JPH11508262A - Cd40リガンドのフラグメントの結晶およびその使用 - Google Patents

Cd40リガンドのフラグメントの結晶およびその使用

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JPH11508262A JP9503958A JP50395897A JPH11508262A JP H11508262 A JPH11508262 A JP H11508262A JP 9503958 A JP9503958 A JP 9503958A JP 50395897 A JP50395897 A JP 50395897A JP H11508262 A JPH11508262 A JP H11508262A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、CD40リガンドのフラグメント、特に、可溶性のCD40リガンドのフラグメント(116-261)の結晶に関する。本発明はさらに、目的の性質を有する化学物質を設計し、同定し、最適化し、または特徴付けするための、これらの結晶およびその座標の使用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 CD40 リガンドのフラグメントの結晶およびその使用 本発明は、ヒトCD40リガンドの細胞外ドメインの可溶性フラグメントの結晶形 態、そしてより詳細には、Gly116残基からLeu261残基(「sCD40L(116-261)」)を 含むCD40Lフラグメントの結晶およびそのX線回折によって得られた構造に関す る。さらに、本発明は、CD40L、またはそのフラグメント、および特にsCD40L(11 6-261)の結晶構造を、CD40L活性に影響を与える化合物を設計し、スクリーニン グし、そして最適化するために用いる方法に関する。 発明の背景 免疫系は、身体を毒性および/または病原性の因子から保護する多くの複雑な プロセスからなる。一般的に、免疫応答は、体内の特定の細胞が毒性または病原 性の因子を認識するときに開始される。次いでこの応答は、免疫応答に関する他 の細胞への細胞-細胞接触または可溶性の媒介物のような任意の一連の手段によ って、伝達される。 CD40リガンド(「CD40L」)は、免疫応答に関する機能的なT細胞およびB細 胞相互作用を媒介することが示されている。用語CD40Lは、CD40、またはそのホ モログに結合し得るポリペプチドの属をいう。実際、B細胞によって発現された CD40とのCD40Lの相互作用は、抗原特異的抗体産生へのB細胞の増殖および分化 のT細胞接触依存性誘導を担う主要な分子相互作用である。Bリンパ球の表面で 発現された相手レセプターCD40へのT細胞CD40Lの結合により、多面発現活性( 抗体アイソタイプスウィッチング、B細胞アポトーシスの阻止、免疫記億の確立 、リンパ組織での胚中心形成、活性化されたB細胞でのサイトカイン産生の調節 、ならびにB細胞増殖および分化を含む)が生じる。 CD40Lの可溶型は、その細胞外領域またはフラグメントから作製され得る。本 明細書中で用いられる用語CD40Lには、膜貫通領域および細胞内領域を欠失する 可溶性のCD40Lポリペプチド、CD40Lのホモログおよびアナログまたはその誘導体 が含まれる。初期の研究は、CD40Lがサイトカインの腫瘍壊死因子(TNF)ファミリ ーのメンバーであることを示した。このファミリーの他のメンバーには、TNF-α 、LT-α(リンホトキシン-α、またTNF-βとしても知られる)、LT-β、Fasリガ ンド、CD30L、およびCD27Lが含まれる。CD40Lは、C末端に細胞外領域、膜貫通 領域、およびN末端に細胞内領域を有する膜結合ポリペプチドである。 CD40Lのいくつかの変異が、Hyper-IgM症候群(「HIGMS」)として知られるX 染色体関連の重篤な免疫不全を生じることが知られている。HIGMSは、IgMの正常 または上昇したレベル、しかし血清中のIgG、IgA、およびIgEの非存在または低 いレベルによって特徴付けられる。マウスCD40L遺伝子「ノックアウト」はまた 、ヒトにおけるHyper-IgM症候群に類似して、IgG、IgA、およびIgEの発現を欠失 する。これらの観察は、CD40シグナル伝達がIgG、IgA、およびIgE産生に必要と されること、およびこの機能が他のシグナル伝達/接着経路と非重複であること を示唆する。研究は、CD40Lがまた、関節炎、ループス、多発性硬化症、移植片 対宿主病、潰瘍性結腸炎、アレルギー、組織移植、および抗原性薬物に対する抗 体の生成のような特定の疾患においてもまた役割を果たし得ることを示す。従っ て、CD40-CD40L相互作用を妨害することは、広範に及ぶ治療的及び診断的な適用 を有することが明らかである。 現在、CD40-CD40L相互作用を妨害する潜在的な薬物候補を設計するか、同定す るか、または得ることに関心がある。生理学的に関連のある生物学的経路におい て役割を果たす候補を同定するための薬物設計の最近の出現は、薬物のためのリ ード化合物を得、または設計するのに有用なアプローチを提供した。 一般的に、このアプローチは、生理学的に関連のある生物学的経路において役 割を果たすタンパク質標的分子を選択することを必要とする。代表的には、一旦 天然または合成のリガンドが標的分子について発見されると、それは所望の性質 を有する候補を生成するために改変または最適化される。 リガンドをより効果的に設計または改変するためには、それが標的タンパク質 分子に結合するように、既知のリガンドの生物活性なコンフォメーションの3次 元構造を有することが有用である。さらに、その既知のリガンドと複合体を形成 しているタンパク質標的の3次元構造を試験することによって、リガンドのその 標的タンパク質との詳細な相互作用を理解することは価値がある。これによって 、当業者はタンパク質との重要な相互作用を保存し、一方で候補リガンドをタン パク質とより正確に相互作用するように改変し、よりよい効力および特異性を得 ることが可能になる。 しかし、タンパク質標的の3次元結晶構造は、構造に関する正確な情報を提供 するのに十分な大きさおよび分解能を有する結晶を得るのに大変な努力を要する ために、しばしば入手不可能である。例えば、タンパク質を発現、精製、および 特徴付けするのには非常に時間がかかり、そしてしばしば困難である。さらに、 一旦十分な純度のタンパク質が得られれば、それはある大きさに結晶化されそし てどれがX線回折およびその後の構造解析に有用であるかが明らかにされねばな らない。従って、結晶構造は、薬物の設計および発見の分野において貴重な情報 の富を提供し得るが、特定の生物学的に関連のある化合物(例えば、CD40L)の 結晶は、当業者にとって容易に入手可能ではない。 さらに、標的タンパク質またはそのリガンド(例えば、CD40L)のアミノ酸配 列が知られているが、この配列情報は、タンパク質/リガンドの結晶構造の正確 な予測を可能にしないし、またこの配列情報は、CD40Lのようなリガンドとその タンパク質標的との間の構造的、コンフォメーション的、および化学的な相互作 用の理解にも十分ではない。 従って、CD40Lの細胞外ドメインの結晶の3次元構造の詳細な知識が、CD40L-C D40相互作用を妨害し得る化合物を効果的に設計し、スクリーニングし、または 最適化するために必要である。CD40とそのリガンドとの結合が研究され、この系 とTNF系との間の類似性が見出されたが、存在する差異はこれらの2つのリガン ド-レセプター系が、異なる結合の分子決定基と空間的に重複するが、同一では ない接触残基の非保存部位を利用することを示唆する。 X線回折研究を行うことを可能にする大きさおよび質を有するCD40LまたはCD4 0Lのフラグメントの結晶は、当業者がCD40Lの結合特性、ならびにCD40Lまたはそ のフラグメントと会合し得る分子または分子複合体の結合特性に関する研究を行 うことを可能にする。 発明の要旨 従って、本発明は、CD40L、およびCD40LまたはCD40と結合し得る分子または複 合体の特性についての有用な情報を得るために十分な大きさおよび質を有するCD 40Lの結晶またはCD40Lのフラグメントの結晶に関する。本願の発明は、未知の結 晶の構造を解析するため、所望の結合特性を有する変異体を提供するため、そし て究極的にはCD40とCD40Lとの間の相互作用を妨害し得る分子または化学物質を 設計し、特徴付けし、または同定するため結合部位を同定するために用いられ得 る、CD40LのGly116〜Leu261フラグメントの3次元結晶構造を提供する。 本発明のさらなる特徴および利点は、以下の説明に記載され、そして部分的に その記載から明らかであり、または本発明の実施から学ばれ得る。本発明の目的 および他の利点は、記載された説明およびその請求の範囲、ならびに添付された 図面において特に指摘される組成物および方法から認識されそして得られる。 これらおよび他の利点を達成するために、そして本発明の目的に従い、本明細 書中において実施されそして広範に記載されるように、本発明は、CD40Lの結晶 に関する。より詳細には、本発明は、sCD40L(116-261)の細胞外ドメインの機能 的なフラグメントによって形成される結晶に関する。ここで、この結晶は格子定 数(cell constant)a=b=77.17×10-10M(Å)、c=90.46×10-10M(Å)、α=β=90 °、γ=120°、および空間群R3、およびその結晶の等価物を有する。請求される CD40Lの結晶は、表1において同定される構造座標によって実質的に記載される 。特定の実施態様において請求される結晶は、Ile127、Ser128、GIu129、Ala130 、Ser131、Thr135、Ser136、Ala141、Glu142、Lys143、Gly144、Tyr145、Tyr146 、Cys178、Asn180、Ser185、Gln186、Ala187、Pro188、Ile190、Ala191、Ser192 、Ser197、Pro198、Gly199、Arg200、Phe201、Glu202、Arg203、Ile204、Arg207 、Ala209、Thr211、Pro217、Cys218、Gly219、Gln220、Glu230、Leu231,Gln232 、Asn240、Val241、Thr242、Asp243、Ser245、Val247、Ser248、His249、Gly250 、Thr251,Gly252、およびPhe253を含む結合部位部分によって特徴付けられる。 