JPH1148170A - 脚式移動ロボットの制御装置 - Google Patents

脚式移動ロボットの制御装置

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JPH1148170A
JPH1148170A JP9209306A JP20930697A JPH1148170A JP H1148170 A JPH1148170 A JP H1148170A JP 9209306 A JP9209306 A JP 9209306A JP 20930697 A JP20930697 A JP 20930697A JP H1148170 A JPH1148170 A JP H1148170A
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posture
fall
actuator
battery
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透 竹中
Takayuki Kawai
孝之 河井
Tadaaki Hasegawa
忠明 長谷川
Takashi Matsumoto
隆志 松本
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D57/00Vehicles characterised by having other propulsion or other ground- engaging means than wheels or endless track, alone or in addition to wheels or endless track
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Abstract

(57)【要約】 【課題】脚式移動ロボットが転倒しそうな状況で、その
転倒により該ロボットが受ける損傷や、その転倒時に該
ロボットが衝突する相手側の物体の損傷を可能な限り軽
減することができる脚式移動ロボットの制御装置を提供
する。 【解決手段】ロボットRに備えた異常処理装置13によ
って、ロボットRが転倒しそうな状態であるか否かを逐
次判断し、転倒しそうな状態であると判断したときに
は、ロボット脚制御装置11によってロボットRの重心
を下げる(腰を下げる)ように可動脚3のアクチュエー
タ5を制御する。転倒しそうな状態は、バッテリ15の
残容量が少なくなったか否か等によって判断する。ま
た、ロボットRの重心を下げる際にアクチュエータ5
(電動モータ)が発生する回生発電電力をバッテリ15
側に戻す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脚式移動ロボット
の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】二足歩行型ロボット等の脚式移動ロボッ
トは、据置き型の産業用ロボット等と異なり、複数の可
動脚の着床/離床動作を行って移動しながら、それらの
可動脚により自身を床上に支持するものであるため、種
々様々の要因によって、転倒を生じ易い。
【0003】例えばロボットの移動中、あるいは起立停
止中に、何らかの物体との衝突等により予期しない外力
が該ロボットに作用したり、移動中に床の予期しない突
起物や窪みを踏んだりして該ロボットがバランスを崩し
たような場合には、該ロボットがその上体を可動脚によ
り支えきれなくなって、該ロボットの転倒を生じること
がある。
【0004】尚、例えば二側歩行型ロボットでは、ロボ
ット自身に自己の姿勢を自律的に安定化するような機能
を持たせたものが既に本願出願人により提案されている
が(例えば特願平9−33176号)、このようなもの
でも、ロボットが予期しない外力等によって過度にバラ
ンスを崩した場合には、該ロボットの転倒を生じること
がある。
【0005】また、可動脚の関節に備えたアクチュエー
タとして電源式のものを用いると共に、このアクチュエ
ータの電源としてロボットに搭載したバッテリを用いる
ものでは、該バッテリの残容量が少なくなり過ぎると、
可動脚のアクチュエータを駆動して該可動脚の所要の動
作を行わせることができなくなって、該ロボットの転倒
を生じることがある。
【0006】さらに、ロボットの動作中に、可動脚のア
クチュエータや可動脚のアクチュエータの動作制御を行
うための各種センサ等の機器の故障が生じた場合にも、
可動脚のアクチュエータを駆動して該可動脚の所要の動
作を行わせることができなくなって、該ロボットの転倒
を生じることがある。
【0007】このように脚式移動ロボットは、種々の要
因により転倒の可能性を伴うものであるが、該ロボット
は一般に重量物であるため、その転倒を生じた場合に
は、該ロボットの損傷や、あるいはその転倒時にロボッ
トがぶつかる相手側の物体の損傷を生じやすい。特に、
二足歩行型ロボットでは、その通常的な移動時や直立停
止時における上体の位置が比較的高いため、転倒時に該
ロボットあるいは相手側の物体が受ける損傷も大きなも
のとなり易い。
【0008】このため、この種の脚式移動ロボットで
は、その転倒時に該ロボットや相手側の物体が受ける損
傷を可能な限り軽減することができるようにすることが
望まれいた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる不都合
を解消し、脚式移動ロボットが転倒しそうな状況で、そ
の転倒により該ロボットが受ける損傷や、その転倒時に
該ロボットが衝突する相手側の物体の損傷を可能な限り
軽減することができる脚式移動ロボットの制御装置を提
供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の脚式移動ロボッ
トの制御装置はかかる目的を達成するために、上体から
複数の可動脚が下方に延設された脚式移動ロボットにお
いて、該ロボットの動作時に該ロボットが転倒しそうな
状態であるか否かを判断する転倒判断手段と、該転倒判
断手段により該ロボットが転倒しそうな状態であると判
断されたとき、該ロボットの各可動脚の関節に備えたア
クチュエータを、該ロボットの重心を下げるように制御
するアクチュエータ制御手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0011】かかる本発明によれば、前記転倒判断手段
によって、ロボットは転倒しそうな状態であると判断さ
れたときには、前記アクチュエータ制御手段によって、
ロボットの重心を下げるように各可動脚の関節のアクチ
ュエータが制御されるので、ロボットが転倒しそうな状
況が軽減され、さらに、その後、ロボットが転倒しても
該ロボットが受ける損傷が比較的小さなものとなると同
時に、その転倒時に該ロボットが衝突する床等の物体の
損傷も比較的小さなものとなる。
【0012】従って、本発明によれば、脚式移動ロボッ
トが転倒しそうな状況で、その転倒により該ロボットが
受ける損傷や、その転倒時に該ロボットが衝突する相手
側の物体の損傷を可能な限り軽減することができる。
【0013】かかる本発明では、例えば前記アクチュエ
ータが前記ロボットに搭載されたバッテリを電源とする
電動式アクチュエータにより構成されている場合には、
前記バッテリの残容量を認識する残容量認識手段を備
え、前記転倒判断手段は、該残容量認識手段により認識
された前記バッテリの残容量が所定量以下に低下したと
き、前記ロボットが転倒しそうな状態であると判断す
る。
【0014】すなわち、前記アクチュエータが前記ロボ
ットに搭載されたバッテリを電源とする電動式アクチュ
エータにより構成されている場合には、前記バッテリの
残容量が不足すると、前記アクチュエータを所望通りに
動作させることができなくなって、ロボットの転倒を生
じる虞れがある。そこで、前記残容量認識手段によって
認識されるバッテリの残容量が所定量以下に低下して、
該残容量がある程度少なくなったときに、前記転倒判断
手段によって、ロボットが転倒しそうな状態であると判
断することで、ロボットの転倒に備えて該ロボットの重
心を下げるように各可動脚のアクチュエータを制御する
