JPH1157948A - 連続鋳造用鋳型およびそれを用いた連続鋳造方法 - Google Patents
連続鋳造用鋳型およびそれを用いた連続鋳造方法Info
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- JPH1157948A JPH1157948A JP21308397A JP21308397A JPH1157948A JP H1157948 A JPH1157948 A JP H1157948A JP 21308397 A JP21308397 A JP 21308397A JP 21308397 A JP21308397 A JP 21308397A JP H1157948 A JPH1157948 A JP H1157948A
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Abstract
となく、凝固シェルの緩冷却化による鋳片品質の向上
と、長寿命を図る鋳型を提供する。 【解決手段】(1)溶融金属を凝固させて連続的に鋳片を
製造する連続鋳造用鋳型であって、冷却された金属製鋳
型が溶融金属と接触する面はサーメットまたは金属を高
速フレーム方式による溶射で施工された中間層と、この
中間層の上面に溶射で施工された金属酸化物層とからな
ることを特徴とする連続鋳造用鋳型である。 (2)溶融金属を凝固させて連続的に鋳片を製造する連続
鋳造法であって、冷却されてた金属製鋳型が溶融金属と
接触する面に中間層としてサーメットまたは金属を高速
フレーム方式による溶射で施工し、この中間層の上面か
ら金属酸化物を溶射で施工した鋳型を用いたことを特徴
とする連続鋳造方法である。
Description
湯」という)を連続的に鋳造凝固させて鋳片を製造する
連続鋳造用鋳型およびそれを用いた連続鋳造方法に関す
るものである。
および鋳型の寿命延長を目的として、溶湯と接する表面
に金属酸化物を溶射した鋳型およびその鋳型を使用した
鋳造方法の開発が進められている。
的としているのは、熱抵抗の大きい金属酸化物から構成
される溶射層を鋳型表面に施すことによって、鋳型の抜
熱速度を低減し、凝固シェル(鋳片)を緩冷却すること
である。これによって、凝固シェルに熱変形が生じにく
くなり、均一な厚さの凝固シェルが形成され易くなる。
その結果、鋳片の表面は割れや凹み等の欠陥が著しく低
減し、良好な品質の鋳片が得られる。
化物を溶射して鋳型を被覆することによって、鋳型の耐
久性を向上させることを目的としている。通常、鋳型の
母材として使用されている銅合金や炭素鋼は硬度が小さ
いため、鋳型として用いる際には、その表面を耐熱性に
優れた金属(Ni,Cr等)でメッキしている。しかし、こ
のような金属をメッキした鋳型は、摩耗したり損傷する
ことによって鋳片の表面品質に悪影響を及ぼすことか
ら、長時間の操業には使用することができない。そのた
め、鋳型の寿命延長を図るため、硬度が大きく、耐熱性
に優れた金属酸化物で薄膜を形成して鋳型を被覆し、そ
の耐久性を向上させている。
なるが、100〜500℃の高温になる。また、被覆された鋳
型表面の金属酸化物層は、鋳型母材の銅合金や炭素鋼と
比べて熱膨張率が小さい。このため、鋳造中の鋳型表面
では、熱膨張率の差に応じて膨張量の絶対値に大きな差
が生じて、溶射された金属酸化物層に割れが発生して剥
離し易くなる。このような剥離を防ぐため、通常、熱膨
張率の差を小さくするような中間層(下地)を金属酸化
物層と鋳型母材の間に設けている。例えば、中間層とし
て、鋳型表面にNi等のメッキ加工またはNi-Cr、Ni、Cr
またはMo等の溶射加工が施される。
金属酸化物層を設けることは、凝固シェルの緩冷却化お
よび鋳型の寿命延長に有効であることから、従来から各
種の連続鋳造方法において、溶射によって金属酸化物層
で被覆した鋳造用鋳型やこれを用いる鋳造方法が提案さ
れている。
て鋳片と同期して移動しない連続鋳造法(以下、単に
