JPH1157080A - ゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブ用シャフト - Google Patents

ゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブ用シャフト

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JPH1157080A
JPH1157080A JP9233069A JP23306997A JPH1157080A JP H1157080 A JPH1157080 A JP H1157080A JP 9233069 A JP9233069 A JP 9233069A JP 23306997 A JP23306997 A JP 23306997A JP H1157080 A JPH1157080 A JP H1157080A
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JP
Japan
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atomic
golf club
metallic glass
glass alloy
club head
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JP9233069A
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English (en)
Inventor
Takao Mizushima
隆夫 水嶋
Teruhiro Makino
彰宏 牧野
Akihisa Inoue
明久 井上
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Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
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Publication date
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Priority to KR1019980034931A priority patent/KR19990023946A/ko
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 飛距離の増大や耐久性の向上が可能であり、
加工が容易で安価なゴルフクラブヘッドおよび重量の増
加を抑えて強度の向上を図ったゴルフクラブ用シャフト
を提供する。 【解決手段】 本発明のゴルフクラブヘッドまたはゴル
フクラブ用シャフトは、少なくともその一部分が、ΔT
x=Tx−Tg(ただしTxは結晶化開始温度、Tgは
ガラス遷移温度を示す)の式で表される過冷却液体領域
の温度間隔ΔTxが20K以上の金属ガラス合金からな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はゴルフクラブヘッド
およびゴルフクラブ用シャフトに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ウッド型ゴルフクラブは、ヘッド
部分がステンレス、アルミニウム合金、チタン合金など
の金属を素材に作られている、いわゆるメタルウッドと
呼ばれるものが主流となっている。これらのメタルウッ
ドは以前のパーシモン製ウッドと比較して、ヘッドの設
計の自由度が非常に高いという利点を持っている。アイ
アン型ゴルフクラブにおいても、ヘッドの素材として鉄
(軟鉄)、ステンレス、カーボン、チタン合金などさま
ざまな材料が用いられている。また、パター型ゴルフク
ラブにおいても、鉄(軟鉄)、ステンレス、チタン合
金、ジュラルミンなどのさまざまな材料が用いられてい
る。
【0003】ゴルフクラブ用シャフトでは、軽さ、扱い
やすさなどの点に優れているカーボンシャフトが従来の
スチールシャフトにかわり主流となっている。カーボン
シャフトは設計の自由度が高いという利点を合わせ持
ち、現在では非力な女性用からプロゴルファー向きま
で、さまざまな種類のシャフトが市販されるようになっ
てきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ウッド型ゴルフクラブ
のうち、ステンレスを素材とするヘッドにおいては、素
材の強度があまり高くなく、比重も重いため、比較的肉
