JPH1170872A - 液圧倍力装置 - Google Patents

液圧倍力装置

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JPH1170872A
JPH1170872A JP9233645A JP23364597A JPH1170872A JP H1170872 A JPH1170872 A JP H1170872A JP 9233645 A JP9233645 A JP 9233645A JP 23364597 A JP23364597 A JP 23364597A JP H1170872 A JPH1170872 A JP H1170872A
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JP
Japan
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hydraulic pressure
pressure
hydraulic
valve
passage
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JP9233645A
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English (en)
Inventor
Kunio Okano
岡野邦雄
Mitsuru Tsunoda
角田充
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Jidosha Kiki Co Ltd
Original Assignee
Jidosha Kiki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】非常用アキュムレータに所定の液圧を確実に蓄
圧させながら、しかも非常用アキュムレータの蓄圧をよ
り迅速にかつより確実に終了させる。 【解決手段】非常用アキュムレータ9の液圧が設定圧と
なり、室101の液圧がリザーバ8に排出されると同時
に、ブレーキ作動が解除されると、ブースタの作動液が
配管通路127を通ってリザーバ8に排出されるが、こ
のとき作動液の一部が配管通路127から分岐して配管
通路106を通って排出口105に浸入する。この作動
液の液圧が高いので逆止弁129が閉じ、作動液は通路
104へ流入しない。一方、通路104に流動してきた
室101の作動液は、液圧吸収室128に溜め込まれ
る。これにより、逆止弁129によって通路104と配
管通路106との連通が遮断されても、室101の液圧
がスムーズに排出され、蓄圧終了が迅速にかつ確実に行
われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車にお
いてブレーキペダルの踏力を作動液の液圧により倍力し
てブレーキ力を増大させるオープンセンタ型のブレーキ
ブースタ等の液圧倍力装置の技術分野に属し、特に作動
液の液圧失陥時に液圧倍力装置を作動させるための非常
用の液圧を蓄えておく非常用アキュムレータを備えた液
圧倍力装置の技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車等の車両においては、操作
部材の操作力を作動液の液圧により倍力して出力する液
圧倍力システムが用いられているものがある。この液圧
倍力システムとして、例えば、ブレーキペダルのペダル
踏力のみでは得られない大きなブレーキ力を得るためや
ペダル踏力を軽減するため等により、作動液の液圧によ
り作動する液圧ブレーキ倍力装置を用いてペダル踏力を
倍力してマスタシリンダを作動させる液圧ブレーキシス
テムがある。
【0003】このような液圧ブレーキシステムとして、
従来図7に示すような液圧ブレーキシステムがある。図
中、1は液圧ブレーキシステム、2はブレーキペダル、
3はこのブレーキペダル2によって作動されてペダル踏
力を倍力して出力するオープンセンタ型ハイドロリック
ブレーキブースタ(以下、ブレーキブースタまたは単に
ブースタともいう)、4はこのブースタ3の出力によっ
て作動されブレーキ液圧を発生するタンデム型のマスタ
シリンダ、5はマスタシリンダ4からのブレーキ液圧で
作動して各車輪に対するブレーキ力を発生するブレーキ
シリンダ、6はエンジン7によって駆動されて作動液を
ブースタ3に送給するポンプ、8は作動液を貯留するリ
ザーバ、および9はポンプ6の故障等によりポンプ6か
ら作動液が送給されないときに、ブースタ3を作動させ
るための非常用の液圧を蓄える非常用アキュムレータで
ある。
【0004】オープンセンタ型のブースタ3は、ブレー
キ非操作時に制御弁の隙間が最大に開いて作動液を自由
に流すとともに、操作時に制御弁の隙間を絞ることによ
り作動液の流れを制限して液圧を発生し、この液圧によ
り出力するものであり、従来種々の構造のものが公知と
なっている。その一例のブースタ3を図8に示す。この
ブースタ3は従来公知であり、しかも後述する本発明の
ブースタにおいて詳細に説明するので、ここでは本発明
が解決しようとする課題に関係する部分について簡単に
説明する。
【0005】図8に示すブレーキ非操作状態において
は、第1環状溝10と第2環状溝11との間の隙間が最
大となっており、また第2環状溝11と第3環状溝12
との間が遮断しているとともに第3環状溝12と第4環
状溝13との間が連通している。したがって、ポンプ6
から吐出された作動液は、オープンセンタ型のブースタ
3の入口通路14、第2環状溝11、第1環状溝10と
第2環状溝11との間の隙間、第1環状溝10、および
循環通路15を通って、再びリザーバ8に循環してい
る。その場合、第1環状溝10と第2環状溝11との間
の隙間が最大となっているので、循環している作動液に
はほとんど液圧は発生しない。
【0006】この状態でブレーキペダル2の踏込により
入力軸16が前進すると、一対のレバー17,18(一
対のレバーは図8において図面に直交する方向に重合し
ている)が回動してバルブスプール19が前進する。す
ると、第1環状溝10と第2環状溝11との間の隙間が
絞られ、また第2環状溝11と第3環状溝12とが連通
し、かつ第3環状溝12と第4環状溝13とが遮断す
る。第1および第2環状溝10,11との間の隙間が絞
られる(最終的にはこの隙間は0となる場合もある)こ
とにより、第2環状溝11に液圧が発生する。この液圧
は、第2環状溝11と第3環状溝12との間の隙間、第
1径方向孔20、軸方向孔21、および第3チェックバ
ルブと第2径方向孔22とを通って動力室23に導入さ
れて、パワーピストン24に作用する。これにより、パ
ワーピストン24はペダル踏力を倍力したブーキ操作力
を発生し、このブレーキ操作力が出力軸25から出力さ
れてマスタシリンダ4を作動し、ブレーキが作動する。
【0007】また、第2環状溝11に発生した液圧は、
アキュムレータバルブ27のチェックバルブからなるチ
ャージングバルブ28における弁体29を図8において
右方に移動して、弁体29をゴムシート30から離座さ
せてチャージングバルブ28を開く。これにより、この
液圧は弁体29とゴムシート30との間の隙間、弁体2
9の外周およびアキュムレータ通路31を通って非常用
アキュムレータ9に導入され、この非常用アキュムレー
タ9に蓄えられる。
【0008】ブレーキペダル2を解放すると、入力軸1
6およびバルブスプール19が図8に示す非作動位置に
後退して、第3環状溝12と第4環状溝13とが連通
し、かつ第2環状溝11と第3環状溝12とが遮断し、
更に第1環状溝10と第2環状溝11との間の隙間が最
大となる。このため、動力室23の作動液は、孔22,
21,20、第3環状溝12、第3環状溝12と第4環
状溝13との間の隙間、第4環状溝13および排出通路
32を通ってリザーバ8に排出される。これにより、パ
ワーピストン24が非作動位置に後退してブレーキ操作
力が消滅し、マスタシリンダ4が非作動状態に戻ってブ
レーキ作動が解除される。そして、第1および第2環状
溝10,11との間の隙間が最大となることにより、第
2環状溝11に発生した液圧は消滅する。
【0009】ポンプ6が故障して、第1環状溝10と第
2環状溝11との間の隙間が絞られても液圧が発生しな
くなったときは、ブレーキペダル2が更に大きく踏み込
まれることにより、バルブスプール19が最大ストロー
ク前進する。バルブスプール19がそれ以上前進しなく
なった後、ブレーキペダル2が更に踏み込まれて入力軸
16が更に前進すると、レバー17,18が更に回転
し、スライドバルブ33がバルブスプール19に対して
相対的に前進移動する。すると、第2径方向孔22が閉
塞され、動力室23がポンプ6から遮断される。スライ
ドバルブ33が更に前進するとリテーナ34も前進する
ので、このリテーナ34によりアキュムレータバルブ2
7におけるチェックバルブからなるダンプバルブ36の
弁体35が前進させられて、このダンプバルブ36が開
