JPH1148601A - インクジェット記録体の製造方法 - Google Patents
インクジェット記録体の製造方法Info
- Publication number
- JPH1148601A JPH1148601A JP9209038A JP20903897A JPH1148601A JP H1148601 A JPH1148601 A JP H1148601A JP 9209038 A JP9209038 A JP 9209038A JP 20903897 A JP20903897 A JP 20903897A JP H1148601 A JPH1148601 A JP H1148601A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ink
- coating layer
- jet recording
- ink jet
- resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
録用紙を提供する。 【解決手段】支持体に顔料と樹脂を含有するインク受容
性被覆層を設けたインクジェット記録用紙の製造方法に
おいて、湿潤状態にある前記インク受容性被覆層の乾燥
手段として赤外線を使用することを特徴とするインクジ
ェット記録用紙の製造方法。前記顔料が微粉合成シリカ
を含有し、インク受容性被覆層表面をX線光電子分光法
で測定した炭素原子1Sに対する珪素電子2Pのピーク
面積の比(C1S/Si2P)が3.0〜30.0であるこ
とを特徴とする前記のインクジェット記録用紙の製造方
法。
Description
たプリンター、プロッター等に用いられるインクジェッ
ト記録体に関し、特に優れた色彩の発色、ドット形状等
の特性を持った画像の記録ができ、かつ印字濃度が非常
に高く、インクの吸収性に優れたインクジェット記録体
に関する。
のプリンターの性能とインクの改良によって、インクジ
ェット用紙として普通紙を使用して、鮮明な画像、印字
品位を得ることが可能となってきた。しかし、一方でプ
リントの品位、彩度、外観、画像を更に魅力あるものと
するために、より高度な特性を持つ記録材が要求される
ようになっている。特にプリント速度、解像度、彩度な
どの向上によって、被記録材に対しても高速吸収性、高
吸収容量、規則的なインクにじみ等、より高度な特性が
要求されるようになり、インク受容性被覆層を表面に設
けたいわゆる塗工紙が開発されている。例えば、特開昭
62−158084号公報には、微粒子合成シリカを用
い、高い水性インク吸収性、色再現性及び色濃度を持つ
インクジェット記録媒体の製造方法が開示されている。
即ち、前記した要求特性に応じるために、微粒子合成シ
リカのような吸液性の優れた白色顔料を主成分とする被
覆層をセルロースパルプを主成分とする基紙の表面に設
けることが通常実施されている。特に、微塗工・基紙吸
収タイプのインクジェット用紙が、コスト、風合、性能
のバランスがよく、今後需要が増えるものと期待されて
いる。非塗工タイプや微塗工・基紙吸収タイプのインク
ジェット用紙には、インクの吸収性が良く、インクが紙
層内部に吸収されて、見掛け上乾燥した状態になること
と、紙に吸収された水性インクによる裏抜けが発生しな
いことの二つの性能が要求される。インク吸収性の大き
い紙ほど、その結果として水性インクによる裏抜けは大
きくなることから、この二つの条件は一般には相矛盾し
問題が生じる。
くするとインクの浸透が早くなり、インクが深く浸透し
て裏抜けが生じてしまう。一方、高サイズの非塗工紙
や、高サイズの基紙上に吸収性被覆層を設けた微塗工紙
では、吸収層のみの吸収速度を速くし、基紙へのインク
吸収を抑えることができる。しかし吸収層がインクの吸
収能力の限界を越えた場合は、基紙がインクを吸収でき
ないためにじみなどの画像欠陥の原因となるため、塗工
量を多くしなければならず、塗工層の剥がれ落ちなどに
よるプリンターヘッドの目詰まり、コストの増加等問題
がある。
字、低ランニングコスト、容易にカラー記録が可能等の
特徴が有り、また、近年パーソナルコンピューターの爆
発的普及から、ハードの価格の安いインクジェットプリ
ンターが、文字や画像情報のハードコピー用として急速
に普及している。また最近、マルチメディアのカラー情
報を紙にハードコピーしたり、デジタルカメラの普及に
伴い、銀塩写真並みの高画質の画像を印字する用途も広
まりつつあり、ますますハードコピーの増加が見込まれ
ている。さらにハードの改良によって、通常の4 色イン
ク(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)にフォト