厚で体積の小さい(約220cc以下)ヘッドしか製造
することができないとされている。ゴルフクラブヘッド
に使用されるアルミニウム合金は、比重が軽く大きいヘ
ッドを製造することも可能だが、打球の飛距離において
は、ステンレスやチタン合金のヘッドより劣ると言われ
ている。チタン合金は強度が高く反発力に優れていて、
ゴルフクラブの素材として適しているが、反面その加工
は真空中や不活性ガス中などで行わなければならず、歩
留まりも悪いので、ヘッドの単価が非常に高くなってし
まうという問題点があった。
【0005】アイアン型ゴルフクラブのうち、軟鉄を素
材とするヘッドは比重が比較的重く、傷つきやすいとい
う欠点がある。ステンレス製のヘッドは耐久性に優れて
いるが、ライ角やロフト角の調整ができないので、プロ
ゴルファーや上級者には敬遠されている。チタン合金製
のヘッドは前記の通り加工に手間がかかり、単価が非常
に高くなるという問題点がある。カーボン製のヘッド
は、上記の金属製ヘッドと比較してかなり傷つきやすい
ので、取り扱いに注意が必要となる。また、パター型の
ゴルフクラブにおいては、適度な反発力と重さを兼ね備
えたものが望ましいが、これらの条件を十分に満たす素
材は、これまで存在しなかった。
【0006】ゴルフクラブ用カーボンシャフトの一般的
構成としては、カーボン繊維群を一方向に揃え、これに
熱硬化性合成樹脂を含浸して管状に成形することで得ら
れる内層と、細線状またはフィラメント状の合金群を一
方向に揃え、これに熱硬化性合成樹脂を含浸して成形す
ることで得られる外層とからなっている。この外層に使
用される合金によってカーボンシャフトの性質は大きな
影響を受ける。軽量のシャフトを製造するには、外層の
合金を細くする必要があるが、その分強度が下がってし
まう。強度を上げるには太い合金を使用すればよいが、
その分重量は重くなってしまう。上記の点に鑑み、本発
明は、飛距離の増大や耐久性の向上が可能であり、加工
が容易で安価なゴルフクラブヘッドおよび重量の増加を
抑えて強度の向上を図ったゴルフクラブ用シャフトを提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るゴルフクラ
ブヘッドは、少なくともその一部分が、ΔTx=Tx−
Tg(ただしTxは結晶化開始温度、Tgはガラス遷移
温度を示す)の式で表される過冷却液体領域の温度間隔
ΔTxが20K以上の金属ガラス合金から構成されてい
ることを特徴とする。
【0008】本発明に係るゴルフクラブヘッドに好適に
用いられる金属ガラス合金の組成は、Al:1〜10原
子%、Ga:0.5〜4原子%、P:0〜15原子%、
C:2〜7原子%、B:2〜10原子%、Fe:残部で
あることを特徴とする。また、前記金属ガラス合金の組
成は、Al:1〜10原子%、Ga:0.5〜4原子
%、P:0〜15原子%、C:2〜7原子%、B:2〜
10原子%、Si:0〜15原子%、Fe:残部であっ
てもよい。
【0009】本発明に係るゴルフクラブヘッドは、下記
の組成式で表される金属ガラス合金から構成されている
ことを特徴とする。 (Fe1-a-bCoaNib100-x-yxy 但し、0≦a≦0.29、0≦b≦0.43、5原子%
≦x≦20原子%、10原子%≦y≦22原子%であ
り、MはZr、Nb、Ta、Hf、Moのうちの1種ま
たは2種以上からなる元素である。
【0010】また、本発明に係るゴルフクラブヘッド
は、下記の組成式で表される金属ガラス合金から構成さ
れていることを特徴とする。 (Fe1-a-bCoaNib100-x-y-zxyz 但し、0≦a≦0.29、0≦b≦0.43、5原子%
≦x≦20原子%、10原子%≦y≦22原子%、0原
子%≦z≦5原子%であり、MはZr、Nb、Ta、H
f、Moのうちの1種または2種以上からなる元素、T
はCr、W、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、A
l、Si、Ge、C、Pのうちの1種または2種以上か
らなる元素である。
【0011】本発明に係るゴルフクラブヘッドは、下記
の組成式で表される金属ガラス合金から構成されている
ことを特徴とする。 Fe100-c-d-e-wcdew 但し、Rは希土類元素のうちから選択される1種または
2種以上の元素であり、QはTi、Zr、Hf、V、N
b、Ta、Cr、Mo、W、Cuのうちから選択される
1種または2種以上の元素であり、AはCo、Niのう
ちから選択される1種または2種の元素であり、組成比
を示すc、d、e、wは原子%で、2原子%≦c≦15
原子%、2原子%≦d≦20原子%、0原子%≦e≦2
