JPH11510097A - 腐食性合金鋳造用熱加圧式圧送機構の押出しピストン密封案内装置 - Google Patents

腐食性合金鋳造用熱加圧式圧送機構の押出しピストン密封案内装置

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JPH11510097A
JPH11510097A JP9507432A JP50743297A JPH11510097A JP H11510097 A JPH11510097 A JP H11510097A JP 9507432 A JP9507432 A JP 9507432A JP 50743297 A JP50743297 A JP 50743297A JP H11510097 A JPH11510097 A JP H11510097A
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Abstract

(57)【要約】 本体1内に形成され、押出しピストン3が同軸状に垂直往復運動Vで以て摺動する中央室6と、該中央室の下方に位置する押出し空洞2とが本体内に形成されて成る腐食性合金の為の熱加圧式圧送機構の押出しピストン3用密封案内装置であって、この密封案内装置は入れ子8を具備し、入れ子8は前記中央室6より小さい外径を有し、かつ前記中央室6内に収容される上下の中央位置決め要素9,7の間に介装され、前記中央位置決め要素9,7に形成される一対の上下対向環状規制面12,13によって前記中央室6及びピストン3と同軸に配置されており、上方の前記環状規制面13とこれに関連する前記中央位置決め要素9が耐圧密封化を奏する。入れ子8の外側面15が前記押出し空洞2と連通させられ、他方入れ子8の上側は湯槽と連通させられていると共に湯槽内に深さLまで沈められ、深さLは、溶融合金の変動湯面によって到達し得る最も低い高さ23から測定した値で、ピストン3の最大移動距離Cよりも長い。入れ子3の内周面21はピストン3より若干大きな直径を有する。

Description

【発明の詳細な説明】 腐食性合金鋳造用熱加圧式圧送機構の 押出しピストン密封案内装置 技術分野 本発明は、金属材の押出し成型の為の、具体的には腐食性軽合金のホットチャ ンバー式(熱加圧式)ダイガーストの為の圧送機構に於いて使用される密封装置 に関する。 本発明の背景 全体または一部が溶融合金に沈められるホットチャンバー式(熱加圧式)圧送 機構の使用は、コールドチャンバー式(冷加圧式)圧送機構の問題の大部分を解 決するが、上記合金が溶融温度で鉄材の圧送機構構成要素に対して腐食作用を奏 するので、圧送機構の構成要素が腐食により忽ちの内に朽ちるという大きな欠点 が存在する。 腐食性合金との接触に曝される部分に対して充分な寿命と信頼性を保証するこ との出来る新しい耐腐食性の素材の継続的な追究の結果、チタンやホウ素、シリ コン、カーボン、クロム及びアルミの様な各種の元素と、イットリウム、ランタ ン、スカンジウム、セシウム、サマリウム、ジルコニウム等の希土類元素との合 金の開発に至った。より強力な耐腐食性の合金の追究の目的は、ピストンやシリ ンダーの様な最も決定的に重要な構成要素が関係する限り、圧送機構の稼働期間 、即ち寿命を延長することである。ピストンやシリンダーは、溶融合金による腐 食作用を被る場合でも、シリンダー内を気密状に摺動するピストンの動作による 摩耗に対して耐久性を有することが必要である。 従来の圧送機構に於いては、熱膨張と表面腐食の両方によってピストンとシリ ンダーとの間に生ずる遊びが圧送機構の正常な働きを大きく損なってきた。実際 、シリンダー内への溶融合金の導入は通常シリンダーの側壁に形成された開口部 を経由させて行われ、該開口部はピストンによってその下方ストローク位置で閉 鎖されるが、この結果、剛性の低いピストンリングの使用はシリンダー側壁開口 部をピストンが行き交い、よってピストンリングを損なうことになるので使用不 可能である。 