動作を的確なタイミングで行うことができる。また、こ
のとき、ロボットの重心を下げるように各可動脚のアク
チュエータを制御することで、ロボットの位置エネルギ
ーが減少するため、可動脚のアクチュエータの駆動に要
する電力がトータル的に減少し、バッテリの負荷が軽減
される。従って、ロボットの転倒に備えて該ロボットの
重心を下げるように各可動脚のアクチュエータを制御す
る動作を、バッテリの残容量が少ない状態でも行うこと
ができる。
【0015】この場合、ロボットの重心を下げるように
各可動脚のアクチュエータを制御したとき、ロボットの
位置エネルギーが減少するため、基本的には、各可動脚
の電動式のアクチュエータの中には、回生発電状態にな
るものが存する。
【0016】そこで、本発明において上記のようにバッ
テリを備えた場合にあっては、前記電動式アクチュエー
タは、前記アクチュエータ制御手段によって該ロボット
の重心を下げるように制御された際の該電動式アクチュ
エータの回生発電電力を前記バッテリに充電するように
該バッテリに接続する。このようにすることで、バッテ
リの残容量が上記所定量以下に低下したときに、前記回
生発電電力によってバッテリの容量がある程度回復する
ため、可能な限り十分にロボットの重心を下げるように
各可動脚のアクチュエータを動作させることができ、ひ
いてはその後にロボットが転倒しても、該ロボット等が
受ける損傷を可能な限り軽減することができる。
【0017】あるいは、より好ましくは、前記バッテリ
の正負の両極間にダイオードを介して接続されたコンデ
ンサを備えると共に前記ダイオードは前記コンデンサか
らバッテリへの電流の流れを阻止するように設けられ、
前記電動式アクチュエータは、前記アクチュエータ制御
手段によって該ロボットの重心を下げるように制御され
た際の該電動モータの回生発電電力を前記コンデンサに
充電するように該コンデンサに接続する。すなわち、前
述のように前記回生発電電力をバッテリに充電するよう
にしたとき、該バッテリの残容量が大きく低下している
ような状態では、該回生発電電力の大部分がバッテリに
よって消耗され、ロボットの重心を下げる際に電力消費
を要する可動脚のアクチュエータに必要な電力を供給す
ることができないという事態が生じる場合もある。そこ
で、前記のようにバッテリの正負の両極間にダイオード
を介して接続されたコンデンサに前記回生発電電力を充
電するようにすることで、該回生発電電力は、バッテリ
によって消耗されることはないので、該回生発電電力を
ロボットの重心を下げる動作のために効果的に使用する
ことができる。
【0018】さらに、上記のように可動脚の回生発電電
力を活用する場合、前記アクチュエータ制御手段が前記
ロボットの重心を下げるように前記アクチュエータを制
御している際に、その制御の直前又はその制御の前後の
所定期間の該ロボットの動作状態を該ロボットに備えた
不揮発性の記憶手段又は該ロボットの外部に備えた記憶
手段に記憶させるべく、該動作状態を該記憶手段に出力
する動作状態出力手段を備えておくことで、前記アクチ
ュエータの回生発電電力を利用してロボットの重心を下
げるようにアクチュエータを制御する直前の該ロボット
の動作状態を該ロボットに備えた不揮発性の記憶手段又
は該ロボットの外部に備えた記憶手段に記憶させること
もできる。そして、このようにロボットの動作状態を記
憶しておくことで、ロボットが正常に動作可能な状態に
復帰した後に、該ロボットを元の状態から動作させるこ
とが可能となる。また、記憶手段に記憶保持した動作状
態のデータを、ロボットの異常あるいは故障の原因の解
析等のために活用することが可能となる。
【0019】また、本発明では、前記ロボットに備えた
機器の異常発生の有無を監視する機器異常監視手段を備
え、前記転倒判断手段は、該機器異常監視手段により前
記機器の異常発生が認識されたとき、前記ロボットが転
倒しそうな状態であると判断する。すなわち、例えば前
記アクチュエータの故障、ロボットを制御するための各
種センサの故障、あるいは電気配線の断線等、ロボット
に備えた機器の異常が生じた場合には、前記アクチュエ
ータを正常に動作させることができなくなってロボット
の転倒の虞れがある。従って、前記機器異常監視手段に
よって、機器の異常発生が認識されたときに、ロボット
が転倒しそうな状態であると判断することで、ロボット
の転倒に備えて該ロボットの重心を下げるように各可動
脚のアクチュエータを制御する動作を的確なタイミング
で行うことができる。
【0020】また、本発明において、前記ロボットの上
体の傾斜姿勢を検出する上体傾斜姿勢検出手段と、該上
体傾斜姿勢検出手段により検出された該ロボットの上体
の傾斜姿勢と該ロボットに所要の動作を行わしめるべく
定められた該ロボットの上体の目標傾斜姿勢との偏差を
求める上体姿勢偏差算出手段とを備えたときには、前記
転倒判断手段は、該上体姿勢偏差算出手段により求めら
れた前記ロボットの上体の傾斜姿勢の前記目標傾斜姿勢
との偏差が所定量以上大きいとき、又は、該ロボットの
上体の傾斜姿勢が前記目標傾斜姿勢から離間する方向で
該偏差の時間的変化度合いが所定量以上大きいとき、又
は、前記偏差及びその時間的変化度合いの重み付平均の
値が所定量以上大きいとき、前記ロボットが転倒しそう
な状態であると判断する。すなわち、前記上体姿勢偏差
算出手段により求められた前記ロボットの上体の傾斜姿
勢の前記目標傾斜姿勢との偏差が大きい状態は、ロボッ
トの上体が本来のあるべき姿勢に対して傾き過ぎている
状態であり、また、上体の傾斜姿勢が目標傾斜姿勢から
離間する方向で上記偏差の時間的変化度合いが大きい状
態は、ロボットの上体の姿勢が予期しない外力等によっ
て本来のあるべき姿勢から急速に崩れていく状態である
から、該ロボットの姿勢のバランスが崩れて該ロボット
が転倒する虞れがある。従って、上記偏差やその時間的
変化度合い、あるいはこれらの重み付平均の値が所定量
以上大きくなったときに、ロボットが転倒しそうな状態
であると判断することで、ロボットの転倒に備えて該ロ
ボットの重心を下げるように各可動脚のアクチュエータ
を制御する動作を的確なタイミングで行うことができ
る。
【0021】また、本発明において、前記ロボットの上
体の傾斜姿勢を検出する上体傾斜姿勢検出手段と、該上
体傾斜姿勢検出手段により検出された該ロボットの上体
の傾斜姿勢と該ロボットに所要の動作を行わしめるべく
定められた該ロボットの上体の目標傾斜姿勢との偏差を
求める上体姿勢偏差算出手段と、該上体姿勢偏差算出手
段により求められた前記ロボットの上体の傾斜姿勢の前
記目標傾斜姿勢との偏差に基づき、該ロボットの上体の
傾斜姿勢を前記目標傾斜姿勢側に戻すように該ロボット
にその前記可動脚を介して床から作用させるべき床反力
を求める姿勢安定化用床反力算出手段と、該姿勢安定化
用床反力算出手段により求められた床反力に基づき、前
記可動脚の足平部の位置及び/又は姿勢を修正する足平
位置/姿勢修正手段とを備えた場合にあっては、前記転
倒判断手段は、前記姿勢安定化用床反力算出手段により
求められた床反力が所定量以上大きいとき、前記ロボッ
トが転倒しそうな状態であると判断する。
【0022】すなわち、ロボットの上体の傾斜姿勢の前
記目標傾斜姿勢との偏差に基づき、ロボットの上体の傾
斜姿勢を前記目標傾斜姿勢側に戻すように該ロボットに
その前記可動脚を介して床から作用させるべき床反力を
求め、その求めた床反力に基づき、前記可動脚の足平部
の位置及び/又は姿勢を修正する場合には、基本的に
は、該ロボットは自律的に自己の姿勢を安定化するよう
に足平部の位置及び/又は姿勢を修正するのであるが、
このとき、上記床反力が過大であるということは、該ロ
ボットの姿勢を安定化するためには、前記可動脚の足平
部の位置及び/又は姿勢を大幅に修正する必要がある
か、もしくは、実際上、ロボットの姿勢を安定な姿勢状
態に復元することができない程、ロボットの姿勢のバラ
ンスが崩れている状態を意味する。従って、前記床反力
所定量以上大きいとき、前記ロボットが転倒しそうな状
態であると判断することで、ロボットの転倒に備えて該
ロボットの重心を下げるように各可動脚のアクチュエー
タを制御する動作を的確なタイミングで行うことができ
る。
