JPH1154748A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

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JPH1154748A
JPH1154748A JP9209173A JP20917397A JPH1154748A JP H1154748 A JPH1154748 A JP H1154748A JP 9209173 A JP9209173 A JP 9209173A JP 20917397 A JP20917397 A JP 20917397A JP H1154748 A JPH1154748 A JP H1154748A
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semiconductor layer
layer
semiconductor
gate
type
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JP9209173A
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Shinji Nobuto
慎治 延藤
Kiyoto Watabe
毅代登 渡部
Hideki Takahashi
英樹 高橋
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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    • H10D12/421—Insulated-gate bipolar transistors [IGBT] on insulating layers or insulating substrates, e.g. thin-film IGBTs
    • H—ELECTRICITY
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  • Insulated Gate Type Field-Effect Transistor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 オン電圧を低減する。 【解決手段】 n型シリコン層(SOI層)3には、p
型ベース層4およびn型エミッタ層5を分断するように
ゲート溝8の列が形成されている。ゲート溝8はn型エ
ミッタ層5からコレクタ電極21へと向かうように延在
する。ゲート溝8の内側には、ゲート絶縁膜9を介して
ゲート電極10が埋設されている。ゲート電極10がp
型ベース層4の縦断面に対向するので、チャネル幅が広
く確保される。また、ゲート溝8に対向するn型シリコ
ン層3の広い領域が、ホールの蓄積層として機能する。
これらの結果、オン電圧が低減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、IGBT(Insulate
d Gate Bipolar Transistor)に好適な半導体装置に関
し、特に、オン電圧を低減するための改良に関する。
【0002】
【従来の技術】図70は、この発明の背景となる従来の
半導体装置の構成を示す正面断面図である。また、図7
0におけるK−K切断線に沿った断面図を図71に示
す。この従来装置150には、SOI(Silicon On Ins
ulator)ウェハが備わっている。SOIウェハには、シ
リコン基板151、その上に形成されたシリコン酸化膜
(基板絶縁膜)152、さらにその上に形成されたn-
型シリコン層(活性層、またはSOI層)153が備わ
っている。
【0003】n-型シリコン層153の上主面には、p
型ベース層154とn型バッファ層156とが、互いに
離れて選択的に形成されている。p型ベース層154の
上主面にはn+型エミッタ層155が選択的に形成され
ており、n型バッファ層156の上主面には、p+型コ
レクタ層157が選択的に形成されている。
【0004】また、n+型エミッタ層155の上主面と
p型ベース層154の上主面とには、それらに跨るよう
に、エミッタ電極170が接続されている。また、p+
型コレクタ層157の上主面には、コレクタ電極171
が接続されている。また、p型ベース層154の上主面
には、図示しないゲート絶縁膜を挟んで、ゲート電極1
73が対向している。すなわち、装置150には、”横
型”でしかもnチャネル型のIGBTが備わっている。
【0005】IGBTの周囲には分離溝161が形成されて
おり、その内部には分離絶縁膜162を挟んで分離電極
163が埋設されている。分離溝161を挟んでIGBTと
は反対側に位置するn-型シリコン層153の領域に
は、図示しない回路素子が形成されている。この回路素
子は、例えばIGBTを制御する装置部分であり、電力用素
子としてのIGBTとは異なり、微小電流のみが流れる。分
離溝161は、大電流が流れるIGBTと、微小電流で動作
する回路素子とを分離する目的で設けられている。
【0006】近年において、横型パワーデバイスとし
て、高速スイッチング特性が得られ、しかも、寄生バイ
ポーラ動作の少ない、誘電体分離型のHVIC(High V
oltageIntegrated Circuit)の開発が盛んである。装置
150は、誘電体分離を、SOIウエハとトレンチ分離
(分離溝161)とによって実現した例に相当する。
【0007】装置150を使用する際には、通常におい
て負荷を介して、エミッタ電極170に対して正の電圧
がコレクタ電極171へ印加される。この状態で、ゲー
ト電極173に所定の閾電圧を超える正の電圧を印可す
ると、ゲート電極173に対向するp型ベース層154
の表面部分に規定されるチャネル領域Chが導通状態と
なり、n+型エミッタ層155からn-型シリコン層15
3へと電子が注入される。
【0008】すなわち、電子電流Jnがn+型エミッタ
層155からn-型シリコン層153へと流れる(図で
は、電子電流Jnの向きは、正電荷の流れる向きを表し
ている)。それにともなって、p+型コレクタ層157
からn-型シリコン層153へとホールが注入される。
その結果、n-型シリコン層153では、導電率変調が
引き起こされて電気抵抗が引き下げられるので、コレク
タ電極171からエミッタ電極170へと主電流(コレ
クタ電流)が流れるようになる。すなわち、IGBTが導通
状態(オン状態)となる。
【0009】ゲート電極173にゼロ電圧または負の電
圧を印加すると、チャネル領域Chは非導通状態とな
り、n+型エミッタ層155からn-型シリコン層153
への電子の注入が停止する。その結果、n-型シリコン
層153における導電率変調が消失するので、主電流も
停止する。すなわち、IGBTが遮断状態(オフ状態)とな
る。以上のように、IGBTでは、ゲート電極173に印加
する電圧に応じて、主電流の大きさが制御される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図7
0,71の従来装置150に備わるIGBTを一例として述
べると、そのIGBTでは、オン状態においてチャネル領域
Chの近傍に発生する電圧降下に起因して、オン状態に
おけるコレクタ電極171とエミッタ電極170の間の
電圧降下、すなわちオン電圧が高いという問題点があっ
た。さらに、ホール電流Jhがp型ベース層154の横
方向抵抗Rを通過するために、ラッチアップ耐量が低い
という問題点もあった。
【0011】このような問題は、IGBTの他に、MOSトラ
ンジスタについても、多かれ少なかれ生じるのであり、
これらの素子(IGBT、MOS)に代表される半導体装置に
おいては、克服されるべき懸案事項であるといえる。
【0012】この発明は、従来の技術における上記した
問題点を解消するためになされたもので、オン電圧が低
く、ラッチアップ耐量の高い半導体装置を得ることを目
的としており、さらにこの半導体装置の製造に適した方
法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】第1の発明の装置は、半
導体装置において、一方主面と他方主面とを有する第1
導電型式の第1半導体層と、前記第1半導体層の前記一
方主面に選択的に形成された第2導電型式の第2半導体
層と、前記第2半導体層の露出面の内側に、当該第2半
導体層よりも浅く、選択的に形成され、前記第1半導体
層よりも不純物濃度の高い第1導電型式の第3半導体層
と、前記第1半導体層の前記一方主面に、前記第2半導
体層から離れて選択的に露出する第4半導体層と、前記
第2および第3半導体層に接続された第1主電極と、前
記第4半導体層に接続された第2主電極と、を備えてい
る。そして、前記第1半導体層は、前記一方主面に開口
するゲート溝を規定し、当該ゲート溝は、前記第3半導
体層から前記第2主電極へと向かう方向へ延在し、しか
も、少なくとも、前記第3半導体層の前記第2主電極に
近い端縁から前記第2半導体層の前記第2主電極に近い
端縁までを、横断するように規定されており、前記半導
体装置は、前記ゲート溝の前記第1半導体層で規定され
る内壁面を覆うゲート絶縁膜と、当該ゲート絶縁膜を介
して前記ゲート溝に埋設されたゲート電極と、をさらに
備える。
【0014】第2の発明の装置では、第1の発明の半導
体装置において、前記ゲート溝が、等間隔で配列する単
位ゲート溝の列に分割されており、前記第1主電極と前
記第2および第3半導体層との接続部が、前記単位ゲー
ト溝の列に挟まれた複数の領域に分割配置されている。
【0015】第3の発明の装置では、第2の発明の半導
体装置において、前記第4半導体層が、第2導電型式の
半導体層であり、前記接続部が、前記複数の領域の一部
において間引かれている。
【0016】第4の発明の装置では、第2の発明の半導
体装置において、前記第4半導体層が、第2導電型式の
半導体層であり、前記複数の領域の各々の中央の位置
で、前記第3半導体層は、前記第4半導体層に面する側
壁において、当該側壁から反対側に向かって、ないし、
当該反対側に至るまで後退しており、前記接続部は、前
記第3半導体層の後退した部分を満たす前記第2半導体
層の部分の露出面の少なくとも一部を含んでいる。
【0017】第5の発明の装置では、第4の発明の半導
体装置において、前記第3半導体層の後退した部分に選
択的に形成され、前記第2半導体層よりも不純物濃度の
高い第2導電型式の第5半導体層を、さらに備える。
【0018】第6の発明の装置では、第1または第2の
発明の半導体装置において、前記第4半導体層が、第2
導電型式の半導体層である。
【0019】第7の発明の装置では、第3ないし第6の
いずれかの発明の半導体装置において、前記第1主電極
が、前記第3半導体層の前記第2主電極に近い端縁を跨
ぐように、前記第2および第3半導体層の露出面に接続
されている。
【0020】第8の発明の装置では、第1または第2の
発明の半導体装置において、前記第4半導体層が、前記
第1半導体層よりも不純物濃度の高い第1導電型式の半
導体層である。
【0021】第9の発明の装置では、第1ないし第8の
いずれかの発明の半導体装置において、前記ゲート溝
が、前記第2半導体層の前記第2主電極に近い端縁を超
えて、その外側の前記第1半導体層の部分へも延長され
ている。
【0022】第10の発明の装置では、第3ないし第7
のいずれかの発明の半導体装置において、前記ゲート溝
が、前記第2半導体層の前記第2主電極に近い端縁を超
えて、その外側の前記第1半導体層の部分へも延長され
ており、しかも、前記ゲート溝は、その延在方向の前記
第2主電極に近い側の端部において、延在方向に直交す
る方向に張り出している。
【0023】第11の発明の装置では、第1ないし第1
0のいずれかの発明の半導体装置において、前記ゲート
溝が、前記第2半導体層よりも深く規定されている。
【0024】第12の発明の装置は、第1ないし第11
のいずれかの発明の半導体装置において、前記第1半導
体層の前記他方主面を覆う基板絶縁膜と、当該基板絶縁
膜を覆う半導体基板と、をさらに備える。
【0025】第13の発明の装置では、第12の発明の
半導体装置において、前記ゲート溝の底部が、前記基板
絶縁膜に達しており、前記第1半導体層は、前記一方主
面に開口する分離溝を、さらに規定し、当該分離溝は、
前記第2、第3、ならびに、第4半導体層、および前記
ゲート溝を包囲する環状であり、しかも、その底部が前
記基板絶縁膜に達しており、前記半導体装置は、前記分
離溝の前記第1半導体層で規定される内壁面を覆う分離
絶縁膜と、当該分離絶縁膜を介して前記分離溝に埋設さ
れた分離電極と、をさらに備えている。
【0026】第14の発明の装置は、第3ないし第7、
および第10のいずれかの発明の半導体装置において、
前記第1半導体層に選択的に形成され、当該第1半導体
層よりも不純物濃度の高い第1導電型式の半導体ウェル
層を、さらに備え、当該半導体ウェル層は、前記第2半
導体層の前記第2主電極に近い側において、前記第2半
導体層に接触して隣接している。
【0027】第15の発明の装置は、第14の発明の半
導体装置において、前記第1半導体層の前記他方主面を
覆う基板絶縁膜と、当該基板絶縁膜を覆う半導体基板
と、前記第1半導体層に選択的に形成され、当該第1半
導体層よりも不純物濃度の高い第1導電型式の半導体ウ
