JPH1150918A - 排気還流装置 - Google Patents

排気還流装置

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JPH1150918A
JPH1150918A JP9212160A JP21216097A JPH1150918A JP H1150918 A JPH1150918 A JP H1150918A JP 9212160 A JP9212160 A JP 9212160A JP 21216097 A JP21216097 A JP 21216097A JP H1150918 A JPH1150918 A JP H1150918A
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勲 千葉
Takeshi Tajiri
剛 田尻
Yoshitaka Sekine
好尊 関根
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排気還流装置が還流動作をしている状態から
不作動にする際に、排気還流弁の閉止を速やかにして排
気還流の切れをよくし黒煙を少なくする。 【解決手段】 内燃機関の排気の一部をその吸気側に還
流させる通路に設けた空気圧制御形の排気還流弁に、制
御用空気圧を供給する通路に設けた第一の電磁弁がその
電磁巻線を通電状態にしたときに制御用空気圧を大気に
連通させ、この制御用空気圧が大気圧になったときに、
排気還流弁により内燃機関の排気の一部を吸気側に還流
させる通路を遮断状態にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、内燃機関に利用す
る。本発明は、内燃機関から排出される排気の一部をそ
の内燃機関の吸気側に還流させる技術(EGR,Exhost
Gas Recirculation)の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の排気は高温であるから、排気
を吸気に還流させる排気還流弁そのものを電磁弁とする
ことは適当ではない。したがって排気を吸気管路に還流
する排気還流弁は空気圧制御形の弁とし、この空気圧制
御形の排気還流弁に供給する制御用空気圧を別の電磁弁
により制御し、この電磁弁をプログラム制御回路により
制御するように電気回路および空気回路により二段階に
構成される。このプログラム制御回路は、アクセルセン
サ出力、その内燃機関の回転センサ出力、その内燃機関
の温度センサ出力その他を入力とし、その内燃機関の燃
料供給制御弁(ラック)を制御する主制御回路と連動さ
せ、あるいはその内燃機関の制御を行う主制御回路と一
体化して設けられ、その内燃機関の燃料供給および空気
供給と関連して最適な制御を行うように構成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本願発明者らは、大型
自動車に搭載されたディーゼル機関について、排気の有
害成分を少なくするための試験改良を行ったが、車両の
走行中に、運転者がアクセルペダルを開放してその踏み
代が零である状態から、車両を加速するためにアクセル
ペダルを急に強く踏むと、その直後に排気に黒煙が発生
する現象に気付いた。これを分析すると、そのディーゼ
ル機関に装備された排気還流装置に動作遅れがあり、こ
れが急加速を行うときの黒煙発生の一つの原因であるこ
とがわかった。すなわち、排気の一部を吸気に還流させ
ている状態にあるときに、内燃機関に供給する燃料を増
大させると、吸気に含まれる酸素が不足してシリンダ内
で不完全燃焼となることがわかった。
【0004】さらにこの現象を分析すると、この動作遅
れは排気還流弁そのものの機械的動作遅れではなく、そ
の排気還流弁に制御用空気圧を送るための電磁弁の動作
遅れによるものであることがわかった。すなわち、上記
説明のように、排気還流装置の排気還流弁は、空気圧に
より制御され、その空気圧を電磁弁により制御する構成
である。そして図2に示すように、その電磁弁にはその
巻線に並列にダイオード5が接続されている。これは、
