JPH1164601A - 反射防止膜およびそれを配置した表示装置 - Google Patents

反射防止膜およびそれを配置した表示装置

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JPH1164601A
JPH1164601A JP9216833A JP21683397A JPH1164601A JP H1164601 A JPH1164601 A JP H1164601A JP 9216833 A JP9216833 A JP 9216833A JP 21683397 A JP21683397 A JP 21683397A JP H1164601 A JPH1164601 A JP H1164601A
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JP
Japan
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refractive index
film
layer
index layer
antireflection film
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JP9216833A
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English (en)
Inventor
Tomokazu Yasuda
知一 安田
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 広範な波長領域において一様に低い反射率
(反射率1%以下)を示し、同時に膜強度、耐熱性に優
れた反射防止膜を低コストで、また、大量かつ大面積製
造の適性のある方法で提供する。 【解決手段】 平均径200nm以下のミクロボイドを
有し、含フッ素ポリマーからなる屈折率1.45以下の
低屈折率層を少なくとも1層有し、該含フッ素ポリマー
は製造工程において、対応する含フッ素モノマーを少な
くとも1種含むモノマーの重合反応により形成されたも
のであり、該ミクロボイドがこの重合過程で生成するポ
リマーの析出凝集により形成されたものである反射防止
膜。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、量産性、対汚染性
に優れ、同時に、高い膜強度を実現する反射防止膜およ
びそれを配置した表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示装置の普及、大型化や野
外使用化に伴い、その使用条件下でのタフネス化、例え
ば、反射光耐性(視認性確保)、防汚性や耐熱性の向上
が求められている。表示装置の視認性向上は該装置の主
機能に関わる課題であり、当然その重要性も高く、活発
に視認性向上のための施策が検討されている。一般に視
認性を低下させるのは外光の表面反射による景色の写り
込みであり、これらに対する対処として最表面に反射防
止膜を設ける方法が一般的に行われる。しかしながら、
この反射防止膜はその機能発現のために最表面に設けら
れるため、必然的に反射防止膜の性能に対してタフネス
化の観点から多くの高品質化の課題が集中してくる。例
えば、極限までの反射率低下(反射率1%以下)、指紋
や油脂等の付着防止や易除去性、炎天下や自動車室内の
ような高温環境下での諸性能の維持などである。
【0003】従来、可視光の波長域を全てカバーできる
性能を有する広波長域/低反射率の反射防止膜として
は、金属酸化物等の透明薄膜を積層させた多層膜が用い
られてきた。単層膜では単色光に対しては有効であるも
のの、ある程度の波長域を有する光に対しては有効に反
射防止できないのに対し、このような多層膜においては
積層数が多いほど広い波長領域で有効な反射防止膜とな
るためである。そのため、従来の反射防止膜には、物理
または化学蒸着法等の手段によって金属酸化物等を3層
以上積層したものが用いられて来た。しかしながら、こ
の様な多層蒸着した反射防止膜は、予め最適に設計され
た各層の屈折率と膜厚との関係に従い、その膜厚を高精
度に制御した蒸着を何回も行う必要があり、非常に高コ
ストなものであり、かつ、広い面積の膜を得ることの非
常に困難な大量製造適性に乏しいものであった。また、
これらの多層蒸着型の反射防止膜では、表面の耐傷性あ
るいは指紋付着性等の対汚染性に乏しく、この改善のた
めには例えば新たに含フッ素樹脂からなる層を塗設する
などの反射防止を犠牲にしかねない加工が必須であっ
た。
【0004】一方、上述のような多層膜による方法の他
に、空気との界面において屈折率が徐々に変化する様な
膜によって有効な反射防止効果を得る方法が従来知られ
ている。例えば、特開平2−245702号公報には、
ガラス基板とMgF2 の中間の屈折率を持つSiO2
微粒子とMgF2 超微粒子を混合してガラス基板に塗布
し、ガラス基板面から塗布膜面に向かって徐々にSiO
2 の混合比を減少させてMgF2 の混合比を増加させる
事により、塗布面とガラス基板との界面における屈折率
変化が緩やかとなり、反射防止効果が得られる事が記載
されている。
【0005】また、特開平5−13021号公報には、
エチルシリケート中に分散したMgF2 、SiO2 を有
する超微粒子を用いた二層からなる反射防止膜が開示さ
れている。例えば、第一層は、MgF2 /SiO2 が7
