JPH1151145A - 側蓋式ボールねじ装置 - Google Patents

側蓋式ボールねじ装置

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JPH1151145A
JPH1151145A JP20660097A JP20660097A JPH1151145A JP H1151145 A JPH1151145 A JP H1151145A JP 20660097 A JP20660097 A JP 20660097A JP 20660097 A JP20660097 A JP 20660097A JP H1151145 A JPH1151145 A JP H1151145A
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load
rolling groove
nut member
groove
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Shigeru Ebina
茂 海老名
Ryuji Takeda
竜治 武田
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    • F16H25/2233Screw mechanisms with balls, rollers, or similar members between the co-operating parts; Elements essential to the use of such members with balls with cages or means to hold the balls in position
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 負荷領域と無負荷領域との間で行なわれるボ
ールの授受を円滑にし、ボールの円滑な循環運動を達成
できる側蓋式ボールねじ装置を提供する。 【解決手段】 外周面に螺旋状のボール転走溝を有する
ねじ軸と、内周面に上記ねじ軸のボール転走溝と相対向
する螺旋状の負荷転走溝を有すると共に無負荷ボール通
路を有するナット部材と、このナット部材の両端に取り
付けられ、上記負荷転走溝と無負荷ボール通路とを連通
連結してボールの無限軌道を形成する方向転換路を有す
る一対の側蓋と、上記無限軌道内を転走する多数のボー
ルとボールを整列状態にかつ回転自在に保持する連結体
とを備えた側蓋式ボールねじ装置において、上記方向転
換路と無負荷ボール通路とが形成する無負荷領域には上
記連結体を案内する案内溝条を形成し、上記各方向転換
路の負荷転走溝側にはボールの進行方向に沿って上記連
結体を案内する誘導部を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ねじ軸とナット
部材とを多数のボールを介して螺合させて構成され、工
作機械や工業用ロボット等のスライド部においてモータ
ー等の回転運動を直線運動に変換して伝達するボールね
じ装置に係り、特にナット部材の両端にボールを循環さ
せるための方向転換路を有する側蓋が取り付けられた構
造を有する側蓋式ボールねじ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ボールねじ装置は、外周面に螺
旋状のボール転走溝を有するねじ軸と、内周面に上記ボ
ール転走溝と相対向し、かつ、このボール転走溝と同じ
リード角の螺旋状の負荷転走溝を有するナット部材と、
これら負荷転走溝とボール転走溝との間に介装されて荷
重を負荷しながら転走する多数のボールとで構成されて
おり、そして、上記多数のボールを循環させるためにボ
ールの無限軌道が構成されている。
【0003】このボールの無限軌道を構成する方法につ
いては、従来より幾つかの方法が知られており、例え
ば、図18及び図19に示すように、ねじ軸aのボール
転走溝bとナット部材cの負荷転走溝dとが形成する負
荷領域の始端と終端との間に、両端部にボール転走溝b
内まで突出して負荷領域のボール転走溝b内を転走して
くるボールeをすくい上げ、あるいは、この負荷領域の
ボール転走溝b内にボールeを送り込む舌片gを備えた
ボールチューブfを架け渡し、負荷領域の終端を出たボ
ールeをこのボールチューブfを介して再び負荷領域の