電磁巻線に発生するサージ電圧を吸収するためのもので
ある。すなわち図2で、スイッチSが導通状態から遮断
状態に切り替わると、それまで継続的に流れていた巻線
電流I1 が巻線のインダクタによりその巻線電流を継続
させようとする起電力を発生する。この起電力は巻線電
流を制御するリレー接点(図2ではスイッチS)が開放
された直後に巻線の両端子間でかなり高い電圧になる。
その高い電圧は電磁巻線およびその周辺の電気回路の絶
縁を破壊するおそれがあることから、電磁巻線の両端子
間にその起電力を吸収する方向にダイオード5を固定的
に接続しておくものである。このダイオード5の接続方
向は、電磁弁を開閉するために電磁巻線に与えられる電
圧に対して、ちょうど逆方向(電流を阻止する方向)と
なる。そして、この電磁弁の電磁巻線にスイッチSを介
して供給している電圧がなくなった直後から、このダイ
オード5に電流I2 が流れる。これによりダイオード5
を介して巻線のインダクタンスに蓄積された電気エネル
ギが、巻線の抵抗分により消費されるまで、巻線に開閉
弁を保持する方向にしだいに衰弱しながら電流I2 を流
し続けるものである。上述の動作遅れは、このダイオー
ド5に時間とともに衰弱するように流れている電流I2
が電磁弁の保持電流を下回るまで、電磁弁が復旧しない
ことにより発生していることがわかった。
【0005】このダイオード5は取り除くことができな
い。このダイオード5を取り除くと巻線電流が消滅した
直後の巻線端子間の電圧が異常に高くなってしまい、巻
線およびその周辺回路の絶縁を破壊することが考えられ
る。また、このダイオード5を介して循環する電流を早
く消滅させるには、巻線抵抗を小さくすること、ダイオ
ード5の導通抵抗を小さくすること、などが考えられる
ものの、これらは部品材料の問題であり簡単ではない。
【0006】本発明は、このような背景に行われたもの
であり、本発明は、排気還流装置が還流動作をしている
状態から、還流動作を中止して内燃機関に対する燃料供
給量を増大させた直後に、不完全燃焼により排気に発生
する黒煙を少なくすることを目的とする。本発明は、排
気還流弁の動作遅れを小さくすることを目的とする。本
発明は、排気還流弁に空気圧を供給する電磁弁の動作遅
れとは無関係に、還流状態から遮断状態への排気還流弁
の動作遅れをなくする装置を提供することを目的とす
る。本発明は、電磁弁の巻線電流が遮断された直後に巻
線のインダクタに蓄積された電気エネルギが消滅する時
間を要することがあっても、それが内燃機関を急に加速
するタイミングとは関係なくすることができる装置を提
供することを目的とする。さらに本発明は、排気還流弁
に空気圧を供給する電磁弁に故障が発生した場合にも、
排気還流が解除されずに継続するような不都合をなくす
ることができる装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、運転状態に応
じて内燃機関から排出される排気の一部を吸気側に還流
させる排気還流弁の応答性を改善して黒煙の発生を少な
くすることを特徴とする。
【0008】すなわち、本発明は、内燃機関の排気の一
部をその吸気側に還流させる通路に設けられた空気圧制
御形の排気還流弁(3)と、この排気還流弁に制御用空
気圧を供給する通路に設けられた第一の電磁弁(1)
と、この第一の電磁弁の電磁巻線に電流を供給する制御
回路(4)と、この電磁巻線に並列にかつ前記電磁巻線
に電流を供給する電圧に対して非導通となる方向に接続
されたダイオード(5)とを備えた排気還流装置におい
て、前記第一の電磁弁(1)は、その電磁巻線の通電状
態で前記制御用空気圧を大気に連通させ、この制御用空
気圧が大気圧であるとき前記排気還流弁(3)は前記還
流させる通路を遮断状態とすることを特徴とする。
【0009】前記第一の電磁弁(1)の空気圧入力側の
空気回路に第二の電磁弁(2)が挿入され、前記制御回
路(4)は前記第一の電磁弁(1)の電磁巻線に電圧を
与えても所定電流が流れないときにその空気圧入力側の
空気回路を遮断するように前記第二の電磁弁(2)を制
御する手段を含むことが望ましい。
【0010】前記排気還流弁(3)はその開度が四段階
