JPH1160648A - ゴム変性スチレン系樹脂の連続製造方法 - Google Patents
ゴム変性スチレン系樹脂の連続製造方法Info
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- JPH1160648A JPH1160648A JP23062097A JP23062097A JPH1160648A JP H1160648 A JPH1160648 A JP H1160648A JP 23062097 A JP23062097 A JP 23062097A JP 23062097 A JP23062097 A JP 23062097A JP H1160648 A JPH1160648 A JP H1160648A
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- rubber
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 光沢度,衝撃強度及びゴム効率の高いゴム変
性スチレン系樹脂を、連続的に効率よく、工業的に有利
に製造する方法を提供すること。 【解決手段】 ゴム状重合体2〜20重量%を含有する
スチレン系モノマー溶液と特定の半減期を有する有機過
酸化物を、完全混合槽型重合器に連続的に供給し、転化
率が10〜30%になるように初期重合を行ったのち、
蒸発潜熱除熱式完全混合槽型重合器において中期重合を
行い、次いで静的混合用構造部を少なくとも1個設置し
てなる管型重合器において後期重合を行うことにより、
ゴム変性スチレン系樹脂を連続的に製造する。
性スチレン系樹脂を、連続的に効率よく、工業的に有利
に製造する方法を提供すること。 【解決手段】 ゴム状重合体2〜20重量%を含有する
スチレン系モノマー溶液と特定の半減期を有する有機過
酸化物を、完全混合槽型重合器に連続的に供給し、転化
率が10〜30%になるように初期重合を行ったのち、
蒸発潜熱除熱式完全混合槽型重合器において中期重合を
行い、次いで静的混合用構造部を少なくとも1個設置し
てなる管型重合器において後期重合を行うことにより、
ゴム変性スチレン系樹脂を連続的に製造する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴム変性スチレン
系樹脂の連続製造方法の改良に関し、さらに詳しくは、
光沢度が高く、耐衝撃性に優れ、かつゴム効率の高い
(ゴム量を減少できる)ゴム変性スチレン系樹脂を、連
続的に効率よく製造する方法に関するものである。
系樹脂の連続製造方法の改良に関し、さらに詳しくは、
光沢度が高く、耐衝撃性に優れ、かつゴム効率の高い
(ゴム量を減少できる)ゴム変性スチレン系樹脂を、連
続的に効率よく製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリスチレンの耐衝撃性を改良す
る目的で、ゴム状重合体の存在下に、スチレンを重合さ
せることにより、該ゴム状重合体にスチレンが一部グラ
フト重合され、かつスチレンの残部がポリスチレンとな
って、実質上ゴム状重合体/スチレンのグラフト共重合
体とポリスチレンとが混在された状態とし、いわゆるゴ
ム変性スチレン系樹脂とすることが工業的に行われてい
る。このゴム状重合体としては、ポリブタジエンゴムと
スチレン−ブタジエン共重合体ゴムが一般的に使用され
ている。このようなゴム変性スチレン系樹脂、すなわち
耐衝撃性ポリスチレンは、耐衝撃性及び剛性に優れ、か
つ成形加工性が良いことから、各種用途に広く用いられ
ている。しかしながら、該ゴム変性スチレン系樹脂は、
一般にABS樹脂に比較して成形品表面の光沢に劣り、
かつ衝撃強度も低いという欠点を有している。近年、A
BS樹脂に匹敵する光沢や耐衝撃性を有するゴム変性ス
チレン系樹脂の出現の要望が、コストダウンや薄肉化志
向により市場から強まってきている。
る目的で、ゴム状重合体の存在下に、スチレンを重合さ
せることにより、該ゴム状重合体にスチレンが一部グラ
フト重合され、かつスチレンの残部がポリスチレンとな
って、実質上ゴム状重合体/スチレンのグラフト共重合
体とポリスチレンとが混在された状態とし、いわゆるゴ
ム変性スチレン系樹脂とすることが工業的に行われてい
る。このゴム状重合体としては、ポリブタジエンゴムと
スチレン−ブタジエン共重合体ゴムが一般的に使用され
ている。このようなゴム変性スチレン系樹脂、すなわち
耐衝撃性ポリスチレンは、耐衝撃性及び剛性に優れ、か
つ成形加工性が良いことから、各種用途に広く用いられ
ている。しかしながら、該ゴム変性スチレン系樹脂は、
一般にABS樹脂に比較して成形品表面の光沢に劣り、
かつ衝撃強度も低いという欠点を有している。近年、A
BS樹脂に匹敵する光沢や耐衝撃性を有するゴム変性ス
チレン系樹脂の出現の要望が、コストダウンや薄肉化志
向により市場から強まってきている。
【0003】ところで、ゴム変性スチレン系樹脂におい
ては、通常ゴム状重合体はスチレン系重合体中に、粒子
状に分散しており、この粒子の大きさと、耐衝撃性及び
光沢とは密接な関係を有することは、良く知られてい
る。すなわち、光沢は、該ゴム状重合体の粒子が小さい
ほど優れているが、その反面、耐衝撃性は該ゴム状重合
体の粒子が小さくなるのに比例して低下し、ある限度以
上になると、実質的に耐衝撃性の改良効果がなくなる。
従来のゴム変性スチレン系樹脂においては、所望の耐衝
撃性を得るために、ゴム状重合体を、粒径が1μm以
上、通常1〜10μmの範囲の粒子として、スチレン系
樹脂相中に分散させているが、光沢などに劣るために、
用途の制限を免れないという問題があった。したがっ
て、耐衝撃性と光沢が高いレベルでバランスしたゴム変
性スチレン系樹脂を製造することは、工業的に極めて重
要である。
ては、通常ゴム状重合体はスチレン系重合体中に、粒子
状に分散しており、この粒子の大きさと、耐衝撃性及び
光沢とは密接な関係を有することは、良く知られてい
る。すなわち、光沢は、該ゴム状重合体の粒子が小さい
ほど優れているが、その反面、耐衝撃性は該ゴム状重合