始端に循環させるボールチューブ方式(実開昭49−6
4672号公報)や、図20〜図22に示すように、ナ
ット部材cにはその外周中実部の軸方向に沿ってボール
戻し孔hを穿設し、このナット部材cの両端には間座i
を介在させて側蓋kを取り付け、これら各側蓋kと間座
iとにより、ねじ軸aのボール転走溝bとナット部材c
の負荷転走溝dとが形成する負荷領域の終端から出てく
るボールeの進行方向を傾け、これによってこの負荷領
域の終端を出たボールeをねじ軸aの外径円筒面上まで
誘導し、その後このボールeを上記ナット部材cのボー
ル戻し孔hまで案内する方向転換路jを形成してボール
eの無限軌道を構成した側蓋方式(米国特許第4,14
8,226号公報)等が知られている。
【0004】しかしながら、これらいずれの方式も、ボ
ールeがその無限軌道の負荷領域の終端から無負荷領域
に移行する際に、ボールチューブfの舌片gや負荷領域
の終端におけるボールeの進行方向、すなわち負荷転走
溝dのリード角に沿った接線方向から傾いた方向転換路
jの側壁に衝突し、これによって転走するボールeが無
負荷領域を形成するボールチューブfや方向転換路j内
にすくい上げられ、再び負荷領域の始端に循環されるよ
うになっている。
【0005】このため、これら従来のボールねじ装置に
おいては、ボールの無限軌道を構成する方式の如何にか
かわらず、負荷領域を転走するボールを無負荷領域にす
くい上げ、あるいは、この無負荷領域にあるボールを負
荷領域に送り込む際に、転走するボールの進行方向を変
えるための手段が必要になり、このために必然的にボー
ルの円滑な循環運動が損なわれ、結果としてボールねじ
装置の均一で安定した回転運動が損なわれたり、寿命が
短くなり、また、騒音が発生する原因になっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、この問題を根本的に解決できる手段について鋭意検
討した結果、多数のボールを整列状態にかつ転動可能に
保持する機能を有する可撓性の連結体を用いてボール連
結体を構成し、このボール連結体をボールの無限軌道内
に組み込み、この無限軌道の負荷領域では各ボールで連
結体を移動せしめると共にその無負荷領域ではこの無負
荷領域を移動する連結体で各ボールを案内して移動せし
め、無負荷領域の両端に形成された各方向転換路にはそ
の負荷領域側にボールの進行方向に連結体を案内する誘
導部を形成することにより、無限軌道の負荷領域と無負
荷領域との間で行なわれるボールの授受を円滑にし、こ
れによってボールの円滑な循環運動を達成できることを
見出し、本発明を完成させた。
【0007】従って、本発明の目的は、無限軌道の負荷
領域と無負荷領域との間で行なわれるボールの授受を円
滑にし、これによってボールの円滑な循環運動を達成で
きる側蓋式ボールねじ装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、外
周面に螺旋状のボール転走溝を有するねじ軸と、内周面
に上記ねじ軸のボール転走溝と相対向する螺旋状の負荷
転走溝を有すると共に無負荷ボール通路を有するナット
部材と、このナット部材の両端に取り付けられ、上記負
荷転走溝と無負荷ボール通路とを連通連結してボールの
無限軌道を形成する方向転換路を有する一対の側蓋と、
上記無限軌道内を転走する多数のボールとこれらのボー
ルを整列状態に連結しかつ回転自在に保持する連結体と
で形成されたボール連結体とを備えた側蓋式ボールねじ
装置において、上記方向転換路と無負荷ボール通路とが
形成する無限軌道の無負荷領域には上記連結体を案内す
る案内溝条を形成し、上記負荷転走溝からなる無限軌道
の負荷領域では各ボールで連結体を移動せしめると共に
上記無負荷領域では上記連結体で各ボールを案内して移
動せしめ、上記各方向転換路の少なくとも負荷転走溝側
にはこの負荷転走溝を移動するボールの進行方向に沿っ
て上記連結体を案内する誘導部を形成した側蓋式ボール
ねじ装置である。
【0009】そして、特に、ボール連結体の連結体は、
各ボール間に介装される介装部とこれら介装部の間を連
通連結する連結部とで構成されており、その連結部が上
記案内溝条に摺動可能に嵌合して案内され、また、各方
向転換路の誘導部では負荷転走溝を転走するボールの進
行方向、すなわち負荷転走溝又はボール転走溝のリード