ェル層と、をさらに備え、当該半導体ウェル層は、前記
第2半導体層の前記第2主電極に近い側において、前記
第2半導体層に接触して隣接しており、しかも、その底
部が前記基板絶縁膜に達している。
【0028】第16の発明の装置では、第1ないし第1
5のいずれかの発明の半導体装置において、前記第1半
導体層の材料が、単結晶シリコンであり、当該単結晶シ
リコンの<100>方位が、前記ゲート溝の延在方向に一致
している。
【0029】第17の発明の装置は、第1ないし第16
のいずれかの発明の半導体装置において、前記第1半導
体層の前記一方主面の中の前記第1および第2主電極に
挟まれた領域に、絶縁層と、当該絶縁層を介して対向す
るフィールドプレートとを、さらに備え、当該フィール
ドプレートの前記第1主電極に近い端部は、前記第1主
電極または前記ゲート電極に電気的に接続されており、
前記第2主電極に近い端部は、前記第2主電極に電気的
に接続されている。
【0030】第18の発明の装置は、第1ないし第17
のいずれかの発明の半導体装置において、前記第1半導
体層の前記他方主面と前記第2半導体層の間に選択的に
形成され、当該第1半導体層よりも不純物濃度の高い第
1導電型式の底部半導体層を、さらに備える。
【0031】第19の発明の製造方法は、半導体装置の
製造方法において、一方主面と他方主面とを有する第1
導電型式の第1半導体層を準備する準備工程と、前記第
1半導体層の前記一方主面に第2導電型式の第2半導体
層を選択的に形成する工程と、前記第2半導体層の露出
面の内側に、当該第2半導体層よりも浅く、前記第1半
導体層よりも不純物濃度の高い第1導電型式の第3半導
体層を、選択的に形成する工程と、前記一方主面に開口
するゲート溝を前記第1半導体層に形成するゲート溝形
成工程と、前記ゲート溝の前記第1半導体層で規定され
る内壁面を覆うようにゲート絶縁膜を形成するゲート絶
縁膜形成工程と、当該ゲート絶縁膜を介して前記ゲート
溝にゲート電極を埋設するゲート電極形成工程と、前記
第1半導体層の前記一方主面に、前記第2半導体層から
離れて選択的に露出する第4半導体層を形成する工程
と、前記第2および第3半導体層に第1主電極を接続す
る工程と、前記第4半導体層に第2主電極を接続する工
程と、を備えている。そして、前記ゲート溝形成工程で
は、前記第3半導体層から前記第2主電極へと向かう方
向へ延在し、しかも、少なくとも、前記第3半導体層の
前記第2主電極に近い端縁から前記第2半導体層の前記
第2主電極に近い端縁までを横断するように、前記ゲー
ト溝が形成される。
【0032】第20の発明の製造方法では、第19の発
明の半導体装置の製造方法において、前記準備工程が、
一方主面と他方主面とを有する半導体基板を準備する工
程と、当該半導体基板の前記一方主面の上に、基板絶縁
膜を形成する工程と、前記基板絶縁膜の上に、前記第1
半導体層を形成する工程と、を備えている。そして、前
記ゲート溝形成工程では、前記ゲート溝の底部が前記基
板絶縁膜に達するように、前記ゲート溝が形成され、前
記製造方法は、前記ゲート溝形成工程と同時に実行さ
れ、前記一方主面に開口する分離溝を前記第1半導体層
に形成する分離溝形成工程と、前記ゲート絶縁膜形成工
程と同時に実行され、前記分離溝の前記第1半導体層で
規定される内壁面を覆うように分離絶縁膜を形成する分
離絶縁膜形成工程と、前記ゲート電極形成工程と同時に
実行され、前記分離絶縁膜を介して前記分離溝に分離電
極を埋設する分離電極形成工程とを、さらに備えてい
る。さらに、前記分離溝形成工程では、前記第2、第
3、および、第4半導体層、ならびに、前記ゲート溝を
包囲する環状に、しかも、底部が前記基板絶縁膜に達す
るように、前記分離溝が形成される。
【0033】
【発明の実施の形態】
<1.実施の形態1>はじめに、実施の形態1の半導体装
置およびその製造方法について説明する。
【0034】<1-1.装置の構成>図2は、実施の形態1
の半導体装置の部分平面図である。図2に示すように、
この装置101では、同一の半導体基板の上に、パワー
部PWと非パワー部NPとが形成されている。一方のパ
ワー部PWには、パワー素子としてのIGBTが形成されて
おり、他方の非パワー部NPには、例えば、IGBTを駆動
する駆動部99、および、駆動部99を制御する制御部
98が形成されている。パワー部PWを流れる大きな電
流が非パワー部NPへリークして、非パワー部NPの動
作を妨げることがないように、パワー部PWは分離溝1
1で包囲されている。分離溝11で囲まれたパワー部P
Wの面積は、後において、総面積Apwとして引用され
る。
【0035】図1は、装置101の主要部をなすパワー
部PWの断面斜視図である。図1におけるD−D切断線
に沿った平面断面図を図3に示す。また、B−B切断線
に沿った正面断面図を図4に示す。さらに、図3におけ
るE−E切断線に沿った側面断面図を図5に示す。ま
た、図6は、図1または図3のA−A切断線に沿った断
面図であり、装置の動作説明図を兼ねている。以下にお
いて、これらの図1〜図6を参照しつつ、装置101の
構成について説明する。
【0036】装置101は、SOIウェハを備えてい
る。SOIウェハには、シリコン基板(半導体基板)
1、その上に形成されたシリコン酸化膜(基板絶縁膜)
2、さらにその上に形成されたn型シリコン層(活性層
またはSOI層;第1半導体層)3が備わっている。n
型シリコン活性層3のn型不純物の濃度は、比抵抗が例
えば3〜10Ω・cmとなるように、低く設定される。
装置101の耐圧の最大定格が600Vである例では、
シリコン酸化膜2の厚さは、好ましくは1〜8μmの範
囲に設定され、n型シリコン層3の厚さは、5μm〜2
0μmの範囲に設定され、特に好ましくは8μm以下に
設定される。
【0037】分離溝11に囲まれたパワー部PWには、
いわゆる横型のnチャネルIGBTが形成されている。すな
わち、n型シリコン層3の上主面には、p型ベース層
(第2半導体層)4とn型バッファ層6とが、互いに離
れて選択的に形成されている。これらのp型ベース層4
およびn型バッファ層6は、互いに平行な帯状に形成さ
れている。n型バッファ層6に含まれるn型不純物の濃
度は、n型シリコン層3におけるよりも高く設定され
る。
【0038】さらに、p型ベース層4の露出面にはn型
エミッタ層(第3半導体層)5が選択的に形成されてい
る。n型エミッタ層5は、p型ベース層4に沿うように
帯状に形成されており、しかも、p型ベース層4の外に
はみ出すことがないよう、p型ベース層4の内側に形成
される。すなわち、n型エミッタ層5とn型シリコン層
3とは、ある厚さのp型ベース層4を挟んで隔てられて
いる。n型エミッタ層5におけるn型不純物の濃度は、
n型バッファ層6におけるよりもさらに高く設定され
る。
【0039】同様に、n型バッファ層6の露出面にはp
型コレクタ層(第4半導体層)7が選択的に形成されて
いる。p型コレクタ層7は、n型バッファ層6に沿うよ
うに帯状に形成されており、しかも、n型バッファ層6
の外にはみ出すことがないよう、n型バッファ層6の内
側に形成される。すなわち、p型コレクタ層7とn型シ
リコン層3とは、ある厚さのn型バッファ層6を挟んで
隔てられている。
【0040】p型コレクタ層7におけるp型不純物の濃
度は、p型ベース層4におけるよりも高く設定される。
前述のn型バッファ層6は、パンチスルーを防止して、
n型エミッタ層5とp型コレクタ層7の間の間隔を狭く
することを可能にするために設けられている。
【0041】n型エミッタ層5の露出面とp型ベース層
4の露出面とには、それらに跨るように、エミッタ電極
(第1主電極)20が接続されている。また、p型コレ
クタ層7の上主面には、コレクタ電極(第2主電極)2
1が接続されている。コレクタ電極21は、p型コレク
タ層7に沿った帯状の領域において、p型コレクタ層7
へと接続されている。これらのエミッタ電極20とコレ
クタ電極21は、コレクタ電流(主電流)の経路として
機能する一対の主電極を構成する。一対の主電極の双方
が、n型シリコン層3の一方主面(上主面)へ接続され
ているために、このIGBTは”横型”のIGBTに属する。
【0042】n型シリコン層3には、さらに、上主面に
開口する分離溝11が形成されている。既述したよう
に、この分離溝11はパワー部PWを包囲するように環
状に設けられる。分離溝11の底部はシリコン酸化膜2
の上主面に達している。すなわち、分離溝11はn型シ
リコン層3を上主面から下主面まで貫通するように形成
されている。
【0043】分離溝11のn型シリコン層3で規定され
る内壁面、すなわち側壁面は、分離絶縁膜12で覆われ
ている。そして、分離溝11の中で、しかも分離絶縁膜
12の内側に、分離電極13が埋設されている。すなわ
ち、分離溝11の中に、分離電極13が、絶縁膜12を
介して埋め込まれている。分離絶縁膜12はシリコン酸
化膜で構成され、分離電極13は不純物がドープされた
ポリシリコンで構成されている。
【0044】n型シリコン層3には、さらに、帯状のp
型ベース層4および帯状のn型エミッタ層5を分断する
ように、上主面に開口する帯状の複数のゲート溝(単位
ゲート溝)8が形成されている。ゲート溝8は、帯状の
p型ベース層4の長手方向に直交するように、言い換え
ると、n型エミッタ層5からコレクタ電極21(または
p型コレクタ層7)へと向かう方向に沿って延びてい
る。ゲート溝8の底部は、シリコン酸化膜2の上主面に
達している。すなわち、ゲート溝8は、分離溝11と同
様に、n型シリコン層3を上主面から下主面まで貫通す
るように形成されている。なお、図3に示すように、n
型シリコン層3の結晶方位は、好ましくは、キャリアの
移動度が最も高い<100>方位がゲート溝8の長手方向に
一致するように、選択される。
【0045】また、複数のゲート溝8は、互いに等間隔
に、しかも互いに平行に配列されている。さらに、ゲー
ト溝8のコレクタ電極21へと向かう長手方向の一端
は、p型ベース層4のコレクタ電極21に近い側の端縁
を超えたn型シリコン層3の中に位置している。さら
に、ゲート溝8の長手方向の他端は、p型ベース層4の
コレクタ電極21から遠い側の端縁を超えたn型シリコ
ン層3の中に位置している。すなわち、図4に示すよう
に、ゲート溝8の長手方向に沿った側壁は、p型ベース
層4(図4に点線で示す)を覆うとともに、p型ベース
層4の双方の端縁を超えてn型シリコン層3の中へと延
びている。
【0046】ゲート溝8のn型シリコン層3で規定され
る内壁面、すなわち側壁面は、ゲート絶縁膜9で覆われ
ている。そして、ゲート溝8の中で、しかも、ゲート絶
縁膜9の内側には、ゲート電極10が埋設されている。
すなわち、ゲート溝8には、ゲート電極10が、ゲート
絶縁膜9を介して埋め込まれている。ゲート絶縁膜9
は、分離絶縁膜12と同様にシリコン酸化膜で構成さ
れ、その厚さは、例えば100nm程度に設定される。
【0047】また、ゲート電極10は、分離電極13と
同様に、不純物がドープされたポリシリコンで構成され
ている。このゲート電極10に対向し、しかもn型エミ
ッタ層5とn型シリコン層3とに挟まれたp型ベース層
4の領域が、チャネル領域Ch(図5、図6)として機
能する。また、ゲート電極10に対向するn型シリコン
層3の領域が、ホール(第1種キャリア)の蓄積層Dp
(図5、図6)として機能する。
【0048】複数の溝8が形成されているために、帯状
のp型ベース層4およびn型エミッタ層5の各々は、図
3および図5に示されるように、溝8によって複数の矩
形の領域へと分離される。そして、複数の領域の各々
に、エミッタ電極20が接続されている。
【0049】複数のゲート溝8に埋設された複数のゲー
ト電極10には、ゲート配線17が接続されている。ゲ
ート配線17は、ゲート電極10および分離電極13と
同様に、不純物がドープされたポリシリコンで構成され
ている。また、ゲート配線17には、さらに、もう一つ
のゲート配線19が接続されている。ゲート配線19
は、エミッタ電極20およびコレクタ電極21と同一材
料、例えばアルミニウムで構成される。ゲート配線1
7,19を通じて、すべてのゲート電極10は互いに接
続されている。
【0050】n型シリコン層3の上主面は、エミッタ電
極20およびコレクタ電極21との接続部分を除いて、
絶縁膜14およびLOCOS(絶縁層)15,16によって
覆われている。n型シリコン層3の上主面に沿って配設
されるゲート配線17とn型シリコン層3との間は、こ
れらの絶縁膜14およびLOCOS15,16によって絶縁
されている。これらの絶縁膜14,30およびLOCOS1
5,16は、いずれもシリコン酸化物で構成される。
【0051】LOCOS16は、分離溝11の開口部に沿っ
て環状に設けられ、LOCOS15は分離溝11のコレクタ
電極21に近い一端と、n型バッファ層6のエミッタ電
極20に近い一端との間に、横たわるように形成され
る。そして、LOCOS15の上には、一方の端部がゲート
配線17と一体的に連続し、他方の端部がコレクタ電極
21に接続されたフィールドプレート18が配設されて
いる。フィールドプレート18は、ゲート配線17から
コレクタ電極21へわたって、直列に容量結合するよう
に間隙をもって配列された多数の電極によって構成され
ている。このため、フィールドプレート18の電位は、
一方の端部から他方の端部へ向かうのにともなって、コ
レクタ電極21の電位からゲート配線17の電位へ至る