「CC法」という)において、鋳型表面に高温での硬度
が大きく、母材と熱膨張率がほぼ等しい金属を接合させ
た後、硬質金属、サーメットやセラミックスを溶射施工
して、耐摩耗性に優れ、安価に製作でき、しかも再生が
容易な鋳型が提案されている(特開昭61−28994
8号公報参照)。
プキャスティング法の概念を説明する図であり、回転す
るロール1を鋳型として用い、溶湯5から厚さ数mmの薄
鋳片2を連続して製造する鋳造法を示している。このス
トッリプキャスティング法(以下、単に「SC法」とい
う)において、ロール表面に厚さ151μm〜5mmの金属酸
化物または窒化物の溶射被膜を施すことによって、凝固
シェルを緩冷却で鋳造することを可能にして、均一な凝
固シェルを形成させてポロシティの発生を抑制するとと
もに、内部欠陥のない薄鋳片の製造に対応した鋳造ロー
ルが提案されている(特公平5−23858号公報参
照)。ここでは、鋳造ロールに施される溶射材料とし
て、低熱伝導率材である、ZrO2、Al2O3およびCr2O3から
選ばれる金属酸化物またはBN、Si3N4から選ばれる金属
窒化物が示されている。さらに、前述の中間層として、
適度の熱膨張係数を持つ合金等を設けることが記載され
ている。
ブ連続鋳造法の概念を説明する図である。薄スラブ連続
鋳造法(以下、単に「TSC法」という)は、背面を冷
却されて回転する一対の薄鋼板製無端ベルト3、あるい
はキャタピラのように回転移動する冷却ブロック4を鋳
型として使用し、溶湯5から厚さ数十mmの薄鋳片2を連
続して製造する連続鋳造法である。このTSC法におい
ては、ベルト表面に耐火性セラミックスを溶射施工する
ことによって、溶湯によるベルトへの熱負荷を軽減する
とともに、ベルトの変形や損傷を防止し、鋳片の割れや
凹み等の欠陥を低減できる無端ベルトが提案されている
(特開昭59−174254号公報参照)。ここでは、
無端ベルトに溶射されるセラミックスとして、低熱伝導
率材料であるZrO2、Al2O3、BN、Si3N4等が開示され、ま
た、中間層として、Cr、Mo、Ni等の非鉄金属材を溶射若
しくはメッキで施工されたものが記載されている。
溶射材料には、上述の通り、凝固シェルの緩冷却化の観
点から、例えば、ZrO2、Al2O3、Cr2O3等の低熱伝導率材で
ある金属酸化物が使用されている。これらの酸化物は耐
熱性や溶湯との耐溶損性に優れ、また、高硬度で耐摩耗
性にも優れている。このため、鋳片との摺動や溶湯との
接触によっても溶射表面に傷がつきにくく、溶射された
金属酸化物層は耐摩耗性にも優れ薄肉化しにくいので、
これらの金属酸化物を溶射した鋳造鋳型は、所定の長時
間の連続操業に耐えられる。さらに、鋳造作業の効率操
業の要請に応じて、連続鋳造用鋳型の一層の長寿命化を
図るには、金属酸化物の溶射層の剥離防止を施さなけれ
ばならない。
は、鋳型材質との熱膨張率の差を考慮した中間層を施工
しているだけであり、中間層が鋳型に付着している力、
言い換えると中間層の密着力については十分な考慮がな
されていない。すなわち、鋳型表面に溶射された金属酸
化物層には、熱膨張量の差による応力以外に、高温の鋳
片と接触して摺動する力や、双ロール方式を採用するS
C法の場合には2個のロール間で鋳片を圧下する力が加
わる。このため、鋳型表面に溶射された金属酸化物層が
鋳片の表面に付着して剥離するという現象が多発する。
この剥離した部分を切断して断面を詳細に観察すると、
中間層と金属酸化物あるいは中間層と母材との界面、ま
たは中間層として2層施工した場合には、第一中間層と
第二中間層の界面で剥離していることが分かる。
ると、金属酸化物層の剥離部分に対応して、鋳片の表面
形状は凸状になる。鋳片のうち凸状になった部分では緩
冷却が行われず、凝固時の冷却が速くなり、鋳片に表面
割れやポロシティ等の欠陥が発生する。さらに、前述の
CC法のように、鋳片と鋳型が常に摺動している場合に
は、この剥離部によって摩擦抵抗が大きくなり、凝固シ
ェルが破損して一部溶湯が漏れ二重肌の鋳片欠陥を生じ