角に沿ってその接線方向に案内されるように構成された
側蓋式ボールねじ装置である。
【0010】本発明において、上記ねじ軸の外周面に形
成されるボール転走溝については、その断面形状が略々
半円のボール転走面を有する、いわゆるサーキュラー状
に形成されても、また、2つの略々1/4円の円弧状ボ
ール転走面が交わった、いわゆるゴシックアーチ状に形
成されもよく、そして、その数も1条であっても2条以
上の複数条であってもよい。
【0011】また、多数のボールを介して上記ねじ軸に
螺合するナット部材については、その内周面に上記ねじ
軸のボール転走溝と相対向する螺旋状の負荷転走溝を有
し、かつ、この負荷転走溝の一端から他端へボールを循
環させるための無負荷ボール通路を有するものであれば
よい。
【0012】ここで、上記負荷転走溝についても、上記
ねじ軸のボール転走溝と同様に、その断面形状が略々半
円のボール転走面を有する、いわゆるソーキュラー状に
形成されても、また、2つの略々1/4円の円弧状ボー
ル転走面が交わった、いわゆるゴシックアーチ状に形成
されていてもよく、そして、その数もボール転走溝の数
に対応して1条であっても2条以上の複数条であっても
よい。
【0013】また、このナット部材に形成される無負荷
ボール通路については、ナット部材の外周中実部にその
軸方向に沿って真っ直ぐなボール戻し孔を穿設してもよ
いほか、例えば、この外周中実部に平らなプレート取付
面を形成し、このプレート取付面とこのプレート取付面
に取り付けられるガイドプレートとにそれぞれ無負荷ボ
ール溝を形成し、ガイドプレートをプレート取付面に取
り付けた際にこれらの無負荷ボール溝が互いに相対面し
て所定の無負荷ボール通路を形成するようにしてもよ
い。
【0014】本発明において、各側蓋の方向転換路に
は、その負荷転走溝側始端から無負荷ボール通路側終端
にかけて、負荷転走溝側始端における案内溝条の位置が
互いに対称になり、かつ、無負荷ボール通路側終端にお
ける案内溝条の位置が互いに同じになるように、捩れ及
び/又は曲げが与えられ、これによってナット部材には
その外周中実部にその軸方向に沿って真っ直ぐなボール
戻し孔からなる無負荷ボール通路を容易に穿設すること
ができる。
【0015】ここで、このような方向転換路を有する各
側蓋を形成する手段としては、特に限定されるものでは
ないが、例えば、各側蓋を、ナット部材の負荷転走溝と
無負荷ボール通路との間を連通連結する方向転換路を有
するリターンピースとこのリターンピースを収容する凹
部を有すると共にナット部材の両端に固定される蓋本体
とで構成し、上記リターンピースをその方向転換路の中
心線に沿って二分割した第1及び第2のピース片で構成
する方法が挙げられる。
【0016】なお、リターンピースに形成される方向転
換路は、その全てがこのリターンピースに形成されてい
てもよく、また、その負荷転走溝側の方向転換路の一部
を蓋本体側に形成してリターンピース側の一部の方向転
換路と円滑に連続するように形成してもよいが、蓋本体
側に方向転換路の一部を形成する際にはこの蓋本体側に
誘導部の一部又は全部を配置し、リターンピース側で方
向転換路の捩れ及び/又は曲げの処理を行なうのがよ
い。また、上記リターンピースをその方向転換路の中心
線に沿って二分割する方法についても、特に限定される
ものではなく、加工性や部品の共通化等を考慮して決定
する。
【0017】また、上記各側蓋とナット部材とには、各
側蓋側に形成される方向転換路とナット部材側に形成さ
れる負荷転走溝及び無負荷ボール通路との間の位置決め
を正確にし、かつ、容易にするために、好ましくは位置
決め用のボスとこのボスが嵌合する凹部とを形成するの
がよく、より好ましくは、第1及び第2のピース片に二
分割されたリターンピースとこのリターンピースを収容
する蓋本体とで側蓋を構成し、リターンピースの第1及
び第2のピース片には二分割された方向転換路に対応し
てナット部材側に突出する断面半円形状の突片を突設
し、これら第1及び第2のピース片に設けた一対の突片
で側蓋の位置決め用ボスを構成し、また、ナット部材側
にこの位置決め用ボスが嵌合する凹部を形成するのがよ
い。このように位置決め用ボスとこのボスが嵌合する凹
部を形成することにより、案内溝条について捩れ及び/
又は曲げが与えられた各側蓋の方向転換路について、そ
の負荷転走溝側及び無負荷ボール通路側におけるナット