インクと呼ばれる通常のシアン、マゼンタインクの濃度
を2〜3倍薄めてこれまでの2階調から3 階調を表現で
きるようにインクを搭載するプリンターも登場し、画像
はより高精細に、より写真に近くなりつつある。また画
像が写真に近づくにつれ、これまでより鮮やかにかつ濃
度の高い画像が要求されている。
うとすると、インク濃度が低いため、インク吐出量を多
くする必要がある。そのため用紙のインク吸収性が不足
すると、にじみなどが発生し易い。逆にインク吐出量を
抑えると印字濃度が十分に出ないといった問題がある。
特開昭63−170075号公報には、塗工層の乾燥条
件が温度勾配20℃以上でかつ最高乾燥温度が120〜
150℃であるインクジェット記録用紙が開示されてい
るが、このような方法では、塗工層のひび割れ等の防止
には効果的であるが、上記の要求を満たすには不十分で
あった。
を解決し、インクジェット方式のプリンターを用いて印
字したときに、高い印字濃度、高いインク吸収性、高い
解像度を併せ持つ高品位なインクジェット記録用紙を提
供することを目的とする。
む。 [1]支持体に顔料と樹脂を含有するインク受容性被覆
層を設けたインクジェット記録体の製造方法において、
湿潤状態にあるインク受容性被覆層を赤外線を使用して
乾燥することを特徴とするインクジェット記録体の製造
方法。 [2]前記顔料が微粉合成シリカを含有し、インク受容
性被覆層表面をX線光電子分光法で測定した炭素原子1
Sに対する珪素電子2Pのピーク面積の比(C1S/Si
2P)が3.0〜30.0であることを特徴とする[1]
記載のインクジェット記録体の製造方法。 [3]前記インク受容性被覆層が微粉合成シリカ、シラ
ノール化ポリビニルアルコール系樹脂、及びカチオン系
樹脂を含有することを特徴とする[1]または[2]記
載のインクジェット記録体の製造方法。
方法としては、従来より蒸気加熱、熱風加熱、ドラム加
熱等があるが、これらの乾燥方法では、被覆層の表面部
分の乾燥のみが先行し、被覆層全体にわたる均一な乾燥
(特にZ軸方向の乾燥)が行われず、結果的に乾燥ムラ
やバインダーマイグレーションが起こり、プリント時の
印字ムラが生じる。印字ムラ、即ち画像の不均一性は、
印字濃度を低下させる一因となる。しかし赤外線を用い
た乾燥方法では、被覆層のZ軸方向への乾燥は均一とな
り、しかも嵩高い被覆層が得られるため、インク吸収性
も向上し、にじみのない画像が得られる。また、赤外線
乾燥を用いると、バインダーマイグレーションの発生を
抑制でき、その結果、被覆層表面の顔料分の占める割合
が増加し、印字濃度に寄与すると考えられる。また本発
明では被覆層中の顔料を固着させるため樹脂を用いる
が、樹脂の種類によってはインク吸収性に寄与しないも
のもあり、そのような樹脂を用いた場合には、樹脂の部
分だけインクに染まらず、染色部の面積が低下し、ひい
ては印字濃度の低下をもたらすと考えられる。
受容性被覆層表面における存在比率についてもX線光電
子分光法を用いて検討した。X線電子分光法では、元素
にX線を照射し、元素から放出された特有の自由電子の
運動エネルギーを定量的および定性的に測定する。この
方法では、被覆層の表面下3〜50オングストローム程
度の構成元素しか測定できず、被覆層のZ軸方向全てを
測定することはできない(表面分析図鑑:日本表面科学
会編、学会出版センター、P.124〜P.125X線
光電子分光法参照)。本発明では好ましくは微粉合成シ
リカ等のシリカ系顔料を用いるが、X線光電子分光法を
用いてインク受容性被覆層表面を分析し、樹脂の炭素鎖
に由来するC 1Sのピークと、微粉合成シリカに由来する
Si2Pのピーク面積比C1S/Si2Pを計算することでイ
ンク受容層表面の顔料と樹脂の存在比率の指標を求める
ことが可能である。本発明において、ピーク面積比C1S
/Si2Pは3.0〜30.0が好ましく、より好ましく
は6〜25である。ピーク面積比が3.0未満の場合に
は、インク受容性被覆層表面の顔料比率が多くなり印字
濃度は向上するが、被覆層表面の樹脂比率が低下するた
め被覆層表面の強度が弱くなり、表面が粉落ちし、プリ
ンターの走行性等に影響するため不適である。一方、ピ
ーク面積比が大きいと、被覆層表面での樹脂比率が上昇
し、インクの吸収されない個所が現れ、その結果として
染色されない部分が発生するため印字濃度の低下を引き
起こす。特に30.0を越えるとインクの未吸収部分が
極端に増し、インク吸収ムラとなって画質の低下を招く
ため不適である。
接熱源から得る方法と熱媒体を通してそこから有効な赤