/3の層で、第二層は、MgF2 /SiO2 が1/1の
層で、第一層の屈折率が1.42そして第二層の屈折率
が1.44である。従って、屈折率変化は大きいとは言
えず、充分な反射防止効果は得られない。
【0006】また、特開平7−92305号公報には、
コア部とその周囲のシェル部からなる屈折率1.428
の超微粒子からなり、空気と微粒子とから形成された表
面が凹凸の上層部(低屈折率)と、微粒子のみから形成
された下層部とからなる反射防止膜が開示されている。
そして、上記超微粒子のコア部が、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸、トリフルオロエチルアクリレート、
N−イソブトキシメチルアクリルアミドから形成され、
シェル部がスチレン、アクリル酸、アクリル酸ブチルか
ら形成されている。
【0007】更に、特開平7−168006号公報に
は、空気と微粒子(例、MgF2 )とから形成された表
面が凹凸の上層部(低屈折率)、微粒子のみの中層部
(中屈折率)、及び微粒子とバインダーから形成された
下層部とからなる反射防止膜が開示されている。
【0008】しかしながら、前記の特開平2−2457
02号公報、特開平5−13021号公報、特開平7−
92305号公報及び特開平7−168006号公報に
記載の反射防止膜は、空気に対する屈折率が膜厚方向に
徐々に変化する原理を利用したものである。これらの反
射防止膜は、その作成に、煩雑な操作と、熟練した技術
が必要であること、また、製造工程上の制限(例えば焼
き付け温度、支持体の耐熱性等)も厳しく、得られる膜
も満足な反射防止効果が得られていないものであった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、広範
な波長領域において一様に低い反射率(反射率1%以
下)を示し、同時に膜強度、耐久性、対汚れ付着性、耐
熱性等の諸性能に優れた反射防止膜を低コストで、ま
た、大量かつ大面積製造の適性のある方法で提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の課題は下記の反射
防止膜により解決される。 (1)平均径200nm以下のミクロボイドを有し、含
フッ素ポリマーからなる屈折率1.45以下の低屈折率
層を少なくとも1層有する反射防止膜であり、該含フッ
素ポリマーは製造工程において、対応する含フッ素モノ
マーを少なくとも1種含むモノマー重合反応により形成
されたものであり、該ミクロボイドはこの重合過程で生
成するポリマーの析出凝集により形成されたものである
ことを特徴とする反射防止膜。 (2)該低屈折層が少なくとも0.1重量分率以上のフ
ッ素原子を含むことを特徴とする上記(1)に記載の反
射防止膜。 (3)該低屈折率層が少なくとも5体積%以上の空隙を
有することを特徴とする上記(1)または(2)に記載
の反射防止膜。 (4)該低屈折率層の形成過程において、用いるモノマ
ーが可溶で、かつ、生成するポリマーが不溶である溶媒
を用いることを特徴とする上記(1)ないし(3)に記
載の反射防止膜。 (5)該低屈折率層がそれよりも高い屈折率を有する層
の上に形成されたことのを特徴とする上記(1)ないし
(3)に記載の反射防止膜。 (6)表前記反射防止膜のヘイズ値が3ないし30%で
あることをを特徴とする上記(1)ないし(3)に記載
の反射防止膜。 (7)上記(1)ないし(3)の反射防止膜を配置した
表示装置。
【0011】本発明の反射防止膜は、上記のミクロボイ
ドを含有する低屈折率層が、それよりも高い屈折率を有
する高屈折率層の上に形成された2層よりなることが好
ましい。またこれらの層が支持体(好ましくは透明フィ
ルム)上に設けられていることが好ましい。また、本発
明の反射防止膜は、上記のミクロボイドを含有する低屈
折率層が、それよりも高い屈折率を有する高屈折率層の
上に形成され、更に高屈折率層が、それよりも低く且つ
低屈折率層よりも高い屈折率を有する中屈折率層の上に
形成された3層よりなることが好ましい。またこれらの
層が支持体(好ましくは透明フィルム)上に設けられて
いることが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の反射防止膜によって得ら
れる優れた反射防止膜について以下に説明する。以下の
説明では本発明の方法で製膜して得られる反射防止膜中
の空隙を「ミクロボイド」、反射防止膜中の連続相を形
成するポリマー凝集体構造体部を「フィブリル」、モノ
マーを重合してポリマーの析出凝集によりミクロボイド
含有膜を形成する方法を「析出法」と称する。
【0013】本発明の反射防止膜は、対応するモノマー
を製膜後、重合して生成するポリマーで形成された低屈
折率層からなる。この低屈折率層は、モノマーの製膜直
後は均一の液体膜状態にあるが、この液膜中でモノマー
の重合反応させると、生成したポリマーが不溶化して析
出凝集する過程を経て、非常に微細な多孔質構造を形成
する。この多孔質構造は膜中にミクロボイドをもたら
し、後に説明する原理に基づいて低屈折率の膜を与え
る。
【0014】上記ポリマーの析出は、一般に均一なモノ
マー膜状態から、重合の進行に伴っい高分子鎖が成長
し、分子鎖同士の凝集力や、網目構造の発達に伴い共存
するモノマーや溶媒から相分離してフィブリルが生じる
ため、フィブリルの間に形成されるミクロボイドは、通
常ボイドの大きさ、その間隔において均一になる。本発