さらに、本発明は、少なくともArg207、および好ましくはアミノ酸Lys143、Ar g203、Arg207、およびTyr145を含む結合部位を有する分子の結晶に関する。特定 の実施態様において請求される結晶は、少なくとも2つの疎水性残基によって囲 まれるArg207を含む結合部位部分を有する分子から形成される。請求される結晶 の変異体、ホモログ、共複合体(co-complex)およびフラグメントはまた、本明細 書中で考慮される。 特定の実施態様において請求される本発明は、sCD40L(116-261)の結晶化され た形態の重原子誘導体、そしてより詳細には、上記のCD40Lの結晶化された形態 の重原子誘導体に関する。種々の実施態様において、本願の発明は、少なくとも CD40Lのフラグメントを含む水溶液を提供し、沈澱化剤を含む貯蔵溶液を提供し 、ある容量のCD40L溶液をある容量のこの貯蔵溶液と混合し、そして得られる混 合物を結晶化することによる、CD40L、またはそのフラグメントの結晶形態の調 製方法に関する。特定の実施態様において、結晶は、sCD40L(116-261)を含む水 溶液に由来する。種々の態様において、水溶液中でのCD40Lの濃度は、約1mg/ml から約50mg/ml、好ましくは、約5mg/mlから約15mg/ml、そして最も好ましくは 、約10mg/mlである。本発明において用いられる沈澱化剤は、当該分野で公知の 任意の沈澱化剤、好ましくはクエン酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、およびポ リエチレングリコールからなる群から選択される沈澱化剤であり得る。沈澱化剤 の任意の濃度が、貯蔵溶液中で用いられ得るが、濃度は、約1.0Mから約1.5M、 より好ましくは約1.2Mであることが好ましい。同様に、貯蔵溶液のpHは、好ま しくは約4から10の間で変化し得、最も好ましくは約7.5である。 結晶化の種々の方法が、本願の発明において用いられ得、それらには蒸発拡散 (vapor diffusion)結晶化、バッチ結晶化、液体架橋(liquid bridge)結晶化、ま たは透析結晶化が含まれるがこれらに限定されない。蒸発拡散結晶化が好ましい 。 さらに、本願の発明は、CD40とCD40Lとの間の相互作用を妨害し得る分子また は他の化学物質をスクリーニングし、設計し、または最適化する方法において請 求される結晶、および構造座標を使用する方法に関する。従って、CD40Lまたは その部分の構造座標は、CD40Lの変異体、ホモログ、または共複合体またはその フラグメントの結晶構造を解析するため、ならびにCD40Lまたはそのフラグメン トに会合する他の未知の結晶を解析するために使用され得る。 いくつかの実施態様において、CD40Lの構造座標は、CD40Lへの化学物質の結合 についての情報を得るために化学物質を評価するために使用し得る。本願の発明 はまた、表1に記載される構造座標に関する。構造座標は、阻害剤またはアゴニ ストのようなCD40またはCD40Lとの間の関係を妨害する化学物質を特徴付けする ために使用され得る。座標はまた、結合特性を最適化するために、CD40LまたはC D40の結合部位におけるリガンドの配向を決定するために用いられ得る。当業者 は、薬物設計、スクリーニングおよび薬物候補の最適化の分野、ならびにさらな る未知の結晶構造の決定における請求される発明の多くの使用を理解する。 種々の実施態様において、本願の発明は、適切な機械で読みとられた場合に、 結晶の3次元表示が可能な、機械読みとり可能データでコードされるデータ記憶 材料を含む機械読みとり可能データ記憶媒体に関する。表示された結晶は、表1 の座標によって記載されるようなCD40Lのフラグメントを含むか、またはアミノ 酸Lys143、Arg203、Arg207、およびTyr145を含む結合部位を有する結晶を含む。 他の実施態様において、本願の発明は、CD40リガンドのフラグメントの結晶の 構造座標からの位相を計算し、得られた位相から電子密度マップを計算し、次い で電子密度マップに基づいて未知の構造の少なくとも一部を決定することによっ て、化学物質または分子複合体の3次元構造の少なくとも一部を決定する方法に 関する。 なお他の実施態様において、本発明は、化学物質のCD40またはCD40Lに会合す る能力を評価する方法に関する。この方法は、計算または実験の手段を使用し、 化学物質とCD40またはCD40Lとの間でフィッティング演算を行って会合に関する データを得、そしてそのデータを分析して特性を決定する。CD40とCD40Lとの間 のインビボまたはインビトロ会合を妨害し得るこれらの方法で同定された化学物 質はまた、本願の発明に含まれる。請求された化学物質は、CD40Lの結合部位と 実質的に類似の結合部位を含み得るか、またはCD40Lの結合部位に会合可能な結 合部位を含み得る。 前述の一般的な記載および以下の詳細な記載は、例示的および説明的であり、 請求される発明のさらなる説明を提供することが意図されることが理解されるべ きである。 添付の図面は、本発明のさらなる理解を提供するために含まれ、本明細書に組 み込まれ、そしてその一部を成し、本発明のいくつかの実施態様を例示し、そし て詳細な説明と共に本発明の原理を説明するために貢献する。 図面の簡単な説明 図1は、2.5σで等密度線を記された(contour)2Fo-Fc電子密度マップの代表的 な領域であり、CD40結合部位の近隣における残基を示している。 図2は、CD40の三量体の中心の近隣において形成される3つのチロシンおよび 3つのヒスチジン残基のネットワークの様子を示す電子密度マップである。 図3は、ヒトCD40L、特にCD40L Cαバックボーンの三次元構造の立体図である 。 図4は、CD40Lのリボン表示および二次構造アサインメントである。 図5は、構造的考慮に基づくTNFα、Ltα、およびCD40LのTNF様ドメインの配 列アラインメントである。 図6は、残基番号の関数としての主鎖原子の温度因予のグラフである。残基は 、Pro120を残基1として番号づけられる。 図7は、Hyper-IgMおよび設計された変異に関する残基の描写である。3番目 のモノマーは、簡潔のため除いてある。 図8は、sCD40L(116-261)の結晶学的および精密化データの要約である。 発明の詳細な説明 本明細書に記載される発明がより十分に理解され得るために、以下の詳細な説 明が記載される。 本発明は、CD40リガンドの細胞外ドメインの可溶性フラグメントの結晶に関す る。詳細には、Gly116からLeu261までの配列(sCD40L(116-261))を含むタンパ ク質の結晶、X線結晶学によって決定されるようなsCD40L(116-261)の構造、な らびに、CD40L活性の候補インヒビターまたはアゴニストを設計、同定、特徴付 け、スクリーニング、および/または最適化するためのsCD40L(116-261)構造の 使用、およびそのホモログ、変異体、および共複合体の使用に関する。 A.定義 本明細書で使用される場合、用語CD40リガンド(「CD40L」)とは、CD40、ま たはそのホモログもしくはフラグメントに結合し得るポリペプチドの種類をいう 。 本明細書で使用されるこの用語には、sCD40L(116-261)、ホモログ、変異体、等 価物、およびそれらのフラグメントが含まれる。 用語「共複合体」とは、化学物質と共有的または非共有的に会合したCD40Lま たはCD40Lの変異体またはホモログをいう。 用語「ホモログ」とは、比較されるタンパク質と少なくとも約50%のアミノ酸 配列同一性を有するタンパク質をいう。 用語「変異体」とは、野生型からの少なくとも1つのアミノ酸の置換、欠失、 または挿入によって特徴づけられる、CD40Lまたはそのフラグメントをいう。こ のような変異体は、例えば、オリゴヌクレオチド特異的変異誘発によってそのコ ーディング配列において予め変更されたCD40Lの発現によって、調製され得る。 用語「正の電荷を有するアミノ酸」には、正常な生理学的条件下で正の電荷を 有する側鎖を有する天然または非天然の任意のアミノ酸が含まれる。正の電荷を 有する天然に存在するアミノ酸の例は、アルギニン、リジン、およびヒスチジン である。 用語「負の電荷を有するアミノ酸」には、正常な生理学的条件下で負の電荷を 有する側鎖を有する天然または非天然の任意のアミノ酸が含まれる。負の電荷を 有する天然に存在するアミノ酸の例は、アスパラギン酸およびグルタミン酸であ る。 用語「疎水性アミノ酸」とは、水に比較的不溶性である非荷電の非極性の側鎖 を有する任意のアミノ酸を意味する。例は、アラニン、ロイシン、イソロイシン 、バリン、プロリン、フェニルアラニン、トリプトファン、およびメチオニンで ある。 用語「親水性アミノ酸」とは、水に比較的可溶性である非荷電の極性の側鎖を 有する任意のアミノ酸を意味する。例は、セリン、トレオニン、チロシン、アス パラギン、グルタミン、およびシステインである。 用語「改変された表面電荷」とは、生理学的pHで、CD40リガンドと比較して、 変異体ポリペプチドの1つ以上の電荷単位における変化を意味する。表面電荷の 変化は、置換されたアミノ酸を含むポリペプチド分子の等電点(pI)を測定する こと、およびそれを野生型分子のpIと比較することによって決定され得る。 用語「〜と会合する」とは、2つの化学物質、またはその一部の間、例えば、 CD40リガンドまたはその部分とある化学物質との間の近接の状態をいう。会合は 非共有であり得、この場合、水素結合、ファンデルワールス相互作用、または静 電的相互作用により、並置がエネルギー的に好ましい。あるいは、会合は共有会 合であり得る。 用語「結合部位」とは、化学物質が他の物質と結合または会合する任意または すべての部位をいう。 用語「構造座標」とは、結晶形態における分子の原子(散乱中心)によってX 線の単色ビームの回折で得られるパターンに関する数学的等式から誘導される座 標をいう。回折データは、結晶の繰り返し単位の電子密度マップを計算するため に使用される。得られるデータが、使用される個別の系に依存的であるため、異 なる座標が実際に同じ結晶を記載し得る(このような座標が本明細書に記載され る座標と実質的に同じ関係を定義する場合)ことを、当業者は理解する。電子密 度マップは、結晶の単位格子内の個々の原子の位置を確立するために使用される 。 X線結晶学によって決定される構造座標のセットが標準誤差を含まないわけで はないことを、当業者は理解する。表1はsCD40L(116-261)の原子座標である。 本発明の目的のためには、表1の構造座標に---バックボーン原子を使用して--- 重ねた場合、等価タンパク質バックボーン原子の平均二乗偏差の平方根が約2× 10-10M(Å)よりも小さい、CD40L(116-261)の構造座標の任意のセットが、同 一であると考えられる。