外線放射を発生させる方法がある。物体から赤外線が放
射されるのは、分子運動に依存する電磁力線の振動波で
あり、発生機構には冷放射と熱放射がある。冷放射は低
圧気体を密閉した容器中での放電等により気体原子や分
子が衝突電離や衝突励起して発生する放射エネルギーで
あり、水銀、キセノン、セシウム、ナトリウム等の放電
灯や炭酸ガスレーザー等がある。一方、熱放射は、物体
を構成している原子や分子がエネルギーを吸収するか、
もしくは化学反応、電気抵抗、摩擦等で自ら発生した熱
により励起された分子、原子から放射されたエネルギー
である。熱放射の中には固体と気体があり、そのスペク
トルにも違いがある。固体の加熱放射源としては白金、
タングステン、ニクロム、カンタル等の電気抵抗体が良
く用いられ、電球形や直接空気中で加熱するなど用途に
よって様々な方式がある。また、上記の金属を直接加熱
した場合には放射効率が悪いため、近年ではセラミック
スの熱媒体を通して赤外線を放射させる方式もある。赤
外線放射装置としてはフィラメントにタングステンを用
いたハロゲンランプ等が有用である。ハロゲンランプは
熱効率も良く、立ち上がりが早い等の利点がある。
載したものが使用できる。またガスヒーター等でも赤外
線を発するものは本発明の対象となりうる。赤外線は波
長によって2.5μm以下を近赤外線、2.5〜25μ
mを(中間)赤外線、25μm以上を遠赤外線と分類さ
れる。本発明では紙に塗布した塗料中の水分を赤外線を
用いて乾燥させるため、水の赤外吸収にマッチする赤外
線波長が望ましい。水分子の赤外線吸収スペクトルを測
定すると、その伸縮基本振動は約3642/cm、波長
では2.7μmであり、この付近の赤外線であれば水分
子が100%赤外線を吸収して温度が上昇し、乾燥がで
きる。しかし、実際に塗料中には水の他に顔料、樹脂等
が存在するため、これらの吸収波長も考慮すべきであ
る。本発明では、前述した赤外線加熱の他に、従来より
知られている蒸気加熱、熱風加熱、ドラム加熱、電気ヒ
ーター加熱、レーザー加熱、電子線加熱等を併用するこ
とも可能である。この場合には、乾燥の初期段階では赤
外線加熱方式を用い、被覆層の流動性が少なくなり、か
つ水分の移動が十分に行われた後に用いる。例えば用紙
の水分量の調節等に用いられる。
(樹脂を表面にラミネートした紙も含む)、合成紙(熱
可塑性樹脂に無機顔料等の填料を含有させて延伸し、紙
状にしたものを含む)等が使用される。紙に含有される
パルプ材としては、赤松、黒松、エゾマツ、トドマツ、
杉等の針葉樹、ブナ、カバ、シイノキ等の広葉樹等を主
原料とした砕木パルプ、亜硫酸パルプ、クラフトパル
プ、セミケミカルパルプ、ケミグランドパルプ、リファ
イナーグランドパルプやまたは古紙パルプから適宜選択
して用いられる。本発明の支持体として用いられる紙
は、上記の木材パルプの他に主原料として、クレー、タ
ルク、炭酸カルシウム、焼成カオリン、酸化アルミニウ
ム、水酸化アルミニウム、酸化チタン等の無機顔料や尿
素樹脂系微粒子等の有機顔料を含有し、さらに添加剤と
してロジン系、アルキルケテンダイマー、アルケニルコ
ハク酸等の内添サイズ剤、硫酸バンド、カチオン澱粉等
の定着剤、ポリアクリルアミド系ポリマー、澱粉等の紙
力増強剤等を適宜選択して内添し、公知の抄紙機で抄造
された基紙が好適に用いられる。また、必要に応じてロ
ジン系、石油樹脂系、酸化澱粉、アセチル化澱粉、ヒド
ロキシエチル化澱粉等の澱粉およびその誘導体、ポリビ
ニルアルコールおよびその誘導体、スチレン、アルキ
ド、ポリアミド、アクリル、オレフィン、マレイン酸、
酢酸ビニル等の重合体または2つ以上の共重合体からな
る合成樹脂系およびこれらの合成樹脂エマルジョン系、
ワックス系等の表面サイズ剤でサイズ処理を施しても良
い。紙には酸性紙、中性紙等がある。また、厚さおよび
平滑度を調整するため、必要に応じてマシンカレンダ
ー、スーパーカレンダー等の公知の設備を用いることも
可能である。
は、熱可塑性樹脂であるポリエステル樹脂およびオレフ
ィン樹脂等が使用できる。ポリエステル樹脂としては、
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ートおよびポリシクロヘキセンテレフタレート等が、ま
たオレフィン樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン酢酸ビ
ニル共重合体からなるもの、またこれらを主成分とする
ものを例示できる。また、これらの熱可塑性樹脂を1 種
または2 種以上適宜選択して使用でき、他の熱可塑性樹
脂としてポリスチレン、アクリル酸エステル共重合体等
