との
間の密着不良もなく、従来のAl製ディスク基板から形
成したメモリ媒体に比べて記録密度が100倍に上がっ
た。
【0054】比較例2 無電解Ni系メッキ液に酒石酸亜鉛を全く添加しない以
外は、実施例2と同様にガラス基板に無電解Niメッキ
処理を行い、その表面に5μm厚の無電解Ni系メッキ
皮膜を形成し、メモリ媒体用基板を作製した。
【0055】得られたメモリ媒体用基板について、実施
例1と同様に碁盤目テストを行ったところ、非剥離片/
試験片=0/100であり、全く密着は取れていなかっ
た。
【0056】実施例3 直径84mm、厚さ0.635mm、表面粗度(Ra)
=2〜3Åからなる市販のディスク状のガラスセラミッ
ク基板(SiO2、Li2O、Al23+Au、Ce
2、Ag)を用いて、以下のように無電解Niメッキ
処理を行い、その表面に0.1μm(1000Å)厚の
Ni−Zn−P皮膜を形成した。
【0057】まず、ガラスセラミック基板を非イオン界
面活性剤(2g/L)からなるクリーニング液を用いて
洗浄し、次いで、SnCl2、PdCl2及びHClから
調合された所謂キャタリスト液(Pd2+(0.1g/
L)、Sn2+(0.2g/L))に40℃で5分間浸漬
し、水洗した。
【0058】続いて、塩化ニッケル(5g/L)、クエ
ン酸二アンモニウム(10g/L)、次亜リン酸ソーダ
(3g/L)、塩化亜鉛(0.5g/L)からなる無電
解Ni系メッキ液(pH5.0)を調製し、これを80
℃に加温し、この中にキャタリスト処理したガラスセラ
ミック基板を投入することにより無電解Niメッキ処理
を行い、0.1μm(1000Å)厚のNi−Zn−P
皮膜を形成し、メモリ媒体用基板を得た。
【0059】得られたメモリ媒体用基板について、碁盤
目テストを実施例1と同様に行ったところ、非剥離片/
試験片=100/100であり、全く剥離は生じなかっ
た。
【0060】比較例3 無電解Ni系メッキ液に塩化亜鉛を全く添加しない以外
は、実施例3と同様にガラスセラミックス基板に無電解
Niメッキ処理を行い、表面に0.1μm厚の無電解N
i系メッキ皮膜を形成し、メモリ媒体用基板を作製し
た。
【0061】得られたメモリ媒体用基板について、実施
例1と同様に碁盤目テストを行ったところ、非剥離片/
試験片=0/100であり、全く密着は取れていなかっ
た。
【0062】実施例4 直径64mm、厚さ0.635mm、表面粗度(Ra)
=2〜3Åからなる市販のディスク状のハードディスク
用セラミックス(アルミナ)基板を用いて、以下のよう
にして無電解Niメッキ処理を行い、表面に0.4μm
(4000Å)厚のNi−Zn−P皮膜を形成した。
【0063】まず、非イオン界面活性剤(1g/L)か
らなるクリーニング液を用いてセラミックス基板を洗浄
後、超音波洗浄を行い、SnCl2(0.2g/L)、
36%HCl(3ml/L)からなるセンシタイザー液
に30℃で5分間浸漬し、水洗後、PdCl2(0.0
5g/L)、36%HCl(10ml/L)からなる活
性液に30℃で5分間浸漬し、水洗した。
【0064】続いて、酢酸ニッケル(3g/L)、酢酸
ソーダ(30g/L)、クエン酸ソーダ(10g/
L)、次亜リン酸ソーダ(10g/L)、酢酸鉛(0.