【0023】さらに、本発明では、前記ロボットが可動
腕を備えるときには、前記転倒判断手段により該ロボッ
トが転倒しそうな状態であると判断されたとき、前記可
動腕を着床させるように該可動腕の関節に備えたアクチ
ュエータを制御する手段を備えることが好ましい。
【0024】これによれば、ロボットが転倒しそうな状
況では、該ロボットの重心が下げるように各可動脚が動
作すると同時に、可動腕が着床するように動作するた
め、ロボットの転倒に際して該ロボット等が受ける損傷
をさらに効果的に軽減することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施形態を図1乃
至図7を参照して説明する。
【0026】まず、図1は本実施形態におけるロボット
の全体構成を示す側面図であり、本実施形態でのロボッ
トRは二足歩行型の脚式移動ロボットである。このロボ
ットRは、頭部1を上端部に支持する胴体2(ロボット
Rの上体)の下部から一対の可動脚3(図では便宜上、
一本の可動脚3のみを示す)が下方に延設され、また、
胴体2上部の左右両側部から一対の可動腕4(図では便
宜上、一本の可動腕4のみを示す)が延設されている。
【0027】各可動脚3は、その胴体2との連結箇所
(股関節)と膝関節と足首関節とにそれぞれ股関節アク
チュエータ5a、膝関節アクチュエータ5b及び足首関
節アクチュエータ5cを備え、さらに、足首関節アクチ
ュエータ5cの下側には、6軸力センサ6を介して足平
部7が取着されている。
【0028】この場合、本実施形態では、股関節アクチ
ュエータ5aは、ロボットRの前後、左右及び上下方向
の3軸回りの回転動作を行うもので、3個の電動モータ
(電動式アクチュエータ。図1では図示省略)により構
成されている。また、膝関節アクチュエータ5bは、左
右方向の1軸回りの回転動作を行うもので、1個の電動
モータ(図1では図示省略)により構成されている。さ
らに、足首関節アクチュエータ5cは前後及び左右方向
の2軸回りの回転動作を行うもので、2個の電動モータ
(図1では図示省略)により構成されている。そして、
これらの各アクチュエータ5a〜5cを駆動すること
で、人間の脚とほぼ同様の可動脚3の動作(足平部7の
6自由度の動作)を行うことができるようになってい
る。尚、前記6軸力センサ6は、各可動脚3の動作制御
を行うために足平部7への作用力(ロボットRの前後、
左右及び上下の3軸方向の力(並進力)成分及びモーメ
ント成分)を検出するものである。
【0029】このような可動脚3の構造と同様に、各可
動腕4は、胴体2との連結箇所(肩関節)と肘関節と手
首関節とにそれぞれ肩関節アクチュエータ8a、肘関節
アクチュエータ8b及び手首関節アクチュエータ8cを
備え、該手首関節アクチュエータ8cに6軸力センサ9
を介してハンド10が取着されている。
【0030】この場合、肩関節アクチュエータ8aは、
前後、左右及び上下方向の3軸回りの回転動作、肘関節
アクチュエータ8bは、ロボットRの左右方向の1軸回
りの回転動作、手首関節アクチュエータ8cは前後、左
右及び上下方向の3軸回りの回転動作を行うもので、前
記可動脚3のアクチュエータ5a〜5cと同様に、各ア
クチュエータ8a〜8cはそれぞれの回転動作の自由度
と同数の電動モータ(図1では図示省略)により構成さ
れている。
【0031】また、胴体2には、前記各可動脚3の各ア
クチュエータ5a〜5cを駆動・制御するロボット脚制
御装置11(可動脚3のアクチュエータ制御手段)と、
前記各可動腕4の各アクチュエータ8a〜8cを駆動制
御するロボット腕制御装置12と、ロボットRが転倒し
そうな状況での異常処理を行う異常処理装置13と、ロ
ボットRの上体(胴体2)の傾斜姿勢(傾斜角)を図示
しない加速度センサやレートジャイロを用いて検出する
傾斜検出器14(上体傾斜姿勢検出手段)と、前記各ア
クチュエータ5a〜5c,8a〜8cやロボット脚制御
装置11、ロボット腕制御装置12、異常処理装置13
等、ロボットRに備えられた各種電子機器の電源として
のバッテリ15とが搭載されている。尚、ロボット脚制
御装置11、ロボット腕制御装置12及び異常処理装置
13はマイクロコンピュータを用いて構成されたもので
ある。
【0032】さらに、各可動脚3の各アクチュエータ5
a〜5cの箇所にはそれらの変位(各軸回りの回転角)
を検出するアクチュエータ変位検出器16a〜16c
(詳しくは各アクチュエータ5a〜5cを構成する各電
動モータの回転角を検出するエンコーダ)が備えられ、
同様に、各可動腕4の各アクチュエータ8a〜8cの箇
所にもアクチュエータ変位検出器17a〜17cが備え
られている。
【0033】尚、以下の説明において、各可動脚3の各
アクチュエータ5a〜5cを脚アクチュエータ5と総称
し、また、これらに対応する各アクチュエータ変位検出
器16a〜16cを脚アクチュエータ変位検出器16と
総称する。同様に、各可動腕4の各アクチュエータ8a
〜8cを腕アクチュエータ8、これらに対応する各アク
チュエータ変位検出器17a〜17cを腕アクチュエー
タ変位検出器17と総称する。
【0034】前記バッテリ15は、図2に示すように前
記脚アクチュエータ5等と接続されている。
【0035】すなわち、同図2において、18は脚アク
チュエータ5を構成する複数(本実施形態では計6個)
の電動モータ、19は腕アクチュエータ8を構成する複
数(本実施形態では計6個)の電動モータを示してお
り、これらの各電動モータ18,19が、それぞれアン
プ20,21を介してバッテリ15の正負の両極間に接
続されると共に、前記ロボット脚制御装置11、ロボッ
ト腕制御装置12及び異常処理装置13がその動作電力
を受けるべくバッテリ15の正負の両極間に接続されて
いる。各電動モータ18,19とバッテリ15との間の
アンプ20,21は、それぞれロボット脚制御装置11
及びロボット腕制御装置12から与えられる駆動指令に
従って各電動モータ18,19を動作させるもので、各
電動モータ18,19の通常的な動作時(各電動モータ
18,19がその発生トルクと同方向に回転するか、回
転動作が停止している場合)には、バッテリ15の蓄電
電力を各電動モータ18,19に給電するように機能す
る。また、アンプ20,21は、各電動モータ18,1
9の回生発電時(各電動モータ18,19がロボットR
の自重等によってその発生トルクと逆方向に回転する場
合)には、その回生発電電力をバッテリ15側に戻すよ
うに機能する。
【0036】尚、バッテリ15の正負の両極間には、前
記アンプ20,21やロボット脚制御装置11等の他、
コンデンサ22が接続されており、このコンデンサ22
はバッテリ15の起電力あるいは各電動モータ18,1
9の回生発電電力によって充電され、各電動モータ1
8,19やロボット脚制御装置11等に付与する電源電
圧を安定化するように機能する。
【0037】また、バッテリ15から前記アンプ20,
21やロボット脚制御装置11等への給電経路にはバッ
テリ15を流れる電流(方向を含む。以下、バッテリ電
流という)を検出する電流検出器23が介装され、さら
に、バッテリ15の正負の両極間には、バッテリ15の
端子電圧(以下、バッテリ電圧という)を検出する電圧
検出器24が接続されている。これらの、電流検出器2
3及び電圧検出器24の検出値は、詳細は後述するが、
前記異常処理装置13におけるバッテリ15の残容量の
認識等のために使用されるものである。
【0038】図3を参照して、異常処理装置13は、そ
の機能的構成として、残容量認識手段25、機器異常監
視手段26、転倒判断手段27、動作状態出力手段28
及び記憶手段29を具備する。
【0039】残容量認識手段25は、バッテリ15の残
容量を認識するもので、その認識を行うために、前記電
流検出器23及び電圧検出器24からそれぞれバッテリ
電流及びバッテリ電圧の検出値が逐次取り込まれる。そ
して、該残容量認識手段25は、これらの検出値から例
えば次のようにバッテリ15の残容量を認識する。
【0040】すなわち、残容量認識手段25は、バッテ
リ電流の検出値を積算することで、バッテリ15の初期
状態からの電気的な使用量を逐次求め、それをバッテリ
15の初期容量から減算することで、バッテリ15の残
