JPH11502460A - 混入した酸の精製方法及び装置 - Google Patents

混入した酸の精製方法及び装置

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JPH11502460A JP8521932A JP52193296A JPH11502460A JP H11502460 A JPH11502460 A JP H11502460A JP 8521932 A JP8521932 A JP 8521932A JP 52193296 A JP52193296 A JP 52193296A JP H11502460 A JPH11502460 A JP H11502460A
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Abstract

(57)【要約】 多価金属塩を混入した酸は、酸吸着ユニット(ASU)及びナノフィルトレーション(NFU)での処理を含む方法で精製される。供給溶液はまずASUに送られ、一方は酸濃度が高く他方は金属塩濃度が高い2種類の溶液を生成する。高酸濃度溶液は、NFUにおいて処理されて酸最終生成物及び該NFUの供給溶液に再循環される金属塩排除溶液を生成する。また、高金属塩溶液はNFUにおいて処理され、その透過物は溶出液としてASUに再循環される。別の配置においては、供給溶液はまずNFUに送られる。全ての例において、NFUからの膜排除溶液は、金属塩濃度を高めるために再循環される。第2NFUは、高金属塩濃度を含む該ASUからの溶液を処理するために用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】 混入した酸の精製方法及び装置発明の分野 本発明は、一般的には、多価金属塩の酸からの分離に関し、更に詳細には、酸 の精製に関する。背景 近年、酸性廃棄物排出液を処理して処分する環境的に問題がなくかつコスト的 に有効な方法の開発がかなり重要になってきた。 廃棄物処理システムの成功は、処理システムに送られる前に廃棄物排出液を効 率よく濃縮するシステムの能力に左右される。これは、廃棄物処理システムが水 力輸送によって制限されるという事実による。更に、廃棄物排出液が処理システ ムに達する前に高純度の酸生成物の回収を可能にするシステムを用いることは経 済的に有利である。 理想的な分離プロセスは、種々の濃度の酸と金属を有する廃棄物排出液を処理 することができること、廃棄物排出液中のそれらの種々の濃度を処理するように 容易に適応されること及び金属塩を酸溶液から高い効率で分離することである。 加圧式システムは、廃棄物排出液の金属濃度が高い場合には十分に機能しない 。加圧式膜分離プロセスの適用範囲は、排除される金属イオンの浸透圧によって 制限される。従って、排除流の金属濃度が高くなるにつれて、膜に加えられる圧 力を高くなった浸透圧を打ち消すように高めなければならない。 酸感受性システムは、廃棄物排出液が高酸濃度を有する場合には十分に作動し ない。これは、市販のたいていの分離膜が酸に感受性でありかつその寿命が処理 される酸の強度に逆比例するという事実による。従って、廃棄物排出液の酸濃度 が高い場合には、酸感受性膜に達する前に廃棄物排出液中の遊離酸のいくらかを 中和するか或いは廃棄物排出液から酸のいくらかを除去することが必要である。 廃棄物排出液の酸濃度を低下させるこれらの手段は共に、特に商業上の面にお いて欠点がある。分離プロセスに中和工程を加えると中和化学のための資本コス トと運転中のコストが更にかかる。酸吸着法は、排出廃棄物溶液から酸のいくら かを除去するために用いられる。しかしながら、その方法は、酸吸着媒体から酸 を除去するためにかなりの量の水を必要とする。これは、水源の入手が制限され た環境において及び水の価格が非常に高くなることがある場合に重要な欠点を意 味する。従来の技術の説明 ナノフィルトレーション(NF)は、加圧式膜分離プロセスである。低圧で作 動し、水、酸及びイオン塩並びに少量の溶質を透過できる多価金属塩を排除する 半透膜を使用する。 典型的なナノフィルトレーションプロセスにおいては、ナトリウム及び塩素の ような一価のイオンを有する水は加圧下で半透膜を通過し、カルシウム及び硫酸 のような多価イオンは排除される。ナノフィルトレーションプロセスの商業上の 一般応用は、水から硫酸カルシウム及び硫酸マグネシウム硬度を除去することで ある。 