たり、時にはブレークアウトして操業を中断する場合も
ある。
鋳型では、金属酸化物層の一部が剥離するため、鋳片表
面に割れ等の欠陥が生じたり、ブレークアウト等の操業
トラブルが生じて、溶射施工によって本来目的としてい
た鋳片品質の向上や鋳型寿命の延長という効果を十分に
得ることができなかった。このため、金属酸化物層の一
部剥離を防止できるように溶射層の密着力を向上させる
対策が提案された。
おいては、鋳型表面に高温での硬度が大きく、Cu系の母
材と熱膨張率がほぼ等しい金属を拡散溶接法または爆着
法で接合させた後、接合金属の上に硬質金属、サーメッ
トまたはセラミックスを溶射施工した鋳造鋳型が提案さ
れている。しかし、この鋳造鋳型を製造する方法では、
ロールやベルト、円筒鋳型等、大きな鋳型や形状の複雑
な鋳型に適用することは困難である。また、接合金属を
拡散溶接法や爆着法で接合するため、施工上、中間層と
なる金属の厚さが1mm以上必要になり、この部分の熱抵
抗が大きくなる。このため、溶射層と中間層との界面の
温度が上がり過ぎて、熱応力で中間層が割れるおそれが
ある。一方、中間層が厚くなりすぎると、鋳片は冷却さ
れにくくなり、十分な厚さの凝固シェルが形成されない
等の問題が発生する。
として、サーメットを鋳型表面に溶射することが検討さ
れている。例えば、特開平1−273652号公報では
厚さ20〜500μmのサーメット層を形成したロールが、
特開昭59−163056号公報ではCrC基やWC基のサ
ーメットを爆発式溶射法で施工したロールが提案されて
いる。これらは、金属酸化物層の場合に比べ、ロールの
耐久性を向上させ溶射層の剥離を防止して、ロール欠陥
に起因する鋳片欠陥を低減することが予想される。
物(ZrO2、Al2O3、Cr2O3等)、炭化物(WC、CrC、TiC、SiC
等)または窒化物(Si3N4等)と金属(Ni、Cr、Ni-Cr等)と
の混合物であり、金属を比較的多く含有するものであ
る。このため、熱伝導率が金属酸化物に比べて大きく、
鋳片を緩冷却するため必要な熱抵抗層が十分に確保でき
ない。したがって、上記のようにサーメットを鋳型表面
に溶射する方法では、溶射層そのものの剥離は低減でき
るものの、鋳片を緩冷却できないため、鋳片に表面割れ
が発生して十分な品質が得られない。また、鋳型表面は
高温度の溶湯と接するため、金属を多く含んでいるサー
メットは、耐熱性、耐久性の面で金属酸化物より劣ると
いう問題もある。
型の問題点に鑑み、操業中に鋳型表面に溶射された金属
酸化物層が剥離することなく、凝固シェルの緩冷却化に
よる鋳片品質の向上と、長時間使用に耐える鋳造鋳型お
よびそれを用いた連続鋳造方法をを提供することを目的
としてなされたものである。
題を解決するため、溶射層の密着力に着目して、付着力
試験方法(JIS-H8666)に基づいて評価試験を行った。具
体的には、試験片の片方に評価する溶射層(金属酸化物
層を単独に施工、または中間層と金属酸化物層を施工)
を施し、その溶射層と他の試験片と接着剤で接着させ、
引張り試験機で試験片を垂直方向に引張り、溶射層を試
験片から強制的に剥離させ、そのときの剥離強度および
剥離が発生した位置を調査した。その結果を表1に示
す。
の知見を得ることができた。
(Ni、Ni基合金等)をメッキ施工または金属(Ni-Cr、SUS3
04、Mo等)をプラズマ方式、アーク方式若しくはガス方
式で溶射した中間層を設けることによって、剥離強度を
上昇させることができる(試験No.2〜6)。しかも、
これらは、従来技術で提案のあった拡散溶接法や爆着法
に比べて、ロールやベルト等の鋳型においても施工が容
易である。
金属酸化物層の界面、中間層と母材の界面、あるいは中
間層の内部で剥離が発生している。このように剥離が発
生する位置が中間層に限られるのは、中間層に十分な密
着力がないことに起因する。
のプラズマ方式、アーク方式若しくはガス方式の溶射に
比べて、溶射粒子の飛行速度が速い高速フレーム方式で