容量の基本値を求める。そして、その残容量の基本値に
バッテリ電圧の検出値に応じた所定の補正を施すこと
で、最終的にバッテリ15の残容量を推定して認識し、
その残容量の推定値を転倒判断手段27に与える。
【0041】尚、バッテリ15の残容量の認識手法は種
々の手法が公知となっており、上記のような手法とは異
なる手法で残容量を認識するようにしてもよい。例え
ば、残容量の推定精度をさほど高くする必要がない場合
には、バッテリ電流の検出値及びバッテリ電圧の検出値
のいずれか一方のみのデータから残容量を認識するよう
にしてもよく、また、残容量の推定精度を高くする必要
がある場合には、バッテリ電流やバッテリ電圧の他、バ
ッテリ15の温度、比重等を検出し、それらの検出値に
基づいて残容量を認識するようにしてもよい。
【0042】機器異常監視手段26は、前記脚アクチュ
エータ5、脚アクチュエータ変位検出器16、6軸力セ
ンサ6、傾斜検出器14、電流検出器23、電圧検出器
24、あるいはこれらに接続されたケーブル(図示しな
い)等、ロボットRに備えられた機器(特に可動脚3の
動作あるいはロボットRの姿勢に影響を及ぼす機器)の
異常発生の有無を監視するもので、前記ロボット脚制御
装置11によって後述するように生成される脚アクチュ
エータ5の駆動指令や、脚アクチュエータ変位検出器1
6等の各種センサの出力等のデータが与えられる。そし
て、機器異常監視手段26は、与えられたデータに基づ
き、上記の各種機器の異常発生の有無を監視し、異常が
発生した場合には、その旨(以下、異常発生出力とい
う)を転倒判断手段27に与える。
【0043】転倒判断手段27は、ロボットRが転倒し
そうな状態であるか否かを判断するもので、その判断を
行うために、前記残容量の推定値及び前記異常発生出力
がそれぞれ残容量認識手段25及び機器異常監視手段2
6から与えられる他、ロボット脚制御装置11によって
求められる補償全床反力モーメントMdmdx,Mdmdy(詳
細は後述する)がロボット脚制御装置11から与えられ
る。そして、転倒判断手段27は、残容量認識手段25
から与えられた残容量の推定値があらかじめ設定された
所定値以下に低下した場合、すなわち、バッテリ15の
残容量が脚アクチュエータ5の電動モータ18を正常に
動作させることができない虞れを生じる程度に、少なく
なった場合には、ロボットRが転倒しそうな状態である
と判断する。また、転倒判断手段27は、機器異常監視
手段26から前記異常発生出力が与えられたときには、
可動脚3を正常に動作させることができない虞れがある
ので、ロボットRが転倒しそうな状態であると判断す
る。さらに、転倒判断手段27は、ロボット脚制御装置
11から与えられる補償全床反力モーメントMdmdx,M
dmdyがあらかじめ設定された所定値よりも大きくなった
場合には、ロボットRが転倒しそうな状態であると判断
する(これについては後に補足説明を行う)。
【0044】尚、転倒判断手段27は、ロボットRが転
倒しそうな状態であると判断したときには、その旨(以
下、転倒予想出力という)を前記動作状態出力手段28
とロボット脚制御装置11とに与える。
【0045】動作状態出力手段28は、ロボットRの動
作状態を規定するデータ、例えば脚アクチュエータ5や
腕アクチュエータ8の目標変位(電動モータ18,19
の目標回転角)やその変位の検出値、あるいは、脚アク
チュエータ5の目標変位を決定する過程で後述するよう
に生成される目標上体位置/姿勢軌道や目標足平位置/
姿勢軌道等のデータ(以下、動作状態データという)が
逐次、ロボット脚制御装置11やロボット腕制御装置1
2から与えられるようになっており、前述のように転倒
判断手段27から前記転倒予想出力が与えられたとき、
その直前あるいはその前後の所定期間の前記動作状態デ
ータを記憶手段29に出力して、該記憶手段29に記憶
保持させる。
【0046】尚、本実施形態では、記憶手段29は、不
揮発性のもので、例えばEEPROMにより構成されて
いる。
【0047】図4を参照して、ロボット脚制御装置11
は、その機能的構成として同図示のように、歩容生成器
30、目標床反力分配器31、複合コンプライアンス動
作決定部32(足平位置/姿勢修正手段)、キネマティ
クス演算部33、変位コントローラ34、上体姿勢偏差
算出部35(上体姿勢偏差算出手段)、及び姿勢安定化
制御演算部36(姿勢安定化用床反力算出手段)を具備
する。
【0048】尚、これらの機能的構成を具備するロボッ
ト脚制御装置11の詳細は、既に本願出願人が例えば特
願平9−33176号にて説明している通りであるの
で、ここでは、以下に基本的な概要を説明する。
【0049】歩容生成器30は、各可動脚3の基本的な
動作形態を規定する目標歩容を生成するもので、該目標
歩容は、目標運動パターン(より具体的には目標上体位
置/姿勢軌道及び目標足平位置/姿勢軌道)と、目標床
反力パターン(より具体的には目標全床反力中心点及び
目標全床反力)とから成る。
【0050】ここで、目標上体位置/姿勢軌道は、ロボ
ットRの上体(胴体2)の位置及び姿勢(上体の空間的
な向き)の目標軌道であり、目標足平位置/姿勢軌道
は、ロボットRの各足平部7の位置及び姿勢(足平部7
の空間的な向き)の目標軌道である。
【0051】また、床反力は、床から受ける並進力及び
モーメントによって表されるもので、全床反力は、ロボ
ットRの各可動脚3の足平部7に作用する床反力を合成
したものである。そして、この全床反力の目標値が目標
全床反力である。
【0052】また、全床反力中心点は、上記全床反力の
ロボットRに対する作用点を意味するものであり、この
作用点は、全床反力の鉛直方向の軸回りのモーメント成
分以外のモーメント成分が「0」となるような床面上の
点として定義されるものである。そして、この全床反力
中心点の目標位置が目標全床反力中心点である。尚、全
床反力中心点の目標位置である目標全床反力中心点は、
所謂ZMP(Zero Moment Point )の目標位置、すなわ
ち、前記目標運動パターンによって発生するロボットR
の慣性力と該ロボットRに作用する重力との合力の床面
上への作用点で且つ鉛直方向の軸回りのモーメント成分
以外のモーメント成分が「0」となるような点の目標位
置と一致する。
【0053】目標床反力分配器31は、歩容生成器30
から与えられる目標足平位置/姿勢軌道及び目標全床反
力中心点、並びに、ロボットRの歩行に際しての支持脚
側の足平部7に対する遊脚側の足平部7の着床位置/姿
勢や各足平部7の動作タイミング等を規定する歩容パラ
メータに基づき、制御サイクル毎の目標各足平床反力中
心点を決定し、さらには、その決定した目標各足平床反
力中心点と歩容生成器30から与えられる目標全床反力
とに基づき、制御サイクル毎の目標各足平床反力を決定
するものである。ここで、各足平床反力は、ロボットR
の各足平部7が床から受ける並進力及びモーメントによ
り表されるもので、その目標値が目標各足平床反力であ
る。また、各足平床反力中心点は、上記各足平床反力の
各足平部7に対する作用点であり、この作用点は、前記
全床反力中心点と同様、各足平床反力の鉛直方向の軸回
りのモーメント成分以外のモーメント成分が「0」とな
るような床面上の点として定義されるものである。そし
て、このような各足平床反力中心点の目標位置が目標各
足平床反力中心点である。
【0054】この場合、目標床反力分配器31は、例え
ば目標各足平床反力中心点を結ぶ線分上に前記目標全床
反力中心点が存する、ロボットRの一方の足平部7が空
中に存する片脚支持期では支持脚側の足平部7の目標床
反力中心点は前記目標全床反力中心点と一致する等の所
定の条件を満たすように制御サイクル毎の各足平床反力
中心点を決定する。また、目標床反力分配器31は、各
足平部7に対応する目標各足平床反力の合力が目標全床
反力に一致するように目標各足平床反力を決定する。
【0055】上体姿勢偏差算出部35は歩容生成器30
により生成される前記目標上体位置/姿勢軌道により定
まる制御サイクル毎のロボットRの上体(胴体2)の目
標傾斜姿勢(上体の傾斜角の目標値)と前記傾斜検出器
24により検出されるロボットRの上体の実傾斜姿勢と
の偏差(以下、上体姿勢偏差という)を算出するもので