明の低屈折率層はミクロでは不均一構造を有する膜であ
るが、光の波長オーダーで見たときには一つの均一な層
とみなすことができる。
【0015】本発明の低屈折率層の表面の空気の屈折率
は1であり、本発明のフィブリルを形成するポリマーの
屈折率は空気の屈折率1よりも高く、一般に1.25か
ら1.50の間にある。本発明の低屈折率層は、フィブ
リル相と空気相を光学的には均一とみなせる膜となるこ
とから、その屈折率は空気の屈折率とフィブリルの屈折
率の体積平均値として観測されることになる。従って、
本発明では、形成されるミクロボイドを可視光の波長に
対して充分に小さくすることによって、透明性を損なう
ことなく低屈折率層の屈折率を使用する素材の屈折率よ
りもミクロボイドの体積分率の分だけ低くすることがで
きる。ミクロボイドの平均径は、一般に5〜200nm
の範囲で、5〜50nmが好ましい。また低屈折率層の
層厚は、一般に5〜400nmの範囲にあり、50〜2
00nmであることが好ましい。ミクロボイドの径が増
大すると空気−膜界面での散乱が増加し、200nmを
超えると膜ヘイズが生じるため好ましくない。
【0016】本発明でいうミクロボイドの平均径とは膜
の断面を走査型電子顕微鏡で観察して観測される各ミク
ロボイドの開口面積に等しい円の直径で定義されるもの
であり、少なくとも100個以上のミクロボイドの開口
面積から算出した相当円直径の平均値を用いる。
【0017】本発明の反射防止膜の別の代表例を図1に
示す。高屈折率層12が透明フィルム(支持体)13上
に形成され、さらに低屈折率層11が高屈折率層12上
に形成されている。反射防止膜を構成する層数の増加
は、通常反射防止膜が適用可能な光の波長範囲を拡大す
る。これは、金属化合物を用いる従来の多層膜の形成の
原理に基づくものである。
【0018】上記二層を有する反射防止膜では、高屈折
率層12及び低屈折率層11がそれぞれ下記の条件
(1)及び(2)を一般に満足する。 mλ/4×0.7<n1 d1 <mλ/4×1.3 (1) nλ/4×0.7<n2 d2 <nλ/4×1.3 (2) 上記式に於て、mは正の整数(一般に、1、2又は3)
を表わし、n1 は高屈折率層の屈折率を表わし、d1 は
高屈折率層の層厚(nm)を表わし、nは正の奇数(一
般に、1)を表わし、n2 は低屈折率層の屈折率を表わ
し、そしてd2 は低屈折率層の層厚(nm)を表わす。
高屈折率層の屈折率n1 は、一般に透明フィルムより少
なくとも0.05高く、そして、低屈折率層の屈折率n
2 は、一般に高屈折率層の屈折率より少なくとも0.1
低くかつ透明フィルムより少なくとも0.05低い。更
に、高屈折率層の屈折率n1 は、一般に1.5〜1.7
の範囲にある。上記条件(1)及び(2)は、従来から
良く知られた条件であり、例えば、特開昭59−504
01号公報に記載されている。
【0019】本発明の反射防止膜の他の代表例を図2に
示す。中屈折率層22が透明フィルム(支持体)23上
に形成され、高屈折率層24が中屈折率層22上に形成
され、さらに低屈折率層21が高屈折率層24上に形成
されている。中屈折率層22の屈折率は、高屈折率層2
4と低屈折率層21との間の値を有する。図2の反射防
止膜は、図1の反射防止膜に比較して、更に適用可能な
光の波長領域が拡がっている。
【0020】上記三層を有する反射防止膜では、中、高
及び低屈折率層がそれぞれ下記の条件(3)〜(5)を
一般に満足する。 hλ/4×0.7<n3 d3 <hλ/4×1.3 (3) kλ/4×0.7<n4 d4 <kλ/4×1.3 (4) jλ/4×0.7<n5 d5 <jλ/4×1.3 (5) 上記式に於て、hは正の整数(一般に、1、2又は3)
を表わし、n3 は中屈折率層の屈折率を表わし、d3 は
中屈折率層の層厚(nm)を表わし、kは正の整数(一
般に、1、2又は3)を表わし、n4 は高屈折率層の屈
折率を表わし、d4 は高屈折率層の層厚(nm)を表わ
し、jは正の奇数(一般に、1)を表わし、n5 は低屈
折率層の屈折率を表わし、そしてd5 は低屈折率層の層
厚(nm)を表わす。中屈折率層の屈折率n3 は、一般
に1.5〜1.7の範囲にあり、高屈折率層の屈折率n
4 は、一般に1.7〜2.2の範囲にある。
【0021】本発明のミクロボイド含有低屈折率膜は、
重合過程で生成する含フッ素ポリマーが重合系から相分
離、析出するものであればその調製方法や使用するモノ
マーに特に制限は無い。この様な膜を与えるモノマーと
その重合方法について説明する。 (1)膜の形成方法(重合) 本発明の低屈折率層を形成する重合法はその過程で生成
するポリマーが反応系から析出し、非重合成分を除去し
た後に多孔質の膜を与えるものであれば特に制限はな
く、通常のバルク重合、分散重合、沈殿重合などの重合
形態を自由にとることができる。重合開始の形態も、通
常のラジカル重合法(熱開始、光開始)、アニオン重合
法(熱開始、光開始)、カチオン重合法(熱開始、光開
始)など特に制限はない。
【0022】これらの中で、確実かつ好効率でミクロボ
イドを形成できる手法として、モノマーには良溶媒だが
ポリマーの貧溶媒となる溶媒を用い、重合に進行に伴っ
て生成するポリマーの凝集析出を促進する「貧溶媒法」
とモノマーとして多官能モノマーを併用し、重合の進行
に伴い、生成するポリマーの網目構造(ネットワーク)
を発達させて凝集させる「架橋法」が特に好ましく利用
される。貧溶媒法、架橋法に限らず、本発明の低屈折率