好ましくは、偏差は、約1×10-10M(Å)よりも小さ く、そしてより好ましくは約0.5×10-10M(Å)よりも小さい。 用語「重原子誘導体化」とは、結晶化したCD40リガンドの化学的に修飾された 形態を製造するための方法をいう。実際には、結晶は、重金属原子塩、または有 機金属化合物(例えば、塩化鉛、チオリンゴ酸金、チメロサール、もしくは酢酸 ウラニル)を含む溶液に浸漬され、これは、結晶を通って拡散し得、そしてタン パク質の表面に結合し得る。結合した重金属原子の位置は、浸漬された結晶のX 線回折分析によって決定され得る。この情報は、分子の3次元構造を構築するた めに使用される位相情報を生成するために使用され得る。 用語「単位格子」とは、基本的な形状のブロックをいう。結晶の全体の容積は 、 このようなブロックの規則的組み立てによって構築され得る。各単位格子はパタ ーンの単位の完全な表現を構成し、その繰り返しによって結晶が組み立てられる 。 用語「空間群」とは、結晶の対称要素の配置をいう。 用語「分子置換」とは、構造座標が公知である分子(例えば、表1のCD40リガ ンド座標)を、未知の結晶の単位格子内で、未知の結晶の観察される回折パター ンを最もよく説明するように方向付けることおよび配置することによって、構造 座標が未知である結晶の予備構造モデルを生成することを包含する方法をいう。 次いで、位相が、このモデルから計算され、そして観察された振幅と組み合わさ れて、座標が未知である構造の近似的なフーリエ合成を与え得る。これは次に、 未知結晶の最終的に正確な構造を提供するためにいくつかの形態の改良に供され 得る。(例えば、Lattman,E.,「回転および翻訳関数の使用(Use of the Rota tion and Translation Functions)」,Methods in Enzymology,115,55-77頁( 1985);Rossman編,「分子置換法(The Molecular Replacement Method)」,In t .Sci.Rev.Ser. 第13号,Gordon and Breach,New York(1972)を参照のこと 。特に、参考として本明細書に援用される。)本発明によって提供されるCD40リ ガンドの構造座標を使用して、分子置換を用いて、結晶性共複合体、未知リガン ド、変異体、ホモログの構造座標、またはCD40リガンドの異なる結晶性形態の構 造座標を決定し得る。さらに、本発明の結晶およびその座標を使用して、CD40L またはCD40と会合する化学物質の構造座標を決定し得る。 用語「化学物質」とは、本明細書で使用される場合、例えば、任意の分子、分 子複合体、化合物、またはそのフラグメントを意味する。 CD40L変異体は、当業者に公知の一般的生合成方法を使用して、天然または非 天然のアミノ酸をCD40L中へ部位特異的導入することによって生成され得る。例 えば、野生型CD40L中の目的のアミノ酸をコードするコドンが、オリゴヌクレオ チド特異的変異誘発を使用して、TAGのような「ブランク」非センスコドンによ って置き換えられ得る。次いで、このコドンに対するサプレッサーtRNAが、所望 のアミノ酸でインビトロで化学的にアミノアシル化され得る。次いで、アミノア シル化tRNAが、部位特異的に導入されたアミノ酸を有する変異体sCD40Lを得るた めにインビトロ翻訳システムに添加され得る。 CD40Lの可溶性フラグメントという用語および本明細書で使用される任意の等 価の用語は、CD40Lの機能的フラグメントをいう。この文脈で使用される用語「 機能的」とは、CD40、CD40−Ig融合タンパク質、またはそのフラグメントを含む 分子複合体を包含するその任意のフラグメントもしくはホモログに、結合または 会合し得る細胞外ドメインの可溶性フラグメントをいう。このような結合は、当 該分野で公知の標準的プロトコルを使用して、免疫沈降実験によって証明され得 る。A.CD40L、その結晶、およびその生物学的意味 本明細書および請求の範囲全体を通して、記載されるアミノ酸の位置づけは、 絶対値ではなく、むしろ残基の相対関係を定義することが理解される。したがっ て、本発明が同一または類似の相対位置を有する配列を包含することが意図され る。 本発明は、CD40Lの活性部位または補助結合部位に結合し得る、化学物質およ び化合物(阻害物質を包含する)を、全体または部分的に、設計、スクリーニン グ、および最適化するための、分子設計技法の使用を初めて可能にする。CD40リ ガンド(CD40L)は、CD40LのCD40への結合によって媒介される重要な免疫系機能 に関与するので、生体医学的にかなり興味深いT細胞膜結合多面的サイトカイン である。CD40は、B細胞および他の細胞タイプの表面で発現される分子である。 CD40Lは、ヒト、マウス、ラット、ブタなどのような種々の生物で見いだされる 。本発明は、任意の特定の種または生物に限定されることを意図しない。 CD40Lは、腫瘍壊死因子ファミリーのリガンドのメンバーである。このファミ リーの他のメンバーであるリンホトキシン-α(LTα)の、そのレセプターと複 合体化した結晶構造は記載されており、そしてCD40L結晶構造を理解するための 枠組みとして使用されている。しかし、いくらかの類似性にもかかわらず、LT系 とCD40系との間の差は、2つのリガンド−レセプター系が、空間的に重複するが 同一でなくそして保存されていない、異なる分子結合決定基を有する接触残基の 部位を利用することを立証する。 種々の免疫系プロセスの複雑性および重複を考慮すると、CD40シグナリングが 非重複性のようである事実は、CD40Lシグナリングを阻害することが重要な治療 適用を有し得ることを示唆する。本明細書に示されるCD40Lの結晶構造は、この ような治療薬剤の設計、同定、特徴付け、および最適化に有用であると予測され る。 以下の本発明の詳細な説明は、(a) CD40L(116-261)の結晶構造およびその座標 、(b) CD40Lの結合部位、(c) CD40L結晶を製造する方法、および(d) CD40L結晶 およびその構造座標を使用する方法を包含する。 (a.) CD40 リガンドの結晶構造 本発明は、CD40リガンドの結晶、ならびにそれから決定されるCD40リガンドの 構造を提供する。詳細には、本発明は、菱面体であり、そして以下の大きさを有 する単位格子を有するCD40リガンドのフラグメント(116-261)の結晶を提供する :a=b=77.17×10-10M(Å)およびc=90.46×10-10M(Å)、α=β=90 ×10-10M(Å)およびγ=120×10-10M(Å)。ほとんどすべてのCD40リガン ドフラグメントの残基は、N末端の残基116-119を除いて、図1に示す最終的な 電子密度マップで十分定義される。残基182-186および210-220について弱い密度 の領域がある。現在のモデルは、142アミノ酸残基および95水分子からなり、7.5 ×10-10M(Å)と2×10-10M(Å)との間のデータについて、21.8%の結晶学 的R因子および29.1%のRfreeを有する。ラマチャンドランダイヤグラムは、14 2アミノ酸残基のうち140が許容される領域内に(φ,ψ)角を有することを示す 。例外は、ジスルフィド架橋の形成に関連する残基Cys218、およびLys143である 。 CD40リガンドは、ゼリーロールまたはGreekキー(key)トポロジーを有する2つ のβシートのサンドイッチとして折り畳まれる(図3)。分子の大きさは、25× 10-10M(Å)×30×10-10M(Å)×50×10-10M(Å)である。全体の折り畳 みは、TNF-αおよびLT-αの折り畳みと同様である。本明細書で使用される表記 法は、βストランドおよび他の構造的特徴について、Eckら,「ヒトリンホトキ シンの構造(The Structure of Human Lymphotoxin)」,J. Biol. Chem.,267, 2119-2112に記載されているものである。一方のβシートは、ストランドA"AHCF からなり、そして他方はストランドB'BGDEからなる。TNF-αと、LT-αと、CD40 リガンドとの間の構造類似性の程度を評価するために、配列を、等価のβストラ ンド残基の重複を最大にするようにアラインした。次いで、βストランドからの 等価のCα原子を使用して、分子構造を重ね合わせた。重ね合わせたTNF-αおよ びCD40L分子の86個の等価のCα原子の座標偏差の平均二乗の平方根(rms)は、1. 10×10-10M(Å)である。LT/CD40L対の場合、100個の等価のCα原子について のrms偏差は、1.03×10-10M(Å)である。残基の位置は、コアおよびβストラ ンド領域において非常に保存されているが、AA”、CD、およびEFループの ような特定のループでは著しく異なる。最良の構造的重ね合わせに基づくTNF-α 、LT-α、およびCD40L配列のアラインメントを作成した。図5。CD40Lの疎水性 コアのほとんどの残基は、TNFおよびLTの等価の残基で見いだされる特徴との同 一性を維持する。LT-αのLeu33がCD40LにおいてVal36へと置換されているような 側鎖変化を調節するための局部的代償的コンフォメーション的変化があり、その 結果Leu161の側鎖がシフトして、空の空間を満たす。 3つのCD40L分子は、TNF-αおよびLT-αの結晶構造で観察されるのと同様のト リマーを形成する。トリマーは欠隅の錐の形状を有する。トリマーの三回軸は、 各サブユニットのβストランドにほぼ平行である。サブユニット間の接触面は、 主として、2つのチロシン、2つのヒスチジン、および1つのロイシンによって 形成される。したがって、LTで観察される「芳香性タイリング(tiling)」はCD40 Lにおいて一般的ではない。各モノマーからのTyr170およびHis224は、トリマー の三回軸に沿って2つの三つ組(triad)の普通でないクラスターを形成する。 CD40Lトリマーの結晶充填も研究した。各CD40Lモノマーは、1つの分子からの ループDE(残基198-201)、FG(232-233)、およびBC(64-166)、ならびに 隣の分子からのループCD(182-186)、AA”(131-135)、およびGH(245- 246)を伴う1つの結晶接触(crystal contact)を形成する。16の水分子が、この 接触の形成に関与する。 CD40Lの分子の「上部」のCDおよびEFループは、TNF-αおよびLT-αのもの よりも短い。しかし、長さがより短いにもかかわらず、CDループは、LTにおけ る等価のループと同様にヘリックスの1.5ターンを含む。