ある。ここで、算出する上体姿勢偏差は、ロボットRの
前後方向回りの偏差θerrxと左右方向回りの偏差θerry
である。
【0056】姿勢安定化制御演算部36は、ロボットR
の上体の実傾斜姿勢を目標傾斜姿勢に復元させる方向
で、前記目標全床反力中心点を作用点として付加的にロ
ボットRに床から作用させるべき床反力(ここでは、こ
れを補償全床反力と称する)を、前記上体姿勢偏差算出
部35から与えられる上体姿勢偏差θerrx,θerryに基
づき算出するものである。この場合、本実施形態では、
ロボットRの上体の傾斜姿勢を復元させる方向は、ロボ
ットRの上体の前後及び左右の回転方向(傾斜角方向)
であるので、姿勢安定化制御演算部36が算出する前記
補償全床反力は、目標全床反力中心点回りの前後方向回
りのモーメントMdmdx及び左右方向回りのモーメントM
dmdyである(以下、これらのモーメントMdmdx,Mdmdy
を補償全床反力モーメントと称する)。そして、姿勢安
定化制御演算部36は、補償全床反力モーメントMdmd
x,Mdmdyをそれぞれ、前記上体姿勢偏差θerrx,θerr
yの値及びそれらの変化速度dθerrx/dt,dθerry
/dt(上体姿勢偏差の時間的変化度合い)から次式
(1),(2)により決定する。
【0057】 Mdmdx=−Kthx・θerrx−Kwx ・(dθerrx/dt)……(1) Mdmdy=−Kthy・θerry−Kwy ・(dθerry/dt)……(2) ここで、Kthx,Kwx ,Kthy,Kwy はそれぞれ所定のゲイ
ン値である。
【0058】このようにして決定される補償全床反力モ
ーメントMdmdx,Mdmdyの値は、上体姿勢偏差θerrx,
θerryが大きい程、大きくなり、また、実傾斜姿勢が目
標傾斜姿勢から離間する方向での上体姿勢偏差θerrx,
θerryの変化速度が大きい程、大きくなる。但し、上体
姿勢偏差θerrx,θerryが多少大きくても、その変化速
度の方向が、実傾斜姿勢が目標傾斜姿勢に近づく方向で
ある場合には(このような状況は例えばロボットRがそ
の上体を目標傾斜姿勢に向かって起き上がらせようとし
ている場合に過渡的に生じる)、補償全床反力モーメン
トMdmdx,Mdmdyは、比較的小さなものとなる。
【0059】複合コンプライアンス動作決定部32は、
基本的には、前記6軸力センサ6の出力により各足平部
7毎に検出される実各足平床反力の合力である実全床反
力を、前記目標全床反力と補償全床反力(補償全床反力
モーメントMdmdx,Mdmdy)との合力に追従させるよう
に(但し、各足平部7の適正な接地性を確保し得る範囲
内において)、目標足平位置/姿勢軌道を修正するもの
で、その修正量を、歩容生成器30で生成された目標全
床反力中心点、目標床反力分配器31で生成された目標
各足平床反力中心点、6軸力センサ6の出力により各足
平部7毎に検出される実各足平床反力、並びに、姿勢安
定化制御演算部36で求められた補償全床反力モーメン
トMdmdx,Mdmdyに基づき求める。この場合、目標全床
反力の作用点である目標全床反力中心点では、前述の定
義の通り、ロボットRの前後及び左右方向における目標
全床反力のモーメント成分は「0」であるので、目標全
床反力と補償全床反力との合力の前後及び左右方向にお
けるモーメント成分は補償全床反力モーメントMdmdx,
Mdmdyであり、従って、目標足平位置/姿勢軌道の修正
は、実全床反力の前後及び左右方向におけるモーメント
成分を補償全床反力モーメントMdmdx,Mdmdyに追従さ
せるように行われる。
【0060】尚、このような目標足平位置/姿勢軌道の
修正は、本発明の本質をなすものではなく、また、その
詳細は本願出願人が例えば特願平9−33176号にて
説明している通りであるので、ここではさらなる説明を
省略する。また、複合コンプライアンス動作決定部32
は、上記の修正の他、さらに、足平部7に備えた図示し
ない弾性機構の変形を考慮した目標足平位置/姿勢軌道
の修正(機構変形補償)も行うようにしているのである
が、これについても、前記特願平9−33176号にて
詳細に説明されているので、ここでは説明を省略する。
尚、前記目標全床反力及び目標各足平床反力は、上記機
構変形補償を行うために用いるもので、これを行わない
場合には、目標全床反力や目標各足平床反力を設定する
必要はない。
【0061】キネマティクス演算部33は、歩容生成器
30が生成する前記目標上体位置/姿勢軌道における制
御サイクル毎の目標上体位置/姿勢と、複合コンプライ
アンス動作決定部32により目標足平位置/姿勢軌道を
修正してなる修正目標足平位置/姿勢軌道における制御
サイクル毎の目標足平位置/姿勢とから、ロボットRの
幾何学モデルに基づく逆キネマティクス演算によって、
制御サイクル毎に前記脚アクチュエータ5の目標変位
(詳しくは脚アクチュエータ5を構成する各電動モータ
18の目標回転角)を求めるものである。
【0062】変位コントローラ34は、前記脚アクチュ
エータ変位検出器16により検出される脚アクチュエー
タ5の実変位(詳しくは脚アクチュエータ5を構成する
各電動モータ18の実回転角)を、キネマティクス演算
部33で求められた目標変位に追従させるように前記ア
ンプ20への駆動指令を生成し、該アンプ20を介して
脚アクチュエータ5をフィードバック制御するものであ
る。
【0063】以上説明したようなロボット脚制御装置1
1の機能によって、ロボットRの各可動脚3は、基本的
には、歩容生成器30で生成される目標運動パターン
(目標上体位置/姿勢軌道及び目標足平位置/姿勢軌
道)に従って動作し、このとき、ロボットRの上体の実
傾斜姿勢を目標傾斜姿勢に復元させるための補償全床反
力モーメントMdmdx,Mdmdyを目標全床反力中心点回り
に生ぜしめるように、複合コンプライアンス動作決定部
32によって目標足平位置/姿勢軌道が適宜修正される
ことで、ロボットRの可動脚3は該ロボットRの上体の
姿勢を自律的に安定化させるように動作することとな
る。
【0064】尚、前記ロボット腕制御装置12は、例え
ばあらかじめティーチングされ、あるいは外部から通信
によって指令される各可動腕4の所要の動作形態に従っ
て前記腕アクチュエータ8の目標変位(詳しくは腕アク
チュエータ8を構成する各電動モータ19の目標回転
角)を決定する。そして、その決定した目標変位に、前
記腕アクチュエータ変位検出器17により検出される腕
アクチュエータ8の実変位(詳しくは腕アクチュエータ
8を構成する各電動モータ19の実回転角)を追従させ
るように前記アンプ21への駆動指令を生成し、該アン
プ21を介して腕アクチュエータ8をフィードバック制
御する。
【0065】ここで、本実施形態において、前記ロボッ
ト脚制御装置11の歩容生成器30が生成する目標運動
パターンについて説明しておく。
【0066】歩容生成器30が、例えばロボットRの通
常的な移動(歩行)に際して生成する目標運動パターン
や目標床反力パターンは、前記特願平9−33176号
あるいは特願平8−214261号にて本願出願人が詳
細に説明しているので、ここでは詳細な説明を省略する
が、例えば歩行時の目標運動パターンは、図5に示すよ
うなパターンで生成される。図5は、ロボットRの歩行
時にその一方の可動脚3(ここでは参照符号3aを付す
る)がその足平部7の踵部分で着床を開始した状態(図
5の最上段の図)から、該可動脚3aを支持脚として、
他方の遊脚側の可動脚3(ここでは参照符号3bを付す
る)の足平部7を離床させて前方に移動させ(図5の上
から二段目の及び三段目の図)、さらに、その遊脚側の
可動脚3bの足平部7をその踵側から着床させるまで
(図5の最下段の図)の運動パターン、つまり、歩行時
の一歩分の運動パターンを模式的に表したものである。
この運動パターンは、基本的には、人間が通常に歩行す
る場合の動作パターンと同様である。
【0067】一方、本実施形態では、歩容生成器30
は、前記転倒判断手段27から転倒予想出力が与えられ
たときには、例えば図6及び図7に示すような目標運動
パターンを生成する。
【0068】すなわち、図6は、例えばロボットRの通
常的な歩行途中で(図6の最上段の図)、転倒判断手段