き、非常用アキュムレータ9に蓄えられている液圧が動
力室23に導入され、この非常用アキュムレータ9の液
圧によりパワーピストン24が作動する。これにより、
ポンプ6が故障しても、非常用アキュムレータ9に所定
圧の液圧が蓄えられている間、非常用アキュムレータ9
の液圧により、ペダル踏力が倍力されてブレーキを作動
させることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この液圧ブ
レーキシステム1においては、非常用アキュムレータ9
への蓄圧は、ブレーキ操作時に発生する液圧すなわちポ
ンプ吐出圧を非常用アキュムレータ9に導入することに
より行われている。このため、ブレーキ操作力が小さい
と、非常用アキュムレータ9に十分に蓄圧されない場合
が生じ、ポンプ6の故障時に非常用アキュムレータ9の
液圧による倍力可能回数が少なくなり、ブレーキ力を十
分に確保できないことが考えられる。
【0011】そこで、本出願人は、チャージングバルブ
装置によりアキュムレータに所定の液圧を確実に蓄圧す
る液圧倍力装置を提案している(特願平8ー31918
2号)。この液圧倍力装置では、非常用アキュムレータ
の蓄圧が設定圧以下であるとき、この蓄圧でチャージン
グバルブ装置の段付ピストンが下動して流量制限弁を絞
り位置に設定し、ポンプから吐出される作動液が絞られ
て、液圧が発生し、この液圧が非常用アキュムレータに
蓄えられる。非常用アキュムレータの蓄圧が設定圧を超
えると、段付ピストンに作用する非常用アキュムレータ
の圧力がチャージングバルブ装置の排出口からリザーバ
に排出されるので、段付ピストンが上動して流量制限弁
を絞らない位置に設定し、ポンプから吐出される作動液
が何等絞られないで、ブースタの方へ自由に流動して液
圧は発生しなくなり、非常用アキュムレータの蓄圧が終
了する。
【0012】ところで、この特願平8ー319182号
で提案されている液圧倍力装置では、非常用アキュムレ
ータの蓄圧終了時に、段付ピストンに作用する非常用ア
キュムレータの液圧の作動液が制御圧排出通路およびブ
ースタの排出通路を通してリザーバに排出されるように
なっているが、非常用アキュムレータの蓄圧終了のタイ
ミングとブースタの作動解除のタイミングとが重なる
と、ブースタからの作動液の高い圧力がチャージングバ
ルブ装置の排出口側に作用するおそれがあり、段付ピス
トンに作用する作動液の排出がスムーズに行われなく、
非常用アキュムレータの蓄圧が迅速にかつ確実に終了し
なくなる場合を生じることが考えられる。
【0013】また、段付ピストンに作用する作動液がリ
ザーバに排出する際、配管抵抗があるため、この作動液
は迅速にリザーバに排出されなく、これによっても非常
用アキュムレータの蓄圧が迅速にかつ確実に行われない
場合があることが考えられる。 なお、特願平8ー31
9182号の液圧倍力装置は、前述のいずれの場合で
も、非常用アキュムレータの蓄圧終了を行うことができ
ることは言うまでもない。
【0014】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、非常用アキュムレータに
所定の液圧を確実に蓄圧することができるようにしなが
ら、しかも非常用アキュムレータの蓄圧をより迅速にか
つより確実に終了させることのできる液圧倍力装置を提
供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、請求項1の発明は、操作力によって作動する入力
軸と、ポンプから吐出される作動液が送給される入口通
路と、前記作動液をリザーバへ循環させる循環通路と、
作動時前記作動液の液圧が導入される動力室と、この動
力室の液圧によって作動して出力するパワーピストン
と、前記入力軸の作動によって作動制御され、非作動時
前記入口通路を通って流れてくる前記作動液を自由に前
記循環通路へ流動させかつ前記動力室を前記リザーバに
接続するとともに、作動時前記入口通路を通って流れて
くる前記作動液の流れを少なくとも絞って液圧を発生さ
せかつこの液圧を前記動力室に導入する制御弁と、前記
入口通路または前記循環通路を通って流れる前記作動液
の流れを絞って液圧を発生する第1位置とこの作動液の
流れを制限することなく自由に流す第2位置とが設定さ
れた絞り弁を有する流量制限手段と、この流量制限手段
によって発生された液圧を蓄える非常用アキュムレータ
と、非常時に前記制御弁の作動によって作動されて前記
非常用アキュムレータの液圧を前記動力室に導入する非
常用弁手段とを備え、前記入力軸に伝えられた操作力を
前記動力室に導入された液圧により倍力して出力する液
圧倍力装置であって、前記流量制限手段が、前記非常用
アキュムレータの液圧が設定圧以下のときは、前記非常
用アキュムレータの液圧が作用されて前記絞り弁を前記
第1位置に設定し、前記非常用アキュムレータの液圧が
前記設定圧を超えたときは、作用されているこの液圧の
作動液を排出することにより、前記絞り弁を前記第2位
置に設定する弁作動制御手段を備えているとともに、更
に、前記弁作動制御手段に作用する液圧の作動液が排出
されるときに流動する制御圧排出通路に設けられ、この
作動液の排出時に前記制御圧排出通路内を流れる作動液
の流動方向と逆方向の流れを阻止する逆止弁と、この逆
止弁より上流側の前記制御圧排出通路に設けられ、排出
されてくる液圧の作動液を溜め込む液圧吸収室とを備え
ている収容することを特徴としている。
【0016】また請求項2の発明は、操作力によって作
動する入力軸と、ポンプから吐出される作動液が送給さ
れる入口通路と、前記作動液をリザーバへ循環させる循
環通路と、作動時前記作動液の液圧が導入される動力室
と、この動力室の液圧によって作動して出力するパワー
ピストンと、前記入力軸の作動によって作動制御され、
非作動時前記入口通路を通って流れてくる前記作動液を
自由に前記循環通路へ流動させかつ前記動力室を、排出
通路を介して前記リザーバに接続するとともに、作動時
前記入口通路を通って流れてくる前記作動液の流れを少
なくとも絞って液圧を発生させかつこの液圧を前記動力
室に導入する制御弁と、前記入口通路または前記循環通
路を通って流れる前記作動液の流れを絞って液圧を発生
する第1位置とこの作動液の流れを制限することなく自
由に流す第2位置とが設定された絞り弁を有する流量制
限手段と、この流量制限手段によって発生された液圧を
蓄える非常用アキュムレータと、非常時に前記制御弁の
作動によって作動されて前記非常用アキュムレータの液
圧を前記動力室に導入する非常用弁手段とを備え、前記
入力軸に伝えられた操作力を前記動力室に導入された液
圧により倍力して出力する液圧倍力装置であって、前記
流量制限手段は、前記非常用アキュムレータの液圧が設
定圧以下のときは、前記非常用アキュムレータの液圧が
作用されて前記絞り弁を前記第1位置に設定し、前記非
常用アキュムレータの液圧が前記設定圧を超えたとき
は、作用されているこの液圧の作動液を排出することに
より、前記絞り弁を前記第2位置に設定する弁作動制御
手段を備えているとともに、更に前記排出通路に接続さ
れた、前記弁作動制御手段に作用する液圧の作動液が排
出されるときに流動する制御圧排出通路と、この制御圧
排出通路に設けられ、この作動液の排出時に前記制御圧
排出通路内を流れる作動液の流動方向と逆方向の流れを
阻止する逆止弁と、この逆止弁より上流側の前記制御圧
排出通路に設けられ、排出されてくる液圧の作動液を溜
め込む液圧吸収室とを備えている収容することを特徴と
している。
【0017】更に請求項3の発明は、前記排出通路と前
記制御圧排出通路との接続箇所に、前記排出通路を流動
する前記動力室からの作動液の流れによって前記制御圧
排出通路の液圧上昇を抑止する液圧上昇抑止装置を備え
ていることを特徴としている。
【0018】更に請求項4の発明は、前記液圧吸収室
が、前記逆止弁より上流側の前記制御圧排出通路を流れ
る作動液の液圧を受けるピストンと、このピストンが受
ける液圧の作用方向と反対方向に前記ピストンを常時付
勢するスプリングとを備え、前記ピストンが受ける液圧
により前記ピストンを押す力が前記スプリングの付勢力
より大きくなったとき、このピストンが前記スプリング
の付勢力に抗して移動することにより、前記逆止弁より
上流側の前記制御圧排出通路を流れる作動液を溜め込む
とともに、前記スプリングの付勢力が、前記ピストンが
受ける液圧により前記ピストンを押す力より大きくなっ
たとき、このピストンが受圧している液圧による力に抗
して移動することにより、前記液圧吸収室に溜め込まれ
た作動液を、前記制御圧排出通路を通して排出すること
を特徴としている。
【0019】更に請求項5の発明は、前記液圧吸収室
が、前記逆止弁より上流側の前記排出通路を流れる作動
液の液圧を受ける大径部と前記流量制限手段の前記絞り
弁の上流側または下流側の液圧を、前記大径部の液圧を
受ける方向と反対方向に受ける小径部とからなる段付ピ
ストンを備え、前記大径部が受ける液圧により前記ピス