制御形(閉が一段、開が三段)であり、前記第一の電磁
弁が2個設けられ、そのいずれもがそれぞれその電磁巻
線の通電状態で前記制御用空気圧を遮断するように接続
することができ、前記個別に設けられた第一の電磁弁の
空気圧入力側の空気回路に共通に1個の第二の電磁弁
(2)が挿入され、前記制御回路(4)は個別に設けら
れた第一の電磁弁の電磁巻線に電圧を与えてもそのいず
れか一方に所定電流が流れないときにその空気圧入力側
の空気回路を遮断するように第二の電磁弁(2)を制御
する手段を含むことができる。
【0011】制御回路(4)は、排気還流弁(3)によ
って排気の一部をその吸気側に還流させるときには、第
一の電磁弁(1)の電磁巻線への電流供給を遮断して
(従来例では導通させて)管路(21)を開放し制御用
空気圧を排気還流弁(3)に供給する。排気還流弁
(3)はこの制御用空気圧の供給により開放され、内燃
機関の排気の一部を吸気側に還流する。
【0012】また、排気還流を中止するときには、制御
回路(4)は第一の電磁弁(1)の電磁巻線に電流を供
給して(従来では遮断して)管路(21)を閉塞し排気
還流弁(3)への制御用空気圧の供給を停止する。この
制御用空気圧の供給停止により排気還流弁(3)は排気
の一部を吸気側に供給する通路を閉塞して排気還流が行
われないようにする。
【0013】本発明の特徴とするところは、このような
排気還流の状態からその排気還流を中止する状態に移行
するとき、すなわち、第一の電磁弁(1)の電磁巻線に
電流が供給されていない状態から電流を供給したときに
は、第一の電磁弁(1)は電磁巻線に電流が供給された
ままの状態で制御用空気圧を大気に連通させ、排気還流
弁(3)は、制御用空気圧が大気圧であるときに、内燃
機関からの排気を吸気側に還流させる通路を遮断状態に
するところにある。
【0014】これにより、制御回路(4)から第一の電
磁弁(1)への巻線電流がない状態から巻線電流を供給
したときと、排気還流の状態からその排気還流を中止す
る状態に移行するときとの時間ずれを小さくすることが
でき、第一の電磁弁(1)の動作遅れにともなって生じ
る黒煙発生を少なくすることができる。第一の電磁弁
(1)の巻線に電流を供給するときにも、その巻線イン
ダクタンスにエネルギを蓄積するための時間遅れがある
がこの電流供給は、車両電池から行われるものであって
その内部抵抗はダイオード5の導通方向抵抗に比べて小
さいから遮断から導通への時間遅れは、導通から遮断へ
の時間遅れに比べて小さい。
【0015】第一の電磁弁(1)の空気圧入力側の空気
回路に第二の電磁弁(2)を備えたことにより、第一の
電磁弁(1)に何らかの異常が発生して電磁巻線に電流
を供給したとき所定電流が流れないようなことがあって
も、第二の電磁弁(2)を動作させて空気圧入力側の空
気回路を遮断し、排気還流弁(3)を作用しないように
することができる。この場合には排気還流の動作は停止
するが、走行には支障がない。
【0016】排気還流弁(3)の開度を四段階に制御す
る構成とする場合には、第一の電磁弁(1A)および
(1B)が制御回路(4)の制御出力にしたがって動作
し、排気還流弁(3)は第一の電磁弁(1A)および
(1B)それぞれの電磁巻線が通電された状態で制御用
空気圧を大気に連通させて空気圧入力側の空気回路を遮
断する。
【0017】この場合も個別に設けられた第一の電磁弁
(1A)および(1B)の空気圧入力側の空気回路には
共通に1個の第二の電磁弁(2)を設けてあるので、制
御回路(4)は第一の電磁弁(1A)および(1B)の
電磁巻線に電圧を与えても、そのいずれか一方に所定電
流が流れないようなことがあれば、第二の電磁弁(2)
を制御してその空気圧入力側の空気回路を遮断し、排気
還流弁(3)が作用しないようにする。
【0018】このような本発明の構成にすることによ
り、排気還流弁に空気圧を供給する電磁弁の動作遅れと
は無関係に、還流状態から遮断状態への排気還流弁の動
作遅れを小さくし、電磁弁の巻線電流が遮断された直後
に巻線のインダクタンスに蓄積された電気エネルギが消
滅する時間を要することがあっても、それが内燃機関を