を混合して使用することもできる。これら熱可塑性樹脂
を縦方向および/または横方向に延伸して成形したフィ
ルムを使用することもできる。このほか、この熱可塑性
樹脂中に無機質微細粉末を混合してフィルムを形成し、
これを例えば2 軸延伸処理して紙状の層としてもよい。
本発明においては、このようなフィルムを複数層積層し
て得られた多層フィルムを支持体として使用し、例えば
基材層と両面または片面に紙状の層を設けた2 〜3 層フ
ィルム、または更にその少なくとも片面の紙状の層上に
表面層を形成した3〜5層フィルム等を使用してもよ
い。熱可塑性樹脂を紙状の層としたものは一般に合成紙
として知られている。またこのようなフィルムの不透明
度は、本発明において特に限定されるものではない。
孔性でインクの吸収性が高く、且つ鮮明な発色を可能と
するものを主成分とすることが好ましい。このような顔
料として、特に微粉合成シリカが好ましい。微粉合成シ
リカは、その製造法により湿式法によるものと乾式法に
よるものとに大別される。湿式法は珪酸ソーダを原料と
して、酸で中和してシリカを析出させることにより得ら
れるが、更に沈降法とゲル化法に分けられる。また、乾
式法では四塩化珪素を原料として、水素、酸素と共に燃
焼し、シリカを析出することで得られる。本発明に使用
される、前記微粉合成シリカは平均粒径として0.5〜
15μmが好ましい。粒径がこの範囲から外れた時、そ
の用紙に印字した場合に記録したインクのドットの形状
が悪くなることがある。また、インクを吸収する目的の
ためには、合成シリカの吸油量は高いことが望ましく1
00ml/100g以上が好ましい。吸油量がこの範囲
から外れると、インク吸収容量が不足し、画質の低下を
引き起こす。また、シートの使用目的、プリンターの要
求性能に応じて他の白色顔料も併用することが可能であ
る。これらの白色顔料としては、コロイダルシリカ、沈
降性炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、珪酸カルシ
ウム、水酸化アルミニウム、ゼオライト、焼成クレー、
カオリンクレー、タルク、ホワイトカーボン、有機顔料
(プラスチックピグメント、尿素樹脂)等、一般に紙塗
工に用いられている顔料が挙げられる。
定しないが全被覆層固形分の50〜90重量%が好まし
い。少ないと、多くの場合、インク吸収性が不十分とな
り、多くてもインク受容性被覆層の強度の低下が懸念さ
れるので好ましくない。本発明のインク受容性被覆層に
用いられる樹脂としてはポリビニルアルコールおよびシ
ラノール基等で変性されたポリビニルアルコール誘導
体、ポリビニルピロリドン、カゼイン等の蛋白質、澱
粉、および酸化澱粉等の誘導体、スチレン−ブタジエン
共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体
等の共役ジエン系重合体ラテックス、アクリル酸エステ
ルおよびメタクリル酸エステルの重合体または共重合体
等のアクリル系重合体ラテックス、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体等のビニル系重合体ラテックス、あるいはこ
れらの各種重合体のカルボキシル基、カチオン性基等の
官能基含有変性重合体ラテックス、メラミン樹脂、尿素
樹脂等の熱硬化樹脂等の合成樹脂系の水性接着剤、無水
マレイン酸共重合樹脂系、ポリアクリルアミド系、ポリ
メチルメタクリレート系、ポリウレタン樹脂系、不飽和
ポリエステル樹脂系、ポリビニルブチラール系、アルキ
ッド樹脂系等の合成樹脂系接着剤などの高分子が、イン
ク受容性被覆層においては顔料との接着性が良く、かつ
水性インクとの親和性が良いため、吸液性を向上させる
ので、好ましく用いられる。
で変性されたポリビニルアルコール誘導体が好ましい。
シラノール化ポリビニルアルコールは、珪素を含むビニ
ル化合物を酢酸ビニルと共重合させた後、ケン化するこ
とにより、酢酸ビニル単位はビニルアルコールに、珪素
含有単量体単位が、シラノール基にそれぞれ転換されて
得られるものである(特開昭58−59203号公
報)。シラノール化ポリビニルアルコールは、微粉合成
シリカ等の無機顔料と特異的に強固に結合するので、発
色や解像度を妨げない程の少量で十分な塗膜強度を実現
することが出来る。また、目的によっては、シラノール
化ポリビニルアルコールに対し、前記各種樹脂を併用す
ることも可能である。本発明の赤外線乾燥を使用する場
合、樹脂としてシラノール化ポリビニルアルコールを用
いるのは特に好ましい。シラノール化ポリビニルアルコ