溶射施工するのが有効である(試験No.7〜15)。
ーム方式で溶射すると剥離強度が上昇し、さらに溶射材
料としてサーメットと組み合わせることによって、剥離
強度が著しく上昇する。例えば、高速フレーム方式の溶
射と、サーメットに炭化物(WC、CrC等)とNi-Crを組み合
わせることによって、中間層またはその界面で剥離する
ことなく、金属酸化物層の内部で剥離することが分かる
(試験No.7〜10)。このとき、母材材質は銅合金であ
っても炭素鋼であっても改善効果が期待でき、中間層を
2層設ける場合(第一中間層をメッキ施工)であって
も、同様の効果が発揮される。
水素系ガスや水素を燃料として内部燃焼室で酸素と燃焼
させ、噴射孔を通して高温の超音速ジェット流を形成
し、そこに溶射原料を送給して溶融、加速させて被処理
体に激突させる溶射方法である。高速フレーム方式であ
っても、ロールやベルト等の大型で、かつ複雑な形状の
鋳型にも中間層を容易に施工できるという、溶射加工の
本来の特長を満足することができる。さらに、他方式の
溶射に比べて、溶射粒子の飛行速度が速いため、母材と
機械的に強固に接合し、かつ緻密な層を形成することが
できる。
されたものであり、下記の(1)の連続鋳造用鋳型および
(2)の連続鋳造法を要旨としている。
製造する連続鋳造用鋳型であって、冷却された金属製鋳
型が溶融金属と接触する面はサーメットまたは金属を高
速フレーム方式による溶射で施工された中間層と、この
中間層の上面に溶射で施工された金属酸化物層とからな
ることを特徴とする連続鋳造用鋳型である。
製造する連続鋳造法であって、冷却されてた金属製鋳型
が溶融金属と接触する面に中間層としてサーメットまた
は金属を高速フレーム方式による溶射で施工し、この中
間層の上面から金属酸化物を溶射で施工した鋳型を用い
たことを特徴とする連続鋳造方法である。
C法、SC法およびTSC法であるが、これらの連続鋳
造方法の他で、さらに、タンディシュ(溶湯容器)と鋳
型とを直結して構成される水平式連続鋳造法の場合であ
っても、本発明の対象とすることができる。
板や管で形成した鋳型、SC法におけるロールおよびT
SC法におけるブロックや無端ベルトとして用いられ、
母材の材質は銅合金あるいは炭素鋼である。CC法、S
C法およびTSC法の各連続鋳造法では、使用する鋳型
の形状や大きさが異なるが、本発明のサーメットまたは
金属を高速フレーム方式の溶射方法で中間層を施工した
後金属酸化物を鋳型表面に溶射することにより、いずれ
も同様の効果を得ることができる。
順および条件によって中間層が施工され、この中間層の
上面から溶射によって金属酸化物層が施工される。
トで表面の粗さを調整した後、中間層として所定の材料
を高速フレーム方式による溶射で施工される。さらに、
その上面から溶射材として金属酸化物を所定の厚さまで
溶射される。溶射後は、金属酸化物層が必要な表面粗さ
となるように、表面を研磨する。
の中間層として施工し、洗浄後ショット等で表面の粗さ
を調整した後、第二の中間層として所定の材料を高速フ
レーム方式で溶射してもよい。
水素ガス、水素、ケロシンまたは灯油等を燃料として内
部燃焼室で酸素と燃焼させ、噴射孔を通して高温の超音
速ジェット流を形成し、そこに溶射原料を送給して、溶
融、加速して被処理体に激突させる溶射方法である。本
方式によれば、他の溶射方法に比べ、溶射粒子の飛行速
度が速いという特長がある。
レーム方式による溶射が可能な材料であり、金属酸化物
(ZrO2、Al2O3、Cr2O3等)、炭化物(WC、CrC、TiC、SiC
等)、あるいは窒化物(Si3N4等)と金属(Ni、Cr、Ni-
Cr等)との混合物であるサーメットや、Ni、Cr、Mo、SU
S304、Ni-Cr等の金属である。本発明では、特に炭化物
系サーメット、具体的に炭化物とNi-Crとのサーメット
が、密着力を確保できることから望ましい。
の向上、さらに金属酸化物層の耐熱衝撃性の向上のため
に設けるものであるため、その厚さは30〜1000μmでよ