急に加速するタイミングとは関係なくすることが可能と
なり、排気還流装置が還流動作をしている状態から、還
流動作を中止して内燃機関に対する燃料供給量を増大さ
せた直後に、不完全燃焼により排気に発生する黒煙を少
なくすることができる。
【0019】さらに、排気還流弁に空気圧を供給する電
磁弁に故障が発生した場合にも、排気還流が解除されず
に継続するような不都合をなくすことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
【0021】
【実施例】次に、本発明実施例装置を図面に基づいて説
明する。
【0022】(第一実施例)図1は本発明第一実施例装
置の要部の構成を示すブロック図である。
【0023】本発明第一実施例装置は、内燃機関10の
排気の一部をその吸気側に還流させる通路に設けられた
空気圧制御形の三方弁により構成された排気還流弁3
と、この排気還流弁3に制御用空気圧を供給する通路に
設けられた第一の電磁弁1と、この第一の電磁弁1の電
磁巻線に電流を供給する制御回路4と、この電磁巻線に
並列にかつ前記電磁巻線に電流を供給する電圧に対して
非導通となる方向に接続されたダイオード5とを備えた
排気還流装置である。
【0024】ここで本発明の特徴とするところは、この
第一の電磁弁1は、その電磁巻線の通電状態で前記制御
用空気圧を大気に連通させ、この制御用空気圧が大気圧
であるとき排気還流弁3は、機関排気を機関吸気に還流
させる通路を遮断状態とするように設定されたところに
ある。
【0025】すなわち、排気還流弁3は機械弁であり、
管路18に供給されている制御用空気圧が高いときに、
排気が吸気に還流している状態にあり、管路18に供給
される制御用空気圧が大気圧になったときに、その開閉
弁に設けられた戻しバネの作用により排気と吸気との連
通を遮断するように構成されている。
【0026】本発明では、この管路18に供給する制御
用空気圧が高い状態を第一の電磁弁1の電磁巻線に電流
が流れていない状態とし、この管路18を大気圧とする
状態を第一の電磁弁1の電磁巻線が付勢されている状
態、すなわち第一の電磁弁1の電磁巻線に電流が流れて
いる状態になるように設定するところに特徴がある。こ
れは従来知られたいずれの構成でも開示されていない構
成である。
【0027】さらに、第一の電磁弁1の空気圧入力側の
空気回路に第二の電磁弁2が挿入され、制御回路4には
第一の電磁弁1の電磁巻線に電圧を与えても所定電流が
流れないときにその空気圧入力側の空気回路を遮断する
ように第二の電磁弁2を制御する手段が含まれる。
【0028】図1の二重線は空気圧の回路を示し、単線
は電気回路の結線を示す。第一の電磁弁1への空気圧の
供給はエアタンク6から減圧弁7を経由し、さらに第二
の電磁弁2を介して行われる。この第二の電磁弁2は従
来同様の構造のものが用いられる。制御回路4から電磁
巻線に電流が供給されたときにエアタンク6から排気還
流弁3に空気圧が供給され、電流の供給が遮断されたと
きに空気圧の供給が停止される。
【0029】このようにすると、問題となる排気還流の
状態からその排気還流を中止する状態に移行するタイミ
ングは、第一の電磁弁1の巻線電流がない状態から巻線
電流を供給する状態に移行するタイミングになる。図2
は本発明第一実施例装置にかかわる第一の電磁弁の動作
原理を説明する電気回路図である。この図2を参照して
説明すると、スイッチSをオフするタイミングではな
く、スイッチSをオンするタイミングをこの排気還流を
中止するタイミングとするように設定する。図2のスイ
ッチSをオフしたときには、電磁巻線のインダクタンス
によりその後にも電流が継続するが、スイッチSをオン
するときには、車両の強力な内部抵抗の低いバッテリB
から電流が供給されるから、電磁弁の動作は急速であり
動作遅れがきわめて小さい。逆に、図2のスイッチSを
オフするタイミングは、排気還流弁3が排気を吸気に連
通させるタイミングとなる。
【0030】また、制御回路4あるいは制御回路4から
電磁弁1への電気回路の配線に故障が発生すると、排気
還流弁3は排気と吸気を連通させる状態となってしま
う。この点については、第一の電磁弁1の空気供給回路