ように、おおよそ連続に変化する。フィールドプレート
18の材料は、ゲート配線17の材料と同一である。
【0052】絶縁膜14,30およびLOCOS15,16
の上には、ゲート配線17,19、フィールドプレート
18、エミッタ電極20、および、コレクタ電極21の
間隙を埋めるように、絶縁層22が形成されている。絶
縁層22は、例えばTEOS(テトラ・エチル・オルソ・シ
リケート)、あるいは、BPSG(ボロンとリンを含有した
シリケートガラス)等の絶縁材料で構成されている。
【0053】<1-2.装置の基本動作>つぎに、図6を参
照しつつ、主要部をなすパワー部PWにIGBTを有する装
置101の動作について説明する。装置101を使用す
るには、まず、図示しない外部電源を接続することによ
って、エミッタ電極20を基準として正の電圧がコレク
タ電極21へ印加される。通常は、外部電源と例えばコ
レクタ電極21との間には、図示しない負荷が介挿され
る。この状態で、ゲート電極10に印加される電圧を調
整することよって、主電流の大きさが制御される。
【0054】エミッタ電極20を基準として所定のゲー
ト閾電圧を超える正のゲート電圧を、ゲート電極10へ
印加する(ゲートをオンする)ことによって、p型ベー
ス層4のゲート電極10へ対向する領域、すなわちチャ
ネル領域Chに、n型の反転層が形成される。その結
果、チャネル領域Chが導通状態となるので、エミッタ
電極20から、n型エミッタ層5およびチャネル領域C
hを経由して、n型シリコン層3へと、電子が注入され
る。
【0055】注入された電子により、p型コレクタ層7
とn型シリコン層3(n型バッファ層6を含む)との間
が順バイアスされるので、p型コレクタ層7からn型シ
リコン層3へとホールが注入される。その結果、n型シ
リコン層3の中で導電率変調が引き起こされ、n型シリ
コン層3の抵抗が大幅に低下する。このため、コレクタ
電極21からエミッタ電極20へと大きなコレクタ電流
(主電流)が流れる。すなわち、エミッタ電極20とコ
レクタ電極21の間が、導通状態(オン状態)となる。
このときのエミッタ電極20とコレクタ電極21の間の
電圧が、オン電圧である。
【0056】つぎに、エミッタ電極20とゲート電極1
0の間に印加されるゲート電圧を、ゼロあるいは負(逆
バイアス)の値に戻す(ゲートをオフする)と、チャネ
ル領域Chに形成された反転層は消滅し、チャネル領域
Chは本来のp型の導電型式へと復帰する。その結果、
エミッタ電極20からの電子の注入が止まるので、p型
コレクタ層7からn型シリコン層3へのホールの注入も
停止する。
【0057】その後、n型シリコン層3(およびn型バ
ッファ層6)に溜まっていた電子とホールは、それぞれ
コレクタ電極21およびエミッタ電極20へと回収され
るか、または互いに再結合することによって消滅する。
その結果、エミッタ電極20とコレクタ電極21の間
は、電流が流れない遮断状態(オフ状態)となる。
【0058】<1-3.装置の利点>装置101では、図6
に示すように、ゲート溝8に埋設されるゲート電極10
に対向するp型ベース層4の領域全体がチャネル領域C
hを構成する。既述のように、正のゲート電圧がゲート
電極10へ印加されることによって、チャネル領域Ch
に反転層が形成される。このとき、チャネル領域Chを
通過する電子電流Jnは、チャネル領域Chの中でコレ
クタ電極21に近い領域では高く、逆に遠い領域では低
い。
【0059】したがって、実質的に機能するチャネル領
域Chは、図6に示すように、n型エミッタ層5のコレ
クタ電極21に近い側壁とn型シリコン層3とに挟まれ
た領域、および、n型エミッタ層5の底部とn型シリコ
ン層3とに挟まれた領域に、おおむね限られる。その結
果、チャネル領域Chの幅、すなわちチャネル幅Wは、
実質的には、図6に矢印で示すような範囲に規定され
る。
【0060】それでもなお、チャネル幅Wは、ゲート溝
8に埋設されたゲート電極10に対向するp型ベース層
4の領域全体にわたる幅に近い大きさをもっている。こ
のため、IGBTの総面積Apw(図2)に対するIGBT全体の
チャネル幅Wの割合として定義されるチャネル幅密度
は、従来装置150におけるよりも、容易に高く設定す
ることが可能である。特に、ゲート溝8の個数を大きく
する(すなわち、ゲート溝8どうしの間隔を狭くする)
ことによって、チャネル幅密度を事実上、無制限に大き
くすることが可能である。
【0061】さらに、図6において点線のハッチで示す
ように、ゲート電極10に対向するn型シリコン層3の
領域の中で、実質的なチャネル領域Chに隣接する領域
が、実質的に機能する蓄積層Dpに相当する。このた
め、蓄積層面積Adすなわち蓄積層Dpの面積は、ゲー
ト電極10に対向するn型シリコン層3の領域全体の面
積に近い大きさをもっている。
【0062】したがって、IGBTの総面積Apw(図2)に
対するIGBT全体の蓄積層Dpの割合として定義される蓄
積層密度も、チャネル幅密度と同様に、従来装置150
におけるよりも、容易に高く設定することが可能であ
る。特に、ゲート溝8の個数を大きくすることによっ
て、蓄積層密度を事実上、無制限に大きくすることが可
能である。
【0063】以上のように、装置101では、ゲート電
極10がゲート溝8に埋設されているために、チャネル
幅密度、蓄積層密度を、ともに従来装置150に比べて
高く設定することが可能である。チャネル幅密度が高い
ほど、電子電流Jnは高まるので、それにともなってホ
ール電流Jhも高まる。その結果、同一のコレクタ−エ
ミッタ間電圧の下で、大きな主電流が流れる。このこと
は、低いコレクタ−エミッタ間電圧の下で、同一の大き
さの主電流が得られること、すなわち、オン電圧が低い
ことを意味している。
【0064】また、蓄積層密度が高いと、主電流の大き
さが同一であっても、蓄積層に発生する電圧降下は低く
抑えられる。すなわち、蓄積層密度が高いことによっ
て、オン電圧がさらに低く抑えられる。
【0065】さらに、図3に示すように、n型シリコン
層3を流れるホール電流Jhが、ゲート溝8を迂回する
結果、隣り合うゲート溝8に挟まれた領域HCにおい
て、ホール電流Jhの密度が高まる。言い換えると、領
域HCにおいて、ホールが高い密度で蓄積される。その
結果、電子電流Jnのさらなる増大がもたらされ、n型
シリコン層3における導電率変調がさらに高められる。
すなわち、同一のエミッタ−コレクタ間電圧の下での主
電流がさらに増大し、同一の主電流のもとでのエミッタ
−コレクタ間電圧はさらに低下する。すなわち、オン電
圧がさらに低減される。
【0066】このように、装置101では、チャネル幅
密度の向上に加えて、蓄積層密度の向上、および、領域
HCにおけるホールの蓄積効果を通じて、オン電圧を効
果的に低減することが可能である。
【0067】また、結晶方位によって、電子の移動度
は、つぎのように異なっている。すなわち、<110>方位
に沿った電子の移動度は、約300cm2/V・sであるのに対し
て、<100>方位に沿った電子の移動度は、約450cm2/V・s
と高くなっている。したがって、図3に示すように、キ
ャリア移動度の高い<100>方位が、ゲート溝8の長手方
向に一致するように、n型シリコン層3の結晶方位が選
択されるときには、n型エミッタ層5からn型シリコン
層3へと注入される電子がさらに多くなる。すなわち、
電子電流Jnが大きくなるので、結果として、オン電圧
がさらに低減される。
【0068】さらに、ゲート電極10が埋設される複数
のゲート溝8は、それらの長手方向がコレクタ電極21
へ向かうように形成されているので、どのゲート溝8に
隣接するチャネル領域Chも、同等に機能する。すなわ
ち、ゲート溝8がコレクタ電極21へ向かう方向からず
れた方向、例えば直交する方向に形成された形態を仮に
想定し、この形態に比べると、装置101では、ゲート
溝8の個数が増えるのに応じて、チャネル幅密度および
蓄積層密度が、より効果的に増大する。すなわち、ゲー
ト溝8の方向が異なる様々な仮想的な形態の中で、装置
101では、チャネル幅密度および蓄積層密度を、もっ
とも効果的に高めることが可能である。
【0069】さらに、装置101では、ゲート電極10
がn型シリコン層3の中のp型ベース層4の周辺の部分
に広く対向している。一般に、p型ベース層4の湾曲部
には、電界が集中しやすいが、装置101ではこの電界
の集中が生じやすい領域に、しかも、等電位面に直交す
るようにゲート電極10が埋設されているために、電界
の集中が緩和ないし解消される。すなわち、ゲート電極
10がフィールドプレートとしても機能する。このた
め、装置の耐圧が向上する。
【0070】装置101では、さらに、n型シリコン層
3の中のゲート溝8とn型バッファ層6とに挟まれた領
域の上主面の上に、LOCOS15を介してフィールドプレ
ート18が設置されているので、図6の等電位線EPに
示されるように、この領域における電界の分布が比較的
均一に保たれる。このため、装置の耐圧がさらに向上す
る。
【0071】また、装置101では、ゲート電極がp型
ベース層154の上主面に対向するように設置された従
来装置150とは異なり、ゲート電極10がゲート溝8
に埋設されるので、エミッタ電極20とp型ベース層4
との接続部分を、図6に示すように、n型エミッタ層5
よりもコレクタ電極21に近い側のp型ベース層4の上
主面に設定することが可能である。このため、n型シリ
コン層3からp型ベース層4を経由してエミッタ電極2
0へと向かうホール電流Jhは、従来装置150とは異
なり、n型エミッタ層5の直下のp型ベース層4の領域
を通過する必要がなく、p型ベース層4の中を短い経路
に沿って通過する。
【0072】すなわち、装置101では、ホール電流J
hが、n型エミッタ層5の直下のp型ベース層4の横方
向抵抗Rを通過することによる電圧降下が、緩和ないし
解消される。このため、ラッチアップ耐量(通常、ラッ
チアップを引き起こさないための主電流の上限値で評価
される)が向上する。
【0073】分離溝11はパワー部PWすなわちIGBTを
流れる大きな主電流の一部が非パワー部NPへとリーク
するのを防止するために設置されるものである。そのた
めに、分離溝11は、その底部がシリコン酸化膜2の上
主面に達する深さを有する。装置101では、分離溝1
1だけでなく、ゲート溝8も、底部がシリコン酸化膜2
の上主面に達する深さを有しており、双方の溝の深さが
共通している。
【0074】ゲート溝8がコレクタ電極21へと向かう
方向に延在しているために、ゲート溝8を分離溝11と
同様に、底部がシリコン酸化膜2に達する深さに形成し
ても、電流の経路が阻害されない。すなわち、ゲート溝
8がコレクタ電極21へと向かう方向に延在しているこ
とが、ゲート溝8を分離溝11と同等の深さに形成する
ことを可能にしている。
【0075】双方の溝が同一の深さを有するために、装
置101を製造する際に、同一の工程の中で、ゲート溝
8と分離溝11とを同時に形成することが可能となる。
すなわち、ゲート溝8を設けることが、新たな製造工程
の追加を要求しない。したがって、装置101は、従来
装置150に比べて、製造工程の複雑化、製造コストの
増大をともなうことなく、オン電圧の低減、耐圧の向
上、および、ラッチアップ耐量の向上という、優れた効
果をもたらす。
【0076】<1-4.装置の製造方法>図7〜図25は、
装置101の好ましい製造方法を示す製造工程図であ
る。装置101を製造するには、図7の工程がはじめに
実行される。図7の工程では、まずSOIウェハが準備
される。SOIウェハには、シリコン基板1、その上に
形成されたシリコン酸化膜2、さらにその上に形成され
たn型シリコン層3が備わっている。その後、n型シリ
コン層3の上にシリコン酸化膜31が形成され、さら
に、その上にシリコン窒化膜32が堆積される。つぎ
に、シリコン窒化膜32の上に、レジスト層33が形成
された後、写真製版技術を用いて、レジスト層33のn
型バッファ層6に対応する部位に開口部34が選択的に
形成される。すなわち、レジスト層33がパターニング
される。
【0077】その後、パターニングされたレジスト層3
3を遮蔽体として用いつつ、シリコン窒化膜32にエッ
チングが施されることによって、シリコン窒化膜32が
選択的に除去される。つぎに、レジスト層33とシリコ
ン窒化膜32とを遮蔽体として用いつつ、リンがn型シ
リコン層3の上主面へと注入される。その結果、n型シ
リコン層3の上主面において、n型バッファ層6が、開
口部34に対応した形状に、選択的に形成される。
【0078】注入工程が完了すると、レジスト層33、
シリコン窒化膜32、および、シリコン酸化膜31が除
去される。より厳密には、不純物が注入された後に、レ
ジスト層33を除去した上で、不純物を拡散させる拡散
工程が実行される。ただし、注入工程に付随して拡散工
程が実行されることは自明であり、以下では説明を略す
る。
【0079】つづく図8の工程では、まず、n型バッフ
ァ層6が形成されたn型シリコン層3の上に、シリコン
酸化膜36が新たに形成され、さらにその上に、シリコ
ン窒化膜37が堆積される。つぎに、シリコン窒化膜3
7の上に、レジスト層38が形成された後、レジスト層
38のp型ベース層4に対応する部位に開口部39が選
択的に形成される。このレジスト層38を遮蔽体として
用いつつ、エッチングを実行することによって、シリコ
ン窒化膜37が選択的に除去される。