体の粒子が小さくなるのに比例して低下し、ある限度以
上になると、実質的に耐衝撃性の改良効果がなくなる。
従来のゴム変性スチレン系樹脂においては、所望の耐衝
撃性を得るために、ゴム状重合体を、粒径が1μm以
上、通常1〜10μmの範囲の粒子として、スチレン系
樹脂相中に分散させているが、光沢などに劣るために、
用途の制限を免れないという問題があった。したがっ
て、耐衝撃性と光沢が高いレベルでバランスしたゴム変
性スチレン系樹脂を製造することは、工業的に極めて重
要である。
【0004】このゴム変性スチレン系樹脂の連続製造方
法として、ゴム状重合体を溶解してなるスチレン系モノ
マーを、初期重合工程,中期重合工程及び後期重合工程
の三段階の工程で連続的に重合する方法が知られてい
る。この場合、重合器の構成としては、一般に、初期重
合工程では完全混合槽(ジャケット除熱式)が、中期重
合工程では塔型重合器(ジャケット除熱式)が用いら
れ、さらに後期重合工程では塔型重合器(ジャケット除
熱式)が用いられている(特開平4−185615号公
報、特開平3−162407号公報)。しかしながら、
このような従来の重合器構成においては以下に示すよう
な問題があった。例えば、ゴム成分の相転移後(転化率
約30%以上)の中期重合工程において、塔型重合器を
用いた場合、強い剪断力のため、前段で形成した均一な
ゴム粒径の一部が破壊され、ゴムの効率が低下する(ゴ
ム量の増加をもたらす)とともに、品質が低下するおそ
れがある。また、後期重合工程において使用される機械
攪拌型の塔型重合器では、反応液の粘度が高くなると攪
拌が困難となるため、高転化率(効率的生産)や高粘度
化(高ゴム化)が不可能であるなどの問題があった。一
方、静的構造部を内部に有する1個以上の管状反応器を
組み入れた循環ラインと管型の重合器を有する反応装置
を用いた連続塊状重合法が提案されている(特開平5−
1122号公報)。しかしながら、この方法において
は、一部を循環ラインにしており、また設備が特殊なた
め、製造コストが高くつき、かつ生産効率が低いという
問題がある。
法として、ゴム状重合体を溶解してなるスチレン系モノ
マーを、初期重合工程,中期重合工程及び後期重合工程
の三段階の工程で連続的に重合する方法が知られてい
る。この場合、重合器の構成としては、一般に、初期重
合工程では完全混合槽(ジャケット除熱式)が、中期重
合工程では塔型重合器(ジャケット除熱式)が用いら
れ、さらに後期重合工程では塔型重合器(ジャケット除
熱式)が用いられている(特開平4−185615号公
報、特開平3−162407号公報)。しかしながら、
このような従来の重合器構成においては以下に示すよう
な問題があった。例えば、ゴム成分の相転移後(転化率
約30%以上)の中期重合工程において、塔型重合器を
用いた場合、強い剪断力のため、前段で形成した均一な
ゴム粒径の一部が破壊され、ゴムの効率が低下する(ゴ
ム量の増加をもたらす)とともに、品質が低下するおそ
れがある。また、後期重合工程において使用される機械
攪拌型の塔型重合器では、反応液の粘度が高くなると攪
拌が困難となるため、高転化率(効率的生産)や高粘度
化(高ゴム化)が不可能であるなどの問題があった。一
方、静的構造部を内部に有する1個以上の管状反応器を
組み入れた循環ラインと管型の重合器を有する反応装置
を用いた連続塊状重合法が提案されている(特開平5−
1122号公報)。しかしながら、この方法において
は、一部を循環ラインにしており、また設備が特殊なた
め、製造コストが高くつき、かつ生産効率が低いという
問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況下で、光沢度が高く、耐衝撃性に優れ、かつゴム効
率の高いゴム変性スチレン系樹脂を、高い生産性で効率
よく、工業的に有利に連続的に製造する方法を提供する
ことを目的とするものである。
状況下で、光沢度が高く、耐衝撃性に優れ、かつゴム効
率の高いゴム変性スチレン系樹脂を、高い生産性で効率
よく、工業的に有利に連続的に製造する方法を提供する
ことを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、ゴム状重合体
を所定の割合で含有するスチレン系モノマー溶液を特定
の有機過酸化物を用い、特定の重合装置を使用して三段
階重合することにより、その目的を達成しうることを見
出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したもの
である。すなわち、本発明は、(A)ゴム状重合体2〜
20重量%を含有するスチレン系モノマー溶液と10時
間半減期が75〜130℃の有機過酸化物を、完全混合
槽型重合器に連続的に供給して、転化率が10〜30%
になるように重合を行う初期重合工程、(B)上記
(A)工程で得られた重合液を蒸発潜熱除熱式完全混合
槽型重合器に連続的に供給して重合を行う中期重合工
程、及び(C)上記(B)工程で得られた重合液を静的
混合用構造部を少なくとも1個設置してなる管型重合器
に連続的に供給して重合を行う後期重合工程を順次行う
ことを特徴とするゴム変性スチレン系樹脂の連続製造方
法を提供するものである。
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、ゴム状重合体
を所定の割合で含有するスチレン系モノマー溶液を特定
の有機過酸化物を用い、特定の重合装置を使用して三段
階重合することにより、その目的を達成しうることを見
出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したもの
である。すなわち、本発明は、(A)ゴム状重合体2〜
20重量%を含有するスチレン系モノマー溶液と10時
間半減期が75〜130℃の有機過酸化物を、完全混合
槽型重合器に連続的に供給して、転化率が10〜30%
になるように重合を行う初期重合工程、(B)上記
(A)工程で得られた重合液を蒸発潜熱除熱式完全混合
槽型重合器に連続的に供給して重合を行う中期重合工
程、及び(C)上記(B)工程で得られた重合液を静的