27から転倒予想出力が与えられた場合に歩容生成器3
0が生成する目標運動パターンを模式的に例示するもの
であり、この場合、該目標運動パターンは、図6の上か
ら二段目の図、三段目の図、及び四段目(最下段)の図
に順に示すように、遊脚側の可動脚3bの離床・着床を
行いつつロボットRが腰をかがめて該ロボットRの上体
(胴体2)の重心を下げるように生成される。つまり、
歩容生成器30は、目標運動パターンに含まれる前記目
標上体位置/姿勢軌道における目標上体位置を徐々に下
げていくように該目標上体位置/姿勢軌道を生成する。
【0069】また、図7は、例えばロボットRが直立停
止している状態で(図7の最上段の図)、転倒判断手段
27から転倒予想出力が与えられた場合に歩容生成器3
0が生成する目標運動パターンを模式的に例示するもの
であり、この場合、該目標運動パターンは、図7の上か
ら二段目の図、三段目の図、及び四段目(最下段)の図
に順に示すように、ロボットRが腰をかがめて該ロボッ
トRの上体(胴体2)の重心を下げるように生成され
る。
【0070】さらに、前記姿勢安定化制御演算部36が
算出する前記補償全床反力モーメントMdmdx,Mdmdyに
基づく前記転倒判断手段27の判断処理について補足し
ておく。
【0071】前述の通り、補償全床反力モーメントMdm
dx,MdmdyはロボットRの上体の実傾斜姿勢を目標傾斜
姿勢に自律的に復元させるために、前記目標全床反力中
心点を作用点として付加的にロボットRに床から作用さ
せるべき床反力(モーメント)であり、該ロボットRの
目標足平位置/姿勢軌道、従って、該ロボットRの各足
平部7の実際の位置/姿勢は基本的には、上記補償全床
反力モーメントMdmdx,Mdmdyが目標全床反力中心点回
りに生じるように修正される。例えばロボットRの上体
の実傾斜姿勢が目標傾斜姿勢から離間する方向で前方側
に傾きつつあるときには、着床している足平部7の位置
/姿勢が、該足平部7の前部に床からの圧力が集中する
ように修正される(このとき、目標全床反力中心点回り
にロボットRを後傾側に戻すようなモーメント(=Mdm
dy)が生じる)。
【0072】しかるに、補償全床反力モーメントMdmd
x,Mdmdyが過大であると、足平部7の接地性を確保し
つつ、補償全床反力モーメントMdmdx,Mdmdyを生ぜし
めるように足平部7の位置/姿勢を修正することは実際
上、困難となり、このような場合には、ロボットRの転
倒が予想される。
【0073】このために、前記転倒判断手段27は、前
述のように補償全床反力モーメントMdmdx,Mdmdyが所
定値を超えた場合(より詳しくは、Mdmdx又はMdmdyが
所定値を超えた場合)に、ロボットRが転倒しそうな状
態であると判断し、転倒予想出力を生成するのである
が、このとき、この判断を行うための上記所定値は、ロ
ボットRの両足平部7が着床している状態(両脚支持
期)と一方の足平部7のみが着床している状態(片脚支
持期)とでは、異なる値に設定することが好ましい。
【0074】すなわち、両脚支持期では、補償全床反力
モーメントMdmdx,Mdmdyが比較的大きくても、両足平
部7の位置/姿勢の修正によって、該補償全床反力モー
メントMdmdx,Mdmdyを目標全床反力中心点回りに生ぜ
しめることが可能であるが、片脚支持期では、一方の足
平部7のみの位置/姿勢の修正によって補償全床反力モ
ーメントMdmdx,Mdmdyを目標全床反力中心点回りに生
ぜしめることとなるため、生ぜしめることが可能な補償
全床反力モーメントMdmdx,Mdmdyは、両脚支持期に比
して小さい。
【0075】そこで、本実施形態では、転倒判断手段2
7による判断を行うために補償全床反力モーメントMdm
dx,Mdmdyと比較する前記所定値は、ロボットRの両脚
支持期と片脚支持期とで異なる値に設定され、前者の方
が後者よりも大きな値に設定されている。
【0076】尚、足平部7の位置/姿勢の修正によって
生ぜしめることが可能な補償全床反力モーメントMdmd
x,Mdmdyは、足平部7の形状等によって、一般にはそ
れぞれのモーメントMdmdx,Mdmdy毎に異なるため、さ
らに、各補償全床反力モーメントMdmdx,Mdmdy毎に各
別に前記所定値を設定しておいてもよい。
【0077】次に、本実施形態の装置の作動、特に、前
記転倒判断手段27によってロボットRが転倒しそうな
状態であると判断される場合の作動を説明する。
【0078】前述の通り、前記異常処理装置13(図3
参照)の転倒判断手段27は、残容量認識手段25から
与えられたバッテリ15の残容量の推定値が所定値以下
に低下した場合、あるいは、機器異常監視手段26から
前記異常発生出力が与えられたとき、あるいはロボット
脚制御装置11の姿勢安定化制御演算部36から与えら
れる補償全床反力モーメントMdmdx又はMdmdyが足平部
7の着床状態に対応した所定値よりも大きくなった場合
には、ロボットRが転倒しそうな状態であると判断し、
前記転倒予想出力を前記動作状態出力手段28とロボッ
ト脚制御装置11(詳しくは歩容生成器30)とに与え
る。
【0079】このとき、ロボット脚制御装置11の歩容
生成器30は、前記図6又は図7に示したようにロボッ
トRが腰をかがめて該ロボットRの上体(胴体2)の重
心を下げるような目標運動パターンを生成するため、ロ
ボット脚制御装置11の各部の前述したような制御処理
によって、基本的には、ロボットRの可動脚3は該目標
運動パターンに従って動作し、該ロボットRは腰をかが
めるように動作する。
【0080】このため、ロボットRの重心が下がり、そ
の後、ロボットRが転倒して床等の物体に衝突したとし
ても、ロボットRが受ける衝撃、あるいは相手側の物体
が受ける衝撃は比較的小さなもので済み、ロボットRや
相手側の物体が受ける損傷を軽減することができる。ま
た、転倒判断手段27は、前述のような条件でロボット
Rが転倒しそうな状態であると判断するため、その判断
を的確に行うことができ、ひいては、上記のようにロボ
ットRの重心を下げる動作を的確なタイミングで行うこ
とができる。
【0081】また、異常処理装置13の動作状態出力手
段28は、転倒判断手段27から転倒予想出力が与えら
れた直前あるいはその前後の所定期間のロボットRの前
記動作状態データを不揮発性の記憶手段29に出力し
て、該記憶手段29に記憶保持させる。
【0082】尚、本実施形態では、上記のような処理を
行った後、ロボット脚制御装置11やロボット腕制御装
置12はそれぞれロボットRの可動脚3及び可動腕4の
動作を停止させるように脚アクチュエータ5及び腕アク
チュエータ8を制御する。
【0083】以上の場合、特に、残容量認識手段25が
認識したバッテリ15の残容量の推定値が所定値以下に
低下した場合に上記のようなロボットRの動作を行うこ
とで、次のような効果が得られる。
【0084】すなわち、ロボットRがその重心を下げる
ように動作することで、ロボットRの位置エネルギーが
減少するため、一般には、各可動脚3の脚アクチュエー
タ5を構成する電動モータ18のうちのいくつかは、ロ
ボットRの重さによって回転し、回生発電状態となる。
そして、その回生発電電力は、前記アンプ20を介して
バッテリ15側に供給されるため、該バッテリ15に充
電されたり、あるいは前記コンデンサ22に蓄えられ
る。このため、この回生発電電力を可動脚3の電力を消
費する電動モータ18や前記ロボット脚制御装置11、
異常処理装置13等の動作電力として活用することがで
き、バッテリ15の残容量が少ない状態であっても、前
述のようにロボットRの転倒時の衝撃を緩和すべくロボ
ットRの重心を下げる動作や、動作状態出力手段28に
よってロボットRの動作状態データを記憶手段29に記
憶保持させる動作を可能な限り十分に行うことができ
る。
【0085】そして、ロボットRの動作状態データを不
揮発性の記憶手段29に記憶保持させることで、その
後、バッテリ15を充電し直してロボットRの動作を再
開する場合に、記憶手段29に記憶保持された動作状態
データを用いて、ロボットRが倒れそうになる前の状態
からロボットRの動作を再開することができる。また、
記憶手段29に記憶保持された動作状態データを用い