0原子%、10原子%≦w≦30原子%である。
【0012】また、本発明に係るゴルフクラブヘッド
は、下記の組成式で表される金属ガラス合金から構成さ
れていることを特徴とする。 Fe100-c-d-e-w-tcdewt 但し、Rは希土類元素のうちから選択される1種または
2種以上の元素であり、QはTi、Zr、Hf、V、N
b、Ta、Cr、Mo、W、Cuのうちから選択される
1種または2種以上の元素であり、AはCo、Niのう
ちから選択される1種または2種の元素であり、LはR
u、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Al、Si、G
e、Ga、Sn、C、Pのうちから選択される1種また
は2種以上の元素であり、組成比を示すc、d、e、
w、tは原子%で、2原子%≦c≦15原子%、2原子
%≦d≦20原子%、0原子%≦e≦20原子%、10
原子%≦w≦30原子%、0原子%≦t≦5原子%であ
る。
【0013】本発明に係るゴルフクラブ用シャフトは、
合成樹脂からなるシャフトの内部に細線状またはフィラ
メント状の合金群が分散されてなるものであって、この
細線状またはフィラメント状のの合金群が、ΔTx=T
x−Tg(ただしTxは結晶化開始温度、Tgはガラス
遷移温度を示す)の式で表される過冷却液体の温度間隔
ΔTxが20K以上である金属ガラス合金から構成され
ていることを特徴とする。
【0014】本発明に係るゴルフクラブ用シャフトに好
適に用いられる前記細線状またはフィラメント状の合金
群は、その組成がAl:1〜10原子%、Ga:0.5
〜4原子%、P:0〜15原子%、C:2〜7原子%、
B:2〜10原子%、Fe:残部である金属ガラス合金
からなることを特徴とする。また、前記金属ガラス合金
の組成は、Al:1〜10原子%、Ga:0.5〜4原
子%、P:0〜15原子%、C:2〜7原子%、B:2
〜10原子%、Si:0〜15原子%、Fe:残部であ
ってもよい。
【0015】本発明に係るゴルフクラブ用シャフトに用
いられる前記細線状またはフィラメント状の合金群は、
下記の組成式で表される金属ガラス合金から構成されて
いることを特徴とする。 (Fe1-a-bCoaNib100-x-yxy 但し、0≦a≦0.29、0≦b≦0.43、5原子%
≦x≦20原子%、10原子%≦y≦22原子%であ
り、MはZr、Nb、Ta、Hf、Moのうちの1種ま
たは2種以上からなる元素である。
【0016】また、本発明に係るゴルフクラブ用シャフ
トに用いられる前記細線状またはフィラメント状の合金
群は、下記の組成式で表される金属ガラス合金から構成
されていることを特徴とする。 (Fe1-a-bCoaNib100-x-y-zxyz 但し、0≦a≦0.29、0≦b≦0.43、5原子%
≦x≦20原子%、10原子%≦y≦22原子%、0原
子%≦z≦5原子%であり、MはZr、Nb、Ta、H
f、Moのうちの1種または2種以上からなる元素、T
はCr、W、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、A
l、Si、Ge、C、Pのうちの1種または2種以上か
らなる元素である。
【0017】本発明に係るゴルフクラブ用シャフトに用
いられる前記細線状またはフィラメント状の合金群は、
下記の組成式で表される金属ガラス合金から構成されて
いることを特徴とする。 Fe100-c-d-e-wcdew 但し、Rは希土類元素のうちから選択される1種または
2種以上の元素であり、QはTi、Zr、Hf、V、N
b、Ta、Cr、Mo、W、Cuのうちから選択される
1種または2種以上の元素であり、AはCo、Niのう
ちから選択される1種または2種の元素であり、組成比
を示すc、d、e、wは原子%で、2原子%≦c≦15
原子%、2原子%≦d≦20原子%、0原子%≦e≦2
0原子%、10原子%≦w≦30原子%である。
【0018】また、本発明に係るゴルフクラブ用シャフ
トに用いられる前記細線状またはフィラメント状の合金
群は、下記の組成式で表される金属ガラス合金から構成
されていることを特徴とする。 Fe100-c-d-e-w-tcdewt 但し、Rは希土類元素のうちから選択される1種または
2種以上の元素であり、QはTi、Zr、Hf、V、N
b、Ta、Cr、Mo、W、Cuのうちから選択される
1種または2種以上の元素であり、AはCo、Niのう
ちから選択される1種または2種の元素であり、LはR
u、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Al、Si、G