く、特に望ましくは30〜200μmであればよい。下限を3
0μmとしたのは、金属酸化物層の厚さにある程度のバ
ラツキがあるため、これ未満の場合は部分的に中間層が
設けられない部分が存在するからである。一方、上限を
200μmとしたのは、これより大きくすると溶射施工時
に熱応力によって、中間層が割れたり、母材から離れた
りすることがあるからである。さらに、上限を超えても
効果は変わらず、必要な材料の量や施工時間が多くなり
不経済であるからである。
層の上面に溶射するのは、鋳片を緩冷却して品質改善を
図るとともに、ロール表層の磨耗や引っかき疵を低減し
て耐久性を向上させるためにある。このため、金属酸化
物として熱伝導率が小さく、硬度の大きいものであれば
良い。例えば、ZrO2、Al2O3、Cr2O3、TiO2、SiO2やこれらの
混合物である。このとき、金属酸化物の表層の溶射粒子
の移着(脱落)を防止し、さらに融点が高くなりすぎる
のを防ぐため、ZrO2を20〜80%で残りがAl2O3、TiO2ある
いはSiO2またはこれらの混合物を使用するのが望まし
い。
ために必要な熱抵抗となるように厚さが決められ、材質
や鋳造方法等によって異なるが、厚さは50〜1000μmに
するのが望ましい。あまり薄すぎると、熱抵抗が小さく
凝固シェルを緩冷却する効果が得られない。逆に、厚す
ぎると、熱抵抗が大きくなりすぎて凝固シェルの成長速
度が小さくなり、必要なシェル厚さを確保するために
は、鋳造速度を小さくすることが必要で、生産性が悪化
する。
に限定するものではないが、プラズマ方式あるいは爆発
方式による溶射が一般的である。
たアーク電流にArガスやHeガスを供給してプラズマガス
とし、噴出孔を通してジェット流を形成させる。ここ
に、溶射材料を供給し、溶融、加速させて被処理体に衝
突させて皮膜を形成させる溶射方法である。エネルギー
密度が大きいため、高融点の金属や金属酸化物等の溶射
が容易にできるという特長がある。
スを爆発させて、これにより生じる高速燃焼エネルギー
を利用して、溶射材料を溶融・加速させて、被処理体に
衝突させ皮膜を形成させる溶射方法である。
ば、高速フレーム方式による溶射施工でサーメットある
いは金属を溶射した中間層を設けているので、その上面
に溶射された金属酸化物層の密着力は向上する。このた
め、金属酸化物層は、鋳造中に摺動力やせん断力等が加
わっても剥離することなく、耐久性が向上する。このよ
うに金属酸化物層が鋳型表面から剥離しないので、剥離
に起因する鋳片の表面割れやポロシティ等の欠陥はなく
なる。また、鋳片と鋳型が常に摺動している通常CC法
では、鋳片と鋳型間の摩擦抵抗が大きく変化することも
なく、安定した操業ができる。
フレーム方式で施工した中間層も、鋳型母材との熱膨張
率の差を低減できるために、従来の中間層同様の効果が
得られる。したがって、本発明の連続鋳造用鋳型を使用
して鋳造することにより、溶射された金属酸化物層の本
来の効果である凝固シェルの緩冷却や耐摩耗性の向上を
損なうことはない。このため、表面性状の良好な鋳片が
得られるとともに、鋳型の寿命を大幅に延長することが
できる。
SC法およびTSC法に適用した場合を実施例1〜3に
基づいて説明する。
を、CC法に適用した場合を説明する。
NiCr)、 粒径=10〜50μm、施工厚さ=70μm 溶射方法=高速フレーム方式 燃料=プロピレン(70リットル/min)、 酸素(500リットル/min) ノズル-被処理材間距離=250mm 金属酸化物層:材料=ZrO2-70wt%Al2O3、粒径=5〜30μm、
施工厚さ=120μm 溶射方法=プラズマ溶射法 電流=750A、電圧=70V、ガス=Ar+5%H2(65リットル/mi
n)、 ノズル-母材間距離=100mm (3)操業条件 溶湯の種類:低炭素アルミキルド鋼 溶 湯 量:50ton/チャージ 鋳造温度 :1565℃ 鋳造速度 :3.0m/min 鋳型振動条件:サイクル=240cpm、ストローク=8mm (4)比較例1 実施例1の比較材として、上記中間層の炭化物系サーメ