部材の負荷転走溝及び無負荷ボール通路との間の位置決
めを正確に行なうことができ、これによってボール連結
体の連結体の円滑な摺動性を確保することができる。
【0018】更に、ボールの無限軌道内に組み込まれる
ボール連結体については、各ボールが互いに衝突しない
ように連結体で各ボールを鎖状に連結し、かつ、無限軌
道の負荷領域ではこの負荷領域を転走する各ボールで連
結体を移動せしめると共に無負荷領域ではこの無負荷領
域を移動する連結体で各ボールを案内して移動せしめる
ことができるように、少なくとも連結体が各ボールを脱
落しないように、かつ、転動可能に保持している必要が
あり、そのために連結体は各ボール間に介装される介装
部とこれら介装部の間を連通連結する連結部とで構成さ
れる。
【0019】そして、このボール連結体は、両端部を有
する連結体で形成された1本又は複数本の有端ボール連
結体としてボールの無限軌道内に組み込まれてもよいほ
か、無端の連結体を有する1本の無端ボール連結体とし
てボールの無限軌道内に組み込まれてもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に示す実施例に基
づいて、本発明の実施の形態を説明する。
【0021】図1及び図2に本発明の側蓋式ボールねじ
装置が示されている。このボールねじ装置は、基本的に
は、外周面に2条の螺旋状のボール転走溝5を有するね
じ軸1と、中央に上記ねじ軸1の貫通孔を有する円筒状
に形成され、その内周面には上記ボール転走溝5と相対
向する2条の螺旋状の負荷転走溝6を有すると共にその
外周中実部の互いに相対する位置には軸方向に沿ってこ
の負荷転走溝6の一端から他端へボール9を循環させる
ための2条のボール戻し孔(無負荷ボール通路)7を有
するナット部材2と、このナット部材2の両端に取り付
けられ、上記ナット部材2の負荷転走溝6とボール戻し
孔7との間を連通連結して無限軌道を形成する2条の方
向転換路8を有する一対の側蓋3と、ナット部材2の1
条の負荷転走溝6(負荷領域)と、ナット部材2の1条
のボール戻し孔7(無負荷領域)と、一対の側蓋3にそ
れぞれ形成された各1条(合計2条)の方向転換路8
(無負荷領域)とで形成される合計2条の無限軌道内を
それぞれ転走する2本の有端ボール連結体4とで構成さ
れており、この各有端ボール連結体4は多数のボール9
とこれらのボール9を互いに鎖状に連結すると共に合成
樹脂で形成されて両端部を有する可撓性の連結体10と
で形成されている。なお、図2において、有端ボール連
結体4は、その連結体10の捩れが理解され易くなるよ
うに、模式的に描かれている。
【0022】この実施例において、上記各有端ボール連
結体4は、図3及び図4に示すように、その連結体10
が各ボール9間に介装される円盤状の介装部11とこれ
らの介装部11の間を各ボール9の球面に沿ってこれら
各ボール9と当接するように帯状に形成され、かつ、各
ボール9の上下左右に互いに90°の等間隔に配設され
た4本のベルト部(連結部)12とで形成されており、
全体的に観察した場合に上記介装部11の部分が最も小
さく括られた形状をなしており、ベルト部12で各ボー
ル9を鎖状に連結すると共に、上記介装部11で各ボー
ル9が互いに接触するのを防止し、また、これら介装部
11とベルト部12とで各ボール9が連結体10から脱
落するのを防止するようになっている。
【0023】この有端ボール連結体4は、各ボール9を
中子として金型内に配列し、この金型内に溶融合成樹脂
を射出してインサート成形を行い、次いで金型から離型
したのち、成形された有端ボール連結体4を鉱油系潤滑
油中に浸漬し、成形された連結体10を膨潤させて各ボ
ール9とこの連結体10との間に隙間を形成せしめ、こ
れによって各ボール9が連結体10に保持された状態で
自由に回転できるようにされている。
【0024】そして、この有端ボール連結体4は、連結
体10の介装部11において最も小さく括られた形状を
なしているので、この介装部11において何れの方向に
も屈曲させることが可能であり、例えば図4において、
互いに隣接する2本のベルト部12の間の方向に屈曲さ
せて曲げることができるだけでなく、ベルト部12が存
在する方向にも屈曲させることができ、また、捩れを与
えてもこれに追従して無理なく変形でき、更に、これら