e、Ga、Sn、C、Pのうちから選択される1種また
は2種以上の元素であり、組成比を示すc、d、e、
w、tは原子%で、2原子%≦c≦15原子%、2原子
%≦d≦20原子%、0原子%≦e≦20原子%、10
原子%≦w≦30原子%、0原子%≦t≦5原子%であ
る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明について
詳細に説明するが、本発明はこれらの実施形態例のみに
限定されるものではない。図1は、本発明のゴルフクラ
ブヘッドの第1の実施形態例を示す斜視図である。この
ウッド型ゴルフクラブヘッド1においては、ヘッド全体
が前記金属ガラス合金で構成されている。このウッド型
ゴルフクラブヘッド1は、ヘッド全体を硬度の高い金属
ガラス合金で構成しているので、反発力が向上しており
打球をより遠くに飛ばすことができる。また、スイング
時にソール部分で地面をこすっても傷が付きにくい。さ
らに、他のクラブなどと接触しても傷つきにくいので、
見栄えのよい状態を長く保つことができる。
【0020】本発明のゴルフクラブヘッドは、その一部
分だけに金属ガラス合金が用いられていてもよい。図2
は、本発明のゴルフクラブヘッドの第2の実施形態例を
示す分解図である。この実施形態例においては、ウッド
型ゴルフクラブヘッド本体2に設けられた開口部3に、
フェース部分4がはめ合わされて固定されるという構造
になっている。例えば、このウッド型ゴルフクラブヘッ
ド本体2をステンレスなどの従来の素材で構成し、フェ
ース部分4だけを金属ガラス合金で構成することでも、
本発明のゴルフクラブヘッドを得ることができる。この
ような構成とすることで、フェース部分だけを金属ガラ
ス合金で構成すればよいので、よりいっそうヘッドの加
工が容易になり、さらにヘッドを安価に提供することが
できるようになる。
【0021】図3は、本発明のゴルフクラブヘッドの第
3の実施形態例を示す斜視図である。このアイアン型ゴ
ルフクラブヘッド11においては、ヘッド全体が前記金
属ガラス合金で構成されている。このアイアン型ゴルフ
クラブヘッド11は、ヘッド全体を硬度の高い金属ガラ
ス合金で構成しているので、反発力が向上しており打球
をより遠くに飛ばすことができる。また、スイング時に
ソール部分で地面をこすっても傷が付きにくい。さら
に、他のクラブなどと接触しても傷つきにくいので、見
栄えのよい状態を長く保つことができる。
【0022】本発明のゴルフクラブヘッドは、その一部
分だけに金属ガラス合金が用いられていてもよい。図4
は、本発明のゴルフクラブヘッドの第4の実施形態例を
示す分解図である。この実施形態例においては、アイア
ン型ゴルフクラブヘッド本体12に設けられた開口部1
3に、フェース部分14がはめ合わされて固定されると
いう構造になっている。例えば、このアイアン型ゴルフ
クラブヘッド本体12をステンレスなどの従来の素材で
構成し、フェース部分14だけを金属ガラス合金で構成
することでも、本発明のゴルフクラブヘッドを得ること
ができる。このような構成とすることで、フェース部分
だけを金属ガラス合金で構成すればよいので、よりいっ
そうヘッドの加工が容易になり、さらにヘッドを安価に
提供することができるようになる。
【0023】図5は、本発明のゴルフクラブ用シャフト
の一実施形態例を示す部分断面図である。このゴルフク
ラブ用シャフト21は、一方向に揃えられたカーボン繊
維群に熱硬化性合成樹脂を含浸して管状に成形された内
層22と、一方向に揃えられた細線状またはフィラメン
ト状の合金群に熱硬化性合成樹脂を含浸して成形された
外層23とからなるものであって、前記細線状またはフ
ィラメント状の合金群を硬度の高い金属ガラス合金で構
成することで、シャフトの強度を従来より向上させるこ
とができ、しかも細線の太さを太くして強度を高めてい
るわけではないので、シャフト重量の増加は抑えられて
いる。
【0024】本発明のゴルフクラブヘッドを製造するに
は、板状の金属ガラス合金を製造することが必要にな
る。このような板状の金属ガラス合金を製造する方法の
例として、放電プラズマ焼結法を挙げることができる。
図6は、放電プラズマ焼結装置の一例の要部を示すもの
で、この例の放電プラズマ焼結装置は、筒型のダイ31
と、このダイ31の内部に挿入される上パンチ32およ
び下パンチ33と、下パンチ33を支え、後述するパル
ス電流を流す際の一方の電極ともなるパンチ電極34
と、上パンチ32を下側に押圧し、パルス電流を流す他
方の電極となるパンチ電極35と、上下のパンチ32、
33に挟まれた粉末原料36の温度を測定する熱電対3
