JPH1168518A - 係数更新回路 - Google Patents
係数更新回路Info
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- JPH1168518A JPH1168518A JP9218697A JP21869797A JPH1168518A JP H1168518 A JPH1168518 A JP H1168518A JP 9218697 A JP9218697 A JP 9218697A JP 21869797 A JP21869797 A JP 21869797A JP H1168518 A JPH1168518 A JP H1168518A
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- signal
- coefficient
- disturbance
- estimation error
- power
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- Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)
- Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)
- Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
- Telephone Function (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】特性が未知の信号伝達系に送出した既知の参照
信号とその応答信号から該信号伝達系のインパルス応答
を模擬する非巡回型フィルタの係数を推定する適応アル
ゴリズムとして加算正規化LMS法を用いる係数更新回
路に関し、ダブルトーク時等の外乱変動時においても係
数更新を停止させることなく推定誤差を一定値に保つ。 【解決手段】信号伝達系のインパルス応答信号と非巡回
型フィルタの出力信号との差分信号から該応答信号に重
畳している外乱のパワーの大きさを近似外乱パワーとし
て算定し、該近似外乱パワー及び外乱パワーに基づき現
時点で係数更新したときに生じる推定誤差を見積もると
ともに該見積もり値が所望の推定誤差以下になったとき
のみ係数更新を実行するように加算正規化LMS法にお
けるブロック長を制御する。
信号とその応答信号から該信号伝達系のインパルス応答
を模擬する非巡回型フィルタの係数を推定する適応アル
ゴリズムとして加算正規化LMS法を用いる係数更新回
路に関し、ダブルトーク時等の外乱変動時においても係
数更新を停止させることなく推定誤差を一定値に保つ。 【解決手段】信号伝達系のインパルス応答信号と非巡回
型フィルタの出力信号との差分信号から該応答信号に重
畳している外乱のパワーの大きさを近似外乱パワーとし
て算定し、該近似外乱パワー及び外乱パワーに基づき現
時点で係数更新したときに生じる推定誤差を見積もると
ともに該見積もり値が所望の推定誤差以下になったとき
のみ係数更新を実行するように加算正規化LMS法にお
けるブロック長を制御する。
Description
【発明の属する技術分野】本発明は係数更新回路に関
し、特に特性が未知の信号伝達系に送出した既知の信号
(参照信号)とその応答信号とから該信号伝達系の応答
を模擬する非巡回型(FIR: Finite Impulse Response)フ
ィルタの係数を推定する係数更新回路に関するものであ
る。
し、特に特性が未知の信号伝達系に送出した既知の信号
(参照信号)とその応答信号とから該信号伝達系の応答
を模擬する非巡回型(FIR: Finite Impulse Response)フ
ィルタの係数を推定する係数更新回路に関するものであ
る。
【0001】係数更新の結果として残る誤差(残差)
を、該応答信号に重畳される外乱や該参照信号のパワー
変動に対しても一定値に留められる回路が望まれてい
る。
を、該応答信号に重畳される外乱や該参照信号のパワー
変動に対しても一定値に留められる回路が望まれてい
る。
【0002】図6は、非巡回型フィルタとその係数更新
回路を含む一般的なシステムを示したものである。図に
おいて既知の参照信号Xjが信号伝達系200に送出された
とき、その信号伝達系200の出力には次式に示す応答が
得られる。
回路を含む一般的なシステムを示したものである。図に
おいて既知の参照信号Xjが信号伝達系200に送出された
とき、その信号伝達系200の出力には次式に示す応答が
得られる。
【数1】
【0003】但し、jは時刻(ブロック長)を表し、ま
た、信号伝達系200のインパルス応答hjはI標本化周期
の長さを有し、参照信号Xjと併せて次式で与えられる
ものとする。
た、信号伝達系200のインパルス応答hjはI標本化周期
の長さを有し、参照信号Xjと併せて次式で与えられる