ットの溶射施工による厚さ=70μmに代えて、中間層と
して金属(Ni)を厚さ80μmでメッキ施工し、それ以外
は同条件で試験を行った。
操業後の鋳型表面には金属酸化物層の剥離は見られず、
傷や摩耗等の損傷も見られなかった。得られた鋳片(幅
1000mm×厚さ100mm)の表面には、鋳型振動によるオシ
レーションマークが見られるだけで、表面割れや凹み、
ポロシティ等の欠陥はなかった。溶射された金属酸化物
層本来の効果である凝固シェルを均一に形成させ、鋳片
の表面割れや凹みやポロシティ等の欠陥を防止しつつ表
面性状の良好な鋳片を得ることができた。また、鋳型の
耐摩耗性が向上することにより、鋳型寿命が長くできる
こと期待できる。
耗は見られなかったものの、3チャージ試験後に湯面近
傍に金属酸化物層の剥離(φ2〜10mm程度の大きさ)が
多数見られた。剥離した部分を観察すると、金属酸化物
層がすべて脱落しており、中間層(Ni)と金属酸化物層
(ZrO2-70wt%Al2O3)界面で剥離したことが明らかにな
った。鋳片の表面には、オシレーションマーク以外に、
金属酸化物層が剥離したためにできたと考えられる表面
の凹凸や二重肌があり、割れを伴う場合があった。この
ため、溶射された金属酸化物層本来の効果を確認するこ
とはできなかった。
ロール(鋳型)を、図3に示す双ロール横注ぎ方式のS
C法に適用した場合を説明する。
を50μm厚さ施工。
(WC-27wt%NiCr)、 粒径=10〜50μm、施工厚さ=60μm 溶射方法=高速フレーム方式 燃料=プロピレン(60リットル/min)、 酸素(450リットル/min) ノズル-被処理材間距離=250mm 金属酸化物層:材料=Al2O3、粒径=5〜30μm、施工厚さ=
120μm 溶射方法=プラズマ溶射法 電流=750A、電圧=70V、ガス=Ar+5%H2(65リットル/mi
n) ノズル-母材間距離=100mm (3)操業条件 溶湯の種類:SUS304(ステンレス鋼) 溶 湯 量:30ton/チャージ 鋳造温度 :1530℃ 鋳造速度 :80m/min (4)比較例2 実施例2の比較材として、上記第二中間層の炭化物系サ
ーメットの溶射施工による厚さ=60μmに代えて、第二
中間層を下記のように施工し、それ以外は同条件で試験
を行った。
n) ノズル-母材間距離=130mm 本発明の施工条件による金属酸化物層の場合、8チャー
ジ操業後のロール表面には金属酸化物層の剥離は見られ
ず、傷や摩耗等の損傷も見られなかった。得られた鋳片
(幅750mm×厚さ2.1mm)の表面には、ロール表面の金属
酸化物層の剥離跡(凸形状)は見られず、表面割れやポ
ロシティ等の欠陥はなかった。金属酸化物層本来の効果
である凝固シェルを均一に形成させ、鋳片の表面割れや
凹みやポロシティ等の欠陥を防止しつつ表面性状の良好
な鋳片を得ることができた。また、鋳型の耐摩耗性が向
上することにより、鋳型寿命が長くできることも期待で
きる。
摩耗は見られなかったものの、3チャージ試験後に金属
酸化物層の剥離(φ2〜10mm程度の大きさ)が25個発生
した。剥離した部分を観察すると、金属酸化物層と第二
中間層がすべて脱落しており、第一中間層(Ni)と第二
中間層(Ni-Cr)界面で剥離したことが分かった。鋳片
の表面には、この剥離した部分に対応してやや凸状にな
っており、この部分には表面割れや内部には大きなポロ
シティを伴っていた。このため、この鋳片は製品にする
ことができなかった。
(鋳型)を、図4に示す傾斜型双ベルト方式のTSC法
に適用した場合を説明する。
o) 粒径=5〜25μm、施工厚さ=40μm 溶射方法=高速フレーム方式 燃料=プロピレン(60リットル/min)、 酸素(450リットル/min) ノズル-被処理材間距離=250mm 金属酸化物層:材料=MgO-40Wt%SiO2、 粒径=5〜30μm、施工厚さ=120μm 溶射方法=プラズマ溶射法 電流=750A、電圧=70V、ガス=Ar+5%H2(65リットル/mi