適切な酸耐性膜が使用される場合には、ナノフィルトレーションプロセスは溶 解した多価金属塩の不純物を酸から分離するために用いられる。例えば、硫酸ア ルミニウム及び硫酸の溶液が加圧下でNF膜モジュールまで再循環される場合に は、一価の水素イオン(H+)は水と共に膜を容易に通過し、多価アルミニウムイオ ン(Al+++)は排除される。酸性条件下で主に重硫酸イオン(HSO4)として存在 する硫酸塩は通過する。排除流中の電気的中性を維持するために、アルミニウム に等価な量の硫酸塩も排除される。結果として、精製した硫酸が透過物として収 集され、硫酸アルミニウムの濃縮物が排除流中に蓄積する。排除溶液が膜モジュ ールまでを数回再循環された場合には、アルミニウムの浸透圧が加圧に近づくま でアルミニウム濃縮物が蓄積し、その時点で膜面積単位あたりのフラックス、又 はフローは0に近づく。その時点で、初期濃度の硫酸をなお含むが硫酸アルミニ ウムの濃度が高い排除溶液が投棄される。精製した硫酸透過物が再使用されるこ とを前提とすると、硫酸のかなりの節約が考えられる。 逆浸透及び限外ろ過のような他の加圧式膜分離プロセスとのように、NFプロ セスの適用範囲は排除されるイオンの浸透圧によって制限される。排除流中の金 属濃度が高くなるにつれて、高くなった浸透圧を打ち消すために加圧を強めなけ ればならない。図4は、種々のアルミニウム濃度(硫酸アルミニウムとして添加 )における約190 g/Lの硫酸濃度を有する溶液に関する500 psiの圧力で作 動させるフィルムテック(Filmtec)NF45膜のフラックス速度を示すグラフである 。低金属濃度では、定圧で作動させるあるシステムのフロー容量は相対的に高く 、高金属濃度では、その容量はかなり少ない。 結果として、NFプロセスは金属濃度が比較的低い溶液の処理に限定される。 一方、多価金属はNF膜によって極めて効率よく排除されるので(典型的には9 0〜98%)、その手法を用いて極めて低い濃度の金属塩を含む透過物として酸 溶液を生成することは可能である。更に、NFプロセスは、金属を酸から分離す るほかに金属を有意の程度まで濃縮する能力を有する。 NFプロセスの制限は、更に、市販のたいていのナノフィルトレーション膜が 強酸溶液中であまり安定でないことである。その寿命は、処理される酸の強度に 逆比例する。従って、かなりの膜寿命を得るために、NF処理前に遊離酸を中和 することが最善である。その中和工程は、中和化学の資本コストと運転中のコス が更にかかりかつNFプロセスの商業上の利用に対して厳しい制限があるという 点で不利である。 酸遅延反応及び拡散透析のような酸吸着システムは、NFプロセスの代替法で ある。 “酸遅延反応”として既知のプロセスは、強酸を溶液から吸着する能力を有し その酸の金属塩を排除する強塩基イオン交換樹脂が必要である。ナノフィルトレ ーションと異なり、酸遅延反応プロセスは加圧式ではない。混入した酸及び水は 樹脂床を交互に通過し、酸は水と共に樹脂から容易に除去されるので遊離酸は金 属塩から分離される。 “拡散透析”として既知のプロセスは、アニオン交換膜が必要であり、遊離酸 を金属塩から分離するのに適している。酸遅延反応及び拡散透析の両システムは 、酸吸着システムと考えられる。 酸吸着システムの利点は、NFプロセスと異なり、金属濃度がその能力にあま り影響しないことである。結果として、酸吸着プロセスは高レベルの金属混入を 含む酸を処理するのに理想的である。一方、NFと対照的に、酸吸着プロセスは 金属塩を濃縮する能力をもたず、実際に、かかるシステムによって生じた脱酸金 属塩流はもとの溶液より金属濃度がいくらか低い。これは、水力容量よって制限 される廃棄物処理システムでのように脱酸金属塩流が後続の処理を必要とする場 合にはかなり不利である。 酸吸着プロセスの欠点は、更に、特に酸遅延反応で生成された回収した酸が高 純度を有しないことであり、典型的には初期金属濃度の10〜50%を有する。 言い換えると、金属排除はわずか50〜90%であり、典型的には90〜98% であるNFプロセスによって得られるものよりかなり低い。 更に、酸吸着プロセスの起こりうる欠点は、酸を酸吸着媒体から除去するため にかなりの量の淡水を必要とすることである。水は通常非常に安価であるが、あ る状況のもとでその利用可能性は制限され、その価格は意味のあるものとなるこ とがある。