ものとする。
【数2】
【数3】
【0004】同時に、非巡回型フィルタ210は式(2),(3)
より次式に示す擬似応答を合成する。
より次式に示す擬似応答を合成する。
【数4】
【0005】また、減算器230の出力は次式で与えられ
る。
る。
【数5】
【0006】ここで、Njは該応答gjに重畳される独立
した外乱であり、加算器231は現実の回路としては構成
されない擬似的なものである。
した外乱であり、加算器231は現実の回路としては構成
されない擬似的なものである。
【0007】係数更新回路220は出力Ejが最小となるよ
うに非巡回型フィルタ210の係数を次式のように更新す
る。
うに非巡回型フィルタ210の係数を次式のように更新す
る。
【数6】
【0008】このようなシステムにおいて、入力信号y
jに含まれる応答gjと外乱Njのパワー比が低下すると
きに非巡回型フィルタ210の係数の推定が難しくなり、
推定誤差は増大する。
jに含まれる応答gjと外乱Njのパワー比が低下すると
きに非巡回型フィルタ210の係数の推定が難しくなり、
推定誤差は増大する。
【0009】例えば、このシステムの具体例として図7
に示す音響エコーキャンセラを考えた場合、該非巡回型
フィルタ210の係数の推定誤差が増加することは合成さ
れた擬似エコーGjによるエコーgjに対する相殺の程度
が落ちることを意味する。
に示す音響エコーキャンセラを考えた場合、該非巡回型
フィルタ210の係数の推定誤差が増加することは合成さ
れた擬似エコーGjによるエコーgjに対する相殺の程度
が落ちることを意味する。
【0010】その相殺程度の低下は残響感の増大、更に
大きく低下したときにはハウリングを引き起こす。これ
は音響エコーキャンセラにとって好ましい現象ではな
い。
大きく低下したときにはハウリングを引き起こす。これ
は音響エコーキャンセラにとって好ましい現象ではな
い。
【0011】従って、このパワー比が上下しても推定誤
差を一定値に保つ該非巡回型フィルタ210の係数更新回
路が必要である。
差を一定値に保つ該非巡回型フィルタ210の係数更新回
路が必要である。
【0012】
【従来の技術】このような非巡回型フィルタ210の係数
更新回路を構成するアルゴリズムとして学習同定法NL
MS法(Normalized Least Mean Square Algorithm) が
よく知られている。その係数更新式は次式のように表す
ことが出来る。
更新回路を構成するアルゴリズムとして学習同定法NL
MS法(Normalized Least Mean Square Algorithm) が
よく知られている。その係数更新式は次式のように表す
ことが出来る。
【数7】
【0013】ここで、μはステップゲインと呼ばれ次式
の範囲に選ばれる定数である。
の範囲に選ばれる定数である。
【数8】
【0014】この学習同定法は演算量が少ないことを特
徴とし、従って実用装置への適用が最もよく検討されて
いるアルゴリズムの一つとなっている。
徴とし、従って実用装置への適用が最もよく検討されて
いるアルゴリズムの一つとなっている。
【0015】この学習同定法によって推定された非巡回
型フィルタ210の係数が持つ誤差(推定誤差)は、外乱
のパワーPNと参照信号のパワーPX、ステップゲインμ
の関数(結合利得)として次式のように見積もられるこ
とが既に知られている。
型フィルタ210の係数が持つ誤差(推定誤差)は、外乱
のパワーPNと参照信号のパワーPX、ステップゲインμ
の関数(結合利得)として次式のように見積もられるこ
とが既に知られている。
【数9】
【0016】すなわち、外乱のパワーPNが増大するか
参照信号XjのパワーPXが減少するときに推定誤差は増
加する。
参照信号XjのパワーPXが減少するときに推定誤差は増
加する。
【0017】図7に示すような音響エコーキャンセラに
おいて、外乱のパワーPNの増大は近端話者の発声によ
っても起こり、それはダブルトークと呼ばれて、通常、
その増大時には係数更新を止める処置が執られる。
おいて、外乱のパワーPNの増大は近端話者の発声によ
っても起こり、それはダブルトークと呼ばれて、通常、
その増大時には係数更新を止める処置が執られる。
【0018】また、外乱のパワーPNが一定であっても
参照信号のパワーPXが減少したときも式(9) から明ら
かなように推定誤差Cが増加するので係数更新を停止す
る処置が執られる。
参照信号のパワーPXが減少したときも式(9) から明ら
かなように推定誤差Cが増加するので係数更新を停止す
る処置が執られる。
【0019】音響エコーキャンセラにおいて参照信号は
音声であり、そのパワー変動が激しく無音声となる区間
も多く発生する。従って、係数更新を停止する処置が執
られる頻度も高く、その係数更新停止処置は係数の収束
を遅らせる要因の一つとなる。
音声であり、そのパワー変動が激しく無音声となる区間