7を主体として構成されている。
【0025】図8に、前記放電プラズマ焼結装置の全体
構造を示す。図8に示す放電プラズマ焼結装置40は、
住友石炭工業株式会社製のモデルSPS−2050と称
される放電プラズマ焼結機の一種であり、図6に示す構
造を要部とするものである。図8に示す装置において
は、上部基盤41と下部基盤42を有し、上部基盤41
に接してチャンバ43が設けられ、このチャンバ43の
内部に図6に示す構造の大部分が収納されて構成され、
このチャンバ43は図示略の真空排気装置および雰囲気
ガスの供給装置に接続されていて、上下のパンチ32、
33の間に充填される原料粉末(粉粒体)36を不活性
ガス雰囲気などの所望の雰囲気下に保持できるように構
成されている。なお、図6と図8では通電装置が省略さ
れているが、上下のパンチ32、33およびパンチ電極
34、35は別途設けた通電装置が接続されていて、こ
の通電装置から図7に示すようなパルス電流をパンチ3
2、33を介して通電できるように構成されている。
【0026】前記記載の放電プラズマ焼結装置を用いて
板状の金属ガラス合金を製造するには、成型用の原料粉
末を用意する必要がある。この原料粉末は、所定の組成
の合金を、溶製してから鋳造法により、あるいは単ロー
ルもしくは双ロールによる急冷法によって、さらには液
中紡糸法や溶液抽出法によって、あるいは高圧ガス噴霧
法によって、バルク状、リボン状、線状体、粉末状など
の種々の形状として製造する工程と、粉末状以外のもの
は粉砕して粉末化する工程により得られる。
【0027】次に、前記組成の原料粉末を図6あるいは
図8に示す放電プラズマ焼結装置の上下のパンチ32、
33の間に投入し、チャンバ43の内部を真空引きする
とともに、上下のパンチ32、33で上下から圧力を加
えて成型すると同時に、例えば図7に示すようなパルス
電流を原料粉末に印加して加熱し、成型する。この放電
プラズマ焼結処理においては、通電電流により原料粉末
を所定の速度で素早く昇温することができ、また、通電
電流の値に応じて原料粉末の温度を厳格に管理できるの
で、ヒータによる加熱などよりも遥かに正確に温度管理
ができ、これによりあらかじめ設計した通りの理想に近
い条件で焼結ができる。
【0028】この放電プラズマ焼結法で本発明に適した
板状の金属ガラス合金を得ることができるのは、焼結温
度付近で金属ガラス合金が伸びるためである。図9は、
Fe73Al5Ga21154なる組成の金属ガラス合金
のTMA(Thermo Mechanical Analysis)曲線を、図1
0は、Fe56Co7Ni7Zr8Nb2 20なる組成の金属
ガラス合金のTMA曲線を、図11は、Fe63Co7
6Zr 420なる組成の金属ガラス合金のTMA曲線を
示すグラフである。図9に示すTMA曲線では、440
〜480℃の温度領域で、図10に示すTMA曲線で
は、580〜630℃の温度領域で、図11に示すTM
A曲線では、610〜670℃の温度領域で、温度の上
昇に伴って試料が急激に伸びていることが分かる。この
ことは、過冷却液体温度領域において合金の軟化現象が
起こっていることを示している。このように金属ガラス
合金が軟化する現象を利用して固化成長すれば高密度化
するために有利である。
【0029】前記放電プラズマ焼結法を用いて、Fe56
Co7Ni7Zr4Nb620なる組成の試料を用いて、厚
さ20μm、40μm、100μm、195μmの4種
類の軟磁性金属ガラス合金を製造した。図12にこれら
の試料のX線回折パターンを示す。これらの試料はいず
れもハローなパターンとなっており、アモルファス単相
組織を有していることが示された。
【0030】表1は、本発明に好適に用いられる金属ガ
ラス合金について、ガラス遷移温度Tg(K)、結晶化
開始温度Tx(K)、過冷却液体領域の温度間隔ΔTx
(K)、ビッカース硬度Hvを測定したデータである。
いずれの組成においても、ビッカース硬度Hvは125
0以上の値を示している。通常ゴルフクラブヘッドに用
いられるステンレスやチタン合金は200〜300程度
と、本発明に好適に用いられる金属ガラス合金の約4分
の1から6分の1の値を示すにとどまる。
【0031】
【表1】
【0032】以上のように、本発明のゴルフクラブヘッ
ドは、そのフェース部分に硬度の高い金属ガラス合金を
用いることで、反発力の増大を図ることができ打球の飛
距離を伸ばすことができる。ゴルフクラブヘッドのソー
ル部分に硬度の高い金属ガラス合金を用いると、特にア
イアン型ゴルフクラブにおいて、その使用時に地面をこ
すっても傷がつきにくく、耐久性が向上する。また、ゴ