発明の要約 本発明の目的は、廃棄物排出溶液の処理においてナノフィルトレーションプロ セスと酸吸着プロセスとを組合わせることである。その組合わせは、それぞれの 長所を利用しつつ個々のプロセスの欠点を克服し、ナノフィルトレーションプロ セスと酸吸着プロセスとを単に結合することにより予想されるより大きな利点を 可能にする相乗作用を生じる。 詳細には、本発明は、多価金属塩と酸を含む供給溶液において多価金属塩を酸 から分離する方法であって、下記の工程: (a)前記金属塩及び酸を含む第1溶液を酸吸着ユニットにおいて処理して前 記第1溶液より低い酸濃度を有する第2溶液を生成する工程; (b)酸を前記酸吸着ユニットから除去して第3溶液を生成する工程; (c)前記第2溶液及び第3溶液の1種を膜分離ユニットにおいて処理して金 属塩濃度の低下した第4溶液、及び前記第4溶液より高い金属塩濃度を有する膜 排除溶液を生成する工程;及び (d)前記第4溶液を収集する工程; を含み、該供給溶液は(i)前記第1溶液として該酸吸着ユニットに送られるか 或いは(ii)前記第3溶液と混合され、その合わせた溶液は工程(c)を行う 該膜分離ユニットに送られ、その場合には工程(c)から得られた前記膜排除溶 液が前記第1溶液として該酸吸着ユニットに送られる方法を提供する。 対応する装置も提供される。 本発明は、高酸濃度及び高濃度の溶解した金属塩を含む廃棄物排出溶液を処理 して金属濃度が極めて低い酸生成物及び酸濃度が低く金属濃度が中程度に高い廃 棄物溶液を生成するために用いられる。 本発明の1態様においては、排出溶液はまず酸吸着ユニット(ASU)に送ら れて金属塩のいくらかを遊離酸から分離する。脱酸金属塩溶液は副生成物又はシ ステム廃棄物として通過し、遊離酸はASU樹脂から水と共に除去され、本方法 の膜分離ユニットを含むナノフィルトレーションユニット(NFU)に送られる 。大部分の金属がASUによって除去されるために、その溶液の浸透圧は比較的 低い。従って、酸及び水はNFU膜を高フラックス速度で通過し、大部分の金属 濃縮物は排除される。次に、その金属排除溶液はNFUに再循環されて金属塩の 濃度を高め、その後ASUの供給溶液に再循環される。 ASUからの脱酸金属塩生成物は第2NFUによって濃縮され、第2NFUか らの透過物(低酸濃度及び低金属塩濃度を有する)はASUに再循環されて酸を ASU樹脂から除去するために用いられる水のいくらかを交換する。 本発明の他の形態においては、ASUからの脱酸金属塩溶液は第1NFUに送 られる。ここでも同様にNFUからの金属排除溶液はNFUに再循環されて金属 塩生成物の濃度を高める。一方、低濃度の酸及び極めて低濃度の金属塩を含むN FUからの透過物は、収集されるか或いは酸をASU樹脂から除去する淡水の一 部を交換するために用いられる。 従って、NFUは最終生成物の金属濃度を低下させ、ASUは排除流中に失わ れた酸の量を減少させる。更に、NFUに達する前に排出廃棄物の金属濃度又は 酸濃度を低減することにより、ASUはNFUの効率を改善し、溶液が直接処理 された場合より酸耐性の低いNFU膜の使用を可能にする。更に、酸をASUか ら除去するためにNFU透過物を用いることは、水の量が制限される場合の異な る利点である。 本発明は、また、酸濃度が高く金属濃度が中程度に低い廃棄物排出溶液を処理 して金属濃度が低い最終生成物を生成するために用いられる。その場合、排出溶 液はASUからの酸生成物と混合され、NFUに送られる。NFU透過物、即ち 、最終酸生成物は酸濃度が高く金属濃度が極めて低くなる。一方、NFU排除溶 液の金属が効率よく濃縮された場合には、酸濃度が高くかつ金属濃度が高くなる 。次に、NFU排除溶液をASUに戻して酸のいくらかを除去及び回収する。 その場合には、NFUは排出廃棄生成物の金属濃度を高め、処理に必要なAS Uのサイズを縮小させると共に後続の処理を容易にする。更に、ASUをNFU と組合わせて用いると、システムの酸回収が増大する。図面の簡単な説明 次に、本発明を更にはっきりと理解するために、本発明の多数の好適実施態様 を一例によって示す添付の図面に言及する。図面において: 図1〜図3は、本発明の方法及び装置の多くの好適実施態様の概略図である。 図4は、硫酸濃度約190 g/Lを有する溶液に関して500 ppmの圧力で作動 させるフィルムテックNF45膜のフラックス速度をアルミニウム濃度の関数として 示すグラフである。