て、ロボットRに生じた異常や故障の原因を解析するこ
とも可能となる。
【0086】次に、本発明の第2の実施形態を図8を参
照して説明する。尚、本実施形態は前記第1の実施形態
のものと、一部の構成及び機能のみが相違するものであ
るので、同一部分については第1の実施形態と同一の参
照符号及び図面を用いて説明を省略する。
【0087】図8を参照して、本実施形態では、前記バ
ッテリ15の他、補助電源としてのサブバッテリ37が
前記ロボットRに搭載されている。この場合、バッテリ
15正極及びサブバッテリ37の正極には、それぞれ、
該バッテリ15及びサブバッテリ37への電流の流入を
阻止するダイオード38,39が接続され、これらのダ
イオード38,39を介して、前記各電動モータ18,
19毎のアンプ20,21や、ロボット脚制御装置1
1、ロボット腕制御装置12、異常処理装置13、コン
デンサ22が接続されている。この構成により、各電動
モータ18,19の回生時の発電電力は、バッテリ15
やサブバッテリ37には供給されず、コンデンサ22に
蓄電されるようになっている。尚、サブバッテリ37の
通常時の端子電圧は、バッテリ15の通常時の端子電圧
よりも若干低いものとされている。また、コンデンサ2
2は、本実施形態では、例えば電気二重層コンデンサの
ような比較的大容量のものを用いている。
【0088】また、本実施形態では、バッテリ15の残
容量を認識するためにバッテリ15側に備えた前記電流
検出器23及び電圧検出器24と同様に、サブバッテリ
37に流れる電流及びサブバッテリ37の端子電圧をそ
れぞれ検出する電流検出器40及び電圧検出器41が備
えられている。この場合、本実施形態では、異常処理装
置13の前記残容量認識手段25は、前述の通り電流検
出器23及び電圧検出器24の出力データからバッテリ
15の残容量を認識する他、電流検出器40及び電圧検
出器41の出力データからサブバッテリ37の残容量も
認識するようにしている。そして、異常処理装置13の
前記転倒判断手段27は、残容量認識手段25により認
識されるバッテリ15及びザブバッテリ37の残容量の
いずれもが、あらかじめ設定された所定値以下に低下し
たときに、前記転倒予想出力を生成するようにしてい
る。
【0089】以上説明した以外の構成及び機能は前記第
1の実施形態と全く同一である。
【0090】かかる本実施形態の装置では、例えばバッ
テリ15及びサブバッテリ37の両者の残容量が所定値
以下に低下すると、異常処理装置13の転倒判断手段2
7が前記転倒予想出力を生成して、それをロボット脚制
御装置11の歩容生成器30に与え、このとき、ロボッ
トRがその腰を下げて重心を下げるように動作すること
は前記第1の実施形態と同様である。
【0091】この場合、各可動脚3の脚アクチュエータ
5を構成する電動モータ18の回生発電電力が、コンデ
ンサ22に蓄えられ、それが、可動脚3の電力を消費す
る電動モータ18や前記ロボット脚制御装置11、異常
処理装置13等の動作電力として活用される。これによ
り、バッテリ15及びサブバッテリ37の残容量が少な
い状態であっても、第1の実施形態と同様に、ロボット
Rの転倒時の衝撃を緩和すべくロボットRの重心を下げ
る動作や、動作状態出力手段28によってロボットRの
動作状態データを記憶手段29に記憶保持させる動作を
可能な限り十分に行うことができる。
【0092】そして、このとき、電動モータ18の回生
発電電力は、前記ダイオード38,39によってバッテ
リ15やサブバッテリ37に充電されることなくコンデ
ンサ22に蓄えられるため、該回生発電電力を、ロボッ
トRの重心を下げる動作や、動作状態出力手段28によ
ってロボットRの動作状態データを記憶手段29に記憶
保持させる動作を行うためのエネルギーとしてより有効
に活用して、これらの動作を可能な限り十分に行うこと
ができる。すなわち、バッテリ15やサブバッテリ37
の充電は、一般にエネルギー損失を伴うが、これに比し
て、コンデンサ22の充電時のエネルギー損失は比較的
小さい。従って、前記回生発電電力をバッテリ15やサ
ブバッテリ37に充電せずにコンデンサ22に蓄えるよ
うにすることで、該回生発電電力を、ロボットRの重心
を下げる動作や、動作状態出力手段28によってロボッ
トRの動作状態データを記憶手段29に記憶保持させる
動作を行うためのエネルギーとしてより有効に活用する
ことができる。
【0093】次に、本発明の第3の実施形態を図9を参
照して説明する。尚、本実施形態は前記第1の実施形態
のものと、一部のみが相違するものであるので、同一部
分については第1の実施形態と同一の参照符号及び図面
を用いて説明を省略する。
【0094】本実施形態では、前記異常処理装置13
は、前記転倒判断手段27によりロボットRが転倒しそ
うな状態であると判断したときに生成する前記転倒予想
出力をロボット脚制御装置11に与える他、前記ロボッ
ト腕制御装置12にも与えるようにしている。そして、
ロボット脚制御装置11及びロボット腕制御装置12
は、例えばロボットRの歩行時において前記転倒予想出
力が異常処理装置13から与えられたとき、例えば図9
に示すようにロボットRを動作させる。すなわち、ロボ
ット脚制御装置11は、前記第1の実施形態と同様にロ
ボットRの腰をかがめてその重心を下げるように脚アク
チュエータ5を制御し、また、ロボット腕制御装置12
は、各可動腕4のハンド10を床に向かって下げて着床
させるように腕アクチュエータ8を制御する。
【0095】以上説明した以外の構成及び機能は前記第
1の実施形態と同一である。
【0096】かかる本実施形態によれば、ロボットRが
転倒しそうな状態となると、ロボットRの重心を下げる
ように可動脚3が動作する他、ロボットRの可動腕4が
着床するように動作するため、その転倒に際してのロボ
ットRや床が受ける衝撃をより効果的に緩和することが
できる。
【0097】尚、以上説明した各実施形態では、ロボッ
トRが転倒しそうな状態であると判断する条件の一つと
して、前記補償全床反力モーメントMdmdx又はMdmdyが
足平部7の着床状態に対応した所定値よりも大きくなっ
たか否かを用いるようにしたが、これに代えて、例えば
前記上体姿勢偏差が所定値よりも大きくなったか否か、
あるいは、該ロボットRの上体の実傾斜姿勢が目標傾斜
姿勢から離間する方向で前記上体姿勢偏差の時間的な変
化度合い(変化速度)が所定値よりも大きくなったか否
か、あるいは、それらの両者の条件が満たされるか否
か、あるいは、上記上体姿勢偏差及びその時間的変化度
合いの重み付平均の値が所定値よりも大きくなったか否
か(これは実質的に前記補償全床反力モーメントMdmdx
又はMdmdyが所定値よりも大きくなったか否かを見る場
合と等価で、前記式(1)、(2)中のゲイン値Kthx,
Kwx ,Kthy,Kwy が重みに相当する)により、ロボット
Rが転倒しそうな状態であるか否かを判断するようにし
てもよい。この場合において、上体姿勢偏差やその変化
度合い、あるいはそれらの重み付平均の値と比較する所
定値は、前記各実施形態と同様に、ロボットRの両脚支
持期と片脚支持期とで各別に設定することが好ましい。
【0098】また、前記各実施形態では、ロボットRが
ある程度自律的にその姿勢の安定化を図るものを示した
が、このような機能を備えていないロボットについても
本発明を適用することができることはもちろんであり、
さらには、二足以上の複数の可動脚を有するロボットに
ついても本発明を適用することができる。
【0099】また、前記各実施形態では、バッテリの残
容量が少なくなったとき、あるいは、ロボットの各種機
器の異常が生じたとき、あるいは、ロボットの上体の傾
斜姿勢を目標傾斜姿勢側に復元させるための前記補償全
床反力モーメントMdmdx又はMdmdyが足平部7の着床状
態に対応した所定値よりも大きくなったとき(換言すれ
ば、ロボットの上体の傾斜姿勢が目標傾斜姿勢に対して
比較的大きくずれたり、ロボットの上体の傾斜姿勢が目
標傾斜姿勢から離間する側に比較的大きな速度で動いて
いるとき)にのみ、ロボットが転倒しそうな状態である
と判断したが、例えばロボットの可動脚が予期しない凹
凸を有する床や軟弱な床に着床したような状態を可動脚