に、第二の電磁弁2を設けて、第一の電磁弁1に何らか
の異常があるときには、第二の電磁弁2を閉塞状態とし
て、排気還流弁3が作用しないように設定することとし
た。
【0031】すなわち本発明の第二の特徴は、前記第一
の電磁弁1の空気圧入力側の空気回路に第二の電磁弁2
を挿入し、制御回路4はこの第一の電磁弁1の電磁巻線
に電圧を与えても所定電流が流れないときに、その空気
圧入力側の空気回路を遮断するように第二の電磁弁2を
制御する手段を含むことにある。したがって、第一の電
磁弁1または第二の電磁弁2のいずれかに異常があれば
排気還流弁3は作用せず排気還流は行われない。
【0032】図3は本発明第一実施例装置に用いられる
第一の電磁弁の構造を示す断面図である。
【0033】第一の電磁弁1は、外周に電磁巻線11が
巻回されたコア12と、このコア12の軸心の一部に形
成された円筒孔に摺動自在に挿入されたプランジャ13
と、このプランジャ13を付勢するスプリング14と、
プランジャ13を内包し排気還流弁3および大気圧とを
管路により接続する接続部15と、電磁巻線11および
コア12を収容するヨーク16と、コア12の一方の端
面に固定されエアタンク6とを管路により接続する接続
部17とにより構成される。
【0034】コア12の内部には接続部17の空気圧供
給ポート17aに連通する空気圧通路12aが形成さ
れ、プランジャ13の内部にも移動した位置によって空
気圧通路12aとの連通または遮断を行う空気圧通路1
3aが形成される。
【0035】図4は本発明第一実施例装置に用いられる
排気還流弁の構造を示す断面図である。
【0036】第一実施例装置に用いられる排気還流弁3
は、ピストン22と、このピストン22が摺動自在に挿
入されるシリンダ23が形成された本体24と、この本
体24に内設されピストン22を付勢するスプリング2
5と、本体24内のシリンダ23の開口部を閉塞するカ
バー27とが備えられる。
【0037】本体24には、第一の電磁弁1からの管路
18を接続する空気圧供給ポート26a、排気を吸気側
に還流する排気還流入口26cおよびインテーク・マニ
ホールド21への排気還流出口26dが形成される。ピ
ストン22には傘状の開閉弁29が連結され、この開閉
弁29はピストン22の移動にともなって排気還流入口
26cの開閉を行う。
【0038】次に、このように構成された本発明第一実
施例装置の第一の電磁弁1の動作について説明する。
【0039】第一の電磁弁1は、制御回路4から電磁巻
線11への電流の供給がないときは、電磁巻線11によ
る磁界が発生しないために、プランジャ13はスプリン
グ14の付勢を受けて図3の破線で示すように接続部1
5に形成された排出ポート15aの内側端面に当接した
状態にあって、排出ポート15aは閉塞される。このと
きプランジャ13の空気圧通路13aとコア12内の空
気圧通路12aとは連通状態となる。
【0040】これにより、エアタンク6からの制御用空
気圧は、破線矢印で示すように、空気圧供給ポート17
a、コア12内の空気圧通路12aおよびプランジャ1
3内の空気圧通路13aを通り排気還流弁3側に供給さ
れる。この制御用空気圧の供給により排気還流弁3のピ
ストン室28が加圧され、図4に示すA矢印方向にピス
トン22を距離Lの位置に押し出す。このピストン22
の移動にともなって開閉弁29も2点鎖線で示すLの位
置に移動して排気還流入口26cを開放し、図1に示す
エキゾースト・マニホールド20からの内燃機関1の排
気の一部をインテーク・マニホールド21に還流する。
【0041】この排気還流の状態からその排気還流を中
止するときには、制御回路4は第一の電磁弁1の電磁巻
線に電流を供給する。電磁巻線に電流が供給されるとプ
ランジャ13がスプリング14を圧縮して図3の実線で
示すようにコア12側に吸着される。
【0042】このプランジャ13の移動により、その内
部に形成された空気圧通路13aの空気圧流入口がコア
12に形成された空気圧通路12aの出口からはずれ
て、空気圧通路13aと空気圧通路12aとの連通が遮
断され、エアタンク6から排気還流弁3への制御用空気