ルフクラブヘッドの全体を硬度の高い金属ガラス合金で
構成することで、例えば輸送中などに他のクラブと接触
しても傷つきにくく、見栄えがよい状態を長く保つこと
ができる。また、パター型ゴルフクラブにおいては、ア
モルファス合金特有の低弾性が生かされ、打球感がソフ
トで転がりが良いという特徴を持つ。本発明のゴルフク
ラブヘッドは、フェース部分だけを硬度の高い金属ガラ
ス合金で構成することもできる。このような形態のゴル
フクラブヘッドは、よりいっそう加工が容易になり、さ
らに安価に提供することができるようになる。また、本
発明のゴルフクラブ用シャフトは、その外層部分に硬度
の高い金属ガラス合金を用いることで、重量の増加を抑
えつつ強度の向上を図ることができる。
【0033】なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態
に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない
範囲において種々の変更を加えることが可能である。本
実施の形態ではゴルフクラブヘッドの一部分を金属ガラ
ス合金で構成した例として、フェース部分のみを変更し
た例について記載したが、これ以外にも、例えばゴルフ
クラブヘッドのソール部分やその他の部分のみを金属ガ
ラス合金で構成するなどしても差し支えない。
【0034】
【発明の効果】上述のごとく、本発明のゴルフクラブヘ
ッドは、そのフェース部分に硬度の高い金属ガラス合金
を用いることで、反発力の増大を図ることができ打球の
飛距離を伸ばすことができる。ゴルフクラブヘッドのソ
ール部分に硬度の高い金属ガラス合金を用いると、特に
アイアン型ゴルフクラブにおいて、その使用時に地面を
こすっても傷がつきにくく、耐久性が向上する。また、
ゴルフクラブヘッドの全体を硬度の高い金属ガラス合金
で構成することで、輸送中などに他のクラブと接触して
も傷つきにくく、見栄えがよい状態を長く保つことがで
きる。これらのゴルフクラブヘッドは、加工が容易であ
り、安価である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のゴルフクラブヘッドの第1の実施形
態例を示す斜視図である。
【図2】 本発明のゴルフクラブヘッドの第2の実施形
態例を示す分解図である。
【図3】 本発明のゴルフクラブヘッドの第3の実施形
態例を示す正面図である。
【図4】 本発明のゴルフクラブヘッドの第4の実施形
態例を示す分解図である。
【図5】 本発明のゴルフクラブ用シャフトの一実施形
態例を示す部分断面図である。
【図6】 本発明に用いられる板状の金属ガラス合金の
製造に用いることのできる放電プラズマ焼結装置の一例
の要部構造を示す断面図である。
【図7】 図6に示す放電プラズマ焼結装置で原料粉末
に印加するパルス電流波形の一例を示す図である。
【図8】 放電プラズマ焼結装置の一例の構成を示す正
面図である。
【図9】 Fe73Al5Ga21154なる組成の金属
ガラス合金のTMA曲線を示すグラフである。
【図10】 Fe56Co7Ni7Zr8Nb220なる組成
の金属ガラス合金のTMA曲線を示すグラフである。
【図11】 Fe63Co7Nd6Zr420なる組成の金
属ガラス合金のTMA曲線を示すグラフである。
【図12】 Fe56Co7Ni7Zr4Nb620なる組成
の合金を用いて製造した4種類の厚さの試料のX線回折
パターンを示すグラフである。
【符号の説明】
1 ウッド型ゴルフクラブヘッド 2 ウッド型ゴルフクラブヘッド本体 3 開口部 4 フェース部分 11 アイアン型ゴルフクラブヘッド 12 アイアン型ゴルフクラブヘッド本体 13 開口部 14 フェース部分 21 ゴルフクラブ用シャフト 22 内層 23 外層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 牧野 彰宏 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内 (72)発明者 井上 明久 宮城県仙台市青葉区川内元支倉35番地 川 内住宅11−806

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ΔTx=Tx−Tg(ただしTxは結晶
    化開始温度、Tgはガラス遷移温度を示す)の式で表さ
    れる過冷却液体領域の温度間隔ΔTxが20K以上の金
    属ガラス合金から、少なくともその一部分が構成されて
    いることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