好適実施態様の説明 本発明の1実施態様の一般装置を図1に示す。この第1実施態様は、2種類の 一般例において特に有利である。 第1例では、処理されるべき溶液は高濃度の酸及び高濃度の溶解した金属塩不 純物を含み、極めて低い金属濃度を有する酸生成物を生じる。この供給溶液1は まずIMと表示されたイオン交換樹脂を含む酸吸着ユニット(ASU)に送られ る。酸吸着ユニットは、媒体を微粒子イオン交換樹脂の形で用いる酸遅延反応型 、或いは媒体としてイオン交換膜を用いる拡散透析型のいずれかであるが、わか りやすくするために、本発明は以後酸遅延反応型によって記載される。このユニ ットの典型例は、エコテック(Eco-Tec)社で製造された APUTMである。典型的な 拡散透析膜の例は、徳山曹達社で製造されたネオセプタ(Neosepta)AFX又は旭ガ ラス社で製造されたセレミオン(Selemion)DSVである。遊離酸の大部分は、その 溶液からASUによって除去され、金属塩を含む脱酸溶液3は典型的には“副生 成 物”又はシステム廃棄物として通過する。その流れは必ずしも常にそれ自体廃棄 物ではないが、多くの場合、その脱酸金属含有流の数値は精製酸の数値をはるか に超えているので論理上わかりやすくするために以後“廃棄物”と呼ばれる。酸 “生成物”は、水4で樹脂から除去されて典型的には最初の溶液の90〜95% の遊離酸濃度とわずか10〜50%の金属濃度を有する他の溶液5を生じる。そ の“生成物”の金属濃度は、単に中程度に低いと考えられるにすぎず、実際には 種々の理由で十分に低いものではない。 本発明によれば、ASUから精製した酸生成物5は、次に、圧力の影響下で水 と酸を透過でき多価金属塩を排除する半透膜Mを用いるナノフィルトレーション ユニット(NFU)10に送られる。本発明で使用するのに適切な膜は、ダウケ ミカルのフィルムテックNF45である。大部分の金属がASUによって除去された ことから、その溶液の浸透圧は比較的低い。結果として、酸と水は高フラックス 速度で膜を通過し、溶液6はシステムの最終生成物として収集される。大部分の 金属汚染は、膜によって排除されてもう1つの溶液7を生成し、ライン8を経て NFUに逆循環されASUからの生成物溶液5と混合される。この方法でNFU 排除溶液を再循環することにより、金属塩の濃度は数倍に高められる。この溶液 中の金属塩の濃度が所望のレベル又はフラックスが許容しうる低い限界に達した 点に達した場合、ライン9を経てASUの供給口に逆に送られる。このようにし てASUに逆に送られた溶液量は、十分に多量であるのでその流れの中の金属量 はNFUに送られる流れ5に含まれる金属量と等しく、流れ6、NFU透過物に 含まれる金属量より少ない。 この手段によって、高酸濃度及び高金属濃度を有する供給溶液1を処理するこ とが可能であり、高酸濃度を有するが極めて低い金属濃度を有する最終生成物6 及び低酸濃度及び中程度に高い金属濃度を有する廃棄物溶液3を生成する。 ASUをそれだけで(即ち、NFUを含まずに)用いた場合には、生じた酸生 成物は本発明で到達できるよりも高い金属濃度を含む。一方、NFUだけで用い ることは、高金属濃度を有する供給溶液の処理を伴うという低フラックスのため に利点が少ない。高金属濃度は、溶液の浸透圧を高め、結果として一定の加圧に おいて透過物のフラックス速度を低下させる。供給溶液中の金属濃度がNFUだ けで使用することが可能であるほど低い場合でさえ、廃棄物溶液又は副生成物溶 液(即ち、排除流)はなお本発明で到達しうるものよりも高い酸濃度を有する。 本発明の第1実施態様が特に有利である第2の一般例は、供給溶液が高酸濃度 及びかなり低い金属濃度を有する場合である。本発明は、極めて低濃度の金属を 含む(即ち、供給溶液中の金属濃度より低い)酸生成物を生じ、低酸濃度及び中 程度に高い金属濃度(即ち、供給溶液よりも高い金属濃度)を有する副生成物を 生じる。 この第2の場合には、処理されるべき供給溶液は11で表示され(ライン1を 経て供給されない)、NFU10の上流でASU2からの酸生成物5と混合され る。最終酸生成物であるNFU透過物6は、高酸濃度及び極めて低い金属濃度を 有する。金属が十分に濃縮された後に、高酸濃度及び高金属濃度を有するNFU 排除流7は上記のようにライン9を経てASUに送られる。実際に、NFUから の排除溶液8の一部はNFUの入口に再循環され供給溶液と混合される。