混合用構造部を少なくとも1個設置してなる管型重合器
に連続的に供給して重合を行う後期重合工程を順次行う
ことを特徴とするゴム変性スチレン系樹脂の連続製造方
法を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の方法において用いられる
スチレン系モノマーとしては、例えばスチレンをはじめ
α−メチルスチレン,α−エチルスチレン,α−メチル
−p−メチルスチレンなどのα−アルキル置換スチレ
ン、o−メチルスチレン,m−メチルスチレン,p−メ
チルスチレン,2,4−ジメチルスチレン,エチルスチ
レン,o−t−ブチルスチレン,p−t−ブチルスチレ
ンなどの核アルキル置換スチレン、o−クロロスチレ
ン,m−クロロスチレン,p−クロロスチレン,p−ブ
ロモスチレン,ジクロロスチレン,ジブロモスチレン,
トリクロロスチレン,トリブロモスチレン,テトラクロ
ロスチレン,テトラブロモスチレン,2−メチル−4−
クロロスチレンなどの核ハロゲン化スチレン、さらには
p−ヒドロキシスチレン,o−メトキシスチレン,ビニ
ルナフタレンなどが挙げられるが、これらの中で特にス
チレン及びα−メチルスチレンが好ましい。これらのス
チレン系モノマーは単独で用いてもよく、二種以上を組
み合わせて用いてもよい。
スチレン系モノマーとしては、例えばスチレンをはじめ
α−メチルスチレン,α−エチルスチレン,α−メチル
−p−メチルスチレンなどのα−アルキル置換スチレ
ン、o−メチルスチレン,m−メチルスチレン,p−メ
チルスチレン,2,4−ジメチルスチレン,エチルスチ
レン,o−t−ブチルスチレン,p−t−ブチルスチレ
ンなどの核アルキル置換スチレン、o−クロロスチレ
ン,m−クロロスチレン,p−クロロスチレン,p−ブ
ロモスチレン,ジクロロスチレン,ジブロモスチレン,
トリクロロスチレン,トリブロモスチレン,テトラクロ
ロスチレン,テトラブロモスチレン,2−メチル−4−
クロロスチレンなどの核ハロゲン化スチレン、さらには
p−ヒドロキシスチレン,o−メトキシスチレン,ビニ
ルナフタレンなどが挙げられるが、これらの中で特にス
チレン及びα−メチルスチレンが好ましい。これらのス
チレン系モノマーは単独で用いてもよく、二種以上を組
み合わせて用いてもよい。
【0008】また、ゴム状重合体としては、例えばポリ
ブタジエンゴムやブタジエン−スチレン共重合体ゴムを
はじめ、天然ゴム,ポリイソプレンゴム,スチレン−イ
ソプレン共重合体ゴム,ブチルゴム,エチレン−プロピ
レン共重合体ゴム及びこれらのゴムとスチレンとのグラ
フト共重合体ゴムなどが挙げられる。これらの中でポリ
ブタジエンゴム及びブタジエン−スチレン共重合体ゴム
が好ましく、特にポリブタジエンゴムが好適である。こ
のポリブタジエンゴムとしては特に制限はなく、様々な
種類のもの、例えばリチウム系触媒を用い溶液重合して
得られるシス1,4含有量が25〜45重量%程度であ
るいわゆる低シスポリブタジエンゴム、チーグラー系触
媒を用い溶液重合して得られるシス1,4含有量が90
重量%以上であるいわゆる高シスポリブタジエンゴムな
どを用いることができる。本発明においては、前記ゴム
状重合体は一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて
用いてもよい。
ブタジエンゴムやブタジエン−スチレン共重合体ゴムを
はじめ、天然ゴム,ポリイソプレンゴム,スチレン−イ
ソプレン共重合体ゴム,ブチルゴム,エチレン−プロピ
レン共重合体ゴム及びこれらのゴムとスチレンとのグラ
フト共重合体ゴムなどが挙げられる。これらの中でポリ
ブタジエンゴム及びブタジエン−スチレン共重合体ゴム
が好ましく、特にポリブタジエンゴムが好適である。こ
のポリブタジエンゴムとしては特に制限はなく、様々な
種類のもの、例えばリチウム系触媒を用い溶液重合して
得られるシス1,4含有量が25〜45重量%程度であ
るいわゆる低シスポリブタジエンゴム、チーグラー系触
媒を用い溶液重合して得られるシス1,4含有量が90
重量%以上であるいわゆる高シスポリブタジエンゴムな
どを用いることができる。本発明においては、前記ゴム
状重合体は一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて
用いてもよい。
【0009】一方、本発明の方法においては、ラジカル
重合開始剤として、10時間半減期が75〜130℃
(半減期が10時間になる温度が75〜130℃)の有
機過酸化物が用いられる。このような有機過酸化物の例
としては、ベンゾイルパーオキシド;t−ブチルパーオ
キシベンゾエート;ジイソプロピルパーオキシド;ジク
ミルパーオキシド;t−ブチルパーオキシジイソプロピ
ルカーボネート;1,3−ビス(t−ブチルパーオキシ
イソプロピル)ベンゼン;2,2−ジ−t−ブチルパー
オキシブタン;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)
−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン;ジ−t−ブ
チルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート;2,5−
ジメチル−2,5−ビス−(t−ブチルパーオキシ)ヘ
キサン;2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオ
キシシクロヘキシル)プロパンなどが挙げられる。これ
らは単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用い
てもよい。
重合開始剤として、10時間半減期が75〜130℃
(半減期が10時間になる温度が75〜130℃)の有
機過酸化物が用いられる。このような有機過酸化物の例
としては、ベンゾイルパーオキシド;t−ブチルパーオ
キシベンゾエート;ジイソプロピルパーオキシド;ジク
ミルパーオキシド;t−ブチルパーオキシジイソプロピ
ルカーボネート;1,3−ビス(t−ブチルパーオキシ
イソプロピル)ベンゼン;2,2−ジ−t−ブチルパー
