JPH113806A - 正特性サーミスタ - Google Patents

正特性サーミスタ

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JPH113806A
JPH113806A JP15501497A JP15501497A JPH113806A JP H113806 A JPH113806 A JP H113806A JP 15501497 A JP15501497 A JP 15501497A JP 15501497 A JP15501497 A JP 15501497A JP H113806 A JPH113806 A JP H113806A
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thermistor
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Yoshitaka Nagao
吉高 長尾
Toshiharu Hirota
俊春 広田
Yasunori Namikawa
康訓 並河
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Abstract

(57)【要約】 【課題】フラッシュ耐圧が大きい正特性サーミスタを提
供することにある。 【解決手段】正特性サーミスタは、正の抵抗温度特性を
有するセラミック体の主面の周縁部内側に、周縁部に沿
うように且つ前記セラミック体の厚み方向に溝が形成さ
れたサーミスタ素体の両主面に電極が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、正特性サーミスタ
に関し、特に、過電流保護回路、消磁回路、モータ起動
回路等の回路に用いられ、フラッシュ耐圧の大きな正特
性サーミスタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の正特性サーミスタ31は、図6に
示されるように、板状のサーミスタ素体32の両主面に
オーミック性の電極33、34が形成されたものであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
正特性サーミスタ31に電圧を印加すると、印加直後は
正特性サーミスタ31が低抵抗であるため、突入電流が
多く流れて、ジュール熱によって正特性サーミスタ31
が高温になり主面と略平行な面で割れる層状割れという
現象が発生する(正特性サーミスタに突入電流を流した
とき、正特性サーミスタが層状割れに至る直前の電圧を
フラッシュ耐圧と呼ぶ)。特に、正特性サーミスタ31
を小型化すると、フラッシュ耐圧が小さくなるという問
題点を有していた。
【0004】本発明の目的は、上述の問題点を解消すべ
くなされたもので、フラッシュ耐圧が大きい正特性サー
ミスタを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の正特性サーミスタにおいては、正の抵抗温
度特性を有するセラミック体の主面の周縁部内側に、周
縁部に沿うように且つ前記セラミック体の厚み方向に溝
が形成されたサーミスタ素体の両主面に、電極が形成さ
れている。また、前記正特性サーミスタ素体の周縁部の
角部が丸みを帯びていることが好ましい。また、前記電
極は下層電極と上層電極からなり、下層電極が前記正特
性サーミスタ素体の両主面全面に形成されていることこ
とが好ましい。
【0006】また、前記上層電極はその周縁部で下層電
極が露出するように前記下層電極より小さな平面積から
なることが好ましい。さらに、前記上層電極は前記正特
性サーミスタ素体の溝に囲まれた中央部に対応する両主
面に形成されていることが好ましい。そして、前記下層
電極はニッケルを主成分とする金属からなり、前記上層
電極は銀を主成分とする金属からなることが好ましい。
これにより、正特性サーミスタのフラッシュ耐圧及びP
max を向上させることができるものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明による一つの実施の形態の
正特性サーミスタについて、図1に基づいて説明する。
正特性サーミスタ1は、正特性サーミスタ素体2の両主
面に、オーミック性の例えばNi、In−Ga、Al、
またはAgを主成分とする電極3、4が形成されたもの
である。
【0008】正特性サーミスタ素体2は、チタン酸バリ
ウムを主成分とする正特性サーミスタ用セラミック原料
を、成形、焼結した正の抵抗温度特性有するセラミック