LTに類似して、乏しい 電子密度の領域がこれらのループ内に生じ、これは秩序の乱れを示し得る。さら に、温度因子のプロット(図6)は、CDおよびEFループが分子の最も可動性 部分であることを示唆する。CおよびFストランドはCys178とCys218との間のジ スルフィド架橋によって連結され、これは分子の上部を安定化することに役割を 果たし得る。ジスルフィド架橋はまた、TNF中にも存在するが、異なる位置に位 置する。AA”ループはTNFとLTとの間で大きく異ならないが、CD40Lにおいては 、非常に異なる構造を有する。CD40Lにおいて、AA”ループは、TNFおよびLTと 比較してCD40L結合部位から離れる方向にシフトしている。AA”ループのこの 普通でないコンフォメーションは、結晶接触への広範な関与に関連し得る。短い 10ヘリカル構造がGHループ内に見いだされ、そしてβ胴構造はストランドEの 中央に生じる。NおよびC末端は、トリマーの底部で互いに近寄っている。構築 物のN末端の残基116-119は、電子密度マップでの定義が不十分であり、したが って、最初の十分に順序づけられた残基はPro120である。残基116-119は、おそ らく、球状ドメインを膜貫通セグメントに接続する茎の部分を構成する。この65 残基茎は、TNFファミリーの他のメンバーにおける等価なセグメントと比較して 異常に長い。 CD40L配列の分析から、単一のグリコシル化部位が予測される。生化学的実験 は、結晶化に使用されるCD40Lタンパク質の残基Asn240がそれに結合したN-連結 した炭水化物を有することを示す。2F-Fcマップは、Asn240の側鎖の付近の電子 密度を示し、これはおそらく結合した炭水化物に対応する。しかし、密度が十分 定義されていないので、現在のモデルはこの位置に炭水化物原予を含まない。 (b.) 結合部位 LT-TNFR複合体結晶構造との類推によって、CD40結合部位は、2つのモノマー 間で形成される浅い溝からなる。CD40L-CD40の活性化複合体は、LT-TNFR複合体 に類似すると予測される。LTのどの残基がTNFRのどの残基と相互作用するかを示 す連結ダイヤグラムに基づいて、CD40Lの結合部位を構築するようであるCD40L配 列の範囲を推論した。 出願人らは、CD40L結合部位が、少なくとも2つの疎水性残基に物理的にきわ めて接近してArg207を含むことを決定した。より詳細には、結合部位は、少なく ともアミノ酸Lys143、Arg203、Arg207、およびTyr145を含む。多くの他の残基が 結合部位に含まれ得、以下を含むが、これらに限定されない:Ile127、Ser128、 Glu129、Ala130、Ser131,Thr135、Ser136、Ala141、Glu142、Lys143、Gly144、 Tyr145、Tyr146、Cys178、Asn180、Ser185、Gln186、Ala187、Pro188、Ile190、 Ala191、Ser192、Ser197、Pro198、Gly199、Arg200、Phe201、Glu202、Arg203、 Ile204、Arg207、Ala209、Thr211、Pro217、Cys218、Gly219、Gln220、Glu230、 Leu231、Gln232、Asn240、Val241、Thr242、Asp243、Ser245、Val247、Ser248、 His249、Gly250、Thr251、Gly252、およびPhe253。 当業者は、結合部位への改変、すなわち、置換、挿入、または欠失が行われ得 、そして結合部位がその活性を維持することを理解する。したがって、上で定義 されたものと少なくとも50%の相同性を含む結合部位が本発明によって包含され ることが意図される。より詳細には、約60%の相同性を有することが好ましく、 そして約75〜99%の相同性が最も好ましい。上で定義された結合部位に対する相 同性の割合の変動は、得られる物質の結合特性を変更し得る。好ましい実施態様 では、結合部位は、上で定義されたリストから少なくとも30残基を含む。 結合部位は、大部分はAA”およびDEループからの残基を含むことが予測さ れた。さらに、CDおよびGHループおよびBストランドからの残基、C、D、 G、およびHが、CD40結合に関連すると予測された。実質的には、配列保存は、 これらの領域において、CD40LとLT-αまたはTNF-αとの間に存在しない。AA” ループのSer131は配列の整列で保存されるようであるが、構造的重ね合わせは、 LTにおいて等価の位置(Ser38)から比較的離れていることを示す。CD40LのAA ”ループのTyr45側鎖は乱れているが、LTのArg51に等価の位置に見いだされ、そ してLT-α-TNFR複合体中のArg51のように複合体において広がりかつ十分に定義 されたコンフォメーションを有し得る。DEループ上で、Phe201のみが保存され る(LTのPhe110に等価)。Phe201は、LT-α-TNFR複合体におけるPhe110と同様の コンフォメーションを採用するが、連結していないLTにおいて、Phe110は異なる コンフォメーションを採用する。DEループ中のArg200側鎖は結晶接触に関与す る。ループDE、AA”、およびGHのコンフォメーションは、結晶接触によっ て影響されるようであり、したがって、これらの構造が複合体中で異なることが 予測される。LTの場合における複合体形成に付随するが小さいコンフォメーシ ョン的変化は、CD40LへのCD40結合の際に生じる変化の程度を示し得る。 疎水性および親水性の両方の残基の混合物は、結合部位の表面を形成する。LT -TNFR結合接触面は、別々の上方および下方領域としてみなされ得る。LTと同様 にして、CD40Lにおける上方領域は、下方領域よりも疎水性かつ電荷を有さない 極性の残基を有する。Arg207は、上方および下方領域が連結する領域に存在する 、重要な残基である。Arg207側鎖は、CD40レセプターの推定位置に向いている広 がったコンフォメーションを採用し、そして少なくとも2つの表面に露出した疎 水性残基および1つのセリン残基(Ser192)によって囲まれる。疎水性残基のう ちの2つ(190およびPhe253)は、隣のサブユニットに属するが、Ile204は同じ サブユニットからである。マウスCD40Lは、ヒトCD40LのArg207に等価な位置にリ ジンを有し、そしてこのリジンもまた、おそらく疎水性残基によって囲まれるよ うである。アルギニンの疎水性環境は、この残基とCD40の酸性残基との間の可能 な静電的相互作用の強度を増幅し得る。 (c.) CD40L 結晶を製造する方法 種々の実施態様において、本発明は、CD40Lまたはそのフラグメントを含む水 溶液を最初に提供することによって、CD40Lまたはそのフラグメントの結晶形態 を調製する方法に関する。次いで、沈殿化剤を含む貯蔵溶液は、ある容量のCD40 L溶液と混合され、次いで得られる混合物は結晶化される。ある実施態様では、 結晶は、sCD40L(116-261)を含む水溶液に由来する。水溶液中のCD40Lの濃度は変 化し得、そして好ましくは約1〜約50mg/ml、より好ましくは約5mg/ml〜約15mg/ ml、そして最も好ましくは約10mg/mlである。同様に、本発明で使用される沈殿 化剤は変化し得、そして当該分野で公知の任意の沈殿化剤から選択され得る。好 ましくは、沈殿化剤は、クエン酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、およびポリエ チレングリコールからなる群より選択される。任意の濃度の沈殿化剤が貯蔵溶液 中で使用され得、しかし、この濃度が約1.0M〜約1.5Mであることが好ましく、よ り好ましくは約1.2Mである。貯蔵溶液のpHもまた変化し得、好ましくは約4と約 10との間であり、最も好ましくは約7.5である。これらのパラメータのそれぞれ を過度の実験をすることなく変化することができ、そしてなお、受容可能な結晶 が得られることを、当業者は理解する。実際に、適切な沈殿化剤、緩衝化剤、ま たは他の実験的変数が任意の所定の成長方法について決定されると、これらの方 法のいずれかまたは任意の他の方法が、本発明の結晶を成長させるために使用さ れ得る。当業者は、特定の必要に依存する変数を決定し得る。 結晶化の種々の方法が本発明に使用され得、蒸発拡散、バッチ、液体架橋、ま たは透析を含むが、これらに限定されない。蒸発拡散結晶化が好ましい。例えば 、McPhersonら、「Preparation and Analysis of Protein Crystals」,Glick編 ,82−159頁,John Wiley & Co.(1982);Jancarikら、「希薄マトリクスサンプ リング:タンパク質結晶化のスクリーニング法(Sparse matrix sampling:a sc reening method for crystallization of protein)」,J.Appl.Cryst.24,4 09-411(1991)を参照のこと。詳細には、本明細書に参考として援用される。 蒸発拡散結晶化では、少容量(すなわち、数ミリリットル)のタンパク質溶液 を、沈殿化剤を含む溶液と混合する。この混合物を、少量(すなわち、約1ml) の沈殿化溶液を含むウェル上で懸濁する。ウェルへの滴からの蒸発拡散により、 滴中で結晶形成を生じる。 結晶化の透析方法は、タンパク質を保持するが小分子(すなわち、緩衝化剤お よび沈殿化剤)を内側および外側へ拡散させるサイズ排除半透膜を利用する。透 析において、タンパク質および沈殿化剤を蒸発によって濃縮することよりもむし ろ、沈殿化剤は、膜を通ってゆっくりと拡散され、そしてタンパク質濃度を一定 に保ちながらタンパク質の溶解性を減少させる。 バッチ法は、一般的に、溶液がちょうど濁るまで、タンパク質の水溶液へ沈殿 化剤をゆっくりと添加することを包含し、この時点で容器を密閉しそして結晶化 が生じるまでの時間静置し得る。 したがって、出願人らは、本発明が結晶化の任意およびすべての方法を包含す ることを意図する。当業者は、このような方法のいずれかを選択し得、そして選 択した方法によって所望の結晶を得るようにパラメータを変化し得る。 (d.) CD40L 結晶およびその座標の使用 本発明の結晶およびそれを記載する座標は、CD40LまたはCD40の結合部位に全 体または部分に結合または会合し得る阻害化合物またはアゴニストを含む、化学 物質および化合物を設計、選択、および合成するための分子設計技法の使用を可 能にする。 