トンを押す力が前記小径部が受ける液圧により前記ピス
トンを押す力より大きくなったとき、このピストンが、
前記小径部が受ける液圧による力に抗して移動すること
により、前記逆止弁より上流側の前記制御圧排出通路を
流れる作動液を溜め込むとともに、前記小径部が受ける
液圧により前記ピストンを押す力が前記大径部が受ける
液圧により前記ピストンを押す力より大きくなったと
き、このピストンが前記大径部が受ける液圧による力に
抗して移動することにより、前記液圧吸収室に溜め込ま
れた液圧を、前記制御圧排出通路を通して排出すること
を特徴としている。
【0020】
【作用】このように構成された本発明においては、非常
用アキュムレータの液圧が設定圧以下のときは弁作動制
御手段が絞り弁を第1位置に設定する。これにより、入
口通路または循環通路を通って流れる作動液の流れが絞
られて液圧が発生し、この液圧は非常用アキュムレータ
に自動的に蓄えられる。
【0021】また、非常用アキュムレータの液圧が設定
圧を超えたときは絞り弁を第2位置に設定する。これに
より、入口通路または循環通路を通って流れる作動液の
流れが制限されることなく自由に流れ、液圧倍力装置は
弁作動制御手段に影響されることなく、通常の作動を行
うことができるようになる。このとき、弁作動制御手段
に作用する液圧の作動液が制御圧排出通路を通して排出
されるが、制御圧排出通路の配管抵抗、あるいは非常用
アキュムレータの蓄圧終了のタイミングと液圧倍力装置
の倍力作動解除のタイミングとが重なること等のため、
制御圧排出通路内の液圧が上昇した場合は、制御圧排出
通路内の逆止弁により、制御圧排出通路内の作動液の逆
方向の流れが阻止されるとともに、逆止弁により上流側
の制御圧排出通路内の作動液は、液圧吸収室に溜め込ま
れる。これにより、逆止弁により上流側の制御圧排出通
路内の液圧が低下するので、弁作動制御手段に作用する
作動液がスムーズに排出され、非常用アキュムレータの
蓄圧が迅速にかつ確実に終了するようになる。
【0022】特に、請求項3の発明においては、液圧倍
力装置の動力室とリザーバとを接続する排出通路と制御
圧排出通路との接続箇所に設けられた液圧上昇抑止装置
により、前記制御圧排出通路内の液圧上昇が抑止され
る。これにより、弁作動制御手段に作用する作動液が更
に一層スムーズに排出され、非常用アキュムレータの蓄
圧が迅速にかつ確実に終了する。
【0023】また、請求項4の発明においては、制御圧
排出通路内の液圧が低下すると、スプリングの付勢力で
ピストンが移動することにより、弁作動制御手段に作用
する作動液の排出時に液圧吸収室に溜め込まれた作動液
が、自動的にリザーバに排出されるようになる。
【0024】更に、請求項5の発明においては、ブレー
キ操作により発生する液圧が、段付ピストンの小径部に
作用するようになり、このブレーキ操作による液圧が段
付ピストンを押す力が、制御圧排出通路内の液圧がピス
トンを押す力より大きくなると、このピストンが移動す
ることにより、液圧吸収室に溜め込まれた作動液がブレ
ーキ操作に伴い自動的にリザーバに排出されるようにな
る。なお、ブレーキ操作以外でも、段付ピストンの小径
部に作用する液圧が段付ピストンを押す力が、制御圧排
出通路内の液圧がピストンを押す力より大きい場合に
も、このピストンが移動することにより、液圧吸収室内
の作動液がリザーバに排出されるようになる。また、絞
り弁の下流側の液圧を段付ピストンの小径部に作用させ
るようにすると、液圧吸収室は、制御圧排出通路内の液
圧がより低い圧力となるまで、作動液を溜め込むことが
可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
の形態について説明する。図1は、本発明に係る液圧倍
力装置をブレーキブースタに適用した実施の形態の第1
例を示し、(a)はその縦断面図、(b)は(a)にお
けるIB−IB線に沿う横断面図である。なお、前述の図7
および図8に示す従来のシステムと同じ構成要素には同
じ符号を付して説明する。
【0026】図1(a)に示すように、本第1例の液圧
倍力装置が適用されたブレーキブースタ3は、前方ハウ
ジング部37と後方ハウジング部38とからなるハウジ
ング39を備えている。後方ハウジング部38には、図
示しないブレーキペダルに連結部材40を介して連結さ
れる入力軸16が液密にかつ摺動可能に貫通されてい
る。また前方ハウジング部37には、パワーピストン2
4が液密にかつ摺動可能に設けられている。このパワー
ピストン24はリターンスプリング42により図1
(a)において常時右方に付勢されている。このパワー
ピストン24の前端部には、このパワーピストン24の
出力をマスタシリンダ4のピストンに伝達してこのピス
トンを作動する出力軸25が嵌合当接されている。更
に、前方ハウジング部37と後方ハウジング部38との
間のハウジン39内に、動力室23が形成されており、
この動力室23にパワーピストン24のピストン部24
bの後面が面している。
【0027】更に前方ハウジング部37には、パワーピ
ストン24の下方に制御弁43が設けられている。図2
に詳細に示すように、この制御弁43は、前方ハウジン
グ部37の孔44内に摺動可能に嵌挿された筒状のバル
ブスプール19を備えている。前方ハウジング部37の
孔44の内面には第1環状溝10および第3環状溝12
がそれぞれ形成されているとともに、バルブスプール1
9の外周面には第2環状溝11および第4環状溝13が
形成されている。
【0028】更にバルブスプール19には、軸方向に貫
通する軸方向孔21が穿設されているとともに、第3環
状溝12に対向する位置に、この第3環状溝12と軸方
向孔21との間を常時連通する第1径方向孔20が穿設
されている。更に、動力室23内に延設されたバルブス
プール19の後端部19aには、動力室23と軸方向孔
21との間を連通する第2径方向孔22が穿設されてい
る。
【0029】更に、この第2径方向孔22が形成されて
いるバルブスプール19の後端部19aの外周には、第
3径方向孔45を有する筒状のスライドバルブ33が摺
動可能に嵌合されており、このスライドバルブ33はス
プリング46により常時後方(図2において右方)に付
勢されており、非作動時はバルブスプール19の後端に
固定されたストッパ47に当接されている。このバルブ
スプール19のストッパ47当接位置では、図示のよう
に第2径方向孔22と第3径方向孔45とが整合し、軸
方向孔21と動力室23とが第2および第3径方向孔2
2,45を介して連通している。また、スライドバルブ
33がスプリング46の付勢力に抗してバルブスプール
19に対して前方へ相対移動したとき第3径方向孔45
が第2径方向孔22からずれて、両孔22,45を介す
る軸方向孔21と動力室23との連通が遮断されるよう
になっている。
【0030】更に、バルブスプール19の軸方向孔21
の右端は動力室23に開口しており、この開口部に第3
チェックバルブ48が設けられている。この第3チェッ
クバルブ48は軸方向孔21から動力室23に向かう作
動液の流れを許容し、逆に動力室23から軸方向孔21
に向かう作動液の流れは阻止するようになっている。
【0031】第1環状溝10は循環通路15および配管
通路127を介して常時リザーバ8に連通している。ま
た第2環状溝11は、入口通路14に常時連通してお
り、後で詳述するが、この入り口通路14は配管通路1
25、通路96、流量制限弁68、および配管通路94
を介して液圧源であるポンプ6に接続されている。更に
第3環状溝12は、またブレーキブースタ3の非作動時
第2環状溝11から遮断されかつ第4環状溝13に連通
するとともに、ブレーキブースタ3の作動時第2環状溝
11に連通しかつ第4環状溝13から遮断されるように
なっている。更に第4環状溝13は、配管通路127を
介してリザーバ8に接続される循環通路15に常時連通
している。
【0032】バルブスプール19はスプリング49によ
り常時後方に付勢されており、非作動時は図示のように
その後端が後方ハウジング部38に当接して後退限位置
(すなわち、非作動位置)に設定されている。そして、
このバルブスプール19の非作動位置では、第1環状溝
10と第2環状溝11との連通面積が最大となってい
る。
【0033】更にパワーピストン24の後端にはレバー
支持部材50が固定されており、図1(b)に詳細に示
すようにこのレバー支持部材50に入力軸16の軸方向
と直交する横方向にそれぞれ突設された一対の支持ピン
51,52に、一対のレバー17,18の各一端がそれぞ
れ揺動可能に支持されている。図1(a)に示すよう
に、これらのレバー17,18の各他端はそれぞれスラ
イドバルブ33に突設された図示しない支持ピンに揺動
可能に支持されている。また、各レバー17,18の一
端側寄りには、それぞれレバー17,18における長手
方向の長孔53,54が穿設されている。
【0034】筒状の弁制御部材55が入力軸16に摺動
可能に外嵌されている。この弁制御部材55は、入力軸