体からなり、略板状であって、その主面の周縁部内側
に、周縁部に沿うように且つセラミック体の厚み方向に
溝5、6が形成されたものである。
【0009】本発明による正特性サーミスタの他の実施
の形態を図2に基づいて説明する。但し、前述の実施の
形態と同一部分については、同一の符号を付し、詳細な
説明を省略する。
【0010】正特性サーミスタ7は、正特性サーミスタ
素体8の両主面に電極3、4が形成されたものである。
正特性サーミスタ素体8は、図1に示した正特性サーミ
スタ素体2の角部に丸み9、10が形成されたものであ
り、主面の周縁部内側に、周縁部に沿うように且つセラ
ミック体の厚み方向に溝5、6が形成されている。
【0011】本発明による正特性サーミスタのその他の
実施の形態を図3に基づいて説明する。但し、前述の実
施の形態と同一部分については、同一の符号を付し、詳
細な説明を省略する。
【0012】正特性サーミスタ11は、図1に示した正
特性サーミスタ素体2の両主面に2層からなる電極3、
4が形成されたものである。電極3、4は、正特性サー
ミスタ素体の両主面全面に形成されたNiからなる下層
電極12、13と、さらにこの下層電極12、13の周
縁からギャップGを設けて周縁部の下層電極12、13
が露出するように形成されたAgからなる上層電極1
4、15とから構成されたものである。
【0013】なお、図3に示した上層電極14、15
は、溝5、6に囲まれた中央部に対応する両主面に形成
されたものであるが、この他に図示しないが、ギャップ
Gがこれより小さく、上層電極14、15が溝5、6を
越えてセラミック素体2の周縁側に近づいて形成されて
もよい。
【0014】
【実施例1】本発明による正特性サーミスタの実施例1
として、図1に示されるように、外径がφ8.2mm、
両主面間の厚さTが3.0mm、溝5、6の深さdが
0.5mm、溝5、6の幅hが0.5mm、周縁部から
の溝5、6の位置Lが1mmの略円板状の正特性サーミ
スタ素体2を準備し、両主面にIn−Gaからなる電極
3、4を形成して、正特性サーミスタ1を得た。この正
特性サーミスタ1のフラッシュ耐圧を測定した結果を表
1に記す。なお、この正特性サーミスタ6はキュリー温
度が120℃、常温における抵抗値が23Ωであった。
【0015】比較のために、従来例1として、図6に示
されるような、外径がφ8.2mm、両主面の厚さTが
3mmの円板状の正特性サーミスタ素体32を準備し、
両主面に実施例1と同様にIn−Gaからなる電極3
3、34を形成して、正特性サーミスタ31を得た。こ
の正特性サーミスタ31のフラッシュ耐圧を測定した結
果を表1に記す。なお、この正特性サーミスタ31のキ
ュリー温度および常温における抵抗値は、実施例1と同
一であった。
【0016】
【表1】
【0017】表1を見れば明らかなように、実施例1の
フラッシュ耐圧は最小値および平均ともに従来例1のフ
ラッシュ耐圧より大幅に向上した。
【0018】
【実施例2】実施例2は、前述の実施例1と同一形状の
正特性サーミスタ素体2に、同一の電極3、4を形成し
て、正特性サーミスタ1を得た。但し、実施例2の正特
性サーミスタ素体2の主原料は、実施例1の主原料と異
なるものを用いており、実施例2の正特性サーミスタの
キュリー温度は70℃、常温における抵抗値が9Ωであ
った。
【0019】実施例2の正特性サーミスタについてフラ
ッシュ耐圧及びPmax を測定した結果を表2に記す。更
に、正特性サーミスタの体積を計算によって求めた結果
を表2に記す。
【0020】比較のために、従来例2として、図6に示
されるような、外径がφ8.2mm、両主面の厚さTが
3mmの円板状の正特性サーミスタ素体32を準備し、
両主面に実施例2と同様にIn−Gaからなる電極3
3、34を形成して、正特性サーミスタ31を得た。こ
の従来例2の正特性サーミスタ31を実施例2と同様の
測定をし、結果を表2に記す。この正特性サーミスタ3
1のキュリー温度および常温における抵抗値は、実施例
2と同一であった。なお、上述の実施例1、従来例1お
よび実施例2、従来例2の測定試料数はそれぞれ18個
であった。
【0021】ここでPmax について説明すると、正特性
サーミスタを用いた消磁用回路に電流を流すと、正特性
サーミスタの働きによって消磁コイルに図4に示すよう
な交番減衰電流が流れる。この交番減衰電流の隣り合う
ピーク値の差を包絡線変化量Pと呼び、包絡線変化量P
の最大値をPmax と呼ぶ。
【0022】Pmax の測定条件は、図5に示すように、
消磁コイルの代替として20Ωの抵抗73を用い、この
抵抗73と正特性サーミスタ74との直列回路にAC2