圧の供給は停止する。
【0043】同時に接続部15の排出ポート15aの内
側端面とプランジャ13の端面との当接状態が解除さ
れ、排出ポート15aと排気還流弁3に連通する排気還
流ポート15bとが連通し、排気還流弁3内に供給され
た制御用空気圧が排出ポート15aから大気に放出され
る。
【0044】これにより、第一の電磁弁1の電磁巻線1
1に通電が行われたときに、その通電と同時に排気還流
弁3を排気還流状態にしていた制御用空気が大気に連通
して排気を吸気側に還流させる通路を遮断し、第一の電
磁弁1の動作遅れにともなって生じる黒煙の発生を回避
する。
【0045】図5は本発明第一実施例に用いられる第一
の電磁弁による動作遅れの改善を試験した結果を説明す
る図である。これはアクセルペダルを開放してその踏み
代が零である状態から、車両を加速するためにアクセル
ペダルをアクセル開度の閾値を越えて急に強く踏まれた
ときに、排気還流弁3をオン状態からオフ状態にしたと
きの開閉弁の動作を記録したものである。
【0046】この実験結果によると、排気還流弁3をオ
ン状態からオフ状態にしたときから排気を吸気側に還流
させる通路が完全に遮断されるまでに、従来は破線で示
す時間を要したが、本発明によれば実線で示すように時
間tだけ短縮されたことがわかる。これによりその短縮
された時間分だけ排気の還流がなくなり、黒煙の発生を
抑えることができる。
【0047】(第二実施例)図6は本発明第二実施例装
置の要部の構成を示すブロック図である。
【0048】本発明第二実施例は、排気還流弁30にそ
の開度が閉じた状態を含めて四段階制御形が用いられ、
その段階を設定する電磁弁1Aおよび1Bが個別に設け
られ、そのいずれもがそれぞれその電磁巻線の通電状態
で制御用空気圧を遮断するように接続される。また、個
別に設けられた第一の電磁弁1Aおよび1Bの空気圧入
力側の空気回路に共通に1個の第二の電磁弁2が挿入さ
れ、制御回路4には第一の電磁弁1Aおよび1Bの電磁
巻線に電圧を与えてもそのいずれか一方に所定電流が流
れないときにその空気圧入力側の空気回路を遮断するよ
うに第二の電磁弁2を制御する手段が含まれる。その他
は第一実施例装置同様に構成される。
【0049】図7は本発明第二実施例装置に用いられる
排気還流弁の構造を示す断面図である。
【0050】第二実施例装置に用いられる排気還流弁3
0は、第一のピストン31と、第二のピストン32と、
第一のピストン31が摺動自在に挿入され第二のピスト
ン32がその一方の端部に固定されたシリンダ33と、
内部が円筒状に形成されシリンダ33が摺動自在に挿入
された本体34と、この本体34に内設され第一のピス
トン31、第二のピストン32およびシリンダ33を付
勢するスプリング35と、本体34の第二のピストン3
2側に固定され第一の電磁弁1Bからの空気圧管路を接
続する空気圧供給ポート36bが形成されたカバー37
とが備えられる。
【0051】本体34には、第一の電磁弁1Aからの管
路を接続する空気圧供給ポート36a、排気を吸気側に
還流する排気還流入口36cおよびインテーク・マニホ
ールド21への排気還流出口36dが形成される。第一
のピストン31には傘状の開閉弁39が連結され、この
開閉弁39は第一のピストン31の移動にともなって排
気還流入口36cの開閉を行う。
【0052】第一の電磁弁1Aおよび1Bは図3に示す
第一実施例同様に構成され、同様の動作が行われる。
【0053】次に、このように構成された第二実施例装
置の動作について説明する。
【0054】第一の電磁弁1Aおよび1Bは制御回路4
から電流の供給がないときは、エアタンク6からの制御
用空気圧を排気還流弁30に供給し排気還流を行う。ま
た、この排気還流の状態からその排気還流を中止するた
めに制御回路4から電流が供給されたときは、エアタン
ク6から排気還流弁30への制御用空気圧の供給を停止
して、排気還流弁30内の制御用空気圧を大気圧に放出
し、排気還流弁30を閉状態にして排気還流を停止す
る。
【0055】排気還流弁30は、第一の電磁弁1Aおよ
び1Bから制御用空気圧の供給がないときには、第一の
ピストン31および第二のピストン32は図7に示す位