16の後部部材16bとの間に縮設されたコイルスプリ
ング56により常時左方へ付勢されていて、非作動時は
入力軸16の先端部16aの段部16cに当接されてい
る。また、図1(b)に示すように弁制御部材55に
は、一対の係合ピン57,58がそれぞれ入力軸16の
軸方向と直交する横方向に突設されており、これらの係
合ピン57,58はそれぞれレバー17,18の長孔5
3,54を貫通して延設されている。そして、これらの
係合ピン57,58はともにレバー17,18の長孔5
3,54の内壁面には軸方向移動時に係合するようにな
っている。
【0035】更に、入力軸16の先端部16aにはトラ
ベルリミッタ59が設けられている。このトラベルリミ
ッタ59は、入力軸16の先端部16aに穿設されて、
パワーピストン24の内孔24cに先端部16aが嵌挿
されることにより形成された室60と動力室23とを連
通する通路61に、ボール弁62とこのボール弁62が
着座可能な弁座63とこのボール弁62を弁座63方向
に常時付勢するスプリング64とからなる常開の開閉弁
65、および同じ通路61に摺動可能に嵌挿され、ボー
ル弁62を押圧して開閉弁65を開閉制御する押圧ピン
66とから構成されている。
【0036】そしてこのトラベルリミッタ59は、弁制
御部材55が段部16cに当接して押圧ピン66を図2
において左方に押圧しているときは、この押圧ピン66
がボール弁62を押圧して弁座63から離座させて開閉
弁65を開き、これにより動力室23と室60とが押圧
ピン66の外周面に形成された軸方向の溝66aおよび
開いた開閉弁65を通して連通している。このように動
力室23と室60とが連通しているときは、入力軸16
がパワーピストン24に対して軸方向に相対移動可能と
なる。また、弁制御部材55が押圧ピン66を押圧して
いないときは、この押圧ピン66はボール弁62を何等
押圧しない。したがって、このときはボール弁62はス
プリング64の付勢力により弁座63に着座して開閉弁
65を閉じ、動力室23と室60とが遮断されて室60
が密封される。このように室60が密封されているとき
は、入力軸16はパワーピストン24に対して軸方向に
相対移動不能となる。
【0037】更に、図8に示す従来のブースタ3のアキ
ュムレータバルブ27では、弁体29とゴムシート30
とからなるチェックバルブからなるチャージングバルブ
28が設けられているが、この第1例のブースタ3で
は、このチャージングバルブ28は設けられていなく、
リリーフバルブ77およびチェックバルブからなるダン
プバルブ36のみが設けられている。
【0038】なお、各スプリング41,42,46,49,
56の各ばね力は、それぞれ通常のブレーキ操作時に入
力軸16が前進したとき、まずスプリング41,42が
撓み、次いでスプリング49が撓み、次いでスプリング
56が撓み、最後にスプリング46が撓むような大きさ
に設定されている。
【0039】また、67は後方ハウジング部38と連結
部材40との間に設けられた伸縮可能なゴム等からなる
ブーツであり、このブーツ67は入力軸16の後方部材
16bの外周面に異物が侵入するのを防止するためのも
のである。
【0040】そして、本例の液圧倍力装置においては、
チャージングバルブ28に相当する、すなわち非常用ア
キュムレータ9に自動的に蓄圧するためのチャージング
バルブ装置28がブースタ3とは別体に設けられてい
る。すなわち、図3に示すように本第1例の液圧倍力装
置のチャージングバルブ装置28は、ブースタ3のハウ
ジングから分離して配設されたハウジング93を備え、
このハウジング93に非常用アキュムレータ9が設けら
れている。
【0041】また、ハウジング93には、配管通路94
を介してポンプ6の吐出側に接続された作動液導入口9
5が形成されており、この作動液導入口95はブースタ
3の入口通路14に接続される通路96に接続されてい
るとともに、非常用アキュムレータ9に連通する通路6
9に接続されている。そして、作動液導入口95と通路
96との間および作動液導入口95と通路69との間に
ともに位置するようにして、流量制限弁68が配設され
ており、この流量制限弁68は、ハウジング93に液密
にかつ摺動可能に設けられ、段部70aを有する段付ピ
ストン70を備えている。
【0042】段付ピストン70の下端部は、ハウジング
93に形成された弁座97に着座可能な第1弁部98と
されている。この第1弁部98には通路69と段付ピス
トン70の下端とに開口するT字状の絞り通路99が穿
設されており、この絞り通路99の径は通路94,96
に比してかなり小さく設定されている。これらの弁座9
7と第1弁部98と絞り通路99とにより、第1絞り弁
が構成されている。また、通路96が開口する環状溝1
00と段付ピストン70の段部70aとで第2絞り弁が
構成されている。
【0043】そして、段付ピストン70はスプリング7
5のばね力により第1弁部98が弁座97に着座する方
向かつ段部70aが環状溝100から離隔する方向に常
時付勢されている。また、段付ピストン70の段部70
aには、通路69の液圧がスプリング75のばね力に対
抗する方向に作用されるようになっている。更に、ハウ
ジング93には、段付ピストン70の上端が面する室1
01が形成され、後述するようにこの室101に導入さ
れた作動液の液圧が絞り弁の制御圧として段付ピストン
70にスプリング75のばね力と同方向に作用するよう
になっている。
【0044】室101は、各通路102,103を介し
て非常用アキュムレータ9に接続可能にされているとと
もに、各通路102,104、排出口105および配管
通路106を介して配管通路127に接続可能にされて
いるとともに、更にこの配管通路127を介してリザー
バ8に接続可能にされている。通路102,104、排
出口105、および配管通路106により、制御圧排出
通路が構成されている。
【0045】通路102と通路103および通路104
との間には、圧力制御バルブ107が配設されている。
この圧力制御バルブ107は、ハウジング93に液密に
かつ摺動可能に配設され、上端に第1シート部108を
有するとともに下端に第2シート部109を有する筒状
の段付シート部材110と、第1シート部108に着座
可能な第1ボール弁111と、第2シート部109に着
座可能な第2ボール弁112と、第1押圧部材113を
介して第1ボール弁111を第1シート部108に着座
させる方向に常時付勢する第1スプリング114と、第
2押圧部材115を介して第2ボール弁112を第2シ
ート部109に着座させる方向に常時付勢する第2スプ
リング116と、後述するように非常用アキュムレータ
9の蓄圧が設定圧より小さいとき第2ボール弁112が
第2シート部109に着座するとともに非常用アキュム
レータ9の蓄圧が設定圧になったとき第2ボール弁11
2が第2シート部109から離座するように、リテーナ
117を介して第2スプリング116の設定ばね力を調
節する調節ねじ118と、この調節ねじ118をハウジ
ング93に固定するダブルナット119と、段付シート
部材110の内孔に摺動自在に嵌挿され、第1および第
2ボール弁111,112をそれぞれ第1および第2シ
ート部108,109から離座する方向に選択的に押圧
するステム120とを備えている。
【0046】そして、この圧力制御バルブ107は、図
示の非作動状態では段付シート部材110が第2スプリ
ング116のばね力により第2ボール弁112を介して
上方に押圧されてハウジング93に螺合されたプラグ1
21当接している。この状態では、第2ボール弁112
が第2シート部109に着座しているとともに、第1ボ
ール弁111がステム120に押圧されて第1シート部
108から離座している。圧力制御バルブ107のこの
状態は、非常用アキュムレータ9の蓄圧が設定圧より小
さい間、保持されるようになっている。非常用アキュム
レータ9の蓄圧が設定圧になると、第2ボール弁112
が第2スプリング116のばね力に抗して第2シート部
109から離座するとともに、第1ボール弁111が第
1シート部108に着座するようになっている。
【0047】また通路104には、室101から第2ボ
ール弁112を通して排出される液圧を一時的に溜めて
おく低圧アキュムレータからなる液圧吸収室128が設
けられている。この液圧吸収室128は、ピストン12
8aとこのピストン128aを付勢するスプリング12
8bとから構成されている。更に排出口105には、配
管通路106から通路104への作動液の流れを阻止す
る逆止弁129が設けられている。
【0048】更に通路69には、非常用アキュムレータ
9に向かう方向の作動液の流れのみを許容するチェック
バルブ122が設けられている。更に非常用アキュムレ
ータ9は通路123および配管通路126を介してブー
スタ3のアキュムレータ通路31に接続されているとと
もに、通路123に非常用アキュムレータ9の蓄圧低下
を検知する圧力スイッチからなる警報用スイッチ124
が設けられている。