本発明によって可能にされた1つのアプローチは、CD40Lに結合または会合し 、そして種々の方法で化合物の物理学的特性を変更する化学物質を設計するため の、CD40Lの構造座標の使用である。したがって、例えば、溶解性、親和性、特 異性、効力、オン/オフ速度、または他の結合特徴のような特性は、すべて変更 および/または最適化され得る。 候補化学物質とCD40Lとの間の相互作用についての最適部位を決定するために 、CD40L結晶を種々の物質のライブラリーとプロービングすることによって、所 望の化学物質を設計し得る。例えば、溶媒で飽和した結晶から集めた高分解能X 線回折データは、溶媒分子の各タイプがはまりこむ場所を決定させる。次いで、 その位置に堅く結合する小分子が設計および合成され、そして所望の活性につい てテストされ得る。所望の活性が得られると、分予はさらに最適化され得る。 本発明はまた、小分子データベースをコンピュータでスクリーニングすること 、あるいは、CD40またはCD40Lに全体でまたは部分で結合し得る化学物質または 化合物をコンピュータで設計することを可能にする。それらはまた、変異体、共 複合体の結晶構造、あるいはCD40Lの少なくとも一部と相同であるまたは会合し 得る任意の他の分子の結晶形態の結晶構造を解明するために使用され得る。 この目的に用いられ得る1つの方法は、分子置換である。未知の結晶構造は、 例えば、CD40Lの他の結晶形態、CD40L変異体、またはCD40との共複合体、あるい は目的のCD40Lと会合する化学物質の任意の他の未知の結晶のような任意の未知 構造であり得、これは、表1に記載される本発明の構造座標を使用して決定され 得る。CD40Lとの共複合体は、CD40-CD40L、CD40L-小分子、およびCD40由来のフ ラグメントを含み得るが、これらに限定されない。この方法は、本発明を含まな いような情報を決定することを試みることよりも迅速におよび効率的に未知結晶 の正確な構造形態を提供する。 したがって、得られた情報は、CD40LまたはCD40の潜在的インヒビターまたは アゴニストを最適化するために、そしてより重要なことには、CD40LとCD40との 間の関連に影響を及ぼす化学物質の新規なクラスを設計および合成するために使 用され得る。 本発明に従ってCD40Lを阻害または拮抗する化合物の設計は、少なくとも2つ の因子の考察を包含する。第1に、化合物は、CD40LまたはCD40と物理的または 構造的に会合し得なければならない。会合は、例えば、共有または非共有結合、 ファンデルワールス相互作用、疎水性または静電的相互作用のような、任意の物 理的、構造的、または化学的会合であり得る。 第2に、化合物は、CD40またはCD40Lと会合させるコンフォメーションを仮定 し得なければならない。化合物のすべての部分が必ずしもCD40またはCD40Lとの 会合に関与するわけではないが、その非関与部分はなお、分子の全体のコンフォ メーションに影響し得る。これは順に、化合物の望ましさに重要な影響を有し得 る。このようなコンフォメーションの必要条件は、結合部位のすべてまたは一部 に関して化学物質または化合物の全体の3次元構造および配向を含む。 CD40またはCD40Lにおける化学化合物の潜在的阻害または結合効果は、実際の 合成およびコンピュータモデリング技法の使用によるテストの前に、分析され得 る。所定の化合物の理論的構造が、化合物とCD40またはCD40Lとの間の不十分な 相互作用および会合を示唆する場合、化合物の合成およびテストの必要性が除去 される。しかし、コンピュータモデリングが強い相互作用を示す場合、分子は次 いで合成され、CD40またはCD40Lに結合する能力についてテストされ得る。した がって、効力のない化合物の高価なおよび時間を費やす合成が避けられ得る。 CD40またはCD40Lの阻害または他の結合化合物は、化学物質またはフラグメン トが、CD40Lの個々の結合部位と会合する能力についてスクリーニングおよび選 択される一連の工程によって、コンピュータによって評価および設計され得る。 したがって、当業者は、CD40Lと、より特定すると、sCD40L(116-261)の個々の 結合部位と会合する能力について、化学物質またはフラグメントをスクリーニン グするいくつかの方法の1つを使用し得る。このプロセスは、例えば、表1のCD 40L座標に基づくコンピュータスクリーニングにおける結合部位の視覚的検査に よって始まり得る。次いで、選択されたフラグメントまたは化学物質は、種々の 配向に配置され得、あるいはCD40Lの個々の結合ポケット内に「ドッキング」さ れ得る。ドッキングは、QuantaおよびSybylのようなソフトウエア、次いでCHARM MおよびAMBERのような標準分子力学力場でのエネルギー最小化および分子動力学 を使用して成し遂げられ得る。 特定化したコンピュータプログラムは、興味深いフラグメントまたは化学物質 を選択するための使用であり得る。(GRID、Oxford University,Oxford,UKか ら入手可能;MCSSまたはCATALYST Molecular Simulations,Burlington,MAから 入手可能;AUTODOCK、Scripps Research Institute,La Jolla,CAから入手可能 ;DOCK、University of California,San Francisco,CAから入手可能;XSITE、 University College of London,UKから入手可能)。 適切な化学物質またはフラグメントが選択されると、これらはインヒビターま たはアゴニストに組み立てられ得る。組み立ては、本明細書で開示される構造座 標に関して、コンピュータスクリーニングで表示された3次元画像における互い のフラグメントの関連の視覚的検査によるものであり得る。 あるいは、いずれかの空の結合部位を使用して、または所望の活性を有する分 子の一部を任意に含む、所望の化学物質を「新たに」実験的に設計し得る。した がって、例えば、CD40Lまたはそのフラグメント、あるいは評価されるべき候補 化学物質のいずれかが固相に付着され、それによってさらなる研究または最適化 のために潜在的バインダーを同定する、固相スクリーニング技法を使用し得る。 基本的には、任意の分子モデリング技法が本発明に従って用いられ得る;これ らの技法は公知であるか、または当業者に容易に入手可能である。本明細書開示 される方法および組成物が、CD40Lに会合または結合する物質を同定、設計、ま たは特徴付けするだけでなく、CD40に結合しそれによってCD40L-CD40相互作用を 破壊する、CD40Lのような物質を同定、設計、または特徴付けするために使用さ れ得ることが理解される。本発明は、これらの方法および組成物を広く包含する ことを意図する。 化合物が上記の方法によって設計または選択されると、化合物がCD40Lに結合 し得る効率は、コンピュータまたは実験的評価を使用してテストおよび最適化さ れ得る。種々のパラメータは、所望の結果に依存して最適化され得る。これらに は、特異性、親和性、オン/オフ速度、疎水性、溶解性、および当業者によって 容易に同定可能な他の特徴が含まれるが、これらに限定されない。 したがって、必要に応じて、結合特性を改良または改変するために、化学物質 の成分のいくつかに置換、欠失、または挿入を行い得る。一般的に、最初の置換 は保存的であり、すなわち、置換基は、元の成分とほぼ同じサイズ、形状、疎水 性、および電荷を有する。 本発明はまた、CD40Lの変異体の設計およびそれらの結晶構造の解明を可能に する。より特定すると、本発明は、当業者が結合部位および接触面の位置づけを 決定し、それによって変異体についての所望の部位を同定することを可能にする 。 例えば、変異体は、1つ以上のアミノ酸残基を置き換えまたは代用することに よって、CD40L上の特定の部位または部位の組み合わせに向けられ得る。このよ うな変異体は、所望であってもなくてもよい変更された結合特性を有し得る。 変異体は、例えば、部位特異的変異誘発、欠失、または付加のような当業者に 公知の任意の方法によって調製され、次いで目的の任意の特性についてテストさ れ得る。例えば、変異体は、特定のpHでの変更された電荷、より堅い結合、より 良い特異性などについてスクリーニングされ得る。 CD40L構造は、すべてではないがほとんどの天然に存在する単一部位HIGMS変異 が、直接的に結合部位よりもタンパク質の折り畳みおよび安定性に影響を及ぼす ことを示唆する。実際に、欠失または他の劇的変化を含むより厳しいHIGMS変異 は、構造の単一よりもずっと多くの部位変異を撹乱させることが予測される。さ らに、変異誘発に選択された6つの結合部位残基のうちの2つのみがCD40結合に 重要であることが見いだされた。 ヒットの同様の低頻度が、LTαの類似の変異研究で見られた。Van Ostadeら、 「Structure activity studies of human tumour necrosis factors」,Protein Engineering 7:5-22(1994)。この観察は、個々のCD40L結合部位残基の変異が 、CD40L-CD40結合を完全に破壊するために一般的に十分であるかどうかの疑問を 生じる。不十分であれば、CD40が媒介する細胞性シグナリングは引き続き行われ 、そして変異は臨床的に検出不可能である。この挙動は、LTα-レセプター複合 体構造において、38ものLTα残基が結合接触面に関連するという事実に一致する 。接触面はかなり広く(520 10-10M2(Å))、そしておそらくCD40L-CD40複合 体において同様の大きさである。したがって、各残基が結合エネルギーの小部分 に寄与するのみであることが予測される。しかし、ヒト成長ホルモンのそのレセ プ ターとの相互作用はまた大きな表面領域を含むことが示されており、さらに比較 的少ない重要な残基がほとんどの結合エネルギーに寄与する。 さらに、本発明は、潜在的小分子薬物候補の最適化に有用である。したがって 、本発明の結晶構造はまた、CD40リガンドおよび小分子インヒビターの複合体の 結晶構造についての情報を得るために使用され得る。例えば、小分子インヒビタ ーがCD40リガンドと共結晶化されるならば、複合体の結晶構造は、位相の計算に ついてのCD40リガンドの公知の座標を使用する分子置換によって解明され得る。 このような情報は、例えば、CD40リガンドと小分子インヒビターとの間の相互作 用の性質を決定するために有用であり、したがって、親和性、特異性、および速 度論ような結合特徴を改良する改変を示唆し得る。 CD40LにおけるいくつかのHIGMS変異の有害な効果は、その構造を脱安定化する ことによって引き起こされるようである。