層を作成する際に好ましく用いられる溶媒の例として
は、アルカン類(ヘキサン、ヘプタン、ドデカン、石油
エーテル、流動パラフィン類など)、エーテル類(ジブ
チルエーテル、テトラヒドロフラン、ジヘキシルエーテ
ルなど)、ケトン類(アセトン、2−ブタノン、シクロ
ヘキサノンなど)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、フタル酸ジブチルなど)、アミド類(ジメチルホル
ムアミド、ジブチルアセトアミドなど)などであり、形
成するポリマーの溶解性や形成される膜の強度を制御す
る目的で、これらの混合溶媒系を用いることも好まし
い。これらの溶媒は、重合反応完了後、蒸発乾燥や洗浄
により除去することが好ましい。この場合、用いた溶媒
と良好に相互溶解し、生成したポリマーを溶解しない低
沸点の溶媒を用いることが好ましい。重合温度は特に制
限がない。通常は用いるモノマーや溶媒の沸点よりも低
く、用いる支持体の変形温度よりも低いことが好ましい
ため、−78℃から200℃、特に好ましくは室温から
180℃である。
【0023】(2)膜を形成するモノマー 本発明の含フッ素重合体を与えるモノマー単位はポリマ
ーがフッ素原子を含有する様に、含フッ素モノマーを必
ず含むこと以外は特に制限が無く、非フッ素含有モノマ
ーや架橋法による性能発現のために多官能モノマーを自
由な割合で併用しても良い。但し、屈折率の観点から、
生成するポリマーがフッ素原子を0.1重量分率以上含
むことが好ましく、特に好ましいのは、生成するポリマ
ーが0.3重量分率以上フッ素原子を含有する場合であ
る。本発明で好ましく用いられる含フッ素モノマーの具
体例としては、例えばフルオロオレフィン類(例えばフ
ルオロエチレン、ビニリデンフルオライド、テトラフル
オロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオ
ロブタジエン、パーフルオロ―2,2―ジメチル―1,
3―ジオキソールなど)、アクリルまたはメタクリル酸
の部分及び完全フッ素化アルキル、アルケニル、アリー
ルエステル類(例えば下記一般式で表される化合物)、
完全または部分フッ素化ビニルエーテル類、完全または
部分フッ素化ビニルエステル類、完全または部分フッ素
化ビニルケトン類等であり、これらの任意のモノマーを
任意の比率で組み合わせて共重合により目的のポリマー
を得ることができる。
【0024】
【化1】
【0025】式中、R1 は水素原子、炭素数1ないし3
のアルキル基またはハロゲン原子を表す。Rfは完全ま
たは部分フッ素化されたアルキル基、アルケニル基、ヘ
テロ環またはアリール基を表す。R2 およびR3 はそれ
ぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、ヘテ
ロ環、アリール基または上記Rfで定義される基を表
す。R1 、R2 、R3 およびRfはそれぞれフッ素原子
以外の置換基を有していても良い。また、R2 、R3
よびRfの任意の2つ以上の基が互いに結合して環構造
を形成しても良い。
【0026】
【化2】
【0027】式中、Aは完全または部分フッ素化された
n価の有機基を表す。R4 は水素原子、炭素数1ないし
3のアルキル基またはハロゲン原子を表す。R4 はフッ
素原子以外の置換基を有していても良い。nは2ないし
8の整数を表す。以下に本発明の低屈折率膜に好ましく
用いられる含フッ素モノマーの例を挙げるが、本発明は
これらの具体的構造に限定されるものではない。
【0028】
【化3】
【0029】
【化4】
【0030】
【化5】
【0031】
【化6】
【0032】
【化7】
【0033】
【化8】
【0034】また、上記の含フッ素モノマーの他に生成
する膜の強度、ミクロボイドのサイズ、表面特性、表面
形状等を制御する目的でフッ素原子を含有しないモノマ
ーを併用しても良い。併用可能なモノマー単位には特に
制限はなく、通常のラジカル重合またはイオン重合法で
共重合可能なものであれば、好適に用いることができ
る。この様なモノマーの好ましい例として、例えば、オ
レフィン類(エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタ
ジエン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、6−ヒドロキシ
−1−ヘキセン、シクロペンタジエン、4−ペンテン
酸、8−ノネン酸メチル、ビニルスルホン酸、トリメチ
ルビニルシラン、トリメトキシビニルシランなど)、不
飽和カルボン酸およびその塩類(アクリル酸、メタクリ
ル酸、イタコン酸、マレイン酸、アクリル酸ナトリウ
ム、メタクリル酸アンモニウム、イタコン酸カリウムな
ど)、β−不飽和カルボン酸のエステル類(メチルアク
リレート、シクロヘキシルアクリレート、2−エチルヘ
キシルアクリレート、2−クロロエチルアクリレート、
ベンジルアクリレート、2−シアノエチルアクリレー
ト、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、2
−ヒドロキシエチルメタクリレート、グリシジルメタク
リレート、グリセリンモノメタクリレート、2−アセト
キシエチルメタクリレート、フェニルメタクリレート、
テトラヒドロフルフリルメタクリレート、2−メトキシ
エチルメタクリレート、ω−メトキシポリエチレングリ
コールメタクリレート(付加モル数=2ないし100の