他の従来例、例えば、スイス特許CH−625,439、及び米国特許US− A−3,469,621に於いては、ピストンの下端が45°の角度に切り欠き形 成されるか、負荷吸収口となるように加工されていて、ピストンを完全に引き抜 くことなく、又シリンダー側壁に開口部を形成することなく、溶融合金がシリン ダー内に流れるのを許すように構成されている。けれども、ピストンはシリンダ ー内を気密状に摺動しなければならず、それ故、ピストンとシリンダーとの間の 連結誤差の問題が依然として残っている。この従来例に於いて密封化を改良する ために金属製のピストンリングを適用したとしても、該リングはかなり急速に摩 耗し、従ってわずか数千回の往復周期運動の後に交換する必要がある。更に、リ ングが存在することによって最大作用圧力に限界がある。即ち、過度の摩耗を防 ぐが、場合によっては必要とされる内部充密度の鋳物を得るには不十分である。 最大作用圧力は、密封化の問題によっても、即ち、押出しピストンが内部で摺 動するコンテナーシリンダーと、このシリンダーを内部に収容するS字状サイホ ンの支承部との間の密封化の問題によっても、かなり限定され得る。とりわけ、 この種の問題は、それらの構成要素が異なる素材からなる場合、例えばシリンダ ーが耐腐食性セラミック材から成り、サイホンが被膜スチールから成る典型的な 場合に於いて生じる。曲げ応力に敏感な上記セラミック材の脆弱さから更なる問 題が生じる。 上記した問題から従来技術の圧送機構に於いては、ピストンとシリンダーとの 間の決定的意義を有する連結の為に特別の表面仕上げが必要とされるのは明らか である。これには熱膨張、構成要素間の摩擦、接触表面の腐食、及び該接触表面 上に生じ得る酸化物の問題を考慮する必要がある。同様な問題がシリンダーとサ イホンとの間の連結領域に生じ、これらの問題全体が圧送機構の重要な上記構成 要素の寿命を縮めることを意味し、結果的に部品交換や点検かつ/又はメンテナ ンスのための機械停止との関連でコストがかかる。 発明の開示 出願人は、プランジャーピストンを具備するホットチャンバー式圧送機構に関 する米国特許No.5,385,456によって既に特許を授けられている。そこ ではシリンダーはサイホンと一体で、密封化気密接合はピストンとシリンダーと の間で行うのでなくして、サイホンの入口に設けた圧縮柔軟素材の密封手段によ って行われる。これによって上記した問題の幾つかを実質的に解決するけれども 当該圧送機構は柔軟素材が存在することによって限られた実効可能圧力および押 出し速度しか持たない。事実上、摩擦による過度の熱発生を防止するために最大 ピストン速度を制限することに加えて、ピストンの側表面に対して横断方向に柔 軟素材が過度に膨張するのを防止するために圧力を制限することが必要である。 従って、本発明の目的は、上記した作用制限を解消するのに相応しい密封案内 装置を提供することに在る。 この目的は、請求項1に記載した要件を具備する装置によって達成される。 本発明の密封案内装置の第1の本質的な利点は高い押出し圧力を可能にする高 い剛性の構成要素から成ることである。 第2の顕著な利点は構成要素間が直接接触することなく、半径方向および軸方 向の遊びを吸収し、かつ速度制限の問題を伴わず、信頼に値する流体力学的な案 内を達成できることである。 本発明に依る密封案内装置の上記した及び他の利点や特長は当技術分野の通常 の知識を有する者にとって添付図面を参照して下記の実施例の詳細な説明から明 白であろう。 図面の簡単な説明 図1は、本発明の実施例の垂直方向概略断面図である。 発明を実施するための最良の形態 図1を参照して説明すると、ホットチャンバー式ダイガーストの圧送機構は、 湯槽(図示せず)に収容された溶融合金内に沈められる本体1から成り、その底 部の本体内に押出し空洞2が形成され、その空洞2内を円筒状プランジャーピス トン3が垂直往復運動Vで摺動する。