【0080】つぎに、レジスト層38とシリコン窒化膜
37とを遮蔽体として用いつつ、ボロンがn型シリコン
層3の上主面へと注入される。その結果、n型シリコン
層3の上主面において、p型ベース層4が、開口部39
対応した形状に、選択的に形成される。その後、レジス
ト層38、シリコン窒化膜37、および、シリコン酸化
膜36が除去される。
【0081】つぎの図9の工程では、まず、n型シリコ
ン層3の上に、シリコン酸化膜40が新たに形成され、
さらにその上に、シリコン窒化膜60が堆積される。つ
ぎに、シリコン窒化膜60の上に、レジスト層61が形
成された後、レジスト層61のn型エミッタ層5に対応
する部位に開口部63が選択的に形成される。このレジ
スト層61を遮蔽体として用いつつ、エッチングを実行
することによって、シリコン窒化膜60が選択的に除去
される。
【0082】つぎに、レジスト層61とシリコン窒化膜
60とを遮蔽体として用いつつ、砒素がn型シリコン層
3の上主面へと注入される。その結果、n型シリコン層
3の上主面において、n型エミッタ層5が、開口部63
に対応した形状、すなわち、p型ベース層4に沿った帯
状に、選択的に形成される。その後、レジスト層61、
シリコン窒化膜60、および、シリコン酸化膜40が除
去される。
【0083】つづく図10の工程では、まず、n型シリ
コン層3の上に、シリコン酸化膜41が新たに形成さ
れ、さらにその上に、ポリシリコン膜42が堆積され
る。そして、ポリシリコン膜42の上に、シリコン窒化
膜43堆積され、さらにその上に、レジスト層44が形
成される。その後、レジスト層44のLOCOS15,16
に対応する部位に、それぞれ開口部45,46が選択的
に形成される。このレジスト層44を遮蔽体として用い
つつ、エッチングを実行することによって、シリコン窒
化膜43が選択的に除去される。
【0084】つづく図11の工程では、レジスト層44
を除去した後に、シリコン窒化膜43を遮蔽体として用
いつつ、熱酸化処理が実行される。その結果、n型シリ
コン層3の上主面において、LOCOS15,16が、開口
部45,46に対応した形状に、選択的に形成される。
熱酸化処理では、n型エミッタ層5の中のn型不純物の
再拡散が引き起こされ難いように、酸化温度が例えば略
900℃程度に低く抑えられ、酸化時間は例えば略2時間
程度に短く抑えられる。その後、シリコン窒化膜42、
ポリシリコン膜42、および、シリコン酸化膜41が除
去される。
【0085】つぎの図12の工程では、まず、n型シリ
コン層3およびLOCOS15,16の上に、TEOS層51が
堆積される。その後、TEOS層51の中のゲート溝8およ
び分離溝11を形成すべき部位に、開口部52が選択的
に形成される。TEOS層51への開口部52の形成は、レ
ジスト層への開口部の形成と同様に、写真製版技術と選
択的エッチングとを用いることによって遂行される。
【0086】つぎに、パターニングされたTEOS層51を
遮蔽体として用いつつRIE(反応性イオンエッチン
グ)を実行することにより、n型シリコン層3の開口部
52に対応する部位に、ゲート溝8および分離溝11が
形成される。図12におけるE−E切断線に沿った断面
図を図13に示す。これらの図12,図13に示される
ように、RIEは、ゲート溝8および分離溝11がn型
シリコン層3を貫通するまで遂行される。その後、TEOS
層51が除去される。
【0087】つづく図14および図15の工程では、n
型シリコン層3の表面にシリコン酸化膜が形成される。
その結果、n型シリコン層3の上主面の中でLOCOS1
5,16に覆われない領域全体にわたって絶縁膜14が
形成され、ゲート溝8および分離溝11のn型シリコン
層3で規定される内壁面に、ゲート絶縁膜9および分離
絶縁膜12が、それぞれ形成される。なお、図15は、
図14におけるE−E切断線に沿った断面図である。
【0088】つづく図16および図17(図16におけ
るE−E切断線に沿った断面図)の工程では、中間生成
物の表面全体に、不純物がドープされたポリシリコンが
堆積される。その結果、ゲート溝8の内部に、ポリシリ
コンで構成されるゲート電極10が、ゲート絶縁膜9を
介して埋設される。同様に、分離溝11の内部には、ポ
リシリコンで構成される分離電極13が、分離絶縁膜1
2を介して埋設される。さらに、ゲート電極10の上
部、分離電極13の上部、および、絶縁膜14,LOCOS
15,16の上部全体が、ある厚さのポリシリコン層で
覆われる。
【0089】その後、ポリシリコン層の上に、レジスト
層56が堆積された後、ゲート配線17およびフィール
ドプレート18に対応した形状に、レジスト層56がパ
ターニングされる。その結果、レジスト層56に開口部
57,59が選択的に形成される。つづいて、パターニ
ングされたレジスト層56を遮蔽体として用いつつ、ポ
リシリコン層に選択的エッチングを施すことによって、
ゲート配線17およびフィールドプレート18が形成さ
れる。
【0090】つぎの図18の工程では、まず、中間生成
物の上面全体にわたって、レジスト層63が堆積された
後、レジスト層63の中のp型コレクタ層7に対応する
部位に、開口部64が選択的に形成される。その後、こ
のレジスト層63を遮蔽体として用いつつ、ボロンがn
型シリコン層3の上主面へ注入される。その結果、n型
シリコン層3の上主面において、p型コレクタ層7が、
開口部64に対応した形状に、選択的に形成される。そ
の後、レジスト層63は除去される。
【0091】つづく図19、図20、および、図21の
工程では、中間生成物の上面全体にTEOS層が堆積された
後、コレクタ電極21とn型シリコン層3との接続部、
エミッタ電極20とn型シリコン層3との接続部、ゲー
ト配線17とゲート配線19との接続部、および、フィ
ールドプレート18とコレクタ電極21との接続部に対
応するTEOS層の部位に、開口部66,67,68,70
が、それぞれ選択的に形成される。その結果、TEOSで構
成される絶縁層22が形成される。
【0092】絶縁層22に規定される開口部66,6
7,68,70は、電極および電極配線のコンタクトホ
ールとして機能する。なお、図19は、この工程におけ
る、図1のA−A切断線に相当する切断線に沿った断面
図、図20はB−B切断線に沿った断面図、そして、図
21はE−E切断線に沿った断面図である。
【0093】つづく図22〜図24の工程では、まず、
中間生成物の上面全体にアルミニウムが堆積される。そ
の結果、コンタクトホールとしての開口部66,67,
68,70が、アルミニウムで埋められる。すなわち、
各コンタクトホールの底部において、n型シリコン層
3、ゲート配線17、またはフィールドプレート18へ
と、アルミニウムが接続される。さらに、開口部66,
67,68,70の上部、および、絶縁層22の上部の
全体にわたってアルミニウムが堆積される。
【0094】その後、図示しない遮蔽体を用いて選択的
エッチングを実行することによって、アルミニウムの堆
積層がパターニングされる。その結果、アルミニウムの
堆積層から、ゲート配線19、エミッタ電極20、およ
び、コレクタ電極21が形成される。なお、図22は、
この工程における、図1のA−A切断線に相当する切断
線に沿った断面図、図23はB−B切断線に沿った断面
図、そして、図24はE−E切断線に沿った断面図であ
る。
【0095】なお、以上の製造方法では、p型コレクタ
層7は、ゲート溝8および分離溝11が形成された後に
形成されたが、図25に示すように、ゲート溝8および
分離溝11が形成される前に、p型コレクタ層7が形成
されてもよい。図25の工程は、例えば図9の工程の後
において、つぎのように実行される。
【0096】すなわち、n型シリコン層3の上に、シリ
コン酸化膜201が新たに形成され、さらにその上に、
シリコン窒化膜202が堆積される。つぎに、シリコン
窒化膜202の上に、レジスト層203が形成された
後、レジスト層203のp型コレクタ層7に対応する部
位に開口部204が選択的に形成される。このレジスト
層204を遮蔽体として用いつつ、エッチングを実行す
ることによって、シリコン窒化膜202が選択的に除去
される。
【0097】つぎに、レジスト層203とシリコン窒化
膜202とを遮蔽体として用いつつ、ボロンがn型シリ
コン層3の上主面へと注入される。その結果、n型シリ
コン層3の上主面において、p型コレクタ層7が、開口
部204対応した形状、すなわち、n型バッファ層6に
沿った帯状に、選択的に形成される。その後、レジスト
層203、シリコン窒化膜202、および、シリコン酸
化膜201が除去される。図25の工程が終了した後
に、図10〜図17の工程が実行され、さらに、18の
工程を省いて、図19〜図24の工程が実行される。
【0098】以上の工程を経ることにより、図1〜図6
に示した装置101が完成する。図12〜図17に示し
たように、この製造方法では分離溝11とゲート溝8と
が同一工程の中で形成され、分離絶縁膜12とゲート溝
8、および、分離電極13とゲート電極10も、それぞ
れ同一工程の中で形成される。すなわち、ゲート溝8、
ゲート絶縁膜9、および、ゲート電極10を形成するの
に、従来装置150にはない新たな工程が必要とされな
い。このため、装置101は、従来装置150に比べて
高いコストをともなうことなく製造可能である。
【0099】なお、以上では、装置101のパワー部P
Wの製造工程についてのみ説明を行ったが、パワー部P
Wに関する各工程と並行して、非パワー部NPの製造も
同時に行われる。
【0100】<2.実施の形態2>ここでは、図1〜図6
に示した装置101において、ゲート溝8の寸法を様々
に変更した形態について説明する。図26の正面断面図
に示す装置102は、ゲート溝8の底部が、シリコン酸
化膜2にまでは達しておらず、n型シリコン層3の内部
にとどまっている点において、装置101とは特徴的に
異なっている。すなわち、装置102では、装置101
におけるよりも、ゲート溝8が浅く形成されており、分
離溝11とは深さが一致しない。ただし、ゲート溝8
は、p型ベース層4よりは深く形成されている。装置1
02では、ゲート溝8の底面も側壁面と同様に、n型シ
リコン層3で規定されるので、底面も側壁面と同様に、
ゲート絶縁膜9で覆われている。
【0101】この装置102においても、チャネル幅W
は装置101と変わりなく、また、蓄積層Dpの面積A
dも、装置101に比べると幾分劣るものの、なお相当
に大きく確保される。また、ホールの蓄積効果も同様に
得られる。したがって、装置102においても、オン電
圧を低減する効果は十分に得られる。また、ゲート溝8
がコレクタ電極21へと向かう方向に延在しているため
に、電流はゲート溝8に沿って流れるので、シリコン基
板1の厚さに変動があっても、電流の経路への影響が少
ない。すなわち、シリコン基板1の厚さに変動があって
も、オン電圧に変動を生じにくいという利点がある。
【0102】図27に示す装置102aでは、ゲート溝
8のコレクタ電極21とは反対側の長手方向の端部が、
装置102よりも後退している。ゲート溝8におけるこ
の端部は、n型エミッタ層5のコレクタ電極21(また
はp型コレクタ層7)の側の端縁よりも、コレクタ電極
21の側へと後退することはない。すなわち、ゲート電
極10は、少なくとも、n型エミッタ層5のコレクタ電
極21の側の端縁と、p型ベース層4のコレクタ電極2
1の側の端縁との間に挟まれたp型ベース層4の領域に
対向する。
【0103】ゲート溝8の端部の後退の度合いに応じ
て、チャネル幅Wは、p型ベース層4の深さに略相当す
る大きさから、これにp型ベース層4の横幅(ゲート溝
8の長手方向に沿った幅)に略相当する値を加えた大き
さまでの範囲で変化する。また、蓄積層面積Adも、後
退の度合いに応じて変化する。
【0104】図28に示す装置102bは、ゲート溝8
を最も狭く設定した例に相当する。この装置102bで
は、ゲート溝8はn型エミッタ層5よりも浅く形成され
ている。また、ゲート溝8のコレクタ電極21の側の端
部も、装置102に比べて後退していてもよい。ゲート
溝8は、少なくとも、n型エミッタ層5のコレクタ電極
21の側の端縁から、p型ベース層4のコレクタ電極2
1の側の端縁までを、横断するように形成される。
【0105】装置102bにおいても、複数のゲート溝
8の間隔を、ある程度狭く設定することで、従来装置1
50に比べて、チャネル幅密度、蓄積層密度を高めるこ
とが可能である。また、ホールの蓄積効果も相応に得ら
れる。したがって、従来装置150に比べて低いオン電
圧を実現することが可能である。また、ラッチアップ防
止効果も同様に得られる。
【0106】装置102b,102a,102,101
の順序で、チャネル幅W、蓄積層面積Adはともに大き
くなる。したがって、ゲート溝8の配列間隔が一定であ
れば、この順序でオン電圧低減効果も高まる。一方、ゲ
ート電極10の表面積が小さいほど、ゲート電極10と
n型シリコン層3(p型ベース層4、n型エミッタ層5
を含む)との間の容量は小さくなり、スイッチング速度
が上昇する。
【0107】このように、スイッチング速度の向上とオ
ン電圧の改善とはトレードオフの関係にあるが、実施の
形態1,2の装置では、使用の目的に応じて、ゲート溝
8の寸法および配列の間隔を変えることによって、オン
電圧を幅広く選択することができるという、従来装置1
50にはない利点が得られる。