ールは微粉合成シリカとの接着性は非常に優れており、
かつ少量でも充分な接着性が得られるが、それ自身はイ
ンク吸収に寄与せず染色もされないため、被覆層表面に
多く存在した場合には印字濃度の低下を招く。インク受
容性被覆層における樹脂の使用比率も限定しないが、全
被覆層固形分の10〜50重量%、好ましくは10〜4
0重量%である。少ないと接着力が不十分となり、被覆
層の強度の低下が懸念される。一方、多くても接着性は
大きくなるものの、顔料の使用比率が低下し、前記した
ようにインクの吸収性に問題が生じるため不適である。
カチオン系樹脂としては、ポリエチレンイミン、ポリビ
ニルピリジン、ポリジアルキルアミノエチルメタクリレ
ート、ポリジアルキルアミノエチルアクリレート、ポリ
ジアルキルアミノエチルメタクリルアミド、ポリジアル
キルアミノエチルアクリルアミド、ポリエポキシアミ
ン、ポリアミドアミン、ジシアンジアミド−ホルマリン
縮合物、ジシアンジアミド−ポリアルキレンポリアミン
縮合物、ポリジメチルジアリルアンモニウムクロライ
ド、ポリビニルアミン、ポリアリルアミン等の化合物お
よびこれらの変性物等から選ばれる。インク受容性被覆
層におけるカチオン系樹脂の使用比率は、全被覆層固形
分の1〜30重量%が好ましい。少ないとインク染料の
定着性改良効果が不十分で、インクの耐水性が十分に改
良されない。一方、多くてもインクの定着性は良くなる
ものの、光による退色や用紙の変色等の問題が生じる恐
れもある。この他、添加剤として、顔料分散剤、消泡
剤、着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、粘度調整剤、
架橋剤等が製造条件、印字品質、要求性能に応じて適宜
使用される。本発明のインク受容性被覆層に用いられる
塗料の塗工はバーコーター、エアナイフコーター、ブレ
ードコーター、グラビアコーター等の公知の塗工設備が
応用される。基紙上にインク受容性被覆層を設けたシー
トは、そのまま本発明の記録用紙として使用することが
可能であるが、例えばスーパーカレンダー、グロスカレ
ンダー等で処理し、表面の平滑性を与えることも可能で
ある。
工量は、最終用途によって決定され、インク吸収性、記
録特性、保存性等を満足させるかぎり不必要に多くする
必要はない。例えば1〜20g/m2 の範囲から適宜選
択して用いられる。インク受容性被覆層が少ないと、多
くの場合インク吸収容量が不足し、画像が流れ出した
り、色にじみ込みが生じ、画像がぼけてしまったり、乾
燥が遅く、プリンターの排紙ロール等にインクが付着
し、汚れてしまう。また、基紙が吸収するインクの量が
多くなるため、カール、ぼこつきが発生しやすくなると
いう問題がある。しかしながら、多くても、塗工層が厚
いため紙との接着性が弱くなり、剥がれ落ちた塗工層に
よりヘッドノズルの目づまりのような問題を生じること
が多く、さらにコスト的にも高価なものとなる。
説明するが、勿論本発明はこれによって限定されるもの
ではない。尚、以下において部および%とあるのは、す
べて重量部および重量%を示す。 実施例1 軽質炭酸カルシウム10部を広葉樹晒クラフトパルプ9
0部および針葉樹晒クラフトパルプ10部のスラリー中
に添加し、カオチン澱粉0.3部、無水アルケニルコハ
ク酸系中性サイズ剤0.02部を添加し、十分に混合し
て抄紙原料とし、長網多筒式抄紙機を用いて水分を10
%まで乾燥させ、サイズプレスで酸化澱粉の1%溶液を
塗布、乾燥し、水分7%まで乾燥させて米坪82g/m
2 の基紙を製造した。得られた基紙の片面に実験室にお
いてテーブルで塗料−1を9g/m2 の割合で塗工し、
赤外線照射装置((株)ハイベック製ヒート・モジュー
ル、波長2.6μm)を用いて1分間乾燥して被覆層を
形成し、インクジェット記録用紙を製造した。塗料−1 微粉合成シリカ(ファインシールX−37、トクヤマ
製、粒径2.6μm、吸油量275ml/100g)7
5部、ポリビニルアルコール (117:クラレ製)1
5部、澱粉(エースA:王子コーンスターチ製)5部、
ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド系カチオ
ン樹脂(PAS−H−5L:日東紡績製)5部
0g/m2 の割合で塗工し、実施例1で用いた赤外線照
射装置を用いて乾燥して被覆層を形成し、実施例1と同
様にしてインクジェット記録用紙を製造した。塗料−2 微粒子合成シリカ(カープレックスBS−304F:塩
野義製薬製、粒径4.1μm、吸油量188ml/10
0g)70部、シラノール化ポリビニルアルコール(R