2g/L)、酢酸亜鉛(0.1g/L)からなる無電解
Ni系メッキ液(pH4.0)を調製し、これを液温7
0℃に加温し、その中にシンセタイザー処理されたセラ
ミックス基板を投入することにより無電解Niメッキ処
理を行い、0.4μm(4000Å)厚のNi−Zn−
P皮膜を形成し、メモリ媒体用基板を得た。
【0065】得られたメモリ媒体用基板について、碁盤
目テストを実施例1と同様に行ったところ、非剥離片/
試験片=100/100であり、全く剥離は生じなかっ
た。
【0066】比較例4 無電解Ni系メッキ液に酢酸亜鉛を全く添加しない以外
は、実施例4と同様にハードディスク用セラミックス
(アルミナ)基板に無電解Niメッキ処理を行い、表面
に0.4μm厚の無電解Ni系メッキ皮膜を形成し、メ
モリ媒体用基板を作製した。
【0067】得られたメモリ媒体用基板について、実施
例1と同様に碁盤目テストを行ったところ、非剥離片/
試験片=0/100であり、全く密着は取れていなかっ
た。
【0068】実施例5 直径3.5inch、厚さ0.635mm、表面粗度(R
a)=200Åからなる市販のディスク状のハードディ
スク用結晶化ガラス基板を用いて、以下のようにして無
電解Niメッキ処理を行い、表面に0.5μm(500
0Å)厚のNi−Zn−P皮膜を形成し、更にその上
に、従来のAl基板に適用されている10μm厚のNi
−P皮膜を形成し、メモリ媒体用基板を得た。
【0069】まず、ガラス基板を、非イオン界面活性剤
(2g/L)からなるクリーニング液を用いて洗浄し、
水洗した。続いて、塩化第一スズ(2g/L)、36%
HCl(20ml/L)からなるセンシタイザー液に5
0℃で3分間浸漬し、水洗した。次に、PdCl
2(0.1g/L)、36%HCl(0.5ml/L)
からなる活性液に、35℃で3分間浸漬し、水洗した。
【0070】次いで、硫酸ニッケル(10g/L)、ク
エン酸(20g/L)、次亜リン酸ソーダ(10g/
L)、酢酸亜鉛(0.5g/L)からなる無電解Ni系
メッキ液(pH5.0)を調製し、これを70℃に加温
し、その中に活性化処理した前述のガラス基板を20分
間投入することにより無電解Niメッキ処理を行い、
0.5μm厚のNi−Zn−P皮膜をNiストライクメ
ッキ皮膜として形成した。続いて、硫酸ニッケル(30
g/L)、酢酸ソーダ(30g/L)、クエン酸ソーダ
(30g/L)、次亜リン酸ソーダ(30g/L)、酢
酸鉛(0.2g/L)からなる無電解Ni−P系メッキ
液(pH4.0)を調製し、これを70℃に加温し、そ
の中に前述のガラス基板を投入することにより無電解N
iメッキ処理を行い、10μm厚のNi−P皮膜を形成
した。これにより、メモリ媒体用基板を得た。
【0071】得られたメモリ媒体用基板を水洗し乾燥し
た後、従来のAl基板上のNi−P皮膜の研磨洗浄装置
で研磨し、Ni−P皮膜の表面粗度をRa=2Åに調整
した。その後、実施例1と同様に磁気メモリ層と保護層
とを形成することにより、メモリ媒体を得た。
【0072】得られたメモリ媒体は、ガラス基板とNi
−P皮膜との間及びNi−P皮膜と磁気メモリ層との間
の密着不良もなく、従来のAl製ディスク基板から形成
したメモリ媒体に比べて記録密度が飛躍的に向上した。
【0073】
【発明の効果】本発明によれば、任意の表面粗度のガラ
ス基板に、無電解Ni系メッキ皮膜を良好な密着性で形
成することができる。従って、メモリ媒体用ガラス基板
上に、下地極性金属皮膜としての無電解Ni系メッキ皮
膜を無電解Niメッキ処理によって低コストで形成する
ことができる。しかも、そのガラス基板の表面が鏡面で
ある場合でも、良好な密着性で形成することができる。
このため、本発明のNi系メッキ基板をハードディスク
用ガラス基板に適用して得られる所謂ガラスハードディ
スクは、従来のアルミニウムハードディスクに比べ、耐
衝撃性に優れ、薄型化することができ、剛性や硬度が高
く、平滑性に優れ、高速回転(例えば7000rpm以
上)も可能であるので、磁気ヘッドの低フライングハイ