ASU はこの流れからの酸を除去し、低酸及び高金属を含む副生成物又は廃棄物である もう1つの溶液3を生成する。水4は、高酸及び中程度に低い金属を含む酸生成 物として溶液5をASUから除去し、NFUに送られるべき供給溶液11と混合 される。 この第2の例では、単独で用いられるASUは、本発明で到達できるものより もかなり低い金属濃度を有する廃棄物を生じる。この廃棄物が、例えば、廃棄物 処理システムにおいて化学中和及び沈殿により引き続いて処理される場合には、 本発明で到達できる高濃度が有意な利点と考えられる。更に重要なことに、かか る希釈金属流を処理するために必要とされるASUのサイズはかなり大きくなけ ればならない。もう1つの代替物として、それだけで用いられるNFUは本発明 で到達できるものよりも高い酸濃度を有する廃棄物(即ち、排除溶液)を生成す るので酸回収効率は極めて低い。 本発明の第2実施態様においては、処理されるべき供給溶液は高濃度の酸及あ る濃度の溶解した多価金属塩を含む。図2に関して、供給溶液は1を示し、まず ASU2によって処理される。次に、極めて低濃度の酸とやや低い金属濃度を有 する金属塩副生成物溶液3はNFU14に送られる。ASU副生成物溶液中の酸 濃度が供給溶液中よりかなり低いことから、供給溶液が前処理せずにASUで直 接処理された場合よりも酸耐性の低いNF膜を用いることが可能である。 NFUから排除溶液16は、所望の濃度に達するまで又は透過フラックスが溶 液の高浸透圧のために低い限界まで減少するまでライン17を経てNFUまで再 循環される。その点で、排除溶液の一部が収集される。NFUは、全排除流量が 周期的に収集されるように作動させるか又は比較的少量ずつの排除溶液が連続し て収集されるように作動させることができる。収集される排除溶液は、もとの供 給溶液1より金属塩が濃縮される。次に、収集されこのまま用いられるか、又は 更に濃縮するために蒸発のような他の方法で処理されるか又は金属を析出するた めにアルカリ中和で処理される。 NFUからの透過物15は、ASU副生成物3とほぼ等しい低濃度の酸及び極 めて低濃度の金属塩を含む。この透過物は、収集及び/又はアルカル中和のよう な他の方法で引き続き処理される。淡水4は、通常、酸生成物をASUから除去 するために用いられる。本発明のこの実施態様によれば、NFUからの透過物1 5は酸ストリッピングの淡水4の一部を交換するために用いられ、ASUプロセ スに必要とされる淡水を減少させる。多くの場合、NFU透過物中の酸と金属塩 の濃度は処理せずに流出させることができない。この方法でNFU透過物を再循 環することにより、更に処理することを不要にする。 図3に示される第3実施態様を得るために本発明の上記2実施態様の双方を組 合わせることが可能である。本実施態様においては、酸吸着ユニットを水で除去 することにより得られた酸生成物5は、第1ナノフィルトレーションユニット1 0により更に精製される。高濃度の酸及び高濃度の金属を含むこの第1NFUか らの排除溶液7は、ASU2の供給溶液に再循環される。低酸濃度及び高金属塩 濃度を有するASUからの脱酸金属塩副生成物3は、第2NFU14で濃縮され 、得られた低酸濃度及び低金属塩濃度を有する透過物15は、酸を酸吸着媒体か ら除去するASUに再循環される。 本発明の方法は、下記の実施例によって具体的に示される。これらの実施例に おいては、使用されるASUは酸遅延反応型ユニットであるエコテック APRTM酸 精製ユニットであり、使用されるNFUはダウフィルムテックNF45ナノフルトレ ーション膜モジュールである。約500 psiの圧力を、正の排水ポンプでNFU に加えた。 実施例 実施例1 実施例1は、処理されるべき溶液が相対的に高レベルの金属混入を有し(本実 施例ではアルミニウム)かつ高度に精製された酸生成物(即ち、極めて低いレベ ルのアルミニウム混入を有する)を生成することが所望される上記の第1例を示 すものである。本例において処理されるべき廃酸溶液は、まず、図1に示され上 で最初に記載されたASUによって処理される。表1は、本発明で達成された典 型的結果を示す。表1における流れの参照番号は図1に示されたものとあってい る。 システムを、定常が達成されるまで数時間作動させた。30分間の動作で処理 された流れ1、3及び6の容量を表1に示されるように測定した。 