捩れや曲げを与えても各ボール9を脱落しないように確
実に保持することができる。
【0025】この実施例において、上記ねじ軸1には、
そのボール転走溝5の最深部に沿って上記有端ボール連
結体4を構成する連結体10のベルト部12を摺動可能
に収容する逃げ溝5aが形成されている(図15(a)
〜(e)参照)。
【0026】また、上記ナット部材2は、図5及び図6
に示すように、その外周面には該ナット部材2をテーブ
ル等の可動体に固定するためのフランジ部13が突設さ
れており、そして、ねじ軸1のボール転走溝5と相対向
する螺旋状の負荷転走溝6は、2つのボール転走面が交
わったゴシックアーチ状に形成され、かかる溝の最深部
には上記有端ボール連結体1のベルト部12を摺動可能
に収容する逃げ溝14が形成されており、また、ボール
戻し孔7には、上記有端ボール連結体1の4本のベルト
部12が摺動可能に嵌合してその連結体10を案内する
案内溝条15が形成されている。なお、図5において、
符号16はフランジ部13に開設されたボルト取付孔で
あり、また、符号17は上記側蓋3を取り付けるための
取付ねじが螺合するタップ孔である。
【0027】次に、上記ナット部材2の両端に取り付け
られる側蓋3は、図7〜図9に示すように、中央部にナ
ット部材2の貫通孔に対応する貫通孔を有するドーナツ
型に形成されており、ナット部材2の負荷転走溝6とボ
ール戻し孔7との間を連通連結する方向転換路8の大部
分を有する一対のリターンピース18とこれらのリター
ンピース18を収容する略扇形状の凹部19及び方向転
換路8の負荷転走溝6側の一部を有すると共にナット部
材2の両端に固定される蓋本体20とで構成されてお
り、また、上記各リターンピース18は、その方向転換
路8の中心線に沿ってこの方向転換路8を二分割するよ
うに分割された第1及び第2のピース片21a、21b
で構成されている。
【0028】そして、上記各リターンピース18の方向
転換路8には、ナット部材2の負荷転走溝6側にこの負
荷転走溝6のリード角に沿ってその接線方向に直線的に
連続する領域として誘導部8cが形成されており、ナッ
ト部材2の負荷転走溝6が形成する負荷領域を脱出した
ボール9を保持する連結体10はこの誘導部8cで負荷
転走溝6のリード角に沿ってその接線方向に略直線的に
案内され、これによって各ボール9は、この誘導部8c
において、負荷転走溝6を転走するボール9の進行方向
に沿ってそのまま案内される。
【0029】この実施例において、上記方向転換路8の
誘導部8cの一部は蓋本体20側に形成され、リターン
ピース18側に形成された誘導部8cの残りの部分と連
続している。また、この方向転換路8の捩れ及び曲げの
処理はリターンピース18側で行なわれており、この捩
れ及び曲げの処理により、一対の側蓋4の方向転換路8
は、その負荷転走溝6側始端からボール戻し孔7側終端
にかけて、負荷転走溝6側始端における案内溝条15の
位置が対称になり、かつ、ボール戻し孔7側終端におけ
る案内溝条15の位置が同じになるようになっている。
【0030】この実施例において、上記リターンピース
18を構成する第1及び第2のピース片21a、21b
は、図9〜図11に示すように、互いに重ね合わせた状
態で蓋本体20の凹部19内に嵌合するようになってお
り、そして、各ピース片21a、21bは、真鍮等の金
属の切削加工で形成されており、その各接合面には方向
転換路8をその互いに相対向する案内溝条15に沿って
二分割した断面略々半円状の凹条溝8a、8bがそれぞ
れ形成されており、また、これら各凹条溝8a、8bに
はそれぞれその両側縁に沿って二分割された案内溝条1
5a、15bが形成されており、これら第1及び第2の
ピース片21a、21bをその接合面で重ね合わせる
と、リターンピース18の方向転換路8が完成するよう
になっている。
【0031】また、第1及び第2のピース片21a、2
1bには、二分割された方向転換路8に対応してナット
部材2側に突出する断面半円形状の突片22a、22b
が突設されており、第1ピース片21aと第2ピース片
21bとをその接合面で重ね合わせて形成されたリター
ンピース18を蓋本体20の凹部19内に組み込んだ際
に、これら突片22a、22bが組み合わさって形成さ
れたリターンピース18の位置決め用ボス22が完成し
た側蓋3の内面側に突出するようになっており(図7及