空洞2内への溶融合金の供給は、適切な開 閉手段を備える供給通路4を経由させて行われる。他方、湯口5が溶融合金を圧 力作用により矢印Sで示す鋳型(図示せず)に向けて運ぶ。 本体1の上方部に、押出し空洞2より大径かつ同軸の円筒状中央室6が形成さ れ、その内部に本発明に依る密封案内装置が収容される。底の方から見ていくと 、密封案内装置は、下側の下方中央位置決めリング7、入れ子8、上側の上方中 央位置決めリング9、圧縮スリーブ10及び締めねじナット11から成る。下方 リング7は、その外径が中央室6の外径と等しいので、中央室6の底部に於いて 接当により支承されて、中央室6内で中央に位置決めされている。尚、下方リン グ7の外径は上方リング9の外径と同一である。一方、下方と上方のリング7, 9の間に介装される入れ子8の外径は中央室6より小さいが中央位置決めリング 7,9の内径より大きい。又、下方リング7の上側と上方リングの下側に夫れ夫 れ形成されて対向する、好ましくは円錐斜面状の一対の環状規制面12,13に よって入れ子8は中央室6及びピストン3と同軸に配置されている。 入れ子8の外周面15と中央室6の内壁との間に占める環状スペース14は、 下方リング7内に形成される貫通路16を経由して、或いは下側の環状規制面1 2に於いて起こり得る漏洩によって、押出し空洞2と連通している。他方、上側 の環状規制面13は気密を維持し、更に上方リング9と中央室6との間の密封化 は例えばOリング17のような公知の手段によって確保し得る。 中央室6の、入れ子8より上方に位置する空間18は、本体1やスリーブ10 及び上方リング9を貫通するように形成した通路19を経由して、又は他の適切 な方法で湯槽と連通している。押出し空洞2内への溶融合金の供給は、ピストン 下端部が負荷吸収口を構成するように形成されているかどうかによって、ピスト ン3の一部又は全部を入れ子8から引き出すことによっても行われ得る。何れに しろ、湯槽の浮きカスがピストン3によって入れ子8内に持ち込まれるのを防止 するために、掻き落しリング20を上方リング9の上端に周設することが出来る 。ピストンの直径は入れ子8の内径より若干小さく、従って隙間22(図面では 明確化のために相当に拡大している)が入れ子8の内周面21とピストン3の側 周面との間に残る。起こり得る流体力学的アンバランスを軽減するため、軸に対 し直交する面上の溝を内周面21の中間域に設けることが出来る。 圧送機構の構成要素を概略的に説明したので、これから圧送機構の作用を説明 する。尚、P'を溶融合金の溜まり湯の露出面に作用する圧力と定義する。又、 P"をピストン3の駆動モータによって発生し得る押出し空洞2内での最大圧力 と定義する。 ピストン3が押出し空洞2に突入している間、押出し圧力Pの値は、(各構成 要素の高さの相違を無視して)P'から、P"より低いか等しいPの値に増大する 。圧送機構は容積式であるので、漏れによる損失の体積流量がピストン3によっ て生じる有効体積流量より低い場合、値PはP"と等しくなり得る(漏れによる 損出損失が低いほど起こり易い)。環状スペース14と上方空間18との間の密 封化について上記したことと関連して、漏れによる損失は隙間22を経由しての み、損失特性と均衡して生じ得る。具体的には、漏れによる損失は押出し圧力P 及び隙間22幅の増加に伴って増大する。又、漏れによる損失は母線に沿って計 測された隙間22の長さが増加するときに減少する。圧送機構の良好な稼働の実 現のために、隙間22の幅に関する好ましい妥当値を見出すことが重要である。 事実上、妥当値は、急速な押出し速度に於いて過度の摩擦を生じさせることなく 適切な遊びを許す充分な大きさの値でなければならないが、漏れによる損失を制 限してピストン3を有効に案内するに充分な小さな値でなければならない。 