n) ノズル-母材間距離=100mm (3)操業条件 溶湯の種類:低炭素アルミキルド鋼 溶 湯 量:50ton/チャージ 鋳造温度 :1565℃ 鋳造速度 :4.0m/min (4)比較例3 実施例3の比較材として、上記中間層の炭化物系サーメ
ットの溶射施工による厚さ=40μmに代えて、中間層を
下記のように施工し、それ以外は同条件で試験を行っ
た。
n) ノズル-母材間距離=130mm 本発明の溶射の場合、20チャージ試験後も溶射ベルト表
面には溶射層の剥離は見られず、傷や摩耗等の損傷も見
られなかった。得られた鋳片(幅1000mm×厚さ50mm)の
表面には、ロール表面の金属酸化物層の剥離跡(凸形
状)は見られず、表面割れや凹み等の欠陥はなかった。
溶射された金属酸化物層の本来の効果である凝固シェル
を均一に形成させ、鋳片の表面割れや凹み等の欠陥を防
止しつつ表面性状の良好な鋳片を得ることができた。ま
た、無端ベルトの耐摩耗性が向上することにより、ベル
ト寿命が長くできることも期待できる。
ルト表面には傷や摩耗は見られなかったものの、5チャ
ージ試験後には金属酸化物層の剥離(φ2〜10mm程度の
大きさ)が多数見られた。剥離した部分を観察すると、
金属酸化物層と中間層がすべて脱落しており、母材(炭
素鋼)と中間層(Mo)との界面で剥離したことがわかっ
た。鋳片の表面には剥離した溶射被膜が移着していた
り、鋳片の剥離跡の凸部分は、表面割れやポロシティが
発生した。このため、溶射された金属酸化物層本来の効
果を確認することはできなかった。
いた連続鋳造方法によれば、高速フレーム方式による溶
射で施工した中間層と、この中間層の上面に溶射施工さ
れた金属酸化物層を設けているので、操業中に金属酸化
物層が剥離することなく、鋳片表面に剥離跡や表面割れ
等の欠陥が発生しない。このため、溶射施工された金属
酸化物層本来の目的であるシェルの緩冷却化によって鋳
片品質の向上が図れ、鋳型(ロール、ベルト、ブロック
等)寿命を増大することができる。
リプキャスティング法(SC法)の概念を説明する図で
ある。
ストッリプキャスティング法(SC法)の概念を説明す
る図である。
ストッリプキャスティング法(SC法)の概念を説明す
る図である。
薄スラブ連続鋳造法(TSC法)の概念を説明する図で
ある。
ラブ連続鋳造法(TSC法)の概念を説明する図であ
る。
Claims (2)
- 【請求項1】溶融金属を凝固させて連続的に鋳片を製造
する連続鋳造用鋳型であって、冷却された金属製鋳型が
溶融金属と接触する面はサーメットまたは金属を高速フ
レーム方式による溶射で施工された中間層と、この中間
層の上面に溶射で施工された金属酸化物層とからなるこ
とを特徴とする連続鋳造用鋳型。 - 【請求項2】溶融金属を凝固させて連続的に鋳片を製造
する連続鋳造法であって、冷却されてた金属製鋳型が溶
融金属と接触する面に中間層としてサーメットまたは金
属を高速フレーム方式による溶射で施工し、この中間層
の上面から金属酸化物を溶射で施工した鋳型を用いたこ
とを特徴とする連続鋳造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21308397A JP3622437B2 (ja) | 1997-08-07 | 1997-08-07 | 連続鋳造用鋳型およびそれを用いた連続鋳造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21308397A JP3622437B2 (ja) | 1997-08-07 | 1997-08-07 | 連続鋳造用鋳型およびそれを用いた連続鋳造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1157948A true JPH1157948A (ja) | 1999-03-02 |
| JP3622437B2 JP3622437B2 (ja) | 2005-02-23 |