び図8参照)、ナット部材2の両端部に開口するボール
戻し孔7の周縁に形成した位置決め用凹部23(図5及
び図6参照)に嵌合するようになっている。
【0032】この実施例において、ナット部材2の負荷
転走溝6及びボール戻し孔7並びにこのナット部材2の
両端に取り付けられる側蓋3の方向転換路8が形成する
各無限軌道内に組み込まれる有端ボール連結体4は、図
12及び図13に示すように、この無限軌道内を一巡す
る間にその連結体10の4本のベルト部12の位相を9
0°ずらして組み込まれており、これによって方向転換
路8内で行なう必要のある捩れ及び曲げの処理の程度を
緩和し、有端ボール連結体4が無限軌道内をより円滑に
循環できるようになっている。なお、図12及び図13
において、有端ボール連結体4は、その連結体10の捩
れが理解され易くなるように、模式的に描かれている。
【0033】また、図14及び図15は、上記方向転換
路8の誘導部8cにおける有端ボール連結体4の動きを
説明するものである。図15の(a)〜(f)は、図1
4に示された各ボールの位置a〜fに対応するボールの
転走方向に直角の断面を示している。
【0034】図14の位置aにおいて、有端ボール連結
体4のボール9は、図15(a)に示すように、ねじ軸
1のボール転走溝6とナット部材2の負荷転走溝6との
間で荷重を負荷しながら転走し、また、図14の位置b
において、ボール9は、図15(b)に示すように、負
荷転走溝6が構成する負荷領域を脱出して方向転換路8
の誘導部8c内に入り、そのまま負荷転走溝6のリード
角に沿ってその接線方向に移動し、ねじ軸1のボール転
走溝6から離れて方向転換路8内に入る。この際に、各
ボール9は、負荷転走溝6の負荷領域を脱出した瞬間か
ら、負荷転走溝6から方向転換路8内に移動する有端ボ
ール連結体4の連結体10により案内されることにな
る。
【0035】更に、ボール9は、図14の位置cから位
置dを経て位置eに移行する間において、負荷転走溝6
のリード角に沿ってその接線方向に更に移動してねじ軸
1のボール転走溝6から更に離れ、無限軌道の負荷領域
においてねじ軸1とナット部材2との間に位置していた
有端ボール連結体4を構成する連結体10のベルト部1
2がリターンピース18を構成する第1及び第2のピー
ス片21a、21bにそれぞれ形成された相対向する案
内溝条15内に案内され、これによってボール9はます
ますねじ軸1のボール転走溝6から離れ、図14の位置
fにおいて、ボール9は、完全に方向転換路8内に案内
される。
【0036】そして、有端ボール連結体4は、上記位置
fから方向転換路8の出口に至る間に所定の捩れと曲げ
とが付与され、この方向転換路8の出口においては、そ
の4条の案内溝条15が左右の斜め上下に位置するよう
になっている。なお、ナット部材2の外周中実部にその
軸方向に沿って形成された各ボール戻し孔7の案内溝条
15は、上記方向転換路8の出口における案内溝条15
と同じ位置に形成され、有端ボール連結体4が方向転換
路8側からボール戻し孔7側にあるいはボール戻し孔7
側から方向転換路8側に円滑に案内されるようになって
いる。
【0037】次に、図16及び図17は、有端ボール連
結体4の変形例を示すものであり、上記図3及び図4に
示すものと異なり、連結体10を構成する介装部11が
各ボール9の球面に沿って当接する一対の保持片11a
で構成され、また、これら各介装部11間を各ボール9
の球面に沿ってこれら各ボール9と当接するように連結
するベルト部12は上記保持片11aと直交する位置に
2本設けられている。
【0038】そして、上記各保持片11aは、この有端
ボール連結体4が無限軌道内に組み込まれた際に、この
無限軌道内を図示外の案内溝条に沿って案内されるベル
ト部12に対して無限軌道の外周側に位置する突出部分
11bが内周側に位置する突出部分11cよりも長く形
成され、2本のベルト部12間を結ぶ平面に沿って有端
ボール連結体4を無限軌道の内周側に湾曲させた際に、
隣接する突出部分11cの先端が干渉しないように形成
されている。
【0039】この変形例の有端ボール連結体4を用いた
場合、その連結体10のベルト部12がねじ軸とナット
部材との間の隙間を通過するように構成することによ
り、ねじ軸のボール転走溝やボールの無限軌道の負荷領
域を構成するナット部材の負荷転走溝にベルト部12を