システム生成物(流れ6)として収集されたNFU透過物に対して、99%を 超えるアルミニウムが除去され、約90%の硫酸を回収した。本発明について別 の方法で示すと、本発明が使用されず流れ1中の廃酸が直接廃棄流出される場合 のアルミニウム1gあたり(201÷9.63)=20.9gの硫酸と比べて除去 アルミニウム各1gに対してわずか(4÷7.46)=0.54gの硫酸がシステ ム廃棄物(流れ3)中に失われるにすぎない。実施例2 比較のために、実施例1で用いたものと同様の処理されるべき溶液をNFUを 含めずにASUにのみ送った。結果を表2に纏める。示された容量は、完全な1 サイクルの動作について測定した。 ASUのみについての本例における本発明の主な利点は、高い生成物純度(即 ち、[Al]=0.01 g/L)が得られたことである。これは、本試験結果から明ら かである。ASUのみにおいては、本発明において99%を超えるのに比べてわ ずか50%のアルミニウムが除去されたにすぎなかった。生成物純度を改善する ためにASUの作動を最適化することは可能であるが、ASUのみで90%を超 える除去を達成することは一般に実施しにくい。 実施例1の供給溶液を処理するためにNFUがそれだけで用いられる場合には 、正味かなりの酸回収を達成するために初期レベル(即ち、約10 g/L)よりか なり高くアルミニウムを濃縮することが必要である。図4に示されるように、高 いアルミニウム濃度は、透過フラックスの顕著な低下とNFU膜面積量の増加を 生じる。例えば、アルミニウムを10 g/Lから20 g/Lに増大させる場合には、 フラックスは9 L/h/m2から2 L/h/m2に減少する−78%の低下。これは、必要 とされる膜面積を4を超える倍率だけ増加させる。排除溶液が20 g/Lのアルミ ニウム濃度で流出される場合には、酸減量は除去アルミニウム1gあたり(20 1÷20)=10gの酸が失われ、実施例1に示される本発明(0.54g/g)より なおかなり高い。 本発明の本実施態様の重要な要素は、金属濃度を高めることを可能にした後の NFU排除流のASU供給流への再循環である。NFU排除流をASUに再循環 せずにASUとNFUを共に用いることは可能である。ASUからの生成物はN FUに送られて金属濃度を更に低下させ、NFU透過物は本発明のようにシステ ム生成物として収集される。しかしながら、NFU供給流/排除流の金属濃度が 高められた後に、ASU供給流に再循環される代わりに廃棄流出される。これは 、NFU供給流/排除流中の酸濃度がASU副生成物よりかなり高いので全酸回 収効率の低下をきたす。例えば、NFU供給流/排除流中のアルミニウムが実施 例1のように約10 g/Lまで蓄積されて廃棄流出された場合には、全アルミニウ ム輸送の約50%がASU副生成物中で除去され、約50%がNFU排除流中で 除去される。更に、失われた酸の全量は、除去アルミニウム1gあたり0.5( 4÷7.46)+0.5(163÷10)=8.42gである。これは、NFUの み(10g/g)より少ないが排除流がASUに再循環される場合の本発明(0.54g /g)よりかなり多い。アルミニウムが10 g/Lより多く蓄積すると、その減量レ ベルをいくぶん低下させる;しかしながら、高い金属レベルでの透過フラックス の低下であることからNFUのサイズはかなり増大する。 従って、ナノフィルトレーションユニットからの排除流が酸吸着ユニットへ再 循環される本発明の酸吸着ユニットとナノフルトレーションユニットとの組合わ せはどちらか一方だけで使用するより好ましくかつNFU排除流がASUに再循 環されない双方のユニットを用いるより好ましい。実施例3 実施例3は、上記第1実施態様の第2例を示すものであり、処理されるべき溶 液は比較的低レベルの金属混入を有し、高度に精製された酸生成物(即ち、極め て低レベルの金属混入を有する)、及び中程度に高い金属濃度を有する副生成物 又は廃棄物を生成する。本例における処理されるべき廃酸溶液11は、まず、実 施例1のASUではなくてむしろNFUで処理される。表3は、実施された試験 結果を示す。 定常が達成されるまで数時間システムを作動させた。65分間の作動で処理さ れた図1に示されたものと対応する流れ11、3及び6の容量を表3に示される ように測定した。 本例においては、98%を超えるアルミニウムが回収した酸から除去された。 