【0049】このように構成された本例のブレーキブー
スタ3においては、ブレーキ非作動時には入力軸16お
よび制御弁43のバルブスプール19が図示の非作動位
置にある。また、ポンプ6が運転されていないときは、
流量制限弁68および圧力制御バルブ107がそれぞれ
図3に示す状態に設定されている。すなわち、第1弁部
98が弁座97に着座しているとともに段部70aが環
状溝100から離隔した第1状態に設定される。
【0050】この第1状態でしかも非常用アキュムレー
タ9の液圧が設定圧より小さい状態で、エンジン7が駆
動されてポンプ6が運転されると、ポンプ6から吐出さ
れた作動液が配管通路94を通してチャージングバルブ
装置28の作動液導入口95に導入される。作動液導入
口95に導入された作動液は、更に流量制限弁68の段
付ピストン70の絞り通路99を通って通路69の方へ
流れる。このとき、作動液は絞られるので、作動液導入
口95側に比較的低い第1液圧が発生する。この第1液
圧により、段付ピストン70が少し上方へ移動し、流量
制限弁68は第1弁部98が弁座97から離座するとと
もに、第2絞り弁の段部70aが環状溝100に若干連
通する第2状態に設定される。これにより、ポンプ6か
ら吐出された作動液は、第1弁部98と弁座97との間
の間隙を通過した作動液は、段付ピストン70の段部7
0aと環状溝100との間の連通路を通って絞られて通
路96に流れ、更に配管通路125を通ってブースタ3
の入口通路14に流れていく。
【0051】入口通路14に流れてきた作動液は、更に
第2環状溝11、第1環状溝10および循環通路15を
通ってリザーバ8へ再び戻る、すなわち循環して流れる
ようになっているが、このとき第1環状溝10と第2環
状溝11との連通面積が最大となっているので、作動液
のこの循環流れは何等絞られることはなく、第2環状溝
11には液圧は発生しないようになっている。
【0052】同時に通路96に流れる作動液が段部70
aと環状溝100とからなる第2絞り弁で絞られること
により、通路69には前述の第1液圧より大きい第2液
圧が発生し、この第2液圧がチェックバルブ122を通
って非常用アキュムレータ9に流入し、非常用アキュム
レータ9が自動的に蓄圧される。
【0053】非常用アキュムレータ9に蓄圧された液圧
は、通路103、第1ボール弁111と第1シート部1
08および通路102を通って室101に導入される。
この室101に導入された液圧は段付ピストン70に下
向きに作用するので、段付ピストン101は、通路69
の液圧がこの段付ピストン101に上向きに作用するこ
とにより生じる上向きの力と、室101の液圧が段付ピ
ストン70に下向きに作用することにより生じる下向き
の力およびスプリング75のばね力の合力とがバランス
した状態に保持される。このとき、段付ピストン101
のこの状態では、通路96を介してのブースタ3への作
動液の流れが絞られた状態に保持される。したがって、
ブースタ3への作動液の流れが絞られた状態で、非常用
アキュムレータ9が蓄圧され続ける。この状態での、室
101の液圧は通路69の液圧よりスプリング75の分
だけ若干低い。また、通路103の液圧すなわち非常用
アキュムレータ9の液圧により、段付シート部材110
はスプリング116のばね力に抗して若干下動して、そ
の段部がハウジングの段部に当接した状態に保持され
る。
【0054】非常用アキュムレータ9の液圧が設定圧よ
り小さく、非常用アキュムレータ9の蓄圧が続けられて
いるときに、ブレーキペダル2の踏込により通常ブレー
キ操作が行われると、入力軸16および弁制御部材55
がともに一体的に前進する。すると、まず係合ピン5
7,58が長孔53,54の側壁に当接して、レバー1
7,18がそれぞれスライドバルブ33の支持ピンを中
心に図2において反時計時計方向に回動する。これによ
り、パワーピストン24が前進し、これに伴って出力軸
25が前進してマスタシリンダ4のピストンを押す。
【0055】マスタシリンダ4のピストンが作動してマ
スタシリンダ4に液圧が発生し始めると、パワーピスト
ン24の最初の前進がほぼなくなる。更に入力軸16が
前進すると、今度はレバー17,18はそれぞれ支持ピ
ン51,52を中心に図2において時計方向に回動す
る。すると、レバー17,18の他端がスライドバルブ
33を介してバルブスプール19が押圧するので、バル
ブスプール19が前進する。このため、第3環状溝12
と第4環状溝13とが遮断されるとともに、第1環状溝
10と第2環状溝11との間の間隙が絞られ、更に第2
環状溝11と第3環状溝12とが連通する。すると、第
2環状溝11に液圧が発生し、この液圧は第2環状溝1
1から第3環状溝12、第1径方向孔20、軸方向孔2
1および第3チェックバルブを通って動力室23に供給
されるばかりでなく、軸方向孔21から第2および第3
径方向孔22,45を通っても動力室23に供給され
る。これにより、パワーピストン24が更に前進しブレ
ーキペダル2のペダル踏力を倍力して出力する。このパ
ワーピストン24の出力が出力軸25を介してマスタシ
リンダ4のピストンを更に押圧し、マスタシリンダ4は
大きな液圧を発生する。このマスタシリンダ4の液圧に
より、ブレーキがかけられる。
【0056】同時に動力室23の液圧は入力軸16を右
方に押圧するが、この入力軸16を押圧する力とブレー
キペダル2の踏力によって入力軸16に左方へ作用され
る力とが釣り合った状態に保持される。こうして、動力
室23にはブレーキペダル2の踏力に対応した液圧が供
給されるようになる。ブレーキペダル2の踏込が上昇し
て入力軸16が更に大きく前進すると、バルブスプール
19も更に大きく前進し、第1環状溝10と第2環状溝
11との間の隙間が更に小さくなる(最終的にはこの隙
間が0となる場合もある)と、発生する液圧が大きくな
るので、動力室23の液圧も上昇する。したがって、パ
ワーピストン24の出力も増大し、マスタシリンダ液圧
も上昇する。
【0057】ブレーキ解除時ブレーキペダル2の踏込が
解放されると、入力軸16が後退する。すると、まずレ
バー17,18が支持ピン51,52を中心に時計方向に
回動し、バルブスプール19が非作動位置の方へ移動す
る。このため、第1環状溝10と第2環状溝11との間
の隙間が最大となって、ポンプ6からの作動液の流れが
絞られなくなり、第2環状溝11に発生していた液圧が
循環通路15を通ってリザーバ8へ排出されて消滅す
る。また、第2環状溝11と第3環状溝12とが遮断さ
れかつ第3環状溝12と第4環状溝13とが連通する。
すると、動力室23に供給されていた液圧も、第3およ
び第2径方向孔45,22、軸方向孔21、第1径方向
孔20、第3環状溝12、第4環状溝13および循環通
路15を通ってリザーバ8に排出されて消滅する。これ
により、パワーピストン24が非作動位置の方へ後退す
る。バルブスプール19の後端が後方ハウジング部38
に当接して後退限位置となると、レバー17,18はス
ライドバルブ33の支持ピンを中心に反時計方向に回動
する。これにより、パワーピストン24が非作動位置と
なって出力を発生しなくなるので、マスタシリンダ4も
非作動となって、ブレーキが解除する。
【0058】ブレーキ作動時に、ブレーキペダル2の踏
込が大きくなって、バルブスプール19の前端が前方ハ
ウジング部37の孔44を塞ぐプラグ83に当接する、
すなわちバルブスプール19がフルストロークすると、
動力室23の液圧がそれ以上上昇しなくなる。すなわ
ち、ブレーキブースタ3は全負荷点となる。この全負荷
点になっても更にブレーキペダル2が踏み込まれると、
バルブスプール19が前進しなくかつレバー17,18
がほとんど回動しないが、入力軸16のみが前進するよ
うになる。
【0059】これにより、入力軸16がスプリング56
のばね力に抗して弁制御部材55に対して相対的に前進
する。すると、弁制御部材55が押圧ピン66を押圧し
なくなるので、押圧ピン66はボール弁62を押圧しな
くなる。このため、ボール弁62は弁座63に着座し、
開閉弁65が閉じ、室60は密封される。すなわち、ト
ラベルリミッタ59が作動する。これにより、ブレーキ
ペダル2の踏力によって入力軸16に作用する力は直接
パワーピストン24に加えられる。したがって、ブレー
キブースタ3の全負荷点以降は、ブレーキブースタ3は
入力軸16の入力の増加分だけ出力が増加するようにな
る。
【0060】なお、バルブスプール19がフルストロー
クした後、入力軸16が更に前進したとき、レバー1
7,18を介してスライドバルブ33がスプリング46
のばね力に抗してバルブスプール19に対して相対的に
前進する。このため、このスライドバルブ33に設けら
れているリテーナ34も前進して弁体35を前進させて
ダンプバルブ36を開き、動力室23が非常用アキュム
レータ9に連通する。しかし、非常用アキュムレータ9
の蓄圧は全負荷点時の動力室23の液圧と同じであるの
で、動力室23の液圧は全負荷点時の液圧と同じとな
る。
【0061】更にポンプ6が故障すると、入力軸16お