00V、60Hzの電圧75を印加した。
【0023】
【表2】
【0024】表2において、従来例2と比較すれば理解
できるように、正特性サーミスタ素体2の主面の周縁部
近傍に溝5、6を設けた実施例2は、従来例2と比較し
てフラッシュ耐圧が大幅に向上すると共に、Pmax が小
さくなる。これにより、正特性サーミスタの体積を従来
例2より小さくすることが可能となる。また、正特性サ
ーミスタ素体2の体積を小さくすることができる。
【0025】なお、本発明に係る正特性サーミスタは前
記実施の形態に限定するものでなく、その要旨の範囲内
で種々に変形することができる。例えば、正特性サーミ
スタの形状として、外形が略円板状のものを例示して説
明したが、これに限定されるものではなく、矩形状の略
平板状のもの、その他の形状の略平板状のものであって
もよいことはいうまでもない。また、正特性サーミスタ
素体2の溝5、6について、少なくとも一方の主面に溝
が形成されているものでもよく、主面に溝が複数形成さ
れているものでもよい。
【0026】また、下層電極13、14の材質について
は、上述したIn−Ga、Ni等に限定されるものでな
く、Al、Cr、Cr合金又はオーミックAg等オーミ
ック性を有するものであればよい。また、電極の形成方
法についても、スパッタ、印刷、焼き付け、溶射、めっ
き等いずれの方法であってもよい。
【0027】さらに、正特性サーミスタ素体の両主面に
形成される電極は、前述した1層からなるもの、および
2層からなるもの以外に、例えば、下層電極にCr、上
層電極として第2層目にモネル、第3層目にAgを主成
分とする3層からなる電極から構成されるもの、および
それ以上の複数層からなる電極から構成されてもよい。
【0028】
【発明の効果】以上述べたように、本発明による正特性
サーミスタでは、電極が形成される正特性サーミスタ素
体の主面の周縁部近傍に溝を設けてあるために、フラッ
シュ耐圧が著しく向上する。また、正特性サーミスタを
小型、軽量にしてもPmax を小さくすることができる。
さらに、下層電極と上層電極との間にギャップを設けて
あるために、銀マイグレーションが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一つの実施の形態の正特性サーミ
スタの半断面斜視図である。
【図2】本発明に係る他の実施の形態の正特性サーミス
タの縦断面図である。
【図3】本発明に係るその他の実施の形態の正特性サー
ミスタの縦断面図である。
【図4】消磁回路の消磁コイルに流れる交番減衰電流を
示す図である。
【図5】Pmax を測定する回路図である。
【図6】従来の正特性サーミスタの斜視図である。
【符号の説明】
2 正特性サーミスタ素体 3、4 電極 5、6 溝 12、13 下層電極 14、15 上層電極 G ギャップ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正の抵抗温度特性を有するセラミック体
    の主面の周縁部内側に、周縁部に沿うように且つ前記セ
    ラミック体の厚み方向に溝が形成されたサーミスタ素体
    の両主面に、電極が形成されていることを特徴とする正
    特性サーミスタ。
  2. 【請求項2】 前記正特性サーミスタ素体の周縁部の角
    部が丸みを帯びていることを特徴とする請求項1に記載
    の正特性サーミスタ。
  3. 【請求項3】 前記電極は下層電極と上層電極からな
    り、下層電極が前記正特性サーミスタ素体の両主面全面
    に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の正
    特性サーミスタ。
  4. 【請求項4】 前記上層電極はその周縁部で下層電極が
    露出するように前記下層電極より小さな平面積からなる
    ことを特徴とする請求項3に記載の正特性サーミスタ。
  5. 【請求項5】 前記上層電極は前記正特性サーミスタ素
    体の溝に囲まれた中央部に対応する両主面に形成されて
    いることを特徴とする請求項3は4記載の正特性サーミ
    スタ。
  6. 【請求項6】 前記下層電極はニッケルを主成分とする
    金属からなり、前記上層電極は銀を主成分とする金属か
    らなることを特徴とする請求項3、4又は5に記載の正
    特性サーミスタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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