【0108】つぎに、実施の形態2の装置の製造方法に
ついて説明する。例えば装置102を製造するには、実
施の形態1の装置の製造方法の中で、図12、図13の
工程に代えて、図29および図30の工程を実施すると
よい。図29の工程では、まずn型シリコン層3および
LOCOS15,16の上に、TEOS層71が堆積される。そ
の後、TEOS層71の中のゲート溝8を形成すべき部位
に、開口部72が選択的に形成される。つづいて、パタ
ーニングされたTEOS層71を遮蔽体として用いつつRI
Eを実行することにより、開口部72に対応するn型シ
リコン層3の部位に、ゲート溝8が形成される。その
後、TEOS層71は除去される。
【0109】つづく図30の工程では、まず、中間生成
物の表面全体に、新たなTEOS層73が堆積される。その
後、TEOS層73の中の分離溝11を形成すべき部位に、
開口部74が選択的に形成される。つぎに、パターニン
グされたTEOS層73を遮蔽体として用いつつRIEを実
行することにより、開口部74に対応するn型シリコン
層3の部位に、分離溝11が形成される。その後、TEOS
層73は除去される。
【0110】以上の2段階の工程を通じて、ゲート溝8
と分離溝11とが個別に形成される。その後は、実施の
形態1の装置の製造方法における図14以下の工程が実
行される。すなわち、実施の形態2の装置の製造方法に
おいては、ゲート溝8および分離溝11は、個別に形成
されるものの、それらの中に各々埋設されるゲート電極
10および分離電極13の形成は、同一の工程の中で遂
行可能である。したがって、実施の形態2の装置も、従
来装置150に比べて、著しく複雑な製造工程を要求す
るものではない。
【0111】<3.実施の形態3>図31は、実施の形態
3の装置の構成を示す断面斜視図である。この装置10
3は、p型コレクタ層7に代えて、n型ドレイン層75
が設けられている点において、装置101とは特徴的に
異なっている。すなわち、装置103のパワー部PWに
は、nチャネル型のMOSトランジスタ(MOS型FET)が形
成されている。
【0112】この装置103においても、ゲート溝8、
フィールドプレート18、エミッタ電極20とn型シリ
コン層3との接続部等の構造は、装置101と同等であ
る。したがって、装置101と同様に、オン電圧の低
減、耐圧の向上、および、ラッチアップ耐量の向上とい
う効果が、製造工程の複雑化、製造コストの増大をとも
なうことなく得られる。また、装置101のIGBTに比べ
て、スイッチング速度が高いという利点がある。
【0113】装置103を製造するには、装置101を
製造するための図7〜図24の工程の中で、図9の工程
に代えて図32の工程を実行するとともに、図18の工
程を省くとよい。図32の工程では、図9の工程と同様
に、まず、n型シリコン層3の上に、シリコン酸化膜4
0、シリコン窒化膜60、および、レジスト層61が、
この順序で形成される。
【0114】その後、レジスト層61のn型エミッタ層
5に対応する部位に開口部63が選択的に形成されると
ともに、n型ドレイン層75に対応する部位に開口部7
7が選択的に形成される。このレジスト層61を遮蔽体
として用いつつ、エッチングを実行することによって、
シリコン窒化膜60が選択的に除去される。
【0115】つぎに、レジスト層61とシリコン窒化膜
60とを遮蔽体として用いつつ、砒素がn型シリコン層
3の上主面へと注入される。その結果、n型シリコン層
3の上主面において、n型エミッタ層5およびn型ドレ
イン層75が、開口部63および開口部77にそれぞれ
対応した形状に、選択的に形成される。その後、レジス
ト層61、シリコン窒化膜60、および、シリコン酸化
膜40が除去される。
【0116】<4.実施の形態4>図33は、実施の形態
4の装置の平面断面図であり、図1のD−D切断線に相
当する切断線に沿った断面構造を表している。この装置
104は、ゲート溝8の平面形状において、装置101
(図3)とは特徴的に異なっている。すなわち、図33
に示すように、装置104では、ゲート溝8が、コレク
タ電極21に近い側の長手方向の端部において、長手方
向に直交する方向に張り出している。言い換えると、ゲ
ート溝8の平面形状が、「T」字型となっている。張り
出した部分も含めて、ゲート溝8の底部は、装置101
におけると同様にシリコン酸化膜2の上主面に達してい
る。
【0117】この端部において、隣接するゲート溝8の
間の間隔は、さらに狭くなる。このため、隣り合うゲー
ト溝8に挟まれた領域HCにおいて、ホール電流Jhの
密度が、さらに高まる。その結果、領域HCにおいて、
ホールが高い密度で蓄積されるので、電子電流Jnのさ
らなる増大がもたらされ、n型シリコン層3における導
電率変調がさらに高められる。したがって、オン電圧が
さらに低減される。
【0118】装置104を製造するには、装置101を
製造するための図7〜図24の工程の中で、図12の工
程における開口部52の断面形状を、図33のゲート溝
8の平面形状に対応した形状に設定するとよい。このよ
うに、装置104では、製造工程を複雑化することな
く、オン電圧をさらに低減し得るという利点が得られ
る。
【0119】<5.実施の形態5>図34は、実施の形態
5の装置の平面断面図であり、図1のD−D切断線に相
当する切断線に沿った断面構造を表している。また、図
34におけるE−E切断線に沿った断面図を図35に示
す。この装置105は、互いに平行に配列するゲート溝
8の間に設けられるn型シリコン層3の上主面とエミッ
タ電極20との接続部が、一部において欠如している点
で、装置101(図3,図5)とは特徴的に異なってい
る。
【0120】すなわち、図3および図5に示したよう
に、装置101では、n型シリコン層3の上主面とエミ
ッタ電極20との接続部が、各ゲート溝8の間に周期的
に設けられているのに対して、装置105では、図34
および図35に示すように、周期的に配列する接続部の
中から、一部が脱落している。すなわち、接続部が間引
かれている。
【0121】隣接するゲート溝8に挟まれた領域の中
で、接続部を有しない領域には、ホール電流Jhは流れ
ず、その隣の接続部を有する領域HCへと迂回して流れ
る。このため、迂回したホール電流Jhが流れ込む領域
HCでは、ホール電流Jhの密度が高くなる。その結
果、領域HCにおいて、ホールが高い密度で蓄積される
ので、電子電流Jnのさらなる増大がもたらされ、n型
シリコン層3における導電率変調がさらに高められる。
したがって、オン電圧がさらに低減される。
【0122】装置105を製造するには、装置101を
製造するための図7〜図24の工程の中で、図19〜図
21の工程における開口部67を、図36に示すように
間引いて形成するとよい。このように、装置105で
は、製造工程を複雑化することなく、オン電圧をさらに
低減することができるという利点が得られる。
【0123】<6.実施の形態6>図37は、実施の形態
6の装置の正面断面図である。また、図38は、図37
におけるD−D切断線に沿った断面図である。図38に
おけるE−E切断線に沿った断面図は、図5と同一に表
される。この装置106は、n型シリコン層3の中で、
p型ベース層4に隣接してn型ウェル層(半導体ウェル
層)81が形成されている点において、装置101とは
特徴的に異なっている。
【0124】n型ウェル層81は、p型ベース層4のコ
レクタ電極21に近い側に設けられており、しかも、p
型ベース層4と略同一の深さで、p型ベース層4に接触
するように形成されている。n型ウェル層81における
n型不純物の濃度は、n型シリコン層3における濃度よ
りも高く設定され、好ましくは、n型エミッタ層5にお
ける濃度よりは低く、n型バッファ層6における濃度よ
りは高く設定される。
【0125】図39は、n型ウェル層81およびその周
辺の領域に関するバンド図である。バンド図は、下方に
付随する断面図のF−F切断線に沿った電子のポテンシ
ャルエネルギーを表している。このバンド図が示すよう
に、電子のポテンシャルエネルギーは、n型シリコン層
3よりもn型ウェル層81において低くなっている。言
い換えると、p型ベース層4とn型ウェル層81との間
のビルトインポテンシャルは、n型ウェル層81が存在
しないときのp型ベース層4とn型シリコン層3との間
のビルトインポテンシャルよりも高くなっている。
【0126】ホールに対するポテンシャルの高さは、図
39とは上下が逆になる。このため、n型シリコン層3
からn型ウェル層81へと流れ込むホールは、n型シリ
コン層3とn型ウェル層81の境界付近の領域HCに蓄
積されることになる。その結果、電子電流Jnが増大
し、n型シリコン層3における導電率変調がさらに高め
られる。したがって、オン電圧がさらに低減される。こ
のように、装置106では、n型ウェル層81が備わる
ことによって、オン電圧の低減効果がさらに高められ
る。
【0127】装置106を製造するには、装置101を
製造するための図7〜図24の工程の中で、例えば図8
の工程と図9の工程の間に、図40の工程を付加的に実
行するとよい。図40の工程では、図8の工程と同様
に、まず、n型シリコン層3の上に、シリコン酸化膜8
2、シリコン窒化膜83、および、レジスト層84が、
この順序で形成される。その後、レジスト層84のn型
ウェル層81に対応する部位に開口部85が選択的に形
成される。このレジスト層84を遮蔽体として用いつ
つ、エッチングを実行することによって、シリコン窒化
膜83が選択的に除去される。
【0128】つぎに、レジスト層84とシリコン窒化膜
83とを遮蔽体として用いつつ、リンがn型シリコン層
3の上主面へと注入される。その結果、n型シリコン層
3の上主面において、n型ウェル層81が、開口部85
に対応した形状、すなわち、p型ベース層4に隣接した
帯状に、選択的に形成される。その後、レジスト層8
4、シリコン窒化膜83、および、シリコン酸化膜83
が除去される。以上のように、装置101の製造工程
に、イオン注入工程を一段階追加するだけの比較的簡単
な方法で、優れたオン電圧特性を有する装置106が得
られる。
【0129】<7.実施の形態7>図41は、実施の形態
7の装置の正面断面図である。この装置107は、ゲー
ト溝8だけでなく、p型ベース層4、n型ウェル層8
1、および、n型バッファ層6が、シリコン酸化膜2の
上主面に達する深さを有している点において、装置10
6とは特徴的に異なっている。
【0130】装置107では、p型ベース層4とn型ウ
ェル層81が、シリコン酸化膜2の上主面に達する深さ
を有しているために、n型シリコン層3からp型ベース
層4へと向かうホール電流Jhのすべてが、n型ウェル
層81を通過する。このため、装置106に比べて、n
型ウェル層81とn型シリコン層3の境界付近に、ホー
ルがさらに効果的に蓄積される。その結果、オン電圧の
低減効果がさらに高められる。
【0131】装置107を製造するには、装置106を
製造する工程の中で、図7、図8、および、図40の工
程の各々において形成される半導体層を、シリコン酸化
膜2の上主面に達する深さに形成するとよい。すなわ
ち、装置106の製造工程に、新たな工程を付加するこ
となく、オン電圧のさらに低い装置107を得ることが
できる。
【0132】<8.実施の形態8>図42は、実施の形態
8の装置の平面断面図である。また、図42のA−A切
断線に沿った断面図を図43に示す。図42は、図43
におけるD−D切断線に沿った断面図に相当する。この
装置108は、隣り合うゲート溝8に挟まれたn型エミ
ッタ層5の平面断面形状が「U」字型となるように、n
型エミッタ層5のコレクタ電極21(またはp型コレク
タ層7)に対向する側壁の中央部が後退している点にお
いて、装置101とは特徴的に異なっている。エミッタ
電極20は、n型エミッタ層5の後退部に相当するp型
ベース層4の部分の上主面にも接続されている。
【0133】装置108では、この特徴のために、n型
シリコン層3からp型ベース層4を通過してエミッタ電
極20へと流れるホール電流Jhの流路が、p型ベース
層4において広くなっている。このため、ホール電流J
hによってp型ベース層4に生じる電圧降下が低く抑え
られるので、ラッチアップ耐量が向上する。
【0134】装置108を製造するには、装置101を
製造するための図7〜図24の工程の中で、図9の工程
における開口部63を、図44の開口部87へ置き換え
るとよい。図44は、n型エミッタ層5を形成する工程
における、図42のE−E切断線に沿った断面を示して
いる。開口部87は、図42のn型エミッタ層5の断面
形状に対応した「U」字型の断面形状を有している。
【0135】ゲート溝8および分離溝11を形成するた
めの図12および図13の工程では、ゲート溝8は図4
4に周期的に現れるn型エミッタ層5の各断面の中央部
を分断するように形成される。このように、装置101
の製造工程に、新たな工程を付加することなく、ラッチ
アップ耐量の高い装置108を得ることができる。
【0136】<9.実施の形態9>図45は、実施の形態
9の装置の平面断面図である。また、図45のA−A切
断線に沿った断面図を図46に示す。図45は、図46
におけるD−D切断線に沿った断面図に相当する。この
装置109は、隣り合うゲート溝8に挟まれた領域の中
央部において、n型エミッタ層5がp型ベース層4によ
って二つに分割されている点において、装置101とは
特徴的に異なっている。