オキシブタン;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)
−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン;ジ−t−ブ
チルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート;2,5−
ジメチル−2,5−ビス−(t−ブチルパーオキシ)ヘ
キサン;2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオ
キシシクロヘキシル)プロパンなどが挙げられる。これ
らは単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用い
てもよい。
【0010】本発明の方法においては、まず、前記のゴ
ム状重合体を含有するスチレン系モノマー溶液を調製す
るが、該ゴム状重合体はスチレン系モノマー溶液中に2
〜20重量%の範囲で含有することが必要である。この
ゴム状重合体の含有量が2重量%未満では得られるゴム
変性スチレン系樹脂の耐衝撃性が不充分となり、本発明
の目的が達せられず、一方20重量%を超えると重合系
が非常に高粘度になるため、反応器の動力を極めて大き
くする必要があり、また除熱が難しくなるなどの運転上
のトラブルを起こしやすくなる上、得られるゴム変性ス
チレン系樹脂の剛性が低下し、成形時におけるクラック
発生の原因となる。ゴム変性スチレン系樹脂の耐衝撃
性,剛性及び運転上のトラブルなどを考慮すると、この
ゴム状重合体は、スチレン系モノマー溶液中に5〜15
重量%の範囲で含有するのが好ましい。
ム状重合体を含有するスチレン系モノマー溶液を調製す
るが、該ゴム状重合体はスチレン系モノマー溶液中に2
〜20重量%の範囲で含有することが必要である。この
ゴム状重合体の含有量が2重量%未満では得られるゴム
変性スチレン系樹脂の耐衝撃性が不充分となり、本発明
の目的が達せられず、一方20重量%を超えると重合系
が非常に高粘度になるため、反応器の動力を極めて大き
くする必要があり、また除熱が難しくなるなどの運転上
のトラブルを起こしやすくなる上、得られるゴム変性ス
チレン系樹脂の剛性が低下し、成形時におけるクラック
発生の原因となる。ゴム変性スチレン系樹脂の耐衝撃
性,剛性及び運転上のトラブルなどを考慮すると、この
ゴム状重合体は、スチレン系モノマー溶液中に5〜15
重量%の範囲で含有するのが好ましい。
【0011】また、有機過酸化物の使用量は特に制限は
ないが、ゴム状重合体含有スチレン系モノマーに対し
て、50〜400重量ppmの範囲が好ましく、特に1
00〜300重量ppmの範囲が好ましい。この有機過
酸化物は、全量を一括して、ゴム状重合体含有スチレン
系モノマーと共に、初期重合工程に仕込んでもよく、ま
た、分割して初期重合工程と、中期重合工程及び/又は
後期重合工程に仕込んでもよい。例えば有機過酸化物と
して、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキ
シシクロヘキシル)プロパンを使用する場合は、初期重
合工程で200重量ppm程度、後期重合工程で100
重量ppm程度分割添加することにより、オリゴマー
(二量体,三量体)の生成量を著しく低く抑えることが
できる。本発明においては、必要に応じ、溶剤や、連鎖
移動剤,可塑剤,酸化防止剤,ミネラルオイル,シリコ
ーンオイルなどの公知の添加剤を重合系に添加すること
ができる。
ないが、ゴム状重合体含有スチレン系モノマーに対し
て、50〜400重量ppmの範囲が好ましく、特に1
00〜300重量ppmの範囲が好ましい。この有機過
酸化物は、全量を一括して、ゴム状重合体含有スチレン
系モノマーと共に、初期重合工程に仕込んでもよく、ま
た、分割して初期重合工程と、中期重合工程及び/又は
後期重合工程に仕込んでもよい。例えば有機過酸化物と
して、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキ
シシクロヘキシル)プロパンを使用する場合は、初期重
合工程で200重量ppm程度、後期重合工程で100
重量ppm程度分割添加することにより、オリゴマー
(二量体,三量体)の生成量を著しく低く抑えることが
できる。本発明においては、必要に応じ、溶剤や、連鎖
移動剤,可塑剤,酸化防止剤,ミネラルオイル,シリコ
ーンオイルなどの公知の添加剤を重合系に添加すること
ができる。
【0012】溶剤としては、例えばエチルベンゼン,キ
シレン,トルエン及びこれらの混合物などの芳香族炭化
水素が一般に用いられる。また、連鎖移動剤としては、
例えばα−メチルスチレンダイマーやn−ドデシルメル
カプタン,t−ドデシルメルカプタン,1−フェニルブ
テン−2−フルオレン,ジペンテン,クロロホルムなど
のメルカプタン類、テルペン類、ハロゲン化合物などを
挙げることができるが、これらの中で特にn−ドデシル
メルカプタンが好適である。これらの溶剤や添加剤は、
ゴム状重合体含有スチレン系モノマー溶液に添加しても
よいし、また添加剤は中期重合工程や後期重合工程に添
加してもよく、あるいは連鎖移動剤以外の添加剤は後期
重合工程における管型重合器の出口に添加してもよい。
また、ゴム状重合体含有スチレン系モノマー溶液には、
所望により、スチレン系モノマーと共重合可能な他のビ
ニル系モノマーを添加することができる。この共重合可
能な他のビニル系モノマーとしては、例えばアクリロニ
トリル,メタクリロニトリル,フマロニトリル,マレオ
ニトリル,α−クロロアクリロニトリルなどのシアン化
ビニル、無水マレイン酸,無水イタコン酸などの不飽和
ジカルボン酸無水物、メタクリル酸メチル,アクリル酸
メチル,メタクリル酸,アクリル酸,フェニルマレイミ
ドなどが挙げられる。
シレン,トルエン及びこれらの混合物などの芳香族炭化
水素が一般に用いられる。また、連鎖移動剤としては、
例えばα−メチルスチレンダイマーやn−ドデシルメル
カプタン,t−ドデシルメルカプタン,1−フェニルブ