背景技術の説明で言及した如く耐腐食性及び耐摩擦性のセラミック材は、圧縮 ストレスの場合に好ましく作用するが、大きな曲げ応力には耐え得ない。この為 、ほぼパスカルの原理の圧力を被るピストン3はセラミック材から形成され得る 、他方、本体1は適切に被膜された金属材から形成されなければならない。更に 、セラミック材と金属材との間の熱膨張率に於ける顕著な相違、従って過度な遊 び又は干渉を引き起こす恐れのある連結の問題を考慮しなければならない。それ 故、入れ子8は、明らかにピストン3の素材と類似する素材で、熱変化に対して 隙間22の幅を変化させずに維持する近似又は同一の熱膨張率のもので、形成さ れなければならない。これによって入れ子8は引っ張り応力を被ることがない。 又、密封化を危うくする遊びの誘発や、危険な応力を生じる干渉の誘発を防ぐよ うに、中央室6内に入れ子8が収容される。 本発明に依る密封案内装置は、ピストン3及び入れ子8とは別個の他の密封部 材および案内部材を、互いに両立する熱膨張率を有する適切な金属合金で形成す ることによって、上記した欠点を解消するのを可能にしている。従って、連結が 作用熱に基づき形成される。掻き落しリング20は、採用された場合、セラミッ ク材で形成してピストン3に対して正しい遊びを維持することが可能である。 入れ子8を中央に位置決めする為の、環状規制面12,13からなるシステム は、本体1に対して入れ子8の半径方向及び軸方向の遊びを同時に調整すること によって、必要なら入れ子8を前以て負荷することによって、異なる熱膨張率を 有する素材間の連結を可能にする。これは、締めねじナット11に対する作用因 によって圧縮スリーブ10を介して上方リング9を下方向に押圧することによっ て達成される。又、締めねじナット11は、圧送機構の停止後冷却が始まる前に 密封案内装置を緩めるのを可能にし、熱収縮によって起こる得る損害を防止する ことが出来る。 溶融合金の鋳型への供給は、実質的に3つの過程で行われる。鋳型から空気を 排出する最初の過程の間、ピストン3はゆっくりと下げられ、押出し空洞内にP 'に近い圧力Pを発生させる。鋳型充填の中間過程の間、ピストン3は極めて急 速に下げられ、極めて短時間に高い圧力Pを発生させる。固化中の鋳物の収縮の 最 終過程の間、圧力は極めて高かまり、そのまま維持されるが、しかしピストン3 は、収縮および漏洩の若干の体積流量により許容される速度に応じてゆっくりと 下がる。 押出し空洞2内の圧力、並びに環状スペース14に於ける圧力が或る値Pに達 したとき、入れ子の外周面15は、図式Kによって示す如く母線沿いに上記圧力 Pを被る。他方、内周面21は、図式Dによって例示する如く母線沿いに上に行 くにつれ、押出し空洞2内に於ける値Pから環状スペース18内に於ける値P' に減少する圧力を被る。内周面21沿いの圧力の変化の正確な法則は隙間22の 形状に依存する。従って、入れ子8の側表面に作用する圧力は長軸方向に向かう 合力を有し、その値は図式Kと図式Dとの間の差異から得ることができる。 更に、入れ子8は、その下側に対して圧力P>P'による軸方向圧縮力が作用 し、上側に対して環状規制面13の対応反力が作用することに留意されるべきで ある。その様な圧力Pの押圧力が上方リング9の膨張を引き起こし、この結果、 中央室6の包囲壁に対して耐圧密封化する。 ピストン3及び入れ子8は類似の特性を備える素材から形成されているので、 母線沿いに増加する向心性圧力の効果は、ピストン3に作用する減少圧によって 入れ子8がピストン3よりも多く縮小し、従って隙間22の幅の減少に至る。入 れ子8の適切なサイズ化によって、鋳造されるべき合金の特性に応じて隙間22 の幅の軸方向の増加を形成することが出来、従って押出し速度を高めることが出 来、また漏れによる損出を低下させることが出来る。詳しくは、入れ子8は、応 力がない時、空間18に向かって増加する内径を有し、入れ子が応力を被った状 態のときは最終過程の間、円筒状内周面21を実現できる。