も多く発生する。従って、係数更新を停止する処置が執
られる頻度も高く、その係数更新停止処置は係数の収束
を遅らせる要因の一つとなる。
【0020】後者の参照信号パワーの減少時に執られる
係数更新の停止処置に対しては、本発明者らは既に、加
算正規化LMS法[音響エコーキャンセラに有用な無音
声区間における適応フィルタ係数の更新継続法、信学論
(A), vol.J78-A, no.11, pp.1403-1409(1995-11)]を既
に提案している。
係数更新の停止処置に対しては、本発明者らは既に、加
算正規化LMS法[音響エコーキャンセラに有用な無音
声区間における適応フィルタ係数の更新継続法、信学論
(A), vol.J78-A, no.11, pp.1403-1409(1995-11)]を既
に提案している。
【0021】すなわち、係数更新が収束し終わったとき
(残差が最小となったとき)推定誤差は一定になるの
で、参照信号のパワー変動に関係無く系を安定に保ちた
い一定の推定誤差C0を、ダブルトーク状態で無いとき
の外乱パワーQ0の存在下で維持するには、次式に示す
加算正規化LMS法における係数更新式
(残差が最小となったとき)推定誤差は一定になるの
で、参照信号のパワー変動に関係無く系を安定に保ちた
い一定の推定誤差C0を、ダブルトーク状態で無いとき
の外乱パワーQ0の存在下で維持するには、次式に示す
加算正規化LMS法における係数更新式
【数10】 ただし、
【数11】
【数12】 における係数更新を、参照信号パワーPnが加算されて
行ったときに、次式により予め計算した閾値P0以上と
なったときだけ実行する構成とすればよいことを提案し
た。
行ったときに、次式により予め計算した閾値P0以上と
なったときだけ実行する構成とすればよいことを提案し
た。
【数13】
【0022】ここで、Iは擬似応答Gjを合成する非巡
回型フィルタのタップ数である。また、この閾値P0は
式(9)から次のようにして得られる。すなわち、式(9)の
推定誤差Cに該システムで確保したい推定誤差C0を代
入し、同じく外乱パワーPNに対して該システムにおい
て観測された外乱パワーQ0を代入して解いた次式の参
照信号パワーに対してタップ数Iを乗じて得られる。
回型フィルタのタップ数である。また、この閾値P0は
式(9)から次のようにして得られる。すなわち、式(9)の
推定誤差Cに該システムで確保したい推定誤差C0を代
入し、同じく外乱パワーPNに対して該システムにおい
て観測された外乱パワーQ0を代入して解いた次式の参
照信号パワーに対してタップ数Iを乗じて得られる。
【数14】
【0023】ここで、閾値P0として式(14)のタップ数
倍としたのは、分母PNが実際には次式で計算される。
倍としたのは、分母PNが実際には次式で計算される。
【数15】
【0024】これから明らかなように分母PNが平均し
て参照信号のパワーPXのタップ数(I)倍として得ら
れるからである。
て参照信号のパワーPXのタップ数(I)倍として得ら
れるからである。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】式(13)から明らかに、
この方法が有効となるのは外乱のパワーPNが上記の如
く一定値Q0に固定されるときだけである。外乱のパワ
ーPNがPN>Q0となるとき(例えばダブルトーク時)
に推定誤差C0を維持するには閾値をP0以上とする必要
がある。
この方法が有効となるのは外乱のパワーPNが上記の如
く一定値Q0に固定されるときだけである。外乱のパワ
ーPNがPN>Q0となるとき(例えばダブルトーク時)
に推定誤差C0を維持するには閾値をP0以上とする必要
がある。
【0026】従って、閾値をP0以上とするときにはや
はり係数更新を停止しなければならず上記と同様の問題
が発生してしまうという課題があった。
はり係数更新を停止しなければならず上記と同様の問題
が発生してしまうという課題があった。
【0027】したがって本発明は、特性が未知の信号伝
達系に送出した既知の参照信号とその応答信号から該信
号伝達系のインパルス応答を模擬する非巡回型フィルタ
の係数を推定する適応アルゴリズムとして加算正規化L
MS法を用いる係数更新回路において、ダブルトーク時
等の外乱変動時においても係数更新を停止させることな
く推定誤差を一定値に保つことを目的とする。
達系に送出した既知の参照信号とその応答信号から該信
号伝達系のインパルス応答を模擬する非巡回型フィルタ
の係数を推定する適応アルゴリズムとして加算正規化L
MS法を用いる係数更新回路において、ダブルトーク時
等の外乱変動時においても係数更新を停止させることな
く推定誤差を一定値に保つことを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、図1に原理的に示すように、本発明に係る係数更新
回路220は、推定誤差の安定的保持回路100に接続されて