テン−2−フルオレン,ジペンテン,クロロホルムなど
のメルカプタン類、テルペン類、ハロゲン化合物などを
挙げることができるが、これらの中で特にn−ドデシル
メルカプタンが好適である。これらの溶剤や添加剤は、
ゴム状重合体含有スチレン系モノマー溶液に添加しても
よいし、また添加剤は中期重合工程や後期重合工程に添
加してもよく、あるいは連鎖移動剤以外の添加剤は後期
重合工程における管型重合器の出口に添加してもよい。
また、ゴム状重合体含有スチレン系モノマー溶液には、
所望により、スチレン系モノマーと共重合可能な他のビ
ニル系モノマーを添加することができる。この共重合可
能な他のビニル系モノマーとしては、例えばアクリロニ
トリル,メタクリロニトリル,フマロニトリル,マレオ
ニトリル,α−クロロアクリロニトリルなどのシアン化
ビニル、無水マレイン酸,無水イタコン酸などの不飽和
ジカルボン酸無水物、メタクリル酸メチル,アクリル酸
メチル,メタクリル酸,アクリル酸,フェニルマレイミ
ドなどが挙げられる。
【0013】本発明の方法においては、以下に示す
(A)初期重合工程,(B)中期重合工程,(C)後期
重合工程の三段階の重合を連続的に行い、所望のゴム変
性スチレン系樹脂を製造する。 (A)初期重合工程:この初期重合工程においては、ゴ
ム状重合体の相転移が生じ、重合器としては完全混合槽
型重合器が1又は2個程度用いられる。この完全混合槽
型重合器は、ゴム状重合体の転相重合器としての機能を
もち、攪拌翼としては、ゴム状重合体に対する均一な剪
断を図るため、ヘリカルリボン翼を用いるのが有利であ
る。また、重合器の温度制御は、通常ジャケットにより
行われる。この初期重合工程においては、上記完全混合
槽型重合器に、前記のゴム状重合体含有スチレン系モノ
マー溶液と有機過酸化物とを連続的に供給し、通常11
0〜160℃の範囲の温度において、モノマーの転化率
が10〜30%になるように重合が行われる。
(A)初期重合工程,(B)中期重合工程,(C)後期
重合工程の三段階の重合を連続的に行い、所望のゴム変
性スチレン系樹脂を製造する。 (A)初期重合工程:この初期重合工程においては、ゴ
ム状重合体の相転移が生じ、重合器としては完全混合槽
型重合器が1又は2個程度用いられる。この完全混合槽
型重合器は、ゴム状重合体の転相重合器としての機能を
もち、攪拌翼としては、ゴム状重合体に対する均一な剪
断を図るため、ヘリカルリボン翼を用いるのが有利であ
る。また、重合器の温度制御は、通常ジャケットにより
行われる。この初期重合工程においては、上記完全混合
槽型重合器に、前記のゴム状重合体含有スチレン系モノ
マー溶液と有機過酸化物とを連続的に供給し、通常11
0〜160℃の範囲の温度において、モノマーの転化率
が10〜30%になるように重合が行われる。
【0014】(B)中期重合工程:この中期重合工程に
おいては、重合器としては、スチレン系モノマーや溶剤
の蒸発により、重合熱を除去して温度制御を図る蒸発潜
熱除熱式完全混合槽型重合器が用いられる。この重合器
においては、スチレン系モノマーや溶剤の蒸発により多
量のガスが発生して、1.2〜1.4倍程度の液膨張を起こ
すので、機器のL/D(槽の長さ/槽の径比)を1.5倍
以上に保つことが望ましい。これにより、槽頂部におけ
る重合生成物の付着を抑制しうるとともに、槽内での充
分な気液分離が可能となる。
おいては、重合器としては、スチレン系モノマーや溶剤
の蒸発により、重合熱を除去して温度制御を図る蒸発潜
熱除熱式完全混合槽型重合器が用いられる。この重合器
においては、スチレン系モノマーや溶剤の蒸発により多
量のガスが発生して、1.2〜1.4倍程度の液膨張を起こ
すので、機器のL/D(槽の長さ/槽の径比)を1.5倍
以上に保つことが望ましい。これにより、槽頂部におけ
る重合生成物の付着を抑制しうるとともに、槽内での充
分な気液分離が可能となる。
【0015】この蒸発潜熱除熱式完全混合槽型重合器の
ジャケットは、重合の温度制御のために、液部のみをカ
バーし、気相部は頂部でのスチレン系モノマーなどの重
合防止のために、冷却又は保温なしの状態にして、濡れ
壁状態に維持することにより、壁面付着物を洗い流すよ
うにするのが有利である。また、攪拌翼としては、スチ
レン系モノマーや溶剤の蒸発促進のために、反応液の上
下方向の循環を良く行うことのできる混合性の高いもの
が好ましく、例えばヘリカルリボン翼や多段傾斜パドル
翼が用いられる。特に反応液が高粘度の場合は、ドラフ
トチューブ付のヘリカルリボン翼が好適である。なお、
強力な剪断を与えると、ゴム状重合体粒子が破壊するお
それがあるため、攪拌翼の回転数は、剪断速度50s-1
以下、好ましくは10〜30s-1の範囲になるように設
定するのがよい。この中期重合工程においては、上記の
蒸発潜熱除熱式完全混合槽型重合器に、前記(A)工程
(初期重合工程)で得られた重合液を連続的に供給し、
通常温度130〜170℃、槽内ガス線速度0.01〜0.
2m/hrの条件で、反応温度における重合液の粘度が
10〜2000ポイズになるように重合が行われる。こ
の際、転化率は、通常55〜65%程度である。
ジャケットは、重合の温度制御のために、液部のみをカ
バーし、気相部は頂部でのスチレン系モノマーなどの重
合防止のために、冷却又は保温なしの状態にして、濡れ
壁状態に維持することにより、壁面付着物を洗い流すよ
うにするのが有利である。また、攪拌翼としては、スチ
レン系モノマーや溶剤の蒸発促進のために、反応液の上
下方向の循環を良く行うことのできる混合性の高いもの
が好ましく、例えばヘリカルリボン翼や多段傾斜パドル
翼が用いられる。特に反応液が高粘度の場合は、ドラフ
トチューブ付のヘリカルリボン翼が好適である。なお、
強力な剪断を与えると、ゴム状重合体粒子が破壊するお
それがあるため、攪拌翼の回転数は、剪断速度50s-1
以下、好ましくは10〜30s-1の範囲になるように設
定するのがよい。この中期重合工程においては、上記の
蒸発潜熱除熱式完全混合槽型重合器に、前記(A)工程
(初期重合工程)で得られた重合液を連続的に供給し、
通常温度130〜170℃、槽内ガス線速度0.01〜0.