摺動可能に収容する逃げ溝を形成する必要がなくなり、
これらボール転走溝や負荷転走溝の加工がそれだけ容易
になる。
【0040】この変形例の有端ボール連結体4を用いた
場合においても、ボールの無限軌道における無負荷領域
を構成するナット部材の無負荷ボール通路やナット部材
両端の側蓋に形成される方向転換路には連結体10のベ
ルト部12を摺動可能に案内する案内溝条を形成し、ま
た、方向転換路においては負荷転走溝側始端から無負荷
ボール通路側終端にかけて、負荷転走溝側始端における
案内溝条の位置が対称になり、かつ、無負荷ボール通路
側終端における案内溝条の位置が同じになるように必要
な捩れ及び/又は曲げの処理が施される。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、側蓋を有するボールね
じ装置において、その無限軌道内に連結体で多数のボー
ルを整列状態にかつ転動可能に保持したボール連結体を
組み込み、無限軌道の負荷領域では各ボールで連結体を
移動せしめると共に無負荷領域では連結体で各ボールを
案内して移動せしめるように構成すると共に、負荷領域
に通じる無負荷領域両端の各方向転換路には負荷領域を
転走するボールの進行方向に沿ってその接線方向にボー
ルを案内する誘導部を形成したので、無限軌道の負荷領
域と無負荷領域との間で行なわれるボールの授受が極め
て円滑になり、ボールの円滑な循環運動が達成される。
【0042】また、請求項3に記載の本発明によれば、
ナット部材の負荷転走溝と無負荷ボール通路との間を連
通連結する一対の側蓋の方向転換路に、その負荷転走溝
側始端から無負荷ボール通路側終端にかけて、負荷転走
溝側始端における案内溝条の位置が対称になり、かつ、
無負荷ボール通路側終端における案内溝条の位置が同じ
になるように、捩れ及び/又は曲げを与えているので、
ボールの無限軌道内を走行するボール連結体はこの方向
転換路でその姿勢が整えられ、これによってボール連結
体を構成する各ボールが互いに干渉し合うことなく、整
列状態で円滑に無限軌道内を循環する。
【0043】更に、請求項4に記載の本発明によれば、
側蓋が方向転換路を有するリターンピースとこのリター
ンピースを収容する凹部を有する蓋本体とで構成し、リ
ターンピースをその方向転換路の中心線に沿って二分割
しているので、この方向転換路に必要な捩れ及び又は曲
げを付与することができ、これによってボール連結体が
安定して循環できる無限軌道の無負荷領域を形成するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、この発明の実施例に係る側蓋式ボー
ルねじ装置を示す正面図である。
【図2】 図2は、図1の側蓋式ボールねじ装置の一部
を切り欠いてボールの無限軌道を模式的に示す斜視説明
図である。
【図3】 図3は、図1の側蓋式ボールねじ装置に組み
込まれた有端ボール連結体を示す正面説明図である。
【図4】 図4は、図3のIV−IV線断面図である。
【図5】 図5は、図1の側蓋式ボールねじ装置のナッ
ト部材を示す正面図である。
【図6】 図6は、図5のVI−VI線断面図である。
【図7】 図7は、図1の側蓋式ボールねじ装置の側蓋
を示す内面側裏面図である。
【図8】 図8は、図7のVIII−VIII線断面図である。
【図9】 図9は、図7の側蓋をその内面側からみた斜
視説明図であり、一方のリターンピースの第2ピース片
を省略した図である。
【図10】 図10は、図9のリターンピースを構成す
る第1及び第2のピース片を示す正面説明図である。
【図11】 図11は、図10のリターンピースを構成
する第1及び第2のピース片を示す平面説明図である。
【図12】 図12は、図1の側蓋式ボールねじ装置に
おけるナット部材とボールの無限軌道との関係を模式的
に示す説明図である。
【図13】 図13は、図1の側蓋式ボールねじ装置に
おけるねじ軸とボールの無限軌道との関係を模式的に示
す説明図である。
【図14】 図14は、図1の側蓋式ボールねじ装置に
おける側蓋とボールの無限軌道との関係を模式的に示す
説明図である。
【図15】 図15は、図14の位置a〜fにおけるボ
ールの無限軌道の状態を模式的に示す断面説明図であ
る。
【図16】 側蓋式ボールねじ装置に組み込まれる有端
ボール連結体の変形例を示す部分正面説明図である。
【図17】 図17は、図16のXVII−XVII線断面図で