本発明が使用されず廃酸が廃棄流出された場合にはアルミニウム1gあたり(1 92÷0.775)=247gに比べて除去アルミニウム各1gに対してわずか に(6.4÷4)=1.6gの硫酸が失われたにすぎなかった。 一定の容量の供給溶液を処理するために本発明に用いられるASUの必要とさ れる最小サイズ(即ち、酸遅延反応ユニットに対して樹脂床容量、又は拡散透析 ユニットに対して膜面積)は、処理されるべき流量が非常に少ないのでASUだ けで用いられる場合よりかなり小さかった。本実施例においては、ASUによっ て処理される流量は、システム供給流の35 L/hに比べてわずか5.31 L/hで あった。従って、サイズの85%の減少が到達できる。 本試験の結果に基づいて、同じ溶液を処理するためにNFUだけで用いられる 場合にはサイズは本発明とほぼ同じである。しかしながら、酸の回収効率はかな り低い。例えば、アルミニウムを10 g/Lまで濃縮するためにNFUが用いられ かつ排除流がASUに再循環される代わりに廃棄流出される場合には、酸の減量 はアルミニウム1gあたり約(192÷10)=19.2gであり、本発明で得ら れたものより12倍多かった。実施例4 実施例4は、高濃度の酸及びある濃度の多価金属塩を有する処理されるべき溶 液がまずASUで処理される図2に示された本発明の第2実施態様を示すもので ある。ASUからの脱酸金属塩副生成物はNFUで濃縮され、透過物は酸を酸吸 着媒体から除去するのに使用する淡水と混合される。 ASUを実施例2に従って作動させた。ASUからの副生成物を600 psiで 作動させるフィルムテックNF45膜モジュールを用いてNFUで濃縮した。はじめ には、酸をASUから除去するために淡水を用いた。透過物を収集し、排除流を 供給タンクに連続して逆循環した。従って、供給タンク内の溶液は時間と共にア ルミニウムが濃縮された。NFU排除流中のアルミニウム濃度が20〜25 g/L になるまでシステムを作動させた。その点で、透過物を収集し、新たな脱イオン 水と混合し、NFUによって生成されるのと同じ平均速度で透過物がASUによ って消費されるように正比例してASUで除去する溶離液として用いる。システ ムをこれらの条件下で数時間作動させ、種々の流れの試料を採取し、分析した。 結果を表4に示す。表示された容量は、ASU動作の1サイクルにわたって処理 された容量を示す。 本発明の本実施態様は、従来の技術より多くの異なる利点がある。システムに よって失われた硫酸の量は、除去アルミニウム1gあたりわずか1.33gであ った。これは、直接流出(即ち、処理しない)の20.9 g/gにあたり、ASU のみの使用(0.93 g/g)と比べて極めて優れている。システム廃棄物中のアル ミニウム濃度(NFU排除流中22.9 g/L)は、ASU単独で得られたもの( ASU副生成物中5.8 g/L)のほぼ4倍であり、もとの廃酸のほぼ3倍である 。従って、金属含有廃棄物を処理する廃棄物処理システムによる水力輸送はかな り減少する。NFU透過物を溶離液としてASUで再使用することにより、シス テムの水消費量はNFUを含めずにASUを単独で使用した場合に必要とされる もののわずか1/3に減少した。NFUによって処理された溶液中の酸濃度は、 わずか17.2g/L であり、廃酸自体の濃度の約1/10である。これにより、 ほとんどの場合に用いられるナノフィルトレーションの寿命が著しく高められる 。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),UA(AZ,BY,KG,KZ ,RU,TJ,TM),AU,BR,CA,CN,CZ ,FI,HU,JP,KR,MX,NO,PL,SG, UA

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.多価金属塩と酸を含む供給溶液において多価金属塩を酸から分離する方法で あって、下記の工程: (a)前記金属塩と酸を含む第1溶液を酸吸着ユニットにおいて処理して前 記第1溶液より低い酸濃度を有する第2溶液を生成する工程; (b)酸を前記酸吸着ユニットから除去して第3溶液を生成する工程; (c)前記第2溶液及び第3溶液の1種を膜分離ユニットにおいて処理して 金属塩濃度の低下した第4溶液、及び前記第4溶液より高い金属塩濃度を有する 膜排除溶液を生成する工程;及び (d)前記第4溶液を収集する工程; を含み、該供給溶液は(i)前記第1溶液として該酸吸着ユニットに送られる か或いは(ii)前記第3溶液と混合され、その合わせた溶液は工程(c)を行う 該膜分離ユニットに送られ、その場合には工程(c)から得られた前記膜排除溶 液が前記第1溶液として該酸吸着ユニットに送られる方法。 