ト化が可能となり、結果的に磁気記録密度が向上する。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス基板上に無電解Ni系メッキ皮膜
    が形成されているNi系メッキ基板において、無電解N
    i系メッキ皮膜がZnを含有することを特徴とするNi
    系メッキ基板。
  2. 【請求項2】 無電解Ni系メッキ皮膜が、Ni−Zn
    皮膜、Ni−Zn−P皮膜又はNi−Zn−B皮膜であ
    る請求項1記載のNi系メッキ基板。
  3. 【請求項3】 無電解Ni系メッキ皮膜中のZn濃度が
    3重量%以下である請求項1記載のNi系メッキ基板。
  4. 【請求項4】 無電解Ni系メッキ皮膜が、更にSi、
    Tl、Mo、Ti、Pb、Sn、Fe、S、Bi、C
    d、Mn、Mg、W、Cu、Pd、In、Sb、Se、
    As、Ca及びCoから選ばれる1種又は2種以上の元
    素を含有する請求項1記載のNi系メッキ基板。
  5. 【請求項5】 無電解Ni系メッキ皮膜の厚さが0.0
    001μm〜20μmである請求項1記載のNi系メッ
    キ基板。
  6. 【請求項6】 ガラス基板が、ガラス、ガラスセラミッ
    クス又はセラミックスから形成されている請求項1記載
    のNi系メッキ基板。
  7. 【請求項7】 ガラス基板が、メモリ媒体用ガラス基板
    である請求項1記載のNi系メッキ基板。
  8. 【請求項8】 ガラス基板上に無電解Ni系メッキ皮膜
    が形成されているNi系メッキ基板の製造方法におい
    て、ニッケル塩類、有機酸及び還元剤を含有し、更にZ
    nを0.01mg/L〜20g/L含有する無電解Ni
    系メッキ液でガラス基板を無電解Niメッキ処理するこ
    とにより、Zn含有無電解Ni系メッキ皮膜を形成する
    ことを特徴とする製造方法。
  9. 【請求項9】 Znを、硫酸塩、塩化物、スルファミン
    酸塩、酢酸塩又は酒石酸塩として無電解Ni系メッキ液
    に添加する請求項8記載の製造方法。
  10. 【請求項10】 更に、Si、Tl、Mo、Ti、P
    b、Sn、Fe、S、Bi、Cd、Mn、Mg、W、C
    u、Pd、In、Sb、Se、As、Ca及びCoから
    選ばれる1種又は2種以上の元素を含有する請求項8記
    載の製造方法。
  11. 【請求項11】 ガラス基板上に無電解Ni系メッキ皮
    膜を形成するための無電解Ni系メッキ液であって、ニ
    ッケル塩類、有機酸及び還元剤を含有し、更にZnを
    0.01mg/L〜20g/L含有する無電解Ni系メ
    ッキ液。
  12. 【請求項12】 Znを、硫酸塩、塩化物、スルファミ
    ン酸塩、酢酸塩又は酒石酸塩として無電解Ni系メッキ
    液に添加する請求項11記載の無電解Ni系メッキ液。
  13. 【請求項13】 更に、Si、Tl、Mo、Ti、P
    b、Sn、Fe、S、Bi、Cd、Mn、Mg、W、C
    u、Pd、In、Sb、Se、As、Ca及びCoから
    選ばれる1種又は2種以上の元素を含有する請求項11
    記載の無電解Ni系メッキ液。
  14. 【請求項14】 ガラス基板上に無電解Ni系メッキ
    皮膜が形成されているNi系メッキ基板と、その無電解
    Ni系メッキ皮膜上に形成されたメモリ層とからなるメ
    モリ媒体において、無電解Ni系メッキ皮膜がZnを含
    有することを特徴とするメモリ媒体。
  15. 【請求項15】 メモリ層が磁気メモリ層である請求
    項14記載のメモリ媒体。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005194562A (ja) * 2004-01-06 2005-07-21 Murata Mfg Co Ltd 無電解ニッケルめっき液、及びセラミック電子部品の製造方法

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