実際、洩れの最大体 積流量は最終過程で、この過程の長期の時間と高い圧力との組み合わせにより起 こる。他方、先行する2つの過程に於いては(第1過程での)圧力や(第2過程 での)時間が極めて少ないので、体積流量は無視し得る。 上記のことは、ピストン3が実質的に円筒状のままであると仮定した場合、妥 当する。従って、ピストンの垂直方向の往復運動の間、母線沿いの温度変化がピ ストンの作用部に於ける、即ち入れ子8内部の密封化を奏する部分に於ける直径 を著しく相違せしめることになるのを防止することが必要である。この為に、掻 き落しリング20(採用された場合)又は入れ子の上端は、ピストンの最大移動 距離Cよりも長い距離の深さLまで溶融合金内に沈められてる。深さLは、溶融 合金の変動湯面のうち最も低い露出面23から測定されている。それ故、ピスト ン3の作用部は、ピストンが最大移動した場合でさえ湯の中にずっと沈められた ままであるので、湯の温度に常に置かれ、従って、円筒状のままである。 本発明に依る密封案内装置の上記の図示した実施例は明らかにいろいろな変形 の余地のある単なる一例に過ぎない。とりわけ、入れ子8の内周面の変化の法則 は事例の特定要件に応じて設定され得る。又、同じことが環状規制面12,13 の角度に関しても当て嵌まる。更に入れ子8は環状規制面位置より上下方向に越 えて延出することが出来る。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1997年6月23日 【補正内容】 明細書 腐食性合金鋳造用熱加圧式圧送機構の 押出しピストン密封案内装置 技術分野 本発明は、金属材の押出し成型の為の、具体的には腐食性軽合金のホットチャ ンバー式(熱加圧式)ダイガーストの為の圧送機構に於いて使用される密封装置 に関する。 本発明の背景 全体または一部が溶融合金に沈められるホットチャンバー式(熱加圧式)圧送 機構の使用は、コールドチャンバー式(冷加圧式)圧送機構の問題の大部分を解 決するが、上記合金が溶融温度で鉄材の圧送機構構成要素に対して腐食作用を奏 するので、圧送機構の構成要素が腐食により忽ちの内に朽ちるという大きな欠点 が存在する。 1940年代迄に遡る伝統的なホットチャンバー式圧送機構の一例がドイツ特 許公報DE−C−745,583に開示され、それはS字状管の平坦上部に接当 するシリンダーに対して押出しピストンを整列させるための改良構成に関する。 この様な伝統的な圧送機構は高い押出し圧力を許さず、腐食性合金に適していな い。 腐食性合金との接触に曝される部分に対して充分な寿命と信頼性を保証するこ との出来る新しい耐腐食性の素材の継続的な追究の結果、チタンやホウ素、シリ コン、カーボン、クロム及びアルミの様な各種の元素と、イットリウム、ランタ ン、スカンジウム、セシウム、サマリウム、ジルコニウム等の希土類元素との合 金の開発に至った。より強力な耐腐食性の合金の追究の目的は、ピストンやシリ ンダーの様な最も決定的に重要な構成要素が関係する限り、圧送機構の稼働期間 、即ち寿命を延長することである。ピストンやシリンダーは、溶融合金による腐 食作用を被る場合でも、シリンダー内を気密状に摺動するピストンの動作による 摩耗に対して耐久性を有することが必要である。 従来の圧送機構に於いては、熱膨張と表面腐食の両方によってピストンとシリ ンダーとの間に生ずる遊びが圧送機構の正常な働きを大きく損なってきた。実際 、シリンダー内への溶融合金の導入は通常シリンダーの側壁に形成された開口部 を経由させて行われ、該開口部はピストンによってその下方ストローク位置で閉 鎖されるが、この結果、剛性の低いピストンリングの使用はシリンダー側壁開口 部をピストンが行き交い、よってピストンリングを損なうことになるので使用不 可能である。フランス特許公開公報FR−A−1,178,540には、腐食と摩 耗を被る構成要素の交換が容易、迅速かつ経済的である圧送機構の例が開示され ている。