いる。
め、図1に原理的に示すように、本発明に係る係数更新
回路220は、推定誤差の安定的保持回路100に接続されて
いる。
【0029】この推定誤差の安定的保持回路100は、信
号伝達系200の応答信号gjと非巡回型フィルタ210の出
力信号Gjとの差分信号Ejから該応答信号gjに重畳し
ている外乱NjのパワーPNの大きさを近似外乱パワーP
enとして算定する回路120と、該近似外乱パワーPen
及び外乱パワーPnに基づき現時点で係数更新したとき
に生じる推定誤差Cnを見積もるとともに、その見積も
り値Cnが所望の推定誤差C 0以下になったときのみ係数
更新を実行するように該加算正規化LMS法におけるブ
ロック長Jを制御する推定誤差見積もり回路110と、で
構成されている。
号伝達系200の応答信号gjと非巡回型フィルタ210の出
力信号Gjとの差分信号Ejから該応答信号gjに重畳し
ている外乱NjのパワーPNの大きさを近似外乱パワーP
enとして算定する回路120と、該近似外乱パワーPen
及び外乱パワーPnに基づき現時点で係数更新したとき
に生じる推定誤差Cnを見積もるとともに、その見積も
り値Cnが所望の推定誤差C 0以下になったときのみ係数
更新を実行するように該加算正規化LMS法におけるブ
ロック長Jを制御する推定誤差見積もり回路110と、で
構成されている。
【0030】上記の本発明において、式(13)によれば、
外乱のパワーがPNであるときに所望の推定誤差C0を維
持するためには、式(10)の右辺第2項の分母Pnが、μ
PNI/(2−μ)C0以上となったときに係数を更新す
る構成とすればよい。
外乱のパワーがPNであるときに所望の推定誤差C0を維
持するためには、式(10)の右辺第2項の分母Pnが、μ
PNI/(2−μ)C0以上となったときに係数を更新す
る構成とすればよい。
【0031】すなわち、外乱のパワーPNを測定し、こ
れからμPNI/(2−μ)C0を求め、式(13)の閾値P
0の代わりに用いることで所望の推定誤差C0の維持は可
能となることが分かる。
れからμPNI/(2−μ)C0を求め、式(13)の閾値P
0の代わりに用いることで所望の推定誤差C0の維持は可
能となることが分かる。
【0032】図6に示したシステムにおいて、その外乱
パワーPNの算定に利用可能な信号は入力yjか残差Ej
である。しかし、一般には未知系の応答gjは外乱NJよ
りも遙かに大きいために、入力yjから直接外乱パワー
PNを算定することは困難である。
パワーPNの算定に利用可能な信号は入力yjか残差Ej
である。しかし、一般には未知系の応答gjは外乱NJよ
りも遙かに大きいために、入力yjから直接外乱パワー
PNを算定することは困難である。
【0033】そこで、本発明では残差Ejから外乱のパ
ワーPNを算定(推定)する。さて、残差Ejは式(5)に
よれば外乱Njと残留エコー(gj−Gj)とから成って
おり、また、式(9)によれば残留エコーのパワーはμPN
/(2−μ)と見積もられる。この大きさはステップゲ
インμに反比例し、最大のμ=1( ステップゲインは通
常0<μ<1の範囲に選ばれる) において外乱Njと同
じ大きさとなる。
ワーPNを算定(推定)する。さて、残差Ejは式(5)に
よれば外乱Njと残留エコー(gj−Gj)とから成って
おり、また、式(9)によれば残留エコーのパワーはμPN
/(2−μ)と見積もられる。この大きさはステップゲ
インμに反比例し、最大のμ=1( ステップゲインは通
常0<μ<1の範囲に選ばれる) において外乱Njと同
じ大きさとなる。
【0034】そして、一般には推定誤差Cを小さく抑え
るためにステップゲインμは1よりも小さく選ばれる。
るためにステップゲインμは1よりも小さく選ばれる。
【0035】そこで、本発明では外乱のパワーPNを残
差Ejのパワーで近似することとした。
差Ejのパワーで近似することとした。
【0036】この場合、外乱のパワーは実際よりも残留
エコー(gj−Gj)分だけ大きく見積もられることにな
るが、それは推定誤差Cをより小さく維持する方向に働
くので問題はない。
エコー(gj−Gj)分だけ大きく見積もられることにな
るが、それは推定誤差Cをより小さく維持する方向に働
くので問題はない。
【0037】すなわち、本発明において分母Pnの計算
と同時に同じブロック長で次式により、
と同時に同じブロック長で次式により、
【数16】 を計算し、これをブロック長Jで割ったPen/Jを、
変動する外乱の第nブロックにおけるパワーQnに近似
させるならば、この時点の分母Pnで係数を更新したと
きに生じる推定誤差は次式のように見積もられる。
変動する外乱の第nブロックにおけるパワーQnに近似
させるならば、この時点の分母Pnで係数を更新したと
きに生じる推定誤差は次式のように見積もられる。
【数17】
【0038】この場合、推定誤差C0の維持を目標とし
ているのでCn>C0となるときには係数更新は実行でき