2.前記溶液中の金属塩濃度が規定のレベルに達するまで前記膜排除溶液を前記 膜分離ユニットまで再循環させ、次に、前記溶液を収集する工程を更に含む請求 項1記載の方法。 3.該供給溶液が該酸吸着ユニットに送られる場合、該膜排除溶液も前記第1溶 液の一部として該酸吸着ユニットに送られる請求項2記載の方法。 4.前記第2溶液が工程(c)に従って前記膜分離ユニットにおいて処理されて 該第3溶液が収集され、工程(d)に従って収集された該第4溶液が該酸吸着ユ ニットに再循環されると共に工程(b)に従って酸を前記酸吸着ユニットから除 去する溶離液として用いられる請求項1記載の方法。 5.前記第3溶液が工程(c)に従って前記膜分離ユニットにおいて処理され、 前記第2溶液が第2膜分離ユニットにおいて処理されて前記第2溶液中に含まれ る該多価金属塩を濃縮すると共に低濃度の酸と金属塩を有する透過溶液、及び第 2膜排除溶液を生成する方法。 6.前記透過溶液が該酸吸着ユニットに再循環されると共に工程(b)に従って 酸を前記ユニットから除去するために用いられる請求項5記載の方法。 7.前記第2膜排除溶液が、前記第2溶液と混合され、所定の金属塩濃度が達す るまで該第2膜分離ユニットまで再循環され、その点で前記第2排除溶液が収集 される方法。 8.該酸吸収ユニットが第四アミン基を有するイオン交換媒体を含む請求項1記 載の方法。 9.該交換媒体が微粒子形態のイオン交換樹脂を含む請求項8記載の方法。 10.下記の構成要素を含む、多価金属塩と酸を含む供給溶液において多価金属塩 を酸から分離する装置。 入口、及び脱酸金属塩溶液の出口、溶離液入口、及び酸濃度が高く金属塩濃 度が低い溶出液の出口を有する、酸を吸着し金属塩を排除することができる媒体 を含む酸吸着ユニット; 入口、透過物出口及び膜によって排除された溶液の出口を有する、加圧下で 水及び酸を透過でき多価金属塩を排除する半透膜を含む膜分離ユニット; 該膜分離ユニットの該入口と該酸吸着ユニットの該出口の1つとを結合す る手段;及び (i)該供給溶液を該酸吸着ユニットの前記入口に送る手段;及び (ii)前記供給溶液を該膜分離ユニットの前記入口に送る手段、及び前記 溶液中の金属濃度が規定の限度に達した後に前記膜排除溶液を前記酸吸着ユニッ ト入口に送る手段の少なくとも1つ。 11.該膜分離ユニットによって排除された溶液を、その溶液中の金属塩濃度を高 めるそのユニットまで再循環させる手段を更に含む請求項10記載の装置。 12.該供給溶液を該酸吸着ユニットに送る前記手段を含み、前記膜分離ユニット からの該排除溶液出口と該酸吸着ユニットの該入口とを結合する手段を更に含む 請求項10記載の装置。 13.前記結合手段が該酸吸着ユニットからの該脱酸金属塩溶液出口と該膜分離ユ ニットの該入口とを結合し、該装置が該膜分離ユニットの該透過物出口と該酸吸 着ユニットの該溶離液入口とを結合する手段を更に含む請求項10記載の装置。 14.入口、透過物出口及び膜によって排除された溶液の出口を有する、加圧下で 水及び酸を透過でき多価金属塩を排除する半透膜を含む第2膜分離ユニットを 更に含み;前記結合手段が該酸吸着ユニットの該溶出液出口と該第1膜分離ユニ ットの該入口とを結合し;該装置が該酸吸着ユニットの前記脱酸金属塩溶液出口 と該第2膜分離ユニットの該入口と結合する結合手段を更に含み、前記第2膜分 離ユニットが低濃度の酸と金属塩を有する透過溶液、及び第2膜排除溶液を生成 することができる請求項10記載の装置。 15.該第2膜分離ユニットの前記透過物出口と該酸吸着ユニットの該溶離液入口 とを結合する手段を更に含み、前記第2膜分離ユニットからの透過物が酸を前記 酸吸着ユニットから除去するために用いられる請求項14記載の装置。 16.該第2膜分離ユニットによって排除された溶液を該溶液の金属塩濃度を高め るそのユニットまで再循環させる手段を更に含む請求項15記載の装置。 17.該酸吸着ユニット内に含まれる該イオン交換媒体が第四アミン基を有する請 求項10記載の装置。 18.該イオン交換媒体が微粒子形態のイオン交換樹脂を含む請求項17記載の装置 。
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