ある。
【図18】 図18は、従来のボールねじ装置を示す平
面図である。
【図19】 図19は、図18の断面説明図である。
【図20】 図20は、他の従来のボールねじ装置を示
す部分断面正面図である。
【図21】 図21は、図20のナット部材を示す部分
断面側面図である。
【図22】 図22は、図20の側蓋の取付状態を示す
説明図である。
【符号の説明】
1…ねじ軸、2…ナット部材、3…側蓋、4…有端ボー
ル連結体(ボール連結体)、5…ボール転走溝、5a,
14…逃げ溝、6…負荷転走溝、7…ボール戻し孔(無
負荷ボール通路)、8…方向転換路、8a,8b…凹条
溝、8c…誘導部、9…ボール、10…連結体、11…
介装部、11a…保持片(介装部)、12…ベルト部
(連結部)、13…フランジ部、15…案内溝条、16
…ボルト取付孔、17…タップ孔、18…リターンピー
ス、19…凹部、20…蓋本体、21a…第1ピース
片、21b…第2ピース片、22…位置決め用ボス、2
2a,22b…突片、23…位置決め用凹部。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周面に螺旋状のボール転走溝を有する
    ねじ軸と、内周面に上記ねじ軸のボール転走溝と相対向
    する螺旋状の負荷転走溝を有すると共に無負荷ボール通
    路を有するナット部材と、このナット部材の両端に取り
    付けられ、上記負荷転走溝と無負荷ボール通路とを連通
    連結してボールの無限軌道を形成する方向転換路を有す
    る一対の側蓋と、上記無限軌道内を転走する多数のボー
    ルとこれらのボールを整列状態に連結しかつ回転自在に
    保持する連結体とで形成されたボール連結体とを備えた
    側蓋式ボールねじ装置において、 上記方向転換路と無負荷ボール通路とが形成する無限軌
    道の無負荷領域には上記連結体を案内する案内溝条を形
    成し、上記負荷転走溝からなる無限軌道の負荷領域では
    各ボールで連結体を移動せしめると共に上記無負荷領域
    では上記連結体で各ボールを案内して移動せしめ、上記
    各方向転換路の少なくとも負荷転走溝側にはこの負荷転
    走溝を移動するボールの進行方向に沿って上記連結体を
    案内する誘導部を形成したことを特徴とする側蓋式ボー
    ルねじ装置。
  2. 【請求項2】 ナット部材の両端部においてこのナット
    部材の負荷転走溝と無負荷ボール通路との間を連通連結
    する一対の側蓋の方向転換路は、その負荷転走溝側始端
    から無負荷ボール通路側終端にかけて、負荷転走溝側始
    端における案内溝条の位置が対称になり、かつ、無負荷
    ボール通路側終端における案内溝条の位置が同じになる
    ように、捩れ及び/又は曲げが与えられている請求項1
    に記載の側蓋式ボールねじ装置。
  3. 【請求項3】 各側蓋はナット部材の負荷転走溝と無負
    荷ボール通路との間を連通連結する方向転換路を有する
    リターンピースとこのリターンピースを収容する凹部を
    有すると共にナット部材の両端に固定される蓋本体とで
    構成され、上記リターンピースがその方向転換路の中心
    線に沿って二分割された第1及び第2のピース片で構成
    されている請求項1又は2に記載の側蓋式ボールねじ装
    置。
  4. 【請求項4】 リターンピースの第1及び第2のピース
    片には、二分割された方向転換路に対応してナット部材
    側に突出する断面半円形状の突片が設けられており、こ
    れら第1及び第2のピース片に設けられた一対の突片に
    より側蓋の位置決め用ボスが形成されている請求項3に
    記載の側蓋式ボールねじ装置。
  5. 【請求項5】 ボールの無限軌道内には、両端部を有す
    る連結体で形成された1本又は複数本の有端ボール連結
    体が組み込まれている請求項1〜4のいずれかに記載の
    側蓋式ボールねじ装置。
  6. 【請求項6】 ボールの無限軌道内には、無端の連結体
    を有する1本の無端ボール連結体が組み込まれている請
    求項1〜4のいずれかに記載の側蓋式ボールねじ装置。
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