−1130:クラレ製)25部、ポリジアリルジメチル
アンモニウムクロライド系カチオン樹脂(PAS−H−
5L:日東紡績製)5部
は同様にして、インクジェット記録用紙を製造した。塗料−3 炭酸カルシウム(短径0.1〜0.3μm,長径1.5
〜2.5μm,吸油量120〜135ml/100g,
タマパールTP−123:奥多摩工業製)75部、ポリ
ビニルアルコール (117:クラレ製)15部、澱粉
(エースA:王子コーンスターチ製)5部、ポリジアリ
ルジメチルアンモニウムクロライド系カチオン樹脂(P
AS−H−5L:日東紡績製)5部
10g/m2 の割合で塗工し、熱風乾燥機((株)オー
スギ製MLC−100L)を用いて温度120℃、風速
35m/sの熱風で1分間乾燥して被覆層を形成し、イ
ンクジェット記録用紙を製造した。これらの各塗工紙の
評価結果を表1に示す。インクジェット記録特性の評価
は次の方法によった。インクジェットプリンター(BJ
C−420J:キヤノン社製)を用い、インク吸収性、
印字濃度について行なった。インク吸収性の評価は、プ
リントしたインクが乾燥し、インクによる光沢がなくな
るまでの秒数を測定した。5秒以下を○、6〜10秒を
△、11秒以上を×で示した。印字濃度は、イエロー、
マゼンタ、シアン、ブラックのインクでべた印字した部
分の濃度をマクベス濃度計で評価した。印字ムラは、ブ
ルーの70%ハーフトーンを印字し、画像の不均一性を
目視で評価した。均一なものを○、不均一なものを×と
した。ピーク面積比C1S/Si2Pは日本電子製JPS−
80にてX線源の加速電圧10kv、エミッション電源
10mAの条件下(真空度5×10−8mBar、結合
エネルギーの測定範囲0〜500eV)にて直径6mm
のサンプル表面を測定した。得られたピークは半値幅法
(ピークの高さに強度曲線の半値幅をかけ、ピーク面積
を近似的に三角形として求める方法)により面積をもと
め、面積比を算出した。
れたインクジェット用記録シートは、インク吸収性、印
字濃度、印字ムラのいずれに関しても非常に優れてい
る。しかし、比較例より得られたインクジェット用記録
シートは、インク吸収性、印字濃度、印字ムラのいずれ
も悪く、同一顔料を用いたものどうしの比較でも、明ら
かに劣っていた。
用紙は、インクの吸収性、発色性に優れているという効
果を奏する。
Claims (3)
- 【請求項1】支持体に顔料と樹脂を含有するインク受容
性被覆層を設けたインクジェット記録体の製造方法にお
いて、湿潤状態にあるインク受容性被覆層を赤外線を使
用して乾燥することを特徴とするインクジェット記録体
の製造方法。 - 【請求項2】前記顔料が微粉合成シリカを含有し、イン
ク受容性被覆層表面をX線光電子分光法で測定した炭素
原子1Sに対する珪素電子2Pのピーク面積の比(C1S
/Si2P)が3.0〜30.0であることを特徴とする
請求項1記載のインクジェット記録体の製造方法。 - 【請求項3】前記インク受容性被覆層が微粉合成シリ
カ、シラノール化ポリビニルアルコール系樹脂、及びカ
チオン系樹脂を含有することを特徴とする請求項1また
は2記載のインクジェット記録体の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9209038A JPH1148601A (ja) | 1997-08-04 | 1997-08-04 | インクジェット記録体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9209038A JPH1148601A (ja) | 1997-08-04 | 1997-08-04 | インクジェット記録体の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1148601A true JPH1148601A (ja) | 1999-02-23 |
Family
ID=16566234
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9209038A Pending JPH1148601A (ja) | 1997-08-04 | 1997-08-04 | インクジェット記録体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1148601A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003514976A (ja) * | 1999-11-23 | 2003-04-22 | クラリアント・ゲゼルシヤフト・ミト・ベシユレンクテル・ハフツング | 速乾性水性被覆剤 |