しかしながら、その圧送機構は、今日使用されているタイプの金属素材 に対して腐食作用をもたらさない、かつ弾性のピストンリングの使用を許す非腐 食性マグネシウムの鋳造の為に構成されたものである。 他の従来例、例えば、スイス特許CH−625,439、米国特許US−A− 3,467,171及びUS−A−3,469,621に於いては、ピストンの下端 が45°の角度に切り欠き形成されるか、負荷吸収口となるように加工されてい て、ピストンを完全に引き抜くことなく、又シリンダー側壁に開口部を形成する ことなく、溶融合金がシリンダー内に流れるのを許すように構成されている。け れども、ピストンはシリンダー内を気密状に摺動しなければならず、それ故、ピ ストンとシリンダーとの間の連結誤差の問題が依然として残っている。この従来 例に於いて密封化を改良するために金属製のピストンリングを適用したとしても 、該リングはかなり急速に摩耗し、従ってわずか数千回の往復周期運動の後に交 換する必要がある。更に、リングが存在することによって最大作用圧力に限界が ある。即ち、過度の摩耗を防ぐが、場合によっては必要とされる内部充密度の鋳 物を得るには不十分である。 最大作用圧力は、密封化の問題によっても、即ち、押出しピストンが内部で摺 動するコンテナーシリンダーと、このシリンダーを内部に収容するS字状サイホ 請求の範囲 1.湯槽に溜められた腐食性溶融合金内へ沈められる本体1と;本体1内に形成 され、押出しピストン3が同軸状に垂直往復運動Vで以て摺動する中央室6と、 該中央室の下方に位置する押出し空洞2と;前記中央室6の上方部分が適切な通 路19を経由して湯槽と連通し、前記押出し空洞2が適切な通路4,5を経由し て湯槽および鋳型と連通させられていること;及び前記中央室6の上方部分から 前記押出し空洞2に亘って延出する前記ピストン3に対する密封案内手段;から 成る腐食性合金の為の熱加圧式押出し装置であって、 前記密封案内手段は入れ子8を具備し、該入れ子は前記中央室6より小さい外 径を有し、かつ前記中央室6内に収容される上下の中央位置決め要素9,7の間 に介装されいること;前記入れ子8は前記中央位置決め要素9,7に形成される 一対の上下対向環状規制面12,13によって前記中央室6と同軸に配置されて いること;上方の前記環状規制面13並びに上方の前記中央位置決め要素9は、 入れ子8の上側と中央室6の側壁に対して耐圧密封化を奏すること;下方の前記 中央位置決め要素7中に形成された通路16を経由して入れ子8の外側面15が 前記押出し空洞2と連通させられていること;入れ子8の前記上側は湯槽内に深 さLまで沈められ、深さLは、溶融合金の変動湯面の到達し得る最も低い高さ2 3から測定した値で、ピストン3の最大移動距離Cよりも長いこと;及び入れ子 3の内周面21はピストン3より若干大きな直径を有すること;から成ることに よって特徴づけられる腐食性合金の為の熱加圧式押出し装置。 2.前記中央位置決め要素は、前記中央室6と等しい外径と、前記入れ子8の外 径より小さい内径とを有する下方リング7及び上方リング9から成ることによっ て特徴づけられる請求項1の熱加圧式押し出し装置。 3.一対の対向する前記環状規制面12,13の内一方または両方が斜面状に形 成されていることによって特徴づけられる請求項1又は2の熱加圧式押し出し装 置。 4.入れ子8の内周面21は、応力がない場合、入れ子の上方に向かって直径が 増大する円錐斜面状であることによって特徴づけられる請求項1乃至3の熱加圧 式押し出し装置。 5.入れ子8の内周面21の中間域には、軸に対し直交する面上の溝が設けられ ていることによって特徴づけられる請求項1乃至4の熱加圧式押し出し装置。 6.入れ子8の上端近くに配置される少なくとも1つの掻き落しリング20を具 備してなることによって特徴づけられる請求項1乃至5の熱加圧式押し出し装置 。 7.