2m/hrの条件で、反応温度における重合液の粘度が
10〜2000ポイズになるように重合が行われる。こ
の際、転化率は、通常55〜65%程度である。
【0016】(C)後期重合工程:この後期重合工程に
おいては、重合液が高粘度になるため、それに対応でき
るように、多数のミキシングエレメントからなる静的混
合用構造部を少なくとも1個設置してなる管型重合器が
用いられる。該静的混合用構造部としては、例えばスル
ザー式スタティクミキサー,ケニックス式スタティクミ
キサー,東レ式スタティクミキサー,ノリタケ式スタテ
ィクミキサーなどを好ましく挙げることができるが、ミ
キシングエレメントを4個以上有するものが好ましく、
6〜20個有するものが、より好ましい。また管型重合
器としては、上記スタティクミキサーを通常2個以上、
好ましくは3〜10個設置したものが用いられる。この
後期重合工程においては、上記管型重合器に、前記
(B)工程(中期重合工程)で得られた重合液を連続的
に供給し、通常150〜200℃の範囲の温度におい
て、転化率が75%以上、反応温度における重合液の粘
度が2000ポイズ以上になるように重合が行われる。
おいては、重合液が高粘度になるため、それに対応でき
るように、多数のミキシングエレメントからなる静的混
合用構造部を少なくとも1個設置してなる管型重合器が
用いられる。該静的混合用構造部としては、例えばスル
ザー式スタティクミキサー,ケニックス式スタティクミ
キサー,東レ式スタティクミキサー,ノリタケ式スタテ
ィクミキサーなどを好ましく挙げることができるが、ミ
キシングエレメントを4個以上有するものが好ましく、
6〜20個有するものが、より好ましい。また管型重合
器としては、上記スタティクミキサーを通常2個以上、
好ましくは3〜10個設置したものが用いられる。この
後期重合工程においては、上記管型重合器に、前記
(B)工程(中期重合工程)で得られた重合液を連続的
に供給し、通常150〜200℃の範囲の温度におい
て、転化率が75%以上、反応温度における重合液の粘
度が2000ポイズ以上になるように重合が行われる。
【0017】本発明の方法においては、この(C)工程
(後期重合工程)から出た重合液は、一般に(D)脱揮
槽による残存モノマーの処理工程に送られ、未反応モノ
マーや所望に応じて用いられる溶剤が除去される。この
脱揮槽の形式については特に制限はないが、剪断力の小
さい機器、例えばフラッシュドラムシステムを用いれ
ば、より一層ゴム状重合体粒子の安定化が図れる。この
脱揮槽の条件については、従来塊状重合によるポリスチ
レンの製造において慣用されている条件であればよく、
特に制限はないが、通常温度200〜300℃、圧力0.
1〜760Torr、滞留時間2〜60分の条件で脱揮
処理が行われる。脱揮処理された重合物は、後添加の添
加物などを混合したのち、ペレット化され、目的のゴム
変性スチレン系樹脂が得られる。
(後期重合工程)から出た重合液は、一般に(D)脱揮
槽による残存モノマーの処理工程に送られ、未反応モノ
マーや所望に応じて用いられる溶剤が除去される。この
脱揮槽の形式については特に制限はないが、剪断力の小
さい機器、例えばフラッシュドラムシステムを用いれ
ば、より一層ゴム状重合体粒子の安定化が図れる。この
脱揮槽の条件については、従来塊状重合によるポリスチ
レンの製造において慣用されている条件であればよく、
特に制限はないが、通常温度200〜300℃、圧力0.
1〜760Torr、滞留時間2〜60分の条件で脱揮
処理が行われる。脱揮処理された重合物は、後添加の添
加物などを混合したのち、ペレット化され、目的のゴム
変性スチレン系樹脂が得られる。
【0018】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。なお、ゴム変性スチレン系樹脂の物性
は、次に示す方法により測定した。 (1)光沢 JIS K−7105に準拠して求めた。 (2)アイゾット衝撃強度 JIS K−7110(23℃,ノッチ付)に準拠して
求めた。 (3)平均ゴム粒子径、粒子径分布 樹脂の超薄切片法により作成したサンプルの透過型電子
顕微鏡写真(拡大倍率10000倍)を撮影し、写真中
の分散粒子約1000個の径を測定する。ただし、電子
顕微鏡写真に写った分散粒子は完全な円形でないので、
粒子の長手方向径aと短幅方向径bを測り、次式により
粒子径を算出する。 粒子径=(a×b)1/2 平均ゴム粒子径Ds=ΣniDi 3 /ΣniDi 2 粒子径分布Ds/Dn=(ΣniDi 3 /ΣniDi 2 )/
(ΣniDi /Σni) (ただし、niは粒子径Diを有する分散粒子の個数で
ある) (4)落錘強度 270×70×3mmの射出成形板のゲート位置(成形
板の末端)より125mm地点出板(70mm)の中央
部にて、荷重3.76kg,速度3.5m/秒,試料固定部
の穴径2インチ,温度23℃の条件で、レオメトリック
社製自動落錘衝撃試験機RDT−5000を用いて測定
し、力と変位の曲線で最初に力が急激な減少を示す時点
までのエネルギーを求め、落錘強度とした。
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。なお、ゴム変性スチレン系樹脂の物性
は、次に示す方法により測定した。 (1)光沢 JIS K−7105に準拠して求めた。 (2)アイゾット衝撃強度 JIS K−7110(23℃,ノッチ付)に準拠して
求めた。 (3)平均ゴム粒子径、粒子径分布 樹脂の超薄切片法により作成したサンプルの透過型電子
顕微鏡写真(拡大倍率10000倍)を撮影し、写真中
の分散粒子約1000個の径を測定する。ただし、電子
顕微鏡写真に写った分散粒子は完全な円形でないので、
粒子の長手方向径aと短幅方向径bを測り、次式により
粒子径を算出する。 粒子径=(a×b)1/2 平均ゴム粒子径Ds=ΣniDi 3 /ΣniDi 2 粒子径分布Ds/Dn=(ΣniDi 3 /ΣniDi 2 )/
(ΣniDi /Σni) (ただし、niは粒子径Diを有する分散粒子の個数で
ある) (4)落錘強度 270×70×3mmの射出成形板のゲート位置(成形
板の末端)より125mm地点出板(70mm)の中央
部にて、荷重3.76kg,速度3.5m/秒,試料固定部
の穴径2インチ,温度23℃の条件で、レオメトリック
社製自動落錘衝撃試験機RDT−5000を用いて測定
し、力と変位の曲線で最初に力が急激な減少を示す時点
までのエネルギーを求め、落錘強度とした。
【0019】実施例1 図1は、本実施例で使用した実験装置の概略図である。
第一重合槽1はジャケット付の完全混合槽であり、ゴム
成分の転相重合器としての機能をもち、翼としてはダブ
ルヘリカルリボン翼が用いられている。第二重合槽2
は、液部のみジャケット付の蒸発潜熱型の完全混合槽で
あって、頂部にスチレン蒸気の凝縮回収部4を有し、翼
としてはダブルヘリカルリボン翼が用いられている。ま