【0137】言い換えると、装置109では、n型エミ
ッタ層5のコレクタ電極21(またはp型コレクタ層
7)に対向する側壁の中央部が、反対側に至るまで後退
している。この意味で、装置108,109は、それぞ
れ、n型エミッタ層5の側壁の中央部が後退した形態の
中の特別の例に相当する。装置108と同様に、装置1
09においても、エミッタ電極20は、n型エミッタ層
5の後退部を満たすp型ベース層4の部分の上主面の少
なくとも一部にも接続されている。
【0138】装置109では、この特徴のために、n型
シリコン層3からp型ベース層4を通過してエミッタ電
極20へと流れるホール電流Jhの流路が、p型ベース
層4において広くなっている。特に、装置108と比較
しても、ホール電流Jhの流路がさらに広くなる。この
ため、ラッチアップ耐量が、装置108におけるより
も、さらに向上する。
【0139】装置109を製造するには、装置108を
製造するための図44の工程における開口部87を、図
45のn型エミッタ層5の平面形状に対応した断面形状
に形成するとよい。n型エミッタ層5を形成する工程に
おける、図45のE−E切断線に沿った断面図は、図4
4と同一に描かれる。このように、装置108の製造工
程に、新たな工程を付加することなく、ラッチアップ耐
量のさらに高い装置109を得ることができる。
【0140】<10.実施の形態10>図47は、実施の
形態10の装置の平面断面図である。また、図47のA
−A切断線に沿った断面図を図48に示す。図47は、
図48におけるD−D切断線に沿った断面図に相当す
る。この装置110は、「U」字型に一部が後退した平
面断面形状を有するn型エミッタ層5の後退部に、n型
エミッタ層5に接するように、p型シリコン層(第5半
導体層)91が形成されている点において、装置108
とは特徴的に異なっている。エミッタ電極20は、p型
シリコン層91の上主面にも接続されている。
【0141】p型シリコン層91におけるp型不純物の
濃度は、p型ベース層4における濃度よりも高く設定さ
れている。このため、p型シリコン層91を含むp型ベ
ース層4を通過するホール電流Jhによってもたらされ
る電圧降下が、装置108に比べてさらに低く抑えられ
る。その結果、ラッチアップ耐量がさらに向上するとい
う利点が得られる。
【0142】装置110を製造するには、例えば装置1
08を製造するための図18の工程に代えて、図49お
よび図50の工程を実行するとよい。図50は、図49
におけるE−E切断線に沿った断面図である。図49お
よび図50に示される工程では、図18に示した開口部
64を有するレジスト層63の代わりに、p型コレクタ
層7に対応する開口部64と同時にp型シリコン層91
に対応する開口部93を有するレジスト層92が形成さ
れる。二種類の開口部64,93を通じて、ボロンの選
択的注入が実行されることによって、p型コレクタ層7
とp型シリコン層91とが同時に形成される。
【0143】装置110を製造するために、図25の工
程を用いた装置108の製造方法において、図25の工
程に代えて、図51の工程を実行してもよい。図51の
工程では、p型コレクタ層7に対応した開口部64に加
えて、p型シリコン層91に対応した開口部93が、レ
ジスト層203に形成される。そうして、二種類の開口
部64,93を通じて、ボロンの選択的注入が実行され
ることによって、p型コレクタ層7とp型シリコン層9
1とが同時に形成される。
【0144】以上のいずれの方法においても、装置10
8の製造工程に、新たな工程を付加することなく、ラッ
チアップ耐量のさらに高い装置110を得ることができ
る。
【0145】<11.実施の形態11>図52は、実施の
形態11の装置の平面断面図である。また、図52のA
−A切断線に沿った断面図を図53に示す。図52は、
図53おけるD−D切断線に沿った断面図に相当する。
この装置111は、装置109と同様に、隣り合うゲー
ト溝8に挟まれた領域の中央部において、n型エミッタ
層5がp型ベース層4によって二つに分割されている。
さらに、装置110と同様に、p型ベース層4よりも高
濃度にp型不純物を含有するp型シリコン層91が、n
型エミッタ層5に挟まれたp型ベース層4の部分に、n
型エミッタ層5に接するように形成されている。エミッ
タ電極20は、p型シリコン層91の上主面にも接続さ
れている。
【0146】装置111では、この特徴のために、p型
シリコン層91を含むp型ベース層4を通過するホール
電流Jhによってもたらされる電圧降下が、装置10
9、110のいずれに比べても、さらに低く抑えられ
る。その結果、ラッチアップ耐量がさらに向上するとい
う利点が得られる。
【0147】装置111を製造するには、装置109の
製造工程と装置110の製造工程とを組み合わせて実行
するとよい。すなわち、装置109を製造するための図
18の工程に代えて、図49および図50の工程を実行
するとよい。あるいは、図25の工程を用いた装置10
9の製造方法において、図25の工程に代えて、図51
の工程を実行してもよい。以上のいずれの方法において
も、装置109または装置110の製造工程に、新たな
工程を付加することなく、ラッチアップ耐量のさらに高
い装置111を得ることができる。
【0148】<12.実施の形態12>図54は、実施の
形態12の装置の断面斜視図である。この装置112
は、容量結合を利用したフィールドプレート18の代わ
りに、高抵抗体として形成されるフィールドプレート2
10が備わっている点において、装置101とは特徴的
に異なっている。フィールドプレート210は、絶縁体
に近いほどに高い電気抵抗を有する多結晶半導体、いわ
ゆるSIPOS(Semi-Insulating Polycrystaline Silicon)
で構成されている。
【0149】フィールドプレート210はLOCOS15の
上面を覆っており、p型コレクタ層7に近い側の端部に
は、コレクタ電極21が接続され、n型エミッタ層5に
近い側の端部には、エミッタ電極20が接続されてい
る。そして、フィールドプレート210は、一方の端部
から他方の端部まで、隙間なく一体的に連続している。
したがって、フィールドプレート210には、一方の端
部から他方の端部へと微小な電流が流れる。
【0150】そのため、フィールドプレート210にお
ける電位は、一方の端部から他方の端部へ至るのにとも
なって、コレクタ電極21の電位からエミッタ電極20
の電位へと、連続的に変化する。フィールドプレート2
10では、フィールドプレート18とは異なり、一方の
端部から他方の端部へと隙間なく一体的に連続している
ので、電位の変化の滑らかさは、フィールドプレート1
8におけるよりも優れている。したがって、フィールド
プレート18の直下のn型シリコン層3における電界の
分布の均一性がさらに高まる。このため、装置の耐圧が
さらに向上するという利点が得られる。
【0151】装置112を製造するには、装置101を
製造するための図7〜図11の工程を、実行した後に、
図55〜図60の工程を実行するとよい。図55の工程
では、まず、n型シリコン層3およびLOCOS15,16
の上に、不純物がドープされないポリシリコン層、すな
わちSIPOS層が堆積され、さらにその上にレジスト層が
形成される。つづいて、LOCOS15の上部の領域を除い
て、レジスト層が選択的に除去されることによって、パ
ターニングされたレジスト層211が得られる。そし
て、レジスト層211を遮蔽体として用いて、ポリシリ
コン層を選択的にエッチングすることによって、LOCOS
15の上にフィールドプレート210が形成される。そ
の後、レジスト層211は除去される。
【0152】つづく図56の工程では、n型シリコン層
3、LOCOS15,16、および、フィールドプレート2
10の上に、TEOS層が堆積される。その後、TEOS層の中
のゲート溝8および分離溝11を形成すべき部位に、開
口部213および214が、それぞれ選択的に形成され
る。その結果、パターニングされたTEOS層212が出来
上がる。このTEOS層211を遮蔽体として用いつつRI
Eを実行することにより、n型シリコン層3の開口部2
13、214に対応する部位に、それぞれゲート溝8お
よび分離溝11が形成される。RIEは、ゲート溝8お
よび分離溝11がn型シリコン層3を貫通するまで遂行
される。その後、TEOS層212が除去される。
【0153】つづく図57の工程では、n型シリコン層
3およびフィールドプレート210の表面に、シリコン
酸化膜が形成される。その結果、n型シリコン層3の上
主面の中でLOCOS15,16に覆われない領域全体にわ
たって絶縁膜14が形成され、ゲート溝8および分離溝
11のn型シリコン層3で規定される内壁面、すなわち
側壁面に、ゲート絶縁膜9および分離絶縁膜12が、そ
れぞれ形成され、さらに、フィールドプレート210の
表面の上、すなわち上面および側壁面の上には、絶縁膜
218が形成される。
【0154】その後、この中間生成物の表面全体に、不
純物がドープされたポリシリコンが堆積される。その結
果、ゲート溝8の内部に、ポリシリコンで構成されるゲ
ート電極10が、ゲート絶縁膜9を介して埋設される。
同様に、分離溝11の内部には、ポリシリコンで構成さ
れる分離電極13が、分離絶縁膜12を介して埋設され
る。さらに、ゲート電極10の上部、分離電極13の上
部、および、絶縁膜14,210の上面全体が、ある厚
さのポリシリコン層で覆われる。
【0155】つづいて、ポリシリコン層の上に、レジス
ト層が堆積された後、ゲート配線17に対応した形状
に、レジスト層がパターニングされる。その結果、パタ
ーニングされたレジスト層216が得られる。このレジ
スト層216を遮蔽体として用いつつ、ポリシリコン層
に選択的エッチングを施すことによって、ゲート配線1
7が形成される。
【0156】つぎの図58の工程では、中間生成物の上
面全体にわたって、レジスト層220が堆積された後、
レジスト層220の中のp型コレクタ層7に対応する部
位に、開口部221が選択的に形成される。その後、こ
のレジスト層220を遮蔽体として用いつつ、ボロンが
n型シリコン層3の上主面へ注入される。その結果、n
型シリコン層3の上主面において、p型コレクタ層7
が、開口部221に対応した形状に、選択的に形成され
る。その後、レジスト層220は除去される。
【0157】つづく図59の工程では、中間生成物の上
面全体にTEOS層が堆積された後、コレクタ電極21とn
型シリコン層3との接続部、コレクタ電極21とフィー
ルドプレート210との接続部、エミッタ電極20とn
型シリコン層3との接続部、エミッタ電極20とフィー
ルドプレート210との接続部、および、ゲート配線1
7とゲート配線19との接続部に対応するTEOS層の部位
に、開口部66,227,67,226,および,68
が、それぞれ選択的に形成される。その結果、TEOSで構
成される絶縁層225が形成される。絶縁層225に規
定される開口部66,227,67,226,68は、
電極および電極配線のコンタクトホールとして機能す
る。
【0158】つぎの図60の工程では、まず、中間生成
物の上面全体にアルミニウムが堆積される。その結果、
コンタクトホールとしての開口部66,227,67,
226,68が、アルミニウムで埋められる。すなわ
ち、各コンタクトホールの底部において、n型シリコン
層3、フィールドプレート18、または、ゲート配線1
7へと、アルミニウムが接続される。さらに、開口部6
6,227,67,226,68の上部、および、絶縁
層225の上部の全体にわたってアルミニウムが堆積さ
れる。
【0159】その後、図示しない遮蔽体を用いて選択的
エッチングを実行することによって、アルミニウムの堆
積層がパターニングされる。その結果、アルミニウムの
堆積層から、ゲート配線19、エミッタ電極20、およ
び、コレクタ電極21が形成される。以上の工程を経る
ことによって、装置112が容易に得られる。
【0160】<13.実施の形態13>図61は、実施の
形態13の装置の正面断面図である。また、図61にお
けるE−E切断線に沿った断面図を図62に示す。図6
1におけるD−D切断線に沿った断面図は、図3と同一
に表される。この装置113は、p型ベース層4の下方
に、n型シリコン層3よりもn型不純物濃度の高いn型
シリコン層(底部半導体層)230が形成されている点
において、装置101とは特徴的に異なっている。
【0161】p型ベース層4の下方に位置するn型シリ
コン層3の部分は、電子電流Jnが比較的集中する領域
に相当する。装置113では、電子電流Jnが比較的集
中する領域に抵抗の低いn型シリコン層230が設けら
れているので、電子電流Jnに由来する電圧降下が低く
抑えられる。このことは、オン電圧のさらなる低減に寄
与する。
【0162】図63〜図69は、装置113を製造する
のに好適な方法を示す製造工程図である。装置113を
製造するには、図63に示すように、まず、シリコン基
板1が準備される。つぎに、図64に示すように、シリ
コン基板1の表面にシリコン酸化膜240が形成され
る。
【0163】つぎに、図65に示すように、n型シリコ
ン層3のもとになるn型シリコン基板241が、シリコ
ン基板1とは別に準備される。その後、図66の工程が
実行される。図66の工程では、まず、n型シリコン基
板241の表面にシリコン酸化膜242が形成される。