例えば、Trp140は、タンパク質内に埋 め込まれた大きな疎水性残基であり、そしてHIGMS変異Trp140→GlyおよびTrp140 →Argにおけるその側鎖の除去は、構造の脱安定化を明らかに導く。Val126→Ala 変異によって影響されるバリンもまた、疎水性コアを形成することに関与する。 Leu155は完全に埋め込まれていないが、βストランドBの中央にある。Leu155→ Pro HIGMS変異におけるようなこの位置でのプロリンの導入は、ストランドの形 成を破壊し得る。HIGMS変異Ala235→Proの作用は同様に説明され得る。HIGMS変 異Gly144→GluにおけるGly144の置換は、AA”ループのコーナーを形成するた めの位置に必要なコンフォメーション的自由の喪失を生じ得る。結果として、結 合に関連することが公知である隣接する残基、Lys143およびTyr145の配置が破壊 される。興味深い観察は、上記の残基のすべてがクラスターであるようであるこ とである:Trp140、Leu155、およびVal126は、ストランドA、A”、B’、およ びBによって部分的に形成される疎水性コアの領域の形成に関与する。Lys143、 Gly144、およびTyr145は、上記の疎水性残基に非常に近くにあるAA”ループの 露出した表面残基である。これは、CD40結合能力がCD40Lのこの領域における撹 乱に非常に感受性であることを示唆する。 HIGMS変異Ala123→Glu、Gly227→Val,およびThr211→Aspは、サブユニット接 触面の形成に関連する残基に影響を及ぼす。Ala123は、トリマーの下部付近にあ り、そして隣接するサブユニットの3つの疎水性残基(Leu168、Val228、および Leu261)のファンデルワールス距離内にある。Gly227は、隣接するサブユニット のTyr172に対して詰め込み、そしてThr211は、隣接するサブユニットからのArg1 81と相互作用するようであるサブユニット間接触面に近接するEFループ上にあ る。これらの位置により大きな側鎖を導入する変異(例えば、Thr211→Asp)は 、サブユニット間パッキングを破壊し、そしておそらくトリマー化(trimeritat ion)を抑えることが予測される。したがって、ほとんどの単一部位HIGMS変異が 、CD40結合に直接の役割を演じるよりも、CD40Lの折り畳みおよび安定性に影響 を及ぼすようである。さらに、9つの標的した表面残基のうちの2つのみの変異 が、CD40結合に影響を及ぼすようである。 CD40Lにおける変異誘発研究は、残基Tyr145およびLys143がCD40結合に直接関 連することを示している。結晶構造は、両方の残基がAA”ループ上にあり、そ して表面に露出していることを示す。図7。LT-TNFR結晶構造における等価のル ープは、結合の類似性を示唆するいくつかのリガンドレセプター接触に関連する 。Tyr145は、ループのコーナーにあり、そしてその側鎖は、混乱することを示唆 する明らかな電予密度を有さない。Lys143の原子N1は、Glu129のOδ1との水素結 合を形成する。図2。電子密度マップはまた、Lys143の側鎖がさらなるコンフォ メーションを有することを示す。HIGMS変異Ser128→ArgGlu129→Glyに関連する 2つの残基のSer128およびGlu129は、Lys143の近くにあり、そしてマップに十分 定義される。Ser128はほとんど完全に埋まり、そしてその側鎖ヒドロキシル基は His249の水素結合距離内である。HIGMS変異で見られるGlu129-Gly置換は、CD40 への結合に関与し得る溶媒接近可能な残基に影響を及ぼすことが示されている。 Bajorathら、「Identification of Residues on CD40 and its Ligand which ar e Critical for the Receptor-ligand interaction」,Biochemistry 34,1833- 1844(1995)、詳細には本明細書に参考として援用される。それに対する1つの可 能な候補は、露出した残基Lys143であり、そしてGlu129への水素結合の喪失は、 減少したCD40結合で生じるコンフォメーションを脱安定化し得る。これらの残基 のすべては、マウスCD40L配列で保存される。 残基Ser131、Asn180、Phe201、Glu202、およびAsn240(結合部位に位置する) がアラニンによって置換される5つのさらなる単一部位変異は、これらの残基が CD40結合に重要でないことを確立した。さらに、結合部位の外の残基位置の2つ の他の変異(Thr135およびAsp243)はまた、結合に影響を及ぼさないことが示さ れた。構造に従って、Ser131およびThr135は、AA”ループ上にあり、そしてそ の側鎖は露出されない。グリコシル化部位であるAsn240は、溶媒に露出される。 付着した糖がCD40との相互作用に利用可能でないAsn240を作成すると予測される ので、変異誘発の結果と一致して、CD40結合におそらく関連しないと結論する。 Asp243は半露出した残基であり、そしてAsn186への水素結合を作成する。Asn180 は、分子の上部の露出した残基である。その側鎖は、残基183および216への水素 結合を作成する。Phe201およびGlu202の両方とも、結合部位領域のDEループ上 にあり、そして溶媒に露出される。C.実施例 1.sCD40L(116〜261)の結晶構造の決定 A.結晶化 緩衝薬品をFisher(Boston,MA)から購入した。結晶条件のスクリーニングを、H ampton Research(Riverside,CA)からのCrystal ScreenTMキットを用いて行った 。アミノ酸残基Gly116〜C末端残基Leu261を含むヒトCD40リガンドの細胞外ドメ インの可溶性フラグメントを、可溶性形態において産生し、そして以下のように 精製した: アミノ酸G116〜L261のsCD40L(116〜261)配列をコードする遺伝子を、Pichia pastoris発現ベクターpWS106中にクローン化し、そしてsCD40L(116〜261)タン パク質を、標準的なプロトコルを用いて発現させた。Peitschら、「CD40リガン ドのB-Dモデルは、それが腫瘍壊死因子に類似する緻密なトリマーであると予測 する」、Int.Immunol.5,233-238(1993)。pWS106は、部位指向性変異誘発によ って欠失した3'-AOX1フランキング領域中の3634ntでのNcoI部位を有するベクタ ーpPIC9(Invitorogen)の変異体である。細胞を溶解し、そして媒体を20mM Tris- HCl(pH6.8)を用いて一晩透析し、そしてSP(Pharmacia)カラムにロードした。 結合したsCD40Lを、2×PBS(pH7.2)によって溶出し、そして緩衝液を1×PBSに 交換した。 タンパク質ストックを、PBS(20.44g/l Na2HPO4、7.73g/l Na2HPO4-H2O、87.66 g/lt NaCl)緩衝液中の8mg/ml sCD40Lの溶液として利用可能にした。結晶を蒸発 拡散法によって成長させた(Jancarikらを参照のこと)。結晶化の条件を見出す ために、不完全な階乗スクリーン(incomplete factorial screen)を組み立てた 。代表的な実験において、タンパク質溶液を同容量の貯蔵溶液と混合し、そして 混合物の一滴を貯蔵溶液上のガラスカバースリップ下に懸濁した。結晶を、1.4M クエン酸ナトリウム、50mMナトリウム、Hepes(pH7.5)貯蔵溶液中で成長させた。 立方体として成形した結晶は、再生産が容易であり、そして各側面がほぼ1mmの 最大寸法に到達し得る(最大の結晶を生じるための沈澱化剤の最適濃度は、1.2M クエン酸ナトリウムである)。7と8との間のpHの変化は、結晶の質に影響を与 えない。必要ではないが、データの収集のために十分な質の結晶を得るために、 マクロシーディング技術もまた好結果をもたらす。結晶組成物を、洗浄、水中へ の溶解、およびSDS電気泳動の後にアッセイした。ゲルは、約20,000ダルトンの 強いバンドおよび17,000ダルトンのより弱いバンドを示した。より弱いバンドは 、非グリコシル化タンパク質に対応するが、より強いバンドは、グリコシル化形 態に対応する。 当業者は、上記の結晶化条件を変化し得ることを認識する。結晶化条件を変化 することによって、sCD40Lの他の結晶形態が得られ得る。このような変化を、単 独または組み合わせて使用し得、そして以下を包含する:最終タンパク質濃度を 、5mg/mlと35mg/mlの間で変化させること;SCD40Lと沈澱化剤との比を変化させ ること;クエン酸塩の濃度を1.2Mと2.0nMの間で変化させること;pHを5.5と9.5 の範囲で変化させること;HEPES濃度を5と395mMの間で変化させること;洗浄剤 の濃度または型を変化させること;温度を-5℃と30℃の間で変化させること;お よびSCD40Lを上記の条件またはその変形を用いたバッチ法、液体架橋法、または 透析法によって結晶化させること。McPherson,A.(1982)を参照のこと。タンパ ク質結晶の調製および分析(Glick編)pp.82-159,John Wiley & Co.,N.Y.,(こ れらは、本明細書中で参考として援用される)。 B.データの収集および処理 結晶をキャピラリー管中にマウントし、そしてElliot GX-13 generatorのX線 上で回折容量(diffraction capacity)を試験した。振動写真は、強い回折が高分 解能であることを示した。写真の最初の視察は、はぼ立方格子を示唆した。 大きな結晶(0.8×0.8×0.8mm)を、20%グリセロール、1.2Mクエン酸ナトリウ ム、50mM HEPESナトリウム(pH7.5)の凍結防止溶液中で徐々に平衡化し、ルー プ上にマウントし、そして-150℃の液体窒素ガス流中で直ちに凍結した。凍結技 術により、結晶を本質的に不滅化(immortalize)し、そしてさらにより高い質 のデータセットを産生した。1.75×10-10M(Å)分解能までの天然のX線のデ ータセットを、Nicolet/Siemens multiwire are adetector(Siemens,Inc.)を用 いて収集した。BUDDHA(25)およびCCP4プログラムパッケージ(SERC(UK)Collab orative Computing Project No 4,Daresbury Laboratory,UK 1979)を用いて データを集積し、そして換算した。データ収集には約5日を要した。 