  2. 【請求項2】 前記金属ガラス合金の組成が原子%で、 Al: 1〜10% Ga: 0.5〜 4% P: 0〜15% C: 2〜 7% B: 2〜10% Fe: 残部 であることを特徴とする請求項1記載のゴルフクラブヘ
    ッド。
  3. 【請求項3】 前記金属ガラス合金の組成が原子%で、 Al: 1〜10% Ga: 0.5〜 4% P: 0〜15% C: 2〜 7% B: 2〜10% Si: 0〜15% Fe: 残部 であることを特徴とする請求項1記載のゴルフクラブヘ
    ッド。
  4. 【請求項4】 前記金属ガラス合金が下記の組成式で表
    される金属ガラス合金からなることを特徴とする請求項
    1記載のゴルフクラブヘッド。 (Fe1-a-bCoaNib100-x-yxy 但し、0≦a≦0.29、0≦b≦0.43、5原子%
    ≦x≦20原子%、10原子%≦y≦22原子%であ
    り、MはZr、Nb、Ta、Hf、Moのうちの1種ま
    たは2種以上からなる元素である。
  5. 【請求項5】 前記金属ガラス合金が下記の組成式で表
    される金属ガラス合金からなることを特徴とする請求項
    1記載のゴルフクラブヘッド。 (Fe1-a-bCoaNib100-x-y-zxyz 但し、0≦a≦0.29、0≦b≦0.43、5原子%
    ≦x≦20原子%、10原子%≦y≦22原子%、0原
    子%≦z≦5原子%であり、MはZr、Nb、Ta、H
    f、Moのうちの1種または2種以上からなる元素、T
    はCr、W、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、A
    l、Si、Ge、C、Pのうちの1種または2種以上か
    らなる元素である。
  6. 【請求項6】 下記の組成式で表される金属ガラス合金
    からなることを特徴とする請求項1記載のゴルフクラブ
    ヘッド。 Fe100-c-d-e-wcdew 但し、Rは希土類元素のうちから選択される1種または
    2種以上の元素であり、QはTi、Zr、Hf、V、N
    b、Ta、Cr、Mo、W、Cuのうちから選択される
    1種または2種以上の元素であり、AはCo、Niのう
    ちから選択される1種または2種の元素であり、組成比
    を示すc、d、e、wは原子%で、2原子%≦c≦15
    原子%、2原子%≦d≦20原子%、0原子%≦e≦2
    0原子%、10原子%≦w≦30原子%である。
  7. 【請求項7】 下記の組成式で表される金属ガラス合金
    からなることを特徴とする請求項1記載のゴルフクラブ
    ヘッド。 Fe100-c-d-e-w-tcdewt 但し、Rは希土類元素のうちから選択される1種または
    2種以上の元素であり、QはTi、Zr、Hf、V、N
    b、Ta、Cr、Mo、W、Cuのうちから選択される
    1種または2種以上の元素であり、AはCo、Niのう
    ちから選択される1種または2種の元素であり、LはR
    u、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Al、Si、G
    e、Ga、Sn、C、Pのうちから選択される1種また
    は2種以上の元素であり、組成比を示すc、d、e、
    w、tは原子%で、2原子%≦c≦15原子%、2原子
    %≦d≦20原子%、0原子%≦e≦20原子%、10
    原子%≦w≦30原子%、0原子%≦t≦5原子%であ
    る。
  8. 【請求項8】 合成樹脂からなるシャフトの内部に細線
    状またはフィラメント状の合金群が分散されてなるゴル
    フクラブ用シャフトであって、前記細線状またはフィラ
    メント状の合金群が、ΔTx=Tx−Tg(ただしTx
    は結晶化開始温度、Tgはガラス遷移温度を示す)の式
    で表される過冷却液体領域の温度間隔ΔTxが20K以
    上である金属ガラス合金からなることを特徴とするゴル
    フクラブ用シャフト。
  9. 【請求項9】 前記金属ガラス合金の組成が原子%で、 Al: 1〜10% Ga: 0.5〜 4% P: 0〜15% C: 2〜 7% B: 2〜10% Fe: 残部 であることを特徴とする請求項8記載のゴルフクラブ用
    シャフト。
  10. 【請求項10】 前記金属ガラス合金の組成が原子%
    で、 Al: 1〜10% Ga: 0.5〜 4% P: 0〜15% C: 2〜 7% B: 2〜10% Si: 0〜15% Fe: 残部 であることを特徴とする請求項8に記載のゴルフクラブ