つづいて、シリコン酸化膜242に覆われたn型シリコ
ン基板241の一方主面の上にシリコン窒化膜243が
形成され、さらにその上に、レジスト層244が堆積さ
れる。
【0164】その後、レジスト層244には開口部24
5が形成され、この開口部245を通じてシリコン窒化
膜243に選択的エッチングを施すことによって、シリ
コン窒化膜243にも、開口部245と同一の開口部が
形成される。そして、シリコン窒化膜243とレジスト
層244とを遮蔽体として用いて、リンを選択的に注入
することによって、n型シリコン基板241の一方主面
にn型シリコン層230が選択的に形成される。その
後、レジスト層244、シリコン窒化膜243、およ
び、シリコン酸化膜242は除去される。
【0165】つづく図67の工程では、同様の工程を通
じて、n型シリコン基板241の一方主面にボロンを選
択的に注入し、さらに拡散することによって、p型シリ
コン層247が形成される。このp型シリコン層247
は、アライメントマークのために形成されるものであ
り、n型シリコン基板241の端部付近に形成される。
【0166】つぎに、図68に示すように、シリコン酸
化膜240に覆われたシリコン基板1の一方主面と、n
型シリコン基板241の一方主面とが貼り合わせられ
る。シリコン基板1とn型シリコン基板241との間に
挟まれるシリコン酸化膜240の部分が、既述したシリ
コン酸化膜2に相当する。つぎに、図68のJ−J切断
面まで、n型シリコン基板241の他方主面が研磨され
る。
【0167】J−J切断面は、n型シリコン基板241
の一方主面に平行であり、しかも、n型シリコン層23
0の底部(図68では上端部)よりも深く、p型シリコ
ン層247の底部よりも浅い位置に設定される。この研
磨の結果、n型シリコン基板241から既述したn型シ
リコン層3が出来上がる。
【0168】つぎに、図69に示すように、n型シリコ
ン層3の他方主面に露出するp型シリコン層247に、
選択的エッチングが施される。その結果、n型シリコン
層3の他方主面が、p型シリコン層247の部位におい
て選択的に後退する。この後退部が、後続する工程で各
種の半導体層を形成する際に、n型シリコン層230の
位置を認識するためのアライメントマークとして機能す
ることとなる。図69の工程が終了した後に、例えば装
置101を製造するための図7〜図24の工程を実行す
ることによって、装置113が得られる。
【0169】<14.変形例> (1)以上の各実施の形態では、IGBTおよびMOSは、n型バ
ッファ層6を備えていたが、n型バッファ層6を備えな
い形態も実施可能である。ただし、n型バッファ層6が
備わることによって、p型ベース層4とp型コレクタ層
7の間の距離を短くして、しかもパンチスルーを防止す
ることが可能となる。すなわち、装置を縮小化しつつ、
しかも高い耐圧を保持することが可能となる。
【0170】(2)以上の各実施の形態では、装置103
に限って、MOSトランジスタが備わる例を示したが、実
施の形態1だけではなく、他のいくつかの実施の形態に
おいても、p型コレクタ層7をn型ドレイン層75へと
置き換えることによって、IGBTの代わりにMOSトランジ
スタを備える装置を実現可能である。
【0171】(3)実施の形態1を含むいくつかの実施の
形態において、p型コレクタ層7を一般の半導体層(単
一層とは限らない)へと置き換えることによって、IGBT
だけでなく、各種の半導体装置を実現することが可能で
ある。p型コレクタ層7をn型ドレイン層75へ置き換
えて得られるMOSトランジスタは、その一例である。
【0172】(4)以上の各実施の形態では、フィールド
プレート18にはコレクタ電極21とゲート配線19が
接続され、フィールドプレート210にはコレクタ電極
21とエミッタ電極20が接続される例を示した。しか
しながら、一般に、フィールドプレート18,210の
いずれにおいても、コレクタ電極21とゲート配線19
の組、あるいは、コレクタ電極21とエミッタ電極20
の組のいずれが接続されておれば、耐圧の向上という効
果が得られる。
【0173】
【発明の効果】第1の発明の装置では、ゲート溝に埋設
されたゲート電極が、第2半導体層の縦断面に対向する
ので、チャネル幅に関する選択の幅が広く、ゲート溝の
個数、深さ、幅等を調節することによって、チャネル幅
を略無制限に幅広く変えることが可能である。すなわ
ち、オン電圧を幅広く変えることが可能であり、従来装
置に比べて低くすることも可能である。
【0174】第2の発明の装置では、ゲート溝が、等間
隔で配列する単位ゲート溝の列として形成されているの
で、装置全体のチャネル幅を広く確保することができ、
オン電圧を低減することが可能である。また、ゲート
溝、すなわち単位ゲート溝の列が、第2主電極へ向かう
方向に延在するので、単位ゲート溝の個数を増やすこと
が、チャネル幅の増大に効果的に結びつく。その結果、
オン電圧が効果的に低減される。
【0175】第3の発明の装置では、第2主電極と第2
および第3半導体層との接続部が、単位ゲート溝の列に
挟まれた複数の領域に分割配置されるとともに、その一
部が間引かれているので、第4半導体層から注入される
キャリア(第1種キャリア)による電流が間引かれた領
域を迂回するために、その周囲において第1種キャリア
の電流の密度が高まる。このため、導電率変調が強ま
り、その結果、オン電圧の一層の低減効果がもたらされ
る。
【0176】第4の発明の装置では、第3半導体層に、
後退部が形成され、この後退部に第1主電極が接続され
ているので、第2半導体層を通過する第1種キャリアの
電流によってもたらされる電圧降下が低く抑えられる。
このため、ラッチアップ耐量が向上する。
【0177】第5の発明の装置では、第4半導体層の後
退部に不純物濃度の高い第5半導体層が介挿されている
ので、電圧降下がさらに低く抑えられる。その結果、ラ
ッチアップ耐量がさらに向上する。
【0178】第6の発明の装置では、第4半導体層が、
第2導電型式の半導体層であるので、装置がIGBTとして
機能する。すなわち、第1種キャリアの電流がもたらす
導電率変調によってオン電圧が効果的に低減される。ま
た、ゲート溝の寸法、形状等を調節することによって、
チャネル幅だけでなく、第1種キャリアの蓄積層の面積
をも略無制限に幅広く変えることが可能であるために、
オン電圧をさらに低減することが可能である。
【0179】第7の発明の装置では、第1主電極が、第
3半導体層の第2主電極に近い端縁を跨ぐように、第2
および第3半導体層の露出面に接続されているので、第
2半導体層を通過する第1種キャリアの電流は、第3半
導体層の直下の横方向抵抗を経路とする必要がない。し
たがって、第3半導体層の横方向抵抗による電圧降下が
抑えられるので、ラッチアップ耐量が向上する。
【0180】第8の発明の装置では、第4半導体層が、
第1半導体層よりも不純物濃度の高い第1導電型式の半
導体層であるので、装置がMOSトランジスタとして機能
する。すなわち、スイッチング速度が高く、しかもオン
電圧の低いMOSトランジスタが実現する。
【0181】第9の発明の装置では、ゲート電極が埋設
されたゲート溝が、第2半導体層を超えて、第2主電極
に向かって、第1半導体層へと延びているので、ゲート
電極がフィールドプレートとしても機能する。このた
め、装置の耐圧が向上する。また、第4半導体層が第2
導電型式であるときには、第1種キャリアが電流の担い
手となり得るので、ゲート電極に対向する第1半導体層
の部分が、第1種キャリアの蓄積層としても機能する。
その結果、オン電圧がさらに低減される。
【0182】第10の発明の装置では、ゲート溝が第2
主電極に近い側の端部において、張り出し部を有してい
るので、この張り出し部の近傍では、迂回する第1種キ
ャリアの電流のために、第1種キャリアの密度が高ま
る。その結果、導電率変調が強まるので、オン電圧の一
層の低減効果がもたらされる。
【0183】第11の発明の装置では、ゲート溝が第2
半導体層よりも深いので、チャネル幅がさらに大きく確
保される。このため、オン電圧がさらに低減される。ま
た、電界の集中しやすい第2半導体層の湾曲部を覆う結
果となるので、電界の集中を緩和する効果がさらに高ま
り、耐圧がさらに向上する。
【0184】第12の発明の装置は、SOI構造の装置
として構成される。ゲート溝がSOI層としての第1半
導体層に形成されているにもかかわらず、ゲート溝が第
2主電極へと向かう方向に延在するので、SOI層の厚
さに製造上の誤差が生じても、主電流の経路への影響が
少ない。すなわち、SOI層の厚さに変動があっても、
オン電圧に変動を生じ難い。
【0185】第13の発明の装置では、分離溝が形成さ
れるので、分離溝の外側に別種の素子を形成することが
可能である。また、ゲート溝が、分離溝と同様に、基板
絶縁膜に達する深さを有するので、これらの溝を同一工
程の中で同時に形成することが可能である。すなわち、
製造工程を簡略化することが可能である。
【0186】第14の発明の装置では、第1半導体層よ
りも不純物濃度の高い半導体ウェル層が備わるので、第
1半導体層と半導体ウェル層との境界付近に第1種キャ
リアが蓄積される。このため、導電率変調がさらに強ま
るので、オン電圧がさらに低減される。
【0187】第15の発明の装置では、第1半導体層よ
りも不純物濃度の高い半導体ウェル層が備わるので、第
1半導体層と半導体ウェル層との境界付近に第1種キャ
リアが蓄積される。このため、導電率変調がさらに強ま
るので、オン電圧がさらに低減される。また、半導体ウ
ェル層の底部が基板絶縁膜に達しているので、第1種キ
ャリアの電流の経路に半導体ウェルが効果的に干渉する
こととなる。その結果、第1種キャリアの蓄積効果がさ
らに高まるので、オン電圧が効果的に低減される。
【0188】第16の発明の装置では、第1半導体層の
材料としての単結晶シリコンの<100>方位が、前記ゲー
ト溝の延在方向に一致している。すなわち、ゲート溝
が、最も移動度の高い方向に延在するので、オン電圧が
さらに低減される。
【0189】第17の発明の装置では、フィールドプレ
ートが備わるので、耐圧が向上する。
【0190】第18の発明の装置では、電流が比較的集
中する領域に、底部半導体層が備わるので、この領域に
おける電圧降下が低く抑えられる。このため、オン電圧
がさらに低減される。
【0191】第19の発明の製造方法では、従来周知の
工程を組み合わせることによって、この発明の半導体装
置を容易に製造することができる。
【0192】第20の発明の製造方法では、ゲート溝と
分離溝、ゲート絶縁膜と分離絶縁膜、および、ゲート電
極と分離電極が、それぞれ同一の工程の中で同時に形成
される。すなわち、この発明の半導体装置を、さらに簡
略化された方法で製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1の装置の断面斜視図である。
【図2】 実施の形態1の装置の平面図である。
【図3】 図1のD−D切断線に沿った断面図である。
【図4】 図1のB−B切断線に沿った断面図である。
【図5】 図3のE−E切断線に沿った断面図である。
【図6】 図1のA−A切断線に沿った断面図である。
【図7】 実施の形態1の装置の製造工程図である。
【図8】 実施の形態1の装置の製造工程図である。
【図9】 実施の形態1の装置の製造工程図である。
【図10】 実施の形態1の装置の製造工程図である。
【図11】 実施の形態1の装置の製造工程図である。
【図12】 実施の形態1の装置の製造工程図である。
【図13】 実施の形態1の装置の製造工程図である。
【図14】 実施の形態1の装置の製造工程図である。
【図15】 実施の形態1の装置の製造工程図である。
【図16】 実施の形態1の装置の製造工程図である。
【図17】 実施の形態1の装置の製造工程図である。
【図18】 実施の形態1の装置の製造工程図である。
【図19】 実施の形態1の装置の製造工程図である。
【図20】 実施の形態1の装置の製造工程図である。
【図21】 実施の形態1の装置の製造工程図である。
【図22】 実施の形態1の装置の製造工程図である。
【図23】 実施の形態1の装置の製造工程図である。
【図24】 実施の形態1の装置の製造工程図である。
【図25】 実施の形態1の装置の製造工程図である。
【図26】 実施の形態2の装置の正面断面図である。
【図27】 実施の形態2の別の例の装置の正面断面図
である。
【図28】 実施の形態2のさらに別の例の装置の正面
断面図である。
【図29】 実施の形態2の装置の製造工程図である。
【図30】 実施の形態2の装置の製造工程図である。
【図31】 実施の形態3の装置の断面斜視図である。
【図32】 実施の形態3の装置の製造工程図である。
【図33】 実施の形態4の装置の平面断面図である。
【図34】 実施の形態5の装置の平面断面図である。
【図35】 図34のE−E切断線に沿った断面図であ
る。
【図36】 実施の形態5の装置の製造工程図である。
【図37】 実施の形態6装置の正面断面図である。
【図38】 図37のD−D切断線に沿った断面図であ
る。
【図39】 実施の形態6の装置の動作説明図である。
【図40】 実施の形態6の装置の製造工程図である。
【図41】 実施の形態7の装置の正面断面図である。
【図42】 実施の形態8の装置の平面断面図である。
【図43】 図42のA−A切断線に沿った断面図であ
る。