よびバルブスプール19がともに前進しても第2環状溝
11には液圧が発生しないので、動力室23にも液圧が
供給されない。したがって、ブレーキブースタ3は倍力
作用を行わない。しかし、入力軸16が更に大きく前進
すると、前述と同様にバルブスプール19がフルストロ
ークした後、レバー17,18を介してスライドバルブ
33がバルブスプール19に対して相対的に前進する。
このため、まずスライドバルブ33の第3径方向孔45
がバルブスプール19の第2径方向孔22とずれて、第
2および第3径方向孔22,45を介する軸方向孔21
と動力室23との連通がスライドバルブ33により遮断
される。更にスライドバルブ33が前進すると、リテー
ナ34が弁体35を前進させるのでダンプバルブ36が
開かれて、動力室23が非常用アキュムレータ9に連通
する。したがって、非常用アキュムレータ9の液圧が動
力室23に供給され、動力室23の液圧が全負荷点時の
液圧と同じになるまで上昇する。そしてこの動力室23
の液圧により、ブレーキブースタ3は倍力作用を行う。
こうして、ポンプ故障時にも、非常用アキュムレータ9
に蓄圧がある間、ブレーキブースタ3は所定の大きさの
出力を発生するようになる。
【0062】非常用アキュムレータ9に蓄えられた液圧
が設定圧になると、室101に導入される液圧により、
第2ボール弁112がスプリング116のばね力に抗し
て下動し、第2シート部109から離座するとともに、
この第2ボール弁112の下動により、ステム120お
よび第1ボール弁111も下動するので、第1ボール弁
111が下動して第1シート部108に着座する。した
がって、通路102が通路103から遮断されるととも
に、通路104に連通されるので、室101には非常用
アキュムレータ9の液圧が導入されなくなるとともに、
室101の液圧が通路102、第2ボール弁112と第
2シート部109との間の間隙、通路104、逆止弁1
29、排出口105、配管通路106および配管通路1
27を通してリザーバ8に排出される。
【0063】これにより、室101の液圧が実質的にな
くなる、すなわち大気圧となるので、段付ピストン70
が更に上方へ移動して、その段部70aと環状溝100
との間の間隙が大きくなり、流量制限弁68は第3状態
に設定されて、通路69から通路96へ流れる作動液が
少し絞られた状態に保持される。すなわち、ブースタ3
への作動液の流量が増大し、通路69に発生する液圧が
小さくなって非常用アキュムレータ9への蓄圧が終了す
る。また、室101の液圧がなくなるので、第1ボール
弁111の第1シート部108に着座するシート力が増
大し、スプリング116のばね力によっては第1シート
部108から離座することはない。
【0064】ところで、非常用アキュムレータ9に液圧
を蓄圧している最中にブレーキペダル踏込による通常ブ
レーキが作動されている状態で、非常用アキュムレータ
9の液圧が設定圧となり、前述のように室101の液圧
がリザーバ8に排出されると同時に、ブレーキペダルが
解放されてブレーキ作動が解除されると、動力室23の
作動液が前述のように循環通路15および配管通路12
7を通ってリザーバ8に排出されるが、このとき循環通
路15から配管通路127に流動してきた作動液の一部
は配管通路127から分岐して配管通路106を通って
排出口105に浸入するようになる。この作動液は圧力
の高い液であることから逆止弁129の通路104側の
圧力より、配管通路106側の圧力が高くなるので、逆
止弁129が閉じる。これにより、配管通路106を通
ってきた作動液は通路104への流入が阻止されるの
で、第2ボール弁112に影響を及ぼさない。一方、通
路104に流動してきた室101の作動液は、液圧吸収
室128に溜め込まれるようになる。これにより、逆止
弁129によって通路104と配管通路106との連通
が遮断されても、室101の液圧がスムーズに排出さ
れ、蓄圧終了が迅速に行われる。
【0065】その後、パワーピストン24が完全に非作
動位置に戻り、ブレーキが完全に解除されると、循環通
路15から配管通路127に流動してくる作動液の圧力
はほぼ大気圧になり、したがって逆止弁129の配管通
路106側の圧力が通路104の圧力より小さくなるの
で、逆止弁129が開いて、液圧吸収室128に溜め込
めれた作動液がこの逆止弁129、排出口105、配管
通路106および配管通路127を通ってリザーバ8に
排出され、液圧倍力装置は非作動状態に戻る。
【0066】非常用アキュムレータ9の液圧が設定圧以
上に蓄圧されている状態で、ポンプ6が始動されると、
流量制限弁68は第1状態から直接第3状態に設定さ
れ、前述と同様に通路69から通路96へ流れる作動液
は少し絞られるだけで、そのほとんどがブースタ3の方
へ流動する。
【0067】非常用アキュムレータ9の液圧が消費され
て、非常用アキュムレータ9の蓄圧が低下すると、圧力
制御バルブ107の第2ボール弁112がスプリング1
16のばね力により上動して第2シート部109に着座
するとともに、ステム120が上動することにより第1
ボール弁111が上動して第1シート部108から離座
する。これにより、非常用アキュムレータ9の液圧が再
び室101に導入され、再び段付ピストン70が下動
し、その段部70aと環状溝100との間の間隙が小さ
くなり、通路69から通路96へ流れる作動液が前述の
非常用アキュムレータ9の蓄圧時の状態に再び絞られ
る。したがって、すなわち通路69の液圧すなわちポン
プ6の吐出圧が上昇し、非常用アキュムレータ9の蓄圧
が再開する。また、この非常用アキュムレータ9の蓄圧
低下が警報用スイッチ124によって検知されて運転者
に報される。
【0068】この第1例の液圧倍力装置によれば、非常
用アキュムレータ9の自動蓄圧作動が行われているとき
に、ブレーキ操作が行われても、ブレーキペダル2の踏
力を所定の大きさに倍力して通常ブレーキを確実にかけ
ることができるばかりでなく、非常用アキュムレータ9
の蓄圧が設定圧以上のときは、流量制限弁68によりブ
ースタ3への作動液の流量を増大させて通常ブレーキを
更に一層確実にかけることができる。
【0069】また、非常用アキュムレータ9の設定圧よ
り小さい状態で、ポンプ6が始動されたとき、ポンプ6
から吐出された作動液は流量制限弁68の第2絞り弁に
より流量が絞られて非常用アキュムレータ9に流入する
ので、この非常用アキュムレータ9の突入圧力が小さく
なる。したがって、ポンプ6始動時、突入圧力による非
常用アキュムレータ9への衝撃を抑制することができ
る。
【0070】更に、圧力制御バルブ107により、非常
用アキュムレータ9の蓄圧状態に応じて流量制限弁68
による非常用アキュムレータ9への作動液の流量を制御
しているので、非常用アキュムレータ9の蓄圧が設定圧
より小さいときは多くの作動液を非常用アキュムレータ
9へ送給して、非常用アキュムレータ9が迅速に設定圧
となるように蓄圧されるとともに、この設定圧への蓄圧
制御の精度が良好になる。
【0071】更に、警報用スイッチ124により、非常
用アキュムレータ9の蓄圧が設定圧であるか否かを検知
するようにしているので、チャージングバルブ装置28
のチャージング機能の異常等により、ポンプ6が運転さ
れても非常用アキュムレータ9に設定圧以上の液圧が蓄
圧されない異常状態になったときに、この異常状態を確
実に知ることができる。
【0072】更に、チャージングバルブ装置28の蓄圧
終了とブレーキブースタ3の作動解除とのタイミングが
重なっても、アキュムレータ9の蓄圧を迅速かつ確実に
終了させることができる。
【0073】図4は、本発明の実施の形態の第2例を示
し、(a)は図1(a)と同様の図、(b)は液圧上昇
抑止装置を示す断面図である。なお、前述の第1例と同
じ構成要素には同じ符号を付すことにより、その詳細な
説明は省略する。
【0074】図4(a)に示すように、この第2例で
は、前述の第1例における配管通路106が配管通路1
27に接続する箇所に、ブースタ3の動力室23からリ
ザーバ8への作動液の排出時に、チャージングバルブ装
置28の排出口105の圧力上昇を抑止する液圧上昇抑
止装置130が設けられている。図4(b)に示すよう
に、この液圧上昇抑止装置130は、配管通路127を
流動する作動液の流路面積を若干小さくして作動液の流
速を上昇させる流速上昇部131と、配管通路106を
この流速上昇部131の直後の下流側(リザーバ8側)
に接続する接続通路132とを備えている。その場合、
流速上昇部131の流路面積は、ブースタ3の作動解除
の遅れを生じることのない程度の大きさに設定されてい
る。また接続通路132は、配管通路127の作動液の
流動方向に傾斜して流速上昇部131の下流側に接続さ
れている。この第2例の他の構成は、第1例と同じであ
る。
【0075】このように構成されたこの第2例の液圧倍
力装置においては、ブースタ3の作動解除時に、ブース
タ3の動力室23から配管通路127を通って流動して