もの)、ω−ヒドロキシポリエチレングリコールメタク
リレート(付加モル数=2ないし100のもの)、ω−
ヒドロキシポリプロピレングリコールメタクリレート
(付加モル数=2ないし100のもの)、3−N,N−
ジメチルアミノプロピルメタクリレート、クロロ−3−
N,N,N−トリメチルアンモニオプロピルメタクリレ
ート、2−カルボキシエチルメタクリレート、3−スル
ホプロピルメタクリレート、4−オキシスルホブチルメ
タクリレート、マレイン酸モノブチル、マレイン酸ジメ
チル、イタコン酸モノメチル、イタコン酸ジブチル、3
−トリメトキシシリルプロピルメタクリレート、アリル
メタクリレート、2−イソシアナトエチルメタクリレー
トなど)、不飽和カルボン酸のアミド類(アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、
N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチル−N−ヒ
ドロキシエチルメタクリルアミド、N−tertブチル
アクリルアミド、N−tertオクチルメタクリルアミ
ド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−フェニル
アクリルアミド、N−(2−アセトアセトキシエチル)
アクリルアミド、N−アクリロイルモルフォリン、ジア
セトンアクリルアミド、イタコン酸ジアミド、N−メチ
ルマレイミド、2−アクリルアミド−メチルプロパンス
ルホン酸など)、不飽和ニトリル類(アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリルなど)、スチレン誘導体類(ス
チレン、ビニルトルエン、p−tertブチルスチレ
ン、ビニル安息香酸メチル、α−メチルスチレン、p−
クロロメチルスチレン、ビニルナフタレン、p−ヒドロ
キシメチルスチレン、p−スチレンスルホン酸ナトリウ
ム塩、p−スチレンスルフィン酸カリウム塩、p−アミ
ノメチルスチレンなど)、ビニルエーテル類(メチルビ
ニルエーテル、ブチルビニルエーテル、メトキシエチル
ビニルエーテルなど)、ビニルエステル類(酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、サリチル酸
ビニルクロロ酢酸ビニルなど)、その他の重合性単量体
(N−ビニルイミダゾール、4−ビニルピリジン、N−
ビニルピロリドンなど)などを挙げることができる。但
し、これらのモノマーは膜の屈折率を上昇させない必要
最小量を共重合して用いることが望ましい。
【0035】上記例中の親水基を有するモノマーを必要
量用いて膜の表面エネルギーを調節することができる。
親水基の種類は特に限定はなく、例えばカルボン酸およ
びその塩、スルホン酸およびその塩、硫酸半エステルお
よび塩、水酸基、ポリオキシエチレン基などの構造を有
するモノマーが好ましい。
【0036】また、上記の単官能モノマーに加え、任意
の多官能モノマーを共重合することで膜の析出速度、硬
度、溶剤に対する膨潤を制御することができる。用いる
多官能モノマーには特に制限はなく市販、または合成の
一分子中に複数個の重合性不飽和基を有するものであれ
ばこれを好適に使用できる。形成される低屈折層の屈折
率低下の観点から、この多官能モノマーを先に例示した
フッ素原子を含有する多官能モノマーから選択しても良
い。該多官能モノマーの具体例としては、例えばオレフ
ィン類(ブタジエン、ペンタジエン、1,4−ジビニル
シクロヘキサン、1,2,5−トリビニルシクロヘキサ
ンなど)、アクリル酸およびメタクリル酸のエステル類
(エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコ
ールジメタクリレート、1,4−シクロヘキサンジアク
リレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチ
ロールプロパントリアクリレート、トリメチロールエタ
ントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
ペンタメタクリレート、ペンタエリスリトールヘキサア
クリレート、1,2,4−シクロヘキサンテトラメタク
リレートなど)、スチレン誘導体(1,4−ジビニルベ
ンゼン、4−ビニル安息香酸−2−アクリロイルエチル
エステルなど)、ビニルスルホン類(ジビニルスルホン
など)、アクリルアミド類(メチレンビスアクリルアミ
ド、ジアクリロイルピペラジンなど)、メタクリルアミ
ド類(メチレンビスメタクリルアミド、ジメタクリロイ
ルピペラジンなど)などを挙げることができる。
【0037】本発明の低屈折率膜を構成する含フッ素ポ
リマー自身の屈折率は、フッ素原子の含有量に比例して
ほぼ直線的に低下する。さらに、低屈折率層の屈折率は
膜を形成するポリマーの屈折率だけでは決まらず、膜中
のミクロボイド含有量の増加と共にさらに低下する。こ
の様にフッ素含率とミクロボイド含量の両方の両方を増
加させることにより、低屈折率層の屈折率を充分に低く
することができる。従って、フッ素ポリマーは、一般に
0.10重量分率以上(好ましくは、0.30〜0.7
5重量分率、特に好ましくは0.35〜0.75重量分
率)のフッ素原子を含み、低屈折率層が、一般に0.0
5〜0.50体積分率のミクロボイドを(好ましくは
0.10〜0.50体積分率、特に好ましくは0.10