データ処理は、近似の格子寸法a=b=c=55×10-10M(Å)およびα=β=γ=91を有 する菱面体単位格子を示唆した。計算を補助するために、寸法a=b=77.17×10-10 M(Å)、c=90.46×10-10M(Å)、γ=120°を有する六方単位格子を代わりに用いて 規定した。データの併合は、空間群がR3であることを示唆した。空間群R3を仮定 した場合、Rmcrgcは6.7%である。空間群R32を仮定すると、Rmcrgは16.6%であ る。表1は、得られたデータセットについての情報を含む。 Matthews体積の計算により、Z=9(単位格子における非対称単位の数)およびMW =20,000ダルトンと仮定すると、VM=533,610 A3/Z*MW=2.97が得られる。Eckら、J .Biol.Chem.267,2119-2112(1992)(これは、本明細書中で参考として特に援 用される)。従って、非対称単位中に1つまたは2つのモノマーが存在するかど うかは最初のうちは明確ではなかった。 C.分子置換 XPLORプログラムパッケージを用いて、全ての続く分子置換および精密化演算 を行った。QUANTA(Molecular Simulations,Inc.)ソフトウェアを用いて、分子 グラフィック操作を行った。XPLORおよびQUANTAの両方を、Silicon Graphics In digo2コンピュータワークステーション上で作動させた。 非結晶学的対称が存在するかどうかを調査するために、8〜4×10-10M(Å)デー タを用いて自己回転関数(self rotation function)を計算した。φ=90°、ψ=90 °、κ=180°に非常に強いピークが認められた(これらは、結晶学的3回回転軸 に対応する)。これは、SCD40Lのトリマーの3回回転軸に一致する。また、あま り強くないピークが、3回回転軸に垂直な2回回転軸に対応するφ=0°、ψ=30 °、κ=180°、およびφ=0°、ψ=90°、κ=180°、ならびにφ=0°、ψ=150° 、κ=180°として現れた。これらの軸は、非結晶学的対称に対応しない。 ヒトsCD40Lの3次元モデルを、QUANTAタンパク質相同性モデリングソフトウェ ア(QUANTA protein homology modeling software)を用いて、基礎構造として マウスCD40Lモデルを用いることにより構築した。このモデルを、分子置換計算 のためのプローブとして使用した。 2.5°角度格子(angle grid)および8〜4×10-10M(Å)データを用いた交差回転 関数(cross rotation function)の計算は、オイラー角(θ1=234.5°、θ2=5.0 °、θ3=234.5°)で平均以上の強いピーク4.5σを産生した。この解析に従うモ デルの回転およびそれに続く結晶学的3回対称に対応する対称関連分子の産生は 、予想どおりZ軸に平行な3回回転軸を有するトリマーを生じる。正確な回転解 析を、Patterson相関精密化(Patterson correlation refinement)を用いて見 出した。回転関数において有意な第2のピークは、見出されなかった。 並進検索を行うために、回転検索の最初のピークに従ってモデルプローブを回 転し、そして並進した結果、トリマーの質量の中心は、Z軸に存在すると思われ る。トリマーの3回回転軸が単位格子のZ軸に存在するようであるので、これは 、予想される位置に近いと仮定した。xy平面上の並進関数において明確なピー クを見出すための最初の企ては、失敗した。調整したモデルプローブ(主として 、構造がTNFファミリーの異なるメンバー間で保存されるようなコア残基を含む )は、予想される位置に近い位置でのピークの密集を有する並進関数を生じる。 全ての骨格原子ならびに残基8〜12、53〜62、90〜93、110〜114、および141〜14 6の側鎖原子を含むそれらの調整されたモデルの1つは、x=0.053、y=0.053での 平均以上の相関係数3.3σを有するピークを生じる。このピークは、ピークのリ ストで最も高く、そして予想の位置に近かった。 対称関連分子を生成し、そしてコンピュータグラフィックを用いてそれらを示 すことにより、分子が単位格子中に充分に詰め込まれ、そして第2の分子のため の十分な空間が存在しないことが見出された。従って、本発明者らは、非対称単 位中にほんの1分子のみが存在すると結論づけた。自己回転関数中の2回回転対 称(2-fold symmetry)の存在は、見かけ上分子内の内部対称の結果であり、お そらく高含量の平行ストランドに関連した。実際に、モデルに由来する構造因子 から計算される自己回転関数は、2回回転対称に対応するピークを示す。 D.モデル構築および結晶精密化 XPLORパッケージのparaml9.pro立体化学パラメータのセットを、全ての精密化 計算に使用した。並進関数の解析を見出すために使用された部分モデルを、7.5 〜2.5×10-10M(Å)データを用いることにより剛体精密化に供した。最初の剛体 精密化後のRおよびRfree(29)因子は、それぞれ49.9%および51.4%であった。Rfr ee の計算に使用された試験データのセットは、データの10%を含んでいた。部分 モデルを、40回の従来の位置精密化および初温度T=2500Kでのシュミレートされ たアニーリングサイクルに供した。RおよびRfree因子は、それぞれ31.2%およ び43.1%に下がった。モデルの偏りを減らすために、部分モデルをマップ計算お よび精密化に使用した。使用された分解能の範囲は、7.5〜2.5×10-10M(Å)であ った。各回でモデルの10%を結果として省略することによって計算されたシュミ レート化アニーリング省略マップ(30)は、モデルのどの部分が位相調整(phasing )に使用され得ることを示した。ゆえに、モデルを、アニーリングされた省略マ ップにおいて十分に定義される残基のみを含むように修正した。最初のモデルは 、完全なモデルの合計1374原子のうち815個の原子を含んだ。3Fo-2Fcマップを、 モデル構築および精密化のサイクルに使用した。代表的に、サイクルは、モデル 構築、位置精密化、およびB−因子精密化からなった。必要に応じて、シュミレ ートされたアニーリングを行った。位相が改善するにつれ、より多くの原子をモ デルに加えた。最初に、グループ化されたB−因子を各ストランドに(主鎖原子 に1つ、そして側鎖原子に1つ)割り当てた。後に、各残基について精密化する B−因子をグループ化し、そして最終的に個々の原子のB−因子をグループ化し た。精密化の後に低いRfreeがもたらされるマニュアル構造修正だけを、適切で あるとした。RおよびRfreeが、それぞれ31.1%および36.4%に達成した場合、分 解能は2.25×1 0-10M(Å)まで上がり、そして最終的には2×10-10M(Å)まで上がった。水分子を 、QUANTA 4.1のX-溶媒和ユーティリティー-(X-solvate utility)を用いて加え た。占有および温度因子の両方を、水分子について精密化した。図8に、結晶デ ータおよび精密化に関連する情報を要約する。表1は、sCD40L(116-261)の原子 座標を列挙する。 sCD40Lの結晶構造の座標を、CD40Lの小分子インヒビターの構造基礎設計、コ ンピューター薬物設計、および反復構造最適化に使用し得る。 a.コンピューター薬物設計 小分子インヒビターを、コンピューターアプローチを用いて設計し得る。これ らのアプローチはまた、新たな薬物設計として公知である。簡単に言えば、sCD4 0Lの結晶構造座標は、コンピュータープログラムの入力(例えば、DOCK)である 。DOCKのようなプログラムは、CD40Lに結合すると予測される小分子構造のリス トを出力する。次いで、これらの分子をCD40L結合についての生化学アッセイに よりスクリーニングし得る。 代表的には、分子をCD40Lに結合する能力に関してスクリーニングする生化学 アッセイは、競合型アッセイである。このようなアッセイにおいて、分子をアッ セイ溶液に添加し、そして従来の方法論を用いて阻害の程度を測定する。 b.構造最適化の反復サイクル sCD40Lと小分子インヒビターとの間に形成された複合体の結晶構造を解明し得 る。簡単に言えば、小分子インヒビターは、代表的に、上述のコンピューターア プローチまたは小分子ライブラリのスクリーニングのいずれかにより、sCD40Lの 結晶構造座標を用いて見出される。次いで、小分予インヒビターをsCD40Lと共に 同時結晶化し、複合体の結晶構造を分子置換により解明する。分子置換は、位相 計算のためにsCD40Lの座標を必要とする。これらの実験から得られた情報を使用 して、小分子がタンパク質標的とどのように相互作用するかを明らかにすること により、小分子インヒビターの構造を最適化し得る。これは、小分子を改変して 、その物理化学的性質(例えば、CD40L標的に関する親和性、特異性、および速 度論)を改善する方法を示唆する。 コンピューター薬物設計および構造最適化の必要性に加えて、sCD40Lの結晶座 標は、CD40Lの結合部位を分析するのに有用である。このような分析により、薬 物標的化に特に有効な領域がArg207付近にあることを決定した。Arg207は、3つ の疎水性残基および1つの適度な疎水性残基に取り囲まれた領域に位置する。こ のグループ化は、2つのCD40Lモノマー間に形成される結合溝の1つの壁を画定 するようである。理論に束縛されることは望まないが、CD40のAsp84、またはGlu 117は、この部位においてCD40Lとおそらくは相互作用するようである。Arg207を 取り囲む疎水性残基は、結果としてCD40のArg207、Asp84、およびGlu117の間の 静電相互作用の強度を増加させ得る。特に、Glu117およびAsp84が重要であるよ うに思われる。上記の観察および仮説は、この領域がCD40L/CD40相互作用の結合 エネルギーに顕著に寄与し得、それによりこの領域がインヒビター設計の有効な 標的であることを示唆する。部位突然変異研究は、上述のプロセスと組み合わせ て使用され、さらに結合部位を規定し得る。 種々の改変および変化が、本発明の思想または範囲から逸脱することなく、本 発明の方法および組成物において行われ得ることが、当業者に理解されるべきで ある。それゆえ、本発明は、添付の請求の範囲およびその等価物の範囲内である 場合、本発明の改変および変化を包含することが意図される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I L,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK, MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR ,TT,UA,UG,US,UZ,VN (72)発明者 トーマス,デビッド ダブリュー. アメリカ合衆国 マサチューセッツ 02181,ウェルズリー,アップランド ロ ード 9