に備えた荷重センサ等を用いて検出し、この場合に、ロ
ボットが転倒しそうな状態であると判断するようにして
もよい。
【0100】また、前記各実施形態では、ロボットRが
転倒しそうな状態であると判断される直前あるいはその
前後の所定期間の前記動作状態データをロボットRに備
えた不揮発性の記憶手段29に出力して記憶させるよう
にしたが、該動作状態データを通信によってロボットの
外部に出力し、それをロボットの外部に備えた適宜の記
憶手段に記憶保持させるようにしてもよい。この場合に
は、該記憶手段は不揮発性のものでなくてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における脚式移動ロボ
ット(二足歩行型ロボット)の構成を示す側面図。
【図2】図1のロボットに備えたバッテリと電動モータ
等との接続構成を示す図。
【図3】図1のロボットに備えた異常処理装置の機能的
構成を示すブロック図。
【図4】図1のロボットに備えたロボット脚制御装置の
機能的構成を示すブロック図。
【図5】図1のロボットの通常歩行時の運動パターンを
説明するための説明図。
【図6】図1のロボットが転倒しそうな状態での運動パ
ターンを説明するための説明図。
【図7】図1のロボットが転倒しそうな状態での運動パ
ターンを説明するための説明図。
【図8】本発明の第2の実施形態におけるバッテリと電
動モータ等との接続構成を示す図。
【図9】本発明の第3の実施形態におけるロボットが転
倒しそうな状態での運動パターンを説明するための説明
図。
【符号の説明】
R…脚式移動ロボット(二足歩行型ロボット)、2…胴
体(上体)、3…可動脚、4…可動腕、5…可動脚のア
クチュエータ、8…可動腕のアクチュエータ、11…ロ
ボット脚制御装置(可動脚のアクチュエータ制御手
段)、12…ロボット腕制御装置(可動腕のアクチュエ
ータ制御手段)、14…傾斜検出器(上体傾斜姿勢検出
手段)、15,37…バッテリ、18…電動モータ(電
動式アクチュエータ)、22…コンデンサ、25…残容
量認識手段、26…機器異常監視手段、27…転倒判断
手段、28…動作上体出力手段、29…記憶手段、32
…複合コンプライアンス動作決定部(足平位置/姿勢修
正手段)、35…上体姿勢偏差算出部、38,39…ダ
イオード。
フロントページの続き (72)発明者 松本 隆志 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上体から複数の可動脚が下方に延設された
    脚式移動ロボットにおいて、該ロボットの動作時に該ロ
    ボットが転倒しそうな状態であるか否かを判断する転倒
    判断手段と、該転倒判断手段により該ロボットが転倒し
    そうな状態であると判断されたとき、該ロボットの各可
    動脚の関節に備えたアクチュエータを、該ロボットの重
    心を下げるように制御するアクチュエータ制御手段とを
    備えたことを特徴とする脚式移動ロボットの制御装置。
  2. 【請求項2】前記アクチュエータは前記ロボットに搭載
    されたバッテリを電源とする電動式アクチュエータによ
    り構成されていると共に、前記バッテリの残容量を認識
    する残容量認識手段を備え、前記転倒判断手段は、該残
    容量認識手段により認識された前記バッテリの残容量が
    所定量以下に低下したとき、前記ロボットが転倒しそう
    な状態であると判断することを特徴とする請求項1記載
    の脚式移動ロボットの制御装置。
  3. 【請求項3】前記電動式アクチュエータは、前記アクチ
    ュエータ制御手段によって該ロボットの重心を下げるよ
    うに制御された際の該電動モータの回生発電電力を前記
    バッテリに充電するように該バッテリに接続されている
    ことを特徴とする請求項2記載の脚式移動ロボットの制
    御装置。
  4. 【請求項4】前記バッテリの正負の両極間にダイオード
    を介して接続されたコンデンサを備えると共に前記ダイ
    オードは前記コンデンサからバッテリへの電流の流れを
    阻止するように設けられ、前記電動式アクチュエータ
    は、前記アクチュエータ制御手段によって該ロボットの
    重心を下げるように制御された際の該電動式アクチュエ
    ータの回生発電電力を前記コンデンサに充電するように
    該コンデンサに接続されていることを特徴とする請求項
    2記載の脚式移動ロボットの制御装置。
  5. 【請求項5】前記アクチュエータ制御手段が前記ロボッ
    トの重心を下げるように前記アクチュエータを制御して
    いる際に、その制御の直前又はその制御の前後の所定期
    間の該ロボットの動作状態を該ロボットに備えた不揮発
    性の記憶手段又は該ロボットの外部に備えた記憶手段に
    記憶させるべく、該動作状態を該記憶手段に出力する動
    作状態出力手段を備えたことを特徴とする請求項3又は
    4記載の脚式移動ロボットの制御装置。
  6. 【請求項6】前記ロボットに備えた機器の異常発生の有
    無を監視する機器異常監視手段を備え、前記転倒判断手
    段は、該機器異常監視手段により前記機器の異常発生が
    認識されたとき、前記ロボットが転倒しそうな状態であ
    ると判断することを特徴とする請求項1乃至5のいずれ
    かに記載の脚式移動ロボットの制御装置。
  7. 【請求項7】前記ロボットの上体の傾斜姿勢を検出する
    上体傾斜姿勢検出手段と、該上体傾斜姿勢検出手段によ
    り検出された該ロボットの上体の傾斜姿勢と該ロボット
    に所要の動作を行わしめるべく定められた該ロボットの
    上体の目標傾斜姿勢との偏差を求める上体姿勢偏差算出
    手段とを備え、前記転倒判断手段は、該上体姿勢偏差算
    出手段により求められた前記ロボットの上体の傾斜姿勢
    の前記目標傾斜姿勢との偏差が所定量以上大きいとき、
    又は、該ロボットの上体の傾斜姿勢が前記目標傾斜姿勢
    から離間する方向で該偏差の時間的変化度合いが所定量
    以上大きいとき、又は、前記偏差及びその時間的変化度
    合いの重み付平均の値が所定量以上大きいとき、前記ロ
    ボットが転倒しそうな状態であると判断することを特徴
    とする請求項1乃至6のいずれかに記載の脚式移動ロボ
    ットの制御装置。
  8. 【請求項8】前記ロボットの上体の傾斜姿勢を検出する
    上体傾斜姿勢検出手段と、該上体傾斜姿勢検出手段によ
    り検出された該ロボットの上体の傾斜姿勢と該ロボット
    に所要の動作を行わしめるべく定められた該ロボットの
    上体の目標傾斜姿勢との偏差を求める上体姿勢偏差算出
    手段と、該上体姿勢偏差算出手段により求められた前記
    ロボットの上体の傾斜姿勢の前記目標傾斜姿勢との偏差
    に基づき、該ロボットの上体の傾斜姿勢を前記目標傾斜
    姿勢側に戻すように該ロボットにその前記可動脚を介し
    て床から作用させるべき床反力を求める姿勢安定化用床
    反力算出手段と、該姿勢安定化用床反力算出手段により
    求められた床反力に基づき、前記可動脚の足平部の位置
    及び/又は姿勢を修正する足平位置/姿勢修正手段とを
    備え、前記転倒判断手段は、前記姿勢安定化用床反力算
    出手段により求められた床反力が所定量以上大きいと
    き、前記ロボットが転倒しそうな状態であると判断する
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の脚
    式移動ロボットの制御装置。
  9. 【請求項9】前記ロボットは可動腕を備え、前記転倒判
    断手段により該ロボットが転倒しそうな状態であると判
    断されたとき、前記可動腕を着床させるように該可動腕
    の関節に備えたアクチュエータを制御する手段を備えた
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の脚
    式移動ロボットの制御装置。
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