〜0.28体積分率)を含有することが好ましい。
【0038】本発明の反射防止膜は、一般に、支持体と
その上に設けられた低屈折率層からなる。支持体は通
常、透明フィルムである。透明フィルムを形成する材料
としては、セルロース誘導体(例、ジアセチルセルロー
ス、トリアセチルセルロース(TAC)、プロピオニル
セルロース、ブリルセルロース、アセチルプロピオニル
セルロース及びニトロセルロース)、ポリアミド、ポリ
カーボネート(例、米国特許番号3023101号に記
載のもの)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタ
レート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレ
フタレート、ポリエチレン−1,2−ジフェノキシエタ
ン−4,4’−ジカルボキシレート及び特公昭48−4
0414号公報に記載のポリエステル)、ポリスチレ
ン、ポリオレフィン(例、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン及びポリメチルペンテン)、ポリメチルメタクリレー
ト、シンジオタクチックポリスチレン、ポリスルホン、
ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリエー
テルイミド及びポリオキシエチレンを挙げることができ
る。トリアセチルセルロース、ポリカーボネート及びポ
リエチレンテレフタレートが好ましい。透明フィルムの
屈折率は1.40〜1.60が好ましい。
【0039】本発明の反射防止膜が、多層膜である場
合、一般に、低屈折率層は、低屈折率層より高い屈折率
を有する少なくとも一層の層(即ち、前記の高屈折率
層、中屈折率層)と共に用いられる。上記より高い屈折
率を有する層を形成するための有機材料としては、熱可
塑性樹脂(例、ポリスチレン、ポリスチレン共重合体、
ポリカーボネート、ポリスチレン以外の芳香環、複素
環、脂環式環状基を有するポリマー、またはフッ素以外
のハロゲン基を有するポリマー);熱硬化性樹脂組成物
(例、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ないしエポキシ
樹脂などを硬化剤とする樹脂組成物);ウレタン形成性
組成物(例、脂環式ないしは芳香族イソシアネートおよ
びポリオールの組み合わせ);およびラジカル重合性組
成物(上記の化合物(ポリマー等)に二重結合を導入す
ることにより、ラジカル硬化を可能にした変性樹脂また
はプレポリマーを含む組成物)などを挙げることができ
る。高い皮膜形成性を有する材料が好ましい。上記より
高い屈折率を有する層は、有機材料中に分散した無機系
微粒子も使用することができる。上記に使用される有機
材料としては、一般に無機系微粒子が高屈折率を有する
ため有機材料単独で用いられる場合よりも低屈折率もの
を用いることができる。そのような材料例として、上記
に述べた有機材料の他、アクリル系を含むビニル系共重
合体、ポリエステル、アルキド樹脂、繊維素系重合体、
ウレタン樹脂およびこれらを硬化せしめる各種の硬化
剤、硬化性官能基を有する組成物など、透明性があり無
機系微粒子を安定に分散せしめる各種の有機材料を挙げ
ることができる。特に皮膜強度の観点から、上記硬化性
官能基を有する組成物として好ましく用いられるものと
して、下記の具体例を挙げる事ができる。
【0040】さらに有機置換されたケイ素系化合物をこ
れに含めることができる。これらのケイ素系化合物は一
般式: R11 a 12 b SiX4-(a+b) (式中、R11及びR12は、それぞれアルキル基、アルケ
ニル基、アリル基、またはハロゲン、エポキシ、アミ
ノ、メルカプト、メタクリロイルないしシアノで置換さ
れた炭化水素基を表わし、Xは、アルコキシル基、アル
コキシアルコキシル基、ハロゲン原子ないしアシルオキ
シ基から選ばれた加水分解可能な基を表わし、a+bが
1または2である条件下で、a及びbはそれぞれ0、1
または2である。)で表わされる化合物ないしはその加
水分解生成物である。
【0041】これらに分散される無機系微粒子の好まし
い無機化合物としては、アルミニウム、チタニウム、ジ
ルコニウム、アンチモン、錫などの金属元素の酸化物を
挙げることができる。これらの化合物は、微粒子状で、
即ち粉末ないしは水および/またはその他の溶媒中への
コロイド状分散体として、市販されている。これらをさ
らに上記の有機材料または有機ケイ素化合物中に混合分
散して使用する。
【0042】上記より高い屈折率を有する層を形成する
材料として、被膜形成性で溶剤に分散し得るか、それ自
身が液状である無機系材料(例、各種元素のアルコキシ
ド、有機酸の塩、配位性化合物と結合した配位化合物
(例、キレート化合物)、活性無機ポリマー)を挙げる
ことができる。これらの好適な例としては、チタンテト
ラエトキシド、チタンテトラ−i−プロポキシド、チタ
ンテトラ−n−プロポキシド、チタンテトラ−n−ブト
キシド、チタンテトラ−sec −ブトキシド、チタンテト
ラ−tert−ブトキシド、アルミニウムトリエトキシド、
アルミニウムトリ−i−プロポキシド、アルミニウムト
リブトキシド、アンチモントリエトキシド、アンチモン
トリブトキシド、ジルコニウムテトラエトキシド、ジル
コニウムテトラ−i−プロポキシド、ジルコニウムテト
ラ−n−プロポキシド、ジルコニウムテトラ−n−ブト
キシド、ジルコニウムテトラ−sec −ブトキシド及びジ