くる作動液は、流路面積の小さな、液圧上昇抑止装置1
30の流速上昇部131を流れるとき若干絞られるた
め、その流速が上昇する。すると、作動液は流速上昇部
131から勢いよく流出するので、流速上昇部131の
直後の作動液の流出領域の周囲αの圧力が低下する。こ
のため、この周囲αに配管通路106を介して接続され
ている、チャージングバルブ装置28の排出口105の
圧力が配管通路127を流動する作動液の圧力より低下
するようになる。これにより、前述のようにチャージン
グバルブ装置28によるアキュムレータ9の蓄圧終了の
タイミングとブースタ3の作動解除のタイミングとが重
なっても、排出口105の圧力はその上昇が抑制され
て、配管通路127の作動液の圧力より低くなる。した
がって、チャージングバルブ装置28の蓄圧終了は、前
述の第1例に比べて更に一層確実になる。
【0076】この第2例の液圧倍力装置の他の作用効果
は、第1例と同じである。図5は、本発明の実施の形態
の第3例を示す、図3と同様の図である。なお、前述の
第1例と同じ構成要素には同じ符号を付すことにより、
その詳細な説明は省略する。
【0077】図5に示すように、この第3例の液圧倍力
装置は、前述の図3に示す第1例におけるチャージング
バルブ装置28の液圧吸収室128のピストン128a
に代えて、大径部128a1と小径部128a2とからな
る段付ピストン128aが用いられている。そして、大
径部128a1側が通路104に連通されているととも
に、小径部128a2側が通路133を介して、環状溝
100と段付ピストン70の段部70aとで構成される
第2絞り弁の上流側の通路69に連通されている。な
お、第3例では、第1例のスプリング128bが省略さ
れている。この第3例の液圧倍力装置の他の構成は、第
1例と同じである。
【0078】このように構成された第3例の液圧倍力装
置においては、非常用アキュムレータ9の蓄圧が設定圧
以下で、この非常用アキュムレータ9の蓄圧が行われて
いるときは、室101の液圧により段付ピストン70が
下降して第2絞り弁がポンプから供給されてくる作動液
を絞って、通路69に液圧を発生させており、この液圧
が通路133を介して液圧吸収室128の段付ピストン
128aの小径部128a2の端面に作用する。一方、
このとき第2ボール弁112は閉じて、通路104には
液圧が生じていないので、段付ピストン128aの大径
部128a1の端面に液圧は作用していない。このた
め、段付ピストン128aは、図示のように通路104
の方へ最も進出した位置となっている。
【0079】したがって、非常用アキュムレータ9の蓄
圧時は、この第3例の液圧倍力装置は、第2絞り弁によ
り発生した液圧が段付ピストン128aの小径部128
2の端面に作用する以外は、第1例における非常用ア
キュムレータ9の蓄圧時と同じように作動する。
【0080】チャージングバルブ装置28による非常用
アキュムレータ9の蓄圧終了時には、題1例と同じよう
に室101の液圧は、通路102、第2ボール弁11
2、通路104、逆止弁129、排出口105、配管通
路106および配管通路127を通してリザーバ8に排
出される。このとき、通路104以降の配管抵抗あるい
は蓄圧終了のタイミングとブースタ3の作動解除のタイ
ミングが重なって逆止弁129よりリザーバ8側の液圧
が高くなって逆止弁129が閉になる等により、段付ピ
ストン128aの大径部128a1側の通路104の液
圧が所定圧以上に高くなると、段付ピストン128aは
小径部128a2の端面に作用する液圧による力に抗し
て小径部128a2側、すなわち通路104から遠ざか
る側に移動する。これにより、通路104の液圧が液圧
吸収室128内に溜め込まれて、通路104の液圧が低
下するので、室101の液圧がスムーズに排出され、チ
ャージングバルブ装置28による蓄圧が迅速にかつ確実
に終了する。
【0081】その後、配管抵抗を受けながらも通路10
4以降の作動液のリザーバ8への排出が進み、あるいは
ブースタ3の作動解除動作が終了すると、逆止弁129
よりリザーバ8側の液圧が低くなって逆止弁129が開
き、液圧吸収室128内に吸収された液圧がリザーバ8
へ排出される。
【0082】また、液圧吸収室128内に液圧が溜め込
まれている状態で、ブレーキ操作が行われると、前述と
同様にブースタ3の第2環状溝11に液圧が発生し、こ
の液圧が入口通路14、配管通路125、通路96、開
いている第2絞り弁、通路69、および通路133を介
して、段付ピストン128aの小径部128a2の端面
に伝達されるので、段付ピストン128aが大径部12
8a1側の通路104側に移動する。したがって、この
ブレーキ操作により、液圧吸収室128内に溜め込まれ
ている作動液が、通路104、逆止弁129、配管通路
106よび配管通路127を通ってリザーバ8へ確実に
排出されるようになる。このとき、液圧吸収室128か
ら通路104へ排出された作動液は、第2ボール弁11
2によって室101へ流動するのが阻止されるので、室
101の圧力は上昇しない。そして、液圧吸収室128
は図示の元の状態に戻る。この第3例の液圧倍力装置の
他の作用効果は、第1例と同じである。
【0083】図6は、本発明の実施の形態の第4例を示
す、図5と同様の図である。なお、前述の第3例と同じ
構成要素には同じ符号を付すことにより、その詳細な説
明は省略する。
【0084】前述の図5に示す第3例では、段付ピスト
ン128aの小径部128a2側が通路133を介し
て、環状溝100と段付ピストン70の段部70aとで
構成される第2絞り弁の上流側の通路69に連通されて
いるが、この第4例の液圧倍力装置は、図6に示すよう
に段付ピストン128aの小径部128a2側が通路1
33を介して、第2絞り弁の下流側の通路96に連通さ
れている。この第4例の液圧倍力装置の他の構成は、第
3例と同じである。
【0085】このように構成された第4例の液圧倍力装
置においては、非常用アキュムレータ9の蓄圧終了にお
ける段付ピストン70の上方移動直前までは、第2絞り
弁によりポンプ7からブースタ3への作動液が絞られて
いるので、通路96の液圧の方が通路69の液圧より低
くなっている。このため、段付ピストン128aの小径
部128a2の端面に作用する液圧が前述の第3例に比
べて低いので、この第4例の段付ピストン128aは第
3例のそれよりも低圧で移動するようになる。すなわ
ち、第4例の液圧吸収室128の方が第3例の液圧吸収
室128よりも低圧で作動液の溜め込みが可能となる。
この第4例の液圧倍力装置の他の作用効果は、第3例と
同じである。
【0086】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の液圧倍力装置によれば、非常用アキュムレータの液圧
が設定圧以下のときは、非常用アキュムレータを自動的
に蓄圧することができる。
【0087】また、非常用アキュムレータの液圧が設定
圧を超えたときは、非常用アキュムレータの蓄圧を自動
的に終了させることができる。その場合、非常用アキュ
ムレータの蓄圧終了時に、絞り弁を制御する制御圧の作
動液を排出する際、制御圧排出通路の配管抵抗、あるい
は非常用アキュムレータの蓄圧終了のタイミングと液圧
倍力装置の倍力作動解除のタイミングとが重なること等
のため、制御圧排出通路の液圧が上昇しても、逆止弁お
よび液圧吸収室により、制御圧の作動液の排出をスムー
ズに行うことができる。これにより、非常用アキュムレ
ータの蓄圧終了を迅速にかつ確実に行うことができ、非
常用アキュムレータの過剰蓄圧を防止できる。
【0088】また、本発明によれば、液圧吸収室に溜め
込まれた作動液を、制御圧排出通路内の液圧低下あるい
はブレーキ操作により、自動的にリザーバに排出するこ
とができる。これにより、液圧吸収室の容量を大きくし
なくても、非常用アキュムレータの蓄圧終了時には常に
この蓄圧終了を迅速にかつ確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る液圧倍力装置をブレーキブース
タに適用した実施の形態の第1例におけるブレーキブー
スタを示し、(a)はその縦断面図、(b)は(a)に
おけるIB-IB線に沿う断面図である。
【図2】 図1に示す第1例のブレーキブースタの一部
を部分的に拡大して示す拡大断面図である。
【図3】 図1に示す第1例の液圧倍力装置におけるチ
ャージングバルブ装置を示す断面図である。
【図4】 本発明に係る液圧倍力装置の実施の形態の第
2例を示し、(a)はその縦断面図、(b)は(a)に
おける液圧上昇抑止装置を拡大して示す拡大断面図であ
る。
【図5】 本発明の実施の形態の第3例を示す、図3と
同様の断面図である。
【図6】 本発明の実施の形態の第4例を示す、図5と
同様の断面図である。
【図7】 従来の液圧倍力システムの一例を示す図であ
る。
【図8】従来のオープンセンタ型ハイドロリックブレー
キブースタの一例を示す図である。
【符号の説明】
1…液圧倍力システム、2…ブレーキペダル、3…オー