た、重合液を第三重合器に供給するためのギアポンプ5
が設置されている。第三重合器3は、静止混合型のスタ
ティクミキサーを使用した管型重合器であり、該ミキサ
ーは、混合エレメントであるSMX(スルザーミキサ
ー)を8個直列に配したものである。また、圧力損失を
20kg/cm2 以下にし、かつ重合液を次工程に供給
するためのギアポンプ6が設置されている。第一重合
槽,第二重合槽及び第三重合器のそれぞれの出口に、転
化率及び重合液の粘度を測定するためのサンプリングラ
インが設けられている(図示せず)。なお、7はモータ
ーである。
第一重合槽1はジャケット付の完全混合槽であり、ゴム
成分の転相重合器としての機能をもち、翼としてはダブ
ルヘリカルリボン翼が用いられている。第二重合槽2
は、液部のみジャケット付の蒸発潜熱型の完全混合槽で
あって、頂部にスチレン蒸気の凝縮回収部4を有し、翼
としてはダブルヘリカルリボン翼が用いられている。ま
た、重合液を第三重合器に供給するためのギアポンプ5
が設置されている。第三重合器3は、静止混合型のスタ
ティクミキサーを使用した管型重合器であり、該ミキサ
ーは、混合エレメントであるSMX(スルザーミキサ
ー)を8個直列に配したものである。また、圧力損失を
20kg/cm2 以下にし、かつ重合液を次工程に供給
するためのギアポンプ6が設置されている。第一重合
槽,第二重合槽及び第三重合器のそれぞれの出口に、転
化率及び重合液の粘度を測定するためのサンプリングラ
インが設けられている(図示せず)。なお、7はモータ
ーである。
【0020】ポリブタジエンゴム7重量部、スチレン8
8重量部及びエチルベンゼン5重量部からなる原料溶液
を、プランジャーポンプ(図示せず)によりYラインか
ら第一重合槽1に20リットル/hrの流量で連続的に
供給するとともに、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブ
チルパーオキシシクロヘキシル)プロパンをダイヤフラ
ム型ポンプ(図示せず)により、Zラインから第一重合
槽1に300重量ppm(スチレン88重量部に対し
て)の割合で連続的に供給した。第一重合槽におけるダ
ブルヘリカルリボン翼の回転数は100rpm(剪断速
度400s-1)、反応温度は135℃、転化率は25%
であった。第一重合槽1からの重合液は、第二重合槽2
に連続的に供給される。この第二重合槽2におけるダブ
ルヘリカルリボン翼の回転数は10rpm(剪断速度3
0s-1)、反応温度は140℃、転化率は65%、槽内
ガス線速度は0.05m/hr、重合液粘度は1500ポ
イズ(140℃)であった。
8重量部及びエチルベンゼン5重量部からなる原料溶液
を、プランジャーポンプ(図示せず)によりYラインか
ら第一重合槽1に20リットル/hrの流量で連続的に
供給するとともに、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブ
チルパーオキシシクロヘキシル)プロパンをダイヤフラ
ム型ポンプ(図示せず)により、Zラインから第一重合
槽1に300重量ppm(スチレン88重量部に対し
て)の割合で連続的に供給した。第一重合槽におけるダ
ブルヘリカルリボン翼の回転数は100rpm(剪断速
度400s-1)、反応温度は135℃、転化率は25%
であった。第一重合槽1からの重合液は、第二重合槽2
に連続的に供給される。この第二重合槽2におけるダブ
ルヘリカルリボン翼の回転数は10rpm(剪断速度3
0s-1)、反応温度は140℃、転化率は65%、槽内
ガス線速度は0.05m/hr、重合液粘度は1500ポ
イズ(140℃)であった。
【0021】第二重合槽2からの重合液は、ギアポンプ
5により連続的に第三重合器3に供給される。この第三
重合器における反応温度は170℃、転化率は80%、
重合液の粘度は9000ポイズ(170℃)であった。
第三重合器3からの重合液は、ギアポンプ6により脱気
槽(図示せず)に供給され、残存スチレン及びエチルベ
ンゼンの脱揮処理を行うことにより、揮発分が0.1重量
%以下のゴム変性ポリスチレンが得られた。第1表に反
応条件及び転化率を示し、第2表に重合液の粘度及びゴ
ム変性ポリスチレンの物性を示す。 実施例2 実施例1において、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブ
チルパーオキシシクロヘキシル)プロパンの量を200
重量ppm(スチレン88重量部に対して)に変え、か
つ第二重合槽の攪拌回転数を5rpm(剪断速度10s
-1)に変えた以外は、実施例1と同様に実施して、ゴム
変性ポリスチレンを製造した。第1表に反応条件及び転
化率を示し、第2表に重合液の粘度及びゴム変性ポリス
チレンの物性を示す。
5により連続的に第三重合器3に供給される。この第三
重合器における反応温度は170℃、転化率は80%、
重合液の粘度は9000ポイズ(170℃)であった。
第三重合器3からの重合液は、ギアポンプ6により脱気
槽(図示せず)に供給され、残存スチレン及びエチルベ
ンゼンの脱揮処理を行うことにより、揮発分が0.1重量
%以下のゴム変性ポリスチレンが得られた。第1表に反
応条件及び転化率を示し、第2表に重合液の粘度及びゴ
ム変性ポリスチレンの物性を示す。 実施例2 実施例1において、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブ
チルパーオキシシクロヘキシル)プロパンの量を200
重量ppm(スチレン88重量部に対して)に変え、か
つ第二重合槽の攪拌回転数を5rpm(剪断速度10s
-1)に変えた以外は、実施例1と同様に実施して、ゴム
変性ポリスチレンを製造した。第1表に反応条件及び転
化率を示し、第2表に重合液の粘度及びゴム変性ポリス
チレンの物性を示す。
【0022】実施例3 実施例1において、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブ
チルパーオキシシクロヘキシル)プロパンの使用量を2
50重量ppm(スチレン88重量部に対して)に変
え、かつ原料溶液の流量を25リットル/hrに変えた
以外は、実施例1と同様に実施して、ゴム変性ポリスチ
レンを製造した。第1表に反応条件及び転化率を示し、
第2表に重合液の粘度及びゴム変性ポリスチレンの物性
を示す。
チルパーオキシシクロヘキシル)プロパンの使用量を2
50重量ppm(スチレン88重量部に対して)に変
え、かつ原料溶液の流量を25リットル/hrに変えた
以外は、実施例1と同様に実施して、ゴム変性ポリスチ
レンを製造した。第1表に反応条件及び転化率を示し、
第2表に重合液の粘度及びゴム変性ポリスチレンの物性
を示す。
【0023】比較例1 実施例1において、第二重合槽を従来の塔型重合器(滞
留時間は同じ、攪拌回転数は15rpm(剪断速度90
s-1)に変えた以外は、実施例1と同様に実施して、ゴ