ルコニウムテトラ−tert−ブトキシドなどの金属アルコ
レート化合物;ジイソプロポキシチタニウムビス(アセ
チルアセトネート)、ジブトキシチタニウムビス(アセ
チルアセトネート)、ジエトキシチタニウムビス(アセ
チルアセトネート)、ビス(アセチルアセトンジルコニ
ウム)、アルミニウムアセチルアセトネート、アルミニ
ウムジ−n−ブトキシドモノエチルアセトアセテート、
アルミニウムジ−i−プロポキシドモノメチルアセトア
セテート及びトリ−n−ブトキシドジルコニウムモノエ
チルアセトアセテートなどのキレート化合物;さらには
炭酸ジルコニールアンモニウムあるいはジルコニウムを
主成分とする活性無機ポリマーなどを挙げることができ
る。上記に述べた他に、屈折率が比較的低いが上記の化
合物と併用できるものとしてとくに各種のアルキルシリ
ケート類もしくはその加水分解物、微粒子状シリカとく
にコロイド状に分散したシリカゲルも使用することがで
きる。
【0043】本発明の反射防止膜は、表面にアンチグレ
ア機能(即ち、入射光を表面で散乱させて膜周囲の景色
が膜表面に移るのを防止する機能)を有するように処理
することができる。例えば、このような機能を有する反
射防止膜は、透明フィルムの表面に微細な凹凸を形成
し、そしてその表面に反射防止膜(例、低屈折率層等)
を形成することにより得られる。上記微細な凹凸の形成
は、例えば、無機又は有機の微粒子を含む層を透明フィ
ルム表面に形成することにより行なわれる。あるいは、
弗素樹脂微粒子とは異なる、50nm〜5μmの粒径を
有する微粒子を低屈折率層形成用塗布液に、弗素樹脂微
粒子の0.1〜50重量%の量で導入し、反射防止膜の
最上層に凹凸を形成しても良い。アンチグレア機能を有
する(即ち、アンチグレア処理された)反射防止膜は、
一般に、3〜30%のヘイズを有する。
【0044】本発明の反射防止膜(アンチグレア機能を
有する反射防止膜が好ましい)は、液晶表示装置(LC
D)、プラズマディスプレイ(PDP)、エレクトロル
ミネッセンスディスプレイ(ELD)、陰極管表示装置
(CRT)等の画像表示装置に組み込むことができる。
このような反射防止膜を有する画像表示装置は、入射光
の反射が防止され、視認性が格段に向上する。本発明の
反射防止膜を備えた液晶表示装置(LCD)は、たとえ
ば、下記の構成を有する。透明電極を有する一対の基板
とその間に封入されたネマチック液晶からなる液晶セ
ル、及び液晶セルの両側に配置された偏光板からなる液
晶表示装置であって、少なくとも一方の偏光板が表面に
本発明の反射防止膜を備えている液晶表示装置。
【0045】本発明の反射防止膜の低屈折率層は、たと
えば、この層を形成するための塗布液(水及び/又は有
機溶剤中に分散したフッ素樹脂微粒子)を、カーテンフ
ローコート、ディップコート、スピンコート、ロールコ
ート等の塗布法によって、透明フィルムあるい高又は中
屈折率層等に塗布し、乾燥することにより形成される。
【0046】本発明においては、中間層としてハードコ
ート層、防湿防止層、帯電防止層等を、透明フィルム上
に設けることもできる。ハードコート層としては、アク
リル系、ウレタン系、エポキシ系のポリマー及び/又は
オリゴマー及びモノマーの他に、シリカ系の材料も使用
することができる。
【0047】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1(反射防止層の塗設と性能評価) 下記表1記載の低屈折率層塗布液(C1〜C5)を用い
てトリアセチルセルロース(以下TACと称す)フィル
ム上にバーコータを用いて塗布、同表に記載の条件で重
合させて100nmの低屈折率層を形成した。得られた
膜(X1〜X5)について屈折率、視感反射率(光波長
400nm〜700nmの平均反射率値)の測定および
膜強度評価を実施した。低屈折率層の空隙率は層の屈折
率をアッベ屈折率系で測定し、用いた層構成成分の組成
から得られる層の屈折率の計算値との差から空気の体積
分率を逆算した。膜強度は、指先、ティッシュ、消しゴ
ム、指爪先で擦り、目視観察し、指先で傷付くものを
0、ティッシュで傷付くもの1、消しゴムで傷付くもの
を2、指爪先で傷付くものを3、どの方法でも傷付かな
いものを4とした。結果は表2に示した。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】上記低屈折率層塗布液を表1に示す本発明
外の構成の塗布液(D1〜D2)に置き換えた以外は実
施例1と同じにして比較サンプル(Y1〜Y2)を得
た。得られた膜を上記実施例1と同じ方法で膜の屈折
率、視感反射率の測定および膜強度測定を実施した。結
果を表2に示した。本実施例から明らかなように、本発
明の反射防止膜は非常に低い反射率と広い波長領域を有
する優れた反射防止性能を有するだけでなく、十分に強
靱な膜強度を有していることがわかる。
【0051】実施例2(重層型反射防止フイルムの作
成) (1)第1層(ハードコート層)の塗設 90μmの厚みを有するTACフィルムに5重量%のジ
ペンタエリスルトールヘキサアクリレートと光重合開始
剤(商品名:イルガキュア907、チバガイギー社製)
0.5重量%、光増感剤(商品名:カヤキュアーDET
X、日本化薬社製)0.2重量%を含むトルエン溶液を
ワイヤーバーを用いて8μmの厚さに塗布し、これを乾
燥後、100℃に加熱して12W/cmの高圧水銀灯を
用いて1分間紫外線照射し架橋した。その後室温まで放