ず上記のように停止の処置が執られてしまう。
ているのでCn>C0となるときには係数更新は実行でき
ず上記のように停止の処置が執られてしまう。
【0039】そこで、本発明ではCn>C0となるときは
ブロックを延長する。式(17)の分母にあるPnはブロッ
クを延長することにより大きくなるので推定誤差の見積
もり値Cnは、その延長によって目標とするC0に近づ
く。
ブロックを延長する。式(17)の分母にあるPnはブロッ
クを延長することにより大きくなるので推定誤差の見積
もり値Cnは、その延長によって目標とするC0に近づ
く。
【0040】すなわち、Cn≦C0となるまでブロックを
延長し、Cn≦C0となった時点で係数を更新すれば、ダ
ブルトーク時等の外乱のパワーPNの変動に関係無く、
推定誤差Cは所望の一定値C0に保たれることになる。
延長し、Cn≦C0となった時点で係数を更新すれば、ダ
ブルトーク時等の外乱のパワーPNの変動に関係無く、
推定誤差Cは所望の一定値C0に保たれることになる。
【0041】なお、パワー算定回路120は係数更新を実
行する度に破線で示す如く係数更新回路220によってリ
セットされる。
行する度に破線で示す如く係数更新回路220によってリ
セットされる。
【0042】
【発明の実施の形態】図2は本発明に係る係数更新回路
を音響エコーキャンセラに応用した例を示している。こ
の音響エコーキャンセラに本発明を応用するときには特
有の問題が生じる。
を音響エコーキャンセラに応用した例を示している。こ
の音響エコーキャンセラに本発明を応用するときには特
有の問題が生じる。
【0043】すなわち、残差Ejは、ダブルトーク(騒
音Njの増加、あるいは近端話者音声のマイクロホン320
への入力)とエコー経路(スピーカ310からマイクロホ
ン320に至る経路)のインパルス応答gjの変化のいずれ
に対しても増加し、しかも、前者に対しては上記のよう
にブロックの延長、後者に対しては収束を早めるために
ブロックを短縮する処理が必要となる。
音Njの増加、あるいは近端話者音声のマイクロホン320
への入力)とエコー経路(スピーカ310からマイクロホ
ン320に至る経路)のインパルス応答gjの変化のいずれ
に対しても増加し、しかも、前者に対しては上記のよう
にブロックの延長、後者に対しては収束を早めるために
ブロックを短縮する処理が必要となる。
【0044】図2に示す音響エコーキャンセラへの本発
明の適用に際しては、この両者を識別し、その両者に適
合する処理を実行する必要がある。
明の適用に際しては、この両者を識別し、その両者に適
合する処理を実行する必要がある。
【0045】例えば、その識別を行うため、既に本発明
者らが提案している識別法[ダブルートークとエコー経
路変動の識別、信学技報、EA94-15(1994-05)]が利用で
きる。
者らが提案している識別法[ダブルートークとエコー経
路変動の識別、信学技報、EA94-15(1994-05)]が利用で
きる。
【0046】すなわち、この方法は次式で示す
【数18】 を識別パラメータとし、このパラメータREY(k)の値
がダブルトークのとき(EjGj=NjGj)に急激に減少
し、エコー経路変動(EjGj=((gj−Gj+N j)Gj
≒−Gj 2)では一定値に落ち着くことを利用してこの両
者を識別している。
がダブルトークのとき(EjGj=NjGj)に急激に減少
し、エコー経路変動(EjGj=((gj−Gj+N j)Gj
≒−Gj 2)では一定値に落ち着くことを利用してこの両
者を識別している。
【0047】図3にダブルトークのときのパラメータR
EY(k)の推移の例、図4にエコー経路変動のときの例
を示している。両図に示す近端話者信号及び遠端話者信
号はそれぞれマイク320への入力Nj及び参照信号Xjを
示し、図3においては急激に減少してから元に戻り、図
4においては一定値に落ち着くことが示されている。
EY(k)の推移の例、図4にエコー経路変動のときの例
を示している。両図に示す近端話者信号及び遠端話者信
号はそれぞれマイク320への入力Nj及び参照信号Xjを
示し、図3においては急激に減少してから元に戻り、図
4においては一定値に落ち着くことが示されている。
【0048】本応用例では、図1に示した推定誤差の安
定的保持回路100に加えて、パラメータREY(k)を算
定回路610で算出し、さらにこのパラメータREY(k)
を用い判定回路620において係数更新のタイミングを図
5のフローチャート図に示すように制御する。以下、こ
れについて上記の安定的保持回路100とともに順次説明
する。
定的保持回路100に加えて、パラメータREY(k)を算
定回路610で算出し、さらにこのパラメータREY(k)
を用い判定回路620において係数更新のタイミングを図
5のフローチャート図に示すように制御する。以下、こ
れについて上記の安定的保持回路100とともに順次説明