ム変性ポリスチレンを製造した。第1表に反応条件及び
転化率を示し、第2表に重合液の粘度及びゴム変性ポリ
スチレンの物性を示す。 比較例2 実施例1において、第二重合槽を従来の塔型重合器(滞
留時間は同じ、攪拌回転数は5rpm(剪断速度15s
-1)に変えた以外は、実施例1と同様に実施して、ゴム
変性ポリスチレンを製造した。サンプルは得られたが、
第二重合器において伝熱が不足し、重合器内に温度分布
を生じて、運転安定性が悪くなったと同時に、製品の分
子量分布に悪影響を及ぼした。第1表に反応条件及び転
化率を示し、第2表に重合液の粘度及びゴム変性ポリス
チレンの物性を示す。
留時間は同じ、攪拌回転数は15rpm(剪断速度90
s-1)に変えた以外は、実施例1と同様に実施して、ゴ
ム変性ポリスチレンを製造した。第1表に反応条件及び
転化率を示し、第2表に重合液の粘度及びゴム変性ポリ
スチレンの物性を示す。 比較例2 実施例1において、第二重合槽を従来の塔型重合器(滞
留時間は同じ、攪拌回転数は5rpm(剪断速度15s
-1)に変えた以外は、実施例1と同様に実施して、ゴム
変性ポリスチレンを製造した。サンプルは得られたが、
第二重合器において伝熱が不足し、重合器内に温度分布
を生じて、運転安定性が悪くなったと同時に、製品の分
子量分布に悪影響を及ぼした。第1表に反応条件及び転
化率を示し、第2表に重合液の粘度及びゴム変性ポリス
チレンの物性を示す。
【0024】
【表1】
【0025】比較例1及び比較例2の第二重合槽は、従
来の塔型重合器であり、比較例2では、この塔型重合器
における温度制御が困難であった。
来の塔型重合器であり、比較例2では、この塔型重合器
における温度制御が困難であった。
【0026】
【表2】
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、光沢度が高く、耐衝撃
性に優れ、かつゴム効率の高いゴム変性スチレン系樹脂
を、高い生産性で効率よく、工業的に有利に連続的に製
造することができる。
性に優れ、かつゴム効率の高いゴム変性スチレン系樹脂
を、高い生産性で効率よく、工業的に有利に連続的に製
造することができる。
【図1】 実施例で用いたゴム変性スチレン系樹脂の製
造装置の概略図である。
造装置の概略図である。
【符号の説明】 1:第一重合槽 2:第二重合槽 3:第三重合器 4:スチレン蒸気の凝縮回収部 5:ギアポンプ 6:ギアポンプ 7:モーター Y:原料溶液供給ライン Z:有機過酸化物供給ライン
Claims (4)
- 【請求項1】 (A)ゴム状重合体2〜20重量%を含
有するスチレン系モノマー溶液と10時間半減期が75
〜130℃の有機過酸化物を、完全混合槽型重合器に連
続的に供給して、転化率が10〜30%になるように重
合を行う初期重合工程、(B)上記(A)工程で得られ
た重合液を蒸発潜熱除熱式完全混合槽型重合器に連続的
に供給して重合を行う中期重合工程、及び(C)上記
(B)工程で得られた重合液を静的混合用構造部を少な
くとも1個設置してなる管型重合器に連続的に供給して
重合を行う後期重合工程を順次行うことを特徴とするゴ
ム変性スチレン系樹脂の連続製造方法。 - 【請求項2】 (B)中期重合工程において、温度13
0〜170℃、槽内ガス線速度0.01〜0.2m/hrの
条件で、反応温度における重合液の粘度が10〜200
0ポイズになるように重合を行う請求項1記載の製造方
法。 - 【請求項3】 (C)後期重合工程において、150〜
200℃の温度で、転化率75%以上及び反応温度にお
ける重合液の粘度が2000ポイズ以上になるように重
合を行う請求項1記載の製造方法。 - 【請求項4】 (C)工程の後に、(D)脱揮槽による
残存モノマーの処理工程を行う請求項1記載の製造方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23062097A JPH1160648A (ja) | 1997-08-27 | 1997-08-27 | ゴム変性スチレン系樹脂の連続製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23062097A JPH1160648A (ja) | 1997-08-27 | 1997-08-27 | ゴム変性スチレン系樹脂の連続製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1160648A true JPH1160648A (ja) | 1999-03-02 |
Family
ID=16910635
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP23062097A Pending JPH1160648A (ja) | 1997-08-27 | 1997-08-27 | ゴム変性スチレン系樹脂の連続製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1160648A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001187808A (ja) * | 1999-10-19 | 2001-07-10 | Idemitsu Petrochem Co Ltd | ゴム変性スチレン系樹脂及びその製造法並びに該樹脂シート |
| JP2002145968A (ja) * | 2000-11-13 | 2002-05-22 | Idemitsu Petrochem Co Ltd | ブロー成形用ゴム変性スチレン系樹脂とその製造法およびブロー成形品 |
| JP2002187923A (ja) * | 2000-12-19 | 2002-07-05 | Nippon A & L Kk | 軟質性樹脂組成物およびその連続的製造方法 |
| JP2008520752A (ja) * | 2004-11-18 | 2008-06-19 | フイナ・テクノロジー・インコーポレーテツド | Hipsのゴム相容積を改善するための四官能性開始剤の使用 |
| CN113980191A (zh) * | 2021-11-30 | 2022-01-28 | 常州瑞华化工工程技术股份有限公司 | 一种橡胶改性聚苯乙烯的连续制备方法 |
-
1997
- 1997-08-27 JP JP23062097A patent/JPH1160648A/ja active Pending
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| JP2001187808A (ja) * | 1999-10-19 | 2001-07-10 | Idemitsu Petrochem Co Ltd | ゴム変性スチレン系樹脂及びその製造法並びに該樹脂シート |
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