| JP2012121327A (ja) * | 2010-12-03 | 2012-06-28 | Heiderberger Druckmaschinen Ag | シートを処理する機械、特に枚葉印刷機 |
| WO2015115493A1 (ja) * | 2014-01-31 | 2015-08-06 | 日本製紙株式会社 | インクジェット記録媒体及びその製造方法 |
-
1997
- 1997-08-04 JP JP9209038A patent/JPH1148601A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003514976A (ja) * | 1999-11-23 | 2003-04-22 | クラリアント・ゲゼルシヤフト・ミト・ベシユレンクテル・ハフツング | 速乾性水性被覆剤 |
| JP2012121327A (ja) * | 2010-12-03 | 2012-06-28 | Heiderberger Druckmaschinen Ag | シートを処理する機械、特に枚葉印刷機 |
| WO2015115493A1 (ja) * | 2014-01-31 | 2015-08-06 | 日本製紙株式会社 | インクジェット記録媒体及びその製造方法 |
| JPWO2015115493A1 (ja) * | 2014-01-31 | 2017-03-23 | 日本製紙株式会社 | インクジェット記録媒体及びその製造方法 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP3444156B2 (ja) | インクジェット記録用紙 | |
| JP3213630B2 (ja) | インクジェット記録シート | |
| JPS60219084A (ja) | インクジエツト用記録媒体 | |
| JPH10151846A (ja) | インクジェット記録体 | |
| JP6929648B2 (ja) | 記録媒体 | |
| JPH0717086B2 (ja) | インクジエツト記録用シ−ト | |
| JPH0235673B2 (ja) | ||
| JPS60257286A (ja) | インクジエツト記録媒体 | |
| JPS63280681A (ja) | インクジェット記録媒体 | |
| JP2002138391A (ja) | 印刷用塗工紙 | |
| JP2003305961A (ja) | 熱転写記録用受像シート用組成物、及びそれを使用してなる熱転写記録用受像シート | |
| JP4195765B2 (ja) | インクジェット印字用シート | |
| JP3102168B2 (ja) | インクジェット記録用紙 | |
| JP2002307810A (ja) | 顔料インク用インクジェット記録媒体及びその記録方法 | |
| JPH0717127A (ja) | インクジェット記録シート | |
| JP3031235B2 (ja) | インクジェット記録用シート | |
| JPH09156204A (ja) | インクジェット記録方法 | |
| JP3195329B2 (ja) | インクジェット記録用紙 | |
| JP2002079746A (ja) | インクジェット用記録材料及びその製造方法 | |
| JP2006281606A (ja) | インクジェット記録媒体 | |
| JPH1178217A (ja) | インクジェット記録用紙 | |
| JP3719250B2 (ja) | インクジェット記録用紙 | |
| JPH048579A (ja) | インクジェット記録用紙の製造方法 | |
| JPH1178216A (ja) | インクジェット記録シート | |
| JP2002362006A (ja) | インクジェット記録媒体 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040406 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060519 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060530 |
|
| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060728 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060822 |