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.CD40リガンドの結晶の調製方法であって、以下の工程: a)CD40リガンドのフラグメントを含む水溶液を提供する工程; b)沈澱化剤を含む貯蔵溶液を提供する工程; c)ある容量の該水溶液をある容量の該貯蔵溶液と混合し、それによって混合物を 形成する工程;および d)該混合物の少なくとも一部を結晶化する工程; を包含する、CD40リガンドの結晶の調製方法。 2.前記工程a)で提供されるCD40リガンドの水溶液が約1mg/mlから約50mg/mlの CD40リガンド濃度を有する、請求項1に記載の方法。 3.前記水溶液が約5mg/mlから約15mg/mlのCD40リガンド濃度を有する、請求項 2に記載の方法。 4.前記水溶液が約10mg/mlのCD40リガンド濃度を有する、請求項3に記載の方 法。 5.前記沈澱化剤がクエン酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、およびポリエチレ ングリコールからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。 6.前記貯蔵溶液中の前記沈澱化剤の濃度が約1.0Mから約1.5Mである、請求項 1に記載の方法。 7.前記沈澱化剤の濃度が約1.2Mである、請求項6に記載の方法。 8.前記貯蔵溶液のpHが約4から約10である、請求項1に記載の方法。 9.前記pHが約7.5である、請求項8に記載の方法。 10.工程d)が蒸発拡散結晶化、バッチ結晶化、液体架橋結晶化、または透析結 晶化による、請求項1に記載の方法。 11.およそ以下の格子定数を有するCD40リガンドの細胞外ドメインの機能的フ ラグメントによって形成される結晶:a+b=77.17×10-10M(Å)、c=90.46×10-10 M(Å)、α=β=90°、γ=120°、および空間群R3。 12.適切な機械で読みとられた場合に、アミノ酸Lys143、Arg203、Arg207、お よびTyr145を含む結合部位を有するCD40Lのフラグメントを含む分子または分子 複合体の結晶の3次元表示が可能な、機械読みとり可能データでコードされるデ ータ記憶材料を含む機械読みとり可能データ記憶媒体。 13.前記結晶が結合部位を含み、該結合部位がアミノ酸Lys143、Arg203、Arg2 07、およびTyr145を含む、請求項11に記載のCD40リガンド(116-261)の結晶ま たはそのホモログ。 14.前記結晶がArg207を少なくとも2つの疎水性残基に近接して含む、請求項 11に記載の結晶またはそのホモログ。 15.前記結晶が、Ile127、Ser128、Glu129、Ala130、Ser131、Thr135、Ser136 、Ala41、Lu142、Gly144、Tyr146、Cys178、Asn180、Ser185、Gln186、Ala187、 Pro188、Ile190、Ala191、Ser192、Ser197、Pro198、Gly199、Arg200、Phe201, Glu202、Ile204、Ala209、Thr211,Pro217、Cys218、Gly219、Gln220、Glu230、 Leu231.Gln232、Asn240、Val241、Thr242、Asp243、Ser245、Val247、Ser248、 His249、Gly250、Thr251、Gly252、およびPhe253からなる群から選択される少な くとも30個のアミノ酸を含む、請求項13に記載の結晶。 16.前記結合部位がアミノ酸Ile127、Ser128、Glu129、Ala130、Ser131、Thr1 35、Ser136、Ala141、Glu142、Lys143、Gly144、Tyr145、Tyr146、Cys178、Asn1 80、Ser185、Gln186、Ala187、Pro188、Ile190、Ala191、Ser192、Ser197、Pro1 98、Gly199、Arg200、Phe201、Glu202、Arg203、Ile204、Arg207、Ala209、Thr2 11、Pro217、Cys218、Gly219、Gln220、Glu230、Leu231,Gln232、Asn240、Val2 41,Thr242、Asp243、Ser245、Val247、Ser248、His249、Gly250、Thr251、Gly2 52、およびPhe253を含む、請求項15に記載の結晶。 17.分子複合体の3次元構造の少なくとも一部を決定するための方法であって 、該複合体が少なくともCD40リガンドのフラグメントを含み、該方法が以下の工 程: a) CD40リガンドのフラグメントの結晶の構造座標を決定する工程; b) 該構造座標から位相を計算する工程; c) 工程b)で得られた位相から電子密度マップを計算する工程; d) 該電子密度マップに基づいて該複合体の少なくとも一部の構造を決定する工 程、 を包含する、分子複合体の3次元構造の少なくとも一部を決定するための方法。 18.前記工程a)で用いられる構造座標が(1)表1に記載のものと実質的に同 一であるか、または(2)表1に記載の座標と実質的に同一な結晶を表現する、 請求項17に記載の方法。 19.化学物質のCD40リガンドもしくはCD40、CD40もしくはCD40リガンドのフラ グメント、またはCD40リガンド、CD40を含む複合体、またはそれらのホモログと 結合する能力を評価する方法であって、該方法が以下の工程: a)計算的なまたは実験的な手段を使用して該化学物質と該CD40リガンドまたはCD 40、そのフラグメントまたは複合体との間でフィッティング演算を行い、それに よって該結合に関するデータを得る工程;および b)工程a)で得られた該データを分析し、該化学物質と該CD40リガンドまたはCD40 、 フラグメントまたは複合体との間の該結合の特徴を決定する工程、 を包含する、方法。 20.前記化学物質が、CD40とCD40Lとの間のインビボまたはインビトロ結合を 妨害し得る、請求項19に記載の方法によって同定される2000ダルトン未満の分 子量を有する化学物質。 21.前記化学物質が、CD40L上の結合部位と結合し得、該結合部位がアミノ酸L ys143、Arg203、Arg207、およびTyr145を含む、請求項19に記載の方法によっ て同定される2000ダルトン未満の分子量を有する化学物質。 22.前記化学物質が、CD40と結合し得、アミノ酸Lys143、Arg203、Arg207、お よびTyr145を含む結合部位を含む、請求項19に記載の方法によって同定される 2000ダルトン未満の分子量を有する化学物質。 23.前記CD40L結合部位が、Ile127、Ser128、Glu129、Ala130、Ser131,Thr13 5、Ser136、Ala141、Glu142、Gly144、Tyr146、Cys178、Asn180、Ser185、Gln18 6、Ala187、Pro188、Ile190、Ala191、Ser192、Ser197、Pro198、Gly199、Arg20 0、Phe201、Glu202、Ile204、Ala209、Thr211、Pro217、Cys218、Gly219、Gln22 0、Glu230、Leu231、Gln232、Asn240、Val241,Thr242、Asp243、Ser245、Val24 7、Ser248、His249、Gly250、Thr251、Gly252、およびPhe253からなる群から選 択される少なくとも30個のアミノ酸を含む、請求項21または22に記載の方法 によって同定される化学物質。 24.前記物質がCD40L上の結合部位と結合可能であり、該結合部位がアミノ酸I le127、Ser128、Glu129、Ala130、Ser131、Thr135、Ser136、Ala141、Glu142、L ys143、GIy144、Tyr145、Tyr146、Cys178、Asn180、Ser185、Gln186、Ala187、P ro188、Ile190、Ala191、Ser192、Ser197、Pro198、Gly199、Arg200、Phe201、G lu202、Arg203、Ile204、Arg207、Ala209、Thr211,Pro217、Cys218、GIy219、G ln220、Glu230、Leu231、Gln232、Asn240、Val241,Thr242、Asp243、Ser245、V al247、Ser248、His249、Gly250、Thr251、Gly252、およびPhe253を含む、請求 項22に記載の化学物質。 25.CD40リガンドの結晶化された形態の重原子誘導体。 26.請求項11に記載の結晶の重原子誘導体。 27.CD40リガンドの変異体、ホモログ、または共複合体またはそのフラグメン トの結晶形態を分子置換によって決定するための、前記CD40リガンドの構造座標 またはその一部の使用。 28.そのCD40リガンドの結合部位との結合についての情報を得るために、CD40 リガンドの結晶またはその構造座標を用いて化学物質を計算的にまたは実験的に 評価する方法。 29.前記結晶が表1に記載の構造座標を有する、請求項28に記載の方法。 30.表1に記載の座標によって表現されるCD40リガンドの結晶と実質的に同一 である結晶の構造座標の使用。 31.前記結晶が請求項11に記載の結晶である、請求項28に記載の方法。 32.CD40リガンドまたはそのフラグメントとの所望の結合を有する化学物質を 同定し、特徴付けし、または設計するための、請求項30に記載の結晶の構造座 標の使用。 33.前記同定され、特徴付けされ、または設計された化学物質の結合の特徴を 最適化する工程をさらに含む、請求項32に記載の方法。 34.CD40リガンドの結合部位におけるリガンドの配向を決定する工程をさらに 含む、請求項33に記載の方法。 35.請求項32に記載の、同定され、または設計された2000ダルトン未満の分 子量を有する化学物質。 36.化学物質とCD40リガンドとの間の結合相互作用を決定するためのCD40リガ ンド結晶の使用。 37.前記CD40リガンド結晶が請求項11に記載の結晶である、請求項36に記 載の使用。
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