プンセンタ型ハイドロリックブレーキブースタ、4…マ
スタシリンダ、5…ブレーキシリンダ、6…ポンプ、8
…リザーバ、9…非常用アキュムレータ、10…第1環
状溝、11…第2環状溝、12…第2環状溝、13…第
4環状溝、14…入口通路、15…循環通路、16…入
力軸、17,18…レバー、19…バルブスプール、2
3…動力室、24…パワーピストン、25…出力軸、2
8…チャージングバルブ;チャージングバルブ装置、6
8…流量制限弁、69…通路、70…段付ピストン、7
0a…段部、77…リリーフバルブ、93…ハウジン
グ、95…作動液導入口、96…通路、97…弁座、9
8…第1弁部、99…絞り通路、100…環状溝、10
1…室、102,104,133…通路、105…排出
口、106…配管通路、107…圧力制御バルブ、10
8…第1シート部、109…第2シート部、110…段
付シート部材、111…第1ボール弁111、112…
第2ボール弁、114…第1スプリング、116…第2
スプリング、118…調節ねじ、120…ステム、12
2…チェックバルブ、124…警報用スイッチ、128
…液圧吸収室、128a…段付ピストン、128a1
大径部、128a2…小径部、128b…スプリング、
129…逆止弁、130…液圧上昇抑止装置、131…
流速上昇部、132…接続通路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操作力によって作動する入力軸と、ポン
    プから吐出される作動液が送給される入口通路と、前記
    作動液をリザーバへ循環させる循環通路と、作動時前記
    作動液の液圧が導入される動力室と、この動力室の液圧
    によって作動して出力するパワーピストンと、前記入力
    軸の作動によって作動制御され、非作動時前記入口通路
    を通って流れてくる前記作動液を自由に前記循環通路へ
    流動させかつ前記動力室を前記リザーバに接続するとと
    もに、作動時前記入口通路を通って流れてくる前記作動
    液の流れを少なくとも絞って液圧を発生させかつこの液
    圧を前記動力室に導入する制御弁と、前記入口通路また
    は前記循環通路を通って流れる前記作動液の流れを絞っ
    て液圧を発生する第1位置とこの作動液の流れを制限す
    ることなく自由に流す第2位置とが設定された絞り弁を
    有する流量制限手段と、この流量制限手段によって発生
    された液圧を蓄える非常用アキュムレータと、非常時に
    前記制御弁の作動によって作動されて前記非常用アキュ
    ムレータの液圧を前記動力室に導入する非常用弁手段と
    を備え、前記入力軸に伝えられた操作力を前記動力室に
    導入された液圧により倍力して出力する液圧倍力装置で
    あって、 前記流量制限手段は、前記非常用アキュムレータの液圧
    が設定圧以下のときは、前記非常用アキュムレータの液
    圧が作用されて前記絞り弁を前記第1位置に設定し、前
    記非常用アキュムレータの液圧が前記設定圧を超えたと
    きは、作用されているこの液圧の作動液を排出すること
    により、前記絞り弁を前記第2位置に設定する弁作動制
    御手段を備えているとともに、 更に、前記弁作動制御手段に作用する液圧の作動液が排
    出されるときに流動する制御圧排出通路に設けられ、こ
    の作動液の排出時に前記制御圧排出通路内を流れる作動
    液の流動方向と逆方向の流れを阻止する逆止弁と、この
    逆止弁より上流側の前記制御圧排出通路に設けられ、排
    出されてくる液圧の作動液を溜め込む液圧吸収室とを備
    えている収容することを特徴とする液圧制御装置。
  2. 【請求項2】 操作力によって作動する入力軸と、ポン
    プから吐出される作動液が送給される入口通路と、前記
    作動液をリザーバへ循環させる循環通路と、作動時前記
    作動液の液圧が導入される動力室と、この動力室の液圧
    によって作動して出力するパワーピストンと、前記入力
    軸の作動によって作動制御され、非作動時前記入口通路
    を通って流れてくる前記作動液を自由に前記循環通路へ
    流動させかつ前記動力室を、排出通路を介して前記リザ
    ーバに接続するとともに、作動時前記入口通路を通って
    流れてくる前記作動液の流れを少なくとも絞って液圧を
    発生させかつこの液圧を前記動力室に導入する制御弁
    と、前記入口通路または前記循環通路を通って流れる前
    記作動液の流れを絞って液圧を発生する第1位置とこの
    作動液の流れを制限することなく自由に流す第2位置と
    が設定された絞り弁を有する流量制限手段と、この流量
    制限手段によって発生された液圧を蓄える非常用アキュ
    ムレータと、非常時に前記制御弁の作動によって作動さ
    れて前記非常用アキュムレータの液圧を前記動力室に導
    入する非常用弁手段とを備え、前記入力軸に伝えられた
    操作力を前記動力室に導入された液圧により倍力して出
    力する液圧倍力装置であって、 前記流量制限手段は、前記非常用アキュムレータの液圧
    が設定圧以下のときは、前記非常用アキュムレータの液
    圧が作用されて前記絞り弁を前記第1位置に設定し、前
    記非常用アキュムレータの液圧が前記設定圧を超えたと
    きは、作用されているこの液圧の作動液を排出すること
    により、前記絞り弁を前記第2位置に設定する弁作動制
    御手段を備えているとともに、 更に前記排出通路に接続された、前記弁作動制御手段に
    作用する液圧の作動液が排出されるときに流動する制御
    圧排出通路と、この制御圧排出通路に設けられ、この作
    動液の排出時に前記制御圧排出通路内を流れる作動液の
    流動方向と逆方向の流れを阻止する逆止弁と、この逆止
    弁より上流側の前記制御圧排出通路に設けられ、排出さ
    れてくる液圧の作動液を溜め込む液圧吸収室とを備えて
    いる収容することを特徴とする液圧制御装置。
  3. 【請求項3】 前記排出通路と前記制御圧排出通路との
    接続箇所に、前記排出通路を流動する前記動力室からの
    作動液の流れによって前記制御圧排出通路の液圧上昇を
    抑止する液圧上昇抑止装置を備えていることを特徴とす
    る請求項2記載の液圧制御装置。
  4. 【請求項4】 前記液圧吸収室は、前記逆止弁より上流
    側の前記制御圧排出通路を流れる作動液の液圧を受ける
    ピストンと、このピストンが受ける液圧の作用方向と反
    対方向に前記ピストンを常時付勢するスプリングとを備
    え、前記ピストンが受ける液圧により前記ピストンを押
    す力が前記スプリングの付勢力より大きくなったとき、
    このピストンが前記スプリングの付勢力に抗して移動す
    ることにより、前記逆止弁より上流側の前記制御圧排出
    通路を流れる作動液を溜め込むとともに、前記スプリン
    グの付勢力が、前記ピストンが受ける液圧により前記ピ
    ストンを押す力より大きくなったとき、このピストンが
    受圧している液圧による力に抗して移動することによ
    り、前記液圧吸収室に溜め込まれた作動液を、前記制御
    圧排出通路を通して排出することを特徴とする請求項1
    ないし3のいずれか1記載の液圧制御装置。
  5. 【請求項5】 前記液圧吸収室は、前記逆止弁より上流
    側の前記排出通路を流れる作動液の液圧を受ける大径部
    と前記流量制限手段の前記絞り弁の上流側または下流側
    の液圧を、前記大径部の液圧を受ける方向と反対方向に
    受ける小径部とからなる段付ピストンを備え、前記大径
    部が受ける液圧により前記ピストンを押す力が前記小径
    部が受ける液圧により前記ピストンを押す力より大きく
    なったとき、このピストンが、前記小径部が受ける液圧
    による力に抗して移動することにより、前記逆止弁より
    上流側の前記制御圧排出通路を流れる作動液を溜め込む
    とともに、前記小径部が受ける液圧により前記ピストン
    を押す力が前記大径部が受ける液圧により前記ピストン
    を押す力より大きくなったとき、このピストンが前記大
    径部が受ける液圧による力に抗して移動することによ
    り、前記液圧吸収室に溜め込まれた液圧を、前記制御圧
    排出通路を通して排出することを特徴とする請求項1な
    いし3のいずれか1記載の液圧制御装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115405862A (zh) * 2022-08-26 2022-11-29 冰山松洋生物科技(大连)有限公司 稳压输出调节装置及其调节方法、电子设备

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