置にあって、開閉弁39が排気還流入口36cを閉塞し
排気還流は中止された状態となる。
【0056】この状態を第一段階としたときに、空気圧
供給ポート36bに第一の電磁弁1Bから制御用空気圧
が供給されると、第二のピストン32に制御用空気圧が
付加される。第二のピストン32とシリンダ33は固定
されているので、この空気圧によりシリンダ33はB矢
印方向に距離L1移動して停止する。このとき開閉弁3
9は2点鎖線で示すL1の位置(第二段階の開度の位
置)に移動する。
【0057】第一のピストン31および第二のピストン
32が図7に示す位置にあって、空気圧供給ポート36
aに第一の電磁弁1Aから制御用空気圧が供給された場
合は、この空気圧によって第一のピストン31はB矢印
方向に距離L2移動して停止する。このとき開閉弁39
は2点鎖線で示すL2の位置(第三段階の開度の位置)
に移動し、第二段階よりも排気還流の量を大きくする。
【0058】また、第一のピストン31および第二のピ
ストン32が図7に示す位置にあって、第一の電磁弁1
Aから空気圧供給ポート36aに制御用空気圧が供給さ
れ、同時に第一の電磁弁1Bからも空気圧供給ポート3
6bに制御用空気圧が供給されると、シリンダ33がB
矢印方向に距離L1移動するとともに、第一のピストン
31が距離L2移動する。このとき開閉弁39は2点鎖
線で示すL1+L2の位置(第四段階の開度の位置)に
移動し、第三段階よりもさらに排気還流の量を大きくす
る。
【0059】開閉弁39がこの第四段階の開度の位置
(L1+L2)にあるときに、第一の電磁弁1Aから空
気圧供給ポート36aに制御用空気圧が供給された状態
で、第一の電磁弁1Bの電磁巻線11に電流が供給され
制御用空気圧が大気に放出されると、排気還流弁30の
空気圧供給ポート36bへの制御用空気圧の供給が停止
される。この空気圧供給停止によりシリンダ33はスプ
リング35の付勢を受けて距離L1だけ戻され、開閉弁
39が2点鎖線で示す第三段階の開度の位置L2に移動
し排気還流の量を小さくする。
【0060】同様に開閉弁39が第四段階の開度の位置
(L1+L2)にあるときに、第一の電磁弁1Bから空
気圧供給ポート36bに制御用空気圧が供給された状態
で、第一の電磁弁1Aの電磁巻線11に電流が供給され
て制御用空気圧が大気に放出され、排気還流弁3の空気
圧供給ポート36aへの制御用空気圧の供給が停止され
ると、スプリング35の付勢により第一のピストン31
が距離L2だけ戻され、開閉弁39が2点鎖線で示す第
二段階の開度の位置L1に移動し排気還流の量をさらに
小さくする。
【0061】制御回路4が排気還流を中止するために、
第一の電磁弁1Aおよび1Bから排気還流弁30への制
御用空気圧の供給を同時に停止すると、第一の電磁弁1
Aおよび1Bが大気圧に連通した状態になるために、ピ
ストン室38に供給されていた制御用空気圧はスプリン
グ35の付勢を受けて第一の電磁弁1Aおよび1Bを経
由して大気圧に放出され、同時に第二のピストン32に
供給されていた空気圧も同様に大気中に放出される。こ
れにより開閉弁39が排気還流入口36cを閉塞し排気
還流は停止される。
【0062】本第二実施例においても、第一の電磁弁1
Aおよび1Bは第一実施例と同様の電磁弁を用いるの
で、それぞれの電磁巻線の通電状態で制御用空気圧が遮
断され、この遮断と同時に制御用空気圧が大気中に放出
されて、電磁弁の動作遅れによる黒煙の発生を少なくす
ることができる。
【0063】また、第一実施例同様に第二の電磁弁2が
備えられているので、第一の電磁弁1Aまたは1Bのい
ずれか一方に所定電流が流れないようなことがあった場
合に、制御回路4の制御にしたがって第二の電磁弁2が
空気圧入力側の空気回路を遮断し排気還流は停止され
る。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、排
気還流弁に空気圧を供給する電磁弁の動作遅れとは無関
係に、還流状態から遮断状態への排気還流弁の動作遅れ
を少なくし、電磁弁の巻線電流が遮断された直後に巻線
のインダクタンスに蓄積された電気エネルギが消滅する