する。
【0049】まず、推定誤差の安定的保持回路100にお
いて、式(11),(12),(16)に従ってそれぞれ、An,Pn,
Peを計算する。また同時に、算定回路610において、
式(18)で与えられるパラメータREY(k)を本応用例に
適合するように次式の如く変形して計算する(ステップ
S1)。
いて、式(11),(12),(16)に従ってそれぞれ、An,Pn,
Peを計算する。また同時に、算定回路610において、
式(18)で与えられるパラメータREY(k)を本応用例に
適合するように次式の如く変形して計算する(ステップ
S1)。
【数19】
【0050】次に推定誤差の安定的保持回路100は、式
(13)に示すようにPn≧P0となるか否かを監視し(同S
2)、Pn>P0となったら、現時点で係数を更新したと
きに生じるであろう推定誤差の大きさCnを式(17)を使
って計算する(同S3)。
(13)に示すようにPn≧P0となるか否かを監視し(同S
2)、Pn>P0となったら、現時点で係数を更新したと
きに生じるであろう推定誤差の大きさCnを式(17)を使
って計算する(同S3)。
【0051】また後述するフラグEの初期値は"0"であ
るので、ステップS4から同S5へ進む。
るので、ステップS4から同S5へ進む。
【0052】そして、Cn≦C0であれば、この時点で係
数を更新しても所定の推定誤差C0が確保されるので係
数更新回路220に係数更新を指示する(同S5,S1
4,S15)。
数を更新しても所定の推定誤差C0が確保されるので係
数更新回路220に係数更新を指示する(同S5,S1
4,S15)。
【0053】ステップS5でCn>C0となるときはダブ
ルトークあるいはエコー経路変動の可能性がある。フラ
グDの初期値は"0"であり、またブロック長J'の初期
値も"0"であるので、J'<2ピッチである(同S1
6)。
ルトークあるいはエコー経路変動の可能性がある。フラ
グDの初期値は"0"であり、またブロック長J'の初期
値も"0"であるので、J'<2ピッチである(同S1
6)。
【0054】従って、現識別パラメータRn(J)をメ
モリに記憶させ(同S7)、J'の計算を開始し(同S
8)、取り合えずダブルトークと判定してD=1とし
(同S10)、ステップS1へ戻る。
モリに記憶させ(同S7)、J'の計算を開始し(同S
8)、取り合えずダブルトークと判定してD=1とし
(同S10)、ステップS1へ戻る。
【0055】処理はステップS1,S2,S3,S4,
S5,S6,S1を繰り返す。この間、ステップS5で
Cn≦C0なら、通常の処理が可能なので同S14へ進
む。
S5,S6,S1を繰り返す。この間、ステップS5で
Cn≦C0なら、通常の処理が可能なので同S14へ進
む。
【0056】そのうち、J'≧2ピッチとなると、判定
回路620はこのときの識別パラメータRn(J')をR
n(J)と比較し(同S9)、大きく減少していたらダ
ブルトークであるとしてステップS1に戻り、減少して
いないときはエコー経路変動であるとしてフラグE=1
とする(同S11)。
回路620はこのときの識別パラメータRn(J')をR
n(J)と比較し(同S9)、大きく減少していたらダ
ブルトークであるとしてステップS1に戻り、減少して
いないときはエコー経路変動であるとしてフラグE=1
とする(同S11)。
【0057】ステップS9でエコー経路変動(E=1)
と判定されたときは、ステップS4で同S12に進むの
で、別に用意したダブルトークでないときの外乱パワー
の想定値Q0か、これまでにエコー経路変動やダブルト
ークと判定されなかったブロックで得たPen/Jを外
乱パワーQ0として計算したP0を用い、Cn≦aC0とな
るまでステップS14,S15を通ってPn≧P0となる
度毎(同S2)に係数を更新する。
と判定されたときは、ステップS4で同S12に進むの
で、別に用意したダブルトークでないときの外乱パワー
の想定値Q0か、これまでにエコー経路変動やダブルト
ークと判定されなかったブロックで得たPen/Jを外
乱パワーQ0として計算したP0を用い、Cn≦aC0とな
るまでステップS14,S15を通ってPn≧P0となる
度毎(同S2)に係数を更新する。
【0058】このようにして係数更新を続けた後、Pn
≧P0においてPen/Jを使って見積もった推定誤差C
n(同S3)がCn≦C0の関係を満足するときは係数が
収束して残差Ejに残るエコーも少なくなり、Pen/J
を使った外乱パワーの推定が可能となったと判断するこ
とができる。
≧P0においてPen/Jを使って見積もった推定誤差C
n(同S3)がCn≦C0の関係を満足するときは係数が
収束して残差Ejに残るエコーも少なくなり、Pen/J
を使った外乱パワーの推定が可能となったと判断するこ
とができる。
【0059】実際には、そのように完全に係数が収束す
るのを待たなければならないということはない。多少、