前記入れ子8、前記ピストン3及び前記掻き落しリング20はセラミック材 から成ることによって特徴づけられる請求項6の熱加圧式押し出し装置。 8.締め具要素10,11を具備し、前記本体1、前記中央位置決め要素7,9及 び前記締め具要素10,11は、耐腐食性素材によって被覆された金属性合金か ら成ることによって特徴づけられる請求項1乃至7の熱加圧式押し出し装置。 9.上方中央位置決め要素9に接当すると共に、締めねじナット11によって締 め付けられるスリーブ10から成る締め具要素を具備して成ることによって特徴 づけられる請求項1乃至8の熱加圧式押し出し装置。
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Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.湯槽に溜められた腐食性溶融合金内へ沈められる本体1と;本体1内に形成 され、押出しピストン3が垂直往復運動Vで以て摺動する中央室6と、該中央室 の下方に位置する押出し空洞2と;前記押出し空洞2が適切な通路4,5を経由 して湯槽および鋳型と連通させられていること;から成る腐食性合金鋳造用熱加 圧式圧送機構の押出しピストン密封案内装置であって、 前記密封案内装置は入れ子8を具備し、該入れ子8は前記中央室6より小さい 外径を有し、かつ前記中央室6内に収容される複数の中央位置決め要素9,7の 間に介装され、前記中央位置決め要素9,7に形成される一対の上下対向環状規 制面12,13によって前記中央室6及びピストン3と同軸に配置されており、 上方の前記環状規制面13とこれに関連する前記中央位置決め要素9が耐圧密封 化を奏すること;入れ子8の外側面15が前記押出し空洞2と連通させられ、他 方入れ子8の上側は湯槽と連通させられていると共に湯槽内に深さLまで沈めら れ、深さLは、溶融合金の変動湯面によって到達し得る最も低い高さ23から測 定した値で、ピストン3の最大移動距離Cよりも長いこと;入れ子3の内周面2 1はピストン3より若干大きな直径を有すること;から成ることによって特徴づ けられる腐食性合金鋳造用熱加圧式圧送機構の押出しピストン密封案内装置。 2.前記中央位置決め要素は、前記中央室6と等しい外径と、前記入れ子8の外 径より小さい内径とを有する下方リング7及び上方リング9から成ることによっ て特徴づけられる請求項1の押出しピストン密封案内装置。 3.一対の対向する前記環状規制面12,13の内一方または両方が斜面状に形 成されていることによって特徴づけられる請求項1または2の押出しピストン密 封案内装置。 4.入れ子8の内周面21は、応力がない場合、入れ子の上方に向かって直径が 増大する円錐斜面状であることによって特徴づけられる請求項1乃至3の押出し ピストン密封案内装置。 5.入れ子8の内周面21の中間域には、軸に対し直交する面上の溝が設けられ ていることによって特徴づけられる請求項1乃至4の押出しピストン密封案内装 置。 6.入れ子8の上端近くに配置される少なくとも1つの掻き落しリング20を具 備してなることによって特徴づけられる請求項1乃至5の押出しピストン密封案 内装置。 7.前記入れ子8、前記ピストン3及び前記掻き落しリング20はセラミック材 から成ることによって特徴づけられる請求項6の押出しピストン密封案内装置。 8.締め具要素10,11を具備し、前記本体1、前記中央位置決め要素7,9及 び前記締め具要素10,11は、耐腐食性素材によって被覆された金属性合金か ら成ることによって特徴づけられる請求項1乃至7の押出しピストン密封案内装 置。 9.上方中央位置決め要素9に接当すると共に、締めねじナット11によって締 め付けられるスリーブ10から成る締め具要素を具備して成ることによって特徴 づけられる請求項1乃至8の押出しピストン密封案内装置。
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