冷した。得られた層の膜厚は5μmであり、屈折率は
1.535であった。
【0052】(2)第2層(高屈折率層)の塗設 別途合成したポリ(n−ブチルメタクリレート−コ−メ
タクリル酸)ラテックス(共重合組成重量比80:2
0、平均粒子径63nm、固形分濃度12.5重量%:
HP1)100g、酸化錫微粒子(石原産業(株)より
入手の物)25gを混合し、さらに、ジペンタエリスル
トールヘキサアクリレート6g、光重合開始剤(商品
名:イルガキュア907、チバガイギー社製)0.5
g、光増感剤(商品名:カヤキュアーDETX、日本化
薬社製)0.2g酢酸エチル20gをドデシルベンゼン
スルホン酸ナトリウム1gを用いて水100gに乳化分
散した乳化物液を混合、攪拌して塗布溶液を調製した。
この液を上記で作成した第1層の上にワイヤーバーを用
いて塗布し、これを乾燥後、100℃に加熱して12W
/cmの高圧水銀灯を用いて1分間紫外線照射し架橋、
その後室温まで放冷した。得られた層の膜厚は0.16
μmであり、屈折率は1.68であった。
【0053】(3)第3層(低屈折率層)の作成 上記で作成した第2層の上に第3層として実施例1に示
したX1〜X5、Y1、Y2の低屈折率層を塗布、重合
して多層サンプルARF1〜ARF5(本発明)、CF
1〜CF2(比較例)を作製した。表3にこれらのサン
プルの表面反射率、膜強度の評価結果を併せて示す。評
価方法は実施例1に示した方法に同じである。
【0054】
【表3】
【0055】本実施例から明らかなように、本発明の反
射防止膜は非常に低い反射率と広い波長領域を有する優
れた反射防止性能を有するだけでなく、十分に強靱な膜
強度を有していることがわかる。
【0056】実施例3(反射防止フイルムを設置した表
示装置の作成) 上記実施例2で作成した反射防止フイルムX2を日本電
気株式会社より購入したパーソナルコンピューターPC
9821NS/340Wの液晶ディスプレイ表面に貼り
付け、表示装置サンプルを作成し、その表面反射による
風景の映り込み程度を目視にて評価した。同様に表記方
法で用いる反射防止フイルムを上記実施例2で作成した
フイルムX3、X5、Y2として表示装置サンプルを作
成した。本発明の反射防止フイルムX2、X3、X5を
設置した表示装置は周囲の風景映り込みが殆どなく、快
適な視認性を示したのに対し、比較用フイルムY2を設
置した表示装置は周囲の映り込みが多く、視認性が劣る
ものであった。
【0057】
【発明の効果】本発明では低屈折率まくの製造過程で重
合により凝集析出するポリマーを用いることで空隙を有
する膜の製膜工程上、空隙を損なうことなく、粒子間の
付着性を改良することができる。これによって反射防止
膜として非常に良好な光学特性を発現し、膜強度、耐傷
性等の膜物性に優れた、安価で大面積な反射防止膜を製
造適性を有した形で提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の反射防止膜の代表的な一例の断面図を
示す。
【図2】本発明の反射防止膜の代表的な一例の断面図を
示す。
【符号の説明】
11、21:低屈折率層 12、24:高屈折率層 22 :中屈折率層 13、23:透明フイルム

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均径200nm以下のミクロボイドを
    有し、含フッ素ポリマーからなる屈折率1.45以下の
    低屈折率層を少なくとも1層有する反射防止膜であり、
    該含フッ素ポリマーは製造工程において、対応する含フ
    ッ素モノマーを少なくとも1種含むモノマーの重合反応
    により形成されたものであり、該ミクロボイドはこの重
    合過程で生成するポリマーの析出凝集により形成された
    ものであることを特徴とする反射防止膜。
  2. 【請求項2】 該低屈折層が少なくとも0.1重量分率
    以上のフッ素原子を含むことを特徴とする請求項1に記
    載の反射防止膜。
  3. 【請求項3】 該低屈折率層が少なくとも5体積%以上
    の空隙を有することを特徴とする請求項1または2に記
    載の反射防止膜。
  4. 【請求項4】 該低屈折率層の形成過程において、用い
    るモノマーが可溶でかつ、生成するポリマーが不溶であ
    る溶媒を用いることを特徴とする請求項1ないし3に記
    載の反射防止膜。
  5. 【請求項5】 該低屈折率層がそれよりも高い屈折率を
    有する層の上に形成されたことのを特徴とする請求項1
    ないし3に記載の反射防止膜。
  6. 【請求項6】 前記反射防止膜のヘイズ値が3ないし3
    0%であることをを特徴とする請求項1ないし3に記載
    の反射防止膜。
  7. 【請求項7】 平均径200nm以下のミクロボイドを
    有し、含フッ素ポリマーからなる屈折率1.45以下の
    低屈折率層を少なくとも1層有する反射防止膜であり、
    該含フッ素ポリマーは製造工程において、対応する含フ
    ッ素モノマーを少なくとも1種含むモノマーの重合反応
    により形成されたものであり、該ミクロボイドはこの重
    合過程で生成するポリマーの析出凝集により形成された
    ものである反射防止膜を配置したことを特徴とする表示
    装置。
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