残差Ejにエコーが混じり、外乱のパワーを大き目に見
積もることがあっても、それは推定誤差を所定の値C0
よりも小さく得られる方向に働くだけである。
るのを待たなければならないということはない。多少、
残差Ejにエコーが混じり、外乱のパワーを大き目に見
積もることがあっても、それは推定誤差を所定の値C0
よりも小さく得られる方向に働くだけである。
【0060】従って、小さな定数aを用意しておき、P
n≧P0における係数更新に際して見積もった推定誤差誤
差CnがCn≦aC0となったことをもって(同S12)
通常の処理に戻ることができる。このときにはフラグE
=0にしておく(同S13)。
n≧P0における係数更新に際して見積もった推定誤差誤
差CnがCn≦aC0となったことをもって(同S12)
通常の処理に戻ることができる。このときにはフラグE
=0にしておく(同S13)。
【0061】
【発明の効果】以上、本発明に係る係数更新回路によれ
ば、信号伝達系のインパルス応答信号と非巡回型フィル
タの出力信号との差分信号から該応答信号に重畳してい
る外乱のパワーの大きさを近似外乱パワーとして算定
し、該近似外乱パワー及び外乱パワーに基づき現時点で
係数更新したときに生じる推定誤差を見積もるとともに
該見積もり値が所望の推定誤差以下になったときのみ係
数更新を実行するように加算正規化LMS法におけるブ
ロック長を制御するように構成したので、ダブルトーク
時等の外乱変動時においても係数更新を停止させること
なく推定誤差を一定値に保つことができる。
ば、信号伝達系のインパルス応答信号と非巡回型フィル
タの出力信号との差分信号から該応答信号に重畳してい
る外乱のパワーの大きさを近似外乱パワーとして算定
し、該近似外乱パワー及び外乱パワーに基づき現時点で
係数更新したときに生じる推定誤差を見積もるとともに
該見積もり値が所望の推定誤差以下になったときのみ係
数更新を実行するように加算正規化LMS法におけるブ
ロック長を制御するように構成したので、ダブルトーク
時等の外乱変動時においても係数更新を停止させること
なく推定誤差を一定値に保つことができる。
【図1】本発明に係る係数更新回路を原理的に示したブ
ロック図である。
ロック図である。
【図2】本発明に係る係数更新回路が応用された音響エ
コーキャンセラを示したブロック図である。
コーキャンセラを示したブロック図である。
【図3】本発明に係る係数更新回路が応用された音響エ
コーキャンセラにおけるダブルトーク時の識別パラメー
タを近端話者信号及び遠端話者信号との関係で示したグ
ラフ図である。
コーキャンセラにおけるダブルトーク時の識別パラメー
タを近端話者信号及び遠端話者信号との関係で示したグ
ラフ図である。
【図4】本発明に係る係数更新回路が応用された音響エ
コーキャンセラにおけるエコー経路変動時の識別パラメ
ータを近端話者信号及び遠端話者信号との関係で示した
グラフ図である。
コーキャンセラにおけるエコー経路変動時の識別パラメ
ータを近端話者信号及び遠端話者信号との関係で示した
グラフ図である。
【図5】本発明に係る係数更新回路が応用された音響エ
コーキャンセラにおける係数更新のタイミング判定手順
を示したフローチャート図である。
コーキャンセラにおける係数更新のタイミング判定手順
を示したフローチャート図である。
【図6】本発明に係る係数更新回路が適用される一般的
なシステムを示したブロック図である。
なシステムを示したブロック図である。
【図7】一般的な音響エコーキャンセラを示したブロッ
ク図である。
ク図である。
100 推定誤差の安定的保持回路 110 推定見積もり回路 120 パワー算定回路 200 信号伝達系 210 非巡回型フィルタ 220 係数更新回路 230, 231 加算回路 310 スピーカ 320 マイクロフォン 610 識別パラメータ算定回路 620 判定回路 図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H04B 3/23 H04M 1/60 C // H04M 1/60 G10K 11/16 H
Claims (4)
- 【請求項1】特性が未知の信号伝達系に送出した既知の
参照信号とその応答信号から該信号伝達系のインパルス
応答を模擬する非巡回型フィルタの係数を推定する適応
アルゴリズムとして加算正規化LMS法を用いる係数更
新回路において、 該応答信号と該非巡回型フィルタの出力信号との差分信
号から該応答信号に重畳している外乱のパワーの大きさ
を近似外乱パワーとして算定する回路と、 該近似外乱パワー及び外乱パワーに基づき現時点で係数
更新したときに生じる推定誤差を見積もるとともに、そ
の見積もり値が所望の推定誤差以下になったときのみ係
数更新を実行するように該加算正規化LMS法における
ブロック長を制御する推定誤差見積もり回路と、 を設けたことを特徴とする係数更新回路。 - 【請求項2】請求項1において、 該インパルス応答信号と該非巡回型フィルタの出力信号