    用シャフト。
  11. 【請求項11】 下記の組成式で表される金属ガラス合
    金からなることを特徴とする請求項8記載のゴルフクラ
    ブ用シャフト。 (Fe1-a-bCoaNib100-x-yxy 但し、0≦a≦0.29、0≦b≦0.43、5原子%
    ≦x≦20原子%、10原子%≦y≦22原子%であ
    り、MはZr、Nb、Ta、Hf、Moのうちの1種ま
    たは2種以上からなる元素である。
  12. 【請求項12】 下記の組成式で表される金属ガラス合
    金からなることを特徴とする請求項8記載のゴルフクラ
    ブ用シャフト。 (Fe1-a-bCoaNib100-x-y-zxyz 但し、0≦a≦0.29、0≦b≦0.43、5原子%
    ≦x≦20原子%、10原子%≦y≦22原子%、0原
    子%≦z≦5原子%であり、MはZr、Nb、Ta、H
    f、Moのうちの1種または2種以上からなる元素、T
    はCr、W、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、A
    l、Si、Ge、C、Pのうちの1種または2種以上か
    らなる元素である。
  13. 【請求項13】 下記の組成式で表される金属ガラス合
    金からなることを特徴とする請求項8記載のゴルフクラ
    ブ用シャフト。 Fe100-c-d-e-wcdew 但し、Rは希土類元素のうちから選択される1種または
    2種以上の元素であり、QはTi、Zr、Hf、V、N
    b、Ta、Cr、Mo、W、Cuのうちから選択される
    1種または2種以上の元素であり、AはCo、Niのう
    ちから選択される1種または2種の元素であり、組成比
    を示すc、d、e、wは原子%で、2原子%≦c≦15
    原子%、2原子%≦d≦20原子%、0原子%≦e≦2
    0原子%、10原子%≦w≦30原子%である。
  14. 【請求項14】 下記の組成式で表される金属ガラス合
    金からなることを特徴とする請求項8記載のゴルフクラ
    ブ用シャフト。 Fe100-c-d-e-w-tcdewt 但し、Rは希土類元素のうちから選択される1種または
    2種以上の元素であり、QはTi、Zr、Hf、V、N
    b、Ta、Cr、Mo、W、Cuのうちから選択される
    1種または2種以上の元素であり、AはCo、Niのう
    ちから選択される1種または2種の元素であり、LはR
    u、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Al、Si、G
    e、Ga、Sn、C、Pのうちから選択される1種また
    は2種以上の元素であり、組成比を示すc、d、e、
    w、tは原子%で、2原子%≦c≦15原子%、2原子
    %≦d≦20原子%、0原子%≦e≦20原子%、10
    原子%≦w≦30原子%、0原子%≦t≦5原子%であ
    る。
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TW087114081A TW422887B (en) 1997-08-28 1998-08-26 Sinter and casting comprising Fe-based high-hardness glassy alloy
US09/140,806 US6086651A (en) 1997-08-28 1998-08-26 Sinter and casting comprising Fe-based high-hardness glassy alloy
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US09/408,765 US6287514B1 (en) 1997-08-28 1999-09-29 Sinter and casting comprising Fe-based high-hardness glassy alloy
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021530339A (ja) * 2018-07-11 2021-11-11 アトメタル テック ピーティーイー エルティーディーAttometal Tech Pte. Ltd. ゴルフクラブおよびその製造方法

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