【図44】 実施の形態8の装置の製造工程図である。
【図45】 実施の形態9の装置の平面断面図である。
【図46】 図45のA−A切断線に沿った断面図であ
る。
【図47】 実施の形態10の装置の平面断面図であ
る。
【図48】 図47のA−A切断線に沿った断面図であ
る。
【図49】 実施の形態10の装置の製造工程図であ
る。
【図50】 実施の形態10の装置の製造工程図であ
る。
【図51】 実施の形態10の装置の製造工程図であ
る。
【図52】 実施の形態11の装置の平面断面図であ
る。
【図53】 図52のA−A切断線に沿った断面図であ
る。
【図54】 実施の形態12の装置の断面斜視図であ
る。
【図55】 実施の形態12の装置の製造工程図であ
る。
【図56】 実施の形態12の装置の製造工程図であ
る。
【図57】 実施の形態12の装置の製造工程図であ
る。
【図58】 実施の形態12の装置の製造工程図であ
る。
【図59】 実施の形態12の装置の製造工程図であ
る。
【図60】 実施の形態12の装置の製造工程図であ
る。
【図61】 実施の形態13の装置の正面断面図であ
る。
【図62】 図61のE−E切断線に沿った断面図であ
る。
【図63】 実施の形態13の装置の製造工程図であ
る。
【図64】 実施の形態13の装置の製造工程図であ
る。
【図65】 実施の形態13の装置の製造工程図であ
る。
【図66】 実施の形態13の装置の製造工程図であ
る。
【図67】 実施の形態13の装置の製造工程図であ
る。
【図68】 実施の形態13の装置の製造工程図であ
る。
【図69】 実施の形態13の装置の製造工程図であ
る。
【図70】 従来の装置の正面断面図である。
【図71】 図70のK−K切断線に沿った断面図であ
る。
【符号の説明】
1 シリコン基板(半導体基板)、2 シリコン酸化膜
(基板絶縁膜)、3n型シリコン層(第1半導体層)、
4 p型ベース層(第2半導体層)、5 n型エミッタ
層(第3半導体層)、7 p型コレクタ層(第4半導体
層)、8 ゲート溝(単位ゲート溝)、9 ゲート絶縁
膜、10 ゲート電極、11 分離溝、12 分離絶縁
膜、13 分離電極、15 LOCOS(絶縁層)、18,
210フィールドプレート、20 エミッタ電極(第1
主電極)、21 コレクタ電極(第2主電極)、81
n型ウェル層(半導体ウェル層)、91 p型半導体層
(第5半導体層)、230 n型シリコン層(底部半導
体層)。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体装置において、 一方主面と他方主面とを有する第1導電型式の第1半導
    体層と、 前記第1半導体層の前記一方主面に選択的に形成された
    第2導電型式の第2半導体層と、 前記第2半導体層の露出面の内側に、当該第2半導体層
    よりも浅く、選択的に形成され、前記第1半導体層より
    も不純物濃度の高い第1導電型式の第3半導体層と、 前記第1半導体層の前記一方主面に、前記第2半導体層
    から離れて選択的に露出する第4半導体層と、 前記第2および第3半導体層に接続された第1主電極
    と、 前記第4半導体層に接続された第2主電極と、 を備え、 前記第1半導体層は、前記一方主面に開口するゲート溝
    を規定し、 当該ゲート溝は、前記第3半導体層から前記第2主電極
    へと向かう方向へ延在し、しかも、少なくとも、前記第
    3半導体層の前記第2主電極に近い端縁から前記第2半
    導体層の前記第2主電極に近い端縁までを、横断するよ
    うに規定されており、 前記半導体装置は、 前記ゲート溝の前記第1半導体層で規定される内壁面を
    覆うゲート絶縁膜と、 当該ゲート絶縁膜を介して前記ゲート溝に埋設されたゲ
    ート電極と、をさらに備える半導体装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の半導体装置において、 前記ゲート溝が、等間隔で配列する単位ゲート溝の列に
    分割されており、 前記第1主電極と前記第2および第3半導体層との接続
    部が、前記単位ゲート溝の列に挟まれた複数の領域に分
    割配置されている半導体装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の半導体装置において、 前記第4半導体層が、第2導電型式の半導体層であり、 前記接続部が、前記複数の領域の一部において間引かれ
    ている半導体装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の半導体装置において、 前記第4半導体層が、第2導電型式の半導体層であり、 前記複数の領域の各々の中央の位置で、前記第3半導体
    層は、前記第4半導体層に面する側壁において、当該側
    壁から反対側に向かって、ないし、当該反対側に至るま
    で後退しており、 前記接続部は、前記第3半導体層の後退した部分を満た
    す前記第2半導体層の部分の露出面の少なくとも一部を
    含んでいる半導体装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の半導体装置において、 前記第3半導体層の後退した部分に選択的に形成され、
    前記第2半導体層よりも不純物濃度の高い第2導電型式
    の第5半導体層を、さらに備える半導体装置。
  6. 【請求項6】 請求項1または請求項2に記載の半導体
    装置において、 前記第4半導体層が、第2導電型式の半導体層である半
    導体装置。
  7. 【請求項7】 請求項3ないし請求項6のいずれかに記
    載の半導体装置において、 前記第1主電極が、前記第3半導体層の前記第2主電極
    に近い端縁を跨ぐように、前記第2および第3半導体層
    の露出面に接続されている半導体装置。
  8. 【請求項8】 請求項1または請求項2に記載の半導体
    装置において、 前記第4半導体層が、前記第1半導体層よりも不純物濃
    度の高い第1導電型式の半導体層である半導体装置。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし請求項8のいずれかに記
    載の半導体装置において、 前記ゲート溝は、前記第2半導体層の前記第2主電極に
    近い端縁を超えて、その外側の前記第1半導体層の部分
    へも延長されている半導体装置。
  10. 【請求項10】 請求項3ないし請求項7のいずれかに
    記載の半導体装置において、 前記ゲート溝は、前記第2半導体層の前記第2主電極に
    近い端縁を超えて、その外側の前記第1半導体層の部分
    へも延長されており、しかも、 前記ゲート溝は、その延在方向の前記第2主電極に近い
    側の端部において、延在方向に直交する方向に張り出し
    ている半導体装置。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし請求項10のいずれか
    に記載の半導体装置において、 前記ゲート溝が、前記第2半導体層よりも深く規定され
    ている半導体装置。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし請求項11のいずれか
    に記載の半導体装置において、 前記第1半導体層の前記他方主面を覆う基板絶縁膜と、 当該基板絶縁膜を覆う半導体基板と、をさらに備える半
    導体装置。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の半導体装置におい
    て、 前記ゲート溝の底部は、前記基板絶縁膜に達しており、 前記第1半導体層は、前記一方主面に開口する分離溝
    を、さらに規定し、 当該分離溝は、前記第2、第3、ならびに、第4半導体
    層、および前記ゲート溝を包囲する環状であり、しか
    も、その底部が前記基板絶縁膜に達しており、前記半導
    体装置は、 前記分離溝の前記第1半導体層で規定される内壁面を覆
    う分離絶縁膜と、 当該分離絶縁膜を介して前記分離溝に埋設された分離電
    極と、をさらに備えている半導体装置。
  14. 【請求項14】 請求項3ないし請求項7、および請求
    項10のいずれかに記載の半導体装置において、 前記第1半導体層に選択的に形成され、当該第1半導体
    層よりも不純物濃度の高い第1導電型式の半導体ウェル
    層を、さらに備え、 当該半導体ウェル層は、前記第2半導体層の前記第2主
    電極に近い側において、前記第2半導体層に接触して隣
    接している半導体装置。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載の半導体装置におい
    て、 前記第1半導体層の前記他方主面を覆う基板絶縁膜と、 当該基板絶縁膜を覆う半導体基板と、 前記第1半導体層に選択的に形成され、当該第1半導体
    層よりも不純物濃度の高い第1導電型式の半導体ウェル
    層と、をさらに備え、 当該半導体ウェル層は、前記第2半導体層の前記第2主
    電極に近い側において、前記第2半導体層に接触して隣
    接しており、しかも、その底部が前記基板絶縁膜に達し
    ている半導体装置。
  16. 【請求項16】 請求項1ないし請求項15のいずれか
    に記載の半導体装置において、 前記第1半導体層の材料が、単結晶シリコンであり、 当該単結晶シリコンの<100>方位が、前記ゲート溝の延
    在方向に一致している半導体装置。
  17. 【請求項17】 請求項1ないし請求項16のいずれか
    に記載の半導体装置において、 前記第1半導体層の前記一方主面の中の前記第1および
    第2主電極に挟まれた領域に、絶縁層と、当該絶縁層を
    介して対向するフィールドプレートとを、さらに備え、 当該フィールドプレートの前記第1主電極に近い端部
    は、前記第1主電極または前記ゲート電極に電気的に接
    続されており、前記第2主電極に近い端部は、前記第2
    主電極に電気的に接続されている半導体装置。
  18. 【請求項18】 請求項1ないし請求項17のいずれか
    に記載の半導体装置において、 前記第1半導体層の前記他方主面と前記第2半導体層の
    間に選択的に形成され、当該第1半導体層よりも不純物
    濃度の高い第1導電型式の底部半導体層を、さらに備え
    る半導体装置。
  19. 【請求項19】 半導体装置の製造方法において、 一方主面と他方主面とを有する第1導電型式の第1半導
    体層を準備する準備工程と、 前記第1半導体層の前記一方主面に第2導電型式の第2
    半導体層を選択的に形成する工程と、 前記第2半導体層の露出面の内側に、当該第2半導体層
    よりも浅く、前記第1半導体層よりも不純物濃度の高い
    第1導電型式の第3半導体層を、選択的に形成する工程
    と、 前記一方主面に開口するゲート溝を前記第1半導体層に
    形成するゲート溝形成工程と、 前記ゲート溝の前記第1半導体層で規定される内壁面を
    覆うようにゲート絶縁膜を形成するゲート絶縁膜形成工
    程と、 当該ゲート絶縁膜を介して前記ゲート溝にゲート電極を
    埋設するゲート電極形成工程と、 前記第1半導体層の前記一方主面に、前記第2半導体層
    から離れて選択的に露出する第4半導体層を形成する工
    程と、 前記第2および第3半導体層に第1主電極を接続する工
    程と、 前記第4半導体層に第2主電極を接続する工程と、を備
    え、 前記ゲート溝形成工程では、 前記第3半導体層から前記第2主電極へと向かう方向へ
    延在し、しかも、少なくとも、前記第3半導体層の前記
    第2主電極に近い端縁から前記第2半導体層の前記第2
    主電極に近い端縁までを横断するように、前記ゲート溝
    が形成される半導体装置の製造方法。
  20. 【請求項20】 請求項19に記載の半導体装置の製造
    方法において、 前記準備工程が、 一方主面と他方主面とを有する半導体基板を準備する工
    程と、 当該半導体基板の前記一方主面の上に、基板絶縁膜を形
    成する工程と、 前記基板絶縁膜の上に、前記第1半導体層を形成する工
    程と、を備え、 前記ゲート溝形成工程では、 前記ゲート溝の底部が前記基板絶縁膜に達するように、
    前記ゲート溝が形成され、 前記製造方法は、 前記ゲート溝形成工程と同時に実行され、前記一方主面
    に開口する分離溝を前記第1半導体層に形成する分離溝
    形成工程と、 前記ゲート絶縁膜形成工程と同時に実行され、前記分離
    溝の前記第1半導体層で規定される内壁面を覆うように
    分離絶縁膜を形成する分離絶縁膜形成工程と、 前記ゲート電極形成工程と同時に実行され、前記分離絶
    縁膜を介して前記分離溝に分離電極を埋設する分離電極
    形成工程とを、さらに備え、 前記分離溝形成工程では、 前記第2、第3、および、第4半導体層、ならびに、前
    記ゲート溝を包囲する環状に、しかも、底部が前記基板
    絶縁膜に達するように、前記分離溝が形成される半導体
    装置の製造方法。
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