と残差信号とを入力して該インパルス応答の変化と該外
乱パワーの増加とを識別するパラメータを算定する識別
パラメータ算定回路と、 該識別パラメータに基づき該インパルス応答の変化の場
合には予め用意した外乱のパワーを基に推定誤差を見積
もり、該外乱パワーの増加の場合は該推定誤差見積もり
回路で得られた値をもとに該加算正規化LMS法におけ
るブロック長を制御する判定回路と、 をさらに設けたことを特徴とする係数更新回路。 - 【請求項3】請求項2において、 該識別パラメータとして、該残差信号と該非巡回型フィ
ルタの出力信号との相関を外乱が重畳した該応答信号の
パワーで正規化した値を用いることを特徴とした係数更
新回路。 - 【請求項4】請求項1乃至3のいずれかにおいて、 該推定誤差見積もり回路が、該所望の推定誤差に定数を
乗じた値を用いることを特徴とした係数更新回路。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9218697A JPH1168518A (ja) | 1997-08-13 | 1997-08-13 | 係数更新回路 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9218697A JPH1168518A (ja) | 1997-08-13 | 1997-08-13 | 係数更新回路 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1168518A true JPH1168518A (ja) | 1999-03-09 |
Family
ID=16724007
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9218697A Withdrawn JPH1168518A (ja) | 1997-08-13 | 1997-08-13 | 係数更新回路 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1168518A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007019595A (ja) * | 2005-07-05 | 2007-01-25 | Alpine Electronics Inc | 車載オーディオ処理装置 |
| JPWO2005091677A1 (ja) * | 2004-03-22 | 2007-08-09 | ティーオーエー株式会社 | マルチチャンネルシステム同定装置 |
| JP2008199596A (ja) * | 2007-01-17 | 2008-08-28 | Toa Corp | Fir型適応フィルタ |
| US8594173B2 (en) | 2008-08-25 | 2013-11-26 | Dolby Laboratories Licensing Corporation | Method for determining updated filter coefficients of an adaptive filter adapted by an LMS algorithm with pre-whitening |
-
1997
- 1997-08-13 JP JP9218697A patent/JPH1168518A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPWO2005091677A1 (ja) * | 2004-03-22 | 2007-08-09 | ティーオーエー株式会社 | マルチチャンネルシステム同定装置 |
| JP4663630B2 (ja) * | 2004-03-22 | 2011-04-06 | ティーオーエー株式会社 | マルチチャンネルシステム同定装置 |
| JP2007019595A (ja) * | 2005-07-05 | 2007-01-25 | Alpine Electronics Inc | 車載オーディオ処理装置 |
| JP2008199596A (ja) * | 2007-01-17 | 2008-08-28 | Toa Corp | Fir型適応フィルタ |
| US8594173B2 (en) | 2008-08-25 | 2013-11-26 | Dolby Laboratories Licensing Corporation | Method for determining updated filter coefficients of an adaptive filter adapted by an LMS algorithm with pre-whitening |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20041102 |