Family
ID=16633278
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21308397A Expired - Fee Related JP3622437B2 (ja) | 1997-08-07 | 1997-08-07 | 連続鋳造用鋳型およびそれを用いた連続鋳造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3622437B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1281458A4 (en) * | 2000-05-12 | 2004-06-09 | Nippon Steel Corp | COOLED CASTING ROLL FOR CONTINUOUS CONTINUOUS CASTING OF THIN PRODUCTS, METHOD OF MANUFACTURING AND DEVICE THEREFOR AND CONTINUOUS CASTING METHOD |
| KR101451715B1 (ko) * | 2007-12-21 | 2014-10-17 | 재단법인 포항산업과학연구원 | 노즐 예열 장치 및 이를 이용한 금속 스트립 연속 제조방법 |
-
1997
- 1997-08-07 JP JP21308397A patent/JP3622437B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| EP1281458A4 (en) * | 2000-05-12 | 2004-06-09 | Nippon Steel Corp | COOLED CASTING ROLL FOR CONTINUOUS CONTINUOUS CASTING OF THIN PRODUCTS, METHOD OF MANUFACTURING AND DEVICE THEREFOR AND CONTINUOUS CASTING METHOD |
| US6896033B2 (en) | 2000-05-12 | 2005-05-24 | Nippon Steel Corporation | Cooling drum for continuously casting thin cast piece and fabricating method and device therefor and thin cast piece and continuous casting method therefor |
| EP1595621A1 (en) * | 2000-05-12 | 2005-11-16 | Nippon Steel Corporation | A cooling drum for thin slab continuous casting |
| US7159641B2 (en) | 2000-05-12 | 2007-01-09 | Nippon Steel Corporation | Cooling drum for thin slab continuous casting, processing method and apparatus thereof, and thin slab and continuous casting method thereof |
| KR101451715B1 (ko) * | 2007-12-21 | 2014-10-17 | 재단법인 포항산업과학연구원 | 노즐 예열 장치 및 이를 이용한 금속 스트립 연속 제조방법 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3622437B2 (ja) | 2005-02-23 |
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