時間を要することがあっても、それが内燃機関を急に加
速するタイミングとは関係なくすることが可能となり、
排気還流装置が還流動作をしている状態から、還流動作
を中止して内燃機関に対する燃料供給量を増大させた直
後に、不完全燃焼により排気に発生する黒煙を少なくす
ることができる。
【0065】さらに、排気還流弁に空気圧を供給する電
磁弁に故障が発生した場合にも、排気還流が解除されず
に継続するような不都合をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第一実施例装置の要部の構成を示すブロ
ック図。
【図2】本発明第一実施例装置にかかわる第一の電磁弁
の動作原理を説明する図。
【図3】本発明第一実施例装置に用いられる第一の電磁
弁の構造を示す断面図。
【図4】本発明第一実施例装置に用いられる排気還流弁
の構造を示す断面図。
【図5】本発明第一実施例装置に用いられる第一の電磁
弁による動作遅れの改善を説明する図。
【図6】本発明第二実施例装置の要部の構成を示すブロ
ック図。
【図7】本発明第二実施例装置に用いられる排気還流弁
の構造を示す断面図。
【符号の説明】
1、1A、1B 第一の電磁弁 2 第二の電磁弁 3、30 排気還流弁 4 制御回路 5、5′ ダイオード 6 エアタンク 7 減圧弁 10 内燃機関 11 電磁巻線 12 コア 12a、13a 空気圧通路 13 プランジャ 14、25、35 スプリング 15、17 接続部 15a 排出ポート 15b 排気還流ポート 16 ヨーク 17a、26a、36a、36b 空気圧供給ポート 18 管路 20 エキゾースト・マニホールド 21 インテーク・マニホールド 22 ピストン 23、33 シリンダ 24、34 本体 26c、36c 排気還流入口 26d、36d 排気還流出口 27、37 カバー 28、38 ピストン室 29、39 開閉弁 31 第一のピストン 32 第二のピストン 33 シリンダ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の排気の一部をその吸気側に還
    流させる通路に設けられた空気圧制御形の排気還流弁
    (3)と、この排気還流弁に制御用空気圧を供給する通
    路に設けられた第一の電磁弁(1)と、この第一の電磁
    弁の電磁巻線に電流を供給する制御回路(4)と、この
    電磁巻線に並列にかつ前記電磁巻線に電流を供給する電
    圧に対して非導通となる方向に接続されたダイオード
    (5)とを備えた排気還流装置において、 前記第一の電磁弁(1)は、その電磁巻線の通電状態で
    前記制御用空気圧を大気に連通させ、この制御用空気圧
    が大気圧であるとき前記排気還流弁(3)は前記還流さ
    せる通路を遮断状態とする設定を特徴とする排気還流装
    置。
  2. 【請求項2】 前記第一の電磁弁(1)の空気圧入力側
    の空気回路に第二の電磁弁(2)が挿入され、前記制御
    回路(4)は前記第一の電磁弁(1)の電磁巻線に電圧
    を与えても所定電流が流れないときにその空気圧入力側
    の空気回路を遮断するように前記第二の電磁弁(2)を
    制御する手段を含む請求項1記載の排気還流装置。
  3. 【請求項3】 前記排気還流弁(3)はその開度が四段
    階制御形であり、前記第一の電磁弁が2個設けられ、そ
    のいずれもがそれぞれその電磁巻線の通電状態で前記制
    御用空気圧を遮断するように接続された請求項1記載の
    排気還流装置。
  4. 【請求項4】 前記個別に設けられた第一の電磁弁の空
    気圧入力側の空気回路に共通に1個の第二の電磁弁
    (2)が挿入され、前記制御回路(4)は前記第一の電
    磁弁(1A,1B)の電磁巻線に電圧を与えてもそのい
    ずれか一方に所定電流が流れないときにその空気圧入力
    側の空気回路を遮断するように第二の電磁弁(2)を制
    御する手段を含む請求項3記載の排気還流装置。
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